説明

車両用シート

【課題】生産性を確保しつつ車両用シートの軽量化を図る。
【解決手段】車両用シート10では、サイドフレーム14がCFRPで形成されたサイドフレーム補強部20と高張力鋼板で形成されたサイドフレームベース部18とて構成されており、ロアパネル40がCFRPで形成されたロアパネル補強部44と高張力鋼板で形成されたロアパネルベース部42とで構成されている。このため、サイドフレーム14及びロアパネル40を軽量化できる。また、ロアパネルベース部42とサイドフレームベース部18とが、当接されて締結されている。これにより、溶接によってロアパネル40をサイドフレーム14に締結できため、接着剤のみによってロアパネル40をサイドフレーム14に締結させる場合に比して、ロアパネル40をサイドフレーム14に締結させる際の組付け時間を短くできる。したがって、生産性を確保しつつ車両用シート10の軽量化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被締結部材に締結される締結部材を備えた車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載のシートフレーム構造では、シートバックフレームの下端にシートバック側ブラケットが固定されており、シートバックフレームとシートバック側ブラケットとの間にワイヤが設けられている。このため、ワイヤが補強部材として作用して、シートバックフレームに作用する応力を緩和できる。これにより、シートバックフレームの径を小さくでき、ひいては、車両用シートの軽量化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−142197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このシートフレーム構造では、新たに補強部材としてのワイヤを設けているため、構造が複雑になると共に、組付け時間が増加してしまう。また、車両用シートでは、シートバックフレームやシートクッションにパッドが設けられるが、上述のワイヤを設けることで、例えば、このワイヤがパッドを削る可能性がある。このため、このパッドを保護する部品をさらに追加する必要がある。したがって、車両用シートの部品構成を変更することなく、軽量化できることが望ましい。
【0005】
そこで、車両用シートの構成部品を、例えば、強化繊維と樹脂との複合材である繊維強化プラスチック(FRP)により形成することで、車両用シートの軽量化を図ることが検討されている。
【0006】
この場合、FRPにより形成された構成部品同士を締結させる際には、接着剤を用いることで両者を締結させることが可能であるが、この場合においても、接着剤が硬化するまでの時間が必要になる。これにより、組付け時間が増加するため、生産性が悪化するという問題がある。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮し、生産性を確保しつつ軽量化できる車両用シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の車両用シートは、金属により形成された被締結部材側ベース部とFRPにより形成されると共に前記被締結部材側ベース部の全体に板厚方向に積層されて前記被締結部材側ベース部を補強する被締結部材側補強部とを含んで構成された被締結部材と、金属により形成された締結部材側ベース部とFRPにより形成されると共に前記締結部材側ベース部の全体に板厚方向に積層されて前記締結部材側ベース部を補強する締結部材側補強部とを含んで構成され、前記締結部材側ベース部を前記被締結部材側ベース部に当接させて前記被締結部材に締結された締結部材と、を備えている。
【0009】
請求項1に記載の車両用シートでは、被締結部材が、金属により形成された被締結部材側ベース部とFRP(強化繊維と樹脂との複合材である繊維強化プラスチック)により形成された被締結部材側補強部とを含んで構成されている。また、被締結部材側補強部は、被締結部材側ベース部の全体に板厚方向に積層されて被締結部材側ベース部を補強している。これにより、被締結部材側ベース部の板厚を薄くできるため、締結部材を軽量化できる。
【0010】
また、締結部材は、金属により形成された締結部材側ベース部とFRPにより形成された締結部材側補強部とを含んで構成されており、締結部材側補強部は、締結部材側ベース部の全体に板厚方向に積層されて締結部材側ベース部を補強している。これにより、締結部材側ベース部の板厚を薄くできるため、締結部材を軽量化できる。
【0011】
ここで、締結部材は、締結部材側ベース部を被締結部材側ベース部に当接させた状態で、被締結部材に締結されている。これにより、例えば、溶接によって締結部材を被締結部材に締結できる。このため、接着剤のみによって締結部材を被締結部材に締結する場合に比して、締結部材を被締結部材に締結させる際の組立時間(締結時間)を短くできる。
【0012】
請求項2に記載の車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記被締結部材側補強部及び前記締結部材側補強部の少なくとも一方に設けられ、前記被締結部材側ベース部及び前記締結部材側ベース部の少なくとも一方の一部を露出させる露出部を備えている。
