説明

送風装置

【課題】空気の汚染度が高い場合に、フィルタの劣化を抑制することができる送風装置を提供する。
【解決手段】モータ20が作動することによって、シロッコファン18が送風する。このとき、空気清浄機1の内部へ吸入された空気が、高機能フィルタ28を通過することによって浄化されてから、外部へ吹き出す。制御部9は、埃センサ30及び臭いセンサ31夫々の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、モータ20の動作を制御することによって、シロッコファン18の送風量を減少させる。この結果、汚染されている空気が短時間で大量に高機能フィルタ28を通過する不都合が解消される。従って、高機能フィルタ28の機能が短時間で減退する虞がなく、高機能フィルタ28が二次発臭の原因となる虞もない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気の汚染度に応じて送風量を調節する送風装置に関する。
【背景技術】
【0002】
屋内の空気は、人体に不快又は有害とされる様々な物質(例えば、塵、埃、花粉、タバコの煙、及び呼吸と共に排出される二酸化炭素等)で汚染され易い。特に、近年では住宅が高気密化されているため、このような微粒子及び有害ガス等の汚染物質が屋内に滞りがちである。また、従来は窓を適宜解放して自然換気を行なっていたが、大気汚染又は花粉症等の理由で、屋外の空気を取り込むことが困難な場合がある。このような事情から、最近では、屋内の空気を浄化する空気浄化機能を有する空気清浄機が普及している。
【0003】
一般的な空気清浄機は、送風機及びエアフィルタを備えている。送風機が送風することによって、屋内の空気が空気清浄機の内部へ吸入され、エアフィルタを通過した後で、空気清浄機の内部から屋内へ送出される。
エアフィルタは、自身を通過した空気を浄化する。具体的には、空気清浄機の内部に吸入された空気がエアフィルタを通過することによって、空気に含まれている微粒子はエアフィルタに捕集され、有害ガスはエアフィルタに吸着又は分解される。
このようにして、屋内の空気は空気清浄機に取り込まれ、浄化されてから、再び屋内へ戻される。
【0004】
空気清浄機には、埃センサ又はガスセンサ等、空気の汚染度を検出する汚染度センサを備えているものがある。このような空気清浄機は、空気が汚染されていることを検知した場合に、例えば送風機のファンモータの回転数を高くすることによって、送風量を増大させる。このとき、短時間で大量の空気が、空気清浄機に吸入され、エアフィルタを通過してから、屋内へ送出される。この結果、屋内の空気を短時間で浄化することができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3136659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、汚染された空気が短時間で大量にエアフィルタを通過する場合には、エアフィルタの空気浄化機能が短時間で減退するという問題が生じる。
特に、タバコ又は焼肉の煙のような強い臭いを有する汚染物質(以下、臭い物質という)が空気に含まれていた場合には、エアフィルタに臭い物質が蓄積するため、エアフィルタの空気浄化機能が減退するのみならず、エアフィルタが二次発臭の原因ともなる。
【0007】
このように劣化したエアフィルタは、ユーザがエアフィルタを洗浄するか、又は、新たなエアフィルタと交換する必要がある。従って、エアフィルタが短時間で劣化すると、ユーザの利便性が損なわれ、しかも不経済である。
特に、エアフィルタが劣化するまでの時間が、空気清浄機の製品カタログ又は取扱説明書等に記載されているフィルタ寿命を大きく下回った場合には、ユーザが強い不満を覚える虞がある。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、空気の汚染度が
高い場合に、送風機の送風量を減少させるか“0”にさせる構成とすることにより、フィルタの劣化を抑制することができる送風装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る送風装置は、空気の汚染度を検出する検出部と、外部から空気を吸入し、吸入した空気を外部へ送出するための送風機と、前記送風機によって吸入された空気が通過するフィルタと、前記検出部の検出結果に応じて前記送風機の動作を制御することによって、前記送風機の送風量を調節する制御部とを備える送風装置において、前記制御部は、前記検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、前記送風機の送風量を減少させるか“0”にさせる送風制限手段を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る送風装置は、前記汚染度が前記所定汚染度よりも高い場合に、所定の出力を行なう出力部を更に備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る送風装置は、前記制御部は、前記送風制限手段によって前記送風量を減少させるか“0”にさせた後、所定時間が経過した場合に、前記送風量を増大させるようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る送風装置は、前記制御部は、前記検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、前記送風機の送風量を増大させる送風増大手段と、前記送風制限手段による制限処理の実行と、前記送風増大手段による増大処理の実行とを切り替える切替手段とを更に有することを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、送風装置が、検出部、送風機、フィルタ、及び制御部を備え、制御部が送風制限手段を有する。一般に、送風装置は屋内又は車内等の室内で使用される。
フィルタは、自身を通過する空気を浄化する機能又は加湿する機能等を有する。
送風機が送風することによって、送風装置の外部(即ち室内)から送風装置の内部へ空気が吸入され、吸入された空気がフィルタを通過し、送風装置の内部から室内へ送出される。
検出部は、吸入された空気又は室内の空気の汚染度を検出する。
【0014】
制御部は、検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、送風機の動作を制御することによって、送風機の送風量を減少させるか“0”にさせる。
この結果、空気の汚染度が高い場合に、汚染されている空気が短時間で大量にフィルタを通過する不都合が解消される。従って、フィルタの機能が短時間で減退する虞がなく、フィルタが二次発臭の原因となる虞もない。
【0015】
本発明にあっては、送風装置が、出力部を更に備える。
出力部は、検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、所定の出力を行なう。所定の出力とは、送風装置が備えている特定のランプの点灯、所定のメッセージの表示、又はブザー音、所定のメロディ若しくは人声の音声出力等である。
【0016】
このような出力を認識することによって、ユーザは、室内の空気の汚染度が所定汚染度よりも高いこと、即ち、室内を換気すべきタイミングであることを容易に知ることができる。つまり、出力部は、室内の換気が必要であることをユーザに報知する役割を果たす。
