説明

踏み台付きホースリール

【課題】ホースリールに取り付けた状態でもホースリースから取り外した状態でも踏み台としても使用可能なカバーを備えた踏み台付きホースリールを提供する。
【解決手段】この踏み台付きホースリールは、ホースを巻き取る軸筒を有するドラムと、このドラムを回転可能に支持する架台(フレーム)とからなるホースリール本体と、四側壁および四側壁の上端部に固定された天板を有して上記ホースリール本体の上方および周囲を覆うとともに、四側壁のうちの少なくとも一側壁には上記ホースを外方に引き出すためのホース取出口を開設してなり、ホースリール本体に取り付けた状態、および、ホースリール本体から取り外した状態にて、上記天板を足場とした踏み台として使用可能なカバーとからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取り外しが可能なカバーを備え、取り外したカバーを踏み台として使用できるホースリールに関する。
【背景技術】
【0002】
水まき等に使用され、一端を水道の蛇口に接続されて他端から水を放出するホースは、一般にホースリールのドラムに巻きつけられて用いられる。このドラムは、ホースを巻きつける軸筒と、ホースが外れないよう両側から取り付けた円盤部とを有する。上記ドラムを軸筒の両端で、架台によって回転可能に支持してホースリールを形成していた。
【0003】
このようなホースリールでは、ホースを巻き取った状態からホースを引くとドラムが回転してホースを引き出すことができ、また、ホースを引き出した状態から、軸筒に連結されたクランク状のハンドルを逆方向に回転させると、ドラムが回転してホースを巻き戻すことができる。
【0004】
従来のホースリールには、ホースが風雨や直射日光にさらされて劣化するのを防止するために、ホースリールを覆うカバーを設けたものがある。特許文献1には、ドラムの上下および側方を覆うとともにドラムを回転可能に支持するカバーを有するホースリールが記載されている。
このようなホースリールでは風雨や直射日光からホースを保護することはできるが、使用中に水に濡れたホースに砂や草の破片が付着し、ドラムへの巻き取りとともに付着物も取り込んで、ホースリールの内部を汚してしまうことがあった。加えて、このようなホースリールでは架台を兼ねるカバーをドラムから取り外せず、内部の洗浄が困難であった。
【0005】
また、車高の高い自動車や高い位置に置かれた植木鉢等に水をかけるには、踏み台が必要となる。特許文献2には、ドラムの四周の側面を囲むカバーによってドラムを回転自在に支持し、このカバーの上部から足場となる蓋体を取り付けて、ホースリールを踏み台としても用いるものが記載されている。
しかし、踏み台とホースリールとが一体となっており、踏み台として使用者が乗った状態でホースを引き出した場合、その反動でホースリール全体が揺れたり移動したりして、踏み台としての安定性や安全性が損なわれる。
【0006】
また、特許文献3には、踏み台とホースリールカバーとを別体に形成し、収納時には逆さにした踏み台の上方からホースリールカバーを収納し、ホースリールカバー内には洗浄具を収納する洗車用具セットが記載されている。
このようなホースリールでは踏み台がホースリールカバーとは別体に形成されており、安定性や安全性の問題は生じない。しかし、収納時に踏み台およびホースリールカバーが上に凹となるため、上方からゴミや埃などが入ってしまう。これを防ぐために蓋体を設ける必要があり、部品点数が増加してしまっていた。
【0007】
【特許文献1】実開昭51−83924号公報
【特許文献2】特開平09−194147号公報
【特許文献3】実開平02−98060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、ホースリールに取り付けた状態でもホースリースから取り外した状態でも踏み台として使用可能なカバーを備えた踏み台付きホースリールを提供することをその課題とする。また、他の課題は、上記カバーを取り付けた状態でもホースの引き出し、巻き取りが可能で、かつ、ホースを引き出した状態でもカバーの取り付け、取り外しが可能な踏み台付きホースリールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明において、上記課題が解決される手段は以下の通りである。
第1の発明は、ホースを巻き取る軸筒を有するドラムと、このドラムを回転可能に支持する架台とからなるホースリール本体と、四側壁および四側壁の上端部に固定された天板を有して上記ホースリール本体の上方および周囲を覆うとともに、四側壁のうちの少なくとも一側壁には上記ホースを外方に引き出すためのホース取出口を開設してなり、ホースリール本体に取り付けた状態、および、ホースリール本体から取り外した状態にて、上記天板を足場とした踏み台として使用可能なカバーとからなる踏み台付きホースリールである。
