説明

送液装置

【課題】使い捨ての装置にも用いることが可能な、安価で安定した送液が可能な送液装置を提供する。
【解決手段】送液装置は、基材12と、基材に形成され検査部14に液体を導く微小流路18と、微小流路の中途部に設けられ、微小流路を開閉するバルブ機構30と、を備えている。バルブ機構は、微小流路中に設けられた環状のバルブシート34と、外部から変形可能に基材に形成されバルブシートと対向して位置するダイアフラム40と、バルブシートに対向してダイアフラムと反対側に位置するバルブ設置面44と、バルブシートに当接するバルブ面36cおよび設置面に当接する底部を有し、弾性変形可能に形成され、バルブシートに弾性的に押圧された状態で微小流路内に配設され、微小流路を閉じているとともに、外部からダイアフラムを介して押圧された際に弾性変形してバルブ面が前記バルブシートから離間し微小流路を開放するバルブ体36と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小量の液体を所望部位へ送液する送液装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、医療分野においては、分析用の液体を微小量、例えば、μlオーダの量だけ検査器に送液するマイクロ送液装置が用いられている。このような送液装置は、液体を収容したタンクと、タンクから検出部まで延びた微小流路と、検出部からタンクまで延びたリターン流と、このリターン流路内に設けられたマイクロポンプと、微小流路を開閉するマイクロバルブと、を備えている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0003】
一般的なマイクロバルブは、一般配管に用いられている電磁弁と同様に、電磁開閉器を用いて機械的に流路を開閉する構造を、可能な限り小型化した方式を採用している。この電磁開閉弁は、電磁石に通電時に作動するが、通電していない、いわゆる常時状態において、流路が開状態であるか、もしくは閉状態であるかの2種類に大別される。例えば、マイクロ液送装置の用途が、検査機器等に使用するマイクロチップである場合には、マイクロ流路の自走作用により、ひとりでに検査物が流路内に流れてしまうため、通常はマイクロ流路が閉じている、常時閉であることが望まれる。
【0004】
常閉型の電磁弁では、スプリング等により常にバルブを閉塞位置に加圧し、電磁石を通電していない状態においては流路が閉じている。そして、電磁石に通電することにより稼動ロッドが作動し、スプリングに打ち勝つ推力を発生させ、バルブが開く構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−145320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような電磁開閉弁は、極小化には不向きであり、マイクロ流路と比較してかなり大きく、複雑、高価な構造となる。また、常閉型とする場合、スプリング等の加圧機構が必要となり、合わせてスプリングに打ち勝つため、更に強力な電磁石が必要となる。そのため、電磁開閉弁は、大きく複雑な構造となるため、製造費用も嵩んでしまい、特に使い捨ての送液装置への使用には不向きとなる。
【0007】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、使い捨ての装置にも用いることが可能な、安価で安定した送液が可能な送液装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の態様に係る送液装置は、基材と、前記基材に形成され、検査器を装着可能な検査部と、前記基材に形成され、前記検査部に液体を導く微小流路と、前記微小流路の中途部に設けられ、前記微小流路を開閉するバルブ機構と、を備え、
