説明

軌道走行アダプタ

【課題】渡り線の一時的な敷設などを必要とすることなく、軌道走行車両を敷設途中の軌道の前端より前方に安定に位置させて作業させることができる軌道走行アダプタを提供する。
【解決手段】軌道走行アダプタ10は、前側車輪13を敷設途中の本線軌道Rの前端近傍に位置させることで、メインフレーム12の前端を本線軌道Rの前端より前方に位置するが、この前方に突出したメインフレーム12の前端をアウトリガ機構15によりトンネル床面Tfに対して安定される。この状態でスライドレール16により支持されているレールジャンボ1がメインフレーム12の前端近傍まで移動されると、そのレールジャンボ1は敷設途中の本線軌道Rの前端より前方に位置する。このため、渡り線の一時的な敷設などを必要とすることなく、レールジャンボ1を敷設途中の本線軌道Rの前端より前方に安定に位置させて作業させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道を走行する軌道走行車両を積載して軌道を走行する軌道走行アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、いわゆる鉄道車両が走行する軌道を敷設するとき、トンネル施工が必要となることがある。このような場合、例えば、鉱山などの小断面のトンネル施工には、坑内に敷設した軌道上を走行する軌道走行車両が用いられる。
【0003】
このような軌道走行車両であるレールジャンボ1は、図4および図5に示すように、車両フレーム2に少なくとも前後二列の軌道走行輪3が回転自在に軸支されており、この軌道走行輪3が車両フレーム2を支持して軌道上を転動する。
【0004】
この車両フレーム2には、削孔ブーム4、チャージングブーム7、アウトリガ機構15、および油圧パック9、が搭載されている。削孔ブーム4の先端には削岩機6を前後進可能に搭載したガイドシェル5が設けられている。チャージングブーム7の先端にはチャージングケージ8が設けられている。
【0005】
レールジャンボ1は、トンネル床面Tfに敷設された軌道上を走行し、トンネル壁面Twに削孔作業を行う。しかし、このようなレールジャンボ1は、狭隘な坑内での作業に対応するために同じく軌道上を走行するガントリージャンボのような大掛かりな門型のフレームを備えてはおらず、従って、軌道の自動延出装置はもちろんのこと、軌道走行輪3を駆動する駆動手段さえも備えない場合が多い。
【0006】
このようなレールジャンボ1を使用する作業現場では、切羽を掘進するのに付随して軌道を継足していくが、その後の坑内作業に便利なように複線の本線軌道Rを敷設する。しかし、削孔作業時にはレールジャンボ1は坑内の中央に位置決めするので複線は必要ないことから、本線を施設する前に渡り線R’と呼ばれる簡易的な軌道を敷設してから本線軌道Rに設置し直すという作業が行われる。
【0007】
渡り線R’は、1スパンが2m程度の単線で、レールジャンボ1の削孔ブーム4にワイヤロープWrを掛け回して釣上げ搬入し、位置合わせの後に既設の本線軌道Rとペーシモールで締結する。
【0008】
この渡り線R’を連結した後にレールジャンボ1を前進させ、トンネル壁面Twへロックボルトやケーシングを施工してから、別途荷役装置等を用いて渡り線R’を撤去し本線軌道Rを敷設する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭60−159095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述の特許文献1などの技術では、自走もできず、かつ、本来荷役作業に適さないレールジャンボ1を用いて渡り線R’を一旦敷設してから、他の荷役機械を用いて本線軌道Rに敷設し直す必要があり、その作業効率が低い。また、渡り線R’を資材として携行しなければならないので、狭隘な坑内ではその保管場所の確保が困難である。
【0010】
この発明は上記の課題を解決するためのものであり、渡り線の施設を不要とする軌道走行車両の軌道走行アダプタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の軌道走行アダプタは、回転自在に軸支されていて路面に敷設されている軌道を転動する前側車輪と、前側車輪より後方で回転自在に軸支されていて軌道を転動する後側車輪と、前側車輪より前方まで形成されているメインフレームと、軌道を走行する軌道走行車両をメインフレームの前端近傍まで前後方向に移動自在に支持する車両支持機構と、メインフレームの前端近傍に配置されていて路面を接離自在に保持するアウトリガ機構と、を有する。
