車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システム
【課題】各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる車両内利用情報管理システムを提供する。
【解決手段】ホーム側制御部11は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、車両側情報管理装置2から受信するとともに、そのメタデータを利用して、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報のうち車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報を決定し、決定した個人利用情報を、車両側情報管理装置2に送信する制御を行う。また、車両側制御部21は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、ホーム側情報管理装置1に送信するとともに、ホーム側情報管理装置1から受信した個人利用情報を車両側記憶部22に記憶する制御を行う。
【解決手段】ホーム側制御部11は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、車両側情報管理装置2から受信するとともに、そのメタデータを利用して、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報のうち車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報を決定し、決定した個人利用情報を、車両側情報管理装置2に送信する制御を行う。また、車両側制御部21は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、ホーム側情報管理装置1に送信するとともに、ホーム側情報管理装置1から受信した個人利用情報を車両側記憶部22に記憶する制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両内で、音楽データ、画像等の各種コンテンツを利用する場合、一般にそれらのコンテンツを記録した記録メディアを車両内に持ち込み、記録メディアに対応した再生機能を有する車載機器により読み取って利用する。この方法は、車両内に多くのメディアを保管しておくためのスペースを必要とする。
【0003】
メディアの車両内での保管を不要とするものとして、無線ネットワークに接続された車載端末の操作により、自宅のホームサーバやインターネットプロバイダサーバ等のサーバ上のデジタルコンテンツ等を検索し、取得し、再生する情報検索再生システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかし、特許文献1のシステムは、車両内で利用するコンテンツを取得するため、車両内での車載端末の操作が必要であり、コンテンツの更新が必ずしもかんたんではない。また、インターネットプロバイダサーバから取得したコンテンツや、オフラインで車両内に蓄積したコンテンツを利用者の自宅等、車両外で利用することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−37981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両搭載情報管理装置は、車両に搭載され、かつ、当該車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置であって、前記個人利用情報を記憶する車両側記憶部と、当該車両の外部の情報管理装置と情報の送受信を行う車両側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を制御する車両側制御部とを備え、前記車両側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記車両側通信部を介して前記外部の情報管理装置から受信するとともに、受信した前記メタデータによって特定される前記個人利用情報のうちの前記車両側記憶部に記憶されていない個人利用情報であり前記外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記車両側通信部を介して受信し、受信した該個人利用情報を前記車両側記憶部に記憶する個人情報通信制御処理を行い、当該車両の利用開始時に、前記車両側記憶部に記憶された最新の前記個人利用情報を利用して、当該個人利用情報を利用する前記車載機器を動作させる車載機器起動処理を行うものである。
【0008】
本発明によれば、車両側で保持された個人利用情報を特定するメタデータを外部から受信するので、外部からの更新すべき個人利用情報を確実に特定することができ、個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。さらに、更新された個人利用情報を利用する車載機器が自動的に動作するので、利用者による車載機器の起動負担を軽減することができる。
【0009】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側記憶部が、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、前記車両側制御部が、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御するものを含む。本発明によれば、利用者毎の趣味や生活パターンに応じた個人利用情報を車両内で利用することができる。
【0010】
本発明の車両搭載情報管理装置は、更に、利用者が操作するための車両側操作部を備え、前記車両側制御部が、前記車両側操作部の操作に伴って前記車両側記憶部に記憶された前記個人利用情報を、前記車両側通信部を介して送信する新規情報送信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を外部の管理装置(屋内設置情報管理装置等)に簡単に記憶することができる。また、この機能により、車両内で取得したコンテンツを屋内側でも利用可能とすることができるとともに、車内で使用したテレビチャネル情報、屋外で入手したカメラやビデオカメラでの撮影画像情報を車両側で入力することにより、屋内での入力操作の手間及び時間を節約することができる。
【0011】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の帰宅時に前記新規情報送信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を、自宅内での利用直前にまとめて転送するので、個人利用情報の転送を効率的に行うことができる。
【0012】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の利用終了時に前記新規情報送信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を、自宅内での利用直前にまとめて転送するので、個人利用情報の転送を効率的に行うことができる。
【0013】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、前記車両側通信部が送受信を行うためのアクセスポイントを検出したときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との通信可能領域を拡大させることができ、通信効率が向上する。
【0014】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0015】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の利用開始時に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0016】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、前記車両側通信部を介して外部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0017】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記個人利用情報に、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれるものを含む。本発明によれば、各種車載機器で利用するデータを簡単に車両内に記憶することができる。
【0018】
本発明の屋内設置情報管理装置は、屋内に設置され、かつ、車載機器で利用可能な個人利用情報の管理を行う屋内設置情報管理装置であって、前記個人利用情報を記憶するホーム側記憶部と、前記車載機器が搭載された車両との間で情報の送受信を行うホーム側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を制御するホーム側制御部とを備え、前記ホーム側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記ホーム側通信部を介して前記車両から受信するとともに、前記ホーム側通信部を介して受信した前記メタデータを利用して前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報のうち前記車載機器に記憶されていない個人利用情報であり外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記ホーム側通信部を介して当該車両に送信する個人情報通信制御処理を行うものである。
【0019】
本発明によれば、車両側で保持された個人利用情報を特定するメタデータを受信して車両に転送すべき個人利用情報を特定するので、更新すべき個人利用情報を確実に特定することができ、個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。
【0020】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部は、一定時間毎に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、ホーム側と車両との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0021】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報に変化があったときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、ホーム側と車両との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0022】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記ホーム側通信部を介して前記車両搭載情報管理装置部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、ホーム側と車両との間の情報転送処理を必要なときに起動させることができる。
【0023】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、自宅側と車両との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0024】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側個人利用情報記憶部が、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、前記ホーム側制御部が、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御するものを含む。本発明によれば、利用者毎の趣味や生活パターンに応じた個人利用情報を車両に転送することができる。
【0025】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記ホーム側通信部を介して受信した前記個人利用情報を前記ホーム側記憶部に記憶する新規情報受信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を自宅内の管理装置に簡単に記憶することができる。
【0026】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記個人利用情報に、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれるものを含む。本発明によれば、各種車載機器で利用するデータを簡単に車両内に転送し、記憶することができる。
【0027】
本発明の車両内利用情報管理システムは、上記した車両搭載情報管理装置と、上記した屋内設置情報管理装置と、を備える車両内利用情報管理システムである。本発明によれば、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0028】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図3】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの一例を示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の車両利用開始時の動作フローの一例を示す図
【図5】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置が個人利用情報を送信する場合の動作フローの一例を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図7】本発明の第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図8】本発明の第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの他の例を示す図
【図9】本発明の第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図10】本発明の第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図
【図11】本発明の第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図12】本発明の第5の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図である。図1の車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2を含んで構成され、無線通信路を含む通信路を介して通信可能となっている。ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2との通信は、例えば無線LANを介して行われる。ホーム側情報管理装置1には、オーディオ装置、画像再生装置、テレビ受像装置等のホーム側個人利用情報利用機器3が接続される。また、車両側情報管理装置2には、車載オーディオ装置、車載画像再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置等の車両側個人利用情報利用機器4、車両状態検出部5が接続される。
