説明

超音波治療装置を整形外科用ギプスに取り付ける装置

整形外科用ギプスと併用して損傷を超音波処置する装置が開示される。本装置は、携帯可能な自蔵式主要動作ユニットと、支持体取付け具と、超音波変換器処置ヘッドモジュールと、支持体取付け具を整形外科用ギプスに装着するギプス材料とを具備する。支持体取付け具は、主要動作ユニットから遠隔の内部損傷に対応する体外部位に隣接して、整形外科用ギプスに装着するように構成および適合される。支持体取付け具は、本体と、この本体から延びる少なくとも1つのメッシュ突出部とを有する。超音波変換器処置ヘッドモジュールは、主要動作ユニットに作用的に接続され、かつ支持体取付け具の本体と着脱可能に係合される。ギプス材料の少なくとも一部が、支持体取付け具をギプスに装着するために、メッシュ突出部を含浸する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年11月7日出願の米国特許仮出願第60/734245号の利益を主張するものである。この先行出願の開示は、参照によってその全体が組み込まれる。
【0002】
連邦政府による委託研究または開発に関する声明
該当なし。
【0003】
附属文書
該当なし。
【0004】
本発明は、一般に治療用超音波装置に関し、さらに詳細には治療装置を整形外科用ギプスまたは他の医療用包材に取り付ける装置および方法に関する。
【背景技術】
【0005】
超音波を使用して骨損傷を治療的に処置および検査することが知られている。適切なパラメータ、例えば、周波数、パルス繰返し、および振幅を有する超音波パルスを適切な時間の間および骨損傷に隣接する適切な体外部位に当てると、例えば、骨破壊および骨折の自然治癒を速めることが確認されている。骨粗鬆症を患う高齢者のような、治癒能力が減退した患者では、超音波治療が、別様であれば人工器官置換が必要になるかまたは患者を永久に身障状態に残すことになりかねない骨損傷の治癒を促進しうる。
【0006】
超音波治療は、整形外科用ギプスのような医療用包材と併用してしばしば用いられる。剛性または半剛性のプラスチックの変換器ポートが骨折ギプスの上に取り付けられ、すべての大小の骨に対してその使用を可能にする。高さおよび半径の増大が最小限のポートをギプスの中へ確実に接着することが大いに望ましい。現在のところ、ポートをギプスに接着するために、剪断におけるギプス樹脂の粘着特性に依存している。これは、剪断接着が他の種類の接着ほど強力ではないので不利である。
【0007】
従来技術の変換器取付け装置に関連する別の問題が、装置取付け時に外科医には明らかになる。典型的には、超音波治療を処方する決定の前に、ギプスが患者に取り付けられる。したがって、外科医は、処置を必要とする患者の身体部分に隣接して超音波変換器ヘッドモジュールを配置することに対応するために、既存のギプスの中に穴を開けることが要求される。かなりの数の変換器ヘッドモジュールは円形であるので、対応する円形の穴がギプスの中に必要とされる。しかし、外科医には、ギプスの中に正方形または長方形の空所を切り取るために、貫入をギプスの深さに限定するように調整可能な切刃を有する道具が一般に装備されている。しかも、ギプス中に開けられる空所の精度に気を配ることを外科医に要求するのは非効率的である。したがって、ギプス中の空所の内部に配置可能であり、正方形または長方形の空所を、超音波変換器ヘッドモジュールを受け入れるための円形の穴に変換できる装置に対する必要性、および空所の寸法に関連する厳密さを最小限にするように適合性および汎用性がある装置に対する必要性も存在する。
【0008】
典型的には、超音波治療装置は、3つの様態の1つでギプスに適用されうる。第1に、開業医がギプスの中に穴を開け、この穴の上方で超音波変換器を直接紐で縛ることができる。第2に、開業医は、ギプスの中に穴を開け、プラスチックの変換器ポートをギプスの中へ強制的に嵌めて、次にこのポートの中に超音波変換器を配置することができる。第3に、開業医は、プラスチックの変換器ポートの周囲にギプスを築き、その後で超音波変換器をポートの中に取り付けることができる。
【0009】
別法として、外科医は、損傷発生時点で、超音波治療がおそらく好ましい将来の処置であることを知りうる。しかし、これまでは、空所内部の皮膚がウインドウ浮腫になりやすい(特に腫張期の間に)ことが確認されているので、ギプスの中に空所を創出するスペーサの取付けは、損傷患部周囲の腫張の危険性がなくなるように、ある一定の時間が経過するまで先延ばしされてきた。したがって、外科医が、超音波変換器処置ヘッドモジュールを挿入可能に受け入れ、モジュールが定位置にないときにウインドウ浮腫も予防する挿入体または支持体取付け具を損傷時点でギプスの中に取り付けることを可能にする装置に対する必要性が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
当業には、以上に留意した欠点を克服し、使いやすく、かつ筋骨格および骨の損傷の治癒により適切な成果をもたらす治療用処置装置をギプスの上に精確に取付けおよび位置決めするための改良された組立体に対する必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明が開発されたのは、以上の問題を考慮した上のことである。本発明の態様によれば、整形外科用ギプスと併用して損傷を超音波処置する装置が提供される。本装置は、携帯可能な自蔵式主要動作ユニットと、主要動作ユニットから遠隔の内部損傷に対応する体外部位に隣接して、整形外科用ギプスに装着するように構成および適合されて、本体と本体から延びる少なくとも1つのメッシュ突出部とを有する支持体取付け具と、主要動作ユニットに作用的に接続され、かつ支持体取付け具の本体と着脱可能に係合された超音波変換器処置ヘッドモジュールと、支持体取付け具を整形外科用ギプスに装着するギプス材料とを具備し、ギプス材料の少なくとも一部が、少なくとも1つのメッシュ突出部を含浸する。
【0012】
本発明の1つの実施形態では、少なくとも1つのメッシュ突出部は、平面的なメッシュ基部を備える。
【0013】
本発明の別の実施形態では、少なくとも1つのメッシュ突出部は、複数のメッシュタブを備える。
【0014】
本発明の別の実施形態では、少なくとも1つのメッシュ突出部は、少なくとも1つの一体蝶番をさらに備える。
【0015】
本発明のさらに別の実施形態では、少なくとも1つのメッシュ突出部は、小さい曲率半径に共形となる。
【0016】
本発明の1つの特定の実施形態では、主要動作ユニットは、内部電源を有し、処置中に患者によって携帯されるように寸法決めされる。
【0017】
本発明の別の実施形態では、処置ヘッドモジュールは、超音波信号発生器と、その発生器と作用的に関連する信号発生器回路とを有する。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態では、処置ヘッドモジュールは、超音波変換器を備える。
【0019】
本発明のさらに別の実施形態では、超音波変換器は、圧電特性を有し、セラミック材料、単結晶リラクサ強誘電体、ジルコン酸チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、チタン酸バリウム、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)の圧電性コポリマーから成る群から選択された材料から作製される。
【0020】
本発明の別の実施形態では、処置ヘッドモジュールは、無線接続によって主要動作ユニットに接続される。
【0021】
本発明の1つの特定の実施形態では、主要動作ユニットは、超音波信号発生器および信号発生器回路を有し、この信号発生器回路は、プロセッサと、パルス信号発生器と、パルス信号を調整するためにプロセッサに結合されたスイッチとを含む。
【0022】
本発明の別の実施形態では、主要動作ユニットは、処置シーケンスデータを表示するために信号発生器回路に結合された表示器パネルと、信号発生器の使用者制御を可能にするために信号発生器回路に結合されたキーパッドとを有する。
【0023】
本発明の別の実施形態では、スイッチに接続された光送信器が設けられ、この光送信器は、パルス信号を光信号に変換するように構成されている。
【0024】
本発明のさらに別の実施形態では、超音波信号発生器と外部コンピュータ/モデムとの間の通信リンクを設けるために、通信ポートとプロセッサとの間に接続された通信インターフェースが設けられる。
【0025】
本発明のさらに別の実施形態では、処置手順の厳密な遵守を知らせるためにプロセッサに接続された警報が設けられる。
【0026】
本発明の1つの特定の実施形態では、支持体取付け具の本体は、超音波変換器処置ヘッドモジュールの一部を受け入れるように構成された開口を有する。
【0027】
本発明の別の実施形態では、この本体は、開口の中へ延びる少なくとも2つの差込みラグであって、これらラグの間に導電経路を形成するために電気接続される少なくとも2つの差込みラグを有する。
【0028】
本発明のさらに別の実施形態では、超音波変換器処置ヘッドモジュールは、このモジュールの外表面から延びて、少なくとも2つの差込みラグに係合するように構成された少なくとも一部を有する少なくとも2つの溝穴付きラグを含み、これらの少なくとも2つの溝穴付きラグは、溝穴付きラグが差込みラグに係合するときに、これらの溝穴付きラグの間に導電経路が形成されるように、導電性プラスチックから製造される。
【0029】
本発明の別の実施形態では、支持体取付け具は、外表面と、この取付け具を貫通する、近位入口および遠位出口を備える軸中繰り穴を画定する内表面とを有する。
【0030】
本発明のさらに別の実施形態では、整形外科用ギプスの中の空所の内部に嵌るように構成されたスペーサが設けられ、このスペーサは内部に開口部を有し、この開口部は支持体取付け具の外周囲に対応する形状を有し、この支持体取付け具は少なくとも一部が開口部の内部に位置決めされる。本発明の1つの特定の実施形態では、スペーサはフェルトから作製される。
【0031】
本発明の別の実施形態では、本体の内部に位置決めされた超音波伝搬増強媒質が設けられる。本発明の1つの特定の実施形態では、超音波伝搬増強媒質はゲルパッドである。
【0032】
本発明の別の実施形態では、本体の外側周囲上にロック構造が設けられる。
【0033】
本発明のさらに別の実施形態では、本体は、少なくとも1つのメッシュ突出部に対して横断方向へ上向きに延びる。
【0034】
本発明のさらに別の実施形態では、本体に装着されたキャップと、このキャップに連結された偏倚要素とが設けられ、この偏倚要素は超音波変換器処置ヘッドモジュールに係合する。
【0035】
本発明の別の実施形態では、本体は円筒形の中空管である。
【0036】
本発明のさらに別の実施形態では、本体は口縁をさらに備える。
【0037】
本発明のさらに別の実施形態では、本体は近端部および遠端部を有し、少なくとも1つのメッシュ突出部が遠端部に位置する。
【0038】
本発明の別の実施形態では、ギプス材料は、少なくとも1つのギプス材料細片を備える。
【0039】
本発明のさらに別の実施形態では、支持体構造は、半球形の切欠きをさらに備える。
