説明

身体保護器具

衝撃面と、エネルギ吸収セルから構成されるアレイであって、上記セルの各々がチューブを備え、1つ以上の上記セルのチューブの長手方向軸が、該衝撃面に対して斜角で配置されているアレイと、を備える、ユーザによって着用される身体保護器具。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、身体保護器具に関する。具体的には、限定するものではないが、本発明は、安全ヘルメット、肘パッド、膝パッド、肩パッド等の、比較的大きな曲率を有する器具に用いられるエネルギ吸収材に関する。
【背景技術】
【0002】
安全ヘルメットは通常、堅いプラスチック材料から構成される実質的に球状の外皮と、硬い発泡体等の弾性材料から構成される内皮と、を備える。この堅い外皮は、衝撃荷重によって与えられたエネルギを吸収する該内皮に、該衝撃荷重をより均一に伝える衝撃面として作用する。
【0003】
任意の身体保護器具の目的は、第一に、ユーザに伝わる初期衝撃荷重を低減し、第二に、安定し、かつ制御された方法で全ての衝撃エネルギを吸収することである。多くの場合、該器具の剛性またはエネルギ吸収応答性は、該器具の至る所で変化することが非常に好ましい。典型的には、クラッシュヘルメットのライナーは、2〜10箇所の可変密度の部分を有することができる。剛性またはエネルギ吸収応答性を容易に変えることのできる器具、または該器具のための材料を提供することが好ましい。異なる位置に異なる材料または異なる幾何学的配置を用いるライナーを提供することは公知ではない。
【0004】
身体保護器具、特に、オートバイ用安全ヘルメットは、多くの場合、該器具の特定の領域または位置でより頻繁に衝撃を受けることが分かっている。また、ユーザの体のいくつかの部分は、けがをしやすく、または、けがの影響は、他の部分よりも深刻である。そのため、それぞれの領域において最高レベルの防御を有する器具を提供することが好ましい。しかし、全ての位置でこの高いレベルの防御を提供する器具は、生産するのがより困難であり、またはコスト高となる。
【0005】
エネルギ吸収チューブのアレイを含む身体保護器具は、国際公開公報WO2005/060778号明細書に開示されている。該チューブは、使用中に、軸方向に荷重がかかるように配列される。該器具は、硬い発泡体を用いて衝撃エネルギを吸収する従来の器具よりも性能が優れている。
【0006】
軸方向に荷重がかかるコラムは、車両、沿道備品等の構造的耐衝撃性を改善するのに用いられてきた。これらの公知のシステムの各々のコラムは、典型的には、つながっておらず、独立して機能する。
【0007】
金属コラムは、衝撃エネルギを吸収する際に有効である多数の局所的座屈及び折り曲げ損傷モードを呈することが好ましい。プラスチック及び複合コラムは、衝撃エネルギを吸収するのに有効である多くの損傷モードを有するが、全てのモードは典型的には、該コラムの一端の漸進的な押しつぶしを伴う。
【0008】
プラスチック及び複合コラムの性能及び損傷モードは、使用する材質、幾何学的形状(形状及び厚さ)、複合材料のファイバ配列、トリガの使用、および荷重条件を含む多くの異なるパラメータの複雑な相互作用に依存する。しかし、これらのパラメータの慎重な選択は、金属製の等価物に優る安全器具をもたらし得る。
【0009】
使用する材質に関わらず、荷重に平行または同軸に配置された個々のコラムから構成されるアレイは、一般に、有効なエネルギ吸収性能を実現でき、かつ該安全器具の安定性を改善することが分かっている。該コラムは、漸進的に座屈または押しつぶされるため、比較的一定レベルのエネルギ吸収をもたらす傾向がある。
【0010】
また、横方向に荷重がかかる1つ以上の円筒形構造部材を用いることが知られている。換言すれば、該円筒形構造部材の軸は、荷重に対して垂直である。衝撃エネルギは、円形断面が漸進的に平坦に押しつぶされる際に吸収される。
【0011】
基材内に強化された指向性ファイバを有する複合材料を用いることが知られている。荷重に対する該ファイバの方向は、所望の荷重応答を実現できるように変えることができる。しかし、該基材は固体であるため、該複合材料は、比較的密度が高い。また、ファイバをある角度で配置した複合材料の荷重応答は、典型的には、該基材の特性に左右される。それらの特性は、多くの場合、該ファイバ材料の特性の10倍未満である。また、該材料は、荷重に対して斜角で配置されたファイバを有してもよく、全体の構造は、荷重に対して平行または直角のままである。
【発明の概要】
【0012】
本発明の第1の態様によれば、衝撃面と、エネルギ吸収セルから構成されるアレイであって、上記セルの各々がチューブを備え、1つ以上の上記セルのチューブの長手方向軸が、該衝撃面に対して斜角で配置されているアレイと、を備える、ユーザによって着用される身体保護器具が提供される。
【0013】
「チューブ」という用語は、何らかの規則的または不規則な幾何学的形状を有する中空構造を表すのに用いられる。
【0014】
好ましくは、該チューブは、円筒形または円錐形の構造、最も好ましくは、円柱形または円錐形の構造を有する。
【0015】
好ましくは、該チューブの長手方向軸は、該衝撃面に対して垂直なラインに対して、5°〜45°の角度で、最も好ましくは、該衝撃面に対して垂直なラインに対して5°〜30°の角度で配置される。
【0016】
好ましくは、該チューブの斜角配置は、該衝撃面における衝撃対象の衝撃の横方向の偏向を引き起こす偏向手段を形成するように適応される。