【0032】
ホーム側情報管理装置1は、屋内に設置され、かつ、車載機器で利用可能な個人利用情報の管理を行う屋内設置情報管理装置の一例であり、ホーム側制御部11、ホーム側記憶部12、ホーム側通信部13、外部機器インタフェース14、ホーム側操作部15、ホーム側出力部16を含んで構成される。ホーム側情報管理装置1は、例えば、パーソナルコンピュータと所定のプログラムを主体に構成することができるが、DVDプレーヤー等の情報機器に組込んで構成することも可能である。この場合、組込んだ情報機器の構成要素を一部共用する。
【0033】
ホーム側制御部11は、個人利用情報のホーム側記憶部12への記憶、及びホーム側通信部13を介した情報の送受信等の個人利用情報を用いた処理を含むホーム側情報管理装置1全体を制御するものである。
【0034】
ホーム側記憶部12は、車載機器で利用可能な個人利用情報を記憶するものである。個人利用情報は、車両の利用者が個人的に利用する情報であり、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ(ホーム側操作部15の操作によって記憶してもよいし、ホーム側オーディオ装置での再生順番を記憶するようにしてもよい。)、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、及び個人利用ウェブ情報等が含まれ、車載オーディオ装置、車載ビデオ再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置、車載ウェブブラウザ装置等で利用可能な情報である。個人利用情報は、その個人利用情報を特定するメタデータと対応付けて記憶される。メタデータは、その個人利用情報に付与されたファイル名(情報の種類を示すための識別子を含む。)、保存日時、更新日時、アクセス日時、データ量等である。ホーム側記憶部12は、全体として一つの領域として管理してもよいが、車両の利用者毎に管理してもよい。利用者毎に管理する場合は、利用者別領域が設けられ、利用者毎の個人利用情報が記憶される。利用者毎の管理がされる場合、ホーム側情報管理装置1と車載側情報管理装置2との間の通信に際して、利用者を識別する情報が付加される。個人利用情報は、セキュリティを保ってフォルダ(利用者毎に管理する場合は、個人毎のフォルダ)で管理するのが好ましい。フォルダの管理は、例えばICカード認証や虹彩認証によってセキュリティを保つ。
【0035】
ホーム側記憶部12へ個人利用情報を記憶する場合、例えばホーム側操作部15の操作により、ホーム側個人利用情報利用機器3から外部機器インタフェース14を介して個人利用情報を入力する。ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、個人利用メール情報、及び個人利用ウェブ情報等は、ホーム側情報管理装置1を構成するパーソナルコンピュータ内の所定のプログラムの実行により取得する。
【0036】
ホーム側通信部13は、車載機器が搭載された車両との間で情報の送受信を行うものであり、例えば無線LANの親機である。ホーム側通信部13は、ホーム側制御部11の制御に基づき、個人利用情報や個人利用情報のメタデータの送受信を行う。ホーム側通信部13による車両との通信は、例えば無線IDによりセキュリティを保つようにするのが好ましい。
【0037】
外部機器インタフェース14は、オーディ装置、ビデオ装置、テレビ受像装置等のホーム側個人利用情報利用機器3との間で個人利用情報を含む情報の転送を行うものであり、情報の転送は、ホーム側制御部11によって制御される。ホーム側操作部15は、ホーム側情報管理装置1の利用者が操作するものであり、例えばキーボード、マウス、各種スイッチ等である。ホーム側出力部16は、ホーム側情報管理装置1の動作状態の出力、操作ガイダンス情報の出力等を行うためのものであり、モニタ装置、スピーカが含まれる。
【0038】
車両側情報管理装置2は、車両に搭載され、かつ、当該車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置の一例であり、車両側制御部21、車両側記憶部22、車両側無線通信部23、車両側外部機器インタフェース24、車両側操作部25、車両側出力部26を含んで構成される。車両側情報管理装置2は、例えば、車両に搭載されたパーソナルコンピュータと所定のプログラムを主体に構成することができるが、カーナビゲーション装置等の車両搭載情報機器に組込んで構成することも可能である。この場合、組込んだ情報機器の構成要素を一部共用する。
【0039】
車両側制御部21は、個人利用情報の車両側記憶部22への記憶、及び車両側通信部23を介した情報の送受信等の個人利用情報を用いた処理を含む車両側情報管理装置2全体を制御するものである。
【0040】
車両側記憶部22は、車載機器で利用される個人利用情報を記憶するものである。個人利用情報は、車両の利用者が個人的に利用する情報であり、音楽を再生するための音楽データ、映像及び音を再生するためのビデオデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、及び個人利用ウェブ情報等が含まれ、車載オーディオ装置、車載ビデオ再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置、車載ウェブブラウザ装置等で利用可能な情報である。個人利用情報は、その個人利用情報を特定するメタデータと対応付けて記憶される。メタデータは、その個人利用情報に付与されたファイル名(情報の種類を示すための識別子を含む。)、保存日時、更新日時、アクセス日時、データ量等である。車両側記憶部22は、全体として一つの領域として管理してもよいが、車両の利用者毎に管理してもよい。利用者毎に管理する場合は、利用者別領域が設けられ、利用者毎の個人利用情報が記憶される。
【0041】
車両側記憶部22へ個人利用情報を記憶する場合、車両側制御部21の制御に基づき、車両側無線通信部23を介して個人利用情報受信し、受信した個人利用情報を記憶する。また、車両側操作部25の操作により、車両側個人利用情報利用機器4から車両側外部機器インタフェース24を介して入力した個人利用情報を記憶することも、ホーム側情報管理装置1の起動をすることも可能である。
【0042】
車両側無線通信部23は、外部(ホーム側情報管理装置1等)との間で無線による情報の送受信を行うものであり、例えば無線LANの子機である。車両側無線通信部23は、車両側制御部21の制御に基づき、個人利用情報や個人利用情報のメタデータの送受信を行う。
【0043】
車両側外部機器インタフェース24は、車載オーディオ装置、車載ビデオ再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置等の車載側個人利用情報利用機器4との間で個人利用情報を含む情報の転送を行うものであり、情報の転送は、車両側制御部21によって制御される。車両側操作部25は、車両側情報管理装置2の利用者が操作するものであり、例えば各種キー、各種スイッチ等である。車両側出力部26は、車両側情報管理装置2の動作状態の出力、操作ガイダンス情報の出力等を行うためのものであり、モニタ装置、スピーカが含まれる。
【0044】
車両状態検出部5は、車両内の各種センサの出力、スイッチの状態等に基づいて、車両の状態の検出、使用中である場合は利用者の識別等を行うものである。
【0045】
以上の構成を備える車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2との間で情報の送受信を行うことにより、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報と、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を一致させるように動作する。
【0046】
具体的には、ホーム側制御部11は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、ホーム側通信部13を介して車両側情報管理装置2から受信するとともに、そのメタデータを利用して、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報のうち車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報を決定し、決定した個人利用情報を、ホーム側通信部13を介して車両側情報管理装置2に送信する個人情報通信制御処理を行う。また、車両側制御部21は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、車両側無線通信部23を介してホーム側情報管理装置1に送信するとともに、車両側無線通信部23を介してホーム側情報管理装置1から受信した個人利用情報を車両側記憶部22に記憶する個人情報通信制御処理を行う。
【0047】
図2は、その際のホーム側情報管理装置1の動作フローの一例であり、図3は、車両側情報管理装置2の動作フローの一例である。
【0048】
ホーム側情報管理装置1は、電源が投入された状態では、個人利用情報を車両に送信する個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、例えば、一定時間の経過、ホーム側記憶部12の記憶内容の変化の検出、ホーム側操作部15の操作による個人利用情報送信指示、外部からの起動要求である。外部からの起動要求としては、例えば、車両側操作部25の操作による個人利用情報の送信指示である。また、家ドア外に無線通信機を設置して利用者が所持する無線通信機との通信により利用者が家ドアの外に居ることを検知し、かつ家ドアの施錠を検知したことを、外部からの起動要求としてもよい。ステップS101で起動条件成立と判断すると、ステップS102で、車両側情報管理装置2に個人利用情報のメタデータの送信要求を、ホーム側通信部13を介して送信する。
【0049】
ステップS103では、一定時間内に車両側情報管理装置2からメタデータを受信したかどうかを判断し、受信されない場合、そのまま終了する。そして、次の起動条件成立を待つ。ステップS103でメタデータ受信を受信したと判断される場合、送信データ検出処理を行う(ステップS104)。ステップS104の送信データ検出処理は、車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報がホーム側個人情報記憶部12に記憶されているかどうかを検出するものである。具体的には、受信したメタデータとホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報のメタデータを比較し、車両側情報管理装置2の車両側記憶部22に記憶されていない個人利用情報であって、ホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報の検出を行う。
【0050】
ステップS105では、送信データ(車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報)が有るかどうかを判断し、ない場合は個人利用情報の送信が不要なのでそのまま終了する。送信データがある場合は、その送信データを車両側情報管理装置2に送信し(ステップS106)、車両側情報管理装置2からの確認データを待つ。確認データは、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信された個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である。
【0051】
ステップS107で確認データが一定時間内に受信できないと判断した場合、送信した個人利用情報が正常に受信されなかったとみなし、そのまま終了する。確認データを一定時間内に受信した場合、更新結果を記憶する(ステップS108)。更新結果は、送信した個人利用情報が車両側情報管理装置2に記憶されたかどうかを示すものである。
【0052】
車両側情報管理装置2は、通常、スタンバイ状態(低消費電力モード)である。ステップS201で、メタデータの送信要求を受信すると、ステップS202で、車両側記憶部22に記憶されている個人利用情報のメタデータを送信する。そして、ホーム側情報管理装置1から個人利用情報が送信されるのを待つ。
【0053】
ステップS203で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態(低消費電力モード)となる。データの受信がされた場合、ステップS204で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS205)。
【0054】
以上の説明では、全ての個人利用情報をホーム側情報管理装置1のホーム側記憶部12に記憶し、個人利用情報のメタデータを利用してホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2へ送信する個人利用情報を決定したが、情報の種類によっては、ホーム側記憶部12に記憶することなく、また、メタデータを利用することなく、送信指示の操作があるとそのまま車両側情報管理装置2に送信してもよい。例えば、ナビゲーション装置の行き先情報(例えば、緯度経度情報)やテレビ受像機のチャネル番号等は、そのまま送信しても問題はない。
【0055】
車両側記憶部22に記憶されている個人利用情報は、車両側操作部25の操作に基づいて対応する車載機器において利用される。また、車両の利用開始時(乗車時、又は家ドア施錠時等)には、所定の基準で自動的に対応する車載機器において利用される。図4は、車両利用開始時における車両側情報管理装置2の動作フローの一例を示す図である。なお、図4は、個人利用情報が車両の利用者毎に管理されている場合の動作フローである。
【0056】
ドアのアンロック信号が車両状態検出部5から入力された場合等により、車両の利用が開始されると、ステップS301で、利用者IDを取得する。利用者IDは、車両のキーに記憶されたデータの読み取りや生体認証により取得することができるので、詳細な説明は省略する。
【0057】
ステップS302では、車両が個人利用情報を利用する車載機器の自動動作を行うことが設定されているかどうかを判断する。自動動作とは、車両の利用開始を検出すると、設定されている車載機器が自動的に動作することをいう。この設定は、車載機器毎、利用者毎に設定可能である。設定は、車両側操作部25の操作、又はホーム側操作部15の操作により行い、図示しない記憶部に記憶される。なお、車載機器の自動動作の設定機能は必須ではなく、設定機能がない場合は、手動により最新に更新された個人利用情報に対応する車載機器を起動する。
【0058】
