説明

送風型除電電極構造及び送風型除電電極装置

【課題】針電極からの放電がノズルの噴射口を越えて外部に波及しないようにして防爆効果を高める。粉体等の流動物や夾雑物が噴射口からノズル内に入り込むのを機械的に防止できるようにする。針電極がたとえ破損しても、その破片が排出されて粉体等の流動物中に混入するのを防止できるようにする。
【解決手段】ノズル2の先端部を、アースされる導電性のノズルホルダ12の凹部13に嵌合させてノズル2をノズルホルダ12に保持する。放電制限用オリフィスである小孔15a又はスリットを形成した導電性の放電制限板15を、ノズル先端とノズルホルダ12の凹部13との間に介在させて、この放電制限板15をノズルホルダ12を介してアースする。ノズルホルダ12に、ノズル2の噴射口11と連通する噴出口18を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体等の流動物を圧縮空気でパイプ輸送する管路や、流動物を流入する容器の流入口などに設置し、イオンを送風して流動物を除電する送風型除電電極構造、及びその複数を組み込んだ送風型除電電極装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粉体等の流動物を圧縮空気でパイプ輸送する際に発生する静電気を除電するため、配管接続するフランジに複数の針電極を放射状に埋設し、これら針電極から放電させて、それぞれの放電により生じたイオンを、フランジ内面に設けられた孔からイオン風として送入することは、例えば特許文献1(特公昭46−34868号公報)に開示されているように、古くから行われている。
【0003】
このような用途のノズル型除電装置として、特許文献2(特開2004−055317号公報)には、防爆仕様とするため、先端に噴射口を有する先細状のノズル内に針電極を設置し、針電極からアース側のノズル先端部へ向かって放電させてイオンを生成しながら、外部からノズル内にエアーを供給してイオンと共に噴射口から噴射するものが記載されている。
【0004】
しかし、この従来例では、放電は、針電極の尖端から主にノズル先端の噴射口の口縁に向かって生じ、その放電が噴射口を越えて起こり、充分な防爆を行えない等の問題がある。
【0005】
また、ノズルの噴射口は一つで、この一つの噴射口を、必要な送風量を確保できる充分な大きさにしなければならないため、この噴射口からエアーを噴射していても、除電対象である粉体等の流動物やそのなかの夾雑物が噴射口からノズル内に入り込む問題がある。
【0006】
さらに、放電による電撃で針電極が破損した場合、その破片がエアーと共に噴射口から外部へ排出され、粉体等の流動物中に混入してしまう問題もある。
【特許文献1】特公昭46−34868号公報
【特許文献2】特開2004−055317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、このような問題点を解消すること、すなわち、針電極からの放電がノズルの噴射口を越えて外部に波及しないようにして防爆効果を高めること、粉体等の流動物や夾雑物が噴射口からノズル内に入り込むのを機械的に防止できるようにすること、さらに、針電極がたとえ破損しても、その破片が排出されて粉体等の流動物中に混入するのを防止できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を達成するため、本発明は、先端に噴射口を有する先細状の導電性のノズル内に針電極を設置し、針電極からノズル先端部へ向かって放電させてイオンを生成しながら、外部からノズル内にエアー等の気体を供給してイオンと共に噴射口から噴射する送風型除電電極構造において、ノズル先端部を、アースされる導電性のノズルホルダの凹部に嵌合させてノズルをノズルホルダに保持し、ノズルの噴射口の外側に、それよりも小さくノズルホルダ外への放電を制限する放電制限用オリフィスを設けたことを特徴とする。
【0009】
その好ましい形態は次のとおりである。
<請求項2に係る発明>
放電制限用オリフィスを形成した導電性の放電制限板を、ノズル先端とノズルホルダの凹部との間に介在させて、この放電制限板をノズルホルダを介してアースし、また、ノズルホルダに、放電制限用オリフィスを通じてノズルの噴射口と連通する噴出口を形成する。
【0010】
<請求項3に係る発明>
放電制限用オリフィスをノズルホルダ自体に設ける。
<請求項4に係る発明>
放電制限用オリフィスを、ノズルの噴射口よりも小さい複数の小孔とする。
