説明

車両および他の物体用のリフトプラットフォーム

【課題】より高い信頼性およびユーザの使いやすさを有する、物体を上昇させるデバイスを提供すること。
【解決手段】第1の管状の本体(2)および第2の管状の本体(4)を有し、第2の管状の本体(4)は、第1の管状の本体の長手方向(L)に第1の管状の本体(2)に対し移動可能であり、第1の本体(2)の内部に第1の液体媒体(7)用の第1の受け入れチャンバ(6)が備えられ、第2の受け入れチャンバ(8)と、第1のチャンバ(6)から第2のチャンバ(8)に第1の液体媒体(7)を輸送する線接続(10)とが備えられており、該デバイス(1)が、第1の媒体と異なる媒体(9)を第1のチャンバ(6)に供給する供給線(12)を有することと、線接続(10)が、少なくとも第1のチャンバ(6)および/または該第2のチャンバ(8)内部の複数の区画を走ることとを特徴とする、物体および特に車両をリフトするデバイス(1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の詳細な説明)
(説明)
本発明は、物体、特に車両をリフトする(lifting)ためのデバイスに関する。本発明は、自動車用のリフトプラットフォームに関して説明されるが、本発明はまた、他の物体を持ち上げるのにも適していることが指摘される。
【背景技術】
【0002】
そのようなリフト(lift)は、従来技術においてある時期、公知であった。床下式リフトプラットフォームおよび床上式リフトプラットフォームの両方は、従来技術から公知である。床下式リフトプラットフォームは、通常、第2の円筒形ピストンに対して可動であり流体圧式駆動装置によって作動される第1の円筒形ピストンを有するピストン配置を有する。油は、通常、従来技術において流体圧媒体として用いられる。
【0003】
従来技術からさらに公知のことは、第1に、ピストンのうちの1つ(例えば、固定式ピストン)に空気を供給し、このようにして、ピストン配置の1つの領域からその配置の別の領域に流体圧媒体を排出させ、それによって、リフトプラットフォームの動きを達成することである。ピストン配置の1つの領域から別の領域に流体圧媒体を移動させるために、通常ピストン配置の外壁上に、この移動を達成させる弁および線接続が備えられている。しかしながらこれらの線接続は、一部には干渉の影響を受けやすく、第2に、一部の条件下において、機械工の仕事を妨げ得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(概要)
従って本発明は、より高い信頼性とユーザの使いやすさとを有する、物体を上昇させるためのデバイスを提供するという目的に基づく。本発明に従うと、このことは、請求項1に記載のデバイスによって達成される。有利な実施形態および改良は、従属請求項の目的である。
【0005】
物体、特に車両を上昇させるための本発明に従うデバイスは、第1の管状の本体および第2の管状の本体を有し、第2の管状の本体は、第1の管状の本体の長手方向に第1の管状の本体に対して移動可能である。さらに、第1の管状の本体の内部に液体媒体のための第1の受け入れチャンバが備えられ、さらに、第2の受け入れチャンバと、第1の受け入れチャンバから第2の受け入れチャンバに流体媒体を輸送するための線接続とが備えられている。
【0006】
本発明に従って、デバイスは、第1の媒体とは異なるさらなる媒体を第1の受け入れチャンバに供給するための供給線を有し、該線接続は、少なくとも、第1または第2の受け入れチャンバの内の複数の区画を走る。
【0007】
用語「管状の本体」は、特に、互いに対して伸縮自在に延長され得るピストンをいうが、これに限定されない。第1の受け入れチャンバに、気体媒体の加圧によって第2の受け入れチャンバの中に前進させられ得る流体の流体圧媒体が含まれる。このプロセスは、第2の受け入れチャンバを拡張し、それゆえに、第2の管状の本体を上昇させる。第1または第2の受け入れチャンバ内の線接続の誘導は、この線接続が第1の管状の本体の内部に導かれ、それゆえに干渉の影響を受けることが少なくなることを達成する。この線はまた、サービス要員の作業を妨げない。
【0008】
好ましくは、第1の媒体とは異なるさらなる媒体は、気体媒体、特に空気である。しかしながら、第1の媒体とは混合しない媒体をさらなる媒体として選択することも可能である。従って、例えば、第1の媒体として水が、そして第2の媒体として油が、提供され得る。
