説明

躯体蓄熱空調方法

【課題】結露を発生することなく、大きな蓄熱量を蓄えることのできる躯体蓄熱空調方法を提供する。
【解決手段】被空調室20の天井を成す躯体12に冷却エアを吹きつけて躯体12に蓄熱する際、躯体12を床面とする被空調室40で除湿空調を行う。その際、被空調室40で躯体12の表面温度を測定するとともに、被空調室40内の温湿度を測定し、これらの測定値に基づいて除湿空調を行う。さらに、被空調室40の内圧が外気圧よりも高くなるように空調する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は躯体蓄熱空調方法に係り、特にオフィスビル等の躯体蓄熱空調方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギー対策などの観点から、ビル空調に躯体蓄熱空調システムが用いられる。躯体蓄熱空調システムは、電力料金が安い夜間に建築躯体を冷却して蓄熱することによって、昼間の空調負荷を減らすシステムであり、たとえば天井裏空間に設けられた空調機によって天井のスラブを夜間に冷却する。これにより、昼間に天井のスラブから冷熱が放熱されるので、昼間の冷却負荷が減少し、空調のランニングコストを削減することができる。
【特許文献1】特開2000−157964号公報
【特許文献2】特開2005−161226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の躯体蓄熱空調システムは、蓄熱を行ったスラブの上層階の床面で結露が発生し、電気機器等が故障するおそれがあった。このため、従来の躯体蓄熱空調システムでは、躯体をあまり冷却することができず、大きな蓄熱量を蓄えることができないという問題があった。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、結露を発生することなく、大きな蓄熱量を蓄えることのできる躯体蓄熱空調方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、第1の被空調室の天井を成す躯体に冷却エアを吹きつけて該躯体に蓄熱する躯体蓄熱空調方法において、前記躯体の蓄熱運転時に、該躯体を床面とする第2の被空調室で除湿空調を行うことを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、躯体の蓄熱運転を行うとともに躯体の上の第2の被空調室で除湿空調を行うので、第2の被空調室で結露が発生することを防止できる。したがって、躯体を従来よりも冷却することができ、躯体の蓄熱量を大きくすることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記冷却エアの吹きつけ位置における前記第2の被空調室側での前記躯体の表面温度を測定するとともに、前記第2の被空調室の内部の露点温度を求め、該露点温度と前記表面温度に基づいて前記除湿空調を制御することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、蓄熱運転時に第2の被空調室内で最も温度が低い表面温度を測定するとともに第2の被空調室の内部の露点温度を求め、この露点温度と表面温度とを比較して除湿運転を制御するので、除湿運転を最小限に抑えながら結露を防止することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は請求項2の発明において、前記表面温度の変化を予測するとともに前記露点温度の変化を予測し、該予測した表面温度が前記予測した露点温度よりも高くなるように前記除湿空調を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明によれば、表面温度と露点温度を予測して除湿空調を制御するので、結露の発生をより確実に防止することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は前記目的を達成するために、第1の被空調室の天井を成す躯体に冷却エアを吹きつけて該躯体に蓄熱する躯体蓄熱空調方法において、前記躯体の蓄熱運転時に、該躯体を床面とする第2の被空調室の内圧が大気圧よりも大きくなるように空調することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、第2の被空調室の内圧を大気圧よりも大きくなるように空調することによって、第2の被空調室に高湿度の外気が入り込むことを防止することができる。