説明

追焚・気泡供給システム

【課題】 追焚,気泡供給を最適に行なえ、しかも配管構造が簡単なシステムを提供する。
【解決手段】
追焚・気泡供給システム1は、追焚装置10と気泡供給装置20とを備えている。気泡供給装置20は、浴槽2に設けられたノズル部と、分岐回路21とを備えている。分岐回路21の上流端は、追焚循環回路11の往き管11bに接続され、下流端がノズル部23に接続されている。分岐回路21には、ポンプ手段25と、ポンプ手段25の吸い込み側において外気を供給する外気供給手段24が設けられていて微細気泡を供給するようになっている。ノズル部には外気を導入する外気導入手段が設けられていてジェット気泡を供給するようになっている。気泡供給装置20のコントローラ29は分岐回路21に設けた温度センサ27からの検出温度により追焚運転情報を得、追焚運転時には気泡供給制御を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽の湯の追焚を行なう追焚装置と、浴槽に気泡を供給する気泡供給装置とを備えた追焚・気泡供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
気泡供給装置を装備した浴槽は、泡風呂と称されており周知である。また、特許文献1に示すように、追焚装置と気泡供給装置とを備えた追焚・気泡供給システムも公知である。特許文献1において、まず気泡発生装置について説明する。この気泡供給装置は、浴槽に設けられたノズル部と、上流端が浴槽に接続され下流端が上記ノズル部に接続された循環回路と、この循環回路に設けられたポンプと、ポンプ吸い込み側に外気を供給する外気供給手段と、ノズル部に接続された外気導入手段とを備えている。
【0003】
上記循環回路は、ポンプ吐出側において第1通路と第2通路の2手に分岐され、これら通路の下流端がノズル部に接続されている。第1通路にはオリフィス(流通抵抗部)が設けられている。
【0004】
上記気泡供給装置により、微細気泡を浴槽に供給する場合には、第2通路に設けた開閉弁が閉じられ、ポンプからの湯は第1通路を経てノズル部から吐出される。この際ポンプの吸込側から外気供給手段により外気が供給されてポンプに入り、ここで微細気泡化され、さらに湯に溶解され、ポンプから吐出される。空気を溶解した湯は、第1分岐路を経てオリフィスに至り、このオリフィスを通過した直後に急激な減圧を受け、溶解された空気が微細化された気泡となる。その結果、この微細気泡を含む湯がノズル部から吐出される。
【0005】
大気泡(ジェット気泡)を浴槽に供給する場合には、第2通路に設けた開閉弁が開かれる。ポンプからの湯は主に流通抵抗の小さい第2通路を通り、大流量の湯がノズル部から浴槽に吐出される。この際、外気導入手段から外気が導入され、大きな気泡となって大流量の湯と一緒にノズル部から浴槽に供給される。
【0006】
特許文献1の気泡供給・追焚システムでは、上記気泡発生装置のポンプが追焚装置のポンプを兼ねており、気泡供給装置の循環回路のうち、浴槽からポンプ吸い込み側までの配管が追焚装置の循環回路の戻り管として兼用され、ポンプ吐出側からノズル部に至る上記第2通路が追焚装置の循環回路の往き管として兼用されている。追焚および気泡供給時の浴槽への湯の吐出は、共通のノズル部で行なわれる。
【特許文献1】特開平5−305118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