【0013】
請求項2に記載の車両用シートでは、被締結部材側補強部及び締結部材側補強部の少なくとも一方に露出部が設けられているため、露出部によって被締結部材側ベース部及び締結部材側ベース部の少なくとも一方の一部を露出できる。これにより、被締結部材側ベース部と締結部材側ベース部とが対向して配置される場合には、例えば、露出部に溶接装置の電極を配置することで、締結部材と被締結部材とを溶接によって締結できる。
【0014】
請求項3に記載の車両用シートは、請求項2に記載の車両用シートにおいて、前記被締結部材側ベース部及び前記締結部材側ベース部の少なくとも一方に設けられ、前記露出部側に突出されて前記露出部内に配置された突出部を備えている。
【0015】
請求項3に記載の車両用シートでは、被締結部材側ベース部及び締結部材側ベース部の少なくとも一方に、突出部が設けられており、突出部は、露出部側に突出されて、露出部内に配置されている。このため、例えば、締結部材側ベース部と被締結部材側補強部とが対向して配置される場合には、被締結部材側ベース部に突出部を設けることで、この突出部と締結部材側ベース部とを当接できる。これにより、被締結部材側ベース部と締結部材側ベース部とを溶接によって締結できる。
【0016】
請求項4に記載の車両用シートは、請求項2又は請求項3に記載の車両用シートにおいて、前記被締結部材と前記締結部材との締結部位における前記被締結部材側ベース部と前記締結部材側ベース部との間に接着剤を介在させると共に、前記被締結部材と前記締結部材とを溶接によって締結させている。
【0017】
請求項4に記載の車両用シートでは、締結部材が被締結部材に締結される締結部位における締結部材側ベース部と被締結部材側ベース部との間に、接着剤が介在されており、被締結部材と締結部材とが、溶接によって締結されている。これにより、接着剤による締結と溶接による締結とを併用して、締結部材が被締結部材に締結されるため、締結部材と被締結部材との締結部分の強度及び剛性が高くなる。しかも、接着剤が硬化する時間を待たずに、被締結部材と締結部材とを次工程に搬送できる。これにより、組立時間の増加を抑制できる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の車両用シートによれば、生産性を確保しつつ軽量化できる。
【0019】
請求項2に記載の車両用シートによれば、露出部を利用して締結部材と被締結部材とを溶接によって締結できる。
【0020】
請求項3に記載の車両用シートによれば、露出部を利用して、締結部材側ベース部と被締結部材側ベースとを当接させて締結できる。
【0021】
請求項4に記載の車両用シートでは、締結部材と被締結部材との締結部位の強度及び剛性を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用シートのシートバックフレームに用いられるサイドフレームとロアパネルとの締結状態を示す断面図(図2の1−1線断面図)である。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両用シートのシートバックフレームを示すシート斜め前方から見た斜視図である。
【図3】図2に示されるシートバックフレームに用いられるサイドフレームを分解した斜視図である。
【図4】図2に示されるシートバックフレームに用いられるサイドフレーム及びロアフレームの分解した状態をシート斜め後方から見た斜視図である。
【図5】図2に示されるシートバックフレームの下部をシート幅方向外側から見た側面図である。
【図6】図2に示されるシートバックフレームに用いられるロアフレームを分解した斜視図である。
【図7】図2に示されるシートバックフレームに用いられるアッパクロスメンバを分解した斜視図である。
【図8】図2に示されるサイドフレームとアッパクロスメンバとの締結状態を示す断面図(図2の8−8線断面図)である。
【図9】本発明の実施の形態に係る車両用シートのシートバックフレームに用いられるサイドフレームとロアパネルとの締結状態を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る車両用シートのシートバックフレームに用いられるサイドフレームとアッパクロスメンバとの締結状態を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る車両用シートのシートバックフレームに用いられるサイドフレームとロアパネルとの締結状態を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る車両用シートのシートバックフレームに用いられるサイドフレームとロアパネルとの締結状態を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る車両用シートのシートバックフレームを示すシート斜め前方から見た斜視図である。
【図14】図13に示されるシートバックフレームをシート幅方向外側から見た側面図である。