【0009】
好ましくは、線接続は、基本的には完全に、第1の受け入れチャンバまたは第2の受け入れチャンバ内を走り、好ましくは、第1の受け入れチャンバ内を走る。しかしながら、例えば、収縮状態でリフトプラットフォームを用いて、第2の受け入れチャンバが第1の受け入れチャンバを囲み、線接続が第1の受け入れチャンバの外壁と第2の受け入れチャンバの内壁との間のギャップ、従って、第2の受け入れチャンバ内に備えられることも可能である。本発明に従って、概して、線接続は、より大きな断面積を有する管状の本体内、および、好ましくは、より小さい断面積を有する管状の本体内に配置される。正確な設計はまた、2つの管状の本体のうちのどちらかが固定して設計され、どちらかが可動するように設計されるかにも依存することが指摘される。
【0010】
好ましくは、供給線は、第1の受け入れチャンバ内の少なくとも複数の区画に走る。しかしながら、例えば、供給線が、第1の管状の本体の外側であるが第2の管状の本体の内側を走り、例えば、第1の管状の本体に配置される第1の受け入れチャンバにおける端部区画において開放されることも可能である。好ましくは、供給線は、弁などの入口から開始し、第1の受け入れチャンバ内または第1の管状の本体内を実質的に全部に走る。好ましくは、線接続はまた、第1の受け入れチャンバ内を大部分、好ましくは全部に走る。しかしながら、このことは、第2の受け入れチャンバの中に突き出るこの線接続の開放領域を無視する。
【0011】
さらなる有利な実施形態において、線接続は剛性の管として設計される。この実施形態において、受け入れチャンバは、その受け入れ容積を変更しないので、線接続は剛性の管として設計され得ることは考慮に入れなければならない。この実施形態は、摩擦の受けやすさを低下させる。さらなる有利な実施形態において、線接続は、流体媒体内を走る。このことは、受け入れチャンバは流体媒体で満たされ、線接続は、同様にこの流体媒体内を走ることを意味する。
【0012】
さらなる有利な実施形態において、供給線は、流体媒体内を走る。有利なことに、線接続および供給線は、互いに、流体媒体内を平行に走る。供給線はまた、好ましくは、剛性の管として設計される。
【0013】
さらなる有利な実施形態において、第1の管状の本体は、固定して配置される。このことは、第1の管状の本体すなわち第1のピストンが、例えば、床の中に入れられ、第2の管状の本体が、第1の管状の本体に関係して動くことを意味する。用語「管状の本体」はまた、端部において閉鎖される本体を含むことが指摘される。概して、この説明の文脈において、管状の本体は、それらの内部に空洞を有する本体である。
【0014】
逆に、可動の管状の本体内に供給線および線接続を配置することも可能である。
【0015】
さらなる有利な実施形態において、線接続の1つの端部区画に弁が配置され、この弁は第1の管状の本体の中に突き出る。従って、この弁は流体媒体を制御するように働き、該流体媒体は第1の管状の本体すなわち流体圧シリンダに供給される。好ましくは、この弁は、低い方の端部すなわち管状の本体のベースプレートに配置される。好ましくは、第2の弁は、供給線上に配置される。
【0016】
さらなる有利な実施形態において、供給線は気体媒体のための貯槽に接続される。好ましくは、これは、所定の圧力において、気体媒体を第1の供給線に輸送するコンプレッサまたは同様なものである。
【0017】
さらなる有利な実施形態において、液体媒体は水を含む。流体圧媒体として通常油を用いる従来のリフトプラットフォームとは対照的に、この場合においては、流体圧媒体として水が用いられ、ここで腐食を防ぐ添加剤が適用可能である。水の使用は油の使用より有利である。なぜなら流体圧媒体としての水は、処分するのが非常に容易であり、従って、より環境に優しいものとして見なされ得るからである。さらなる有利な実施形態において、気体媒体は空気である。
【0018】
本発明はさらに、上記のタイプの少なくとも1つのデバイスを有するリフトプラットフォームに関する。有利なことにリフトプラットフォームは、上記のタイプの少なくとも2つのデバイスを有し、該少なくとも2つのデバイスは、特に好ましくは、互いに同時に制御され得る。
【0019】