【0017】
好ましくは、該衝撃面は凸状である。あるいは、該衝撃面は、平面または凹面である。
【0018】
好ましくは、該身体保護器具は、該衝撃面を形成する外側層を有する。好ましくは、該身体保護器具は内側面を有し、1つ以上のチューブの軸は、該衝撃面から該内側面に向かって伸びている。好ましくは、該身体保護器具は、該内面を形成する内側層を含む。好ましくは、該身体保護器具は、エネルギ吸収セルから構成されるアレイを形成する中間層を含む。
【0019】
好ましくは、該アレイは、該身体保護器具の面内の特定の領域に限定配置される。好ましくは、複数のアレイが、該身体保護器具の個々の位置に設けられる。好ましくは、該中間層は、該衝撃面の下の個々の位置に設けられた複数のアレイを備える。
【0020】
好ましくは、複数のアレイのうちの1つ以上は、該複数のアレイの他のチューブに対して異なる斜角で配置されているチューブを含む。好ましくは、該器具は、1つ以上のチューブの軸が、該衝撃面に対して垂直な角度で配置されているチューブから構成される1つ以上のアレイも含む。
【0021】
好ましくは、該複数のアレイの各々は、スペーサ部材に設けられたインサートを備える。好ましくは、該スペーサ部材は、少なくとも発泡材料で形成される。
【0022】
好ましくは、該身体保護器具は、安全ヘルメットを備える。あるいは、該身体保護器具は、衣類のための安全パッドまたはライナーを備える。「身体保護器具」という用語は、安全ヘルメット用ライナー、安全パッド等を含むことも意図されている。
【0023】
好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも他のチューブの側壁に当接する側壁を有する。好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも他のチューブの側壁に接続されている側壁を有する。
【0024】
好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも他のチューブの側壁に接着剤によって接続されている側壁を有する。好ましくは、実質的に、各チューブは、実質的に該チューブの長さ方向に沿って、少なくとも他のチューブの側壁に接続されている側壁を有する。
【0025】
あるいは、実質的に、各チューブは、少なくとも他のチューブの側壁に溶接または溶着されている側壁を有する。
【0026】
1つ以上のチューブは、第1の材料を備える内部コアと、第2の材料を備える外部コアとから形成することができる。好ましくは、該第1及び第2の材料の各々は、ポリマーである。好ましくは、該第2の材料は、該第1の材料よりも低い溶融温度を有する。
【0027】
好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも3つの他のチューブの近くにあり、または隣接している。好ましくは、実質的に、各チューブは、6つの他のチューブの近くにあり、または隣接している。
【0028】
好ましくは、各チューブは、2〜25mmの直径を有する。好ましくは、各チューブは、約8mmの直径を有する。
【0029】
好ましくは、各チューブの側壁の厚さは、0.5mm未満である。好ましくは、各チューブの側壁の厚さは、0.1〜0.3mmである。
【0030】
好ましくは、各チューブの長さは、10〜50mmである。
【0031】
好ましくは、エネルギ吸収セルから構成されるアレイは、一体化構成要素として設けられる。好ましくは、該構成要素の密度は、60〜100kg/m、最も好ましくは、約80kg/mである。
【0032】
好ましくは、該一体化構成要素は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エチレンビニルアセテートまたはアクリロニトリルブタジエンスチレンを備える。好ましくは、該構成要素は、Tubus Honeycombs(商標)を備える。
【0033】
本発明の第2の態様によれば、ユーザによって着用される身体保護器具であって、衝撃面と、各セルがチューブを備える、エネルギ吸収セルから構成されるアレイと、該衝撃面において、衝撃対象の衝撃の横方向の偏向を引き起こすように適応された偏向手段と、を備える身体保護器具が提供される。
【0034】
好ましくは、該偏向手段は、該衝撃面に対して斜角における1つ以上のチューブの軸の配置によって設けられる。
【0035】
好ましくは、1つ以上のチューブの軸は、該衝撃面に対して垂直なラインに対して5°〜45°の角度で、最も好ましくは、該衝撃面に対して垂直なラインに対して5°〜30°の角度で配置される。
【0036】
好ましくは、該アレイは、該器具の面内の特定の領域に限定配置される。好ましくは、複数のアレイが、該器具の異なる位置に設けられる。好ましくは、該複数のアレイのうちの1つ以上は、該複数のアレイのうちの他のチューブに対して異なる斜角で配置されているチューブを含む。好ましくは、該ライナーは、1つ以上のチューブの軸が、該衝撃面に対して垂直な角度で配置されているチューブから構成される1つ以上のアレイも含む。
【0037】
該偏向手段は、衝撃対象が器具に衝撃を与える位置により、1つ以上の方向への該衝撃対象の衝撃の横方向への偏向を引き起こすように適応させることができることを正しく認識すべきである。
【0038】