【0010】
第2の発明は、上記ホース取出口の下方に連続して、当該一側壁の下方へ開放するように切り欠かれた下方開口部が形成されたことを特徴とする。
第3の発明は、上記下方開口部を、着脱可能な閉鎖部材で覆ったことを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、上記下方開口部を、横方向に回動して開閉可能な扉部材で覆ったことを特徴とする。
第5の発明は、上記カバーの天板に取っ手を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
第1の発明によれば、ホースを巻き取る軸筒を有するドラムと、このドラムを回転可能に支持する架台とからなるホースリール本体と、四側壁および四側壁の上端部に固定された天板を有して上記ホースリール本体の上方および周囲を覆うとともに、四側壁のうちの少なくとも一側壁には上記ホースを外方に引き出すためのホース取出口を開設してなり、ホースリール本体に取り付けた状態、および、ホースリール本体から取り外した状態にて、上記天板を足場とした踏み台として使用可能なカバーとからなることにより、収納時や使用時にカバーによって風雨や直射日光等の外的劣化要因からホースを保護することができるとともに、カバーを取り外してホースリール本体とは別体の安定した踏み台として使用できる。また、カバーを取り付けた状態でもホースリール取出口からホースを引き出して使用することができる。さらに、カバーを取り外してカバーおよびホースリール本体の洗浄や手入れを容易にすることができる。
【0013】
第2の発明によれば、上記ホース取出口の下方に連続して、当該一側壁の下方へ開放するように切り欠かれた下方開口部が形成されたことにより、ホースリール本体からホースを引き出して使用している状態でも、ホースが下方開口部を下方に通り抜けられるため、ホースを一旦巻き戻すことなくカバーをホースリールに着脱することができる。
【0014】
第3の発明によれば、上記下方開口部を、着脱可能な閉鎖部材で覆ったことにより、ホースリール本体からホースを引き出して使用している状態でカバーを着脱するときには、閉鎖部材を取り外すことで、ホースを一旦巻き戻すことなくカバーを着脱することができる。また、その他の使用時および収納時には、閉鎖部材を取り付けることで、下方開口部を閉塞することができるとともに踏み台としての強度を確保することができる。
【0015】
第4の発明によれば、上記下方開口部を、横方向に回動して開閉可能な扉部材で覆ったことにより、ホースリール本体からホースを引き出して使用している状態でカバーを着脱するときには、扉部材を開放することで、ホースを一旦巻き戻すことなくカバーを着脱することができる。また、その他の使用時および収納時には、扉部材を閉鎖することで、下方開口部を閉塞することができるとともに踏み台としての強度を確保することができる。さらに、扉部材をカバーから離脱させないため、扉部材を紛失するおそれがない。
【0016】
第5の発明によれば、上記カバーの天板に取っ手を設けたことにより、カバーを取り付けた状態での踏み台付きホースリールの持ち運び、およびカバーを取り外した状態でのカバーの持ち運びが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る踏み台付きホースリールについて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る踏み台付きホースリールの使用状態の斜視図、図2は同踏み台付きホースリールのカバー2を取り外す操作の説明図である。
また、図3は踏み台としても使用可能なカバー2の斜視図、図4はホースリール本体1の斜視図である。
【0018】
この踏み台付きホースリールは、ホースリール本体1を、踏み台としても使用可能なカバー2で保護してなる。このホースリール本体1は、ホース3を巻き取るドラム4の両端を、回転自在に架台5が支持して形成される(図4)。
ホースリール本体1では、ホース3を巻き取った状態からホース3を引くとドラム4が回転してホース3を引き出すことができ、また、ホース3を引き出した状態から、ドラム4に連結されたクランク状のハンドル6を逆方向に回転させると、ドラム4が回転してホース3を巻き戻すことができる。
【0019】
図5は本発明の実施形態に係る踏み台付きホースリールの中央縦断面図、図6は同右側方図、図7は図6中のA−A線断面図である。図5中の二点鎖線はホース3を示している。
上記ドラム4は、外周にホース3を巻きつける軸筒4a(図5、図7参照)の両側に、巻きつけたホース3の離脱防止と保護のために大径の円盤部4bを設けてなる。
【0020】
