説明

超音波診断装置

【課題】造影剤プロトコル実行中の時間経過等を画面で確認可能にする。
【解決手段】超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、1より小さいフレームレートで造影剤の超音波画像を生成するように前記各手段を制御して間欠的に超音波スキャンを繰り返しながら造影剤超音波撮影を行わせる間欠撮影制御手段とを具備しており、前記表示手段に現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間を計測し表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関し、さらに詳しくは、造影剤プロトコル(protocol)実行中の時間経過や間欠撮影中の時間経過を画面で確認できる超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置には、操作者のスタート操作で計時を開始し、操作者のフリーズ(freeze)指示で計時を止め、スタートからの経過時間を画面に表示するストップウォッチ機能を持ったものがある。この機能は、コントラストタイマー(contrast timer)と呼ばれている。
【0003】
上記ストップウォッチ機能を利用して、被検体に造影剤を投与した時点でスタート操作を行い、適当な時点でフリーズ指示の操作を行うと、フリーズした超音波画像を撮影した時点までの造影剤投与後の経過時間を画面上で確認することが出来る。
【0004】
造影剤を用いた撮影に関しては、特開2001−17427号公報や特開2001−252271号公報に開示がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の超音波診断装置のストップウォッチ機能では、造影剤投与後どれくらい経過した時点で撮影したフリーズ画像であるか画面または印刷した画像上で確認できる。
しかし、フリーズした超音波画像を観察している間にどれくらい時間が経過したか、とか、フリーズ解除操作を行ってからどれくらい時間が経過したか、とかを画面で確認できない。また、例えばフリーズした超音波画像を1分毎に自動更新するような間欠撮影中に、現在の超音波画像を撮影してからどれくらい時間が経過したかとか次に超音波画像が更新されるまでどれくらい待ち時間があるかとかを画面で確認できない。
このため、造影剤プロトコル実行中の時間経過や間欠撮影中の時間経過を画面で確認するためには、別個に時計を用意し、それを見なければならない問題点があった。
そこで、本発明の目的は、造影剤プロトコル実行中の時間経過や間欠撮影中の時間経過を画面で確認できるようにした超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示操作により最後の超音波画像を表示した状態を保持すると共に操作者のフリーズ解除操作により新たな超音波画像の生成・表示を再開するフリーズ制御手段と、フリーズ状態の継続時間を計測し表示するフリーズ継続時間計時手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第1の観点による超音波診断装置では、フリーズ状態の継続時間を計測し表示するため、フリーズした超音波画像を観察している間にどれくらい時間が経過したかを画面で確認できる。従って、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0007】
第2の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示操作により最後の超音波画像を表示した状態を保持すると共に操作者のフリーズ解除操作により新たな超音波画像の生成・表示を再開するフリーズ制御手段と、次にフリーズ解除操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するフリーズ解除カウントダウン手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第2の観点による超音波診断装置では、造影剤プロトコル実行中に、次にフリーズ解除操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0008】
第3の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示操作により最後の超音波画像を表示した状態を保持すると共に操作者のフリーズ解除操作により新たな超音波画像の生成・表示を再開するフリーズ制御手段と、フリーズ状態の継続時間を計測し表示するフリーズ継続時間計時手段と、次にフリーズ解除操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するフリーズ指示カウントダウン手段と、前記フリーズ継続時間計時手段および前記フリーズ解除カウントダウン手段の両方またはいずれか一方を操作者が選択して作動させるための選択操作手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第3の観点による超音波診断装置では、フリーズ状態の継続時間および/または次にフリーズ解除操作を行うべきタイミングまでの残り時間を画面で確認できるため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0009】
第4の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示操作により最後の超音波画像を表示した状態を保持すると共に操作者のフリーズ解除操作により新たな超音波画像の生成・表示を再開するフリーズ制御手段と、フリーズ解除後の経過時間を計測し表示するフリーズ解除後経過時間計時手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第4の観点による超音波診断装置では、フリーズ解除後の経過時間を計測し表示するため、フリーズを解除してからどれくらい時間が経過したかを画面で確認できる。従って、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0010】
