説明

足マッサージ機

【課題】 ローラ回転部により足等への押圧動作を繰り返すことができ、かつ足先に対して揉み動作を行うことを可能として飽き難くすることができる足マッサージ機を提供する。
【解決手段】 足載せ用本体部2上にローラ回転部3が設けられるとともに、該本体部2のローラ回転部3より前方位置に、足先摘み部4が配置されており、足先摘み部4にはエアの供給により膨張し、エアの排出により収縮するエアセルが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足、ふくらはぎ等のマッサージに用いられる足マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
上述した足マッサージ機として、図26及び図27に示すものが知られている(特許文献1、2参照)。
【0003】
図26に示す特許文献1の足マッサージ機は、足載せ用本体部100に、左右の足を入れる2つの溝102を有するローラ回転部101が回転駆動されるように設けられ、各溝102が幅を周方向で変位させてあるとともに各溝102の両側には押圧指103が配置されており、溝102内に入れた足を幅方向に、溝102の狭幅部の押圧指103により挟むことで押圧によりマッサージするように構成されている。
【0004】
一方、図27に示す特許文献2の足マッサージ機は、足載せ用本体部110に、回転駆動されるローラ回転部111が設けられ、そのローラ回転部111に周方向に複数配置した太鼓状の押圧部材112により左右の足の裏やふくらはぎ等を押圧してマッサージする。加えて、足載せ用本体部110に前後方向へ起倒自在に設けられた門形の支持部材114を所定角度に保持し、支持部材114の内側に設けたエアバック115を膨らませると、ローラ回転部111へ足を押さえ付け得るように構成されている。
【特許文献1】特開平15−052781号公報
【特許文献2】特開平11−239595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1及び2の足マッサージ機は共に、ローラ回転部により足等への押圧動作を繰り返すことができるようになっているものの、機械的な回転刺激のみであるため使用者が飽きやすく、しかも足先に対する揉み動作を行うことができず、改良の余地が残されていた。
【0006】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、ローラ回転部により足等への押圧動作を繰り返すことができ、かつ足先に対して揉み動作を行うことを可能として飽き難くすることができる足マッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1のマッサージ機は、足載せ用本体部上にローラ回転部が設けられるとともに、該本体部のローラ回転部より前方位置に、エアの排出・供給により収縮・膨張するエアセルを有する足先摘み部が配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項2のマッサージ機は、請求項1に記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が、左右方向への移動、前後方向への移動、水平軸回りの揺動および鉛直軸回りの揺動のうちの少なくとも1つを可能として前記本体部に設けられていることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項3のマッサージ機は、請求項1に記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が、前記本体部に対して水平軸回りに揺動することにより該本体部の内外に出し入れ可能に、または、該本体部との間で関連して設けた着脱機構を介して着脱可能に設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項4のマッサージ機は、請求項1に記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が、水平軸回りに表裏反転可能に設けられ、その反転により表側に位置する裏部分が足載せ部として機能することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項5のマッサージ機は、請求項1乃至4のいずれかに記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が足先を摘んでいることを検出する検出手段と、該検出手段が足先摘み部にて足先が摘まれていることを検出した場合に前記ローラ回転部の回転方向を後向きとする回転制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明による場合には、本体部のローラ回転部より前方位置に配置した足先摘み部のエアセルにエアを供給すると、エアセルが膨張して足先摘み部はこれに挿入された足先を摘むこととなり、一方エアセルからエアを排出するとエアセルが収縮して足先が離される。