車体の水滴除去方法
【課題】車体表面に傷が付きにくく、かつ、水滴が乾いて水染みが生じる事態を防ぐことができ、更に、手や腕が疲れることのない迅速な車体の水滴除去方法を提供する。
【解決手段】一枚の布を一度も絞らずに車体表面に付着した水滴を除去する方法であって、水滴の除去対象となる車体表面上の所定位置に一枚の布を載せる工程と、前記布の長尺方向の両端部であってかつ進行方向に対する前端部をそれぞれ把持した状態で、前記布を車体表面に添わせながら、前記所定位置を起点とし、当該起点となる所定位置から終点となる車体表面上の所定位置に至るまで前記布を前記車体表面から離さずに移動させる工程と、を備え、前記起点から前記終点に至る前記布の軌跡が、前記車体表面上の同じ点を2回以上通過せずに進行方向を複数回変えたものであって、かつ、水滴除去領域が、前記車体表面のうち塗装面を2又は3の領域に分割してなるいずれか1つの領域全体であるようにした。
【解決手段】一枚の布を一度も絞らずに車体表面に付着した水滴を除去する方法であって、水滴の除去対象となる車体表面上の所定位置に一枚の布を載せる工程と、前記布の長尺方向の両端部であってかつ進行方向に対する前端部をそれぞれ把持した状態で、前記布を車体表面に添わせながら、前記所定位置を起点とし、当該起点となる所定位置から終点となる車体表面上の所定位置に至るまで前記布を前記車体表面から離さずに移動させる工程と、を備え、前記起点から前記終点に至る前記布の軌跡が、前記車体表面上の同じ点を2回以上通過せずに進行方向を複数回変えたものであって、かつ、水滴除去領域が、前記車体表面のうち塗装面を2又は3の領域に分割してなるいずれか1つの領域全体であるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車体表面に傷が付きにくく、かつ、水滴が乾いて水染みが生じる事態を防ぐことができ、更に、手や腕が疲れることのない迅速な車体の水滴除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乗用車等を洗車した場合、車体表面に水滴が残ったままにしておくと、当該水滴がレンズとして機能し、車体表面に塵や埃等の汚れが焼き付くことがある。このようにして焼き付いた汚れは車体表面から除去しにくく、染みとして残りやすい。
【0003】
また、洗車後に車体表面に残った水滴を完全に拭き取ろうとするあまり、力が入りすぎたり、同じ箇所を何度も擦すったりすると(特許文献1参照)、車体表面に傷が付きやすい。
【0004】
更に、洗車後の車体表面全体の水滴を拭き取る途中で、その拭き取った水滴が溜まったハイテククロスやセーム革を何度も絞ることで、手や腕が疲れて体力も消耗する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−93376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、車体表面に傷が付きにくく、かつ、水滴が乾いて水染みが生じる事態を防ぐことができ、更に、手や腕が疲れることのない迅速な車体の水滴除去方法を提供すべく図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る車体の水滴除去方法は、一枚の布を一度も絞らずに車体表面に付着した水滴を除去する方法であって、水滴の除去対象となる車体表面上の所定位置に一枚の布を載せる工程と、前記布の長尺方向の両端部であってかつ進行方向に対する前端部をそれぞれ把持した状態で、前記布を車体表面に添わせながら、前記所定位置を起点とし、当該起点となる所定位置から終点となる車体表面上の所定位置に至るまで前記布を前記車体表面から離さずに移動させる工程と、を備え、前記起点から前記終点に至る前記布の軌跡が、前記車体表面上の同じ点を2回以上通過せずに進行方向を複数回変えたものであって、かつ、水滴除去領域が、前記車体表面のうち塗装面を2又は3の領域に分割してなるいずれか1つの領域全体であることを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、布を移動させながら車体表面上の広い面積における水滴を素早く吸い取り、同じ箇所を何度も擦らないので、車体に傷が付きにくい。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。
【0009】
本発明において水滴除去のために用いる布は、タオルであることが好ましい。タオルを用いて車体表面の水滴を除去することにより、従来好ましいとされていた所謂ハイテククロスやセーム革(天然皮革製及び化学繊維製の両方を含む。)よりも摩擦係数が小さいので、車体表面移動時に引っ掛かりが無く滑らかで、傷が付きにくく、効率的に水滴を吸い取ることができる。
【発明の効果】
【0010】
このように本発明によれば、迅速に車体表面の水滴を除去することができ、水滴が乾いて水染みが生じる事態を防ぐことができる。また、本発明によれば、車体表面に傷が付きにくい。更に、本発明によれば、手や腕等が疲れない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】セダンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合のバスタオルの軌跡を示す図。
【図2】バンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合のバスタオルの軌跡を示す図。
【図3】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(1)〜(3)を示す図。
【図4】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(4)〜(6)を示す図。
【図5】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(7)〜(9)を示す図。
【図6】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(10)〜(12)を示す図。
【図7】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(13)〜(15)を示す図。
【図8】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(16)〜(18)を示す図。
【図9】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(19)〜(21)を示す図。
【図10】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(22)〜(24)を示す図。
【図11】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(25)〜(27)を示す図。
【図12】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(28)〜(30)を示す図。
【図13】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(31)〜(33)を示す図。
【図14】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(34)〜(35)を示す図。
【図15】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(4)〜(6)を示す図。
【図16】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(7)〜(9)を示す図。
【図17】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(10)〜(12)を示す図。
【図18】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(13)〜(15)を示す図。
【図19】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(16)〜(18)を示す図。
【図20】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(19)〜(21)を示す図。
【図21】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(22)〜(23)を示す図。
【図22】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(24)〜(26)を示す図。
【図23】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(27)〜(29)を示す図。
【図24】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(30)〜(32)を示す図。
【図25】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(1)〜(2)を示す図。
【図26】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(3)〜(5)を示す図。
【図27】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(6)〜(8)を示す図。
【図28】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(9)〜(10)を示す図。
【図29】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(11)〜(12)を示す図。
【図30】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(13)〜(15)を示す図。
【図31】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(16)〜(18)を示す図。
【図32】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(19)〜(21)を示す図。
【図33】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(22)〜(24)を示す図。
【図34】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(25)〜(27)を示す図。
【図35】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(28)〜(29)を示す図。
【図36】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(3)〜(5)を示す図。
【図37】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(6)〜(8)を示す図。
【図38】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(9)〜(11)を示す図。
【図39】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(12)〜(14)を示す図。
【図40】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(15)〜(17)を示す図。
【図41】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(18)〜(20)を示す図。
【図42】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(21)〜(23)を示す図。
【図43】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(24)〜(26)を示す図。
【図44】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(27)〜(29)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
本実施形態に係る水滴除去方法では、車体表面の水滴を除去するための布としてバスタオルを使用する。ここで、バスタオルとは、50〜100cm×100〜200cm程度の大きさのものをいう。
【0014】
本実施形態で使用するバスタオルとしては、90cm×130cm程度の大きさで、パイルの太い厚手のものが好ましい。また、糸くずが出ない程度まで使い込んだものが好ましく、吸水性が悪く、糸くずも出やすい新品のものや、刺繍箇所が硬く車体表面に傷が付く原因となりやすい刺繍入りのものは不適当である。前記バスタオルは、一度濡らした後、洗濯機等で充分に脱水したものか、又は、乾いたものを使用する。
【0015】
このようにバスタオルを使用して車体表面の水滴を除去することにより、タオルを一度も絞らずに、短時間で車体表面全体の80%以上の水滴を吸い取るように除去することができる。
【0016】
また、バスタオルは折り畳んで使用することが好ましい。バスタオルを折り畳んで使用することにより、水滴の吸い取り面を変えながら、効率よく水滴を吸い取ることができる面を常に確保することができる。
【0017】
更に、バスタオルは水滴除去工程の途中で絞らずに使用することが好ましい。水滴除去工程の途中で、バスタオルを絞ってしまうと、不充分にしか絞れずに絞りきれない水分がバスタオル全体に行き亘ってしまう。全体に水分が行き亘ったバスタオルは吸水性に劣り、折り畳んで使用しても効率よく水を吸い取る面を確保することができない。
【0018】
なお、バスタオルは車体表面のうち面積の広い平らな面の水滴だけを手早く吸い取る目的で使用するので、バスタオルを使用しての水滴除去後、車体表面の凹凸部や細部に多少の水滴が残ってもそのままにしておいてよく、追って34〜40cm×34〜90cm程度の大きさのフェイスタオルで、凹凸部や細部に残った水滴だけを吸い取ればよい。当該フェイスタオルとしても、糸くずが出ない程度まで使い込んだものが好ましく、吸水性が悪く、糸くずも出やすい新品のものや、刺繍箇所が硬く車体表面に傷が付きやすい刺繍入りのものは不適当である。
【0019】
次に本実施形態において車体表面の水滴を除去する手順の概要を説明する。なお、以下で説明するのは作業者が一人である場合についてである。
【0020】
セダンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合は、図1に示すように、車体を左右に分割して、まず、車両進行方向に向かって左側面を水滴除去対象とする。そして、一筆書きの要領で、以下の順番に従って車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させながら水滴除去を進める。すなわち、(1)ボンネットの左側の前部のA点から開始して後部へ、(2)ボンネットの後部で中心寄りにUターンしてボンネットの前部へ戻り、(3)そのまま前方へ進んで、フロントグリル左半分から左ヘッドライトへ、(4)左側面を左フロントフェンダーから、左フロントドアと左リアドアとを通過して、左リアフェンダーへ、(5)左リアフェンダーの後部でUターンして左リアピラーを下から上へ移動してから、左リアドアのガラスから左フロントドアのガラスへ、(6)フロントガラスの左半分を下から上へ、(7)ルーフ左半分を前部から後部へ、(8)リアガラスの左半分を上から下へ、(9)トランクの左側から右側へ、(10)右テールランプから左テールランプへ、途中で中断せずに連続して車体左側面の水滴を吸い取る。
【0021】
車体左側面の水滴除去を終えたならば、折り畳んだバスタオルを絞らずに裏返し、水滴の吸い取り面を変えてから、車両進行方向に向かって右側面の水滴を除去する。このときも、車体左側と同様に一筆書きの要領で、以下の順番に従って車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させながら水滴除去を進める。すなわち、(11)リアガラスの右側のB点から開始し上へ、(12)ルーフ右半分を後部から前部へ、(13)フロントガラスの右半分を上から下へ、(14)ボンネットの中心付近を後部から前部へ、(15)ボンネットの前部で右端寄りにUターンしてボンネットの後部へ、(16)右フロントピラーを経て、(17)右フロントドアのガラスから右リアドアのガラスへ、(18)右リアピラーを下がって右リアフェンダーへ、(19)右リアフェンダーの後方でUターンして、右側面を右リアフェンダーから、右リアドアと右フロントドアとを通過して、右フロントフェンダーへ、(20)右ヘッドライトからフロントグリル右半分へ、途中で中断せずに連続して車体右側面の水滴を吸い取る。
