説明

載置台

【課題】 バンドで結束した平板印刷版の積層束とパレットをフォークリフトで搬送する際に、フォークリフトのリフト部材でバンドを切断するのを防止することを課題とする。
【解決手段】 架台26の側面26A及び底面26Bには凹部36が形成されており、平版印刷版14が積層された積層束16を架台26に結束する固定用バンド34は凹部36に巻き掛けられている。これにより、固定用バンド34は、架台26の側面26A及び底面26Bから突出していないので、操作を誤ってフォーク38を側面26Aにぶつけても、フォーク38は側面26Aに形成された凹部36の周囲に接触し、固定用バンド34に接触しないので、固定用バンド34が破損して架台26と積層束16がずれる恐れがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平版印刷版が積載する積載台に関する。
【背景技術】
【0002】
感光性印刷版や感熱性印刷版の平板印刷版(PS版)は、一般的にPS版の塗布層(画像形成面)を保護する合紙を交互に積層し、その上下に保護用の厚紙を配置して、100〜1500枚のPS版の積層束とし、この積層束を載置台上に積載し、バンドで積層束を載置台に結束とすることで、出荷形態としている(特許文献1参照)。
【0003】
一方、PS版の積層束を載置台に積載した状態で自動現像装置の露光部にセットして、PS版の画像形成面にレーザで露光し、現像処理を行うことでPS版に画像を形成する自動現像処理が行われている。
【0004】
積層束が積載された載置台は重いため、フォークリフトを用いて露光部にセットすることが行われる。その際に、フォークリフトのリフト部材がバンドを強く押し当てたり、バンドを擦ったりすることでバンドが切断して、載置台とPS版の積層束がずれる問題が発生している。
【特許文献1】特開2003−11970号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、バンドで結束した平板印刷版の積層束と載置台をフォークリフトで搬送する際に、フォークリフトのツメでバンドを切断するのを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明では、複数の平版印刷版が積層された積層束を積載して結束部材を巻き掛け結束すると共に、下部にリフト部材が差込み可能なスペースが形成された載置台において、前記載置台の外面に前記結束部材と前記リフト部材との接触を回避するガード部が形成されたことを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、載置台の外面に形成されたガード部によって、平版印刷版が積層された積層束を積載台に結束する結束部材にリフト部材が接触するのを回避する。
【0008】
これにより、例えば、フォークリフトのリフト部材を載置台の下部に差し込む際、リフト部材が結束部材に接触しないので、結束部材が破損して載置台と平版印刷版の積層束がずれる恐れがない。
【0009】
請求項2に記載の発明では、前記ガード部が、前記載置台の側面又は底面のいずれかもしくは両方に形成され、前記結束部材が巻き掛けられる凹部であることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、載置台の側面又は底面のいずれかもしくは両方に凹部が形成され、この凹部に結束部材が巻き掛けられるようになっている。つまり、フォークリフトのリフト部材は、載置台の側面又は底面に形成された凹部の周囲に接触しても、結束部材に接触しないので、結束部材が破損する恐れがない。
【0011】
請求項3に記載の発明では、前記ガード部が、前記載置台の側面及び底面、または側面に形成され、前記側面に形成されたガード部は巻き掛けられた前記結束部材の両側に形成された凸部であり、前記底面に形成されたガード部は前記結束部材が巻き掛けられる凹部であることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、載置台の側面には、巻き掛けられた結束部材の両側に凸部が形成されており、載置台に巻き掛けられた結束部材は凸部の間に位置する。また、載置台の底面には、結束部材が巻き掛けられる凹部が形成されている。従って、フォークリフトのリフト部材を載置台の下部に差し込む際、リフト部材は載置台の側面又は底面の凸部に接触することはあっても、結束部材に接触しない。
【0013】
請求項4に記載の発明では、前記ガード部が、前記載置台の側面に形成され、巻き掛けられた前記結束部材が嵌め込まれる隙間であることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、載置台の側面に形成された隙間に、結束部材が嵌め込まれて巻き掛けられる。これにより、載置台の下部に差し込む際、フォークリフトのリフト部材は載置台の側面に接触することはあっても、結束部材に接触することはない。
【0015】
請求項5に記載の発明では、前記ガード部が、前記載置台の側面に形成され、巻き掛けられた前記結束部材が挿入される貫通孔であることを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、載置台の側面又は底面には貫通孔が形成され、この貫通孔に結束部材が挿通され、載置台と積層束が結束される。これにより、載置台の下部に差し込む際、リフト部材は載置台の側面又は底面に接触しても、結束部材に接触することがない。
