農園芸用支柱
【課題】簡単な構成により、容易に且つ安定的に支柱の上端に嵌着することができ、支柱の上端から容易には脱落しないキャップ部材を備えた農園芸用支柱を提供すること。
【解決手段】略円筒状の棒状体により形成される支柱部材と、前記支柱部材の上端部に嵌着された支柱キャップとからなり、前記支柱部材は、その上端部近傍の周面を周回する環状の突条が形成され、前記支柱キャップは、下方に開口して前記支柱部材の外径と略同一の内径を有し、前記支柱部材の上端部を嵌入可能な嵌入孔を有するキャップ部と、横棒部材を載置して保持することが可能な保持部とを備え、前記嵌入孔内には、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに前記環状の突条を嵌め込み可能な抜け止め穴が形成されると共に、前記抜け止め穴から下方には、下方から上方に向かうにつれて高さが高くなる抜け止め突起が多数形成されている。
【解決手段】略円筒状の棒状体により形成される支柱部材と、前記支柱部材の上端部に嵌着された支柱キャップとからなり、前記支柱部材は、その上端部近傍の周面を周回する環状の突条が形成され、前記支柱キャップは、下方に開口して前記支柱部材の外径と略同一の内径を有し、前記支柱部材の上端部を嵌入可能な嵌入孔を有するキャップ部と、横棒部材を載置して保持することが可能な保持部とを備え、前記嵌入孔内には、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに前記環状の突条を嵌め込み可能な抜け止め穴が形成されると共に、前記抜け止め穴から下方には、下方から上方に向かうにつれて高さが高くなる抜け止め突起が多数形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農園芸に使用される農園芸用支柱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、インゲンマメやエンドウマメなどの豆類や、キュウリ、ニガウリなどの蔓性植物を栽培する際に、当該植物が地表から上方へ成長するのを支持するための支持具が用いられている。
【0003】
このような支持具としては、例えば下記特許文献1に開示されているように、複数本の支柱を適宜間隔を空けて立設したのち、隣接する支柱間に横棒部材を差し渡すように連結して枠体を形成して支持具を形成するようにしたものがある。また、この支持具においては、更に当該枠体に網状体を掛けることにより支持具を形成するようにすることも可能である。
【0004】
このような従来の支持具においては、隣接する支柱間に横棒部材を差し渡すように連結するため、支柱の上端部に横棒部材を載置して保持することが出来るように保持部を備えている。すなわち、これらの支持具においては、支柱の上端部に嵌着して固定されたキャップ部材の上端に保持部が形成され、あるいはキャップ部材を介して保持部が備えられており、これによって、容易に支持具の枠体を形成することが可能となっている。
【0005】
しかしながら、上記従来の支持具においては、キャップ部材を単に支柱の上端に被せるだけのものであり、紐などで強く締結しない限り、強風等により支柱の上端から脱落する恐れがある。
【0006】
これに対しては、下記特許文献1及び2のほか、多くの文献に開示されているように、キャップ部材を支柱の上端に被せて溶着、あるいは接着により、キャップ部材と支柱とを固定するという方法がある。すなわち、この種の支柱は一般的に鋼管に合成樹脂を被覆して形成されており、この支柱の上端にキャップ部材を嵌着し、高周波熱溶着、超音波溶着、あるいは回転溶着などの方法により、溶着が可能である。また、無論、接着剤による接着も可能であり、このような方法によれば、キャップ部材は支柱の上端にしっかりと固定され、キャップ部材が支柱の上端から脱落する可能性は相当程度に低くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−121689号公報
【特許文献2】実開昭60−131152号公報
【特許文献3】特開2001−079968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、高周波熱溶着、超音波溶着、回転溶着などの方法により、キャップ部材を支柱部材の上端に固定するには、大掛かりな設備を導入しなければならず、設備の購入、維持コストが必要となり、また、当該溶着の工程が増えることとなる。
【0009】
さらに、溶着あるいは接着により製造された支柱において、キャップ部材が一端支柱の上端から脱落してしまうと元に戻すことは困難であり、また、溶着して固定する際に不具合があった場合、再度取り外して再利用ということが難しく、それゆえ、そのような不都合があった場合には、廃棄せざるを得ない。
【0010】
本発明は、上記のような問題点を克服するためになされたものであって、簡単な構成により、容易に且つ安定的に支柱の上端に嵌着することができ、支柱の上端から容易には脱落しないキャップ部材を備えた農園芸用支柱を提供することを目的とする。
【0011】
また、簡単な構成により、キャップ部材が一度支柱部材の上端から脱落してしまった場合でも、容易に且つ安定的に再度取り付けが可能な農園芸用支柱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、本発明に係る農園芸用支柱は、略円筒状の棒状体により形成される支柱部材と、前記支柱部材の上端部に嵌着された支柱キャップとからなり、前記支柱部材は、その上端部近傍の周面を周回する環状の突条が形成され、前記支柱キャップは、下方に開口して前記支柱部材の上端部を嵌入可能な嵌入孔を有するキャップ部と、横棒部材を載置して保持することが可能な保持部とを備え、前記嵌入孔内には、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに前記環状の突条を係止することが可能な係止手段が設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る農園芸用支柱によれば、支柱キャップの嵌入孔内に、支柱部材の環状の突条を係止する係止手段が設けられているので、支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着するだけで、安定的に支柱キャップが支柱部材に取り付けられる。
【0014】
しかも、高周波熱溶着、超音波溶着、回転溶着などの方法を用いず、また接着剤も使用せず、簡単な構成により支柱キャップを支柱部材の上端に取り付けるようになされているため、キャップ部材が一度支柱部材の上端から脱落してしまった場合でも、容易に且つ安定的に再度取り付けることが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る農園芸用支柱においては、前記係止手段は、嵌入孔内の周方向に間隔を空けて複数設けられているようにしてもよい。このようにすれば、間隔を開けずに係止手段を設けた場合にくらべ、支柱キャップを支柱部材の上端部に取り付ける作業が容易になる。
【0016】
さらに、本発明に係る農園芸支柱においては、嵌入孔内に設けられた係止手段は、嵌入孔内の周方向に形成され、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに支柱部材の環状の突条を嵌め込むことが可能な抜け止め穴を備えるようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、支柱部材の上端部を支柱キャップの嵌入孔に差し込んで、支柱部材の環状の突条が支柱キャップの抜け止め穴に嵌め込まれるようにするだけで、支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着することができる。
【0018】
また、本発明に係る農園芸用支柱においては、嵌入孔内に設けられた係止手段は、下方から上方に向かうにつれて高さが高くなる抜け止め突起を備え、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに、環状の突条の下部が前記抜け止め突起の上端に載置されて係止されるようにしてもよい。
このようにすれば、一旦支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着すれば、容易に支柱キャップが脱落しない。
【発明の効果】
【0019】
以上のとおり、本発明に係る農園芸用支柱によれば、支柱キャップの嵌入孔内に、支柱部材の環状の突条を係止する係止手段が設けられているので、支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着するだけで、安定的に支柱キャップが支柱部材に取り付けられる。しかも、高周波熱溶着、超音波溶着、回転溶着などの方法を用いず、また接着剤も使用せず、簡単な構成により支柱キャップを支柱部材の上端に取り付けるようになされているため、キャップ部材が一度支柱部材の上端から脱落してしまった場合でも、容易に且つ安定的に再度取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示すものであり、その使用状態を示した図である。
【図2】本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示す説明図である。
【図3】図2の農園芸用支柱の正面図である。
【図4】本発明に係る農園芸用支柱における支柱部材の一実施形態を示す(a)正面図、及び(b)底面図である。
【図5】本発明に係る農園芸用支柱における支柱キャップの一実施形態を示す正面図である。
【図6】図5の支柱キャップを斜め45度の角度から見た図である。
【図7】図6の支柱キャップの平面図である。
【図8】図7のA−A線における断面図である。
【図9】図6の支柱キャップの底面図である。
【図10】図6のB−B線における断面図である。
【図11】図8の断面図において、更に支柱部材を取り付けた状態の断面を示す図である。
【図12】本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示すものであり、その使用状態を示す説明図である。図1に示すとおり、この実施形態における農園芸用支柱1は、2本の農園芸用支柱1を適宜間隔を空けて畝Gに立設し、両農園芸用支柱1の上端間に横棒部材4を差し渡して支柱枠体を形成するようにしている。さらに、この支柱枠体にネットNを掛けて植物支持具Fを形成し、畝Gに植えた蔓性植物SがこのネットNを這うように生長するようになされている。すなわち、蔓性植物Sの蔓がネットNや農園芸用支柱1に巻き付くことにより蔓性植物Sが支持され、これにより蔓性植物SがネットNに沿って這うように上方へ生長するのを助けるものである。
【0023】
図2は、この実施形態における農園芸用支柱1の正面図である。この農園芸用支柱1は、図3及び図4に示す支柱部材2の上端部に図5に示す支柱キャップ3を取り付けてなるものである。図3及び図4に示すように、支柱部材2は鋼管の表面を合成樹脂材料で被覆して形成した円筒形状の棒状体21であり、その上端部近傍に、その周面を周回する環状の突条22が形成されている。また、支柱部材2の周面には、上下方向に間隔を置いて多数の突起23が形成されている。この突起23が形成されていることで、植物の蔓がしっかり巻き付いて滑り落ちないし、支柱部材2にネットNをクリップ等(図示せず)で固定する際に、クリップが滑り落ちない。尚、上下方向に間隔を置いて形成されるこの突起の列は、図4に示すように、90度の間隔で4列形成されている。さらに、支柱部材2の下端部は、地中への埋め込みが容易なように、先細りのテーパー形状(円すい形状)となされている。
【0024】
尚、上記鋼管に替えて、アルミニウム合金やステンレス鋼等の他の金属、あるいは、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ABS、AAS、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、FRP等の合成樹脂からなる管状体を用いてもよい。また、上記鋼管の表面を被覆する合成樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のα−オレフィンの重合体を用いてもよく、エチレンにα−オレフィンを共重合させたもの、或いはエチレンに、酢酸ビニル、メタクリル酸又はそのエステル、アクリル酸又はそのエステル等と共重合させたものでもよく、更にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ABS樹脂、AAS樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂を用いることができ、或いはこれらの樹脂を適宜組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0025】
図5から図10は、この実施形態における支柱キャップ3を示すものである。図5に示すとおり、支柱キャップ3は、支柱部材2の上端部に嵌着するためのキャップ部31と、キャップ部31の上端に形成され、横棒部材4を保持するための保持部32とを備えている。支柱キャップ3は、合成樹脂材料により一体的に形成されたものであり、当該材料としては、AAS樹脂、AES樹脂、ポリカーボネート、ウレタン樹脂、ポリエステル、ポリアミド等を単独で用いてもよく、或いはこれらを適宜組み合わせて用いるようにしてもよい。キャップ部31は、図6〜図10に示されるように、下方に開口する略円柱状の嵌入孔311を有し、この嵌入孔311に支柱部材2の上端部が嵌入される。
【0026】
この嵌入孔311の内壁面には、支柱部材2を嵌入したときに支柱部材2の環状の突条22を係止するための係止手段35として、環状の突条22を嵌めこむことのできる抜け止め穴351が周方向に形成されている。この実施形態においては、4箇所の接続柱313部分を除き、抜け止め穴351は、支柱キャップ3の嵌入孔311の内壁から、外周面まで貫通した貫通穴となされている。
【0027】
また、同じく嵌入孔311の内壁面には、支柱部材2を嵌入したときに支柱部材2の環状の突条22を係止するための係止手段35として、多数の抜け止め突起352が形成されている。抜け止め突起352は、嵌入孔311の内壁面からその径方向(内側方向)へ伸びるように突設され、かつ下方から上方へ向かうにつれてその高さが高くなるように形成されており、その上端面352aは平坦となされ、抜け止め穴351につながる。これによって、図8に示すように抜け止め突起352の側断面形状は嵌入孔311の内壁面から三角形状に突き出た形状となされている。そして、この抜け止め突起352の最も高い点を結んで描く円の径が嵌入孔311の内径の最小値となる。
【0028】
尚、上記抜け止め突起352の「高さ」とは、支柱キャップ3の嵌入孔311の内周面から径方向への長さ寸法を指しており、当該高さが最大となる抜け止め突起352の上端部分において、嵌入孔311の内径が最小となっている。この実施形態において示されるように、支柱部材2の環状の突条22部分における支柱部材2の最大外径は、支柱キャップ3の嵌入孔311の最小内径よりも大きくなるようになされ、かつ支柱キャップ3の嵌入孔内に圧入可能なものとなされているのが好ましい。
【0029】
すなわち、この嵌入孔311の最小内径は、支柱部材2の突条22部分における最大外径よりも小さい寸法となされている。また、支柱キャップ3は合成樹脂材料で形成されており、支柱部材2を支柱キャップ3の嵌入孔311に圧入すると、抜け止め突起352は、支柱部材2の環状突条22に押されて嵌入孔の径方向(外側方向)へ弾性的に後退する。そして、支柱部材2を圧入し終えて環状の突条22が抜け止め穴351に嵌めこまれると、抜け止め突起352は、元の状態に戻ろうとして支柱部材2の側周面を押圧し、これにより支柱キャップ3が支柱部材2の上端部に安定的に取り付けられる。図11に示すように、支柱キャップ3を支柱部材2の上端部に嵌着した状態においては、支柱部材2の環状の突条22が、支柱キャップ3の抜け止め穴351に嵌め込まれるとともに、環状の突条22の下部が抜け止め突起352の上端に載置されて係止されるようになされており、これによって支柱キャップ3が支柱部材2の上端部に安定的に取り付けられるようになっている。尚、多数の抜け止め突起352は、この実施形態においては、5つの抜け止め突起352が連続した抜け止め突起群を適宜間隔を置いて4箇所形成することにより、構成されている。このように抜け止め見突起群を適宜間隔を置いて複数(3箇所以上とするのが好ましい)配置することにより、嵌入孔311への支柱部材の挿入が容易となる。
【0030】
また、この実施形態においては、支柱キャップ3の接続柱313部分の嵌入孔311内側の面に、図9及び図10に示す通り、上下方向に延びる凹溝316が形成されている。図12に示すように、この凹溝316は、当該凹溝316に支柱部材2の支柱部材2の長さ方向に4列形成された多数の突起23を挿入可能となっており、かつ突起23の先端部が凹溝316の底部に接触する寸法とされている。すなわち、凹溝316の底部を通る嵌入孔311の内径寸法と、突起23の先端部を通る支柱部材2の外径は略同一の寸法となされており、これによって、支柱キャップ3を支柱部材2の上端部に取り付けた際の取り付け状態が安定する。
【0031】
さらに、支柱キャップ3は、その上端に保持部32を備えている。図1に示すとおり、この保持部32は、横棒部材4を保持させることにより、複数の農園芸用支柱1の上端間に横棒部材4を差し渡すように保持できるようにするものである。
【0032】
この実施形態における保持部32は、互いに対向して円弧状に延びる保持片321からなる。すなわち、両保持片321は、円弧状を描き、上方に向かうにつれ一旦は互いに遠ざかる方向へ延び、凡そ中間部あたりからは逆に互いに近づく方向へ延びていて、これにより図5に示す正面視で輪の上端の一部を切り欠いたような形状となされ、両保持片321の間に円形の空間部37を形成するようになされている。
【0033】
この保持部32に対し、その上方から横棒部材4を下ろし、空間部37に位置するようにするのであるが、この実施形態においては、対向する2つの保持片321の先端に、その先端に向かうにつれ互いの距離が遠ざかる傾斜面322aを備えた受け部322が形成されている(図5〜図7参照)。これにより、横棒部材4を両受け部322の上に載せることができ、それゆえ横棒部材4が保持部32の空間部37に誘導され易く、容易に横棒部材4を取り付ける作業が出来る。
【0034】
また、両保持片321の先端部同士の距離は、最も接近しているところでは、横棒部材4の外径よりも小さくなっている。これのような構成をとることで、横棒部材4を上方から空間部37に向けて圧入すると、横棒部材4に押されて両保持片321の先端部は互いに遠ざかる方向へ弾性的に動き、横棒部材4を空間部37に圧入し終えると、両保持片321は元の状態に戻ろうとして横棒部材4の周面を弾性的に押圧するようになされており、これによって横棒部材4は、保持部32に安定的に保持されるようになる。
【0035】
さらに、この実施形態においては、保持片321の内側周面には、当該周面から空間部37の内側方向へ突出する複数の突起部323、324が形成されている。このようにすることで、横棒部材は、保持片321の内側周面全体ではなく、突起部のみにおいて接し押圧されるため、より安定的に保持部32に保持されるようになる。
尚、この保持部32は上記のような形態に限られず、横棒部材4の断面形状に応じて様々な形状の保持部を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 農園芸用支柱
2 支柱部材
22 突条
23 突起
3 支柱キャップ
31 キャップ部
32 保持部
4 横棒部材
N ネット
G 畝
S 蔓性植物
【技術分野】
【0001】
本発明は、農園芸に使用される農園芸用支柱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、インゲンマメやエンドウマメなどの豆類や、キュウリ、ニガウリなどの蔓性植物を栽培する際に、当該植物が地表から上方へ成長するのを支持するための支持具が用いられている。
【0003】
このような支持具としては、例えば下記特許文献1に開示されているように、複数本の支柱を適宜間隔を空けて立設したのち、隣接する支柱間に横棒部材を差し渡すように連結して枠体を形成して支持具を形成するようにしたものがある。また、この支持具においては、更に当該枠体に網状体を掛けることにより支持具を形成するようにすることも可能である。
【0004】
このような従来の支持具においては、隣接する支柱間に横棒部材を差し渡すように連結するため、支柱の上端部に横棒部材を載置して保持することが出来るように保持部を備えている。すなわち、これらの支持具においては、支柱の上端部に嵌着して固定されたキャップ部材の上端に保持部が形成され、あるいはキャップ部材を介して保持部が備えられており、これによって、容易に支持具の枠体を形成することが可能となっている。
【0005】
しかしながら、上記従来の支持具においては、キャップ部材を単に支柱の上端に被せるだけのものであり、紐などで強く締結しない限り、強風等により支柱の上端から脱落する恐れがある。
【0006】
これに対しては、下記特許文献1及び2のほか、多くの文献に開示されているように、キャップ部材を支柱の上端に被せて溶着、あるいは接着により、キャップ部材と支柱とを固定するという方法がある。すなわち、この種の支柱は一般的に鋼管に合成樹脂を被覆して形成されており、この支柱の上端にキャップ部材を嵌着し、高周波熱溶着、超音波溶着、あるいは回転溶着などの方法により、溶着が可能である。また、無論、接着剤による接着も可能であり、このような方法によれば、キャップ部材は支柱の上端にしっかりと固定され、キャップ部材が支柱の上端から脱落する可能性は相当程度に低くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−121689号公報
【特許文献2】実開昭60−131152号公報
【特許文献3】特開2001−079968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、高周波熱溶着、超音波溶着、回転溶着などの方法により、キャップ部材を支柱部材の上端に固定するには、大掛かりな設備を導入しなければならず、設備の購入、維持コストが必要となり、また、当該溶着の工程が増えることとなる。
【0009】
さらに、溶着あるいは接着により製造された支柱において、キャップ部材が一端支柱の上端から脱落してしまうと元に戻すことは困難であり、また、溶着して固定する際に不具合があった場合、再度取り外して再利用ということが難しく、それゆえ、そのような不都合があった場合には、廃棄せざるを得ない。
【0010】
本発明は、上記のような問題点を克服するためになされたものであって、簡単な構成により、容易に且つ安定的に支柱の上端に嵌着することができ、支柱の上端から容易には脱落しないキャップ部材を備えた農園芸用支柱を提供することを目的とする。
【0011】
また、簡単な構成により、キャップ部材が一度支柱部材の上端から脱落してしまった場合でも、容易に且つ安定的に再度取り付けが可能な農園芸用支柱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、本発明に係る農園芸用支柱は、略円筒状の棒状体により形成される支柱部材と、前記支柱部材の上端部に嵌着された支柱キャップとからなり、前記支柱部材は、その上端部近傍の周面を周回する環状の突条が形成され、前記支柱キャップは、下方に開口して前記支柱部材の上端部を嵌入可能な嵌入孔を有するキャップ部と、横棒部材を載置して保持することが可能な保持部とを備え、前記嵌入孔内には、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに前記環状の突条を係止することが可能な係止手段が設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る農園芸用支柱によれば、支柱キャップの嵌入孔内に、支柱部材の環状の突条を係止する係止手段が設けられているので、支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着するだけで、安定的に支柱キャップが支柱部材に取り付けられる。
【0014】
しかも、高周波熱溶着、超音波溶着、回転溶着などの方法を用いず、また接着剤も使用せず、簡単な構成により支柱キャップを支柱部材の上端に取り付けるようになされているため、キャップ部材が一度支柱部材の上端から脱落してしまった場合でも、容易に且つ安定的に再度取り付けることが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る農園芸用支柱においては、前記係止手段は、嵌入孔内の周方向に間隔を空けて複数設けられているようにしてもよい。このようにすれば、間隔を開けずに係止手段を設けた場合にくらべ、支柱キャップを支柱部材の上端部に取り付ける作業が容易になる。
【0016】
さらに、本発明に係る農園芸支柱においては、嵌入孔内に設けられた係止手段は、嵌入孔内の周方向に形成され、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに支柱部材の環状の突条を嵌め込むことが可能な抜け止め穴を備えるようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、支柱部材の上端部を支柱キャップの嵌入孔に差し込んで、支柱部材の環状の突条が支柱キャップの抜け止め穴に嵌め込まれるようにするだけで、支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着することができる。
【0018】
また、本発明に係る農園芸用支柱においては、嵌入孔内に設けられた係止手段は、下方から上方に向かうにつれて高さが高くなる抜け止め突起を備え、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに、環状の突条の下部が前記抜け止め突起の上端に載置されて係止されるようにしてもよい。
