説明

超純水の製造方法及び製造装置

【課題】設備コスト、ランニングコスト値をさほど上げることなく、TOC濃度を格段に低減させた超純水を製造し得る超純水の製造方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】被処理水を、紫外線分解装置で処理する紫外線処理工程と、紫外線処理工程を経た被処理水をイオン交換装置で処理する脱イオン工程と、前記紫外線処理工程前、又は前記紫外線処理工程の後前記脱イオン工程の前に、前記被処理水を尿素除去手段で処理する尿素除去工程とからなるTOC低減工程を備えることを特徴とする超純水の製造方法及び製造装置を使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶や半導体等の電子製品製造工場、発電所、医薬品製造工場等で利用される超純水を製造する方法及び装置に係り、特に、被処理水中に微量存在する全有機物性炭素(Total Organic Carbon:以下、TOCという。)を効率よく除去することのできる超純水の製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、超純水は、液晶や半導体(LSI)等の製造工程、発電所、医薬品製造工程等で大量に用いられており、特に、電子産業分野においては、洗浄等の用途に大量の超純水が使われている。
半導体ウエハのような極めて清浄な表面を得ることが求められる被洗浄物の洗浄水としては、微粒子、コロイダル物質、有機物、金属及びイオン類などが可能な限り除去された高純度の超純水が用いられている。
【0003】
近年、半導体ウエハのような電子機器の分野では、配線幅の微細化が進められており、これに伴って、超純水の水質に対する要求も一段と厳しいものとなっている。
なかでも、超純水中のTOCによる製品の歩留まりへの悪影響が注目されており、超純水中の有機物を低減することが、近年の重要な課題となっている。
【0004】
超純水の製造は、通常、水道水、井戸水、洗浄排水等を原水とし、前処理システムにより微粒子等を除去した後、一次純水処理システム及び一次純水処理システムからなる超純水製造装置で溶解成分を極限まで除去することにより行われる。
原水は、前処理システムを構成する凝集沈澱装置、砂ろ過装置、活性炭ろ過装置等を通過する過程で除濁されて前処理水となる。
【0005】
この前処理水は、一般に、2床3塔式イオン交換装置、逆浸透膜装置、混床式イオン交換装置、真空脱気装置、精密フィルター等から構成される一次純水処理システムでイオン性の不純物や微粒子状の不純物が除去されて一次純水となり、更に、紫外線照射装置、混床式ポリッシャー、限外ろ過膜装置、逆浸透膜装置等からなる二次純水処理システムで微量残留する微粒子、コロイダル物質、有機物、金属及びイオン等の不純物が除去されて二次純水(超純水)となる。
このような超純水製造装置の各処理で不純物が除去される結果、超純水中のTOC濃度は10ppb以下にまで低減される。
【0006】
しかし、近時、256MB〜1GBの超LSIの製造工場では、TOC 1ppb以下の超高純度の超純水が要求されるようになってきている。
このような超低濃度TOCの超純水を得るためには、二次純水処理システムにおける紫外線照射装置を多段にするなどの必要があったりしてシステム構成が複雑になり、水回収率も低くなって、設備コストが高くなり、ランニングコストもさらに高くなってしまうという問題があった。
【特許文献1】特公昭61−39825号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の通り、近時、256MB〜1GBの超LSIの製造工場では、TOC 1ppb以下の超高純度の超純水が要求されるようになってきているが、従来のTOC低減化技術では、システム構成が複雑になり、水回収率も低くなって、設備コストが高くなり、ランニングコストもさらに高くなってしまうという問題があった。
本発明は、かかる従来の課題を解決すべくなされたもので、設備コスト、ランニングコスト値をさほど上げることなく、TOC濃度を格段に低減させた超純水を製造し得る超純水の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため、研究を進めていたところ、超純水中のTOCの相当量が尿素に由来しているとの知見を得た。
すなわち、農業地域での尿素肥料の使用サイクルとその地域の水道水を原水とする超純水製造装置で製造された超純水のTOCの増減サイクルの相関性から、尿素が超純水中のTOCの相当量を占めていることが判明したのである。
【0009】