【図15】(A)は、図13に示されるシートバックフレームに用いられるサイドフレームとブラケットとの締結状態を示す断面図(図14の15A−15A線断面図)であり、(B)は、サイドフレームとブラケットとの締結状態を示す断面図(図14の15B−15B線断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図2には、本発明の実施の形態に係る車両用シート10に用いられるシートバックフレーム12の全体がシート斜め前方から見た斜視図にて示されている。なお、図に適宜示される矢印FRはシート前方を示し、矢印Wはシート幅方向を示し、矢印UPは上方を示す。
【0024】
この図に示すように、車両用シート10はシートバックフレーム12を備えている。また、車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション(図示省略)を備えており、シートクッション内には、クッションフレーム(図示省略)が設けられている。クッションフレームは車体フロアに連結されており、クッションフレームのシート後方端部にシートバックフレーム12が傾倒可能に支持されている。
【0025】
シートバックフレーム12は、被締結部材としての一対のサイドフレーム14と締結部材としてのロアパネル40と締結部材としてのアッパクロスメンバ50とを有している。
【0026】
一対のサイドフレーム14は、シートバックフレーム12のシート幅方向両端部にそれぞれ設けられて、上下方向に沿った長尺略板状に形成されている。サイドフレーム14の下部には、円形状の取付孔16が貫通形成されており、この取付孔16に周知のリクライニング機構が取付けられている。これにより、シートバックフレーム12がシートクッションフレームに傾倒可能に支持されている。
【0027】
また、図3に示すように、サイドフレーム14は、被締結部材側ベース部としてのサイドフレームベース部18と被締結部材側補強部としてのサイドフレーム補強部20とで構成されている(図3では、シートバックフレーム12のシート左側(シート幅方向一側)の部分に配置されるサイドフレーム14のみ示している)。サイドフレームベース部18は、高張力鋼板(一例として、板厚0.5mm、引張強度590MPa級)により形成されると共に、プレス加工により成形されており、サイドフレーム補強部20は、CFRP(炭素繊維と樹脂との複合材である炭素繊維強化プラスチック)により形成されている。このサイドフレーム補強部20は、サイドフレームベース部18のシート幅方向外側に配置されると共に、サイドフレームベース部18の全体に板厚方向に積層されており、サイドフレーム補強部20とサイドフレームベース部18とが一体に形成されている。これにより、サイドフレームベース部18がサイドフレーム14のシート幅方向内側部分を構成しており、サイドフレーム補強部20がサイドフレーム14のシート幅方向外側部分を構成している。
【0028】
ここで、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20とを一体に形成する際には、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20との間に接着剤を介在させて、サイドフレームベース部18及びサイドフレーム補強部20を加圧することで、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20とが、接着剤によって互いに貼り合わされて一体に形成される。
【0029】
なお、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20とを一体に形成する方法は、これに限らず、例えば、以下に示す方法によって、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20とを一体に形成してもよい。例えば、サイドフレーム補強部20を炭素強化繊維と熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン等)との複合材により形成して、サイドフレーム補強部20を加熱することで、サイドフレーム補強部20を溶融させて、サイドフレーム補強部20とサイドフレームベース部18とを一体に形成してもよい。
【0030】
また、サイドフレーム14を一体に成形する金型内に、プリフォーム(炭素強化繊維を立体的な形状にしたもの)及びサイドフレームベース部18を配置しておき、溶融した熱硬化性樹脂を金型内に注入することで、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20とを一体に成形してもよい。また、このようなサイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20との一体成形は、プリプレグを用いたオートクレーブ成形によっても成形できる。
【0031】
一方、図2に示すように、サイドフレーム14の外周部全体には、フランジ22が一体に形成されており、フランジ22は、サイドフレーム14からシート幅方向内側へ向けて屈曲されている。
【0032】
