超音波診断装置
【課題】 超音波診断装置の操作性を向上させる。
【解決手段】 被検体Pに対して超音波撮像を行うための撮像条件又は当該撮像条件に基づいて取得される超音波画像の表示条件を含む検査情報の入力を行うための操作部7に対して移動可能な機構を、超音波撮像により取得される超音波画像を含む取得情報を表示画面611に表示するモニタ部61が備え、そのモニタ部61の移動の程度を角度検出部62が検出し、その移動の程度に基づいて表示部6は、操作部7が備える機能に対応する機能を備えた模式入力デバイスを表示画面611に表示する。
【解決手段】 被検体Pに対して超音波撮像を行うための撮像条件又は当該撮像条件に基づいて取得される超音波画像の表示条件を含む検査情報の入力を行うための操作部7に対して移動可能な機構を、超音波撮像により取得される超音波画像を含む取得情報を表示画面611に表示するモニタ部61が備え、そのモニタ部61の移動の程度を角度検出部62が検出し、その移動の程度に基づいて表示部6は、操作部7が備える機能に対応する機能を備えた模式入力デバイスを表示画面611に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波により被検体の体内を画像化し、診断を行うための超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、被検体に対して超音波を放射し、被検体内の組織の音響インピーダンスの差異によって生ずる反射波を受信してモニタに表示するものである。この超音波撮像による診断方法は、超音波プローブを体表に接触させるだけで、二次元や三次元の画像データによる観察を行うことができるため、生体内の心臓、血管、腹部、泌尿器などの各種器官の診断や治療に広く用いられている。
【0003】
そして、被検体内の組織や血球からの反射波により組織や血流の情報を得る超音波診断法は、超音波パルス反射法と超音波ドプラ法の技術革新により急速な進歩を遂げ、これらの技術を用いて得られる画像データは、現在の超音波診断において必要不可欠なものとなっている。
【0004】
ところで、超音波診断装置の操作者は、撮像条件等を入力する操作部に届く位置から右手又は左手の一方の手で超音波プローブを患者の撮像部位の近傍に当てて走査し、他方の手で操作部を操作して検査を行う。そして、通常は操作部及びモニタの正面の位置から各操作を行う。
【0005】
また、撮像部位によって操作部の正面の位置から超音波プローブの操作が困難な場合や、産科において、モニタに表示される医用画像を被験者に確認させる必要がある場合に、装置の右側又は左側から操作者又は被験者の観察可能な方向にモニタを回動した状態で、操作部及び超音波プローブの操作を行う。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開平5−277107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術の場合、操作部が回動したモニタに遮られるため、操作が困難で、検査に集中できないという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、超音波診断装置の操作性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る超音波診断装置は、被検体に対して超音波撮像を行うための撮像条件又は当該撮像条件に基づいて取得される超音波画像の表示条件を含む検査情報の入力を行うための操作手段と、前記操作手段に対して移動可能な機構を備え、前記超音波撮像により取得される超音波画像を含む取得情報を表示画面に表示する表示手段と、前記表示手段の移動の程度を検出する検出手段と、を備え、前記表示手段は、前記移動の程度に基づいて、前記操作手段が備える機能に対応する機能を備えた模式操作手段を前記表示画面に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、超音波診断装置の操作性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施例1に係る超音波診断装置が備えるモニタの回動の様子を示す図。
【図3】本発明の実施例1に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図4】本発明の実施例1に係る超音波診断装置が備える各入力デバイスに対応する角度情報を備えた角度情報テーブルの例を示した図。
【図5】本発明の実施例1に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図6】本発明の実施例1に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図7】本発明の実施例1に係る超音波診断装置の動作を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施例2に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図。
【図9】本発明の実施例2に係る超音波診断装置が有するモニタの移動の様子を示す図。
【図10】本発明の実施例2に係る超音波診断装置が備える各入力デバイスに対応する距離情報を備えた距離情報テーブルの例を示した図。
【図11】本発明の実施例2に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図12】本発明の実施例2に係る超音波診断装置の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0012】
本実施例では、超音波診断装置100が備えるモニタ部61を操作者が回動させる際、モニタ部61の回動の程度に応じて、操作部7が備える各入力デバイスに対応した機能を備える模式入力デバイスを、モニタ部61に表示する例について説明する。
【0013】
(構成)
まず、本実施例における超音波診断装置100の構成につき、図1を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施例1における超音波診断装置100の構成を示したブロック図である。
【0015】
この超音波診断装置100は、被検体Pに対して超音波の送受波を行う超音波プローブ1と、超音波プローブ1に対して超音波駆動信号の送信と反射信号の受信を行う送受信部2と、送受信部2によって得られた受信信号を処理してBモードデータやドプラモードデータ等を生成するデータ生成部3とを備えている。
【0016】
また、データ生成部3で生成されたBモードデータやドプラモードデータ等からBモード画像データやドプラモード画像データ等を生成する画像データ生成部4と、画像データ生成部4から出力されるBモード画像データやドプラモード画像データ等の各種画像データを表示部6に出力する画像データ処理部5とを備えている。
【0017】
更に、画像データを生成するための撮像条件や、生成した画像データを処理するための表示条件等の入力を行う操作部7と、これらのユニットを統括して制御するシステム制御部8とを備えている。
【0018】
超音波プローブ1は、被検体Pの体表面にその先端面を接触させて超音波の送受波を行うものであり、例えば一次元に配列された複数個(N個)の圧電振動子を有している。この圧電振動子は電気音響変換素子であり、送波時には電気パルス(超音波駆動信号)を超音波パルス(送信超音波)に変換し、また受波時には被検体Pからの超音波反射波(受信超音波)を電気信号(超音波受信信号)に変換する機能を有している。
【0019】
尚、本発明において圧電振動子に関する構成は一次元配列に限定されず、二次元のマトリックス状に配列しても構わない。
【0020】
送受信部2は、超音波プローブ1から送信超音波を発生させるための超音波駆動信号を生成する送信部21と、超音波プローブ1の圧電振動子から得られる複数チャンネル(Nチャンネル)の超音波受信信号に対して整相加算を行う受信部22とを備えている。
【0021】
データ生成部3は、受信部22で整相加算された信号からBモードデータを生成するBモードデータ生成部31と、上記信号からドプラモードデータを生成するドプラデータ生成部32とを備えている。
【0022】
Bモードデータ生成部31は、受信部22から出力される受信信号に対して所定の処理を行ないBモードデータを生成し、画像データ生成部4に出力する。
【0023】
ドプラデータ生成部32は、受信部22から出力された信号に対してドプラ偏移周波数を検出しデジタル信号に変換した後、血流情報のみを抽出して、その抽出したドプラ信号に対して自己相関処理を行う。そして、この自己相関処理結果に基づいて血流の平均流速値、分散値などを算出してドプラモードデータの生成を行い、画像データ生成部4に出力する。
【0024】
画像データ生成部4は、データ生成部3のBモードデータ生成部31から出力されたBモードデータやドプラデータ生成部32から出力されたドプラモードデータを順次保存するデータ記憶部41と、データ記憶部41に保存されたBモードデータやドプラモードデータを読み出してBモード画像データやドプラモード画像データ等の画像データの生成を行うデータ処理部42とを備えている。
【0025】
データ記憶部41は、Bモードデータ生成部31から出力されるBモードデータやドプラデータ生成部32から出力されるドプラモードデータと共に、システム制御部8から供給される各データに対応する超音波走査情報などを付加して順次保存する。
【0026】
データ処理部42は、データ記憶部41に保存されたBモードデータを読み出し、この読み出したBモードデータに対して画像表示のための走査変換を行って、Bモード画像データを生成する。また、データ記憶部41に保存されたドプラモードデータを読み出してドプラモード画像データを生成する。そして、生成したBモード画像データやドプラモード画像データを画像データ処理部5に出力する。
【0027】
画像データ処理部5は、画像データ生成部4のデータ処理部42から出力されるBモード画像データやドプラモード画像データ等の画像データを表示部6に出力する。また、データ処理部42から出力される複数のBモード画像データからボリュームデータを再構成し、このボリュームデータを例えばボリュームレンダリング法による処理を行った三次元画像データの生成を行う。
【0028】
また、Bモード画像データ、ドプラモード画像データの拡大及び縮小等の処理や、生成した三次元の画像データの表示方向の変更、拡大、縮小等の処理を行う。そして、生成した三次元の画像データや、処理したBモード画像データ、ドプラモード画像データ、三次元画像データ等の画像データを表示部6に出力する。