有利なことに、対応するリフトプラットフォームは、供給線への気体媒体の供給を制御する制御弁も有する。制御弁は、好ましくは、管状の本体に対して分離される。制御弁は、同様に、気体媒体の供給を可能にするが、供給線上に配置される制御弁はまた、制御線を通って制御され得る。
【0020】
例えば、本発明は以下のことを提供する。
【0021】
(項目1)
物体および特に車両をリフトするためのデバイス(1)であって、第1の管状の本体(2)および第2の管状の本体(4)を有し、該第2の管状の本体(4)は、該第1の管状の本体の長手方向(L)に該第1の管状の本体(2)に対して移動可能であり、該第1の管状の本体(2)の内部に第1の液体媒体(7)のための第1の受け入れチャンバ(6)が備えられ、第2の受け入れチャンバ(8)と、該第1の受け入れチャンバ(6)から該第2の受け入れチャンバ(8)に第1の液体媒体(7)を輸送するための線接続(10)とが備えられており、該デバイス(1)が、該第1の媒体とは異なるさらなる媒体(9)を該第1の受け入れチャンバ(6)に供給するための供給線(12)を有することと、該線接続(10)が、少なくとも、該第1の受け入れチャンバ(6)および/または該第2の受け入れチャンバ(8)の内部の複数の区画を走ることとを特徴とする、デバイス(1)。
【0022】
(項目2)
上記供給線(12)は、少なくとも、上記第1の受け入れチャンバ(6)内の複数の区画を走ることを特徴とする、項目1に記載のデバイス(1)。
【0023】
(項目3)
上記線接続(10)は剛性の管として形成されることを特徴とする、項目1および項目2のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【0024】
(項目4)
上記線接続(10)は上記液体媒体(7)の中を走ることを特徴とする、項目1〜項目3のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【0025】
(項目5)
上記供給線(12)は上記液体媒体(7)の中を走ることを特徴とする、項目1〜項目4のうちのいずれかに記載のデバイス(1)。
【0026】
(項目6)
上記第1の管状の本体(2)は固定して配置されることを特徴とする、項目1〜項目5のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【0027】
(項目7)
上記線接続(10)の端部区画に弁(26)が配置され、この弁(26)は上記第1の管状の本体(2)の中に突き出ることを特徴とする、項目1〜項目6のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【0028】
(項目8)
第2の弁は、上記供給線(12)上に備えられることを特徴とする、項目1〜項目7のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【0029】
(項目9)
上記供給線(12)は、上記気体媒体(9)のための貯槽に接続されることを特徴とする、項目1〜項目8のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【0030】
(項目10)
上記液体媒体(7)は水を含むことを特徴とする、項目1〜項目9のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【0031】
(項目11)
上記気体媒体(9)は空気(9)であることを特徴とする、項目1〜項目10のうちの少なくとも1つに記載のデバイス。
【0032】
(項目12)
項目1〜項目11のいずれかに記載の少なくとも1つのデバイス(1)を有するリフトプラットフォーム。
【0033】
(開示の概要)
本発明は、物体および特に車両をリフトするためのデバイス(1)であって、第1の管状の本体(2)および第2の管状の本体(4)を有し、該第2の管状の本体(4)は、該第1の管状の本体(2)の長手方向(L)に該第1の管状の本体(2)に対して移動可能であり、該第1の管状の本体(2)の内部に液体媒体(7)のための第1の受け入れチャンバ(6)が備えられ、液体媒体のために、第2の受け入れチャンバ(8)と、該第1の受け入れチャンバ(6)から該第2の受け入れチャンバ(8)に液体媒体(7)を輸送するための線接続(10)とが備えられている、デバイスに関する。本発明に従って、該デバイス(1)は、気体媒体(9)を該第1の受け入れチャンバ(6)に供給するための供給線(12)を有し、該線接続(10)は、少なくとも、該第1の受け入れチャンバ(6)の内部の複数の区画を走る。
