説明

車両識別用通信システム

【課題】 道路等を走行する車両が盗難車であるか否か等の識別を行うのに適した車両識別用通信システムを提案すること。
【解決手段】 道路に設置したゲート3のゲート側通信装置4の側は、車両識別情報5Sを受信する毎に、当該受信した車両識別情報5Sが識別対象車両であるか否かの判別を行う(ステップST21)。一致する場合には、その旨をホストコンピュータ側に報知する。この結果、表示装置45の画面上には、その旨の警告表示が行われる(ステップST22)。この後は、送受信モジュール41を介して、継続発信要求信号R1を通過車両5の車両側通信装置6に向けて送信する(ステップST23)。車両5の車両側通信装置6の側では、この継続発信要求信号R1を受信すると(ステップST31)、当該車両5が識別対象車両である旨を表す警告信号WRを発信しつづける(ステップST32)。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速道路等のような有料道路、その他の道路を通行する車両の識別、駐車場に出入りする車両の識別、工場等の敷地に出入りする車両の識別を行うための車両識別用通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速道路を通行する車両の通行管理システムにおいては、そこに出入りする車両の特定、当該車両の走行範囲の特定を行うことにより、通行料金の算出や請求を行う必要がある。このために、一般的に、高速道路の出入り口であるインターチェンジにゲートを配置しておき、そこから高速道路に入った車両は通行券を取得することにより、通行料金の発生ゲートを特定できるようになっている。また、高速道路から出る場合には、運転手が通行券を出口ゲートに待機している係員に渡せば、その通行券に基づき、通行料金が算出され、現金、プリペイドカード、クレジットカード等により料金の支払が行われるようになっている。
【0003】このように、一般的な有料道路の車両通行管理システムにおいては、そこを通行する車両の運転手が、入口ゲートで通行券を取得し、出口ゲートで当該通行券を提出することにより、通行料金の算出が行われる。また、料金清算は、通行券を受け取った係員あるいは、自動料金清算機によって行われる。
【0004】同様に、有料駐車場においては、その出入り口にゲートを配置しておき、そこを入る車両の運転手にチケットを発行することにより、駐車料金の管理を行うようにしている。駐車場を出る場合には、チケットを用いて、出口ゲートに設置された清算機で駐車料金の清算が行われる。
【0005】一方、工場等においては、警備員によって、そこに出入りする車両の監視が行われ、部外者等が工場内に侵入できないようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、特定の道路、場所等に出入りする車両を特定すると共に、当該車両による特定の道路等の走行区画や、特定の場所における駐車時間を知るために、通行券等の媒体を利用したり、あるいは、人による監視を行っている。しかしながら、通行券等の媒体を利用する方法は通行券等の媒体を取り扱わなければならないので面倒であり、人手に頼った方法では、正確さに欠けると共に24時間体制を取ることが困難な場合がある。
【0007】そこで、本願人は、先に、特願平9−24934号において、高速道路の車両の通行管理を通信により行う高速道路の車両通行管理システムを提案している。このシステムでは、高速道路のゲートおよび各車両にそれぞれ通信装置を装備し、ゲートを通過する車両を通信により自動的に識別して管理できるようにすると共に、走行区画も通信により特定して通行料金等の算出も行うことができようになっている。
【0008】本発明の課題は、本願人が提案している車両通行管理システムを利用して、盗難車等の特定の車両が通過したことを検出可能な車両識別用通信システムを提案することにある。
【0009】また、本発明の課題は、この車両通行管理システムを利用して、盗難車等の位置を検出可能な車両識別用通信システムを提案することにある。
