説明

車載通信装置

【課題】車載通信装置において、車両から伝わる振動の影響を抑制しつつ、カードを適切な位置で保持できる簡素な構成を提供する。
【解決手段】ETC車載器10は、本体11と、ETCカードホルダ21と、カバー12と、カードクッション40と、を備える。カバー12は、本体11のカード挿入口14を覆う閉鎖位置とカード挿入口14を開放する開放位置との間で回動可能に本体11に取り付けられる。カードクッション40は、弾性変形可能に構成され、カバー12に配置される。そして、カバー12を閉鎖位置に移動させると、カードクッション40が、ETCカードホルダ21に挿入されているETCカード20における挿入方向と反対側のETCカード20の縁に接触し、挿入方向に当該ETCカード20を押し込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信を利用して所定の情報をやり取りするために車両に配置される車載通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ETC(Electronic Toll Collection)システムを利用するために車両に取り付けられるETC車載器(車載通信装置)において、識別情報等が記憶されたETCカードを差し込んで装着する構成が従来から知られている。料金所のETCゲートでは、ETCカードに記憶される識別情報等が無線通信を利用してやり取りされ、通行料金の支払者が特定される。この種のETC車載器を開示するものとして特許文献1及び特許文献2がある。
【0003】
特許文献1では、以下のように構成される車載通信端末装置としてのETC車載器が開示される。即ち、ETC車載器は、下ケースと、上ケースと、回路基板と、バックルと、を備える。下ケースは、ETCカードが載置される載置面を備える。上ケースは、下ケースに対して開閉自在に設けられる。回路基板は、下ケースに内蔵され、ETCカードに記憶された情報の読み出し、書き込みを行うICチップリードライト回路を備える。バックルは、下ケースに揺動自在に設けられ、上端部が上ケースに係合することにより、下ケース及び上ケースを閉塞状態で固定する。また、前記上ケースには、バックルを上ケースに係合したときに、バックルの上端部と上ケースの間に形成される隙間を遮蔽するリブが設けられる。
【0004】
特許文献2では、以下のように構成される車載通信装置としてのETC車載器が開示される。即ち、ETC車載器は、ケースと、蓋体と、シール部材と、を備える。前記ケースにおいては、車両の走行方向後方に向いた側面にカード挿入口が開口されている。前記蓋体は、前記ケースに揺動自在に設けられて前記カード挿入口を開閉するように構成される。前記シール部材は、前記蓋体の閉じ位置で前記カード挿入口の防水を確保する。そして、前記ケース内には、前記カード挿入口から挿脱されるカードに電気的に接続されるコネクタが配設された電子回路と、前記外部の通信局への情報の送受信を行うアンテナとが収納されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−323158号公報
【特許文献2】特開2008−305011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1で開示されるETC車載器は、上ケースを上方に回動させてETCカードの着脱を行うため、ETCカードの着脱時に本体内部が上方に大きく露出してしまう。自動2輪ではETC車載器が外部に取り付けられることもあるため、ETCカードの着脱時に雨や埃等が本体内部に入り込むおそれがあった。この点、特許文献2で開示されるETC車載器は、車両の走行方向後方に向いた側面にカード挿入口が開口されているため、ETCカードの着脱時に本体内部が大きく露出することがない。しかし、特許文献2では、ETCカードを保持するための機構として、ばね部材やカム等からなるカード保持取出機構を採用しているため、ETC車載器の構造が複雑化していた。ETC車載器を自動2輪に用いる場合は、車両からの振動が特に伝わり易いため、振動の影響を受けにくいシンプルな構造とすることが望まれていた。
【0007】
また、特許文献2の前記カード保持取出機構は、イジェクトボタンを押してETC車載器からETCカードを抜き取る構成を採用している。自動2輪の運転手はグローブを着用した状態で運転することが多く、イジェクトボタンのような小さなボタンはグローブをはめた状態では押しにくかった。
【0008】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車載通信装置において、車両から伝わる振動の影響を抑制しつつ、カードを適切な位置で保持できる簡素な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0010】
本発明の観点によれば、以下のように構成される車載通信装置が提供される。即ち、車載通信装置は、本体と、読取部と、カバーと、カード接触部と、を備える。前記本体は、無線通信を利用してやり取りされる情報が記憶されるカードの挿入口を有する。前記読取部は、前記挿入口から挿入された前記カードの情報を読み取る。前記カバーは、前記挿入口を覆う閉鎖位置と前記挿入口を開放する開放位置との間で移動可能に前記本体に取り付け可能に構成される。前記カード接触部は、弾性変形可能に構成され、前記カバーに1又は複数配置される。そして、前記カバーを閉鎖位置に移動させると、前記カード接触部が、前記読取部に挿入されているカードにおける挿入方向と反対側の縁に接触し、挿入方向に当該カードを押し込む。
