説明

車両用ドア部品の取付構造及び車両用ドアの組付方法

【課題】 パワーウィンドウ装置等の電装部品の取り付けを容易にし、且つドア用ワイヤーハーネス、防水構造を簡素なものにする。
【解決手段】 インナーパネル57とアウターパネルとで形成されたドア内部空間に、パワーウィンドウ装置を、インナーパネル57に形成された作業開口部から取り付ける車両用ドア部品の取付構造41において、パワーウィンドウ装置からパワーウィンドウモータ43を分離し、該パワーウィンドウモータ43を収容するモータモジュール47を形成し、前記パワーウィンドウモータ43と分離された昇降レール45及びドラム部65をインナーパネル57の裏面に取り付ける一方、モータモジュール47をインナーパネル57の表面に取り付け、インナーパネル57を貫通してパワーウィンドウモータ43の駆動軸55をドラム部65に嵌合させる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ドア部品の取付構造及び車両用ドアの組付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ドアは、パワーウィンドウ装置を装備するものが近年主流となっている。図8は従来のパワーウィンドウ装置を示す側面図である。パワーウィンドウ装置1は、ウィンドウガラス3と、昇降レール5と、ウィンドウガラス3を支持して昇降レール5内を昇降する昇降部材7と、昇降部材7に動力伝達用ワイヤ9を介して連結されるパワーウィンドウモータユニット11とからなる。昇降部材7に連結されたワイヤ9は、昇降レール上下端に設けられたプーリ13a、13bに掛着された後、端部がワイヤードラム15に取り付けられる。
【0003】パワーウィンドウ装置1のドアへの組付けは、図示しないドアのアウターパネルとインナーパネルとによって形成される袋状のドア内部空間に、このパワーウィンドウ装置1をインナーパネルの作業開口部より挿入し、インナーパネルの裏面(ドア内部空間側)に固定することにより行われていた。
【0004】また、車両用ドア部品の取付構造には、別体のインナーパネルを用いたものが提案されている。図9R>9は従来のドア部品取付構造を示す分解斜視図である。この従来例では、ドア21がアウターパネル23とインナーパネル25とに分離して形成され、アウターパネル23の周縁部27にはインナーパネル25の取付けのためのねじ孔26が設けられている。インナーパネル25の表面(車室側)には、ドア用ワイヤーハーネス28が配設される。
【0005】また、インナーパネル25の裏面にはパワーウィンドウ装置29等の電装品がねじ固定され、ドア用ワイヤーハーネス28のコネクタ31と接続される。更に、インナーパネル25の表面に固定されたコネクタ31には、コンソールスイッチ33、カーテシランプ34が接続されることで、内部パネル組立体35が完成される。この内部パネル組立体35をねじ37で周縁部27に締付け固定し、その上に図示しない覆板をクランプ等によって固定することにより、車両用ドア21の組付けが行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に示したパワーウィンドウ装置1を、インナーパネルの作業開口部よりドア内部空間に挿入する従来のドア部品取付構造では、パワーウィンドウモータユニット11と昇降レール5とが動力伝達用ワイヤ9で繋がっていることから、外形の大きいパワーウィンドウ装置1を小さな作業開口部より挿入しなければならず、作業性が非常に悪いものとなっていた。また、図9に示したドア部品取付構造では、インナーパネル25にパワーウィンドウ装置29等の電装品を取付け、これらにドア用ワイヤーハーネス28を接続して内部パネル組立体35を形成し、これをアウターパネル23に組付けることとしていたが、インナーパネル25に取り付けられるドア用ワイヤーハーネス28は、パワーウィンドウ装置29、電動ミラー39、電動ドアロック装置(図示せず)等の分散された位置にそれぞれ配索する必要があり、複数の分岐配線を必要とすることから、複雑且つ大型化する問題があった。更に、この構造では、インナーパネル25が防水シートを兼ねているため、パワーウィンドウ装置29等、電装品の取付位置調整用の穴加工が行えず、電装品取付け位置の微調整が困難であるとともに、インナーパネル25が縮小化できず、軽量化の障害ともなっていた。本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、パワーウィンドウ装置等の電装部品が容易に取り付けできるとともに、ドア用ワイヤーハーネス、防水構造を簡素なものにできる車両用ドア部品の取付構造及び車両用ドアの組付方法を提供し、車両用ドアの組付性向上、軽量化、及びドア用ワイヤーハーネス、防水構造の簡素化によるコストの低減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明に係る車両用ドア部品の取付構造は、インナーパネルとアウターパネルとで形成されたドア内部空間に、パワーウィンドウ装置を、インナーパネルに形成された作業開口部から取り付ける車両用ドア部品の取付構造において、前記パワーウィンドウ装置からパワーウィンドウモータを分離し、該パワーウィンドウモータを収容するモータモジュールを形成し、前記パワーウィンドウモータと分離された昇降レール及びドラム部を前記インナーパネルの裏面に取り付ける一方、前記モータモジュールを前記インナーパネルの表面に取り付け、前記インナーパネルに形成された貫通穴を介して前記パワーウィンドウモータの駆動軸と前記ドラム部とを嵌合させたことを特徴とするものである。