尿素は中性の低分子であるため、逆浸透膜では十分に阻止できず、しかもそのままではイオン交換樹脂に捕捉されにくい。しかも紫外線照射によっても分解されにくいため、結果的に超純水中のTOCとして残留していたものと考えられる。
本発明者等は、さらに研究をすすめたところ、尿素はH型カチオン交換樹脂により除去可能であることを見出した(特許文献1を参照)。この方法では、尿素を含むアミド類は強酸性雰囲気下でプロトン化してカチオン化する性質を有するため、H型カチオン交換樹脂極近傍の強酸性下でカチオン化し交換樹脂により除去されるものと考えられる。
【0010】
本発明は、かかる知見に基づいてなされたもので、本発明の一実施形態は、全カチオン濃度が1mg・CaCO/L以下(CaCOとして1mg/L以下)、全Fe・全Mn・全Alの合計濃度が5×10−5M以下、尿素を含むTOCが0.2mg/L以下の被処理水中のTOCを低減させるTOC低減工程を含む超純水の製造方法であって、前記TOC低減工程は、前記被処理水を、紫外線分解装置で処理する紫外線処理工程と、紫外線処理工程を経た被処理水をイオン交換装置で処理する脱イオン工程と、前記紫外線処理工程前、又は前記紫外線処理工程の後前記脱イオン工程の前に、前記被処理水を尿素除去手段で処理する尿素除去工程とからなることを特徴とする。
本発明においては、被処理水の全カチオン濃度が0.1mg・CaCO/L以下であることがより効果的であり、被処理水の全Fe・全Mn・全Alの合計濃度が5×10−6M以下であることがより効果的であり、被処理水のTOC濃度が0.05mg/L以下であることが、さらに効果的である。
【0011】
本発明の他の実施形態は、一次純水処理システムの処理水を、紫外線分解装置とイオン交換装置を順に配置した有機物分解除去装置を含む二次純水処理システムで処理することからなる超純水の製造方法において、前記二次純水処理システムにおける被処理水を、前記紫外線分解装置の前段、又は前記紫外線分解装置と前記イオン交換装置の間に、配設された尿素除去手段で処理する工程を含むことを特徴とする。
本発明における尿素除去手段は、イオン交換基とイオン交換基の近傍の被処理水をpH6.5以下の酸性にする手段を含んでいる。このような尿素除去手段としては、H型カチオン交換樹脂やH型カチオン交換繊維が例示される。
【0012】
本発明における紫外線処理工程では、一般に、低圧紫外線酸化装置が使用される。
低圧紫外線酸化は、紫外線によって水中に含まれる微量有機物を酸化分解するもので、反応機構としては、波長254nmの紫外線と過酸化水素やオゾンのような酸化剤による有機物の分解反応と、波長185nmの紫外線と水が反応し反応して生成するヒドロキシラジカルが酸化剤として働き有機物を分解する反応とがある。
【0013】
本発明においては、185nmの紫外線を放射する公知の高圧水銀灯や低圧水銀灯を用いた紫外線照射装置を使用することができる。なお、紫外線分解装置は、直列二段に配設するようにしてもよい。
また、本発明において紫外線照射装置の下流に配設されるイオン交換装置としては、非再生型の混床式イオン交換装置(イオン交換ポリッシャー)が適している。
【0014】
本発明に使用される尿素除去手段は、電荷的に中性の尿素を水素イオンによりカチオン化してカチオン交換基によりカチオン化した尿素を除去するものであり、カチオン交換基と被処理水をpH6.5以下の酸性にする手段を含むことができる。
このような尿素除去手段としては、H型のカチオン交換装置が好適している。H型のカチオン交換装置、例えばH型のカチオン交換樹脂は、電荷的に中性の溶存尿素に対して水素イオンを供給しこの水素イオンは尿素と結合してカチオンとなり、この尿素が結合したカチオンが水素イオンを放出した残基に吸着されて被処理水から除去される。
【0015】
なお、尿素除去手段として、H型のカチオン交換装置を用いる場合でも、被処理水のpHは3.5〜6.5、好ましくは4.0〜5.0の範囲とすることが望ましい。
H型カチオン交換樹脂は、一次純水処理システムにおいて使用されることはあるが、一次純水処理システムに置かれたH型カチオン交換樹脂によっては尿素の除去は十分には行われていない。
【0016】
この理由は必ずしも明確ではないが、一次純水処理システムの被処理水中には無機のカチオン(Na,K,Ca,Mg,Fe,Mn,Al,NH4+)や尿素以外のプロトン化有機物(有機塩基,アデニン,グアニン,シトシン,チミン,ウラシル,アミノ酸類,トリメチルアミン,非イオン海面活性剤等)が比較的高い濃度で存在するため、これらの無機カチオンやプロトン化有機物の吸着が尿素の吸着に優先し又は尿素の吸着を阻害して尿素の除去が不十分になるものと考えられる。