好ましくは、該身体保護器具は、安全ヘルメットを備える。あるいは、該身体保護器具は、衣類のための安全パッドまたはライナーを備える。「身体保護器具」という用語は、安全ヘルメット用のライナー、安全パッド等を含むことも意図されている。
【0039】
本発明の第3の態様によれば、第1の方向に加えられた衝撃荷重によって与えられるエネルギを吸収する方法であって、エネルギ吸収セルから構成されるアレイを設けるステップであって、上記セルの各々がチューブを備えるステップと、上記セルのうちの1つ以上のチューブの長手方向軸が、上記第1の方向に対して斜角となるように、上記アレイを配置するステップと、を備える方法が提供される。
【0040】
本発明の第4の態様によれば、ユーザによって着用される身体保護器具であって、第1の材料から形成され、スペーサ部材の面内に1つ以上のレセプタクルを画成するスペーサ部材と、第2の材料から形成される1つ以上のインサートであって、該インサートまたは各インサートが該スペーサ部材のレセプタクルに配置されている1つ以上のインサートと、を備える身体保護器具が提供される。
【0041】
該スペーサ部材の面は、平面または弓状とすることができることを正しく認識すべきである。
【0042】
該レセプタクルまたは各レセプタクルは、開口、凹部またはキャビティとすることができる。
【0043】
好ましくは、該スペーサ部材は、該スペーサ部材の面内の選択された位置に、複数のレセプタクルを画成する。
【0044】
好ましくは、該第1の材料は、発泡材を備える。好ましくは、該第1の材料は、発泡ポリスチレンを備える。
【0045】
好ましくは、該インサートまたは各インサートは、エネルギ吸収セルから構成されるアレイを備え、各セルは、チューブを備える。好ましくは、該身体保護器具は、衝撃面を有し、1つ以上のチューブの軸は、該衝撃面に対して斜角で配置される。あるいは、またはさらに、該1つ以上のチューブの軸は、該衝撃面に対して垂直な角度で配置してもよい。
【0046】
好ましくは、該1つ以上のチューブの軸は、該衝撃面に対して垂直なラインに対して5°〜45°の角度で、最も好ましくは、該衝撃面に対して垂直なラインに対して5°〜30°の角度で配置される。
【0047】
好ましくは、該チューブの斜角配置は、衝撃対象の横方向の偏向を引き起こす偏向手段を形成するように適応される。
【0048】
好ましくは、該衝撃面は凸面である。あるいは、該衝撃面は、平面または凹面である。
【0049】
好ましくは、該身体保護器具は、内面を有し、該1つ以上のチューブの軸は、該衝撃面から該内面に向かって伸びている。
【0050】
好ましくは、該身体保護器具は、安全ヘルメットを備える。あるいは、該身体保護器具は、衣類のための安全パッドまたはライナーを備える。「身体保護器具」という用語は、安全ヘルメット用ライナー、安全パッド等を含むことも意図されている。
【0051】
好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも別のチューブの側壁に当接する側壁を有する。好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも別のチューブの側壁に接続されている側壁を有する。
【0052】
好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも別のチューブの側壁に接着剤によって接続されている側壁を有する。好ましくは、実質的に、各チューブは、実質的に該チューブの長さ方向に沿って、少なくとも別のチューブの側壁に接続されている側壁を有する。
【0053】
あるいは、実質的に、各チューブは、少なくとも別のチューブの側壁に溶接または溶着されている側壁を有する。
【0054】
好ましくは、実質的に、各チューブは、少なくとも3つの他のチューブの近くにあるか、または、隣接している。好ましくは、実質的に、各チューブは、6つの他のチューブの近くにあるか、または隣接している。
【0055】
好ましくは、各チューブは、2〜25mmの直径を有する。好ましくは、各チューブは、約8mmの直径を有する。
【0056】
好ましくは、各チューブの側壁の厚さは、0.5mm未満である。好ましくは、各チューブの側壁の厚さは、0.1〜0.3mmである。
【0057】
好ましくは、各チューブの長さは、10〜50mmである。
【0058】
好ましくは、該エネルギ吸収セルから構成されるアレイは、一体化構成要素として設けられる。好ましくは、該構成要素の密度は、60〜100kg/m、最も好ましくは、約80kg/mである。
【0059】
好ましくは、第2の材料は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エチレンビニルアセテートまたはアクリロニトリルブタジエンスチレンを備える。好ましくは、該第2の材料は、Tubus Honeycombs(商標)を備える。
【0060】
好ましくは、該アレイは、第1及び第2の不連続な面を画成する。好ましくは、該第1及び第2の不連続な面の一方または両方に、シーリング材料が設けられる。
【0061】
本発明の第5の態様によれば、ユーザによって着用される身体保護器具を形成する方法であって、第1の材料からスペーサ部材を形成するステップであって、該スペーサ部材が、該スペーサ部材の面内に1つ以上のレセプタクルを画成するステップと、第2の材料から1つ以上のインサートを形成するステップと、該インサートまたは各インサートを、該スペーサ部材のレセプタクルに配置するステップと、を備える方法が提供される。
【0062】
