説明

転送装置、クライアント装置、サーバ装置、再生装置および転送方法

【課題】サーバ装置からクライアント装置を介して再生装置に複数のコンテンツデータを順次に送信している間に、送信を中断した後、中断した時点から複数のコンテンツデータの送信を再開する。
【解決手段】クライアント装置100に接続された再生装置300に対してサーバ装置200からクライアント装置100を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、サーバ装置200から複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、受信部により順次に受信された複数のコンテンツデータを順次に再生装置300に転送する送信部と、送信部によりコンテンツデータが再生装置300に転送される度に、送信部により転送されたコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を記憶部により記憶されている送信対象リストから削除する制御部と、を備える、転送装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転送装置、クライアント装置、サーバ装置、再生装置および転送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータが担う役割をクライアント装置とサーバ装置とに分担させたクライアントサーバシステムが様々な場面において活用されている。クライアントサーバシステムにおいては、一般的に、ユーザがクライアント装置の画面を閲覧しながら所望の指示をクライアント装置に入力し、クライアント装置はユーザから入力された指示に応じた要求をサーバ装置に送信する。サーバ装置は、クライアント装置から送信された要求を受信し、その要求に応じた操作を実行し、実行して得られた結果をその要求に対する応答としてクライアント装置に返信する。
【0003】
クライアント装置とサーバ装置との間では様々な情報が送受信され得る。例えば、クライアント装置からサーバ装置に対してコンテンツデータの送信要求が送信されると、その送信要求に対する応答としてサーバ装置によって保持されているコンテンツデータがクライアント装置に送信されるクライアントサーバシステムが一般に知られている。
【0004】
また、コンテンツデータを再生することが可能な再生装置が普及している。再生装置がクライアント装置と接続することが可能である場合、再生装置による再生対象のコンテンツデータとしては、例えば、クライアント装置がサーバ装置から受信したコンテンツデータを再生装置に転送し、再生装置がクライアント装置により転送されたコンテンツデータを受信して保持したものを使用することが可能である。
【0005】
このような場合、例えば、サーバ装置により送信可能な複数のコンテンツデータのうちの一部については再生装置により既に保持されている可能性もある。再生装置により既に保持されているコンテンツデータについては、サーバ装置からクライアント装置を介して再生装置にダウンロードさせなくてもよいのが通例であるため、再生装置により既に保持されているコンテンツデータと再生装置により未だ保持されていないコンテンツデータとを区別できるような機能を提供すれば、ユーザの利便性が向上する。このような機能を提供するための手法については、様々なものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−42253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、例えば、上記した特許文献1に記載された技術によれば、サーバ装置からクライアント装置を介して再生装置に複数のコンテンツデータを順次に送信している間に、送信を中断した後、中断した時点から複数のコンテンツデータの送信を再開することはできないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、サーバ装置からクライアント装置を介して再生装置に複数のコンテンツデータを順次に送信している間に、送信を中断した後、中断した時点から複数のコンテンツデータの送信を再開することが可能な、新規かつ改良された技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある実施形態によれば、クライアント装置に接続された再生装置に対してサーバ装置から上記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、上記サーバ装置から上記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、上記受信部により順次に受信された上記複数のコンテンツデータを順次に上記再生装置に転送する送信部と、上記送信部により上記コンテンツデータが上記再生装置に転送される度に、上記送信部により転送された上記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を上記記憶部により記憶されている上記送信対象リストから削除する制御部と、を備える、転送装置が提供される。
【0010】
上記制御部は、上記記憶部により記憶されている上記送信対象リストから上記複数のコンテンツ識別情報を取得して上記複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成し、上記送信部は、上記制御部により生成された上記コンテンツ送信要求を上記サーバ装置に送信し、上記受信部は、上記コンテンツ送信要求に対する応答として、上記複数のコンテンツデータを上記サーバ装置から順次に受信することとしてもよい。
【0011】
上記受信部は、上記再生装置への上記複数のコンテンツデータの転送が中断された後、上記再生装置への上記複数のコンテンツデータの転送を再開する旨を示す再開要求を受信することが可能であり、上記制御部は、上記受信部により上記再開要求が受信された場合、上記コンテンツ識別情報を削除した後の上記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を取得し、取得した上記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成し、上記送信部は、上記制御部により生成された上記コンテンツ送信要求を上記サーバ装置に送信し、上記受信部は、上記コンテンツ送信要求に対する応答として、上記制御部により上記コンテンツ識別情報が削除された後の上記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応する1または複数のコンテンツデータを上記サーバ装置から順次に受信し、上記送信部は、上記受信部により順次に受信された上記1または複数のコンテンツデータを順次に上記再生装置に転送することとしてもよい。
【0012】
上記制御部は、上記受信部により上記再開要求が受信された場合、上記コンテンツ識別情報を削除した後の上記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を上記記憶部から取得し、取得した上記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成することとしてもよい。
【0013】
上記制御部は、上記コンテンツ識別情報を削除した後の上記送信対象リストを上記再生装置に保持させておき、上記受信部により上記再開要求が受信された場合、上記コンテンツ識別情報を削除した後の上記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を上記再生装置から取得し、取得した上記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成することとしてもよい。
【0014】
上記制御部は、上記コンテンツ識別情報を削除した後の上記送信対象リストを上記サーバ装置に保持させておき、上記受信部により上記再開要求が受信された場合、上記コンテンツ識別情報を削除した後の上記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を上記サーバ装置から取得し、取得した上記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成することとしてもよい。
【0015】
上記受信部は、上記再生装置への上記複数のコンテンツデータの転送を開始する旨を示す開始要求を受信することが可能であり、上記制御部は、上記受信部により上記開始要求が受信された場合、上記再生装置により保持されている1または複数のコンテンツデータの各々に対応する1または複数のコンテンツ識別情報を含む送信済みリストを取得し、上記送信済みリストに含まれるが上記送信対象リストに含まれないコンテンツ識別情報を検出し、検出した上記コンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータを上記再生装置から削除させ、上記送信部は、上記制御部により上記再生装置から上記コンテンツデータを削除させた後に、上記コンテンツ送信要求を上記サーバ装置に送信することとしてもよい。
【0016】
上記受信部は、上記サーバ装置において編集された上記送信対象リストを上記サーバ装置から受信し、上記記憶部は、上記受信部により受信された上記送信対象リストを記憶することとしてもよい。
【0017】
上記受信部は、上記サーバ装置における編集途中の送信対象リストを上記サーバ装置から受信することが可能であり、上記送信部は、上記受信部により上記編集途中の送信対象リストが受信された場合、上記受信部により受信された上記編集途中の送信対象リストを上記再生装置に送信することとしてもよい。
【0018】
上記制御部は、複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報が再生順に並べられてなるプレイリストを識別するためのプレイリスト識別情報が上記受信部により受信された上記送信対象リストに含まれている場合、上記プレイリスト識別情報により識別されるプレイリストを構成する上記複数のコンテンツ識別情報を取得し、取得した上記複数のコンテンツ識別情報を上記コンテンツ送信要求にさらに含めることとしてもよい。
【0019】
上記転送装置は、上記サーバ装置、上記クライアント装置および上記再生装置のうちのいずれかの内部に組み込まれていることとしてもよい。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、自装置に接続された再生装置に対してサーバ装置から自装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、上記サーバ装置から上記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、上記受信部により順次に受信された上記複数のコンテンツデータを順次に上記再生装置に転送する送信部と、上記送信部により上記コンテンツデータが上記再生装置に転送される度に、上記送信部により転送された上記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を上記記憶部により記憶されている上記送信対象リストから削除する制御部と、を備える、クライアント装置が提供される。
【0021】
本発明の他の実施形態によれば、クライアント装置に接続された再生装置に対して自装置から上記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、自装置から上記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、上記受信部により順次に受信された上記複数のコンテンツデータを順次に上記再生装置に転送する送信部と、上記送信部により上記コンテンツデータが上記再生装置に転送される度に、上記送信部により転送された上記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を上記記憶部により記憶されている上記送信対象リストから削除する制御部と、を備える、サーバ装置が提供される。
【0022】
本発明の他の実施形態によれば、クライアント装置に接続された自装置に対してサーバ装置から上記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、上記サーバ装置から上記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、上記受信部により順次に受信された上記複数のコンテンツデータを順次に自装置に転送する送信部と、上記送信部により上記コンテンツデータが自装置に転送される度に、上記送信部により転送された上記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を上記記憶部により記憶されている上記送信対象リストから削除する制御部と、を備える、再生装置が提供される。
【0023】
本発明の他の実施形態によれば、クライアント装置に接続された再生装置に対してサーバ装置から上記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶するステップと、上記サーバ装置から上記複数のコンテンツデータを順次に受信するステップと、順次に受信された上記複数のコンテンツデータを順次に上記再生装置に転送するステップと、上記コンテンツデータが上記再生装置に転送される度に、転送された上記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を、記憶されている上記送信対象リストから削除するステップと、を含む、転送方法が提供される。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明によれば、サーバ装置からクライアント装置を介して再生装置に複数のコンテンツデータを順次に送信している間に、送信を中断した後、中断した時点から複数のコンテンツデータの送信を再開することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るサーバ装置により保持されているコンテンツデータを他クライアント装置により使用する処理の流れを説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態に係る第1クライアント装置により保持されている各種情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る第1クライアント装置によりサーバ装置にコンテンツ識別情報を登録する処理の流れを説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態に係る第1クライアント装置によりサーバ装置にプレイリストを登録する処理の流れを説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態に係るサーバ装置に登録されたプレイリストに従って第2クライアント装置によりコンテンツデータを使用する処理の流れを説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態に係る第1クライアント装置の機能構成を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るサーバ装置の機能構成を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る第2クライアント装置の機能構成を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る各装置により提供されるサービスについて説明するための図である。
【図11】本発明の実施形態に係るサーバ装置により保持されている各種情報の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るサーバ装置により保持されているコンテンツデータに関連する情報が表示される場合の表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係るサーバ装置からクライアント装置を介した再生装置へのコンテンツデータの転送が開始される前に表示される画面例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るサーバ装置からクライアント装置を介して再生装置にコンテンツデータが転送されている間に表示される画面例を示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係るサーバ装置からクライアント装置を介した再生装置へのコンテンツデータの転送が中断されている間に表示される画面例を示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係る再生装置の機能構成を示す図である。
【図17】本発明の実施形態に係る転送装置の機能構成を示す図である。
【図18】本発明の実施形態に係る転送装置により使用される送信対象リストの一例を示す図である。
【図19】本発明の実施形態に係る転送装置により使用されるターゲットリストの一例を示す図である。
【図20】本発明の実施形態に係る転送装置により使用される送信済みリストの一例を示す図である。
【図21】本発明の実施形態に係る再生装置を転送装置に接続したときに実行される処理の流れについて説明するための図である。
【図22】本発明の実施形態に係るサーバ装置において送信対象リストが編集されている間に実行される処理の流れについて説明するための図である。
【図23】複数のコンテンツデータの転送を開始するための要求が受信された場合に実行される処理(その1)の流れについて説明するための図である。
【図24】複数のコンテンツデータの転送を開始するための要求が受信された場合に実行される処理(その2)の流れについて説明するための図である。
【図25】複数のコンテンツデータの転送を実行している間に実行される処理の流れについて説明するための図である。
【図26】複数のコンテンツデータの転送が完了したときに実行される処理の流れについて説明するための図である。
【図27】複数のコンテンツデータの転送を再開するための要求が受信された場合に実行される処理(その1)の流れについて説明するための図である。
【図28】複数のコンテンツデータの転送を再開するための要求が受信された場合に実行される処理(その2)の流れについて説明するための図である。
【図29】本発明の実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図30】本発明の実施形態に係るクライアント装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図31】本発明の実施形態に係る再生装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付すことにより重複説明を省略する。