前記バルブ機構は、前記基材に形成された前記微小流路中に設けられた環状のバルブシートと、外部から変形可能に前記基材に形成され前記バルブシートと対向して位置するダイアフラムと、前記バルブシートに対向して前記ダイアフラムと反対側に位置するバルブ設置面と、前記バルブシートに当接するバルブ面および前記設置面に当接する底部を有し、弾性変形可能に形成され、前記バルブシートに弾性的に押圧された状態で前記微小流路内に配設され、前記微小流路を閉じているとともに、外部から前記ダイアフラムを介して押圧された際に弾性変形して前記バルブ面が前記バルブシートから離間し前記微小流路を開放するバルブ体と、を備えている。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、マイクロバルブ構造をマイクロ流路内に用いることにより、常時は閉状態かつ安価な送液制御が可能となり、使いやすく使い捨てが可能な送液装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、この発明の第1の実施形態に係る送液装置の送液ユニットを示す斜視図。
【図2】図2は、図1の線A−Aに沿った前記送液ユニットの断面図。
【図3】図3は、前記送液ユニットに設けられたバルブ機構のバルブ体を示す斜視図。
【図4】図4は、前記バルブ機構の平面図。
【図5】図5は、前記バルブ機構をユニット外部から押圧し、バルブを開放した状態を示す断面図。
【図6】図6は、この発明の第2の実施形態に係る送液装置のバルブ機構を示す断面図。
【図7】図7は、この発明の変形例に係る送液装置のバルブ機構を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る送液装置について詳細に説明する。図1は、第1の実施形態に係る送液装置の送液ユニットを示す斜視図、図2は、送液ユニットのバルブ機構部分を拡大して示す断面図、図3は、バルブ体を示す斜視図、図4は、バルブ設置部を示す平面図である。
【0012】
図1および図2に示すように、送液装置は、送液ユニット10と、この送液ユニットを駆動する後述の加圧機構50とを備えている。送液ユニット10は、加圧機構50に対して脱着自在に接続される。
【0013】
送液ユニット10は、例えば、矩形板状に形成された基材12と、基材12の下面側の四隅に立設された4本の支持脚26と、を備えている。例えば、基材12の長手方向一端部には、基材の上面側に開口した矩形状の凹所からなる検査部14が形成されている。この検査部14を覆うように、検査器16、例えば、DNAチップが基材12の上面側に装着されている。
【0014】
基材12には、検査部14に気密に連通した微小流路(マイクロ流路)18が形成されている。基材12は、それぞれ矩形状の3つの流路板20、21、22を積層して構成されている。流路板20、21、22は、それぞれ板厚が例えば、2mm、1mm、2mmに形成され、接着剤により互いに接着されている。そして、微小流路18は、流路板20と流路板21との間に形成された微小流路18a、および、流路板21と流路板22との間に形成された微小流路18bを有している。微小流路18は、例えば、0.3mm×0.3mmの径に形成されている。微小流路18aは、基材12に形成された注入口19に連通し、微小流路18bは、検査部14に連通している。
【0015】
図2に示すように、これらの微小流路18a、18bの間には、バルブ機構30が設けられ、このバルブ機構によって微小流路18の中途部が遮蔽あるいは開放され、微小流路18における液体の流れが制御される。
【0016】
中間層に位置する流路板21には円形の透孔32が形成され、この透孔32を通して微小流路18a、18bが互いに連通している。バルブ機構30は、透孔32の周囲で、流路板21に形成された環状のバルブシート34と、このバルブシートと協同して微小流路18を開閉するバルブ体36と、を有している。
【0017】
図2および図3に示すように、バルブ体36は、例えば、切頭円錐形状の上部36aと、この上部と同軸な円柱形状の底部36bとを一体に有し、上部36aの外周面はバルブ面36cを形成している。底部36bは円形の底面を有し、この底面よりも径の小さい円形の凹所38が形成されている。バルブ体36は、流路板20、21、22の材料よりも柔らかい材料が好ましく、例えば、シリコーンゴムやフッ素系のゴム等を用いると良い。これにより、バルブ体36は弾性変形可能となっている。
【0018】
