説明

車両のための屋根アセンブリ

【課題】組み立て時のサンシェードの破損を防ぎかつコストのかからない屋根アセンブリを提供すること。
【解決手段】屋根アセンブリは、互いに平行にかつ互いから距離をおいて延在するガイドレールを含む。ガイドレールは、それぞれ、ガイドレールの上側および下側フランジの間に規定されるガイド溝を有する。ガイド溝は互いに向かい合う方向に開放されており、そしてさらに少なくとも一つの閉パネル、特にサンシェードパネルが備えられており、それは、ガイドレールに対して実質的に平行な二つの対向する側部を有しており、かつそれぞれが前記各ガイド溝内へ係合するための少なくとも二つの横方向に突出するタブを含んでいる。各ガイドレールの下側および上側フランジの少なくとも一つが、閉パネルのタブをガイド溝内に挿入可能とする少なくとも一つの切欠きを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用屋根アセンブリに関するものである。屋根アセンブリは、互いに平行に延在しかつ互いから距離をおいて延在するガイドレールを備えており、ガイドレールは、ガイドレールの上側および下側フランジの間に規定されるガイド溝を含んでおり、かつガイド溝は、互いに対して向かい合うように開口を有しており、そしてさらに屋根アセンブリは少なくとも一つの閉パネル、特にサンシェードパネルを備えており、サンシェードパネルは、ガイドレールに対して実質的に平行な二つの対向する側部を有しており、かつそれぞれが、ガイド溝内に係合するための少なくとも二つの横方向に突出したタブを有している。
【背景技術】
【0002】
以下の説明は、一般的な背景技術に関する情報を主に示すものであり、特許請求の範囲に記載された対象物を規定するための補助として使用されるものではない。
【0003】
そうした屋根アセンブリについてはさまざまな実施形態が知られている。サンシェードパネルのタブはねじによってサンシェード内に挿入されるように取り付けられた取り付けブラケットに設けられている。タブがサンシェードに動作可能に取り付けられていないとき、サンシェードはガイドレールの各ガイド溝内へのタブの挿入のために、曲がりかつ捩れるものであることが望まれている。これは、組み立て中にサンシェードの破損および/また損傷を引き起こす可能性がある。動作可能に連結されたタブまたはスライドシューを備えるサンシェードパネルは、相対的に複雑なものとなり、そのためコストがかかるようになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
この概略および要約は、発明を実施するための形態において以下に詳述する簡単な形態におけるいくつかのコンセプトを導くために示されるものである。この概略および要約は、特許請求の範囲に記載された対象物の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、また、特許請求の範囲に記載された対象物の範囲を規定する役割を果たすものでもない。加えて、ここで示す記述および特許請求の範囲に記載された対象物は、背景技術に記載された簡単な事柄の取り組みへと方向付けられるように解釈されるべきではない。
【0005】
本発明の態様は車両用の屋根アセンブリを具備するものである。屋根アセンブリは、互いに対して平行にかつ互いから距離をおいて延在するガイドレールを含む。ガイドレールは、それぞれ、ガイドレールの上側および下側フランジの間に規定されるガイド溝を含む。ガイド溝は、互いに向き合う方向に開放されており、さらに少なくとも一つの閉パネル、特にサンシェードパネルを備えており、閉パネルは、ガイドレールに実質的に平行に延在する二つの対向する側部を有しており、かつ閉パネルのそれぞれは、各ガイド溝へ係合するための少なくとも二つの横方向に突出したタブを含んでいる。各ガイドレールの下側および上側フランジの少なくとも一つが、閉パネルのタブがガイド溝に挿入可能にするための少なくとも一つの切欠きを有する。
【0006】
ガイド溝のフランジにおける一つの切欠き、または複数の切欠きによって、閉パネルを曲げたりねじったりすることを必要とせずに、上または下からの閉パネルのタブの挿入が可能となる。それゆえ、タブは、閉パネルの少なくとも一部と単一の一体成形体から一体的に形成されてもよく、それによって、製造および組み立てコストが低減される。
【0007】
