説明

車輛の信号灯装置

【目的】 本考案の車輛の信号灯装置は、走行中の車輛がブレーキをかけている時とかけていない時を、信号灯の点灯方式を異なる様に区別して表示することを目的とする。
【構成】 一個の安定化電源電圧供給器10と、一個の発振器20と、一個の計数器30と、二個の計数制御器40と、一個の暗号解読器50と、一個のアンドゲート60と、一個の制御器70と、複数の信号灯80とで組み合わせて構成され、複数の信号灯80をして単一灯で順番に左から右に点滅式に点灯して、車輛が電源をオンにした時と、走行中の時を表示し、複数の信号灯を全部一緒に連続的に点灯して、ブレーキをかけていることを表示するものである。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は車輛の信号灯装置に係り、特に自動車に設置して、車輛の走行中或いは電源をオンにした時の信号灯とブレーキをかけた時の信号灯を異なる点灯方式で表示して、後方に走っている車輛に警戒的表示を与えて、交通の安全を計る車輛の信号灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車輛の信号灯には二種類あって、その中一種類は複数の信号灯を一列に並べて、一個ずつ左から右に順番にある時間の間隔を隔てて点滅され、それで車が走行中であることを表示するもので、別の一種類はブレーキをかけた時に点灯されるブレーキランプである。この二種類の信号灯は車輛走行中の安全性に勿論効果がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、両者は別々に設置するので、そのコストが比較的高くつき、ブレーキをかけた時は両者が一緒に点灯されるから、走行中の信号灯とブレーキをかける信号を切り離せないので、信号の効果が落ちるという問題があった。
そこで、車輛が走行中を表示する信号灯とブレーキをかけた時を表示する信号
灯とは同一の複数のランプを持つ信号灯で以て、異なる点滅方式でそれを区別する必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
車輛の走行中を表示する点滅式複数信号灯に一個の暗号解読器を接続し、この暗号解読器と信号灯の間に一個のアンドゲートを接続し、このアンドゲートの一ピンは暗号解読器と接続し、又アンドゲートの別のピンは一個の制御器と接続し、この制御器はブレーキをかけた時にオンになる様にする。それでブレーキをかけられてない時、例えば車輛が停止中に電源をオンにした時と車輛が走行中の時、この制御器はオフの状態になっていて、それでアンドゲートは高電位を受けて、信号灯は一個ずつ順番に点滅式に点灯される。但しブレーキをかけた時には、この制御器はオンの状態になり、それでアンドゲートは一低電位を受けて、信号
灯は全部連続的に点灯される。それで信号灯は異なる二種の点灯方式で以て、車輛が走行中にブレーキをかけた時とかけてない時を区別表示する様にする。
【0005】
【実施例】
本考案の車輛の信号灯装置は図1と図2が示す様に、一個の安定化電源電圧供給器10を含み、本装置に必要な電源を供給すると共に、その電圧を安定化させる効能を持つ。又一個の発振器20を含み、この発振器20は一種のパルスを発生して、信号灯が点滅する速度を調節する。又一個の計数器30を含み、この計数器30は4桁の数字を持つ。又二個の計数制御器40を含み、この計数制御器40は前記計数器30のプラス計数とマイナス計数を制御する。更に一個の暗号
解読器50を含み、前記計数器30の4桁数字を16ビットに変換して出力し、その16ビットの出力は其の中の一個を低電位に選択し、其の他は皆高電位にする。
【0006】
本考案の主要改良点は、一個のアンドゲート60と一個の制御器70を設置したことで、アンドゲート60はその一ピンを前記暗号解読器50と接続し、それでその後に接続してある複数のLEDで組み合わせてある信号灯80が全部連続的に点灯されるか、或いは一個ずつ順番に左から右へある時間の間隔を隔てて点滅式に点灯するかを制御する。前記制御器70はトランジスタ或いはリレーを使用できて、本実施例ではトランジスタを使用している。このトランジスタ制御器70はそのコレクタをアンドゲート60の別の一ピンと接続され、そのエミッタは接地され、そのベースは車輛のブレーキ90と接続されてその制御を受ける。
もしもブレーキ90がかけられた時には、ベースは正の電圧を受けて、制御器70はオンになる。
【0007】
図1と図2は上述の信号灯装置を組み合わせ接続した回路図を示し、この装置を使用する時、 (1) 停止している車輛がその電源をオンにしたら、発振器20が作動してパルスを発生し、このパルス信号を計数器30に送って計数させる。二個の計数制御器40は計数器30をプラス或いはマイナスに計数させる。次に計数器30はその信号を暗号解読器50に送って解読させる。暗号解読器50は解読する時にただ一個のビットを低電位に選択し、其の他のビットは皆高電位にさせる。又制御器70は車のブレーキが未だかけられてないのでオンにならず、アンドゲート60は信号灯80をして、一個ずつ順序的点滅式に点灯させる。
【0008】
(2) もしも走行中の車輛がブレーキをかけたら、トランジスタ制御器70はそのベースがプラス電圧を受けてオンになり、アンドゲート60は制御器70の入力低電位を受けて、その出力を皆低電位にさせて、それで信号灯80はそのすべてのLEDが一緒に連続的に点灯される。又かけられているブレーキが離されたら、信号灯80は単一LEDの順序点滅式の点灯に戻る。
【0009】
上述の説明から了解できる様に、本考案の中の暗号解読器50と信号灯80の間に接続されたアンドゲート60の作用により、車輛が停車中にその電源をオンにした時と車輛が走行中の状態の時は、信号灯80は単一LEDの順序的点滅式点灯をなし、車輛のブレーキがかけられた時は、信号灯80は全LEDの連続点灯をする。それで信号灯80の二種の異なる点灯方式により、車輛が走行中の状態にあるか、或いはブレーキをかけた状態にあるかを区別表示して、安全性を高めることができる。
【0010】
【考案の効果】
本考案の車輛の信号灯装置は、従来使用されている第三ブレーキ信号灯と異なる方式で車輛がブレーキをかけたか否かを表示する新しい方式であって、自動車の走行中の安全性を高めることができる実用性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本案の車輛の信号灯装置の実施例の電気回路図である。
【図2】本案の車輛の信号灯装置の実施例のブロック図である。
【符号の説明】
10 安定化電源電圧供給器
20 発振器
30 計数器
40 計数制御器
50 暗号解読器
60 アンドゲート
70 制御器
80 信号灯