【0029】
更に、データ処理部42から出力された例えばBモード画像データの指定された例えば腫瘍部分の2点間の距離、周囲長、面積などの様々な計測を行って、計測データを生成し、表示部6に出力する。
【0030】
ここで、操作部7の具体的な構成について図2を用いて説明を行う。
【0031】
図2は、操作部7を正面方向の上から見た図である。また、図2には後述する表示部6が備えるモニタ部61が回動中心軸を中心に回動する際の様子が示されている。また、図2中のθ1は、モニタ部61が左回りに回動した際の回動角度を、θ2は右回りに回動した際の回動角度を示している。この操作部7は、被検体PのID、氏名等の被検体情報、撮像条件(ゲイン、送受信周波数、集束位置、パルス繰り返し周波数、生成モード等)、表示条件(画像データの拡大及び縮小等)等の検査を行うための検査情報の入力を行うための各入力デバイス(図2中の70a〜70i)を備えている。そして、各入力デバイスにより入力される検査情報をシステム制御部8に出力する。
【0032】
尚、図2に入力デバイス70a〜70i以外にも入力デバイスが表記されているとおり、本発明を適用する入力デバイスは、入力デバイス70a〜70iに限らない。本実施例においては、説明を明確にするために、入力デバイス70a〜70iに絞って以降の説明を行う。
【0033】
超音波診断装置100の正面に向かって操作部7の左側には、表示部6に表示されたBモード画像データ等の距離計測を可能な状態にする第1計測スイッチ70a、表示部6に表示されたBモード画像データの面積計測を可能な状態にする第2計測スイッチ70b、計測によって得られた計測データを所定の書式に表すレポートスイッチ70c等の入力デバイスが配置されている。
【0034】
また、右側には、表示部6にリアルタイム表示された画像データの静止や静止解除を行うフリーズスイッチ70d、Bモード画像データを生成させる2Dスイッチ70e、三次元画像データを生成させる3Dスイッチ70f、表示部6に表示された画像データを拡大及び縮小するズームスイッチ70g、表示部6に表示された画像データの計測範囲の指定などを行うトラックボール70h、集束位置の調整を行う集束位置スイッチ70i等の入力デバイスが配置されている。
【0035】
次に表示部6の具体的な構成について前述の図1、図2と、新たに図3乃至図6を用いて説明を行う。
【0036】
図3は、後述するモニタ部61が基準位置にある場合、モニタ部61が備える表示画面611に表示するBモード画像データMIの表示例を示した図である。
【0037】
尚、図3では、表示画面611全体に渡って画像表示領域IRが配置されている。
【0038】
また、図4は、操作部7が備える各入力デバイスに対応する角度情報を備えた角度情報テーブルの例を示した図である。
【0039】
また、図5は、前述の図2に示したモニタ部61がホームポジションから左回りに60°回動した際(θ1=60°)の表示例を示した図である。
【0040】
更に、図6は、モニタ部61がホームポジションから右回りに45°回動した際(θ2=45°)の表示例を示した図である。
【0041】
表示部6は、図1に示すように、画像データ処理部5から出力された画像データを図3に示すように表示するモニタ部61と、角度検出部62、入力デバイス選択部63および表示画像生成部64を備える。
【0042】
モニタ部61は、図2に示すように回動中心軸を中心に左回り、右回り両方回動可能な機構を備えている。
【0043】
更にモニタ部61は、表示画面611と、それに重畳するように配置されるタッチパネル612によって構成される。
【0044】
表示画面611は、図3のように、画像表示領域IRに、画像データ処理部5から出力された画像データを表示し、また図5、図6のように、操作部表示領域ORに操作部7が備える各入力デバイスを模式的に描いた模式入力デバイス(図5中のレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613L、図6中の3Dスイッチ611R、収束位置スイッチ612R、ズームスイッチ613R)を表示する。
【0045】
また、タッチパネル612は、操作者が指等で表面を押下する際、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置を認識する位置センサ(図示しない)を備えている。
【0046】
角度検出部62は、モニタ部61に配置された、例えばロータリーエンコーダ、ロータリーポテンショメータ等の回動角度検出センサを備え、この回動角度検出センサで検出したモニタ部61の角度の情報を入力デバイス選択部63に出力する。
【0047】
入力デバイス選択部63は、図示しない記憶回路を備え、その記憶回路には図4に示すような操作部7が備える各入力デバイスの角度情報テーブルが記憶されている。
【0048】
ここで角度情報テーブルに示される角度情報について、入力デバイスの1つである第1計測スイッチ70aを例に説明を行う。図2に示すように、対応する第1計測スイッチ70aの操作部7上での中心位置NPとモニタ部61の回動中心軸の位置とを結ぶ線と、モニタ部61がホームポジションに位置している際の中心線を示す基準線との角度θdを示している。これは、他の入力デバイスに関しても同様である。
【0049】
入力デバイス選択部63は、角度検出部62により検出されたモニタ部61の回動角度(図2中のθ1、θ2)と、前述の角度情報テーブルが備えた各入力デバイスに対応付けられた角度情報を照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスのデータを表示画像生成部64へ出力する。
【0050】
尚、モニタ部61が右回りに回動する際、入力デバイス選択部63は、図4の角度情報テーブルが備える各入力デバイスに対応付けられた角度情報を180°から減算した角度を、各入力デバイスに対応付けられた角度情報として認識した上で、角度検出部62により検出されたモニタ部61の角度θ2と照合する。
【0051】
例えば、第1計測スイッチ70aの場合、元の角度情報は60°であるが、θ2との照合の際には、120°が角度情報となる。
【0052】
表示画像生成部64は、図5、図6のような表示画像を表示するために、画像データ処理部5より入力される画像データおよび計測データと、入力デバイス選択部63より入力される模式入力デバイスのデータに基づいて、モニタ部61に表示する画像データを生成し、表示部6に出力する。
【0053】
また、図5ではモニタ部61が左回りに回動し、操作部7上の左側に配置されている入力デバイス(図2中のレポートスイッチ70c、第2スイッチ70b、第1スイッチ70a)を遮っているため、操作性の向上の観点から、表示画像生成部64は、それらの入力デバイスと、対応する模式入力デバイス(図5中のレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613L)とが近接するよう、模式入力デバイス表示領域ORを表示画面611の左側に設けた画像データを生成する。
【0054】
また、図6ではモニタ部61が右回りに回動し、操作部7上の右側に配置されている入力デバイス(図2中の3Dスイッチ70f、収束位置スイッチ70i、ズームスイッチ70g)を遮っているため、前述の図5の場合と同様、操作性の向上の観点から、表示画像生成部64は、それらの入力デバイスと、模式入力デバイス(図6中の3Dスイッチ611R、収束位置スイッチ612R、ズームスイッチ613R)とが近接するよう、後述の模式入力デバイス表示領域ORを表示画面611の右側に設けた画像データを生成する。
【0055】
このように、模式入力デバイス表示領域ORを表示画面611の左右どちらに設けるかは、モニタ部61の回動に関する情報に基づいて判断される。
【0056】
また、表示画像生成部64は、タッチパネル612のどの位置に、どの入力デバイスに対応した模式入力デバイスを表示しているかに関する情報をシステム制御部8へ出力する。
【0057】
システム制御部8は、図示しないCPUと記憶回路を備え、表示部6や操作部7から出力される被検体情報、撮像条件、表示条件等の様々な検査情報を前記記憶回路に保存する。そして、前記CPUは、これらの入力情報に基づいて、送受信部2、データ生成部3、画像データ生成部4、画像データ処理部5、及び表示部6等の各ユニットの制御やシステム全体の制御を行う。
【0058】
また、システム制御部8は、表示画像生成部64から送られた表示画面611に表示された模式入力デバイスの種類と、表示位置に対応したタッチパネル上の位置に関する情報を受け、操作者が指等でタッチパネル612の表面を押下する際、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置に関する情報を位置センサより受け、どの入力デバイスの機能を実行すればよいかを認識し、各ユニットに実行指令を送る。
【0059】
(動作)
以上のように構成された超音波診断装置100に関して、モニタ部61を回動させたときの各ユニットの動作説明を、図1乃至図7を用いて行う。
【0060】
図7は、本発明の実施例1による超音波診断装置100の動作を示すフローチャートを示している。
【0061】
(図7のステップS11)
操作者が超音波診断装置100を用いて被検体Pに対して検査を行う際、装置自体を動かさずにモニタ部61の表示画面611に表示される超音波画像を適した角度から観察するために、操作者が手動でモニタ部61を回動させる。そして、適切な角度までモニタ部61を回動させたら、回動を停止させる。
【0062】
角度検出部62は、モニタ部61の回動停止時点でのモニタ部61の角度情報(図2中のθ1、θ2)を検出し、検出された角度情報を入力デバイス選択部63へ出力する。
【0063】
(図7のステップS12)
入力デバイス選択部62は、角度検出部62から送られるモニタ部61の角度情報を図4に示されるような操作部7に設けられる各入力デバイスに対応付けられた角度情報を備える角度情報テーブルと照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスの情報をシステム制御部8へ出力する。
【0064】
例えば、モニタ部61が左回りに回動され、角度検出部62により検出されたモニタ部61の回動角度がθ1=60°であった場合、入力デバイス選択部63は、角度情報テーブルに記載される操作部7上の9つの入力デバイス(60a〜60j)に対応付けられている角度情報に前述の回動角度θ1=60°を照合し、入力デバイス(60a〜60j)のうち、対応付けられた角度情報が60°以下である3Dスイッチ70f、収束位置スイッチ70i、ズームスイッチ70gがモニタ部61の回動によって操作者が操作することが困難であるとして選択し、これらの入力デバイスの情報を表示画像生成部64へ出力する。
