説明

超短波治療器用導子

【課題】柔軟性を満足するとともに発熱の少ない導子を具現化する超短波治療器の提供。
【解決手段】フィルム状の絶縁体の上に、幅2mm、パターン間距離1.5〜1.8mmで螺旋状の導電パターンを70μm厚の銅箔で形成するとともに、導電パターンの巻き数を10〜20μHになるようにしたシートコイルをクッション材で覆って導子を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超短波治療器用の導子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
温熱療法の一つで、超短波帯の電磁波を生体に照射する超短波治療が古くから知られている。 超短波治療に用いられる超短波治療器は、超短波帯の信号を発生させる本体と、超短波帯の電磁波を生体に照射する導子からなる。
【0003】
使いかっての向上、照射効率の改善等の目的から、導子の改良にかかわる発明が数多くなされている。 特許文献1の発明では、導子の発熱を抑えるとともに、広範囲の照射が可能な導子の技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−46521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術はフェルト材の上に導線をコイル状に形成したものであり、柔軟性に難がある。 また、導線を細くすれば柔軟性の問題は解決できるが、発熱の問題が新たに発生する。
そこで、本発明は、柔軟性を満足するとともに発熱の少ない導子の具現化を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
フィルム状の絶縁体の上に、幅2mm、パターン間距離1.5〜1.8mmで螺旋状の導電パターンを70μm厚の銅箔で形成するとともに、導電パターンの巻き数を10〜20μHになるようにしたシート状コイルをクッション材で覆って導子を構成する。
【発明の効果】
【0006】
実験上得た発熱量が少ない構造を用いたシート状コイルをクッション材で覆って導子を構成しているので、柔軟性が確保されるとともに、発熱の問題も解消される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の一実施例を説明する。
シート状コイルはフィルム状の絶縁体の上に銅箔にてコイル形成して作る。
フィルム状の絶縁体は、12〜50μm厚のポリイミドフィルムを用いるとよい。
【0008】
コイルは、パターン幅2mm、パターン間距離1.5〜1.8mmで螺旋状の導電パターンを70μm厚の銅箔で形成するとよい。 また、導電パターンの巻き数を10〜20μHになるようにするとよい。
【0009】
導電パタンの両端(巻き始めと、巻き終わり)はケーブに接続され、コネクタ介して超短波治療器本体に接続される。
【0010】
シート状コイルはクッション材で覆う。
クッション材は袋状のフェルト等を用いるとよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による導子の分解図
【図2】本発明によるシート状コイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状の絶縁体の上に、幅2mm、パターン間距離1.5〜1.8mmで螺旋状の導電パターンを70μm厚の銅箔で形成するとともに、前記導電パターンの巻き数を10〜20μHになるようにしたシート状コイルをクッション材で覆った構成を特徴とする超短波治療器用導子。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−70813(P2012−70813A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216419(P2010−216419)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(591032518)伊藤超短波株式会社 (69)
【Fターム(参考)】