【0040】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部は、重合体または複合材から成る群から選択された材料から作製される。本発明の1つの特定の実施形態では、重合体は、熱可塑性重合体、熱硬化性重合体、およびエラストマーから成る群から選択される。本発明の別の実施形態では、重合体は、ビニル被覆を有する14番手のポリエステルコアの織り糸から作製される。
【0041】
本発明の1つの特定の実施形態では、メッシュ突出部は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、またはシリコーンから成る群から選択された材料から作製される。
【0042】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部は厚さAを有し、厚さAは、約2分の1ミリメートルから約7ミリメートルの範囲内にある。本発明の1つの特定の実施形態では、厚さAは約1ミリメートルである。
【0043】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部は第1の寸法D1および第2の寸法D2を有し、第1の寸法D1は約25ミリメートルから約150ミリメートルの範囲内にあり、第2の寸法D2は約25ミリメートルから約150ミリメートルの範囲内にある。本発明の1つの特定の実施形態では、D1およびD2は各々が約57ミリメートルである。
【0044】
本発明の別の実施形態では、本体は剛性または半剛性である。
【0045】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部の一部は、選択された医療用視覚化システムで観察されうる材料から構成される。
【0046】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部の一部は、少なくとも一部がX線放射に不透過である。
【0047】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部の一部は、少なくとも一部が赤外線放射に不透過である。
【0048】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部の一部は、少なくとも一部が常磁性である。
【0049】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部の一部は、接着剤被覆を含む。
【0050】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部は、1つまたは複数の周辺標識をさらに備える。本発明の1つの特定の実施形態では、4つの周辺標識が存在する。本発明の別の実施形態では、周辺標識は、メッシュに織られた放射線不透過の糸、放射線不透過のインク、鉛テープの切片から成る群から選択される。
【0051】
本発明の別の実施形態では、中心標識が設けられる。
【0052】
本発明の別の実施形態では、メッシュ突出部は異なる織物間隙を有する。
【0053】
本発明の別の実施形態では、支持体取付け具は凹面の下端を有する。
【0054】
本発明の別の実施形態では、支持体取付け具は、その取付け具の上部分の中に少なくとも1つの周方向溝を含む。
【0055】
本発明の別の実施形態では、支持体取付け具は少なくとも1つの周方向突縁を含む。
【0056】
本発明の別の実施形態では、支持体取付け具は、本体の外側周囲上のロック構造を特徴とする。
【0057】
本発明の別の実施形態では、ロック構造は、支持体取付け具の外側周囲上に、カバーの外周囲から下向きに延びる少なくとも1つのロック部材に係合するように構成される周方向リッジを含む。本発明の1つの特定の実施形態では、3つのロック部材が存在する。
【0058】
本発明の別の実施形態では、ロック部材は、該部材上のリッジが強制されてリッジに乗り上げるときにその部材が撓み、該部材上のリッジがリッジを乗り越えるとその部材が定位置に撥ね戻るように、弾性材料から形成される。
【0059】
本発明の別の実施形態では、内部損傷に対応する体外部位に隣接して、医療用包材に装着するように構成および適合された支持体取付け具が設けられ、この支持体取付け具は、使用に際して超音波治療装置を受け入れるように適合された開口部を形成する内壁と外壁とを有する本体と、この本体から延びて複数の間隙を有する少なくとも1つのメッシュ突出部とを含み、複数の間隙の少なくとも一部は、医療用包材の一部が含浸される。
【0060】
本発明は、従来の装置および技術に優る幾つかの利点を有する。第1に、本装置は、樹脂のようなギプス材料によってメッシュ突出部が含浸されることにより、既存のポートに比較すると強度が増大している。第2に、メッシュ突出部は、より小さい橈骨の上で取付け具を使用することができる。第3に、メッシュ突出部は、ギプス開口部のサイズの減少を可能にし、それによってギプス障害の可能性を低下させる。
【0061】
したがって、以上の目的および利点を促進するために、本発明は、簡潔に言えば、小さい曲率半径、例えば、四肢または指の周囲に共形となることを可能にする柔軟なメッシュまたは織物突出部を備える剛性または半剛性の変換器本体である。この織物は、変換器本体をギプスに組み込むために、樹脂が織物を貫通して含浸することを可能にするのに十分に目が粗い。樹脂が含浸された織物は、ギプスに付着するために剪断特性(それはより弱い)に依存するのではなく、樹脂が織物を貫通してギプスに付着するときの樹脂の張力および圧縮力の強さに依存する。
【0062】
本発明のさらなる特徴、態様、および利点は、本発明の様々な実施形態の構造および動作と同様に、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
【0063】
本明細書に組み込まれ、かつその一部を形成する添付の図面は、本発明の実施形態を例示し、詳細な説明と併せて本発明の原理を説明する役割を果たす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面を参照すると、図1は携帯可能な超音波処置装置10を例示する。超音波処置装置10は、携帯可能な主要動作ユニット(MOU)12と、第1のケーブル16によってMOU12に結合された超音波変換器処置ヘッドモジュール14とを具備する。MOU12は、制御信号を超音波変換器処置ヘッドモジュール14に供給する。第1のケーブル16は、デジタル信号ばかりでなく、相対的に低い周波数または光信号も伝搬できる多導体ケーブルでよい。第1のケーブル16は、同軸ケーブルまたは他の種類の適切な遮蔽ケーブルを含みうる。別法として、第1のケーブル16は、光信号を伝搬する光ファイバケーブルを含んでもよい。動作に際して、変換器処置ヘッドモジュールは、損傷を受けた領域に隣接して位置決めされ、所定の時間の間、励起される。変換器処置ヘッドモジュールが適切に位置決めされることを保証するために、安全連動装置が変換器組立体の偶発的な励起を防止し、かつ患者適合性を保証するように設けられうる。ここでは単一の変換器処置ヘッドモジュールを備えているように示されているが、本発明は単一MOUで使用するための複数のヘッドモジュールも企図するものである。
【0065】
図2を参照すると、MOU12は、ねじ、超音波溶接、または接着剤によって一体に接合された2つの半部分で典型的に構成される筐体20を含む。プリント回路基板22が、筐体20の内部に位置決めされ、第2のケーブル26を経由して表示器組立体24に結合される。表示器組立体24は、図1に示されているように、取付け盤28、表示器30、およびキーパッド31を含む。表示器30は、例えば、文字および数字を表示するのに適切な液晶型表示器またはLED型表示器でよい。電池保持体32が、実時間時計および本発明の超音波処置ヘッドモジュールの携帯可能な動作のためにプリント回路基板22に接続される。さらには、3個(3)のリチウム電池のバンクのような適切な電池が、電池隔室の中に位置決めされる。
【0066】
通信ポート34がプリント回路基板22に取り付けられ、筐体20の中のチャンネル36を介してアクセス可能である。通信ポート34は、プリント回路基板22上の信号発生器回路38に結合され、MOU12と外部コンピュータとの間に、例えば、シリアル通信用の通信リンクを設ける。この構成では、外科医が、信号発生器回路38の内部に格納された、患者によって開始された実際の処置の回数、日付、時刻、および/または継続時間のような情報をダウンロードできる。
【0067】
図3は、超音波変換器組立体14に転送されたパルスを生成および制御する、MOU12内部の信号発生器回路38のブロック図を例示する。信号発生器回路38は、メモリ43(例えば、RAMおよびROM)と、変換器処置ヘッドモジュール14ばかりでなく、プロセッサの動作も制御するための格納されたプログラム(例えば、システムおよびアプリケーション)とを有するプロセッサ44を含む。プロセッサ44は、表示器30およびキーパッド31に結合され、データをキーパッド31から受け取り、データを表示器30に転送するように構成される。プロセッサ44はマイクロプロセッサを含んでもよいし、またはプロセッサ44が内部メモリを有するマイクロコントローラであってもよい。通信インターフェース35が、通信ポート34とプロセッサ44との間に接続され、例えば、外部コンピュータと通信するために設けられる。通信インターフェース35は、RS−232インターフェースのようなシリアル・インターフェース、パラレル・インターフェース、ユニバーサル・シリアルバス・インタフェース、またはモデムでよい。
【0068】
プロセッサ44は、処置シーケンス、すなわち、超音波処置の開始時間および停止時間を制御するためにも使用可能である。このプロセッサは、処置時間に関して予めプログラム可能であり、使用者(例えば、外科医または患者)がキーパッド31経由で処置時間の1つを選択するか、または、このプロセッサは、開始および停止シーケンスを設定するためにキーパッド31経由で使用者によってプログラム可能である。処置時間は、10〜20分台の処置が典型的であるが、約1分と約60分との間にわたりうる。処置時間が活動化されるとき、プロセッサ44は、変調された信号がケーブル16に進むことを許容するスイッチ60を入れる。処置時間が終了するとき、スイッチ60が切られ、変調された信号がケーブル16に進むことが阻止される。さらには、処置時間が終了するとき、プロセッサ44は警報信号を警報62に送出し、この警報が作動しうる。
【0069】
図4を参照すると、変換器処置ヘッドモジュール回路の1つの実施形態のブロック図が示されている。変換器処置ヘッドモジュール回路は、MOU12によって転送された信号をケーブル16経由で受け取る受信器66を含む。受信器66は、変換器68を励起する変換器ドライバ67に接続される。
【0070】
変換器処置ヘッドモジュール回路の別法の実施形態が図5に示されている。この実施形態では、変換器処置ヘッドモジュール14が、電力を変換器処置ヘッドモジュールの内部構成要素に供給する内部電池69を含む。例えば、電池69は、電力を信号監視回路70および信号ドライバ71に供給する。信号監視回路70は、変換器ドライバ67の出力の波形特徴を表すデジタル出力信号72を供給する。このような特徴には、例えば、信号駆動変換器68の周波数、パルス繰返し周波数、パルス幅、および平均出力電力が含まれうる。信号監視回路70の出力信号72は、ドライバ71および第1のケーブル16を経由してMOU12に転送される。変換器処置ヘッドモジュールの外表面上にスイッチを含みうる随意選択的な取付け具連動装置73は、変換器処置ヘッドモジュール14が変換器の励起前に適切に位置決めされることを保証するように、電力を変換器処置ヘッドモジュール14の内部構成要素に供給する。