【0012】
従って、本発明の軌道走行アダプタでは、前側車輪と後側車輪で軌道を走行し、その前側車輪が敷設途中の軌道の前端近傍に位置した状態では、メインフレームの前端が軌道の前端より前方に位置することになる。このような状態でアウトリガ機構によりメインフレームの前端が路面に対して保持され、車両支持機構により支持されている軌道走行車両がメインフレームの前端近傍まで移動されると、その軌道走行車両は敷設途中の軌道の前端より前方に位置することになる。
【0013】
また、上述のような軌道走行アダプタにおいて、アウトリガ機構の少なくとも一部を軌道走行車両と共用してもよい。
【0014】
また、上述のような軌道走行アダプタにおいて、車両支持機構は、メインフレームに形成されていて軌道と同様に軌道走行車両を移動自在に支持するスライドレールを有してもよい。
【0015】
また、上述のような軌道走行アダプタにおいて、移動自在に支持された軌道走行車両を前後駆動する前後駆動機構を、さらに有してもよい。
【0016】
また、上述のような軌道走行アダプタにおいて、前後駆動機構は、軌道走行車両が発生する駆動力で作動してもよい。
【0017】
また、上述のような軌道走行アダプタにおいて、前後駆動機構は、油圧で伸縮して軌道走行車両を前後移動させる油圧シリンダと、軌道走行車両が駆動力として発生する油圧を油圧シリンダに供給する圧力供給機構とを、さらに有してもよい。
【0018】
なお、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の軌道走行アダプタでは、前側車輪を敷設途中の軌道の前端近傍に位置させることで、メインフレームの前端を軌道の前端より前方に位置させることができ、この前方に突出したメインフレームの前端をアウトリガ機構により路面に対して安定させることができる。このような状態で車両支持機構により支持されている軌道走行車両がメインフレームの前端近傍まで移動されると、その軌道走行車両は敷設途中の軌道の前端より前方に位置する。このため、渡り線の一時的な敷設などを必要とすることなく、軌道走行車両を敷設途中の軌道の前端より前方に安定に位置させて作業させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施の一形態を図1ないし図3を参照して以下に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態である軌道走行アダプタを装着した軌道走行車両の走行状態を示す側面図、図2は本発明の実施の形態である軌道走行アダプタを装着した軌道走行車両の削孔作業状態を示す側面図、図3は図1の正面図である。
【0022】
なお、図1および図2では、図中左方が装置前方、図中右方が装置後方、図中上方が装置上方、図中下方が装置下方となる。従って、以下では上述の方向を前提として説明する。
【0023】
本実施の形態の軌道走行アダプタ10は、回転自在に軸支されていて路面であるトンネル床面Tfに敷設されている本線軌道Rを転動する前側車輪13と、前側車輪13より後方で回転自在に軸支されていて本線軌道Rを転動する後側車輪14と、前側車輪13より前方まで形成されているメインフレーム12と、本線軌道Rを走行する軌道走行車両であるレールジャンボ1をメインフレーム12の前端近傍まで前後方向に移動自在に支持する車両支持機構であるスライドレール16と、メインフレーム12の前端近傍に配置されていてトンネル床面Tfを接離自在に保持するアウトリガ機構15と、を有する。
【0024】
本実施の形態の軌道走行アダプタ10は、アウトリガ機構15の少なくとも一部をレールジャンボ1と共用する。
【0025】
スライドレール16は、メインフレーム12に形成されていて本線軌道Rと同様にレールジャンボ1を移動自在に支持する。
【0026】
また、本実施の形態の軌道走行アダプタ10は、移動自在に支持されたレールジャンボ1を前後駆動する前後駆動機構であるスライド台車18を、さらに有する。スライド台車18は、レールジャンボ1が発生する駆動力で作動する。