【0034】
さらなる利点および実施形態は、添付の図面から明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1は、物体をリフトするための本発明に従う、デバイス1の線による上面図を示す。このデバイスは、第1の管状の本体2および第2の管状の本体4を有する。図1に示される実施形態において、管状の本体2、4の両方は、円筒形の断面を有する管として形成される。さらに2つの管2、4は、ここでは互いに同心で配置される。
【0036】
少なくとも第2の管状の本体4は、好ましくは、第1の管状の本体2もであるが、アルミニウムから作られ、2つの管は、好ましくは、押し出し成形される。第2の管状の本体4は、外側管24および内側管25を有する。この外側管24と内側管25との間に複数のウエブ(図示されていない)が配置され、これらのウエブにまた、支持要素を第2の管状の本体4に結び付けるための糸がある。
【0037】
図1に示される実施形態において、第2の管状の本体4は動き、第1の管状の本体2は、固定して配置されるか、または床に据えつけられる。第1の管状の本体2の内部に、液体媒体のための第1の受け入れチャンバ6が形成される。この液体媒体は、特に好ましくは水であり、適用可能な場合、デバイス1内のシールおよび弁本体を保護するための添加剤で質的に向上される。
【0038】
第1の管状の本体2と第2の管状の本体4との間に液体媒体のための第2の受け取りチャンバ8が形成される。第1の受け取りチャンバおよび第2の受け取りチャンバ8は、互いに分離され、好ましくは、線接続10のみを経由する流れ接続で共に接続される。
【0039】
図1における2つの管状の本体2および4は、図平面に垂直に上方に延びる。また第1の管状の本体2の内部に配置される線接続10も、図平面に垂直に上方に延びる。この線接続を通って、液体媒体は、第1の受け入れチャンバから第2の受け入れチャンバに輸送され得(リフティングプロセス)、または第2の受け入れチャンバから第1の受け入れチャンバに輸送され得る(下降プロセス)。
【0040】
参照番号12は、供給線23を通って外側からデバイスに、気体媒体、特に空気を供給するための供給線に関する。この供給線12もまた、図1において図平面に垂直に上方に延びる。この供給線12によって、気体媒体は、第1の受け入れチャンバ6に供給され得、このようにして、第2の管状の本体4は、第1の管状の本体2に対して上昇し得る。
【0041】
リフティングプロセス中、デバイス1のベースにおける開口部22を通って、液体媒体は、弁26を通って線接続10に入り得る。より正確には、気体媒体の供給の下で第1の受け入れチャンバ6において加圧される媒体は、この開口部22を通って線接続10の中に圧され、それで、最後には、第2の受け入れチャンバ8の中に輸送される。
【0042】
弁26は、通常は閉鎖され、線接続10の中への流入および線接続10からの流出を防ぐ弁である。同様に制御弁(図示されていない)に増加的に接続される制御線28を介して、弁26は作動される。
【0043】
図2は、弁が閉じられた状態のデバイス1の側面図を示す。ここで線接続10と供給線12とは互いに隣に配置されていることは明らかである。線接続10および供給線12の底部は、ベースプレート32にしっかりと配置される。供給線12は、リフトの目的で受け入れチャンバ6の領域に中に空気を導くために受け入れチャンバ6全体に沿って実質的に上方に突き出ることは明らかである。ここにおいて重要なことは、供給線の上端部は、常に、第1の受け入れチャンバ6内の液体媒体すなわち水7の高さより高く配置されることである。供給線12の上端部において、閉じキャップ18がカバー17内に収納される。供給線12を通る空気の流れは、この閉じキャップ18に到着し、ここから受け入れチャンバ6に戻る。従って、このカバーキャップ18は、各々の場合において、空気は第1の受け入れチャンバ6内の液体7の高さより高く導入されることを確実にする。
【0044】