【0011】
これにより、車両から伝わる振動等によって、読取部から離れる方向にカードが抜け出ようとした場合でも、カード接触部によってその動きを規制することができる。従って、カードが読取部から外れ、無線通信が適切に行われなくなる事態を効果的に防止できる。また、カード接触部の弾性力によってカードを押圧するという簡素な構成によって、読取部にカードを保持する機構を実現しているので、製造コストを低減できる。また、カバーを閉鎖位置に移動させると、カードが挿入方向に押し込まれて読取部の読取位置に自動的にセットされるので、カードが適切に挿入されていないことを原因とする読取部の読取エラーの発生を効果的に防止できる。
【0012】
前記の車載通信装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、車載通信装置は、本体内接触部を備える。前記本体内接触部は、弾性変形可能に構成され、前記本体の内部で前記カードの平面部分に接触する。また、前記本体内接触部は、前記読取部よりも前記挿入口側に配置される。
【0013】
これにより、読取部によって読み取られる部分に付着している水及び埃を本体内接触部によってカードから掻き取ることができ、読取部への水及び埃の侵入を効果的に防止できる。また、本体内接触部は弾性変形可能に構成されているので、本体からカードに伝わろうとするカードの厚み方向の振動を吸収できる。更に、本体内接触部とカードとの間に生じる摩擦力によって、読取部から離れる方向へのカードの移動を規制できる。
【0014】
前記の車載通信装置においては、前記開放位置のカバーは、当該カバーの端部が前記本体の外側でかつ前記挿入口よりも上方に位置する状態であり、この開放位置で前記カバーを保持する保持機構を備えることが好ましい。
【0015】
これにより、雨天時のカードの着脱作業において、挿入口から本体の内部に侵入しようとする雨をカバーによって遮ることができる。また、カバーが庇の役割を果たすので、挿入時にカードに付着する水量を低減することができる。
【0016】
前記の車載通信装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記カバーが少なくとも開放位置にあるときは、前記読取部に挿入された前記カードの一部が前記挿入口から出た状態となるように構成される。
【0017】
これにより、カバーを開放位置にして挿入口を露出させれば、カードの挿入口から出ている部分を手で掴んで引き出すという簡単な作業で、カードを本体から取り出すことができる。従って、作業者が例えばグローブ等を着用している場合であっても、車載通信装置からカードを抜き取る作業を容易に行うことができる。
【0018】
前記の車載通信装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記本体は、前記カードが前記読取部に挿入されたときに、当該カードの一部が前記挿入口から出た状態となるように構成されている。そして、前記閉鎖位置では、前記カードの前記挿入口から露出する部分が前記カバーに覆われるように構成されている。
【0019】
これにより、閉鎖位置では、カードの本体から出ている部分がカバーに覆われるので、雨天等でもカードに直接的に水が落下することがなく、カードの表面を伝って水が本体内に侵入する事態を効果的に防止できる。また、カードの挿入口から出ている部分を手で掴んで引き出せるので、カードの着脱作業も容易である。
【0020】
前記の車載通信装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記本体は、前記カードが前記読取部に挿入されたときに、当該カードの一部が前記挿入口から出た状態となるように構成されている。そして、前記車載通信装置は、前記閉鎖位置において、前記カバーの内側で、前記挿入口から露出する前記カードの少なくとも上方を覆うように、前記本体又は前記カバーから突出する内部突出壁を備える。
【0021】
これにより、カバーが閉鎖位置にあるときに水が当該カバーの内側に侵入した場合であっても、カードの上方を覆う内部突出壁によってカードへの水の落下を確実に防止できる。また、カードの挿入口から出ている部分を手で掴んで引き出せるので、カードの着脱作業も容易である。
【0022】
前記の車載通信装置においては、前記内部突出壁は、前記カードの前記挿入口から露出している部分の周囲を覆うように構成されることが好ましい。
【0023】
これにより、水が様々な方向からカバーの内側に侵入してきた場合でも、カードが水に濡れる事態を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るETC車載器の外観斜視図。
【図2】ETC車載器の側面図。
【図3】カバーが開放位置にあるときのETC車載器の正面図。
【図4】ETC車載器の内部構造を示した側面断面図。
【図5】閉鎖位置のカバーを内側から見た図。
【図6】カードクッションの近傍を示した拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るETC車載器10の外観斜視図である。図2は、ETC車載器10の側面図である。図3は、カバー12が開放位置にあるときのETC車載器10の正面図である。図4は、ETC車載器10の内部構造を示した側面断面図である。