追焚,気泡供給にはそれぞれに適した浴槽への吐出機能が要求されるが、特許文献1のように共通のノズル部ではそれぞれに適した吐出態様を実現するのが困難であった。また、追焚,気泡供給にはそれぞれに適したポンプ機能が要求されるが、特許文献1のように共通のポンプを用いると、それぞれに最適のポンプ機能を得ることが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、追焚装置と気泡供給装置とを備え、 上記追焚装置は、浴槽に上流端および下流端が接続された追焚循環回路と、この追焚循環回路の中途部に設けられた第1ポンプ手段および熱供給部とを有し、上記気泡供給装置は、(ア)浴槽に設けられたノズル部と、(イ)上流端が上記追焚循環回路に接続され、下流端が上記ノズル部に接続された分岐回路と、(ウ)上記分岐回路に設けられ、浴槽の湯を上記追焚循環回路の一部および分岐回路を経て上記ノズル部から浴槽内へ吐出させる第2ポンプ手段と、(エ)上記第2ポンプ手段の吸い込み側において上記分岐回路に接続され外気を供給する外気供給手段、上記ノズル部に設けられノズル部を通る湯に外気を導入する外気導入手段の、少なくともいずれか一方と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、気泡供給装置は専用のノズル部を有するので、気泡を含む湯を最適に浴槽へ供給することができる。また、気泡供給装置は追焚装置の第1ポンプ手段から独立した第2ポンプ手段を有しているので、気泡供給に適したポンプ機能を持たせることができる。
また、気泡供給装置において湯を循環させる回路の一部を、追焚循環回路で兼用させることができ、配管構成を簡略化することができる。また、気泡供給装置において湯を循環させる回路の上流端の浴槽への接続構造を省略することができる。その結果、追焚・気泡供給システムのコストを低減させることができる。
さらに、既存の追焚装置に気泡供給装置を後付けすることも可能となる。
【0010】
好ましくは、上記気泡供給装置は更に、追焚運転検出手段と、気泡供給制御手段とを備え、追焚運転検出手段は、上記第1ポンプ手段が駆動し上記熱供給部が追焚循環回路を通る湯を加熱している追焚運転状態を検出し、上記気泡供給制御手段は、この追焚運転検出に応答して、第2ポンプ手段を停止させるか停止状態を維持する。
この構成によれば、追焚運転を優先し、追焚運転と気泡供給とを同時に実行するのを回避できる。
【0011】
好ましくは、上記分岐回路の上流端が、上記追焚循環回路において、上記熱供給部から浴槽へ湯を送る回路部分に接続されている。これによれば、万一、追焚運転がなされているにも係わらず検出できない場合や、検出が遅れても、追焚装置での第1ポンプ手段の駆動に支障が生じず、熱供給部での湯の流通を確保でき、追焚運転への悪影響を回避できる。また、この構成において追焚運転検出が正常に行なわれると、気泡供給装置の第2ポンプ手段が停止するので、追焚装置の熱供給部を通ってきた比較的高温の湯がノズル部から吐出されるのを回避でき、入浴者に不快感を与えない。
【0012】
好ましくは、上記追焚運転検出手段が、上記分岐配管に設けられた温度センサを有し、上記気泡供給制御手段は、上記温度センサでの検出温度が閾値より高い時に上記第2ポンプ手段を停止させるか停止状態を維持する。
この構成によれば、追焚運転検出を追焚装置とは無関係に気泡供給装置によって行い、追焚運転制御と気泡供給制御を独立して行なうため、両装置の制御系統が別々となり両装置を単に配管接続するだけシステムを構成でき、システムを簡略化することができる。また、既存の追焚装置に気泡供給装置を後付けすることが容易となる。
【0013】
好ましくは、上記気泡供給装置は、上記外気供給手段と上記外気導入手段の両方を装備し、上記ノズル部は、浴槽に臨むノズル口と、このノズル口に連なる連通室とを有し、この連通室には第1,第2通路が連なり、第1通路には流通抵抗部が設けられていて第2通路より流通抵抗が大となっており、さらに、上記分岐回路の下流端とノズル部との間には、湯を第1,第2通路のいずれかに選択的に流す切替手段が設けられている。これにより、微細気泡とジェット気泡を選択的に供給できる。
【0014】
