説明

近接通信用データ処理装置

【課題】消費電力を抑制する上で有利な近接通信用データ処理装置を提供する。
【解決手段】クロック制御部6は、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11により検出されたRF信号受信期間に限り、パッシブモードにおいて動作するディジタル回路へ、それら各ディジタル回路が通常動作状態で機能するように外部クロックOSCをもとに所定周波数のクロック信号を供給する。一方、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11により前記RF信号受信期間が検出されないときには、前記各ディジタル回路へのクロック信号の供給を停止するか、またはクロック信号の周波数を前記所定周波数より低い周波数に制御し、前記各ディジタル回路を低消費電力状態に移行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触式インタフェースおよび接触式インタフェースを有し、パッシブモードとアクティブモードの両方の機能を備えたバッテリレス型の近接通信用データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非接触式インタフェースおよび接触式インタフェースを有するバッテリレス型のICカードが知られている。
このようなICカードには近接通信によるデータのリード/ライトを可能にする近接通信用データ処理装置(以下、NFC“Near Field Communication”−R/Wチップという)が用いられている。
NFC−R/Wチップは、非接触式インタフェースおよび接触式インタフェースを有し、前記非接触式インタフェースを介してアクティブ側ホストからデータを受信するパッシブモード、および、前記非接触式インタフェースを介してパッシブ側ホストへデータを送出するアクティブモードの両動作モードを有している。
NFC−R/Wチップは、前記アクティブ側ホストからのデータを前記非接触式インタフェースを介して受信し、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路により前記受信したデータを処理し、前記処理したデータを、内部バッファRAM(Random Access Memory)を介在させ、前記接触式インタフェースを介してパッシブ側ホストへ転送する。
【0003】
このバッテリレス型のICカードに用いられるNFC−R/Wチップでは、パッシブモードのときには、例えば無線カードリーダ・ライタから受信したRF信号をもとに電源の生成とクロック信号の抽出を行い、このRF信号をもとに生成した電源またはホスト側から供給される外部電源、前記RF信号をもとに抽出したクロック信号または前記ホスト側から供給される外部クロック信号により各部が駆動されていた。
【0004】
このようなICカードに用いられる非接触式インタフェースおよび接触式インタフェースを有したICモジュールとして、ICカードが接触式インタフェースを介して駆動されているときには、スイッチにより非接触式インタフェースの動作を禁止状態にし、ICカードが非接触式インタフェースを介して駆動されているときには、スイッチにより接触式インタフェースの動作を禁止状態にするものが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−272822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような従来のNFC−R/Wチップでは、アクティブ側ホストから無線通信により送られてくるデータは、前記アクティブ側ホスト側から起動されたパッシブモードで非接触式インタフェースを介して受信し、この受信したデータをパッシブ側ホストへ転送するが、このパッシブ側ホストへのデータの受け渡しは、前記アクティブ側のNFC−R/WチップからRF照射(無線周波数信号の照射)を受けている期間、すなわち前記アクティブ側ホストからデータを受信している期間に行われる。
このため、前記アクティブ側のNFC−R/Wチップからデータを受信していない期間では、前記パッシブモードで機能するディジタル回路は仕事をしていない。
しかしながら、このパッシブモードのNFC−R/Wチップでは、前記アクティブ側ホストからデータを受信していない期間、すなわち前記パッシブモードで機能するディジタル回路が仕事をしていない期間でも電源が常時供給されていることから、前記ディジタル回路において無用の電力消費が発生しているという課題があった。
一方、前記アクティブ側のNFC−R/Wチップにおいては、常にRF照射を行なっており、常時、パッシブ側の機器を受け付けるように構成されている。このため、前記アクティブ側のNFC−R/Wチップにおいても電源が常時供給されており、無用の電力消費が発生しているという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、消費電力を抑制する上で有利な近接通信用データ処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の近接通信用データ処理装置は、非接触式インタフェースとホストインタフェースとを備え、アクティブモードおよびパッシブモードの動作モードを有し、前記パッシブモードにおいてアクティブ側ホストからのデータを前記非接触式インタフェースを介して受信し、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路により前記受信したデータを処理し、前記