【0022】
なお、車体の左側面及び右側面のいずれの領域の水滴を除去する場合も、途中で、バスタオルを車体表面から浮かせたり、同じ軌跡を往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、折り畳んだバスタオルの片面だけで、全領域の水滴を吸い取ることが好ましい。
【0023】
一方、バンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合は、図2に示すように、一筆書きの要領で、以下の順番に従って車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させながら水滴除去を進める。すなわち、(1)ボンネットの左側に位置するA点から水滴の吸い取りを開始して、ボンネットの右側へ、(2)ボンネットの右端から右フロントフェンダーの側面を前方へ、(3)右ヘッドライトからフロントグリルを経て左ヘッドライトへ、(4)左フロントフェンダーから、左フロントドアを通過して、左リアフェンダーへ、(5)リアゲート(後部ハネ上げ式ドア)の左テールランプからリアワイパーの下方を経て、右テールランプへ、(6)右リアフェンダー後部から右側面を、右フロントドアへ、(7)右フロントドアのドアパネルからドアガラスへ上がり、右フロントドアのガラスから右側面のガラスを後方へ、(8)右側面の後部ガラスからリアゲート(後部ハネ上げ式ドア)のガラスへ、(9)リアゲートのガラスから左側面の後部ガラスを経て左フロントドアのガラスへ、途中で中断せずに連続して車体表面の水滴を吸い取る。
【0024】
そして、車体前部と側面及び後部の水滴を除去し終えたならば、折り畳んだバスタオルを絞らずに裏返し、水滴の吸い取り面を変えてから、(10)ルーフの左側半分上を、その後部に位置するB点から前方へ向かい車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させて、ルーフの左半分の前部からフロントガラスの左半分の水滴を、途中で中断せずに連続して吸い取る。
【0025】
次いで、バスタオルの水滴の吸い取り面を変えずに、(11)ルーフの右側半分上を、その後部に位置するC点から前方へバスタオルを移動させて、ルーフの右半分の前部からフロントガラスの右半分の水滴を、途中で中断せずに連続して吸い取る。
【0026】
なお、バンタイプの車両の車体表面を3つの領域に分けて水滴を除去する途中で、バスタオルを車体表面から浮かせたり、同じ軌跡を往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、折り畳んだバスタオルの片面だけで、全領域の水滴を吸い取ることが好ましい。
【0027】
図1及び図2に示す軌跡は、一人の作業者でバスタオルを使って水滴を吸い取る際のものであるが、当該軌跡に従って水滴を吸い取ることにより、一人の作業者であっても、セダンタイプの車両で1分以内、また、車高の高いバンタイプの車両でも3分以内で、車体表面全体の8割以上の水滴除去を終えることができる。
【0028】
引き続いて、車両表面の水滴を除去する手順について留意点を交えてより詳細に説明する。
【0029】
(1)セダンタイプの車両の水滴除去(作業者一人)
まず、バスタオルの取り扱いについて説明する。図3(1)に示すバスタオルを、図3(2)に示すように、まず短辺を維持して、長辺の中央部で縦を二つ折りにする。次にその二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図3(3)に示すように、更に、短辺の中央部で横を二つ折りに折り畳んで四つ折りに折り畳む。なお、図3(3)に示すバスタオルは、折り畳んでから90度回転させたものである。
【0030】
次に、上記のようにして折り畳んだバスタオルを用いて、セダンタイプの車両の車体表面の水滴を一人で除去する手順についてより詳細に説明する。
【0031】
まず、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図4(4)に示すように、車両進行方向に向かってボンネット上の左端近傍の前部に置き、ここから車体表面の水滴除去を開始する。この際、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルの長尺な折り目が、フロントガラスの方(バスタオルの進行方向)を向くように、ボンネット上にバスタオルを置く。そして、図4(4)に示すように、バスタオルを両手で把持し、図4(5)に示すように、ボンネット上の左端近傍を後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0032】
そして、図4(5)に示すように、ボンネット上の左端近傍の後部の手前でバスタオルを一旦停止させて、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、ボンネットの中央寄りへバスタオルをUターンさせる。そして、バスタオルをUターンさせた後、図4(6)に示すように、ボンネット上の中央付近を後部から前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0033】
なお、四つ折りに折り畳まれたバスタオルの長尺な折り目をタオルの進行方向に向けるのは、水滴除去作業の途中でバスタオルがめくれるのを防ぐためである。
【0034】
図4(6)に示すように、ボンネット上の中央付近の前部までバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図5(7)に示すように、ボンネットの中央付近の前部からフロントグリルの中央部へバスタオルを下ろす。そして、フロントグリルの中央部へバスタオルを下ろしたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の前方を歩きながら、図5(8)に示すように、フロントグリルの中央部から左ヘッドライトに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図5(9)に示すように、左ヘッドライトから左フロントフェンダーの前部の方へ回り込む。
【0035】
図5(9)に示すように、左フロントフェンダーの前部の方へ回り込んだ後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左フロントフェンダーの前部から、図6(10)に示すように、左フロントドア→左リアドア→左リアフェンダーに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、図6(11)に示すように、左リアフェンダーの後部でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、その場でバスタオルを反時計回りにUターンさせて、バスタオルの上下を逆にする。そして、左リアフェンダーの後部上でUターンした後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図6(12)に示すように、左リアピラーの上方に向かってバスタオルを移動させる。その後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左リアピラー→左リアドアのガラス→左フロントドアのガラスに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0036】
バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図7(13)に示すように、左フロントドアのガラスから左フロントピラーを経て、図7(14)に示すように、フロントガラスの左側へ回り込む。そして、バスタオルを一旦停止させて、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、その場で右手を軸に左手を時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させる。そして、バスタオルの進行方向を車体の後方に変えながら、フロントガラスの左側半分上を下から上に向かってバスタオルを移動させる。そして、車体の後方へ進行方向を変えたバスタオルでフロントガラスの左側半分の水滴を除去した後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、図7(15)に示すように、ルーフの左側半分上をルーフの前から後ろに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0037】
図7(15)に示すように、ルーフの左側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、図8(16)に示すように、リアガラスの左側半分上をリアガラスの上から下に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、リアガラスの下端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを一旦停止させる。そして、図8(17)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、トランクの左側で、左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させる。そして、バスタオルの進行方向をトランクの右側へ向ける。次いで、図8(18)に示すように、バスタオルから一旦手を離して、車体の左側から車体の後方へ立ち位置を変える。そして、車体の後方を歩きながら、向きを変えたバスタオルをトランクの左端から右端に向かって車体表面に添うように移動させる。
【0038】
図8(18)に示すように、トランクの右端手前まで水滴除去を終えたならば、図9(19)に示すように、トランクの右端手前でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルから一旦手を離して、体の正面側を左テールランプに向ける。そして、右腕が上になるように体の前で両腕をクロスさせてバスタオルを持つ手を変えた後(図9(19)参照)、その場で右手を軸にして左手を時計回りに動かし、バスタオルを右テールランプ上へ下ろすように回転させる。そして、右テールランプ上にバスタオルを軽く当てたまま、車体の後方を歩きながら、図9(20)に示すように、右テールランプから左テールランプまで水滴を除去する。これにより、図1に示す(1)〜(10)の工程が終了する。図1に示す(1)〜(10)の工程を終えたならば、図9(21)に示すように、四つ折りに折り畳んだままのバスタオルを裏返す。この際、バスタオルは絞らない。
【0039】
図9(21)に示すように裏返したバスタオルで、図10(22)に示すように、リアガラスの右側下部から水滴除去を再開する。このときもバスタオルの長尺な折り目を進行方向に向ける。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、リアガラスの右側半分上をリアガラスの下から上に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、リアガラスの右側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、図10(23)に示すように、ルーフの右側半分上を後ろから前に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。ルーフの右側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図10(24)に示すように、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、フロントガラスの右側半分上を上から下に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、フロントガラスの右側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、ボンネット上の中央付近を後ろから前に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0040】
図10(24)に示すように、ボンネットの中央付近を先端近くまで水滴除去し終えたならば、図11(25)に示すように、バスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、その場で右手を軸にして左手を時計回りに回転し、ボンネットの右端に寄せるようにしてバスタオルをUターンさせる。次いで、図11(26)に示すように、車体の右横を歩きながら、ボンネット上の右端近傍を前から後ろに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。ボンネットの右端近傍を後部まで水滴除去し終えたならば、図11(27)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右フロントピラー→右フロントドアのガラス→右リアドアのガラス→図12(28)に示すように、右リアピラーに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0041】
図12(28)に示すように、右リアピラーの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右リアピラーを下がってから右リアフェンダーの後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、右リアフェンダーの後部まで水滴除去を終えたならば、図12(29)に示すように、右リアフェンダーの後部上でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、その場でバスタオルを時計回りにUターンさせて、バスタオルの上下を逆にする。そして、右リアフェンダー後部上でUターンした後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右リアフェンダー後部から、図12(30)に示すように、右リアドア→右フロントドア→図13(31)に示すように、右フロントフェンダーに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0042】
図13(31)に示すように、右フロントフェンダーの先端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、図13(32)に示すように、右ヘッドライトから右フロントグリルの右側半分まで車体表面の水滴を除去する。そして、これにより、図1に示す(11)〜(20)の工程が終了する。
【0043】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、図13(33)に示すように、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って吸い取る。当該フェイスタオルは、手の平より少し大きめなサイズになるように三回折り畳んで使用する。
【0044】
図13(33)に示すフェイスタオルで、車体表面のうち塗装面及びガラス面を拭き終えたならば、タオルを早期に汚さないため、次は図14(34)に示すように、充分に洗浄したホイールとタイヤの水滴を除去する。そして、前後左右4箇所におけるホイールとタイヤの水滴除去を終えたならば、最後に、図14(35)に示すように、各ドアやトランクの洗浄していない内面縁部の水滴を除去する。図14に示した水滴を除去する順番は、一枚のタオルを可能なかぎり汚さないようにして使うためであるとともに、洗浄したホイールを汚れたタオルで再び汚さないためである。
【0045】
(2)バンタイプの車両の水滴除去(作業者一人)
引き続き、図3に示すように折り畳まれたバスタオルを用いて、バンタイプの車両の車体表面の水滴を一人で除去する手順についてより詳細に説明する。
【0046】