【0027】
また、以下の順序にしたがって当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.実施形態
1−1. 情報処理システムの構成
1−2. コンテンツデータを他クライアント装置により使用する処理
1−3. 第1クライアント装置により保持されている各種情報の一例
1−4. 第1クライアント装置によりコンテンツ識別情報を登録する処理
1−5. 第1クライアント装置によりプレイリストを登録する処理
1−6. 第2クライアント装置によりコンテンツデータを使用する処理
1−7. 第1クライアント装置の機能構成
1−8. サーバ装置の機能構成
1−9. 第2クライアント装置の機能構成
1−10.各装置により提供されるサービス
1−11.サーバ装置により保持されている各種情報の一例
1−12.コンテンツデータに関連する情報の表示例
1−13.コンテンツデータ転送開始前に表示される画面例
1−14.コンテンツデータ転送中に表示される画面例
1−15.コンテンツデータ転送中断時に表示される画面例
1−16.再生装置の機能構成
1−17.転送装置の機能構成
1−18.送信対象リストの一例
1−19.ターゲットリストの一例
1−20.送信済みリストの一例
1−21.転送装置接続時に実行される処理
1−22.送信対象リスト編集時に実行される処理
1−23.開始要求受信時に実行される処理(その1)
1−24.開始要求受信時に実行される処理(その2)
1−25.転送実行時に実行される処理
1−26.転送完了時に実行される処理
1−27.転送再開時に実行される処理(その1)
1−28.転送再開時に実行される処理(その2)
1−29.サーバ装置のハードウェア構成の一例
1−30.クライアント装置のハードウェア構成の一例
1−31.再生装置のハードウェア構成の一例
2.変形例
3.まとめ
【0028】
<1.実施形態>
[1−1.情報処理システムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
【0029】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理システム10は、少なくとも、クライアント装置100の一例としての第1クライアント装置100A1と、サーバ装置200とを含むものである。第1クライアント装置100A1とサーバ装置200とはネットワーク30を介して通信可能にされている。本発明の実施形態に係る情報処理システム10は、クライアント装置100の一例としての第2クライアント装置100A2を備えていてもよく、クライアント装置100の一例としての第2クライアント装置100A2とサーバ装置200とはネットワーク30を介して通信可能にされている。
【0030】
第1クライアント装置100A1と第2クライアント装置100A2とは、同一のユーザ(以下、「ユーザA」と言う。)により使用されるものである。なお、ここでは、ユーザAにより使用されるクライアント装置100は、第1クライアント装置100A1と第2クライアント装置100A2との2台であるものとして説明を続けるが、ユーザAにより使用されるクライアント装置100の台数は、2台に限定されるものではない。
【0031】
また、本発明の実施形態では、情報処理システム10は、クライアント装置100の一例としての他クライアント装置100Bを含んでいるものとする。他クライアント装置100Bは、ユーザA以外のユーザ(以下、「ユーザB」と言う。)により使用されるものであり、他クライアント装置100Bとサーバ装置200とは、同様に、ネットワーク30を介して通信可能にされている。しかしながら、情報処理システム10は、他クライアント装置100Bを含んでいないこととしてもよい。
【0032】
一般的には、ユーザAは、第1クライアント装置100A1により使用していたコンテンツデータを第2クライアント装置100A2により使用する前に、第1クライアント装置100A1からサーバ装置200にコンテンツデータをアップロードするための操作を行う必要がある。したがって、ユーザAにはその操作のための手間が掛かってしまうのが一般的である。本発明の実施形態では、第1クライアント装置100A1により使用することができるコンテンツデータを第2クライアント装置100A2により使用するために、コンテンツデータを第1クライアント装置100A1からサーバ装置200にアップロードする手間を低減することが可能な技術について詳細に説明する。当該技術を実現するために各装置が有する機能については、図1〜図9を参照して主に説明するが、かかる機能は、特に必須のものではない。
【0033】
さらに、本発明の実施形態においては、情報処理システム10は、再生装置300を有している。再生装置300は、クライアント装置100に接続され、クライアント装置100と通信を行うことが可能である。図1に示した例では、第1クライアント装置100A1、第2クライアント装置100A2および他クライアント装置100Bの各々が、再生装置300と接続されることとしているが、少なくとも、第1クライアント装置100A1、第2クライアント装置100A2および他クライアント装置100Bのうちのいずれか1つが再生装置300と接続され得る状態であればよい。
【0034】
本発明の実施形態では、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に複数のコンテンツデータを順次に送信している間に、送信を中断した後、中断した時点から複数のコンテンツデータの送信を再開することが可能な技術についても詳細に説明する。
【0035】
[1−2.コンテンツデータを他クライアント装置により使用する処理]
図2は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200により保持されているコンテンツデータを他クライアント装置100Bにより使用する処理の流れを説明するための図である。図2を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200により保持されているコンテンツデータを他クライアント装置100Bにより使用する処理の流れについて説明する。
【0036】
図2に示すように、本発明の実施形態に係るサーバ装置200は、コンテンツデータCとコンテンツデータCを識別するためのコンテンツ識別情報Iとを記憶している。コンテンツ識別情報Iは、コンテンツデータCを識別するための情報であればどのような情報であってもよい。例えば、コンテンツ識別情報Iは、コンテンツデータCに一意に割り当てられたIDや、コンテンツデータCのタイトル、出演者名、ジャンルなどであってもよい。
【0037】
また、サーバ装置200は、ユーザごとの登録情報であるユーザ別登録情報Tを記憶することが可能である。図2に示した例では、ユーザ別登録情報Tとして、他クライアント装置100Bを使用するユーザBの登録情報であるユーザ別登録情報TBがサーバ装置200に事前に登録されている。
【0038】
ユーザ別登録情報TBは、少なくとも、ユーザ識別情報UBと送信可能コンテンツ情報MBとが対応付けられてなる情報である。ユーザ識別情報UBは、ユーザBを識別するための情報であればどのような情報であってもよい。例えば、ユーザ識別情報UBは、ユーザBに一意に割り当てられたIDや、ユーザBの名前などであってもよい。送信可能コンテンツ情報MBは、サーバ装置200が他クライアント装置100Bに対して送信することが可能なコンテンツデータCを識別するための情報である。その他、ユーザ別登録情報TBは、ユーザ識別情報UBに対応付けられたプレイリストP1を含んでいてもよい。プレイリストP1は、複数のコンテンツ識別情報Iを再生順に並べてなる情報である。
【0039】
ここで、例えば、他クライアント装置100Bを使用するユーザBによる所定の操作により、他クライアント装置100Bがユーザ識別情報UBとコンテンツ識別情報I4とを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信したとする。サーバ装置200は、他クライアント装置100Bからこのコンテンツ送信要求を受信すると、コンテンツ送信要求に含まれるユーザ識別情報UBに対応付けられて登録されている送信可能コンテンツ情報MBを参照する。そして、サーバ装置200は、コンテンツ送信要求に含まれるコンテンツ識別情報I4が送信可能コンテンツ情報MBに登録されているか否かを判断する。
【0040】
図2に示すように、コンテンツ識別情報I4がユーザ別登録情報TBの送信可能コンテンツ情報MBに登録されている場合には、サーバ装置200は、コンテンツ送信要求に対する応答として、コンテンツ識別情報I4により識別されるコンテンツデータC4を他クライアント装置100Bに送信する。コンテンツ識別情報I4がユーザ別登録情報TBの送信可能コンテンツ情報MBに登録されていない場合には、サーバ装置200は、コンテンツ送信要求に対する応答として、コンテンツ識別情報I4により識別されるコンテンツデータC4を他クライアント装置100Bに送信することを原則として禁止することができる。
【0041】
図2を参照して説明したように、ユーザBについてのユーザ別登録情報TBが事前に登録されており、ユーザ別登録情報TBの送信可能コンテンツ情報MBとしてコンテンツ識別情報I4が登録されているとする。かかる場合には、他クライアント装置100Bは、ユーザ識別情報UBとコンテンツ識別情報I4とを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信すると、他クライアント装置100Bは、コンテンツ識別情報I4により識別されるコンテンツデータC4を受信することができる。
【0042】
他方、ユーザ別登録情報TBの送信可能コンテンツ情報MBとしてコンテンツ識別情報I4が登録されていないとする。かかる場合には、他クライアント装置100Bは、ユーザ識別情報UBとコンテンツ識別情報I4とを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信すると、他クライアント装置100Bは、コンテンツ識別情報I4により識別されるコンテンツデータC4を受信することができない。
【0043】
[1−3.第1クライアント装置により保持されている各種情報の一例]
図3は、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1により保持されている各種情報の一例を示す図である。図3を参照しながら、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1により保持されている各種情報の一例について説明する。
【0044】
図3に示すように、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1は、コンテンツデータCとコンテンツデータCを識別するためのコンテンツ識別情報Iとを記憶している。また、第1クライアント装置100A1は、自身を使用するユーザAを識別するためのユーザ識別情報UAを記憶することができる。ユーザ識別情報UAは、ユーザAを識別するための情報であればどのような情報であってもよい。例えば、ユーザ識別情報UAは、ユーザAに一意に割り当てられたIDや、ユーザAの名前などであってもよい。ユーザ識別情報UAは、第1クライアント装置100A1により事前に登録されていることとしてもよいし、必要性が生じた場合にユーザAが第1クライアント装置100A1に入力することとしてもよい。
【0045】
また、第1クライアント装置100A1は、プレイリストPを記憶することが可能である。図3に示した例では、プレイリストPとして、プレイリストP2とプレイリストP3とが第1クライアント装置100A1に事前に登録されている。プレイリストPは、複数のコンテンツ識別情報Iを再生順に並べてなる情報である。
【0046】
[1−4.第1クライアント装置によりコンテンツ識別情報を登録する処理]
図4は、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1によりサーバ装置200にコンテンツ識別情報Iを登録する処理の流れを説明するための図である。図4を参照しながら、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1によりサーバ装置200にコンテンツ識別情報Iを登録する処理の流れについて説明する。
【0047】
例えば、第1クライアント装置100A1を使用するユーザAによる所定の操作により、第1クライアント装置100A1がユーザ識別情報UAとコンテンツ識別情報I1〜I20とを含む登録要求をサーバ装置200に送信したとする。サーバ装置200は、第1クライアント装置100A1からこの登録要求を受信すると、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報I1〜I20がサーバ装置200に登録されているか否かを判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報I1〜I20とサーバ装置200に登録されているコンテンツ識別情報Iとの間においてマッチングを行う。
【0048】
図2に示したようなコンテンツ識別情報Iがサーバ装置200に登録されているとすると、サーバ装置200は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報I1〜I20のうちで、コンテンツ識別情報I1、I3、I7、I8、I10〜I15、I17、I20がサーバ装置200に登録されていないと判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報I1〜I20のうちで、コンテンツ識別情報I1、I3、I7、I8、I10〜I15、I17、I20については、サーバ装置200に登録されているコンテンツ識別情報Iと不一致であったと判断する。かかる場合には、サーバ装置200は、コンテンツ識別情報I1、I3、I7、I8、I10〜I15、I17、I20とユーザ識別情報UAとが対応付けられてなるユーザ別登録情報TAをユーザ別登録情報Tに原則として登録しないこととする。
【0049】
他方、図2に示したようなコンテンツ識別情報Iがサーバ装置200に登録されているとすると、サーバ装置200は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報I1〜I20のうちで、コンテンツ識別情報I2、I4、I5、I6、I9、I16がサーバ装置200に登録されていると判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報I1〜I20のうちで、コンテンツ識別情報I2、I4、I5、I6、I9、I16については、サーバ装置200に登録されているコンテンツ識別情報Iと一致したと判断する。かかる場合には、サーバ装置200は、コンテンツ識別情報I2、I4、I5、I6、I9、I16とユーザ識別情報UAとが対応付けられてなるユーザ別登録情報TAをユーザ別登録情報Tに登録することとする。
【0050】
[1−5.第1クライアント装置によりプレイリストを登録する処理]
図5は、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1によりサーバ装置200にプレイリストを登録する処理の流れを説明するための図である。図5を参照しながら、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1によりサーバ装置200にプレイリストを登録する処理の流れについて説明する。
【0051】
例えば、第1クライアント装置100A1を使用するユーザAによる所定の操作により、第1クライアント装置100A1がユーザ識別情報UAとプレイリストP2、P3とを含む登録要求をサーバ装置200に送信したとする。サーバ装置200は、第1クライアント装置100A1からこの登録要求を受信すると、登録要求に含まれるプレイリストP2に含まれるコンテンツ識別情報I1、I6、I11が、登録要求に含まれるユーザ識別情報UAに対応する送信可能コンテンツ情報MAに登録されているか否かを判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP2に含まれるコンテンツ識別情報I1、I6、I11と登録要求に含まれるユーザ識別情報UAに対応する送信可能コンテンツ情報MAとの間においてマッチングを行う。
【0052】
図4に示したような送信可能コンテンツ情報MAがサーバ装置200に登録されているとすると、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP2に含まれるコンテンツ識別情報I1、I6、I11のうちで、コンテンツ識別情報I1、I11が送信可能コンテンツ情報MAに登録されていないと判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP2に含まれるコンテンツ識別情報I1、I6、I11のうちで、コンテンツ識別情報I1、I11については、サーバ装置200に登録されている送信可能コンテンツ情報MAと不一致であったと判断する。かかる場合には、サーバ装置200は、コンテンツ識別情報I1、I11をユーザ別登録情報Tに原則として登録しないこととする。
【0053】
他方、図4に示したような送信可能コンテンツ情報MAがサーバ装置200に登録されているとすると、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP2に含まれるコンテンツ識別情報I1、I6、I11のうちで、コンテンツ識別情報I6がサーバ装置200に登録されていると判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP2に含まれるコンテンツ識別情報I1、I6、I11のうちで、コンテンツ識別情報I6については、サーバ装置200に登録されている送信可能コンテンツ情報MAと一致したと判断する。かかる場合には、サーバ装置200は、プレイリストP2にコンテンツ識別情報I6を残した(コンテンツ識別情報I1、I11を除外した)プレイリストP2とユーザ識別情報UAとが対応付けられてなるユーザ別登録をユーザ別登録情報Tに登録する。
【0054】
同様に、サーバ装置200は、第1クライアント装置100A1からこの登録要求を受信すると、登録要求に含まれるプレイリストP3に含まれるコンテンツ識別情報I2、I4、I7、I16が、登録要求に含まれるユーザ識別情報UAに対応する送信可能コンテンツ情報MAに登録されているか否かを判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP3に含まれるコンテンツ識別情報I2、I4、I7、I16と登録要求に含まれるユーザ識別情報UAに対応する送信可能コンテンツ情報MAとの間においてマッチングを行う。
【0055】