閉パネルの各側部に一つのみの切欠きを設けることが考えられるが、閉パネルの各タブは、各タブ自身のための切欠きに対応するよう設けられるのが好ましく、そして切欠きは、すべてのタブが、それらの対応する切欠きに同時に整合されるように配置されていることが好ましい。これによって閉パネルの取り付けが非常に容易となる。
【0008】
閉パネルがガイドレールのガイド溝に少なくとも一つのスライダとともに設けられる場合には、スライダは、閉パネルの各タブを収容するよう構成されている。
【0009】
この実施形態において、タブは、スライディング機能をもたらすスライダに対して閉パネルを取り付けるためだけに使用される。この実施形態は、とりわけサンシェードである閉パネルがモーター駆動され、スライダがケーブルなどの駆動部材を閉パネルに係合するよう構成されている屋根アセンブリにおいて特に使用されてもよい。このスライダは、そのスライディング作用を最適化することができる。
【0010】
便利なことに、各スライダは、閉パネルの各側部におけるそれぞれのタブのためのキャビティを備えている。キャビティは、すべてのキャビティが、ガイドレールにおけるその対応する切欠きと同時に整合するよう配置されている。その結果、タブは、切欠きを介して、ガイド溝の両方におけるスライダのキャビティ内に直接挿入できるようになる。
【0011】
ガイドレールには、パネルの作動中に切欠きを介してタブがガイド溝から脱落することを防ぐデバイスが設けられていてもよく、かつスライダが使用される実施形態においては、スライダにおけるキャビティには、各タブがキャビティ内への挿入後に移動可能となる側方キャビティ部が設けられる。側方キャビティ部は、フランジにおいて、切欠きを有するフランジの方向へ向かうカバー部によって少なくとも部分的に被覆可能となっている。カバー部は、ガイド溝からタブが脱落することを防ぐデバイスを形成する。タブをその側方キャビティ部に保持するために付加的な手段を、それがクラッシュ(crash)などの場合、例えば、側方キャビティ部の入口に、しきいを設けることによって、あるいは側方キャビティ部に隣接するキャビティにおけるロッキング部材、特に取り外し可能なロッキング部材を提供することによって、設けることができる。
【0012】
屋根アセンブリの特定の実施形態は、二つの閉パネルを備えており、二つの閉パネルのそれぞれが対向する側部における少なくとも二つのタブを有しており、このものにおいて、閉パネルの一方の複数のタブは他方のパネルの複数のタブよりも大きな距離をおいて離間されており、かつガイドレールのフランジは三つの切欠きを有しており、その切欠きのうちの一つは両方の閉パネルに共通のものであり、残りの二つの切欠きは、両方の閉パネルにおけるタブ同士の間の空間に対応する一つの切欠きから隔てられている。
【0013】
屋根アセンブリの他の実施形態において、特に手動で作動される閉パネルが適しており、タブは、(プラスチックカバーとともに、あるいは伴わずに)ガイド溝に直接的に配置されてもよく、かつ上側および/下側フランジに沿ってスライドするスライディングシューとして機能してもよい。
【0014】
以下、本発明の態様に基づく屋根アセンブリおよびその利点について、屋根アセンブリの実施形態を示す図面を参照して詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に関連する屋根アセンブリの、ガイドレールおよびサンシェードパネルである部品の斜視図である。
【図2】図1に対応するものであるが、サンシェードパネルが図1に基づく閉ポジションの代わりにスタックされる開ポジションに存在した状態で示される図である。
【図3】サンシェードパネルおよびガイドレールの一方の分解図である。
【図4】図3の前方サンシェードパネルの一側縁部およびスライダの斜視図である。
【図5】図4に示すものと対応するが、後方パネルの側縁部およびスライダを示す図である。
【図6】その中に取り付けられたサンシェードパネルのスライダを備える一つのガイドレールの概略側面図である。
【図7】図6の細部VIIの拡大図である。
【図8】一つのガイドレールおよび後方サンシェードパネルの、取り付け工程を示す斜視図である。
【図9】図8のものと対応するが、前方サンシェードパネルの取り付けを示す図である。
【図10】図1〜9の屋根アセンブリのわずかに変更されたスライダの拡大概略斜視図である。
【図11】図10の実施形態に基づくガイドレールの一部、スライダおよびパネルのタブの拡大された長手方向断面図である。