空気の汚染度が高い場合には、室内の汚れた空気と室外の新鮮な空気とを入れ換えることが望ましい。この後、送風装置を使用する場合には、フィルタの劣化を抑制しつつ、効率よく室内の空気を浄化又は加湿等することができる。
【0017】
本発明にあっては、制御部は、検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度より
も高い場合に、送風機の送風量を減少させるか“0”にさせるが、この後、所定時間が経過した場合に、送風機の動作を制御することによって、送風機の送風量を増大させる。これは、謂わば、送風機の動作モードを、通常モードから、送風を控える制限モードへ切り替えた後、所定時間が経過した場合に、通常モードへ再び切り替えるようなものである。
【0018】
空気が甚だしく汚染されている場合には、ユーザは窓を開けるか、又は換気扇を作動させる等の手立てを講じて、室内を換気する。この場合、換気開始から適宜の時間が経過したときには、室内の汚染された空気が新鮮な空気に入れ替わっている可能性が高い。また、新鮮な空気がフィルタを通過しても、フィルタの機能が短時間で減退したり、フィルタに臭い物質が蓄積されたりする可能性は低い。
【0019】
そこで、制御部は、時間の経過に伴って、送風機の動作モードを、制限モードから通常モードへ自動的に切り替える。この結果、送風装置は、フィルタの劣化を抑制しつつ、効率よく室内の空気を浄化又は加湿等することができる。
しかも、送風機の動作モードをユーザが手動で切り替える必要がない。このため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0020】
本発明にあっては、制御部が送風増大手段及び切替手段を更に有する。
制御部は、検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、送風機の動作を制御することによって、送風機の送風量を増大させる。これは、謂わば、送風機の動作モードを、通常モードから積極的に送風するモードへ切り替えるようなものである。
この結果、空気の汚染度が高い場合に、汚染されている空気が短時間で大量にフィルタを通過する。このフィルタが空気浄化機能を有するならば、室内の空気は短時間で浄化される。ただし、フィルタが劣化し易くなる。
なお、送風制限手段に係る所定汚染度と送風増大手段に係る所定汚染度とは、等しくても異なっていてもよい。
【0021】
ユーザが室内を換気することができる場合には、送風装置が、空気の汚染度が高いときにフィルタの劣化を抑制すべく送風を控える運転モードに切り替えられることが望ましい。一方、ユーザが室内を換気することができない場合には、送風装置が、空気の汚染度が高いときにフィルタの劣化を招いてでも積極的に送風する運転モードに切り替えられることが望ましい。
そこで、制御部は、送風制限手段による制限処理の実行と、送風増大手段による増大処理の実行とを切り替える。即ち、本発明の送風装置においては、室内の換気の適否に応じて、2種類の運転モードを切り替えることができる。
【0022】
なお、運転モードを切り替えるタイミングは、例えば、送風装置が備えている操作部がユーザによって操作されたタイミングであればよい。この場合、ユーザの事情に即した運転モードで送風装置を作動させることができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、送風装置は、室外(例えば屋外)に設置されているセンサの出力結果に基づいて、室外の大気汚染度を判定し、判定結果に応じて、運転モードを切り替える構成でもよい。或いは、送風装置は、インターネット又はLAN等を介して送信された花粉情報に基づいて、運転モードを切り替える構成でもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の送風装置による場合、汚染度が高い空気が短時間で大量にフィルタを通過する不都合を解消することができる。従って、空気が甚だしく汚染されている場合であっても、フィルタの劣化を抑制することができる。
この結果、フィルタを洗浄したり交換したりせずに使用することが可能な時間を、従来よりも延長することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。しかも、フィルタが長持ちする分、経済的である。
また、フィルタが劣化するまでの時間が、空気清浄機の製品カタログ又は取扱説明書等に記載されているフィルタ寿命を大きく下回る可能性が低いため、送風装置に対するユーザの信頼感を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係る送風装置としての空気清浄機の正面側斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の背面側斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の縦断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の水平断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の送風通路を含む背面側の構造を示す部分破断背面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の送風通路の構造を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る空気清浄機が備えるイオン発生器の取付部分を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る空気清浄機が備えるイオン発生器を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の吹出口から空気が吹き出す様子を示す部分斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の吹出口の構造を示す部分拡大縦断面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の機能構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る空気清浄機で実行される機器運転処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態に係る空気清浄機で実行される清浄抑制処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態に係る空気清浄機で実行される清浄促進処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態に係る空気清浄機で実行される汚染度検出処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0026】
図1、図2、図3、図4、及び図5は、本発明の実施の形態に係る送風装置としての空気清浄機1の正面側斜視図、背面側斜視図、平面図、縦断面図、及び水平断面図である。
図6は、空気清浄機1の送風通路13を含む背面側の構造を示す部分破断背面図であり、図7は、送風通路13の構造を示す分解斜視図である。
図8は、空気清浄機1が備えるイオン発生器22の取付部分を示す斜視図であり、図9は、イオン発生器22を示す斜視図である。
