説明

車載装置

【課題】操作性を向上させることができる車載装置を提供する。
【解決手段】表示パネルを備えた車載装置において、表示パネルの表示面上に装置本体を操作する回転式操作子またはスライド式操作子を配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネル及び操作子を備えた車載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーオーディオ装置やカーナビゲーション装置などの車載装置では、液晶パネル等の表示パネルを装置正面に備え、この表示パネルの周囲に操作スイッチが配置されているものがある(例えば、特許文献1)。
この種の車載装置の正面寸法は、車両における車載装置収納部の寸法によりさまざまであるが、正面の寸法が小さく、かつ大型の表示パネルを備えるものの中には、操作スイッチを配置するスペースが狭いため、操作スイッチをタッチパネルのタッチボタンで代替するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−270741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車載装置においては、音量調節などの特定の調節操作については瞬時に手探りで実行できることが望ましい。しかし、調節操作をタッチパネルのタッチボタンで行う場合、操作性が悪いという問題がある。また、タッチパネルのタッチボタンを操作する際にタッチボタンの位置確認のために表示パネルを目視する必要があり、手探りでの操作は困難であるため、車載装置としての使い勝手が低下する、という問題がある。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、操作性を向上させることができる車載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、表示パネルを備えた車載装置において、表示パネルの表示面上に装置本体を操作する回転式操作子またはスライド式操作子を配設したことを特徴とする。
また、本発明は、上記車載装置において、前記表示パネルにタッチパネルを設け、前記回転式操作子またはスライド式操作子には前記タッチパネルに当接し回転操作またはスライド操作に伴って当該タッチパネル上を移動する端子を設け、当該端子の前記タッチパネル上の移動を検知して前記装置本体を操作することを特徴とする。
また、本発明は、上記車載装置において、前記回転式操作子またはスライド式操作子の表示面上での位置を変更可能にしたことを特徴とする。
また、本発明は、上記車載装置において、変更後の前記回転式操作子またはスライド式操作子の取り付け位置に基づいて、前記表示パネル上での前記端子の移動範囲を特定し、当該移動範囲内での前記端子の移動を検知して前記装置本体を操作することを特徴とする。
また、本発明は、上記車載装置において、前記回転式操作子またはスライド式操作子を支持し、装置本体に移動可能に設けられた支持部材と、前記支持部材を装置本体に移動不能に固定する固定手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作性の特に良好な回転式操作子またはスライド式操作子が、表示パネルの表示面上に設けられているので、手探りでも容易に操作することができ、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車載装置の外観構成を示す斜視図である。
【図2】回転式操作子周辺の構成を拡大して示す正面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本実施形態に係る車載装置の機能構成を示すブロック図である。
【図5】回転式操作子の位置を変更して操作する手順を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る車載装置の外観構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る車載装置の回転式操作子周辺の構成を拡大して示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る車載装置1の外観構成を示す斜視図である。
車載装置1は、CDやDVDを読み取り再生するオーディオ装置として構成されており、略直方体状の装置本体2を有し、車両のインストルメントパネル3等に設けられた収納スペースに嵌め込まれている。装置本体2の正面には略矩形の本体枠4が設けられており、本体枠4には略矩形の表示パネル5が嵌め込まれている。