【図12】屋根アセンブリのためのサンシェードパネルおよびガイドレールの代替的な実施形態の非常に概略的な斜視図である。
【図13】異なる作動ポジションにおける、図12のガイドレールおよびパネルの拡大された長手方向断面図である。
【図14】より大きな縮尺での図13における細部14を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
第1の例として図面の図1〜3には車両用の屋根アセンブリの関連部分が示されており、屋根アセンブリはその固定屋根(図示せず)において実質的に矩形状の開口を有する。屋根アセンブリは屋根開口内にもしくはその下に配置されており、かつ固定屋根の一部を形成するかあるいはそれに取り付けられている。屋根アセンブリは、屋根開口の選択的な開閉のために、例えば一つ以上の透明硬化パネルなどの閉アセンブリを備えている。これは公知のものであるため図示しない。
【0017】
本発明に関連して、ガイドレール1は、さらに少なくとも一つの閉パネル(ここでは前方サンシェードパネル2および後方サンシェードパネル3の形態のものである)をスライド可能に支持するために、互いに対して平行してかつ互いに距離をおいて配置されている。図1には、閉ポジションにあるサンシェードパネル2,3を示すが、このものにおいて、サンシェードパネルは、上に位置する閉アセンブリが開放されているかまたは透過性のものである場合に車両内部に差し込む太陽光を遮るために、実質的に屋根開口の下側にありかつガイドレール1同士の間に形成された経路開口内に存在する。
【0018】
図2には、スタックされた開放ポジションに位置するサンシェードパネル2,3を示すが、このものにおいて、後方パネル3は、前方サンシェードパネル2が後方サンシェードパネル3の下側にスライド可能となるように、後方にかつ上側に移動させられている。これは周知のものである。
【0019】
サンシェードパネル2,3がガイドレール1によって案内されるスライド動作を可能とするために、前方および後方サンシェード2,3は、それらの対向する側部に備えられており、サンシェードパネル2,3の側部は、ガイドレール1における共通のガイド溝6にフィットする前方および後方スライダ4,5とともにガイドレール1と平行となっている。
【0020】
図面から明らかなように、図3および6において、前方および後方スライダ4,5は異なる長さのものからなり、それは各サンシェードパネル2,3の長さに相当する。サンシェードパネル2,3は、前方および後方スライダ4,5におけるキャビティ11,12および13,14に係合するタブ7,8および9,10によって各スライダ4,5に連結可能である。図7を参照すると、各キャビティ11〜14は側方キャビティ部15を備えており、各タブ7〜10は、キャビティ11〜14に挿入された後に、側方キャビティ部15へと移動可能となる。側方キャビティ部15は、上側カバー部16によって覆われている。側方キャビティ部15は、各タブ7〜10に付勢力をかけるように、上側カバー部16の端部の方向に向かってわずかに先細りしている。タブ7〜10は、上側カバー部16
の下にある側方キャビティ部15への挿入を容易にするために、一方の側において先細り形状をなしている。各サンシェードパネル2,3の少なくとも一つの側方キャビティ部15(ここでは後方キャビティにおけるキャビティ部)の下部には、側方キャビティ部15内の各タブ7〜10を保持する手段として機能する、しきい(threshold)17が設けられている。
【0021】
タブ7〜10が側方キャビティ部15内に存在しかつスライダ11〜14が両方のガイドレール1のガイド溝6内に存在するように、サンシェードパネル2,3をガイドレール1に取り付けるために、溝6を規定する実質的に水平なフランジ18,19の一方には、一つ以上の切欠きが、この場合は三つの切欠き20〜22が設けられている。
【0022】
後方切欠き22および中央切欠き21は、後方サンシェードパネル3の前方および後方タブ9,10の間の中心距離に相当する中心距離を有しており、これに対して、後方切欠き22と前方切欠き20との間の中心距離は、前方サンシェードパネル2の前方および後方タブ7,8の間の中心距離に相当する。前方サンシェードパネル2の前方切欠き20および前方タブ7は、図6に明確に示される他のタブ8〜10および切欠き21,22に比べて小さいものとなっている。
【0023】