【0017】
請求項6に記載の発明では、前記ガード部は、前記載置台に取り外し可能とされていることを特徴としている。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、ガード部を載置台から取り外し可能とすることで、ガード部が破損した場合、破損したガード部を取り外し、新しいガード部を取り付ければ良いので、載置台ごと新しくする必要がない。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上記構成としたので、バンドで結束した平板印刷版の積層束と載置台をフォークリフトで搬送する際に、フォークリフトのリフト部材でバンドを切断するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1には、本発明の第1実施形態に係る平版印刷版14の積層束16が積載される載置台10を用いて構成された積載構造体12が示されている。
【0021】
まず、平版印刷版14及び平版印刷版14が積層された積層束16について簡単に説明する。
【0022】
平版印刷版14は、長方形の板状に形成された薄いアルミニウム製の支持体上に、塗布膜(感光性印刷版の場合には感光層、感熱性印刷版の場合には感熱層、さらに必要に応じて、オーバーコート層やマット層等)を塗布して形成されている。この塗布膜に、露光、現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、インクが塗布されることで、紙面に文字、画像等が印刷される。
【0023】
この平版印刷版14と、平版印刷版14の塗布膜を保護する合紙18とを交互に厚み方向に重ね合わせて、さらに重ね合わせ方向の両端面、あるいは平版印刷版14の所定枚数ごとに保護用厚紙20を配置して、平版印刷版14の積層束16を構成する。
【0024】
なお、平版印刷版14の種類によっては、合紙18及び保護用厚紙20のいずれか一方若しくは双方を省略して、平版印刷版14の積層束16を構成してもよい。
【0025】
積層束16は、内装材22によって内装される。内装材22は、遮光性及び防湿性を有する紙によって構成されており、この内装材22を使用して、積層束16が外部から完全に遮断されるように内装することで、積層束16を確実に遮光及び防湿することができる。
【0026】
そして、粘着テープ24等の固定手段によって、内装材22を所定位置で貼り付ける。これにより、不用意に内装材22が広がったり脱落したりしないように固定される。なお、固定手段としては、このように内装材を確実に固定できれば限定されず、例えば、粘着テープ24に代えて(あるいは併用して)、ホットメルトや一般的な糊などの接着剤を使用してもよい。
【0027】
次に、平版印刷版14が積層された積層束16が載置される載置台10について説明する。
【0028】
図2に示すように、載置台10は板状の架台26を有している。この架台26上には、平版印刷版14が架台26と平行になるように積載される(いわゆる平積み)。
【0029】
架台26からは下方に向けて脚部28が突設されており、架台26と設置面との間に構成された空間が挿入部30とされている。挿入部30に、例えばフォークリフトやハンドリフトのフォーク38を挿入して、載置台10(積載構造体12)を持上げることができる。なお、本実施形態では、架台26の角部に脚部28が設けたが、架台26の側面に開口部を形成して、フォーク38の挿入部としてもよい。架台26を確実に支持できれば特に限定されない。
【0030】
架台26上に積載された積層束16の上面には、天板32が載置される。天板32は、積層束16の上面、すなわち平版印刷版14(図1参照)とほぼ同じサイズか、もしくは若干大きいサイズの板状に形成されている。この天板32により、積層束16の上方から外力が作用した場合でもそのエネルギーが吸収され、平版印刷版14の変形が、実用上問題となることがない程度に抑えられる。
【0031】
そして、架台26と積層束16及び天板32に対し、これら全体を一体的に結束するように、樹脂製の固定用バンド34が巻き掛けられる。これにより、載置台10と、積層束16及び天板32を一体的に荷扱いでき、これらが不用意にずれたり荷崩れを起こしたりしないようになる。
【0032】
本実施形態では、4本の固定用バンド34を使用して、平面視にて略「井」字状となるように配置している。なお、固定用バンド34の数及び位置は、積層束16の形状やサイズに応じて適宜決められる。
【0033】
図3に示すように、架台26の一方の側面26Aから底面26B、そして他方の側面26Aにかけて、溝状の凹部36が形成されている。この凹部36は、固定用バンド34が巻き掛けられる位置に対応させて4箇所に形成されている。凹部36は幅が約50〜100mm、深さが約0.5〜1.5mmとされ、通常使用される幅10〜20mm、厚さ0.3〜0.8mmの固定用バンド34が巻き掛けられ、凹部36から固定用バンド34が突出しないようになっている。
【0034】
