説明

通信カラオケシステム

【課題】カラオケ演奏に係る交流の輪を広げるサービスを実現する通信カラオケシステムを提供する。
【解決手段】SNSデータベース120に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録するSNS登録制御手段160と、対象となる利用者が所在する地点から所定範囲内においてカラオケ装置16を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を検出する利用者検出手段170と、対象となる利用者に対応するフレンド登録の候補として、利用者検出手段170により検出された利用者を提示するSNS情報表示制御手段164とを、備えたものであることから、例えば隣の部屋でカラオケ演奏を行っているグループのメンバーをフレンド候補として提示することで、それらのメンバーと知り合うきっかけを作ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させるカラオケ装置を用いた通信カラオケシステムに関し、特に、その通信カラオケシステムを利用するユーザ相互間のコミュニケーションシステムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択されたカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
上記カラオケ装置を用いたカラオケシステムの一例として、複数のカラオケ装置を通信回線を介してサーバ装置(ホスト装置)に接続し、それらカラオケ装置及びサーバ装置相互間で情報の送受信を可能とした通信カラオケシステムが知られている。また、斯かる通信カラオケシステムにおいて、本出願人は、限定的なメンバーを単位とする種々のサービスを行い得る通信カラオケシステムを発案延いては実用化し、その運営を継続してきた。例えば、特許文献1に記載された通信カラオケシステムがそれである。この技術によれば、通信カラオケシステムの各利用者のカラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報をその利用者の識別情報と関連付けて記憶する記憶装置を備え、その記憶装置に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録することで、相互にフレンド登録された限定的なメンバーを単位とするカラオケ演奏に係るソーシャルネットワークサービスを実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4524274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記従来の技術による利用者相互のフレンド登録に関して、例えば予め友達同士でありよく一緒にカラオケ演奏を行うメンバーについては、特にきっかけを必要とすることなく相互にフレンド登録を行うことができるが、そこからフレンドの輪がなかなか広がらないという弊害があった。また、例えばカラオケボックスでカラオケ演奏を楽しんでいる場合において、隣の部屋でカラオケ演奏を行っているグループと知り合うことができれば交流の輪が広がるが、何かきっかけがなければ声をかけるのは難しく、せっかく交流できるメンバーが近くにいながら交流の輪を広げることが困難であった。このため、カラオケ演奏に係る交流の輪を広げるサービスを実現する通信カラオケシステムの開発が求められていた。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ演奏に係る交流の輪を広げるサービスを実現する通信カラオケシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させるカラオケ装置と、通信回線を介してそのカラオケ装置との間で情報の送受信を行い得るサーバ装置とを、備えた通信カラオケシステムであって、前記サーバ装置は、各利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報をその利用者の識別情報と関連付けて記憶する記憶装置を備えたものであり、その記憶装置に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録する登録制御手段と、対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内において前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を検出する利用者検出手段と、前記対象となる利用者に対応する前記登録制御手段によるフレンド登録の候補として、前記利用者検出手段により検出された利用者を提示するフレンド候補提示手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
このようにすれば、前記サーバ装置は、各利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報をその利用者の識別情報と関連付けて記憶する記憶装置を備えたものであり、その記憶装置に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録する登録制御手段と、対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内において前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を検出する利用者検出手段と、前記対象となる利用者に対応する前記登録制御手段によるフレンド登録の候補として、前記利用者検出手段により検出された利用者を提示するフレンド候補提示手段とを、備えたものであることから、例えばカラオケボックスでカラオケ演奏を楽しんでいる場合において、隣の部屋でカラオケ演奏を行っているグループのメンバーをフレンド候補として提示することで、それらのメンバーと知り合うきっかけを作ることができる。すなわち、カラオケ演奏に係る交流の輪を広げるサービスを実現する通信カラオケシステムを提供することができる。
【0009】
ここで、好適には、前記フレンド候補提示手段は、前記利用者検出手段により検出された利用者に対応して、前記記憶装置に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像を作成し、その候補者映像を前記対象となる利用者に対応して表示させるものである。このようにすれば、フレンド候補となる利用者を視覚的に分かり易く提示することができる。
【0010】
また、好適には、前記候補者映像は、前記利用者検出手段により検出された利用者を象徴する人型映像を含むものである。このようにすれば、ネットワーク上における各利用者の分身として機能するアバタを用いて、フレンド候補となる利用者を視覚的に分かり易く提示することができる。
【0011】
また、好適には、前記候補者映像は、前記利用者検出手段により検出された利用者を象徴する人型映像に、前記記憶装置に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報を反映する装飾映像を付加したものである。このようにすれば、ネットワーク上における各利用者の分身として機能するアバタにその利用者のカラオケ演奏に関する情報を付加表示することで、フレンド候補となる利用者の特徴を分かり易く提示することができる。
【0012】
また、好適には、前記装飾映像は、前記記憶装置に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏の演奏履歴を反映するものである。このようにすれば、ネットワーク上における各利用者の分身として機能するアバタにその利用者の選曲履歴に関する情報を付加表示することで、フレンド候補となる利用者がよく歌う演奏曲の傾向を含むその利用者の特徴を分かり易く提示することができる。
【0013】
また、好適には、前記利用者検出手段は、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない前記他の利用者であって、その時点において前記カラオケ装置に対する音声入力を行っている利用者を検出するものであり、前記フレンド候補提示手段は、前記利用者検出手段により検出された複数の利用者のうち、その時点において前記カラオケ装置に対する音声入力を行っている利用者を識別可能に提示するものである。このようにすれば、例えばカラオケボックスでカラオケ演奏を楽しんでいる場合において、隣の部屋でカラオケ演奏を行っているグループのメンバーのうち現時点で歌っているメンバーを識別可能に提示することで、それらのメンバーと更にスムーズに知り合うことができる。
【0014】
また、好適には、前記通信カラオケシステムは、前記カラオケ装置を遠隔操作するために、映像を表示させると共に利用者の接触に応じてそのカラオケ装置への選曲入力を行うタッチパネルディスプレイを有する端末装置としての電子早見本装置を備え、前記フレンド候補提示手段は、前記利用者検出手段により検出された利用者に対応して、前記記憶装置に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像を作成し、その候補者映像を前記対象となる利用者が使用している前記電子早見本装置に表示させるものである。このようにすれば、フレンド候補となる利用者を電子早見本装置の画面に視覚的に分かり易く提示することができる。
【0015】
また、好適には、前記通信カラオケシステムは、前記記憶装置に記憶された各利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報を閲覧するための端末装置としての携帯電話機を備え、前記フレンド候補提示手段は、前記利用者検出手段により検出された利用者に対応して、前記記憶装置に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像を作成し、その候補者映像を前記対象となる利用者に対応する前記携帯電話機に表示させるものである。このようにすれば、フレンド候補となる利用者を携帯電話機の画面に視覚的に分かり易く提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施例である通信カラオケシステムを説明する概略図である。
【図2】図1に示す通信カラオケシステムに備えられたカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】図1に示す通信カラオケシステムに備えられた電子早見本装置の外観を大まかに示す斜視図である。
【図4】図3に示す電子早見本装置の構成を説明するブロック線図である。
【図5】図1に示す通信カラオケシステムに備えられたサーバ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図6】図1に示す通信カラオケシステムに備えられた携帯電話機の構成を例示するブロック線図である。
【図7】図1に示す通信カラオケシステムにおける各種装置に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図8】図5に示すサーバ装置のCPUによるSNS管理制御の要部を説明するフローチャートである。
【図9】図4に示す電子早見本装置のCPUによるSNS情報表示/入力制御の要部を説明するフローチャートである。