第5の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示操作により最後の超音波画像を表示した状態を保持すると共に操作者のフリーズ解除操作により新たな超音波画像の生成・表示を再開するフリーズ制御手段と、次にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するフリーズ指示カウントダウン手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第5の観点による超音波診断装置では、造影剤プロトコル実行中に、次にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0011】
第6の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示操作により最後の超音波画像を表示した状態を保持すると共に操作者のフリーズ解除操作により新たな超音波画像の生成・表示を再開するフリーズ制御手段と、フリーズ解除後の経過時間を計測し表示するフリーズ解除後経過時間計時手段と、次にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するフリーズ指示カウントダウン手段と、前記フリーズ解除後経過時間計時手段および前記フリーズ指示カウントダウン手段の両方またはいずれか一方を操作者が選択して作動させるための選択操作手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第6の観点による超音波診断装置では、フリーズ解除後の経過時間および/または次にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を画面で確認できるため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0012】
第7の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示により最後の超音波画像を表示した状態を保持するフリーズ手段と、造影剤の投与開始時に操作者が操作する投与開始時操作手段と、前記投与開始時操作手段が操作された後の経過時間を計測し表示しフリーズ指示があっても止まらない投与後経過時間計時手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第7の観点による超音波診断装置では、造影剤投与後にフリーズしても止まらずに造影剤投与後の経過時間を計測し表示するため、造影剤を投与してからどれくらい時間が経過したかを画面で確認できる。従って、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0013】
第8の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示により最後の超音波画像を表示した状態を保持するフリーズ手段と、造影剤の投与開始時に操作者が操作する投与開始時操作手段と、前記投与開始時操作手段が操作された後で最初にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示する投与−フリーズ間カウントダウン手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第8の観点による超音波診断装置では、造影剤プロトコル実行中に、造影剤の投与後、最初にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0014】
第9の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示により最後の超音波画像を表示した状態を保持するフリーズ手段と、造影剤の投与開始時に操作者が操作する投与開始時操作手段と、前記投与開始時操作手段が操作された後の経過時間を計測し表示しフリーズ指示があっても止まらない投与後経過時間計時手段と、前記投与開始時操作手段が操作された後で最初にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示する投与−フリーズ間カウントダウン手段と、前記投与後経過時間計時手段および前記投与−フリーズ間カウントダウン手段の両方またはいずれか一方を操作者が選択して作動させるための選択操作手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第9の観点による超音波診断装置では、造影剤プロトコル実行中に、造影剤の投与後の経過時間および/または造影剤の投与後の最初にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0015】
第10の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示により最後の超音波画像を表示した状態を保持するフリーズ手段と、計時スタートを操作者が指示操作する計時スタート指示操作手段と、前記計時スタート指示操作手段が操作された後の経過時間を計測し表示しフリーズ指示があっても止まらない経過時間計時手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第10の観点による超音波診断装置では、任意に操作される計時スタート後にフリーズしても止まらずに計時スタート後の経過時間を計測し表示するため、例えば検査開始からどれくらい時間が経過したかを画面で確認できる。従って、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して造影剤プロトコルを進めることが出来る。
【0016】
第11の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示により最後の超音波画像を表示した状態を保持するフリーズ手段と、計時スタートを操作者が指示操作する計時スタート指示操作手段と、前記計時スタート指示操作手段が操作された後の経過時間を計測し表示しフリーズ指示があると計時を止めるストップウォッチ手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第11の観点による超音波診断装置では、任意に操作される計時スタートからフリーズ指示操作が行われた時までの経過時間を計測し表示するため、例えば検査開始からどれくらい時間が経過した時のフリーズ画面かを画面で確認できる。