【0071】
図6は、全体的に参照符号10’によって示された、超音波処置装置の別法の実施形態を例示する。超音波処置装置10’は、論理電圧コンバータ76、電源77、電池電圧感知回路78、駆動信号電圧コンバータ79、駆動信号電圧調節器80、実時間時計81、EEPROM82、ゲル感知回路83、変換器駆動回路84、超音波変換器85、第1のユーザインターフェース86、第2のユーザインターフェース87、およびマイクロプロセッサ88を含む。超音波処置装置10’の構成は、構成要素の殆どがMOU12の中に配置され、かつ超音波変換器85のみがヘッドモジュール14の中に配置されることを可能にする。幾つかの実施形態では、ヘッドモジュール14が超音波変換器85のみから成りうる。
【0072】
論理電圧コンバータ76は、マイクロプロセッサおよび他の電子部品用の電圧を下げる。電源77は、電力を超音波処置装置10’に供給し、電池または電池パックでよい。電池電圧感知回路78は、電源77の電力を感知し、変換器および他の電子構成要素を駆動するための電力が不十分であれば動作を防止する。駆動信号電圧コンバータ79は、変換器駆動回路84用の電圧を下げる。駆動信号電圧調節器80は、変換器85から所定の音波を得るために、変換器駆動回路84を較正するために使用される。実時間時計81は、マイクロプロセッサ88用の時計である。EEPROM82は、処置後にデータを記録するために使用される。このようなデータは、処置の日付、時間、長さ、および他の変数を含みうる。
【0073】
ゲル感知回路83は、変換器が音波を流体またはゲル媒質の中へ放出しているかどうかを確認するために、変換器のインピーダンス変化を感知する。あらゆる変換器は、それが空気または水のような媒質に対して作用しているときにインピーダンスを有する。このインピーダンスは媒質毎に異なる。この差異を利用することによって、ゲル感知回路83は、変換器がゲル媒質に対して作用しているどうかを測定する。
【0074】
変換器駆動回路84は、変換器85を駆動する正弦波を創出する。超音波変換器85は、損傷を処置するために超音波を創出する。第1のユーザインターフェース86は表示器である。第1のユーザインターフェース86は、継続時間のような項目、およびエラーを表示することができる。第2のユーザインターフェース87は、超音波処置装置10’を制御するために使用される1つまたは複数のスイッチである。このようなスイッチは、開始ボタン、停止ボタン、およびリセットボタンを含みうる。マイクロプロセッサ88は、処置を既定の様態で施すために、格納されたプログラムを実行する。
【0075】
さらには、超音波処置装置10’の幾つかの実施形態は、変換器駆動回路84と超音波変換器85との間の配線接続を排除し、その代わりに、ZIGBEE(登録商標)、BLUETOOTH(登録商標)、IEEE802.11のような無線接続、または他の高周波(RF)技術を実装する。ZigBeeは、無線パーソナルエリヤネットワーク(WPAN)用に設計された高水準の通信プロトコルの公開仕様セットである。ZIGBEEという商標は、ZigBee Alliance社(米国94583 California州San Ramon市Suite 375、Camino Ramon 2400在)の所有である。Bluetoothは、無線装置間の短距離通信を容易化する技術的業界標準である。BLUETOOTHという商標は、Bluetooth Sig社(米国98004 Washington州Bellevue市Suite 250、108th Avenue NE 500在)の所有である。IEEE802.11は、IEEE LAN/MAN標準化委員会(IEEE802)の第11作業部会によって策定された無線LAN/WLAN標準のセットを指す。RFは、周波数が約0.1MHzより上の信号を使用してデータを送受信するために、電磁波を利用する無線通信技術である。
【0076】
図7〜9は、軟組織中の創傷の治癒および/または骨折の治癒を促進するために軟組織または骨から成りうる媒質Bの中へ超音波を送達するための超音波変換器組立体100を例示する。超音波変換器組立体100は、支持体取付け具110を具備する。この支持体取付け具は、変換器ポートまたは単にポートとも呼ばれうる。支持体取付け具110は、本体114と、この本体114から延びるメッシュ突出部112とを含む。図示された実施形態では、メッシュ突出部112は平面的なメッシュ基部であり、本体114はメッシュ基部112から横断方向へ上向きに延びる。超音波変換器組立体100はまた、キャップ116、ばね118、および変換器120を含む。図示された実施形態では、基部112は、媒質Bとの境界面が平坦であるものと仮定して示されている。しかし、基部112は媒質Bとの境界面にぴったり合うように形作られてもよいことを当業者は理解しよう。
【0077】
基部112は、メッシュまたは織られた材料から作製される。メッシュまたは織物は、基部112が小さい曲率半径と共形になることを可能にする。例えば、メッシュまたは織物は、基部が、小さい四肢または指に共形になることを許容する。さらには、メッシュまたは織物は、支持体取付け具110をギプス288に組み込む際の補助になる(図13で最も適切に理解される)。当業者が理解するように、整形外科用ギプスは、折れた1本の骨(または複数の骨)が治癒するまで、折れた骨を定位置に保持するために四肢(すなわち、幾つかの場合には、身体の大きな部分)をすっぽり包む外殻である。典型的には、ギプスは、プラスタ、焼セッコウが含浸された綿包帯、またはポリウレタンが含浸された編んだガラス繊維包帯から作製される。しかし、他の材料も使用可能である。本明細書で用いられているように、「樹脂」という用語は、硬化してギプス外殻の一部を形成する材料を指す。図示された実施形態は整形外科用ギプスを例示するが、他の種類の医療用包材が使用されてもよいことを当業者は理解しよう。
【0078】
以下にさらに詳細に説明されるように、メッシュまたは織物は、ギプス樹脂の一部を取り込むが、それは従来の装置に比較してギプスに対する支持体構造の付着を増強する。従来の装置は、支持体構造をギプスに保持するために剪断特性を利用した。メッシュまたは織物に樹脂を含浸すると、支持体構造をギプスに接着するために、本発明が剪断、張力、および圧縮特徴を利用することを可能にする。これは、最新技術に優るかなりの改良である。
【0079】
基部112は、重合体または複合材料のような多くの様々な種類の材料から作製されうる。重合体には、熱可塑性重合体、熱硬化性重合体、およびエラストマーが含まれうる。重合体の実施例には、とりわけ、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、またはシリコーンが含まれうる。図7〜9に図示された実施形態では、基部112は、ビニル被覆を有する14番手のポリエステルコアの織り糸から作製される。図示された実施形態では、基部112は正方形または長方形の形状を有するが、他の形状も使用可能であることを当業者は理解しよう。例えば、基部112は円形または三角形の形状にあってもよい。基部112は厚さAを有し、それは約2分の1ミリメートルから約7ミリメートルの範囲にある。図7に図示された実施形態では、Aが約1ミリメートルである。図8に図示された実施形態は、第1の寸法D1および第2の寸法D2を例示する。第1の寸法D1は、約25ミリメートルから約150ミリメートルの範囲にある。第2の寸法D2は、約25ミリメートルから約150ミリメートルの範囲にある。図6〜8に図示された実施形態では、D1およびD2は各々が約57ミリメートルである。メッシュ基部112は、それが支持体構造110の特注用途用に切り合せられるように、大きめのサイズにされうる。
【0080】
本体114は剛性または半剛性である。本体114は、変換器120を受け入れるように形作られる。変換器120は、一般的に超音波用途で使用される材料および設計から構成される。変換器120は、圧電特性を有することが可能であり、例えば、セラミック材料、単結晶リラクサ強誘電体、ジルコン酸チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、チタン酸バリウム、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)の圧電性コポリマーから作製されうる。別法として、変換器120は磁歪特性を有してもよい。
【0081】
図7〜9に図示された実施形態では、本体114は、変換器120が円形断面を有するので円筒形の中空管であるが、他の形状も使用可能である。本体114は内部分126および外部分128を有する。図7〜9に図示された実施形態では、本体114は、内壁130と、内部分126および外部分128を画定する外壁132とを有する。内壁130は、変換器120を受け入れる開口134を形成する。本体114の内壁130は、変換器120が本体114の内部に緊密に嵌るように寸法決めされる。内壁130は、変換器120の直径と同じかまたはそれよりも僅かに大きい直径を有しうる。例えば、内壁130の直径は、変換器120の直径よりも約0から約2mm大きくてよい。本体114はまた、近端部135および遠端部136を有する。図示された実施形態では、メッシュ基部112は、本体114の近端部135に連結される。しかし、メッシュ基部112は、近端部135の最先端にあってもよいし、またはメッシュ基部112が近端部135の上方数ミリメートルに付着するように、その最先端の僅か上方にあってもよい。
【0082】
キャップ116は、本体114の遠端部136に連結される。例えば、本体114は、キャップ116が本体114の上にスナップ嵌めするように口縁140(図7で最も適切に分かる)を有しうる。さらには、ばね118が、変換器120に対して圧力を掛けるために、キャップ116と変換器120との間に取り付けられる。幾つかの実施形態では、ばね118はキャップ116に取り付けられうる。ばね118は、変換器120を本体114の近端部135に向かって偏倚する。幾つかの実施形態では、超音波変換器組立体100は、変換器120から媒質Bまでの音波の転送を補助するためにゲルまたはゲル袋121を含む。
【0083】
システムコントローラ122が、変換器120から発する音波を空間的かつ時間的に制御する。システムコントローラ122の設計および製造は、当業者によく知られている。システムコントローラ122は信号発生器124に電気的に接続され、信号発生器124は変換器120に電気的に接続される。システムコントローラ122は、変換器120に送出される超音波励起信号を生成するためにプログラム可能な信号発生器124を起動する。変換器120は、励起信号を受け取り、媒質Bに伝搬する縦音波を放出する。システムコントローラ122および信号発生器124は、上で説明されたMOU12の形態を取りうる。
【0084】