図10は、空気清浄機1の吹出口14から空気が吹き出す様子を示す部分斜視図であり、図11は、吹出口14の構造を示す部分拡大縦断面図である。
【0027】
図12は、空気清浄機1の機能構成を示すブロック図である。
図4〜図6、図8、図10、及び図11に示す白抜矢符は、空気の流れを表わしている。
以下では、まず、図1〜図12を参照しつつ、空気清浄機1の全体的な構成を説明する。
空気清浄機1は、据え置き型の電気機器であり、本体ケーシング2と、前面パネル24とを備えている(図1及び図2参照)。
本体ケーシング2は、縦長の前面開口の箱状体からなり、本体ケーシング2の内部には、空気清浄機1の主要部品が納められている。
【0028】
本体ケーシング2の下部には、脚部3が設けられている。脚部3は、空気清浄機1を、直立状態で、室内の床面に載置するためのものである。
本体ケーシング2の上面には、上面パネル部5が設けられている(図3参照)。上面パネル部5には、運転スイッチ21及びモード切替スイッチ25、並びに各種操作ボタンを有する操作部と、液晶表示パネル及び夫々LEDを用いてなる複数個のランプを有する表示部15とが配設されている(図12参照)。
本体ケーシング2の背面には、把手部4が設けられている(図2及び図4参照)。把手部4は、空気清浄機1を持ち上げて搬送する際の利便性を考慮して設けられたものである。
【0029】
前面パネル24は、自身の主面から後方に向かって立設されている左右の側部26,26を有している(図1及び図5参照)。また、前面パネル24は、本体ケーシング2の前面及び側面の一部を覆うように、本体ケーシング2に着脱自在に取り付けられている。このような前面パネル24は、空気清浄機1の作動中に、シロッコファン18及びモータ20等にて発生する騒音が、空気清浄機1の外部(以下、室内という)へと漏れ出すことを抑制するための遮音部材として機能するものであり、且つ、空気清浄機1の外観上の美観を確保するためのものでもある。
【0030】
本体ケーシング2の側面と前面パネル24の側部26,26との間には、隙間が設けられており、隙間は、吸込口12,12を構成している(図2及び図5参照)。吸込口12,12は、室内の空気を空気清浄機1の内部へと吸入するための開口部である。
右側の吸込口12の近傍には、埃センサ30が設けられており、左側の吸込口12の近傍には、臭いセンサ31が設けられている(図2及び図12参照)。
本体ケーシング2の上部には、第1吹出口14A及び第2吹出口14Bからなる吹出口14が設けられている(図2〜図4参照)。吹出口14は、空気清浄機1によって清浄化された空気が室内へ吹き出すための開口部である。
【0031】
空気清浄機1の内部には仕切り壁7が配されており、仕切り壁7は、本体ケーシング2によって形成される空間を、前面パネル24が位置する側の前方空間S1と背面側の後方空間S2とに仕切っている(図4及び図5参照)。
前方空間S1は、本体ケーシング2の側方において、吸込口12,12を介して室内と連通している。
仕切り壁7と前面パネル24との間には、3種類のフィルタ(具体的には、脱臭フィルタ、ホルムアルデヒド吸着フィルタ、及び制菌・集塵フィルタ)で構成された高機能フィルタ28が配されている。更に詳細には、高機能フィルタ28は、本体ケーシング2の前面側に設けられた凹部6に配され、前方空間S1を前後方向に2分割している。
【0032】
仕切り壁7の後方には、シロッコファン18が配置されている(図4〜図6参照)。シロッコファン18は、シロッコファン18の後方に配されているモータ20によって、回転駆動される。モータ20は、回転数を変更することが可能な構成である。
仕切り壁7には連通孔8が設けられており、連通孔8は、シロッコファン18の吸い込
み面と対面している。
また、仕切り壁7には、背面側ファンカバー10が、シロッコファン18を覆うように取り付けられており、背面側ファンカバー10と仕切り壁7とによって、送風通路13が構成されている。送風通路13は、本体ケーシング2の上部に設けられた吹出口14に連通している。
【0033】
送風通路13内の仕切り壁7の所定位置には、正イオン及び負イオンの少なくとも何れか一方のイオンを発生させるイオン発生器22が設けられている(図6及び図7参照)。イオン発生器22によって発生したイオンは、空気の流れに乗って室内へと放出される。
次に、図4〜図6及び図10を参照しつつ、空気清浄機1における空気の流れについて説明する。
シロッコファン18がモータ20に駆動されて回転することにより、本体ケーシング2の前方空間S1において負圧が生じる。このとき、室内の空気が、本体ケーシング2の側方に位置する吸込口12,12を介して、前方空間S1に取り込まれる(図5参照)。
【0034】
前方空間S1に取り込まれた空気は、高機能フィルタ28を通過する(図4及び図5参照)。この結果、前方空間S1に取り込まれた空気は、高機能フィルタ28によって脱臭処理、ホルムアルデヒドの吸着処理、集塵処理、及び制菌処理を施され、更に、仕切り壁7に設けられた連通孔8を通過する。
連通孔8を通過した空気は、シロッコファン18の周面から外方に向かって吹き出る(図4及び図6参照)。こうして吹き出た空気は、送風通路13によって吹出口14にまで導かれて、イオン発生器22によって発生したイオンと共に、室内へ送出される。
【0035】
吹出口14においては、イオン発生器22との位置関係によって、第1吹出口14Aからはイオン濃度が相対的に低い空気(以下、低イオン風という)41が吹き出し、第2吹出口14Bからはイオン濃度が相対的に高い空気(以下、高イオン風という)40が吹き出す(図10参照)。
このとき、低イオン風41は、第2吹出口14Bから吹き出す高イオン風40の側方と後方とを覆うような態様で、第1吹出口14Aから吹き出す。この結果、室内へ送出された高イオン風40が、壁又は家具等に直ちに付着することが抑制される。従って、空気清浄機1から放出されたイオンが、室内に均一に拡散し易くなる。
【0036】
以上のような空気清浄機1において、シロッコファン18及びモータ20は、本発明の実施の形態における送風機として機能し、高機能フィルタ28は、本発明の実施の形態におけるフィルタとして機能する。
【0037】
次に、図6〜図11を参照しつつ、イオンの放出について、更に詳細に説明する。
送風通路13を構成している背面側ファンカバー10は、端板部10aと、端板部10aに立設されている第1側板部10b、第2側板部10c、及び第3側板部10dとを一体的に有する(図6及び図7参照)。以下では、第1側板部10b、第2側板部10c、及び第3側板部10dをまとめて側板部10b〜10dという。
【0038】
端板部10aと仕切り壁7とは、送風通路13の1対の端面部として機能し、側板部10b〜10dを回転軸18aの軸長方向の一端側と他端側とから夫々挟み込むように、回転軸18aと略直交する方向に配されている。
側板部10b〜10dは、送風通路13の側面部として機能し、背面側ファンカバー10が仕切り壁7に取り付けられた状態で、シロッコファン18の回転軸18aと略平行に配される。
【0039】
第1側板部10bは、シロッコファン18の外周に沿ってシロッコファン18を周方向
から取り囲むような円弧状に形成されている。
第2側板部10cは、第1側板部10bの周方向の一端側から、吹出口14に向かって、第1側板部10bの略接線方向に延在している。第2側板部10cには、第1側板部10bの接線方向に流れようとする空気を第3側板部10dの側へ導くために、第3側板部10dの側に向かって傾斜した偏向部11が設けられている。