処理したデータをバッファメモリを介在させて前記ホストインタフェースを介してパッシブ側ホストへ転送する近接通信用データ処理装置であって、前記アクティブ側ホストから起動される前記パッシブモードにおける前記アクティブ側ホストから照射された無線周波数信号を受信したRF信号受信期間を検出するRF信号受信期間検出部と、前記RF信号受信期間検出部により検出された前記RF信号受信期間に限り、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路を通常動作状態に制御する動作状態制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の近接通信用データ処理装置によれば、アクティブ側ホストから起動されるパッシブモードにおけるアクティブ側から照射された無線周波数信号を受信したRF信号受信期間をRF信号受信期間検出部により検出し、前記検出した前記RF信号受信期間に限り、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路を動作状態制御手段により通常動作状態に制御する。
このため、前記パッシブモードにおいては、前記アクティブ側から照射された無線周波数信号を受信したRF信号受信期間に限り電力消費が発生し、それ以外の無線周波数信号を受信しないRF信号非受信期間では消費電力は発生せず、消費電力を抑制できる近接通信用データ処理装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態の近接通信用データ処理装置について図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施の形態の近接通信用データ処理装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、近接通信用データ処理装置100は、RF(Radio−Freqency)フロントエンド部(RF受信処理部)1と、無線インタフェース回路(非接触式インタフェース)2と、バッファメモリ・メモリ制御部3と、有線インタフェース回路(ホストインタフェース)4と、コントロール部5と、クロック制御部(動作状態制御手段、初期状態設定手段)6と、パワー制御部7とを含んで構成されている。
そして、この近接通信用データ処理装置100は、無線インタフェース回路2または有線インタフェース回路4を介してアクティブ側ホストからデータを受信するパッシブモード、および、前記有線インタフェース回路4または前記無線インタフェース回路2を介してパッシブ側ホストへデータを送出するアクティブモードの両動作モードに対応できる構成を有している。
なお、以下の説明は、RFフロントエンド部1がアクティブ側から照射されたRF信号を受信して起動されるパッシブモードに適用されるものである。
【0009】
RFフロントエンド部1は、アンテナとASK(Amplitude−Shift Keying)変復調回路とを備えている。さらにRFフロントエンド部1は、前記アンテナにより受信した前記パッシブモードにおける前記アクティブ側から照射されたRF信号をその受信レベルをもとに検出し、前記RF信号を受信したRF信号受信期間を示すRF照射検出信号を出力するRFレベル検出回路(RF信号受信期間検出部)11を備えている。
また、このRFフロントエンド部1は、アクティブ動作時においては外部電源Vdd、パッシブ動作時においては、受信したRF信号から生成したRF電源により動作する。また、このRFフロントエンド部1は、前記パッシブ動作時、アクティブ側から受信したデータから抽出したクロック信号とASK復調データとを出力する。
【0010】
無線インタフェース回路2は、エラー検出やパリティ生成などを行うパリティチェック部、ディジタル変復調などのディジタル信号処理を行うディジタル復調部、システムバス23を介して他のディジタル回路との間で各種データの授受を行うバスインタフェース部などを備えている。
また、この無線インタフェース回路2には、前記パッシブモード時、RFフロントエンド部1から出力される前記クロック信号と前記ASK復調データが供給される。
【0011】
バッファメモリ・メモリ制御部3は、FIFO(First In First Out)バッファメモリと、FIFOバッファメモリに対するリード/ライトを制御するメモリ制御部などを備えている。
【0012】
有線インタフェース回路4は、図示していないホスト機器へ接続し、前記ホスト機器との間で各種データの授受を行うものであり、UART(Universal Asynchronous Receiver−Transmitter)、12Cおよびシリアルインタフェースを備え、各種インタフェース規格に対応できるように構成されている。
【0013】
コントロール部5は、CPU、ROM、RAM、システムバスなどを要素とするマイクロコンピュータにより構成することができ、コマンドレジスタ、タイマ、割り込みコントロール部などを備えている。
コントロール部5は、初期状態においてこの近接通信用データ処理装置の動作モードをパッシブモードに初期設定する初期状態設定手段41を備えている。
【0014】
クロック制御部6は、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11により検出された前記RF信号受信期間に限り、前記パッシブモードにおいて動作するバッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5などのディジタル回路へ、それら各ディジタル回路が通常動作状態で機能するように外部クロックOSCをもとに所定周波数のクロック信号を供給する。
一方、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11により前記RF信号受信期間が検出されないときには、クロック制御部6は、前記各ディジタル回路へのクロック信号の供給を停止するか、またはクロック信号の周波数を前記所定周波数より低い周波数に制御し、前記各ディジタル回路を低消費電力状態に移行させる機能を備えている。
また、クロック制御部6は、初期状態においては、前記各ディジタル回路へのクロック信号の供給を停止するか、またはクロック信号の周波数を前記所定周波数より低い周波数に制御し、前記各ディジタル回路を低消費電力状態にする初期状態設定手段42を備えている。
【0015】
パワー制御部7は、無線インタフェース回路2、バッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路およびコントロール部5へ供給される外部電源Vddを制御するパワー・コントロール部12、前記外部電源Vddの電圧レベルをモニタする電圧モニタ部13、リセット動作を制御するリセットコントロール14を備えている。
パワー・コントロール部12は、無線インタフェース回路2、バッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路およびコントロール部5の各ディジタル回路へ前記外部電源Vddを供給する。
【0016】
次に動作について説明する。
図2は、アクティブ側ホストからパッシブ側ホストへデータの転送が行われるときの、アクティブ側およびパッシブ側の近接通信用データ処理装置の動作を示すシーケンス図である。
以下、図1のブロック図と図2に示すシーケンス図とを参照して動作について説明する。
パッシブ側の近接通信用データ処理装置がアクティブ側から起動されると、このパッシブ側の近接通信用データ処理装置の無線インタフェース回路2では、アクティブ側ホストから送られてきたデータに対しディジタル復調およびパケット単位のパリティチェックを行い、バッファメモリ・メモリ制御部3のFIFOバッファメモリへ書き込む(ステップS1)。
【0017】
有線インタフェース回路4では、前記FIFOバッファメモリへ書き込まれたデータ量を監視し(ステップS2)、ある程度のデータ量に達すると前記FIFOバッファメモリからデータの読み出しを行い(ステップS3)、パッシブ側ホストへデータを転送する。
図2のシーケンス図に示すように、パッシブ側の近接通信用データ処理装置では、受信したデータをパッシブ側ホストへ転送すればジョブは終了し、ジョブの起動と終息はアクティブ側からのRF照射タイミングに依存する。
【0018】
第1の実施の形態では、パッシブ側の近接通信用データ処理装置におけるクロック信号を、アクティブ側からRF照射を受けてパッシブ側ホストへデータを転送する期間のみ起動させ、バッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5などのパッシブモードで動作するディジタル回路へ、それら各ディジタル回路が通常動作状態で機能するように外部クロックOSCをもとに所定周波数のクロック信号を供給する。
このパッシブ側ホストへデータを転送する期間は、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11が出力するRF信号受信期間を示すRF照射検出信号により規定される。
【0019】
そして、クロック制御部6が、前記RF信号受信期間に限り、前記バッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5などのディジタル回路へ、それら各ディジタル回路が通常動作状態で機能するように外部クロックOSCをもとに所定周波数のクロック信号を供給する。
【0020】
また、クロック制御部6は、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11により前記RF信号受信期間が検出されないときには、前記各ディジタル回路へのクロック信号の供給を停止するか、またはクロック信号の周波数を前記所定周波数より低い周波数に制御し、前記各ディジタル回路を低消費電力状態に移行させる。
このとき、無線インタフェース回路2では、前記RF信号受信期間が検出されないRF照射を受けていない状況であることから、RFフロントエンド部1からはクロック信号が供給されていない。
この結果、無線インタフェース回路2、バッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5では、RF照射を受け前記RF信号受信期間が検出されている期間に限り所定周波数のクロック信号で動作し、それ以外の期間は近接通信用データ処理装置の消費電力が削減される。
【0021】
また、近接通信用データ処理装置の動作モードは、コントロール部5の初期状態設定手段41により初期状態においてパッシブモードに初期設定される。さらに、前記初期状態においては、クロック制御部6の初期状態設定手段42により、前記各ディジタル回路へのクロック信号の供給が停止され、またはクロック信号の周波数が前記所定周波数より低い周波数に制御され、前記各ディジタル回路が低消費電力状態に制御される。
【0022】
なお、アクティブ側からのRF照射はデータ送出で開始され、パッシブ側から前記アクティブ側へACKパケット受信信号が送られる(図2のシーケンス図に示すステップS4)ことで終了するように前記アクティブ側で制御されている。
【0023】
以上のように、第1の実施の形態によれば、アクティブ側からのRF照射によりRFフロントエンド部1が動作し起動されるパッシブモードにおけるバッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5などのディジタル回路では、アクティブ側から照射された無線周波数信号を受信したRF信号受信期間に限りクロック信号が供給され電力消費が発生するが、それ以外の無線周波数信号を受信しないRF信号非受信期間では前記ディジタル回路は前記クロック信号の周波数が低下するかあるいは前記クロック信号の供給が停止される状態へ移行するため消費電力が抑制される。この結果、近接通信用データ処理装置100の消費電力を抑制する上で有利となる。
【0024】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態の近接通信用データ処理装置では、アクティブ側からRF照射を受け無線周波数信号を受信しているRF信号受信期間に限り、パッシブモードで動作するバッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5などのディジタル回路に対し、所定周波数のクロック信号を供給し通常動作させ、さらにアクティブ側からRF照射を受けていない無線周波数信号を受信しないRF信号非受信期間、前記ディジタル回路に対し、供給されるクロック信号の周波数を落とすか、あるいはクロック信号の供給を停止することで消費電力を抑制していたが、第2の実施の形態の近接通信用データ処理装置では、電源電圧を低下させることで消費電力を抑制する。
【0025】
図3は、第2の実施の形態の近接通信用データ処理装置の構成を示すブロック図である。なお、図3において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
図3に示すように、第2の実施の形態の近接通信用データ処理装置では、パワー制御部7のパワー・コントロール部(動作状態制御手段)12は、前記RF信号受信期間に限り前記ディジタル回路へ供給される外部電源Vddの電圧を規定の電圧レベルに制御し、前記ディジタル回路を通常動作状態に制御し、さらに前記RF信号非受信期間では、前記ディジタル回路に対し、供給される外部電源Vddの電圧を規定の電圧レベルより小さい値に制御する動作状態制御機能を備えている。
また、パワー・コントロール部12は、初期状態においては、前記各ディジタル回路へ供給される外部電源Vddの電圧を規定の電圧レベルより小さい値に制御し、前記ディジタル回路を低消費電力状態に制御する初期状態設定手段43を備えている。
【0026】
次に動作について説明する。
第2の実施の形態では、パワー制御部7が、パッシブ側の近接通信用データ処理装置における無線インタフェース回路2、バッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5などのパッシブモードで動作するディジタル回路へ、アクティブ側からRF照射を受けてパッシブ側ホストへデータを転送する期間のみ、前記各ディジタル回路が通常動作状態で機能するように外部電源Vddの電圧を規定の電圧レベルに制御し供給する。
このパッシブ側ホストへデータを転送する期間は、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11が出力するRF信号受信期間を示すRF照射検出信号により規定される。
【0027】
また、パワー制御部7は、RFフロントエンド部1のRFレベル検出回路11により前記RF信号受信期間が検出されないときには、前記各ディジタル回路へ供給する外部電源Vddの電圧を前記規定の電圧レベルより小さい値に制御する。
【0028】
また、この第2の実施の形態においても近接通信用データ処理装置の動作モードは、コントロール部5の初期状態設定手段41により初期状態においてパッシブモードに初期設定される。
さらに、前記初期状態においては、初期状態設定手段43により、前記各ディジタル回路へ供給される外部電源Vddの電圧が規定の電圧レベルより小さい値に制御され、前記ディジタル回路を低消費電力状態に制御される。
【0029】
以上のように、第2の実施の形態によれば、アクティブ側からのRF照射によりRFフロントエンド部1が動作し起動されるパッシブモードにおける無線インタフェース回路2、バッファメモリ・メモリ制御部3、有線インタフェース回路4およびコントロール部5などのディジタル回路では、アクティブ側から照射された無線周波数信号を受信したRF信号受信期間に限り規定の電圧レベルの外部電源Vddが供給され電力消費が発生するが、それ以外の無線周波数信号を受信しないRF信号非受信期間では前記ディジタル回路へは前記規定の電圧レベルより小さい値に制御された外部電源が供給されるため、近接通信用データ処理装置100の消費電力を抑制する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施の形態の近接通信用データ処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】アクティブ側ホストからパッシブ側ホストへデータの転送が行われるときの、アクティブ側およびパッシブ側の近接通信用データ処理装置の動作を示すシーケンス図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の近接通信用データ処理装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0031】