取得した利用者IDの利用者が自動動作を設定している場合は、ステップS303で、車両側記憶部22の最新更新情報に基づく処理を実行する。最新更新情報に基づく処理とは、設定されている車載機器を、車両側記憶部22に記憶されているその車載機器で利用する個人利用情報のうち、最新に更新されたものを利用して動作させることである。具体的には、自動動作が設定されている車載機器を起動させるとともに、その車載機器で利用する個人利用情報をその車載機器に転送する。例えば、オーディオ装置が自動設定機器として設定されている場合、車両の利用が開始されると、オーディオ装置を起動し、最新に更新された音楽データを再生する。また、テレビ受像機の自動動作が設定されている場合、受信したチャネルに設定する。最新に更新された音楽データの識別は、そのメタデータ(例えば、ファイル属性、更新日時、アクセス日時)によって判断する。音楽データの再生順序は、例えば、更新された音楽のうちのアクセス日時の順とする。また、ホーム側記憶部12と車両側記憶部22に同一の音楽データを記憶しておき、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データを記憶させて、音楽再生順データにしたがって再生するように制御してもよい。また、ナビゲーション装置の自動動作が設定されている場合、ナビゲーション装置の行き先を設定し、経路誘導を開始する。更に、最新のVICS情報を入手して、経路誘導の精度向上を図ってもよい。
【0059】
続いて、ステップS304では、車両側操作部25の操作の有無を判断し、操作があった場合は、ステップS305で操作に応じた処理を実行する。操作がない場合、ステップS306で車両の利用終了を判断する。車両の利用終了は、車両状態検出部5からの信号により判断する。利用終了でない場合、ステップS304に戻って、車両側操作部25の操作を待つ。
【0060】
ステップS302で、車載機器の自動動作が設定されていないと判断された場合も、ステップS304に移り、車両側操作部25の操作を待つ。
【0061】
以上説明したように、図1の車両内利用情報管理システムは、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報と、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を一致させるように動作する。そして、車両の利用開始時、更新された個人利用情報を利用する車載機器を自動的に動作させることができる。
【0062】
第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、ホーム側から車両側へ個人利用情報が送信される場合、例えば、次のように動作する。ホーム側情報管理装置1のホーム側記憶部12に記憶され、個人毎にフォルダ管理された個人利用情報に変化があると、変化した個人利用情報が車両側情報管理装置2に送信され、車両側記憶部22が更新される。車両の利用者が車両に乗車する際、車両側情報管理装置2は、利用者を識別し(ドア開錠の際の個人認証、利用者個人毎に関連付けられたキーレス認証等により)、対応するフォルダに記憶された個人利用情報に基づいて対応する車載機器を動作させる(例えば、音楽データの自動再生、ナビゲーション装置の自動行き先を設定、及び経路誘導の開始)。
【0063】
次に、車両側操作部25の操作により、車両個人利用情報利用機器4、メディア読み取り装置(図示せず)等を介して新規に入力した場合の個人利用情報(例えば、音楽データ、旅先で取得した撮影画像データ)の処理について説明する。個人利用情報を新規に車両側記憶部22に記憶させた場合、車両側制御部21の制御により、その個人利用情報をホーム側情報管理装置1に送信する新規情報送信制御処理を行う。そして、ホーム側情報管理装置1は、受信した個人利用情報をホーム側記憶部12に記憶する新規情報受信制御処理を行う。
【0064】
図5に、車両側情報管理装置2が個人利用情報を送信する場合の動作フローの一例を示す。個人利用情報の送信処理は、所定の条件が成立したときに起動される。所定の条件が成立したときは、例えば、一定時間毎、ホーム側情報管理装置1からの個人利用情報送信処理の終了時、車両の利用終了(降車時又は帰宅時)である。車両の利用終了は、車両状態検出部5からの信号により判断する。
【0065】
ステップS401では、ホーム側情報管理装置1との通信が可能かどうかを判断する。そして、通信可能である場合は、車両側記憶部22に新規データがあるかどうかを判断する。ここで、新規データは、車両側で入力した個人利用情報であり、ホーム側情報管理装置1から受信したデータは含まない。新規データかどうかの判断は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報のメタデータ、例えばファイル名情報、作成日時情報、更新日時情報によって判断可能である。メタデータとして車両内入力情報であることを識別する識別コードを付加しておくと、更に判断が簡単になる。
【0066】
ステップS402で新規データ有りと判断されると、ステップS403で新規データとして判断された個人利用情報をホーム側情報管理装置1に送信する。ステップS401で通信不可と判断された場合、及びステップS402で新規データなしと判断された場合は、そのまま終了する。
【0067】
ステップS403で新規データがホーム側情報管理装置1に送信された場合、ホーム側情報管理装置1は、受信した個人利用情報をホーム側記憶部12に記憶する。
【0068】
このような機能を有するので、ホーム側では、車両利用時に取得した個人利用情報を簡単に取得し記憶することができる。例えば、車両利用中に取得した音楽データ、画像データ等のコンテンツを、車両側情報管理装置2の車両側記憶部22に記憶しておくことにより、自動的にホーム側情報管理装置1のホーム側記憶部12に記憶することができ、ホーム側での情報入力のための操作が不要になり、ホーム側で直ちにその情報を利用することができる。
【0069】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報のメタデータの送受信を行って、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信する個人利用情報を決定したが、第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、個人利用情報のメタデータ送受信なしに送信すべき個人利用情報を決定するものである。
【0070】
第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、基本的な構成は図1に示す第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムと変わらず、ホーム側情報管理装置1のホーム側制御部11、及び車両側情報管理装置2の車両側制御部21の機能のみが異なるので、異なる部分のみを説明し、他の部分の説明は省略する。
【0071】
図6に、第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置1の動作フローの一例を示す。
【0072】
ホーム側情報管理装置1は、電源が投入された状態では、個人利用情報を車両に送信する個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、第1の実施の形態と同様、一定時間の経過、ホーム側記憶部12の記憶内容の変化の検出、ホーム側操作部15の操作により個人利用情報送信指示等である。ステップS501で起動条件成立と判断すると、ステップS502で、送信データ検出処理を行う。
【0073】
ステップS502の送信データ検出処理は、車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報がホーム側個人情報記憶部12に記憶されているかどうかを検出するものである。具体的には、ホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報の中に車両側に送信されていない個人利用情報があるかどうかを、個人利用情報のメタデータに基づいて判断する。例えば、個人利用情報のファイル名、作成日時、更新日時を調べることにより、前回の送信時以降に記憶された個人利用情報が未送信のものであると判断できる。また、車両側情報管理装置2からの確認データ等、更新結果情報を調べることにより、未送信の個人利用情報を識別することができる。
【0074】
以上のように、ステップS502では、ホーム側個人情報記憶部12の個人利用情報が更新された場合、その更新された個人利用情報を送信すべき情報として検出する。
【0075】
ステップS503では、送信データ(車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報)が有るかどうかを判断し、ない場合は個人利用情報の送信が不要なのでそのまま終了する。送信データがある場合は、その送信データを車両側情報管理装置2に送信し(ステップS504)、車両側情報管理装置2からの確認データを待つ。確認データは、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信された個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である。
【0076】
ステップS505で確認データが一定時間内に受信できないと判断した場合、送信した個人利用情報が正常に受信されなかったとみなし、そのまま終了する。確認データを一定時間内に受信した場合、更新結果を記憶する(ステップS506)。更新結果は、送信した個人利用情報が車両側情報管理装置2に記憶されたかどうかを示すものである。
【0077】
車両側情報管理装置2は、第1の実施の形態と同様、通常はスタンバイ状態である。そして、ホーム側情報管理装置1からのデータを受信すると、図3のステップS204、ステップS205と同様の処理をおこなう。すなわち、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する。
【0078】
以上のように、第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムでは、ホーム側で更新された個人利用情報が自動的に車両側に送信されるので、車両側の処理負担を大きくすることなく車両側の個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。
【0079】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態及び第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、ホーム側情報管理装置1が主導的に動作することにより、個人利用情報の送受信を行っているが、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、車両側情報管理装置2が主導的に動作することにより、個人利用情報の送受信を行うものである。
【0080】
第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、基本的な構成は図1に示す第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムと変わらず、ホーム側情報管理装置1のホーム側制御部11、及び車両側情報管理装置2の車両側制御部21の機能のみが異なるので、異なる部分のみを説明し、他の部分の説明は省略する。
【0081】
図7に、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置2の動作フローの一例を示す。
【0082】
車両側情報管理装置2は、通常、個人利用情報の受信を行う個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、例えば車両の利用開始、一定時間の経過、車両側個人情報記憶部22の記憶内容の変化の検出、外部からの起動要求の受信、車両側操作部25の操作による起動要求である。
【0083】
ステップS601で起動条件成立と判断すると、ステップS602で、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報のメタデータをホーム側情報管理装置1に送信する。そして、ホーム側情報管理装置1から個人利用情報が送信されるのを待つ。
【0084】
ステップS603で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態となる。データの受信がされた場合、ステップS604で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS605)。
【0085】
ホーム側情報管理装置1は、車両側情報管理装置2からのメタデータの受信を待って、図2の動作フローのステップS103以降の処理を行う。これらの処理は、既述のとおりであるので、説明を省略する。
【0086】
図8に、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置2の動作フローの他の例を示す。図8の例では、メタデータを利用した送信データの決定処理も車両側情報管理装置で行う。
【0087】
車両側情報管理装置2は、通常、個人利用情報の受信を行う個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、図7の場合と同様、例えば車両の利用開始、一定時間の経過、車両側個人情報記憶部22の記憶内容の変化の検出、外部からの起動要求の受信、車両側操作部25の操作による起動要求である。
【0088】
ステップS701で起動条件成立と判断すると、ステップS702で、ホーム側情報管理装置1に個人利用情報のメタデータの送信要求を、車両側通信部23を介して送信する。
【0089】
ステップS703では、一定時間内にホーム側情報管理装置1からメタデータを受信したかどうかを判断し、受信されない場合、そのまま終了する。そして、次の起動条件成立を待つ。ステップS703でメタデータを受信したと判断される場合、受信データ検出処理を行う(ステップS704)。ステップS704の受信データ検出処理は、車両側情報管理装置2で受信すべき個人利用情報がホーム側個人情報記憶部12に記憶されているかどうかを検出するものである。具体的には、受信したメタデータと車両側個人情報記憶部22に記憶されている個人利用情報のメタデータを比較し、車両側情報管理装置2の車両側記憶部22に記憶されていない個人利用情報であって、ホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報の検出を行う。
【0090】
ステップS705では、受信データ(車両側情報管理装置2が受信すべき個人利用情報)が有るかどうかを判断し、ない場合は個人利用情報の受信が不要なのでそのまま終了する。受信データがある場合は、そのデータの送信要求をホーム側情報管理装置1に送信し(ステップS706)、ホーム側情報管理装置1からのデータ送信を待つ。
【0091】