【0065】
(図7のステップS13)
入力デバイス選択部63より出力された入力デバイスの情報に基づき、表示画像生成部64は、表示画像データを作成し、その表示画像データをモニタ部61に出力する。
【0066】
前述の例では、モニタ部61の回動角度はθ1=60°であったため、入力デバイス選択部63より送られた表示画面611上に模式入力デバイスを表示する3Dスイッチ70f、収束位置スイッチ70i、ズームスイッチ70gに関する情報と、回動角度θ1=60°の情報、更には画像処理部5より送られるBモード画像データやドプラモード画像データ等の各種画像データに基づいて、表示画面上に表示する表示画像データの生成を行い、生成された表示画像データを表示部6へ出力する。
【0067】
尚、モニタ部61の回動角度がθ1=60°と、モニタ部61が左回りに回動していることを表示画像生成部64は認識し、操作性の向上の観点から表示画面611上には模式入力デバイスを表示する模式入力デバイス表示領域を左側に配置するように表示画像データを生成する。
【0068】
また、表示画像生成部64は、タッチパネル612のどの位置に、どの入力デバイスに対応した模式入力デバイスを表示しているかに関する情報をシステム制御部8へ出力する。
【0069】
(図7のステップS14)
表示部6が備えるモニタ部61は、表示画像生成部64から送られる表示画像データに基づき、図5に示すように、画像表示領域ORにBモード画像MIを、操作部表示領域IRに模式入力デバイスとしてレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613Lを表示する。
【0070】
表示画面611上に表示される模式入力デバイスを操作者が指等で押下することで、操作部7を直接操作する代わりに、超音波診断装置100の操作を行うことが可能となる。
【0071】
また、再度モニタ部61の角度調整のためにモニタ部61を操作者が回動させた場合、モニタ部61の回動の停止に伴って、再度図7のステップS11の動作へ移行し、前述の動作を繰り返す。
【0072】
以上にような動作フローによって、表示画面611上に入力デバイスを模式的に示した模式入力デバイスを表示する。
【0073】
そして、例えば操作者が指等でタッチパネル612上に表示された模式入力デバイスを押下したとき、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置に関する情報をシステム制御部8はタッチパネル612が備える位置センサより受け、操作部7が備える入力デバイスのうち、どの入力デバイスの機能を実行すればよいかを認識し、実行対象となるユニットに実行指示の信号を送る。そしてシステム制御部8より実行指示の信号を受けたユニットは、実行内容に沿って実行を開始する。
【0074】
尚、本実施例におけるモニタ部61の回動角度が60°だったため、表示画面611上の模式入力デバイスを操作者がより容易に操作できるよう、模式入力デバイスを表示画面611上の左側(図5参照)に配置したが、例えばモニタ部61の回動角度が右回りに45°回動する(θ2=45°)場合、模式入力デバイスは操作性の向上の観点から、表示画面611上の右側(図6参照)に配置する。
【0075】
また、本実施例においては、図2の入力デバイス70a〜70iを模式入力デバイス表示の対象としたが、例えば図2に示される他の入力デバイスについても、本発明を入力デバイス70a〜70iと同様に適用することが可能であり、本発明の適用は、操作部7が備える入力デバイスの種類や数によって限定されるものではない。
【0076】
また、本実施例において超音波診断装置100に各ユニットを設けた例を以上のように説明したが、全ての処理をソフトウェアとして実現してもよい。
【0077】
(効果)
本実施例によれば、超音波診断装置100の操作性を向上させることが可能となる。
【0078】
また、近年の装置の小型化に伴い、モニタ部61と操作部7がより近接した配置となる傾向にあるが、本実施例によれば、操作部7及びモニタ部61に配置された各模式入力デバイスを用いて入力操作を行うことができるため、回動したモニタ部61によって操作部7が遮られたとしても、検査情報の入力が容易になり、検査に掛かる時間と手間を削減することができ、検査時間を短縮して検査の効率を図ることができる。
【0079】
また、本実施例によれば、操作部7の入力デバイスにより近接した位置に、対応する模式入力デバイスを表示することによって、通常、操作者が操作部7の入力デバイスを用いる際に持つ操作部7上の入力デバイスの配置に関する認識と同様の認識で模式入力デバイスを操作することが可能となる。
【実施例2】
【0080】
前述の実施例1では、超音波診断装置100のモニタ部61は回動を行うことができる機構を備えているが、本実施例における超音波診断装置100では、モニタ部61が移動軸に沿って前進移動又は後退移動を行うことができる機構を備えており、モニタ部61を前進移動又は後退移動させる際に、その移動の程度に応じて検査情報の入力が可能な模式入力デバイスをモニタ部61の表示画面611に表示する例について説明する。
【0081】
(構成)
本実施例における超音波診断装置100の構成は、モニタ部61の移動を可能にする機構に関する部分以外は実施例1と共通である。
【0082】
ここでは、実施例1における構成と異なる表示部6に関して図8乃至図11を用いて説明を行う。
【0083】
図8は、本発明の実施例2における超音波診断装置100の構成を示したブロック図である。
【0084】
また図9は、操作部7を正面方向の上から見た図である。また、図9には後述する表示部6が備えるモニタ部61が移動軸に沿って前進移動した際の様子が示されている。操作部7の構成は実施例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0085】
また図10は、操作部7が備える各入力デバイスに対応する距離情報を備えた距離情報テーブルの例を示した図である。
【0086】
ここで図10の距離情報テーブルに示される距離情報について、入力デバイスの1つである第1計測スイッチ70aを例に説明を行う。図9に示すように、対応する第1計測スイッチ70aの操作部7上での中心位置NPと、モニタ部61がホームポジションに位置している際の中心線を示す基準線との距離Lidを示している。これは、他の入力デバイスに関しても同様である。
【0087】
また図11は、前述の図9に示したモニタ部61が例えばホームポジションから160mm前進移動した際の表示画面611における表示画像の例を示した図である。
【0088】
尚、実施例2の超音波診断装置100は、表示部6以外については実施例1の超音波診断装置100と同様の構成であるため、以下、重複箇所は、実施例1の超音波診断装置100と同じ名称及び符号を用いて説明を行うこととする。
【0089】
また、実施例1と共通する他の構成に関する説明は、ここでは省略する。
【0090】
まず、本実施例の表示部6は、図8に示すように、モニタ部61と、入力デバイス選択部63および表示画像生成部64に加え、実施例1における角度検出部62の代わりとして、移動距離検出部65を備える。
【0091】
モニタ部61は、図9に示すように移動軸に沿って、尚且つ移動可能範囲内において、前進移動又は後退移動が可能な機構を備えている。
【0092】
更にモニタ部61は、表示画面611と、それに重畳するように配置されるタッチパネル612によって構成される。
【0093】
表示画面611は、図3のように、画像表示領域IRに、画像データ処理部5から出力された画像データを表示し、また図5、図6のように、操作部表示領域ORに操作部7が備える各入力デバイスを模式的に描いた模式入力デバイス(後述の図5中の3Dスイッチ611R、収束位置スイッチ612R、図6中のレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613L等)を表示する。
【0094】
また、タッチパネル612は、操作者が指等で表面を押下する際、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置を認識する位置センサ(図示しない)を備えている。
【0095】
移動距離検出部65は、図9中の実線で示されたモニタ部61の位置を基準位置とし、この基準位置からのモニタ部61の移動距離を検出し、検出したモニタ部61の移動距離の情報を入力デバイス選択部63に出力する。
【0096】
入力デバイス選択部63は、図示しない記憶回路を備え、その記憶回路には図10に示すような操作部7が備える各入力デバイスの距離情報テーブルが記憶されている。入力デバイス選択部63は、移動距離検出部65により検出されたモニタ部61の移動距離と、前述の距離情報テーブルを照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスのデータを表示画像生成部64へ出力する。
【0097】
表示画像生成部64は、前述の図12のような表示画像を表示するために、画像データ処理部5より入力される画像データおよび計測データと、入力デバイス選択部63より入力される模式入力デバイスのデータに基づいて、モニタ部61に表示する画像データを生成し、モニタ部61に出力する。
【0098】
(動作)
以上のように構成された超音波診断装置100に関して、モニタ部61を移動軸に沿って前進移動又は後退移動させたときの各ユニットの動作説明を、図8乃至図12を用いて行う。
【0099】
図12は、本発明の実施例2による超音波診断装置100の動作を示すフローチャートを示している。
【0100】
(図12のステップS21)
操作者が超音波診断装置100を用いて被検体Pに対して検査を行う際、装置自体を動かさずにモニタ部61の表示画面611に表示されるBモード画像を適した位置から観察するために、操作者が手動でモニタ部61を前進又は後退させ、適切な位置までモニタ部61を移動させる。そして、適切な位置までモニタ部61を移動させたら、前進移動または後退移動を停止させる。
【0101】
移動距離検出部65は、モニタ部61の移動停止時点でのモニタ部61の移動距離情報(図2中のLid)を検出し、検出された移動距離情報を入力デバイス選択部63へ出力する。
【0102】
(図12のステップS22)