1……RFフロントエンド部(RF受信処理部)、2……無線インタフェース回路(非接触式インタフェース)、3……バッファメモリ・メモリ制御部(バッファメモリ)、4……有線インタフェース回路(ホストインタフェース)、5……コントロール部、6……クロックコントロール部(動作状態制御手段)、11……RFレベル検出回路(RF信号受信期間検出部)、12……パワー・コントロール部(動作状態制御手段)、41,42,43……初期状態設定手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触式インタフェースとホストインタフェースとを備え、アクティブモードおよびパッシブモードの動作モードを有し、アクティブ側から照射された無線周波数信号によりRF受信処理部が起動される前記パッシブモードにおいて、アクティブ側ホストからのデータを前記非接触式インタフェースを介して受信し、前記パッシブモードで動作するディジタル回路により前記受信したデータを処理し、前記処理したデータをバッファメモリを介在させて前記ホストインタフェースを介してパッシブ側ホストへ転送する近接通信用データ処理装置であって、
前記パッシブモードにおける前記アクティブ側から照射された無線周波数信号を受信したRF信号受信期間を検出するRF信号受信期間検出部と、
前記RF信号受信期間検出部により検出された前記RF信号受信期間に限り、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路を通常動作状態に制御する動作状態制御手段を備えたことを特徴とする近接通信用データ処理装置。
【請求項2】
前記RF信号受信期間検出部は、前記アクティブ側から照射された無線周波数信号の受信レベルをもとに、前記RF信号受信期間を検出することを特徴とする請求項1記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項3】
前記動作状態制御手段は、前記RF信号受信期間検出部により検出されたRF信号受信期間に限り、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路へ所定周波数のクロック信号を供給し、前記ディジタル回路を通常動作状態に制御することを特徴とする請求項1記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項4】
前記動作状態制御手段は、前記RF信号受信期間検出部により検出されたRF信号受信期間に限り、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路へ供給される電源電圧を規定の電圧レベルに制御し、前記ディジタル回路を通常動作状態に制御することを特徴とする請求項1記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項5】
前記動作状態制御手段は、前記RF信号受信期間検出部により前記無線周波数信号が検出されないRF信号非検出期間、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路を低消費電力状態に制御することを特徴とする請求項1記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項6】
前記動作状態制御手段は、前記RF信号受信期間検出部により前記無線周波数信号が検出されないRF信号非検出期間、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路へ供給されるクロック信号の周波数を制御し、前記ディジタル回路を低消費電力状態に制御することを特徴とする請求項5記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項7】
前記動作状態制御手段は、前記RF信号受信期間検出部により前記無線周波数信号が検出されないRF信号非検出期間、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路へ供給される電源電圧を規定の電圧レベルより小さい値に制御し、前記ディジタル回路を低消費電力状態に制御することを特徴とする請求項5記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項8】
初期状態において前記動作モードをパッシブモードに設定するとともに、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路を低消費電力状態に制御する初期状態設定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項9】
前記初期状態設定手段は、前記初期状態において、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路へ供給されるクロック信号の周波数を制御し、前記ディジタル回路を低消費電力状態に制御することを特徴とする請求項8記載の近接通信用データ処理装置。
【請求項10】
前記初期状態設定手段は、前記初期状態において、前記パッシブモードにおいて動作するディジタル回路へ供給される電源電圧を規定の電圧レベルより小さい値に制御し、前記ディジタル回路を低消費電力状態に制御することを特徴とする請求項8記載の近接通信用データ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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