まず、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図15(4)に示すように、車両進行方向に向かってボンネット上の左端近傍に置き、ここから車体表面の水滴除去を開始する。この際、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルの長尺な折り目が、フロントガラスの右側(タオルの進行方向)を向くように、ボンネット上にバスタオルを置く。そして、図15(4)に示すように、ボンネット上の左端近傍に置いたバスタオルを両手で把持し、車体の前方を横切るように歩きながら、図15(5)に示すように、ボンネットの右端に向かってボンネット上の水滴を吸い取る。そして、図15(5)に示すように、ボンネットの右端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを一旦停止させてバスタオルから両手を離し、バスタオルをその場に置いたまま、図15(6)に示すように、車体の前方から右フロントフェンダーの右横へ立ち位置を変える。そして、図15(6)に示すように、右フロントフェンダーの右横に立って、再度バスタオルを両手で把持する。そして、その場で左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させて、バスタオルの右手で把持した側を右フロントフェンダーの側面後部へ下げていき、右フロントフェンダー側面でバスタオルの進行方向を車体の前方へ変える。
【0047】
図15(6)に示す右フロントフェンダー後部から、図16(7)に示すように、右フロントフェンダー上を前方へバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図16(8)に示すように、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、車体の前方を横切るようにして歩きながら、右ヘッドライト→図16(9)に示すバンパーの上方に位置するフロントグリル→図17(10)に示す右ヘッドライトに向かって、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0048】
図16(9)に示すフロントグリルから、図17(10)に示す左ヘッドライトまで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図17(11)に示すように、歩きながら左フロントフェンダーの側面前部の方へ回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左フロントフェンダーの前部→図17(12)に示す左フロントドア→左スライドドア→図18(13)に示す左リアフェンダーの後部へ、車体の前から後ろに向かって車体の左側面の水滴を吸い取る。
【0049】
図17(12)に示す左フロントドアから、図18(13)に示す左リアフェンダーの後部まで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図18(14)に示すように、歩きながらリアゲートの左端の方へ回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の後方を横切るように歩きながら、リアゲートの左端から、図18(15)に示すリアゲートの中央付近を経て、図19(16)に示すリアゲートの右端に向かって、リアゲートの水滴を吸い取る。
【0050】
図18(15)に示すリアゲートの中央付近から、図19(16)に示すリアゲートの右端まで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図19(17)に示すように、右リアフェンダーの後部の方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右リアフェンダーの後方から、図19(18)に示す右フロントドアの中央付近まで、車体の後ろから前に向かって車体の右側面の水滴を吸い取る。
【0051】
図19(18)に示すように、右フロントドアの中央付近まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを一旦停止する。そして、図20(19)に示すように、バスタオルを停止させた位置で、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、バスタオルを右フロントドアのガラスに向かって大きくUターンさせて、図20(20)に示すように、右フロントドアのガラスの水滴を吸い取る。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、図20(20)に示す右フロントドアのガラスから、図20(21)に示す右側面の後部ガラスへ、車体の前から後ろに向かって車体の右側面のガラスの水滴を吸い取る。
【0052】
図20(21)に示すように、右側面の後部ガラスまで車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図21(22)に示すように、当該ガラスの後部からリアガラスの右端の方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルがリアワイパーに引っ掛からないように注意しつつ、車体の後方を横切るように歩きながら、図21(23)に示すように、リアガラスの右端から左端に向かって、リアガラス上の水滴を吸い取る。
【0053】
図21(23)に示すように、リアガラスの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図22(24)に示すように、歩きながら左側面の後部ガラスの方へ回り込む。そして、図22(24)〜(25)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左側面の後部ガラスから左フロントドアのガラスへ、車体の後ろから前に向かって車体の左側面のガラスの水滴を吸い取る。そして、図22(25)に示すように、左フロントドアのガラスまでバスタオルを移動させたならば、図2に示す(1)〜(9)の工程が終了する。図2に示す(1)〜(9)の工程を終えたならば、図22(26)に示すように、四つ折りに折り畳んだままのバスタオルを裏返す。この際、バスタオルは絞らない。
【0054】
図22(26)に示すように裏返したバスタオルで、図23(27)に示すように、ルーフの左側後部から水滴除去を再開する。また、このときもバスタオルの長尺な折り目を進行方向へ向ける。そして、まず、脚立を使用して、図23(27)〜(28)に示すように、ルーフの左側半分上を後部から前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、ルーフの左側半分の水滴除去を終えたならば、図23(28)に示すように、フロントガラスの左側半分の上部でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルから一旦手を離して、図23(29)に示すように、バスタオルを持つ手を変えた後、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、車体表面に添うようにフロントガラスの左側半分の上部から下部に移動しつつ、右手を軸にして左手を反時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させて、バスタオルを自身の方に引き寄せてフロントガラスの左側半分の水滴を除去する。これにより、図2に示す(10)の工程が終了する。
【0055】
図2に示す(10)の工程を終えてもバスタオルは絞らない。そして、図2に示す(10)の工程において使用したのとバスタオルの同じ面を使って、図24(30)に示すように、ルーフの右側後部から水滴除去を再開する。また、このときもバスタオルの長尺な折り目を進行方向へ向ける。そして、まず、脚立を使用して、図24(30)〜(31)に示すように、ルーフの右側半分上を後部から前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、ルーフの右側半分の水滴除去を終えたならば、図24(31)に示すように、フロントガラスの右側半分の上部でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルから一旦手を離して、図24(31)〜(32)に示すように、バスタオルを持つ手を変えた後、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、車体表面に添うようにフロントガラスの右側半分の上部から下部に移動しつつ、左手を軸にして右手を時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させて、バスタオルを自身の方に引き寄せてフロントガラスの右側半分の水滴を除去する。これにより、図2に示す(11)の工程が終了する。
【0056】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、セダンタイプの車両の場合と同様に、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って除去する。
【0057】
(3)セダンタイプの車両の水滴除去(作業者二人)
車高の低いセダンタイプの車両は、二人で作業を行えば30秒程度で、車体表面全体の8割以上の水滴を吸い取ることができる。また、水滴を吸い取る順番は、ボンネット→フロントガラス→ルーフ→リアガラス→トランク→前後左右の各パネル→左右の前後のドアのガラスの順である。
【0058】
まず、図25(1)に示すバスタオルを、図25(2)に示すように、長辺を維持した横二つ折りにする。
【0059】
図25(2)に示すように二つ折りに折り畳まれたバスタオルの、当該二つ折りに折り畳まれた折り目の両端の角部を、図26(3)に示すように、両手で把持し、当該両端の角部を把持した状態で両手を左右に広げる。そして、その折り目がフロントガラスの方(バスタオルの進行方向)を向くように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルをボンネット上の最前部に置き、ここから水滴除去を開始する。そして、ボンネット上にバスタオルを置いたならば、図26(4)に示すように、二人の作業者が車両前部で左右に分かれて車体の横に立ち、図26(5)に示すように、各々の作業者がボンネット上の最前部に置かれた二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目の両端の角部を、車体右横の人は右手で、左横の人は左手で、しっかりと握り持つ。そして、バスタオルの角部を把持した二人が歩調を合わせて、車体の後ろに向かってゆっくりと歩いて移動しながら、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット上を前部から後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。なお、ここで、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目を、当該バスタオルの進行方向に向けるのは、水滴除去作業の途中で、二つ折りに折り畳まれたバスタオルがめくれるのを防止するためである。
【0060】
図26(4)に示すように、ボンネットの後部まで水滴除去を終えたならば、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、図27(6)に示すように、フロントガラス上を下から上に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。更に車体の横を後方へ歩きながら、図27(7)〜(8)に示すように、ルーフ上を前部から後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0061】
ルーフにアンテナが設けられている車両の場合は、図27(8)に示すように、アンテナの直前で一旦止まって、図28(9)に示すように、車両の左右に位置する各々の作業者が両手でバスタオルを水平に支持して、アンテナより高い位置まで持ち上げる。そして、バスタオルを持ち上げたまま二人そろって後方へ移動して、そのアンテナを通り越してから、再度一旦止まって、図28(10)に示すように、アンテナの後部のルーフ上に再度バスタオルを置く。
【0062】
図28(10)に示すアンテナ後方のルーフ後部から、再度車体の横を歩きながら水滴除去を再開し、図29(11)に示すリアガラスから、図29(12)に示すトランクの最後部まで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。また、ルーフにアンテナが設けられていない車両の場合は、途中でバスタオルを持ち上げることなく、図26(4)に示すボンネットから図29(12)に示すトランクの最後部まで中断せずに車体表面に添うようにバスタオルを移動させればよい。
【0063】
図26(4)〜図29(12)に示す各部位における水滴除去の途中で、手で把持したバスタオルの角部が車体表面から離れないように、バスタオルを軽く車体に接触させた状態で歩きながらバスタオルを移動させる。また、途中でバスタオルを往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、水滴を吸い取ることが好ましい。
【0064】
このような方法によれば、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット→フロントガラス→ルーフ→リアガラス→トランクまで、歩きながら広い面積の水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約10秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体表面に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0065】
図29(12)に示すように、トランクの最後部まで水滴除去を終えたならば、図30(13)に示すように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの形状を崩さないように注意して、二人でトランクの最後部からバスタオルを引き下ろす。なお、トランクの最後部から引き下ろしたバスタオルは絞らない。そして、トランクから引き下ろした片面が濡れている二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図30(14)に示すように、いずれか一方の作業者が、濡れている面が合わさるように、縦の中央部で一回折り畳んで、その場で四つ折りに折り畳む。そして、引き続き一人の作業者で、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面によって、図30(15)に示すように、車体後部の左テールランプ(リアバンパーより上)から水滴除去を再開する。そして、まず、図30(15)に示すように、左テールランプにバスタオルを軽く当てたまま、車体の後方を横切るように歩きながら、図31(16)に示すように、右テールランプに向かってリアパネルの水滴を吸い取る。
【0066】
なお、二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、濡れた面を内側にして四つ折りに折り畳むことで、四つ折りに折り畳まれたバスタオルの表と裏の両面に乾いた面が得られる。また、バスタオルを四つ折りに折り畳んだときも、最初に二つ折りに折り畳んだときの折り目がバスタオルの進行方向に向くようにして水滴を除去する。
【0067】
図30(15)〜図31(16)に示すように、左テールランプから右テールランプまでのリアパネルの水滴を吸い取ったら、図31(16)〜(17)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、右テールランプの右端の角部から右リアフェンダーの後部の方へ歩きながら回り込み、更に図31(18)に示すように、車体の右横を歩きながら、右リアドアから右フロントドアへ、車体の後方から前方に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0068】
図31(18)〜図32(19)に示すように、車体の右横を歩きながら、右リアドアから右フロントドアに向かい、右フロントフェンダーの先端まで車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図32(20)に示すように、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、右ヘッドライトからフロントグリル、更に図32(21)に示す左ヘッドライトに向かって、車体の前方を横切るように歩きながら、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0069】