【0027】
スライド台車18は、油圧で伸縮してレールジャンボ1を前後移動させる油圧シリンダ21と、レールジャンボ1が駆動力として発生する油圧を油圧シリンダ21に供給する圧力供給機構(図示せず)と、を有する。
【0028】
より具体的には、レールジャンボ1は、従来と同様に、車両フレーム2、軌道走行輪3、削孔ブーム4、チャージングブーム7、アウトリガ機構15、油圧パック9、等を備えている。削孔ブーム4の前端には削岩機6を前後進可能に搭載したガイドシェル5が設けられている。チャージングブーム7の前端にはチャージングケージ8が設けられている。
【0029】
本実施の形態の軌道走行アダプタ10は、トンネル床面Tfに敷設された本線軌道R上を移動可能な移動台車11と、移動台車11上を移動するスライド台車18と、を有する。
【0030】
移動台車11は、メインフレーム12と、メインフレーム12の中央部に設けた前側車輪13および後側車輪14と、メインフレーム12の前端に設けたアウトリガ機構15と、メインフレーム12の上面前方に設けたスライドレール16と、メインフレーム12上面後方に設けたガイドレール17と、を有する。
【0031】
スライド台車18は、スライドフレーム19と、スライドフレーム19に設けたガイドローラ20と、油圧シリンダ21と、を有する。スライドレール16は、レールジャンボ1の軌道走行輪3を、ガイドレール17はガイドローラ20を、それぞれ案内する。
【0032】
スライドフレーム19は、レールジャンボ1の車両フレーム2に着脱可能に構成されており、メインフレーム12の前端から前側車輪13までの距離はスライド台車18の移動量に相当する。
【0033】
油圧シリンダ21は、メインフレーム12とスライドフレーム19の間に接続され、レールジャンボ1の油圧パック9から供給される圧油を駆動源としている。また、アウトリガ機構15は、着脱してレールジャンボ1と共用可能となっており、図1はレールジャンボ1の前側のアウトリガ機構15を取り外し、メインフレーム12に装着した状態を示している。
【0034】
上述のような構成において、本実施の形態の軌道走行アダプタ10では、前側車輪13を敷設途中の本線軌道Rの前端近傍に位置させることで、メインフレーム12の前端を本線軌道Rの前端より前方に位置するが、この前方に突出したメインフレーム12の前端をアウトリガ機構15によりトンネル床面Tfに対して安定される。
【0035】
このような状態でスライドレール16により支持されているレールジャンボ1がメインフレーム12の前端近傍まで移動されると、そのレールジャンボ1は敷設途中の本線軌道Rの前端より前方に位置する。このため、渡り線の一時的な敷設などを必要とすることなく、レールジャンボ1を敷設途中の本線軌道Rの前端より前方に安定に位置させることができる。
【0036】
より具体的に、本実施の形態の軌道走行アダプタ10を用いてレールジャンボ1で坑内作業を行う手順を説明する。施工するのはトンネル壁面Twとトンネル床面Tfからなる小断面のトンネルである。
【0037】
まず、本線軌道Rに軌道走行アダプタ10を積載し、この軌道走行アダプタ10のスライドレール16にレールジャンボ1を積載する。このレールジャンボ1の前方のアウトリガ機構15を取り外し、軌道走行アダプタ10に装着する。
【0038】
さらに、レールジャンボ1に軌道走行アダプタ10のスライド台車18を連結し、このスライド台車18の油圧シリンダ21にレールジャンボ1の油圧パック9を配管(図示せず)で接続する。
【0039】
図1に示すように、軌道走行アダプタ10の移動時には、油圧シリンダ21が縮小することで、スライド台車18は移動台車11の後端に配置される。この状態ではレールジャンボ1の軌道走行輪3と軌道走行アダプタ10の前側車輪13および後側車輪14は相対する位置関係となる。
【0040】
このような状態で、レールジャンボ1を積載した軌道走行アダプタ10を、メインフレーム12の前端が本線軌道Rの前端より前方となる位置まで移動させ、アウトリガ機構15を張り出して固定する。
【0041】
油圧パック9から圧油を油圧シリンダ21に供給してレールジャンボ1をスライドレール16の前端まで移動させた後、削孔ブーム4で所定の発破パターンに則って位置決めしながら、切羽に削岩機6で発破孔の削孔を行い、チャージングケージ8で発破孔に爆薬を装填する。