ステップS707で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態となる。データの受信がされた場合、ステップS708で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS709)。確認データは、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信された個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である。
【0092】
車両側情報管理装置2が図8のフローに示す動作を行う場合の、ホーム側情報管理装置1の動作フローを図9に示す。
【0093】
ホーム側情報管理装置1は、通常スタンバイ状態(低消費電力モード)である。ステップS801で、メタデータの送信要求を受信すると、ステップS802で、ホーム側記憶部12に記憶されている個人利用情報のメタデータを送信する。そして、車両側情報管理装置2からデータ送信要求が送信されるのを待つ。
【0094】
ステップS803で、データ送信要求が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態(低消費電力モード)となる。データ送信要求の受信がされた場合、要求されたデータ(個人利用情報)を車両側情報管理装置2に送信し(ステップS804)、車両側情報管理装置2からの確認データを待つ。
【0095】
ステップS805で確認データが一定時間内に受信できないと判断した場合、送信した個人利用情報が正常に受信されなかったとみなし、そのまま終了する。確認データを一定時間内に受信した場合、更新結果を記憶する(ステップS806)。更新結果は、送信した個人利用情報が車両側情報管理装置2に記憶されたかどうかを示すものである。
【0096】
以上、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、車両側情報管理装置2が主導的に動作することによって個人利用情報の送受信を行うようにしたが、車両側情報管理装置2だけでなく、ホーム側情報管理装置1も主導的に動作可能としてもよい。この場合、ホーム側情報管理装置1及び車両側情報管理装置2は、第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムを構成するための機能と第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムを構成するための機能を有するものとする。
【0097】
(第4の実施の形態)
第1ないし第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2との間の通信を、無線LANを利用して行うようにしたが、合わせて公衆ネットワークとアクセスポイントを経由した無線通信を利用して行うように構成することができる。
【0098】
図10は、本発明の第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図である。図10の車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2を含んで構成され、公衆ネットワーク6とアクセスポイント7を経由した通信路を通信可能となっている。
【0099】
図10の車両内利用情報管理システムは、公衆ネットワーク6とアクセスポイント7を介して通信を行う点を除いて、図1に示す車両内利用情報管理システムと同様であるので、共通部分の説明は省略する。なお、図10では、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2の間には、公衆ネットワーク6とアクセスポイント7のみが存在するが、図1の車両内利用情報管理システムと同様、無線LANを介しても通信可能としてもよい。その場合、ホーム側通信部13は、公衆ネットワーク6に接続して公衆ネットワークを介した通信を行う機能を備えるとともに、無線LANの親機としての機能も備える。また、車両側無線通信部13は、アクセスポイント7に接続して通信を行う機能を備えるとともに、無線LANの子機としての機能も備える。
【0100】
アクセスポイント7を介して通信を行う場合、通信動作の起動は車両側情報管理装置2が行う。図11に、第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置2の動作フローの一例を示す。
【0101】
車両側情報管理装置2は、通常スタンバイ状態である。ステップS901で、アクセスポイント7を検出すると、ステップS902で、アクセスポイント7を介してホーム側情報管理装置1にアクセスポイントを検出したことを示す信号を送信する。そして、ホーム側情報管理装置1がメタデータの送信要求を送信するのを待つ。
【0102】
ステップS903で、メタデータの送信要求を受信すると、ステップS904で、車両側記憶部22に記憶されている個人利用情報のメタデータを送信する。そして、ホーム側情報管理装置1から個人利用情報が送信されるのを待つ。
【0103】
ステップS905で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態となる。データの受信がされた場合、ステップS906で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS907)。
【0104】
ホーム側情報管理装置1は、図2のフローに示す動作を同様の動作を行う。すなわち、個人利用情報を車両に送信する個人情報通信制御処理の起動条件として、車両側情報管理装置2からのアクセスポイントを検出した旨を示す信号の受信が追加されており、起動条件が成立すると、ステップS102以降の動作を行う。
【0105】
以上、第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、車両側情報管理装置2とホーム側情報管理装置1との通信可能領域を広げることができるので、通信効率の向上が期待できる。また、図5に示した新規個人利用情報の送信を行う際に、アクセスポイント7の利用が可能である。
【0106】
(第5の実施の形態)
図12は、本発明の第5の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図である。図12の車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1の外部機器インタフェース14に、車庫進入センサ8の出力信号が入力されるようになっている点を除いて図1に示す車両内利用情報管理システムと同様であるので、共通部分の説明は省略する。
【0107】
車庫進入センサ8は、車両が自宅の車庫に存在するかどうかを出力するもので、車両が存在しない状態から存在する状態に変化した時点を車両進入と判断して車両進入信号を出力するものである。車両の進入は帰宅と認識することができるので、帰宅を条件として、個人利用情報の送受信を行うことが可能となる。
【0108】
例えば、ホーム側制御部11は、車両の帰宅時に図2、図6に例示したような個人情報通信制御処理を起動させることができる。また、車両の帰宅を車両側情報管理装置に通知することにより、車両側制御部21が、車両の帰宅時各種動作を起動させることができる。例えば、図5に例示したような新規情報送信制御処理を起動させたり、図7、図8に例示したような個人情報通信制御処理を起動させたりすることができる。また、車庫進入センサ8の出力信号に換えて、車両ドアの施錠と家ドアの開錠を示す信号により帰宅と認識するようにしてもよい。また、車庫進入センサ8の出力信号に換えて、自宅車庫に設けた無線LANアクセスポイントとの通信成功により帰宅と認識するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システム等として有用である。
【符号の説明】
【0110】
1・・・ホーム側情報管理装置
2・・・車両側情報管理装置
3・・・ホーム側個人情報利用機器
4・・・車両側個人情報利用機器
5・・・車両状態検出部
6・・・公衆ネットワーク
7・・・アクセスポイント
8・・・車庫進入センサ
11・・・ホーム側制御部
12・・・ホーム側記憶部
13・・・ホーム側操作部
14・・・外部機器インタフェース
15・・・ホーム側操作部
16・・・ホーム側出力部
21・・・車両側制御部
22・・・車両側記憶部
23・・・車両側操作部
24・・・車両側外部機器インタフェース
25・・・車両側操作部
26・・・車両側出力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両内で、音楽データ、画像等の各種コンテンツを利用する場合、一般にそれらのコンテンツを記録した記録メディアを車両内に持ち込み、記録メディアに対応した再生機能を有する車載機器により読み取って利用する。この方法は、車両内に多くのメディアを保管しておくためのスペースを必要とする。
【0003】
メディアの車両内での保管を不要とするものとして、無線ネットワークに接続された車載端末の操作により、自宅のホームサーバやインターネットプロバイダサーバ等のサーバ上のデジタルコンテンツ等を検索し、取得し、再生する情報検索再生システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかし、特許文献1のシステムは、車両内で利用するコンテンツを取得するため、車両内での車載端末の操作が必要であり、コンテンツの更新が必ずしもかんたんではない。また、インターネットプロバイダサーバから取得したコンテンツや、オフラインで車両内に蓄積したコンテンツを利用者の自宅等、車両外で利用することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−37981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両搭載情報管理装置は、車両に搭載され、かつ、当該車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置であって、前記個人利用情報を記憶する車両側記憶部と、当該車両の外部の情報管理装置と情報の送受信を行う車両側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を制御する車両側制御部とを備え、前記車両側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記車両側通信部を介して前記外部の情報管理装置から受信するとともに、受信した前記メタデータによって特定される前記個人利用情報のうちの前記車両側記憶部に記憶されていない個人利用情報であり前記外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記車両側通信部を介して受信し、受信した該個人利用情報を前記車両側記憶部に記憶する個人情報通信制御処理を行い、当該車両の利用開始時に、前記車両側記憶部に記憶された最新の前記個人利用情報を利用して、当該個人利用情報を利用する前記車載機器を動作させる車載機器起動処理を行うものである。
【0008】
本発明によれば、車両側で保持された個人利用情報を特定するメタデータを外部から受信するので、外部からの更新すべき個人利用情報を確実に特定することができ、個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。さらに、更新された個人利用情報を利用する車載機器が自動的に動作するので、利用者による車載機器の起動負担を軽減することができる。
【0009】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側記憶部が、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、前記車両側制御部が、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御するものを含む。本発明によれば、利用者毎の趣味や生活パターンに応じた個人利用情報を車両内で利用することができる。
【0010】
本発明の車両搭載情報管理装置は、更に、利用者が操作するための車両側操作部を備え、前記車両側制御部が、前記車両側操作部の操作に伴って前記車両側記憶部に記憶された前記個人利用情報を、前記車両側通信部を介して送信する新規情報送信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を外部の管理装置(屋内設置情報管理装置等)に簡単に記憶することができる。また、この機能により、車両内で取得したコンテンツを屋内側でも利用可能とすることができるとともに、車内で使用したテレビチャネル情報、屋外で入手したカメラやビデオカメラでの撮影画像情報を車両側で入力することにより、屋内での入力操作の手間及び時間を節約することができる。
【0011】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の帰宅時に前記新規情報送信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を、自宅内での利用直前にまとめて転送するので、個人利用情報の転送を効率的に行うことができる。
【0012】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の利用終了時に前記新規情報送信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を、自宅内での利用直前にまとめて転送するので、個人利用情報の転送を効率的に行うことができる。
【0013】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、前記車両側通信部が送受信を行うためのアクセスポイントを検出したときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との通信可能領域を拡大させることができ、通信効率が向上する。
【0014】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0015】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、当該車両の利用開始時に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0016】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記車両側制御部が、前記車両側通信部を介して外部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両と外部との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0017】
本発明の車両搭載情報管理装置は、前記個人利用情報に、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれるものを含む。本発明によれば、各種車載機器で利用するデータを簡単に車両内に記憶することができる。