入力デバイス選択部62は、移動距離検出部65から送られるモニタ部61の移動距離情報を図10に示されるような操作部7に設けられる各入力デバイスに対応付けられた距離情報を備える距離情報テーブルと照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスの情報をシステム制御部8へ出力する。
【0103】
例えば、移動距離検出部65により検出されたモニタ部61が基準位置から160mmの位置に移動している場合、入力デバイス選択部63は、距離情報テーブルに記載される操作部7上の9つの入力デバイス(60a〜60j)に対応付けられている距離情報に前述の移動距離Lid=160mmを照合し、入力デバイス(60a〜60j)のうち、対応付けられた距離情報が160mm以下である3Dスイッチ60f、収束位置スイッチ60iがモニタ部61の移動によって操作者が操作することが困難であるとして選択し、これらの入力デバイスの情報を表示画像生成部64へ出力する。
【0104】
(図12のステップS23)
入力デバイス選択部63より出力された入力デバイスの情報に基づき、表示画像生成部64は、表示画像データを作成し、その表示画像データをモニタ部61に出力する。
【0105】
前述の例では、モニタ部61の移動距離はLid=160mmであったため、入力デバイス選択部63より送られた表示画面611上に模式入力デバイスを表示する3Dスイッチ60f、収束位置スイッチ60iに関する情報と、移動距離Lid=160mmの情報、更には画像処理部5より送られるBモード画像データやドプラモード画像データ等の各種画像データに基づいて、表示画面上に表示する表示画像データの生成を行い、生成された表示画像データを表示部6へ出力する。
【0106】
また、表示画像生成部64は、タッチパネル612のどの位置に、どの入力デバイスに対応した模式入力デバイスを表示しているかに関する情報をシステム制御部8へ出力する。
【0107】
(図12のステップS24)
表示部6が備えるモニタ部61は、表示画像生成部64から送られる表示画像データに基づき、図11に示すように、画像表示領域ORにBモード画像MIを、操作部表示領域IRに模式入力デバイスとして3Dスイッチ611N、収束位置スイッチ612Nを表示する。
【0108】
表示画面611上に表示される模式入力デバイスを操作者が指等で押下することで、操作部7を直接操作する代わりに、超音波診断装置100の操作を行うことが可能となる。
【0109】
また、再度モニタ部61の移動距離調整のためにモニタ部61を操作者が前進移動又は後退移動させた場合、モニタ部61の移動の停止に伴って、再度図12のステップS21の動作へ移行し、前述の動作を繰り返す。
【0110】
以上にような動作フローによって、表示画面611上に入力デバイスを模式的に示した模式入力デバイスを表示する。
【0111】
そして、例えば操作者が指等でタッチパネル612上に表示された模式入力デバイスを押下したとき、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置に関する情報をシステム制御部8はタッチパネル612が備える位置センサより受け、操作部7が備える入力デバイスのうち、どの入力デバイスの機能を実行すればよいかを認識し、実行対象となるユニットに実行指示の信号を送る。そしてシステム制御部8より実行指示の信号を受けたユニットは、実行内容に沿って実行を開始する。
【0112】
また、本実施例においても実施例1と同様に、図2の入力デバイス70a〜70iを模式入力デバイス表示の対象としたが、例えば図2に示される他の入力デバイスについても、本発明を入力デバイス70a〜70iと同様に適用することが可能であり、本発明の適用は、操作部7が備える入力デバイスの種類や数によって限定されるものではない。
【0113】
また、本実施例において超音波診断装置100に各ユニットを設けた例を以上のように説明したが、全ての処理をソフトウェアとして実現してもよい。
【0114】
(効果)
本実施例によれば、超音波診断装置100の操作性を向上させることが可能となる。
【0115】
また、近年の装置の小型化に伴い、モニタ部61と操作部7がより近接した配置となる傾向にあるが、本実施例によれば、操作部7及びモニタ部61に配置された各模式入力デバイスを用いて入力操作を行うことができるため、前進移動又は後退移動したモニタ部61によって操作部7が遮られたとしても、検査情報の入力が容易になり、検査に掛かる時間と手間を削減することができ、検査時間を短縮して検査の効率を図ることができる。
【0116】
また、本実施例によれば、操作部7の入力デバイスにより近接した位置に、対応する模式入力デバイスを表示することによって、通常、操作者が操作部7の入力デバイスを用いる際に持つ操作部7上の入力デバイスの配置に関する認識と同様の認識で模式入力デバイスを操作することが可能となる。
【0117】
尚、本発明は、以上の実施例1および実施例2に限定されるものではなく、モニタ部61の表示画面611周辺の外枠(図示しない)表面に入力デバイスを配置してもよい。
【0118】
また、本発明は前述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成でき、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0119】
P 被検体
100 超音波診断装置
1 超音波プローブ
2 送受信部
21 送信部
22 受信部
3 データ生成部
31 Bモードデータ生成部
32 ドプラデータ生成部
4 画像データ生成部
41 データ記憶部
42 データ処理部
5 画像データ処理部
6 表示部
61 モニタ部
611 表示画面
612 タッチパネル
62 角度検出部
63 入力デバイス選択部
64 表示画像生成部
65 移動距離検出部
7 操作部
8 システム制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波により被検体の体内を画像化し、診断を行うための超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、被検体に対して超音波を放射し、被検体内の組織の音響インピーダンスの差異によって生ずる反射波を受信してモニタに表示するものである。この超音波撮像による診断方法は、超音波プローブを体表に接触させるだけで、二次元や三次元の画像データによる観察を行うことができるため、生体内の心臓、血管、腹部、泌尿器などの各種器官の診断や治療に広く用いられている。
【0003】
そして、被検体内の組織や血球からの反射波により組織や血流の情報を得る超音波診断法は、超音波パルス反射法と超音波ドプラ法の技術革新により急速な進歩を遂げ、これらの技術を用いて得られる画像データは、現在の超音波診断において必要不可欠なものとなっている。
【0004】
ところで、超音波診断装置の操作者は、撮像条件等を入力する操作部に届く位置から右手又は左手の一方の手で超音波プローブを患者の撮像部位の近傍に当てて走査し、他方の手で操作部を操作して検査を行う。そして、通常は操作部及びモニタの正面の位置から各操作を行う。
【0005】
また、撮像部位によって操作部の正面の位置から超音波プローブの操作が困難な場合や、産科において、モニタに表示される医用画像を被験者に確認させる必要がある場合に、装置の右側又は左側から操作者又は被験者の観察可能な方向にモニタを回動した状態で、操作部及び超音波プローブの操作を行う。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開平5−277107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術の場合、操作部が回動したモニタに遮られるため、操作が困難で、検査に集中できないという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、超音波診断装置の操作性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る超音波診断装置は、被検体に対して超音波撮像を行うための撮像条件又は当該撮像条件に基づいて取得される超音波画像の表示条件を含む検査情報の入力を行うための操作手段と、前記操作手段に対して移動可能な機構を備え、前記超音波撮像により取得される超音波画像を含む取得情報を表示画面に表示する表示手段と、前記表示手段の移動の程度を検出する検出手段と、を備え、前記表示手段は、前記移動の程度に基づいて、前記操作手段が備える機能に対応する機能を備えた模式操作手段を前記表示画面に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、超音波診断装置の操作性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施例1に係る超音波診断装置が備えるモニタの回動の様子を示す図。
【図3】本発明の実施例1に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図4】本発明の実施例1に係る超音波診断装置が備える各入力デバイスに対応する角度情報を備えた角度情報テーブルの例を示した図。
【図5】本発明の実施例1に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図6】本発明の実施例1に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図7】本発明の実施例1に係る超音波診断装置の動作を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施例2に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図。
【図9】本発明の実施例2に係る超音波診断装置が有するモニタの移動の様子を示す図。
【図10】本発明の実施例2に係る超音波診断装置が備える各入力デバイスに対応する距離情報を備えた距離情報テーブルの例を示した図。
【図11】本発明の実施例2に係る超音波診断装置のモニタに表示される表示画像の一例を示す図。
【図12】本発明の実施例2に係る超音波診断装置の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0012】
本実施例では、超音波診断装置100が備えるモニタ部61を操作者が回動させる際、モニタ部61の回動の程度に応じて、操作部7が備える各入力デバイスに対応した機能を備える模式入力デバイスを、モニタ部61に表示する例について説明する。
【0013】
(構成)