該スペーサ部材の面は、平坦または弓状とすることができることを正しく認識すべきである。
【0063】
好ましくは、該スペーサ部材は、該スペーサ部材の面内における選択された位置に、複数のレセプタクルを画成する。
【0064】
好ましくは、本方法は、該スペーサ部材を形成するステップの前または間に、該インサートまたは各インサートを該レセプタクルに配置するステップを含む。
【0065】
好ましくは、本方法は、該スペーサ部材内に該インサートまたは各インサートを封入するステップを含む。
【0066】
好ましくは、該第1の材料は、発泡材を備える。好ましくは、該第1の材料は、発泡ポリスチレンを備える。
【0067】
好ましくは、該身体保護器具は、安全ヘルメットを備える。あるいは、該身体保護器具は、衣類のための安全パッドまたはライナーを備える。「身体保護器具」という用語は、安全ヘルメット用ライナー、安全パッド等を含むことも意図されている。
【0068】
好ましくは、該インサートまたは各インサートは、エネルギ吸収セルから構成されるアレイを備え、各セルは、チューブを備える。
【0069】
好ましくは、該エネルギ吸収セルから構成されるアレイは、一体化構成要素として設けられる。好ましくは、該構成要素の密度は、60〜100kg/m、最も好ましくは、約80kg/mである。
【0070】
好ましくは、該第2の材料は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エチレンビニルアセテートまたはアクリロニトリルブタジエンスチレンを備える。好ましくは、該第2の材料は、Tubus Honeycombs(商標)を備える。
【0071】
好ましくは、該アレイは、第1及び第2の不連続な面を画成する。好ましくは、本方法は、該第1及び第2の不連続な面の一方または両方に、シーリング材料を設けるステップを含む。
【0072】
次に、本発明の実施形態を、単に一例として、添付図面を参照して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0073】
図1a及び図1bは、安全ヘルメット10の形態での身体保護器具の第1の実施形態を示す。ヘルメット10は、第2の材料または外部層30と、第3の材料または内部層40との間に挟まれている第1の材料すなわちコア20を備える。外部層30は、衝撃面を形成する。外部層30及び内部層50の各々は、接着材料を用いて該コアに接合されている。この実施形態において、該第1、第2及び第3の材料の各々は、ヘルメット10の(弓状)主面の全体にわたって連続している。
【0074】
該コアは、図2に示すような円筒形構成とすることができるチューブ構造を有する。チューブ22は、隣接するチューブ間のギャップが最小限になるような近接密集配列で配置される。
【0075】
図3aは、荷重50を受けた場合の、本発明によるチューブ22の第1の構成を示す。荷重50は、コア20の面に対して垂直である。各チューブ22は、荷重50の方向に対して斜角26である長手方向軸24を有する。また、各チューブ22の長手方向軸24は、該コアの面に対して相互斜角26でもある。
【0076】
図3bは、第1の方向に加えられる荷重50を受けた場合の本発明によるチューブ22の第2の構成を示す。この場合、各チューブ22は、コア20の面に対して垂直である長手方向軸24を有する。しかし、コア20は、コア20の面が該第1の方向に対して斜角26になるように配置される。この構成は、衝撃荷重によって与えられるエネルギを吸収する別の方法を要する。
【0077】
図3a及び図3bは、チューブ22の平面配列を示すものであるが、クラッシュヘルメットまたは安全パッド等の球状構造に加わる衝撃は、該球面の接線に対して垂直な方向になることを正しく認識すべきである。そのため、該チューブが湾曲して、クラッシュヘルメットまたは安全パッドのコアを形成する場合、同じ斜角配列が存在することになる。
【0078】
各チューブは、直径8mm、厚さ0.1〜0.3mm、および長さ約35mmを有する。このことは、約4の縦横比(長さと直径の比)と、25〜80のアスペクト比(直径と厚さの比)をもたらす。
【0079】
これらの幾何学量の使用、特に、低厚みは、該チューブが荷重に対してある角度をなしていても、漸進的な座屈の安定した損傷モードの実現をもたらす。全体的な座屈損傷モードにつながる可能性のある不安定性は、該チューブが隣接するチューブに接続され、かつ該隣接するチューブによって支持されているため回避される。該チューブの周囲に離間されている6つの他のチューブに接続されていることにより、該チューブの軸に対して垂直などの方向にも、そのような支持を実現できる。
【0080】
これらのチューブは、接着材料を用いて一緒に接合してもよい。別の適当な方法は、第1の材料から構成される内部コアと、第2の材料から構成される外部コアとから該チューブを形成することであり、これらのコアは、同時押出しされる。該第2の材料は、該第1の材料よりも低い溶融温度を有するように選択することができる。典型的には、摂氏15°〜20°の差を用いることができる。成形中、該チューブは、該第1の材料の溶融温度と該第2の材料の溶融温度の間の温度に加熱することができる。このことは、該チューブの側壁を一緒に溶接または溶融させる。この方法は、形状のより容易な成形を可能にし、成形中のより良好な整合性を与える。
【0081】
該チューブは、互いに対する支持を行うように接続する必要はなく、または、該チューブが、わずかな変形の後に接触するように近接している限り、当接させる必要もない。