よって、ローラ回転部により脚部等への押圧動作を繰り返すことができ、かつ足先に対して揉み動作を行うことを可能として飽き難くすることができる。
【0013】
請求項2の発明による場合には、足先摘み部が、左右方向への移動、前後方向への移動、水平軸回りの揺動および鉛直軸回りの揺動のうちの少なくとも1つが可能であるので、左右方向への移動に伴う左右足の間隔の調整、前後方向への移動に伴う足サイズに応じた調整、水平軸回りの揺動に伴う足挿入の容易化、及び鉛直軸回りの揺動に伴う、踵よりも足先が外側に向いた外股足やその逆の内股足などへの対応化の少なくとも1つに対処できる。
【0014】
請求項3の発明による場合には、本体部に対して足先摘み部を水平軸回りに揺動させて本体部の内に入れると収納でき、本体部の外に出すと使用できる。一方、本体部との間で関連して設けた着脱機構を外すと足先摘み部を本体部から取り外すことができ、着脱機構を取付け状態にすると足先摘み部を使用することができる。
【0015】
請求項4の発明による場合には、水平軸回りに足先摘み部を表裏反転させて裏側の足載せ部を表側にすると、その足載せ部に足を載せた状態でローラ回転部にてふくらはぎのマッサージを行うことができる。
【0016】
請求項5の発明による場合には、検出手段が足先摘み部にて足先が摘まれていることを検出すると、回転制御手段がローラ回転部を後向きに回転させるので、足先が足先摘み部にて摘まれた足をローラ回転部が後方へ引っ張るような状態となり、足先のストレッチマッサージをすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明を具体的に説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る足マッサージ機を示す外観斜視図で、図2は図1のA−A線による断面図である。
【0019】
この足マッサージ機1は、足載せ用本体部2の上に、ローラ回転部3と足先摘み部4が設けられている。ローラ回転部3は本体部2の後側に設けられ、足先摘み部4はローラ回転部3よりも前方位置に設けられている。
【0020】
ローラ回転部3は、足への押圧動作を繰り返すことができる構成であればよく、特許文献1又は2の構成のもの或いはこれら以外の他の方式のものなどのうちの一つである。このローラ回転部3の左側部3aには左足が載せられ、ローラ回転部3の右側部3bには右足が載せられるようになっている。
【0021】
足先摘み部4は、本実施形態では本体部2と一体的であって、左側部3aの前側と右側部3bの前側とに設けられ、各足先摘み部4は、後側が開口した断面V字状に形成されている。具体的には、前端が本体部2に繋がり、後端が開口するように傾斜した庇部4aと、その庇部4aの左右に、本体部2に繋がるように垂下した側部4bとを有し、後側の開口から足先を前向きに挿入できるようになっている。上記庇部4aの下面と、庇部4aで覆われた本体部2の上面には、エアの供給により膨張しエアの排出により収縮するエアセル6が設けられている。このエアセル6は、例えばラバー製の袋である。
【0022】
このように構成された足マッサージ機1は、図3に示すように、足先摘み部4のエアセル6にエアを供給すると、エアセル6が膨張して足先摘み部4はこれに挿入された足先を摘むこととなる。一方、エアセル6からエアを排出するとエアセル6が収縮して足先が離される。
【0023】
したがって、第1実施形態の足マッサージ機1による場合には、ローラ回転部3により足裏への押圧動作を繰り返すことができ、かつローラ回転部3の前側に設けた足先摘み部4により足先への揉み動作を行うことを可能として飽き難くすることができる。
【0024】
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図で、図5はその足マッサージ機に備わった足先摘み部を斜め前方から見た斜視図である。なお、第1実施形態と同一部分には、同一番号を付している。