まず、本実施例における超音波診断装置100の構成につき、図1を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施例1における超音波診断装置100の構成を示したブロック図である。
【0015】
この超音波診断装置100は、被検体Pに対して超音波の送受波を行う超音波プローブ1と、超音波プローブ1に対して超音波駆動信号の送信と反射信号の受信を行う送受信部2と、送受信部2によって得られた受信信号を処理してBモードデータやドプラモードデータ等を生成するデータ生成部3とを備えている。
【0016】
また、データ生成部3で生成されたBモードデータやドプラモードデータ等からBモード画像データやドプラモード画像データ等を生成する画像データ生成部4と、画像データ生成部4から出力されるBモード画像データやドプラモード画像データ等の各種画像データを表示部6に出力する画像データ処理部5とを備えている。
【0017】
更に、画像データを生成するための撮像条件や、生成した画像データを処理するための表示条件等の入力を行う操作部7と、これらのユニットを統括して制御するシステム制御部8とを備えている。
【0018】
超音波プローブ1は、被検体Pの体表面にその先端面を接触させて超音波の送受波を行うものであり、例えば一次元に配列された複数個(N個)の圧電振動子を有している。この圧電振動子は電気音響変換素子であり、送波時には電気パルス(超音波駆動信号)を超音波パルス(送信超音波)に変換し、また受波時には被検体Pからの超音波反射波(受信超音波)を電気信号(超音波受信信号)に変換する機能を有している。
【0019】
尚、本発明において圧電振動子に関する構成は一次元配列に限定されず、二次元のマトリックス状に配列しても構わない。
【0020】
送受信部2は、超音波プローブ1から送信超音波を発生させるための超音波駆動信号を生成する送信部21と、超音波プローブ1の圧電振動子から得られる複数チャンネル(Nチャンネル)の超音波受信信号に対して整相加算を行う受信部22とを備えている。
【0021】
データ生成部3は、受信部22で整相加算された信号からBモードデータを生成するBモードデータ生成部31と、上記信号からドプラモードデータを生成するドプラデータ生成部32とを備えている。
【0022】
Bモードデータ生成部31は、受信部22から出力される受信信号に対して所定の処理を行ないBモードデータを生成し、画像データ生成部4に出力する。
【0023】
ドプラデータ生成部32は、受信部22から出力された信号に対してドプラ偏移周波数を検出しデジタル信号に変換した後、血流情報のみを抽出して、その抽出したドプラ信号に対して自己相関処理を行う。そして、この自己相関処理結果に基づいて血流の平均流速値、分散値などを算出してドプラモードデータの生成を行い、画像データ生成部4に出力する。
【0024】
画像データ生成部4は、データ生成部3のBモードデータ生成部31から出力されたBモードデータやドプラデータ生成部32から出力されたドプラモードデータを順次保存するデータ記憶部41と、データ記憶部41に保存されたBモードデータやドプラモードデータを読み出してBモード画像データやドプラモード画像データ等の画像データの生成を行うデータ処理部42とを備えている。
【0025】
データ記憶部41は、Bモードデータ生成部31から出力されるBモードデータやドプラデータ生成部32から出力されるドプラモードデータと共に、システム制御部8から供給される各データに対応する超音波走査情報などを付加して順次保存する。
【0026】
データ処理部42は、データ記憶部41に保存されたBモードデータを読み出し、この読み出したBモードデータに対して画像表示のための走査変換を行って、Bモード画像データを生成する。また、データ記憶部41に保存されたドプラモードデータを読み出してドプラモード画像データを生成する。そして、生成したBモード画像データやドプラモード画像データを画像データ処理部5に出力する。
【0027】
画像データ処理部5は、画像データ生成部4のデータ処理部42から出力されるBモード画像データやドプラモード画像データ等の画像データを表示部6に出力する。また、データ処理部42から出力される複数のBモード画像データからボリュームデータを再構成し、このボリュームデータを例えばボリュームレンダリング法による処理を行った三次元画像データの生成を行う。
【0028】
また、Bモード画像データ、ドプラモード画像データの拡大及び縮小等の処理や、生成した三次元の画像データの表示方向の変更、拡大、縮小等の処理を行う。そして、生成した三次元の画像データや、処理したBモード画像データ、ドプラモード画像データ、三次元画像データ等の画像データを表示部6に出力する。
【0029】
更に、データ処理部42から出力された例えばBモード画像データの指定された例えば腫瘍部分の2点間の距離、周囲長、面積などの様々な計測を行って、計測データを生成し、表示部6に出力する。
【0030】
ここで、操作部7の具体的な構成について図2を用いて説明を行う。
【0031】
図2は、操作部7を正面方向の上から見た図である。また、図2には後述する表示部6が備えるモニタ部61が回動中心軸を中心に回動する際の様子が示されている。また、図2中のθ1は、モニタ部61が左回りに回動した際の回動角度を、θ2は右回りに回動した際の回動角度を示している。この操作部7は、被検体PのID、氏名等の被検体情報、撮像条件(ゲイン、送受信周波数、集束位置、パルス繰り返し周波数、生成モード等)、表示条件(画像データの拡大及び縮小等)等の検査を行うための検査情報の入力を行うための各入力デバイス(図2中の70a〜70i)を備えている。そして、各入力デバイスにより入力される検査情報をシステム制御部8に出力する。
【0032】
尚、図2に入力デバイス70a〜70i以外にも入力デバイスが表記されているとおり、本発明を適用する入力デバイスは、入力デバイス70a〜70iに限らない。本実施例においては、説明を明確にするために、入力デバイス70a〜70iに絞って以降の説明を行う。
【0033】
超音波診断装置100の正面に向かって操作部7の左側には、表示部6に表示されたBモード画像データ等の距離計測を可能な状態にする第1計測スイッチ70a、表示部6に表示されたBモード画像データの面積計測を可能な状態にする第2計測スイッチ70b、計測によって得られた計測データを所定の書式に表すレポートスイッチ70c等の入力デバイスが配置されている。
【0034】
また、右側には、表示部6にリアルタイム表示された画像データの静止や静止解除を行うフリーズスイッチ70d、Bモード画像データを生成させる2Dスイッチ70e、三次元画像データを生成させる3Dスイッチ70f、表示部6に表示された画像データを拡大及び縮小するズームスイッチ70g、表示部6に表示された画像データの計測範囲の指定などを行うトラックボール70h、集束位置の調整を行う集束位置スイッチ70i等の入力デバイスが配置されている。
【0035】
次に表示部6の具体的な構成について前述の図1、図2と、新たに図3乃至図6を用いて説明を行う。
【0036】
図3は、後述するモニタ部61が基準位置にある場合、モニタ部61が備える表示画面611に表示するBモード画像データMIの表示例を示した図である。
【0037】
尚、図3では、表示画面611全体に渡って画像表示領域IRが配置されている。
【0038】
また、図4は、操作部7が備える各入力デバイスに対応する角度情報を備えた角度情報テーブルの例を示した図である。
【0039】
また、図5は、前述の図2に示したモニタ部61がホームポジションから左回りに60°回動した際(θ1=60°)の表示例を示した図である。
【0040】
更に、図6は、モニタ部61がホームポジションから右回りに45°回動した際(θ2=45°)の表示例を示した図である。
【0041】
表示部6は、図1に示すように、画像データ処理部5から出力された画像データを図3に示すように表示するモニタ部61と、角度検出部62、入力デバイス選択部63および表示画像生成部64を備える。
【0042】
モニタ部61は、図2に示すように回動中心軸を中心に左回り、右回り両方回動可能な機構を備えている。
【0043】
更にモニタ部61は、表示画面611と、それに重畳するように配置されるタッチパネル612によって構成される。
【0044】
表示画面611は、図3のように、画像表示領域IRに、画像データ処理部5から出力された画像データを表示し、また図5、図6のように、操作部表示領域ORに操作部7が備える各入力デバイスを模式的に描いた模式入力デバイス(図5中のレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613L、図6中の3Dスイッチ611R、収束位置スイッチ612R、ズームスイッチ613R)を表示する。
【0045】
また、タッチパネル612は、操作者が指等で表面を押下する際、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置を認識する位置センサ(図示しない)を備えている。
【0046】
角度検出部62は、モニタ部61に配置された、例えばロータリーエンコーダ、ロータリーポテンショメータ等の回動角度検出センサを備え、この回動角度検出センサで検出したモニタ部61の角度の情報を入力デバイス選択部63に出力する。
【0047】
入力デバイス選択部63は、図示しない記憶回路を備え、その記憶回路には図4に示すような操作部7が備える各入力デバイスの角度情報テーブルが記憶されている。
【0048】
ここで角度情報テーブルに示される角度情報について、入力デバイスの1つである第1計測スイッチ70aを例に説明を行う。図2に示すように、対応する第1計測スイッチ70aの操作部7上での中心位置NPとモニタ部61の回動中心軸の位置とを結ぶ線と、モニタ部61がホームポジションに位置している際の中心線を示す基準線との角度θdを示している。これは、他の入力デバイスに関しても同様である。
【0049】
入力デバイス選択部63は、角度検出部62により検出されたモニタ部61の回動角度(図2中のθ1、θ2)と、前述の角度情報テーブルが備えた各入力デバイスに対応付けられた角度情報を照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスのデータを表示画像生成部64へ出力する。
【0050】
尚、モニタ部61が右回りに回動する際、入力デバイス選択部63は、図4の角度情報テーブルが備える各入力デバイスに対応付けられた角度情報を180°から減算した角度を、各入力デバイスに対応付けられた角度情報として認識した上で、角度検出部62により検出されたモニタ部61の角度θ2と照合する。
【0051】
