説明

車両における信号の表示方法およびその信号灯およびその信号手段を備えた車両

【課題】 運転者の意志を瞬時に有効且つ適切に相手に伝えるための信号の表示方法およびその信号灯およびその信号手段を備えた車両を提供する。
【解決手段】 ハート形形状を備えた発光面を点滅させてなる車両の信号の表示方法およびその信号灯およびその信号手段を備えた車両。信号灯は車両の前面に設けてもよいし光面でもよい。必要に応じてTHANKS,SORRYとかの文字を入れ、その付近にハート形形状の発光面を設けてもよい。なお、点滅は一定時間後に自動的に終了するようにすることも出来る。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運行時において、安全で快適な運行状態を確保する上で有効な運転者の意思を第三者に伝えるための信号の表示方法およびその信号灯およびその信号手段を備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において、その運行時にたとえば進路を譲られた場合、あるいは他者に迷惑を掛けた場合等に相手に対して感謝あるいは、お詫び等の運転者の意思を伝えるための有効で適切な信号手段を持たなかった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
車両の安全で快適な運行状態を確保するためには、運行関係者相互の良好且つ友好的な関係が必要であり、このような関係を保つためには一般社会同様、車社会においても運行関係者相互のあいさつ等の各種のコミュニケーションが不可欠である。
【0004】
本発明は、車両の運行関係者相互の良好且つ友好的な関係を保つと共に、安全で快適な運行状態を確保する上で重要な、運転者の意思を瞬時に有効且つ適切に相手に伝えるための信号の表示方法およびその信号灯およびその信号手段を備えた車両を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ハート形形状を備えた発光面を点滅させてなる車両における信号の表示方法およびその信号灯およびその信号手段を備えた車両に係る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に本発明の一実施形態を添付図面に基づき説明すると次の通りである。
【0007】
図1は、信号灯の信号表示面の一例を示す斜視図で、信号灯1の信号表示面2の中にハート形形状部3が配置され、該ハート形形状部3を点滅させて信号の発信を行うものである。
【0008】
点滅は、ハート形形状部3のみでも良いし、信号表示面2全体の点滅を行いハート形形状部3と他の部分を色違いにしても良い。
【0009】
該信号灯1は、車両の車内又は車外の、外部から確認容易な位置に配置される。
【0010】
図2は、乗用車5の後部正面図で、該信号灯1がリアーウィンドー4の車内側に配置された例を示すもので、必要に応じて運転席周辺に配置されたスイッチを操作する事によりハート形形状部3の点滅を行う。
【0011】
図中、6はテールランプ、7はバンパー、8はナンバープレート、21はタイヤを示す。
【0012】
該信号灯1のハート形形状部3を点滅させる事により、相手に対する信号の送り手の意思の表示が明確になると共に、ハート形形状に対して一般的に持たれる真摯なイメージから、信号の受け手である相手は、送り手の心からの謝意等の気持ちを瞬時に感じ取ることができるので、送り手の意思を良好且つ容易に相手に伝えることが出来るものである。
【0013】
点滅は、スイッチ“入り”後、タイマー等により一定時間後に自動的に停止する様にしておけば、その都度スイッチの“切”操作をする必要が無くなり車両運転中の余分な操作を無くす事が出来る。
【0014】
又、ハート形形状部3の数は特に限定されるものでは無く、意匠等により適宜数が配置されれば良い。
【0015】
図3は、乗用車の後部正面図で、信号灯が車両外部に配置された例を示すものでハート形形状部3がテールランプ6の一部に配置された例を示す。
【0016】
同じく、車両外部にハート形形状部3が配置された例として、図4に車両5の後面の車体の一部に配置されたものが示されている。
【0017】
同じく、図5は乗用車5の前部正面の車体の一部にハート形形状部3が配置された例を示すもので、9はフロントガラス、10はヘッドライトを示す。
【0018】
なお、該信号灯が車両に配置される位置は、特に限定されるものでは無く、意匠等により外部から確認容易な位置に配置されれば良い。
【0019】
図6は、運転者の意思を表す文字をそなえた信号灯の例を示すもので、信号灯11の信号表示面2がハート形形状部3と感謝を表す文字15の各発光部からなるもので、ハート形形状の持つ真摯なイメージと文字による直接の表現によって、信号の送り手側の気持ちがより一層はっきりと相手に伝わる効果がある。
【0020】
使用形態は、ハート形形状部3と文字15を同時に点滅させても良いが、ハート形形状部3を点滅させ、文字15のみを点灯状態もしくはハート形形状部3より長時間点灯の点滅を行えば、信号の受け手側が文字15の確認を一層容易に行えるので効果的である。
【0021】
図10は、ハート形形状部3と感謝を表す文字15を備えた信号灯11を、乗用車5のリアーウィンドー4の車内側に配置した例を示す。
【0022】
図7は、運転者の意思を表す文字を備えた信号灯の他の例を示すもので、ハート形形状部3とお詫びの意を表す文字16の各発光部からなり、車道上に停車した場合等、他の車両等の道路通行の障害となる様な状況下において、道路通行者に対してお詫びの意を伝えたい場合に使用するものである。