<請求項5に係る発明>
放電制限用オリフィスを、ノズルの噴射口よりも幅が小さいスリットとする。
【0011】
<請求項6に係る発明>
ノズルの内面に帯電防止材がコーテイングされている。
<請求項7に係る発明>
針電極を保持した電極ホルダに、ノズルが針電極を覆うように接続され、この電極ホルダには、外部からの気体をノズル内に送入する気体通路が形成され、ノズルをノズルホルダに取り付けることによって、電極ホルダもノズルホルダに保持されている。
【0012】
<請求項8に係る発明>
請求項8に係る発明は送風型除電電極装置であって、上記のような送風型除電電極構造の複数が、リング状のフランジベースに放射状に組み込まれ、そのフランジベースの内方へ向かって同時にイオンを噴入できるようになっている。
<請求項9に係る発明>
請求項9に係る発明の送風型除電電極装置では、各送風型除電電極構造のノズルホルダがリング状のフランジベースの外面に固定され、該フランジベースを通じてアースされるようになっている。
【0013】
<請求項10に係る発明>
請求項10に係る発明は送風型除電電極装置であって、上記のような送風型除電電極構造の複数が、それらに共通の棒状のノズルホルダに、ノズルを所定を間隔をおいて保持して配設されている
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ノズル先端部を、ノズルホルダの凹部に嵌合させてノズルをノズルホルダに保持することにより、ノズルをノズルホルダを介してアースするとともに、ノズルの噴射口の外側に、それよりも小さくノズルホルダ外への放電を制限する放電制限用オリフィスを設けたので、放電がノズルの噴射口を越えて外部へ波及するのを防止でき、防爆効果を高めることができる。また、粉体等の流動物や夾雑物が噴射口からノズル内に入り込むのを、放電制限用オリフィスによって機械的に防止できる。また、針電極がたとえ破損しても、その破片が排出されて粉体等の流動物中に混入するのを防止できる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、放電制限用オリフィスを形成した導電性の放電制限板を、ノズル先端とノズルホルダの凹部との間に介在させて、この放電制限板をノズルホルダを介してアースすることで、上記のような効果を奏することができる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、放電制限用オリフィスをノズルホルダ自体に設けたので、放電制限板が不要な単純な構造で上記のような効果を奏することができる。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、放電制限用オリフィスを、ノズルの噴射口よりも小さい複数の小孔としたので、複数の小孔で充分な風量を確保しながら、上記のような効果を奏することができる。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、放電制限用オリフィスを、ノズルの噴射口よりも幅が小さいスリットとしたので、スリットで充分な風量を確保しながら、上記のような効果を奏することができる。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、ノズルの内面に帯電防止材がコーテイングされているので、帯電した粉体がたとえノズル内に入り込んでも、ノズル内面に付着して滞ることはない。
【0020】
請求項7に係る発明によれば、針電極を保持した電極ホルダに、気体通路を形成し、針電極を覆うノズルをノズルホルダに取り付けることによって、電極ホルダもノズルホルダに保持されるので、組み立てが容易である。
【0021】
請求項8に係る発明によれば、上記のような送風型除電電極構造の複数を放射状に組み込んだリング状のフランジベースを、管路の途中や容器の流入口などに設置することにより、上述のような効果を発揮しながら、管路の途中や容器の流入口においてその全周にわたり均等に除電できる。
【0022】
請求項9に係る発明によれば、各送風型除電電極構造のノズルホルダがリング状のフランジベースの外面に固定され、該フランジベースを通じてアースされるので、アース手段を別途設ける必要がない。
【0023】
請求項10に係る発明によれば、上記のような送風型除電電極構造の複数を所定の間隔で組み込んだ棒状の除電器に適用するのに好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0025】