図2に示すように、流路板22の一部は、例えば、厚さ0.2mmの薄肉状に形成され、外部から加圧することにより変形可能なダイアフラム40を構成している。このダイアフラム40は、バルブシート34および透孔32と隙間をおいて対向している。ダイアフラム40の直径dは、例えば、4〜5mmに形成されている。ダイアフラム40の内面中央に円柱形状の突起41が形成され、透孔32に対向している。バルブ体36の上部の平坦面は、突起41と僅かに接している。
【0019】
図2および図4に示すように、流路板20は、バルブシート34に対向してダイアフラム40と反対側に位置する平坦なバルブ設置面44を有している。バルブ設置面44は、微小流路18aの一部を規定している。バルブ体36は、底面がバルブ設置面44に当接し、バルブ面36cがバルブシート34に弾性的に押圧された状態で、微小流路18内に配設され、微小流路を閉じている。
【0020】
すなわち、流路板20、21、22を接着剤等により接合する際、バルブ体36は、流路板20、21間に埋め込む等の作業工程により、基材12に組み込まれる。組み込む際、バルブ体36に与圧が印加される。与圧の作用により、バルブ体36のバルブ面36cは、流路板21のバルブシート34に所定の圧力で当接し、通常状態において、微小流路18は閉じている。後述するように、加圧機構50によりダイアフラム40を外側から基12内へ押し込み変形されることにより、突起41を介してバルブ体36が押し潰されて弾性変形し、バルブ面36cがバルブシート34から離間し微小流路18を開放する。また、流路板20の設置面44に連通溝45が形成され、この連通溝45を介して、バルブ体36の凹所38内と微小流路18aとが連通している。
【0021】
次に、以上のように構成された送液装置の動作について説明する。
また、送液ユニット10を加圧機構50に装着する。バルブ機構30は、電磁開閉器等の駆動機構を備えていない。そのため、図2および図5に示すような、外部に設置した加圧ロッド51を有する加圧機構50を用いて微小流路18の開閉を行う。そのため、加圧ロッド51等の加圧機構は使い捨てとする必要が無い。
【0022】
通常、バルブ機構30のバルブ体36は、バルブシート34に押付けられ閉状態となっている。そして、微小流路18a、18bは、バルブ体36により遮断され、閉状態となっている。バルブ機構30を開くには、加圧機構50の加圧ロッド51により、送液ユニット10の外側からダイアフラム40の中央部を加圧し、撓ませる様に内側に変形させる。ダイアフラム40に取り付けられている突起41を介して、バルブ体36の上面を押すことにより、バルブ体36を変形させる。
【0023】
バルブ体36は、流路板20の設置面44と接触する底面に凹所38が形成されている。そのため、バルブ体36を上面から加圧した場合には、凹所38の部分が優先的に変形し、バルブ体36全体が沈み込む様に作動する。その結果、バルブ体36のバルブ面36cが流路板21のバルブシート34から離れて、透孔32が確実に開き、微小流路18aと微小流路18bとが繋がる。これにより、例えば、注入口19から微小流路18aに送られた液体は、透孔32を通して微小流路18bに導かれ、更に、DNAチップ16へ送られる。このように、バルブ機構30を開閉制御することにより、微小流路18における液体の流れを制御する。
【0024】
微小流路18内の圧力が上昇した場合、バルブ体36のシール性能は高い事が望まれる。図2において、微小流路18aの内圧が上昇した場合、設置面44に形成された連通溝45を経由して、バルブ体36の底面に形成された凹所38に対して、気圧または液圧が掛かることとなる。そのため、バルブ体36全体が持ち上がりバルブ体36のバルブ面36cがバルブシート34に押し付けられる。そのため、微小流路18aの内圧が上昇する程、バルブ機構30のシール性は向上していく。
【0025】
一方、微小流路18bの内圧が上昇した場合には、バルブ機構30のシール性能は、バルブ体36のバルブ面36cとバルブシート34との与圧に頼ることとなる。そのため、前述した構成のバルブ機構の特性は、逆止弁に近く、前述した与圧を適正化することにより、開閉機構付の逆止弁としても活用することが可能となる。
【0026】