図4に示すように、フランジ22のシート後方の部分には、下部において、一対の第1サイドフレーム溶接部24が設けられている(図4では、シートバックフレーム12のシート右側(シート幅方向他側)の部分に配置されるサイドフレーム14のみ示している)。図1に示すように、この第1サイドフレーム溶接部24の部位では、サイドフレーム補強部20に円形状の露出部としての配置孔26が貫通形成されている。また、第1サイドフレーム溶接部24の部位では、サイドフレームベース部18にシート後方から見て円形状の突出部としての凸部28が形成されている。凸部28は、サイドフレームベース部18からサイドフレーム補強部20側(シート後方)へ突出されて、配置孔26内に配置されており、凸部28のシート後方面とサイドフレーム補強部20のシート後方面とが面一に配置されている。なお、図1では、便宜上、サイドフレームベース部18及び後述するロアパネルベース部42におけるハッチングを省略している。
【0033】
図4に示すように、サイドフレーム14のフランジ22のシート後方の部分には、上部において、一対の第2サイドフレーム溶接部30が設けられている。図8に示すように、この第2サイドフレーム溶接部30の部位では、サイドフレーム補強部20に円形状の露出部としての配置孔32が貫通形成されている。これにより、第2サイドフレーム溶接部30は凹状に形成されると共にシート後方へ開口されており、配置孔32において、サイドフレームベース部18が露出されている。なお、図8では、便宜上、サイドフレームベース部18及び後述するアッパクロスメンバベース部52におけるハッチングを省略している。
【0034】
また、図2に示すように、フランジ22のシート前方の部分には、上部において、第3サイドフレーム溶接部34が設けられている。図8に示すように、この第3サイドフレーム溶接部34の部位では、サイドフレーム補強部20に円形状の露出部としての配置孔36が貫通形成されている。これにより、第3サイドフレーム溶接部34は凹状に形成されると共にシート前方へ開口されており、配置孔36において、サイドフレームベース部18が露出されている。以上により、サイドフレーム補強部20は、第1サイドフレーム溶接部24、第2サイドフレーム溶接部30、第3サイドフレーム溶接部34の部位を除いたサイドフレームベース部18の全体に板厚方向に積層されている。このため、上述したサイドフレームベース部18の全体とは、サイドフレームベース部18の第1サイドフレーム溶接部24、第2サイドフレーム溶接部30、第3サイドフレーム溶接部34の部位を除いた部分を示している。
【0035】
一方、図2に示すように、ロアパネル40は、サイドフレーム14の下部のシート後方に設けられている。ロアパネル40は、シート幅方向に沿って略板状に形成されており、一対のサイドフレーム14に掛け渡されている。また、図4〜図6に示すように、ロアパネル40は、締結部材側ベース部としてのロアパネルベース部42と締結部材側補強部としてのロアパネル補強部44とで構成されている。ロアパネルベース部42は、高張力鋼板(一例として、板厚0.5mm、引張強度590MPa級)により形成されると共に、プレス加工により成形されており、ロアパネル補強部44は、CFRPにより形成されている。このロアパネル補強部44は、ロアパネルベース部42のシート後方に配置されると共に、ロアパネルベース部42の全体に板厚方向に積層されており、ロアパネル補強部44とロアパネルベース部42とが一体に形成されている。これにより、ロアパネルベース部42がロアパネル40のシート前方部分を構成しており、ロアパネル補強部44がロアパネル40のシート後方部分を構成している。なお、ロアパネルベース部42とロアパネル補強部44とは、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20とを一体に形成する前述した方法と同様の方法によって、一体に形成されている。
【0036】
ロアパネル40には、シート幅方向両端部において、それぞれ一対のロアパネル溶接部46が設けられており、ロアパネル溶接部46は、第1サイドフレーム溶接部24の位置に対応して配置されている。図1に示すように、ロアパネル溶接部46の部位では、ロアパネル補強部44に円形状の露出部としての配置孔48が貫通形成されている。これにより、ロアパネル溶接部46は凹状に形成されると共にシート後方へ開口されており、配置孔48においてロアパネルベース部42が露出されている。以上により、ロアパネル補強部44は、ロアパネル溶接部46の部位を除いたロアパネルベース部42の全体に板厚方向に積層されている。このため、上述したロアパネルベース部42の全体とは、ロアパネルベース部42のロアパネル補強部44の部位を除いた部分を示している。
【0037】
そして、ロアパネル溶接部46におけるロアパネルベース部42と第1サイドフレーム溶接部24におけるサイドフレームベース部18の凸部28とが、当接された状態で抵抗溶接されている。
【0038】