【0026】
本実施形態のETC車載器10は、自動二輪に取り付けられて使用されるものであり、アンテナと一体型の車載通信装置である。このETC車載器10は、自動2輪のハンドルに適宜のステーを介して取り付けられることを想定して構成されている。自動二輪の運転手は、このETC車載器10にETCカード20を差し込むことで、ETCシステムを利用することができる。ETCカード20は、集積回路が組み込まれたICカードであり、通行料金の支払い者を特定するための識別情報が事前に記憶されている。以下に、本実施形態のETC車載器10の具体的な構成について説明する。
【0027】
図1に示すように、ETC車載器10は、ETCカード20を挿入可能な本体11と、本体11に挿入されるETCカード20を保護するカバー12と、を備えている。図2に示すように、本体11の上部は、ETCカード20の挿入方向に進むに従って下方に近づく流線形に形成されている。これによって、本体11の上面を通過する空気の抵抗を低減できるとともに、ETC車載器10の上面に水が溜まりにくい構造が実現されている。
【0028】
また、本体11の上面には、ETC車載器10の状態を表示するためのLEDランプ13が、運転手側から見たときに左右対称になるように2つ配置されている。2つのLEDランプ13の点灯、点滅等を組み合わせることで、電源のON/OFFやETCカード20の装着の有無等の各種の状態を運転手に通知することが可能になっている。本実施形態のETC車載器10は、LEDランプ13を覆うLEDカバー部73を備えており、LEDランプ13はLEDカバー部73に向けて光を出射するように構成されている。従って、運転手は、LEDカバー部73に照射された光によって、ETC車載器10の状態を確認することができる。
【0029】
図3に示すように、カバー12は、本体11の正面側上部に配置される2つの回動軸15を介して本体11に支持されている。これによって、カバー12は、本体11に対して上下方向に回動可能になっている。また、ETC車載器10は、ロック機構50と、保持機構60と、を備えている。ロック機構50は、ETCカード20を保護する閉鎖位置でカバー12を固定するためのものである。保持機構60は、ETCカード20の着脱作業を行うことができる開放位置(図2の鎖線位置及び図3に示す位置)でカバー12を保持するためのものである。
【0030】
図2の鎖線に示すように、カバー12を開放位置とした状態では、当該カバー12の端部は、カード挿入口14よりも上方であって、カード挿入口14よりも装置正面側(カード差込方向と反対側、本体11の外側)に位置している。また、本実施形態のカバー12は、開放位置では、その開口部が斜め下方を向いた状態になっている。従って、雨天時にカバーを開放位置で保持機構60によって保持したとしても、雨等がカバー12の内側に溜まりにくくなっている。
【0031】
図4に示すように、ロック機構50は、レバー部51と、爪部52と、トーションスプリング53と、を備えており、カバー12に配置されている。レバー部51は、カバー12に対して回動可能に取り付けられている。爪部52は、レバー部51と一体的に構成されており、当該レバー部51と一体的に回動するようになっている。トーションスプリング53は、その一端がレバー部51(爪部52)に接続されるとともに、他端がカバー12に接続されている。このトーションスプリング53によって、レバー部51は、爪部52の先端部がカバー12の内側に近づく方向に付勢されている。
【0032】
図2に示すように、本体11の下面には係止部55が形成されている。前記爪部52がこの係止部55に係止することで、カバー12が閉鎖位置でロックされる。ロック機構50のロックを解除する場合は、トーションスプリング53の付勢力に抗してレバー部51を引き上げるように回動させる。これによって、レバー部51と一体的に回動する爪部52が係止部55から離れる方向に移動し、爪部52と係止部55の係合(ロック)が解除される。
【0033】
また、本体11の下面であって、前記係止部55の近傍には、作業用凹部56が形成されている。図4に示すように、作業用凹部56は係止部55に隣接して配置されており、カバー12が閉鎖位置にあるときは爪部52の上方に位置するようになっている。従って、運転手は、前記レバー部51を指で引き上げる方法のほか、作業用凹部56に指を差し入れて爪部52を直接引き下げることでも、爪部52と係止部55との係合を解除してロック機構50のロックを解除することができる。
【0034】
次に、保持機構60について説明する。保持機構60は、カバー12に形成される開放位置用凹部及び回動用凹部と、本体11に形成される凸部と、によって構成されている。開放位置用凹部及び回動用凹部は、カバー12の一側の端部であって、回動軸15が挿通されている円筒状の部分(筒部12a)の周面に形成されている。一方、凸部は、本体11の上部であって、回動軸15の下方に形成されている。本実施形態では、カバー12が閉鎖位置及び回動状態にあるときは、前記凸部は前記回動用凹部に入った状態になる。一方、カバー12が開放位置にあるときは、前記凸部は開放位置用凹部に入った状態になる。この開放位置では、カバー12が自重によって下方に回転しようとしても、開放位置用凹部の内壁が凸部によって受け止められる形になり、カバー12のそれ以上の下方回動が規制される。