【0082】
本発明が、荷重に対してチューブが平行または垂直な構成よりも優れていることが分かっている。その主な理由は、チューブの角度の付いた配列が、荷重に対する平行成分及び垂直成分の両方を有する反応荷重を生み出すということであると考えられる。該垂直成分は、該チューブの変形中に、該身体保護器具に対して該衝撃対象の横方向の偏向を引き起こす。ヘッドフォームの角度の付いた全体的な変位は、衝撃イベントに対して、より長い総使用期間をもたらす。また、該衝撃対象の偏向は、平行方向の荷重の大きさを低減する。すなわち総衝撃エネルギは、長い時間にわたってより小さな大きさで吸収される。
【0083】
本発明の優れた性能の別の理由は、該チューブの座屈を伴わない湾曲の寄与である可能性がある。そのため、従来の配列及び本発明の両方によって呈示される漸進的な座屈のモードに加えて、エネルギを吸収する別のモードがある。
【0084】
図4及び図5は、2つの異なる衝撃速度、すなわち、4m/s及び6.7m/sで衝撃を受ける本発明による材料の場合のテスト結果の代表的なサンプルである。また、3つの異なる温度の材料を用いた。すなわち、−30℃という比較的冷たい温度、大気温度20℃、および110℃という比較的熱い温度である。図4においては、荷重に対して5°というチューブ角度を用いた。図5においては、荷重に対して30°というチューブ角度を用いた。
【0085】
図4及び図5のテスト結果は、衝撃イベント中の衝撃対象の加速度を測定する。この衝撃力は、該衝撃力は、単に、該衝撃対象の質量と、その加速度の積であるため、該衝撃対象の加速度に直接比例する。このテストの各々において、該衝撃力は、増加した後、一様に減少する。そのため、該衝撃エネルギは、制御され、かつ安定した方法で吸収される。
【0086】
様々なテスト結果が図6〜図8にまとめられている。関連する身体保護器具の着用者に伝わる衝撃力は、チューブ角度が増加するのにつれて減少する傾向があることが明らかである。これは特に、使用中の環境条件になりやすい大気温度または冷たい温度における場合である。
【0087】
衝撃イベントの高速ビデオ再生は、該チューブが変形するのにつれて、該衝撃対象が横方向に偏向することを示している。
【0088】
身体保護器具においては、該材料の剛性またはエネルギ吸収応答が、該器具の至る所で変化するように、衝撃面に対する該チューブの角度を変えることが可能である。一体コア材料を使用することによって、45°までの任意の角度でチューブから構成されるアレイを有する材料を成形することができる。このことは、該材料を、実質的な損耗をもたらす特定の角度に切断する必要性をなくす。
【0089】
図9は、本発明の第4の態様による、ユーザによって着用される身体保護器具、すなわち、安全ヘルメット100を示す。
【0090】
ヘルメット100は、発泡ポリスチレンフォームである第1の材料から形成されたスペーサ部材110を備える。スペーサ部材110は、スペーサ部材110の(弓状)主面内の選択された位置に、多数のレセプタクルまたはキャビティ112を画成する。
【0091】
第2の材料から形成されたインサート120、122、124が、各キャビティ内に封入されている。あるいは、スペーサ部材110内に、開口または凹部を形成することができる。このような構造体を発泡材料内に設ける方法は周知である。
【0092】
インサート120、122、124は、スペーサ部材110の形成中に配置することができ、または、例えば、スペーサ部材110内にポケットを形成することにより、後に挿入してもよい。
【0093】
各インサート120、122、124は、本発明の第1の実施形態について説明したようなエネルギ吸収チューブから構成されるアレイを備える。インサート122、124のうちのいくつかの場合、該チューブの軸は、ヘルメット100の衝撃面102に対して斜角で配置される。また、これらのインサート122、124に対しては、具体的な斜角は異ならせてもよい。残りのインサート120に対しては、該チューブの軸は、衝撃面102に対して垂直な角度で配置される。
【0094】
図10は、矢印140が、ヘルメット100の前部から外側を指しているヘルメット100の平面図である。
【0095】
より小さな放射状部を有するヘルメット100の前部及び後部において、ヘルメット100は、より堅くなっており、また、衝撃面102に対して90°の角度を有するインサート120を用いることが有益である。より高い放射状部分を有するヘルメット100の2つの側部において、ヘルメット100は、よりフレキシブルであり、また、衝撃面102に対して、30°の角度、およびさらに45°までの角度を有するインサート124を用いることが有益である。ヘルメット100の上部は、中間的な半径の部分を有し、また、衝撃面102に対して15°の角度を有するインサート120を用いることが有益である。
【0096】
任意の位置におけるヘルメットの剛性は、材料の剛性または厚さ、ならびに曲率半径により変化する可能性がある。該チューブの角度は、これらの要件に合うように変えることができ、ヘルメット100の全体的なエネルギ吸収性能を最適化することができる。
【0097】
前述したように、該インサートから構成されるアレイは、一体化構成要素として設けられる。該インサートは、どのような幾何学的形状であってもよい。該インサートの典型的な寸法は、矩形状インサートの場合は、75mmであり、円形インサートの場合には、直径90mmである。