ここで空気9が供給線12を通って供給される場合、この空気9は、第1の受け入れチャンバ6にまたはより正確にはこの第1の受け入れチャンバの上部6aに入る。その結果、第1の受け入れチャンバ6内の流体7に圧力が加えられ、流体7は再び、下方へ移動し、線接続10を通って最終的に再び上に移動する。本発明に従って、第1の受け入れチャンバ6内を走るこの線接続10は、液体媒体9が、第2の受け入れチャンバ8の中に輸送されることを可能にする。従って、第2の受け入れチャンバ8内の流体の量は増加し、このようにして、結果として生じる圧力は第2の管状の本体4を上方に移動させる。
【0045】
この目的のために、線接続10とは別に、第2の受け入れチャンバ8は実質的に完全に閉鎖される。第2の受け入れチャンバ8は、第2の管状の本体4内であるが第1の管状の本体2の外側に、形成される。
【0046】
あるいは、線接続10が、図2に示されるように、第1の管状の本体2から上方にではないが、管状の本体の側壁2aを通って現れることも可能である。しかしながら同時に、第1の管状の本体2におけるそのような通路の開口部の高さにより、第2の管状の本体4の最大の延長高が決定される。
【0047】
さらなる実施形態において、第1の管状の本体2と第2の管状の本体4との間の線接続10を組み立てることも可能である。この場合、線接続10は、第1の受け入れチャンバ内ではなく、好ましくは第2の管状の本体4内の第1の受け入れチャンバに実質的に平行に走る。参照番号15は、線接続10の壁を示す。参照文字Lは管状の本体2、4の長手方向をいう。
【0048】
図3は、弁26が開放状態のデバイス1を示す。デバイスのベース32に弁26が配置されることは明らかである。図3に示されていない開口部22(図1に示される)を通って流体圧流体7(水)は弁の内部の中に流れ込み、そこからリフティングプロセス中、線接続10の中に流れ込む。この目的のために、弁26は、弁チャンバ36を有し、それを通って液体媒体が流れ得る。さらに開放位置と閉鎖位置との間を動き得る弁本体34が備えられる。参照番号27は、弁を閉鎖位置にさせるスプリングをいう。制御ピストン31は、空気で加圧されたとき、弁本体34を開放位置に動かし得る。
【0049】
参照番号16は、第1の受け入れチャンバ6内の流体7に浮くように配置される閉鎖体(closing body)をいう。特に好ましくは、これはボールである。流体7の高さが特定の高さより低く下がると、浮いている閉鎖体開口部22を閉じ、このようにして、デバイスがブロックされ、適用可能な場合、ユーザに警告が発せられる。
【0050】
上記のように、流体圧媒体は、開口部22から開始し、弁チャンバ36に流れ込み、そこから、最終的に線接続10の中に流れ込む。線接続10の上端部は第1の管状の本体2の上に配置され、カバー17を通って通過する。同時に2つの受け入れチャンバ6および8は、このカバー17によって互いに分離される。カバー17内に溝17aが備えられ、線接続10の上端部はこの溝の底部からわずかに突き出る。線接続の上端部は、カバー17の上部縁よりわずかに深い。このことは、溝17aが第2の管状の本体4のいかなる位置においてもカバーされないで、従って、動作のために常にアクセス可能であることを確実にする。
【0051】
流体圧媒体がたまり得る溝17aは、さらに空気が線接続10に入ることを防ぐ。従って、より正確には、溝17aの形式の第1の受け入れチャンバ上に水の貯槽があり、該貯槽は、第2の管状の本体の位置とは無関係に線接続の端部が常に水の高さの下であることを確実にする。線接続も外側から第2の受け入れチャンバのより低い領域の中に開放し得るので、本実施形態が有利であり、適用可能な場合は先端技術において省略され得ることは指摘される。
【0052】
しかしながら、本発明に従って図に示される実施形態において、水が線接続10を通って相対的に高い高さで第2の受け入れチャンバの中に導入され、その結果、気体媒体が線接続10に入るのを防ぐ有利な手段が備えられる。示される図2、3において、間隙は、第1の管状の本体2と第2の管状の本体4の両方は、長手方向Lに実質的により大きい延長を有し得ることを示す。
【0053】
本出願書類に開示されるすべての特徴は、独自に、または先行技術との組み合せにおいても新規である場合、本発明に必須なものとして請求される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、本発明に従う、デバイスの、線による上面図である。
【図2】図2は、弁が閉鎖されているデバイスの側面図である。