【0035】
また、本実施形態のカバー12は、少なくとも、開放位置用凹部及び回動用凹部が形成される部分が、弾性変形可能な適宜の樹脂によって構成されている。本実施形態では、この弾性変形を利用することによって、閉鎖位置と開放位置の間をカバー12が移動できるようになっている。より具体的には、カバー12の移動時には、回動用凹部と開放位置用凹部の間で相対的に凸になっている部分が弾性変形し(あるいは本体11側の凸部が弾性変形し)、当該部分が凸部を乗り越える形になるのである。これによって、作業者は、カバー12を回動させたい方向に一定以上の力を加えることによって、開放位置用凹部と開放位置用凹部の間の部分に凸部を乗り越えさせて、カバー12を開放位置と閉鎖位置の間で移動させることができるようになっている。
【0036】
なお、本実施形態のカバー12は、当該カバー12が自重によって開放位置から閉鎖位置側に自然落下しようとする力より、回動用凹部と開放位置用凹部の間の部分が凸部を乗り越えるために必要な力の方が若干大きくなるように構成されている。従って、カバー12が自然に閉じないように保持できる一方で、作業者がカバー12を手で開閉する場合のスムーズな操作性を確保することができる。
【0037】
図3に示すように、本実施形態のETC車載器10は、カバー12を開放位置とすることで、ETCカード20を装着するためのカード挿入口14が露出するようになっている。このカード挿入口14には、ガードパッキン34が配置されている。このガードパッキン34は、カード挿入口14の上部に配置されており、吸水性を有する弾性変形可能な素材によって構成されている。
【0038】
図3の正面図に示すように、カード挿入口14は、その上側の一部がガードパッキン34によって覆われている。カード挿入口14の下部には、ガードパッキン34に覆われていない、横に細長い隙間が形成されている。この隙間の上下方向の大きさは、差し込まれるETCカードの高さ(厚み)よりも小さく、かつ、隙間の長手方向の長さはETCカード20の幅方向の長さよりも長くなるように、カード挿入口14の大きさ及びガードパッキン34の大きさが設定されている。
【0039】
この構成で、ETCカード20をカード挿入口14に挿入すると、まずガードパッキン34がETCカード20の差込方向先頭部分によって挿入方向に押されることで、若干湾曲するように弾性変形する。更にETCカード20を押し込んでいくと、弾性変形しているガードパッキン34の下端部がETCカード20の上面に常に接触した状態で、当該ETCカード20が挿入方向奥側へ移動する。このとき、ETCカード20の上面に水分及び埃等が付着していても、水分は吸水性のあるガードパッキン34によって吸収され、埃等はその大半がガードパッキン34によって掻き取られる。また、隙間の高さがETCカード20の厚みよりも小さく構成されているので、ガードパッキン34の下端がETCカード20の上面に必ず当たるようになっている。加えて、カード挿入口14の開口面積の大部分がガードパッキン34によって覆われているので、カバー12が開放位置にあるときでも、雨や埃等が本体11の内部に入り込みにくくなっている。
【0040】
また、図3に示すように、ETC車載器10は、カード挿入口14の近傍に光を照射するための照明反射部80を備えている。この照明反射部80は、本体11の内部に配置される図略のLED素子の光を反射するための領域であり、前記LED素子の光が照射されることによって間接照明として機能する。図3に示すように、照明反射部80はカード挿入口14の中央部の下方に平面状に形成されている。また、図4に示すように、照明反射部80は、正面側に進むに従って下方に傾斜しており、カード挿入口14の正面側に光を効率的に反射できるようになっている。これにより、作業者(運転手)は、手元が暗い場合でも、照明を目印にしてETCカード20の着脱作業を容易に行うことが可能になっている。
【0041】
次に、ETC車載器10の内部構造について説明する。図4に示すように、本体11は、ETCカードホルダ21と、制御基板22と、防水シート35と、スクレイパー(本体内接触部)36と、を備えている。また、本体11の底部には、水溜め部37と、空気孔38が形成されている。
【0042】
ETCカードホルダ21は、ETCカード20の識別情報を読み取るための接点接触式のカードリーダ(読取部)を内部に有しており、このETCカードホルダ21にETCカード20の接点部分が差し込まれることで、ETCカード20の識別情報等が読み込まれる。
【0043】
ETCカードホルダ21の内部には、ETCカード20の挿入方向側の縁(端面)が接触する図略のストッパが配置されている。本実施形態では、ETCカード20が前記ストッパに接触する位置がETCカードホルダ21の読取位置になっている。なお、ETCカードホルダ21の読取位置にセットされたETCカード20は、その一部が本体11よりも外側にはみ出た状態で、ETCカードホルダ21に保持される。
【0044】
また、前記カードリーダは、読取位置のETCカード20の上方に位置するようにETCカードホルダ21内部で支持されている。従って、ETCカード20は、接点が配置される面を上方に向けた状態でカード挿入口14に挿入する必要がある。ETCカードホルダ21は、制御基板22に電気的に接続されており、ETCカードホルダ21が読み取った識別情報等は制御基板22に出力される。
【0045】