好ましくは、上記第2ポンプ手段が、直列接続された上流側のベーンポンプと下流側の渦巻ポンプを有する。これによれば、微細気泡供給時に、ベーンポンプでエアロックすることなく外気を導入して微細化しかつ湯に溶解させ、渦巻ポンプでさらに圧力を高めて湯への空気溶解度を高めることができる。小型のベーンポンプを用い、渦巻ポンプでその吐出圧力を補うようにしているので、小型かつ低コストでポンプ手段を構成することができ、騒音も低減させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、追焚・気泡供給システムにおける追焚,気泡供給を最適に行なうことができるとともに、構成を簡略化しコスト低下を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、追焚・気泡供給システム1は浴槽2に接続されるものであり、追焚装置10と気泡供給装置20とを備えている。
【0017】
追焚装置10は、追焚循環回路11を有している。この追焚循環回路11の上流端(吸込端)と下流端(吐出端)は、浴槽2に固定された循環金具12を介して、浴槽2に接続されている。なお、この循環金具12の吸込側および吐出側の口には、それぞれフィルタが装着されている。循環金具12の吸い込み,吐出は、浴槽2の側壁に沿う方向で行なわれる。
【0018】
上記追焚循環回路11の中途部にはポンプ13(第1ポンプ手段)と熱供給部14が設けられている。熱供給部14は例えばガス等の燃焼部14aとこの燃焼熱を受ける熱交換部14bとを有している。ポンプ25および熱供給部14はハウジング15に収容されている。
【0019】
さらに追焚装置10は、ハウジング15に内蔵されたコントローラ16(追焚制御手段)を有している。このコントローラ16は、ユーザーが追焚を指令するボタン(図示しない)をオンした時に、これに応答してポンプ13を駆動するとともに燃焼部14aの燃焼を実行する。
【0020】
上記ポンプ13の駆動により、浴槽2の湯が循環金具12を介して追焚循環回路11に送られ、熱交換部14bを通る過程で熱交換部14bで加熱され、循環金具12を経て浴槽2に戻される。
【0021】
上記ハウジング15内において、熱交換部14bより上流側の追焚循環回路11には温度センサ17が設けられている。コントローラ16は、この温度センサ17の検出温度が設定温度に達した時に、ポンプ13の駆動を停止させるとともに、燃焼部14aの燃焼を停止させ、追焚を終了する。
【0022】
上記追焚循環回路11において、ハウジング15より上流側の配管を戻り管11aと称し、下流側の配管を往き管11bと称す。
【0023】
次に、気泡供給装置20について説明する。この気泡供給装置20は、微細気泡,大気泡(ジェット気泡)のいずれかを選択的に供給することができるようになっており、分岐回路21を備えている。この分岐回路21の上流端は、上記追焚循環回路11の往き管11bの中途部に接続され、下流端は切替手段22,ノズルユニット23を介して浴槽2に接続されている。
【0024】
上記分岐回路21の中途部には上流側から下流側に向かって順に給気弁24(外気供給手段),ポンプ手段25,空気抜弁26,温度センサ27が設けられている。
本実施形態では、上記ポンプ手段25は、上流側のベーンポンプ25aと下流側の渦巻ポンプ25bとを直列に接続することにより構成されている。
【0025】
上記給気弁24は逆止弁と電磁弁を直列接続してなり、ベーンポンプ25aの吸い込み口近傍において分岐回路21に接続されている。
上記空気抜弁26は、小容量のタンク内に設置されたフロート弁からなり、渦巻ポンプ25bから吐出された湯に残っている気泡を抜くようになっている。
【0026】
上記弁24,26,ポンプ25a,25b,温度センサ27は、ハウジング28に収容されてユニット化され、追焚装置10と同様に屋外の台等に設置されている。ハウジング28には後述の作用をするコントローラ29(気泡供給制御手段)も収容されている。このコントローラ29は、追焚装置10のコントローラ16から独立しており、コントローラ16との間で信号の送受信を行なわない。
【0027】
なお、分岐回路21において、ハウジング28より上流側を構成する管を戻り管21aと称し、下流側を構成する管を往き管21bと称することにする。
【0028】
図2に示すように、上記ノズルユニット23は、ノズル部23aを備え、このノズル部23aは、ノズル口23xと、このノズル口23xに連なる連通室23yとを有している。ノズル口23xは水平軸線をなし、浴槽2に居る人の真正面に湯を吐出することができるようになっている。
【0029】
上記ノズルユニット23は、さらに上記連通室23yに連なる第1通路23cおよび第2通路23dを有している。
【0030】
上記第1通路23cには、オリフィス23e(流通抵抗部)が形成されているため、第1通路23cの流通抵抗は第2通路23dに比べて遥かに大きい。また第1通路23cには、外気を導入するための逆止弁23f(外気導入手段)が接続されている。
【0031】
上記切替手段22は、往き管21bの下流端と上記第1,第2通路23c,23dとの間に介在された開閉弁22a,22bを備えている。
【0032】
上記構成をなす気泡供給装置20の作用を説明する。コントローラ29は、ユーザーが微細気泡供給を指令するボタンをオンした時に、これに応答して微細気泡の供給を実行する。詳述すると、ポンプ25a,25bを同時に駆動させ、開閉弁22bを閉じ開閉弁22aを開くとともに、給気弁24の電磁弁を開く。
【0033】
上記ポンプ25a,25bの吸込み作用により、浴槽2の湯が循環金具12(追焚時には吐出側となる口)から吸込まれ、追焚循環回路11の往き管11b,分岐回路21の戻り管21aを経てポンプ25aに至り、さらにポンプ25bから往き管21bへと吐出され、さらにノズルユニット23の第1通路23c,連通室23yを経てノズル口23xから吐出されて浴槽2内に戻される。
【0034】
上記給気弁24の逆止弁は、ポンプ25a,25bの駆動により生じた負圧により開いて外気を分岐回路21に供給する。ベーンポンプ25aは、浴槽2の湯と一緒に給気弁24からの外気を吸い込み、この空気を微細気泡化し、さらに加圧して湯の中に溶解させる。渦巻ポンプ25bはベーンポンプ25aで加圧した湯をさらに加圧し、湯中における空気の溶解度を高めて往き管21bへと吐出する。
【0035】
本実施形態で用いられるベーンポンプ25aは比較的小型のものであり、吐出圧力は大型のものと比べて低いものの低コストで低騒音である。その下流側の渦巻ポンプ25bがベーンポンプ25aを補なって吐出圧力を高めるため、高い空気溶解度を確保することができる。なお、渦巻ポンプ25bは大きい気泡があるとエアロックするが、上流側のベーンポンプ25aが気泡を微細化するため、エアロックの心配はない。
また、小型のポンプ25a,25bを2個用いること、これらポンプ25a,25bが屋外に配置されることにより、浴室での騒音を低減できる。
【0036】
渦巻ポンプ25bから吐出された湯において、溶解せずに残った気泡は、空気抜き弁26で除去される。
【0037】
上述したように空気を溶解した湯は往き管21bを経てノズルユニット23の第1通路23cに至る。第1通路23cにはオリフィス23eがあり、その上流側では高圧に維持されていて空気は溶解されたままであるが、その下流側では圧力が急低下し、溶解された空気が一気に微細な気泡となる。この微細気泡を含んだ湯は、連通室23yを経てノズル口23xから浴槽2内に供給される。
【0038】
上記微細気泡供給時に第1通路23cを流れる湯の流量は小さいので、第1通路23cに接続された逆止弁23fは閉じ状態を維持され、外気導入作用は生じない。
【0039】
次に、ジェット気泡を供給する場合について説明する。この場合には、ポンプ25a,25bを駆動させ、開閉弁22aを閉じ開閉弁22bを開くとともに、給気弁24の電磁弁を閉じる。これにより、上記微細気泡供給と同様に、浴槽2の湯が追焚装置10の循環金具12から吸込まれ、追焚循環回路11の往き管11b,分岐回路21の戻り管21aを経てポンプ25a,25bから往き管21bへと吐出される。
【0040】
さらに湯は、往き管21bを通りノズルユニット23の第2通路23d,連通室23yを経てノズル口23xから吐出されて浴槽2内に戻される。この際、第2通路23dの流通抵抗が小さいので、大流量の湯が勢い良くノズル口23xから浴槽2へと吐き出される。
【0041】
この際、給気弁24の電磁弁が閉じられていてポンプ25a,25bの吸込側に空気が供給されないため、ポンプ25a,25bの吐出能力は最大限に発揮される。
【0042】
上述のように、大流量の湯が第2通路23dを経て連通室23yへと吐出され、ノズル口23xへと向かう際に、第1通路23c内が負圧になる。そのため、逆止弁23fが開いて大量の外気が導入され、第1通路23cを経て連通室23yを流れる湯に入り込む。その結果、大気泡(ジェット気泡)が浴槽2に供給される。
【0043】
なお、上記開閉弁22a,22bは常閉であり、前述した追焚運転時には追焚循環回路11の往き管11bから分岐回路21へ湯が流れ込むことはない。また、微細気泡供給,ジェット気泡供給のいずれか一方の機能のみを有する場合、開閉弁22a,22bは省略されるが、この場合でも、分岐回路21にはポンプ手段25が設けられているので、追焚時に湯が分岐回路21に流れ込むことはない。
【0044】
上記コントローラ29は、追焚運転と同時期に上記気泡供給を実行するのを回避するようになっている。詳述すると、気泡供給指令ボタンが押された時に、前述したようにポンプ25a,25bを駆動することにより、戻り管21aを介して湯の吸い込みが行なわれるが、追焚運転中の場合、追焚装置10のポンプ13からの吐出圧により、熱供給部14で加熱された高温の湯が分岐回路21に入り込む。この湯の温度は温度センサ27で検出される。コントローラ29は、温度センサ27での検出温度が閾値例えば48°Cを超えた時に、追焚運転中であると判断してポンプ25a,25bを即座に停止し、気泡供給制御を停止する。これにより、熱い湯がノズル口23xから入浴者の正面に吐出するのを防止できる。
また、追焚運転時に微細気泡供給制御を行なうと、湯が高温であるため空気の溶解度が低下し、良好な微細気泡の供給を行なえないが、このような不都合も防止できる。
【0045】
また、コントローラ29による気泡供給制御中に、追焚装置10のコントローラ16が追焚指令を受けて追焚運転を開始した時にも、熱供給部14を通過した湯が分岐回路10に入り込むが、上記と同様にして追焚運転を検出してポンプ25a,25bを即座に停止し、気泡供給を停止する。これにより、熱い湯がノズル口23xから入浴者の正面に吐出するのを防止できる。
【0046】
本実施形態では、追焚運転(ポンプ13の駆動)と気泡供給(ポンプ25a,25bの駆動)が短時間ではあるが、同時期に行なわれる。特に、気泡供給制御中に追焚運転を開始した場合には、温度センサ27で高温を検出する(追焚運転を検出する)までに遅れが生じ、上記ポンプ13とポンプ25a,25bの同時運転時間が数秒に達することが予想される。
しかし、分岐回路21の上流端が追焚循環回路11の往き管11bに接続されており、気泡供給装置20のポンプ25a,25bの吸込み側が追焚装置10のポンプ13の吐出側になるため、ポンプ25a,25bの駆動がポンプ13の駆動に悪影響を与えない。
【0047】
本発明は上記実施形態に制約されず、さらに種々の態様が可能である。例えば、上記実施形態では追焚運転検出手段を分岐回路21に設けた温度センサ27により構成したが、追焚循環回路の戻り管11a等に設けた水流検出センサ,流量センサを用いてもよい。
気泡供給装置20のコントローラ29は、追焚装置10のコントローラ16から追焚運転検出信号を得てもよい。
気泡供給装置の分岐回路の上流端を、追焚循環回路の戻り管に接続してもよい。
外気導入手段は、第1通路23cを介して連通室23yに接続する代わりに、連通室23yに直接接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態をなす気泡供給システムと浴槽を示す概略図である。