以上の構成された送液ユニット10および送液装置のバルブ機構によれば、微小なバルブ体のみが微小流路内に内蔵され、バルブを開閉する機構については送液ユニット側に搭載する必要が無くなる。そのため、大変安価なマイクロバルブ機構となり、使い捨てとすることが容易な送液ユニットあるいはマイクロチップを実現することができる。また、バルブ機構は、常時閉状態となるため、マイクロチップ等に使用する場合、自走効果による、微小流路内への液流れを抑制することができる。これにより、大変使い勝手の良い送液ユニットが得られる。
【0027】
以上のことから、マイクロバルブ構造を微小流路内に用いることにより、常時は閉状態かつ安価な送液制御が可能となり、使いやすく使い捨てが可能な送液装置を提供することができる。
【0028】
次に、第2の実施形態に係る送液装置の送液ユニットについて説明する。図6は、第2の実施形態に係る送液ユニットのバルブ機構部分を示す断面図である。第2の実施形態によれば、送液方向と逆方向から生じた内圧、すなわち、検査器側の微小流路18bの内圧に対して、液体の逆流を確実に防止するための対策として、バルブ機構を2個並べて配置している。
【0029】
すなわち、微小流路18aと微小流路18bとの間に、前述した第1の実施形態と同一の構成を有するバルブ機構30が設けられている。微小流路18に対して、バルブ機構30と直列に並んで、他のバルブ機構60が設けられている。
【0030】
流路板21には微小流路18aの一部を構成する円形の透孔62が形成されている。バルブ機構60は、透孔62の周囲で、流路板21に形成された環状のバルブシート(第2バルブシート)64と、このバルブシート64と協同して微小流路18を開閉するバルブ体(第2バルブ体)66と、を有している。バルブシート64は、バルブ機構30のバルブシート34に対して、微小流路18の上流側に設けられている。
【0031】
バルブ体66は、例えば、切頭円錐形状の上部66aと、この上部と同軸な円柱形状の底部66bとを一体に有し、上部66aの外周面はバルブ面66cを形成している。底部66bは円形の底面を有し、この底面よりも径の小さい円形の凹所68が形成されている。バルブ体66は、流路板20、21、22の材料よりも柔らかい材料が好ましく、例えば、シリコーンゴムやフッ素系のゴム等を用いると良い。これにより、バルブ体66は弾性変形可能となっている。
【0032】
バルブ体66は、底面がバルブ設置面44に当接し、バルブ面66cがバルブシート64に弾性的に押圧された状態で、微小流路18a内に配設され、微小流路を閉じている。すなわち、流路板20、21、22を接着剤等により接合する際、バルブ体66は、流路板20、21間に埋め込む等の作業工程により、基材12に組み込まれる。組み込む際、バルブ体66に与圧が印加される。与圧の作用により、バルブ体66のバルブ面66cは、流路板21のバルブシート64に所定の圧力で当接し、通常状態において、微小流路18は閉じている。
第2の実施形態において、送液装置の他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0033】
上記のように構成された送液装置において、送液時に微小流路18aの内圧が上昇すると、バルブ機構60におけるバルブ体66のバルブ面66cが加圧されてバルブ体66が弾性変位し、バルブ面66cがバルブシート64から離れ微小流路18aが開放される。これにより、液体は、微小流路18aから透孔62を通り、バルブ機構30側へ送られる。そして、前述した加圧機構50の加圧ロッド51により、バルブ機構30が開放されて透孔32が確実に開き、微小流路18aと微小流路18bとが繋がる。これにより、微小流路18aから送られた液体は、透孔32を通して微小流路18bに導かれ、更に、DNAチップ16へ送られる。このように、バルブ機構30を開閉制御することにより、微小流路18における液体の流れを制御する。
【0034】