図32(21)に示す左ヘッドライトの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図33(22)に示すように、左フロントフェンダーの前部の方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左フロントフェンダーの前部→図33(23)に示す左フロントドア→左リアドアへ、更に図33(24)に示すように、左リアフェンダーの後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。このようにして、車体の前後及び左右両側面の水滴を、車体の周囲を歩きながら、バスタオルの片面だけを使って一度も絞らずに、一筆書きの要領で吸い取る。
【0070】
なお、各部位における水滴除去の途中で、バスタオルを車体から離したり、往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0071】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで、車体の周囲の各部(後部→右側部→前部→左側部)を一筆書きの要領でロの字形に一周しながら水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約10秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0072】
図30(15)〜図33(24)に示す各部位の水滴除去を終えたならば、図34(25)に示すように、四つ折りに折り畳まれたバスタオルを裏返す。裏返したバスタオルの片面で、車体の左横を歩きながら、図34(26)に示すように、左リアピラーから、その前方の左リアドアのガラスへ、更に図34(27)に示すように、左フロントドアのガラスに向かって、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、図34(27)に示すように、左フロントドアのガラスの水滴除去を終えたならば、四つ折りに折り畳まれた形を崩さないようにバスタオルを持って、車体の右横後方へ移動する。
【0073】
車体の右横後方へ移動したならば、車体の右横を歩きながら、図34(27)に示すのとバスタオルの同じ面で、図35(28)に示すように、右リアピラーから、その前方の右リアドアのガラスへ、更に図35(29)に示すように、右フロントドアのガラスに向かって、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0074】
なお、各部位における水滴除去の途中で、バスタオルを車体から離したり、往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0075】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだ(裏返した)バスタオルの片面だけで、ドアガラスの水滴を素早く吸い取ることができるので(所要時間は約10秒)、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0076】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、作業者が一人である場合と同様に、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って除去する。
【0077】
(4)バンタイプの車両の水滴除去(作業者二人)
車体が大きく見えるバンタイプの車両でも、二人で作業を行えば1分弱で、車体表面全体の8割以上の水滴を吸い取ることができる。また、水滴を吸い取る順番は、ボンネット→フロントガラス→ルーフ→前後左右の各パネル→左右の側面と後部のドアの各ガラスの順である。
【0078】
図25(2)に示すように二つ折りに折り畳まれたバスタオルの、当該二つ折りに折り畳まれた折り目の両端の角部を、図36(3)に示すように、両手で把持し、当該両端の角部を把持した状態で両手を左右に広げる。そして、その折り目がフロントガラスの方(バスタオルの進行方向)を向くように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルをボンネット上の最前部に置き、ここから水滴除去を開始する。そして、ボンネット上にバスタオルを置いたならば、図36(4)に示すように、二人の作業者が車両前部で左右に分かれて車体の横に立ち、図36(5)に示すように、各々の作業者がボンネット上の最前部に置かれた二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目の両端の角部を、車体右横の人は右手で、左横の人は左手で、しっかりと握り持つ。そして、バスタオルの角部を把持した二人が歩調を合わせて、車体の後ろに向かってゆっくりと歩いて移動しながら、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット上を前部から後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。なお、ここで、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目を、当該バスタオルの進行方向に向けるのは、水滴除去作業の途中で、二つ折りに折り畳まれたバスタオルがめくれるのを防止するためである。
【0079】
図36(4)に示すように、ボンネットの後部まで水滴除去を終えたならば、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、図37(6)に示すように、フロントガラス上を下から上に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。更に車体の横を後方へ歩きながら、図37(7)に示すように、ルーフの前部から手を上に伸ばして、図37(8)に示すように、ルーフ上の後部まで一方向に引きつつ止まらずに歩きながら車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0080】
上記の各部位における水滴除去の途中で、手で把持したバスタオルの角部が車体表面から離れないように、バスタオルを軽く車体に接触させた状態で歩きながらバスタオルを移動させる。また、途中でバスタオルを往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、水滴を吸い取ることが好ましい。
【0081】
このような方法によれば、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット→フロントガラス→ルーフまで、歩きながら広い面積の水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約15秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体表面に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0082】
図37(8)に示すように、ルーフの最後部まで水滴除去を終えたならば、図38(9)に示すように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの形状を崩さないように注意して、二人でルーフの最後部からバスタオルを引き下ろす。なお、ルーフの最後部から引き下ろしたバスタオルは絞らない。
【0083】
図38(10)に示すように、ルーフの後部にアンテナが設けられている車両の場合は、アンテナの直前でルーフの水滴除去を中断する。そして、いずれか一方の作業者が、その場(車体後部の横)で、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの形状を崩さないように注意して、両手で引き下ろす。
【0084】
そして、図38(9)又は図38(10)のいずれかに示すように、ルーフから引き下ろした片面が濡れている二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図38(11)に示すように、いずれか一方の作業者が、濡れている面が合わさるように、縦の中央部で一回折り畳んで、その場で四つ折りに折り畳む。
【0085】
なお、二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、濡れた面を内側にして四つ折りに折り畳むことで、四つ折りに折り畳まれたバスタオルの表と裏の両面に乾いた面が得られる。また、バスタオルを四つ折りに折り畳んだときも、最初に二つ折りに折り畳んだときの折り目がバスタオルの進行方向に向くようにして水滴を除去する。
【0086】
二人の作業者で図36(4)〜図37(8)に示す各部位の水滴除去を終えたならば、引き続き一人の作業者で、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面によって、図39(12)に示すように、車体後部のリアゲートの左端から水滴除去を開始する。
【0087】
まず、図39(12)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の後方を横切るように歩きながら、図39(13)に示すように、リアゲートの右端に向かってリアゲートの水滴を吸い取る。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図39(13)〜(14)に示すように、リアゲートの右端から右リアフェンダーの後部の方へ歩きながら回り込む。
【0088】
図39(14)に示す右リアフェンダーの後部から、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、図40(15)に示す右側面のドアから図40(16)に示す右フロントフェンダーの先端へ、車体の後ろから前に向かって右側面の水滴を吸い取る。そして、図40(16)に示すように、右フロントフェンダーまで水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図40(17)に示すように、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、右ヘッドライト上を車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0089】
図40(17)に示すように、右ヘッドライトの水滴除去を終えたならば、図41(18)〜(19)に示すように、車体の前方を横切るようにして歩きながら、フロントグリルから左ヘッドライトに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、左ヘッドライトの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図41(20)に示すように、左フロントフェンダーの前部の方へ回り込んで、左フロントフェンダー前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0090】
図41(20)に示す左フロントフェンダーの前部から、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、図42(21)に示すように、左フロントドアから左スライドドアへ、更に図42(22)に示すように、左リアフェンダーの後部へ、車体の前から後ろに向かって左側面の水滴を吸い取る。そして、図39(12)〜図42(22)に示す各部位の水滴除去を終えたならば、図42(23)に示すように、四つ折りに折り畳まれたバスタオルを裏返す。
【0091】
このようにして、車体の前後及び左右両側面の水滴を、車体の周囲を歩きながら、バスタオルの片面だけを使って一度も絞らずに、一筆書きの要領で吸い取る。
【0092】
なお、各部位における水滴除去の途中で、バスタオルを車体から離したり、往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0093】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで、車体の周囲の各部(後部→右側部→前部→左側部)を一筆書きの要領でロの字形に一周しながら水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約20秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0094】
図42(23)に示すように、四つ折りに折り畳まれたバスタオルを裏返したならば、当該裏返したバスタオルを、図43(24)に示すように、左フロントドアのガラスに軽く当てる。そして、左フロントドアのガラスから、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、更に図43(25)に示すように、左スライドドアのガラスから左側面の後部ガラスへ、車体の前から後ろへ向かって左側面のガラスの水滴を吸い取る。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図43(25)〜(26)に示すように、左側面の後部ガラスからリアガラスの左端の方へ歩きながら回り込む。
【0095】
図43(26)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てた状態で、当該バスタオルがリアワイパーに引っ掛からないように注意しつつ、車体の後方を歩きながら、図44(27)に示すように、リアガラスの左端から右端に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、リアガラスの右端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図44(28)に示すように、右側面の後部ガラスの方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右側面の後部ガラスから、図44(29)に示す右フロントドアのガラスまで、車体の後ろから前に向かって右側面のガラスの水滴を吸い取る。
【0096】
なお、図43(24)〜図44(29)に示す各ガラスの水滴除去の途中で、バスタオルをガラスから離したり、往復させたり、再度裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0097】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだ(裏返した)バスタオルの片面だけで、車体の側面のガラス及びリアガラスの水滴を、車体の周囲を一筆書きの要領でコの字形に回りながら素早く吸い取ることができるので(所要時間は約15秒)、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0098】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、作業者が一人である場合と同様に、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って除去する。
【0099】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0100】
例えば、一般的にハイテククロスやセーム革はタオルより摩擦係数が大きいので、本発明での使用は好ましくないが、摩擦係数を低減させるような加工を施したハイテククロスやセーム革であれば、本発明でも使用することが可能である。
【0101】
また、前記実施形態では車体の左側から水滴除去を始めたが、車体表面のどの領域から水滴除去を開始してもよく、例えば、車体の右側から水滴除去を始めてもよい。
【0102】
その他、本発明は上記の各実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、前述した種々の構成の一部又は全部を適宜組み合わせて構成してもよい。
【技術分野】
【0001】
この発明は、車体表面に傷が付きにくく、かつ、水滴が乾いて水染みが生じる事態を防ぐことができ、更に、手や腕が疲れることのない迅速な車体の水滴除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乗用車等を洗車した場合、車体表面に水滴が残ったままにしておくと、当該水滴がレンズとして機能し、車体表面に塵や埃等の汚れが焼き付くことがある。このようにして焼き付いた汚れは車体表面から除去しにくく、染みとして残りやすい。
【0003】