【0042】
次に、スライド台車18を後退させアウトリガ機構15を格納し、軌道走行アダプタ10を一旦退避位置まで後退させてから発破した後、ズリ出し機械(図示略)でズリを搬出し、他の重機(図示略)によってトンネル床面Tfを整地する。
【0043】
切羽付近の環境が整ったら、前側車輪13が本線軌道Rの前端に達するまで軌道走行アダプタを前進させアウトリガ機構15を張り出して固定し、レールジャンボ1をスライドレール16の前端まで移動させる。
【0044】
この状態で削岩機6によりトンネル壁面Twへロックボルト挿入孔を削孔し、チャージングケージ8によりロックボルト挿入孔にロックボルトとケーシングを施工する。さらに、切羽に対して新たな発破孔を削孔し、切羽に削岩機6で発破孔の削孔を行い、チャージングケージ8で発破孔に爆薬を装填する。
【0045】
スライド台車18を後退させアウトリガ機構15を格納し、軌道走行アダプタ10を一旦退避位置まで後退させてから発破した後、ズリ出し機械(図示略)でズリを搬出し、他の重機(図示略)によってトンネル床面Tfを整地し、本線軌道Rを敷設する。
【0046】
以下、上記の作業を繰り返してトンネルを掘進していく。
【0047】
このように、軌道走行アダプタ10はレールジャンボ1を搭載して本線軌道R上を移動可能である。軌道走行アダプタ10のメインフレーム12は、その前端が本線軌道Rをオーバーハングして前方に突出することができる。
【0048】
このような状態でアウトリガ機構15を伸長すると、上述のようにオーバーハングしたメインフレーム12の前部を安定させることができ、レールジャンボ1を本線軌道Rの前端よりも前方へと安定に移動させることができる。従って、渡り線R’を敷設することなしに削孔作業を行えるので作業効率が向上する。
【0049】
上述のようにメインフレーム12を本線軌道Rの前端より前方まで突出させてレールジャンボ1を安定に移動させるためには、メインフレーム12の前端近傍にアウトリガ機構15が必須となる。
【0050】
しかし、本実施の形態の軌道走行アダプタ10では、上述のアウトリガ機構15の少なくとも一部をレールジャンボ1と共用する。このため、軌道走行アダプタ10に専用のアウトリガ機構15を装備しておく必要がなく、その設備コストを低減することが可能である。
【0051】
さらに、本実施の形態の軌道走行アダプタ10では、スライドレール16がメインフレーム12に形成されていて本線軌道Rと同様にレールジャンボ1を移動自在に支持する。
【0052】
このため、複線の本線軌道Rを敷設しないような小断面の坑道で作業する場合は、軌道走行アダプタ10を使用することなくレールジャンボ1を従来と同様に使用して作業することができるので、柔軟性が高い。
【0053】
また、本実施の形態の軌道走行アダプタ10では、上述のように移動自在に支持されたレールジャンボ1を前後駆動機構であるスライド台車18で前後駆動する。このため、自走しないレールジャンボ1を軌道走行アダプタ10上で自在に前後移動させることができる。
【0054】
それでいて、スライド台車18は、油圧で伸縮してレールジャンボ1を前後移動させる油圧シリンダ21と、レールジャンボ1が駆動力として発生する油圧を油圧シリンダ21に供給する圧力供給機構と、を有し、レールジャンボ1が発生する駆動力で作動する。
【0055】
従って、軌道走行アダプタ10に別途駆動源を設けることなく、積載したレールジャンボ1をスライド台車18とともに前後移動させることができるので、軌道走行アダプタ10の設備コストを上昇させることなくレールジャンボ1の作業性を向上させることが可能である。
【0056】
以上本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく形態は適宜変更が可能である。例えば、上記形態では自走しないレールジャンボ1を軌道走行アダプタ10のスライドレール16で移動自在に支持してスライド台車18で前後駆動することを例示した。
【0057】
しかし、レールジャンボが軌道走行アダプタ10のスライドレール16を自走してもよく、自走しないレールジャンボ1をスライド台車18以外の機構で前後駆動してもよい。例えば、軌道走行アダプタ10のスライドレール16で移動自在に支持したレールジャンボ1を油圧シリンダで直接に前後駆動することも不可能ではない。
