説明

超音波加湿機

【課題】菌を含む霧化空気が外部へ放出されることを防止できる超音波加湿機を提供する。
【解決手段】水を貯める給水タンク3と、霧化させる水を貯める霧化水槽4と、給水タンク3の水が霧化水槽4に供給されるように、給水タンク3と霧化水槽4とを連通した給水路5と、霧化水槽4に設けられた超音波素子9と、超音波素子9により霧化水槽4の水が霧化された際に、当該霧化された水を含んだ空気を滞留させる霧化室11と、霧化水槽4に滞留した霧化空気を霧化室11へ搬送する風を発生させる送風機14と、霧化水槽4と給水路5とを加熱する加熱手段15と、運転開始時に、加熱手段15を動作させ、霧化水槽4の水温が所定温度以上で所定時間以上継続し、給水路5の水温が所定温度以上となった後に、送風機14を動作させる制御装置18と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、超音波加湿機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
超音波加湿機として、霧化水槽へ連通する給水路に加熱手段を備えたものが提案されている。この超音波加湿機によれば、霧化水槽に供給される水が給水路を通過する際に、殺菌される(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
しかしながら、当該超音波加湿機においては、運転開始時に、霧化水槽内に貯まっている水に対し、殺菌することができない。
【0004】
これに対し、霧化水槽に加熱手段を備えた超音波加湿機が提案されている。この超音波加湿機によれば、運転開始時に、霧化水槽内に貯まっている水に対し、殺菌を開始することができる(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2589922号公報
【特許文献2】特許第4155487号公報
【特許文献3】特開平2−238237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、当該超音波加湿機においても、殺菌が完了する前に、菌を含む霧化空気が外部へ放出され得る。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、菌を含む霧化空気が外部へ放出されることを防止できる超音波加湿機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る超音波加湿機は、水を貯める給水タンクと、霧化させる水を貯める霧化水槽と、前記給水タンクの水が前記霧化水槽に供給されるように、前記給水タンクと前記霧化水槽とを連通した給水路と、前記霧化水槽に設けられた超音波素子と、前記超音波素子により前記霧化水槽の水が霧化された際に、当該霧化された水を含んだ空気を滞留させる霧化室と、前記霧化水槽に滞留した霧化空気を前記霧化室へ搬送する風を発生させる送風機と、前記霧化水槽と前記給水路とを加熱する加熱手段と、運転開始時に、前記加熱手段を動作させ、前記霧化水槽の水温が所定温度以上で所定時間以上継続し、前記給水路の水温が所定温度以上となった後に、前記送風機を動作させる制御装置と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、菌を含む霧化空気が外部へ放出されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1における超音波加湿機の縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1における超音波加湿機による殺菌効果を説明するための図である。
【図3】この発明の実施の形態1における超音波加湿機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態1における超音波加湿機の霧化水槽の水温と配管入口の水温の推移を説明するための図である。
【図5】この発明の実施の形態2における超音波加湿機の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0012】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における超音波加湿機の縦断面図である。なお、図1の上部の矢印方向が超音波加湿機の前方である。
【0013】