【0017】
第12の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示により最後の超音波画像を表示した状態を保持するフリーズ手段と、計時スタートを操作者が指示操作する計時スタート指示操作手段と、前記計時スタート指示操作手段が操作されると初期値から0へカウントダウンするカウントダウン手段と、前記初期値を操作者が設定するための初期値設定手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第12の観点による超音波診断装置では、任意に操作される計時スタート後、何か操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示できるため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して何らかのプロトコルを進めることが出来る。
【0018】
第13の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、操作者のフリーズ指示により最後の超音波画像を表示した状態を保持するフリーズ手段と、計時スタートを操作者が指示操作する計時スタート指示操作手段と、前記計時スタート指示操作手段が操作された後の経過時間を計測し表示しフリーズ指示があっても止まらない経過時間計時手段と、前記計時スタート指示操作手段が操作されると初期値から0へカウントダウンするカウントダウン手段と、前記初期値を操作者が設定するための初期値設定手段と、前記経過時間計時手段および前記カウントダウン手段の両方またはいずれか一方を操作者が選択して作動させるための選択操作手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第13の観点による超音波診断装置では、任意のプロトコル実行中に、任意に操作される計時スタート後の経過時間および/または任意に操作される計時スタート後の最初に何らかの操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計測し表示するため、操作者は、別個に用意した時計を見る必要がなく、画面に集中して任意のプロトコルを進めることが出来る。
【0019】
第14の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、1より小さいフレームレートで超音波画像を生成するように前記各手段を制御する間欠撮影制御手段と、現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間を計測し表示する経過時間計時手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第14の観点による超音波診断装置では、間欠撮影時に、現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間を画面で確認できる。
【0020】
第15の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、1より小さいフレームレートで超音波画像を生成するように前記各手段を制御する間欠撮影制御手段と、次に超音波画像を撮影する時刻までの待ち時間を計測し表示する待ち時間計時手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第15の観点による超音波診断装置では、間欠撮影時に、超音波画像が次に更新されるまでの待ち時間を画面で確認できる。
【0021】
第16の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、1より小さいフレームレートで超音波画像を生成するように前記各手段を制御する間欠撮影制御手段と、現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間を計測し表示する経過時間計時手段と、次に超音波画像を撮影する時刻までの待ち時間を計測し表示する待ち時間計時手段と、前記経過時間計時手段および前記待ち時間計時手段の両方またはいずれか一方を操作者が選択して作動させるための選択操作手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第16の観点による超音波診断装置では、間欠撮影時に、現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間および/または超音波画像が次に更新されるまでの待ち時間を画面で確認できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の超音波診断装置によれば、造影剤プロトコル実行中の時間経過や間欠撮影中の時間経過等を画面で確認できる。このため、別個に用意した時計を見る必要がなくなり、画面に集中して診断を進めることが出来る。これにより、作業効率を向上することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図に示す実施形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置100の構成図である。
この超音波診断装置100は、超音波探触子1と、超音波探触子1を駆動して所望の音線方向に送波パルスを送信すると共に超音波探触子1で所望の音線方向からの超音波エコーを受信し音線信号を出力する送受信部2と、受信信号を基に超音波画像データを生成する信号処理部3と、超音波画像データや本発明に係る種々の時計情報から表示データを生成するDSC(Digital Scan Converter)4と、表示データを基に超音波画像や時計情報を表示する表示部5と、操作者が入力操作する操作部6と、送受信部2と信号処理部3とDSC4とを制御する制御部7とを具備している。
【0025】
操作部6は、操作者がフリーズ指示操作およびフリーズ解除操作を行うためのフリーズ指示/解除部61と、造影剤プロトコルを設定するための造影剤プロトコル設定部62と、造影剤を投与した時に操作者が操作する投与開始時操作部63と、任意の計時をスタートさせる時に操作者が操作する計時開始部64と、任意の計時をスタートさせた時から何らかの操作を行うタイミングまでの時間を設定するための初期値設定部65と、1より小さいフレームレートで超音波画像を生成する間欠撮影の開始/停止操作を操作者が行うための間欠撮影開始/停止部66と、間欠撮影の間隔を設定するための間欠撮影時間設定部67と、種々の計時機能のどれを動作させるかを操作者が選択するための計時機能選択部68とを含んでいる。
