説明

車両用座席の座部構造

【課題】軽量化ができ、座り心地の性能も自由度があって要望に対応しやすいようにした車両用座席の座部構造を提供する。
【解決手段】ばね線材30…40…を成形して成る弾性フレーム体20を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造10であって、弾性フレーム体20は、主フレーム部21の周縁下部に座席台枠への取付ブラケット50を備えていて全体として可撓性を有し、弾性フレーム体20の前記取付ブラケット50を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術としては、例えば特許文献1に示すようなものがある。
すなわち、同特許文献1には、外周に開放部のない矩形の枠状フレームにばね線材を張り渡してシート支持体とした技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭58−38513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の技術では、矩形の枠状フレームを基礎にした剛性の高い形態となっており、重量が嵩むばかりでなく、枠状フレームに外周を制限されて着座者を受け止める座り心地の性能も自由度のないものになっているという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、軽量化ができ、座り心地の性能も自由度があって要望に対応しやすいようにした車両用座席の座部構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]ばね線材(30…40…)を成形して成る弾性フレーム体(20)を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造(10)であって、
前記弾性フレーム体(20)は、主フレーム部(21)の周縁下部に座席台枠への取付ブラケット(50)を備えていて全体として可撓性を有し、
前記弾性フレーム体(20)の前記取付ブラケット(50)を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造(10)。
【0007】
[2]ばね線材(30…40…)を成形して成る弾性フレーム体(20)を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造(10)であって、
前記弾性フレーム体(20)は全体として可撓性を有し、主フレーム部(21)が、ばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)と該弾性受面部(22)からばね線材(30…40…)を下方に延ばした脚部(38,43)とより成り、該主フレーム部(21)の周縁下部の脚部(43)を座席台枠への取付ブラケット(50)に固結し、
前記弾性フレーム体(20)の前記取付ブラケット(50)を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造(10)。
【0008】
[3]ばね線材(30…40…)を成形して成る弾性フレーム体(20)を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造(10)であって、
前記弾性フレーム体(20)は全体として可撓性を有し、主フレーム部(21)が、ばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)と該弾性受面部(22)からばね線材(30…40…)を下方に延ばしてトーション弾性作用部(37,45)を形成した脚部(38,43)とより成り、該主フレーム部(21)の周縁下部の脚部(43)を座席台枠への取付ブラケット(50)に固結し、
前記弾性フレーム体(20)の前記取付ブラケット(50)を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造(10)。
【0009】
[4]ばね線材(30…40…)を成形して成る弾性フレーム体(20)を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造(10)であって、
前記弾性フレーム体(20)は全体として可撓性を有し、主フレーム部(21)が、ばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)と該弾性受面部(22)からばね線材(30…40…)を下方に延ばしてトーション弾性作用部(37,45)を形成した脚部(38,43)とより成り、該主フレーム部(21)の周縁下部の脚部(43)を座席台枠への取付ブラケット(50)に固結し、
前記取付ブラケット(50)は、両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)とで後部が解放した枠形に形成され、該両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)との各所に前記脚部(38,43)を固結し、
前記弾性フレーム体(20)の前記取付ブラケット(50)を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造(10)。
【0010】
[5]ばね線材(30…40…)を成形して成る弾性フレーム体(20)を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造(10)であって、
前記弾性フレーム体(20)は全体として可撓性を有し、主フレーム部(21)が、ばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)と該弾性受面部(22)からばね線材(30…40…)を下方に延ばしてトーション弾性作用部(37,45)を形成した脚部(38,43)とより成り、該主フレーム部(21)の周縁下部の脚部(43)を座席台枠への取付ブラケット(50)に固結し、
前記取付ブラケット(50)は、両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)とで後部が解放した枠形に形成され、該両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)との各所に前記脚部(43,38)を固結し、
前記弾性フレーム体(20)の前記取付ブラケット(50)の両側の側部ブラケット材(51,51)を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造(10)。
【0011】
[6]ばね線材(30…40…)を成形して成る弾性フレーム体(20)を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造(10)であって、
前記弾性フレーム体(20)は全体として可撓性を有し、主フレーム部(21)が、ばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)と該弾性受面部(22)からばね線材(30…40…)を下方に延ばしてトーション弾性作用部(37,45)を形成した脚部(38,43)とより成り、該主フレーム部(21)の周縁下部の脚部(43)を座席台枠への取付ブラケット(50)に固結し、後部には、車両側の座席台枠に当接するトーション受け部(35)が設けられ、
前記取付ブラケット(50)は、両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)とで後部が解放した枠形に形成され、該両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)との各所に前記脚部(43,38)を固結し、
前記弾性フレーム体(20)の前記取付ブラケット(50)の両側の側部ブラケット材(51,51)を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造(10)。
【0012】
[7]前記弾性フレーム体(20)の主フレーム部(21)のばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)には、交差した一方のばね線材(30…40…)を屈曲させて並行部位(41,42)が形成され、該並行部位(41,42)をクリップ(C)で固結したことを特徴とする[2]〜[6]記載の車両用座席の座部構造(10)。
【0013】
[8]前記弾性フレーム体(20)の主フレーム部(21)のばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)は、前記両側の側部ブラケット材(51,51)および前部ブラケット材(55)より周縁部が外方に張り出し、該周縁部の各所から前記脚部(43)を延ばしトーション弾性作用部(37,45)を形成して前記両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)とを固結したことを特徴とする[3]〜[6]記載の車両用座席の座部構造(10)。
【0014】
前記本発明は次のように作用する。
本発明に係る車両用座席の座部構造(10)は、ばね線材(30…40…)を成形して成る弾性フレーム体(20)を車両側の座席台枠に装着して使用される。
【0015】
弾性フレーム体(20)は全体として可撓性を有しており、要部である主フレーム部(21)の周縁下部の取付ブラケット(50)を車両側の座席台枠に固定することにより取付ブラケット(50)が固定して保持され、着座者を受け止める弾性を有する剛性を得る。
【0016】
つまり、取付ブラケット(50)は、両側の側部ブラケット材(51,51)と前部ブラケット材(55)とで後部が解放した枠形をしており取付前は剛性が不足しているが、車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得る。
【0017】
着座者の荷重は、主フレーム部(21)のばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)に受け止められる。荷重は主フレーム部(21)の弾性受面部(22)の周縁下部からばね線材(30…40…)を下方に延ばした脚部(38,43)から取付ブラケット(50)を介して車両側の座席台枠へ受け止められる。
【0018】
全体として可撓性を有している弾性フレーム体(20)の主フレーム部(21)が弾性変形することにより着座者は良好な着座感を得ることができる。ばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)は平面的に着座者を受け止めて弾性変形して荷重を緩衝する。
【0019】
弾性受面部(22)からばね線材(30…40…)を下方に延ばして脚部(43)に形成されたトーション弾性作用部(37,45)は、主フレーム部(21)の周縁下部から取付ブラケット(50)に荷重を伝達するとき弾性変形して荷重を緩衝する。
【0020】
弾性フレーム体(20)の主フレーム部(21)は両側の側部ブラケット材(51,51)および前部ブラケット材(55)より周縁部が外方に張り出しており、弾性受面部(22)の周縁部の各所から延びた脚部(43)のトーション弾性作用部(37,45)は、張り出した分のねじりモーメントで弾性変形して荷重を緩衝する。同様に、後部では、車両側の座席台枠に当接するトーション受け部(35)が弾性変形して荷重を緩衝する。
【0021】
弾性フレーム体(20)の主フレーム部(21)のばね線材(30…40…)を交差させて格子状にした弾性受面部(22)において、交差した一方のばね線材(30…40…)を屈曲させて並行部位(41,42)が形成してあると、並行部位(41,42)をクリップ(C)で簡単に固結することができ、部位を適切に設定することにより良好な弾性性能を発揮する。
【0022】
なお、ばね線材の連続性や、分断は必要に応じて変更した仕様とすることができ、分断されているばね線材であってもクリップ等で固結することにより一体のものとして作用させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る車両用座席の座部構造によれば、ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を形成し、車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得るようにしたので、単体での剛性を低くすることができて軽量化をすることができる。
【0024】
弾性フレーム体のばね線材の形態を変えることにより、座り心地の性能も自由度があり要望に対応しやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施の形態を説明する。
【0026】
図1〜図7は本発明の一実施の形態を示している。
図に示すように、車両用座席の座部構造10は、縦方向のばね線材30,30…および、横方向のばね線材40,40…を成形して成る弾性フレーム体20を取付ブラケット50により車両側の座席台枠(図示省略)に装着するようにしたものである。車両側の座席台枠(図示省略)に装着して固定したとき着座者を受け止める弾性を有する剛性を得るようになっている。
【0027】
弾性フレーム体20には、図1〜図3でわかるように、ウレタンフォーム等の弾性クッション材Uを被せて着座できる形状を作っている。
【0028】
弾性フレーム体20は全体として可撓性を有し、ばね線材30,40を枠状にした主フレーム部21を取付ブラケット50の両側の側部ブラケット材51,51と前部ブラケット材55に固結して成る。
【0029】
主フレーム部21の上面には、縦方向のばね線材30,30…および、横方向のばね線材40,40…を交差させて格子状にした弾性受面部22が形成されている。弾性受面部22を形成する縦方向のばね線材30,30…は、座面中央部に対応するばね線材30,30と、外枠を構成するばね線材30a,30aとより成り、縦方向のばね線材30,30は後端部で曲げられて連結部31で一体の線材として連続している。
【0030】
また、縦方向のばね線材30,30は、前端部で外側に曲がって前部受け部33,33が形成されてから両側部のばね線材30a,30aにクリップCで止めて固結されている。
【0031】
ばね線材30a,30aは、このクリップCの位置から後方に延び、後部で内側に屈曲されてさらに後方に延ばされ、後端部34で両側のばね線材30a,30aが一体の線材となっている。
【0032】
この後端部34では、両側にリング状にしたトーション受け部35,35が形成されている。図2でわかるように、トーション受け部35,35は、車両側の座席台枠に固設された受けブラケット11に当接載置されるようになっている。トーション受け部35,35の位置35aは弾性受面部22より後方に張り出しているので、トーション受け部35,35にはトーションばね作用がある。
【0033】
横方向のばね線材40,40は、弾性フレーム体20の主フレーム部21の略中央部を横断するよう配設され、ばね線材40,40が縦方向のばね線材30,30と交差する部位で一方のばね線材40,40を屈曲させて並行部位41,41…が形成され、並行部位41がクリップCで縦方向のばね線材30,30に固結されている。
【0034】
横方向のばね線材40,40は、弾性受面部22の横端のばね線材30a,30aの位置でも屈曲されて並行部位42,42…が形成されてクリップCによりばね線材30a,30aに固結されている。
【0035】
並行部位42,42…の位置からばね線材40,40…が下方に屈曲され、トーション弾性作用部45を形成した脚部43,43が延ばされている。弾性受面部22の横端の周縁部であるところのばね線材30aに対応する横方向のばね線材40の並行部位42の位置は、両側の側部ブラケット材51,51より外方に張り出し、この周縁部の各所から脚部43を延ばしてトーション弾性作用部45が形成されている。
【0036】
トーション弾性作用部45は、図2および図6でわかるように、脚部43が取付ブラケット50の側部ブラケット材51の下端部に延ばされてから略横U字形の固結部46が形成され、この固結部46が図4でわかるように、押さえプレート52で押さえて固結されている。
【0037】
弾性受面部22の前端部に位置する前部受け部33には、縦方向のばね線材30の延長部として前ばね線材36がクリップCで固結され、そこから略S字形に屈曲したトーション弾性作用部37を形成した脚部38が延ばされ、脚部38は前部ブラケット材55の下端部に延ばされてから横U字形の固結部39が形成され、図4に示すものと同様にして固結部39が取付ブラケット50の前部ブラケット材55に固結されている。
【0038】
また、縦方向のばね線材30,30の前部においてばね線材30aと固結したクリップCの位置から下方に屈曲され、そこからトーション弾性作用部37aを形成した脚部38aが延設され、脚部43と同様に側部ブラケット材51に固結されている。
【0039】
取付ブラケット50は、両側の側部ブラケット材51,51と前部ブラケット材55とで後部が解放した枠形に形成され、該両側の側部ブラケット材51,51と前部ブラケット材55との各所に脚部43,38…が固結されている。
【0040】
弾性フレーム体20の取付ブラケット50は、前部ブラケット材55は座席台枠に固定されることはなく、両側の側部ブラケット材51,51を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得るようになっている。
【0041】
次に作用を説明する。
車両用座席の座部構造10は、ばね線材30…40…を成形して成る弾性フレーム体20を車両側の座席台枠に装着して使用される。
【0042】
弾性フレーム体20は全体として可撓性を有しており、要部である主フレーム部21の周縁下部の取付ブラケット50を車両側の座席台枠に固定することにより取付ブラケット50が固定して保持され、着座者を受け止める弾性を有する剛性を得る。
【0043】
つまり、取付ブラケット50は、両側の側部ブラケット材51,51と前部ブラケット材55とで後部が解放した枠形をしており取付前は剛性が不足しているが、車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得る。
【0044】
弾性フレーム体20には弾性クッション材Uが被せられて座部ユニットとなっており、着座者の荷重は、弾性クッション材Uから、主フレーム部21のばね線材30…40…を交差させて格子状にした弾性受面部22に受け止められる。荷重は主フレーム部21の弾性受面部22のばね線材30a,30aを含む周縁下部からばね線材30…40…を下方に延ばした脚部38,43から取付ブラケット50の側部ブラケット材51,51を介して車両側の座席台枠へ受け止められる。
【0045】
弾性フレーム体20の前部ではトーション弾性作用部37から前部ブラケット材55に受け止められた荷重が側部ブラケット材51,51に伝達し、側部ブラケット材51,51から車両側の座席台枠へ受け止められる。
【0046】
弾性クッション材Uの弾性変形と複合し、全体として可撓性を有している弾性フレーム体20の主フレーム部21が弾性変形することにより着座者は良好な着座感を得ることができる。ばね線材30…40…を交差させて格子状にした弾性受面部22は平面的に着座者を受け止めて弾性変形して荷重を緩衝する。
【0047】
そして、弾性受面部22からばね線材30…40…を下方に延ばして脚部43に形成されたトーション弾性作用部45は、主フレーム部21の周縁下部から取付ブラケット50の側部ブラケット材51,51に荷重を伝達するとき弾性変形して荷重を緩衝する。
【0048】
弾性フレーム体20の主フレーム部21は両側の側部ブラケット材51,51および前部ブラケット材55より周縁部が外方に張り出しており、弾性受面部22の周縁部の各所から延びた脚部43のトーション弾性作用部45は、張り出した分のねじりモーメントで弾性変形して荷重を緩衝する。
【0049】
同様に、後部では、車両側の座席台枠に当接するトーション受け部35が弾性変形して荷重を緩衝する。前部では、トーション弾性作用部37が弾性変形して荷重を緩衝する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一の実施の形態に係る車両用座席の座部構造を示す平面図である。
【図2】本発明の一の実施の形態に係る車両用座席の座部構造を示す側面図である。
【図3】本発明の一の実施の形態に係る車両用座席の座部構造を示す正面図である。
【図4】本発明の一の実施の形態に係る車両用座席の座部構造の脚部の固結部位を示す縦断面図である。
【図5】本発明の一の実施の形態に係る車両用座席の座部構造の弾性フレーム体を示す平面図である。
【図6】本発明の一の実施の形態に係る車両用座席の座部構造の弾性フレーム体を示す側面図である。
【図7】本発明の一の実施の形態に係る車両用座席の座部構造の弾性フレーム体の要部背面図である。
【符号の説明】
【0051】
C…クリップ
U…弾性クッション材
10…座部構造
11…受けブラケット
20…弾性フレーム体
21…主フレーム部
22…弾性受面部
30…縦方向のばね線材
30a…ばね線材
31…連結部
33…前部受け部
34…後端部
35…トーション受け部
35a…位置
36…前ばね線材
37,37a…トーション弾性作用部
38,38a…脚部
39…固結部
40…横方向のばね線材
41,42…並行部位
43…脚部
45…トーション弾性作用部
46…固結部
50…取付ブラケット
51…側部ブラケット材
52…押さえプレート
55…前部ブラケット材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造であって、
前記弾性フレーム体は、主フレーム部の周縁下部に座席台枠への取付ブラケットを備えていて全体として可撓性を有し、
前記弾性フレーム体の前記取付ブラケットを車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造。
【請求項2】
ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造であって、
前記弾性フレーム体は全体として可撓性を有し、主フレーム部が、ばね線材を交差させて格子状にした弾性受面部と該弾性受面部からばね線材を下方に延ばした脚部とより成り、該主フレーム部の周縁下部の脚部を座席台枠への取付ブラケットに固結し、
前記弾性フレーム体の前記取付ブラケットを車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造。
【請求項3】
ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造であって、
前記弾性フレーム体は全体として可撓性を有し、主フレーム部が、ばね線材を交差させて格子状にした弾性受面部と該弾性受面部からばね線材を下方に延ばしてトーション弾性作用部を形成した脚部とより成り、該主フレーム部の周縁下部の脚部を座席台枠への取付ブラケットに固結し、
前記弾性フレーム体の前記取付ブラケットを車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造。
【請求項4】
ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造であって、
前記弾性フレーム体は全体として可撓性を有し、主フレーム部が、ばね線材を交差させて格子状にした弾性受面部と該弾性受面部からばね線材を下方に延ばしてトーション弾性作用部を形成した脚部とより成り、該主フレーム部の周縁下部の脚部を座席台枠への取付ブラケットに固結し、
前記取付ブラケットは、両側の側部ブラケット材と前部ブラケット材とで後部が解放した枠形に形成され、該両側の側部ブラケット材と前部ブラケット材との各所に前記脚部を固結し、
前記弾性フレーム体の前記取付ブラケットを車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造。
【請求項5】
ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造であって、
前記弾性フレーム体は全体として可撓性を有し、主フレーム部が、ばね線材を交差させて格子状にした弾性受面部と該弾性受面部からばね線材を下方に延ばしてトーション弾性作用部を形成した脚部とより成り、該主フレーム部の周縁下部の脚部を座席台枠への取付ブラケットに固結し、
前記取付ブラケットは、両側の側部ブラケット材と前部ブラケット材とで後部が解放した枠形に形成され、該両側の側部ブラケット材と前部ブラケット材との各所に前記脚部を固結し、
前記弾性フレーム体の前記取付ブラケットの両側の側部ブラケット材を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造。
【請求項6】
ばね線材を成形して成る弾性フレーム体を車両側の座席台枠に装着するようにした車両用座席の座部構造であって、
前記弾性フレーム体は全体として可撓性を有し、主フレーム部が、ばね線材を交差させて格子状にした弾性受面部と該弾性受面部からばね線材を下方に延ばしてトーション弾性作用部を形成した脚部とより成り、該主フレーム部の周縁下部の脚部を座席台枠への取付ブラケットに固結し、後部には、車両側の座席台枠に当接するトーション受け部が設けられ、
前記取付ブラケットは、両側の側部ブラケット材と前部ブラケット材とで後部が解放した枠形に形成され、該両側の側部ブラケット材と前部ブラケット材との各所に前記脚部を固結し、
前記弾性フレーム体の前記取付ブラケットの両側の側部ブラケット材を車両側の座席台枠に固定することにより着座者を受け止める弾性を有する剛性を得ることを特徴とする車両用座席の座部構造。
【請求項7】
前記弾性フレーム体の主フレーム部のばね線材を交差させて格子状にした弾性受面部には、交差した一方のばね線材を屈曲させて並行部位が形成され、該並行部位をクリップで固結したことを特徴とする請求項2〜6記載の車両用座席の座部構造。
【請求項8】
前記弾性フレーム体の主フレーム部のばね線材を交差させて格子状にした弾性受面部は、前記両側の側部ブラケット材および前部ブラケット材より周縁部が外方に張り出し、該周縁部の各所から前記脚部を延ばしトーション弾性作用部を形成して前記両側の側部ブラケット材と前部ブラケット材とを固結したことを特徴とする請求項3〜6記載の車両用座席の座部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−307264(P2007−307264A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−141021(P2006−141021)
【出願日】平成18年5月22日(2006.5.22)
【出願人】(390021577)東海旅客鉄道株式会社 (413)
【出願人】(390010054)小糸工業株式会社 (136)