図4に示すように、上記架台5は、角部を丸く形成した長方形枠を台座5aとし、この台座5aの2つの長辺の中央部の間にアーチ状の支持枠5bを設けてなり、また、台座5aの各角部の下部には合計4脚の脚部7を設けている。
支持枠5bの対向する2本の柱は、高くなるにつれ幅が狭くなる側面三角形状に形成され、その中間高さにドラム4を回転可能に支持するための孔5cをそれぞれ穿設している。一方の柱には孔5cを貫通してドラム4の軸筒4aと連結される軸着部材(図示せず)を取り付ける。また、他方の柱には孔5cを貫通してドラム4の軸筒4aと連結されるクランク状のハンドル6が取り付けられ、ハンドル6の回転操作にドラム4の回転を連動させられるようになっている。
【0021】
また、支持枠5bの各柱の最上部には、柱から水平なリブが突出し、そのリブからは嵌合ツメ8が上方に向かって立設されている。カバー2との嵌合部を構成するこの嵌合ツメ8は、外方斜め上に面する斜面部と、真下に面する下面部とを有し、下面部がいわゆる返しとなって、カバー2を取り付けた際にカバー2の嵌合孔25に嵌入して容易に外れないように係合する。また、嵌合ツメ8は柱との間に間隙を有して弾性変形しやすくなっており、嵌合孔25の内側に押し込めば容易に係合が外れ、カバー2を取り外すことができる。
また、孔5cと嵌合ツメ8との間の柱の側面には、水平に突出したリブを格子状に設けて強度を向上させている。また、支持枠の剛性をあげるために、支持枠を構成する各板材の両側縁を立ち上げて立上げ部を形成している。
【0022】
支持枠5bの両柱の間に架けた水平な梁部は両柱を固定して歪みを防止する役割があり、垂直なリブを2つ設けている。また、この梁部は、カバー2を取り外した状態ではホースリール本体1の取っ手として用いられる。
【0023】
図10に示すように、台座5aの各角部に取り付けられる脚部7は、台座5aとの取り付け部を軸として水平に回転可能に取り付けてあり、展開したりホースリール本体1の下に収納したりすることができる。これにより、散水等のホース3の使用時には、脚部7を展開することで安定性を向上させ、ホースリール本体1のがたつきを抑制することができ、また、使用者が脚部7に足を乗せて押さえることでホースリール本体1をさらに安定させながら操作することができる(図10(a)、図1)。一方、脚部7を収納位置にすることで、踏み台付きホースリールの収納時における平面面積を小さく抑えることができる(図10(b))。
【0024】
この脚部7は、足乗せ板7aと、この足乗せ板7aから垂下した側壁7bとからなり、扁平な箱の底部を開口した形状となっている(図4)。図11に示すように、台座5aとの取り付け部である取付軸7cは脚部7の外縁に円筒状に形成されて足乗せ板7aの上方へ突出し、その先端には返しのついた複数のツメが周上等間隔に設けられ、架台5の台座5aに下から軸着される。
側壁7bの下端面にはゴムの滑り止め7dを接着して、安定性を向上させる(図10(a)、図11)。また、足乗せ板7aの上面には複数の長溝7eを設けて、滑らずに足を乗せることができるようにする(図4)。さらに、足乗せ板7aの下面には強度を上げるために格子状のリブを立設している(図10(a))。
【0025】
図3に示すように、カバー2は、4枚の側壁2b、2c、2d、2eからなる四角筒とその上部を閉塞して固定された天板2aとからなり、ホースリール本体1の上方および四周を覆うことができるとともに、ホースリール本体1に取り付けた状態で、およびホースリール本体1から取り外した状態で踏み台としても使用することができる。
【0026】
天板2aの中央には、平行に走る2本の窪みが設けられ、両窪みの間の部分をカバー2の取っ手21として用いることができる。また、取っ手21および窪みの前後には、使用者がカバー2を踏み台として用いたときに滑らないように表面に凹凸を設けた足乗せ部22をそれぞれ設けている。この足乗せ部22は、使用者がカバー2に乗ったときに両足を乗せる位置および範囲に設ける。
また、カバー2内部のホースリール本体1に対向する天板2aの下面には、格子状のリブを設けて強度を上げている。
【0027】
カバーの各側壁2b、2c、2d、2eには、下端付近の高さおよびドラム4の軸心とほぼ同じ高さの2箇所で傾斜した段差を設け、低い位置ほどより太く形成して安定性を向上させている。底部付近の太さは、ちょうど架台5の台座5aが収まる形状となっている。
また、右側壁2cおよび左側壁2eには上下に延在する凹部を各2箇所設けて踏み台としての強度を上げている。
さらに、各側壁2b、2c、2d、2eの下端面にはゴムの滑り止め23を接着して、カバー2を取り外して踏み台として使用する際の安定性を向上させる(図11)。
【0028】
カバーの右側壁2cおよび左側壁2eには、ハンドル6の軸部の位置から下方に開放した切り欠き部24が設けられている。この切り欠き部24の上側の縁部は、ハンドル6の軸部が収まるように円弧状に形成される。この切り欠き部24は下側が広くなる末広がり形状となっており、ホースリール本体1とカバー2との着脱時にカバー2が適正位置から前後に傾斜したりずれたりしても、スムーズに着脱を行うことができる。