図1において、1は本体ケース1である。本体ケース1の上部には、ふた1aが設けられる。ふた1aの下方では、本体ケース1内に、給水部2が設けられる。ふた1aの下方では、給水部2の上方に、給水タンク3が着脱自在に取り付けられる。給水タンク3の下部には、給水弁3aが設けられる。
【0014】
本体ケース1内の下部中央には、霧化水槽4が設けられる。霧化水槽4中央の外周面一側には、金属製の配管4aが設けられる。配管4aは、霧化水槽4と一体形成される場合もある。配管4aは、霧化水槽4とは別部品として、霧化水槽4に溶接される場合もある。配管4aは、給水路5を介して、給水部2に連通する。
【0015】
給水路5の中央下部には、第1排水経路6の上端が連結される。給水路5の下方では、霧化水槽4の側面には、第2排水経路7の一端が連結される。第1排水経路6の下端と第2排水経路7の他端とは、電気式又は手動式の排水弁8に連結される。
【0016】
霧化水槽4の底面には、超音波素子9が取り付けられる。霧化水槽4の上方には、霧化空気流路10が設けられる。霧化空気流路10の前方端には、霧化室11が設けられる。霧化室11の後部は、後ろケース11aからなる。後ろケース11aの任意位置には、任意形状の空気弁(図示せず)が形成される。霧化室11の前部は、前カバー11bからなる。前カバー11bの前部には、少なくとも1つの渦輪形成口11cが形成される。
【0017】
霧化室11内の空間には、空気加圧手段として、加振器12が設けられる。加振器12は、前カバー11bとの間で機密を保持する。加振器12は、一般的なスピーカと同様の構造である。すなわち、加振器12には、ボイスコイル(図示せず)が設けられる。ボイスコイルの定位置には、接着層によって振動板12aが固着される。振動板12aは、耐熱性の機能を有する材料で形成される。振動板12aに接するように、ゴム等の振動減衰能の大きい材料が配置される場合もある。振動板12aの近傍には、マグネット(図示せず)が配置される。
【0018】
本体ケース1内部の前方下部には、空気経路13が形成される。空気経路13の前方端は、外部に向けて開口する。空気経路13の後方端は、霧化空気流路10の後方端と対向する。空気経路13の途中には、送風機14が設けられる。
【0019】
霧化水槽4下部の外周面には、第1加熱手段15が取り付けられる。霧化装置下部の外周面には、第1温度検出手段として、サーミスタ16が設けられる。配管4aの外周面には、第2温度検出手段として、サーミスタ17が設けられる。本体ケース1内部の前方下部には、制御装置18が設けられる。制御装置18は、超音波素子9、ボイスコイル、第1加熱手段15、サーミスタ16、17に接続される。
【0020】
次に、図2を用いて、水の殺菌効果に関する試験結果を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における超音波加湿機による水の殺菌効果を説明するための図である。図2の横軸は加熱時間である。図2の縦軸は水中の菌数である。
【0021】
図2に示すように、菌数に関する水質基準値は、1.E+02個/mlである。殺菌温度を摂氏65度とした場合、5分以上加熱すれば、水中の菌数が水質基準値以下に減る。これに対し、殺菌温度が摂氏80度の場合は、1分以上加熱すれば、水中の菌数が水質基準値以下に減る。すなわち、殺菌温度が高いほど、短時間で水を殺菌できる。
【0022】
当該殺菌効果は、配管4aの設定に影響する。例えば、加湿温度(給水温度)が50cc/hで配管4aの内径が10mmの場合、配管4aを通過する水の速度は、約6.4mm/minである。この場合、配管4aを通過する水を摂氏65度で5分間加熱するためには、配管4aの長さを32mm程度にする必要がある。
【0023】
次に、図3を用いて、超音波加湿機の動作を説明する。
図3はこの発明の実施の形態1における超音波加湿機の動作を説明するためのフローチャートである。
【0024】
給水タンク3には、外部から水が供給される。給水タンク3は、タンク挿入部(図示せず)に沿って、本体ケース1内に設置される。給水タンク3内の水は、給水部2、給水路5、配管4aを介して、霧化水槽4に一定量流れ込む。この際、霧化水槽4への給水量は、給水弁3aによって調整される。
【0025】
その後、ステップS1で、電源SW(図示せず)が押されると、超音波加湿機の電源がON状態となる。これにより、超音波加湿機の運転が開始される。その後、ステップS2に進み、制御装置18は、第1加熱手段15をON状態にする。これにより、第1加熱手段15に電流が流れる。この電流により、第1加熱手段15が熱を発する。当該熱により、霧化水槽4が加熱される。この際の熱は、配管4aにも伝達される。このため、霧化水槽4内の水温や配管4a内の水温が上昇する。