表示パネル5は、タッチ操作可能な表示装置であり、液晶ディスプレイと、この液晶ディスプレイの表面全体を覆うように設けられたタッチパネル6とを備えている。表示パネル5には、タッチ操作により装置本体2を操作するためのソフトキーたる複数のタッチボタン7が表示される。さらにこのタッチパネル6には、後述する回転式操作子23が配設されている。
【0010】
本体枠4の下部には、電源のオン/オフやメニュー選択などの頻度の高い操作を行うためのハードキーたる複数の押下式スイッチ11が設けられている。
また、本体枠4の左右両側および上部にはT溝13が形成されており、このT溝13には図2に示すようにT溝ナット15がスライド自在に嵌め込まれている。T溝ナット15には、ボルト17がねじ込まれており、このボルト17が、支持部材19の長手方向の軸に沿って設けられた長孔21を貫通してT溝ナット15に締めこまれることにより、支持部材19が本体枠4に固定される。すなわち、ボルト17を締め付けると支持部材19が本体枠4に対して位置変更不可能に固定され、ボルト17を緩めると支持部材19の位置変更や取り外しが可能になる。
【0011】
図2はボルト17を締め付けた場合の支持部材19先端周辺の構成を示す正面図、図3は図2のIII−III断面図である。図2および図3に示すように、支持部材19の先端には回転式操作子23が支持されている。この回転式操作子23は、支持部材19の端部に固定された軸部材25を備える。軸部材25は、タッチパネル6と略垂直な軸線27を有する部材であり、軸部材25の底面は、円形状である。軸部材25には、穴32を有する操作部材33が、軸線27周りに回転可能に嵌合している。また、軸部材25の底面と支持部材19の底面との段差は、本体枠4とタッチパネル6との段差と同寸法である。
操作部材33の底面には、2本の端子39が取り付けられている。端子39の先端は、軸部材25の底面と同一平面上に存在する。なお、軸部材25および操作部材33には、それぞれ図示しないリング状の突起およびリング状の溝が形成されており、これらが互いに嵌合することにより操作部材33の軸線27方向への移動が規制されている。なお、軸部材25の底面に配置する端子39の数は2個に限定されるものではなく、それ以上又は以下でもよい。
【0012】
本実施形態では、軸部材25の底面と支持部材19の底面との段差が、本体枠4とタッチパネル6との段差と同寸法であり、端子39の先端が軸部材25の底面と同一平面上に存在する。したがって、ボルト17を締め付けて支持部材19を本体枠4に固定すれば、タッチパネル6に、軸部材25の底面および端子39の先端が当接し、大径の円が2つの小径の円に挟まれて一直線上に並んだ形状を有する回転式操作子当接エリア41を形成する。
支持部材19の位置が固定された場合には、軸部材25はタッチパネル6上で一定位置を保ち、位置ずれすることはない。一方、端子39は、軸部材25に回転可能に支持される操作部材33に取り付けられているため、操作部材33の回転操作に伴ってタッチパネル6上で移動し、その軌跡は、操作部材33と同心円弧状の端子移動エリア43を形成する。
【0013】
端子移動エリア43には、装置本体2の操作、例えば音量調節のための操作が割り当てられている。回転式操作子23の回転操作に伴って、端子39が移動すると、この移動量が操作量としてタッチパネル6で検出され、操作量に応じた音量調節処理が実行される。
端子移動エリア43の周囲には、端子移動エリア43と同心状に所定幅のタッチ操作無効エリア45が形成される。このタッチ操作無効エリア45内に対するタッチ操作は無効とされ、回転式操作子23の操作時に、この回転式操作子23に近接配置されているタッチボタン7の誤操作を防止している。
また、回転式操作子23の周囲において、端子移動エリア43に沿う所定幅の円弧状領域には、装置本体2の操作量、例えば音量調節における音量変化量を表す目盛47が表示される。
【0014】
図4は、車載装置1の機能的構成を示すブロック図である。なお、図4には、主として装置本体2の操作に関する機能的構成ブロックを示している。
図4に示すように、車載装置1は、操作部49と、制御部51と、記憶部53と、表示処理部55と、音声処理部57と、スピーカー59とを備える。
操作部49は、タッチパネル6に取り付けられた回転式操作子23と、タッチパネル6に表示したソフトキーたるタッチボタン7と、本体枠4の下部に配設されたハードキーたる押下式スイッチ11と、を備え、回転式操作子23、タッチボタン7及び押下式スイッチ11の操作を検出し、制御部51に出力するものである。