図2に示すように、アッパクロスメンバ50は、一対のサイドフレーム14の上部の間に設けられている。アッパクロスメンバ50は、シート幅方向に沿って形成されており、一対のサイドフレーム14に掛け渡されている。図7に示すように、アッパクロスメンバ50は、締結部材側ベース部としてのアッパクロスメンバベース部52と締結部材側補強部としてのアッパクロスメンバ補強部54とで構成されている。アッパクロスメンバベース部52は、高張力鋼板(一例として、板厚0.5mm、引張強度590MPa級)により形成されると共に、プレス加工により成形されており、アッパクロスメンバ補強部54は、CFRPにより形成されている。このアッパクロスメンバ補強部54は、アッパクロスメンバベース部52のシート後方に配置されると共に、アッパクロスメンバベース部52の全体に板厚方向に積層されており、アッパクロスメンバ補強部54とアッパクロスメンバベース部52とが一体に形成されている。これにより、アッパクロスメンバベース部52がアッパクロスメンバ50のシート前方部分を構成しており、アッパクロスメンバ補強部54がアッパクロスメンバ50のシート後方部分を構成している。なお、アッパクロスメンバベース部52とアッパクロスメンバ補強部54とは、サイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20とを一体に形成する前述した方法と同様の方法によって、一体に形成されている。
【0039】
図8に示すように、アッパクロスメンバ50は、側面視で断面略逆C字形状に形成されると共に、シート後方へ開口されている。また、アッパクロスメンバ50の開口部には、それぞれフランジ56が設けられており、フランジ56はアッパクロスメンバ50の開口部から互いに離間する方向(上下方向)へ延設されている。
【0040】
アッパクロスメンバ50のシート幅方向両端部には、シート前方の部分において、それぞれ第1アッパクロスメンバ溶接部58が設けられており、第1アッパクロスメンバ溶接部58はサイドフレーム14の第3サイドフレーム溶接部34と対応する位置に配置されている。第1アッパクロスメンバ溶接部58では、アッパクロスメンバ補強部54に円形状の露出部としての配置孔60が貫通形成されている。これにより、第1アッパクロスメンバ溶接部58が凹状に形成されると共にシート後方に開口されており、配置孔60においてアッパクロスメンバベース部52が露出されている。
【0041】
そして、第1アッパクロスメンバ溶接部58におけるアッパクロスメンバベース部52と第3サイドフレーム溶接部34におけるサイドフレームベース部18とが、当接された状態で抵抗溶接されている。
【0042】
アッパクロスメンバ50のフランジ56には、シート幅方向両端部において、それぞれ一対の第2アッパクロスメンバ溶接部62が設けられており、第2アッパクロスメンバ溶接部62はサイドフレーム14の第2サイドフレーム溶接部30に対応して配置されている。この第2アッパクロスメンバ溶接部62の部位では、アッパクロスメンバ補強部54に円形状の露出部としての配置孔64が貫通形成されている。また、第2アッパクロスメンバ溶接部62の部位では、アッパクロスメンバベース部52にシート後方から見て円形状の突出部としての凸部66が形成されている。凸部66は、アッパクロスメンバベース部52からアッパクロスメンバ補強部54側(シート後方)へ突出されて、配置孔64内に配置されており、凸部66のシート後方面とアッパクロスメンバ補強部54のシート後方面とが面一に配置されている。以上により、アッパクロスメンバ補強部54は、第1アッパクロスメンバ溶接部58、第2アッパクロスメンバ溶接部62の部位を除いたアッパクロスメンバベース部52の全体に板厚方向に積層されている。このため、上述したアッパクロスメンバベース部52の全体とは、アッパクロスメンバベース部52の第1アッパクロスメンバ溶接部58、第2アッパクロスメンバ溶接部62の部位を除いた部分を示している。
【0043】
そして、第2アッパクロスメンバ溶接部62におけるアッパクロスメンバベース部52の凸部66と第2サイドフレーム溶接部30におけるサイドフレームベース部18とが、当接されて抵抗溶接されている。
【0044】
次に、一対のサイドフレーム14にロアパネル40及びアッパクロスメンバ50を締結する手順について簡単に説明しつつ、本発明の作用及び効果について説明する。
【0045】
まず、サイドフレーム14にロアパネル40を締結させる手順について説明する。この場合には、図1に示すように、ロアパネル40のロアパネル溶接部46をサイドフレーム14の第1サイドフレーム溶接部24に対応させて、一対のサイドフレーム14のシート後方にロアパネル40を配置する。そして、第1サイドフレーム溶接部24における凸部28のシート後方面とロアパネル溶接部46におけるロアパネルベース部42のシート前方面とを当接させる。この状態で、第1サイドフレーム溶接部24における凸部28のシート前方側に抵抗溶接装置の固定電極を配置すると共に、固定電極を凸部28のシート前方面に接触させる。また、ロアパネル溶接部46における配置孔48内に抵抗溶接装置の可動電極を配置すると共に、可動電極をロアパネルベース部42のシート後方面に接触させて、ロアパネルベース部42とサイドフレームベース部18とを抵抗溶接する。これにより、ロアパネル溶接部46が第1サイドフレーム溶接部24に締結されて、ロアパネル40がサイドフレーム14に締結される。
【0046】
次に、サイドフレーム14にアッパクロスメンバ50を締結させる手順について説明する。この場合には、図8に示すように、アッパクロスメンバ50の第1アッパクロスメンバ溶接部58をサイドフレーム14の第3サイドフレーム溶接部34に対応させると共に、アッパクロスメンバ50の一対の第2アッパクロスメンバ溶接部62をサイドフレーム14の一対の第2サイドフレーム溶接部30に対応させて、一対のサイドフレーム14の上部の間にアッパクロスメンバ50を配置する。