図8および9には、サンシェードパネル2,3の取り付け様式を示す。図8において、後方サンシェードパネル3のタブ9,10が、ガイド溝6のフランジ18における切欠き21,22とともに整合状態でもたらされることが示されている。後方スライダ5は、同様にキャビティ13,14が切欠き21,22と整合されるように、横方向においてガイド溝6にすでに挿入されている。続いて、後方サンシェードパネル3が、破線で示されたポジションから実線で示されたポジションまで下ろされ、その間に、後方サンシェードパネル3の両方の対向する側部におけるタブ9,10が、切欠き21,22を経てキャビティ13,14へ移動させられている。次に、後方サンシェードパネル3は、後方において、後方スライダ5に関連してガイド溝6と平行に移動させられ、それによってタブ9,10は、しきい17を超えるポジションまで側方キャビティ部16内へと押し込まれ、通常動作中に、後方サンシェードパネル3および後方スライダ5が固定される相対的なポジションに保持されるようになる。上側カバー部16は、キャビティ内でタブがガタガタすることを防ぐために、後方サンシェードパネル3の各タブ9,10上に押し下げられる。また上側カバー部16は、上側カバー部16が切欠き20〜22の縁部を越えて引っかかることを防ぐために、その自由端の方向に向かって、上側側部においてわずかに先細りしている。
【0024】
後方サンシェードパネル3がガイドレール1内に取り付けられた後、それは前方サンシェードパネル2のための空間を形成するように、スタックポジションの方へ向かって後方にスライドさせられる。
【0025】
図9には、前方サンシェードパネル2が前方切欠き20および後方切欠き22のそれぞれの上でタブ7,8と整合された状態で示されており、次いでサンシェードパネル2は、破線で示されたポジションから実線で示されたポジションまで下ろされ、その際に、タブ7,8は、前方スライダ4のキャビティ11,12内へ切欠き20,22を介して移動させられる。タブ7,8が側方キャビティ部15内の最終的なポジションに到達した後、続いて、前方および後方サンシェードパネル2,3は、互いに係合するようもたらされ、そして前方および後方サンシェードパネル2,3の役割を果たすポジションの一つへと移動させられてもよい。
【0026】
取り付けまたは交換のためにサンシェードパネル2,3を取り外すために、逆の工程が用いられてもよい。
【0027】
図10および11には、図1〜10に示すスライダ4,5とはわずかに異なっている実施形態を示す。それら図面には、プラスチックゴムなどの材料からなるブロックの形態の付加的なロッキング部材29が設けられた状態で示されている。ロッキング部材29は、タブ7〜10がキャビティ(図10)内に挿入可能にするキャビティ11〜14から離れたポジションと、側方キャビティ部15に隣接しそれによって側方キャビティ部15内のタブ7〜10を保持するキャビティ内のポジションとの間にある、一体的なフィルムヒンジ30によって回動可能となっている。ロッキング部材は適所にスナップ留めされてもよく、適所にロッキング部材を保持するための他の様式としてはボンディングなどが挙げられる。フィルムヒンジは省略されてもよい。ロッキング部材29は、付加的に、または、しきい17の代わりに設けられてもよい。
【0028】
図12〜14には屋根アセンブリの第2の実施形態を示すが、このものにおいて、サンシェードパネル2には、三つのタブ23〜25が設けられており、それは、図11に示されるようなガイド溝6の上部および/または下部フランジ18,19と係合するスライドシューとして機能するようガイド溝6に直接係合されている。タブ23〜25がガイド溝6に並行する方向において異なる長さを有している場合、タブ23〜25は、前方タブ23が最も大きくかつ後方タブ25が最も小さいものとなるように、さまざまなサイズで示されている。対向する切欠き26〜28は適合するサイズを有している。タブ23〜25は、それらの通常の作動ポジションの外側のポジションにおいてのみ、この場合は破線で示されるそれらの前方作動ポジションの前方において、各切欠き26〜28と整合されている。この結果、ガイドレールのガイド溝からタブが出る可能性がなくなる。なぜなら、タブ23,24は、より小さな切欠き27,28を通過するのみとなり、その一方で、最も小さな後方タブ25が通常の作動ポジションにおいて切欠きとは決して整合されなくなるからである。
【0029】