【0023】
車両の内、例えば旅客車両が旅客乗降のために停車した時、あるいは貨物車両等の荷おろし、又は配達のための停車時に特に有効であり、第三者に対して良好且つ友好的にお詫びの意を伝えることができるものである。
【0024】
図11は、ハート形形状部3とお詫びの意を表す文字16を備えた信号灯12をタクシー車両22のリアーウィンドー4の車内側に配置した例を示したものである。
【0025】
図8は、運転者の意志を表す文字を備えた信号灯のさらに他の例を示すもので、ハート形形状部3と緊急時の救助を表す文字17の発光部から成り、例えば、旅客車両等において車内で緊急事態が発生し、その発生状況により停車する事が困難な場合に、車外の第三者に救助を求める場合に使用するものである。
【0026】
ハート形形状部3の信号色を例えば危険を表す赤色、文字17を注意を表す黄色にして適宜点滅を行えば第三者の注意を引きやすく、ハート形形状の持つ真摯なイメージと、緊急時の救助を表す文字の直接表現の相互効果により、緊急事態である事を周囲の第三者に、より大きく効果的に訴える事が出来るものである。
【0027】
なお、信号灯の色は効果的に訴えるために有効なものであれば何色でも良く、特に限定されるものではない。
【0028】
図12は、ハート形形状部3と緊急時の救助を表す文字17を備えた信号灯13をタクシー車両22の屋根部19に配置した例を示す。
【0029】
図13は、該救助を求めるための信号灯13を、バス車両20の後面の一部に配置した例を示す。
【0030】
図9は、運転者の意志を表す文字を備えた信号灯のさらに他の例を示すもので、ハート形形状部3と譲歩を表す文字18の各発光部から成り、積極的に進路を譲る場合に使用するもので、譲る側の意思が明確に相手に伝わるので、双方の勘違いによる衝突事故を防止出来る効果がある。
【0031】
図14は、ハート形形状部3と譲歩を表す文字18を備えた信号灯14を、乗用車5のフロントガラス9の車内側に配置した例を示す。
【発明の効果】
【0032】
本発明における信号の表示方法およびその信号灯およびその信号手段を備えた車両によれば、運行関係者相互の良好且つ友好的なコミュニケーションを取る事が可能になるため、関係者相互の意思の疎通が飛躍的に促進されるので、時に応じて該信号灯を使用する事により、送り手側の真摯な、心からの感情と意思を瞬時に相手に伝える事が出来る。
【0033】
このため、時として発生していた運行者双方の理解不足による運行上のトラブルから、双方が感情的にこじれ、危険な運転状態におよぶと言う事も無くなり、双方の良好な関係を保つことが可能となる。
【0034】
又、旅客車両等における車内での緊急事態等においても、走行を続けながらでも効果的に第三者に救助を求める事が可能となる。
【0035】
以上のごとく本発明は、車社会における安全で快適な運行環境を実現する上で非常に大きな効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 信号表示面の一例を示す信号灯の斜視図である。
【図2】 信号灯が配置された例を表す乗用車の後部正面図である。
【図3】 ハート形形状部がテールランプに配置された例を示す乗用車の後部正面図である。
【図4】 ハート形形状部が車体の一部に配置された例を示す乗用車の後部正面図である。
【図5】 ハート形形状部が車体の一部に配置された例を示す乗用車の前部正面図である。
【図6】 感謝を表す文字を備えた例を示す信号灯の斜視図である。
【図7】 お詫びの意を表す文字を備えた例を示す信号灯の斜視図である。
【図8】 救助を表す文字を備えた例を示す信号灯の斜視図である。
【図9】 譲歩を表す文字を備えた例を示す信号灯の斜視図である。
【図10】 感謝を表す文字を備えた信号灯を車内に配置した例を示す乗用車の後部正面図である。
【図11】 お詫びの意を表す文字を備えた信号灯を車内に配置した例を示すタクシー車両の後部正面図である。
【図12】 救助を表す文字を備えた信号灯をタクシー車両の屋根部に配置した例を示す車両の後部正面図である。
【図13】 救助を表す文字を備えた信号灯をバス車両の後面に配置した例を示す車両の後部正面図である。
【図14】 譲歩を表す文字を備えた信号灯を車内に配置した例を示す乗用車の前部正面図である。
【符号の説明】
1 信号灯
2 信号表示面
3 ハート形形状部
4 リアーウィンドー
5 乗用車
6 テールランプ
7 バンパー
8 ナンバープレート
9 フロントガラス
10 ヘッドライト
11 ハート形形状部と感謝を表す文字を備えた信号灯
12 ハート形形状部とお詫びの意を表す文字を備えた信号灯
13 ハート形形状部と救助を表す文字を備えた信号灯
14 ハート形形状部と譲歩を表す文字を備えた信号灯
15 感謝を表す文字
16 お詫びの意を表す文字
17 救助を表す文字
18 譲歩を表す文字
19 屋根部
20 バス車両
21 タイヤ
22 タクシー車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハート形形状を備えた発光面を点滅させてなる車両における信号の表示方法およびその信号灯。
【請求項2】
運転者の意思を表す文字を備えた事を特徴とする請求項1の信号の表示方法およびその信号灯。
【請求項3】
「請求項1」および「請求項2」記載の信号手段を備えたことを特徴とする車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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