【0047】
この際には、第3サイドフレーム溶接部34におけるサイドフレームベース部18のシート後方面と第1アッパクロスメンバ溶接部58におけるアッパクロスメンバベース部52のシート前方面とを当接させると共に、第2サイドフレーム溶接部30におけるサイドフレームベース部18のシート前方面と第2アッパクロスメンバ溶接部62における凸部66のシート後方面とを当接させる。この状態で、第1アッパクロスメンバ溶接部58における配置孔60内に抵抗溶接装置の固定電極を配置すると共に、固定電極をアッパクロスメンバベース部52のシート後方面に接触させる。また、第3サイドフレーム溶接部34における配置孔36内に抵抗溶接装置の可動電極を配置すると共に、可動電極をサイドフレームベース部18のシート前方面に接触させて、サイドフレームベース部18とアッパクロスメンバベース部52とを抵抗溶接する。これにより、第1アッパクロスメンバ溶接部58が第3サイドフレーム溶接部34に締結される。
【0048】
さらに、第2アッパクロスメンバ溶接部62における凸部66のシート前方側に抵抗溶接装置の固定電極を配置すると共に、固定電極を凸部66のシート前方面に接触させる。また、第2サイドフレーム溶接部30における配置孔32内に抵抗溶接装置の可動電極を配置すると共に、可動電極をサイドフレームベース部18のシート後方面に接触させて、サイドフレームベース部18とアッパクロスメンバベース部52とを抵抗溶接する。これにより、第2アッパクロスメンバ溶接部62が第2サイドフレーム溶接部30に締結される。以上により、アッパクロスメンバ50がサイドフレーム14に締結される。
【0049】
ここで、上述したように、高張力鋼板により形成されたロアパネルベース部42及びアッパクロスメンバベース部52と高張力鋼板により形成されたサイドフレームベース部18とが当接された状態で、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50がサイドフレーム14に締結されている。これにより、溶接によってロアパネル40及びアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に締結できる。一方、仮に、接着剤のみによってロアパネル40及びアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に締結させる場合には、接着剤が硬化する時間が必要になる。このため、この場合に比して、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に締結させる際の組付け時間(締結時間)を短くできる。
【0050】
また、サイドフレーム14、ロアパネル40、及びアッパクロスメンバ50では、CFRPにより形成されたサイドフレーム補強部20、ロアパネル補強部44、及びアッパクロスメンバ補強部54が、高張力鋼板により形成されたサイドフレームベース部18、ロアパネルベース部42、及びアッパクロスメンバベース部52の全体に板厚方向にそれぞれ積層されている。これにより、サイドフレーム補強部20、ロアパネル補強部44、及びアッパクロスメンバ補強部54がサイドフレームベース部18、ロアパネルベース部42、及びアッパクロスメンバベース部52をそれぞれ補強するため、サイドフレーム14、ロアパネル40、及びアッパクロスメンバ50の強度を確保しつつ、これらの部材を軽量化できる。例えば、一例として、サイドフレーム補強部20(板厚0.5mm)とサイドフレームベース部18(板厚0.5mm、引張強度590MPa級の高張力鋼板)とで構成されたサイドフレーム14は、サイドフレームベース部18(板厚1mm、引張強度980MPa級の高張力鋼板)のみで構成されたサイドフレームと同等の強度を有する。
【0051】
以上により、生産性を確保しつつ車両用シート10を軽量化できる。
【0052】
また、サイドフレーム14には配置孔36が設けられており、アッパクロスメンバ50には配置孔60が設けられている。これにより、配置孔36内に抵抗溶接装置の可動電極を配置して、配置孔60内に抵抗溶接装置の固定電極を配置することで、抵抗溶接によってアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に締結できる。したがって、配置孔36、60を利用して、アッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に抵抗溶接によって締結できる。
【0053】
さらに、サイドフレーム14には配置孔26が設けられており、配置孔26内にサイドフレームベース部18の凸部28が配置されて、凸部28がロアパネルベース部42と当接されている。これにより、配置孔26を利用して、サイドフレームベース部18をロアパネルベース部42に当接できるため、ロアパネル40をサイドフレーム14に抵抗溶接によって締結できる。
【0054】
なお、本実施の形態では、第1サイドフレーム溶接部24における凸部28とロアパネル溶接部46におけるロアパネルベース部42とが当接されている。これに替えて、図9に示すように、第1サイドフレーム溶接部24における凸部28とロアパネル溶接部46におけるロアパネルベース部42との間に、接着剤としてのウェルドボンド70を介在させてもよい。この場合には、凸部28とロアパネルベース部42との間にこのウェルドボンド70を介在させた後に、凸部28とロアパネルベース部42との間を溶接できるボンド(接着剤)でウェルドボンド70が構成されている。