【図10】図9に示すSNS情報表示/入力制御の一部であるマイフレンド処理の要部を説明するフローチャートである。
【図11】図4に示す電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタで示すフレンド候補提示画面の一例を示す図である。
【図12】図11に示すフレンド候補提示画面において候補者映像に対する入力操作が行われた場合に表示される、その候補者映像に対応する利用者の詳細情報を示す詳細情報提示画面の一例を示す図である。
【図13】図4に示す電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタに装飾映像を付加した候補者映像で示すフレンド候補提示画面の一例を示す図である。
【図14】図4に示す電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタに装飾映像を付加した候補者映像で示すフレンド候補提示画面の他の一例を示す図である。
【図15】図4に示す電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタで示すと共に歌唱中の利用者を識別可能に表示させるフレンド候補提示画面の一例を示す図である。
【図16】図6に示す携帯電話機のタッチパネルディスプレイに表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタで示すフレンド候補提示画面の一例を示す図である。
【図17】図4に示す電子早見本装置のCPUによるお隣フレンド候補提示制御の要部を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0018】
図1は、本発明の一実施例である通信カラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、本実施例の通信カラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)のカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16は、ルータ28を介して通信回線18に接続されており、同じくその通信回線18に接続されたカラオケサービス提供会社のサーバ装置(センタ装置)20との相互間でその通信回線18を介して情報の通信が可能とされている。この通信回線18は、例えば公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等のインターネットに接続されたものであるが、上記通信カラオケシステム10に関する情報通信のみに用いられる専用回線であってもよい。
【0019】
上記サーバ装置20は、カラオケ情報(楽曲データ)、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介して上記複数のカラオケ装置16に定期的にコンテンツの配信を行うと共に、それらカラオケ装置16からの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。また、上記通信カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台乃至数台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
【0020】
図2は、上記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-ray Tube)やTFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)等の映像表示装置30と、CRTコントローラやビデオボード(グラフィックスボード)等の映像出力制御部32と、映像情報デコーダ34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、上記電子早見本装置22やリモコン装置64等の入力装置からのリモコン信号(赤外線信号)を受信するためのリモコン受信部62とを、備えて構成されている。
【0021】
前記映像出力制御部32は、前記CPU50において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他、前記映像表示装置30による種々の映像表示を制御する表示制御装置である。また、前記映像情報デコーダ34は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ34により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記ビデオミキサ36は、前記CPU50において生成され且つ前記映像出力制御部32から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ34により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。
【0022】
前記シンセサイザ38は、前記ハードディスク56から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ38により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ44から出力される。
【0023】
前記操作パネル46は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置64が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置64から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU50へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。なお、本実施例においては、前記カラオケ装置16に備えられたリモコン装置64や対応付け処理の行われた電子早見本装置22等の入力装置もそのカラオケ装置16の一部を構成するものであるとして以下の説明を行う。
【0024】
前記CPU50は、前記RAM54の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を前記RAM54に設けられた予約曲テーブル158(図7を参照)に登録したり、その予約曲テーブル158の演奏順に従って前記ハードディスク56から前記RAM54に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54から前記シンセサイザ38へ演奏情報を送信したり、そのシンセサイザ38による演奏に関する演奏評価制御を行ったり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して前記映像出力制御部32へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して前記映像出力制御部32へ送ったり、前記映像情報デコーダ34を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記サーバ装置20との間の情報通信制御等の基本的な制御を実行する。
【0025】
前記モデム58は、前記カラオケ装置16を前記通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU50から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給する処理を行う。なお、前記店舗12に備えられた複数のカラオケ装置16のうち何れかのカラオケ装置16が前記ルータ28の機能を備えてマスターコマンダとして前記通信回線18に接続される態様も考えられ、その場合、前記モデム58はそのマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16には必要とされるが、そのマスターコマンダを介して前記サーバ装置20との間で情報の通信を行う他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
【0026】
前記LANポート60は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26を介して受信される前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けて前記RAM54に設けられた予約曲テーブル158に記憶したり、そのアクセスポイント26を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。ここで、前記電子早見本装置22において、好適には、操作主体である利用者を切り替えて上記選曲入力操作を行うことができるように構成されており、前記電子早見本装置22からの選曲入力に係る演奏曲の選曲番号が、選曲主体である利用者のユーザIDと関連付けられて上記予約曲テーブル158に記憶されるようになっている。また、図1に示すように、前記LAN24は前記ルータ28を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16と前記サーバ装置20との間の通信は、例えば前記LAN24及び通信回線18を介してそれら複数のカラオケ装置16とサーバ装置20とが接続されることにより実現される。
【0027】
前記ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数(例えば数万曲分)の楽曲データ(カラオケ情報)を記憶する楽曲データベースをはじめとする各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗12にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうち所定のカラオケ装置16例えば前記カラオケ装置16aは、前記モデム58を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新たな楽曲データ等が前記サーバ装置20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク56の楽曲データベース等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ装置20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、楽曲データベース等の内容が等価なものとされる。この楽曲データベースに記憶される楽曲データは、演奏音を生成するための演奏情報及び歌詞文字映像(歌詞テロップ)を生成するための歌詞情報から成るものであり、コンテンツIDである各演奏曲に固有の選曲番号により識別される。また、この楽曲データに含まれる演奏情報は、前記シンセサイザ38により所定の楽器の演奏音を出力させるための情報であり、上述のように、好適にはMIDIデータである。また、上記楽曲データには、その演奏曲の曲名、歌手名(アーティスト名)、発表年月日、ジャンル等の情報が関連づけられて記憶されている。
【0028】