変換器120は音波の特定的な順次または同時の伝搬を引き起こし、この伝搬は媒質Bを超音波で非侵襲的に照射または問合せを行うためにシステムコントローラ122によって制御される。システムコントローラ122はプログラム可能なマイクロプロセッサでよいが、限定ではなく、集積回路、アナログデバイス、プログラム可能な論理デバイス、個人用コンピュータ、またはサーバも含みうる。タイミングシーケンスは、使用者によって随時確立されるか、または製造過程時に確立されうる。
【0085】
超音波変換器組立体100は、効果的に治癒過程を刺激するために、1日に付き1回または2回処方され、数カ月間毎日反復される超音波投与量から成る治療処置を処方ために使用されうる。幾つかの実施形態では、変換器120に関して音波の1回の投与量が、時間の長さにして1分と60分との間にわたる。超音波変換器組立体110は、骨折治癒過程における骨内膜および骨膜治癒段階を含めて、組織創傷治癒を促進しようとする中で、浅いまたは深い解剖学的構造または両方に対する治療超音波投与量の処方を容易化および増強するために使用されうる。
【0086】
ここで図10を参照すると、損傷を受けた骨の部位を測定するための位置特定リング280が示されている。位置特定リング280は、リングを患者に解放可能に固定するための平紐282を含む。平紐282は、患者に着脱されるリング280をすぐに固定および解除することを可能にする2つの部分284および286を有することが好ましい。リング280は、選択された医療用視覚化システムで観察されうる材料から構成される。したがって、X線が使用される場合には、リング280はX線放射に対して少なくとも一部が不透過である。赤外線放射が使用される場合には、リング280は赤外線放射に対して少なくとも一部が不透明であり、磁気共鳴画像が使用される場合には、リング280は少なくとも一部が常磁性である。しかし、他の材料が、医療用視覚化または画像システムによって検出を可能にするリングに使用されてもよい。
【0087】
リング280の寸法は、典型的には患者の体格、損傷の推定サイズおよび部位、ならびに使用される視覚化システムの種類の関数である。例えば、平均的な人間の四肢、例えば、尺骨または橈骨の骨折部位を特定するために、X線画像システムを使用すると、リングの直径は、公称約38ミリメートルでよい。この実施例では、リングが、公称5ミリメートルの断面直径の金属材料の剛性円環でありうる。別の実施例として、利用される視覚化システムが超音波画像システムである場合に、リング280は、それが隣接して配置される表面の輪郭をなぞることが可能であり、それによって走査または画像変換器が、その表面およびリングを横切って移動することを可能にするように、実質的に柔軟かつ平坦でありうる。
【0088】
留意されたように、平紐282は2つの部分284および286を有し、各部分がリング280に固定された一端を有する。2つの部分284および286は、これらが一体に固定されかつすぐに解除されうるように、VELCRO(登録商標)のようなフックアンドループ式固定組立体を有してもよい。他の簡易式解放固定技法も企図されている。
【0089】
別法として、メッシュ基部112の一部が、損傷を受けた骨の部位を識別するために使用されうる。したがって、メッシュ基部112部分は、選択された医療用視覚化システムで観察可能な材料から構成されうる。例えば、X線が使用される場合には、メッシュ基部112部分は、少なくとも一部がX線放射に不透過である。赤外線放射が使用される場合には、メッシュ基部112部分は少なくとも一部が赤外線放射に不透過であり、磁気共鳴画像が使用される場合には、メッシュ基部112部分は少なくとも一部が常磁性である。しかし、他の材料が、医療用視覚化または画像システムによる検出を許容するメッシュ基部112に使用されてもよい。さらには、メッシュ基部112は、医療用視覚化システムが駆動されている間、一時的にメッシュ基部112の位置を特定するために、一側に接着剤被覆を有してもよい。
【0090】
図11から16は、損傷を受けた骨の位置特定と、損傷を受けた骨の領域に隣接して変換器処置ヘッドモジュール14を維持するように構成された支持体取付け具110の固定と、損傷を受けた骨を処置するために、取付け具110に対する超音波変換器組立体10の連結とを例示する。最初に、位置特定リング280が、例えば、患者の腕上のギプス288の上で、推定されたまたはおおよその損傷部位に対応する部位に位置決めされる。この最初の位置は、骨損傷の体外部位の事前推定であり、損傷箇所の先に撮影されたX線写真、外科医の診断、または患者の記憶に基づきうる。
【0091】
骨折領域の体外画像、例えば、X線写真が、位置特定リング280を含むように撮影される。骨損傷に対する位置特定リング280の最初の位置は事前の推定であるが、多くの場合に、最初の位置付けが十分に精確であり、X線がリング280によって縁を囲われた骨損傷を画像化することになる。得られるX線画像は、位置特定リング280に対する骨損傷の位置を示す。X線写真は、実際の位置特定リング280に対してギプスの上に対応する箇所の位置を特定しかつ目印290を付けるための案内として使用される。目印290は、骨損傷のギプス上でのおおよその体外部位を教える。より高い精度が要求される場合には、リング280は目印290を中心にして配置可能であり、別のX線写真が撮影され、新たな目印(図示せず)が、X線写真上のリングに対する骨折部位に基づいて、ギプス上に付けられる。位置特定リング280の再位置決めと部位のX線撮影を連続的に反復すると、さらに一層高い精度が得られる。
【0092】
上で留意したように、幾つかの実施形態では、目印290の位置を特定するために、メッシュ基部112がリング280の代わりに使用されうる。図12は、X線機械のような医療用視覚化システムと併用可能な1つまたは複数の周辺標識170を有するメッシュ基部112の1つの実施例を例示する。図12に示された実施形態では、明瞭さのためにメッシュ基部112のメッシュ構成が割愛されている。さらには、図12に示された実施形態では、4つの周辺標識170が存在するが、より大きいまたは小さい数が使用されうる。周辺標識170は、メッシュに織られた放射線不透過性の糸でありうる。別法として、周辺標識170は放射線不透過性のインクでもよい。最後に、周辺標識170は鉛テープの切片でもよい。幾つかの実施形態は、メッシュ基部112の中心を示すために中心標識172をさらに含みうる。周辺標識170はメッシュ基部112の輪郭を示し、他方で中心標識172は目印290の位置を特定するために使用されうる。
【0093】
図13および14に示されたように、標識付けテンプレート292の第1の実施形態が、ギプス288に押し当てられ、骨折のギプス288上での体外部位の目印290を中心にして配置される。長方形テンプレート開口部の内縁の輪郭が、ギプス288の上にトレースされ、ギプスのトレースされた部分は、図14に示されたように、ギプス288中の開口部294が皮膚を露出するように除去される。ギプス288中の開口部294は、ギプスの厚さとほぼ同じ厚さを有するフェルトパッド296を受け入れる。フェルトパッド296も円筒形フェルトパッド298を受け入れる円筒形中繰り穴を有する。フェルトパッド296は、取付け具110を支持し、ウインドウ浮腫(腫脹)を予防する助けになり、ギプス288によって及ぼされる圧力に実質的に均等な圧力を皮膚に対して維持するために設けられるが、その圧力は以下でさらに詳細に説明される。
【0094】
テンプレート292、したがってギプス288中の開口部294は、超音波変換器組立体14を保持および位置合せするための取付け具110のメッシュ基部112よりも小さく、取付け具110が開口部294の上方に配置されるとき、メッシュ基部112が開口部294を包囲するギプス表面に係合するようになっている。取付け具110は、円形開口134を含み、さらに差込みロックラグ306を含みうる。開口134は円筒形フェルトパッド298と実質的に同じ直径を有する。
【0095】
図15は、開口部294の中でフェルト296の上方に配置された取付け具110を例示する。
【0096】
図16は、開口134および円筒形フェルトパッド298が同軸に位置合わせされるように、ギプス288中の開口部294の上方に位置決めされた取付け具110とフェルトパッド296とを示す。図15に示された取付け具110のメッシュ基部112がギプス288に係合するとき、取付け具110は、図14に示されたフェルトパッド296を皮膚に対して部分的に圧縮し、それによって、フェルトパッドは、皮膚に係合するギプス除去部分の圧力を近似させる。
【0097】
幾つかの実施形態では、メッシュ基部112の一部は接着剤を含む。接着剤は、樹脂がメッシュを含浸し、メッシュ基部112をより恒久的な様態で固定するまで、メッシュ基部112をギプスに一時的に付着するために使用されうる。
【0098】
図17を参照すると、取付け具110用のキャップ308が示されている。キャップ308は、超音波処置が終了したときに取付け具110の中に露出された体組織に対する圧力を維持するために設けられる。キャップ308は、取付け具110の開口134の中へ延びる円筒形部分310を有する。キャップ308は、円筒形部分310上に、取付け具110中の差込みラグ306と係合する溝穴付きラグ312を有する。円筒形フェルトパッド298は、開口134の中に位置決めされ、円筒形部分310は、溝穴付きラグ312が差込みラグ306からずれた状態で、開口134の中に挿入される。キャップ308は、キャップ308および円筒形フェルトパッド298によって皮膚に対して及ぼされた圧力が、ギプス288によって皮膚に対して及ぼされた圧力に近似するまで、円筒形フェルトパッド298に押し付けられる。円筒形フェルトパッド298はまた、フェルトパッドの厚さおよび皮膚に対して得られる圧力を調節するために、1度に1層ずつ除去されうる実質的に平面的な円形層から成りうる。この圧力は、ウインドウ浮腫を抑止する助けになる。次いで、キャップ308は、その溝穴付きラグ312が差込みラグ306に係合するように回転される。図示された実施形態は差込みラグ306および溝穴付きラグ312を含むが、他のロック機構を使用してキャップ308を支持体取付け具110に連結してもよいことを当業者は理解しよう。
【0099】
図18は、開口部294を印付けするためのテンプレートの第2の実施形態を例示するが、それは参照符号400によって全体として示されている。テンプレート400は、ギプス288に押し当てられ、ギプス288上の骨折体外部位の目印290を中心にして配置される。テンプレート400は、1つまたは複数の溝穴402および中心切抜き部404を含む。図示された実施形態では、テンプレート400は4つの周辺に位置する溝穴402を有する。切抜き部404は目印290を中心にして配置され、テンプレート開口部の内縁の輪郭が、溝穴402によってギプス288の上にトレースされる。ギプスのトレースされた部分は、図14に示されたように、ギプス288中の開口部294が皮膚を露出するように除去される。
【0100】
幾つかの実施形態では、メッシュ基部112は、開口部294を切り取るためのテンプレートとして使用されうる。図19は、ギプス288の上に静止するメッシュ基部112を例示する。メッシュ基部112は、目印290に対して位置が特定される。図19では、明瞭さのために、かつ目印290を明示するために本体114が割愛されている。随意選択的に、接着テープ420が、印付けの間にメッシュ基部112を一時的に保持するために、ギプス288およびメッシュ基部112の上方に配置されうる。別法として、メッシュ基部112をギプス288に一時的に付着するために、接着剤が、この基部の下部表面に塗布されてもよい。メッシュ基部112が目印290に対して位置が特定されると、ペンまたはマーカのような印付け用具424を使用してメッシュ基部112の輪郭をトレースする。幾つかの実施形態では、メッシュ基部112は、切取りのためにギプスを確実に印付けできるように、印付け用具424が織物を貫いてトレースすることを可能にするために異なる織物間隙を有する。