第3側板部10dは、第2側板部10cに対向して配されており、第1側板部10bの周方向の他端側から、吹出口14に向かって、第2側板部10cから遠ざかる方向に延在している。
【0040】
イオン発生器22は、第2吹出口14Bの略直下に配されて、仕切り壁7に取り付けられている(図8及び図11参照)。更に詳細には、イオン発生器22は、イオンを発生させるための表面電極22a,22bが、送風通路13内の空気の流れと交差する方向に並置され、且つ、表面電極22a,22bが下を向くように傾けられた姿勢で、押え具23によって固定されている。
押え具23は、イオン発生器22を収容するケースでもあり、押え具23には、イオン発生器22の傾きに対応した傾斜部23cと、表面電極22a,22bを送風通路13に露出させる開口部23a,23bとが設けられている。
【0041】
このように、表面電極22a,22bが、空気の流れと交差する方向に並置されているため、シロッコファン18から送出される空気が複数の表面電極上を通過することがなくなる。従って、空気の流れの上流側に位置する一の表面電極において発生したイオンが、下流側に位置する他の表面電極において発生したイオンと干渉し、減衰するという不都合は生じない。
【0042】
また、イオン発生器22が、表面電極22a,22bが下に向くように傾けられているため、シロッコファン18から送出される空気が表面電極22a,22bに直接的に吹き当たることがなく、従って、表面電極22a,22bにおいて発生したイオンが表面電極22a,22b近傍で滞留することによって互いに干渉し、減衰するという不都合は生じ難い。
以上の結果、表面電極22a,22b夫々において発生したイオンを、効率よく室外へ放出することができる。
【0043】
更に、イオン発生器22が、表面電極22a,22bが下に向くように傾けられているため、吹出口14から水又は飲料等の液体が侵入した場合でも、侵入した液体が表面電極22a,22bに付着し難い。従って、表面電極22a,22bの水濡れに起因する電圧降下が生じず、表面電極22a,22bに印加される高電圧が維持されるため、イオン発生器22が安定してイオンを発生させることができる。更に、表面電極22a,22bの水濡れによって表面電極22a,22bに異物(例えば埃)が付着しやすくなる不都合を抑制することができる。
【0044】
吹出口14は、シロッコファン18の略直上に配設されている(図6及び図7参照)。
吹出口14の第2吹出口14Bは、イオン発生器22が取り付けられた仕切り壁7の側に配設されている。しかも、第2吹出口14Bは、イオン発生器22の略直上に配設されている。
【0045】
一方、第1吹出口14Aは、背面側ファンカバー10の端板部10aの側(即ち、仕切り壁7に対面する位置)に配設されている。
特に、第1吹出口14Aは、第2吹出口14Bの側方と後方(背面側)を取り囲むように形成されている(図10参照)。また、第1吹出口14A(延いては吹出口14)のシロッコファン18の回転軸18aと直交する方向の開口長さWは、シロッコファン18の
直径Dよりも大きく設定されている(図7参照)。
【0046】
シロッコファン18から遠心力によって吹出口14に向かって送出される空気は、略円弧状の第1側板部10bから接線方向に延在する第2側板部10cに沿って流れようとする。しかしながら、第2側板部10cに偏向部11が設けられているため、吹出口14に向かって送出される空気の一部は、第3側板部10dの側へ向かう(図6参照)。
この結果、第1吹出口14Aにおいては、第2側板部10cの側の空気の吹き出し量が、第3側板部10dの側の空気の吹き出し量よりも多くなるという不都合が抑制されている。従って、第1吹出口14Aの開口長さWに亘って、均一に空気が吹き出される(図10参照)。
【0047】
ところで、イオン発生器22で発生したイオンを含んだ空気は、主に第2吹出口14Bに導かれる。このため、第2吹出口14Bからは高イオン風40が吹き出し、第1吹出口14Aからは低イオン風41が吹き出す。
以上の結果、高イオン風40の両側方及び後方(背面側)を、低イオン風41が略均一に取り囲むようにして、吹出口14から高イオン風40及び低イオン風41が吹き出す。
このとき、低イオン風41がエアーカーテンとしての機能を発揮するため、高イオン風40を、室内の物体(例えば壁)に直接的に吹き当てることなく、室内の隅々にまで均一に到達させることができる。従って、イオンによる除菌及び消臭を効率よく行なうことができる。
【0048】
吹出口14から吹き出す空気の向きを調整するために、第1吹出口14Aにはルーバ16Aが設けられており、第2吹出口14Bにはルーバ16B,16Cが設けられている(図11参照)。ルーバ16A,16B,16Cは、夫々固定式のルーバである。
更に、ルーバ16A,16B,16Cは、送風通路13内に異物又は人体等が侵入することを防止する機能も有する。即ち、ルーバ16A,16B,16Cによって、風向調整のみならず、空気清浄機1の故障防止及び安全対策も図られている。
【0049】
なお、ルーバ16B,16Cは、高イオン風40の吹き出し角度を変えることができるルーバであってもよい。この場合、空気清浄機1が設置されている部屋の形状及び大きさに応じて、高イオン風40の吹き出し方向を調整することができるため、より効率的に空気を浄化するとができる。
【0050】
イオン発生器22は、ケース本体22cと、ケース本体22cに嵌め込まれたイオン発生素子とを有する(図9参照)。
ケース本体22cの内部には、イオン発生素子を駆動するための図示しない駆動回路及び昇圧コイル等が組み込まれている。
イオン発生素子は、所定の誘電体を積層させた積層体を用いてなる。積層体の表面には、例えばメッシュ状の表面電極22a,22bが並設されている。積層体の裏面には、図示しない板状の裏面電極が配設されている。
【0051】
このようなイオン発生素子においては、表面電極22a,22bと裏面電極との間に交流電圧が印加される。このとき、空気中の酸素及び水分が、電離によりイオン化し、正イオンH+ (H2 O)m (mは任意の自然数)と、負イオンO2-(H2 O)n (nは任意の自然数)とを主体としたイオンが発生する。
【0052】
発生したイオンはシロッコファン18が発生させた空気の流れによって、吹出口14から室内へ放出される。放出されたH+ (H2 O)m 及びO2-(H2 O)n は、浮遊細菌の表面に付着して、化学反応を起こす。このとき、活性種である過酸化水素H2 2 又は水酸基ラジカル(・OH)が生じる。H2 2 又は(・OH)は、極めて強力な活性を示す
ため、H2 2 又は(・OH)が空気中の浮遊細菌を取り囲むことによって、浮遊細菌を不活化することができる。何故ならば、浮遊細菌が、活性種の分解作用によって破壊されるからである。従って、空気中に浮遊する浮遊細菌を効率的に除去することができる。
ここで、(・OH)はラジカルの水酸基OHを示している。
【0053】
イオン発生器22にて正イオン及び負イオンの両方が発生する場合、正イオン及び負イオンが、浮遊細菌の細胞表面で、下記の式(1)〜式(3)に示すように化学反応を起こすことによって、H2 2 又は(・OH)が生じる。ただし、式(1)〜式(3)におけるm'及びn'は、任意の自然数である。
【0054】
+ (H2 O)m +O2-(H2 O)n
→ (・OH)+(1/2)O2 +(m+n)H2 O …(1)
+ (H2 O)m +H+ (H2 O)m'+O2-(H2 O)n +O2 -(H2 O)n'