また、洗車後に車体表面に残った水滴を完全に拭き取ろうとするあまり、力が入りすぎたり、同じ箇所を何度も擦すったりすると(特許文献1参照)、車体表面に傷が付きやすい。
【0004】
更に、洗車後の車体表面全体の水滴を拭き取る途中で、その拭き取った水滴が溜まったハイテククロスやセーム革を何度も絞ることで、手や腕が疲れて体力も消耗する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−93376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、車体表面に傷が付きにくく、かつ、水滴が乾いて水染みが生じる事態を防ぐことができ、更に、手や腕が疲れることのない迅速な車体の水滴除去方法を提供すべく図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る車体の水滴除去方法は、一枚の布を一度も絞らずに車体表面に付着した水滴を除去する方法であって、水滴の除去対象となる車体表面上の所定位置に一枚の布を載せる工程と、前記布の長尺方向の両端部であってかつ進行方向に対する前端部をそれぞれ把持した状態で、前記布を車体表面に添わせながら、前記所定位置を起点とし、当該起点となる所定位置から終点となる車体表面上の所定位置に至るまで前記布を前記車体表面から離さずに移動させる工程と、を備え、前記起点から前記終点に至る前記布の軌跡が、前記車体表面上の同じ点を2回以上通過せずに進行方向を複数回変えたものであって、かつ、水滴除去領域が、前記車体表面のうち塗装面を2又は3の領域に分割してなるいずれか1つの領域全体であることを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、布を移動させながら車体表面上の広い面積における水滴を素早く吸い取り、同じ箇所を何度も擦らないので、車体に傷が付きにくい。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。
【0009】
本発明において水滴除去のために用いる布は、タオルであることが好ましい。タオルを用いて車体表面の水滴を除去することにより、従来好ましいとされていた所謂ハイテククロスやセーム革(天然皮革製及び化学繊維製の両方を含む。)よりも摩擦係数が小さいので、車体表面移動時に引っ掛かりが無く滑らかで、傷が付きにくく、効率的に水滴を吸い取ることができる。
【発明の効果】
【0010】
このように本発明によれば、迅速に車体表面の水滴を除去することができ、水滴が乾いて水染みが生じる事態を防ぐことができる。また、本発明によれば、車体表面に傷が付きにくい。更に、本発明によれば、手や腕等が疲れない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】セダンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合のバスタオルの軌跡を示す図。
【図2】バンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合のバスタオルの軌跡を示す図。
【図3】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(1)〜(3)を示す図。
【図4】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(4)〜(6)を示す図。
【図5】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(7)〜(9)を示す図。
【図6】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(10)〜(12)を示す図。
【図7】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(13)〜(15)を示す図。
【図8】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(16)〜(18)を示す図。
【図9】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(19)〜(21)を示す図。
【図10】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(22)〜(24)を示す図。
【図11】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(25)〜(27)を示す図。
【図12】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(28)〜(30)を示す図。
【図13】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(31)〜(33)を示す図。
【図14】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(34)〜(35)を示す図。
【図15】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(4)〜(6)を示す図。
【図16】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(7)〜(9)を示す図。
【図17】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(10)〜(12)を示す図。
【図18】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(13)〜(15)を示す図。
【図19】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(16)〜(18)を示す図。
【図20】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(19)〜(21)を示す図。
【図21】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(22)〜(23)を示す図。
【図22】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(24)〜(26)を示す図。
【図23】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(27)〜(29)を示す図。
【図24】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を一人の作業者で行う場合の工程(30)〜(32)を示す図。
【図25】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(1)〜(2)を示す図。
【図26】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(3)〜(5)を示す図。
【図27】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(6)〜(8)を示す図。
【図28】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(9)〜(10)を示す図。
【図29】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(11)〜(12)を示す図。
【図30】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(13)〜(15)を示す図。
【図31】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(16)〜(18)を示す図。
【図32】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(19)〜(21)を示す図。
【図33】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(22)〜(24)を示す図。
【図34】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(25)〜(27)を示す図。
【図35】セダンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(28)〜(29)を示す図。
【図36】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(3)〜(5)を示す図。
【図37】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(6)〜(8)を示す図。
【図38】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(9)〜(11)を示す図。
【図39】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(12)〜(14)を示す図。
【図40】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(15)〜(17)を示す図。
【図41】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(18)〜(20)を示す図。
【図42】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(21)〜(23)を示す図。
【図43】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(24)〜(26)を示す図。
【図44】バンタイプの車両の車体表面の水滴除去を二人の作業者で行う場合の工程(27)〜(29)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
本実施形態に係る水滴除去方法では、車体表面の水滴を除去するための布としてバスタオルを使用する。ここで、バスタオルとは、50〜100cm×100〜200cm程度の大きさのものをいう。
【0014】
本実施形態で使用するバスタオルとしては、90cm×130cm程度の大きさで、パイルの太い厚手のものが好ましい。また、糸くずが出ない程度まで使い込んだものが好ましく、吸水性が悪く、糸くずも出やすい新品のものや、刺繍箇所が硬く車体表面に傷が付く原因となりやすい刺繍入りのものは不適当である。前記バスタオルは、一度濡らした後、洗濯機等で充分に脱水したものか、又は、乾いたものを使用する。
【0015】
このようにバスタオルを使用して車体表面の水滴を除去することにより、タオルを一度も絞らずに、短時間で車体表面全体の80%以上の水滴を吸い取るように除去することができる。
【0016】
また、バスタオルは折り畳んで使用することが好ましい。バスタオルを折り畳んで使用することにより、水滴の吸い取り面を変えながら、効率よく水滴を吸い取ることができる面を常に確保することができる。
【0017】
更に、バスタオルは水滴除去工程の途中で絞らずに使用することが好ましい。水滴除去工程の途中で、バスタオルを絞ってしまうと、不充分にしか絞れずに絞りきれない水分がバスタオル全体に行き亘ってしまう。全体に水分が行き亘ったバスタオルは吸水性に劣り、折り畳んで使用しても効率よく水を吸い取る面を確保することができない。
【0018】
なお、バスタオルは車体表面のうち面積の広い平らな面の水滴だけを手早く吸い取る目的で使用するので、バスタオルを使用しての水滴除去後、車体表面の凹凸部や細部に多少の水滴が残ってもそのままにしておいてよく、追って34〜40cm×34〜90cm程度の大きさのフェイスタオルで、凹凸部や細部に残った水滴だけを吸い取ればよい。当該フェイスタオルとしても、糸くずが出ない程度まで使い込んだものが好ましく、吸水性が悪く、糸くずも出やすい新品のものや、刺繍箇所が硬く車体表面に傷が付きやすい刺繍入りのものは不適当である。
【0019】
次に本実施形態において車体表面の水滴を除去する手順の概要を説明する。なお、以下で説明するのは作業者が一人である場合についてである。
【0020】
セダンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合は、図1に示すように、車体を左右に分割して、まず、車両進行方向に向かって左側面を水滴除去対象とする。そして、一筆書きの要領で、以下の順番に従って車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させながら水滴除去を進める。すなわち、(1)ボンネットの左側の前部のA点から開始して後部へ、(2)ボンネットの後部で中心寄りにUターンしてボンネットの前部へ戻り、(3)そのまま前方へ進んで、フロントグリル左半分から左ヘッドライトへ、(4)左側面を左フロントフェンダーから、左フロントドアと左リアドアとを通過して、左リアフェンダーへ、(5)左リアフェンダーの後部でUターンして左リアピラーを下から上へ移動してから、左リアドアのガラスから左フロントドアのガラスへ、(6)フロントガラスの左半分を下から上へ、(7)ルーフ左半分を前部から後部へ、(8)リアガラスの左半分を上から下へ、(9)トランクの左側から右側へ、(10)右テールランプから左テールランプへ、途中で中断せずに連続して車体左側面の水滴を吸い取る。
【0021】
車体左側面の水滴除去を終えたならば、折り畳んだバスタオルを絞らずに裏返し、水滴の吸い取り面を変えてから、車両進行方向に向かって右側面の水滴を除去する。このときも、車体左側と同様に一筆書きの要領で、以下の順番に従って車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させながら水滴除去を進める。すなわち、(11)リアガラスの右側のB点から開始し上へ、(12)ルーフ右半分を後部から前部へ、(13)フロントガラスの右半分を上から下へ、(14)ボンネットの中心付近を後部から前部へ、(15)ボンネットの前部で右端寄りにUターンしてボンネットの後部へ、(16)右フロントピラーを経て、(17)右フロントドアのガラスから右リアドアのガラスへ、(18)右リアピラーを下がって右リアフェンダーへ、(19)右リアフェンダーの後方でUターンして、右側面を右リアフェンダーから、右リアドアと右フロントドアとを通過して、右フロントフェンダーへ、(20)右ヘッドライトからフロントグリル右半分へ、途中で中断せずに連続して車体右側面の水滴を吸い取る。
【0022】
なお、車体の左側面及び右側面のいずれの領域の水滴を除去する場合も、途中で、バスタオルを車体表面から浮かせたり、同じ軌跡を往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、折り畳んだバスタオルの片面だけで、全領域の水滴を吸い取ることが好ましい。
【0023】
一方、バンタイプの車両の車体表面を水滴除去対象とする場合は、図2に示すように、一筆書きの要領で、以下の順番に従って車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させながら水滴除去を進める。すなわち、(1)ボンネットの左側に位置するA点から水滴の吸い取りを開始して、ボンネットの右側へ、(2)ボンネットの右端から右フロントフェンダーの側面を前方へ、(3)右ヘッドライトからフロントグリルを経て左ヘッドライトへ、(4)左フロントフェンダーから、左フロントドアを通過して、左リアフェンダーへ、(5)リアゲート(後部ハネ上げ式ドア)の左テールランプからリアワイパーの下方を経て、右テールランプへ、(6)右リアフェンダー後部から右側面を、右フロントドアへ、(7)右フロントドアのドアパネルからドアガラスへ上がり、右フロントドアのガラスから右側面のガラスを後方へ、(8)右側面の後部ガラスからリアゲート(後部ハネ上げ式ドア)のガラスへ、(9)リアゲートのガラスから左側面の後部ガラスを経て左フロントドアのガラスへ、途中で中断せずに連続して車体表面の水滴を吸い取る。
【0024】
そして、車体前部と側面及び後部の水滴を除去し終えたならば、折り畳んだバスタオルを絞らずに裏返し、水滴の吸い取り面を変えてから、(10)ルーフの左側半分上を、その後部に位置するB点から前方へ向かい車体表面に添うようにしてバスタオルを移動させて、ルーフの左半分の前部からフロントガラスの左半分の水滴を、途中で中断せずに連続して吸い取る。
【0025】
次いで、バスタオルの水滴の吸い取り面を変えずに、(11)ルーフの右側半分上を、その後部に位置するC点から前方へバスタオルを移動させて、ルーフの右半分の前部からフロントガラスの右半分の水滴を、途中で中断せずに連続して吸い取る。