【0098】
各アレイは、第1の不連続な面130と、第2の不連続な面132と、を画成する。これらの不連続な面には、シーリング材料(図示せず)が設けられる。このことは、発泡材料が該チューブの開放端部に入ることを防ぐ。
【0099】
インサート120、122は、衝撃荷重からの高レベルの保護を実現できる。該アレイは、衝撃がより頻繁に発生する、または、けがをしやすいユーザの体の部位に隣接する、あるいは、けがの影響がより深刻である、特定の所定の領域に配置される。また、該チューブの配置方向は、特定の位置に対して最適な保護を実現できるように配置することができる。
【0100】
ヘルメットは、許容可能なレベルの安全性を確実に満足させるように、これらの損傷を受けやすい位置で検査される傾向がある。European standard EC R22−05およびUS standard SNELL 2005という2つの安全性規格があり、どちらも同様の検査位置を指定している。図11及び図12は、EC R22−05の場合の検査位置151〜155を示す。
【0101】
検査位置151〜155までの距離は、バイザー開口162の中心上部に位置する基準点160からとる。これらの距離は、該規格に示されている。インサートは、これらの位置151〜155の各々に設けることができる。
【0102】
ヘルメット100の他の領域においては、発泡スペーサ部材110によって、許容可能なレベルの保護が設けられている。実際には、保護のレベルは、発泡コアのみを使用する従来のヘルメットのレベルと少なくとも等しい。
【0103】
本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び改良を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1a】本発明の第1の態様による安全ヘルメットの斜視図である。
【図1b】図1aの安全ヘルメットの一部の側断面図である。
【図2】図1aの安全ヘルメットに用いられるセルから構成されるチューブアレイの平面図である。
【図3】図1aの安全ヘルメットに用いられるセルから構成されるチューブアレイの側面図である。
【図4】様々なテスト条件下における、荷重に対してセルを5°で配置した場合のテスト結果のグラフのセレクションである。
【図5】様々なテスト条件下における、荷重に対してセルを30°で配置した場合のテスト結果のグラフのセレクションである。
【図6】セルを荷重に対して様々な角度で配置し、および3つの衝撃速度での、および低温における材料に対するテスト結果の概要のグラフである。
【図7】セルを荷重に対して様々な角度で配置し、および3つの衝撃速度での、および大気温度における材料に対するテスト結果の概要のグラフである。
【図8】セルを荷重に対して様々な角度で配置し、および3つの衝撃速度での、および高温における材料に対するテスト結果の概要のグラフである。
【図9】本発明の第4の態様による安全ヘルメットの一部の側断面図である。
【図10】図9の安全ヘルメットの一部の平面図である。
【図11】テスト箇所を示す安全ヘルメットの側面図である。
【図12】図11の安全ヘルメットの前面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって着用される身体保護器具であって、
衝撃面と、
エネルギ吸収セルから構成されるアレイであって、前記エネルギ吸収セルの各々がチューブを備え、1つ以上の前記エネルギ吸収セルのチューブの長手方向軸が、前記衝撃面に対して斜角で配置されている、アレイと
を備える身体保護器具。
【請求項2】
前記チューブの各々の軸が、前記衝撃面に対して垂直なラインに対して、5°〜45°の角度で配置される、請求項1に記載の身体保護器具。
【請求項3】
前記チューブの各々の軸が、前記衝撃面に対して垂直なラインに対して、15°〜30°の角度で配置される、請求項1に記載の身体保護器具。
【請求項4】
前記チューブの斜角配置が、前記衝撃面における衝撃対象の衝撃の横方向の偏向を引き起こす偏向手段を形成するようになっている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項5】
前記衝撃面が凸状である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項6】
内側面を有し、1つ以上の前記チューブの軸が、前記衝撃面から前記内側面に向かって延びている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項7】
前記アレイが、当該身体保護器具の面内の特定の領域に限定的に配置される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項8】
複数のアレイが、当該身体保護器具の種々の位置に設けられている、請求項1〜7に記載の身体保護器具。
【請求項9】
前記複数のアレイのうちの1つ以上が、前記複数のアレイの他のチューブに対して異なる斜角で配置されているチューブを含む、請求項8に記載の身体保護器具。
【請求項10】
1つ以上の前記チューブの軸が、前記衝撃面に対して垂直な角度で配置されているチューブから構成される1つ以上のアレイも含む、請求項8または9に記載の身体保護器具。
【請求項11】
前記複数のアレイの各々が、スペーサ部材に設けられたインサートを備える、請求項8〜10のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項12】