図1に本発明による送風型除電電極構造Aの断面図を示す。この図に示すように、肉厚円筒形の電極ホルダ1の先端部に、円錐台形の先細状としたノズル2がそれらの雌雄のネジを螺合させて接続され、これにより噴射側チャンバ3が形成されている。また、電極ホルダ1の後端部には、給気口4aを有する給気用キャップ4がそれらの雌雄のネジを螺合させて接続され、これにより給気側チャンバ5が形成されている。給気側チャンバ5と噴射側チャンバ3とは、電極ホルダ1の胴部に設けられた連通孔1aにより連通している。ノズル2は導電金属製であるが、電極ホルダ1及び給気用キャップ3は絶縁材製である。
【0026】
基端部を座金6に固定した1本の針電極7が、この座金6を電極ホルダ1に嵌め込んで固定することにより、噴射側チャンバ3内において電極ホルダ1の先端中央に植設されており、ノズル2は針電極7を覆う口金を兼ねている。
【0027】
針電極7の植設部分は、電極ホルダ1中に充填したシリコン等による樹脂モールド8に、針電極7に接続した抵抗9と共に埋設されている。針電極7は、この抵抗9を介して高圧ケーブル10に接続され、高電圧をいわゆる抵抗結合により印加される。高圧ケーブル10は電極ホルダ1の胴部の途中から引き出されている。
【0028】
ノズル2の先端には直径10mm程度の円形の噴射口11が形成され、針電極7の尖端7aは、この噴射口11中に入り込まないでその中央の至近位置にとどまっている。
【0029】
ノズル2は、導電金属製のノズルホルダ12の凹部13に嵌合し、ネジ付き締め付けキャップ14でノズル2の鍔部2aを締め付けてノズルホルダ12に保持されている。凹部13には、ノズル2の円錐形外周面に合致する円錐形凹部13aと、これに続く単なる円形の小凹部13bとがあり、この小凹部13bの底面とノズル2の先端とで、円形の放電制限板15を挟んで、この放電制限板15を噴射口11の外側に設置してある。従って、凹部13は、ノズル2と共にこの放電制限板15も保持していることになる。放電制限板15は導電金属製で、これとノズル2の先端との間には、絶縁性シール材(Oリング)16が介在されている。ノズル2の外周面と凹部13の内周面との間にも、絶縁性シール材(Oリング)17が介在されている。
【0030】
放電制限板15には、図3及び図4に示すように、放電制限用オリフィスとして、ノズル2の噴射口11よりもはるかに小さい直径1mm未満の複数(図では9個)の小孔15aが、全体として噴射口11の直径の領域内に納まるように設けられている。
【0031】
ノズルホルダ12は、図2の拡大断面図に示すように、その小凹部13bの底部となる凸部12aを有し、この凸部12aに、ノズル2の噴射口11とほぼ同じ又はそれより若干大きい噴出口18が形成されている。
【0032】
ノズルホルダ12は、その凸部12aを円筒形の導電金属製フランジベース19の孔19aに嵌合させて、このフランジベース19の外周面に固着されている。ノズル2、ノズルホルダ12及びフランジベース19はいずれも導電金属製であるので、このフランジベース19がアースされると、ノズルホルダ12及びノズル2もアースされ、ノズル2は針電極7に対してアース側の電極となる。
【0033】
上記のような除電電極構造Aにおいて、針電極7に高電圧が印加されると、その尖端7aから主に噴射口11の口縁へ向かって放電し、その周辺でイオンが生成される。これと同時に、給気用キャップ4の給気口4aから例えば圧縮空気が供給されると、その圧縮空気は連通孔1aを通じて噴射側チャンバ3内に入るが、噴射口11の外側至近位置に放電制限板15があるため、イオンと空気とのイオン風は、放電制限板15の複数の小孔15aにより絞られて分散するとともに整流され、最終的にノズルホルダ12の噴射口18から噴出される。噴射側チャンバ3内から噴射口18までは圧縮空気によりエアーパージされる。
なお、圧縮空気に代えて圧縮した他の気体(窒素気体等)を給気してもよい。
【0034】
針電極7の尖端7aからの放電は主に噴射口11の口縁へ向かうが、そこより外れて噴射口11外へ漏れても、噴射口11の外側至近位置にアースされた導電金属製の放電制限板15が存在するため、これを越えた放電を制限される。また、たとえ針電極7が破損しても、放電制限板15の小孔15aが噴射口11よりはるかに小さいので、針電極7の破片がノズル2外へ排出されるのを、また、噴射口11を通じて外部から塵埃等が噴射側チャンバ3内に入り込むのを、圧縮空気によるエアーパージ作用に加えて放電制限板15でも機械的に防止できる。
【0035】
なお、放電制限用オリフィスとして小孔15aを設けたが、これに代えて、図7に示すように幅1mm未満の1本のスリット15b、又は図8に示すように幅1mm未満の交叉する2本(3本以上でも可)のスリット15b・15bを放電制限板15に設けても、同等の効果がある。
【0036】
また、このような小孔15a又はスリット15bによる放電制限用オリフィスをノズルホルダ12自体に設けると、放電制限板15を省略できる。
さらに、小孔15a又はスリット15bを設けた放電制限板15に代えて金属メッシュを用い、その網目を放電制限用オリフィスとすることも可能である。
【0037】
図5及び図6は、上記のような除電電極構造Aの複数を放射状に組み込んだリング状除電器を示す。
この場合、アースされた円筒形のフランジベース19の外周に所定の間隔(角度)をもって放射状に設け、これらを、フランジベース19と両側の側板20と外筒板21とで囲繞された共通の給気室22内に配置すれば、円筒形のフランジベース19の内部中央へ向かって一斉にイオン風を送風し、その中を通過する粉体等の流動物を除電できる。
【0038】
ノズル2の内面、さらには、フランジベース19の粉体に触れる部分全面に、粉体の付着を防止できる付着防止材をコーテイング(ライニング)すれば、粉体等の帯電による付着を防止できる。それには、ポリテトラフロオロエチレンやエポキシ樹脂等の付着防止用樹脂をコーティング(ライニング)したり、グラスライングを施す。ポリテトラフロオロエチレン(体積抵抗率1018Ωm以上)をライニングする場合のライニング厚さは0.5mm程度、グラスライング(体積抵抗率1013Ωm以上)の場合のライニング厚さは1.2mm程度とする。
【0039】
放電制限板15による効果を実証するため、次のような実験を行った。
図9はその模式図で、電極ホルダ1内に0.1MPaの圧縮空気を供給しながら、針電極7にプラス7kVの直流高電圧を印加し、放電制限板15から5cm離して対向させた200mm×200mmの金属平板を模擬帯電物体23として、これを帯電させるマイナスの直流電圧を0〜−10kVまで可変したときに、これとアース間に流れる有効除電電流を測定した。
【0040】
比較として、放電制限用オリフィスとして直径0.9mmの小孔15aを図3に示すように9個設けた放電制限板15を用いた場合(A)と、放電制限用オリフィスとして幅0.9mm、長さ10mmの1本のスリット15bを図8のように設けた放電制限板15を用いた場合(B)と、放電制限板が無い場合(C)のそれぞれについて有効除電電流を測定した。
【0041】
その結果を図10にグラフにして示す。このグラフに示すように、9個の小孔15aを設けた放電制限板15を用いた場合(A)と、1本のスリット15bを設けた放電制限板15を用いた場合(B)のいずれの場合も、これらが無い場合に比較して、有効除電電流が1/2〜1/3程度小さくなることにより、外部への放電が放電制限板15にて制限されたことが分かる。このように有効除電電流は小さくなるものの、2μA以上が得られているので、実際の除電性能には問題ないことが確認された。また、(A)の場合と(B)の場合とでは除電性能にほとんど差がないことも確認された。
【0042】
図11は、上記のような除電電極構造Aの複数を棒状の除電器に適用した応用例である。
この場合、絶縁材製電極ホルダ1を棒状として、これに除電電極構造Aが所定の間隔をおいて一直線上に組み込まれるようにするとともに、各除電電極構造Aのノズル2を共通の棒状ノズルホルダ12に保持し、また、共通の電極ホルダ1に設けられた気体通路24から、全除電電極構造Aに一斉にエアー等の気体を供給できるようにするとともに、共通の電極ホルダ1に配線された高圧ケーブル25を通じて一斉に高電圧を印加できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例である送風型除電電極構造の断面図である。
【図2】同上の一部拡大図である。
【図3】放電制限用オリフィスとして小孔を設けた放電制限板の平面図である。
【図4】その断面図である。
【図5】図1の送風型除電電極構造の複数を放射状に組み込んだリング状除電器の正面図である。
【図6】その一部を断面とした側面図である。
【図7】放電制限用オリフィスとして1本のスリットを設けた放電制限板の斜視図である。
【図8】放電制限用オリフィスとして2本の交叉するスリットを設けた放電制限板の斜視図である。