【0101】
さらに他の実施形態では、開口部294がフリーハンドで切り取られうる。換言すれば、開口部294はテンプレートなしで切り取られうる。一旦、開口部294が切り取られると、メッシュ基部112は、メッシュ基部112の形状を開口部294と一致させるために、鋏または幾つかの他の切断具を使って切り落とされる。
【0102】
図20は、損傷を受けた骨を超音波処置するために超音波変換器処置ヘッドモジュール14と取付け具110との位置合せを例示する斜視図である。キャップ308および円筒形フェルトパッド298(図17に示された)が取り外されて、突出部314は、取付け具110の開口134およびフェルトパッド296の中繰り穴の中へ嵌る。変換器処置ヘッドモジュール14の作用表面318が皮膚に隣接して押し付けられる。幾つかの実施形態では、変換器処置ヘッドモジュール突出部314が、取付け具110の中の差込みラグ306に係合する溝穴付きラグ316を有し、変換器処置ヘッドモジュール14は、その溝穴付きラグ316が差込みラグ306に係合するように回転される。次いで、超音波処置が始まる。
【0103】
再び図3および4を参照すると、変換器処置ヘッドモジュール14の偶発的な励起を防止し、かつ処置手順の遵守を保証するために、幾つかの実施形態は、変換器処置ヘッドモジュールの外表面上にスイッチを含む取付け具連動装置73を含む。この実施形態では、溝穴付きラグ316が差込みラグ306に係合するとき、電気経路が溝穴付きラグ316の少なくとも2つの間に完成されるように、溝穴付きラグ316は導電性プラスチックから製造され、取付け具110の中の差込みラグ306は電気接続される。利用可能な適切な導電性プラスチックには、炭素、ステンレス鋼、ニッケル、またはアルミニウムの繊維を有する導電性ABSプラスチックが含まれうる。
【0104】
変換器処置ヘッドモジュール14の作用表面318は、超音波伝導性材料が作用表面318上に存在することを確認するためにゲル感知要素を含む。この表面318には、それが取付け具110の中に挿入されて皮膚に係合する前に、結合ゲルが予め被覆される。別法として、ゲルは、ゲルサック、ゲル袋、または同様の容器を使用して、変換器処置ヘッドモジュール14の作用表面318に隣接して収容されてもよい。
【0105】
図21は、ギプス524の一部の中に形成された空所522の内部に位置決めされた支持体取付け具520の他の実施形態を例示する。空所522は、実質的に正方形の形状を有し、破線によって輪郭が描かれている。平面的なメッシュ基部の代わりとして、実質的に円形の周囲と、そこから径方向に延びる複数のメッシュタブ526とを有する取付け具520が示されている。4つのメッシュタブ526が図21に見えている。追加的なメッシュタブ526は、図23で明らかになるように、見えているタブの直下の平面の中でギプス材料によって隠されている。取付け具520は、以下でさらに詳細に論じられるように、超音波変換器を取り付けて処置を開始するために、実質的に円形の周囲の内部に軸中繰り穴を含むことが好ましい。取付け具520は、ポリプロピレンまたはポリ塩化ビニルのような重合体から形成される。
【0106】
図22は、ギプス524内部の取付け具520の側方断面図を例示する。取付け具520を空所522の中に配置する前に、スペーサ530が空所522の内部に配置される。スペーサ530は、その周囲に空所522の形状と対応する形状と、その中心に取付け具520の形状に対応する穴とを有するように構成される。スペーサ530は、患者の身体部分に対して快適な特徴を呈示する医療等級のフェルトまたは同様の材料から形成されることが好ましく、その厚さがギプス524の厚さに応じて調節可能であるように複数の層中に製造されうる。
【0107】
スペーサ530は、患者に対して、ギプスで包まれた部位の不均一な圧力によるウインドウ浮腫または同様の損傷を予防するために、取付け具520を患者の身体部分534から所定の距離に維持する。図示されているように、取付け具520は、一部がスペーサ530内部の穴の中へ挿入され、径方向に延びるメッシュタブ526の少なくとも1つによって、そのスペーサの上で支持される。メッシュタブ526は、取付け具520の中繰り穴に隣接する近端でメッシュタブ526の断面が低減することによって構成された一体蝶番を含み、その蝶番は、蝶番点でメッシュタブ526を弱化し、よってこれらのタブが自由に湾曲することを可能にする。一体蝶番は、患者の解剖学的構造の関数である様々な角度に適合する能力を高めるために、メッシュタブ526を横方向に撓ませる。さらには、一体蝶番は、他の角度位置合わせ不良を補正するために取付け具520が関着されることを可能にする。
【0108】
取付け具520は、メッシュタブ526間にギプス材料の細片532を織り込むことによって、ギプス524中の空所522の内部に固定される。ギプス材料細片532の複数の層は、所望の厚さが実現されるまで取付け具520の周囲に配置される。さらには、そのメッシュ性質により、ギプス材料はメッシュタブ526の間口を含浸し、それによって取付け具520がギプス524に構造的に付着することを増強する。メッシュタブ526を有する取付け具520の構成は、ギプスの装着前または後に、取付け具の装着を可能にする。有利なことに、ギプス材料細片の層が硬化するとき、取付け具520はギプスの一体部分となる。したがって、患者の皮膚に対する衝撃はいずれも、別様であれば取付け具520を介して移転されることになるが、その衝撃がギプスによって吸収されるので最小化される。
【0109】
取付け具520は、モジュールが取付け具の内部に位置決めされる間に超音波処置ヘッドモジュールから延びるコードを収容するために、取付け具の上端の中に半球形の切欠き536を随意選択的に含んでもよい。取付け具520の下端538は、浮腫または同様の損傷をもたらしうる皮膚に対する衝撃を伴うことなく、患者の凸面の身体部分534にぴったり合うように対応するために凹面であることが好ましい。
【0110】
超音波伝搬増強媒質528が、超音波変換器ヘッドモジュールと処置部位との間のエアギャップを最小化または排除するために処置部位に隣接してスペーサ530の内部に位置決めされることが好ましい。超音波伝搬増強媒質528は、伝導性ゲル袋であることが好ましいが、単なるゲルであってもよい。
【0111】
本発明の装置は、図23にその上面図で示されているように、ギプスの中に実質的に長方形または正方形に形作られた空所に適合し、かつその内部に嵌るように構成される。有利なことに、取付け具520は、対応する円形形状の超音波変換器ヘッドモジュールを受け入れるために、空所を円形受入れ口に変える。
【0112】
ここで、図24の分解組立て側面図に注目して、下から見ていくと、取付け具520を挿入可能に受け入れるように構成された穴を内部に有するスペーサ530が断面で示されている。取付け具520は、複数のメッシュタブ526と、凹面の下端538とを含む。取付け具520は、その上部の中に少なくとも1つの周方向溝540を含むことが好ましい。周方向溝540の目的は、ギプスの厚さに対応するように取付け具520の高さを調節するために、取付け具520の少なくとも1つの層を除去することを可能にするものである。超音波増強媒質528の図示された実施形態では、取付け具520からの媒質の除去を容易化する手段が設けられる。この実施形態では、除去を容易化する手段は、媒質528から延びているのが示されているリード線542である。
【0113】
超音波変換器ヘッドモジュール544が、取付け具520の内部で超音波伝搬増強媒質528に隣接して位置決めされる。コード550は、モジュール544を電子駆動回路と接続する。次いで、筐体546が、取付け具520内部の構成要素を密封するために取付け具520の上部の中に挿入される。偏倚要素548が筐体546の下部から延びる。偏倚要素548は、ばねでよく、さらに具体的には円錐螺旋ばねでありうる。円錐螺旋ばねは、それ自体の内部で完全に潰れるように有利に構成されており、したがって取付け具520内部に必要とする空間がより少ない。円錐螺旋ばねは、超音波変換器ヘッドモジュール544に対する均一な力も維持し、伝搬増強媒質528の形状に共形となるようにモジュール544が枢動することを可能にする。
【0114】
図25は、本発明に係る超音波変換器を取り付けるための組み立てられた装置の拡大側面図を例示する。この拡大図は、自由な横方向の動きを可能にするメッシュタブ526の一体蝶番552を例示する。ばね548が、その圧縮状態にあって、変換器モジュール544を超音波伝搬増強媒質528に向かって強制的に偏倚することも図示されている。
【0115】
図26および27を参照すると、超音波処置を必要とする患者のギプス592の内部に固定された取付け具590が示されている。伝搬増強媒質にその下端が付着されたリード線594が、取付け具590から延びているのが示されている。超音波変換器ヘッドモジュール596を取付け具590の中へ配置することに続いて、カバー598が取付け具590の最上部に被せて配置され、本装置全体が定位置に固定されるように平紐600が調節される。
【0116】
図28は、変換器ヘッドモジュールを取付け具110の内部に保持するために、この取付け具の外周囲上にロック構造を特徴とする超音波変換器取付け装置の実施形態を例示する。例示されたように、ロック構造は、取付け具610の外周囲上に円周方向リッジ612を含み、そのリッジは、カバー616の外周囲から下向きに延びる少なくとも1つのラッチ614に係合するように構成される。図28には1つのみのラッチ614しか見えていないが、カバー616から延びて約120度離間された3つのラッチを有することが好ましい。ラッチ614は、そのラッチ上のリッジが、リッジ612に強制的に乗り上げるときに外向きに撓み、それがリッジ612を乗り越えると定位置に撥ね戻るように、弾性材料から形成される。有利なことに、このロック構造は、カバーを定位置に固定するために、ここで開示された装置の他の実施形態に関して上で説明された平紐の必要性を排除する。
【0117】
円錐螺旋ばね618が、弾性筐体620によって、カバー616の下表面と接触状態に保持される。弾性筐体620は、ばね618をカバー616下のその定位置に維持し、他方でばね618の圧縮特性に対応する弾性力を呈示するように設計されている。筐体620は、エポキシまたは当業者に知られた他の任意の手段によってカバー616に付着されうるロックリング622によって、カバー616に固定される。筐体620は、約0.01インチ(約0.025cm)から約0.10インチ(約0.254cm)の厚さを有するポリウレタンから形成されることが好ましい。
【0118】
突縁624も図28に例示されている。突縁624は、複数の別体の連続的な円周方向突縁、取付け具610の周囲回りに螺旋構成を有する単一の周方向突縁、または少なくとも1つの断続的な突縁でよいことが企図されている。これらの突縁624はそれらの間に、ギプス材料、ギプステープ、または平紐を受け入れるために使用されうる溝を形成する。