例えば、第1計測スイッチ70aの場合、元の角度情報は60°であるが、θ2との照合の際には、120°が角度情報となる。
【0052】
表示画像生成部64は、図5、図6のような表示画像を表示するために、画像データ処理部5より入力される画像データおよび計測データと、入力デバイス選択部63より入力される模式入力デバイスのデータに基づいて、モニタ部61に表示する画像データを生成し、表示部6に出力する。
【0053】
また、図5ではモニタ部61が左回りに回動し、操作部7上の左側に配置されている入力デバイス(図2中のレポートスイッチ70c、第2スイッチ70b、第1スイッチ70a)を遮っているため、操作性の向上の観点から、表示画像生成部64は、それらの入力デバイスと、対応する模式入力デバイス(図5中のレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613L)とが近接するよう、模式入力デバイス表示領域ORを表示画面611の左側に設けた画像データを生成する。
【0054】
また、図6ではモニタ部61が右回りに回動し、操作部7上の右側に配置されている入力デバイス(図2中の3Dスイッチ70f、収束位置スイッチ70i、ズームスイッチ70g)を遮っているため、前述の図5の場合と同様、操作性の向上の観点から、表示画像生成部64は、それらの入力デバイスと、模式入力デバイス(図6中の3Dスイッチ611R、収束位置スイッチ612R、ズームスイッチ613R)とが近接するよう、後述の模式入力デバイス表示領域ORを表示画面611の右側に設けた画像データを生成する。
【0055】
このように、模式入力デバイス表示領域ORを表示画面611の左右どちらに設けるかは、モニタ部61の回動に関する情報に基づいて判断される。
【0056】
また、表示画像生成部64は、タッチパネル612のどの位置に、どの入力デバイスに対応した模式入力デバイスを表示しているかに関する情報をシステム制御部8へ出力する。
【0057】
システム制御部8は、図示しないCPUと記憶回路を備え、表示部6や操作部7から出力される被検体情報、撮像条件、表示条件等の様々な検査情報を前記記憶回路に保存する。そして、前記CPUは、これらの入力情報に基づいて、送受信部2、データ生成部3、画像データ生成部4、画像データ処理部5、及び表示部6等の各ユニットの制御やシステム全体の制御を行う。
【0058】
また、システム制御部8は、表示画像生成部64から送られた表示画面611に表示された模式入力デバイスの種類と、表示位置に対応したタッチパネル上の位置に関する情報を受け、操作者が指等でタッチパネル612の表面を押下する際、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置に関する情報を位置センサより受け、どの入力デバイスの機能を実行すればよいかを認識し、各ユニットに実行指令を送る。
【0059】
(動作)
以上のように構成された超音波診断装置100に関して、モニタ部61を回動させたときの各ユニットの動作説明を、図1乃至図7を用いて行う。
【0060】
図7は、本発明の実施例1による超音波診断装置100の動作を示すフローチャートを示している。
【0061】
(図7のステップS11)
操作者が超音波診断装置100を用いて被検体Pに対して検査を行う際、装置自体を動かさずにモニタ部61の表示画面611に表示される超音波画像を適した角度から観察するために、操作者が手動でモニタ部61を回動させる。そして、適切な角度までモニタ部61を回動させたら、回動を停止させる。
【0062】
角度検出部62は、モニタ部61の回動停止時点でのモニタ部61の角度情報(図2中のθ1、θ2)を検出し、検出された角度情報を入力デバイス選択部63へ出力する。
【0063】
(図7のステップS12)
入力デバイス選択部62は、角度検出部62から送られるモニタ部61の角度情報を図4に示されるような操作部7に設けられる各入力デバイスに対応付けられた角度情報を備える角度情報テーブルと照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスの情報をシステム制御部8へ出力する。
【0064】
例えば、モニタ部61が左回りに回動され、角度検出部62により検出されたモニタ部61の回動角度がθ1=60°であった場合、入力デバイス選択部63は、角度情報テーブルに記載される操作部7上の9つの入力デバイス(60a〜60j)に対応付けられている角度情報に前述の回動角度θ1=60°を照合し、入力デバイス(60a〜60j)のうち、対応付けられた角度情報が60°以下である3Dスイッチ70f、収束位置スイッチ70i、ズームスイッチ70gがモニタ部61の回動によって操作者が操作することが困難であるとして選択し、これらの入力デバイスの情報を表示画像生成部64へ出力する。
【0065】
(図7のステップS13)
入力デバイス選択部63より出力された入力デバイスの情報に基づき、表示画像生成部64は、表示画像データを作成し、その表示画像データをモニタ部61に出力する。
【0066】
前述の例では、モニタ部61の回動角度はθ1=60°であったため、入力デバイス選択部63より送られた表示画面611上に模式入力デバイスを表示する3Dスイッチ70f、収束位置スイッチ70i、ズームスイッチ70gに関する情報と、回動角度θ1=60°の情報、更には画像処理部5より送られるBモード画像データやドプラモード画像データ等の各種画像データに基づいて、表示画面上に表示する表示画像データの生成を行い、生成された表示画像データを表示部6へ出力する。
【0067】
尚、モニタ部61の回動角度がθ1=60°と、モニタ部61が左回りに回動していることを表示画像生成部64は認識し、操作性の向上の観点から表示画面611上には模式入力デバイスを表示する模式入力デバイス表示領域を左側に配置するように表示画像データを生成する。
【0068】
また、表示画像生成部64は、タッチパネル612のどの位置に、どの入力デバイスに対応した模式入力デバイスを表示しているかに関する情報をシステム制御部8へ出力する。
【0069】
(図7のステップS14)
表示部6が備えるモニタ部61は、表示画像生成部64から送られる表示画像データに基づき、図5に示すように、画像表示領域ORにBモード画像MIを、操作部表示領域IRに模式入力デバイスとしてレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613Lを表示する。
【0070】
表示画面611上に表示される模式入力デバイスを操作者が指等で押下することで、操作部7を直接操作する代わりに、超音波診断装置100の操作を行うことが可能となる。
【0071】
また、再度モニタ部61の角度調整のためにモニタ部61を操作者が回動させた場合、モニタ部61の回動の停止に伴って、再度図7のステップS11の動作へ移行し、前述の動作を繰り返す。
【0072】
以上にような動作フローによって、表示画面611上に入力デバイスを模式的に示した模式入力デバイスを表示する。
【0073】
そして、例えば操作者が指等でタッチパネル612上に表示された模式入力デバイスを押下したとき、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置に関する情報をシステム制御部8はタッチパネル612が備える位置センサより受け、操作部7が備える入力デバイスのうち、どの入力デバイスの機能を実行すればよいかを認識し、実行対象となるユニットに実行指示の信号を送る。そしてシステム制御部8より実行指示の信号を受けたユニットは、実行内容に沿って実行を開始する。
【0074】
尚、本実施例におけるモニタ部61の回動角度が60°だったため、表示画面611上の模式入力デバイスを操作者がより容易に操作できるよう、模式入力デバイスを表示画面611上の左側(図5参照)に配置したが、例えばモニタ部61の回動角度が右回りに45°回動する(θ2=45°)場合、模式入力デバイスは操作性の向上の観点から、表示画面611上の右側(図6参照)に配置する。
【0075】
また、本実施例においては、図2の入力デバイス70a〜70iを模式入力デバイス表示の対象としたが、例えば図2に示される他の入力デバイスについても、本発明を入力デバイス70a〜70iと同様に適用することが可能であり、本発明の適用は、操作部7が備える入力デバイスの種類や数によって限定されるものではない。
【0076】
また、本実施例において超音波診断装置100に各ユニットを設けた例を以上のように説明したが、全ての処理をソフトウェアとして実現してもよい。
【0077】
(効果)
本実施例によれば、超音波診断装置100の操作性を向上させることが可能となる。
【0078】
また、近年の装置の小型化に伴い、モニタ部61と操作部7がより近接した配置となる傾向にあるが、本実施例によれば、操作部7及びモニタ部61に配置された各模式入力デバイスを用いて入力操作を行うことができるため、回動したモニタ部61によって操作部7が遮られたとしても、検査情報の入力が容易になり、検査に掛かる時間と手間を削減することができ、検査時間を短縮して検査の効率を図ることができる。
【0079】
また、本実施例によれば、操作部7の入力デバイスにより近接した位置に、対応する模式入力デバイスを表示することによって、通常、操作者が操作部7の入力デバイスを用いる際に持つ操作部7上の入力デバイスの配置に関する認識と同様の認識で模式入力デバイスを操作することが可能となる。
【実施例2】
【0080】
前述の実施例1では、超音波診断装置100のモニタ部61は回動を行うことができる機構を備えているが、本実施例における超音波診断装置100では、モニタ部61が移動軸に沿って前進移動又は後退移動を行うことができる機構を備えており、モニタ部61を前進移動又は後退移動させる際に、その移動の程度に応じて検査情報の入力が可能な模式入力デバイスをモニタ部61の表示画面611に表示する例について説明する。
【0081】
(構成)
本実施例における超音波診断装置100の構成は、モニタ部61の移動を可能にする機構に関する部分以外は実施例1と共通である。
【0082】
ここでは、実施例1における構成と異なる表示部6に関して図8乃至図11を用いて説明を行う。
【0083】
図8は、本発明の実施例2における超音波診断装置100の構成を示したブロック図である。
【0084】
また図9は、操作部7を正面方向の上から見た図である。また、図9には後述する表示部6が備えるモニタ部61が移動軸に沿って前進移動した際の様子が示されている。操作部7の構成は実施例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0085】