【0026】
その後、ステップS3に進み、制御装置18は、サーミスタ16の検出温度に基づいて、霧化水槽4の水温が摂氏80度よりも高いか否かを判断する。
【0027】
霧化水槽4の水温が摂氏80度以下の場合は、ステップS2に戻る。霧化水槽4の水温が摂氏80度より高い状態が1分継続した場合は、ステップS4に進む。ステップS4では、制御装置18は、第1加熱手段15をOFF状態にする。その後、ステップS5に進み、制御装置18は、超音波素子9をON状態にする。
【0028】
これにより、霧化水槽4内の水は、界面で微細化される。すなわち、霧化水槽4内の水は、霧化する。霧化した水を含んだ高湿空気は、霧化水槽4内の上部に充満する。この際、霧化水槽4内の水は、攪拌される。このため、配管4aの入口付近の水温は、更に上昇する。
【0029】
その後、ステップS6に進み、制御装置18は、サーミスタ17の検出温度に基づいて、配管4a入口の水温が摂氏65度以上か否かを判断する。配管4a入口の水温が摂氏65度よりも低い場合は、ステップS7に進む。ステップS7では、制御装置18は、第1加熱手段15をON状態にする。この加熱と攪拌により、配管4a入口の水温が再び上昇する。
【0030】
その後、ステップS8に進み、制御装置18は、サーミスタ17の検出温度に基づいて、配管4a入口の水温が摂氏65±5度以上か否かを判断する。配管4a入口の水温が摂氏65±5度よりも低い場合は、ステップS7に戻る。配管4a入口の水温が摂氏65±5度以上の場合は、ステップS9に進む。ステップS9では、制御装置18は、第1加熱手段15をOFF状態にする。
【0031】
ステップS6で配管4a入口の温度が摂氏65度以上の場合やステップS9で第1加熱手段15がOFF状態となった場合は、ステップS10に進む。この際、配管4aを通過する水は、霧化水槽4に進入するまでに5分間加熱される。このため、配管4aを通過する水は、確実に殺菌される。
【0032】
ステップS10では、制御装置18は、送風機14をON状態にする。これにより、空気経路13を介して、外部から空気が取り込まれる。当該空気の流れに伴って、霧化水槽4に充満した霧化空気は、霧化空気流路10を介して霧化室11に移送される。
【0033】
これと同時に、制御装置18は、加振器12をON状態にする。これにより、ボイスコイルに駆動信号が入力される。ボイスコイルは、マグネットとの間で電磁駆動する。その結果、振動板12aが振動する。この振動により、霧化室11内の容積が変動する。この変動により、霧化室11内の霧化空気が加圧される。この際、霧化室11内で生じる異音の共鳴による増幅等は、ゴム等によって防止される。
【0034】
当該霧化空気は、渦輪形成口11cから外部へ押し出される。この際、霧化空気の渦輪形成口11c近傍は、渦輪形成口11cとの摩擦により減速する。このため、霧化空気の渦輪形成口11c近傍と渦輪形成口11cとの間には、風速分布が形成される。この分布により、渦輪形成口11c近傍で、渦流が生成される。その結果、全体として、渦輪状の霧化空気が生成される。当該霧化空気においては、渦輪外周部が徐々に拡散する。その後、当該霧化空気は、渦輪の形状が保持できなくなるまで並進する。
【0035】
その後、ステップS11に進み、制御装置18は、電源SWがOFF状態となっているか否か、タイマー設定時間が経過したか否か、給水タンク3内の水量が0になったか否かを判断する。いずれでもない場合は、ステップS6に戻る。いずれかの場合は、ステップS12に進み、動作が終了する。
【0036】
超音波加湿機の動作が終了した際、利用者は、排水弁8を開くことで、給水タンク3や給水路5に残った水を本体ケース1外へ排出することができる。これにより、超音波加湿機の未使用時に給水タンク3や給水路5に残った水内で菌が繁殖したり、悪臭が発生したりすることを抑制できる。
【0037】
また、利用者は、本体ケース1の前ケース(図示せず)、前カバー11b、給水タンク3のカバー(図示せず)を順番にはずすことで、霧化水槽4内、振動板12a等、水が残った部分を確実に拭くことができる。この場合、水が残った部分で菌が繁殖したり、悪臭が発生したりすることを抑制できる。
【0038】
次に、図4を用いて、霧化水槽4の水温と配管4a入口の水温の推移の一例を説明する。