【0058】
また、軌道走行アダプタ10のスライドレール16で移動自在に支持した大型のスライド台車(図示せず)にレールジャンボ1を積載し、そのスライド台車とともにレールジャンボ1を前後駆動させることも不可能ではない。
【0059】
さらに、上記形態ではスライド台車18を油圧シリンダ21で前後移動させることを例示した。しかし、スライド台車18をスプロケット−チェーン機構などで前後移動させてもよい。
【0060】
また、上記形態では軌道走行アダプタ10が自走しないことを例示した。しかし、前側車輪13および後側車輪14のいずれかに油圧モータを装備し、油圧パック9によって駆動させて自走式にするようなことも可能である。この場合でも軌道走行アダプタ10には駆動源を搭載する必要がないので、その構造を簡単とすることができる。
【0061】
なお、軌道走行アダプタ10に移設したアウトリガ機構15も、レールジャンボ1の油圧で駆動することができる。そこで、このアウトリガ機構15とスライド台車18との動作を連動させることも想定できる。
【0062】
つまり、軌道走行アダプタ10に移設したアウトリガ機構15が上昇した状態では、スライド台車18は後退した位置に保持されるようにし、アウトリガ機構15が下降した状態でないとスライド台車18が前後駆動されないようにすることで、作業の安全性を確実に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態である軌道走行アダプタを装着した軌道走行車両の走行状態を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態である軌道走行アダプタを装着した軌道走行車両の削孔作業状態を示す側面図である。
【図3】図1の正面図である。
【図4】従来の軌道走行車両の側面図である。
【図5】図4の正面図である。
【符号の説明】
【0064】
1 レールジャンボ
2 車両フレーム
3 軌道走行輪
4 削孔ブーム
5 ガイドシェル
6 削岩機
7 チャージングブーム
8 チャージングケージ
9 油圧パック
10 軌道走行アダプタ
11 移動台車
12 メインフレーム
13 前側車輪
14 後側車輪
15 アウトリガ機構
16 スライドレール
17 ガイドレール
18 スライド台車
19 スライドフレーム
20 ガイドローラ
21 油圧シリンダ
R 本線軌道
R’ 渡り線
Tf トンネル床面
Tw トンネル壁面
Wr ワイヤロープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在に軸支されていて路面に敷設されている軌道を転動する前側車輪と、
前記前側車輪より後方で回転自在に軸支されていて前記軌道を転動する後側車輪と、
前記前側車輪より前方まで形成されているメインフレームと、
前記軌道を走行する軌道走行車両を前記メインフレームの前端近傍まで前後方向に移動自在に支持する車両支持機構と、
前記メインフレームの前端近傍に配置されていて前記路面を接離自在に保持するアウトリガ機構と、
を有する軌道走行アダプタ。
【請求項2】
前記アウトリガ機構の少なくとも一部を前記軌道走行車両と共用する請求項1に記載の軌道走行アダプタ。
【請求項3】
前記車両支持機構は、前記メインフレームに形成されていて前記軌道と同様に前記軌道走行車両を移動自在に支持するスライドレールを有する請求項1または2に記載の軌道走行アダプタ。
【請求項4】
移動自在に支持された前記軌道走行車両を前後駆動する前後駆動機構を、さらに有する請求項1ないし3の何れか一項に記載の軌道走行アダプタ。
【請求項5】
前記前後駆動機構は、前記軌道走行車両が発生する駆動力で作動する請求項4に記載の軌道走行アダプタ。
【請求項6】
前記前後駆動機構は、油圧で伸縮して前記軌道走行車両を前後移動させる油圧シリンダと、前記軌道走行車両が前記駆動力として発生する前記油圧を前記油圧シリンダに供給する圧力供給機構と、を有する請求項5に記載の軌道走行アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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