【0025】
この足マッサージ機11は、足載せ用本体部12の上に、ローラ回転部3と足先摘み部14とが前同様の位置関係で設けられ、ローラ回転部3は前同様に構成されている。
【0026】
足先摘み部14は、本実施形態では本体部12から分離して形成されていて、左右に一対設けられており、各足先摘み部14が、左右方向(矢印方向)への移動を可能として本体部12に設けられている。以下に、足先摘み部14及びその移動機構につき述べる。
【0027】
各足先摘み部14は、後側に足先挿入用の開口を有するもので、内部の上面と下面には、エアの排出・供給により収縮・膨張するエアセル6が設けられている。
【0028】
移動機構は、各足先摘み部14に対して設けられていて、足先摘み部14の前側に設けられ、内部を水平方向に貫通する支持孔15aを有する支持部15と、軸心を前記左右方向に一致させて水平に設けられ、上記支持孔15aに通された軸16と、軸16の両端を保持する軸受け台17とを備える。よって、各足先摘み部14は軸16に沿って、独立して左右方向(矢印方向)へ移動させることができる。
【0029】
したがって、この第2実施形態による場合には、第1実施形態で得られる効果に加えて、足先摘み部14が左右方向への移動が可能であるので、左右方向への移動に伴う左右足の間隔の調整に対処できる。
【0030】
なお、軸16に関しては、2つの足先摘み部14に対してそれぞれ別に設ける必要はなく、共通する1本の軸であってもよい。
【0031】
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図で、図7はその足マッサージ機に備わった足先摘み部を斜め前方から見た斜視図である。
【0032】
この足マッサージ機21は、足載せ用本体部22の上に、ローラ回転部3と足先摘み部24とが前同様の位置関係で設けられ、ローラ回転部3は前同様に構成されている。
【0033】
足先摘み部24は、本実施形態では本体部22から分離して形成されていて、左右に一対設けられており、各足先摘み部24が、前後方向への移動を可能として本体部22に設けられている。以下に、足先摘み部24及びその移動機構につき述べる。
【0034】
各足先摘み部24は、後側に足先挿入用の開口を有するもので、内部の上面と下面には、エアの排出・供給により収縮・膨張するエアセル6が設けられている。
【0035】
移動機構は、各足先摘み部24に対して設けられていて、足先摘み部24の下側に設けられ、内部を前後方向(矢印方向)に貫通する一対の支持孔25aと、軸心を前記前後方向に一致させて水平に一対設けられ、上記支持孔25aのそれぞれに通された軸26と、一対の軸26の両端を保持する軸受け台27とを備える。よって、各足先摘み部24は、軸26に沿って、独立して前記前後方向へ移動させることができる。
【0036】
したがって、この第3実施形態による場合には、第1実施形態で得られる効果に加えて、足先摘み部24が前後方向への移動が可能であるので、前後方向への移動に伴う足サイズに応じた調整に対処できる。
【0037】
なお、軸26は、各足先摘み部24に対して2本設ける構成ではなく、1本の扁平なものであっても、或いは3本以上設けるようにしてもよい。
【0038】
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図で、図9はその足マッサージ機に備わった足先摘み部を斜め前方から見た斜視図であり、図10は図9のB−B線による断面図である。
【0039】
この足マッサージ機31は、足載せ用本体部32の上に、ローラ回転部3と足先摘み部34とが前同様の位置関係で設けられ、ローラ回転部3は前同様に構成されている。
【0040】
足先摘み部34は、本実施形態では本体部32から分離して形成されていて、左右に一対設けられており、各足先摘み部34が、水平軸回りの揺動を可能として本体部32に設けられている。以下に、足先摘み部34及びその揺動機構につき述べる。
【0041】
各足先摘み部34は、後側に足先挿入用の開口を有するもので、内部の上面と下面には、エアの排出・供給により収縮・膨張するエアセル6が設けられている。
【0042】
揺動機構は、各足先摘み部34に対して設けられていて、軸心を左右方向に一致させて水平に設けられた軸36と、軸36の両端を保持する軸受け台37とを備え、上記軸36には足先摘み部34の前端が連結されている。よって、各足先摘み部34は、水平な軸36の回りを矢印方向(図10参照)に、独立して揺動させることができる。