図3は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図3に示すように、前記電子早見本装置22は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ68を備えている。また、前記カラオケ装置16との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル66を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル66に取り付けられた状態又はそのクレイドル66から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル66及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル66から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に無線接続されるようになっている。また、前記アクセスポイント26、LAN24、及び通信回線18を介して前記サーバ装置20と接続され、そのサーバ装置20との間で間接或いは直接に情報の送受信ができるように構成されている。
【0029】
図4は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図4に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ68に所定の映像を表示させる表示装置72と、その表示装置72による表示を制御する表示制御部74と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ68への接触により入力を行うタッチパネル76と、そのタッチパネル76による入力を制御する入力制御部78と、中央演算処理装置であるCPU80と、読出専用メモリであるROM82と、随時書込読出メモリであるRAM84と、フラッシュROM等の記憶部86と、インターフェイス88と、リモコン送信部90と、無線LAN通信部92と、上記クレイドル66と電気的な接続を可能とするためのコネクタ96aとを、備えて構成されている。上記クレイドル66には、斯かる電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ96bが設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル66に載置されて上記コネクタ96a及び96bが相互に接触させられることで、上記インターフェイス88を介して前記クレイドル66乃至はLAN24に接続されるようになっている。また、上記記憶部86には、演奏曲データベース100及びナビ映像データベース102(図7を参照)をはじめとする各種データベースが設けられている。
【0030】
上記CPU80は、上記RAM84の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM82に記憶された情報に基づいて情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、上記表示制御部74を介して前記タッチパネルディスプレイ68(表示装置72)に選曲入力等を行う際のタッチ操作案内映像であるナビ映像等を表示させたり、その映像に基づく前記タッチパネルディスプレイ68(タッチパネル76)への接触により上記入力制御部78を介して入力される入力信号を処理したり、その入力信号に基づき前記無線LAN通信部92等を介して前記カラオケ装置16へ選曲入力をはじめとする入力送信を行ったり、前記通信回線18を介して前記サーバ装置20との間で情報の送受信を行うといった基本的な制御に加え、前記サーバ装置20におけるSNSデータベース120(図5を参照)に記憶された情報を閲覧可能に表示させる所謂ブラウザ(browser)としての制御等、本実施例の通信カラオケシステム10に関する各種制御を実行する。
【0031】
前記演奏曲データベース100は、前記カラオケ装置16により出力可能な演奏曲の情報を記憶するものであり、具体的には、前記カラオケ装置16の楽曲データベースに記憶された多数の楽曲データそれぞれに対応して曲名、歌手名(アーティスト名)、ジャンル等の属性情報、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報、及び備考等を選曲番号毎に記憶するものである。また、前記ナビ映像データベース102は、前記表示制御部74を介して前記タッチパネルディスプレイ68(表示装置72)に選曲入力や後述するソーシャルネットワークサービス(Social Network Service)に関する操作のためのメニュー映像及び検索映像(ナビ映像)を表示させるための情報を記憶するものである。このソーシャルネットワークサービスとは、例えば、予め会員登録された会員相互間に限定して情報の閲覧等のサービスを提供する会員制のコミュニティ型のウェブサイト(WWWウェブサイト)をいう。なお、以下の説明において、ソーシャルネットワークサービスをSNSと略称する。
【0032】
図5は、前記サーバ装置20の構成を説明するブロック線図である。この図5に示すように、前記サーバ装置20は、中央演算処理装置であるCPU104によりRAM108の一時記憶機能を利用しつつROM106に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂ノイマン型コンピュータであり、前記カラオケ装置16からの配信要求に応じた楽曲データ等のコンテンツ配信制御をはじめとする基本的な制御に加えて、後述するSNS管理制御をはじめとする本実施例の通信カラオケシステム10に関する各種制御を実行する。また、ビデオボード(グラフィックスボード)112により制御されるCRTやTFT等の映像表示装置110と、インターフェイス116を介して接続されるキーボード等の入力装置114と、上記CPU104を前記通信回線18に接続するための装置であるモデム118とを、備えて構成されている。また、前記カラオケ装置16に配信するための多数の前記楽曲データを記憶する図示しない楽曲データベースの他、後述するSNSに関する情報を記憶するSNSデータベース120や前記カラオケ装置16の設置された店舗12毎の情報を記憶する店舗別データベース122等の各種データベースが設けられている。
【0033】
図6は、前記通信カラオケシステム10に係るSNSにおける情報を閲覧するための表示端末及びそのSNSに関する各種入力を行うための入力端末として機能する外部装置としての携帯電話機124の構成を例示する図である。この図6に示すように、上記携帯電話機124は、中央演算処理装置であるCPU126と、読出専用メモリであるROM128と、随時書込読出メモリであるRAM130と、フラッシュROM等の記憶部132と、アンテナ134と、送受信部136と、モデム部138と、音声コーディック部140と、アナログフロントエンド142と、スピーカ144と、マイクロフォン146と、表示装置及び入力装置として機能するタッチパネルディスプレイ148とを、備えて構成されている。また、上記タッチパネルディスプレイ148に所定の映像を表示させる表示装置150と、その表示装置150による表示を制御する表示制御部152と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ148への接触により入力を行うタッチパネル154と、そのタッチパネル154による入力を制御する入力制御部156とを、備えている。
【0034】
上記CPU126は、随時書込読出メモリであるRAM130の一時記憶機能を利用しつつ読出専用メモリであるROM128に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータであり、上記タッチパネルディスプレイ148に表示された複数の文字ボタン映像に対する入力に従って文字入力が実行されるように制御したり、そのタッチパネルディスプレイ148を介して入力された電話番号に従って通信或いは通話チャンネルを成立させると共に相互の通信或いは通話が可能となるように制御したり、そのタッチパネルディスプレイ148を介して入力されたURLに従って所定のウェブサイトにアクセスしたり、メールの作成及び送受信を制御する等の基本的な制御を実行する。また、上記携帯電話機124は、所謂WWWウェブサイトの情報を表示させると共にそのウェブサイトに従って各種入力等を行うことができるブラウザ(WWWブラウザ)に相当するアプリケーションソフトを機能的に備えたものであり、前記サーバ装置20のSNSデータベース120に記憶された内容に対応するSNSに係るウェブサイトの情報等が閲覧可能に構成されている。
【0035】
また、前記携帯電話機124の通話状態においては、前記アンテナ134を介して送受信部136に受けた通話信号等がモデム部138を介して音声コーディック部140においてデジタルコード信号から音声信号に変換され、アナログフロントエンド142によりスピーカ144が駆動されて音声が出力される。同時に、前記マイクロフォン146により音声から変換された音声信号が前記アナログフロントエンド142を介して前記音声コーディック部140に送られてそこでディジタル信号に変換され、前記モデム部138、送受信部136、及びアンテナ134を介して送信される。また、通信状態において、前記CPU126は、前記タッチパネルディスプレイ148を介して入力された信号を通信先へ送信すると同時に、通信先から受信された信号をタッチパネルディスプレイ148に表示させる制御を行う。また、他の通信端末からの着信があったと判定される場合には、前記記憶部132に予め記憶された着信メロディ情報を読み出し、その着信メロディ情報に基づいて図示しない音源部により所定のメロディ(呼出音)を発生させて前記スピーカ144から出力させたり、呼出音非出力モードにおいては図示しないバイブレータを駆動させて振動を発生させたりする。
【0036】
図7は、前記通信カラオケシステム10に備えられた制御機能、すなわち前記カラオケ装置16のCPU50、前記サーバ装置20のCPU104、及び電子早見本装置22のCPU80に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図7に示すSNS登録制御手段160及び利用者検出手段170は、前記サーバ装置20のCPU104に機能的に備えられたものであり、SNSログイン認証手段162、SNS情報表示制御手段164、及びSNS情報送信制御手段166は、前記電子早見本装置22のCPU80に機能的に備えられたものであり、ライブ演奏者判定手段168は、前記カラオケ装置16のCPU50に機能的に備えられたものである。ここで、上記SNSログイン認証手段162、SNS情報表示制御手段164、及びSNS情報送信制御手段166は、前記携帯電話機124のCPU126に機能的に備えられたものであってもよく、その携帯電話機124を端末装置とする実施態様も考えられるが、以下の説明では主に前記電子早見本装置22を端末装置とする実施態様について説明する。以下、図7に示す制御機能の詳細について分説する。
【0037】