したがって、第2の被空調室の内部を低い湿度に保つことができ、第2の被空調室で結露が発生することを防止することができる。これにより、躯体を従来よりも冷却することができ、躯体の蓄熱量を大きくすることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は請求項4の発明において、前記第2の被空調室に外気を除湿して供給することによって、該第2の被空調室の内圧を大気圧よりも大きくすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、躯体の蓄熱運転時に、第2の被空調室で除湿空調を行ったり、第2の被空調室の内圧を大気圧よりも大きくなるように空調したので、第2の被空調室で結露が発生することを防止でき、躯体を従来よりも冷却して蓄熱量を大きくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下添付図面に従って本発明に係る躯体蓄熱空調方法の好ましい実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る躯体蓄熱空調方法を適用した空調システム10の第1の実施形態を模式的に示す断面図である。同図に示す建屋内には、コンクリート製の躯体12によって上下に仕切られた二つの被空調室20、40が設けられている。躯体12は、被空調室20の天井を成すとともに、被空調室40の床面を構成している。
【0017】
被空調室20の上部は天井部材22によって仕切られ、天井裏空間24が形成されている。天井裏空間24には、被空調室20を空調するための室内機26が設けられる。室内機26は屋外の室外機28に接続され、この室外機28との間で熱媒体を循環させることによって、エアを冷却して吹き出すように構成される。室内機26の吹出口にはダクト30が接続され、このダクト30は切替ダンパ32に接続される。切替ダンパ32は、天井部材22に設けられた吹出口34と、天井の躯体12に向けて開口された吹出口36とに接続されるとともに、その吹出口34と吹出口36の一方を選択して室内機26に連通するように切替制御される。したがって、昼間の通常の空調運転時には室内機26を吹出口34に連通して、冷却エアを被空調室20に給気することができ、夜間の蓄熱運転時には室内機26を吹出口36に連通して、冷却エアを躯体12に吹きつけることができる。
【0018】
天井部材22には、排気口38、38が形成されており、通常の空調運転時には、被空調室20内のエアが排気口38、38から天井裏空間24に吸引される。そして、室内機26によって冷却された後、吹出口34から吹き出される。
【0019】
なお、図1には省略したが、外気を空調して被空調室20に給気する外気処理装置を設けてもよい。
【0020】
一方、被空調室40は、その上部が天井部材42によって仕切られ、天井裏空間44が形成されている。天井裏空間44には、被空調室40を空調するための室内機46が設けられている。室内機46は屋外の室外機48に接続され、この室外機48との間で熱媒体を循環させることによって、エアを冷却して吹き出すように構成される。
【0021】
被空調室40の天井部材42には、給気口50と排気口52が設けられる。給気口50には給気ダクト54が接続され、排気口52には排気ダクト56が接続される。給気ダクト54と排気ダクト56は、メンテナンス室58の外気処理装置60に接続されており、外気処理装置60は、排気ダクト56からエアを吸引し、温度及び湿度を調節して給気ダクト54に送気するように構成される。これにより、被空調室40内のエアを外気処理装置60に循環させて、被空調室40内の温湿度を調節することができる。
【0022】
外気処理装置60は、外気ダクト62を介して外気取入口64に接続される。したがって、外気処理装置60に外気を取り入れることができ、外気の温湿度を調節して被空調室40に給気することができる。上記の排気ダクト56及び外気ダクト62にはそれぞれダンパ66、68が配設されており、排気量及び外気取入量を調節できるようになっている。
【0023】