また図10は、操作部7が備える各入力デバイスに対応する距離情報を備えた距離情報テーブルの例を示した図である。
【0086】
ここで図10の距離情報テーブルに示される距離情報について、入力デバイスの1つである第1計測スイッチ70aを例に説明を行う。図9に示すように、対応する第1計測スイッチ70aの操作部7上での中心位置NPと、モニタ部61がホームポジションに位置している際の中心線を示す基準線との距離Lidを示している。これは、他の入力デバイスに関しても同様である。
【0087】
また図11は、前述の図9に示したモニタ部61が例えばホームポジションから160mm前進移動した際の表示画面611における表示画像の例を示した図である。
【0088】
尚、実施例2の超音波診断装置100は、表示部6以外については実施例1の超音波診断装置100と同様の構成であるため、以下、重複箇所は、実施例1の超音波診断装置100と同じ名称及び符号を用いて説明を行うこととする。
【0089】
また、実施例1と共通する他の構成に関する説明は、ここでは省略する。
【0090】
まず、本実施例の表示部6は、図8に示すように、モニタ部61と、入力デバイス選択部63および表示画像生成部64に加え、実施例1における角度検出部62の代わりとして、移動距離検出部65を備える。
【0091】
モニタ部61は、図9に示すように移動軸に沿って、尚且つ移動可能範囲内において、前進移動又は後退移動が可能な機構を備えている。
【0092】
更にモニタ部61は、表示画面611と、それに重畳するように配置されるタッチパネル612によって構成される。
【0093】
表示画面611は、図3のように、画像表示領域IRに、画像データ処理部5から出力された画像データを表示し、また図5、図6のように、操作部表示領域ORに操作部7が備える各入力デバイスを模式的に描いた模式入力デバイス(後述の図5中の3Dスイッチ611R、収束位置スイッチ612R、図6中のレポートスイッチ611L、第2スイッチ612L、第1スイッチ613L等)を表示する。
【0094】
また、タッチパネル612は、操作者が指等で表面を押下する際、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置を認識する位置センサ(図示しない)を備えている。
【0095】
移動距離検出部65は、図9中の実線で示されたモニタ部61の位置を基準位置とし、この基準位置からのモニタ部61の移動距離を検出し、検出したモニタ部61の移動距離の情報を入力デバイス選択部63に出力する。
【0096】
入力デバイス選択部63は、図示しない記憶回路を備え、その記憶回路には図10に示すような操作部7が備える各入力デバイスの距離情報テーブルが記憶されている。入力デバイス選択部63は、移動距離検出部65により検出されたモニタ部61の移動距離と、前述の距離情報テーブルを照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスのデータを表示画像生成部64へ出力する。
【0097】
表示画像生成部64は、前述の図12のような表示画像を表示するために、画像データ処理部5より入力される画像データおよび計測データと、入力デバイス選択部63より入力される模式入力デバイスのデータに基づいて、モニタ部61に表示する画像データを生成し、モニタ部61に出力する。
【0098】
(動作)
以上のように構成された超音波診断装置100に関して、モニタ部61を移動軸に沿って前進移動又は後退移動させたときの各ユニットの動作説明を、図8乃至図12を用いて行う。
【0099】
図12は、本発明の実施例2による超音波診断装置100の動作を示すフローチャートを示している。
【0100】
(図12のステップS21)
操作者が超音波診断装置100を用いて被検体Pに対して検査を行う際、装置自体を動かさずにモニタ部61の表示画面611に表示されるBモード画像を適した位置から観察するために、操作者が手動でモニタ部61を前進又は後退させ、適切な位置までモニタ部61を移動させる。そして、適切な位置までモニタ部61を移動させたら、前進移動または後退移動を停止させる。
【0101】
移動距離検出部65は、モニタ部61の移動停止時点でのモニタ部61の移動距離情報(図2中のLid)を検出し、検出された移動距離情報を入力デバイス選択部63へ出力する。
【0102】
(図12のステップS22)
入力デバイス選択部62は、移動距離検出部65から送られるモニタ部61の移動距離情報を図10に示されるような操作部7に設けられる各入力デバイスに対応付けられた距離情報を備える距離情報テーブルと照合し、モニタ部61に表示する入力デバイスに対応する模式入力デバイスを選択し、選択された模式入力デバイスの情報をシステム制御部8へ出力する。
【0103】
例えば、移動距離検出部65により検出されたモニタ部61が基準位置から160mmの位置に移動している場合、入力デバイス選択部63は、距離情報テーブルに記載される操作部7上の9つの入力デバイス(60a〜60j)に対応付けられている距離情報に前述の移動距離Lid=160mmを照合し、入力デバイス(60a〜60j)のうち、対応付けられた距離情報が160mm以下である3Dスイッチ60f、収束位置スイッチ60iがモニタ部61の移動によって操作者が操作することが困難であるとして選択し、これらの入力デバイスの情報を表示画像生成部64へ出力する。
【0104】
(図12のステップS23)
入力デバイス選択部63より出力された入力デバイスの情報に基づき、表示画像生成部64は、表示画像データを作成し、その表示画像データをモニタ部61に出力する。
【0105】
前述の例では、モニタ部61の移動距離はLid=160mmであったため、入力デバイス選択部63より送られた表示画面611上に模式入力デバイスを表示する3Dスイッチ60f、収束位置スイッチ60iに関する情報と、移動距離Lid=160mmの情報、更には画像処理部5より送られるBモード画像データやドプラモード画像データ等の各種画像データに基づいて、表示画面上に表示する表示画像データの生成を行い、生成された表示画像データを表示部6へ出力する。
【0106】
また、表示画像生成部64は、タッチパネル612のどの位置に、どの入力デバイスに対応した模式入力デバイスを表示しているかに関する情報をシステム制御部8へ出力する。
【0107】
(図12のステップS24)
表示部6が備えるモニタ部61は、表示画像生成部64から送られる表示画像データに基づき、図11に示すように、画像表示領域ORにBモード画像MIを、操作部表示領域IRに模式入力デバイスとして3Dスイッチ611N、収束位置スイッチ612Nを表示する。
【0108】
表示画面611上に表示される模式入力デバイスを操作者が指等で押下することで、操作部7を直接操作する代わりに、超音波診断装置100の操作を行うことが可能となる。
【0109】
また、再度モニタ部61の移動距離調整のためにモニタ部61を操作者が前進移動又は後退移動させた場合、モニタ部61の移動の停止に伴って、再度図12のステップS21の動作へ移行し、前述の動作を繰り返す。
【0110】
以上にような動作フローによって、表示画面611上に入力デバイスを模式的に示した模式入力デバイスを表示する。
【0111】
そして、例えば操作者が指等でタッチパネル612上に表示された模式入力デバイスを押下したとき、その押下された箇所のタッチパネル612上での位置に関する情報をシステム制御部8はタッチパネル612が備える位置センサより受け、操作部7が備える入力デバイスのうち、どの入力デバイスの機能を実行すればよいかを認識し、実行対象となるユニットに実行指示の信号を送る。そしてシステム制御部8より実行指示の信号を受けたユニットは、実行内容に沿って実行を開始する。
【0112】
また、本実施例においても実施例1と同様に、図2の入力デバイス70a〜70iを模式入力デバイス表示の対象としたが、例えば図2に示される他の入力デバイスについても、本発明を入力デバイス70a〜70iと同様に適用することが可能であり、本発明の適用は、操作部7が備える入力デバイスの種類や数によって限定されるものではない。
【0113】
また、本実施例において超音波診断装置100に各ユニットを設けた例を以上のように説明したが、全ての処理をソフトウェアとして実現してもよい。
【0114】
(効果)
本実施例によれば、超音波診断装置100の操作性を向上させることが可能となる。
【0115】
また、近年の装置の小型化に伴い、モニタ部61と操作部7がより近接した配置となる傾向にあるが、本実施例によれば、操作部7及びモニタ部61に配置された各模式入力デバイスを用いて入力操作を行うことができるため、前進移動又は後退移動したモニタ部61によって操作部7が遮られたとしても、検査情報の入力が容易になり、検査に掛かる時間と手間を削減することができ、検査時間を短縮して検査の効率を図ることができる。
【0116】
また、本実施例によれば、操作部7の入力デバイスにより近接した位置に、対応する模式入力デバイスを表示することによって、通常、操作者が操作部7の入力デバイスを用いる際に持つ操作部7上の入力デバイスの配置に関する認識と同様の認識で模式入力デバイスを操作することが可能となる。
【0117】
尚、本発明は、以上の実施例1および実施例2に限定されるものではなく、モニタ部61の表示画面611周辺の外枠(図示しない)表面に入力デバイスを配置してもよい。
【0118】
また、本発明は前述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成でき、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0119】
P 被検体
100 超音波診断装置
1 超音波プローブ
2 送受信部
21 送信部
22 受信部
3 データ生成部
31 Bモードデータ生成部
32 ドプラデータ生成部
4 画像データ生成部
41 データ記憶部
42 データ処理部
5 画像データ処理部
6 表示部
61 モニタ部
611 表示画面
612 タッチパネル
62 角度検出部
63 入力デバイス選択部
64 表示画像生成部
65 移動距離検出部
7 操作部
8 システム制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対して超音波撮像を行うための撮像条件又は当該撮像条件に基づいて取得される超音波画像の表示条件を含む検査情報の入力を行うための操作手段と、
前記操作手段に対して移動可能な機構を備え、前記超音波撮像により取得される超音波画像を含む取得情報を表示画面に表示する表示手段と、