表示処理部55は、制御部51の制御の下、タッチパネル6に各種情報を表示させるものである。また、音声処理部57は、制御部51の制御に従い、スピーカー59から音声を出力させるものである。
【0015】
記憶部53は、回転式操作子当接エリア41、端子移動エリア43、タッチ操作無効エリア45、目盛47の形状情報と、それぞれの相対位置関係の情報とを記憶するものである。この相対位置関係において、回転式操作子当接エリア41の小径の円すなわち端子39の当接部は端子移動エリア43の中央に位置する。
また、記憶部53は、回転式操作子23の操作対象を記憶し、端子移動エリア43内での端子39の移動量および移動方向と、回転式操作子23の操作対象の増減量との関係を記憶するものである。記憶部53は、例えば、端子39を端子移動エリア43の左端から右端まで移動させたときの移動量および移動方向に対応する処理が、音量を0から最大音量まで増加させる処理であることを記憶する。
また、記憶部53は、回転式操作子23の取り付け位置が変更された直後、すなわち回転式操作子23が回転操作されておらず、端子39の当接部が端子移動エリア43の中央に位置する場合に、出力される所定の音量を記憶する。この所定の音量は、例えば最大音量の半分の音量である。
【0016】
制御部51は、車載装置1の各部を中枢的に制御するものであり、図示しないCPU、RAM、ROM等を含んで構成されている。
また、制御部51は、タッチパネル6から、端子移動エリア43内での端子39の移動に伴う信号が入力されたときに、端子39の移動量に応じた操作量だけ操作対象を変化させる処理を行うものである。
また、制御部51は、タッチパネル6からの回転式操作子23の位置検出信号を受けて、端子移動エリア43、タッチ操作無効エリア45および目盛47の位置を特定し、タッチ操作無効エリア45におけるタッチ操作を無効にする処理を行うとともに、表示パネル5に目盛47を表示させる処理を行うものである。
【0017】
図1および図5を参照し、回転式操作子23の位置を変更した後に、回転式操作子23により装置本体2を操作する手順を説明する。
まず、図1で実線示する位置において、ボルト17を緩めて支持部材19を本体枠4から離間させると、図5(A)に示すように軸部材25および端子39がタッチパネル6から離間する。このとき、支持部材19がボルト17の周りに回動可能かつ長孔21の長手方向にスライド可能となるうえ、T溝ナット15およびボルト17がT溝13に沿ってスライド可能となる。すなわち、タッチパネル6上における回転式操作子23の取り付け位置を自由に変更可能となる。
ついで、支持部材19を図1で破線示する位置に移動させた後、ボルト17を締めこむと、図5(B)に示すように、支持部材19が本体枠4に固定されて回転式操作子23が位置決めされるとともに、軸部材25の底面および端子39の先端がタッチパネル6に当接して回転式操作子当接エリア41が形成される。
【0018】
ところで、本実施形態では、制御部51は、所定の時間間隔で、回転式操作子23の位置が変更されたか否かを判定する処理を行っており、回転式操作子23の位置が変更されたときに、自動的に回転式操作子23の取り付け位置を特定する処理を行う。この判定処理において、制御部51は、まず、タッチパネル6の検出結果と、記憶部53に記憶されている回転式操作子当接エリア41の形状情報とを比較することにより、回転式操作子当接エリア41の位置を特定する。そして、前回の、回転式操作子当接エリア41の位置特定結果と比較することにより、回転式操作子23の位置が変更されたか否かを判定する。
したがって、図1で実線示する位置から図1で破線示する位置に回転式操作子23の取り付け位置が変更されたときには、制御部51は、回転式操作子23の位置が変更されたと判定し、以下の処理を実行する。
【0019】
まず、制御部51は、回転式操作子当接エリア41の位置と、記憶部53に記憶されている回転式操作子当接エリア41と端子移動エリア43との相対位置関係の情報とを比較することにより、端子移動エリア43の位置を特定する。
次に、制御部51は、端子移動エリア43に沿う所定幅の領域をタッチ操作無効エリア45として、タッチ操作無効エリア45のタッチ操作を無効とする処理を行う。
また、制御部51は、回転式操作子当接エリア41の位置と、記憶部53に記憶されている回転式操作子当接エリア41と目盛47との相対位置関係の情報とを比較し、目盛47の位置を特定した後、表示処理部55を制御して、目盛47を表示させる。
さらに、制御部51は、記憶部53に記憶されている所定の音量、例えば最大音量の半分の音量を出力させる。
【0020】
そして、図1で破線示する変更後の位置で回転式操作子23が回転操作されると、回転操作に伴って端子39がタッチパネル6上を移動する。