前記スペーサ部材が、少なくとも発泡材料で形成される、請求項11に記載の身体保護器具。
【請求項13】
当該身体保護器具が安全ヘルメットを備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項14】
実質的に、前記チューブの各々が、少なくとも他のチューブの側壁に当接する側壁を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項15】
実質的に、前記チューブの各々が、少なくとも他のチューブの側壁に接続されている側壁を有する、請求項1〜14に記載の身体保護器具。
【請求項16】
実質的に、前記チューブの各々が、少なくとも他のチューブの側壁に接着剤によって接続されている側壁を有する、請求項15に記載の身体保護器具。
【請求項17】
実質的に、前記チューブの各々が、当該チューブの長さ方向に実質的に沿って、少なくとも他のチューブの側壁に接続されている側壁を有する、請求項15または16に記載の身体保護器具。
【請求項18】
前記チューブの1つ以上が、第1の材料を備える内部コアと、第2の材料を備える外部コアとから形成することができる、請求項1〜17のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項19】
前記第1の材料及び前記第2の材料の各々がポリマーであり、前記第2の材料が、前記第1の材料よりも低い溶融温度を有する、請求項18に記載の身体保護器具。
【請求項20】
実質的に、前記チューブの各々が、少なくとも3つの他のチューブの近傍にあり、または隣接している、請求項1〜19のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項21】
実質的に、前記チューブの各々が、6つの他のチューブの近傍にあり、または隣接している、請求項1〜20のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項22】
前記チューブの各々が、2〜25mmの直径を有する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項23】
前記チューブの各々の側壁の厚さが、0.5mm未満である、請求項1〜22のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項24】
前記チューブの各々の長さが、10〜50mmである、請求項1〜23のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項25】
前記エネルギ吸収セルから構成されるアレイが、一体化構成要素として設けられる、請求項1〜24のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項26】
前記構成要素の密度が、60〜100kg/mである、請求項1〜25のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項27】
前記一体化構成要素が、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エチレンビニルアセテートまたはアクリロニトリルブタジエンスチレンのうちの1つを備える、請求項25に記載の身体保護器具。
【請求項28】
ユーザによって着用される身体保護器具であって、
衝撃面と、
それぞれがチューブを備える複数のエネルギ吸収セルから構成されるアレイと、
前記衝撃面において、衝撃対象の衝撃の横方向の偏向を引き起こすように構成された偏向手段と
を備える身体保護器具。
【請求項29】
前記偏向手段が、前記衝撃面に対して斜角における前記チューブの各々の軸の配置によって設けられる、請求項28に記載の身体保護器具。
【請求項30】
前記チューブの各々の軸が、前記衝撃面に対して垂直なラインに対して5°〜45°の角度で配置される、請求項29に記載の身体保護器具。
【請求項31】
前記アレイが、当該身体保護器具の面内の特定の領域に限定的に配置される、請求項28〜30のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項32】
複数の前記アレイが、当該身体保護器具の種々の位置に設けられる、請求項28〜30のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項33】
前記複数のアレイのうちの1つ以上が、前記複数のアレイのうちの他のチューブに対して異なる斜角で配置されているチューブを含む、請求項32に記載の身体保護器具。
【請求項34】
第1の方向に加えられた衝撃荷重によって与えられるエネルギを吸収する方法であって、
エネルギ吸収セルから構成されるアレイを設けるステップであって、前記エネルギ吸収セルの各々がチューブを備えるステップと、
前記エネルギ吸収セルのうちの1つ以上のチューブの長手方向軸が、前記第1の方向に対して斜角となるように、前記アレイを配置するステップと
を備える方法。
【請求項35】
ユーザによって着用される身体保護器具であって、
少なくとも第1の材料から形成され、スペーサ部材の面内に1つ以上のレセプタクルを画成するスペーサ部材と、
第2の材料から形成される1つ以上のインサートであって、前記スペーサ部材のレセプタクルに配置されている、1つ以上のインサートと