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 電気を供給し、且つその電圧を安定化させる一個の安定化電源電圧供給器と、パルス波形を発生して、それで以て車輛が走行中であることを表示する信号灯が点滅する速度を調整する一個の発振器と、一個の計数器と、前記計数器をプラス或いはマイナスに計数させるかを制御する二個の計数制御器と、前記各計数器から来る信号を受けて、その複数の出力ビットの中の1ビットを低電位に、其の他のビットは皆高電位にさせる一個の暗号解読器と、複数のランプを持ち、前記暗号解読器の出力により制御される信号灯と、前記暗号解読器と前記信号灯の間に一個のアンドゲートを挿入接続し、このアンドゲートの一ピンは車のブレーキをかけた時にオンとなる一個の制御器と接続し、この制御器がオンになった時は一低電位を前記アンドゲートに伝達して、それで前記アンドゲートは前記信号灯の全部のランプを連続的に点灯させ、電源をオンにした時或いは車が走行中にブレーキをかけてない状態の時は、前記制御器はオフになっていて、それで前記信号灯をしてただ単一灯だけある時間の間隔を隔てて、順番に左から右に点滅式に点灯させて、車の二種の走行状況を異なる点灯方式で区別表示することを特徴とする車輛の信号灯装置。
【請求項2】 前記制御器はトランジスタを使用している請求項1記載の車輛の信号灯装置。
【請求項3】 前記制御器はリレーを使用している請求項1記載の車輛の信号灯装置。

【図1】
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【図2】
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【登録番号】第3015019号
【登録日】平成7年(1995)6月14日
【発行日】平成7年(1995)8月29日
【考案の名称】車輛の信号灯装置
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平7−907
【出願日】平成7年(1995)2月22日
【出願人】(594156318)