【0026】
制御部7は、現在の日時を計時し日時情報を生成する時計部9と、操作者のフリーズ指示操作により最後の超音波画像を表示した状態を保持すると共に操作者のフリーズ解除操作により新たな超音波画像の生成・表示を再開するフリーズ制御部10と、投与開始時操作部63が操作された時に0からスタートしてフリーズ指示が操作された時までの経過時間を計時する投与−フリーズ間ストップウォッチ部11と、フリーズ指示操作が行われた時に0からスタートしてフリーズ状態の継続時間を計時するフリーズ継続時間計時部12と、現時刻から次にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計時するフリーズ指示カウントダウン部13と、フリーズ解除操作が行われた時に0からスタートして経過時間を計時するフリーズ解除後経過時間計時部14と、現時刻から次にフリーズ解除操作を行うべきタイミングまでの残り時間を計時するフリーズ解除カウントダウン部15とを含んでいる。
【0027】
また、制御部7は、投与開始時操作部63が操作された時に0からスタートしてその後の経過時間を計時する投与後経過時間計時部21と、投与開始時操作部63が操作されたあと最初にフリーズ指示操作を行うべきタイミングまでの現時刻からの残り時間を計時する投与−フリーズ間カウントダウン部23と、計時開始部64が操作された時に0からスタートして経過時間を計時する経過時間計時部31と、計時開始部64が操作された時に0からスタートして経過時間を計時しフリーズ指示があると計時を止めるストップウォッチ部32と、計時開始部64が操作された時に初期値からのカウントダウンを開始するカウントダウン部33とを含んでいる。
【0028】
また、制御部7は、操作者の間欠撮影開始操作により間欠撮影を開始すると共に操作者の間欠撮影停止操作により通常のフレームレート(例えば30)で新たな超音波画像の生成・表示を再開する間欠撮影制御部40と、現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間を計時する間欠撮影時撮影後経過時間計時部41と、次に超音波画像を撮影する時刻までの待ち時間を計時する間欠撮影時待ち時間計時部42とを含んでいる。
【0029】
図2は、造影剤プロトコル設定部62で設定され記憶された造影剤プロトコルの一例を示す説明図である。
ステップST1では、フリーズ指示操作を行う。
ステップST2では、造影剤を被検体に注入する。同時に、投与開始時操作部63を操作する。
ステップST3では、造影剤が浸潤するのを15秒間待つ。
ステップST4では、フリーズ解除操作を行う。
ステップST5では、リアルタイム画像を1分間観察する。
ステップST6では、フリーズ指示操作を行う。
ステップST7では、造影剤が浸潤するのを2分間待つ。
ステップST8では、フリーズ解除操作を行う。
ステップST9では、リアルタイム画像を1分間観察する。
必要回数だけステップST6〜ST9を反復し、終了する。
【0030】
図3は、操作者が造影剤プロトコル設定部62で呼出操作を行って、記憶していた図2の造影剤プロトコルを呼び出した時の画面の例示図である。
超音波画像表示領域50には、リアルタイム画像が描出される。
日時表示領域51には、現在の日時が表示される。
造影剤プロトコル表示領域52には、呼び出した造影剤プロトコルが表示される。予定された各操作の間には、時間間隔が表示される。
進行度表示領域53には、造影剤プロトコルの進行状況が表示される。
次操作内容表示領域54には、操作者が次に行うべき操作の内容「フリーズ指示」が表示される。
【0031】
図4は、操作者がフリーズ指示/解除部61でフリーズ指示操作を行って、造影剤プロトコルにおける造影剤投与前のフリーズ状態にした時の画面の例示図である。
超音波画像表示領域50には、フリーズ画像が描出される。
日時表示領域51には、現在の日時が表示される。
造影剤プロトコル表示領域52には、フリーズ指示した時刻「12:59:00」とそれからの経過時間「33s」が履歴表示される。
次操作内容表示領域54には、操作者が次に行うべき操作の内容「投与開始」が表示される。
【0032】
図5は、操作者が造影剤を被検体に投与し、同時に投与開始時操作部63を操作した直後の画面の例示図である。
超音波画像表示領域50には、フリーズ画像が描出される。
造影剤プロトコル表示領域52には、投与開始時操作部63を操作した時刻「13:00:00」とそれからの経過時間「3s」が履歴表示される。なお、造影剤投与前のフリーズ状態の経過時間「60s」は、投与開始時操作部63を操作した時までの経過時間で止まる。また、予定された各操作の予定時刻が計算されて表示される。
進行度表示領域53には、投与開始時操作部63を操作した時からの造影剤プロトコルの進行状況が表示される。
投与後経過時間表示領域55には、投与開始時操作部63を操作した時からの経過時間が表示される。
カウントダウン表示領域56には、操作者が次に行うべき操作の予定時刻までの残り時間が計算されて表示される。
投与−フリーズ間カウントダウン表示領域57には、投与開始時操作部63を操作した後、最初にフリーズ指示操作を行うべき予定時刻までの残り時間が計算されて表示される。この表示は、投与開始後から最初のフリーズ指示まで間のみ行われる。
【0033】
図6は、操作者が造影剤を被検体に投与した後、フリーズ指示/解除部61を操作してフリーズ解除を行った後の画面の例示図である。
超音波画像表示領域50には、リアルタイム画像が描出される。
造影剤プロトコル表示領域52には、フリーズ解除した時刻「13:00:16」とそれからの経過時間「24s」が履歴表示される。なお、造影剤投与後のフリーズ解除までの経過時間「16s」は、フリーズ解除した時までの経過時間で止まる。
【0034】
図7は、操作者が造影剤を被検体に投与した後、フリーズ指示/解除部61を操作して最初にフリーズ指示を行った後の画面の例示図である。
超音波画像表示領域50には、フリーズ画像が描出される。