そして、取付構造は、少なくとも前記モータモジュールと前記インナーパネルとの間に防水シートを設け、前記モータモジュールからの駆動軸を前記ドラム部に嵌合するための前記インナーパネルに形成された貫通穴を、前記モータモジュールと該貫通穴の縁部との間に挟入したパッキンで封じることが好ましい。また、取付構造は、アウターパネルと別体で形成されるインナーパネルと、該インナーパネルの裏面に取り付けられるウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータと、前記インナーパネルの表面に取り付けられパワーウィンドウモータ、ドアロックモータ、制御基板を統合配置したモータモジュールと、該インナーパネルに取り付けられるドア用ワイヤーハーネスとでインナーモジュールを形成し、該インナーモジュールを前記アウターパネルに固定するものであってもよい。更に、取付構造は、前記ウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータが移動可能に仮止めされる調整孔を前記インナーパネルに形成することが好ましい。本発明による車両用ドアの組付方法は、ウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータを調整孔を介して前記インナーパネルに仮止めし、前記インナーパネルを前記アウターパネルに固定した後、前記ウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータを位置決めして前記インナーパネルに本固定することを特徴とするものである。
【0008】本発明による車両用ドア部品の取付構造では、パワーウィンドウモータが昇降レールと分離してモータモジュールに設けられ、作業開口部から挿入する昇降レールの外形が小型のものとなる。そして、電装部品を統合したモータモジュールとインナーパネルとの間に防水シートが設けられ、インナーパネルの裏面側に電装品を設けた場合のように、電装品を完全防水する必要がなくなる。また、パワーウィンドウモータ、ドアロックモータ、制御基板がモータモジュールに統合され、このモータモジュールがインナーパネルに設けられることで、ドア用ワイヤーハーネスの配索がモータモジュールまでの長さとなり、簡素且つ小型のドア用ワイヤーハーネスを配索したインナーモジュールの構成が可能となる。更に、ウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータが調整孔を介してインナーパネルに仮止めされ、インナーパネルをアウターパネルに固定した後のウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータの位置調整が可能となる。本発明による車両用ドアの組付方法では、インナーパネルがアウターパネルに固定された後、ウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータが調整孔を介して移動可能となり、車体側に対するウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータの位置調整が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両用ドア部品の取付構造及び車両用ドアの組付方法の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明によるドア部品取付構造の第一の実施の形態を示す断面図、図2は図1に用いられるモータモジュールの側面図、図3は図1の要部拡大図である。本実施の形態による車両用ドア部品の取付構造41では、パワーウィンドウモータ43と、昇降レール45とが別体で設けられる。パワーウィンドウモータ43は、図2に示すモータモジュール47内に取り付けられる。
【0010】モータモジュール47内に取り付けられたパワーウィンドウモータ43は、出力軸に設けられたウォーム49がウォームホイール51に噛合される。図3に示すようにモータモジュール47の背面には例えば円形の凹部53が形成され、凹部53の中心にはウォームホイール51と同軸状で固定された駆動軸55が突出される。モータモジュール47は、インナーパネル57の表面(車室側)に取り付けられる。駆動軸55に対応するインナーパネル57部分には貫通穴59が穿設され、貫通穴59には駆動軸55が配置されるようになっている。
【0011】また、インナーパネル57とモータモジュール47との間には、防水シート61が設けられる。モータモジュール47の凹部53には円環状のパッキン63が取り付けられ、パッキン63はインナーパネル57に密接するように配設されている。従って、貫通穴59は、凹部53がパッキン63を介してインナーパネル57に当接されることで、防水シールされることとなる。