このようにすれば、一旦支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着すれば、容易に支柱キャップが脱落しない。
【発明の効果】
【0019】
以上のとおり、本発明に係る農園芸用支柱によれば、支柱キャップの嵌入孔内に、支柱部材の環状の突条を係止する係止手段が設けられているので、支柱キャップを支柱部材の上端部に嵌着するだけで、安定的に支柱キャップが支柱部材に取り付けられる。しかも、高周波熱溶着、超音波溶着、回転溶着などの方法を用いず、また接着剤も使用せず、簡単な構成により支柱キャップを支柱部材の上端に取り付けるようになされているため、キャップ部材が一度支柱部材の上端から脱落してしまった場合でも、容易に且つ安定的に再度取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示すものであり、その使用状態を示した図である。
【図2】本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示す説明図である。
【図3】図2の農園芸用支柱の正面図である。
【図4】本発明に係る農園芸用支柱における支柱部材の一実施形態を示す(a)正面図、及び(b)底面図である。
【図5】本発明に係る農園芸用支柱における支柱キャップの一実施形態を示す正面図である。
【図6】図5の支柱キャップを斜め45度の角度から見た図である。
【図7】図6の支柱キャップの平面図である。
【図8】図7のA−A線における断面図である。
【図9】図6の支柱キャップの底面図である。
【図10】図6のB−B線における断面図である。
【図11】図8の断面図において、更に支柱部材を取り付けた状態の断面を示す図である。
【図12】本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る農園芸用支柱の一実施形態を示すものであり、その使用状態を示す説明図である。図1に示すとおり、この実施形態における農園芸用支柱1は、2本の農園芸用支柱1を適宜間隔を空けて畝Gに立設し、両農園芸用支柱1の上端間に横棒部材4を差し渡して支柱枠体を形成するようにしている。さらに、この支柱枠体にネットNを掛けて植物支持具Fを形成し、畝Gに植えた蔓性植物SがこのネットNを這うように生長するようになされている。すなわち、蔓性植物Sの蔓がネットNや農園芸用支柱1に巻き付くことにより蔓性植物Sが支持され、これにより蔓性植物SがネットNに沿って這うように上方へ生長するのを助けるものである。
【0023】
図2は、この実施形態における農園芸用支柱1の正面図である。この農園芸用支柱1は、図3及び図4に示す支柱部材2の上端部に図5に示す支柱キャップ3を取り付けてなるものである。図3及び図4に示すように、支柱部材2は鋼管の表面を合成樹脂材料で被覆して形成した円筒形状の棒状体21であり、その上端部近傍に、その周面を周回する環状の突条22が形成されている。また、支柱部材2の周面には、上下方向に間隔を置いて多数の突起23が形成されている。この突起23が形成されていることで、植物の蔓がしっかり巻き付いて滑り落ちないし、支柱部材2にネットNをクリップ等(図示せず)で固定する際に、クリップが滑り落ちない。尚、上下方向に間隔を置いて形成されるこの突起の列は、図4に示すように、90度の間隔で4列形成されている。さらに、支柱部材2の下端部は、地中への埋め込みが容易なように、先細りのテーパー形状(円すい形状)となされている。
【0024】
尚、上記鋼管に替えて、アルミニウム合金やステンレス鋼等の他の金属、あるいは、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ABS、AAS、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、FRP等の合成樹脂からなる管状体を用いてもよい。また、上記鋼管の表面を被覆する合成樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のα−オレフィンの重合体を用いてもよく、エチレンにα−オレフィンを共重合させたもの、或いはエチレンに、酢酸ビニル、メタクリル酸又はそのエステル、アクリル酸又はそのエステル等と共重合させたものでもよく、更にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ABS樹脂、AAS樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂を用いることができ、或いはこれらの樹脂を適宜組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0025】
図5から図10は、この実施形態における支柱キャップ3を示すものである。図5に示すとおり、支柱キャップ3は、支柱部材2の上端部に嵌着するためのキャップ部31と、キャップ部31の上端に形成され、横棒部材4を保持するための保持部32とを備えている。支柱キャップ3は、合成樹脂材料により一体的に形成されたものであり、当該材料としては、AAS樹脂、AES樹脂、ポリカーボネート、ウレタン樹脂、ポリエステル、ポリアミド等を単独で用いてもよく、或いはこれらを適宜組み合わせて用いるようにしてもよい。キャップ部31は、図6〜図10に示されるように、下方に開口する略円柱状の嵌入孔311を有し、この嵌入孔311に支柱部材2の上端部が嵌入される。
【0026】
この嵌入孔311の内壁面には、支柱部材2を嵌入したときに支柱部材2の環状の突条22を係止するための係止手段35として、環状の突条22を嵌めこむことのできる抜け止め穴351が周方向に形成されている。この実施形態においては、4箇所の接続柱313部分を除き、抜け止め穴351は、支柱キャップ3の嵌入孔311の内壁から、外周面まで貫通した貫通穴となされている。
【0027】
また、同じく嵌入孔311の内壁面には、支柱部材2を嵌入したときに支柱部材2の環状の突条22を係止するための係止手段35として、多数の抜け止め突起352が形成されている。抜け止め突起352は、嵌入孔311の内壁面からその径方向(内側方向)へ伸びるように突設され、かつ下方から上方へ向かうにつれてその高さが高くなるように形成されており、その上端面352aは平坦となされ、抜け止め穴351につながる。これによって、図8に示すように抜け止め突起352の側断面形状は嵌入孔311の内壁面から三角形状に突き出た形状となされている。そして、この抜け止め突起352の最も高い点を結んで描く円の径が嵌入孔311の内径の最小値となる。
【0028】
尚、上記抜け止め突起352の「高さ」とは、支柱キャップ3の嵌入孔311の内周面から径方向への長さ寸法を指しており、当該高さが最大となる抜け止め突起352の上端部分において、嵌入孔311の内径が最小となっている。この実施形態において示されるように、支柱部材2の環状の突条22部分における支柱部材2の最大外径は、支柱キャップ3の嵌入孔311の最小内径よりも大きくなるようになされ、かつ支柱キャップ3の嵌入孔内に圧入可能なものとなされているのが好ましい。
【0029】
すなわち、この嵌入孔311の最小内径は、支柱部材2の突条22部分における最大外径よりも小さい寸法となされている。また、支柱キャップ3は合成樹脂材料で形成されており、支柱部材2を支柱キャップ3の嵌入孔311に圧入すると、抜け止め突起352は、支柱部材2の環状突条22に押されて嵌入孔の径方向(外側方向)へ弾性的に後退する。そして、支柱部材2を圧入し終えて環状の突条22が抜け止め穴351に嵌めこまれると、抜け止め突起352は、元の状態に戻ろうとして支柱部材2の側周面を押圧し、これにより支柱キャップ3が支柱部材2の上端部に安定的に取り付けられる。図11に示すように、支柱キャップ3を支柱部材2の上端部に嵌着した状態においては、支柱部材2の環状の突条22が、支柱キャップ3の抜け止め穴351に嵌め込まれるとともに、環状の突条22の下部が抜け止め突起352の上端に載置されて係止されるようになされており、これによって支柱キャップ3が支柱部材2の上端部に安定的に取り付けられるようになっている。尚、多数の抜け止め突起352は、この実施形態においては、5つの抜け止め突起352が連続した抜け止め突起群を適宜間隔を置いて4箇所形成することにより、構成されている。このように抜け止め見突起群を適宜間隔を置いて複数(3箇所以上とするのが好ましい)配置することにより、嵌入孔311への支柱部材の挿入が容易となる。
【0030】
また、この実施形態においては、支柱キャップ3の接続柱313部分の嵌入孔311内側の面に、図9及び図10に示す通り、上下方向に延びる凹溝316が形成されている。図12に示すように、この凹溝316は、当該凹溝316に支柱部材2の支柱部材2の長さ方向に4列形成された多数の突起23を挿入可能となっており、かつ突起23の先端部が凹溝316の底部に接触する寸法とされている。すなわち、凹溝316の底部を通る嵌入孔311の内径寸法と、突起23の先端部を通る支柱部材2の外径は略同一の寸法となされており、これによって、支柱キャップ3を支柱部材2の上端部に取り付けた際の取り付け状態が安定する。
【0031】
さらに、支柱キャップ3は、その上端に保持部32を備えている。図1に示すとおり、この保持部32は、横棒部材4を保持させることにより、複数の農園芸用支柱1の上端間に横棒部材4を差し渡すように保持できるようにするものである。
【0032】
この実施形態における保持部32は、互いに対向して円弧状に延びる保持片321からなる。すなわち、両保持片321は、円弧状を描き、上方に向かうにつれ一旦は互いに遠ざかる方向へ延び、凡そ中間部あたりからは逆に互いに近づく方向へ延びていて、これにより図5に示す正面視で輪の上端の一部を切り欠いたような形状となされ、両保持片321の間に円形の空間部37を形成するようになされている。
【0033】
この保持部32に対し、その上方から横棒部材4を下ろし、空間部37に位置するようにするのであるが、この実施形態においては、対向する2つの保持片321の先端に、その先端に向かうにつれ互いの距離が遠ざかる傾斜面322aを備えた受け部322が形成されている(図5〜図7参照)。これにより、横棒部材4を両受け部322の上に載せることができ、それゆえ横棒部材4が保持部32の空間部37に誘導され易く、容易に横棒部材4を取り付ける作業が出来る。
【0034】