造影剤プロトコル表示領域52には、フリーズ指示した時刻「13:01:16」とそれからの継続時間「87s」が履歴表示される。なお、フリーズ解除後の経過時間「60s」は、フリーズ指示した時までの経過時間で止まる。
ストップウォッチ表示領域58には、投与開始時操作部63を操作した時からフリーズ指示操作を行った時刻までの経過時間が表示される。なお、この表示は、投与開始後にフリーズ指示したフリーズ画像と共にのみ表示される。
【0035】
操作者は、計時機能選択部68を操作して、図5〜図7でカウントダウン表示領域55か、又は、フリーズ解除後の経過時間およびフリーズの継続時間か、いずれか一方または両方を消すことが出来る。
【0036】
図8は、間欠撮影により検査を行っている最中の画面の例示図である。
操作者は、検査開始前に初期値設定部65で検査所要時間(例えば10分間)を設定し、検査開始時に計時開始部64を操作する。
超音波画像表示領域50には、フリーズ画像が描出される。このフリーズ画像は1より小さいフレームレート(例えば1/60)で更新される。
経過時間表示領域81には、表示中のフリーズ画像を撮影した後の経過時間が表示される。
待ち時間表示領域82には、表示中のフリーズ画像が更新されるまでの待ち時間が表示される。
検査経過時間表示領域83には、計時開始部64を操作した後の経過時間が表示される。
検査カウントダウン表示領域84には、初期値設定部65で設定した検査所要時間から計時開始部64を操作した後の経過時間を引いた時間が計算されて表示される。
【0037】
操作者は、計時機能選択部68を操作して、図8で経過時間表示領域81か、又は、待ち時間表示領域82か、いずれか一方または両方を消すことが出来る。さらに、検査経過時間表示領域83か、又は、検査カウントダウン表示領域84か、いずれか一方または両方を消すことが出来る。
【0038】
−他の実施形態−
(1)例えば次操作内容表示領域54とカウントダウン表示領域55を点滅したり、輝度を上げたり、カラー表示にしたりすることにより、操作者の注意を喚起してもよい。
(2)マウスの操作等により、表示領域の位置を移動したり、表示領域の形状を変更できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係る超音波診断装置を示す構成図である。
【図2】造影剤プロトコルの一例を示すフロー図である。
【図3】図2の造影剤プロトコルを呼び出した画面を示す例示図である。
【図4】図2の造影剤プロトコルでフリーズ指示後、投与開始前の画面を示す例示図である。
【図5】図2の造影剤プロトコルで造影剤投与後、フリーズ解除前の画面を示す例示図である。
【図6】図2の造影剤プロトコルで造影剤投与後、最初のフリーズ指示前の画面を示す例示図である。
【図7】図2の造影剤プロトコルで最初のフリーズ指示後の画面を示す例示図である。
【図8】間欠撮影による検査中の画面を示す例示図である。
【符号の説明】
【0040】
12 フリーズ継続時間計時部
13 フリーズ指示カウントダウン部
14 フリーズ解除後経過時間計時部
15 フリーズ解除カウントダウン部
21 投与後経過時間計時部
23 投与−フリーズ間カウントダウン部
31 経過時間計時部
32 ストップウォッチ部
33 カウントダウン部
41 間欠撮影時撮影後経過時間計時部
42 間欠撮影時待ち時間計時部
100 超音波診断装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、1より小さいフレームレートで造影剤の超音波画像を生成するように前記各手段を制御して間欠的に超音波スキャンを繰り返しながら造影剤超音波撮影を行わせる間欠撮影制御手段とを具備しており、前記表示手段に現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間を計測し表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、1より小さいフレームレートで造影剤の超音波画像を生成するように前記各手段を制御して間欠的に超音波スキャンを繰り返しながら造影剤超音波撮影を行わせる間欠撮影制御手段とを具備しており、前記表示手段に次に超音波画像を撮影する時刻までの待ち時間を計測し表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項3】
超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波パルスを被検体内へ送信すると共に被検体内から超音波エコーを受信して受信データを出力する送受信手段と、得られた受信データから超音波画像を生成する超音波画像生成手段と、生成した超音波画像を表示する表示手段と、1より小さいフレームレートで造影剤の超音波画像を生成するように前記各手段を制御して間欠的に超音波スキャンを繰り返しながら造影剤超音波撮影を行わせる間欠撮影制御手段とを具備しており、現在表示中の超音波画像を撮影した時刻からの経過時間を計測し前記表示手段に表示すること及び次に超音波画像を撮影する時刻までの待ち時間を計測し前記表示手段に表示することの、両方またはいずれか一方を操作者が選択して作動させることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の超音波診断装置において、前記表示手段に前記間欠撮影制御手段による造影剤超音波撮影の開始からの経過時間を表示することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の超音波診断装置において、前記表示手段に前記間欠撮影制御手段による造影剤超音波撮影の終了までのカウントダウンの時間を表示することを特徴とする超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−92748(P2011−92748A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281119(P2010−281119)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【分割の表示】特願2007−237455(P2007−237455)の分割
【原出願日】平成14年11月1日(2002.11.1)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】