【0055】
これにより、第1サイドフレーム溶接部24における凸部28とロアパネル溶接部46におけるロアパネルベース部42との締結部分における強度及び剛性を高くできるため、サイドフレーム14とロアパネル40との締結力を高くできる。しかも、ウェルドボンド70による締結と溶接による締結とを併用して、サイドフレーム14にロアパネル40が締結されるため、ウェルドボンド70が硬化する時間を待たずに、サイドフレーム14とロアパネル40とを次工程に搬送できる。したがって、サイドフレームベース部18とロアパネルベース部42とをウェルドボンド70により締結しても、組立時間の増加を抑制できるため、車両用シート10における生産性を確保できる。さらに、サイドフレームベース部18とロアパネルベース部42との間にウェルドボンド70を介在させることで、ウェルドボンド70が接合剛性を向上させるため、制振性を向上させ、車両用シート10の乗り心地性能を向上できる。
【0056】
またさらに、この場合には、図10に示すように、第2サイドフレーム溶接部30におけるサイドフレームベース部18と第2アッパクロスメンバ溶接部62における凸部66との間に、ウェルドボンド70を介在させてもよい。さらに、第3サイドフレーム溶接部34におけるサイドフレームベース部18と第1アッパクロスメンバ溶接部58におけるアッパクロスメンバベース部52との間に、ウェルドボンド70を介在させてもよい。
【0057】
さらに、本実施の形態では、抵抗溶接によって、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50がサイドフレーム14に締結されており、一例として、抵抗溶接装置の固定電極と可動電極とが、第3サイドフレーム溶接部34におけるサイドフレームベース部18及び第1アッパクロスメンバ溶接部58におけるアッパクロスメンバベース部52を、挟み込んで溶接している。これに替えて、抵抗溶接装置の固定電極と可動電極とを、第3サイドフレーム溶接部34における配置孔36内に配置させて、サイドフレームベース部18とアッパクロスメンバベース部52とを抵抗溶接してしてもよい。これにより、第1アッパクロスメンバ溶接部58における配置孔60を省略してもよい。
【0058】
また、本実施の形態では、抵抗溶接によって、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50がサイドフレーム14に締結されているが、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に溶接する方法はこれに限らない。例えば、レーザ溶接や抵抗溶接としてのスポット溶接によってロアパネル40及びアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に締結してもよい。この場合には、一例として、ロアパネル溶接部46におけるシート後方側からレーザ光を照射して、ロアパネルベース部42を第1サイドフレーム溶接部24における凸部28に溶接してもよい。また、例えば、プロジェクション溶接によって、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に締結してもよい。この場合には、一例として、第1サイドフレーム溶接部24におけるサイドフレームベース部18に突起を設けることでプロジェクション溶接をすることができる。
【0059】
また、本実施の形態におけるサイドフレームベース部18とサイドフレーム補強部20との配置関係、ロアパネルベース部42とロアパネル補強部44との配置関係、及びアッパクロスメンバベース部52とアッパクロスメンバ補強部54との配置関係を、それぞれ逆にしてもよい。一例として、図11に示すように、ロアパネルベース部42がロアパネル40のシート後方部分を構成すると共に、ロアパネル補強部44がロアパネル40のシート前方部分を構成してもよい。この場合には、ロアパネル溶接部46におけるロアパネルベース部42に突出部としての凸部72を設けると共に、凸部72をサイドフレーム14側(シート前方)へ突出させると共に、凸部72を配置孔48内に配置させる。これにより、凸部72のシート前方面がサイドフレームベース部18の凸部28のシート後方面に当接されて、ロアパネルベース部42をサイドフレームベース部18に溶接できる。さらに、この場合にも、凸部72と凸部28との間にウェルドボンド70を介在させてもよい。
【0060】
さらに、本実施の形態では、サイドフレームベース部18の凸部28が、ロアパネル40側へ突出されて、ロアパネルベース部42に当接されている。これに替えて、図12に示すように、サイドフレームベース部18の凸部28を省略して、ロアパネルベース部42に突出部としての凸部74を設けると共に、この凸部74をサイドフレーム14の配置孔26に嵌合するように構成してもよい。これにより、ロアパネル40をサイドフレーム14のシート後方に配置する際に、ロアパネル40をサイドフレーム14に仮組みできる。
【0061】