上記SNS登録制御手段160は、前記通信カラオケシステム10におけるSNSに関する情報登録制御を行う。具体的には、前記電子早見本装置22、或いは携帯電話機124等の外部装置による入力操作に応じて、前記SNSデータベース120に新規ユーザ(利用者)の登録を行ったり、そのSNSデータベース120に記憶された登録内容を変更(更新)したり、そのSNSデータベース120に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録したりというように、前記通信カラオケシステム10におけるSNSの統括的な管理制御を行う。
【0038】
前記SNSデータベース120は、前記通信カラオケシステム10を利用する各利用者毎の、前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報を、その利用者の識別情報(ユーザID)と関連付けて記憶する記憶装置である。このSNSデータベース120には、各利用者毎に、その利用者の名前(ニックネーム)、生年月日、年齢、性別、メールアドレス、地域、血液型、星座、パスワードを忘れたときのための質問及び解答、アバタ(ネット上において利用者を象徴する人型映像)に関する情報、及びSNSへのログイン認証に用いられるパスワード等の属性情報がその利用者のユーザIDと関連付けられて記憶される。また、各利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報として、例えば、来店履歴、選曲履歴、十八番曲、演奏予約、演奏評価、共演募集、入曲リクエスト、及びフレンドに関する情報等が各利用者毎にその利用者のユーザIDと関連付けられて記憶されるようになっている。
【0039】
前記SNSデータベース120に記憶される来店履歴は、各利用者が過去に利用したカラオケ装置16に対応する店舗12(そのカラオケ装置16が設置された店舗12)に関する情報である。また、選曲履歴は、各利用者が過去に前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏において選曲した演奏曲(カラオケ装置16において過去に選曲された演奏曲)に関する情報である。また、十八番曲は、各利用者が前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏において十八番曲として登録した演奏曲(簡易な操作により選曲入力を行い得るように設定された演奏曲)に関する情報である。また、演奏予約は、各利用者が前記カラオケ装置16により近い将来に演奏する曲として登録した選曲予約(電子早見本装置22等により簡単な操作で選曲入力を行い得るように設定された演奏曲)としての演奏曲に関する情報である。また、演奏評価は、各利用者が前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏において過去に行った演奏評価の評価結果に関する情報である。また、共演募集は、各利用者が前記カラオケシステム10を利用する他の利用者に対して所定の演奏曲に対応する共演動画(コラボ動画)に係るカラオケ演奏への参加を呼びかける情報である。この共演動画とは、複数(好適には1組)の利用者が前記カラオケ装置16において共通の演奏曲に係るカラオケ演奏を行うと共に、そのカラオケ演奏を行う様子を撮影し、撮影された映像情報を組み合わせて共演映像情報を編集し、前記カラオケ装置のみならずパーソナルコンピュータ等の通信端末装置により閲覧可能とするものである。また、入曲リクエストは、各利用者が前記カラオケ装置16への新規登録曲(新曲)としてリクエストした(入曲されることを支持する投票を行った)演奏曲に関する情報である。また、前記SNSデータベース120に記憶されるフレンドに関する情報は、各利用者がフレンドとして登録した他の利用者のユーザID乃至それらの利用者に関する名前(ニックネーム)等の各種情報である。
【0040】
前記店舗別データベース122は、前記通信カラオケシステム10を構成するカラオケ装置16の設置された複数の店舗12毎に、それら店舗12に関する情報を、その店舗の識別情報(店舗ID)と関連づけて記憶する記憶装置である。この店舗別データベース122には、各店舗12に関する情報として、例えば、その店舗12の店名、住所、電話番号、その店舗12内における複数の個室14のそれぞれの間取りやフロア(1階、2階・・・等)に関する情報、その店舗12の立地する地点(場所)の地図情報(地理的な位置情報)、営業時間に関する情報、最寄りの公共交通機関に関する情報、設備等に関する情報、紹介テキスト、期間サービス等に関する情報、設置されているカラオケ装置16の機種等に関する情報、及び前記電子早見本装置22の有無に関する情報等が、その店舗12の店舗IDと関連づけられて、前記電子早見本装置22や携帯電話機124等に機能的に備えられたブラウザ等による閲覧可能に記憶されている。
【0041】
ここで、前記SNS登録制御手段160は、好適には、各利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報の閲覧レベルを設定し得るものである。この閲覧レベルは、その利用者に対応して前記SNSデータベース120に記憶された前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報の、他の利用者に対する閲覧に関するものであり、例えば、第1レベル「誰であっても閲覧可能」、第2レベル「フレンドのフレンドまで閲覧可能」、第3レベル「フレンドは閲覧可能」、第4レベル「誰であっても閲覧不可能」というように、段階的に閲覧レベルを設定し得るものである。この閲覧レベルの設定は、上記十八番曲、演奏評価、選曲履歴等といった項目それぞれについて個別に設定できるようにしてもよいし、それらを一括して設定するものであってもよい。また、フレンドであるとそうでないとを問わず「公開」又は「非公開」というような簡単なものであってもよい。以下の説明においては、各項目について一括して「公開」又は「非公開」の2段階で閲覧レベルを設定する態様について説明する。
【0042】
また、前記SNS登録制御手段160は、前記電子早見本装置22のみならず、前記通信回線18に接続された前記携帯電話機124等の外部装置の入力操作に応じて、前記SNSデータベース120への新規ユーザの登録や登録情報の更新等の各種制御を行うものである。すなわち、前記通信カラオケシステム10における本実施例のSNSは、その通信カラオケシステム10を主体とするものであるが、その通信カラオケシステム10に直接は関与しない外部の通信システムを介しても新規登録、アクセス、情報の更新、店舗情報の閲覧、及び以下に詳述するフレンド登録等が可能とされている。上記外部装置としては、図6を用いて前述した携帯電話機124の他に、例えばCPU、ROM、RAM等、図3に示すサーバ装置20と同様の構成(各種データベースを覗く)を備えたパーソナルコンピュータや、ブラウザ機能を備えたコンシューマゲーム機等が考えられる。
【0043】
また、前記SNS登録制御手段160は、前記SNSデータベース120に記憶(登録)された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録するフレンド登録制御を行う。例えば、前記電子早見本装置22や携帯電話機124等による入力操作に応じて、前記SNSデータベース120に記憶された対象となる利用者と、その対象となる利用者がフレンド登録を希望した他の利用者とを相互にフレンドとして関連付けて登録(記憶)する。このフレンド登録に関する情報は、各利用者に関連する情報として前記SNSデータベース120に記憶されるものであってもよいし、例えばフレンド登録された利用者それぞれのユーザIDを別途登録するというように前記SNSデータベース120とは別のデータベースに記憶されるものであってもよい。また、好適には、フレンド登録の申し込みがあった場合に、一律にフレンド登録を行うのではなく、申し込まれた利用者の許可を待ってその申し込みに係るフレンド登録を行う。
【0044】
前記SNSログイン認証手段162は、前記タッチパネルディスプレイ68により入力される識別情報(ユーザID)に応じて前記通信カラオケシステム10におけるSNSの利用者を認証し、その認証が正常に行われた場合にはその識別情報をもってその利用者のSNSへのログインを許可する。具体的には、前記タッチパネルディスプレイ68により識別情報及びパスワードが入力された場合、その識別情報に関連付けられて前記SNSデータベース120に記憶されたパスワードが入力されたものと一致するか否かを前記サーバ装置20に照会し、一致する場合には正常な認証を行う一方、一致しない場合にはエラーとする。なお、前記SNSログイン認証手段162は、前記タッチパネルディスプレイ68により識別情報及びパスワードを前記サーバ装置20へ送信するものであってもよく、実質的な認証はそのサーバ装置20側で行うものであっても構わない。
【0045】
前記SNS情報表示制御手段164は、前記SNSデータベース120に記憶されたカラオケ演奏に関する情報のうち、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者に対応するカラオケ演奏に関する情報を前記タッチパネルディスプレイ68に閲覧可能に表示させる。好適には、斯かる情報を前記演奏曲データベース100及びナビ映像データベース102に記憶された情報に基づいて前記タッチパネルディスプレイ68にタッチ入力可能に表示させる。具体的には、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者に対応する十八番曲に含まれる演奏曲を前記タッチパネルディスプレイ68に選曲入力可能に表示させる。また、その利用者に対応する選曲履歴に含まれる演奏曲を前記タッチパネルディスプレイ68に選曲入力可能に表示させる。また、後述する利用者検出手段170により検出されたフレンド候補である利用者に関する情報を前記タッチパネルディスプレイ68に選択(フレンド登録のための入力)可能に表示させる。
【0046】
前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記SNSデータベース120に記憶されたカラオケ演奏に関する情報のうち、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のフレンドとして登録されている利用者に対応するカラオケ演奏に関する情報を前記タッチパネルディスプレイ68に閲覧可能に表示させる。このフレンドとは、本実施例のSNSにおいて、フレンドではない不特定多数の利用者とは一線を画す関係であることを示す身分であり、例えば、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者は、その利用者のフレンドとして登録されている利用者に対応するカラオケ演奏に関する情報は閲覧できるが、フレンドとして登録されていない利用者に対応するカラオケ演奏に関する情報は閲覧できない。また、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のフレンドとして登録されている利用者に対応するカラオケ演奏に関する情報を、そのフレンドの閲覧レベルに応じて前記タッチパネルディスプレイ68に閲覧可能に表示させる。例えば、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のフレンドとして登録されている利用者に関する情報であっても、その情報の閲覧レベルが「非公開」とされている場合にはその情報を閲覧が制限乃至は禁止される。
【0047】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記SNSデータベース120に記憶されたカラオケ演奏に関する情報のうち、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のフレンドとして登録されている利用者に対応するカラオケ演奏に関する情報を前記タッチパネルディスプレイ68にタッチ入力可能に表示させる。具体的には、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のフレンドとして登録されている利用者に対応する十八番曲に含まれる演奏曲を前記タッチパネルディスプレイ68に選曲入力可能に表示させる。また、その利用者に対応する選曲履歴に含まれる演奏曲を前記タッチパネルディスプレイ68に選曲入力可能に表示させる。このようにして表示された演奏曲がタッチ入力されることにより、前記アクセスポイント26及びLAN24等を介してその演奏曲の選曲番号が前記カラオケ装置16へ送信され、演奏待ち曲として前記RAM54の予約曲テーブル158に記憶される。
【0048】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のフレンドとして登録されている利用者の、更にフレンドとして登録されている利用者がログインしている場合に、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者の新たなフレンド候補として前記タッチパネルディスプレイ68に登録入力可能に表示させることも可能である。すなわち、自分のフレンドとして登録されている利用者のフレンド(フレンドのフレンド)として登録されている利用者を、自分のフレンド候補としてタッチ入力可能に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。この表示に基づいて何れかの利用者を選択するタッチ入力操作が行われることにより、以下に詳述するSNS情報送信制御手段166によりその選択された利用者を前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のフレンドとして登録するための前記サーバ装置20への送信処理が行われる。また、フレンドのフレンドの情報公開レベルに応じてマイルームを閲覧可能としてもよい。
【0049】
前記SNS情報送信制御手段166は、前記電子早見本装置22等による入力操作に応じて、前記通信回線18を介して前記サーバ装置20へ前記通信カラオケシステム10におけるSNSに関する種々の情報送信を行う送信制御を行う。具体的には、前記電子早見本装置22等による入力操作に応じて、前記SNSデータベース120に新規ユーザ(利用者)の登録を行うための情報送信、そのSNSデータベース120に記憶された登録内容を変更(更新)するための情報送信、そのSNSデータベース120に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録するための情報送信等を行う。
【0050】
また、前記SNS情報送信制御手段166は、好適には、同一の前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏に関して、前記SNSログイン認証手段162により共通の時間帯内に認証された複数の利用者に対応する選曲履歴をグループ履歴として前記サーバ装置20へ送信する。好適には、前記SNSログイン認証手段162により認証された所定の利用者に関して、その利用者が認証されてから(ログインしてから)その認証が解除されるまで(ログアウトするまで)の時間帯内に同一の電子早見本装置22において認証された複数の利用者に対応する選曲履歴を前記グループ履歴として前記サーバ装置20へ送信する。このグループ履歴は、例えば、選曲された演奏曲の選曲番号を列挙したものである。そのようにして送信されたグループ履歴は、前記サーバ装置20のSNSデータベース120に、そのグループ履歴に対応する複数の利用者のうち少なくとも1人の識別情報と関連付けて記憶される。
【0051】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、前記SNSデータベース120に記憶されたグループ履歴のうち、前記SNSログイン認証手段162により認証された利用者のユーザIDと関連付けられて記憶されたグループ履歴に含まれる複数の演奏曲を、前記タッチパネルディスプレイ68に選曲入力可能に表示させる。このようにして表示された演奏曲がタッチ入力されることにより、前記アクセスポイント26及びLAN24等を介してその演奏曲の選曲番号が前記カラオケ装置16へ送信され、演奏待ち曲として前記RAM54の予約曲テーブル158に記憶される。
【0052】
図8は、前記サーバ装置20のCPU104によるSNS管理制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0053】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SS1において、SNSへの新規登録であるか否かが判断される。このSS1の判断が否定される場合には、SS9以下の処理が実行されるが、SS1の判断が肯定される場合には、SS2において、登録に係る利用者の名前乃至はニックネームの入力が受け付けられる。次に、SS3において、登録に係る利用者のパスワードが受け付けられる。次に、SS4において、登録に係る利用者のメールアドレスが受け付けられる。次に、SS5において、登録に係る利用者の十八番曲等の情報が受け付けられる。次に、SS6において、登録に係る利用者に対応する情報の閲覧レベル設定が受け付けられる。次に、SS7において、登録決定であるか否かが判断される。このSS7の判断が否定される場合には、SS2以下の処理が再び実行されるが、SS7の判断が肯定される場合には、SS8において、SS2乃至SS6にて入力された情報が登録に係る利用者のユーザIDと関連付けられて前記SNSデータベース120に新規に登録された後、本ルーチンが終了させられる。
【0054】
SS9においては、前記SNSデータベース120の登録変更であるか否かが判断される。このSS9の判断が否定される場合には、SS13以下の処理が実行されるが、SS9の判断が肯定される場合には、SS10において、前記SNSデータベース120の登録変更入力が受け付けられる。次に、SS11において、変更決定であるか否かが判断される。このSS11の判断が否定される場合には、SS10以下の処理が再び実行されるが、SS11の判断が肯定される場合には、SS12において、SS10にて入力された情報に基づいて前記SNSデータベース120の登録内容が変更(更新)された後、本ルーチンが終了させられる。
【0055】
SS13においては、前記SNSデータベース120に記憶された利用者相互間のフレンド登録であるか否かが判断される。このSS13の判断が否定される場合には、SS18以下の処理が実行されるが、SS13の判断が肯定される場合には、SS14において、前記SNSデータベース120に記憶された複数の利用者のうちから、フレンド登録の候補となる複数の利用者が抽出(検出)される。次に、SS15において、SS14にて抽出されたフレンド候補等を対象として、前記SNSデータベース120に記憶された利用者相互間のフレンド登録が受け付けられる。次に、SS16において、登録決定であるか否かが判断される。このSS16の判断が否定される場合には、SS15以下の処理が再び実行されるが、SS16の判断が肯定される場合には、SS17において、SS15にて入力された情報に基づいて前記SNSデータベース120に記憶された利用者相互間のフレンド登録が行われた後、本ルーチンが終了させられる。
【0056】
SS18においては、前記SNSデータベース120に記憶された利用者相互間のフレンド登録解除であるか否かが判断される。このSS18の判断が否定される場合には、SS22において、その他の処理が実行された後、本ルーチンが終了させられるが、SS18の判断が肯定される場合には、SS19において、前記SNSデータベース120に記憶された利用者相互間のフレンド登録解除が受け付けられる。次に、SS20において、解除決定であるか否かが判断される。このSS20の判断が否定される場合には、SS19以下の処理が再び実行されるが、SS20の判断が肯定される場合には、SS21において、SS19にて入力された情報に基づいて前記SNSデータベース120に記憶された利用者相互間のフレンド登録解除が行われた後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SS1乃至SS22が前記SNS登録制御手段160の動作に対応する。
【0057】
図9は、前記電子早見本装置22のCPU80によるSNS情報表示/入力制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0058】
先ず、S1において、前記タッチパネルディスプレイ68を介してログイン入力操作が行われたか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S1の判断が肯定される場合には、S2において、入力された識別情報とパスワードに基づいて前記SNSデータベース120の登録内容の照会が行われ、ログインに係る利用者の認証が行われる。次に、S3において、正常にログイン認証が行われたか否かが判断される。このS3の判断が否定される場合には、S4において、前記タッチパネルディスプレイ68に図示しないエラー画面が表示された後、本ルーチンが終了させられるが、S3の判断が肯定される場合には、S5において、利用者のSNSへのログインが行われてSNS制御が開始され、マイルームトップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、S6において、マイ十八番処理開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたマイルームトップ画面においてマイ十八番処理を開始するための操作が行われたか否かが判断される。このS6の判断が否定される場合には、S10以下の処理が実行されるが、S6の判断が肯定される場合には、S7において、マイ十八番トップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示されて、そのマイ十八番トップ画面に従ってマイ十八番処理が行われた後、S8において、ログアウト操作が行われたか否かが判断される。このS8の判断が否定される場合には、S6以下の処理が再び実行されるが、S8の判断が肯定される場合には、S9において、ログアウト処理が行われてその利用者に対応するSNS制御が終了させられた後、本ルーチンが終了させられる。
【0059】
S10においては、マイ履歴処理開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたマイルームトップ画面においてマイ履歴処理を開始するための操作が行われたか否かが判断される。このS10の判断が否定される場合には、S12以下の処理が実行されるが、S10の判断が肯定される場合には、S11において、マイ履歴トップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示されて、そのマイ履歴トップ画面に従ってマイ履歴処理が行われた後、S8以下の処理が再び実行される。S12においては、マイフレンド処理開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたマイルームトップ画面においてマイフレンド処理を開始するための操作が行われたか否かが判断される。このS12の判断が否定される場合には、S13以下の処理が実行されるが、S12の判断が肯定される場合には、図10に示すマイフレンド制御(SA)が実行された後、S8以下の処理が再び実行される。S13においては、グループ履歴処理開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたマイルームトップ画面においてグループ履歴処理を開始するための操作が行われたか否かが判断される。このS13の判断が肯定される場合には、S14において、グループ履歴トップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示されて、そのグループ履歴トップ画面に従ってグループ履歴処理が行われた後、S8以下の処理が再び実行されるが、S13の判断が否定される場合には、S15において、その他の処理が実行された後、S8以下の処理が実行される。以上の制御において、S1乃至S4が前記SNSログイン認証手段162の動作に対応する。
【0060】
図10は、前述した図9のSNS情報表示/入力制御の一部であるSAに対応するマイフレンド処理の要部を説明するフローチャートである。この制御では、先ず、SA1において、マイフレンドトップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SA2において、新規フレンド登録開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたマイフレンドトップ画面においてフレンド登録を開始するための操作が行われたか否かが判断される。このSA2の判断が否定される場合には、SA8以下の処理が実行されるが、SA2の判断が肯定される場合には、SA3において、フレンド登録画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SA4において、新規フレンドの登録操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたフレンド登録画面において何れかの利用者をフレンドとして登録するための操作が行われたか否かが判断される。このSA4の判断が否定される場合には、SA6以下の処理が実行されるが、SA4の判断が肯定される場合には、SA5において、選択された利用者をフレンドとして登録するための情報が前記サーバ装置20へ送信された後、SA6において、マイフレンドトップ画面へ戻るための操作が行われたか否かが判断される。このSA6の判断が肯定される場合には、SA1以下の処理が再び実行されるが、SA6の判断が否定される場合には、SA7において、マイルームトップ画面へ戻るための操作が行われたか否かが判断される。このSA7の判断が否定される場合には、SA6以下の処理が再び実行されるが、SA7の判断が肯定される場合には、マイルームトップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、図9に示すSNS情報表示/入力制御に復帰させられる。
【0061】
SA8においては、フレンド選択操作が行われたか否か、前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたマイフレンドトップ画面における何れかのフレンドに係る情報を閲覧するための操作が行われたか否かが判断される。このSA8の判断が否定される場合には、SA2以下の処理が再び実行されるが、SA8の判断が肯定される場合には、SA9において、選択されたフレンドの公開レベルは非公開であるか否かが判断される。このSA9の判断が肯定される場合には、SA10において、非公開レベルのフレンド閲覧画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SA6以下の処理が実行されるが、SA9の判断が否定される場合には、SA11において、公開レベルのフレンド閲覧画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SA12において、フレンドの十八番処理開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたフレンド閲覧画面における十八番曲を閲覧するための操作が行われたか否かが判断される。このSA12の判断が否定される場合には、SA16以下の処理が実行されるが、SA12の判断が肯定される場合には、SA13において、フレンド十八番トップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SA14において、選曲入力が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたフレンド十八番トップ画面における何れかの演奏曲を選曲するための操作が行われたか否かが判断される。このSA14の判断が否定される場合には、SA6以下の処理が実行されるが、SA14の判断が肯定される場合には、SA15において、選択された演奏曲の選曲番号が選曲主体である利用者のユーザIDと関連付けられて前記カラオケ装置16へ予約曲として送信された後、SA6以下の処理が実行される。
【0062】
SA16においては、フレンドの履歴処理開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたフレンド閲覧画面における選曲履歴を閲覧するための操作が行われたか否かが判断される。このSA16の判断が否定される場合には、SA18以下の処理が実行されるが、SA16の判断が肯定される場合には、SA17において、フレンド履歴トップ画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SA14以下の処理が実行される。SA18においては、フレンドのフレンド登録処理開始操作が行われたか否か、すなわち前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたフレンド閲覧画面におけるフレンドのフレンドを対象となる利用者のフレンド候補として提示するための操作が行われたか否かが判断される。このSA18の判断が肯定される場合には、SA19において、フレンドのフレンド登録画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SA4以下の処理が実行されるが、SA18の判断が否定される場合には、SA20において、その他の処理が実行された後、SA6以下の処理が実行される。
【0063】
図7に戻って、前記ライブ演奏者判定手段168は、前記カラオケ装置16において現時点でカラオケ演奏に係る歌唱を行っている利用者(ユーザ)を判定する。換言すれば、その時点において前記マイクロフォン40を介して前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者を判定する。例えば、前記予約曲テーブル158に記憶された予約曲(演奏待ち曲)に対応する選曲番号及び選曲主体である利用者のユーザIDに基づいて斯かる判定を行う。すなわち、その時点(現時点)において前記シンセサイザ38等を介して出力されている演奏曲の選曲主体である利用者を、その演奏曲に係る歌唱を行っている利用者すなわち前記マイクロフォン40を介して前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者として判定する。この判定は、好適には、前記予約曲テーブル158に記憶された最上位(通常は最も古く選曲された予約曲)の演奏曲の演奏順となり、新たな演奏曲の出力が開始される毎に実行される。このライブ演奏者判定手段168による判定結果は、前記カラオケ装置16の入力装置として対応付けられた前記電子早見本装置22へ前記LAN24等を介して送信される。
【0064】
前記利用者検出手段170は、対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内において前記通信カラオケシステム10に属するカラオケ装置16を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を検出する。好適には、前記店舗別データベース122に記憶された各店舗12毎の情報に基づいて斯かる検出を行う。例えば、対象となる利用者が演奏を行っているカラオケ装置16が設置された店舗12が所在する地点を、前記店舗別データベース122に記憶された住所、電話番号、或いは地図情報等から判定した後、その地点を中心とする予め定められた地理的範囲内に所在するカラオケ装置16を検出する。好適には、対象となる利用者が演奏を行っているカラオケ装置16が設置された店舗12内に所在する他のカラオケ装置16を検出する。また、好適には、対象となる利用者が演奏を行っているカラオケ装置16が設置された店舗12内に所在する他のカラオケ装置16であって、同じフロアに所在するカラオケ装置16を検出する。また、好適には、対象となる利用者が演奏を行っているカラオケ装置16が設置された店舗12を中心とする所定の距離範囲内(例えば、半径3km以内)に所在する他のカラオケ装置16を検出する。また、好適には、対象となる利用者が演奏を行っているカラオケ装置16が設置された店舗12と最寄りの公共交通機関を同じくする他の店舗12に設置された他のカラオケ装置16を検出する。そして、そのようにして検出された他のカラオケ装置16において前記通信カラオケシステム10におけるSNSへのログインを行っている利用者を前記SNSデータベース120から抽出し、抽出された利用者のうち上記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を検出する。
【0065】
前記SNS情報表示制御手段164は、上記対象となる利用者に対応する前記SNS登録制御手段160によるフレンド登録の候補として、前記利用者検出手段170により検出された利用者を提示する。すなわち、対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内において前記通信カラオケシステム10に属するカラオケ装置16を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を上記対象となる利用者に対してフレンド登録の候補として提示する。すなわち、前記SNS情報表示制御手段164は、上記対象となる利用者に対応する前記SNS登録制御手段160によるフレンド登録の候補として、前記利用者検出手段170により検出された利用者を提示するフレンド候補提示手段として機能する。
【0066】