【0012】昇降レール45にはドラム部65が設けられ、ドラム部65にはインナーパネル57側に開口した連結孔67が設けられる。連結孔67は、貫通穴59に配置されたウォームホイール51の駆動軸55と嵌合される。駆動軸55と連結孔67とは、例えば、角形状に形成されることで回転が伝達できるようになっている。
【0013】このように構成される取付構造41の組付け手順としては、先ず、昇降レール45をインナーパネル57の作業開口部(図示せず)より挿入し、インナーパネル57の裏面側に固定する。この際、同時に昇降レール45に繋げられたドラム部65を、クランプ手段等によりインナーパネル57の裏面側に固定する。次いで、インナーパネル57の表面にモータモジュール47を固定する。この時、モータモジュール47は、駆動軸55がドラム部65の連結孔67と一致するように位置決め固定される。これにより、ウォームホイール51、ドラム部65を介しパワーウィンドウモータ43によって動力伝達用ワイヤ69の駆動が可能となる。
【0014】なお、モータモジュール47には、パワーウィンドウモータ43の他、電動ドアロック装置のドアロックモータ71、制御基板73等が統合配置されることとなる。ドアロックモータ71の出力軸にはウォーム72が設けられ、ウォーム72はウォームホイール75に噛合される。ウォームホイール75には同軸状にピニオン77が固設され、ピニオン77はドアロックギヤ79の扇形円弧部に形成された歯部に噛合される。ドアロックギヤ79には平歯車部81が形成され、平歯車部81にはギヤ83が噛合されている。ギヤ83には同軸状に連結棒85が固設され、連結棒85はインナーハンドル87のロックノブ89に連結されている。
【0015】この取付構造41によれば、パワーウィンドウモータ43が昇降レール45と分離してモータモジュール47に設けられるため、作業開口部から挿入する昇降レール45の外形が小型のものとなり、ドアへの組付け性を良好なものにすることができる。また、電装部品を統合したモータモジュール47がインナーパネル57の表面に設けられ、インナーパネル57とモータモジュール47との間に防水シート61が設けられることで、インナーパネル57の裏面側に電装品を設けた場合のように、電装品を完全防水する必要がなくなり、防水構造を簡素なものにすることができる。これにより、防水コネクタ等も不要となり、コスト低減を達成することができる。
【0016】次に、本発明による車両用ドア部品の取付構造及び車両用ドアの組付方法の他の実施の形態を図4〜図7に基づき説明する。図4は他の実施の形態による取付構造を示す分解斜視図、図5は図4に用いられるインナーモジュールを示す側面図、図6は図4に示した取付構造の組付手順を説明するフローチャート、図7は他の実施の形態による取付構造によって組付けられたドアの側面図である。なお、図1〜図3に示した部材と同等の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。この取付構造91では、ドアがアウターパネル95と、インナーパネル97とにより分割されている。インナーパネル97は、例えばFRP等の強化プラスチックで製作される。
【0017】インナーパネル97の表面(車室側)には、防水シート99が設けられている。また、インナーパネル97の裏面にはウィンドウガラス101、昇降レール45、ドラム部65等からなるウィンドウレギュレータ103と、電動ロック機構のドアロックレギュレータ105、サイドガイド107等が取り付けられる。
【0018】一方、インナーパネル97の表面にはモータモジュール109、スピーカ111、ドア用ワイヤーハーネス117が取り付けられる。モータモジュール109には、パワーウィンドウモータ43、ドアロックモータ71、制御基板73等が統合配置される。
【0019】パワーウィンドウモータ43は、出力軸に設けられたウォーム49がウォームホイール51に噛合される。モータモジュール109の背面にはウォームホイール51と同軸状で固定された駆動軸55(図1参照)が突出され、駆動軸55はウィンドウレギュレータ103の図示しないドラム部に連結される。
【0020】また、ドアロックモータ71の出力軸にはピニオン113が設けられ、ピニオン113は扇形の平歯車115に噛合している。平歯車115には同一回転軸で連結棒116が固設され、連結棒116は回転軸を挟んで一端がインナーハンドル87のロックノブ89に連結される一方、他端がロッド119を介してドアロックレギュレータ105へ接続されている。また、ドアロックレギュレータ105は、ロッド121を介してインナーハンドル87のロックノブ89に接続され、インナーハンドル87側の操作により直接ロック、ロック解除が行えるようになっている。
【0021】モータモジュール109に設けられた制御基板73は、パワーウィンドウモータ43、ドアロックモータ71の出力を直接制御するようになっている。また、この制御基板73には、電動ミラースイッチ、パワーウィンドウスイッチ等の統合スイッチ回路が設けられている。制御基板73は、基板に実装されたコネクタ125(図7参照)を介してこれらの回路がドア用ワイヤーハーネス117(図5参照)に接続される。