前記表示手段の移動の程度を検出する検出手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記移動の程度に基づいて、前記操作手段が備える機能に対応する機能を備えた模式操作手段を前記表示画面に表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記操作手段を構成する複数の入力デバイスと、
前記検出手段によって検出された前記表示手段の移動の程度に基づいて、前記複数の入力デバイスのうち、前記表示手段によって使用が困難となる入力デバイスを選択する選択手段と、
を更に備え、
前記表示手段は、前記選択手段により選択された前記入力デバイスに対応する模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記操作手段に対する位置を変化させる機構として、前記操作手段が前記複数の入力デバイスを備える平面に対して交わる軸を中心に回動するための機構を備え、
前記検出手段は、前記表示手段の基準位置に対する前記表示手段の位置を示す第1の角度情報を検出し、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の角度情報を用いて前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段により選択された前記入力デバイスに対応する前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記操作手段における前記複数の入力デバイスのそれぞれの位置を示し、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた第2の角度情報を記憶する記憶手段を備え、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の角度情報と、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた前記第2の角度情報とを用いて、前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段によって選択された入力デバイスに対応する機能を備える前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の角度情報以下である前記第2の角度情報に対応付けられた入力デバイスを選択することを特徴とする請求項4記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記模式入力デバイスを、対応する前記入力デバイスに対してより近接する位置に配置することを特徴とする請求項3又は請求項5記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記操作手段に対する位置を変化させる機構として、前記操作手段に対する位置を変化させる機構として、前方又は後方に移動するための機構を備え、
前記検出手段は、前記表示手段の基準位置に対する前記表示手段の位置を示す第1の距離情報を検出し、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の距離情報を用いて前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段により選択された前記入力デバイスに対応する前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記操作手段における前記複数の入力デバイスのそれぞれの位置を示し、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた第2の距離情報を記憶する記憶手段を備え、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の距離情報と、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた前記第2の角度情報とを用いて、前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段によって選択された入力デバイスに対応する機能を備える前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項7記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の距離情報以下である前記第2の距離情報に対応付けられた入力デバイスを選択することを特徴とする請求項8記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記模式入力デバイスは、タッチパネルによって構成されることを特徴とする請求項2乃至請求項9記載の超音波診断装置。
【請求項1】
被検体に対して超音波撮像を行うための撮像条件又は当該撮像条件に基づいて取得される超音波画像の表示条件を含む検査情報の入力を行うための操作手段と、
前記操作手段に対して移動可能な機構を備え、前記超音波撮像により取得される超音波画像を含む取得情報を表示画面に表示する表示手段と、
前記表示手段の移動の程度を検出する検出手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記移動の程度に基づいて、前記操作手段が備える機能に対応する機能を備えた模式操作手段を前記表示画面に表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記操作手段を構成する複数の入力デバイスと、
前記検出手段によって検出された前記表示手段の移動の程度に基づいて、前記複数の入力デバイスのうち、前記表示手段によって使用が困難となる入力デバイスを選択する選択手段と、
を更に備え、
前記表示手段は、前記選択手段により選択された前記入力デバイスに対応する模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記操作手段に対する位置を変化させる機構として、前記操作手段が前記複数の入力デバイスを備える平面に対して交わる軸を中心に回動するための機構を備え、
前記検出手段は、前記表示手段の基準位置に対する前記表示手段の位置を示す第1の角度情報を検出し、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の角度情報を用いて前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段により選択された前記入力デバイスに対応する前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記操作手段における前記複数の入力デバイスのそれぞれの位置を示し、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた第2の角度情報を記憶する記憶手段を備え、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の角度情報と、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた前記第2の角度情報とを用いて、前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段によって選択された入力デバイスに対応する機能を備える前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の角度情報以下である前記第2の角度情報に対応付けられた入力デバイスを選択することを特徴とする請求項4記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記模式入力デバイスを、対応する前記入力デバイスに対してより近接する位置に配置することを特徴とする請求項3又は請求項5記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記操作手段に対する位置を変化させる機構として、前記操作手段に対する位置を変化させる機構として、前方又は後方に移動するための機構を備え、
前記検出手段は、前記表示手段の基準位置に対する前記表示手段の位置を示す第1の距離情報を検出し、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の距離情報を用いて前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段により選択された前記入力デバイスに対応する前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記操作手段における前記複数の入力デバイスのそれぞれの位置を示し、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた第2の距離情報を記憶する記憶手段を備え、
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の距離情報と、当該複数の入力デバイスのそれぞれに対応付けられた前記第2の角度情報とを用いて、前記表示手段によって表示する前記模式入力デバイスに対応する入力デバイスを選択し、
前記表示手段は、前記選択手段によって選択された入力デバイスに対応する機能を備える前記模式入力デバイスを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項7記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記選択手段は、前記複数の入力デバイスのうち、前記第1の距離情報以下である前記第2の距離情報に対応付けられた入力デバイスを選択することを特徴とする請求項8記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記模式入力デバイスは、タッチパネルによって構成されることを特徴とする請求項2乃至請求項9記載の超音波診断装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−187909(P2010−187909A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35261(P2009−35261)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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