図4はこの発明の実施の形態1における超音波加湿機の霧化水槽の水温と配管入口の水温の推移を説明するための図である。なお、図4のS1〜S10のタイミングは、図3のステップS1〜S10のタイミングに相当する。
【0039】
図4に示すように、配管4a入口の水温よりも霧化水槽4の水温の方が速く上昇する。このため、霧化水槽4の水温が摂氏80度以上で1分間継続していても、配管4a入口の水温が摂氏65度に達していない。このため、この時点では、加湿が開始されない。その後、配管4a入口の水温が摂氏65度に到達した時点で、加湿が開始される。その後、配管4a入口の水温は、摂氏65±5度以上を維持する。
【0040】
以上で説明した実施の形態1によれば、霧化水槽4の水温が所定温度以上で所定時間以上継続し、給水路5の水温が所定温度以上となった後に、送風機14が動作する。このため、運転開始直後に、霧化水槽4へ供給された水や前回使用した際に霧化水槽4に残った水に対し、殺菌することができる。また、運転中に給水タンク3等から供給される水に対しても、殺菌することができる。すなわち、運転開始時及び運転中に、菌を含む霧化空気が外部へ放出されることを防止できる。なお、送風機14を動作させるタイミングは、タイマー等によって時間のみで制御する場合もある。
【0041】
なお、加熱時間は、霧化空気が本体ケース1外に放出されない。すなわち、利用者にとって、加熱時間は待ち時間となる。このため、可能であれば、加熱時間を2、3分以下にすることが好ましい。例えば、霧化水槽4の貯水量が50ccの場合、第1加熱手段15の入力を100〜200Wとすればよい。
【0042】
また、給水路5の霧化水槽4側は、配管4aとして、霧化水槽4に形成される。このため、部品点数を減らすこともできる。また、霧化水槽4と給水路5とを効率良く加熱することができる。
【0043】
また、配管4aは、金属で形成される。このため、配管4aを効率よく加熱することができる。
【0044】
また、霧化水槽4の水温が所定温度以上で所定時間継続した後に、超音波素子9が動作する。このため、霧化水槽4内の水が殺菌されない状態で霧化することを防止できる。
【0045】
なお、霧化水槽4の水温が所定温度以上で所定時間継続する前に、超音波素子9を動作させてもよい。この場合、このため、超音波素子9の動作によって、霧化水槽4内の水温を早く上げることができる。
【0046】
また、霧化水槽4の水温と配管4aの水温とが所定温度で所要時間継続するように、第1加熱手段15が動作する。このため、運転中においても水に対する殺菌が維持される。
【0047】
また、所定温度と所定時間との関係を摂氏温度65度以上5分又は摂氏温度80度以上1分とすれば、図2の実験結果の通り、確実に殺菌することができる。
【0048】
また、給水路5の水温が殺菌温度以上で殺菌所要時間継続するように給水路5の長さを設定すれば、霧化水槽4に進入する前に殺菌することができる。このため、霧化空気に菌が混入することを防止できる。
【0049】
また、給水路5の長さを50mm以下にすれば、小スペースかつ低入力で霧化水槽4に進入する前に殺菌することができる。このため、通常運転しながら殺菌でき、連続加湿が可能となる。すなわち、霧化水槽4に水を貯めて殺菌した後に加湿を行うことを繰り返さなくてもよい。
【0050】
また、霧化空気は渦輪状となって外部へ押し出される。当該霧化空気は、局所的に送られる。このため、加湿水量を少なくすることができる。その結果、配管4aの長さを短くすることができる。すなわち、超音波加湿機を小さくすることができる。また、第1加熱手段15の入力を小さくすることができる。すなわち、第1加熱手段15の消費電力を低減することができる。
【0051】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2における超音波加湿機の縦断面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0052】
実施の形態2の超音波加湿機は、実施の形態1の超音波加湿機に第2加熱手段19を付加したものである。第2加熱手段19は、配管4aの外周面に設けられる。
【0053】
以上で説明した実施の形態2によれば、霧化水槽4の水温と配管4aの水温とをより細かく制御することができる。また、第2加熱手段19は、新たに供給される水のみを加熱すればよい。このため、加熱能力の低い第2加熱手段19を利用することができる。すなわち、消費電力の小さい第2加熱手段19を利用することができる。
【0054】