制御基板22は、ETCカードホルダ21が読み取った前記識別情報に基づいて料金所のETCゲートの無線通信を行うための制御及びLEDランプ13の制御等、ETC車載器10の各種の制御を行うためのものである。制御基板22にはアンテナパターン(アンテナ部)がプリントされており、このアンテナパターンによって料金所のETCゲート(外部機器)との通信を行う。図4に示すように、制御基板22は、平面部分が上下方向を向くようにして本体11に適宜の固定手段で固定されている。
【0046】
制御基板22の下面の一部には、防水シート35が固定されている。防水シート35は、本体11の内部に侵入した水分が制御基板22に接触することを防止するためのものであり、適宜の樹脂によって構成されている。この防水シート35は、カード挿入口14とETCカードホルダ21の間に配置されており、ネジ等によって制御基板22に固定されている。図4に示すように、ETCカード20を装着した状態では、前記防水シート35が当該ETCカード20の上方に位置するようになっている。
【0047】
スクレイパー36は、防水シート35の下面に固定されており、前記ETCカードホルダ21よりもカード挿入口14側に配置されている。このスクレイパー36は、下方に突出する突出壁36aを複数備えている。突出壁36aは、短手方向に延びる壁状に形成されており、その先端部分がETCカード20の上面に接触するように配置されている。なお、突出壁36aは、吸水性のある弾性変形可能な材料で構成されている。
【0048】
カード挿入口14から挿入されたETCカード20は、その上面が複数の突出壁36aに接触した状態でETCカードホルダ21に差し込まれることになる。従って、ガードパッキン34によって除去しきれなかった水及び埃等があったとしても、それらの異物がETCカードホルダ21に到達するまでにスクレイパー36によって確実に除去することができる。また、スクレイパー36が有する複数の突出壁36aがETCカード20に対して上方から接触する構成となっているので、スクレイパー36はETCカード20を上下方向で位置決めする機能も有しているということができる。
【0049】
水溜め部37は、本体11内に侵入した水や、スクレイパー36によってETCカード20から掻き落とされた水等が溜められる場所である。水溜め部37は、本体11下部の複数箇所に形成されている。図4に示すように、そのうちの一つは、スクレイパー36の下方に形成されている。そして、この水溜め部37を仕切る仕切り板37aの1つは、ETCカードホルダ21よりもカード挿入口14側に形成されている。
【0050】
空気孔38は、ほぼ密閉に近い状態で構成される本体11の内部が気温の変化によって負圧にならないようにするためのものであり、本体11内部と外部を接続している。この空気孔38によって、本体11の内部が負圧になって、カード挿入口14や、本体11の隙間近傍に吸引力が発生し、水分や埃等が本体11の内側に吸引されてしまう事態を効果的に防止できる。
【0051】
本実施形態においては、本体11側の空気孔38の口を覆うように防水透湿性素材で構成されたシート部材39が配置されている。シート部材39の防水透湿性素材としては、例えばゴアテックス(登録商標)を用いることができる。このように構成することで、空気孔38を通過しようとする水等が本体11の内部に侵入することを防止しつつ、空気のみが空気孔38を通過するようにすることができる。
【0052】
次に、カバー12の内側に形成される防水構造30について説明する。図5は、閉鎖位置のカバー12を内側から見た図である。図5に示すように、本実施形態のカバー12は、防水構造30と、カードクッション40と、を備えている。
【0053】
防水構造30は、閉鎖位置のカバー12において、内壁からETCカード20の挿入方向に突出する内部突出壁によって構成されている。図4及び図5に示すように、防水構造30は筒状に構成されており、その開口部は、角が丸められた略長方形状になっている。
【0054】
また、図3に示すように、本体11の正面側の端面にはフロントパッキン32が配置されている。図3に示すように、フロントパッキン32は、正面視において、カード挿入口14及びガードパッキン34を囲う枠状に形成されている。このフロントパッキン32は、前記防水構造30の端面の形状に対応しており、閉鎖位置において、防水構造30の端面と、フロントパッキン32が対面接触するようになっている。従って、カバー12が閉鎖位置にあるときは、防水構造30及びフロントパッキン32によって、カバー12の内側に閉鎖された空間が形成される。前記フロントパッキン32は弾性変形可能な部材によって構成されており、カバー12が閉鎖位置にあるときは、防水構造30の端面と密着した状態になる。図4に示すように、この防水構造30によって、カード挿入口14から本体11外側にはみ出ているETCカード20の上下左右が覆われる形になっている。
【0055】
また、本実施形態のフロントパッキン32は、本体11の正面側に形成される溝に嵌め込まれた状態で固定されている。なお、フロントパッキン32を固定する方法は、この方法に限定される訳ではない。例えば、リブ状に形成される突起部を本体11の正面側に形成し、この突起部にフロントパッキン32を支持させた状態で当該フロントパッキン32を本体11に適宜の手段で固定することもできる。また、上述した溝又はリブ等を形成せずに、本体11に直接的にフロントパッキン32を固定してもよい。
【0056】