【図9】放電制限板よる効果を実証する実験例の模式図である。
【図10】その結果を示すグラフである。
【図11】棒状の除電器に適用した例の模式図である。
【符号の説明】
【0044】
1 電極ホルダ
1a 連通孔
2 ノズル
2a 鍔部
3 噴射側チャンバ
4 給気用キャップ
4a 給気口
5 給気側チャンバ
6 座金
7 針電極
7a 尖端
8 樹脂モールド
9 抵抗
10 高圧ケーブル
11 噴射口
12 ノズルホルダ
12a 凸部
13 凹部
13a 円錐形凹部
13b 小凹部
14 ネジ付き締め付けキャップ14
15 放電制限板
15a 小孔
15b スリット
16・17 絶縁性シール材
18 噴出口
19 フランジベース
19a 孔
20 側板
21 外筒板
22 給気室
23 模擬帯電物体
24 気体通路
25 高圧ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に噴射口を有する先細状の導電性のノズル内に針電極を設置し、針電極からノズル先端部へ向かって放電させてイオンを生成しながら、外部からノズル内にエアー等の気体を供給してイオンと共に噴射口から噴射する送風型除電電極構造において、前記ノズル先端部を、アースされる導電性のノズルホルダの凹部に嵌合させてノズルをノズルホルダに保持し、前記噴射口の外側に、それよりも小さくノズルホルダ外への放電を制限する放電制限用オリフィスを設けたことを特徴とする送風型除電電極構造。
【請求項2】
放電制限用オリフィスを形成した導電性の放電制限板を、ノズル先端とノズルホルダの凹部との間に介在させて、この放電制限板をノズルホルダを介してアースし、また、ノズルホルダに、放電制限用オリフィスを通じてノズルの噴射口と連通する噴出口を形成したことを特徴とする請求項1に記載の送風型除電電極構造。
【請求項3】
放電制限用オリフィスをノズルホルダ自体に設けたことを特徴とする請求項1に記載の送風型除電電極構造。
【請求項4】
放電制限用オリフィスが、ノズルの噴射口よりも小さい複数の小孔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の送風型除電電極構造。
【請求項5】
放電制限用オリフィスが、ノズルの噴射口よりも幅が小さいスリットであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の送風型除電電極構造。
【請求項6】
ノズルの内面に帯電防止材がコーテイングされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の送風型除電電極構造。
【請求項7】
針電極を保持した電極ホルダに、ノズルが針電極を覆うように接続され、この電極ホルダには、外部からの気体をノズル内に送入する気体通路が形成され、ノズルをノズルホルダに取り付けることによって、電極ホルダもノズルホルダに保持されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の送風型除電電極構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の送風型除電電極構造の複数が、リング状のフランジベースに放射状に組み込まれ、そのフランジベースの内方へ向かって同時にイオンを噴入できるようになっていることを特徴とする送風型除電電極装置。
【請求項9】
各送風型除電電極構造のノズルホルダがリング状のフランジベースの外面に固定され、該フランジベースを通じてアースされるようになっていることを特徴とする請求項8に記載の送風型除電電極装置。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれかに記載の送風型除電電極構造の複数が、それらに共通の棒状のノズルホルダに、ノズルを所定を間隔をおいて保持して配設されていることを特徴とする送風型除電電極装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−199841(P2009−199841A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−39484(P2008−39484)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000183738)春日電機株式会社 (54)
【出願人】(501213860)独立行政法人労働安全衛生総合研究所 (12)
【Fターム(参考)】