前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された利用者に対応して、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像を作成し、その候補者映像を前記対象となる利用者に対応して表示させる。図11は、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタで示すフレンド候補提示画面の一例を示す図である。この図11に示すように、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された利用者を象徴する人型映像すなわちアバタ(avatar)を含む候補者映像172a、172b、172c、・・・、172h(以下、特に区別しない場合には単に候補者映像172という)を作成して前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。このアバタとは一般に、インターネット上において利用者の分身的な意味合いで表示されるキャラクタであり、その髪型、服装、表情等を変化させることにより各利用者の個性を表すと共に、利用者の特徴を視覚的に相手に伝えるコミュニケーションの補助ツールとして用いられるものである。前述のように、前記SNSデータベース120には、各利用者に対応するアバタに関する情報として、そのアバタの髪型、服装、表情等を定める情報が記憶されており、前記SNS情報表示制御手段164は、前記利用者検出手段170により検出された各利用者に対応して記憶されたアバタに関する情報を読み出し、その情報に基づくアバタを含む候補者映像172を作成して前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
【0067】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記候補者映像172に対する入力操作に応じてその候補者映像172に対応する利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報を表示させる。図12は、図11に示すフレンド候補提示画面において候補者映像172cに対する入力操作が行われた場合に表示される、その候補者映像172cに対応する利用者の詳細情報を示す詳細情報提示画面の一例を示す図である。この図12に示すように、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された候補者映像172に対する接触入力(タッチ入力)操作、すなわち前記表示装置72に表示された候補者映像172に対応する部分への前記タッチパネル76による入力操作に応じて、その候補者映像172に対応する利用者の名前(ニックネーム)、歌唱履歴(選曲履歴)、十八番曲、及び現時点においてその利用者が所在する場所(図12に示す例では個室14の識別情報)を示す情報等を表示させるテキストボックス174を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
【0068】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、図12に示すように、フレンド登録の候補となる利用者の詳細情報と併せて、その利用者に対してフレンド登録の申し込みを行うためのフレンド申込ボタン176、その利用者に対してショートメッセージの送信を行うためのメッセージ送信ボタン178、及び別の利用者をフレンド登録の候補として提示するためのフレンド候補変更ボタン180等の各種操作ボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。上記フレンド申込ボタン176に対する接触入力(タッチ入力)操作、すなわち前記表示装置72に表示されたフレンド申込ボタン176に対応する部分への前記タッチパネル76による入力操作が行われた場合には、上記詳細情報に対応する利用者(図12に示す例では候補者映像172cに対応する利用者)に対してフレンド登録の申し込みが行われる。すなわち、その利用者に対するフレンド登録の申し込みに係る情報が前記通信回線18等を介して前記サーバ装置20へ送信される。また、上記メッセージ送信ボタン178に対する接触入力操作が行われた場合には、上記詳細情報に対応する利用者に対してショートメッセージを送信するための編集画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。また、上記フレンド候補変更ボタン180に対する接触入力操作が行われた場合には、他の利用者をフレンド候補として提示するために、図11に示すようなフレンド候補提示画面が再び前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。
【0069】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された利用者を象徴する人型映像に、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報を反映する装飾映像を付加した候補者映像を表示させる。この装飾映像は、好適には、前記SNSデータベース120に記憶された、その利用者が過去に前記カラオケ装置16を用いて行ったカラオケ演奏の演奏履歴(選曲履歴)を反映するものである。更に好適には、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏の演奏履歴や十八番曲に係るジャンルの傾向を反映するものである。例えば、その演奏履歴(選曲履歴)に含まれる演奏曲それぞれの属性情報であるジャンルに関して、各ジャンルに対応する演奏曲の数を視覚的に示す映像である。
【0070】
図13は、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタに装飾映像を付加した候補者映像で示すフレンド候補提示画面の一例を示す図である。この図13に示すように、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された利用者を象徴する人型映像すなわちアバタに、装飾映像としてのゲージ(gauge)を付加した候補者映像182a、182b、182c、・・・、182h(以下、特に区別しない場合には単に候補者映像182という)を作成して前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。このゲージとは、各利用者の演奏履歴(選曲履歴)に含まれる演奏曲それぞれの属性情報であるジャンルに関して、各ジャンルに対応する演奏曲の数を色分けして示す映像であり、例えば、ジャンル「ロック」に対応して「黒」、ジャンル「ポップス」に対応して「赤」、ジャンル「アニメ」に対応して「黄緑」、ジャンル「演歌」に対応して「白」、ジャンル「洋楽」に対応して「青」というように、各ジャンルに対応する色が予め定められている。上記候補者映像182に含まれるゲージにおいては、各利用者の演奏履歴に含まれる演奏曲の総数を全体として、それらの演奏曲のうち各ジャンルに属する演奏曲の数の割合に応じて幅方向(横方向)に色分けがなされる。例えば、演奏履歴に含まれる演奏曲に関して、ジャンル「ロック」に属する曲の割合が全体の5割、ジャンル「ポップス」に属する曲の割合が全体の3割、ジャンル「洋楽」に属する曲の割合が全体の2割である利用者に対応するゲージとして、幅方向に「黒」が全体の5割、「赤」が全体の3割、「青」が全体の2割となるように色分けされたゲージがその利用者のアバタの頭上に付加的に表示される。このゲージを確認することにより、その利用者が過去に前記カラオケ装置16により演奏した演奏曲の傾向を視覚的にわかりやすく確認することができる。
【0071】
図14は、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタに装飾映像を付加した候補者映像で示すフレンド候補提示画面の他の一例を示す図である。この図14に示すように、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された利用者を象徴する人型映像すなわちアバタに、装飾映像としてのアイテム(item)を付加した候補者映像184a、184b、184c、・・・、184h(以下、特に区別しない場合には単に候補者映像184という)を作成して前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。このアイテムとは、各利用者の演奏履歴(選曲履歴)に含まれる演奏曲それぞれの属性情報であるジャンルに関して、属する演奏曲の数が最も多いジャンルを象徴する楽器等を模した映像であり、例えば、ジャンル「ロック」に対応して「エレキギター」、ジャンル「ポップス」に対応して「アコースティックギター」、ジャンル「アニメ」に対応して「携帯電話機」、ジャンル「演歌」に対応して「下駄」、ジャンル「洋楽」に対応して「トランペット」というように、各ジャンルに対応するアイテムが予め定められている。また、ジャンル「演歌」に対応して「雪が舞い降りるエフェクト」というように、アイテムは必ずしも楽器を模したものでなくともよい。上記候補者映像184においては、各利用者の演奏履歴に含まれる演奏曲それぞれが属するジャンルのうち、属する演奏曲の数が最も多いジャンルに対応するアイテムが付加される。例えば、演奏履歴に含まれる演奏曲に関して、ジャンル「ロック」に属する曲の割合が全体の5割、ジャンル「ポップス」に属する曲の割合が全体の3割、ジャンル「洋楽」に属する曲の割合が全体の2割である利用者に対応するアイテムとして、属する演奏曲の数が最も多いジャンル「ロック」に対応するアイテム「エレキギター」がその利用者のアバタに付加的に表示される。このアイテムを確認することにより、その利用者が過去に前記カラオケ装置16により演奏した演奏曲の傾向を視覚的にわかりやすく確認することができる。
【0072】
また、前記利用者検出手段170は、好適には、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない前記他の利用者であって、前記ライブ演奏者判定手段168により判定されるその時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者を検出するものであり、前記SNS情報表示制御手段164は、前記利用者検出手段170により検出された複数の利用者のうち、その時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者を識別可能に提示する。図15は、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタで示すと共に歌唱中の利用者を識別可能に表示させるフレンド候補提示画面の一例を示す図である。この図15に示すように、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された複数の利用者のうち、その時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者に対応するアバタにマイクロフォンを模した映像及び音符マークが飛び交う映像を付加した候補者映像172を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。図15に示す例では、前記候補者映像172a、172hがその時点において101号室、103号室それぞれにおいて前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者に対応する。なお、102号室に所在する利用者に対応する候補者映像172d、172eのアバタは何れもマイクロフォンを模した映像等を備えていないが、これは102号室においてその時点においてカラオケ演奏(カラオケ装置16による演奏出力)が行われていないことを意味する。また、アバタにマイクロフォンを模した映像等を付加する実施態様のみならず、その時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者に対応するアバタをスポットライトで照らす効果を与えたり、その利用者に対応するアバタの頭上にミラーボールを回す等の効果により歌唱中である利用者を示すものであってもよい。