【0043】
したがって、この第4実施形態による場合には、第1実施形態で得られる効果に加えて、足先摘み部34が水平軸36回りの揺動が可能であるので、水平軸36回りの揺動に伴う足挿入の容易化に対処できる。
【0044】
(第5実施形態)
図11は、本発明の第5実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図で、図12は図11のC−C線による断面図である。
【0045】
この足マッサージ機41は、足載せ用本体部42の上に、ローラ回転部3と足先摘み部44とが前同様の位置関係で設けられ、ローラ回転部3は前同様に構成されている。
【0046】
足先摘み部44は、本実施形態では本体部42から分離して形成されていて、左右に一対設けられており、各足先摘み部44が、水平軸回りおよび鉛直軸回りの揺動を可能として本体部42に設けられている。以下に、足先摘み部44及びその揺動機構につき述べる。
【0047】
各足先摘み部44は、後側に足先挿入用の開口を有するもので、内部の上面と下面には、エアの排出・供給により収縮・膨張するエアセル6が設けられている。
【0048】
揺動機構は、各足先摘み部44の前側に連結部45を介して設けられている球体46と、本体部42側に設けられ、上記球体46を保持する凹状の球面受47aを有する受け台47とを備えるユニバーサルジョイントで構成されている。よって、各足先摘み部44は、上記ユニバーサルジョイントを介して水平軸回りおよび鉛直軸回りを(つまりX方向及びY方向に)、独立して揺動させることができる。
【0049】
したがって、この第5実施形態による場合には、第1実施形態で得られる効果に加えて、足先摘み部44が水平軸回りおよび鉛直軸回りの揺動が可能であるので、水平軸回りの揺動に伴う足挿入の容易化、及び鉛直軸回りの揺動に伴う、踵よりも足先が外側に向いた外股足やその逆の内股足などへの対応化に対処できる。
【0050】
なお、この第5実施形態では、球体46と球面受47aを有する受け台47とを用いているが、水平軸回りの揺動を受け持つ機構と、鉛直軸回りの揺動を受け持つ機構との2つの機構を組み合わせた揺動機構を用いても実施することができる。
【0051】
また、上述した第2実施形態〜第4実施形態では、左右方向への移動、前後方向への移動、水平軸回りの揺動の一つずつを行う構成とし、第5実施形態では水平軸回りと鉛直軸回りの揺動を行う構成としているが、本発明はこれに限らない。左右方向への移動機構、前後方向への移動機構、水平軸回りの揺動機構及び鉛直軸回りの揺動機構の2以上を組み合わせてもよく、例えば前後左右に移動し、かつ水平軸回り及び鉛直軸回りに揺動する構成としてもよい。
【0052】
(第6実施形態)
図13は、本発明の第6実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図で、図14は図13のD−D線による断面図であり、図15は保持解除機構を示す斜視図である。
【0053】
この足マッサージ機51は、第4実施形態の足先摘み部44及び揺動機構と同様の足先摘み部54及び揺動機構(軸36及び軸受け台37)を備えるものの、足載せ用本体部52の左右2カ所に、足先摘み部54を出し入れするための切欠部52aが設けられているとともに、右側の切欠部52aの右側と左側の切欠部52aの左側には保持解除機構55が設けられている。なお、ローラ回転部3と足先摘み部54とは前同様の位置関係で設けられ、ローラ回転部3は前同様に構成されている。
【0054】
保持解除機構55は、切欠部52aに先端部56aが出し入れされる移動片56と、足載せ用本体部52の内部に設けられ、移動片56を左右方向に案内する案内穴57と、移動片56に、先端部56aを切欠部52aへ突出させるための押圧弾性力を付与するコイルばね58とを備える。
【0055】
移動片56は、板状のものであって、先端側に広幅部56bが形成され、その広幅部56bの基端側には、棒状のばね挿入部56cが形成され、そのばね挿入部56cの基端側にはばね挿入部56cよりも広幅の摘み56dが形成されている。上記先端部56aは、広幅部56bの先端部分である。
【0056】
案内穴57の外側端部、つまり切欠部52aとは反対側の端部には、ばね挿入部56cを挿通する開口57aが形成されていて、開口57aの外側縁部に摘み56dが当接すると、移動片56の前進位置が定まるようになっている。
【0057】
よって、摘み56dを把持して外側に引っ張り、移動片56の先端側56aを切欠部52aよりも内側に入れると、足先摘み部54の切欠部52aからの出し入れが可能となる。このとき、足載せ用本体部52の内部に収納されている足先摘み部54を外部に出して使用状態にするには、摘み56dを外側に引っ張り、足先摘み部54を外部に出し、その後に摘み56dを離すと、移動片56の先端部56aが足先摘み部54の下側に突出して足先摘み部54を使用状態に保持する(図14参照)。逆に、足先摘み部54を足載せ用本体部52の内部に収納するには、摘み56dを把持して外側に引っ張り、移動片56の先端部56aを切欠部52aよりも内側に入れ、足先摘み部54を切欠部52aに落とし込めばよい。なお、足先摘み部54を収納状態に保持するには、摘み56dを離すことにより切欠部52aに突出した移動片56の先端部56aが足先摘み部54の上に位置するような構成とするか(図14参照)、或いは、図示を省略するが足先摘み部54に先端部56aが入り込む凹部を設けた構成としてもよい。
【0058】
(第7実施形態)
図16は、本発明の第7実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図で、図17は図16のE−E線による断面図である。
【0059】
この足マッサージ機61は、足先摘み部64が、足載せ用本体部62との間で関連して設けた着脱機構65を介して着脱可能に設けられている。なお、ローラ回転部3と足先摘み部64とは前同様の位置関係で設けられ、ローラ回転部3は前同様に構成されている。
【0060】
足先摘み部64は、エアセル6が上下に設けられた足挿入部64aの下側に、内部を空洞とする延出部64cを有し、延出部64cの下端は平坦に形成されていて、その延出部64cの下端が本体部62に設けた取付穴62aの周縁上に接触するように形成されている。
【0061】
着脱機構65は、延出部64cの内部空洞に設けた一対の解除部材66と、これら解除部材66を外方に向けて弾性力を付勢する2つのコイルばね67と、各コイルばね67の基端側を支持する支持部68とを具備して構成される。
【0062】
各解除部材66は、上端寄りの高さ位置に、足先摘み部64の両側面64dに設けた取付穴64eに内側から外側へ向けて取付けられる突出部66aを有し、下端には前記取付穴62aの下側に係止される鈎部66bが形成されている。
【0063】
よって、両突出部66aを接近するように内方に向けて押して、鈎部66bの取付穴62aへの係止状態を解除し、足先摘み部64を持ち上げると足先摘み部64を外すことができ、逆に、両突出部66aを接近するように内方に向けて押した状態で、足先摘み部64の延出部64cを取付穴62aに入れ、両突出部66aから手を離して鈎部66bを取付穴62aの下側に係止させると足先摘み部64を取付けて使用することができる。
【0064】
(第8実施形態)
図18は、本発明の第8実施形態に係る足マッサージ機を示す正面図で、図19はその平面図である。
【0065】
この足マッサージ機71は、足先摘み部74が、水平軸回りに表裏反転可能に設けられ、その反転により表側に位置する裏部分が足載せ部として機能するようになっている。なお、ローラ回転部3と足先摘み部74とは足載せ用本体部72の上に前同様の位置関係で設けられ、ローラ回転部3は前同様に構成されている。
【0066】
足先摘み部74は、内側上下にエアセル6が配置されたもので、前側に回転支持部74aが形成されていて、その回転支持部74aに水平に設けた軸穴74bに、足載せ用本体部72上に設けた軸受け76aにて両端が水平に支持された軸76が通されている。よって、足先摘み部74は、軸76の回りを回転でき、軸76の後側に倒すと表面74cが上側、裏面74dが下側に位置する使用状態にでき、軸76の前側に倒すと逆に表面74cが下側、足載せ部として機能する裏面74dが上側に位置する表裏逆の状態にできる。
【0067】
したがって、この第8実施形態による場合には、図20に示すように、水平軸76回りに足先摘み部74を表裏反転させて裏面74d側を上に位置させて表側にすると、その裏面74dを足載せ部として利用できる。これにより、裏面74dである足載せ部に足を載せた状態でローラ回転部にてふくらはぎのマッサージを行うことができる。なお、図18中の6aは、エアセル6の上に設けたクッション材である。
【0068】
(第9実施形態)
図21は、本発明の第9実施形態に係る足マッサージ機に備わった操作部を示す図で、図22はその操作部に内蔵された制御部を示すブロック図で、図23は操作部のストレッチ(連続)が選択された場合における制御内容を示すフローチャートである。
【0069】
上記操作部80は、前述した足マッサージ機1などに備えられたもので、ローラ回転部を前転(上部が前方向に移動)させるボタン81と、ローラ回転部を後転(上部が後方向に移動)させるボタン82と、エアセルへエアを供給させるボタン83と、エアセルからエアを排出させるボタン84と、ストレッチ(連続)操作を行わせるボタン85と、ストレッチ(断続)操作を行わせるボタン86と、電源をオン・オフさせるボタン87とを備える。なお、図21に示す足マッサージ機本体としては、前述の第1実施形態の足マッサージ機1を表しているが、他の実施形態の足マッサージ機11〜71などでもよい。
【0070】
上記操作部80に内蔵された制御部は、ローラ回転部の回転を制御する回転制御部88と、エアセルへのエア供給と排出を制御するとともに、エアセルでのエア圧が所定値に達して足先が足先摘み部にて摘まれたことを検出する検出手段としての機能を有するエア制御部89とを有する。
【0071】
エア制御部89は、ボタン83が押されるとエアセル6へエアを供給させ、ボタン84が押されるとエアセル6からエアを排出させ、ボタン85または86が押されるとエアセル6へのエア供給を行って一定時間経過後にエアセル6からエアを自動的に排出させる。
【0072】
回転制御部88は、ボタン81が押されるとローラ回転部3を前回転させ、ボタン82が押されるとローラ回転部3を後回転させる。ここで、前回転とは、例えば或るタイミングのときにローラ回転部3の上部に位置する部分が前側に移動する回転方向で、後回転とはその逆方向の回転方向をいう。また、回転制御部88は、ボタン85または86が押されると、直ちにローラ回転部3を始動させず、エア制御部89がエアセル6でのエア圧が所定値に達したことを検出しその検出信号を受けた後にローラ回転部3を後回転させ、一定時間経過後に自動的に回転を停止させる。
【0073】
次に、操作部のボタン85が押された場合、つまりストレッチ(連続)操作を行わせる場合における制御を説明する。
【0074】
図23に示すように、まずエア制御部89によりエアセルへのエアの供給(加圧)を行い(ステップS1)、エア圧が所定値に達しているか否かを検出し(ステップS2)、達している場合には検出信号を回転制御部88に与えるとともに、前記所定値にエア圧を維持(保圧)する。
【0075】
回転制御部88は、上記検出信号に基づきローラ回転部の後回転を開始し(ステップS3)、一定時間が経過したか否かを判定し(ステップS4)。そして、一定時間が経過するとローラ回転部の回転を停止する(ステップS5)。なお、エア制御部89は、エア圧が所定値に達した時点から一定時間経過後にエアセルからエアを自動的に排出するが、その排出のタイミングは、例えばローラ回転部の回転停止と同時か、或いは遅い時点に設定される。
【0076】
したがって、この第9実施形態による場合には、図24に示すように、検出手段(エア制御部89)が足先摘み部4にて足先が摘まれていることを検出すると、回転制御部88がローラ回転部を後回転させる。よって、図25に示すように、足先が足先摘み部4にて摘まれた足を、後回転(X方向に回転)するローラ回転部3が後方(Y方向)へ引っ張るような状態となり、足先のストレッチマッサージをすることが可能になる。
【0077】
なお、ボタン86が押されてストレッチ(断続)操作を行わせる場合には、制御部はボタン85が押された場合と同様の制御を行いつつ、回転制御部88がローラ回転部を断続的に後回転させる。この場合には、断続的な繰り返しストレッチマッサージが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1実施形態に係る足マッサージ機を示す外観斜視図である。
【図2】図1のA−A線による断面図である。
【図3】図1の足マッサージ機によるマッサージ内容の説明図(側面図)である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図である。
【図5】図4の足マッサージ機に備わった足先摘み部を斜め前方から見た斜視図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図である。