→ 2(・OH)+O2 +(m+m'+n+n')H2 O …(2)
+ (H2 O)m +H+ (H2 O)m'+O2-(H2 O)n +O2 -(H2 O)n'
→ H2 2 +O2 +(m+m'+n+n')H2 O …(3)
【0055】
式(1)〜式(3)に示す化学反応は、空気中の汚染物質の表面でも生じる。このため、活性種であるH2 2 又は(・OH)が、汚染物質を酸化若しくは分解することができる。この結果、ホルムアルデヒド及びアンモニア等の有害な物質が、二酸化炭素、水、又は窒素等の無害な物質に変換される。
更に、正イオン及び負イオンには、コクサッキーウィルス、及びポリオウィルス等のウィルス類も不活化する働きがある。このため、ウィルスの混入による空気の汚染を抑制することができる。
更にまた、正イオン及び負イオンには、臭い物質である分子を分解する働きがあることも確かめられている。従って、正イオン及び負イオンは、室内の脱臭にも利用することができる。
【0056】
次に、図12を参照しつつ、空気清浄機1の特徴を説明する。
制御部9及び音声出力部17は、本体ケーシング2に内蔵されている。
制御部9は、空気清浄機1の制御中枢であり、図示しないRAMを作業領域として用い、図示しないROMに記憶されたコンピュータプログラムに従って空気清浄機1の各部を制御し、各種処理を実行する。例えば、制御部9は、モータ20の回転数を制御することによって、シロッコファン18による送風量(延いては、高機能フィルタ28を通過する空気の量)を調節する。
音声出力部17はブザー装置であり、電磁石を利用して振動板を振動させることにより、ブザー音を発生させる。
【0057】
室内の空気が甚だしく汚染されている場合、音声出力部17は、制御部9に制御されて、予め定められている時間(例えば30秒間)だけブザー音を発生させる。
また、室内の空気が甚だしく汚染されている場合、表示部15は、制御部9に制御されて、所定のランプ(以下、換気推奨ランプという)を所定時間(例えば10分間)だけ点滅させる。なお、換気推奨ランプは、他のランプ(例えば後述する運転ランプ)と兼用であってもよい。
【0058】
即ち、制御部9は、室内の空気が甚だしく汚染されており、室内の換気が推奨される状態であることを、ブザー音の発生及び換気推奨ランプの点滅によって、ユーザに報知する。
このように、聴覚及び視覚の両方に訴えかけることによって、ユーザが報知内容を認識する可能性を向上させることができる。
【0059】
なお、音声出力部17はブザー装置に限定されるものではない。例えば、音声出力部17は、所定の音声(例えばメロディ、又は「空気が汚れています。換気してください」という人声等)が録音されている音声ICとスピーカとを用いてなり、制御部9に制御されて、音声ICに録音されている音声をスピーカから出力する構成でもよい。
また、表示部15は、換気推奨ランプを点滅させる構成に限定されず、液晶表示パネルに、所定の記号又は文字列等(例えば、「空気が汚れています。換気してください」というメッセージ)を表示させる構成でもよい。
【0060】
特に、人声の出力又はメッセージの表示による報知を行なう場合には、空気清浄機1を初めて使用するユーザであっても、室内の空気が甚だしく汚染されており、室内の換気が推奨される状態であることを容易に理解することができる。
また、音声出力部17は、耳障りでユーザの注意を喚起しやすいブザー音の出力と、耳触りが快く、ユーザを不必要に驚かせる虞がないメロディの出力とが切替可能であってもよい。
以上のような表示部15及び音声出力部17は、本発明の実施の形態における出力部として機能する。なお、出力部は、ユーザの携帯電話機に電話する、又は電子メールを送信する等、空気清浄機1以外の電気機器と通信することによって所定の出力を行なう構成であってもよい。
【0061】
埃センサ30及び臭いセンサ31は、本発明の実施の形態における検出部として機能する。
埃センサ30は、空気中を浮遊している微粒子の多寡を検出するためのものであり、微粒子の数が多いほど、空気が汚染されている。
臭いセンサ31は、空気に含有されている臭い物質の濃度を検出するためのものであり、臭い物質の濃度が高いほど、空気が汚染されている。
埃センサ30及び臭いセンサ31夫々の検出結果は、電気信号のかたちで、制御部9へ出力される。
【0062】
制御部9は、入力された検出結果に基づいて、空気の汚染度が所定汚染度よりも高いか否かを判定する。空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合には、室内の空気が甚だしく汚染されていることがわかる。空気の汚染度が所定汚染度以下である場合には、室内の空気があまり汚染されていないことがわかる。
【0063】
本実施の形態において、室内の空気が甚だしく汚染されている場合とは、室内に高濃度の煙が充満し、且つ、強い臭いが漂っている場合(例えば室内でユーザがタバコを吸っている場合)とする。このような空気が高機能フィルタ28を通過した場合、高機能フィルタ28が、煙に含まれる多量の微粒子を集塵し、強い臭いを脱臭することによって、高機能フィルタ28の空気浄化機能が短時間で減退し、更には、高機能フィルタ28が二次発臭の原因になる虞がある。しかも、高機能フィルタ28の空気浄化機能が減退した結果、甚だしく汚染されている空気が送風通路13内を通過するようになるため、空気清浄機1の内部が汚染されるという不都合が生じる。
【0064】
本実施の形態における空気清浄機1は、いわゆる自動運転において、室内の空気が甚だしく汚染されている場合に、空気の清浄を抑制する清浄抑制モードと、空気の清浄を促進する清浄促進モードとを有する。
室内の空気があまり汚染されていない場合、空気清浄機1が清浄抑制モード及び清浄促進モードの何れに設定されていたとしても、シロッコファン18が単位時間当たり送風量W0(W0はW0>0の実数)の割合で送風するように、モータ20が回転数R0(R0はR0>0の実数)で作動する。ただし、自動運転における送風量W0(又は回転数R0)は、シロッコフ
ァン18の最大送風量及び最小送風量(又はモータ20の最大回転数及び最小回転数)の何れでもない。
【0065】
一方、室内の空気が甚だしく汚染されている場合、清浄抑制モードに設定されている空気清浄機1においては、シロッコファン18が単位時間当たり送風量W1(W1は0≦W1≦W0の実数)の割合で送風するように、モータ20が回転数R1(R1は0≦R1≦R0の実数)で作動する。ただし、送風量W1がW1=0の場合には、回転数R1はR1=0である。即ち、シロッコファン18及びモータ20は停止する。
清浄抑制モードでは、甚だしく汚染された空気が少しだけ高機能フィルタ28を通過するか、又は甚だしく汚染された空気が全く高機能フィルタ28を通過しない。従って、空気が甚だしく汚染されている場合であっても、高機能フィルタ28は劣化し難い。ただし、空気の清浄効率は低下しがちである。
以下では、W1=R1=0の場合を例示する。
【0066】
また、清浄促進モードに設定されている空気清浄機1においては、室内の空気が甚だしく汚染されている場合、シロッコファン18が単位時間当たり送風量W2(W2はW2>W0の実数)の割合で送風するように、モータ20が回転数R2(R2はR2>R0の実数)で作動する。
清浄促進モードでは、甚だしく汚染された空気が多量に高機能フィルタ28を通過する。従って、空気が甚だしく汚染されている場合であっても、空気の清浄効率は向上される。ただし、高機能フィルタ28は劣化し易い。
【0067】
空気清浄機1のユーザは、室内の空気清浄を所望する場合に、運転スイッチ21を操作する。また、空気清浄の終了を所望する場合にも、ユーザは運転スイッチ21を操作する。
運転スイッチ21は、ユーザによって操作される都度、所定の制御信号(以下、運転信号という)を制御部9へ出力する。
空気清浄機1が運転されていない場合に運転信号が入力された場合、制御部9は、空気清浄機1の運転を開始する。このとき、制御部9は、表示部15に設けられているランプの内、運転スイッチ21の近傍に配されている図示しない運転ランプを点灯させる。
【0068】
空気清浄機1が運転されている場合に運転信号が入力された場合、制御部9は、空気清浄機1の運転を終了する。このとき、制御部9は、運転ランプを消灯させる。
つまり、制御部9は、運転ランプの点灯/消灯によって、空気清浄機1が運転中/停止中であることをユーザに報知する。
【0069】
室内を換気することが可能である場合、又は、高機能フィルタ28の長寿命化を優先したい場合、ユーザは、空気清浄機1が清浄抑制モードで運転されるよう設定しておく。
一方、室内を換気することが困難である場合、又は、空気清浄の高効率化を優先したい場合、ユーザは、空気清浄機1が清浄促進モードで運転されるよう設定しておく。
ここでは、空気清浄機1に、デフォルトで清浄抑制モードが設定されているものとする。ユーザは、清浄抑制モードと清浄促進モードとを切り替えたい場合に、モード切替スイッチ25を操作する。
【0070】
モード切替スイッチ25は、ユーザによって操作される都度、所定の制御信号(以下、切替信号という)を制御部9へ出力する。
切替信号が入力される都度、制御部9は、清浄抑制モードと清浄促進モードとを切り替える。更に、清浄抑制モードから清浄促進モードへ切り替えた場合、制御部9は、表示部15に設けられているランプの内、モード切替スイッチ25の近傍に配されている一のランプ(以下、清浄促進ランプという)を点灯させる。一方、清浄促進モードから清浄抑制モードへ切り替えた場合、制御部9は、モード切替スイッチ25の近傍に配されている図
示しない他のランプ(以下、清浄抑制ランプという)を点灯させる。
【0071】
つまり、制御部9は、異なるランプを点灯させることによって、空気清浄機1が清浄抑制モード及び清浄促進モードの何れに設定されているのかをユーザに報知する。
図13は、空気清浄機1で実行される機器運転処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、空気清浄機1が運転されていないものとする。
制御部9は、運転スイッチ21から運転信号が入力されたか否かを判定し(S11)、入力されていない場合(S11でNO)、S11の処理を繰り返し実行する。
【0072】
運転信号が入力された場合(S11でYES)、制御部9は、空気清浄機1の運転を開始する(S12)。
S12における制御部9は、表示部15の運転ランプを点灯させ、モータ20をオンにして、モータ20を回転数R0で作動させる。
また、S12における制御部9は、空気清浄機1をデフォルトの清浄抑制モードに設定する。このとき、制御部9は、表示部15の清浄抑制ランプを点灯させ、更に、この機器運転処理と並行して、後述する図14に示す清浄抑制処理の実行を開始する。
【0073】
次いで、制御部9は、モード切替スイッチ25から切替信号が入力されたか否かを判定し(S13)、入力された場合(S13でYES)、制御部9は、清浄抑制モードと清浄促進モードとを切り替える(S14)。
【0074】
具体的には、S14の処理実行前に、空気清浄機1が清浄抑制モード(又は清浄促進モード)に設定されている場合、S14における制御部9は、空気清浄機1を清浄促進モード(又は清浄抑制モード)に切り替える。このとき、制御部9は、表示部15の清浄抑制ランプ(又は清浄促進ランプ)を消灯させて、清浄促進ランプ(又は清浄抑制ランプ)を点灯させ、更に、図14に示す清浄抑制処理(又は後述する図15に示す清浄促進処理)の実行を中止して、清浄促進処理(又は清浄抑制処理)の実行を開始する。
つまり、S14における制御部9は、モード切替スイッチ25と共に、本発明の実施の形態における切替手段として機能する。
【0075】
S14の処理終了後、又は、切替信号が入力されていない場合(S13でNO)、制御部9は、運転スイッチ21から運転信号が入力されたか否かを判定し(S15)、入力されていない場合(S15でNO)、処理をS13へ移す。
運転信号が入力された場合(S15でYES)、制御部9は、空気清浄機1の運転を終了する(S16)。
S16の処理を実行する時点で、モータ20がオンになっている場合、S16における制御部9は、モータ20をオフする。S16の処理を実行する時点で、モータ20がオフになっている場合、S16における制御部9は、モータ20をオフのままにする。
【0076】
また、S16における制御部9は、表示部15の点灯又は点滅している各種ランプを消灯させ、実行中の清浄抑制処理又は清浄促進処理を中断する。
S16の処理終了後、制御部9は、処理をS11へ戻す。
なお、空気清浄機1の運転を終了する際に(即ちS16の処理実行時点で)、空気清浄機1が清浄促進モードに設定されていた場合には、次回の運転開始時に(即ちS12の実行時点で)、制御部9が、清浄促進モードをデフォルトとして取り扱う構成でもよい。
【0077】
図14は、空気清浄機1で実行される清浄抑制処理の手順を示すフローチャートである。清浄抑制処理は、空気清浄機1が清浄抑制モードに設定されている場合に実行される。
制御部9は、後述する汚染度検出処理を行なうサブルーチン(図16参照)を呼び出し、実行する(S31)。S31において、室内の空気があまり汚染されていない場合、制
御部9は汚染度検出処理を実行し続ける。一方、室内の空気が甚だしく汚染されている場合、制御部9は汚染度検出処理の実行を終了して、処理をS32へ移す。
【0078】
そして、制御部9は、室内の空気が甚だしく汚染されており、室内の換気が推奨される状態であることを、ユーザに報知する(S32)。S32における制御部9は、表示部15を制御することによって換気推奨ランプを点滅させ、音声出力部17を制御することによってブザー音を発生させる。換気推奨ランプは、後述するS37の処理が実行されるまで点滅し続けるが、音声出力部17は、予め定められている時間が経過すると、自動的にブザー音の鳴動を停止させる。
なお、空気清浄機1は、高機能フィルタ28を延命させるために送風量を減少させることも、併せてユーザに報知する構成でもよい。この場合、空気清浄機1が故障したせいで送風量が減少した、とユーザが勘違いする虞がなくなる。
【0079】
S32の処理終了後、制御部9は、シロッコファン18の送風量を、送風量W0から送風量W1へ減少させる(S33)。このために、制御部9は、モータ20の回転数を回転数R0から回転数R1へ減少させる。具体的には、モータ20をオフにする。S33における制御部9は、本発明の実施の形態における送風制限手段として機能する。
次に、制御部9は、送風量を減少させてからの経過時間を計時し始める(S34)。この後、後述するS38の処理で計時を終了するまで、制御部9は、図示しないタイマを用いるか、自身に入力されるクロックの個数を計数することによって、経過時間を計時し続ける。
【0080】
S32の処理の結果、室内の換気を推奨されたユーザは、部屋の窓又は扉等を開放するか、換気扇を作動させることによって、室内を換気する。このため、時間の経過に伴って、室内の汚染された空気が、徐々に、室外(例えば屋外)のあまり汚染されていない空気と入れ替わる。そして、所定時間が経過する頃には、空気の汚染度は所定汚染度を下回る。
ところで、室内の換気中には、甚だしく汚染された空気が高機能フィルタ28を通過することがないため、高機能フィルタ28が無駄に劣化することはない。
【0081】
S34の処理終了後、制御部9は、所定時間が経過したか否かを判定し(S35)、まだ経過していない場合には(S35でNO)、S35の処理を繰り返し実行する。
所定時間が経過した場合(S35でYES)、制御部9は、シロッコファン18の送風量を、送風量W1から送風量W0へ復元させる(S36)。つまり、S33における制御部9は、S33で減少させた送風量を増大させる。このために、S36における制御部9は、モータ20の回転数を回転数R1から回転数R0へ増加させる。このために、制御部9は、モータ20をオンにする。
【0082】
S36の処理終了後、制御部9は、S32で実行した報知を終了させる(S37)。このために、S37における制御部9は、表示部15を制御することによって換気推奨ランプを消灯させる。
最後に、制御部9は経過時間の計時を終了させて(S38)、処理をS31へ戻す。
なお、空気清浄機1は、所定時間が経過した場合に送風量を復元する構成に限定されるものではない。例えば、制御部9が、S33の処理終了後、埃センサ30及び臭いセンサ31を用いて空気の汚染度を検出し、検出された汚染度が、予め定められている汚染度を下回ったときに、S36の処理を実行してもよい。
【0083】
図15は、空気清浄機1で実行される清浄促進処理の手順を示すフローチャートである。清浄促進処理は、空気清浄機1が清浄促進モードに設定されている場合に実行される。
制御部9は、汚染度検出処理を行なうサブルーチン(図16参照)を呼び出し、実行す
る(S51)。S51において、室内の空気があまり汚染されていない場合、制御部9は汚染度検出処理を実行し続ける。一方、室内の空気が甚だしく汚染されている場合、制御部9は汚染度検出処理の実行を終了して、処理をS52へ移す。
【0084】
そして、制御部9は、室内の空気が甚だしく汚染されており、室内の換気が推奨される状態であることを、ユーザに報知する(S52)。S52における制御部9は、表示部15を制御することによって換気推奨ランプを点滅させ、音声出力部17を制御することによってブザー音を発生させる。換気推奨ランプは、後述するS57の処理が実行されるまで点滅し続けるが、音声出力部17は、予め定められている時間が経過すると、自動的にブザー音の鳴動を停止させる。
【0085】
なお、空気清浄機1は、室内の空気を更に効率的に浄化するために送風量を増大させることも、併せてユーザに報知する構成でもよい。
ところで、空気清浄機1が清浄促進モードに設定されている以上は、室内の換気はなされないものと考えられるため、室内を換気するようユーザを促すことはしなくてもよい。
【0086】
S52の処理終了後、制御部9は、シロッコファン18の送風量を、送風量W0から送風量W2へ増大させる(S53)。このために、制御部9は、モータ20の回転数を回転数R0から回転数R2へ増加させる。S53における制御部9は、本発明の実施の形態における送風増大手段として機能する。
次に、制御部9は、送風量を増大させてからの経過時間を計時し始める(S54)。
【0087】
S53の処理の結果、空気清浄機1は、室内の空気があまり汚染されていない場合よりも強力に室内の空気を浄化する。何故ならば、甚だしく汚染された空気が、短時間で大量に高機能フィルタ28を通過するからである。このため、時間の経過に伴って、室内の汚染された空気が、徐々に清浄される。そして、所定時間が経過する頃には、空気の汚染度は所定汚染度を下回る。
【0088】
S54の処理終了後、制御部9は、所定時間が経過したか否かを判定し(S55)、まだ経過していない場合には(S55でNO)、S55の処理を繰り返し実行する。
所定時間が経過した場合(S55でYES)、制御部9は、シロッコファン18の送風量を、送風量W2から送風量W0へ復元させる(S56)。つまり、S53における制御部9は、S53で増大させた送風量を減少させる。このために、S56における制御部9は、モータ20の回転数を回転数R2から回転数R0へ減少させる。
【0089】
S56の処理終了後、制御部9は、S52で実行した報知を終了させる(S57)。このために、S57における制御部9は、表示部15を制御することによって換気推奨ランプを消灯させる。
最後に、制御部9は経過時間の計時を終了させて(S58)、処理をS51へ戻す。
なお、制御部9は、S53の処理終了後、埃センサ30及び臭いセンサ31を用いて空気の汚染度を検出し、検出された汚染度が、予め定められている汚染度を下回ったときに、S56の処理を実行してもよい。
【0090】
図16は、空気清浄機1で実行される汚染度検出処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
制御部9は、変数i,j夫々を“0”にリセットする(S71)。
次に、制御部9は、埃センサ30の検出結果を取得し(S72)、取得した検出結果に基づいて、埃レベルLDを演算する(S73)。S73における制御部9は、S72の処理で取得した検出結果と、室内の空気が汚染されていない場合の埃センサ30の検出結果とを比較することによって、埃レベルLDを求める。
【0091】
更に、制御部9は、臭いセンサ31の検出結果を取得し(S74)、取得した検出結果に基づいて、臭いレベルLGを演算する(S75)。S75における制御部9は、S74の処理で取得した検出結果と、室内の空気が汚染されていない場合の臭いセンサ31の検出結果とを比較することによって、臭いレベルLGを求める。
なお、室内の空気が汚染されていない場合の埃センサ30及び臭いセンサ31夫々の検出結果は、空気清浄機1の製造時に空気清浄機1に設定されてもよい。或いは、制御部9は、室内の空気が汚染されていないとユーザが判断した場合に埃センサ30及び臭いセンサ31が出力した検出結果を用いる構成でもよい。
【0092】
S75の処理終了後、制御部9は、S73で演算した埃レベルLDが、所定の埃基準レベルLD1 を上回っているか否かを判定し(S76)、LD>LD1 である場合(S76でYES)、変数iを“1”インクリメントする(S77)。
S77の修理終了後、又は、LD≦LD1 である場合(S76でNO)、制御部9は、変数jを“1”インクリメントしてから(S78)、変数jが所定の定数Jを超過しているか否かを判定する(S79)。
j≦Jである場合(S79でNO)、制御部9は、処理をS72へ戻す。
j>Jである場合(S79でYES)、制御部9は、変数iが所定の定数Iを超過しているか否かを判定する(S80)。
【0093】
i≦Iである場合(S80でNO)、制御部9は、処理をS71へ戻す。
ただし、定数I,Jは、予め制御部9に与えられている。
このように、変数jとは、S72及びS73の処理を実行した回数、即ち、埃センサ30及び臭いセンサ31の検出結果をサンプリングした回数を示す。本実施の形態におけるサンプリング回数は{J+1}回である。
そして、変数iとは、埃レベルLDが埃基準レベルLD1 を上回った回数を示す。
【0094】
{J+1}回のサンプリングの内、埃レベルLDが埃基準レベルLD1 を上回った回数iがI回以下である場合、埃センサ30が検出した微粒子は、一般的な埃であると考えられる。つまり、i≦Iである場合(即ちS80でNOの場合)、室内の空気はあまり汚染されていないため、制御部9は、改めて汚染度検出処理を開始する。