【0018】
本発明の屋内設置情報管理装置は、屋内に設置され、かつ、車載機器で利用可能な個人利用情報の管理を行う屋内設置情報管理装置であって、前記個人利用情報を記憶するホーム側記憶部と、前記車載機器が搭載された車両との間で情報の送受信を行うホーム側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を制御するホーム側制御部とを備え、前記ホーム側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記ホーム側通信部を介して前記車両から受信するとともに、前記ホーム側通信部を介して受信した前記メタデータを利用して前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報のうち前記車載機器に記憶されていない個人利用情報であり外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記ホーム側通信部を介して当該車両に送信する個人情報通信制御処理を行うものである。
【0019】
本発明によれば、車両側で保持された個人利用情報を特定するメタデータを受信して車両に転送すべき個人利用情報を特定するので、更新すべき個人利用情報を確実に特定することができ、個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。
【0020】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部は、一定時間毎に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、ホーム側と車両との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0021】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報に変化があったときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、ホーム側と車両との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0022】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記ホーム側通信部を介して前記車両搭載情報管理装置部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、ホーム側と車両との間の情報転送処理を必要なときに起動させることができる。
【0023】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、自宅側と車両との間の情報転送処理を効率的に起動させることができる。
【0024】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側個人利用情報記憶部が、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、前記ホーム側制御部が、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御するものを含む。本発明によれば、利用者毎の趣味や生活パターンに応じた個人利用情報を車両に転送することができる。
【0025】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記ホーム側制御部が、前記ホーム側通信部を介して受信した前記個人利用情報を前記ホーム側記憶部に記憶する新規情報受信制御処理を行うものを含む。本発明によれば、車両利用時に取得した個人利用情報を自宅内の管理装置に簡単に記憶することができる。
【0026】
本発明の屋内設置情報管理装置は、前記個人利用情報に、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれるものを含む。本発明によれば、各種車載機器で利用するデータを簡単に車両内に転送し、記憶することができる。
【0027】
本発明の車両内利用情報管理システムは、上記した車両搭載情報管理装置と、上記した屋内設置情報管理装置と、を備える車両内利用情報管理システムである。本発明によれば、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0028】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図3】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの一例を示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の車両利用開始時の動作フローの一例を示す図
【図5】本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置が個人利用情報を送信する場合の動作フローの一例を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図7】本発明の第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図8】本発明の第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの他の例を示す図
【図9】本発明の第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図10】本発明の第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図
【図11】本発明の第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置の動作フローの一例を示す図
【図12】本発明の第5の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図である。図1の車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2を含んで構成され、無線通信路を含む通信路を介して通信可能となっている。ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2との通信は、例えば無線LANを介して行われる。ホーム側情報管理装置1には、オーディオ装置、画像再生装置、テレビ受像装置等のホーム側個人利用情報利用機器3が接続される。また、車両側情報管理装置2には、車載オーディオ装置、車載画像再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置等の車両側個人利用情報利用機器4、車両状態検出部5が接続される。
【0032】
ホーム側情報管理装置1は、屋内に設置され、かつ、車載機器で利用可能な個人利用情報の管理を行う屋内設置情報管理装置の一例であり、ホーム側制御部11、ホーム側記憶部12、ホーム側通信部13、外部機器インタフェース14、ホーム側操作部15、ホーム側出力部16を含んで構成される。ホーム側情報管理装置1は、例えば、パーソナルコンピュータと所定のプログラムを主体に構成することができるが、DVDプレーヤー等の情報機器に組込んで構成することも可能である。この場合、組込んだ情報機器の構成要素を一部共用する。
【0033】
ホーム側制御部11は、個人利用情報のホーム側記憶部12への記憶、及びホーム側通信部13を介した情報の送受信等の個人利用情報を用いた処理を含むホーム側情報管理装置1全体を制御するものである。
【0034】
ホーム側記憶部12は、車載機器で利用可能な個人利用情報を記憶するものである。個人利用情報は、車両の利用者が個人的に利用する情報であり、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ(ホーム側操作部15の操作によって記憶してもよいし、ホーム側オーディオ装置での再生順番を記憶するようにしてもよい。)、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、及び個人利用ウェブ情報等が含まれ、車載オーディオ装置、車載ビデオ再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置、車載ウェブブラウザ装置等で利用可能な情報である。個人利用情報は、その個人利用情報を特定するメタデータと対応付けて記憶される。メタデータは、その個人利用情報に付与されたファイル名(情報の種類を示すための識別子を含む。)、保存日時、更新日時、アクセス日時、データ量等である。ホーム側記憶部12は、全体として一つの領域として管理してもよいが、車両の利用者毎に管理してもよい。利用者毎に管理する場合は、利用者別領域が設けられ、利用者毎の個人利用情報が記憶される。利用者毎の管理がされる場合、ホーム側情報管理装置1と車載側情報管理装置2との間の通信に際して、利用者を識別する情報が付加される。個人利用情報は、セキュリティを保ってフォルダ(利用者毎に管理する場合は、個人毎のフォルダ)で管理するのが好ましい。フォルダの管理は、例えばICカード認証や虹彩認証によってセキュリティを保つ。
【0035】
ホーム側記憶部12へ個人利用情報を記憶する場合、例えばホーム側操作部15の操作により、ホーム側個人利用情報利用機器3から外部機器インタフェース14を介して個人利用情報を入力する。ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、個人利用メール情報、及び個人利用ウェブ情報等は、ホーム側情報管理装置1を構成するパーソナルコンピュータ内の所定のプログラムの実行により取得する。
【0036】
ホーム側通信部13は、車載機器が搭載された車両との間で情報の送受信を行うものであり、例えば無線LANの親機である。ホーム側通信部13は、ホーム側制御部11の制御に基づき、個人利用情報や個人利用情報のメタデータの送受信を行う。ホーム側通信部13による車両との通信は、例えば無線IDによりセキュリティを保つようにするのが好ましい。
【0037】
外部機器インタフェース14は、オーディ装置、ビデオ装置、テレビ受像装置等のホーム側個人利用情報利用機器3との間で個人利用情報を含む情報の転送を行うものであり、情報の転送は、ホーム側制御部11によって制御される。ホーム側操作部15は、ホーム側情報管理装置1の利用者が操作するものであり、例えばキーボード、マウス、各種スイッチ等である。ホーム側出力部16は、ホーム側情報管理装置1の動作状態の出力、操作ガイダンス情報の出力等を行うためのものであり、モニタ装置、スピーカが含まれる。
【0038】
車両側情報管理装置2は、車両に搭載され、かつ、当該車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置の一例であり、車両側制御部21、車両側記憶部22、車両側無線通信部23、車両側外部機器インタフェース24、車両側操作部25、車両側出力部26を含んで構成される。車両側情報管理装置2は、例えば、車両に搭載されたパーソナルコンピュータと所定のプログラムを主体に構成することができるが、カーナビゲーション装置等の車両搭載情報機器に組込んで構成することも可能である。この場合、組込んだ情報機器の構成要素を一部共用する。
【0039】
車両側制御部21は、個人利用情報の車両側記憶部22への記憶、及び車両側通信部23を介した情報の送受信等の個人利用情報を用いた処理を含む車両側情報管理装置2全体を制御するものである。
【0040】
車両側記憶部22は、車載機器で利用される個人利用情報を記憶するものである。個人利用情報は、車両の利用者が個人的に利用する情報であり、音楽を再生するための音楽データ、映像及び音を再生するためのビデオデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、及び個人利用ウェブ情報等が含まれ、車載オーディオ装置、車載ビデオ再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置、車載ウェブブラウザ装置等で利用可能な情報である。個人利用情報は、その個人利用情報を特定するメタデータと対応付けて記憶される。メタデータは、その個人利用情報に付与されたファイル名(情報の種類を示すための識別子を含む。)、保存日時、更新日時、アクセス日時、データ量等である。車両側記憶部22は、全体として一つの領域として管理してもよいが、車両の利用者毎に管理してもよい。利用者毎に管理する場合は、利用者別領域が設けられ、利用者毎の個人利用情報が記憶される。
【0041】
車両側記憶部22へ個人利用情報を記憶する場合、車両側制御部21の制御に基づき、車両側無線通信部23を介して個人利用情報受信し、受信した個人利用情報を記憶する。また、車両側操作部25の操作により、車両側個人利用情報利用機器4から車両側外部機器インタフェース24を介して入力した個人利用情報を記憶することも、ホーム側情報管理装置1の起動をすることも可能である。
【0042】
車両側無線通信部23は、外部(ホーム側情報管理装置1等)との間で無線による情報の送受信を行うものであり、例えば無線LANの子機である。車両側無線通信部23は、車両側制御部21の制御に基づき、個人利用情報や個人利用情報のメタデータの送受信を行う。
【0043】
車両側外部機器インタフェース24は、車載オーディオ装置、車載ビデオ再生装置、車載テレビ装置、カーナビゲーション装置等の車載側個人利用情報利用機器4との間で個人利用情報を含む情報の転送を行うものであり、情報の転送は、車両側制御部21によって制御される。車両側操作部25は、車両側情報管理装置2の利用者が操作するものであり、例えば各種キー、各種スイッチ等である。車両側出力部26は、車両側情報管理装置2の動作状態の出力、操作ガイダンス情報の出力等を行うためのものであり、モニタ装置、スピーカが含まれる。
【0044】
車両状態検出部5は、車両内の各種センサの出力、スイッチの状態等に基づいて、車両の状態の検出、使用中である場合は利用者の識別等を行うものである。
【0045】
以上の構成を備える車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2との間で情報の送受信を行うことにより、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報と、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を一致させるように動作する。
【0046】