を備える身体保護器具。
【請求項36】
前記レセプタクルが、開口、凹部またはキャビティである、請求項35に記載の身体保護器具。
【請求項37】
前記スペーサ部材が、前記スペーサ部材の面内の選択された位置に、複数のレセプタクルを画成する、請求項35または36に記載の身体保護器具。
【請求項38】
前記第1の材料が発泡材を含む、請求項35〜37のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項39】
前記インサートが、エネルギ吸収セルから構成されるアレイを備え、前記エネルギ吸収セルの各々が、チューブを備える、請求項35〜38のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項40】
衝撃面を含み、1つ以上のチューブの軸が、前記衝撃面に対して斜角で配置される、請求項39に記載の身体保護器具。
【請求項41】
前記1つ以上のチューブの軸が、前記衝撃面に対して垂直なラインに対して5°〜45°の角度で配置される、請求項40に記載の身体保護器具。
【請求項42】
前記チューブの斜角配置が、衝撃対象の横方向の偏向を引き起こす偏向手段を形成するようになっている、請求項40または41に記載の身体保護器具。
【請求項43】
内面を含み、前記1つ以上のチューブの軸が、前記衝撃面から前記内面に向かって延びている、請求項35〜42のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項44】
当該身体保護器具が、安全ヘルメットを備える、請求項35〜43のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項45】
実質的に、前記チューブの各々が、少なくとも別のチューブの側壁に当接する側壁を有する、請求項39〜43のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項46】
実質的に、前記チューブの各々が、少なくとも別のチューブの側壁に接続されている側壁を有する、請求項45に記載の身体保護器具。
【請求項47】
実質的に、前記チューブの各々が、前記チューブの長さ方向に実質的に沿って、少なくとも他のチューブの側壁に接続されている側壁を有する、請求項46に記載の身体保護器具。
【請求項48】
前記エネルギ吸収セルから構成されるアレイが、一体化構成要素として設けられる、請求項39〜43、45〜47のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項49】
前記アレイが、第1の不連続な面及び第2の不連続な面を画成し、前記第1の不連続な面及び前記第2の不連続な面の一方または両方にシーリング材料が設けられる、請求項39〜43または45〜48のいずれか一項に記載の身体保護器具。
【請求項50】
ユーザによって着用される身体保護器具を形成する方法であって、
第1の材料からスペーサ部材を形成するステップであって、前記スペーサ部材が、前記スペーサ部材の面内に1つ以上のレセプタクルを画成する、ステップと、
第2の材料から1つ以上のインサートを形成するステップと、
前記インサートを前記スペーサ部材のレセプタクルに配置するステップと
を備える方法。
【請求項51】
前記スペーサ部材が、前記スペーサ部材の面内における選択された位置に、複数のレセプタクルを画成する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記スペーサ部材を形成するステップの前または前記スペーサ部材を形成するステップ間に、前記インサートを前記レセプタクルに配置するステップを含む、請求項50または51に記載の方法。
【請求項53】
前記スペーサ部材内に前記インサートを封入するステップを含む、請求項50〜52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記第1の材料が発泡材を備える請求項50〜53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記インサートが、エネルギ吸収セルから構成されるアレイを備え、前記エネルギ吸収セルの各々が、チューブを備える、請求項50〜54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記アレイが、第1の不連続な面及び第2の不連続な面を画成し、前記方法が、前記第1の不連続な面及び前記第2の不連続な面の一方または両方に、シーリング材を設けるステップを含む、請求項55に記載の方法。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公表番号】特表2009−513841(P2009−513841A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538406(P2008−538406)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【国際出願番号】PCT/GB2006/004065
【国際公開番号】WO2007/052015
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(506211735)ロイド (スコットランド) リミテッド (3)
【Fターム(参考)】