【0119】
図29〜32は、カバー630を取付け具632と着脱可能に係合させるために、カバー630に関連する別法のロック構造を例示する。図29に示された断面図では、カバー630の第1の側の蝶番ロックタブ634と、カバー630の第2の側の突出部636とによって、取付け具632の内部でロックされたカバー630が例示されている。カバー630を取付け具632から取り外すためには、カバー630から外向きに延びるロックタブ634の一部が押下されて、取付け具632の内表面上に形成された溝から突出部638を解放する。次いで、カバー630は上向きに枢動されて、取付け具632中の対応する溝から突出部636を切り離し、カバーを取り外しうる。開示されたロック構造は、有利なことに、ここに開示された装置の他の実施形態に関して上で説明されたような、カバーを定位置に固定するための平紐の必要性を排除する。さらには、ロックタブ634の構成は、使用者の片手によってカバーを容易に取り外すための構造を設ける。別法として、カバーには、2つのロックタブを有するロック構造が設けられてもよい。このカバーは、上で説明された実施形態と同様に、1つのロックタブを押下することによって、または両方のロックタブを同時に押下することによって取り外されうる。
【0120】
図28に例示されたカバー616と同様に、カバー630は、弾性筐体642によってカバー630の下表面と接触状態に保持される円錐螺旋ばね640を含む。弾性筐体642は、ばね640をカバー630下のその定置に維持し、他方では、ばね640の圧縮特性に対応する弾性力を呈示するように設計されている。筐体642は、エポキシまたは当業者に知られている他の任意の構造によってカバー630に付着されうるロックリングによって、カバー630に固定される。
【0121】
さらには、図29〜32に例示された内部ロック構造の別法として、図33が、外部ロック構造を使用するここで開示された取付け装置の実施形態を例示する。この分解組立図に示されているように、カバー820は、それと一体形成された外部ラッチ822を含む。カバー820が、矢印Cによって示されたように、取付け具824の方向へ移動されるとき、ラッチ822の下部は、取付け具824の上部の上に形成された周方向口縁826に接触する。カバー820がこの方向へ移動し続けると、ラッチ822は、下部が口縁826を通過してその元の位置に弾性的に撥ね戻り、それによってカバー820を取付け具824の上にロックするまで、下向きに強制される。カバー820は、ラッチ822の上部をカバー820の中心に向かう方向へ圧迫し、かつ同時にカバー820を取付け具824から離して持ち上げることによって、取付け具824から取り外されうる。
【0122】
図34は、図29〜32を参照して上で説明されたものと同様のロック構造を有するカバー650の斜視図を例示する。カバー650は、カバー650がこのカバーを取付け具の内部にロックするために、2つのロックタブ654を有する点でカバー630とは異なる。突出部658が、取付け具の内表面上の溝に係合させるために、ロックタブ654上に同様に形成される。図34には、処置ヘッド660を有する超音波処置モジュールも示されている。さらには、円錐螺旋ばね662が、処置ヘッド660を処置部位に向かう方向へ偏倚するためにカバー650の下表面に連結される。
【0123】
図35は、超音波変換器処置ヘッドを挿入可能に受け入れるために、処置部位上にギプスを装着する前に、その部位に隣接して取付け具を装着するための装置670を例示する。装置670は、径方向突縁674をその外周囲上に有する取付け具672と、取付け具672を患者の皮膚から所定の距離だけ離して維持するためのスペーサ676と、所期の処置部位の周囲を包む芯部分678とを備える。
【0124】
ここで図37〜39を参照して、装置670のギプス装着前が説明される。最初に図37を参照すると、ギプスが装着される患者の体の一部を被って、ストッキング680が典型的に配置される。次いで、超音波処置を受けるための厳密な位置で、穴682がストッキング680の中に切り取られる。次いで、取付け具672が穴682に隣接するように、装置670が、ストッキング680の上方に位置決めされる。ここで図38に注目すると、次に芯678が所期の処置部位の周囲に覆われ、装置670が、1片のギプステープ684によって定位置に固定される。図36に例示されたように、予め中に穴を切り取ったギプステープ684が供給されることが好ましく、それは、無菌状態を維持するために封止された包装686の中に収納される。有利なことに、ギプステープ684の樹脂または接着剤は、少なくとも一部が、取付け具672のメッシュタブを含浸し、それによってギプス688に対する装置670の取付けを向上させる。ギプステープ684は、有利なことに構造的強さを装置670に与え、ギプス本体の巻付けを簡素化する。ここで図39を参照すると、ギプス本体688の内部に固定され、上で説明されたように、カバー690または超音波変換器ヘッドモジュールの準備が整った装置670が示されている。
【0125】
ここで図40〜42に注目すると、既に処置部位の周囲に装着済みのギプスの中に超音波処置ヘッドモジュールを受け入れるための装置を装着するためのシステムが例示されている。図40に示されたように、フェルトパッド700が、ギプス702の中に切り取られた空所704の内部に配置されように提供される。中心に位置する円形穴705を有するフェルトパッド700は、ギプス702の厚さに対応して寸法決めされる。有利なことに、フェルトパッド700は、空所704をギプス702の中に切り取るためのテンプレートとして最初に使用されうる。次いで、フェルトパッド700が空所704の内部に装着される。図41を参照すると、患者の処置部位に隣接して、空所704の内部にフェルトパッド700が示されており、装置706は、取付け具708がフェルトパッド700中の穴705の内部に嵌るように位置決めされる。次いで、芯710がギプス702の周囲に覆われる。ここで図42に注目すると、次いで装置706は、取付け具708の上方にぴったり付着するように構成および寸法決めされている、予め切断された1片のギプステープ712で定位置に固定される。次いで装置706およびテープ712は、約25ミリメートル幅のギプステープ714の細片によってさらに定位置に固定されうる。有利なことに、ギプステープ712の樹脂または接着剤の少なくとも一部が、取付け具708のメッシュタブを含浸し、それによってギプス702に対する取付け具708の取付けを向上させる。次いで、カバー716または超音波変換器が取付け具708の中に配置されうる。
【0126】
本発明は、治療装置を整形外科用ギプスに取り付ける方法も含む。本方法は、本体および本体から延びるメッシュ突出部を備える支持体取付け具を提供する段階と、整形外科用ギプスの上に目印を付ける段階と、目印に対して開口部を整形外科用ギプスの中に開ける段階と、支持体取付け具を開口部の上方に配置する段階と、ギプス材料を支持体取付け具の上方に配置する段階とを含み、このギプスは、ギプス材料部分の少なくとも一部が支持体取付け具のメッシュ突出部を含浸するようになっている。随意選択的に、支持体取付け具は、メッシュ基部に施された接着剤被覆をさらに備え、この接着剤被覆は、ギプス材料部分の少なくとも一部がメッシュ基部を含浸するまで、メッシュ基部をギプスに一時的に付着するために使用される。本方法は、骨折の位置を特定する段階と、位置特定リングおよび平紐をギプスの上に配置する段階とをさらに含む。別法として、本方法は、周辺標識を有する支持体取付け具をギプスの上に配置する段階を含みうる。本方法はまた、医療用視覚化システムを係合する段階も含みうる。本方法は、テンプレートを使用して、目印に対して開口部を印付けする段階をさらに含みうる。別法として、本方法は、支持体取付け具を使用して、目印に対して開口部を印付けする段階をさらに含みうる。テンプレートを使用して、目印に対して開口部を印付けする段階は、テンプレートの周辺溝穴の輪郭を描く段階を含みうる。別法として、支持体取付け具を使用して、目印に対して開口部を印付けする段階は、接着テープを支持体取付け具およびギプスの上方に配置する段階を含みうる。
【0127】
幾つかの実施形態では、本発明が、患者の動きやすさを維持しながら損傷を超音波処置するためのキットを含みうる。このキットは、内部損傷の体外部位に隣接して患者によって着用されるように構成および適合され、メッシュ基部およびメッシュ基部から延びる本体を有する支持体取付け具と、超音波信号発生器を含むことができ、支持体取付け具の本体と着脱可能に係合された超音波変換器処置ヘッドモジュールと、処置ヘッドモジュールに作用的に接続された携帯可能な自蔵式主要動作ユニットとを含む。支持体取付け具の本体は、超音波変換器処置ヘッドモジュールの一部を受け入れるように構成された開口を含みうる。さらには、本体は、この開口の中へ延びる1つまたは複数の差込みラグを含むことができ、これらのラグは、その間に導電経路を形成するように電気接続される。超音波変換器処置ヘッドモジュールは、この変換器処置ヘッドモジュールの外表面から延びて、少なくとも2つの差込みラグに係合するように構成された少なくとも一部を有する1つまたは複数の溝穴付きラグを含むことが可能であり、これらの少なくとも2つの溝穴付きラグは、これらの溝穴付きラグが差込みラグに係合するときに、導電経路がこれらの溝穴付きラグの間に形成されるように、導電性プラスチックから製造される。超音波信号発生器は、信号発生器回路と、この信号発生器回路に接続された内部電源と、処置シーケンスデータを表示するために信号発生器回路に結合された表示器と、使用者によるデータ制御および/または入力を可能にするために信号発生器回路に結合されたキーパッドとを含むことが可能であり、この信号発生器回路は、プロセッサと、パルスRF信号発生器と、パルス化されたRF信号を調整するためにプロセッサに結合されたスイッチとを含む。キットの幾つかの実施形態は、超音波信号発生器と外部コンピュータとの間に通信リンクを設けるために、通信ポートとプロセッサとの間に接続された通信インターフェースを含みうる。さらには、幾つかの実施形態は、モジュールが処置に使用されていないときに超音波変換器処置ヘッドモジュールを取り代えるために、支持体取付け具と係合可能なキャップを含みうる。このキャップは、所定の圧力を皮膚表面に加えるために、キャップと患者の皮膚表面との間に位置決めされるように構成および適合されたパッドを含みうる。
【0128】
以上を考慮すると、本発明の幾つかの利点が実現されかつ達成されることが分かる。
【0129】
本実施形態は、本発明の原理およびその実際的な応用を最も適切に説明し、それによって当業者が、企図された特定の用途に適する様々な実施形態でかつ様々な変更を加えて、本発明の最も適切な活用を可能にするために選択されかつ記述された。
【0130】