具体的には、ホーム側制御部11は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、ホーム側通信部13を介して車両側情報管理装置2から受信するとともに、そのメタデータを利用して、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報のうち車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報を決定し、決定した個人利用情報を、ホーム側通信部13を介して車両側情報管理装置2に送信する個人情報通信制御処理を行う。また、車両側制御部21は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を特定するメタデータを、車両側無線通信部23を介してホーム側情報管理装置1に送信するとともに、車両側無線通信部23を介してホーム側情報管理装置1から受信した個人利用情報を車両側記憶部22に記憶する個人情報通信制御処理を行う。
【0047】
図2は、その際のホーム側情報管理装置1の動作フローの一例であり、図3は、車両側情報管理装置2の動作フローの一例である。
【0048】
ホーム側情報管理装置1は、電源が投入された状態では、個人利用情報を車両に送信する個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、例えば、一定時間の経過、ホーム側記憶部12の記憶内容の変化の検出、ホーム側操作部15の操作による個人利用情報送信指示、外部からの起動要求である。外部からの起動要求としては、例えば、車両側操作部25の操作による個人利用情報の送信指示である。また、家ドア外に無線通信機を設置して利用者が所持する無線通信機との通信により利用者が家ドアの外に居ることを検知し、かつ家ドアの施錠を検知したことを、外部からの起動要求としてもよい。ステップS101で起動条件成立と判断すると、ステップS102で、車両側情報管理装置2に個人利用情報のメタデータの送信要求を、ホーム側通信部13を介して送信する。
【0049】
ステップS103では、一定時間内に車両側情報管理装置2からメタデータを受信したかどうかを判断し、受信されない場合、そのまま終了する。そして、次の起動条件成立を待つ。ステップS103でメタデータ受信を受信したと判断される場合、送信データ検出処理を行う(ステップS104)。ステップS104の送信データ検出処理は、車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報がホーム側個人情報記憶部12に記憶されているかどうかを検出するものである。具体的には、受信したメタデータとホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報のメタデータを比較し、車両側情報管理装置2の車両側記憶部22に記憶されていない個人利用情報であって、ホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報の検出を行う。
【0050】
ステップS105では、送信データ(車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報)が有るかどうかを判断し、ない場合は個人利用情報の送信が不要なのでそのまま終了する。送信データがある場合は、その送信データを車両側情報管理装置2に送信し(ステップS106)、車両側情報管理装置2からの確認データを待つ。確認データは、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信された個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である。
【0051】
ステップS107で確認データが一定時間内に受信できないと判断した場合、送信した個人利用情報が正常に受信されなかったとみなし、そのまま終了する。確認データを一定時間内に受信した場合、更新結果を記憶する(ステップS108)。更新結果は、送信した個人利用情報が車両側情報管理装置2に記憶されたかどうかを示すものである。
【0052】
車両側情報管理装置2は、通常、スタンバイ状態(低消費電力モード)である。ステップS201で、メタデータの送信要求を受信すると、ステップS202で、車両側記憶部22に記憶されている個人利用情報のメタデータを送信する。そして、ホーム側情報管理装置1から個人利用情報が送信されるのを待つ。
【0053】
ステップS203で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態(低消費電力モード)となる。データの受信がされた場合、ステップS204で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS205)。
【0054】
以上の説明では、全ての個人利用情報をホーム側情報管理装置1のホーム側記憶部12に記憶し、個人利用情報のメタデータを利用してホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2へ送信する個人利用情報を決定したが、情報の種類によっては、ホーム側記憶部12に記憶することなく、また、メタデータを利用することなく、送信指示の操作があるとそのまま車両側情報管理装置2に送信してもよい。例えば、ナビゲーション装置の行き先情報(例えば、緯度経度情報)やテレビ受像機のチャネル番号等は、そのまま送信しても問題はない。
【0055】
車両側記憶部22に記憶されている個人利用情報は、車両側操作部25の操作に基づいて対応する車載機器において利用される。また、車両の利用開始時(乗車時、又は家ドア施錠時等)には、所定の基準で自動的に対応する車載機器において利用される。図4は、車両利用開始時における車両側情報管理装置2の動作フローの一例を示す図である。なお、図4は、個人利用情報が車両の利用者毎に管理されている場合の動作フローである。
【0056】
ドアのアンロック信号が車両状態検出部5から入力された場合等により、車両の利用が開始されると、ステップS301で、利用者IDを取得する。利用者IDは、車両のキーに記憶されたデータの読み取りや生体認証により取得することができるので、詳細な説明は省略する。
【0057】
ステップS302では、車両が個人利用情報を利用する車載機器の自動動作を行うことが設定されているかどうかを判断する。自動動作とは、車両の利用開始を検出すると、設定されている車載機器が自動的に動作することをいう。この設定は、車載機器毎、利用者毎に設定可能である。設定は、車両側操作部25の操作、又はホーム側操作部15の操作により行い、図示しない記憶部に記憶される。なお、車載機器の自動動作の設定機能は必須ではなく、設定機能がない場合は、手動により最新に更新された個人利用情報に対応する車載機器を起動する。
【0058】
取得した利用者IDの利用者が自動動作を設定している場合は、ステップS303で、車両側記憶部22の最新更新情報に基づく処理を実行する。最新更新情報に基づく処理とは、設定されている車載機器を、車両側記憶部22に記憶されているその車載機器で利用する個人利用情報のうち、最新に更新されたものを利用して動作させることである。具体的には、自動動作が設定されている車載機器を起動させるとともに、その車載機器で利用する個人利用情報をその車載機器に転送する。例えば、オーディオ装置が自動設定機器として設定されている場合、車両の利用が開始されると、オーディオ装置を起動し、最新に更新された音楽データを再生する。また、テレビ受像機の自動動作が設定されている場合、受信したチャネルに設定する。最新に更新された音楽データの識別は、そのメタデータ(例えば、ファイル属性、更新日時、アクセス日時)によって判断する。音楽データの再生順序は、例えば、更新された音楽のうちのアクセス日時の順とする。また、ホーム側記憶部12と車両側記憶部22に同一の音楽データを記憶しておき、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データを記憶させて、音楽再生順データにしたがって再生するように制御してもよい。また、ナビゲーション装置の自動動作が設定されている場合、ナビゲーション装置の行き先を設定し、経路誘導を開始する。更に、最新のVICS情報を入手して、経路誘導の精度向上を図ってもよい。
【0059】
続いて、ステップS304では、車両側操作部25の操作の有無を判断し、操作があった場合は、ステップS305で操作に応じた処理を実行する。操作がない場合、ステップS306で車両の利用終了を判断する。車両の利用終了は、車両状態検出部5からの信号により判断する。利用終了でない場合、ステップS304に戻って、車両側操作部25の操作を待つ。
【0060】
ステップS302で、車載機器の自動動作が設定されていないと判断された場合も、ステップS304に移り、車両側操作部25の操作を待つ。
【0061】
以上説明したように、図1の車両内利用情報管理システムは、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報と、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報を一致させるように動作する。そして、車両の利用開始時、更新された個人利用情報を利用する車載機器を自動的に動作させることができる。
【0062】
第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、ホーム側から車両側へ個人利用情報が送信される場合、例えば、次のように動作する。ホーム側情報管理装置1のホーム側記憶部12に記憶され、個人毎にフォルダ管理された個人利用情報に変化があると、変化した個人利用情報が車両側情報管理装置2に送信され、車両側記憶部22が更新される。車両の利用者が車両に乗車する際、車両側情報管理装置2は、利用者を識別し(ドア開錠の際の個人認証、利用者個人毎に関連付けられたキーレス認証等により)、対応するフォルダに記憶された個人利用情報に基づいて対応する車載機器を動作させる(例えば、音楽データの自動再生、ナビゲーション装置の自動行き先を設定、及び経路誘導の開始)。
【0063】
次に、車両側操作部25の操作により、車両個人利用情報利用機器4、メディア読み取り装置(図示せず)等を介して新規に入力した場合の個人利用情報(例えば、音楽データ、旅先で取得した撮影画像データ)の処理について説明する。個人利用情報を新規に車両側記憶部22に記憶させた場合、車両側制御部21の制御により、その個人利用情報をホーム側情報管理装置1に送信する新規情報送信制御処理を行う。そして、ホーム側情報管理装置1は、受信した個人利用情報をホーム側記憶部12に記憶する新規情報受信制御処理を行う。
【0064】
図5に、車両側情報管理装置2が個人利用情報を送信する場合の動作フローの一例を示す。個人利用情報の送信処理は、所定の条件が成立したときに起動される。所定の条件が成立したときは、例えば、一定時間毎、ホーム側情報管理装置1からの個人利用情報送信処理の終了時、車両の利用終了(降車時又は帰宅時)である。車両の利用終了は、車両状態検出部5からの信号により判断する。
【0065】
ステップS401では、ホーム側情報管理装置1との通信が可能かどうかを判断する。そして、通信可能である場合は、車両側記憶部22に新規データがあるかどうかを判断する。ここで、新規データは、車両側で入力した個人利用情報であり、ホーム側情報管理装置1から受信したデータは含まない。新規データかどうかの判断は、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報のメタデータ、例えばファイル名情報、作成日時情報、更新日時情報によって判断可能である。メタデータとして車両内入力情報であることを識別する識別コードを付加しておくと、更に判断が簡単になる。
【0066】
ステップS402で新規データ有りと判断されると、ステップS403で新規データとして判断された個人利用情報をホーム側情報管理装置1に送信する。ステップS401で通信不可と判断された場合、及びステップS402で新規データなしと判断された場合は、そのまま終了する。
【0067】
ステップS403で新規データがホーム側情報管理装置1に送信された場合、ホーム側情報管理装置1は、受信した個人利用情報をホーム側記憶部12に記憶する。
【0068】
このような機能を有するので、ホーム側では、車両利用時に取得した個人利用情報を簡単に取得し記憶することができる。例えば、車両利用中に取得した音楽データ、画像データ等のコンテンツを、車両側情報管理装置2の車両側記憶部22に記憶しておくことにより、自動的にホーム側情報管理装置1のホーム側記憶部12に記憶することができ、ホーム側での情報入力のための操作が不要になり、ホーム側で直ちにその情報を利用することができる。
【0069】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、ホーム側記憶部12に記憶された個人利用情報のメタデータの送受信を行って、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信する個人利用情報を決定したが、第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、個人利用情報のメタデータ送受信なしに送信すべき個人利用情報を決定するものである。
【0070】
第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、基本的な構成は図1に示す第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムと変わらず、ホーム側情報管理装置1のホーム側制御部11、及び車両側情報管理装置2の車両側制御部21の機能のみが異なるので、異なる部分のみを説明し、他の部分の説明は省略する。
【0071】
図6に、第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおけるホーム側情報管理装置1の動作フローの一例を示す。
【0072】
ホーム側情報管理装置1は、電源が投入された状態では、個人利用情報を車両に送信する個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、第1の実施の形態と同様、一定時間の経過、ホーム側記憶部12の記憶内容の変化の検出、ホーム側操作部15の操作により個人利用情報送信指示等である。ステップS501で起動条件成立と判断すると、ステップS502で、送信データ検出処理を行う。
【0073】
ステップS502の送信データ検出処理は、車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報がホーム側個人情報記憶部12に記憶されているかどうかを検出するものである。具体的には、ホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報の中に車両側に送信されていない個人利用情報があるかどうかを、個人利用情報のメタデータに基づいて判断する。例えば、個人利用情報のファイル名、作成日時、更新日時を調べることにより、前回の送信時以降に記憶された個人利用情報が未送信のものであると判断できる。また、車両側情報管理装置2からの確認データ等、更新結果情報を調べることにより、未送信の個人利用情報を識別することができる。
【0074】
以上のように、ステップS502では、ホーム側個人情報記憶部12の個人利用情報が更新された場合、その更新された個人利用情報を送信すべき情報として検出する。
【0075】
ステップS503では、送信データ(車両側情報管理装置2に送信すべき個人利用情報)が有るかどうかを判断し、ない場合は個人利用情報の送信が不要なのでそのまま終了する。送信データがある場合は、その送信データを車両側情報管理装置2に送信し(ステップS504)、車両側情報管理装置2からの確認データを待つ。確認データは、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信された個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である。
【0076】
ステップS505で確認データが一定時間内に受信できないと判断した場合、送信した個人利用情報が正常に受信されなかったとみなし、そのまま終了する。確認データを一定時間内に受信した場合、更新結果を記憶する(ステップS506)。更新結果は、送信した個人利用情報が車両側情報管理装置2に記憶されたかどうかを示すものである。
【0077】
車両側情報管理装置2は、第1の実施の形態と同様、通常はスタンバイ状態である。そして、ホーム側情報管理装置1からのデータを受信すると、図3のステップS204、ステップS205と同様の処理をおこなう。すなわち、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する。
【0078】
以上のように、第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムでは、ホーム側で更新された個人利用情報が自動的に車両側に送信されるので、車両側の処理負担を大きくすることなく車両側の個人利用情報の更新を簡単に行うことができる。
【0079】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態及び第2の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、ホーム側情報管理装置1が主導的に動作することにより、個人利用情報の送受信を行っているが、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、車両側情報管理装置2が主導的に動作することにより、個人利用情報の送受信を行うものである。
【0080】
第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、基本的な構成は図1に示す第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムと変わらず、ホーム側情報管理装置1のホーム側制御部11、及び車両側情報管理装置2の車両側制御部21の機能のみが異なるので、異なる部分のみを説明し、他の部分の説明は省略する。
【0081】
図7に、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置2の動作フローの一例を示す。
【0082】
車両側情報管理装置2は、通常、個人利用情報の受信を行う個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、例えば車両の利用開始、一定時間の経過、車両側個人情報記憶部22の記憶内容の変化の検出、外部からの起動要求の受信、車両側操作部25の操作による起動要求である。
【0083】
ステップS601で起動条件成立と判断すると、ステップS602で、車両側記憶部22に記憶された個人利用情報のメタデータをホーム側情報管理装置1に送信する。そして、ホーム側情報管理装置1から個人利用情報が送信されるのを待つ。
【0084】
ステップS603で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態となる。データの受信がされた場合、ステップS604で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS605)。
【0085】
ホーム側情報管理装置1は、車両側情報管理装置2からのメタデータの受信を待って、図2の動作フローのステップS103以降の処理を行う。これらの処理は、既述のとおりであるので、説明を省略する。
【0086】
図8に、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置2の動作フローの他の例を示す。図8の例では、メタデータを利用した送信データの決定処理も車両側情報管理装置で行う。
【0087】
車両側情報管理装置2は、通常、個人利用情報の受信を行う個人情報通信制御処理の起動条件が成立するのを待っている。起動条件は、図7の場合と同様、例えば車両の利用開始、一定時間の経過、車両側個人情報記憶部22の記憶内容の変化の検出、外部からの起動要求の受信、車両側操作部25の操作による起動要求である。
【0088】
ステップS701で起動条件成立と判断すると、ステップS702で、ホーム側情報管理装置1に個人利用情報のメタデータの送信要求を、車両側通信部23を介して送信する。
【0089】
ステップS703では、一定時間内にホーム側情報管理装置1からメタデータを受信したかどうかを判断し、受信されない場合、そのまま終了する。そして、次の起動条件成立を待つ。ステップS703でメタデータを受信したと判断される場合、受信データ検出処理を行う(ステップS704)。ステップS704の受信データ検出処理は、車両側情報管理装置2で受信すべき個人利用情報がホーム側個人情報記憶部12に記憶されているかどうかを検出するものである。具体的には、受信したメタデータと車両側個人情報記憶部22に記憶されている個人利用情報のメタデータを比較し、車両側情報管理装置2の車両側記憶部22に記憶されていない個人利用情報であって、ホーム側個人情報記憶部12に記憶されている個人利用情報の検出を行う。
【0090】
ステップS705では、受信データ(車両側情報管理装置2が受信すべき個人利用情報)が有るかどうかを判断し、ない場合は個人利用情報の受信が不要なのでそのまま終了する。受信データがある場合は、そのデータの送信要求をホーム側情報管理装置1に送信し(ステップS706)、ホーム側情報管理装置1からのデータ送信を待つ。
【0091】
ステップS707で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態となる。データの受信がされた場合、ステップS708で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS709)。確認データは、ホーム側情報管理装置1から車両側情報管理装置2に送信された個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である。
【0092】
車両側情報管理装置2が図8のフローに示す動作を行う場合の、ホーム側情報管理装置1の動作フローを図9に示す。
【0093】
ホーム側情報管理装置1は、通常スタンバイ状態(低消費電力モード)である。ステップS801で、メタデータの送信要求を受信すると、ステップS802で、ホーム側記憶部12に記憶されている個人利用情報のメタデータを送信する。そして、車両側情報管理装置2からデータ送信要求が送信されるのを待つ。
【0094】
ステップS803で、データ送信要求が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態(低消費電力モード)となる。データ送信要求の受信がされた場合、要求されたデータ(個人利用情報)を車両側情報管理装置2に送信し(ステップS804)、車両側情報管理装置2からの確認データを待つ。
【0095】
ステップS805で確認データが一定時間内に受信できないと判断した場合、送信した個人利用情報が正常に受信されなかったとみなし、そのまま終了する。確認データを一定時間内に受信した場合、更新結果を記憶する(ステップS806)。更新結果は、送信した個人利用情報が車両側情報管理装置2に記憶されたかどうかを示すものである。
【0096】
以上、第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、車両側情報管理装置2が主導的に動作することによって個人利用情報の送受信を行うようにしたが、車両側情報管理装置2だけでなく、ホーム側情報管理装置1も主導的に動作可能としてもよい。この場合、ホーム側情報管理装置1及び車両側情報管理装置2は、第1の実施の形態の車両内利用情報管理システムを構成するための機能と第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムを構成するための機能を有するものとする。
【0097】
(第4の実施の形態)
第1ないし第3の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおいては、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2との間の通信を、無線LANを利用して行うようにしたが、合わせて公衆ネットワークとアクセスポイントを経由した無線通信を利用して行うように構成することができる。
【0098】
図10は、本発明の第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図である。図10の車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2を含んで構成され、公衆ネットワーク6とアクセスポイント7を経由した通信路を通信可能となっている。
【0099】
図10の車両内利用情報管理システムは、公衆ネットワーク6とアクセスポイント7を介して通信を行う点を除いて、図1に示す車両内利用情報管理システムと同様であるので、共通部分の説明は省略する。なお、図10では、ホーム側情報管理装置1と車両側情報管理装置2の間には、公衆ネットワーク6とアクセスポイント7のみが存在するが、図1の車両内利用情報管理システムと同様、無線LANを介しても通信可能としてもよい。その場合、ホーム側通信部13は、公衆ネットワーク6に接続して公衆ネットワークを介した通信を行う機能を備えるとともに、無線LANの親機としての機能も備える。また、車両側無線通信部13は、アクセスポイント7に接続して通信を行う機能を備えるとともに、無線LANの子機としての機能も備える。
【0100】
アクセスポイント7を介して通信を行う場合、通信動作の起動は車両側情報管理装置2が行う。図11に、第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムにおける車両側情報管理装置2の動作フローの一例を示す。
【0101】
車両側情報管理装置2は、通常スタンバイ状態である。ステップS901で、アクセスポイント7を検出すると、ステップS902で、アクセスポイント7を介してホーム側情報管理装置1にアクセスポイントを検出したことを示す信号を送信する。そして、ホーム側情報管理装置1がメタデータの送信要求を送信するのを待つ。
【0102】
ステップS903で、メタデータの送信要求を受信すると、ステップS904で、車両側記憶部22に記憶されている個人利用情報のメタデータを送信する。そして、ホーム側情報管理装置1から個人利用情報が送信されるのを待つ。
【0103】
ステップS905で、データの受信が一定時間内にされないと判断した場合、そのまま終了する。そして、スタンバイ状態となる。データの受信がされた場合、ステップS906で、受信したデータ(個人利用情報)を車両側記憶部22に記憶する。そして、受信した個人利用情報が車両側記憶部22に記憶されたことを示す情報である確認データを送信する(ステップS907)。
【0104】
ホーム側情報管理装置1は、図2のフローに示す動作を同様の動作を行う。すなわち、個人利用情報を車両に送信する個人情報通信制御処理の起動条件として、車両側情報管理装置2からのアクセスポイントを検出した旨を示す信号の受信が追加されており、起動条件が成立すると、ステップS102以降の動作を行う。
【0105】
以上、第4の実施の形態の車両内利用情報管理システムは、車両側情報管理装置2とホーム側情報管理装置1との通信可能領域を広げることができるので、通信効率の向上が期待できる。また、図5に示した新規個人利用情報の送信を行う際に、アクセスポイント7の利用が可能である。
【0106】
(第5の実施の形態)
図12は、本発明の第5の実施の形態の車両内利用情報管理システムの概略機能ブロック図である。図12の車両内利用情報管理システムは、ホーム側情報管理装置1の外部機器インタフェース14に、車庫進入センサ8の出力信号が入力されるようになっている点を除いて図1に示す車両内利用情報管理システムと同様であるので、共通部分の説明は省略する。
【0107】
車庫進入センサ8は、車両が自宅の車庫に存在するかどうかを出力するもので、車両が存在しない状態から存在する状態に変化した時点を車両進入と判断して車両進入信号を出力するものである。車両の進入は帰宅と認識することができるので、帰宅を条件として、個人利用情報の送受信を行うことが可能となる。
【0108】
例えば、ホーム側制御部11は、車両の帰宅時に図2、図6に例示したような個人情報通信制御処理を起動させることができる。また、車両の帰宅を車両側情報管理装置に通知することにより、車両側制御部21が、車両の帰宅時各種動作を起動させることができる。例えば、図5に例示したような新規情報送信制御処理を起動させたり、図7、図8に例示したような個人情報通信制御処理を起動させたりすることができる。また、車庫進入センサ8の出力信号に換えて、車両ドアの施錠と家ドアの開錠を示す信号により帰宅と認識するようにしてもよい。また、車庫進入センサ8の出力信号に換えて、自宅車庫に設けた無線LANアクセスポイントとの通信成功により帰宅と認識するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、各種車載機器で利用する個人利用情報の更新を簡単に行うことができる車両搭載情報管理装置、屋内設置情報管理装置、及び車両内利用情報管理システム等として有用である。
【符号の説明】
【0110】
1・・・ホーム側情報管理装置
2・・・車両側情報管理装置
3・・・ホーム側個人情報利用機器
4・・・車両側個人情報利用機器
5・・・車両状態検出部
6・・・公衆ネットワーク
7・・・アクセスポイント
8・・・車庫進入センサ
11・・・ホーム側制御部
12・・・ホーム側記憶部
13・・・ホーム側操作部
14・・・外部機器インタフェース
15・・・ホーム側操作部
16・・・ホーム側出力部
21・・・車両側制御部
22・・・車両側記憶部
23・・・車両側操作部
24・・・車両側外部機器インタフェース
25・・・車両側操作部
26・・・車両側出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、かつ、当該車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置であって、
前記個人利用情報を記憶する車両側記憶部と、当該車両の外部の情報管理装置と情報の送受信を行う車両側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を制御する車両側制御部とを備え、