したがって、本発明の効果を発現させるためには、被処理水の全カチオン濃度は1mg・CaCO/L以下、好ましくは、0.1mg・CaCO/L以下、全Fe・全Mn・全Alの合計濃度は5×10−5M以下、好ましくは5×10−6M以下、尿素を含むTOCは0.2mg/L以下、好ましくは0.05mg/L以下とすることが望ましい。
【0017】
なお、尿素に限らず、トリメチルアミン、アミノ酸、有機塩基類(アデニン、グアニン、シトシン、チミン等)も強酸性雰囲気下ではプロトン化する。したがって、これらの含窒素の有機物も、本発明の尿素除去手段、例えばH型カチオン交換樹脂により除去される。
本発明における尿素除去手段は、例えば一次純水処理システムと、紫外線分解装置とイオン交換装置を順に配置した有機物分解除去装置を含む二次純水処理システムからなる超純水製造装置において、二次純水処理システムの前記紫外線分解装置の前段、又は前記紫外線分解装置と前記イオン交換装置の間に配設される。
なお、尿素、トリメチルアミン、アミノ酸、有機塩基類等は、紫外線分解装置によっては分解されにくく、しかも、紫外線を吸収して他のTOCの分解効率を低下させるので、尿素除去装置は紫外線分解装置の上流側に設置することが望ましい。
【0018】
このような難紫外線分解有機物除去手段としては、H型強酸性カチオン交換樹脂又はH型強酸性カチオン交換繊維が好適しているが、pHを中性付近とするpH調節装置を直前に配置するようにすればH型弱酸性カチオン交換樹脂又はH型弱酸性カチオン交換繊維を使用することも可能である。
カチオン交換手段による尿素を含む難紫外線分解有機物の除去効率は、被処理水のpHが3.5〜6.5、好ましくは4〜5のときに、よりプロトン化され易い条件とするため最も高くなる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、TOCの相当の部分を占める尿素を含む窒素塩基性の難紫外線分解有機物を紫外線分解装置の前段で、難紫外線分解有機物をプロトン化して除去するので、比較的簡易な改良により超純水のTOCを著しく減少させることができる。
また、尿素を含む窒素塩基性の難紫外線分解有機物は、波長185nmの紫外線を吸収するので、尿素を含む窒素塩基性の難紫外線分解有機物の除去によって紫外線分解装置の分解効率が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態の一例の構成を概略的に示すブロック図である。
同図に示すように、この超純水製造装置は、凝集沈澱装置、砂ろ過装置、活性炭ろ過装置等で構成される前処理システムAと、前処理システムAに続く、2床3塔式イオン交換装置1、逆浸透膜装置2及び真空脱気装置3からなる一次純水処理システムBと、貯水タンクTを介して一次純水処理システムBの下流に連結された、pH調節手段4、H型強酸性カチオン交換樹脂からなる尿素除去手段5、紫外線分解装置6、混床式イオン交換装置7及び限外ろ過膜装置8等で構成される、主として一次処理水からTOC成分を除去する二次純水処理システムCとから構成されている。図2では限外ろ過膜装置8で処理された被処理水を戻す貯水タンクTを備える。
【0022】
原水は、前処理装置Aに導入され、原水中の懸濁物質等が分離、除去される。次いで、前処理装置Aで処理された被処理水は、カチオン交換樹脂塔、脱炭酸塔およびアニオン交換樹脂塔からなる2床3塔式イオン交換装置1によりイオン成分が除去された後、逆浸透装置2に導入されて微粒子およびコロイド状物質等の除去が行われる。
次に、被処理水は、例えば窒素ガス添加方式の真空脱気装置3に導入されて溶存酸素等の溶存気体が除去される。その後、被処理水はpH調節手段4によりpHが調節され、TOCの相当の部分を占める尿素を含む窒素塩基性の難紫外線分解有機物が、尿素除去手段5を構成するH型強酸性カチオン交換樹脂の極近傍のHによりプロトン化されると考えられ、カチオン交換樹脂により除去される。続いて、被処理水は紫外線分解装置6の紫外線により水中の微量有機物が酸化分解され、さらに混床式イオン交換装置7のイオン吸着手段により水中のイオン成分が除去される。
最後に、被処理水は限外ろ過膜装置8に導入され、極微量の微粒子等が除去されて、超純水が得られる。なお、限外ろ過膜装置8に導入され、極微量の微粒子等が除去された被処理水は貯水タンクTに戻してもよい。
【0023】
次に、pH調節手段4について説明する。図2は、pH調節手段4の要部構成を模式的に示す図である。
図2に示すように、pH調節手段4は、所定の規定度のHCl又はHSO4を一次処理水中に注入する酸注入手段41と、尿素除去手段5の近傍に配置されたpH計42と、混合部43とを備え、pH計42の測定値がpH6.5を越えたとき、好ましくは5を超えたときに酸注入手段41の開閉弁Vを開いて、HCl又はHSO4を混合部43中に添加し、混合して一次処理水中に注入し、尿素除去手段5の近傍のpHを3.5〜6.5、好ましくは4〜5の範囲となるようにフィードバック制御する。