このとき制御部51は、タッチパネル6からの信号に基づいて、端子移動エリア43内での端子39の移動量および移動方向を特定する。ついで制御部51は、記憶部53に記憶されている、端子移動エリア43内での端子39の移動量および移動方向と、回転式操作子23の操作対象の増減量との関係の情報を参照して、回転式操作子23の操作対象すなわち音量を端子39の移動量および移動方向に応じて変化させる処理を行う。
【0021】
なお、回転式操作子23の位置変更後にタッチパネル6上のタッチボタン7の再配置処理を行ってもよい。例えば、位置変更後の回転式操作子23の取り付け位置に表示されていたタッチボタン7を、位置変更前の回転式操作子23の取り付け位置に表示する。これにより、回転式操作子23の位置変更後においても、位置変更前に表示されていた全てのタッチボタン7を操作可能とできるので、操作性を確保することができる。
【0022】
本実施形態によれば、操作性の特に良好な回転式操作子23を、表示パネル5の表示面上に設ける構成としたので、手探りでも容易に操作することができ、操作性が向上する。
また、本実施形態によれば、表示パネル5にタッチパネル6を設け、回転式操作子23にはタッチパネル6に当接し回転操作に伴ってタッチパネル6上を移動する端子39を設け、端子39のタッチパネル6上の移動を検知して装置本体2を操作する構成としたので、回転式操作子23と装置本体2とを接続する電線などが無くても、回転式操作子23の回転操作により、装置本体2を操作することができ、デザインの自由度が向上し意匠性が向上する。
【0023】
また、本実施形態によれば、回転式操作子23の取り付け位置が変更された場合に、変更後の取り付け位置に基づいて、表示パネル5上での端子39の移動範囲である端子移動エリア43を特定し、端子移動エリア43内での端子39の移動を検知して装置本体2を操作する構成としたので、回転式操作子23の位置をユーザーが操作し易い位置に変更することができ、使い勝手を向上させることができる。
【0024】
また、本実施形態によれば、回転式操作子23を支持し、装置本体2の正面に設けられた本体枠4に位置変更可能に設けられた支持部材19と、支持部材19を本体枠4に位置変更不能に固定するボルト17およびT溝ナット15を備える構成としたので、操作中に回転式操作子23の位置ずれを生じることが無く、タッチボタン7が回転式操作子23に近接して配置されていても、回転式操作子23の回転操作によりタッチボタン7が誤操作されるおそれが無い。このため、回転式操作子23に近接してタッチボタン7を配置することができ、タッチボタン7の配置自由度を向上させることができる。さらに、ボルト17を緩めることにより支持部材19を位置変更可能とすることができるので、いったん回転式操作子23を位置決めした後であっても、簡単に回転式操作子23の位置を変更して再び位置決めすることができる。
【0025】
また、本実施形態によれば、変更後の回転式操作子23の取り付け位置に基づいて、表示パネル5上での端子39の移動範囲である端子移動エリア43を特定し、回転式操作子23の周囲の、端子移動エリア43に沿う所定幅の円弧状領域に、装置本体2の操作量を表す目盛47が表示される構成としたので、回転式操作子23の取り付け位置をタッチパネル6上で変更した場合でも、装置本体2の操作量を表す目盛47の表示位置が、回転式操作子23の取り付け位置の変更に追従して変更され、目盛47と回転式操作子23の表示位置ズレを防止し、操作量を容易かつ迅速に把握することができ目盛47を回転式操作子23の周囲に常に表示させることができる。
【0026】
<第2実施形態>
次いで、本発明の第2実施形態として、回転式操作子23を支持する支持部材19が装置本体2の外側に突出しないように構成した車載装置について説明する。
図6、図7は、本実施形態に係る車載装置100の構成を示す図である。なお、図6、図7において、第1実施形態で説明した部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0027】
図6、図7に示すように、本実施形態では、回転式操作子23を先端に支持した支持部材119の構成が第1実施形態の支持部材19の構成と大きく相違している。すなわち、第1実施形態では、支持部材19の長手方向の軸上に長孔21を設けて支持部材19の長手方向への移動を案内する構成とした。これに対して、本実施形態では、本体枠4のT溝13に沿って移動するボルト17に、支持部材119の基端119Aを軸支し、このボルト17を中心にして支持部材119を回動自在に構成している。