なお、本実施形態では、幅10〜20mm、厚さ0.3〜0.8mmの固定用バンド34を使用する場合に合わせて、凹部36の幅を50〜100mm、深さを0.5〜1.5mmとしたが、凹部36の幅及び深さは、特にこのサイズに限定されるものではない。
【0035】
次に、本発明の第1の実施形態の作用について説明する。
【0036】
図3に示すように、架台26に平版印刷版14(図1参照)を積層した積層束16を載置し、積層束16の上面に天板32を載置して、架台26と天板32を固定用バンド34で結束する。このとき、固定用バンド34は、架台26に形成された凹部36に巻き掛ける。そして、フォークリフトのフォーク38(図2参照)を架台26の底面26Bと地面の間(挿入部30)に差し込んで、架台26の底面26Bに接触させて持ち上げることで、積載構造体12はフォークリフトによって搬送される。
【0037】
なお、フォークリフトのフォーク38は、図2に示すように、先端がR形状とされており、挿入部30に差し込んだときに、フォーク38の角部で架台26を傷つけることがないようにされている。
【0038】
このとき、固定用バンド34は凹部36に巻き掛けられており、架台26の側面26A及び底面26Bから突出していないので、操作を誤ってフォーク38を側面26Aにぶつけても、フォーク38は側面26Aに形成された凹部36の周囲に接触し、固定用バンド34に接触しないので、固定用バンド34が破損して架台26と積層束16がずれる恐れがない。
【0039】
なお、本実施形態では、架台26の側面26Aと底面26Bに凹部36を形成したが、フォークリフトのフォーク38は、側面26Aに巻き掛けられた固定用バンド34に対して垂直方向から接触するので、側面26Aのみに凹部36を形成するだけでも、フォーク38によって固定用バンド34が破損する頻度を大幅に減少させることができる。また、挿入部30にフォーク38を差し込んで架台26を持ち上げるときに、底面26Bに巻き付けられている固定用バンド34にフォーク38の上面が衝突しても固定用バンド34が破損することはないが、フォーク38に傷がついていたり錆びていたりしている場合には、衝突した際に固定用バンド34を破損させる恐れがあるので、フォーク38の上面に緩衝材を取り付けることが好ましい。
【0040】
また、固定用バンド34に対応させて架台26に4個の凹部36を形成したが、例えば、固定用バンド34を6本用いる場合には、架台26には6個の凹部36を形成するなど、凹部36の個数は使用する固定用バンド34の数によって決定される。
【0041】
さらに、凹部36の深さを、側面26Aから底面26Bにかけて均一(0.5〜1.5mm)としたが、底面26Bでは固定用バンド34が十字に重なる部分があるため、側面26Aに形成する凹部36よりも底面26Bに形成する凹部36は若干深くしてもよい。
【0042】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
【0043】
図4に示すように、架台26の側面26Aの固定用バンド34が巻き掛けられる位置の両側には、凸部40が形成されている。つまり、固定用バンド34よりも大きめの幅(ここでは、50〜100mm)の間隔で二個の凸部40が形成されており、凸部40の間に固定用バンド34が巻き掛けられるようになっている。
【0044】
凸部40は略矩形状とされており、底面26B方向に突出している。これにより、固定用バンド34は、架台26の底面26Bに巻き掛けられる際も、二個の凸部40の間に巻き掛けられるようになっている。このような凸部40が、固定用バンド34が巻き掛けられる位置に対応して、各側面26Aにそれぞれ設けられている。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態の作用について説明する。
【0046】
架台26に固定用バンド34を巻き掛ける際に、凸部40と凸部40の間に固定用バンド34を巻き掛ける。これにより、架台26に巻き掛けられた固定用バンド34は、凸部40の間に位置するので、フォーク38を挿入部30に差し込む際、フォーク38(図2参照)は凸部40に接触することはあっても、固定用バンド34には接触しない。したがって、固定用バンド34が破損して架台26と積層束16がずれる恐れがない。
【0047】
なお、本実施形態では、架台26の側面26Aに凸部40を形成したが、図5(A)に示すように、側面26Aに切欠42を形成し、図5(B)に示すように、この切欠42にブロック44を嵌め込んで、架台26の側面26Aに凸部が形成されるようにしてもよい。これにより、ブロック44が破損しても簡単に取り替えることができる。
【0048】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
【0049】
図6(A)に示すように、架台26の底面26Bには、第1の実施形態と同様にして、溝状の凹部46が形成されており、この凹部46に固定用バンド34が巻き掛けられるようになっている。なお、この凹部46は、架台26の底面26Bに必ずしも形成する必要はない。
【0050】
架台26の側面26Aの固定用バンド34が巻き掛けられる位置には、凹部46よりも大きい幅の矩形状の凹部48が形成されており、底面26Bの凹部46に巻き掛けられた固定用バンド34が、凹部48の底面に巻き掛けられるようになっている。
【0051】
図6(B)に示すように、この凹部48には、ブロック50が取り付けられるようになっている。ブロック50は略L字状とされ、凹部48に取り付けたとき、凹部48とブロック50の間に1〜2mmの隙間52が形成されるようになっている。すなわち、凹部48に巻き掛けられた固定用バンド34は、この隙間52の部分に位置する構成となっている。なお、本実施形態では、凹部48にブロック50を取り付けたとき、凹部48の底面とブロック50の間に形成される隙間52の幅を1〜2mmとしたが、隙間52の幅は固定用バンド34が挿通可能な大きさであれば、特に限定されるものではない。
【0052】
図6(A)に示すように、ブロック50及び凹部48にはネジ孔54、56が形成されており、ネジ孔54、56にネジ58をねじ込んで、ブロック50を凹部48に取り付ける。ブロック50の幅寸法は、凹部48の幅寸法よりも小さくされており、ブロック50を凹部48に取り付けると、ブロック50と凹部48の間に通路60ができる。これにより、固定用バンド34は通路60から隙間52へ案内されるようになっており、また、隙間52に位置する(凹部48に巻き掛けられている)固定用バンド34は通路60から取り外すことができる。
【0053】
なお、本実施形態では、図6(A)に示すように、ブロック50のネジ58をねじ込む面(表面)からネジ58のヘッドが突出する構成としたが、ブロック50の表面に座ぐり穴を形成し、ネジ58のヘッドがブロック50の表面から突出しないようにしてもよい。
【0054】
次に、本発明の第3の実施形態の作用について説明する。
【0055】
図6(B)に示すように、架台26に積層束16を載置し、固定用バンド34で結束するとき、固定用バンド34はブロック50と凹部48で形成される通路60から、ブロック50と凹部48の間に形成された隙間52に案内され、凹部48に巻き掛けられる。
【0056】
これにより、固定用バンド34が架台26の側面26A及び底面26Bよりも内側に入り込み、フォーク38を挿入部30に差し込む際、フォーク38はブロック50に接触することはあっても、固定用バンド34には接触しない。したがって、固定用バンド34が破損して架台26と積層束16がずれる恐れがない。
【0057】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
【0058】
図7に示すように、架台26の底面26Bには、第1の実施形態と同様にして、溝状の凹部62が形成されており、この凹部62に固定用バンド34が巻き掛けられるようになっている。なお、この凹部62は、架台26の底面26Bに必ずしも形成する必要はない。
【0059】
架台26の端部には、固定用バンド34が挿通可能な大きさ(ここでは、長手方向が50〜100mm、幅が1〜2mm)の矩形状の貫通孔64が形成されている。この貫通孔64には、底面26Bに巻き掛けられた固定用バンド34が挿通されるようになっている。
【0060】
なお、本実施形態では、貫通孔64の寸法は、長手方向が50〜100mm、幅が1〜2mmとしたが、固定用バンド34が挿通できる大きさであれば、特にこの数値に限定されるものではない。
【0061】
次に、本発明の第4の実施形態の作用について説明する。
【0062】
図7に示すように、架台26に積層束16を載置し、積層束16の上面に天板32を載置して、架台26と天板32を固定用バンド34で結束させる。このとき、固定用バンド34は、貫通孔64に挿通させて巻き掛ける。
【0063】
これにより、固定用バンド34が架台26の側面26Aの内側に入り込むので、フォーク38を挿入部30に差し込む際、フォーク38が固定用バンド34に接触することがない。したがって、固定用バンド34が破損して架台26と積層束16がずれる恐れがない。
【0064】
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
【0065】
図8(A)に示すように、架台26の底面26Bには、第1の実施形態と同様にして、溝状の凹部66が形成されており、この凹部66に固定用バンド34が巻き掛けられるようになっている。なお、この凹部66は、架台26の底面26Bに必ずしも形成する必要はない。
【0066】
架台26の側面26Aの固定用バンド34が巻き掛けられる位置には、凹部66よりも大きい幅の矩形状の凹部68が形成されており、底面26Bの凹部66に巻き掛けられた固定用バンド34が、凹部68に巻き掛けられるようになっている。
【0067】
図8(B)に示すように、この凹部68には、凹部68と同じサイズのブロック70が、所定の嵌め合い交差で嵌め込まれるようになっている。ブロック70には、凹部68に嵌め込んだときに、架台26の上下方向と平行となる方向に、図中のw寸法が50〜100mm、t寸法が1〜2mmのサイズの貫通孔72が形成されている。また、凹部68に嵌め込んだときに、架台26の底面Bに対応する面には幅が50〜100mm、深さが1〜2mmの凹部74が形成されている。
【0068】
なお、本実施形態では、貫通孔72のサイズを、w寸法を50〜100mm、t寸法を1〜2mmとし、凹部74のサイズを、幅が50〜100mm、深さが1〜2mとしたが、これらのサイズは固定用バンド34が挿通可能であれば、特にこの数値に限定されるものではない。
【0069】
次に、本発明の第5の実施形態の作用について説明する。
【0070】
図8(B)に示すように、架台26に積層束16を載置し、固定用バンド34で結束させる。このとき、固定用バンド34は、ブロック70に形成された貫通孔72に挿通させて巻き掛ける。
【0071】
これにより、固定用バンド34が架台26の側面26Aの内側に入り込むので、フォーク38を挿入部30に差し込む際、フォーク38が固定用バンド34に接触することがない。また、固定用バンド34が挿通される貫通孔72が形成されたブロック70を、架台26に形成された凹部68に嵌め込む構成とすることで、貫通孔72が破損した場合、ブロック70を取り外し、新しいブロックを架台26に取り付ければ良いので、架台26ごと作り替える必要がない。
【0072】
なお、本実施形態では、ブロック70に貫通孔72を形成し、このブロック70を凹部68に嵌めこんで、貫通孔72に固定用バンド34を挿通させる構成としたが、図9(A)に示すように、ブロック74の凹部68に対向する面に固定用バンド34が挿通可能な幅のサイズの凹部76を形成し、図9(B)に示すように、凹部68に嵌め込んだときに凹部68とブロック80の間の隙間78に固定用バンド34を挿通させる構成としてもよい。
【0073】
また、本実施形態では、ブロック70、80を凹部68に対して所定の嵌め合い交差で形成し、凹部68にきっちりと嵌め込む構成としたが、凹部68に対してラフな寸法で形成したベルトガイド部材を、凹部68に嵌め込んでネジ留めすることで、ブロック70、80を凹部68に取り付ける構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る平版印刷版が積載される載置台としての積載台を用いて構成された、積載構造体を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る載置台を用いて構成された積載構造体を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る載置台を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る載置台を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る載置台の変形例を示す斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る載置台を示す斜視図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る載置台を示す斜視図である。
【図8】本発明の第5の実施形態に係る載置台を示す斜視図である。
【図9】本発明の第5の実施形態に係る載置台の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0075】
10 載置台
14 平版印刷版
34 固定用バンド(結束部材)
36 凹部(ガード部)
40 凸部(ガード部)
52 隙間
64 貫通孔(ガード部、通過穴)
72 貫通孔(ガード部、通過穴)
76 凹部(ガード部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の平版印刷版が積層された積層束を積載して結束部材を巻き掛け結束すると共に、下部にリフト部材が差込み可能なスペースが形成された載置台において、
前記載置台の外面に前記結束部材と前記リフト部材との接触を回避するガード部が形成されたことを特徴とする載置台。
【請求項2】
前記ガード部が、前記載置台の側面又は底面のいずれかもしくは両方に形成され、前記結束部材が巻き掛けられる凹部であることを特徴とする請求項1に記載の載置台。
【請求項3】
前記ガード部が、前記載置台の側面及び底面、または側面に形成され、前記側面に形成されたガード部は巻き掛けられた前記結束部材の両側に形成された凸部であり、前記底面に形成されたガード部は前記結束部材が巻き掛けられる凹部であることを特徴とする請求項1に記載の載置台。
【請求項4】
前記ガード部が、前記載置台の側面に形成され、巻き掛けられた前記結束部材が嵌め込まれる隙間であることを特徴とする請求項1に記載の載置台。
【請求項5】
前記ガード部が、前記載置台の側面に形成され、巻き掛けられた前記結束部材が挿入される貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載の載置台。
【請求項6】
前記ガード部は、前記載置台に取り外し可能とされていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の積載部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−89083(P2006−89083A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−276677(P2004−276677)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】