【0024】
この実施例では、尿素除去手段5は、強酸性カチオン交換樹脂塔から構成されている。この陽イオン交換樹脂塔は陽イオン交換樹脂からリークする不純物イオンが所定量に達するか、またはリークする前に塩酸や硫酸などの再生剤を用いて再生される。この再生方法としては、向流再生方式および並流再生方式などが挙げられ、このうち、向流再生方式とすることが精製度の高い陽イオン交換樹脂を得ることができ、処理水中への有機物等の溶出を長期間に亘って少なくすることができる。
【0025】
図1に示した超純水製造装置に、水道水(神奈川県厚木市)を原水として、通水(通水量 2m/h)したときの、一次純水、二次純水の尿素とTOCを測定した。この原水の全カチオン濃度は、250〜280mg・CaCO/L、全Fe・全Mn・全Alの合計濃度は、0.4〜0.5×10−5M及びTOCは0.4〜0.6mg/L、一次純水の全カチオン濃度は、0.06mg・CaCO/L以下、全Fe・全Mn・全Alの合計濃度は、1×10−8M以下及びTOCは5〜30μg/Lであった。また、pH調節手段4により、pHを4.9に調整した。なお、通水するときの温度は17℃であった。
表1には尿素除去手段を接続した場合、表2には尿素除去手段をバイパスさせた場合のTOCの変化を難紫外線分解性有機物の指標としての尿素濃度と共に、それぞれの結果を示す。
【0026】
【表1】

【表2】

なお、図1に示した装置として、次のものを使用した。
・H型強酸性カチオン交換樹脂:ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製、商品名:デュオライトC−20、ベース合成樹脂:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、官能基:スルホン酸基、形状:粒径650nm
・紫外線分解装置:千代田工販(株)製(0.25kW・h/m
・混床式イオン交換装置:アニオン交換樹脂;ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製、商品名:デュオライトA−113plus、カチオン交換樹脂;ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製、商品名:デュオライトC−20
(予め再生してOH型とH型に変換して混合充填したもの)
【0027】
なお、尿素の濃度は、Dionex社製イオンクロマト装置とAgilent Technologies社製質量分析計を用いたIC−MS法により、TOCはSievers Instruments社製810型全有機炭素計にて測定した。
表1及び表2の結果からわかるように、尿素除去装置をバイパスさせた場合には、二次純水中のTOC濃度は1.6(μg/L)であるのに対し、尿素除去装置を接続した場合には、二次純水中のTOCは<1(μg/L)まで低減できることが確認された。ここで、それぞれの一次純水中のTOC濃度(12(μg/L)、9.8(μg/L)、)及び一次純水中の尿素濃度(0.66(TOCとしてμg/L)、0.56(TOCとしてμg/L))を考慮すると、尿素除去装置の接続により、TOC濃度の減少に比例して、尿素濃度も減少していると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態の一例の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】pH調節手段4の要部構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0029】
A…前処理システム、B…一次純水処理システム、C…二次純水処理システム、T…貯水タンク、1…2床3塔式イオン交換装置、2…逆浸透膜装置、3…真空脱気装置、4…pH調節手段、5…尿素除去手段、6…紫外線分解装置、7…混床式イオン交換装置、8…限外ろ過膜装置、41…酸注入手段、42…pH計、43…混合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全カチオン濃度が1mg・CaCO/L以下、全Fe・全Mn・全Alの合計濃度が5×10−5M以下、尿素を含む全有機物性炭素(以下、TOCという。)が0.2mg/L以下の被処理水中のTOCを低減させるTOC低減工程を含む超純水の製造方法であって、
前記TOC低減工程は、
前記被処理水を、紫外線分解装置で処理する紫外線処理工程と、
紫外線処理工程を経た被処理水をイオン交換装置で処理する脱イオン工程と、