【図3】図3は、弁が開放されているデバイスの側面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 デバイス
2 第1の管状の本体
2a 側壁
4 第2の管状の本体
6 第1の受け入れチャンバ
6a 第1の受け入れチャンバ6の上部区画
7 液体媒体
8 第2の受け入れチャンバ
9 気体媒体、空気
10 線接続
12 供給線
15 線接続の壁
16 閉鎖体
17 カバー
17a 溝
18 閉じキャップ
22 開口部
23 供給線
24 外側管
25 内側管
26 弁
27 スプリング
28 制御線
31 制御ピストン
32 ベース
34 弁本体
36 弁チャンバ
L 長手方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体および特に車両をリフトするためのデバイス(1)であって、第1の管状の本体(2)および第2の管状の本体(4)を有し、該第2の管状の本体(4)は、該第1の管状の本体の長手方向(L)に該第1の管状の本体(2)に対して移動可能であり、該第1の管状の本体(2)の内部に第1の液体媒体(7)のための第1の受け入れチャンバ(6)が備えられ、第2の受け入れチャンバ(8)と、該第1の受け入れチャンバ(6)から該第2の受け入れチャンバ(8)に第1の液体媒体(7)を輸送するための線接続(10)とが備えられており、該デバイス(1)が、該第1の媒体とは異なるさらなる媒体(9)を該第1の受け入れチャンバ(6)に供給するための供給線(12)を有することと、該線接続(10)が、少なくとも、該第1の受け入れチャンバ(6)および/または該第2の受け入れチャンバ(8)の内部の複数の区画を走ることとを特徴とする、デバイス(1)。
【請求項2】
前記供給線(12)は、少なくとも、前記第1の受け入れチャンバ(6)内の複数の区画を走ることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項3】
前記線接続(10)は剛性の管として形成されることを特徴とする、請求項1および請求項2のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【請求項4】
前記線接続(10)は前記液体媒体(7)の中を走ることを特徴とする、請求項1〜請求項3のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【請求項5】
前記供給線(12)は前記液体媒体(7)の中を走ることを特徴とする、請求項1〜請求項4のうちのいずれかに記載のデバイス(1)。
【請求項6】
前記第1の管状の本体(2)は固定して配置されることを特徴とする、請求項1〜請求項5のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【請求項7】
前記線接続(10)の端部区画に弁(26)が配置され、この弁(26)は前記第1の管状の本体(2)の中に突き出ることを特徴とする、請求項1〜請求項6のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【請求項8】
第2の弁は、前記供給線(12)上に備えられることを特徴とする、請求項1〜請求項7のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【請求項9】
前記供給線(12)は、前記気体媒体(9)のための貯槽に接続されることを特徴とする、請求項1〜請求項8のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【請求項10】
前記液体媒体(7)は水を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項9のうちの少なくとも1つに記載のデバイス(1)。
【請求項11】
前記気体媒体(9)は空気(9)であることを特徴とする、請求項1〜請求項10のうちの少なくとも1つに記載のデバイス。
【請求項12】
請求項1〜請求項11のいずれかに記載の少なくとも1つのデバイス(1)を有するリフトプラットフォーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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