被空調室40には、躯体12の表面温度を測定する表面温度センサ70が設けられる。表面温度センサ70は、吹出口36からの冷却エアの吹き付け位置の反対側に設けられている。これにより、吹出口36から冷却エアを吹き出して躯体12を冷却した際に、被空調室40内で最も低い温度を測定することができる。
【0024】
また、被空調室40には、温度及び湿度を測定する温湿度センサ72が設けられている。なお、温湿度センサ72は、露点温度を求めることができるものであればよく、たとえば光学式の露点温度センサを用いてもよい。
【0025】
さらに、被空調室40の内部には圧力センサ74が設けられており、被空調室40の外部に設けられた圧力センサ76とともに、被空調室40の内圧と大気圧との微差圧力を検出できるようになっている。
【0026】
上述した表面温度センサ70、温湿度センサ72、圧力センサ74、76は、コントローラ78に接続されている。コントローラ78は、外気処理装置60に接続されており、各センサ70、72、74、76の測定値に基づいて外気処理装置60の駆動を制御するように構成される。具体的には、まず、表面温度センサ70の測定値と、過去の蓄熱運転時のデータから、表面温度の変化を予測する。一方で、温湿度センサ72の測定値から露点温度を算出するとともに、過去の除湿運転時のデータから、露点温度の変化を予測する。そして、表面温度の予測値が露点温度の予測値よりも常に高くなるように、外気処理装置60の駆動を制御して除湿空調を行う。これにより、被空調室40では、表面温度が露点温度よりも常に高くなるので、結露の発生を防止することができる。
【0027】
また、蓄熱運転中に圧力センサ74、76の測定値を比較し、被空調室40の内圧が大気圧よりも低い場合には、外気処理装置60のダンパ68を開いて外気の取入量を増やし、被空調室40の内圧が大気圧よりも大きくなるように外気処理装置60を制御する。これにより、被空調室40では、大気圧よりも常に高くなるので、外部から高い湿度の外気が被空調室40に入り込むことを防止することができ、被空調室40を常に低い湿度に保つことができる。なお、被空調室40の内圧が大気圧よりも高い場合であっても、予め設定した上限値を超えている場合には、ダンパ68の開度を小さくして、外気取入量を減少させる。
【0028】
次に上記の如く構成された空調システム10の躯体蓄熱空調方法について説明する。図2は、通常の空調運転から蓄熱運転に切り替える際のフローを示している。
【0029】
同図に示すように、まず、蓄熱運転を開始する条件(本実施形態では、蓄熱運転の開始予定時刻)になったか否かを判断する(ステップS1)。そして、蓄熱運転を開始する条件になった場合には、図1の切替ダンパ32を切り替えて蓄熱運転を開始する(ステップS2)。すなわち、室内機26からの冷却エアを躯体12に吹きつけ、躯体12へ冷熱を蓄熱する。その際、躯体12に吹き付ける冷却エアは、蓄熱運転の終了予定時刻に所望の蓄熱量になるような一定温度、一定風量に制御される。
【0030】
蓄熱運転中、コントローラ78は、表面温度センサ70の測定値と過去の蓄熱運転データから表面温度の変動を予測する。また、コントローラ78は、温湿度センサ72の測定値から露点温度を算出するとともに、過去の蓄熱運転データから露点温度の変動を予測する。そして、コントローラ78は、露点温度の予測値Tdと表面温度の予測値Tsとを比較し(ステップS3)、Tsが常にTdよりも高くなるように外気処理装置60を制御する。すなわち、TsがTdよりも低くなることが予測される場合には、外気処理装置60を駆動することによって、除湿空調を行う(ステップS4)。これにより、被空調室40には除湿エアが給気されるので、露点温度を下げることができ、表面温度を露点温度よりも常に高く維持することができる。このように露点温度を表面温度よりも常に高くなるように制御することによって、被空調室40内で結露が発生することを防止することができる。
【0031】
また、コントローラ78は、蓄熱運転中に被空調室40の内圧と大気圧(外圧)とを比較し(ステップS5)、被空調室40の内圧が大気圧よりも低い場合には、外気処理装置60のダンパ68を開いて外気の取入量を増やす(ステップS6)。これにより、被空調室40の内圧を高めることができ、被空調室40の内圧を大気圧よりも高い状態に維持することができる。したがって、外部から高い湿度の外気が被空調室40に入り込むことを防止することができ、被空調室40を常に低い湿度に保つことができる。