【0029】
また、カバー2の右側壁2cおよび左側壁2eの中央最上部は、カバー2内側に陥没し、この陥没部に嵌合孔25が穿設されている(図3、図6)。この嵌合孔25はホースリール本体1の嵌合ツメ8と嵌合して、カバー2とホースリール本体1とを取り付ける。
カバー2をホースリール本体1に取り付ける際には、ホースリール本体1の上方からカバー2を被せると、上記陥没部の内壁が嵌合ツメ8を押圧しながら下降し、嵌合孔25が嵌合ツメ8の高さまで下降すると押圧された嵌合ツメ8が元に戻って嵌合孔25に嵌入する。これにより、カバー2とホースリール本体1との取り付けを容易に行うことができるとともに、嵌合ツメ8の下面部が返しとなって、カバー2を持ち上げてもホースリール本体1が外れないように装着することができる。
また、カバー2をホースリール本体1から取り外す際には、嵌合ツメ8をカバー2内部に押し込んで返しが効かないようにした状態で、カバー2を引き上げる。
【0030】
このようにホースリール本体1から取り外して踏み台として使用可能なカバー2を設けたことにより、収納時や使用時にはカバー2によって風雨や直射日光等の外的劣化要因からホース3を保護することができるとともに、カバー2を取り外してホースリール本体とは別体の安定した踏み台として使用できる。さらに、カバー2を容易に取り外すことができるので、カバー2およびホースリール本体1の洗浄や手入れを容易にすることができる。
また、カバー2をホースリール本体1に取り付けた状態でも踏み台として使用することが可能である。その際には、ホースリール本体1の脚部7を展開すると安定性が増し、安全に使用することができる(図1)。
【0031】
図3に示すように、カバー2の正面側壁2bには、ドラム4の両円盤部4b、4b間の距離と略同等の幅で、下方へ開放する切り欠き部26を設けている。図5に示すように、切り欠き部26の高さとしては、ホースリール本体1を組み立ててドラム4にホース3を巻き付けた状態で、ホース3の最も外側の高い位置と略同等の高さから下に向かって切り欠いている。
【0032】
この切り欠き部26の下部分は、下方開口部28として着脱可能な閉鎖部材10によって覆われている(図1、図3)。
これにより、切り欠き部26の上部分はホース取出口として開口し、カバー2を取り付けた状態でこのホース取出口からホース3の引き出しや巻き取りを行うことができる。このとき閉鎖部材10の上端がガイドとなりホース3を巻き取りやすくなるため、操作性が向上する。また、下方開口部28は閉鎖部材10で覆われるので、埃や雨や泥等の汚れの原因からホースリール本体1を保護することができる。さらに、閉鎖部材10によりカバー2が踏み台として使用する際の強度も向上する。
【0033】
この閉鎖部材10は、図9に示すように、下方開口部28と同形の長方形部分の両脇に、カバー2との取り付け部となる低い長方形部分を成形した形状の板材である。閉鎖部材10は、正面側壁2bの凹凸に合わせて曲折させてあり、下方開口部28を適切に覆うことができる。
また、閉鎖部材10の表面には、カバー2から取り外す際のスライド方向の指示の役割と、スライド操作時の滑り止めの役割とを果たして、全体として上方に凸な二等辺三角形を表す複数の窪みからなる指示マーク10aが設けられている。
この閉鎖部材10の裏面(カバー内部側の面)には補強用のリブが突出成形されている。カバーとの取り付け部の裏面には、左右一対のU字状リブ10bが設けられ、このU字状リブ10bの中ほどから幅方向外に向かって、左右一対のスライド片10cが形成されている。
【0034】
また、カバー2の切り欠き部26の下部分の左右には、閉鎖部材10との取り付け部となるスライド溝27が形成されている(図3)。
スライド溝27は、垂直な支持壁27aと下面を区切る水平な支持底27bとが正面側壁2bの下方開口部28の左右から前方にせり出し、その先端には幅方向内側へせり出した係止壁27cを有している。また、下方開口部28の左右縁部の一部からも、突出片27dが前方にせり出している。
【0035】
閉鎖部材10をカバー2に取り付けるには、支持壁27aと支持底27bと係止壁27cと突出片27dとで区画される空間(スライド溝27)に、上方から閉鎖部材10裏面のU字状リブ10bをスライドさせて挿入する。U字状リブ10bの最下部が支持底に当接して支持された状態では、支持壁27aと係止壁27cと突出片27dとによってスライド片10cの移動が制限され、上方にスライドさせない限り閉鎖部材10がカバー2から外れることはない(図7)。
【0036】