【図7】図6の足マッサージ機に備わった足先摘み部を斜め前方から見た斜視図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図である。
【図9】図8の足マッサージ機に備わった足先摘み部を斜め前方から見た斜視図である。
【図10】図9のB−B線による断面図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図である。
【図12】図11のC−C線による断面図である。
【図13】本発明の第6実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図である。
【図14】図13のD−D線による断面図である。
【図15】図13の足マッサージ機に備わった保持解除機構を示す斜視図である。
【図16】本発明の第7実施形態に係る足マッサージ機を示す平面図である。
【図17】図16のE−E線による断面図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係る足マッサージ機を示す正面図である。
【図19】図18の平面図である。
【図20】図18の足マッサージ機によるマッサージ内容の説明図(側面図)である。
【図21】本発明の第9実施形態に係る足マッサージ機に備わった操作部を示す図である。
【図22】図21の操作部に内蔵された制御部を示すブロック図である。
【図23】図21の操作部のストレッチ(連続)が選択された場合における制御内容を示すフローチャートである。
【図24】図23のフローチャートにより制御される動作内容を示す図である。
【図25】図21の足マッサージ機によるマッサージ内容の説明図(側面図)である。
【図26】特許文献1の足マッサージ機を示す斜視図(一部破断)である。
【図27】特許文献2の足マッサージ機を示す正面断面図である。
【符号の説明】
【0079】
1、11、21、31、41、51、61、71 足マッサージ機
2、12、22、32、42、52、62、72 足載せ用本体部
3 ローラ回転部
4、14、24、34、44、54、64、74 足先摘み部
6 エアセル
15 支持部
16、26、36 軸
17、27、37 軸受け台
25a 支持孔
46 球体
47 受け台
55 保持解除機構
65 着脱機構
80 操作部
88 回転制御部
89 エア制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足載せ用本体部上にローラ回転部が設けられるとともに、該本体部のローラ回転部より前方位置に、エアの排出・供給により収縮・膨張するエアセルを有する足先摘み部が配置されていることを特徴とする足マッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が、左右方向への移動、前後方向への移動、水平軸回りの揺動および鉛直軸回りの揺動のうちの少なくとも1つを可能として前記本体部に設けられていることを特徴とする足マッサージ機。
【請求項3】
請求項1に記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が、前記本体部に対して水平軸回りに揺動することにより該本体部の内外に出し入れ可能に、または、該本体部との間で関連して設けた着脱機構を介して着脱可能に設けられていることを特徴とする足マッサージ機。
【請求項4】
請求項1に記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が、水平軸回りに表裏反転可能に設けられ、その反転により表側に位置する裏部分が足載せ部として機能することを特徴とする足マッサージ機。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の足マッサージ機において、前記足先摘み部が足先を摘んでいることを検出する検出手段と、該検出手段が足先摘み部にて足先が摘まれていることを検出した場合に前記ローラ回転部の回転方向を後向きとする回転制御手段とを具備することを特徴とする足マッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2006−55429(P2006−55429A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−241361(P2004−241361)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】