【0032】
このように本実施の形態は、蓄熱運転時に外気処理装置60で被空調室40を除湿運転することによって、被空調室40で結露が発生することを防止することができる。また、本実施の形態は、蓄熱運転時に被空調室40の内圧を大気圧よりも高めることによって、高湿度の外気が被空調室40に入り込むことを防止したので、被空調室40で結露が発生することを防止することができる。したがって、本実施の形態によれば、蓄熱運転時に躯体12の温度を従来よりも大きく下げることができ、蓄熱量を増加させることができるので、ランニングコストを従来よりも下げることができる。
【0033】
上記の如く蓄熱運転を行い、蓄熱運転の終了条件(たとえば時刻や蓄熱量等)になった際に蓄熱運転を終了し、通常の空調運転に切り替える(ステップS7)。すなわち、切替ダンパ32を切り替えて、室内機26からの冷却エアが被空調室20に給気されるようにする。その際、被空調室20内のエアが排気口38から天井裏空間24に吸い込まれ、躯体12に蓄えられた冷熱が放熱される。
【0034】
図3は第2の実施形態の空調システムの構成を模式的に示す断面図である。同図に示すように、被空調室40の下部は床面形成部材82で仕切られ、床下空間84が形成されている。外気処理装置60は、ダクト86を介して床下空間84に接続されており、空調エアを床下空間84に給気するようになっている。なお、床下空間84には複数の開口88、88が形成されており、この開口88、88を介して床下空間84のエアが被空調室40に給気される。
【0035】
上記の如く構成された第2の実施形態によれば、蓄熱運転時に、外気処理装置60で除湿した除湿エアが床下空間84に給気される。したがって、蓄熱運転時に最も温度が低下する床下空間84に除湿エアが直接給気されるので、結露の発生をより確実に防止することができる。
【0036】
なお、図3には、建屋内のエアを排気ファン90、90で排気する例が示されている。この排気ファン90、90はトイレ等に設けられ、通常24時間駆動される。このような排気ファン90を有する建屋の場合には、排気ファン90と外気処理装置60とを連動させ、被空調室40の内圧が常に大気圧より高くなるように制御する。
【0037】
また、図3には、蓄熱運転を行う被空調室20のフロアにおいて、排気ファン90を吹き抜けのコミュニケーションシャフト92に連通させた例が示されている。このように蓄熱運転を行うフロアで他の階の余剰空気を排気することによって、蓄熱における熱効率を高めることができる。
【0038】
なお、上述した第1、第2の実施形態では、外気処理装置60を駆動して除湿運転を行うようにしたが、室内機46や室外機48を駆動して第2の被空調室40を除湿空調してもよい。
【0039】
また、上述した第1、第2の実施形態では、表面温度の予測値や露点温度の予測値に基づいて除湿空調を制御するようにしたが、これに限定するものではなく、常に除湿空調を行ったり、過去の蓄熱運転のデータに基づいて定期的に除湿空調するようにしてもよい。
【0040】
また、上述した第1、第2の実施形態では、一つの階のみで蓄熱運転する例で説明したが、複数階で蓄熱運転するようにしてもよい。この場合、蓄熱運転する全ての階に対して上の階で除湿空調するとよい。
【0041】
さらに、上述した第1、第2の実施形態は、所定の蓄熱開始時刻で蓄熱を開始するようにしたが、残業などの諸事情により蓄熱開始時刻が遅れる場合には、以下に示す蓄熱量確保運転を行うとよい。
【0042】
図4は、蓄熱量確保運転を行った制御の一例を示している。同図において実線は、所定の蓄熱運転開始時刻(0h)から10時間で目標蓄熱量(すなわち蓄熱量100%)となるように蓄熱を行った例を示しており、二つの点線はそれぞれ蓄熱運転時刻が約2時間弱、約3時間弱遅れた場合の例を示している。
【0043】
蓄熱開始時刻が遅れた場合は、まず、コントローラ78が当初の蓄熱終了時刻(すなわち10h後)で目標蓄熱量(100%)となるよう、冷却エアの温度及び風量を一定値として算出する。コントローラ78は、その算出した温度及び風量になるように、室内機26及び室外機28を制御する。すなわち、室外機28内の圧縮機を制御して熱媒体の循環量を増加することによって冷却エアの温度を低下させたり、室内機26内のファンの回転数を上昇させることによって冷却エアの風量を増加させたりする。これにより、蓄熱量の経時曲線(点線)は当初の予定(実線)よりも傾きが大きくなり、当初の蓄熱量終了時刻(10h後)に目標蓄熱量(100%)となるように制御される。