また、防水構造30の上部には、傾斜部31が形成されている。図5に示すように、この傾斜部31は、防水構造30の幅方向の中心部が一番高く、前記幅方向の外側に近づくに従って高さが徐々に低くなる山のように形成されている。これによって、カバー12の内側に侵入した水が防水構造30の上部に落下したとしても、傾斜部31によって防水構造30の幅方向外側に流れていくことになり、カード挿入口14側への水の侵入を効果的に低減できるようになっている。
【0057】
次に、カードクッション40について説明する。図6は、カードクッション40の近傍を示した拡大断面図である。
【0058】
カードクッション40は、本体11に装着されたETCカード20の振動を緩和するためのものである。このカードクッション40は、弾性変形可能な部材によって構成されており、カバー12の内側に配置されている。図5に示すように、本実施形態のカードクッション40は、防水構造30の内側に配置されている。また、カードクッション40は、その長手方向がETCカード20の短手方向の寸法よりも若干長く形成されており、ETCカード20の一側の端面の全域に接触するようになっている。
【0059】
ETCカード20をカード挿入口14に挿入した状態で、カバー12を開放位置から閉鎖位置に回動させると、カードクッション40が、ETCカード20の挿入方向と反対側の縁(端面)に接触する。ETCカード20は、閉鎖位置側に向かうカバー12の回動に伴って、挿入方向に押し込まれる。やがて、ETCカード20の挿入方向側の縁がETCカードホルダ21内の前記ストッパに接触し、ETCカード20がETCカードホルダ21にセットされた状態になる。なお、ここでいうETCカード20の縁とは、ETCカード20を厚み方向で見たときの平面部分の周囲であり、かつ、ETCカード20の厚み部分に相当する面(端面)のことをいう。
【0060】
図6に示すように、ETCカード20がETCカードホルダ21にセットされた状態では、カードクッション40がETCカード20の形状に応じて弾性変形し、ETCカード20の端部がカードクッション40に若干めり込む形になる。カードクッション40は、その上下方向ほぼ中央の部分によってETCカード20を押すように配置されているので、ETCカード20からの反力を受けるカードクッション40は、当該ETCカード20の端部を上下から押さえるような形状に弾性変形する。従って、ETCカード20の抜差し方向の振動のみならず、上下方向の振動もカードクッション40で吸収できるようになっている。
【0061】
カバー12が閉鎖位置にあるときは、ETCカード20はカードクッション40によって常に挿入方向に押圧されており、これによって、ETCカード20を常に適切な位置で保持することが可能になっている。例えば、カバー12が開放位置にある時点で、ETCカードホルダ21にETCカード20が適切にセットされていなかったとする。このような場合でも、カバー12を閉鎖位置に移動させるだけで、ETCカード20はカードクッション40によって挿入方向に押し込まれ、ETCカードホルダ21の適切な位置にセットされる。従って、運転手によるETCカード20の押込み不足を原因とする読取エラーの発生も効果的に抑制できる。
【0062】
以上に示したように、本実施形態のETC車載器10は、本体11と、ETCカードホルダ21と、カバー12と、カードクッション40と、を備える。本体11は、無線通信を利用して料金を支払うための情報が記憶されるETCカード20のカード挿入口14を有する。ETCカードホルダ21は、その内部に配置されるカードリーダによって、カード挿入口14から挿入されたETCカード20の情報を読み取る。カバー12は、カード挿入口14を覆う閉鎖位置とカード挿入口14を開放する開放位置との間で回動可能に本体11に取り付け可能に構成される。カードクッション40は、弾性変形可能に構成されており、カバー12に配置される。そして、カバー12を閉鎖位置に移動させると、カードクッション40は、ETCカードホルダ21にセットされているETCカード20における挿入方向と反対側の縁に接触し、挿入方向に当該ETCカード20を押し込む。
【0063】
これにより、車両から伝わる振動等によって、ETCカードホルダ21から離れる方向にETCカード20が抜け出ようとした場合でも、カードクッション40によってその動きを規制することができる。従って、ETCカード20がETCカードホルダ21から外れ、無線通信が適切に行われなくなる事態を効果的に防止できる。また、カードクッション40の弾性力によってETCカード20を押圧するという簡素な構成によって、ETCカードホルダ21にETCカード20を保持する機構を実現しているので、製造コストを低減できる。また、カバー12を閉鎖位置に移動させると、ETCカード20が挿入方向に押し込まれてカードリーダの読取位置に自動的にセットされるので、ETCカード20が適切に挿入されていないことを原因とするカードリーダの読取エラーの発生を効果的に防止できる。
【0064】
また、本実施形態のETC車載器10は、以下のように構成される。即ち、ETC車載器10は、スクレイパー36を備える。スクレイパー36は、弾性変形可能に構成されており、本体11の内部でETCカード20の平面部分に接触する。また、スクレイパー36は、ETCカードホルダ21よりもカード挿入口14側に配置される。
【0065】