前記車両側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記車両側通信部を介して前記外部の情報管理装置から受信するとともに、受信した前記メタデータによって特定される前記個人利用情報のうちの前記車両側記憶部に記憶されていない個人利用情報であり前記外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記車両側通信部を介して受信し、受信した該個人利用情報を前記車両側記憶部に記憶する個人情報通信制御処理を行い、当該車両の利用開始時に、前記車両側記憶部に記憶された最新の前記個人利用情報を利用して、当該個人利用情報を利用する前記車載機器を動作させる車載機器起動処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側記憶部は、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、
前記車両側制御部は、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御する車両搭載情報管理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の車両搭載情報管理装置であって、
更に、利用者が操作するための車両側操作部を備え、
前記車両側制御部は、前記車両側操作部の操作に伴って前記車両側記憶部に記憶された前記個人利用情報を、前記車両側通信部を介して送信する新規情報送信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項4】
請求項3記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の帰宅時に前記新規情報送信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項5】
請求項3記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の利用終了時に前記新規情報送信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、前記車両側通信部が送受信を行うためのアクセスポイントを検出したときに前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の利用開始時に前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項9】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、前記車両側通信部を介して前記車両の外部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記個人利用情報には、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれる車両搭載情報管理装置。
【請求項11】
屋内に設置され、かつ、車載機器で利用可能な個人利用情報の管理を行う屋内設置情報管理装置であって、
前記個人利用情報を記憶するホーム側記憶部と、前記車載機器が搭載された車両との間で情報の送受信を行うホーム側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を御するホーム側制御部とを備え、
前記ホーム側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記ホーム側通信部を介して前記車両から受信するとともに、前記ホーム側通信部を介して受信した前記メタデータを利用して前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報のうち前記車載機器に記憶されていない個人利用情報であり外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記ホーム側通信部を介して当該車両に送信する個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項12】
請求項11記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、一定時間毎に前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項13】
請求項11または12に記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報に変化があったときに前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項14】
請求項11ないし13のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記ホーム側通信部を介して前記車両搭載情報管理装置部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項15】
請求項11ないし14のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項16】
請求項11ないし15のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側記憶部は、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、
前記ホーム側制御部は、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御する屋内設置情報管理装置。
【請求項17】
請求項11ないし16のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記ホーム側通信部を介して受信した前記個人利用情報を前記ホーム側記憶部に記憶する新規情報受信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項18】
請求項11ないし17のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記個人利用情報には、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれる屋内設置情報管理装置。
【請求項19】
請求項1ないし10のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置と、
請求項11ないし18のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置と、を備える車両内利用情報管理システム。
【請求項1】
車両に搭載され、かつ、当該車両に搭載された車載機器で利用する個人利用情報の管理を行う車両搭載情報管理装置であって、
前記個人利用情報を記憶する車両側記憶部と、当該車両の外部の情報管理装置と情報の送受信を行う車両側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を制御する車両側制御部とを備え、
前記車両側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記車両側通信部を介して前記外部の情報管理装置から受信するとともに、受信した前記メタデータによって特定される前記個人利用情報のうちの前記車両側記憶部に記憶されていない個人利用情報であり前記外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記車両側通信部を介して受信し、受信した該個人利用情報を前記車両側記憶部に記憶する個人情報通信制御処理を行い、当該車両の利用開始時に、前記車両側記憶部に記憶された最新の前記個人利用情報を利用して、当該個人利用情報を利用する前記車載機器を動作させる車載機器起動処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側記憶部は、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、
前記車両側制御部は、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御する車両搭載情報管理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の車両搭載情報管理装置であって、
更に、利用者が操作するための車両側操作部を備え、
前記車両側制御部は、前記車両側操作部の操作に伴って前記車両側記憶部に記憶された前記個人利用情報を、前記車両側通信部を介して送信する新規情報送信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項4】
請求項3記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の帰宅時に前記新規情報送信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項5】
請求項3記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の利用終了時に前記新規情報送信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、前記車両側通信部が送受信を行うためのアクセスポイントを検出したときに前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、当該車両の利用開始時に前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項9】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記車両側制御部は、前記車両側通信部を介して前記車両の外部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行う車両搭載情報管理装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置であって、
前記個人利用情報には、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれる車両搭載情報管理装置。
【請求項11】
屋内に設置され、かつ、車載機器で利用可能な個人利用情報の管理を行う屋内設置情報管理装置であって、
前記個人利用情報を記憶するホーム側記憶部と、前記車載機器が搭載された車両との間で情報の送受信を行うホーム側通信部と、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を御するホーム側制御部とを備え、
前記ホーム側制御部は、前記個人利用情報を特定するメタデータを、前記ホーム側通信部を介して前記車両から受信するとともに、前記ホーム側通信部を介して受信した前記メタデータを利用して前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報のうち前記車載機器に記憶されていない個人利用情報であり外部の情報管理装置に記憶されている個人利用情報を、前記ホーム側通信部を介して当該車両に送信する個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項12】
請求項11記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、一定時間毎に前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項13】
請求項11または12に記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記ホーム側記憶部に記憶された前記個人利用情報に変化があったときに前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項14】
請求項11ないし13のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記ホーム側通信部を介して前記車両搭載情報管理装置部からの起動要求を受信したときに前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項15】
請求項11ないし14のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記車両の帰宅時に前記個人情報通信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項16】
請求項11ないし15のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側記憶部は、当該車両の利用者毎に管理される利用者別領域を有し、
前記ホーム側制御部は、前記個人利用情報の記憶及び前記情報の送受信を含む前記個人利用情報を用いた処理を利用者毎に制御する屋内設置情報管理装置。
【請求項17】
請求項11ないし16のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記ホーム側制御部は、前記ホーム側通信部を介して受信した前記個人利用情報を前記ホーム側記憶部に記憶する新規情報受信制御処理を行う屋内設置情報管理装置。
【請求項18】
請求項11ないし17のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置であって、
前記個人利用情報には、音楽を再生するための音楽データ、音楽の再生順番を制御するための音楽再生順データ、映像及び音を再生するためのデータ、ナビゲーション装置で利用するための目的地データ、テレビ受信装置で利用するためのチャネルデータ、個人利用メール情報、個人利用ウェブ情報、及び電子決済情報の少なくとも1つが含まれる屋内設置情報管理装置。
【請求項19】
請求項1ないし10のいずれか1項記載の車両搭載情報管理装置と、
請求項11ないし18のいずれか1項記載の屋内設置情報管理装置と、を備える車両内利用情報管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−75171(P2012−75171A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260558(P2011−260558)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【分割の表示】特願2006−69469(P2006−69469)の分割
【原出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【分割の表示】特願2006−69469(P2006−69469)の分割
【原出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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