【0044】
このように、躯体12に吹き付ける冷却エアの温度及び風量の最適値を算出し、その最適値に制御することによって、蓄熱量を当初の予定で確実に終了しつつ、省エネ運転を行うことができる。
【0045】
図5は、図4と異なる蓄熱量確保運転の例を示している。同図において実線は当初の蓄熱開始時刻(0h)で蓄熱を開始した例であり、点線はそれぞれ約2時間弱、約3時間弱遅れて蓄熱を開始した例を示している。
【0046】
蓄熱開始時刻が遅れた場合は、まず、蓄熱能力を最大にした状態で蓄熱運転を開始する。すなわち、室外機28内の圧縮機を制御して熱媒体の循環量を最大にして冷却エアの温度を低下させたり、室内機26内のファンの回転数を上昇させることによって冷却エアの風量を増加させたりする。これにより、蓄熱量の経時曲線(点線)は当初の予定(実線)よりも傾きが大きくなり、当初の予定(実線)に近づく。
【0047】
次いで、当初の予定(実線)に近づくにつれて、蓄熱能力(冷却エアの温度と送風量)を、当初(実線)の制御値に徐々に戻していく。すなわち、冷却エアの温度を上昇させたり、冷却エアの風量を低下させたりすることによって、当初の制御値に戻していく。これにより、蓄熱量の経時曲線(点線)は、当初の予定(実線)に重なり、当初の予定どおりに蓄熱を完了する。
【0048】
上記の如く蓄熱量確保運転を行うことによって、蓄熱開始時刻が遅れた場合にも、当初の終了予定時刻に所望の蓄熱量を確保することができ、且つ、当初の制御に重なるので安定した運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明を適用した空調システムの第1の実施形態を模式的に示す断面図
【図2】躯体蓄熱空調方法を示すフロー図
【図3】本発明を適用した空調システムの第2の実施形態を模式的に示す断面図
【図4】蓄熱量確保運転の例を示す蓄熱量経時変化図
【図5】蓄熱量確保運転の例を示す蓄熱量経時変化図
【符号の説明】
【0050】
10…空調システム、12…躯体、20…被空調室、22…天井部材、24…天井裏空間、26…室内機、28…室外機、32…切替ダンパ、34、36…吹出口、40…被空調室、42…天井部材、44…天井裏空間、46…室内機、48…室外機、50…給気口、52…排気口、60…外気処理装置、66、68…ダンパ、70…表面温度センサ、72…温湿度センサ、74、76…圧力センサ、78…コントローラ、82…床面形成部材、84…床下空間、90…排気ファン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の被空調室の天井を成す躯体に冷却エアを吹きつけて該躯体に蓄熱する躯体蓄熱空調方法において、
前記躯体の蓄熱運転時に、該躯体を床面とする第2の被空調室で除湿空調を行うことを特徴とする躯体蓄熱空調方法。
【請求項2】
前記冷却エアの吹きつけ位置における前記第2の被空調室側での前記躯体の表面温度を測定するとともに、前記第2の被空調室の内部の露点温度を求め、該露点温度と前記表面温度に基づいて前記除湿空調を制御することを特徴とする請求項1に記載の躯体蓄熱空調方法。
【請求項3】
前記表面温度の変化を予測するとともに前記露点温度の変化を予測し、該予測した表面温度が前記予測した露点温度よりも高くなるように前記除湿空調を制御することを特徴とする請求項2に記載の躯体蓄熱空調方法。
【請求項4】
第1の被空調室の天井を成す躯体に冷却エアを吹きつけて該躯体に蓄熱する躯体蓄熱空調方法において、
前記躯体の蓄熱運転時に、該躯体を床面とする第2の被空調室の内圧が大気圧よりも大きくなるように空調することを特徴とする躯体蓄熱空調方法。
【請求項5】
前記第2の被空調室に外気を除湿して供給することによって、該第2の被空調室の内圧を大気圧よりも大きくすることを特徴とする請求項4に記載の躯体蓄熱空調方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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