これにより、ETCカードホルダ21によって読み取られる部分に付着している水及び埃をスクレイパー36によってETCカード20から掻き取ることができ、ETCカードホルダ21への水及び埃の侵入を効果的に防止できる。また、スクレイパー36は弾性変形可能に構成されているので、本体11からETCカード20に伝わろうとするETCカード20の厚み方向の振動を吸収できる。更に、スクレイパー36とETCカード20との間に生じる摩擦力によって、ETCカードホルダ21から離れる方向へのETCカード20の移動を規制できる。
【0066】
また、本実施形態のETC車載器10は、開放位置のカバー12は、当該カバー12の端部が本体11の外側でかつカード挿入口14よりも上方に位置する状態であり、この開放位置でカバー12を保持する保持機構60を備える。
【0067】
これにより、雨天時のETCカード20の着脱作業において、カード挿入口14から本体11の内部に侵入しようとする雨をカバー12によって遮ることができる。また、カバー12が庇の役割を果たすので、挿入時にETCカード20に付着する水量を低減することができる。
【0068】
また、本実施形態のETC車載器10は、以下のように構成される。即ち、本体11は、カバー12が開放位置にあるときも閉鎖位置にあるときも、ETCカードホルダ21にセットされたETCカード20の一部がカード挿入口14から出た状態となるように構成される。
【0069】
これにより、カバー12を開放位置にしてカード挿入口14を露出させれば、ETCカード20のカード挿入口14から出ている部分を手で掴んで引き出すという簡単な作業で、ETCカード20を本体11から取り出すことができる。従って、運転手が例えばグローブ等を着用している場合であっても、ETC車載器10からETCカード20を抜き取る作業を容易に行うことができる。
【0070】
また、本実施形態のETC車載器10は、以下のように構成される。即ち、本体11は、ETCカード20がETCカードホルダ21にセットされたときに、当該ETCカード20の一部がカード挿入口14から出た状態となるように構成されている。そして、前記閉鎖位置では、ETCカード20のカード挿入口14から露出する部分がカバー12に覆われるように構成されている。
【0071】
これにより、閉鎖位置では、ETCカード20の本体11から出ている部分がカバー12に覆われるので、雨天等でもETCカード20に直接的に水が落下することがなく、ETCカード20の表面を伝って水が本体11内に侵入する事態を効果的に防止できる。
【0072】
また、本実施形態のETC車載器10は、以下のように構成される。即ち、ETC車載器10は、閉鎖位置において、カバー12の内側で、カード挿入口14から露出するETCカード20の少なくとも上方を覆うように、カバー12から突出する防水構造(内部突出壁)30を備える。
【0073】
これにより、カバー12が閉鎖位置にあるときに、水が当該カバー12の内側に侵入した場合であっても、ETCカード20の上方を覆う防水構造30によってETCカード20への水の落下を確実に防止できる。
【0074】
また、本実施形態のETC車載器10において、防水構造30は、ETCカード20のカード挿入口14から露出している部分を覆うように構成される。
【0075】
これにより、水が様々な方向からカバー12の内側に侵入してきた場合でも、ETCカード20が水に濡れる事態を確実に防止できる。
【0076】
以上に本発明の実施形態を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。
【0077】
カードクッション40の構成は、上記実施形態の構成に限らず、事情に応じて適宜変更することができる。例えば、カードクッション40に溝を形成し、この溝部分にETCカード20の縁が接触するように構成することもできる。溝部分にETCカード20が挟持されることによって、上下方向の振動によって生じるETCカード20の上下の揺動を効果的に抑制することができる。溝の断面形状としては、側面視において、I字、U字及びV字を横向きにした形状等が考えられる。
【0078】
また、カードクッション40を1つではなく複数配置する構成に変更することができる。例えば、カードクッションの小片をETCカード20の短手方向に並列配置し、カバー12が閉鎖位置にあるきは、ETCカード20が複数のカードクッションに接触するように構成することができる。
【0079】
防水構造30をカバー12ではなく本体11に配置することもできる。また、カードが濡れる事態を確実に防止するという観点では、本実施形態の構成のように上下左右を覆うように防水構造30を構成することが好ましいものの、ETCカード20の上方のみを覆う屋根状に防水構造を構成することもできる。
【0080】
本体11のスクレイパー36と対向する位置に下部スクレイパーを配置し、ETCカード20の両面にスクレイパーが接触するように構成することもできる。
【0081】
本体11のガードパッキン34は、カード挿入口14の上部に取り付けられているが、カード挿入口14の下部に取り付けることもできる。また、カード挿入口14の上部と下部の両方にガードパッキン34を配置する構成にすることもできる。
【0082】
本体11の水溜め部37に、当該水溜め部37に溜まった水を外部に排出するための排出孔を形成することもできる。
【0083】
本体11の空気孔38及びシート部材39の配置位置及び配置数は、事情に応じて適宜変更することができる。更に、空気孔38及びシート部材39を本実施形態から省略することも可能である。