図4に示したような送信可能コンテンツ情報MAがサーバ装置200に登録されているとすると、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP3に含まれるコンテンツ識別情報I2、I4、I7、I16のうちで、コンテンツ識別情報I7が送信可能コンテンツ情報MAに登録されていないと判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP3に含まれるコンテンツ識別情報I2、I4、I7、I16のうちで、コンテンツ識別情報I7については、サーバ装置200に登録されている送信可能コンテンツ情報MAと不一致であったと判断する。かかる場合には、サーバ装置200は、コンテンツ識別情報I7をユーザ別登録情報Tに原則として登録しないこととする。
【0056】
他方、図4に示したような送信可能コンテンツ情報MAがサーバ装置200に登録されているとすると、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP3に含まれるコンテンツ識別情報I2、I4、I7、I16のうちで、コンテンツ識別情報I2、I4、I16がサーバ装置200に登録されていると判断する。すなわち、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP3に含まれるコンテンツ識別情報I2、I4、I7、I16のうちで、コンテンツ識別情報I2、I4、I16については、サーバ装置200に登録されている送信可能コンテンツ情報MAと一致したと判断する。かかる場合には、サーバ装置200は、プレイリストP3にコンテンツ識別情報I2、I4、I16を残した(コンテンツ識別情報I7を除外した)プレイリストP3とユーザ識別情報UAとが対応付けられてなるユーザ別登録をユーザ別登録情報Tに登録する。
【0057】
なお、図5に示した例では、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP2、P3と送信可能コンテンツ情報MAとの間においてマッチングを行うこととしたが、マッチングの手法はこれに限定されるものではない。例えば、サーバ装置200は、登録要求に含まれるプレイリストP2、P3とサーバ装置200に登録されているコンテンツ識別情報Iとの間においてマッチングを行うこととしてもよい。また、サーバ装置200は、マッチングを行わずに、登録要求に含まれるユーザ識別情報UAとプレイリストP2、P3とが対応付けられてなる情報を、そのままユーザ別登録情報Tに登録することとしてもよい。
【0058】
[1−6.第2クライアント装置によりコンテンツデータを使用する処理]
図6は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200に登録されたプレイリストに従って第2クライアント装置100A2によりコンテンツデータを使用する処理の流れを説明するための図である。図6を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200に登録されたプレイリストに従って第2クライアント装置100A2によりコンテンツデータを使用する処理の流れについて説明する。
【0059】
図4および図5に示した登録処理が行われた結果、図6に示すように、本発明の実施形態に係るサーバ装置200は、ユーザ識別情報UAと送信可能コンテンツ情報MAとプレイリストP2、P3とが対応付けられてなる情報を記憶している。
【0060】
ここで、例えば、第2クライアント装置100A2を使用するユーザAによる所定の操作により、第2クライアント装置100A2がユーザ識別情報UAとプレイリストP3を識別するための情報とを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信したとする。サーバ装置200は、第2クライアント装置100A2からこのコンテンツ送信要求を受信すると、コンテンツ送信要求に含まれるユーザ識別情報UAに対応付けられて登録されているプレイリストPを参照する。そして、サーバ装置200は、コンテンツ送信要求に含まれるプレイリストP3を識別するための情報により識別されるプレイリストP3からコンテンツ識別情報I2、I4、I16を取得する。
【0061】
続いて、サーバ装置200は、取得したコンテンツ識別情報I2、I4、I16により識別されるコンテンツデータC2、C4、C16をコンテンツデータCから取得し、取得したコンテンツデータC2、C4、C16を順次に第2クライアント装置100A2に送信する。第2クライアント装置100A2は、コンテンツデータC2、C4、C16を順次に受信すると、例えば、受信した順にコンテンツデータC2、C4、C16をストリーム再生することができる。
【0062】
図6を参照しながら、第2クライアント装置100A2が、プレイリストP3に含まれるコンテンツ識別情報I2、I4、I16を順次に受信してストリーム再生を行う例について説明したが、第2クライアント装置100A2は、コンテンツ識別情報Iを直接的にサーバ装置200に送信することとしてもよい。かかる場合には、例えば、第2クライアント装置100A2は、ユーザ識別情報UAとコンテンツ識別情報Iとを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信する。
【0063】
サーバ装置200は、第2クライアント装置100A2からこのコンテンツ送信要求を受信すると、コンテンツ送信要求に含まれるユーザ識別情報UAに対応付けられて登録されている送信可能コンテンツ情報MAを参照する。そして、サーバ装置200は、コンテンツ送信要求に含まれるコンテンツ識別情報Iにより識別されるコンテンツデータCを取得する。続いて、サーバ装置200は、取得したコンテンツ識別情報Iにより識別されるコンテンツデータCを取得し、取得したコンテンツデータCを第2クライアント装置100A2に送信する。第2クライアント装置100A2は、コンテンツデータCを受信すると、例えば、コンテンツデータCをストリーム再生することができる。
【0064】
なお、ここでは、第2クライアント装置100A2がサーバ装置200から受信したコンテンツデータCをストリーム再生する例について説明したが、第2クライアント装置100A2は、サーバ装置200から受信したコンテンツデータCを必ずしもストリーム再生しなくてもよい。第2クライアント装置100A2は、サーバ装置200から受信したコンテンツデータCを保持し、オフラインにより再生することも可能である。
【0065】
図3〜図6を参照して説明したように、ユーザAについてのユーザ別登録情報TAを第1クライアント装置100A1によりサーバ装置200に登録することができる。ユーザ別登録情報TAの送信可能コンテンツ情報MAとしてコンテンツ識別情報I2が登録されているとする。かかる場合には、第2クライアント装置100A2は、ユーザ識別情報UAとコンテンツ識別情報I2とを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信すると、第2クライアント装置100A2は、コンテンツ識別情報I2により識別されるコンテンツデータC2を受信することができる。
【0066】
他方、第1クライアント装置100A1は、ユーザ別登録情報TAの送信可能コンテンツ情報MAとしてコンテンツ識別情報I3を登録しないこととすることができる。かかる場合には、第2クライアント装置100A2は、ユーザ識別情報UAとコンテンツ識別情報I3とを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信すると、第2クライアント装置100A2は、コンテンツ識別情報I3により識別されるコンテンツデータC3を受信することができない。
【0067】
本発明の実施形態によれば、第1クライアント装置100A1により使用することができるコンテンツデータCを識別するためのコンテンツ識別情報Iをサーバ装置200に登録することができる。第1クライアント装置100A1を使用するユーザAが、第2クライアント装置100A2も使用することができる場合、第2クライアント装置100A2は、第1クライアント装置100A1により登録したコンテンツ識別情報Iにより識別されるコンテンツデータCについては、サーバ装置200からダウンロードすることができる。これにより、第2クライアント装置100A2により使用するために、コンテンツデータCを第1クライアント装置100A1からサーバ装置200にアップロードする手間を低減することが可能となる。
【0068】
また、第1クライアント装置100A1と第2クライアント装置100A2との間では、コンテンツデータを使用するに際して使用されるプロトコルが異なる場合などが想定される。かかる場合においては、第1クライアント装置100A1から第2クライアント装置100A2にコンテンツデータを直接的に送信すると、第2クライアント装置100A2は、第1クライアント装置100A1から送信されたコンテンツデータを自身が使用するプロトコルに適したコンテンツデータに変換する必要が生じる。本発明の実施形態によれば、クライアント装置100が使用するプロトコルに従ったコンテンツデータCを事前にサーバ装置200に登録しておくことができるので、例えば、第2クライアント装置100A2が、自身に適した形式にコンテンツデータCを変換しなくて済むという利点もある。
【0069】
[1−7.第1クライアント装置の機能構成]
図7は、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1の機能構成を示す図である。図7を参照しながら、本発明の実施形態に係る第1クライアント装置100A1の機能構成について説明する。
【0070】
図7に示すように、第1クライアント装置100A1は、少なくとも、記憶部111と、制御部112と、送信部113とを備えるものである。また、第1クライアント装置100A1は、必要に応じて、受信部114、入力部115、出力部116、再生部117などを備えるものである。
【0071】
記憶部111は、コンテンツデータなどを記憶しておくことが可能であり、記憶部111が記憶しているコンテンツデータは、制御部112により取得され得る。また、記憶部111には、制御部112によりコンテンツデータが登録され得ることとすることもできる。記憶部111へのコンテンツデータの登録は、例えば、入力部115を介してユーザAから入力された操作に基づいて、制御部112により制御される。記憶部111に登録されるコンテンツデータは、受信部114により受信されたものであってもよいし、入力部115を介して入力されたものであってもよい。記憶部111は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などといった記憶装置により構成される。
【0072】
制御部112は、記憶部111により記憶されているコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を取得する機能を有するものである。記憶部111により記憶されているコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を取得する手法については、様々なものが想定され、特に限定されるものではない。例えば、コンテンツ識別情報が記憶部111により記憶されているコンテンツデータに付加されている場合には、コンテンツデータに付加されているコンテンツ識別情報を取得することができる。また、例えば、コンテンツデータの一部または全部を解析して得られた解析結果が入力されると、その解析結果に基づいて当該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を出力する所定のサーバを使用して、コンテンツ識別情報を取得することもできる。
【0073】
制御部112は、その他、第1クライアント装置100A1内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。制御部112は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などにより構成され、CPUが記憶部111によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部112は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0074】
送信部113は、自装置を使用するユーザを識別するためのユーザ識別情報と制御部112により取得されたコンテンツ識別情報とを含む登録要求をサーバ装置200に送信する機能を有するものである。そして、送信部113は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをサーバ装置200が保持している場合に、登録要求に含まれるユーザ識別情報およびコンテンツ識別情報が対応付けられてなる情報をユーザ別登録情報としてサーバ装置200に保持させる機能を有するものである。これにより、第1クライアント装置100A1が保持しているコンテンツデータであり、かつ、サーバ装置200が保持しているコンテンツデータについては、サーバ装置200から第2クライアント装置100A2にダウンロードできることになる。送信部113は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0075】
登録要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをサーバ装置200が保持していない場合も想定される。かかる場合において、送信部113がどのように処理を行うかについても様々なものが想定される。例えば、送信部113は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをサーバ装置200が保持していない場合に、サーバ装置200による上記ユーザ別登録情報の保持を禁止させることとすることができる。これにより、第1クライアント装置100A1が保持しているコンテンツデータであるが、サーバ装置200が保持していないコンテンツデータについては、サーバ装置200から第2クライアント装置100A2にダウンロードできないことになる。
【0076】
また、例えば、送信部113は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをサーバ装置200が保持していない場合に、ユーザ別登録情報をサーバ装置200に保持させることもできる。それとともに、送信部113は、記憶部111により記憶されているコンテンツデータをサーバ装置200に送信し、コンテンツデータをサーバ装置200に保持させることもできる。これにより、第1クライアント装置100A1が保持しているコンテンツデータであるが、サーバ装置200が保持していないコンテンツデータについては、第1クライアント装置100A1からサーバ装置200にアップロードし、第2クライアント装置100A2にダウンロードさせることができるようになる。
【0077】
記憶部111は、プレイリストをさらに記憶しておくこともできる。かかる場合、制御部112は、記憶部111により記憶されているプレイリストを取得し、送信部113は、プレイリストをさらにサーバ装置200に送信することもできる。続いて、送信部113は、プレイリストからユーザ別登録情報に含まれていないコンテンツ識別情報を除外したリストを、登録要求に含まれるユーザ識別情報に対応付けてサーバ装置200に保持させることもできる。プレイリストからユーザ別登録情報に含まれていないコンテンツ識別情報を除外したリストを登録することにより、サーバ装置200からダウンロードできるコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報のみをプレイリストとしてサーバ装置200に登録することができる。
【0078】
しかしながら、必ずしもサーバ装置200からダウンロードできるコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報のみをプレイリストとしてサーバ装置200に登録しなくてはならない訳ではない。例えば、送信部113は、記憶部111により記憶されているプレイリストを無条件にサーバ装置200に保持させることもできる。すなわち、制御部112は、記憶部111により記憶されているプレイリストを取得し、送信部113は、プレイリストをさらにサーバ装置200に送信し、プレイリストをユーザ識別情報に対応付けてサーバ装置200に保持させることもできる。あるいは、送信部113は、サーバ装置200が保持しているコンテンツ識別情報に含まれていないコンテンツ識別情報をプレイリストから除外したリストを、登録要求に含まれるユーザ識別情報に対応付けてサーバ装置200に保持させることもできる。
【0079】
受信部114は、ネットワーク30を介してサーバ装置200から各種情報を受信する機能を有するものである。受信部114は、例えば、入力部115を介して入力された操作に基づいて制御部112により生成された各種要求が、送信部113により送信された場合、各種要求に対する応答をサーバ装置200から受信する機能を有する。また、上記したように、受信部114は、記憶部111に記憶させるためのコンテンツデータを受信することもできる。また、サーバ装置200から受信したコンテンツデータを、制御部112による制御に基づいて、再生部117により再生することもできる。受信部114は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0080】
入力部115は、ユーザからの操作を受け付け、操作信号として制御部112に出力する機能を有するものである。入力部115は、例えば、入力装置により構成されるものである。例えば、入力部115を介して入力された操作に基づいて、制御部112により各種要求が生成され、制御部112により生成された各種要求は、送信部113によりサーバ装置200に送信される。
【0081】
出力部116は、制御部112による制御に基づいて、各種情報や各種要求を出力する機能を有するものである。また、出力部116は、再生部117により再生されたコンテンツデータを出力する機能を有するものである。例えば、コンテンツデータが音声データである場合には、出力部116は、音声出力装置により構成されることとし、その音声出力装置が音声データに基づいて音声を出力することとすればよい。例えば、コンテンツデータが画像データである場合には、出力部116は、表示装置により構成されることとし、その表示装置が画像データに基づいて画像を出力することとすればよい。
【0082】
再生部117は、上記したように、サーバ装置200から受信したコンテンツデータを、制御部112による制御に基づいて再生することができる。例えば、再生部117は、サーバ装置200から受信したコンテンツデータをストリーム再生することができるが、再生部117は、サーバ装置200から受信したコンテンツデータを必ずしもストリーム再生しなくてもよい。再生部117は、受信部114によりサーバ装置200から受信されたコンテンツデータを、オフラインにより再生することも可能である。