【図2】同システムにおけるノズルユニットおよび切替手段の概略構成図である。
【符号の説明】
【0049】
1 追焚・気泡供給システム
2 浴槽
10 追焚装置
11 追焚循環回路
13 ポンプ(第1ポンプ手段)
14 熱供給部
11b 戻り管(熱供給部から浴槽へ湯を送る回路部分)
20 気泡供給装置
21 分岐回路
22 切替手段
23a ノズル部
23c 第1通路
23d 第2通路
23e オリフィス(流通抵抗部)
23f 逆止弁(外気導入手段)
23x ノズル口
23y 連通室
24 給気弁(外気供給手段)
25 ポンプ手段(第2ポンプ手段)
25a ベーンポンプ
25b 渦巻ポンプ
27 温度センサ(追焚運転検出手段)
29 コントローラ(気泡供給制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
追焚装置と気泡供給装置とを備え、
上記追焚装置は、浴槽に上流端および下流端が接続された追焚循環回路と、この追焚循環回路の中途部に設けられた第1ポンプ手段および熱供給部とを有し、
上記気泡供給装置は、
(ア)浴槽に設けられたノズル部と、
(イ)上流端が上記追焚循環回路に接続され、下流端が上記ノズル部に接続された分岐回路と、
(ウ)上記分岐回路に設けられ、浴槽の湯を上記追焚循環回路の一部および分岐回路を経て上記ノズル部から浴槽内へ吐出させる第2ポンプ手段と、
(エ)上記第2ポンプ手段の吸い込み側において上記分岐回路に接続され外気を供給する外気供給手段、上記ノズル部に設けられノズル部を通る湯に外気を導入する外気導入手段の、少なくともいずれか一方と、
を備えたことを特徴とする追焚・気泡供給システム。
【請求項2】
上記気泡供給装置は更に、追焚運転検出手段と、気泡供給制御手段とを備え、追焚運転検出手段は、上記第1ポンプ手段が駆動し上記熱供給部が追焚循環回路を通る湯を加熱している追焚運転状態を検出し、上記気泡供給制御手段は、この追焚運転検出に応答して、第2ポンプ手段を停止させるか停止状態を維持することを特徴とする請求項1に記載の追焚・気泡供給システム。
【請求項3】
上記分岐回路の上流端が、上記追焚循環回路において、上記熱供給部から浴槽へ湯を送る回路部分に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の追焚・気泡供給システム。
【請求項4】
上記追焚運転検出手段が、上記分岐配管に設けられた温度センサを有し、上記気泡供給制御手段は、上記温度センサでの検出温度が閾値より高い時に上記第2ポンプ手段を停止させるか停止状態を維持することを特徴とする請求項3に記載の追焚・気泡供給システム。
【請求項5】
上記気泡供給装置は、上記外気供給手段と上記外気導入手段の両方を装備し、
上記ノズル部は、浴槽に臨むノズル口と、このノズル口に連なる連通室とを有し、この連通室には第1,第2通路が連なり、第1通路には流通抵抗部が設けられていて第2通路より流通抵抗が大となっており、
さらに、上記分岐回路の下流端とノズル部との間には、湯を第1,第2通路のいずれかに選択的に流す切替手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の追焚・気泡供給システム。
【請求項6】
上記第2ポンプ手段が、直列接続された上流側のベーンポンプと下流側の渦巻ポンプを有することを特徴とする請求項5に記載の追焚・気泡供給システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−163028(P2007−163028A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−359934(P2005−359934)
【出願日】平成17年12月14日(2005.12.14)
【出願人】(000129231)株式会社ガスター (277)
【Fターム(参考)】