一方、{J+1}回のサンプリングの内、埃レベルLDが埃基準レベルLD1 を上回った回数iがI回を超過している場合、埃センサ30が検出した微粒子は、煙に含まれる微粒子であると考えられる。換言すれば、室内に煙が充満している、と考えられる。
【0095】
従って、i>Iである場合(S80でYES)、制御部9は、S75で演算した臭いレベルLGが、所定の臭い基準レベルLG1 を上回っているか否かを判定する(S81)。
LG>LG1 である場合(S81でYES)、室内に強い臭いが漂っている(即ち、室内の空気が甚だしく汚染されている)ため、制御部9は、処理を元のルーチンへ戻す。
【0096】
LG≦LG1 である場合(S81でNO)、室内の空気はあまり汚染されていないと看做せるため、制御部9は、処理をS71へ戻す。この後、制御部9は、改めて汚染度検出処理を開始する。
このように、空気清浄機1は、埃レベルLDが埃基準レベルLD1 を上回った回数がI回より多く、且つ、臭いレベルLGが臭い基準レベルLG1 を上回った場合に、空気の汚染度が所定汚染度よりも高い(即ち、室内の空気が甚だしく汚染されている)ものと看做す。
なお、S73及びS74の処理は、S80でYESと判定された後で実行されてもよい。
【0097】
ところで、空気清浄機1は、臭いセンサ31を備えていない構成でもよい。この場合、
空気清浄機1は、臭いの有無に拘らず、室内に煙が充満している状態を、室内の空気が甚だしく汚染されている状態であると看做す。このような空気清浄機1で実行される汚染度検出処理においては、S74、S75、及びS81の処理が実行されず、S80でYESと判定された場合は、常に、処理が元のルーチンへ戻る。
【0098】
ここで、埃センサ30の検出結果を{J+1}回サンプリングし、埃レベルLDが埃基準レベルLD1 をI回を上回った場合に、室内に煙が充満していると看做す理由を説明する。
煙に含まれる微粒子は多量であるため、埃センサ30に連続的に検出される。一方、一般的な埃は少量であるため、単発で、又は散発的に、埃センサ30に検出される。このため、仮に、1回のサンプリングのみで空気の汚染度を判定する場合には、煙と一般的な埃とを誤認する虞がある。
なお、制御部9は、埃レベルLD(又は臭いレベルLG)の平均値を、埃基準レベルLD1 (又は臭い基準レベルLG1 )と比較する構成でもよい。
【0099】
ところで、送風量W1がW1=W0の場合、図14に示すS33の処理を実行しても、シロッコファン18の送風量は変化しない。なお、この場合には、S36の処理を実行する必要がない。
このような状態であっても、清浄促進モードのようにシロッコファン18の送風量を増大させるときと比べれば、高機能フィルタ28の劣化は抑制される。
【0100】
また、本実施の形態では、自動運転される空気清浄機1を例示したが、いわゆる手動運転においても、空気清浄機1が清浄抑制モード及び清浄促進モードを有する構成でもよい。
ただし、手動運転では、ユーザが空気清浄機1の操作部を操作することによって、シロッコファン18の送風量を手動で設定することができる。このため、シロッコファン18の送風量が最小送風量に設定され、且つ、清浄抑制モードに設定されている空気清浄機1では、送風量W1はW1=0又はW1=W0の何れかになる。
【0101】
一方、シロッコファン18の送風量が最大送風量に設定され、且つ、清浄促進モードに設定されている空気清浄機1では、送風量W2は自動的にW2=W0になる。この場合、図15に示すS53の処理を実行しても、シロッコファン18の送風量は変化しない。なお、この場合には、S56の処理を実行する必要がない。
このような状態では、清浄抑制モードのようにシロッコファン18の送風量を減少させるときと比べれば、空気の清浄が促進される。
【0102】
以上のような空気清浄機1は、室内の空気が甚だしく汚染されている場合に、空気清浄機1の空気清浄能力を敢えて低下させ、更に、ユーザに室内の換気を促すことによって、高価な高機能フィルタ28を延命させることができる。また、室内を換気することができない場合には、従来の空気清浄機と同様に、空気清浄機1が室内の空気を浄化することができる。
【0103】
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、本発明の送風装置は、実施の形態において例示したような据え置き型の空気清浄機として構成される場合に限定されず、壁掛け型、ビルトイン型、又は車載型の空気清浄機として構成されてもよい。
【0104】
或いは、本発明の送風装置は、空気調和機、加湿器、又は除湿機等として構成されてもよい。また、送風装置が備えるフィルタは、空気清浄用のフィルタに限定されず、自身を
通過した空気を加湿すべく、一部が浸水した状態に保たれる吸水フィルタ、又は、自身を通過した空気を除湿すべく、除湿剤を包含している除湿フィルタ等であってもよい。
また、本発明の効果がある限りにおいて、空気清浄機1に、実施の形態に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1 空気清浄機(送風装置)
9 制御部
15 表示部(出力部)
17 音声出力部(出力部)
18 シロッコファン(送風機)
20 モータ(送風機)
28 高機能フィルタ(フィルタ)
30 埃センサ(検出部)
31 ニオイセンサ(検出部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気の汚染度を検出する検出部と、
外部から空気を吸入し、吸入した空気を外部へ送出するための送風機と、
前記送風機によって吸入された空気が通過するフィルタと、
前記検出部の検出結果に応じて前記送風機の動作を制御することによって、前記送風機の送風量を調節する制御部と
を備える送風装置において、
前記制御部は、
前記検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、前記送風機の送風量を減少させるか“0”にさせる送風制限手段
を有することを特徴とする送風装置。
【請求項2】
前記汚染度が前記所定汚染度よりも高い場合に、所定の出力を行なう出力部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記送風制限手段によって前記送風量を減少させるか“0”にさせた後、所定時間が経過した場合に、前記送風量を増大させるようにしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の送風装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記検出部の検出結果が示す空気の汚染度が所定汚染度よりも高い場合に、前記送風機の送風量を増大させる送風増大手段と、
前記送風制限手段による制限処理の実行と、前記送風増大手段による増大処理の実行とを切り替える切替手段と
を更に有することを特徴とする請求項1から3の何れかひとつに記載の送風装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−125780(P2011−125780A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285597(P2009−285597)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】