また、両保持片321の先端部同士の距離は、最も接近しているところでは、横棒部材4の外径よりも小さくなっている。これのような構成をとることで、横棒部材4を上方から空間部37に向けて圧入すると、横棒部材4に押されて両保持片321の先端部は互いに遠ざかる方向へ弾性的に動き、横棒部材4を空間部37に圧入し終えると、両保持片321は元の状態に戻ろうとして横棒部材4の周面を弾性的に押圧するようになされており、これによって横棒部材4は、保持部32に安定的に保持されるようになる。
【0035】
さらに、この実施形態においては、保持片321の内側周面には、当該周面から空間部37の内側方向へ突出する複数の突起部323、324が形成されている。このようにすることで、横棒部材は、保持片321の内側周面全体ではなく、突起部のみにおいて接し押圧されるため、より安定的に保持部32に保持されるようになる。
尚、この保持部32は上記のような形態に限られず、横棒部材4の断面形状に応じて様々な形状の保持部を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 農園芸用支柱
2 支柱部材
22 突条
23 突起
3 支柱キャップ
31 キャップ部
32 保持部
4 横棒部材
N ネット
G 畝
S 蔓性植物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円筒状の棒状体により形成される支柱部材と、
前記支柱部材の上端部に嵌着された支柱キャップとからなり、
前記支柱部材は、その上端部近傍の周面を周回する環状の突条が形成され、
前記支柱キャップは、下方に開口して前記支柱部材の上端部を嵌入可能な嵌入孔を有するキャップ部と、横棒部材を載置して保持することが可能な保持部とを備え、
前記嵌入孔内には、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに前記環状の突条を係止することが可能な係止手段が設けられていることを特徴とする農園芸用支柱。
【請求項2】
係止手段は、嵌入孔内の周方向に間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の農園芸用支柱。
【請求項3】
嵌入孔内に設けられた係止手段は、嵌入孔内の周方向に形成され、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに支柱部材の環状の突条を嵌め込むことが可能な抜け止め穴を備えるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の農園芸用支柱。
【請求項4】
嵌入孔内に設けられた係止手段は、下方から上方に向かうにつれて高さが高くなる抜け止め突起を備え、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに、環状の突条の下部が前記抜け止め突起の上端に載置されて係止されるようになされていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の農園芸用支柱。
【請求項1】
略円筒状の棒状体により形成される支柱部材と、
前記支柱部材の上端部に嵌着された支柱キャップとからなり、
前記支柱部材は、その上端部近傍の周面を周回する環状の突条が形成され、
前記支柱キャップは、下方に開口して前記支柱部材の上端部を嵌入可能な嵌入孔を有するキャップ部と、横棒部材を載置して保持することが可能な保持部とを備え、
前記嵌入孔内には、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに前記環状の突条を係止することが可能な係止手段が設けられていることを特徴とする農園芸用支柱。
【請求項2】
係止手段は、嵌入孔内の周方向に間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の農園芸用支柱。
【請求項3】
嵌入孔内に設けられた係止手段は、嵌入孔内の周方向に形成され、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに支柱部材の環状の突条を嵌め込むことが可能な抜け止め穴を備えるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の農園芸用支柱。
【請求項4】
嵌入孔内に設けられた係止手段は、下方から上方に向かうにつれて高さが高くなる抜け止め突起を備え、支柱部材の上端に支柱キャップを嵌着したときに、環状の突条の下部が前記抜け止め突起の上端に載置されて係止されるようになされていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の農園芸用支柱。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−142870(P2011−142870A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6874(P2010−6874)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
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