【0026】
なお、バンタイプの車両の車体表面を3つの領域に分けて水滴を除去する途中で、バスタオルを車体表面から浮かせたり、同じ軌跡を往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、折り畳んだバスタオルの片面だけで、全領域の水滴を吸い取ることが好ましい。
【0027】
図1及び図2に示す軌跡は、一人の作業者でバスタオルを使って水滴を吸い取る際のものであるが、当該軌跡に従って水滴を吸い取ることにより、一人の作業者であっても、セダンタイプの車両で1分以内、また、車高の高いバンタイプの車両でも3分以内で、車体表面全体の8割以上の水滴除去を終えることができる。
【0028】
引き続いて、車両表面の水滴を除去する手順について留意点を交えてより詳細に説明する。
【0029】
(1)セダンタイプの車両の水滴除去(作業者一人)
まず、バスタオルの取り扱いについて説明する。図3(1)に示すバスタオルを、図3(2)に示すように、まず短辺を維持して、長辺の中央部で縦を二つ折りにする。次にその二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図3(3)に示すように、更に、短辺の中央部で横を二つ折りに折り畳んで四つ折りに折り畳む。なお、図3(3)に示すバスタオルは、折り畳んでから90度回転させたものである。
【0030】
次に、上記のようにして折り畳んだバスタオルを用いて、セダンタイプの車両の車体表面の水滴を一人で除去する手順についてより詳細に説明する。
【0031】
まず、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図4(4)に示すように、車両進行方向に向かってボンネット上の左端近傍の前部に置き、ここから車体表面の水滴除去を開始する。この際、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルの長尺な折り目が、フロントガラスの方(バスタオルの進行方向)を向くように、ボンネット上にバスタオルを置く。そして、図4(4)に示すように、バスタオルを両手で把持し、図4(5)に示すように、ボンネット上の左端近傍を後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0032】
そして、図4(5)に示すように、ボンネット上の左端近傍の後部の手前でバスタオルを一旦停止させて、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、ボンネットの中央寄りへバスタオルをUターンさせる。そして、バスタオルをUターンさせた後、図4(6)に示すように、ボンネット上の中央付近を後部から前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0033】
なお、四つ折りに折り畳まれたバスタオルの長尺な折り目をタオルの進行方向に向けるのは、水滴除去作業の途中でバスタオルがめくれるのを防ぐためである。
【0034】
図4(6)に示すように、ボンネット上の中央付近の前部までバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図5(7)に示すように、ボンネットの中央付近の前部からフロントグリルの中央部へバスタオルを下ろす。そして、フロントグリルの中央部へバスタオルを下ろしたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の前方を歩きながら、図5(8)に示すように、フロントグリルの中央部から左ヘッドライトに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図5(9)に示すように、左ヘッドライトから左フロントフェンダーの前部の方へ回り込む。
【0035】
図5(9)に示すように、左フロントフェンダーの前部の方へ回り込んだ後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左フロントフェンダーの前部から、図6(10)に示すように、左フロントドア→左リアドア→左リアフェンダーに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、図6(11)に示すように、左リアフェンダーの後部でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、その場でバスタオルを反時計回りにUターンさせて、バスタオルの上下を逆にする。そして、左リアフェンダーの後部上でUターンした後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図6(12)に示すように、左リアピラーの上方に向かってバスタオルを移動させる。その後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左リアピラー→左リアドアのガラス→左フロントドアのガラスに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0036】
バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図7(13)に示すように、左フロントドアのガラスから左フロントピラーを経て、図7(14)に示すように、フロントガラスの左側へ回り込む。そして、バスタオルを一旦停止させて、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、その場で右手を軸に左手を時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させる。そして、バスタオルの進行方向を車体の後方に変えながら、フロントガラスの左側半分上を下から上に向かってバスタオルを移動させる。そして、車体の後方へ進行方向を変えたバスタオルでフロントガラスの左側半分の水滴を除去した後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、図7(15)に示すように、ルーフの左側半分上をルーフの前から後ろに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0037】
図7(15)に示すように、ルーフの左側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、図8(16)に示すように、リアガラスの左側半分上をリアガラスの上から下に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、リアガラスの下端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを一旦停止させる。そして、図8(17)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、トランクの左側で、左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させる。そして、バスタオルの進行方向をトランクの右側へ向ける。次いで、図8(18)に示すように、バスタオルから一旦手を離して、車体の左側から車体の後方へ立ち位置を変える。そして、車体の後方を歩きながら、向きを変えたバスタオルをトランクの左端から右端に向かって車体表面に添うように移動させる。
【0038】
図8(18)に示すように、トランクの右端手前まで水滴除去を終えたならば、図9(19)に示すように、トランクの右端手前でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルから一旦手を離して、体の正面側を左テールランプに向ける。そして、右腕が上になるように体の前で両腕をクロスさせてバスタオルを持つ手を変えた後(図9(19)参照)、その場で右手を軸にして左手を時計回りに動かし、バスタオルを右テールランプ上へ下ろすように回転させる。そして、右テールランプ上にバスタオルを軽く当てたまま、車体の後方を歩きながら、図9(20)に示すように、右テールランプから左テールランプまで水滴を除去する。これにより、図1に示す(1)〜(10)の工程が終了する。図1に示す(1)〜(10)の工程を終えたならば、図9(21)に示すように、四つ折りに折り畳んだままのバスタオルを裏返す。この際、バスタオルは絞らない。
【0039】
図9(21)に示すように裏返したバスタオルで、図10(22)に示すように、リアガラスの右側下部から水滴除去を再開する。このときもバスタオルの長尺な折り目を進行方向に向ける。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、リアガラスの右側半分上をリアガラスの下から上に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、リアガラスの右側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、図10(23)に示すように、ルーフの右側半分上を後ろから前に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。ルーフの右側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図10(24)に示すように、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、フロントガラスの右側半分上を上から下に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、フロントガラスの右側半分の水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、ボンネット上の中央付近を後ろから前に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0040】
図10(24)に示すように、ボンネットの中央付近を先端近くまで水滴除去し終えたならば、図11(25)に示すように、バスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、その場で右手を軸にして左手を時計回りに回転し、ボンネットの右端に寄せるようにしてバスタオルをUターンさせる。次いで、図11(26)に示すように、車体の右横を歩きながら、ボンネット上の右端近傍を前から後ろに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。ボンネットの右端近傍を後部まで水滴除去し終えたならば、図11(27)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右フロントピラー→右フロントドアのガラス→右リアドアのガラス→図12(28)に示すように、右リアピラーに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0041】
図12(28)に示すように、右リアピラーの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右リアピラーを下がってから右リアフェンダーの後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、右リアフェンダーの後部まで水滴除去を終えたならば、図12(29)に示すように、右リアフェンダーの後部上でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、その場でバスタオルを時計回りにUターンさせて、バスタオルの上下を逆にする。そして、右リアフェンダー後部上でUターンした後、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右リアフェンダー後部から、図12(30)に示すように、右リアドア→右フロントドア→図13(31)に示すように、右フロントフェンダーに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0042】
図13(31)に示すように、右フロントフェンダーの先端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、図13(32)に示すように、右ヘッドライトから右フロントグリルの右側半分まで車体表面の水滴を除去する。そして、これにより、図1に示す(11)〜(20)の工程が終了する。
【0043】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、図13(33)に示すように、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って吸い取る。当該フェイスタオルは、手の平より少し大きめなサイズになるように三回折り畳んで使用する。
【0044】
図13(33)に示すフェイスタオルで、車体表面のうち塗装面及びガラス面を拭き終えたならば、タオルを早期に汚さないため、次は図14(34)に示すように、充分に洗浄したホイールとタイヤの水滴を除去する。そして、前後左右4箇所におけるホイールとタイヤの水滴除去を終えたならば、最後に、図14(35)に示すように、各ドアやトランクの洗浄していない内面縁部の水滴を除去する。図14に示した水滴を除去する順番は、一枚のタオルを可能なかぎり汚さないようにして使うためであるとともに、洗浄したホイールを汚れたタオルで再び汚さないためである。
【0045】
(2)バンタイプの車両の水滴除去(作業者一人)
引き続き、図3に示すように折り畳まれたバスタオルを用いて、バンタイプの車両の車体表面の水滴を一人で除去する手順についてより詳細に説明する。
【0046】
まず、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図15(4)に示すように、車両進行方向に向かってボンネット上の左端近傍に置き、ここから車体表面の水滴除去を開始する。この際、図3(3)に示すように四つ折りに折り畳まれたバスタオルの長尺な折り目が、フロントガラスの右側(タオルの進行方向)を向くように、ボンネット上にバスタオルを置く。そして、図15(4)に示すように、ボンネット上の左端近傍に置いたバスタオルを両手で把持し、車体の前方を横切るように歩きながら、図15(5)に示すように、ボンネットの右端に向かってボンネット上の水滴を吸い取る。そして、図15(5)に示すように、ボンネットの右端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを一旦停止させてバスタオルから両手を離し、バスタオルをその場に置いたまま、図15(6)に示すように、車体の前方から右フロントフェンダーの右横へ立ち位置を変える。そして、図15(6)に示すように、右フロントフェンダーの右横に立って、再度バスタオルを両手で把持する。そして、その場で左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させて、バスタオルの右手で把持した側を右フロントフェンダーの側面後部へ下げていき、右フロントフェンダー側面でバスタオルの進行方向を車体の前方へ変える。
【0047】
図15(6)に示す右フロントフェンダー後部から、図16(7)に示すように、右フロントフェンダー上を前方へバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図16(8)に示すように、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、車体の前方を横切るようにして歩きながら、右ヘッドライト→図16(9)に示すバンパーの上方に位置するフロントグリル→図17(10)に示す右ヘッドライトに向かって、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0048】
図16(9)に示すフロントグリルから、図17(10)に示す左ヘッドライトまで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図17(11)に示すように、歩きながら左フロントフェンダーの側面前部の方へ回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左フロントフェンダーの前部→図17(12)に示す左フロントドア→左スライドドア→図18(13)に示す左リアフェンダーの後部へ、車体の前から後ろに向かって車体の左側面の水滴を吸い取る。
【0049】
図17(12)に示す左フロントドアから、図18(13)に示す左リアフェンダーの後部まで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図18(14)に示すように、歩きながらリアゲートの左端の方へ回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の後方を横切るように歩きながら、リアゲートの左端から、図18(15)に示すリアゲートの中央付近を経て、図19(16)に示すリアゲートの右端に向かって、リアゲートの水滴を吸い取る。
【0050】
図18(15)に示すリアゲートの中央付近から、図19(16)に示すリアゲートの右端まで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図19(17)に示すように、右リアフェンダーの後部の方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右リアフェンダーの後方から、図19(18)に示す右フロントドアの中央付近まで、車体の後ろから前に向かって車体の右側面の水滴を吸い取る。
【0051】
図19(18)に示すように、右フロントドアの中央付近まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを一旦停止する。そして、図20(19)に示すように、バスタオルを停止させた位置で、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、左手を軸にして右手を反時計回りに動かし、バスタオルを右フロントドアのガラスに向かって大きくUターンさせて、図20(20)に示すように、右フロントドアのガラスの水滴を吸い取る。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、図20(20)に示す右フロントドアのガラスから、図20(21)に示す右側面の後部ガラスへ、車体の前から後ろに向かって車体の右側面のガラスの水滴を吸い取る。
【0052】
図20(21)に示すように、右側面の後部ガラスまで車体表面に添うようにバスタオルを移動させたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図21(22)に示すように、当該ガラスの後部からリアガラスの右端の方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルがリアワイパーに引っ掛からないように注意しつつ、車体の後方を横切るように歩きながら、図21(23)に示すように、リアガラスの右端から左端に向かって、リアガラス上の水滴を吸い取る。
【0053】
図21(23)に示すように、リアガラスの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図22(24)に示すように、歩きながら左側面の後部ガラスの方へ回り込む。そして、図22(24)〜(25)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左側面の後部ガラスから左フロントドアのガラスへ、車体の後ろから前に向かって車体の左側面のガラスの水滴を吸い取る。そして、図22(25)に示すように、左フロントドアのガラスまでバスタオルを移動させたならば、図2に示す(1)〜(9)の工程が終了する。図2に示す(1)〜(9)の工程を終えたならば、図22(26)に示すように、四つ折りに折り畳んだままのバスタオルを裏返す。この際、バスタオルは絞らない。
【0054】
図22(26)に示すように裏返したバスタオルで、図23(27)に示すように、ルーフの左側後部から水滴除去を再開する。また、このときもバスタオルの長尺な折り目を進行方向へ向ける。そして、まず、脚立を使用して、図23(27)〜(28)に示すように、ルーフの左側半分上を後部から前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、ルーフの左側半分の水滴除去を終えたならば、図23(28)に示すように、フロントガラスの左側半分の上部でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルから一旦手を離して、図23(29)に示すように、バスタオルを持つ手を変えた後、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、車体表面に添うようにフロントガラスの左側半分の上部から下部に移動しつつ、右手を軸にして左手を反時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させて、バスタオルを自身の方に引き寄せてフロントガラスの左側半分の水滴を除去する。これにより、図2に示す(10)の工程が終了する。
【0055】
図2に示す(10)の工程を終えてもバスタオルは絞らない。そして、図2に示す(10)の工程において使用したのとバスタオルの同じ面を使って、図24(30)に示すように、ルーフの右側後部から水滴除去を再開する。また、このときもバスタオルの長尺な折り目を進行方向へ向ける。そして、まず、脚立を使用して、図24(30)〜(31)に示すように、ルーフの右側半分上を後部から前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、ルーフの右側半分の水滴除去を終えたならば、図24(31)に示すように、フロントガラスの右側半分の上部でバスタオルを一旦停止させる。そして、バスタオルから一旦手を離して、図24(31)〜(32)に示すように、バスタオルを持つ手を変えた後、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、車体表面に添うようにフロントガラスの右側半分の上部から下部に移動しつつ、左手を軸にして右手を時計回りに動かし、バスタオルを90度回転させて、バスタオルを自身の方に引き寄せてフロントガラスの右側半分の水滴を除去する。これにより、図2に示す(11)の工程が終了する。
【0056】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、セダンタイプの車両の場合と同様に、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って除去する。
【0057】
(3)セダンタイプの車両の水滴除去(作業者二人)
車高の低いセダンタイプの車両は、二人で作業を行えば30秒程度で、車体表面全体の8割以上の水滴を吸い取ることができる。また、水滴を吸い取る順番は、ボンネット→フロントガラス→ルーフ→リアガラス→トランク→前後左右の各パネル→左右の前後のドアのガラスの順である。
【0058】
まず、図25(1)に示すバスタオルを、図25(2)に示すように、長辺を維持した横二つ折りにする。
【0059】
図25(2)に示すように二つ折りに折り畳まれたバスタオルの、当該二つ折りに折り畳まれた折り目の両端の角部を、図26(3)に示すように、両手で把持し、当該両端の角部を把持した状態で両手を左右に広げる。そして、その折り目がフロントガラスの方(バスタオルの進行方向)を向くように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルをボンネット上の最前部に置き、ここから水滴除去を開始する。そして、ボンネット上にバスタオルを置いたならば、図26(4)に示すように、二人の作業者が車両前部で左右に分かれて車体の横に立ち、図26(5)に示すように、各々の作業者がボンネット上の最前部に置かれた二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目の両端の角部を、車体右横の人は右手で、左横の人は左手で、しっかりと握り持つ。そして、バスタオルの角部を把持した二人が歩調を合わせて、車体の後ろに向かってゆっくりと歩いて移動しながら、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット上を前部から後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。なお、ここで、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目を、当該バスタオルの進行方向に向けるのは、水滴除去作業の途中で、二つ折りに折り畳まれたバスタオルがめくれるのを防止するためである。
【0060】
図26(4)に示すように、ボンネットの後部まで水滴除去を終えたならば、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、図27(6)に示すように、フロントガラス上を下から上に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。更に車体の横を後方へ歩きながら、図27(7)〜(8)に示すように、ルーフ上を前部から後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0061】
ルーフにアンテナが設けられている車両の場合は、図27(8)に示すように、アンテナの直前で一旦止まって、図28(9)に示すように、車両の左右に位置する各々の作業者が両手でバスタオルを水平に支持して、アンテナより高い位置まで持ち上げる。そして、バスタオルを持ち上げたまま二人そろって後方へ移動して、そのアンテナを通り越してから、再度一旦止まって、図28(10)に示すように、アンテナの後部のルーフ上に再度バスタオルを置く。
【0062】
図28(10)に示すアンテナ後方のルーフ後部から、再度車体の横を歩きながら水滴除去を再開し、図29(11)に示すリアガラスから、図29(12)に示すトランクの最後部まで、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。また、ルーフにアンテナが設けられていない車両の場合は、途中でバスタオルを持ち上げることなく、図26(4)に示すボンネットから図29(12)に示すトランクの最後部まで中断せずに車体表面に添うようにバスタオルを移動させればよい。
【0063】
図26(4)〜図29(12)に示す各部位における水滴除去の途中で、手で把持したバスタオルの角部が車体表面から離れないように、バスタオルを軽く車体に接触させた状態で歩きながらバスタオルを移動させる。また、途中でバスタオルを往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、水滴を吸い取ることが好ましい。
【0064】
このような方法によれば、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット→フロントガラス→ルーフ→リアガラス→トランクまで、歩きながら広い面積の水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約10秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体表面に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0065】
図29(12)に示すように、トランクの最後部まで水滴除去を終えたならば、図30(13)に示すように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの形状を崩さないように注意して、二人でトランクの最後部からバスタオルを引き下ろす。なお、トランクの最後部から引き下ろしたバスタオルは絞らない。そして、トランクから引き下ろした片面が濡れている二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図30(14)に示すように、いずれか一方の作業者が、濡れている面が合わさるように、縦の中央部で一回折り畳んで、その場で四つ折りに折り畳む。そして、引き続き一人の作業者で、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面によって、図30(15)に示すように、車体後部の左テールランプ(リアバンパーより上)から水滴除去を再開する。そして、まず、図30(15)に示すように、左テールランプにバスタオルを軽く当てたまま、車体の後方を横切るように歩きながら、図31(16)に示すように、右テールランプに向かってリアパネルの水滴を吸い取る。
【0066】
なお、二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、濡れた面を内側にして四つ折りに折り畳むことで、四つ折りに折り畳まれたバスタオルの表と裏の両面に乾いた面が得られる。また、バスタオルを四つ折りに折り畳んだときも、最初に二つ折りに折り畳んだときの折り目がバスタオルの進行方向に向くようにして水滴を除去する。
【0067】
図30(15)〜図31(16)に示すように、左テールランプから右テールランプまでのリアパネルの水滴を吸い取ったら、図31(16)〜(17)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、右テールランプの右端の角部から右リアフェンダーの後部の方へ歩きながら回り込み、更に図31(18)に示すように、車体の右横を歩きながら、右リアドアから右フロントドアへ、車体の後方から前方に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0068】
図31(18)〜図32(19)に示すように、車体の右横を歩きながら、右リアドアから右フロントドアに向かい、右フロントフェンダーの先端まで車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図32(20)に示すように、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、右ヘッドライトからフロントグリル、更に図32(21)に示す左ヘッドライトに向かって、車体の前方を横切るように歩きながら、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0069】
図32(21)に示す左ヘッドライトの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図33(22)に示すように、左フロントフェンダーの前部の方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、左フロントフェンダーの前部→図33(23)に示す左フロントドア→左リアドアへ、更に図33(24)に示すように、左リアフェンダーの後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。このようにして、車体の前後及び左右両側面の水滴を、車体の周囲を歩きながら、バスタオルの片面だけを使って一度も絞らずに、一筆書きの要領で吸い取る。
【0070】
なお、各部位における水滴除去の途中で、バスタオルを車体から離したり、往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0071】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで、車体の周囲の各部(後部→右側部→前部→左側部)を一筆書きの要領でロの字形に一周しながら水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約10秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0072】
図30(15)〜図33(24)に示す各部位の水滴除去を終えたならば、図34(25)に示すように、四つ折りに折り畳まれたバスタオルを裏返す。裏返したバスタオルの片面で、車体の左横を歩きながら、図34(26)に示すように、左リアピラーから、その前方の左リアドアのガラスへ、更に図34(27)に示すように、左フロントドアのガラスに向かって、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、図34(27)に示すように、左フロントドアのガラスの水滴除去を終えたならば、四つ折りに折り畳まれた形を崩さないようにバスタオルを持って、車体の右横後方へ移動する。
【0073】
車体の右横後方へ移動したならば、車体の右横を歩きながら、図34(27)に示すのとバスタオルの同じ面で、図35(28)に示すように、右リアピラーから、その前方の右リアドアのガラスへ、更に図35(29)に示すように、右フロントドアのガラスに向かって、車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0074】