【0022】従って、ドア用ワイヤーハーネス117は、モータモジュール109が設けられることにより、パワーウィンドウモータ43、ドアロックモータ71用の電源配線が一括してモータモジュール109に配線されることとなる。また、従来、ドア用ワイヤーハーネス117から電線を分岐することで設けられていた各種スイッチ用のコネクタは、一括してモータモジュール109に接続されることで削除されることとなる。なお、制御基板73上の各種回路は、リード線127a、127b等を介して図示しない電動ミラー、スピーカ111等に接続される。
【0023】この取付構造91では、ウィンドウレギュレータ103、ドアロックレギュレータ105等、車体側との位置決めが必要となる部品は、調整孔128(図5R>5参照)を介してインナーパネル97に対して仮止めされて取り付けられる。このように、インナーパネル97にモータモジュール109、ドア用ワイヤーハーネス117、スピーカ111等を固定するとともに、ウィンドウレギュレータ103、ドアロックレギュレータ105等を仮固定することにより、インナーモジュール131が形成されている。
【0024】このインナーモジュール131を用いた車両用ドアの組付手順を図6を参照して説明する。先ず、インナーパネル97の表面に、スピーカ111等の電装品を固定する。次いで、インナーパネル97の裏面側に、サイドガイド107をねじ141、143により仮止めする。次いで、ウィンドウレギュレータ103の昇降レール45をねじ145、147、149、151により仮止めする。これとともに、ウィンドウレギュレータ103のドラム部65(図1参照)をインナーパネル97裏面の所定位置に固定する。
【0025】次いで、モータモジュール109をインナーパネル97の表面に固定する。この際、モータモジュール109から突出された駆動軸55を、ドラム部65の連結孔67(図3参照)に嵌合する。次いで、インナーパネル97の裏面に、ドアロックレギュレータ105を、ねじ153、155により仮止めする。次いで、ドア用ワイヤーハーネス117をクランプ等を用いてインナーパネル97の表面に配索する。次いで、ウィンドウレギュレータ103にウィンドウガラス101をねじ159、161、163により固定する。
【0026】次いで、このようにして、仮組付けが完了したインナーモジュール131を、アウターパネル95へとねじ165、167、169、171、173、175により固定する。インナーモジュール131をアウターパネル95に固定した後、車体側との相対位置を調整しながらウィンドウレギュレータ103、サイドガイド107、ドアロックレギュレータ105を本固定し、車両用ドアの組付を完了させる。
【0027】この取付構造91によれば、パワーウィンドウモータ43、ドアロックモータ71、制御基板73をモータモジュール109に統合して、インナーパネル97に設けたので、ドア用ワイヤーハーネス117の配索がモータモジュール109までの長さで行えることとなり、ドア用ワイヤーハーネス117を簡素且つ小型にすることができる。
【0028】また、モータ43、71、制御基板73等の電気接続部分をモータモジュール109に統合したので、防水必要箇所を局所的なものにすることができ、従来のように、インナーパネルの全面を用いて構成していた防水構造を、縮小することができ、インナーパネル97を軽量化することができる。
【0029】更に、防水構造を局所的なものとすることで、インナーパネル97に調整用の孔加工が施せるようになり、ウィンドウレギュレータ103、ドアロックレギュレータ105を仮止めし、インナーモジュール131取付け後の微調整が容易に行えるようになり、ドアへの組付け性を大幅に向上させることができるようになる。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係る車両用ドア部品の取付構造によれば、パワーウィンドウモータが分離してモータモジュールに設けられ、作業開口部から挿入する昇降レールの外形が小型のものとなるので、組付性を向上させることができる。そして、モータモジュールとインナーパネルとの間に防水シートが設けられれば、インナーパネルの裏面側に電装品を設けた場合のように、電装品を完全防水する必要がなくなり、防水構造の簡素化による軽量化、コストの低減を達成することができる。また、パワーウィンドウモータ、ドアロックモータ、制御基板をモータモジュールに統合し、このモータモジュールをインナーパネルに設けたインナーモジュールを構成すれば、ドア用ワイヤーハーネスを簡素且つ小型にすることができる。更に、ウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータを仮止めする調整孔をインナーパネルに形成すれば、インナーパネル固定後のウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータの位置調整が可能となる。