【0083】
[1−8.サーバ装置の機能構成]
図8は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200の機能構成を示す図である。図8を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200の機能構成について説明する。
【0084】
図8に示すように、サーバ装置200は、少なくとも、記憶部240と、受信部210と、制御部220とを備えるものである。また、第1クライアント装置100A1は、必要に応じて、送信部230などを備えるものである。
【0085】
記憶部240は、コンテンツデータ、ユーザ別登録情報などを記憶しておくことが可能であり、記憶部240が記憶しているコンテンツデータは、制御部220により取得され得る。また、記憶部240には、制御部220によりコンテンツデータが登録され得ることとすることもできる。記憶部240へのコンテンツデータの登録は、例えば、制御部220により制御される。サーバ装置200は、主に、記憶部240により各種情報を記憶することにより、各種情報を保持することができる。記憶部240に登録されるコンテンツデータは、受信部210により受信されたものであってもよい。記憶部240は、例えば、HDDなどといった記憶装置により構成される。
【0086】
受信部210は、ネットワーク30を介して第1クライアント装置100A1や第2クライアント装置100A2から各種情報や各種要求を受信する機能を有するものである。受信部210は、例えば、ネットワーク30を介して第1クライアント装置100A1や第2クライアント装置100A2から各種要求を受信すると、制御部220に出力し、各種要求に対する応答が制御部220により生成される。また、受信部210は、第1クライアント装置100A1から登録情報を受信する機能を有する。受信部114は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0087】
制御部220は、受信部210により受信された登録要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータが記憶部240により記憶されている場合に、登録要求に含まれるユーザ識別情報およびコンテンツ識別情報が対応付けられてなる情報をユーザ別登録情報として記憶部240に記憶させる機能を有するものである。制御部220は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部240によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部220は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0088】
送信部230は、制御部220による制御に基づいて、各種情報や各種応答を第1クライアント装置100A1または第2クライアント装置100A2に対してネットワーク30を介して送信する機能を有するものである。送信部230は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0089】
[1−9.第2クライアント装置の機能構成]
図9は、本発明の実施形態に係る第2クライアント装置100A2の機能構成を示す図である。図9を参照しながら、本発明の実施形態に係る第2クライアント装置100A2の機能構成について説明する。
【0090】
図9に示すように、第2クライアント装置100A2は、少なくとも、制御部122と、送信部123と、受信部124とを備えるものである。また、第2クライアント装置100A2は、必要に応じて、記憶部121、入力部125、出力部126、再生部127などを備えるものである。
【0091】
制御部122は、自装置を使用するユーザにより指定されたコンテンツ識別情報を選択情報として取得する機能を有するものである。制御部122は、例えば、入力部125を介してユーザにより入力された操作により指定されたコンテンツ識別情報を選択情報として取得することができる。制御部122は、その他、第2クライアント装置100A2内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。
【0092】
制御部122は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部121によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部122は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0093】
送信部123は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報と制御部122により取得された選択情報とを含むコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信する機能を有するものである。また、送信部123は、送信したコンテンツ送信要求に含まれるユーザ識別情報および選択情報が対応付けられてなる情報をユーザ別登録情報としてサーバ装置200が保持している場合に、コンテンツ送信要求に対する応答として選択情報により識別されるコンテンツデータの送信をサーバ装置200に実行させる機能を有する。
【0094】
これにより、第1クライアント装置100A1が保持しているコンテンツデータであり、かつ、サーバ装置200が保持しているコンテンツデータについては、サーバ装置200から第2クライアント装置100A2にダウンロードできることになる。サーバにより送信されたコンテンツデータは、コンテンツ送信要求を送信した第2クライアント装置100A2の受信部124により受信される。送信部123は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0095】
受信部124は、ネットワーク30を介してサーバ装置200から各種情報を受信する機能を有するものである。受信部124は、例えば、入力部125を介して入力された操作に基づいて制御部122により生成された各種要求が、送信部123により送信された場合、各種要求に対する応答をサーバ装置200から受信する機能を有する。また、上記したように、受信部124は、記憶部121に記憶させるためのコンテンツデータを受信することもできる。また、サーバ装置200から受信したコンテンツデータを、制御部122による制御に基づいて、再生部127により再生することもできる。受信部124は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0096】
コンテンツ送信要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをサーバ装置200が保持していない場合も想定される。かかる場合において、送信部113がどのように処理を行うかについても様々なものが想定される。例えば、送信部123は、コンテンツ送信要求に含まれる選択情報がコンテンツ識別情報としてユーザ識別情報に対応付けられてサーバ装置200により保持されていない場合に、サーバ装置200による選択情報により識別されるコンテンツデータの送信を禁止させることとすることができる。これにより、第1クライアント装置100A1が保持しているコンテンツデータであるが、サーバ装置200が保持していないコンテンツデータについては、サーバ装置200から第2クライアント装置100A2にダウンロードできないことになる。
【0097】
第2クライアント装置100A2は、サーバ装置200に登録要求を送信することによりユーザ別登録情報をサーバ装置200に登録する機能を有していてもよい。かかる場合、第2クライアント装置100A2は、コンテンツデータを記憶している記憶部121をさらに備えればよい。そして、制御部122は、記憶部121により記憶されているコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を取得し、送信部123は、第2クライアント装置100A2を使用するユーザAを識別するためのユーザ識別情報と制御部122により取得されたコンテンツ識別情報とを含む登録要求をサーバ装置200に送信する。さらに、送信部123は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをサーバ装置200が保持している場合に、登録要求に含まれるユーザ識別情報およびコンテンツ識別情報が対応付けられてなる情報をユーザ別登録情報としてサーバ装置200に保持させればよい。
【0098】
記憶部121により記憶されているコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を取得する手法については、様々なものが想定され、特に限定されるものではない。例えば、コンテンツ識別情報が記憶部121により記憶されているコンテンツデータに付加されている場合には、コンテンツデータに付加されているコンテンツ識別情報を取得することができる。また、例えば、コンテンツデータの一部または全部を解析して得られた解析結果が入力されると、その解析結果に基づいて当該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を出力する所定のサーバを使用して、コンテンツ識別情報を取得することもできる。
【0099】
記憶部121は、コンテンツデータ、プレイリストなどを記憶しておくことが可能であり、記憶部121が記憶しているコンテンツデータは、制御部122により取得され得る。また、記憶部121には、制御部122によりコンテンツデータが登録され得ることとすることもできる。記憶部121へのコンテンツデータの登録は、例えば、入力部125を介してユーザAから入力された操作に基づいて、制御部122により制御される。記憶部121に登録されるコンテンツデータは、受信部124により受信されたものであってもよいし、入力部125を介して入力されたものであってもよい。記憶部121は、例えば、HDDなどといった記憶装置により構成される。
【0100】
第2クライアント装置100A2は、第1クライアント装置100A1と同様にサーバ装置200にユーザ別登録情報を登録することができることとしてもよいが、第2クライアント装置100A2は、第1クライアント装置100A1と異なる手法によりサーバ装置200にユーザ別登録情報を登録することができることとしてもよい。
【0101】
例えば、送信部123は、第2クライアント装置100A2を使用するユーザAを識別するためのユーザ識別情報と制御部122により取得されたコンテンツ識別情報とを含む登録要求をサーバ装置200に送信する。そして、送信部123は、登録要求に含まれるコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをサーバ装置200が保持している場合に、サーバ装置200により既に保持されているユーザ別登録情報を継続して保持させるとともに登録要求に含まれているユーザ識別情報およびコンテンツ識別情報が対応付けられてなる情報をユーザ別登録情報に追加させることとしてもよい。
【0102】
このようにユーザ別登録情報を登録することにより、送信部123は、サーバ装置200に既に登録されているユーザ別登録情報を残しつつ、既に登録されているコンテンツ識別情報と登録要求に含まれるコンテンツ識別情報との差分をサーバ装置200に既に登録されているユーザ別登録情報に追加することができる。例えば、ユーザAが、ユーザ別登録情報をサーバ装置200に登録するための主な装置として第1クライアント装置100A1を使用し、第2クライアント装置100A2についてはユーザ別登録情報をサーバ装置200に登録するための付随的な装置として使用する場合などに、このような登録手法を採用すればよい。
【0103】
制御部122は、記憶部121により記憶されているプレイリストを取得し、送信部123は、プレイリストをさらにサーバ装置200に送信することもできる。続いて、送信部123は、プレイリストからユーザ別登録情報に含まれていないコンテンツ識別情報を除外したリストを、登録要求に含まれるユーザ識別情報に対応付けてサーバ装置200に保持させることもできる。プレイリストからユーザ別登録情報に含まれていないコンテンツ識別情報を除外したリストを登録することにより、サーバ装置200からダウンロードできるコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報のみをプレイリストとしてサーバ装置200に登録することができる。
【0104】
しかしながら、必ずしもサーバ装置200からダウンロードできるコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報のみをプレイリストとしてサーバ装置200に登録しなくてはならない訳ではない。例えば、送信部123は、記憶部121により記憶されているプレイリストを無条件にサーバ装置200に保持させることもできる。すなわち、制御部122は、記憶部121により記憶されているプレイリストを取得し、送信部123は、プレイリストをさらにサーバ装置200に送信し、プレイリストをユーザ識別情報に対応付けてサーバ装置200に保持させることもできる。あるいは、送信部123は、サーバ装置200が保持しているコンテンツ識別情報に含まれていないコンテンツ識別情報をプレイリストから除外したリストを、登録要求に含まれるユーザ識別情報に対応付けてサーバ装置200に保持させることもできる。
【0105】
入力部125は、ユーザからの操作を受け付け、操作信号として制御部122に出力する機能を有するものである。入力部125は、例えば、入力装置により構成されるものである。例えば、入力部125を介して入力された操作に基づいて、制御部122により各種要求が生成され、制御部122により生成された各種要求は、送信部123によりサーバ装置200に送信される。
【0106】
出力部126は、制御部122による制御に基づいて、各種情報や各種要求を出力する機能を有するものである。また、出力部126は、再生部127により再生されたコンテンツデータを出力する機能を有するものである。例えば、コンテンツデータが音声データである場合には、出力部126は、音声出力装置により構成されることとし、その音声出力装置が音声データに基づいて音声を出力することとすればよい。例えば、コンテンツデータが画像データである場合には、出力部126は、表示装置により構成されることとし、その表示装置が画像データに基づいて画像を出力することとすればよい。
【0107】
再生部127は、上記したように、サーバ装置200から受信したコンテンツデータを、制御部122による制御に基づいて再生することができる。例えば、再生部127は、サーバ装置200から受信したコンテンツデータをストリーム再生することができるが、再生部127は、サーバ装置200から受信したコンテンツデータを必ずしもストリーム再生しなくてもよい。再生部127は、受信部124によりサーバ装置200から受信されたコンテンツデータを、オフラインにより再生することも可能である。
【0108】
[1−10.各装置により提供されるサービス]
図10は、本発明の実施形態に係る各装置により提供されるサービスについて説明するための図である。図10を参照しながら、本発明の実施形態に係る各装置により提供されるサービスについて説明する。
【0109】
図10に示すように、コンテンツデータCは、クラウド上に存在する。クラウド上は、本実施形態においては、サーバ装置200が有する記憶部240に相当するものである。Webアプリケーション221は、PCなどのオンライン機器からクラウドサービスを楽しむためのインタフェースである。本実施形態においては、オンライン機器は、クライアント装置100に相当するものであり、Webアプリケーション221は、サーバ装置200が有する制御部220の機能の一部を実現するためのアプリケーションである。なお、オンラインとは、ネットワーク30に接続している状態を意味するものとする。
【0110】
Webアプリケーション221には、クライアント装置100が提供するWebブラウザ1121からアクセスすることができる。Webブラウザ1121は、クライアント装置100が有する制御部120の機能の一部を実現するためのアプリケーションである。転送装置400は、オフライン機器に相当する再生装置300にキャッシュされたコンテンツデータの一覧を取得する機能や、オフライン機器に相当する再生装置300にコンテンツデータをキャッシュする機能などを有する。転送装置400は、ここでは、クライアント装置100に組み込まれていることとするが、サーバ装置200に組み込まれていてもよいし、再生装置300に組み込まれていてもよい。転送装置400がクライアント装置100に組み込まれている場合には、転送装置400が有する機能の一部または全部をWebブラウザ1121が有していてもよい。なお、オフラインとは、ネットワーク30に接続していない状態を意味するものとする。
【0111】
Webアプリケーション221は、転送装置400に対して、オフライン機器に相当する再生装置300とオンライン機器に相当するクライアント装置100との接続状況を問い合わせる。再生装置300とクライアント装置100との接続が確認された場合、転送装置400は、取得したコンテンツデータの一覧をWebアプリケーション221に送信する。コンテンツデータの一覧情報を受信したWebアプリケーション221においては、Webブラウザ1121に提供するUI(User Interface)を動的に変化させ、Webブラウザ1121においては、動的に変化するUIを提供できる。
【0112】
[1−11.サーバ装置により保持されている各種情報の一例]
図11は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200により保持されている各種情報の一例を示す図である。図11を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200により保持されている各種情報の一例について説明する。
【0113】
図11に示すように、本発明の実施形態に係るサーバ装置200は、コンテンツデータCとコンテンツデータCを識別するためのコンテンツ識別情報Iとを記憶している。また、サーバ装置200は、ユーザ別登録情報Tを記憶することができる。図11には、ユーザ別登録情報Tとして、ユーザAについてのユーザ別登録情報TAとユーザBについてのユーザ別登録情報TBとがサーバ装置200に登録されている。ユーザ別登録情報TAやユーザ別登録情報TBは、例えば、図1〜図9を参照して説明したような手法によりサーバ装置200に登録され得るが、ユーザ別登録情報TAやユーザ別登録情報TBの登録の仕方は特に限定されるものではない。