一般に、サンシェードパネルがその取り付けポジションまで後退することを避けるためにサンシェードポジション2を作動ポジションまで移動させた後に、なんらかのストップ部材がガイド溝6へ導入される。
【0030】
図13には、三つのタブ23〜25がガイド溝6内に配置されるかあるいはガタガタすることを防ぐために溝6のポジションに押し付けられるように、わずかに屈曲したサンシェードパネル2を示す。
【0031】
図14には、タブ23,245が滑らかに切欠きを通過できるようにするために、切欠き27,28を規定するフランジ18の縁部が、ガイド溝6から離れて(この場合は情報に)わずかに屈曲された状態で示されている。さらに、タブの少なくとも上側側部が、同様の理由から、その前方端部後方側部においてわずかに先細りされている。
【0032】
上述したように、本発明の態様は屋根アセンブリを提供する、特に、サンシェードパネルのためのガイドシステムを提供するものであり、それは、構造において非常に単純でありかつコストもかからず、そしてサンシェードを損傷することなく単純な取り付け工程を可能にするものである。
【0033】
本発明の態様は、図示した実施形態および上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内でさまざまな様式で変更可能である。さまざまな実施形態の構成は取替え可能に使用されてもよく、同時に、特定の手段は代替的な手段によって置換されてもよい。例えば、スライドまたはスライドシューを各閉パネルの各タブのために設けることもできる。さらに切欠きは、例えばなんらかの方法でそのシーリング効果を提供するシーリング要素などの置換要素によってカーブしていてもよい。シーリング要素は、少なくとも一つの切欠きを備えるフランジに対して平行に延在するガイドレールのさらなるフランジに対して、かつガイド溝から距離をおいて取り付けられていてもよい。スライダは、弾性的に屈曲可能なものであってもよく、かつガイド溝のそれぞれの構成とは異なる構成を有していてもよく、スライダは、スライダにおいてあらかじめ張力(tension)が得られるようにする弾性的な変形によってガイド溝内に押し込まれる(urge)ように構成されている。スライダの変形は、スライダがガイドレール内に配置されるときに、ガイドレールの一部分に対してスライダの少なくとも一部を押し付ける、スライダにおけるばね力を生じる。
【0034】
対象となるものについて構造的な特徴および/または方法的な作動に関連して説明したが、特許請求の範囲に記載された対象物が上記特徴および作動に必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、上記特定の特徴および作動は、特許請求の範囲のものを実現する形態として記載されたものである。
【符号の説明】
【0035】
1 ガイドレール
2 前方サンシェードパネル
3 後方サンシェードパネル
4,5 スライダ
6 ガイド溝
7,8,9,10 タブ
11,12,13,14 キャビティ
15 側方キャビティ部
16 上側カバー部
17 しきい
18,19 フランジ
20,21,22 切欠き
23 前方タブ
24 タブ
25 後方タブ
26,27,28 切欠き
29 ロッキング部材
30 ヒンジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のための屋根アセンブリであって、
前記屋根アセンブリは、
互いに平行にかつ距離をおいて延在するガイドレールであって、前記ガイドレールが前記ガイドレールの上側および下側フランジの間に規定されたガイド溝を含んでおり、かつ前記ガイド溝同士が互いに向かい合う方向に開放されているようになっている、ガイドレールを具備してなり、
さらに、前記ガイドレールに対して実質的に平行な二つの対向する側部を有し、かつ各ガイド溝に係合するための少なくとも二つの側方に突出したタブをそれぞれが含む、少なくとも一つの閉パネルを具備してなり、
各前記ガイドレールの前記下側および上側フランジの少なくとも一方が、前記閉パネルの前記タブを前記ガイド溝へ挿入可能とするための、少なくとも一つの切欠きを有していることを特徴とする屋根アセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも一つの切欠きは、前記上側フランジに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の屋根アセンブリ。
【請求項3】