さらに、本実施の形態では、サイドフレーム補強部20、ロアパネル補強部44、及びアッパクロスメンバ補強部54がCFRPにより形成されている。これに替えて、サイドフレーム補強部20、ロアパネル補強部44、及びアッパクロスメンバ補強部54を、例えば、ガラス強化繊維と樹脂との複合材であるガラス繊維強化プラスチック(GFRP)により形成してもよい。つまり、サイドフレーム14、ロアパネル40、及びアッパクロスメンバ50に作用する荷重(応力)に対応して、これらの部品を強化繊維と樹脂との複合材(FRP)により形成してもよい。
【0062】
また、本実施の形態では、一例としてロアパネル40が、高張力鋼板により形成されたロアパネルベース部42とCFRPにより形成されたロアパネル補強部44とで構成されているが、車両用シート10に用いられる他の部材をロアパネル40と同様の構成にして、該部材をサイドフレーム14に締結させてもよい。例えば、乗員の背部を支持するための周知のS字バネを支持するブラケットを高張力鋼板により形成されたベース部とCFRPにより形成された補強部とで構成すると共に、該ブラケットをサイドフレーム14に溶接により締結してもよい。
【0063】
さらに、本実施の形態では、抵抗溶接によって、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50がサイドフレーム14に締結されている。これ替えて、ボルト及びナットによる締結部材で、ロアパネル40及びアッパクロスメンバ50をサイドフレーム14に締結してもよい。
【0064】
また、本実施の形態において、サイドフレーム14、ロアパネル40、及びアッパクロスメンバ50に配置孔を新たに設けて、板金により製作された部材を抵抗溶接によって締結してもよい。例えば、図13〜図15に示すように、板金により製作されたブラケット82(一例として、乗員を支持するためのS字バネ80をサイドフレーム14に固定させるもの)をサイドフレーム14に追加する場合には、サイドフレーム14に配置穴38を新たに設けることで、抵抗溶接によりブラケット82をサイドフレーム14に締結(固定)できる。
【0065】
さらに、この場合には、ブラケット82とサイドフレーム14との間に上述したウェルドボンド70を介在させてもよい。これにより、ウェルドボンド70による締結と溶接による締結とを併用することで、サイドフレーム14とブラケット72との間の固定強度、剛性を向上できる。
【符号の説明】
【0066】
10 車両用シート
14 サイドフレーム(被締結部材)
18 サイドフレームベース部(被締結部材側ベース部)
20 サイドフレーム補強部(被締結部材側補強部)
26 配置孔(露出部)
28 凸部(突出部)
32 配置孔(露出部)
36 配置孔(露出部)
38 配置孔(露出部)
40 ロアパネル(締結部材)
42 ロアパネルベース部(締結部材側ベース部)
44 ロアパネル補強部(締結部材側補強部)
48 配置孔(露出部)
50 アッパクロスメンバ(締結部材)
52 アッパクロスメンバベース部(締結部材側ベース部)
54 アッパクロスメンバ補強部(締結部材側補強部)
60 配置孔(露出部)
64 配置孔(露出部)
66 凸部(突出部)
70 ウェルドボンド(接着剤)
82 ブラケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属により形成された被締結部材側ベース部とFRPにより形成されると共に前記被締結部材側ベース部の全体に板厚方向に積層されて前記被締結部材側ベース部を補強する被締結部材側補強部とを含んで構成された被締結部材と、
金属により形成された締結部材側ベース部とFRPにより形成されると共に前記締結部材側ベース部の全体に板厚方向に積層されて前記締結部材側ベース部を補強する締結部材側補強部とを含んで構成され、前記締結部材側ベース部を前記被締結部材側ベース部に当接させて前記被締結部材に締結された締結部材と、
を備えた車両用シート。
【請求項2】
前記被締結部材側補強部及び前記締結部材側補強部の少なくとも一方に設けられ、前記被締結部材側ベース部及び前記締結部材側ベース部の少なくとも一方の一部を露出させる露出部を備えた請求項1に記載の車両用シート。
【請求項3】
前記被締結部材側ベース部及び前記締結部材側ベース部の少なくとも一方に設けられ、前記露出部側に突出されて前記露出部内に配置された突出部を備えた請求項2に記載の車両用シート。
【請求項4】
前記被締結部材と前記締結部材との締結部位における前記被締結部材側ベース部と前記締結部材側ベース部との間に接着剤を介在させると共に、前記被締結部材と前記締結部材とを溶接によって締結させた請求項2又は請求項3に記載の車両用シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−67240(P2013−67240A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206183(P2011−206183)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000004640)日本発條株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】