本発明による車両用ドアの組付方法では、インナーパネルがアウターパネルに固定された後、ウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータを移動し、車体側に対する位置調整が行えるので、ウィンドウレギュレータ、ドアロックレギュレータの取付け精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドア部品取付構造の第一の実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1に用いられるモータモジュールの側面図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】他の実施の形態による取付構造を示す分解斜視図である。
【図5】図4に用いられるインナーモジュールを示す側面図である。
【図6】図4に示した取付構造の組付手順を説明するフローチャートである。
【図7】他の実施の形態による取付構造によって組付けられたドアの側面図である。
【図8】従来のパワーウィンドウ装置を示す側面図である。
【図9】従来のドア部品取付構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
41、91 車両用ドア部品の取付構造
43 パワーウィンドウモータ
45 昇降レール
47、109 モータモジュール
55 駆動軸
57、97 インナーパネル
59 貫通穴
61、99 防水シート
63 パッキン
65 ドラム部
71 ドアロックモータ
73 制御基板
95 アウターパネル
103 ウィンドウレギュレータ
105 ドアロックレギュレータ
117 ドア用ワイヤーハーネス
128 調整孔
131 インナーモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】 インナーパネルとアウターパネルとで形成されたドア内部空間に、パワーウィンドウ装置を、インナーパネルに形成された作業開口部から取り付ける車両用ドア部品の取付構造において、前記パワーウィンドウ装置からパワーウィンドウモータを分離し、該パワーウィンドウモータを収容するモータモジュールを形成し、前記パワーウィンドウモータと分離された昇降レール及びドラム部を前記インナーパネルの裏面に取り付ける一方、前記モータモジュールを前記インナーパネルの表面に取り付け、前記インナーパネルに形成された貫通穴を介して前記パワーウィンドウモータの駆動軸と前記ドラム部とを嵌合させたことを特徴とする車両用ドア部品の取付構造。
【請求項2】 少なくとも前記モータモジュールと前記インナーパネルとの間に防水シートを設け、前記モータモジュールからの駆動軸を前記ドラム部に嵌合するための前記インナーパネルに形成された貫通穴を、前記モータモジュールと該貫通穴の縁部との間に挟入したパッキンで封じたことを特徴とする請求項1記載の車両用ドア部品の取付構造。
【請求項3】 アウターパネルと別体で形成されるインナーパネルと、該インナーパネルの裏面に取り付けられるウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータと、前記インナーパネルの表面に取り付けられパワーウィンドウモータ、ドアロックモータ、制御基板を統合配置したモータモジュールと、該インナーパネルに取り付けられるドア用ワイヤーハーネスとでインナーモジュールを形成し、該インナーモジュールを前記アウターパネルに固定することを特徴とする車両用ドア部品の取付構造。
【請求項4】 前記ウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータが移動可能に仮止めされる調整孔を前記インナーパネルに形成したことを特徴とする請求項3記載の車両用ドア部品の取付構造。
【請求項5】 ウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータを、調整孔を介して前記インナーパネルに仮止めし、前記インナーパネルを前記アウターパネルに固定した後、前記ウィンドウレギュレータ及びドアロックレギュレータを位置決めして前記インナーパネルに本固定することを特徴とする車両用ドアの組付方法。

【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図9】
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【図3】
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【図4】
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【図8】
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【図5】
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【図7】
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