ホース取出口からホース3を引き出した状態で、カバー2をホースリール本体1から取り外して踏み台として使用する場合には、閉鎖部材10を取り外して(図8)カバー2を上方へ抜き取ることで(図2)、ホース3を一旦巻き戻すことなくカバー2を取り外すことができる。
閉鎖部材10をカバー2から取り外すには、スライド片10cが係止壁27cの高さを超えるまで閉鎖部材10を上方にスライドさせるだけで容易に取り外すことができる。
【0037】
<別態様>
下方開口部28を、着脱可能な閉鎖部材10ではなく、横方向に回転して開閉可能にカバー2に取り付けられた扉部材によって覆うように構成してもよい。
このような態様では、ホースリール本体1からホース3を引き出して使用している状態でカバー2を取り外すには、扉部材を開放することで、ホース3を一旦巻き戻すことなくカバー2を取り外すことができる。また、その他の使用時および収納時には、扉部材を閉鎖することで、下方開口部28を閉塞することができるとともに踏み台としての強度を確保することができる。
さらに、閉鎖部材10を用いた場合に比べ、扉部材をカバーから離脱させないため、扉部材を紛失するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態に係る踏み台付きホースリールの使用状態の斜視図である。
【図2】同踏み台付きホースリールのカバー取り外し操作の説明図である。
【図3】同踏み台付きホースリールのカバーの斜視図である。
【図4】同踏み台付きホースリールのホースリール本体の斜視図である。
【図5】同踏み台付きホースリールの中央縦断面図である。
【図6】同踏み台付きホースリールの右側面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】同踏み台付きホースリールの閉鎖部材取り外し時の説明図である。
【図9】閉鎖部材の説明図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図である。
【図10】本発明の実施形態に係る踏み台付きホースリールの底面図であり、(a)が脚部の展開状態の図、(b)が脚部の収納状態の図である。
【図11】本発明の実施形態に係る踏み台付きホースリールの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
1 ホースリール本体
2 カバー
2a 天板
2b (正面)側壁
2c (右)側壁
2d (後)側壁
2e (背面)側壁
3 ホース
4 ドラム
4a 軸筒
4b 円盤部
5 架台
5a 台座
5b 支持枠
5c 孔
6 ハンドル
7 脚部
7a 足乗せ板
7b 側壁
7c 取付軸
7d 滑り止め
7e 長溝
8 嵌合ツメ
10 閉鎖部材
10a 指示マーク
10b U字状リブ
10c スライド片
21 取っ手
22 足乗せ部
23 滑り止め
24 切り欠き部
25 嵌合孔
26 切り欠き部
27 スライド溝
27a 支持壁
27b 支持底
27c 係止壁
27d 突出片
28 下方開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースを巻き取る軸筒を有するドラムと、
このドラムを回転可能に支持する架台とからなるホースリール本体と、
四側壁および四側壁の上端部に固定された天板を有して上記ホースリール本体の上方および周囲を覆うとともに、四側壁のうちの少なくとも一側壁には上記ホースを外方に引き出すためのホース取出口を開設してなり、ホースリール本体に取り付けた状態、およびホースリール本体から取り外した状態にて、上記天板を足場とした踏み台として使用可能なカバーとからなる踏み台付きホースリール。
【請求項2】
上記ホース取出口の下方に連続して、当該一側壁の下方へ開放するように切り欠かれた下方開口部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の踏み台付きホースリール。
【請求項3】
上記下方開口部を、着脱可能な閉鎖部材で覆ったことを特徴とする請求項2記載の踏み台付きホースリール。
【請求項4】
上記下方開口部を、横方向に回動して開閉可能な扉部材で覆ったことを特徴とする請求項2記載の踏み台付きホースリール。
【請求項5】
上記カバーの天板に取っ手を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の踏み台付きホースリール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−126332(P2010−126332A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305007(P2008−305007)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(592243553)株式会社タカギ (31)
【Fターム(参考)】