前記閉パネルの各タブは、各タブ自身のための切欠きに関連して設けられており、かつ、前記タブおよび前記切欠きは、すべてのタブが、それらの対応する切欠きと同時に整合可能なように、配置されていることを特徴とする請求項1に記載の屋根アセンブリ。
【請求項4】
前記ガイドレールには、前記閉パネルの動作中に前記タブが前記切欠きを介して前記ガイド溝から脱落することを防ぐよう構成されたデバイスが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の屋根アセンブリ。
【請求項5】
前記閉パネルには、前記ガイドレールの各ガイド溝に関連する少なくとも一つのスライダが設けられ、前記スライダは、前記閉パネルのそれぞれの前記タブを収容するよう構成されていることを特徴とする請求項4に記載の屋根アセンブリ。
【請求項6】
各スライダは、各タブのためのキャビティを備えており、前記キャビティは、すべてのキャビティがそれらに対応する切欠きと同時に整合可能なように、配置されていることを特徴とする請求項5に記載の屋根アセンブリ。
【請求項7】
前記スライダにおける前記キャビティは、各前記タブが前記キャビティへの挿入の後に移動可能となる側方キャビティ部に設けられており、前記側方キャビティ部は、前記フランジにおいて前記切欠きを有する前記フランジの方へ向かうカバー部によって少なくとも部分的に覆われており、前記カバー部は、前記タブが前記ガイド溝から脱落することを防ぐデバイスを形成するものであることを特徴とする請求項6に記載の屋根アセンブリ。
【請求項8】
各キャビティは、その中に前記各タブを保持する保持部材を備えていることを特徴とする請求項7に記載の屋根アセンブリ。
【請求項9】
前記保持部材は、前記側方キャビティ部の入口部において、しきいを含んでいることを特徴とする請求項8に記載の屋根アセンブリ。
【請求項10】
前記保持部材は、前記側部キャビティ部に隣接して前記キャビティ内に配置されたロッキング部材を含んでいることを特徴とする請求項8に記載の屋根アセンブリ。
【請求項11】
前記スライダは、弾性的に屈曲可能であり、かつ前記各ガイド溝の構成とは異なる構成を有しており、前記スライダは、前記スライダにおいてあらかじめ張力が得られるようにする弾性的な変形によって前記ガイド溝内へと強制されるよう構成されていることを特徴とする請求項5に記載の屋根アセンブリ。
【請求項12】
前記タブは、前記閉パネルの少なくとも一部とともに単一の一体成形体から形成されたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の屋根アセンブリ。
【請求項13】
前記対向する側部の各々に少なくとも二つのタブをそれぞれ有している二つの閉パネルを具備してなり、一方の前記閉パネルの前記タブ同士が、他方の前記パネルの前記タブ同士の距離よりも大きな距離をおいて離間されており、かつ、前記ガイドレールの前記フランジは三つの切欠きを具備してなり、そのうちの一つの切欠きが、両方の閉パネルに共有されており、かつ、残りの二つの切欠きは、両方の閉パネルにおける前記タブ同士の間の空間に対応するよう前記一つの切欠きから間を置いていることを特徴とする請求項1に記載の屋根アセンブリ。
【請求項14】
前記タブは、前記ガイド溝内に直接配置されており、かつ前記上側および/または下側フランジに沿ってスライドするスライディングシューとして機能するものであることを特徴とする請求項1に記載の屋根アセンブリ。
【請求項15】
前記フランジにおける前記切欠きは、前記閉パネルの前記タブがその通常の作動ポジションから外れたポジションにおいて閉パネルとともに前記ガイド溝に導かれるようなポジションに設けられており、かつ、各ガイド溝における複数の前記タブおよび前記切欠きは、通常の作動ポジション内で前記タブがより長さの短い切欠きのみと整合されるような、異なる長さのものであることを特徴とする請求項14に記載の屋根アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−208622(P2010−208622A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−33590(P2010−33590)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(503036818)イナルファ・ルーフ・システムズ・グループ・ベーフェー (32)