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されかつ例示された構造および方法に様々な変更が実施されうるので、以上の説明に包含されたかまたは添付の図面に示された事柄のすべては、限定ではなく例示として解釈されることが意図されている。例えば、多くの例示が、メッシュ基部を長方形の形状を有するものとして図示するが、メッシュ基部は任意の数の形状を有しうることを当業者は理解しよう。したがって、本発明の間口および範囲は、上述の典型的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、本明細書に添付された以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物のみに従って画定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明に係る携帯可能な超音波処置装置の斜視図であり、主要動作ユニットまたはコントローラ、および超音波変換器処置ヘッドモジュールを例示する図である。
【図2】主要動作ユニットの分解組立図である。
【図3】主要動作ユニット用の回路のブロック図である。
【図4】超音波変換器組立体用の回路の1つの実施形態のブロック図である。
【図5】超音波変換器組立体用の回路の別法の実施形態のブロック図である。
【図6】携帯可能な超音波処置装置の別法の実施形態を例示する模式図である。
【図7】超音波を媒質Bの中へ送達する超音波変換器組立体の断面側面図である。
【図8】キャップが上に取り付けられた取付け具の上面図である。
【図9】取付け具のみの上面図である。
【図10】骨損傷の位置を特定するための位置特定リングおよび平紐の斜視図である。
【図11】ギプスを着けた患者に取り付けられた、図10の位置特定リングの斜視図であり、骨損傷の部位を画定するための目印を例示する図である。
【図12】第2の実施形態におけるメッシュ基部の上面図である。
【図13】目印を中心にして配置されたテンプレートの斜視図である。
【図14】除去された部分を有する患者のギプスから切り離された部分と、図1の超音波変換器組立体を保持および位置合せする取付け具とを示す斜視図である。
【図15】ギプス上に配置された取付け具の斜視上面図である。
【図16】ギプスの除去された部分に固定されている取付け具の斜視図である。
【図17】ギプスから切り離された部分、取付け具、および取付け具用のキャップを示す斜視図である。
【図18】第2の実施形態におけるテンプレートの上面図である。
【図19】テンプレートとして使用されているメッシュ基部の側方斜視図である。
【図20】分離された部分を示す斜視図であり、取付け具に解放可能に装着するために位置合せされた超音波変換器組立体を例示する図である。
【図21】ギプス中の空所内部の取付け具の上面図である。
【図22】ギプス中の空所内部に一部が固定された取付け具の側方断面図である。
【図23】径方向へ延びる複数のタブを有する取付け具の図である。
【図24】超音波変換器を取り付けるための装置の分解組立図である。
【図25】超音波変換器を取り付けるための組み立てられた装置の拡大側面図である。
【図26】超音波変換器ヘッドを受け入れる準備が完了した、ギプスの中に固定された取付け具の斜視図である。
【図27】超音波変換器をギプスの中に取り付けるための完全に組み立てられた装置の斜視図である。
【図28】超音波変換器を取り付けるための装置の別の実施形態の部分拡大側面図である。
【図29】別法のロック構造を例示するカバーの図である。
【図30】別法のロック構造を例示するカバーの図である。
【図31】別法のロック構造を例示するカバーの図である。
【図32】別法のロック構造を例示するカバーの図である。
【図33】外部ロック構造を備えるカバーを有する超音波変換器を取り付けるための装置の分解組立側面図である。
【図34】別法のロック構造を備えるカバーの別の実施形態の斜視図である。
【図35】ギプスを上に取り付ける前の処置部位に隣接して取付け具を取り付けるための装置の側方断面図である。
【図36】1片のギプステープおよびそのための封止された包装の斜視図である。
【図37】超音波変換器受入れ装置を処置部位に隣接して取り付けるためのシステムを例示する斜視図である。
【図38】超音波変換器受入れ装置を処置部位に隣接して取り付けるためのシステムを例示する斜視図である。
【図39】超音波変換器受入れ装置を処置部位に隣接して取り付けるためのシステムを例示する斜視図である。
【図40】超音波変換器受入れ装置を処置部位に隣接してギプスの中に取り付けるためのシステムを例示する斜視図である。
【図41】超音波変換器受入れ装置を処置部位に隣接してギプスの中に取り付けるためのシステムを例示する斜視図である。
【図42】超音波変換器受入れ装置を処置部位に隣接してギプスの中に取り付けるためのシステムを例示する斜視図である。
【符号の説明】
【0132】
10 超音波処置装置
10’ 別法の超音波処置装置
12 主要動作ユニット(MOU)
14 超音波変換器処置ヘッドモジュール
16 第1のケーブル
20 筐体
22 プリント回路基板
24 表示器組立体
26 第2のケーブル
28 取付け盤
30 表示器
31 キーパッド
32 電池保持体
34 通信ポート
35 通信インターフェース
36 筐体中のチャンネル
38 信号発生器回路
43 メモリ
44 プロセッサ
60 スイッチ
62 警報
66 受信器
67 変換器ドライバ
68 変換器
69 内部電池
70 信号監視回路
71 信号ドライバ
72 デジタル出力信号
73 取付け具連動装置
76 論理電圧コンバータ
77 電源
78 電池電圧感知回路
79 駆動信号電圧コンバータ
80 駆動信号電圧調節器
81 実時間時計
82 EEPROM
83 ゲル感知回路
84 変換器駆動回路
85 超音波変換器
86 第1のユーザインターフェース
87 第2のユーザインターフェース
88 マイクロプロセッサ
100 超音波変換器組立体
110 支持体取付け具
112 メッシュ突出部(基部)
114 本体
116 キャップ
118 ばね
120 変換器
121 ゲルまたはゲル袋
122 システムコントローラ
124 信号発生器
126 本体の内部分
128 本体の外部分
130 本体の内壁
132 本体の外壁
134 本体の開口
135 本体の近端部
136 本体の遠端部
140 本体の口縁
170 周辺標識
172 中心標識
280 位置特定リング
282 平紐
284、286 平紐の2つの部分
288 ギプス
290 目印
292 標識付けテンプレート
294 ギプス中の開口部
296 フェルトパッド
298 円筒形フェルトパッド
306 差込みラグ
308 キャップ
310 円筒形部分
312 キャップの溝穴付きラグ
314 変換器処置ヘッドモジュール突出部
316 モジュール突出部の溝穴付きラグ
318 モジュールの作用表面
400 テンプレート
402 溝穴
404 中心切抜き部
424 印付け用具
520 支持体取付け具
522 ギプスの空所
524 ギプス
526 メッシュタブ
528 超音波伝搬増強媒質
530 スペーサ
532 ギプス材料細片
534 患者の身体部分
536 取付け具の上端中の半球形切欠き
538 取付け具の凹面下端
540 取付け具の周方向溝
542 リード線
544 超音波変換器ヘッドモジュール
546 筐体
548 偏倚要素
550 コード
552 メッシュタブの一体蝶番
590 支持体取付け具
592 ギプス
594 取付け具のリード線
596 超音波変換器ヘッドモジュール
598 取付け具のカバー
600 取付け具の平紐
610 支持体取付け具
612 取付け具の円周方向リッジ
614 カバーのラッチ
616 カバー
618 カバーの円錐螺旋ばね
620 カバーの弾性筐体
622 ロックリング
624 突縁
630 カバー
632 支持体取付け具
634 カバーの第1の側の蝶番ロックタブ
636 カバーの第2の側の突出部
638 カバーのロックタブ
640 カバーのばね
642 カバーの弾性筐体
650 カバー
654 カバーのロックタブ
658 ロックタブ上の突出部
660 超音波処置ヘッド
662 カバーの円錐螺旋ばね
670 取付け具を装着するための装置
672 支持体取付け具
674 径方向突縁
676 スペーサ
678 処置部位周囲を包む芯部分
680 ストッキング
682 ストッキングの穴
684 ギプステープ
686 封止された包装
690 カバー
700 フェルトパッド
702 ギプス
704 ギプスの空所
705 フェルトパッドの円形穴
706 取付け具を装着する装置
708 支持体取付け具
710 芯
712 ギプステープ
714 ギプステープ
716 カバー
820 カバー
822 カバーの外部ラッチ
824 支持体取付け具
826 取付け具の周方向口縁
A 基部の厚さ
B 媒質
C 取付け具の方向
D1 基部の第1の寸法
D2 基部の第2の寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
整形外科用ギプスと併用して損傷を超音波処置する装置であって、
a. 携帯可能な自蔵式主要動作ユニットと、
b. 前記主要動作ユニットから遠隔の内部損傷に対応する体外部位に隣接して、前記整形外科用ギプスに装着するように構成および適合されて、本体と前記本体から延びる少なくとも1つのメッシュ突出部とを有する支持体取付け具と、
c. 前記主要動作ユニットに作用的に接続され、かつ前記支持体取付け具の前記本体と着脱可能に係合された超音波変換器処置ヘッドモジュールと、
d. 前記支持体取付け具を前記整形外科用ギプスに装着するギプス材料と、を備え、前記ギプス材料の少なくとも一部が、前記少なくとも1つのメッシュ突出部を含浸する装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのメッシュ突出部は、平面的なメッシュ基部を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメッシュ突出部は、複数のメッシュタブを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのメッシュ突出部は、少なくとも1つの一体蝶番をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメッシュ突出部は、小さい曲率半径に共形となる、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記主要動作ユニットは、内部電源を有し、処置中に患者によって携帯されるように寸法決めされる、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記処置ヘッドモジュールは、超音波信号発生器と、前記発生器と作用的に関連する信号発生器回路とを有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記処置ヘッドモジュールは、超音波変換器を備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記超音波変換器は、圧電特性を有し、セラミック材料、単結晶リラクサ強誘電体、ジルコン酸チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、チタン酸バリウム、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)の圧電性コポリマーから成る群から選択された材料から作製される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記処置ヘッドモジュールは、無線接続によって前記主要動作ユニットに接続される、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記主要動作ユニットは、超音波信号発生器および信号発生器回路を有し、前記信号発生器回路は、プロセッサと、パルス信号発生器と、前記パルス信号を調整するために前記プロセッサに結合されたスイッチとを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記主要動作ユニットは、処置シーケンスデータを表示するために前記信号発生器回路に結合された表示器パネルと、前記信号発生器の使用者制御を可能にするために前記信号発生器回路に結合されたキーパッドとを有する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記スイッチに接続された光送信器をさらに備え、前記光送信器は、前記パルス信号を光信号に変換するように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記超音波信号発生器と外部コンピュータ/モデムとの間の通信リンクを設けるために、通信ポートと前記プロセッサとの間に接続された通信インターフェースをさらに備える、請求項12または13に記載の装置。