なお、配管4a入口の温度は、霧化水槽4と配管4a等のモデルに基づいて、サーミスタ16の測定値を補正して検出してもよい。これにより、サーミスタ17を不要とすることができる。このため、部品点数を減らすことができる。
【0055】
また、空気経路13が霧化水槽4と第1加熱手段15との近傍を通過するようにしてもよい。この場合、初期殺菌を終えた第1加熱手段15が冷却される。この冷却により、霧化水槽4内の温度が下がる。その結果、外部へ放出される霧化空気の温度が下がる。また、超音波加湿機が転倒した際に熱湯が流出することもない。
【0056】
また、流体搬送装置による渦輪を用いることなく、殺菌処理した霧化空気をそのまま本体ケース1外へ放出してもよい。この場合であっても、菌を含む霧化空気が外部へ放出されることを防止できる。
【符号の説明】
【0057】
1 本体ケース
1a ふた
2 給水部
3 給水タンク
3a 給水弁
4 霧化水槽
4a 配管
5 給水路
6 第1排水経路
7 第2排水経路
8 排水弁
9 超音波素子
10 霧化空気流路
11 霧化室
11a 後ろケース
11b 前カバー
11c 渦輪形成口
12 加振器
12a 振動板
13 空気経路
14 送風機
15 第1加熱手段
16、17 サーミスタ
18 制御装置
19 第2加熱手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を貯める給水タンクと、
霧化させる水を貯める霧化水槽と、
前記給水タンクの水が前記霧化水槽に供給されるように、前記給水タンクと前記霧化水槽とを連通した給水路と、
前記霧化水槽に設けられた超音波素子と、
前記超音波素子により前記霧化水槽の水が霧化された際に、当該霧化された水を含んだ空気を滞留させる霧化室と、
前記霧化水槽に滞留した霧化空気を前記霧化室へ搬送する風を発生させる送風機と、
前記霧化水槽と前記給水路とを加熱する加熱手段と、
運転開始時に、前記加熱手段を動作させ、前記霧化水槽の水温が所定温度以上で所定時間以上継続し、前記給水路の水温が所定温度以上となった後に、前記送風機を動作させる制御装置と、
を備えた超音波加湿機。
【請求項2】
前記給水路の前記霧化水槽側は、前記霧化水槽に形成された請求項1記載の超音波加湿機。
【請求項3】
前記給水路は、金属で形成された請求項1又は請求項2に記載の超音波加湿機。
【請求項4】
前記加熱手段は、
前記霧化水槽に設けられた第1加熱手段と、
前記給水路に設けられた第2加熱手段と、
を備えた請求項1〜請求項3のいずれかに記載の超音波加湿機。
【請求項5】
前記制御装置は、前記霧化水槽の水温が所定温度以上で所定時間継続した後に、前記超音波素子を動作させる請求項1〜請求項4のいずれかに記載の超音波加湿機。
【請求項6】
前記制御装置は、前記霧化水槽の水温が所定温度以上で所定時間継続する前に、前記超音波素子を動作させる請求項1〜請求項4のいずれかに記載の超音波加湿機。
【請求項7】
前記制御装置は、前記霧化水槽の水温と前記給水路の水温とが所定温度で所要時間継続するように、前記加熱手段を動作させる請求項1〜請求項6のいずれかに記載の超音波加湿機。
【請求項8】
前記所定温度と前記所定時間との関係は、摂氏温度65度以上5分又は摂氏温度80度以上1分である請求項7記載の超音波加湿機。
【請求項9】
前記給水路の長さは、当該給水路の水温が殺菌温度以上で殺菌所要時間継続するように設定された請求項8記載の超音波加湿機。
【請求項10】
前記給水路の長さは、50mm以下となるように設定された請求項9記載の超音波加湿機。
【請求項11】
前記送風機により発生した風が通過するように、前記霧化水槽と前記加熱手段との近傍を通過するように設けられた空気経路、
を備えた請求項1〜請求項10のいずれかに記載の超音波加湿機。
【請求項12】
前記霧化室に設けられた加圧手段と、
前記加圧手段により加圧された空気が渦輪状に外部へ押し出されるように、前記加圧手段よりも前記霧化室の加圧方向側に形成された渦輪形成口と、
を備えた請求項1〜請求項11のいずれかに記載の超音波加湿機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−2751(P2013−2751A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135089(P2011−135089)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】