【0010】さらに、本発明の課題は、乗り捨てられた盗難車等の通行履歴を検出可能な車両識別用通信システムに用いる車両側通信装置を提案することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明は、道路等に配置したゲートを通過する車両を識別する車両識別用通信システムにおいて、前記ゲートに装備されたゲート側通信装置と、車両に装備された車両側通信装置とを有する構成を採用している。
【0012】また、前記ゲート側通信装置は、前記ゲートを通過する車両の前記車両側通信装置に向けて応答要求信号および通行管理情報を送信する送信部と、前記応答要求信号に応じて前記車両側通信装置が発信する車両の識別情報および通行管理情報を受信する受信部と、前記受信部での受信情報を記憶する通行管理情報記憶手段と、識別対象の車両の識別情報が記憶された識別車両情報記憶手段と、当該識別車両情報記憶手段の記憶内容および前記受信部で受信された車両の前記識別情報を比較することにより、前記ゲートを通過する車両が識別対象車両であるか否かを判別する判別手段と、識別対象車両の通過が検出された場合にはその旨を報知する報知手段とを備えた構成としてある。
【0013】更に、前記車両側通信装置は、当該車両側通信装置が装備されている車両の識別情報を記憶した識別情報記憶部と、通過した前記ゲートに装備されている前記ゲート側通信装置から送信された通行管理情報を受信する受信部と、当該受信部で受信した前記通行管理情報を記憶可能な受信情報記憶部と、前記応答要求信号を受信すると、前記識別情報および前記受信情報記憶部に保持されている通行管理情報を前記ゲート側通信装置に送信する送信部とを備えた構成としてある。
【0014】このように構成した本発明の車両識別用通信システムにおいては、ゲートを通過する車両が識別対象の車両である場合には、ゲート側通信装置によってそれが検出され、表示画面上等にその旨が警告表示される。従って、盗難車等の発見を迅速でしかも的確に行うことができる。
【0015】また、本発明では、上記の構成に加えて、前記ゲート側通信装置は、更に、識別対象の車両通過が検出された場合に、当該ゲート側通信装置の前記送信部を介して当該車両の前記車両側通信装置に向けて継続発信要求信号を送信させる送信制御手段を備えた構成としてある。また、前記車両側通信装置は、当該車両側通信装置の前記受信部を介して、前記継続発信要求信号を受け取ると、当該車両側通信装置の前記送信部を介して、当該車両が識別対象の車両である旨を表す報知信号を継続発信、あるいは断続発信させる報知信号発信制御手段を備えた構成としてある。
【0016】この構成を備えた本発明の車両識別用通信システムにおいては、識別対象の車両がゲートを通過した後は、ゲート側からの継続発信要求信号を受けた車両側通信装置が、当該車両が識別対象の車両である旨を示す報知信号を継続してあるいは断続的に発信する。従って、この報知信号を追跡することにより、識別対象の車両の位置を迅速且つ的確に検出できる。例えば、盗難車両等の検出が容易になる。
【0017】なお、車両側通信装置は、例えば、車両のナンバープレートの裏面側に取り付けることができる。この場合、外部の人間、例えば、ゲートの監視員等も車両側通信装置が動作状態にあるか否かを確認できるように、その旨を表示する表示ランプを外側から目視可能な位置に取り付けることが望ましい。例えば、ナンバープレートの封印部分に、外側から目視可能な状態で埋め込んでおくことが望ましい。このような表示ランプも、車載アクセサリ電源のオンオフに連動してオンオフするように、車載バッテリを駆動電源とすればよい。
【0018】ここで、上記構成のゲート側通信装置が装備された前記ゲートは可搬式のものとすることも可能である。車両等に搭載された移動式のゲートとすれば、希望する位置での車両識別を行うことができる。また、盗難車等の追跡等に便利である。
【0019】次に、本発明は、上記構成の車両側通信装置において、前記識別情報記憶部および前記受信情報記憶部を、保護部材によって覆われた状態で当該車両側通信装置の装置ケースに取り付け固定した構成を採用している。このようにすれば、例えば、乗り捨てられた車両等からこれらの記憶部を取り出して記憶内容を分析すれば、当該車両の通行履歴を知ることができ、当該車両の所有者等を探す上で極めて便利になる。
【0020】また、盗難車が犯罪に使用された時など、検挙された場合に、経由地、経由地通過時間の割り出しに有力な証拠となる。
【0021】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明を適用した車両識別用通信システムを説明する。
【0022】図1には車両識別用通信システムの全体構成を示してある。この図に示すように、車両通信用識別システム1は、道路2の路肩に配置したゲート3に装備されたゲート側通信装置4と、各車両5に装備された車両側通信装置6から構成される。各車両側通信装置6は、当該車両5の識別情報5Sを発信可能であると共に、通過したゲート3を特定可能なゲート識別情報3Sを受信可能である。ゲート側通信装置4は、通過車両5の識別情報5Sを受信可能であると共に、当該ゲート3を識別するゲート情報3Sを発信可能である。
【0023】図2にはゲート側通信装置4の構成を示してある。ゲート側通信装置4は、送受信モジュール41と、マイクロコンピュータユニット42と、装置電源43と、マイクロコンピュータユニット42に接続された上位のホストコンピュータ44と、表示装置45とを有している。
【0024】送受信モジュール41は、ゲート3を通過する車両5の車両側通信装置6に向けて応答要求信号R、ゲート識別情報3Sおよび通行管理情報S1を送信すると共に、応答要求信号Rに応答して車両側通信装置6が発信する車両識別情報5Sおよび通行管理情報S2を受信する。マイクロコンピュータユニット42には、送受信モジュール41での受信情報に基づき、ゲート3を通過した車両5の通過日時等の通行管理情報を受信情報と対応付けした形態で記憶するRAMと、ゲート識別情報3Sの記憶領域および制御プログラム等の記憶領域を備えたROMと、各部分の制御を司るCPUが備わっている。
【0025】マイクロコンピュータユニット42のRAMには、更に、識別対象車両の識別情報が記憶された識別車両情報リストが記憶された記憶領域が形成されている。この識別車両情報リストは、例えば、ホストコンピュータ44の側から供給される。マイクロコッピュータユニット42は、CPUの制御の下に、送受信モジュール41を介して受信された通過車両5の識別情報5Sが識別車両情報リストに乗っているものであるか否かを判別する判別機能を備えている。また、通過車両5が識別車両情報リストに乗っている車両であると判別された場合には、その旨をホストコンピュータ44の側に報知する報知機能も備わっている。ホストコンピュータ44の側では、マイクロコンピュータユニット42から識別対象の車両が通過した旨の信号を受け取ると、表示装置45の表示画面上にその旨を表示してオペレータに警告を与える。
【0026】また、ゲート側通信装置4のマイクロコンピュータユニット42は、更に、識別対象車両の通過が検出された場合に、当該ゲート側通信装置4の送受信用モジュール41を介して当該車両5の車両側通信装置6に向けて継続発信要求信号R1を送信させる送信制御機能が備わっている。
【0027】図3には車両側通信装置6の構成を示してある。まず、図3(A)に示すように、車両側通信装置6は、送受信モジュール61と、マイクロコンピュータユニット62と、電源としての車載バッテリ63とから構成されている。
【0028】図3(B)に示すように、マイクロコンピュータユニット62は、データ送受信用IC621と、CPU622と、EEP−ROM623と、D−RAM624と、周辺機器との間のインターフェース部625等を備えている。車両5の識別情報5SはEEP−ROM623に格納されている。送受信モジュール61を介して受信された通行管理情報もEEP−ROM623に記憶保持される。送受信モジュール61を介して応答要求信号Rを受信すると、EEP−ROM623に保持されている車両識別情報5Sおおび通行管理情報S2が、送受信モジュール61を介してゲート側通信装置4に向けて送信される。
【0029】また、車両側通信装置6のマイクロコンピュータユニット62は、当該車両側通信装置6の送受信用モジュール61を介して、継続発信要求信号R1を受け取ると、当該車両側通信装置6の送受信用モジュール61を介して、当該車両5が識別対象の車両である旨を表す報知信号WSを継続発信、あるいは断続発信させる報知信号発信制御機能も備わっている。
【0030】次に、車両側通信装置6の好のましい構成を説明する。上記のように車両側通信装置6は、当該車両を識別するための車両識別情報5Sを発信するためのものであるから、運転者の側において勝手に取り外し等ができないようにすることが望ましい。このためには、ナンバープレートの部分に車両側通信装置6を配置することが望ましい。
【0031】また、車両側通信装置6は車両運転中は常に、車両識別情報を発信可能な状態(すなわち、動作状態)に設定される必要がある。このためには、当該通信装置6の電源として、図3に示すように、車載バッテリーを用いると共に、キーインして、それを車両電装品のオン位置まで回した状態で、当該通信装置6の電力供給路も形成されるようにすることが望ましい。このようにすれば、車両運転状態においては、常に、通信装置6は給電状態となり、車両識別情報を発信可能となる。
【0032】この構成に加えて、運転者が勝手に、通信装置6を動作不能状態に設定してしまうことを回避するために、外側から通信装置6が動作状態にあるか否かを目視により識別可能な表示ランプを取り付けることが望ましい。
【0033】図4には、車両のナンバープレートに対する車両側通信装置6の搭載例を示してある。
【0034】この図の例では、ナンバープレート70は、箱型の収納ケース71と、この収納ケース71の側面開口72に取り付けたナンバープレート本体73と、これらの間の空間に装着された送受信回路基板74およびアンテナプレート75とから構成されている。送受信回路基板74の表面には送受信モジュール76が搭載されていると共に、当該送受信回路が動作状態にある場合に点灯するLED等の発光体77が取り付けられている。発光体77は、ナンバープレート本体73に取り付けられた封印78と同一の位置に配置されており、当該封印78によって覆われた状態となっている。この封印78は透明素材から形成されており、従って、封印78を介して外側から発光体77の点灯/消灯を確認できる。また、送受信回路基板74における発光体77の裏側位置には、EEP−ROM623が保護部材によって覆われた構成の記憶ユニット79が装着されている。
【0035】ここで、収納ケース71は、全体を非導電性材料から形成してもよいし、内蔵のアンテナプレート75に対して指向性を付与するために、一部分のみを電波の通りやすい非導電性材料から形成してもよい。勿論、内蔵のアンテナプレート75自体を指向性のものとしてもよい。
【0036】次に、図5を参照して、このように構成した本例の車両識別用通信システム1の動作を説明する。まず、ゲート3の側では、車両5の待ち受け態勢にあり、継続して、発呼を行っている(ステップST1)。この発信動作においては、キャリアセンスを行って同一周波数帯域での通信の有無を検出し(ステップST2)、通信がある場合には異なる空き周波数での通信を試みる。同一周波数帯域での通信が無い場合には、応答要求信号Rを発信する(ステップST3)。
【0037】ゲート3を通過する車両5の車両側通信装置6は、受信可能な待ち受け状態でゲート3に接近し、応答要求信号Rを受信すると(ステップST11)、キャリアセンスを行い(ステップST12)、空き周波数帯域の波長で、車両5の識別情報5S、通行管理情報S2等をゲート3のゲート側通信装置4に送信する(ステップST13)。
【0038】ゲート側通信装置4では、車両側通信装置6の側から車両識別情報5S、通行管理情報S2を含む制御信号を受信すると(ステップST4)、当該ゲート3のゲート識別情報3Sを車両側通信装置6に向けて送信する(ステップST5)。車両側通信装置6では、ゲート側通信装置4からゲート識別情報3Sを受信すると(ステップST14)、受信した旨の確認信号をゲート側通信装置4に送信する(ステップST15)。ゲート3を通過する車両5の車両側通信装置6では、この確認信号を受信すると(ステップST6)、再び受信待ち受けの状態に戻る(ステップST7)。同様に、ゲート側通信装置4においても、待ち受け状態に復帰する(ステップST16)。
【0039】このように、車両側通信装置6では、複数台の車両が連なってゲートに進入する場合等において同一周波数での認識が困難にならないように、通信前にキャリアセンスをゲート側との間で行い、空きチャンネル周波数に自動的に切り換えて通信を行っている。従って、多数台の車両が連なっている場合でも、各車両との通信を確実に行うことができる。
【0040】ここで、図6には、ゲート側通信装置4において車両通過毎に行われる識別対象車両の判別動作の概略フローチャートを示してある。ゲート側通信装置4の側では、D−RAM624に、識別対象車両の識別情報がリストとして記憶されている。車両識別情報5Sを受信する毎に判別動作の割り込み処理が実行され、当該受信した車両識別情報5Sが記憶されている識別対象車両リストに掲載されている車両識別情報に一致するか否かの判別が行われる(ステップST21)。一致する場合には、その旨をホストコンピュータ44の側に報知する。この結果、表示装置45の画面上には、その旨の警告表示が行われる(ステップST22)。例えば、識別対象車両が盗難車リストである場合には、盗難車が通過した旨の表示が行われる。この後は、送受信モジュール41を介して、継続発信要求信号R1を通過車両5の車両側通信装置6に向けて送信する(ステップST23)。
【0041】車両5の車両側通信装置6の側では、この継続発信要求信号R1を受信すると(ステップST31)、当該車両5が識別対象車両である旨を表す警告信号WRを発信しつづけ(ステップST32)、これ以外の動作は強制的にイネーブル状態とされる。
【0042】(その他の実施の形態)上記の説明は、ゲート3を道路際に設置した場合の例である。この代わりに、ゲート3を可搬式としてもよい。例えば、車載形式のゲートとすれば、希望する場所において、通過する車両の識別動作を行うことができる。また、警告信号WRを発信しつづけている車両の追跡も行うことができるので、盗難車両等の発見を迅速に行うことが可能になる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両識別用通信システムでは、各車両に、当該車両の識別情報を発信する機能を持たせると共に通過したゲートを特定するゲート情報を記憶させるようにしてある。また、ゲート側には、通過する車両が発信する車両識別情報を受信し、当該ゲートを特定するゲート情報を通過車両の側に発信する機能を持たせてある。さらに、ゲート側においては識別対象車両リストが予め記憶されており、受信した車両識別情報が識別対象車両であるか否かの判別を常に行うようにしている。
【0044】従って、本発明の車両識別用通信システムによれば、盗難車等の車両を迅速かつ正確に識別することが可能になる。
【0045】また、本発明の車両識別通信システムでは、識別対象の車両が通過した場合には、当該車両の車両側通信装置に対して継続あるいは断続的に警告信号を発信するように要求が出され、この後は、車両側通信装置からは継続してあるいは断続的に警告信号が発信される。従って、この警告信号に基づき、識別対象車両の位置を簡単に見つけることができる。
【0046】更に、本発明の車両識別通信システムに用いる車両側通信装置では、その車両識別情報および通信管理記録が記憶されている記憶部を保護部材で覆った状態で装置ケースに取り付け固定してある。従って、放置車両、乗り捨て車両等からこの記憶部を取り出して記憶内容を解析すれば、その所有者、走行履歴等を知ることができるので便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した車両識別用通信システムの概略構成図である。
【図2】図1の車両識別用通信システムにおけるゲート側通信装置の概略ブロック図である。
【図3】図1の車両識別用通信システムにおける車両側通信装置の概略ブロック図である。
【図4】車両側通信装置が取り付けられたナンバープレートの構成を示す分解斜視図である。
【図5】図1の車両識別用通信システムの動作を示す概略フローチャートである。
【図6】図1の車両識別用通信システムによる識別対象車両の判別動作を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 車両識別用通信システム
2 道路
3 ゲート
3S ゲート識別情報
4 ゲート側通信装置
5 車両
5S 車両識別情報
6 車両側通信装置
61 送受信モジュール
62 マイクロコンピュータユニット
623 EEP−ROM(車両識別情報および通行管理情報の記憶部)
624 RAM(識別対象車両リストの記憶部)
63 カーバッテリ
70 ナンバープレート
75 アンテナプレート
77 表示ランプ
78 封印部分
79 記憶ユニット
R1 継続発信要求信号
WR 警告信号
S1 ゲート側から発信される通行管理情報
S2 車両側から発信される通行管理情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】 道路等に配置したゲートを通過する車両を識別する車両識別用通信システムにおいて、前記ゲートに装備されたゲート側通信装置と、車両に装備された車両側通信装置とを有し、前記ゲート側通信装置は、前記ゲートを通過する車両の前記車両側通信装置に向けて応答要求信号および通行管理情報を送信する送信部と、前記応答要求信号に応じて前記車両側通信装置が発信する車両の識別情報および通行管理情報を受信する受信部と、前記受信部での受信情報を記憶する通行管理情報記憶手段と、識別対象車両の識別情報が記憶された識別車両情報記憶手段と、当該識別車両情報記憶手段の記憶内容および前記受信部で受信された車両の前記識別情報を比較することにより、前記ゲートを通過する車両が識別対象車両であるか否かを判別する判別手段と、識別対象車両の通過が検出された場合にはその旨を報知する報知手段とを備えており、前記車両側通信装置は、当該車両側通信装置が装備されている車両の識別情報を記憶した車両識別情報記憶部と、通過した前記ゲートに装備されている前記ゲート側通信装置から送信された通行管理情報を受信する受信部と、当該受信部で受信した前記通行管理情報を記憶可能な受信情報記憶部と、前記応答要求信号を受信すると、前記車両識別情報および前記受信情報記憶部に保持されている通行管理情報を前記ゲート側通信装置に送信する送信部とを備えていることを特徴とする車両識別用通信システム。
【請求項2】 請求項1において、前記ゲート側通信装置は、更に、識別対象の車両通過が検出された場合に、当該ゲート側通信装置の前記送信部を介して当該車両の前記車両側通信装置に向けて継続発信要求信号を送信させる送信制御手段を備えており、前記車両側通信装置は、当該車両側通信装置の前記受信部を介して、前記継続発信要求信号を受け取ると、当該車両側通信装置の前記送信部を介して、当該車両が識別対象の車両である旨を表す報知信号を継続発信、あるいは断続発信させる報知信号発信制御手段を備えていることを特徴とする車両識別用通信システム。
【請求項3】 請求項1または2において、前記車両側通信装置は、車両のナンバープレートの裏面側に取り付けられていることを特徴とする車両識別用通信システム。
【請求項4】 請求項1ないし3のうちの何れかの項において、前記車両側通信装置が動作状態にあるか否かを表示する表示ランプを有し、当該表示ランプは、外側から目視可能な状態で、前記ナンバープレートの封印部分に埋め込まれていることを特徴とする車両識別用通信システム。
【請求項5】 請求項4において、前記表示ランプは、車両のアクセサリ電源のオンオフに連動してオンオフするように、車載バッテリを駆動電源としていることを特徴とする車両識別用通信システム。
【請求項6】 請求項1ないし5のうちの何れかの項において、前記ゲート側通信装置が装備された前記ゲートは可搬式のものであることを特徴とする車両識別用通信システム。
【請求項7】 請求項1ないし6のうちの何れかの項に記載された前記車両側通信装置において、前記識別情報記憶部および前記受信情報記憶部は、保護部材によって覆われた状態で当該車両側通信装置の装置ケースに取り付けられていることを特徴とする車両識別用通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開平11−16088
【公開日】平成11年(1999)1月22日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−164350
【出願日】平成9年(1997)6月20日
【出願人】(390033961)株式会社日本ティーエムアイ (10)