前記紫外線処理工程前、又は前記紫外線処理工程の後前記脱イオン工程の前に、前記被処理水を尿素除去手段で処理する尿素除去工程とからなる
ことを特徴とする超純水の製造方法。
【請求項2】
前記TOC低減工程で処理される被処理水の全カチオン濃度が0.1mg・CaCO/L以下であることを特徴とする請求項1記載の超純水の製造方法。
【請求項3】
前記TOC低減工程で処理される被処理水の全Fe・全Mn・全Alの合計濃度が5×10−6M以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の超純水の製造方法。
【請求項4】
前記TOC低減工程で処理される被処理水のTOCが0.05mg/L以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の超純水の製造方法。
【請求項5】
一次純水処理システムの処理水を、紫外線分解装置とイオン交換装置を順に配置した有機物分解除去装置を含む二次純水処理システムで処理することからなる超純水の製造方法において、
前記二次純水処理システムにおける被処理水を、前記紫外線分解装置の前段、又は前記紫外線分解装置と前記イオン交換装置の間に、配設された尿素除去手段で処理する工程を含むことを特徴とする超純水の製造方法。
【請求項6】
尿素除去手段が、イオン交換基とイオン交換基の近傍の被処理水をpH6.5以下の酸性にする手段を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の超純水の製造方法。
【請求項7】
尿素除去手段が、H型カチオン交換樹脂又はH型カチオン交換繊維であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の超純水の製造方法。
【請求項8】
紫外線処理工程を経た被処理水を処理するイオン交換装置が、非再生型の混床式イオン交換樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の超純水の製造方法。
【請求項9】
紫外線分解装置とイオン交換装置を順に配置した有機物分解除去装置を備えた、全カチオン濃度が1mg・CaCO/L以下、全Fe・全Mn・全Alの合計濃度が5×10−5M以下、尿素を含むTOC濃度が0.2mg/L以下の被処理水中のTOCを低減させる超純水製造装置であって、
前記紫外線分解装置の前段、又は前記紫外線分解装置と前記イオン交換装置の間に、尿素除去手段を配設したことを特徴とする超純水製造装置。
【請求項10】
被処理水の全カチオン濃度が0.1mg・CaCO/L以下であることを特徴とする請求項9記載の超純水製造装置。
【請求項11】
被処理水の全Fe・全Mn・全Alの合計濃度が5×10−6M以下であることを特徴とする請求項9又は10記載の超純水製造装置。
【請求項12】
被処理水のTOCが0.05mg/L以下であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項記載の超純水製造装置。
【請求項13】
一次純水処理システムと、紫外線分解装置とイオン交換装置を順に配置した有機物分解除去装置を含む二次純水処理システムからなる超純水製造装置において、
前記二次純水処理システムの前記紫外線分解装置の前段、又は前記紫外線分解装置と前記イオン交換装置の間に、尿素除去手段を配設したことを特徴とする超純水製造装置。
【請求項14】
尿素除去手段が、イオン交換基とイオン交換基の近傍の被処理水をpH6.5以下の賛成にする手段を有することを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項記載の超純水製造装置。
【請求項15】
尿素除去手段が、H型カチオン交換樹脂又はH型カチオン交換繊維であることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項記載の超純水製造装置。
【請求項16】
二次純水処理システムにおけるイオン交換装置が、非再生型の混床式イオン交換装置であることを特徴とす請求項9乃至15のいずれか1項記載の超純水の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−272713(P2008−272713A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−122667(P2007−122667)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【出願人】(000245531)野村マイクロ・サイエンス株式会社 (116)
【Fターム(参考)】