なお、各部位における水滴除去の途中で、バスタオルを車体から離したり、往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0075】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだ(裏返した)バスタオルの片面だけで、ドアガラスの水滴を素早く吸い取ることができるので(所要時間は約10秒)、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0076】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、作業者が一人である場合と同様に、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って除去する。
【0077】
(4)バンタイプの車両の水滴除去(作業者二人)
車体が大きく見えるバンタイプの車両でも、二人で作業を行えば1分弱で、車体表面全体の8割以上の水滴を吸い取ることができる。また、水滴を吸い取る順番は、ボンネット→フロントガラス→ルーフ→前後左右の各パネル→左右の側面と後部のドアの各ガラスの順である。
【0078】
図25(2)に示すように二つ折りに折り畳まれたバスタオルの、当該二つ折りに折り畳まれた折り目の両端の角部を、図36(3)に示すように、両手で把持し、当該両端の角部を把持した状態で両手を左右に広げる。そして、その折り目がフロントガラスの方(バスタオルの進行方向)を向くように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルをボンネット上の最前部に置き、ここから水滴除去を開始する。そして、ボンネット上にバスタオルを置いたならば、図36(4)に示すように、二人の作業者が車両前部で左右に分かれて車体の横に立ち、図36(5)に示すように、各々の作業者がボンネット上の最前部に置かれた二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目の両端の角部を、車体右横の人は右手で、左横の人は左手で、しっかりと握り持つ。そして、バスタオルの角部を把持した二人が歩調を合わせて、車体の後ろに向かってゆっくりと歩いて移動しながら、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット上を前部から後部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。なお、ここで、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの折り目を、当該バスタオルの進行方向に向けるのは、水滴除去作業の途中で、二つ折りに折り畳まれたバスタオルがめくれるのを防止するためである。
【0079】
図36(4)に示すように、ボンネットの後部まで水滴除去を終えたならば、バスタオルがワイパーに引っ掛からないように注意しながら、図37(6)に示すように、フロントガラス上を下から上に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。更に車体の横を後方へ歩きながら、図37(7)に示すように、ルーフの前部から手を上に伸ばして、図37(8)に示すように、ルーフ上の後部まで一方向に引きつつ止まらずに歩きながら車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0080】
上記の各部位における水滴除去の途中で、手で把持したバスタオルの角部が車体表面から離れないように、バスタオルを軽く車体に接触させた状態で歩きながらバスタオルを移動させる。また、途中でバスタオルを往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、水滴を吸い取ることが好ましい。
【0081】
このような方法によれば、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの片面だけで、ボンネット→フロントガラス→ルーフまで、歩きながら広い面積の水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約15秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体表面に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0082】
図37(8)に示すように、ルーフの最後部まで水滴除去を終えたならば、図38(9)に示すように、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの形状を崩さないように注意して、二人でルーフの最後部からバスタオルを引き下ろす。なお、ルーフの最後部から引き下ろしたバスタオルは絞らない。
【0083】
図38(10)に示すように、ルーフの後部にアンテナが設けられている車両の場合は、アンテナの直前でルーフの水滴除去を中断する。そして、いずれか一方の作業者が、その場(車体後部の横)で、二つ折りに折り畳まれたバスタオルの形状を崩さないように注意して、両手で引き下ろす。
【0084】
そして、図38(9)又は図38(10)のいずれかに示すように、ルーフから引き下ろした片面が濡れている二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、図38(11)に示すように、いずれか一方の作業者が、濡れている面が合わさるように、縦の中央部で一回折り畳んで、その場で四つ折りに折り畳む。
【0085】
なお、二つ折りに折り畳まれたバスタオルを、濡れた面を内側にして四つ折りに折り畳むことで、四つ折りに折り畳まれたバスタオルの表と裏の両面に乾いた面が得られる。また、バスタオルを四つ折りに折り畳んだときも、最初に二つ折りに折り畳んだときの折り目がバスタオルの進行方向に向くようにして水滴を除去する。
【0086】
二人の作業者で図36(4)〜図37(8)に示す各部位の水滴除去を終えたならば、引き続き一人の作業者で、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面によって、図39(12)に示すように、車体後部のリアゲートの左端から水滴除去を開始する。
【0087】
まず、図39(12)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の後方を横切るように歩きながら、図39(13)に示すように、リアゲートの右端に向かってリアゲートの水滴を吸い取る。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図39(13)〜(14)に示すように、リアゲートの右端から右リアフェンダーの後部の方へ歩きながら回り込む。
【0088】
図39(14)に示す右リアフェンダーの後部から、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、図40(15)に示す右側面のドアから図40(16)に示す右フロントフェンダーの先端へ、車体の後ろから前に向かって右側面の水滴を吸い取る。そして、図40(16)に示すように、右フロントフェンダーまで水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図40(17)に示すように、右ヘッドライトの方へ歩きながら回り込んで、右ヘッドライト上を車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0089】
図40(17)に示すように、右ヘッドライトの水滴除去を終えたならば、図41(18)〜(19)に示すように、車体の前方を横切るようにして歩きながら、フロントグリルから左ヘッドライトに向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、左ヘッドライトの水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図41(20)に示すように、左フロントフェンダーの前部の方へ回り込んで、左フロントフェンダー前部に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。
【0090】
図41(20)に示す左フロントフェンダーの前部から、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、図42(21)に示すように、左フロントドアから左スライドドアへ、更に図42(22)に示すように、左リアフェンダーの後部へ、車体の前から後ろに向かって左側面の水滴を吸い取る。そして、図39(12)〜図42(22)に示す各部位の水滴除去を終えたならば、図42(23)に示すように、四つ折りに折り畳まれたバスタオルを裏返す。
【0091】
このようにして、車体の前後及び左右両側面の水滴を、車体の周囲を歩きながら、バスタオルの片面だけを使って一度も絞らずに、一筆書きの要領で吸い取る。
【0092】
なお、各部位における水滴除去の途中で、バスタオルを車体から離したり、往復させたり、裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0093】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで、車体の周囲の各部(後部→右側部→前部→左側部)を一筆書きの要領でロの字形に一周しながら水滴を素早く吸い取ることができ(所要時間は約20秒)、同じ箇所を何度も擦らないので、車体に傷が付かない。更に、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0094】
図42(23)に示すように、四つ折りに折り畳まれたバスタオルを裏返したならば、当該裏返したバスタオルを、図43(24)に示すように、左フロントドアのガラスに軽く当てる。そして、左フロントドアのガラスから、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の左横を歩きながら、更に図43(25)に示すように、左スライドドアのガラスから左側面の後部ガラスへ、車体の前から後ろへ向かって左側面のガラスの水滴を吸い取る。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図43(25)〜(26)に示すように、左側面の後部ガラスからリアガラスの左端の方へ歩きながら回り込む。
【0095】
図43(26)に示すように、バスタオルを車体表面に軽く当てた状態で、当該バスタオルがリアワイパーに引っ掛からないように注意しつつ、車体の後方を歩きながら、図44(27)に示すように、リアガラスの左端から右端に向かって車体表面に添うようにバスタオルを移動させる。そして、リアガラスの右端まで水滴除去を終えたならば、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、図44(28)に示すように、右側面の後部ガラスの方へ歩きながら回り込む。そして、バスタオルを車体表面に軽く当てたまま、車体の右横を歩きながら、右側面の後部ガラスから、図44(29)に示す右フロントドアのガラスまで、車体の後ろから前に向かって右側面のガラスの水滴を吸い取る。
【0096】
なお、図43(24)〜図44(29)に示す各ガラスの水滴除去の途中で、バスタオルをガラスから離したり、往復させたり、再度裏返したり、絞ったり等はせずに、四つ折りに折り畳んだバスタオルの片面だけで一筆書きの要領で水滴を吸い取ることが好ましい。
【0097】
このような方法によれば、四つ折りに折り畳んだ(裏返した)バスタオルの片面だけで、車体の側面のガラス及びリアガラスの水滴を、車体の周囲を一筆書きの要領でコの字形に回りながら素早く吸い取ることができるので(所要時間は約15秒)、水滴が乾いて水染みが生じる事態を簡単に防止することができる。また、バスタオルを絞らないので、手が疲れない。
【0098】
最後に、バスタオルで除去しきれなかった車体表面の凹凸部や細部に残った水滴は、作業者が一人である場合と同様に、一度濡らして充分に絞ったフェイスタオルを使って除去する。
【0099】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0100】
例えば、一般的にハイテククロスやセーム革はタオルより摩擦係数が大きいので、本発明での使用は好ましくないが、摩擦係数を低減させるような加工を施したハイテククロスやセーム革であれば、本発明でも使用することが可能である。
【0101】
また、前記実施形態では車体の左側から水滴除去を始めたが、車体表面のどの領域から水滴除去を開始してもよく、例えば、車体の右側から水滴除去を始めてもよい。
【0102】
その他、本発明は上記の各実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、前述した種々の構成の一部又は全部を適宜組み合わせて構成してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚の布を一度も絞らずに車体表面に付着した水滴を除去する方法であって、
水滴の除去対象となる車体表面上の所定位置に一枚の布を載せる工程と、
前記布の長尺方向の両端部であってかつ進行方向に対する前端部をそれぞれ把持した状態で、前記布を車体表面に添わせながら、前記所定位置を起点とし、当該起点となる所定位置から終点となる車体表面上の所定位置に至るまで前記布を前記車体表面から離さずに移動させる工程と、を備え、
前記起点から前記終点に至る前記布の軌跡が、前記車体表面上の同じ点を2回以上通過せずに進行方向を複数回変えたものであって、かつ、
水滴除去領域が、前記車体表面のうち塗装面を2又は3の領域に分割してなるいずれか1つの領域全体であることを特徴とする車体の水滴除去方法。
【請求項2】
前記布がタオルである請求項1記載の車体の水滴除去方法。
【請求項1】
一枚の布を一度も絞らずに車体表面に付着した水滴を除去する方法であって、
水滴の除去対象となる車体表面上の所定位置に一枚の布を載せる工程と、
前記布の長尺方向の両端部であってかつ進行方向に対する前端部をそれぞれ把持した状態で、前記布を車体表面に添わせながら、前記所定位置を起点とし、当該起点となる所定位置から終点となる車体表面上の所定位置に至るまで前記布を前記車体表面から離さずに移動させる工程と、を備え、
前記起点から前記終点に至る前記布の軌跡が、前記車体表面上の同じ点を2回以上通過せずに進行方向を複数回変えたものであって、かつ、
水滴除去領域が、前記車体表面のうち塗装面を2又は3の領域に分割してなるいずれか1つの領域全体であることを特徴とする車体の水滴除去方法。
【請求項2】
前記布がタオルである請求項1記載の車体の水滴除去方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
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【図4】
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【図15】
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【図18】
【図19】
【図20】
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【図23】
【図24】
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【図26】
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【図28】
【図29】
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【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【公開番号】特開2013−103560(P2013−103560A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247636(P2011−247636)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(599173011)
【出願人】(511275038)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(599173011)
【出願人】(511275038)
【Fターム(参考)】
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