一方、微小流路18b内の圧力が上昇した場合、バルブ機構30におけるバルブ体36のバルブ面36cが加圧されてバルブ体36が弾性変位し、バルブ面36cがバルブシート34から離れ微小流路18bが開放される。これにより、液体は、微小流路18bから透孔32を通り、バルブ機構60側へ送られる。この際、他のバルブ機構60のバルブ体66のシール性能は高い事が望まれる。微小流路18bの内圧が上昇した場合、設置面44に形成された連通溝70を経由して、バルブ体66の底面に形成された凹所68に対して、気圧または液圧が掛かることとなる。そのため、バルブ体66全体が持ち上がりバルブ体66のバルブ面66cがバルブシート64に押し付けられる。そのため、微小流路18bの内圧が上昇する程、バルブ機構60のシール性は向上していく。これにより、液体の逆流が防止される。
【0035】
以上の構成された送液ユニット10および送液装置のバルブ機構によれば、前述した第1の実施形態と同様に、マイクロバルブ構造を微小流路内に用いることにより、常時は閉状態かつ安価な送液制御が可能となり、使いやすく使い捨てが可能な送液装置を提供することができる。また、他のバルブ機構を直列に設けることにより、検査器側から流入側への液体の逆流を他のバルブ機構によって確実に防止することができる。
【0036】
この発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、図7に示す変形例のように、バルブ体36、66のバルブ面36cは、切頭円錐形状に限らず、他の形状、例えば、半球形状としてもよい。
【符号の説明】
【0037】
10…送液ユニット、12…基材、14…検査部、16…検査器、
18、18a、18b…微小流路、19…注入口、20、21、22…流路板、
30、60…バルブ機構、32、62…透孔、34,64…バルブシート、
36、66…バルブ体、35c…バルブ面、38、68…凹所、
40…ダイアフラム、50…加圧機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
前記基材に形成され、検査器を装着可能な検査部と、
前記基材に形成され、前記検査部に液体を導く微小流路と、
前記微小流路の中途部に設けられ、前記微小流路を開閉するバルブ機構と、を備え、
前記バルブ機構は、前記基材に形成された前記微小流路中に設けられた環状のバルブシートと、外部から変形可能に前記基材に形成され前記バルブシートと対向して位置するダイアフラムと、前記バルブシートに対向して前記ダイアフラムと反対側に位置するバルブ設置面と、前記バルブシートに当接するバルブ面および前記設置面に当接する底部を有し、弾性変形可能に形成され、前記バルブシートに弾性的に押圧された状態で前記微小流路内に配設され、前記微小流路を閉じているとともに、外部から前記ダイアフラムを介して押圧された際に弾性変形して前記バルブ面が前記バルブシートから離間し前記微小流路を開放するバルブ体と、
を備えている送液装置。
【請求項2】
前記バルブ体は、前記底部に形成され前記設置面に対向する凹所を有し、前記バルブ機構は、前記設置面に形成され、前記バルブ体の凹所内と前記微小流路とを連通する連通溝を有している請求項1に記載の送液装置。
【請求項3】
前記バルブ体は、前記微小流路内を前記設置面側からバルブシートに向かう第1方向の流れ対して閉状態を維持し、逆方向の流れに対して開状態となる逆止弁を構成している請求項1に記載の送液装置。
【請求項4】
前記バルブ体のバルブ面は、切頭円錐形状に形成され、前記底部は前記切頭円錐と同軸の円柱形状に形成されている請求項1又は2に記載の送液装置。
【請求項5】
前記バルブ機構は、前記基材に形成された前記微小流路中で前記バルブシートの上流側に設けられた環状の第2バルブシートと、前記第2バルブシートに対向して位置するバルブ設置面と、前記第2バルブシートに当接するバルブ面および前記バルブ設置面に当接する底部を有し、弾性変形可能に形成され、前記第2バルブシートに弾性的に押圧された状態で前記微小流路内に配設され、前記逆方向の流れに対して前記微小流路を閉じている第2バルブ体と、を備えている請求項1に記載の送液装置。
【請求項6】
前記第2バルブ体のバルブ面は、切頭円錐形状に形成され、前記底部は前記切頭円錐と同軸の円柱形状に形成されている請求項5に記載の送液装置。
【請求項7】
前記バルブ体のバルブ面は、球状に形成されている請求項1に記載の送液装置。
【請求項8】
前記検査器は、DNAチップである請求項1に記載の送液装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate