説明

車両用灯具の車体取付構造

【課題】取付部品20に対するスタッドボルト160の取付強度に優れ、その位置決めが容易であり、さらに、スタッドボルト160を取付部品20の取付穴111へ取り付ける際の作業性に優れる。
【解決手段】車体に取り付けられるマシンスクリュー部161と前記マシンスクリュー部161よりも捻じ込みトルクに対する強度が大きいタッピング部162とを有するスタッドボルト160が、車両用灯具10の取付部品20に設けられた取付穴111に対して車体と反対側から挿し込まれて前記タッピング部162が前記取付穴111に捻じ込まれることにより、前記マシンスクリュー部161が前記取付穴111から前記車体側へ突出した状態で前記スタッドボルト160が前記取付部品20に固定されることを特徴とする車両用灯具10の車体取付構造100を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具の車体取付構造に関し、特に、車両用灯具の灯具ボディなどの取付部品に設けられた取付穴に対して、車体に取り付けられるマシンスクリュー部を有するスタッドボルトが車体と反対側から挿し込まれて取付部品に固定されている車体取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用灯具は、灯具本体を車体へ取り付けるための取付構造を有する。このような取付構造としては、例えば灯具ボディの裏面などに設けられた略円筒形の固定部に、車体側に設けられたネジ穴に捻じ込まれる雄ネジが先端部分に形成されたボルト(車体取付用部品)が熱溶着によって取り付けられたものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような取付構造では、固定部に車体取付用部品を熱溶着によって取り付ける際に、固定部に対する位置決めを容易にすることおよび溶着面積を確保することを目的として、車体取付用部品にフランジが設けられている。また、上記のような取付構造以外にも、車体側に取り付けられたファスナーに嵌合されるための嵌合用膨出部とネジ山が形成されたネジ部とが設けられたスタッドピンのネジ部を車体側に設けられた取付孔に捻じ込むことによって形成された取付構造も知られている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−12692号公報
【特許文献2】特開平6−280832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1のように熱溶着によって固定部に車体取付用部品を取り付ける場合、例えば熱のかかり具合によって固定部の樹脂の溶融の程度が異なることから、固定部に対する車体取付用部品の取付高さなどにばらつきが生じることが課題であった。また、上記特許文献2のようにスタッドピンを固定部に捻じ込む必要のある取付構造では、車体取付用部品を固定部に捻じ込む際の掴み手として、車体取付用部品の先端部分にトルクスを形成したり、あるいはフランジの一部に工具を引っ掛けて回すための凹部を形成する必要があることから、複雑な加工が必要となるだけでなく、取付作業にトルクスレンチなどの特殊な工具が必要となることも課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、上記課題を解決することを目的として、本発明は、
車体に取り付けられるマシンスクリュー部と前記マシンスクリュー部よりも捻じ込みトルクに対する強度が大きいタッピング部とを有するスタッドボルトが、車両用灯具の取付部品に設けられた取付穴に対して車体と反対側から挿し込まれて前記タッピング部が前記取付穴に捻じ込まれることにより、前記マシンスクリュー部が前記取付穴から前記車体側へ突出した状態で前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されることを特徴とする車両用灯具の車体取付構造を提供する。
【0006】
このような車体取付構造によれば、特殊な工具を用いることなく取付部品へのスタッドボルトの取り付けが可能なだけでなく、比較的大きな捻じ込みトルクをかけてスタッドボルトを取付部品に固定することができるので、取付強度に優れる。また、上記特許文献1に開示されているような取付構造のように部品同士を熱溶着により固定する必要がないので、取付部品に対するスタッドボルトの位置決めが容易であり、さらに、車体と反対側からスタッドボルトを取付部品の取付穴に挿し込んで固定するので、車体側から挿し込む場合と比べて取付時の作業性に優れる。
【0007】
また、上記車体取付構造において、前記取付部品および前記スタッドボルトの一方または両方における互いの当接面には、前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されたときに圧潰されるリブが前記取付穴を囲むように連続的に設けられていることがより好ましい。
【0008】
これにより、取付部品におけるスタッドボルトの取付部位の水密性が向上するので、例えば車体側からスタッドボルトと取付穴との隙間を介して車両用灯具の灯室内に水が浸入するのを防ぐことができる。
【0009】
また、上記車体取付構造において、前記スタッドボルトは、前記タッピング部が前記取付穴に捻じ込まれたときに、前記取付部品における前記車体と反対側の面に当接するフランジ部を有することがより好ましい。
【0010】
これにより、タッピング部が取付穴に捻じ込まれたときに、フランジ部が取付部品の表面と当接する位置でスタッドボルトが位置決めされるので、スタッドボルトを取付部品に対して容易に位置決めすることができる。
【0011】
また、上記車体取付構造において、前記タッピング部および前記取付部品の一方または両方における互いの当接面には、前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されたときに圧潰される第1のリブが設けられており、前記フランジ部および前記取付部品の一方または両方における互いの当接面には、前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されたときに前記第1のリブと異なるタイミングで圧潰される第2のリブが設けられていることがより好ましい。
【0012】
これにより、例えば2つのリブの一方を、取付部品へのスタッドボルトの取り付けが完了する直前で潰れるように配置しておくことで、スタッドボルトを取付部品に取り付ける際に、2種類のリブが順次に圧潰された感触を手掛かりとして取付部品へのスタッドボルトの取り付けが完了したことを確認することができる。また、取り付けが完了するまでに順次にリブが圧潰されることによってスタッドボルトの捻じ込みトルクが変動するので、ドライバー等の工具を使用して取り付けることも可能となる。
【0013】
また、上記車体取付構造において、前記フランジ部の中央には、前記タッピング部を前記取付穴に捻じ込むための工具が挿し込まれる工具穴が設けられており、
前記取付部品の前記車体と反対側の面には、前記フランジ部の外径よりも大きな内径を有し、前記フランジ部の厚さと略等しい深さで前記車体側へ凹んだ凹部が前記取付穴を囲むように設けられていることがより好ましい。
【0014】
これにより、スタッドボルトを取付穴へ挿し込んで固定したときにフランジ部が取付部品に入り込んでフランジ部と取付部品とが面一になるので、取付部品の車体と反対側にフランジ部の配置スペースが不要となる。
【0015】
なお、本発明の上記概要は、本発明に必要な特徴の全てを列挙したものではなく、上記概要に含まれる各特徴のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本願発明の実施形態に係る車体取付構造が設けられた車両用灯具の縦断面図である。
【図2】灯具ボディの車体取付構造近傍を拡大して灯具ボディのみ断面で示した概略断面図である。
【図3】車体取付構造を灯具ボディの前面側から見た斜視図である。
【図4】スタッドボルトを取り外した状態で灯具ボディの筒状突出部近傍を前面側から見た斜視図である。
【図5】筒状突出部へスタッドボルトを取り付けるときの様子を示す分解側面図である。
【図6】本願発明の実施形態の他の例に係る車体取付構造を構成する筒状突出部へスタッドボルトを取り付けるときの様子を示す分解側面図である。
【図7】図6に示す車体取付構造において、スタッドボルトを取り外した状態で灯具ボディの筒状突出部近傍を前面側から見た斜視図である。
【図8】本願発明の実施形態のさらに他の例に係る車体取付構造を構成する筒状突出部へスタッドボルトを取り付けるときの様子を示す分解側面図である。
【図9】図8に示す車体取付構造において、スタッドボルトを取り外した状態で灯具ボディの筒状突出部近傍を前面側から見た斜視図である。
【図10】本願発明の実施形態のさらに他の例に係る車体取付構造が設けられた灯具ボディの車体取付構造近傍を拡大して灯具ボディのみ断面で示した概略断面図である。
【図11】図10に示す車体取付構造を灯具ボディの前面側から見た斜視図である。
【図12】図11に示す状態からスタッドボルトを取り外して灯具ボディの筒状突出部近傍を前面側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下において、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0018】
図1は、本願発明の実施形態に係る車体取付構造100が設けられた車両用灯具10の縦断面図である。図1に示すように、車両用灯具10は、車両の前照灯として使用されるもので、車体取付構造100を介して車体に固定される灯具ボディ20と、灯具ボディ20の前方側に取り付けられて灯具ボディ20との間で灯室12を形成する素通し状のカバー11と、灯室12内に配されて光源13からの光を前方へ反射するリフレクタ14と、リフレクタ14前端の周縁部からカバー11に沿って延出するエクステンション15と、光源13から直接前方に出射される光を遮蔽するシェード16と、光源13、リフレクタ14、およびシェード16で構成される光源ユニットの向きを微調整可能なエイミング機構17と、を備える。なお、本明細書において、「前方側」とは、図1では左側すなわち車体と反対側を指すものとし、「後方側」とは、図1では右側すなわち車体側を指すものとする。
【0019】
灯具ボディ20は、本発明の車体取付構造が設けられる取付部品の一例であって、例えばポリプロピレン樹脂(PP)、ABS樹脂等の合成樹脂材料によって形成されている。また、この灯具ボディ20の上端部近傍には、灯具ボディ20を車体に固定するための車体取付構造100が設けられており、下端部近傍には、上記光源ユニットを支持するとともに当該ユニットの向きを微調整可能なエイミング機構17が設けられている。
【0020】
図2は、灯具ボディ20の車体取付構造100近傍を拡大した図であり、灯具ボディ20のみ断面で示す。図2に示すように、車体取付構造100は、灯具ボディ20の後面21側に突出するように形成された略円筒形の筒状突出部110と、筒状突出部110に取り付けられたスタッドボルト160と、を備える。
【0021】
図3は、車体取付構造100を灯具ボディ20の前面22側から見た斜視図である。また、図4は、スタッドボルト160を取り外した状態で灯具ボディ20の筒状突出部近傍を前面22側から見た斜視図である。また、図5は、筒状突出部110へスタッドボルト160を取り付けるときの様子を示す分解側面図である。
【0022】
筒状突出部110は、図5に示すように、灯具ボディ20の前面22側に開口を有し、後方側へ凹んだ取付穴111を有する。この取付穴111の内側面112には、図2および図4に示すように、スタッドボルト160のタッピング部162が後述のように取付穴111に捻じ込まれたときにネジ溝が形成される。また、取付穴111の内底面113の中央部には後方側へ貫通する貫通穴114が設けられている。
【0023】
スタッドボルト160は、それぞれの外周面にネジ山が形成されたマシンスクリュー部161とタッピング部162とがスタッドボルト160の先端側からこの順に同軸に設けられており、タッピング部162の後端側には、スタッドボルト160の軸方向と直交する方向に延出する鍔状のフランジ部163が設けられている。ここで、タッピング部162は、マシンスクリュー部161よりも太く形成されており、捻じ込みトルクに対する強度がマシンスクリュー部161と比べて大きい。
【0024】
車体取付構造100を組み立てる際には、マシンスクリュー部161が筒状突出部110に設けられた貫通穴114から後方側へ突出するようにスタッドボルト160を前方側から取付穴111へ図5に矢印で示す方向に挿し込むとともにタッピング部162を取付穴111へ捻じ込んで固定することにより、灯具ボディ20に堅固に固定される。これにより、図2に示すように、マシンスクリュー部161が筒状突出部110から後方側(車体側)へ突出した車体取付構造100が完成する。そして、このマシンスクリュー部161を車体側の対応するネジ穴に螺合することにより、灯具ボディ20を含む車両用灯具10を車体に固定することができる。
【0025】
なお、本例のスタッドボルト160は、図2に示す位置までスタッドボルト160のタッピング部162を取付穴111へ捻じ込むと、フランジ部163の先端側の面168が灯具ボディ20の前方側の面22に当接し、この位置よりもタッピング部162がさらに取付穴111へ捻じ込まれない。したがって、タッピング部162を取付穴111へ捻じ込んだときに図2に示す位置においてスタッドボルト160を容易に位置決めすることができる。また、本例のスタッドボルト160は、図3に示すように、フランジ部163が六角形に面取りされているので、スパナ等の一般的な工具で容易に取付穴111へ捻じ込むことができる。
【0026】
以上のように、本例の車体取付構造100によれば、スタッドボルトのマシンスクリュー部の先端にトルクスを設けたり、あるいはスタッドボルトのフランジ部に凹部を設けてトルクスレンチなどの特殊な工具で灯具ボディにスタッドボルトを固定する車体取付構造と比べて、特殊な工具を用いることなく灯具ボディ20へスタッドボルト160を取り付けることができる。さらに、本例の車体取付構造100では、スタッドボルト160のタッピング部162がマシンスクリュー部161よりも太く形成されているので、マシンスクリュー部を工具で掴んで灯具ボディにスタッドボルトを固定する車体取付構造と比べて、より大きな捻じ込みトルクをかけてスタッドボルト160を灯具ボディ20に固定することができる。したがって、灯具ボディ20に対するスタッドボルト160の取付強度に優れる。また、スタッドボルト160を灯具ボディ20に固定する際に熱溶着を用いる必要がないので、灯具ボディ20に対するスタッドボルト160の位置が熱のかかり方による溶着状態の影響を受けてばらつくことがなく、さらに、車体と反対側からスタッドボルト160を灯具ボディ20の取付穴111に捻じ込みながら固定するので、車体側から挿し込む場合と比べて取付時の作業性に優れる。
【0027】
次に、上記実施形態に係る車体取付構造100の変形例について説明する。なお、以下の各変形例において、前述の車体取付構造100と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0028】
図6は、本願発明の実施形態の他の例に係る車体取付構造100を構成する筒状突出部110へスタッドボルト160を取り付けるときの様子を示す分解側面図である。図7は、図6に示す車体取付構造において、スタッドボルト160を取り外した状態で灯具ボディ20の筒状突出部近傍を前面22側から見た斜視図である。
【0029】
本例では、灯具ボディ20の前面22におけるスタッドボルト160のフランジ部163との当接箇所にリブ115が設けられている。このリブ115は、図6に示すように、断面が三角形であり、図7に示すように取付穴111を囲むように連続的に設けられている。
【0030】
そして、このリブ115は、灯具ボディ20の取付穴111にスタッドボルト160が取り付けられたときに、スタッドボルト160のフランジ部163によって押し潰されて灯具ボディ20の前面22とフランジ部163の対向面168との間の隙間を埋める。したがって、本例の車体取付構造100では、スタッドボルト160の取付部位周辺における灯具ボディ20内外の水密性が向上するので、例えば車体側からスタッドボルト160と取付穴111との隙間を介して車両用灯具10の灯室12内に水が浸入するのを防ぐことができる。
【0031】
図8は、本願発明の実施形態のさらに他の例に係る車体取付構造100を構成する筒状突出部110へスタッドボルト160を取り付けるときの様子を示す分解側面図である。図9は、図8に示す車体取付構造100において、スタッドボルト160を取り外した状態で灯具ボディ20の筒状突出部110近傍を前面22側から見た斜視図である。
【0032】
本例では、灯具ボディ20の前面22における上記のリブ115が設けられている箇所と同じ箇所にリブ116が設けられている。さらに、本例では、取付穴111の内底面113における貫通穴114の周辺部にもリブ117が設けられている。このリブ117は、上記のリブ115および本例のリブ116と同様に、貫通穴114を囲むように連続的に設けられている。ただし、本例では、リブ117は、その高さがリブ116よりも低い。
【0033】
したがって、本例では、灯具ボディ20の取付穴111へスタッドボルト160を取り付けているときに、まず、フランジ部163がリブ116と当接してリブ116が押し潰される。そして、さらにスタッドボルト160のタッピング部162を取付穴111へ捻じ込むと、タッピング部162の捻じ込みが完了する直前に、タッピング部162の先端側の面166がリブ117と当接してリブ117が押し潰される。ゆえに、灯具ボディ20の取付穴111へスタッドボルト160の取り付けを行う際に、高さの異なる2種類のリブ116,117が順次に圧潰された感触を手掛かりとして灯具ボディ20へのスタッドボルト160の取り付けが完了したことを確認することができる。また、スタッドボルト160の取り付けが完了するまでに順次にリブ116,117が圧潰されることによってスタッドボルト160の捻じ込みトルクが変動するので、ドライバー等の工具を使用して取り付けることも可能となる。
【0034】
なお、上記の各変形例において、リブ115,116,117は、いずれも灯具ボディ20側に設けられているが、これに替えて、スタッドボルト160の表面にリブ115,116,117を設けてもよい。また、リブ115,116,117は、適度な弾性を有する材料であれば特に限定されない。
【0035】
図10は、本願発明の実施形態のさらに他の例に係る車体取付構造100が設けられた灯具ボディ20の車体取付構造100近傍を拡大して灯具ボディ20のみ断面で示した概略断面図である。図11は、図10に示す車体取付構造100を灯具ボディ20の前面22側から見た斜視図である。図12は、図11に示す状態からスタッドボルト160を取り外して灯具ボディ20の筒状突出部110近傍を前面22側から見た斜視図である。
【0036】
本例では、灯具ボディ20の前面22に取付穴111を囲むように円形に凹んだ凹部118が設けられている。また、本例では、フランジ部163は外形の形状が円形であることからスパナ等で回すことができないので、その中央部には六角レンチを挿し込むための穴169が設けられている。そして、凹部118は、フランジ部163の直径(外径)よりも大きな内径、およびフランジ部163の厚さと等しい深さで形成されている。
【0037】
本例のスタッドボルト160を灯具ボディ20の取付穴111に取り付けて固定すると、図11に示すように、フランジ部163が灯具ボディ20の凹部118に入り込む。そして、このとき、フランジ部163の後端側の面167と灯具ボディ20の前面22とが面一となる。したがって、本例の車体取付構造100では、灯具ボディ20の後方側にフランジ部163の配置スペースが不要となる。
【0038】
以上、本発明について好適な実施形態およびその変形例を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態およびその変形例に記載の範囲には限定されるものではなく、本発明の技術的特徴を損なわない範囲において、上記実施形態およびその変形例に様々な変更または改良を加えることができることは当業者に明らかである。
【符号の説明】
【0039】
10…車両用灯具
11…カバー
12…灯室
13…光源
14…リフレクタ
15…エクステンション
16…シェード
17…エイミング機構
20…灯具ボディ(取付部品)
21…後面
22…前面
100…車体取付構造
110…筒状突出部
111…取付穴
112…内側面
113…内底面
114…貫通穴
115,116,117…リブ
118…凹部
160…スタッドボルト
161…マシンスクリュー部
162…タッピング部
163…フランジ部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に取り付けられるマシンスクリュー部と前記マシンスクリュー部よりも捻じ込みトルクに対する強度が大きいタッピング部とを有するスタッドボルトが、車両用灯具の取付部品に設けられた取付穴に対して車体と反対側から挿し込まれて前記タッピング部が前記取付穴に捻じ込まれることにより、前記マシンスクリュー部が前記取付穴から前記車体側へ突出した状態で前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されることを特徴とする車両用灯具の車体取付構造。
【請求項2】
前記取付部品および前記スタッドボルトの一方または両方における互いの当接面には、前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されたときに圧潰されるリブが前記取付穴を囲むように連続的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の車体取付構造。
【請求項3】
前記スタッドボルトは、前記タッピング部が前記取付穴に捻じ込まれたときに、前記取付部品における前記車体と反対側の面に当接するフランジ部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具の車体取付構造。
【請求項4】
前記タッピング部および前記取付部品の一方または両方における互いの当接面には、前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されたときに圧潰される第1のリブが設けられており、
前記フランジ部および前記取付部品の一方または両方における互いの当接面には、前記スタッドボルトが前記取付部品に固定されたときに前記第1のリブと異なるタイミングで圧潰される第2のリブが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用灯具の車体取付構造。
【請求項5】
前記フランジ部の中央には、前記タッピング部を前記取付穴に捻じ込むための工具が挿し込まれる工具穴が設けられており、
前記取付部品の前記車体と反対側の面には、前記フランジ部の外径よりも大きな内径を有し、前記フランジ部の厚さと略等しい深さで前記車体側へ凹んだ凹部が前記取付穴を囲むように設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の車両用灯具の車体取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−35329(P2013−35329A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170791(P2011−170791)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.トルクス
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】