【0114】
また、サーバ装置200は、チャネルを識別するためのチャネル識別情報と1または複数のコンテンツ識別情報との組み合わせにより構成されるチャネル情報を記憶することができる。図11に示すように、サーバ装置200には、チャネル情報Hとして、チャネル識別情報H1とコンテンツ識別情報I22、I23との組み合わせ、チャネル識別情報H2とコンテンツ識別情報I24との組み合わせが登録されている。サーバ装置200は、コンテンツ送信要求によりチャネル識別情報が通知された場合には、そのコンテンツ送信要求の送信元に対して、当該チャネル識別情報に組み合わされているコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータを順次に返信することができる。
【0115】
[1−12.コンテンツデータに関連する情報の表示例]
図12は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200により保持されているコンテンツデータに関連する情報が表示される場合の表示例を示す図である。図12を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200により保持されているコンテンツデータに関連する情報が表示される場合の表示例について説明する。なお、本発明の実施形態に係るクライアント装置100は、第1クライアント装置100A1、第2クライアント装置100A2、他クライアント装置100Bなどを総称したものである。以下では、第1クライアント装置100A1が備える各機能ブロックを主体として処理の流れを記載する。しかしながら、第2クライアント装置100A2、他クライアント装置100B、再生装置300などが備える各機能ブロックを主体として処理を行うことも可能であることは言うまでもない。
【0116】
送信部113は、サーバ装置200が保持しているコンテンツデータに関連する情報であるコンテンツ関連情報を取得するための要求である情報送信要求をサーバ装置200に送信する。かかる場合、クライアント装置100は、コンテンツ関連情報を情報送信要求に対する応答としてサーバ装置200から受信する受信部114をさらに備え、制御部112は、受信部114によりサーバ装置200から受信されたコンテンツ関連情報を所定の表示部に表示させることができる。制御部112は、例えば、入力部115を介してユーザから入力された所定の操作に基づいて、情報送信要求をサーバ装置200に送信するように送信部113を制御する。所定の操作は、例えば、Channnelボタン412が選択される操作に相当する。表示部は、出力部116の一例である。
【0117】
図12に示すように、制御部112は、受信部114によりサーバ装置200から受信されたコンテンツ関連情報を、例えば、画像431、432、433として、表示部に表示させることができる。画像431は、現在選択されているコンテンツデータに関する情報の一例としての画像であり、画像432は、前回選択されたコンテンツデータに関連する情報の一例としての画像であり、1または複数の画像433は、今後選択できるコンテンツデータに関する情報の中で、ユーザの嗜好により適したコンテンツデータに関連する情報ほど画像431の近くに並べられたものである。
【0118】
ユーザにより画像431、432、433のいずれかが選択されると、例えば、制御部112により、選択された画像に対応するコンテンツデータが現在選択されたものと認識され、再生ボタンを押下するなどといった所定の操作により、現在選択されているコンテンツデータをサーバ装置200からダウンロードして再生することができるようになる。
【0119】
図12に示した例では、HOMEボタン411、Channnelボタン412、Browseボタン413、My Libraryボタン414のうち、Channnelボタン412が選択されている。したがって、図12に示した1または複数の画像433は、ユーザにより選択されたチャネル内において、ユーザの嗜好により適したコンテンツデータに関連する情報ほど画像431の近くに並べられたものである。チャンネルは、サーバ装置200から取得したチャンネル関連情報451を参照してユーザにより選択されることとしてもよい。チャンネル関連情報451は、カテゴリ441により適宜変更され得るものとしてもよい。
【0120】
ユーザの嗜好により適したコンテンツデータに関連する情報は、例えば、サーバ装置200によりクライアント装置100に送信されてもよい。つまり、サーバ装置200は、記憶部111によりユーザ識別情報に対応付けられた嗜好情報を記憶していてもよい。かかる場合には、サーバ装置200は、嗜好情報を参照しながら、ユーザにより選択されたチャネル内において、ユーザの嗜好により適したコンテンツデータを決定することができる。
【0121】
図12は、この他に、Add toボタン423、Likeボタン421、Dislikeボタン422などが示されている。例えば、ユーザによりAdd toボタン423が選択されると、現在選択されているコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報をユーザ別登録情報に追加することができる。新たなコンテンツ識別情報がユーザ別登録情報に追加されれば、その新たなコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータをクライアント装置100にダウンロードして再生できるようになる。
【0122】
また、例えば、ユーザによりLikeボタン421が選択されると、現在選択されているコンテンツデータに関連する情報を、サーバ装置200が保持している嗜好情報に反映させることができる。同様に、例えば、ユーザによりDislikeボタン422が選択されると、現在選択されているコンテンツデータに関連する情報を、サーバ装置200が保持している嗜好情報に反映させることができる。現在選択されているコンテンツデータに関連する情報としては、例えば、現在選択されているコンテンツデータのジャンルなどが想定される。このように、サーバ装置200が保持している嗜好情報を更新することができれば、ユーザの嗜好により適したコンテンツデータをユーザに提案することができる。
【0123】
[1−13.コンテンツデータ転送開始前に表示される画面例]
図13は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200からクライアント装置100を介した再生装置300へのコンテンツデータの転送が開始される前に表示される画面例を示す図である。図13を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200からクライアント装置100を介した再生装置300へのコンテンツデータの転送が開始される前に表示される画面例について説明する。
【0124】
なお、この画面470Aは、例えば、転送装置400により、再生装置300とクライアント装置100との接続が確認された場合に、転送装置400の指示により表示されるものである。画面470Aを表示する装置は、クライアント装置100であってもよく、再生装置300であってもよい。例えば、クライアント装置100が画面470Aを表示する場合には、転送装置400が、再生装置300とクライアント装置100との接続を確認した際に、Webブラウザ1121を起動し、Webブラウザ1121の機能により画面470Aを表示させるようにしてもよい。
【0125】
サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300へのコンテンツデータの転送が開始される前には、例えば、図13に示すような画面470Aが表示される。ユーザは、この画面470Aを閲覧しながら、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に転送すべきコンテンツデータを選択することができる。ユーザは、例えば、チャネル選択欄472にチェックマークを入れ、Sync Nowボタン475を押下することにより、チェックマークを入れたチャネル選択欄472に対応するチャネルを構成するコンテンツデータを、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に転送させることができる。
【0126】
より詳細には、ユーザは、例えば、チャネル選択欄472にチェックマークを入れ、Sync Nowボタン475を押下すると、チャネル選択欄472にチェックマークが入れられたチャネルを識別するためのチャネル識別情報を含むコンテンツ送信要求がサーバ装置200に送信される。コンテンツ送信要求を受信したサーバ装置200は、コンテンツ送信要求に含まれたチャネル識別情報により識別されるチャネルのコンテンツデータを順次に再生装置300に送信する。複数のチャネルが種類ごとに区分けされている場合には、ユーザは、チャネル種別選択欄471にチェックマークを入れることにより、種類を選択することができる。
【0127】
また、ユーザは、例えば、プレイリスト選択欄474にチェックマークを入れ、Sync Nowボタン475を押下することにより、チェックマークを入れたプレイリスト選択欄474に対応するプレイリスト自体と、そのプレイリストを構成する1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータとを、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に転送させることができる。
【0128】
より詳細には、ユーザは、例えば、プレイリスト選択欄474にチェックマークを入れ、Sync Nowボタン475を押下すると、プレイリスト選択欄474にチェックマークが入れられたプレイリストを識別するためのプレイリスト識別情報を含むコンテンツ送信要求がサーバ装置200に送信される。コンテンツ送信要求を受信したサーバ装置200は、コンテンツ送信要求に含まれたプレイリスト識別情報により識別されるプレイリスト自体と、そのプレイリストを構成する1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータとを、順次に再生装置300に送信する。
【0129】
サーバ装置200は、例えば、コンテンツ送信要求に含まれたプレイリスト識別情報により識別されるプレイリストが、コンテンツ送信要求に含まれたユーザ識別情報に対応付けられてユーザ別登録情報に登録されている場合にのみ、プレイリスト自体とそのプレイリストを構成する1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータとを順次に再生装置300に送信することができる。
【0130】
また、ユーザは、例えば、Sync All欄473にチェックマークを入れ、Sync Nowボタン475を押下することにより、チャネルを構成するコンテンツデータと、プレイリスト自体と、そのプレイリストを構成する1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータとを、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に転送させることができる。その際、例えば、サーバ装置200は、ユーザ別登録情報に登録されていないプレイリスト自体とそのプレイリストを構成する1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータとは再生装置300に送信しないように制御することができる。
【0131】
また、ユーザは、例えば、図示しないコンテンツデータ選択欄にチェックマークを入れ、Sync Nowボタン475を押下することにより、チェックマークを入れたコンテンツデータ選択欄に対応するコンテンツデータを、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に転送させることもできる。
【0132】
より詳細には、ユーザは、例えば、図示しないコンテンツデータ選択欄にチェックマークを入れ、Sync Nowボタン475を押下すると、コンテンツデータ選択欄にチェックマークが入れられたコンテンツデータを識別するためのコンテンツデータ識別情報を含むコンテンツ送信要求がサーバ装置200に送信される。コンテンツ送信要求を受信したサーバ装置200は、コンテンツ送信要求に含まれたコンテンツデータ識別情報により識別されるコンテンツデータを、再生装置300に送信する。
【0133】
サーバ装置200は、例えば、コンテンツ送信要求に含まれたコンテンツデータ識別情報により識別されるコンテンツデータが、コンテンツ送信要求に含まれたユーザ識別情報に対応付けられてユーザ別登録情報に送信可能コンテンツ情報として登録されている場合にのみ、そのコンテンツデータを再生装置300に送信することができる。
【0134】
ユーザによるSync Nowボタン475の押下により、各種情報がサーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に転送されることとしたが、再生装置300により既に保持されているコンテンツデータについては、サーバ装置200から再生装置300に送信する必要性に乏しい。また、再生装置300により既に保持されているコンテンツデータであっても、サーバ装置200に登録されていないコンテンツデータについては、継続して再生装置300に保持させておく必要性に乏しい場合もある。
【0135】
そのような場合には、ユーザにより選択されたコンテンツデータのみを再生装置300に転送し、ユーザにより選択されなかったコンテンツデータを再生装置300から削除するような制御を行ってもよい。以下においては、このような制御を、特に「同期(または、Sync)」と呼ぶことがある。したがって、本実施形態における「同期」は、「転送」の一態様として位置付けられる。
【0136】
[1−14.コンテンツデータ転送中に表示される画面例]
図14は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300にコンテンツデータが転送されている間に表示される画面例を示す図である。図14を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300にコンテンツデータが転送されている間に表示される画面例について説明する。なお、画面470Bを表示する装置は、例えば、画面470Aと同様に、クライアント装置100であってもよく、再生装置300であってもよい。
【0137】
サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300にコンテンツデータが転送されている間には、例えば、図14に示すような画面470Bが表示される。ユーザは、この画面470Bを閲覧しながら、プログレスバー476により、コンテンツデータの転送に関する進捗状況を確認することができる。Sync Stopボタン477を押下することにより、再生装置300へのコンテンツデータの転送を中断することができる。より詳細には、ユーザは、例えば、Sync Stopボタン477を押下すると、再生装置300へのコンテンツデータの転送を中断する旨を示す中断要求がサーバ装置200に送信される。中断要求を受信したサーバ装置200は、コンテンツデータの再生装置300への送信を中断することができる。
【0138】
[1−15.コンテンツデータ転送中断時に表示される画面例]
図15は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200からクライアント装置100を介した再生装置300へのコンテンツデータの転送が中断されている間に表示される画面例を示す図である。図15を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200からクライアント装置100を介した再生装置300へのコンテンツデータの転送が中断されている間に表示される画面例について説明する。なお、画面470Cを表示する装置は、例えば、画面470Aと同様に、クライアント装置100であってもよく、再生装置300であってもよい。
【0139】
サーバ装置200からクライアント装置100を介した再生装置300へのコンテンツデータの転送が中断されている間には、例えば、図15に示すような画面470Cが表示される。ユーザは、この画面470Cを閲覧しながら、プログレスバー476により、コンテンツデータの転送に関する進捗状況を確認することができる。Sync Restartボタン478を押下することにより、再生装置300へのコンテンツデータの転送を再開(以下、「レジューム」とも言う。)することができる。より詳細には、ユーザは、例えば、Sync Restartボタン478を押下すると、再生装置300へのコンテンツ送信要求がサーバ装置200に送信される。コンテンツ送信要求を受信したサーバ装置200は、コンテンツデータの再生装置300への送信を再開することができる。
【0140】
[1−16.再生装置の機能構成]
図16は、本発明の実施形態に係る再生装置300の機能構成を示す図である。図16を参照しながら、本発明の実施形態に係る再生装置300の機能構成について説明する。
【0141】
図16に示すように、再生装置300は、必要に応じて、記憶部311、制御部312、送信部313、受信部314、入力部315、出力部316、再生部317などを備えるものである。
【0142】
記憶部311は、コンテンツデータ、プレイリストなどを記憶しておくことが可能であり、記憶部311が記憶しているコンテンツデータは、制御部312により取得され得る。また、記憶部311には、制御部312によりコンテンツデータが登録され得ることとすることもできる。記憶部311へのコンテンツデータの登録は、例えば、入力部315を介してユーザから入力された操作に基づいて、制御部312により制御される。記憶部311に登録されるコンテンツデータは、受信部314により受信されたものであってもよいし、入力部315を介して入力されたものであってもよい。記憶部311は、例えば、HDDなどといった記憶装置により構成される。
【0143】
制御部312は、記憶部311により記憶されているコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を取得する機能を有するものである。記憶部311により記憶されているコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を取得する手法については、様々なものが想定され、特に限定されるものではない。例えば、コンテンツ識別情報が記憶部311により記憶されているコンテンツデータに付加されている場合には、コンテンツデータに付加されているコンテンツ識別情報を取得することができる。
【0144】
制御部312は、その他、再生装置300内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。制御部312は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部311によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部312は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0145】
送信部313は、クライアント装置100に対して各種情報を送信する機能を有するものである。送信部313は、入力部315を介して入力された操作に基づいて制御部312により生成された各種要求を、クライアント装置100に送信する機能を有する。各種要求は、例えば、クライアント装置100によりサーバ装置200に転送される。送信部313は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0146】
受信部314は、クライアント装置100から各種情報を受信する機能を有するものである。受信部314は、例えば、入力部315を介して入力された操作に基づいて制御部312により生成された各種要求が、送信部313により送信された場合、各種要求に対する応答をサーバ装置200から受信する機能を有する。また、上記したように、受信部314は、記憶部311に記憶させるためのコンテンツデータを受信することもできる。受信部314は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0147】
入力部315は、ユーザからの操作を受け付け、操作信号として制御部312に出力する機能を有するものである。入力部315は、例えば、入力装置により構成されるものである。例えば、入力部315を介して入力された操作に基づいて、制御部312により各種要求が生成され、制御部312により生成された各種要求は、送信部313によりクライアント装置100に送信される。
【0148】
出力部316は、制御部312による制御に基づいて、各種情報や各種要求を出力する機能を有するものである。また、出力部316は、再生部317により再生されたコンテンツデータを出力する機能を有するものである。例えば、コンテンツデータが音声データである場合には、出力部316は、音声出力装置により構成されることとし、その音声出力装置が音声データに基づいて音声を出力することとすればよい。例えば、コンテンツデータが画像データである場合には、出力部316は、表示装置により構成されることとし、その表示装置が画像データに基づいて画像を出力することとすればよい。
【0149】
再生部317は、上記したように、クライアント装置100から受信したコンテンツデータを、制御部312による制御に基づいて再生することができる。例えば、再生部317は、クライアント装置100から受信したコンテンツデータをストリーム再生することができるが、再生部317は、クライアント装置100から受信したコンテンツデータを必ずしもストリーム再生しなくてもよい。再生部317は、受信部314によりクライアント装置100から受信されたコンテンツデータを、オフラインにより再生することも可能である。
【0150】
[1−17.転送装置の機能構成]
図17は、本発明の実施形態に係る転送装置400の機能構成を示す図である。図17を参照しながら、本発明の実施形態に係る転送装置400の機能構成について説明する。
【0151】
図17に示すように、転送装置400は、少なくとも、受信部410と、制御部420と、送信部430と、記憶部460とを備えるものである。なお、上記したように、転送装置400は、サーバ装置200に組み込まれていてもよいし、再生装置300に組み込まれていてもよい。
【0152】
記憶部460は、クライアント装置100に接続された再生装置300に対してサーバ装置200からクライアント装置100を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する機能を有するものである。記憶部460が記憶している送信対象リストは、制御部420により取得され得る。また、記憶部460には、制御部420により送信対象リストが登録され得ることとすることもできる。
【0153】
記憶部460への送信対象リストの登録は、例えば、制御部420により制御される。記憶部460に登録される送信対象リストは、例えば、受信部410により受信され得る。送信対象リストは、後に説明する「SyncList」に相当するものである。記憶部460は、例えば、HDDなどといった記憶装置により構成される。
【0154】
受信部410は、サーバ装置200から複数のコンテンツデータを順次に受信する機能を有するものである。転送装置400がサーバ装置200に組み込まれている場合には、受信部410は、サーバ装置200内において複数のコンテンツデータを順次にサーバ装置200から受信する。転送装置400が再生装置300に組み込まれている場合には、受信部410は、サーバ装置200からクライアント装置100を介して複数のコンテンツデータを順次に受信する。受信部410は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0155】
送信部430は、受信部410により順次に受信された複数のコンテンツデータを順次に再生装置300に転送する機能を有するものである。転送装置400がサーバ装置200に組み込まれている場合には、送信部430は、クライアント装置100を介して複数のコンテンツデータを再生装置300に順次に送信する。転送装置400が再生装置300に組み込まれている場合には、送信部430は、再生装置300内において複数のコンテンツデータを順次に再生装置300に送信する。送信部430は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0156】
制御部420は、送信部430によりコンテンツデータが再生装置300に転送される度に、送信部430により転送されたコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を記憶部460により記憶されている送信対象リストから削除する機能を有するものである。制御部420は、その他、転送装置400内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。
【0157】
制御部420は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部460によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部420は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0158】
以上に説明したような機能を有することにより、転送装置400は、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に複数のコンテンツデータを順次に送信している間に、送信を中断した後、中断した時点から複数のコンテンツデータの送信を再開することが可能である。
【0159】
[1−18.送信対象リストの一例]
図18は、本発明の実施形態に係る転送装置400により使用される送信対象リストの一例を示す図である。図18を参照しながら、本発明の実施形態に係る転送装置400により使用される送信対象リストの一例について説明する。送信対象リストはWebアプリケーション221の機能により編集され得る。送信対象リストは、例えば、サーバ装置200から再生装置300への同期(転送の一態様)予定のコンテンツデータ、プレイリスト自体、コンテンツデータに関する一覧に相当する。
【0160】
先に説明した通り、送信対象リストは、図18に示した「SyncList」に相当するものである。図18に示すように、「SyncList」は、例えば、「TrackGUIDs」「PlayListGUIDs」「ChannnelGUIDs」「AllSync」などを含んでいる。「TrackGUIDs」は、コンテンツ識別情報に相当するものであり、「PlayListGUIDs」は、プレイリスト識別情報に相当するものであり、「ChannnelGUIDs」は、チャネル識別情報に相当するものである。
【0161】
「AllSync」は、例えば、MyLibrary(ユーザ別登録情報)に設定されている情報により識別される全コンテンツデータに対する同期設定(転送設定の一態様)を示しており、「true」であれば、全コンテンツデータに対する同期を実行する旨を示し、「false」であれば、全コンテンツデータに対する同期を実行しない旨を示す。全コンテンツデータには、「TrackGUIDs」により識別されるコンテンツデータばかりではなく、「PlayListGUIDs」により識別されるプレイリスト自体や、そのプレイリストを構成するコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータ、「ChannnelGUIDs」により識別されるチャネルを構成するコンテンツデータなどを含むものであってもよい。
【0162】
[1−19.ターゲットリストの一例]
図19は、本発明の実施形態に係る転送装置400により使用されるターゲットリストの一例を示す図である。図19を参照しながら、本発明の実施形態に係る転送装置400により使用されるターゲットリストの一例について説明する。
【0163】
図19に示した「TargetList」は、同期開始(転送開始の一態様)時において、転送装置400が「SyncList」を展開することにより生成されるものである。より詳細には、転送装置400は、「SyncList」に設定されている内容を「TargetList」にコピーするとともに、「PlayListGUIDs」に設定されているプレイリスト識別情報(図19に示した例では、P1、P10、P100、P500など)により識別されるプレイリストを構成するコンテンツ識別情報を、「TargetList」の「TrackGUIDs」に追加する。
【0164】
このように、転送装置400が「SyncList」を展開することにより生成される「TargetList」を使用することにより、プレイリスト自体ばかりではなく、プレイリストを構成するコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータについても、サーバ装置200と再生装置300との間において同期を取ることができるようになる(サーバ装置200から再生装置300に送信できるようになる)。
【0165】
[1−20.送信済みリストの一例]
図20は、本発明の実施形態に係る転送装置400により使用される送信済みリストの一例を示す図である。図20を参照しながら、本発明の実施形態に係る転送装置400により使用される送信済みリストの一例について説明する。
【0166】
図20に示した「CurrentList」は、再生装置300が現在保持している各種情報(コンテンツデータ、プレイリスト自体など)が設定されるものである。例えば、転送装置400は、「TargetList」と「CurrentList」との差分を算出することができる。例えば、転送装置400は、この差分に基づいて、例えば、「TargetList」に設定されていないものの「CurrentList」に設定されているコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータについては、再生装置300から削除することができる。
【0167】
また、転送装置400は、「CurrentList」に設定されていないものの「TargetList」に設定されているコンテンツデータについては、サーバ装置200(Webアプリケーション221)から再生装置300に送信させることもできる。また、転送装置400は、「CurrentList」と「TargetList」との両方に設定されているコンテンツデータについては、サーバ装置200(Webアプリケーション221)から再生装置300に再度送信することを制限することもできる。
【0168】
[1−21.転送装置接続時に実行される処理]
図21は、本発明の実施形態に係る再生装置300を転送装置400に接続したときに実行される処理の流れについて説明するための図である。図21を参照しながら、本発明の実施形態に係る再生装置300を転送装置400に接続したときに実行される処理の流れについて説明する。
【0169】
図21に示すように、クライアント装置100がWebアプリケーション221を起動し、Webアプリケーション221が再生装置300とクライアント装置100との接続状況を転送装置400に問い合わせると、転送装置400は、Webブラウザ1121を起動する。これにより、Webアプリケーション221は、コンテンツデータの同期(転送)の進行とともに、Webブラウザ1121に提供するUIを動的に変化させ、Webブラウザ1121においては、動的に変化するUIを提供できるようになる。Webブラウザ1121に提供されるUIは、例えば、図14に示した画面470Bとして表示され、動的なUIの変化は、例えば、プログレスバー476の変化として表現される。
【0170】
転送装置400の受信部410は、再生装置300から「CurrentList」「SyncList」を受信し、送信部430は、再生装置300から受信した「CurrentList」「SyncList」をWebアプリケーション221に送信する。Webアプリケーション221は、受信した「CurrentList」「SyncList」に基づいて、UIを生成し、Webブラウザ1121に提供する。Webブラウザ1121により、このUIが表示されることにより、同期(転送)予定のコンテンツデータと送信済みコンテンツデータとをユーザが把握できる。
【0171】
[1−22.送信対象リスト編集時に実行される処理]
図22は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200において送信対象リストが編集されている間に実行される処理の流れについて説明するための図である。図22を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200において送信対象リストが編集されている間に実行される処理の流れについて説明する。ここでは、送信対象リストとして「SyncList」を用いて説明する。
【0172】
図22に示すように、ユーザは、Webアプリケーション221が提供するUIにおいて「SyncList」を編集することが可能である。より詳細には、ユーザは、Webアプリケーション221が提供するUIにおいて「SyncList」に設定される「TrackGUIDs」「PlayListGUIDs」「ChannelGUIDs」の内容を追加したり、削除したりすることができる。Webアプリケーション221において作成された「SyncList」は、再生装置300に保存しておくことができる。「SyncList」は、例えば、定期的に再生装置300に保存することができる。
【0173】
このとき、転送装置400の受信部410は、サーバ装置200における編集途中の「SyncList」をサーバ装置200から受信することが可能となっている。転送装置400により実行される処理として、送信部430は、受信部410により編集途中の「SyncList」が受信された場合、受信部410により受信された編集途中の「SyncList」を再生装置300に送信する。例えば、送信部430は、編集途中の「SyncList」を定期的に再生装置300に保存することができる。これにより、最新の同期(転送)予定コンテンツデータを把握することができる。Webアプリケーション221の更新時に「SyncList」がサーバ装置200から消えてしまっても、再生装置300に保存されている「SyncList」を使用することができる。
【0174】
[1−23.開始要求受信時に実行される処理(その1)]
図23は、複数のコンテンツデータの転送を開始するための要求が受信された場合に実行される処理(その1)の流れについて説明するための図である。図23を参照しながら、複数のコンテンツデータの転送を開始するための要求が受信された場合に実行される処理(その1)の流れについて説明する。
【0175】
図23に示すように、転送装置400は、コンテンツデータの転送を開始する旨を示す要求を受信すると、Webアプリケーション221から編集後の「SyncList」を受信し、受信した「SyncList」を記憶することができる。転送装置400は、記憶した「SyncList」を展開することにより、「TargetList」を作成することができる。コンテンツデータの転送を開始する旨を示す要求は、例えば、画面470AにおけるSync Nowボタン475がユーザにより選択された結果、受信されるものである。
【0176】
このとき、転送装置400の制御部420は、受信部410により受信された「SyncList」にプレイリストを識別するためのプレイリスト識別情報が含まれている場合、このプレイリスト識別情報により識別されるプレイリストを構成する複数のコンテンツ識別情報を取得することができる。このプレイリスト識別情報により識別されるプレイリストを構成する複数のコンテンツ識別情報が「SyncList」に追加されることにより「TargetList」が生成される。制御部420は、取得した複数のコンテンツ識別情報をコンテンツ送信要求に含めることができる。これにより、プレイリスト自体ばかりではなく、プレイリストを構成する複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータをサーバ装置200から再生装置300に送信させることができる。
【0177】
[1−24.開始要求受信時に実行される処理(その2)]
図24は、複数のコンテンツデータの転送を開始するための要求が受信された場合に実行される処理(その2)の流れについて説明するための図である。図24を参照しながら、複数のコンテンツデータの転送を開始するための要求が受信された場合に実行される処理(その2)の流れについて説明する。
【0178】
図24に示すように、転送装置400は、コンテンツデータの転送を開始する旨を示す要求を受信すると、再生装置300により保持されている1または複数のコンテンツデータの各々に対応する1または複数のコンテンツ識別情報を含む「CurrentList」を再生装置300から受信することができる。「CurrentList」は、送信済みリストに相当するものである。転送装置400は、生成した「TargetList」と受信した「CurrentList」との差分を計算し、「TargetList」に含まれるが「CurrentList」に含まれないコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータを再生装置300から削除させることができる。また、再生装置300は、コンテンツデータを再生装置300から転送させることもできる。
【0179】
このとき、転送装置400の受信部410は、再生装置300への複数のコンテンツデータの転送を開始する旨を示す開始要求を受信することが可能である。制御部420は、受信部410により開始要求が受信された場合、再生装置300により保持されている1または複数のコンテンツデータの各々に対応する1または複数のコンテンツ識別情報を含む「CurrentList」を取得することができる。
【0180】
制御部420は、例えば、「CurrentList」に含まれるが「TargetList」に含まれないコンテンツ識別情報を検出し、検出したコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータを再生装置300から削除させることができる。また、制御部420は、コンテンツデータを再生装置300から転送させることもできる。送信部430は、制御部420により再生装置300からコンテンツデータを削除させた後に、コンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信することができる。
【0181】
[1−25.転送実行時に実行される処理]
図25は、複数のコンテンツデータの転送を実行している間に実行される処理の流れについて説明するための図である。図25を参照しながら、複数のコンテンツデータの転送を実行している間に実行される処理の流れについて説明する。
【0182】
複数のコンテンツデータは、転送装置400からサーバ装置200にコンテンツ送信要求が送信されることにより、サーバ装置200から順次に送信される。すなわち、転送装置400の制御部420は、記憶部460により記憶されている「SyncList」から複数のコンテンツ識別情報を取得して複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成する。
【0183】
送信部430は、制御部420により生成されたコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信し、受信部410は、コンテンツ送信要求に対する応答として、複数のコンテンツデータをサーバ装置200から順次に受信する。送信部430は、受信部410により順次に受信された複数のコンテンツデータを順次に再生装置300に転送する。
【0184】
複数のコンテンツデータが順次にサーバ装置200から再生装置300に送信されている間に、制御部420は、送信部430によりコンテンツデータが再生装置300に転送される度に、送信部430により転送されたコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を記憶部460により記憶されている「SyncList」から削除することができる。また、制御部420は、送信部430によりコンテンツデータが再生装置300に転送される度に、送信部430により転送されたコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を「CurrentList」に追加することもできる。
【0185】
送信部430は、「SyncList」や「CurrentList」を再生装置300に送信して、再生装置300に「SyncList」や「CurrentList」を保存させることもできる。「SyncList」や「CurrentList」の最新の状態を再生装置300に把握させるためであり、これにより、コンテンツデータの転送が中断した後において、再生装置300に保存されている「SyncList」や「CurrentList」を使用して、最新の状態からコンテンツデータの転送を再開することができる。
【0186】
[1−26.転送完了時に実行される処理]
図26は、複数のコンテンツデータの転送が完了したときに実行される処理の流れについて説明するための図である。図26を参照しながら、複数のコンテンツデータの転送が完了したときに実行される処理の流れについて説明する。
【0187】
転送装置400は、「SyncList」に設定されているコンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータの転送が完了すると、コンテンツデータ転送完了時の「SyncList」や「CurrentList」を再生装置300に送信することもできる。再生装置300は、転送装置400から送信された「SyncList」や「CurrentList」を保存することができる。
【0188】
[1−27.転送再開時に実行される処理(その1)]
図27は、複数のコンテンツデータの転送を再開するための要求が受信された場合に実行される処理(その1)の流れについて説明するための図である。図27を参照しながら、複数のコンテンツデータの転送を再開するための要求が受信された場合に実行される処理(その1)の流れについて説明する。
【0189】
転送装置400は、例えば、「SyncList」を使用すれば、複数のコンテンツデータの転送を再開することができる。このとき、転送装置400の受信部410は、再生装置300への複数のコンテンツデータの転送が中断された後、再生装置300への複数のコンテンツデータの転送を再開する旨を示す再開要求を受信することが可能である。コンテンツデータの転送を再開する旨を示す再開要求は、例えば、画面470CにおけるSync Restartボタン478がユーザにより選択された結果、受信されるものである。
【0190】
制御部420は、受信部410により再開要求が受信された場合、コンテンツ識別情報を削除した後の「SyncList」に含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を取得し、取得した1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成する。送信部430は、制御部420により生成されたコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信する。受信部410は、コンテンツ送信要求に対する応答として、制御部420によりコンテンツ識別情報が削除された後の「SyncList」に含まれる1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応する1または複数のコンテンツデータをサーバ装置200から順次に受信する。送信部430は、受信部410により順次に受信された1または複数のコンテンツデータを順次に再生装置300に転送する。
【0191】
転送装置400が、コンテンツデータ転送再開のために、どの装置に保存されている「SyncList」を使用してもよい。例えば、転送装置400は、自己が保持している「SyncList」を使用することができる。このとき、制御部420は、受信部410により再開要求が受信された場合、コンテンツ識別情報を削除した後の「SyncList」に含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を記憶部460から取得し、取得した1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成すればよい。その後、送信部430は、制御部420により生成されたコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信すればよい。
【0192】
例えば、転送装置400は、再生装置300に保存した「SyncList」を使用することもできる。このとき、制御部420は、コンテンツ識別情報を削除した後の「SyncList」を再生装置300に保持させておく。制御部420は、受信部410により再開要求が受信された場合、コンテンツ識別情報を削除した後の「SyncList」に含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を再生装置300から取得し、取得した1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成すればよい。その後、送信部430は、制御部420により生成されたコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信すればよい。
【0193】
また、例えば、転送装置400は、サーバ装置200に保存した「SyncList」を使用することもできる。このとき、制御部420は、コンテンツ識別情報を削除した後の「SyncList」をサーバ装置200に保持させておく。制御部420は、受信部410により再開要求が受信された場合、コンテンツ識別情報を削除した後の「SyncList」に含まれる1または複数のコンテンツ識別情報をサーバ装置200から取得し、取得した1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成すればよい。その後、送信部430は、制御部420により生成されたコンテンツ送信要求をサーバ装置200に送信すればよい。
【0194】
転送装置400は、複数のコンテンツデータの転送を開始するときと同様に(図23参照)、受信した「SyncList」を展開することにより、「TargetList」を作成することができる。この「TargetList」を使用することにより、転送装置400は、プレイリスト自体ばかりではなく、プレイリストを構成する複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータをサーバ装置200から再生装置300に送信させることができる。
【0195】
[1−28.転送再開時に実行される処理(その2)]
図28は、複数のコンテンツデータの転送を再開するための要求が受信された場合に実行される処理(その2)の流れについて説明するための図である。図28を参照しながら、複数のコンテンツデータの転送を再開するための要求が受信された場合に実行される処理(その2)の流れについて説明する。
【0196】
図28に示すように、転送装置400は、他の装置に保存されている「TargetList」を受信し、受信した「TargetList」を使用することも可能である。これにより、転送装置400は、プレイリスト自体ばかりではなく、プレイリストを構成する複数のコンテンツ識別情報の各々に対応するコンテンツデータをサーバ装置200から再生装置300に送信させることができる。
【0197】
[1−29.サーバ装置のハードウェア構成の一例]
図29は、本発明の実施形態に係るサーバ装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。図29を参照しながら、本発明の実施形態に係るサーバ装置200のハードウェア構成の一例について説明する。
【0198】
図29に示すように、サーバ装置200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)902と、RAM(Random Access Memory)903と、ホストバス904と、ブリッジ905と、外部バス906と、インタフェース907と、入力装置908と、出力装置910と、ストレージ装置(HDD)911と、ドライブ912と、接続ポート914と、通信装置915とを備える。
【0199】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM902またはHDD911に格納された各種プログラムに従って動作し、サーバ装置200内の各部を制御する。具体的な処理としては、例えば、コンテンツデータの暗号化および復号化処理、コンテンツデータなどの入出力処理制御などを実行する。
【0200】
ROM902は、CPU901が使用するプログラムや、演算パラメータ等を記憶する。また、このROM902は、コンテンツデータなど保存する機能を有することとしてもよい。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス904により相互に接続されている。
【0201】
ホストバス904は、ブリッジ905を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス906に接続されている。
【0202】
入力装置908は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、レバー等の操作部と、入力信号を生成してCPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。サーバ装置200のユーザは、この入力装置908を操作することにより、サーバ装置200に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0203】
出力装置910は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、ランプ等の表示装置と、スピーカ等の音声出力装置などで構成される。この出力装置910は、例えば、再生されたコンテンツデータを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像コンテンツをテキストまたはイメージで動画若しくは静止画で表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声コンテンツを発音する。
【0204】
HDD911は、本発明の実施形態にかかるサーバ装置200の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。このHDD911は、CPU901が実行するプログラムや各種データをハードディスクに格納する。また、このHDD911には、例えば、コンテンツデータなどの各種データが格納される。
【0205】
ドライブ912は、記憶媒体用リーダ/ライタであり、サーバ装置200に内蔵、或いは外付けされる。このドライブ912は、サーバ装置200にローディングされた磁気ディスク(HD等)、光ディスク(CD、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体40に対して、コンテンツデータなどの各種データを記録/再生する。
【0206】
具体的には、ドライブ912は、リムーバブル記憶媒体40に記録されているデータを読み出して、インタフェース907、外部バス906、ブリッジ905、およびホストバス904を介して接続されているRAM903に供給する。CPU901は、必要に応じて、これらのデータをROM902またはHDD911などに格納する。一方、ドライブ912は、ROM902またはHDD911などに格納されているデータや、新たに生成したデータ、外部装置から取得したデータをCPU901から受け取り、リムーバブル記憶媒体40に書き込む。
【0207】
接続ポート914は、例えば、サーバ装置200と外部周辺機器とを接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続端子を有する。接続ポート914は、インタフェース907、および外部バス906、ブリッジ905、ホストバス904等を介してCPU901等に接続されている。
【0208】
通信装置915は、例えば、ネットワーク30に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。この通信装置915は、クライアント装置100などの外部機器との間で、ネットワーク30を介して、コンテンツデータ、制御信号などの各種データを送受信する。
【0209】
[1−30.クライアント装置のハードウェア構成の一例]
図30は、本発明の実施形態に係るクライアント装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図30を参照しながら、本発明の実施形態に係るクライアント装置100のハードウェア構成の一例について説明する。
【0210】
図30に示すように、クライアント装置100は、例えば、制御装置801と、フラッシュメモリ802と、RAM803と、バス806と、入力装置808と、表示装置810と、HDD811と、ドライブ812と、デコーダ813と、接続ポート814と、通信装置815と、オーディオ出力回路816と、リモートコントローラ818と、ヘッドフォン819とを備える。
【0211】
制御装置801は、例えば、フラッシュメモリ802またはHDD811に格納された各種プログラムに従って動作し、クライアント装置100の各部を制御する。フラッシュメモリ802は、例えば、制御装置801の動作を規定したプログラムや、各種のデータを記憶する。このフラッシュメモリ802は、コンテンツデータなどを保存する機能を有することとすることができる。また、RAM803は、例えばSDRAM(Synchronous DRAM)で構成され、制御装置801の処理に関する各種データを一時記憶する。
【0212】
バス806は、制御装置801、フラッシュメモリ802、RAM803、入力装置808、表示装置810、HDD811、ドライブ812、デコーダ813、通信装置815およびオーディオ出力回路816などを接続するデータ線である。
【0213】
入力装置808とリモートコントローラ818は、例えば、タッチパネル、ボタンキー、レバー、ダイヤル等の操作部と、ユーザによる操作部に対する操作に応じて入力信号を生成して制御装置801に出力する入力制御回路などから構成されている。クライアント装置100のユーザは、この入力装置808や、後述のリモートコントローラ818を操作することにより、クライアント装置100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0214】
表示装置810は、例えばLCDパネルおよびLCD制御回路などで構成される。この表示装置810は、制御装置801の制御に応じて、各種情報をテキストまたはイメージで表示する。
【0215】
HDD811は、本発明の実施形態にかかるクライアント装置100の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。このHDD811は、例えば数十GBの記憶容量を有するハードディスクドライブ(HDD)で構成され、コンテンツデータや、制御装置801のプログラム、各種のデータを格納する。かかるHDD811を備えたクライアント装置100は、コンテンツデータを記録および再生可能なコンテンツ記録再生装置として構成される。これによって、リムーバブル記憶媒体40を介して提供されたコンテンツデータのみならず、サーバ装置200などから受信したコンテンツデータを、HDD811に格納して、再生することができるようになる。しかし、かかる例に限定されず、例えば、クライアント装置100は、HDD811を具備せず、コンテンツデータの再生専用装置として構成されてもよい。この場合には、クライアント装置100は、例えば、リムーバブル記憶媒体40に保存されているコンテンツデータを読み出して再生のみ実行可能(記録は不可能)となる。また、サーバ装置200などから受信したコンテンツデータをHDD811に格納せずに順次に再生していくストリーミング再生を行うこととしてもよい。
【0216】
ドライブ812は、記憶媒体用リーダ/ライタであり、クライアント装置100に内蔵される。このドライブ812は、クライアント装置100にローディングされた上記各種のリムーバブル記憶媒体40に対して、コンテンツデータなどの各種データを、記録/再生する。デコーダ813は、暗号化されているコンテンツデータのデコード処理、サラウンド処理、PCMデータへの変換処理などを行う。
【0217】
接続ポート814は、例えば、再生装置300等の外部周辺機器を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続端子を有する。接続ポート814は、バス806等を介して制御装置801等に接続されている。かかる接続ポート814によって、クライアント装置100は、再生装置300と各種のデータを通信可能となる。
【0218】
通信装置815は、例えば、ネットワーク30を介して接続されたサーバ装置200との間で、コンテンツデータなどの各種データを送受信する。その他、通信装置815は、例えば、ネットワーク30を介してサーバ装置に各種要求を送信するとともに、各種要求に対する応答を、ネットワーク30を介してサーバ装置から受信する機能を有することとしてもよい。
【0219】
オーディオ出力回路816は、デコーダ813によりデコードされ、制御装置801によってDA変換されたアナログ音声データを増幅してリモートコントローラ818に出力する。このアナログ音声データは、リモートコントローラ818からヘッドフォン819に出力され、ヘッドフォン819に内蔵されたスピーカ(図示せず。)から音声出力される。
【0220】
[1−31.再生装置のハードウェア構成の一例]
図31は、本発明の実施形態に係る再生装置300のハードウェア構成の一例を示す図である。図31を参照しながら、本発明の実施形態に係る再生装置300のハードウェア構成の一例について説明する。
【0221】
図31に示すように、再生装置300は、例えば、制御装置701と、フラッシュメモリ702と、RAM703と、バス706と、入力装置708と、表示装置710と、HDD711と、ドライブ712と、デコーダ713と、通信装置715と、オーディオ出力回路716と、リモートコントローラ718と、ヘッドフォン719とを備える。
【0222】
制御装置701は、例えば、フラッシュメモリ702またはHDD711に格納された各種プログラムに従って動作し、再生装置300の各部を制御する。フラッシュメモリ702は、例えば、制御装置701の動作を規定したプログラムや、各種のデータを記憶する。このフラッシュメモリ702は、コンテンツデータなどを保存する機能を有することとすることができる。また、RAM703は、例えばSDRAM(Synchronous DRAM)で構成され、制御装置701の処理に関する各種データを一時記憶する。
【0223】
バス706は、制御装置701、フラッシュメモリ702、RAM703、入力装置708、表示装置710、HDD711、ドライブ712、デコーダ713、通信装置715およびオーディオ出力回路716などを接続するデータ線である。
【0224】
入力装置708とリモートコントローラ718は、例えば、タッチパネル、ボタンキー、レバー、ダイヤル等の操作部と、ユーザによる操作部に対する操作に応じて入力信号を生成して制御装置701に出力する入力制御回路などから構成されている。再生装置300のユーザは、この入力装置708や、後述のリモートコントローラ718を操作することにより、再生装置300に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0225】
表示装置710は、例えばLCDパネルおよびLCD制御回路などで構成される。この表示装置710は、制御装置701の制御に応じて、各種情報をテキストまたはイメージで表示する。
【0226】
HDD711は、本発明の実施形態にかかる再生装置300の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。このHDD711は、例えば数十GBの記憶容量を有するハードディスクドライブ(HDD)で構成され、コンテンツデータや、制御装置701のプログラム、各種のデータを格納する。かかるHDD711を備えた再生装置300は、コンテンツデータを記録および再生可能なコンテンツ記録再生装置として構成される。これによって、リムーバブル記憶媒体40を介して提供されたコンテンツデータのみならず、サーバ装置200などから受信したコンテンツデータを、HDD711に格納して、再生することができるようになる。しかし、かかる例に限定されず、例えば、再生装置300は、HDD711を具備せず、コンテンツデータの再生専用装置として構成されてもよい。この場合には、再生装置300は、例えば、リムーバブル記憶媒体40に保存されているコンテンツデータを読み出して再生のみ実行可能(記録は不可能)となる。また、サーバ装置200などから受信したコンテンツデータをHDD711に格納せずに順次に再生していくストリーミング再生を行うこととしてもよい。
【0227】
ドライブ712は、記憶媒体用リーダ/ライタであり、再生装置300に内蔵される。このドライブ712は、再生装置300にローディングされた上記各種のリムーバブル記憶媒体40に対して、コンテンツデータなどの各種データを、記録/再生する。デコーダ713は、暗号化されているコンテンツデータのデコード処理、サラウンド処理、PCMデータへの変換処理などを行う。
【0228】
通信装置715は、例えば、クライアント装置100との間で、コンテンツデータなどの各種データを送受信する。その他、通信装置715は、例えば、クライアント装置100に各種要求を送信するとともに、各種要求に対する応答を、クライアント装置100から受信する機能を有することとしてもよい。
【0229】
オーディオ出力回路716は、デコーダ713によりデコードされ、制御装置701によってDA変換されたアナログ音声データを増幅してリモートコントローラ718に出力する。このアナログ音声データは、リモートコントローラ718からヘッドフォン719に出力され、ヘッドフォン719に内蔵されたスピーカ(図示せず。)から音声出力される。
【0230】
<2.変形例>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0231】
例えば、本実施形態においては、転送装置400がクライアント装置100に組み込まれていることとしたが、転送装置400は、サーバ装置200に組み込まれていてもよく、再生装置300に組み込まれていてもよい。例えば、転送装置400がクライアント装置100に組み込まれている場合には、ユーザは、自分のクライアント装置100を使用した場合にのみ、「SyncList」の編集を行うことが可能となる。
【0232】
また、例えば、転送装置400がサーバ装置200に組み込まれている場合には、他人のクライアント装置100や他人の再生装置300から転送装置400にアクセスして、「SyncList」の編集を行うことが可能となる。例えば、転送装置400が再生装置300に組み込まれている場合には、ユーザは、再生装置300をクライアント装置100に接続した場合にのみ、再生装置300から「SyncList」の編集を行うことが可能となる。
【0233】
<3.まとめ>
本実施形態によれば、サーバ装置200からクライアント装置100を介して再生装置300に複数のコンテンツデータを順次に送信している間に、送信を中断した後、中断した時点から複数のコンテンツデータの送信を再開することが可能である。コンテンツデータの送信が中断される場合としては、装置間の接続が切断された場合や、ユーザにより中断操作が行われた場合などが想定される。例えば、ユーザは、再生装置300をクライアント装置100に再接続すれば、複数のコンテンツデータの送信をレジュームすることができる。
【0234】
また、Webアプリケーション221が起動していない間においても、複数のコンテンツデータの送信をレジュームすることができる。複数のコンテンツデータの送信を中断するまでに使用していたクライアント装置100Aとは異なるクライアント装置100Bからでも、複数のコンテンツデータの送信をレジュームすることができる。例えば、ユーザは自宅にあるPCを使用して複数のコンテンツデータの送信をしている途中において転送を中断し、転送の続きを喫茶店にあるPCで行うこともできる。
【0235】
また、Webブラウザ1121を更新しても、「SyncList」が保存された状態を維持することが可能となる。このため、Webブラウザ1121の更新時に「SyncList」が消えてしまうことにより「SyncList」編集のためにかかる余計な手間を省略することができることとなる。
【符号の説明】
【0236】
10 情報処理システム
100 クライアント装置
200 サーバ装置
300 再生装置
400 転送装置
410 受信部
420 制御部
430 送信部
460 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置に接続された再生装置に対してサーバ装置から前記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、
前記サーバ装置から前記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、
前記受信部により順次に受信された前記複数のコンテンツデータを順次に前記再生装置に転送する送信部と、
前記送信部により前記コンテンツデータが前記再生装置に転送される度に、前記送信部により転送された前記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を前記記憶部により記憶されている前記送信対象リストから削除する制御部と、
を備える、転送装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記記憶部により記憶されている前記送信対象リストから前記複数のコンテンツ識別情報を取得して前記複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成し、
前記送信部は、
前記制御部により生成された前記コンテンツ送信要求を前記サーバ装置に送信し、
前記受信部は、
前記コンテンツ送信要求に対する応答として、前記複数のコンテンツデータを前記サーバ装置から順次に受信する、
請求項1に記載の転送装置。
【請求項3】
前記受信部は、
前記再生装置への前記複数のコンテンツデータの転送が中断された後、前記再生装置への前記複数のコンテンツデータの転送を再開する旨を示す再開要求を受信することが可能であり、
前記制御部は、
前記受信部により前記再開要求が受信された場合、前記コンテンツ識別情報を削除した後の前記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を取得し、取得した前記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成し、
前記送信部は、
前記制御部により生成された前記コンテンツ送信要求を前記サーバ装置に送信し、
前記受信部は、
前記コンテンツ送信要求に対する応答として、前記制御部により前記コンテンツ識別情報が削除された後の前記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報の各々に対応する1または複数のコンテンツデータを前記サーバ装置から順次に受信し、
前記送信部は、
前記受信部により順次に受信された前記1または複数のコンテンツデータを順次に前記再生装置に転送する、
請求項2に記載の転送装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記受信部により前記再開要求が受信された場合、前記コンテンツ識別情報を削除した後の前記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を前記記憶部から取得し、取得した前記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成する、
請求項3に記載の転送装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記コンテンツ識別情報を削除した後の前記送信対象リストを前記再生装置に保持させておき、前記受信部により前記再開要求が受信された場合、前記コンテンツ識別情報を削除した後の前記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を前記再生装置から取得し、取得した前記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成する、
請求項3に記載の転送装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記コンテンツ識別情報を削除した後の前記送信対象リストを前記サーバ装置に保持させておき、前記受信部により前記再開要求が受信された場合、前記コンテンツ識別情報を削除した後の前記送信対象リストに含まれる1または複数のコンテンツ識別情報を前記サーバ装置から取得し、取得した前記1または複数のコンテンツ識別情報を含むコンテンツ送信要求を生成する、
請求項3に記載の転送装置。
【請求項7】
前記受信部は、
前記再生装置への前記複数のコンテンツデータの転送を開始する旨を示す開始要求を受信することが可能であり、
前記制御部は、
前記受信部により前記開始要求が受信された場合、前記再生装置により保持されている1または複数のコンテンツデータの各々に対応する1または複数のコンテンツ識別情報を含む送信済みリストを取得し、前記送信済みリストに含まれるが前記送信対象リストに含まれないコンテンツ識別情報を検出し、検出した前記コンテンツ識別情報により識別されるコンテンツデータを前記再生装置から削除させ、
前記送信部は、
前記制御部により前記再生装置から前記コンテンツデータを削除させた後に、前記コンテンツ送信要求を前記サーバ装置に送信する、
請求項2に記載の転送装置。
【請求項8】
前記受信部は、
前記サーバ装置において編集された前記送信対象リストを前記サーバ装置から受信し、
前記記憶部は、
前記受信部により受信された前記送信対象リストを記憶する、
請求項1に記載の転送装置。
【請求項9】
前記受信部は、
前記サーバ装置における編集途中の送信対象リストを前記サーバ装置から受信することが可能であり、
前記送信部は、
前記受信部により前記編集途中の送信対象リストが受信された場合、前記受信部により受信された前記編集途中の送信対象リストを前記再生装置に送信する、
請求項8に記載の転送装置。
【請求項10】
前記制御部は、
複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報が再生順に並べられてなるプレイリストを識別するためのプレイリスト識別情報が前記受信部により受信された前記送信対象リストに含まれている場合、前記プレイリスト識別情報により識別されるプレイリストを構成する前記複数のコンテンツ識別情報を取得し、取得した前記複数のコンテンツ識別情報を前記コンテンツ送信要求にさらに含める、
請求項8に記載の転送装置。
【請求項11】
前記転送装置は、
前記サーバ装置、前記クライアント装置および前記再生装置のうちのいずれかの内部に組み込まれている、
請求項1に記載の転送装置。
【請求項12】
自装置に接続された再生装置に対してサーバ装置から自装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、
前記サーバ装置から前記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、
前記受信部により順次に受信された前記複数のコンテンツデータを順次に前記再生装置に転送する送信部と、
前記送信部により前記コンテンツデータが前記再生装置に転送される度に、前記送信部により転送された前記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を前記記憶部により記憶されている前記送信対象リストから削除する制御部と、
を備える、クライアント装置。
【請求項13】
クライアント装置に接続された再生装置に対して自装置から前記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、
自装置から前記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、
前記受信部により順次に受信された前記複数のコンテンツデータを順次に前記再生装置に転送する送信部と、
前記送信部により前記コンテンツデータが前記再生装置に転送される度に、前記送信部により転送された前記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を前記記憶部により記憶されている前記送信対象リストから削除する制御部と、
を備える、サーバ装置。
【請求項14】
クライアント装置に接続された自装置に対してサーバ装置から前記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶する記憶部と、
前記サーバ装置から前記複数のコンテンツデータを順次に受信する受信部と、
前記受信部により順次に受信された前記複数のコンテンツデータを順次に自装置に転送する送信部と、
前記送信部により前記コンテンツデータが自装置に転送される度に、前記送信部により転送された前記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を前記記憶部により記憶されている前記送信対象リストから削除する制御部と、
を備える、再生装置。
【請求項15】
クライアント装置に接続された再生装置に対してサーバ装置から前記クライアント装置を介して送信されるべき複数のコンテンツデータの各々に対応する複数のコンテンツ識別情報を含む送信対象リストを記憶するステップと、
前記サーバ装置から前記複数のコンテンツデータを順次に受信するステップと、
順次に受信された前記複数のコンテンツデータを順次に前記再生装置に転送するステップと、
前記コンテンツデータが前記再生装置に転送される度に、転送された前記コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報を、記憶されている前記送信対象リストから削除するステップと、
を含む、転送方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2012−133535(P2012−133535A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284539(P2010−284539)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】