【請求項15】
処置手順の厳密な遵守を知らせるために前記プロセッサに接続された警報をさらに備える、請求項11から14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記支持体取付け具の前記本体は、前記超音波変換器処置ヘッドモジュールの一部を受け入れるように構成された開口を有する、請求項1から15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記本体は、前記開口の中へ延びる少なくとも2つの差込みラグであって、前記ラグの間に導電経路を形成するために電気接続される少なくとも2つの差込みラグを有する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記超音波変換器処置ヘッドモジュールは、前記モジュールの外表面から延びて、前記少なくとも2つの差込みラグに係合するように構成された少なくとも一部を有する少なくとも2つの溝穴付きラグを含み、前記少なくとも2つの溝穴付きラグは、前記溝穴付きラグが前記差込みラグに係合するときに、前記溝穴付きラグの間に導電経路が形成されるように、導電性プラスチックから製造される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記支持体取付け具は、外表面と、前記取付け具を貫通する、近位入口および遠位出口を備える軸中繰り穴を画定する内表面とを有する、請求項1から18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記整形外科用ギプスの中の空所の内部に嵌るように構成されたスペーサをさらに備え、前記スペーサは内部に開口部を有し、前記開口部は前記支持体取付け具の外周囲に対応する形状を有し、前記支持体取付け具は少なくとも一部が前記開口部の内部に位置決めされる、請求項1から19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記スペーサはフェルトから作製される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記本体の内部に位置決めされた超音波伝搬増強媒質をさらに備える、請求項1から21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記超音波伝搬増強媒質はゲルパッドである、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記本体の外側周囲上にロック構造をさらに備える、請求項1から23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記本体は、前記少なくとも1つのメッシュ突出部に対して横断方向へ上向きに延びる、請求項1から24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記本体に装着されたキャップと、前記キャップに連結された偏倚要素とをさらに備え、前記偏倚要素は前記超音波変換器処置ヘッドモジュールに係合する、請求項1から25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
前記本体は円筒形の中空管である、請求項1から26のいずれか1項に記載の装置。
【請求項28】
前記本体は口縁をさらに備える、請求項1から27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記本体は近端部および遠端部を有し、前記少なくとも1つのメッシュ突出部が前記遠端部に位置する、請求項1から28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
前記ギプス材料は、少なくとも1つのギプス材料細片を備える、請求項1から29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記支持体構造は、半球形の切欠きをさらに備える、請求項1から30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記メッシュ突出部は、重合体または複合材から成る群から選択された材料から作製される、請求項1から31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
前記重合体は、熱可塑性重合体、熱硬化性重合体、およびエラストマーから成る群から選択される、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記メッシュ突出部は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、またはシリコーンから成る群から選択された材料から作製される、請求項1から31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項35】
前記重合体は、ビニル被覆を有する14番手のポリエステルコアの織り糸から作製される、請求項32に記載の装置。
【請求項36】
前記メッシュ突出部は厚さAを有し、前記厚さAは、約2分の1ミリメートルから約7ミリメートルの範囲内にある、請求項1から35のいずれか1項に記載の装置。
【請求項37】
前記厚さAは約1ミリメートルである、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記メッシュ突出部は第1の寸法D1および第2の寸法D2を有し、前記第1の寸法D1は約25ミリメートルから約150ミリメートルの範囲内にあり、前記第2の寸法D2は約25ミリメートルから約150ミリメートルの範囲内にある、請求項1から37のいずれか1項に記載の装置。
【請求項39】
D1およびD2は各々が約57ミリメートルである、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記本体は剛性または半剛性である、請求項1から39のいずれか1項に記載の装置。
【請求項41】
前記メッシュ突出部の一部は、選択された医療用視覚化システムで観察されうる材料から構成される、請求項1から40のいずれか1項に記載の装置。
【請求項42】
前記メッシュ突出部の一部は、少なくとも一部がX線放射に不透過である、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記メッシュ突出部の一部は、少なくとも一部が赤外線放射に不透過である、請求項41に記載の装置。
【請求項44】
前記メッシュ突出部の一部は、少なくとも一部が常磁性である、請求項41に記載の装置。
【請求項45】
前記メッシュ突出部の一部は、接着剤被覆を含む、請求項1から44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項46】
前記メッシュ突出部は、1つまたは複数の周辺標識をさらに備える、請求項1から45のいずれか1項に記載の装置。
【請求項47】
4つの周辺標識が存在する、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記周辺標識は、メッシュに織られた放射線不透過の糸、放射線不透過のインク、鉛テープの切片から成る群から選択される、請求項46に記載の装置。
【請求項49】
中心標識をさらに備える、請求項1から48のいずれか1項に記載の装置。
【請求項50】
前記メッシュ突出部は異なる織物間隙を有する、請求項1から49のいずれか1項に記載の装置。
【請求項51】
前記支持体取付け具は凹面の下端を有する、請求項1から50のいずれか1項に記載の装置。
【請求項52】
前記支持体取付け具は、前記取付け具の上部分の中に少なくとも1つの周方向溝を含む、請求項1から51のいずれか1項に記載の装置。
【請求項53】
前記支持体取付け具は、少なくとも1つの周方向突縁を含む、請求項1から52のいずれか1項に記載の装置。
【請求項54】
前記支持体取付け具は、前記本体の前記外側周囲上のロック構造を特徴とする、請求項1から53のいずれか1項に記載の装置。
【請求項55】
前記ロック構造は、前記支持体取付け具の前記外側周囲上に、カバーの外周囲から下向きに延びる少なくとも1つのロック部材に係合するように構成される周方向リッジを含む、請求項54に記載の装置。
【請求項56】
3つのロック部材が存在する、請求項55に記載の装置。
【請求項57】
前記ロック部材は、前記部材上のリッジが強制されてリッジに乗り上げるときに前記部材が撓み、前記部材上のリッジがリッジを乗り越えると前記部材が定位置に撥ね戻るように、弾性材料から形成される、請求項55に記載の装置。
【請求項58】
内部損傷に対応する体外部位に隣接して医療用包材に装着するように構成および適合された支持体取付け具であって、
a. 使用に際して超音波治療装置を受け入れるように適合された開口部を形成する内壁と外壁とを有する本体と、
b. 前記本体から延びて複数の間隙を有する少なくとも1つのメッシュ突出部と、を含み、前記複数の間隙の少なくとも一部は、前記医療用包材の一部が含浸される、支持体取付け具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公表番号】特表2009−514616(P2009−514616A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539169(P2008−539169)
【出願日】平成18年11月7日(2006.11.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/060628
【国際公開番号】WO2007/056734
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(397071355)スミス アンド ネフュー インコーポレーテッド (186)
【Fターム(参考)】