また支持部材119は、その基端119Aの端部が本体枠4の外側に突出しない位置に位置決めされた状態で当該基端119Aがボルト17に軸支されている。これにより、支持部材119を回動させ、或いはT溝13に沿ってスライドさせて、回転式操作子23の取り付け位置を表示パネル5の任意の位置に変更したとしても、支持部材119の基端119Aが装置本体2の外側に突出することがなく意匠性が向上する。また、支持部材119の基端119Aが装置本体2の外側に突出することがないから、当該基端119Aが装置本体2の周辺に位置する車両部品に干渉する虞も無い。
【0028】
上述した第1及び第2実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
上述した各実施形態では、一つの回転式操作子23をタッチパネル6に取り付ける例について説明したが、タッチパネル6に取り付ける操作子の数はこれに限定されず、二つ以上であっても良い。また、タッチパネル6に取り付ける操作子の種類は回転式操作子23に限定されず、回転式操作子23に代えてスライド式操作子を備える構成としてもよい。また、回転式操作子23の操作対象が音量である構成を例示したが、操作対象は、音量に限定されず、ラジオの選局や、エアコンの設定温度などであってもよい。
【0029】
また、上述した各実施形態では、所定の時間間隔で回転式操作子23の位置が変更されたか否かを判定する処理を行い、回転式操作子23の位置が変更されたときに、自動的に回転式操作子23の取り付け位置を特定する処理を行う構成を例示したが、これに限らない。すなわち、回転式操作子23の取り付け位置を特定する処理を実行させるためのタッチボタンを表示パネル5に設け、或いは押下式スイッチを本体枠4に設け、ユーザーが回転式操作子23の取り付け位置を変更した後に、タッチボタン、或いは押下式スイッチを操作したときにだけ回転式操作子23の取り付け位置を特定する処理を行う構成としても良い。
【0030】
また、車載装置1、100の一例としてオーディオ装置を例示したが、これに限らず、車両に搭載される装置であれば、ナビゲーション装置やハンズフリー通話装置等の任意の装置に本発明を適用することができる。なお、本発明において、車両には自動車や列車は勿論のこと飛行機や船舶等も含まれ、これらに搭載される装置に本発明を適用して実施することができる。
【符号の説明】
【0031】
1、100 車載装置
2 装置本体
4 本体枠
5 表示パネル
6 タッチパネル
7 タッチボタン
15 T溝ナット(固定手段)
17 ボルト(固定手段)
19、119 支持部材
119A 基端
23 回転式操作子
25 軸部材
33 操作部材
39 端子
41 回転式操作子当接エリア(取り付け位置)
43 端子移動エリア(端子の移動範囲)
49 操作部
51 制御部
53 記憶部
55 表示処理部
57 音声処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルを備えた車載装置において、
表示パネルの表示面上に装置本体を操作する回転式操作子またはスライド式操作子を配設したことを特徴とする車載装置。
【請求項2】
前記表示パネルにタッチパネルを設け、前記回転式操作子またはスライド式操作子には前記タッチパネルに当接し回転操作またはスライド操作に伴って当該タッチパネル上を移動する端子を設け、当該端子の前記タッチパネル上の移動を検知して前記装置本体を操作することを特徴とする請求項1に記載の車載装置。
【請求項3】
前記回転式操作子またはスライド式操作子の表示面上での位置を変更可能にしたことを特徴とする請求項2に記載の車載装置。
【請求項4】
変更後の前記回転式操作子またはスライド式操作子の取り付け位置に基づいて、前記表示パネル上での前記端子の移動範囲を特定し、当該移動範囲内での前記端子の移動を検知して前記装置本体を操作することを特徴とする請求項3に記載の車載装置。
【請求項5】
前記回転式操作子またはスライド式操作子を支持し、装置本体に位置変更可能に設けられた支持部材と、前記支持部材を装置本体に位置変更不能に固定する固定手段を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の車載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−35782(P2012−35782A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178518(P2010−178518)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】