【0084】
LEDランプ13は、事情に応じて適宜変更することができる。例えば、本体11の左右方向の側面にLEDランプ13を配置することもできる。
【0085】
ロック機構50は、カバー12を閉鎖位置で固定できる構成であれば、事情に応じて適宜変更することができる。例えば、ETC車載器10が錠前を備え、この錠前を鍵でロックすることによってカバー12を閉鎖位置で固定する構成を採用することができる。また、南京錠等のようなシリンダ錠によってカバー12を本体11に固定する構成を採用することもできる。
【0086】
保持機構60は、開放位置でカバー12を保持できる機構であれば、事情に応じて適宜変更することができる。例えば、バネ等の付勢手段によって開放位置でカバーを支持する機構や、摩擦力によってカバー12を開放位置で支持する機構を採用することができる。
【0087】
また、カバー12を透明又は半透明に構成することもできる。本実施形態のETC車載器10は、ETCカード20をカード挿入口14に装着した状態で、当該ETCカード20の一部がカード挿入口14から外部(カバー12の内側に)突出する構成である。従って、カバー12を透明又は半透明な材質で構成することによって、カバー12を閉鎖した状態としても、ETCカード20の差し忘れ及び抜き忘れをカバー越しに確認することができる。
【0088】
また、本実施形態のETC車載器10は、制御基板22に形成されるアンテナパターンによって無線通信を行うアンテナと一体型の構成であるが、アンテナを別体とするETC車載器に変更することができる。また、本実施形態のETC車載器10は、自動2輪以外の自動4輪等の車両に取り付けて使用することもできる。
【0089】
また、本発明はETC車載器10に限定される訳ではない。無線通信を利用して外部機器と情報をやり取りするシステムを利用するために車両に配置される車載通信装置であれば、本発明の構成を適用することができる。例えば、ETCカードを用いてETCシステムを利用する機能を有するカーナビゲーション装置に、本発明の構成を適用することができる。
【符号の説明】
【0090】
10 ETC車載器(車載通信装置)
11 本体
12 カバー
14 カード挿入口(挿入口)
20 ETCカード(カード)
21 ETCカードホルダ
36 スクレイパー(本体内接触部)
40 カードクッション(カード接触部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信を利用してやり取りされる情報が記憶されるカードの挿入口を有する本体と、
前記挿入口から挿入された前記カードの情報を読み取る読取部と、
前記挿入口を覆う閉鎖位置と前記挿入口を開放する開放位置との間で移動可能に前記本体に取り付け可能なカバーと、
弾性変形可能に構成され、前記カバーに配置される1又は複数のカード接触部と、
を備え、
前記カバーを閉鎖位置に移動させると、前記カード接触部が、前記読取部に挿入されているカードにおける挿入方向と反対側の前記カードの縁に接触し、挿入方向に当該カードを押し込むことを特徴とする車載通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載通信装置であって、
弾性変形可能に構成され、前記本体の内部で前記カードの平面部分に接触する本体内接触部を備え、
前記本体内接触部は、前記読取部よりも前記挿入口側に配置されることを特徴とする車載通信装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車載通信装置であって、
前記開放位置のカバーは、当該カバーの端部が前記本体の外側でかつ前記挿入口よりも上方に位置する状態であり、
この開放位置で前記カバーを保持する保持機構を備えることを特徴とする車載通信装置。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の車載通信装置であって、
前記本体は、前記カバーが少なくとも開放位置にあるときは、前記読取部に挿入された前記カードの一部が前記挿入口から出た状態となるように構成されることを特徴とする車載通信装置。
【請求項5】
請求項1から4までの何れか一項に記載の車載通信装置であって、
前記本体は、前記カードが前記読取部に挿入されたときに、当該カードの一部が前記挿入口から出た状態となるように構成されており、
前記閉鎖位置では、前記カードの前記挿入口から露出する部分が前記カバーに覆われることを特徴とする車載通信装置。
【請求項6】
請求項1から5までの何れか一項に記載の車載通信装置であって、
前記本体は、前記カードが前記読取部に挿入されたときに、当該カードの一部が前記挿入口から出た状態となるように構成されており、
前記閉鎖位置において、前記カバーの内側で、前記挿入口から露出する前記カードの少なくとも上方を覆うように、前記本体又は前記カバーから突出する内部突出壁を備えることを特徴とする車載通信装置。
【請求項7】
請求項6に記載の車載通信装置であって、
前記内部突出壁は、前記カードの前記挿入口から露出している部分の周囲を覆うように構成されることを特徴とする車載通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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