【0073】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された利用者に対応して、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像172等を作成し、その候補者映像172等を前記対象となる利用者が使用している前記電子早見本装置22に表示させる。前述のように、前記電子早見本装置22は、好適には、操作主体である利用者を切り替えて選曲入力等の操作を行うことができるように構成されており、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記対象となる利用者が操作主体である状態の前記電子早見本装置22において、その対象となる利用者に対応するフレンド登録の候補として上記候補者映像172等を表示させる。
【0074】
また、前記SNS情報表示制御手段164が前記携帯電話機124のCPU126に機能的に備えられた実施態様において、そのSNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された利用者に対応して、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像172等を作成し、その候補者映像172等を前記対象となる利用者に対応する前記携帯電話機124に表示させる。図16は、前記携帯電話機124のタッチパネルディスプレイ148に表示された、フレンド候補である利用者をそのアバタで示すフレンド候補提示画面の一例を示す図である。この図16に示すように、前記SNS情報表示制御手段164は、好適には、前記利用者検出手段170により検出された複数の利用者のうち、その時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者に対応するアバタの全身に対応する候補者映像172aを前記タッチパネルディスプレイ148に表示させると共に、他の利用者に対応するアバタの顔部分に対応する候補者映像172b、172cをそのタッチパネルディスプレイ148に表示させる。或いは、前記利用者検出手段170により検出された複数の利用者のうち、その時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者に対応するアバタに対応する候補者映像172aを前記タッチパネルディスプレイ148に表示させると共に、他の利用者に対応する簡易アイコン(例えば、ピンを模した映像)をそのタッチパネルディスプレイ148に表示させるものであってもよい。
【0075】
図17は、前記電子早見本装置22のCPU80によるお隣フレンド候補提示制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0076】
先ず、SN1において、お隣フレンド候補検索操作すなわち対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内に存在するフレンド候補となる利用者の検索を開始するための操作が行われたか否かが判断される。このSN1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SN1の判断が肯定される場合には、SN2において、対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内、例えば同じ店舗12における同一フロア内に設置されたカラオケ装置16において前記通信カラオケシステム10のSNSにログインしている利用者の情報が、前記サーバ装置20に備えられた前記SNSデータベース120からダウンロードされる。次に、SN3において、SN2にてダウンロードされた利用者のうち、対象となる利用者のフレンドとして未だ登録されていない利用者が抽出される。このSN3の処理は、実質的に図8におけるSS14において行われるものであってもよい。
【0077】
次に、SN4において、SN3にて抽出された各利用者に対応して、その利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像172等が作成される。また、前記カラオケ装置16からその時点において前記カラオケ装置16において歌唱を行っている利用者の情報が受信されている場合には、その情報が前記候補者映像172等に反映される。次に、SN5において、SN4にて作成された候補者映像172等が前記対象となる利用者が使用している前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ68等に表示させられる。また、そのタッチパネルディスプレイ68に表示された候補者映像172等に関して、前記フレンド申込ボタン176、メッセージ送信ボタン178、及びフレンド候補変更ボタン180等の各種操作ボタンが表示される。次に、SN6において、前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたフレンド申込ボタン176に対する接触入力が行われたか否かが判断される。このSN6の判断が否定される場合には、SN8以下の処理が実行されるが、SN6の判断が肯定される場合には、SN7において、前記フレンド申込ボタン176と共に表示されていた候補者映像172等に対応する利用者に対するフレンド登録の申し込みが前記サーバ装置20へ送信された後、SN8以下の処理が実行される。
【0078】
SN8においては、前記タッチパネルディスプレイ68に表示されたメッセージ送信ボタン178に対する接触入力が行われたか否かが判断される。このSN8の判断が否定される場合には、SN10以下の処理が実行されるが、SN8の判断が肯定される場合には、SN9において、前記フレンド申込ボタン176と共に表示されていた候補者映像172等に対応する利用者に対するショートメッセージを編集するための画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SN10において、お隣フレンド候補検索終了操作が行われたか否かが判断される。このSN10の判断が否定される場合には、SN6以下の処理が再び実行されるが、SN10の判断が肯定される場合には、SN11において、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された前記候補者映像172等が消去され、フレンド登録候補を検索する制御が終了させられた後、本ルーチンが終了させられる。以上に説明した、図17に示す制御において、SN4〜SN11が前記SNS情報表示制御手段(フレンド候補提示手段)164の動作に、SN2及びSN3(SS14)が前記利用者検出手段170の動作にそれぞれ対応する。
【0079】
このように、本実施例によれば、前記サーバ装置20は、各利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報をその利用者の識別情報と関連付けて記憶する記憶装置としての前記SNSデータベース120を備えたものであり、そのSNSデータベース120に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録するSNS登録制御手段160(SS1乃至SS22)と、対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内において前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を検出する利用者検出手段170(SN2及びSN3、SS14)と、前記対象となる利用者に対応する前記SNS登録制御手段160によるフレンド登録の候補として、前記利用者検出手段170により検出された利用者を提示するフレンド候補提示手段としてのSNS情報表示制御手段164(SN4〜SN11)とを、備えたものであることから、例えばカラオケボックスでカラオケ演奏を楽しんでいる場合において、隣の個室14でカラオケ演奏を行っているグループのメンバーをフレンド候補として提示することで、それらのメンバーと知り合うきっかけを作ることができる。すなわち、カラオケ演奏に係る交流の輪を広げるサービスを実現する通信カラオケシステム10を提供することができる。
【0080】
また、前記SNS情報表示制御手段164は、前記利用者検出手段170により検出された利用者に対応して、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像172等を作成し、その候補者映像172等を前記対象となる利用者に対応して表示させるものであるため、フレンド候補となる利用者を視覚的に分かり易く提示することができる。
【0081】
また、前記候補者映像172等は、前記利用者検出手段170により検出された利用者を象徴する人型映像すなわちアバタを含むものであるため、ネットワーク上における各利用者の分身として機能するアバタを用いて、フレンド候補となる利用者を視覚的に分かり易く提示することができる。
【0082】
また、前記候補者映像182等は、前記利用者検出手段170により検出された利用者を象徴するアバタに、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報を反映するゲージやアイテム等の装飾映像を付加したものであるため、ネットワーク上における各利用者の分身として機能するアバタにその利用者のカラオケ演奏に関する情報を付加表示することで、フレンド候補となる利用者の特徴を分かり易く提示することができる。
【0083】
また、前記装飾映像は、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏の演奏履歴を反映するものであるため、ネットワーク上における各利用者の分身として機能するアバタにその利用者の選曲履歴に関する情報を付加表示することで、フレンド候補となる利用者がよく歌う演奏曲の傾向を含むその利用者の特徴を分かり易く提示することができる。
【0084】
また、前記利用者検出手段170は、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない前記他の利用者であって、その時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者を検出するものであり、前記SNS情報表示制御手段164は、前記利用者検出手段170により検出された複数の利用者のうち、その時点において前記カラオケ装置16に対する音声入力を行っている利用者を識別可能に提示するものであるため、例えばカラオケボックスでカラオケ演奏を楽しんでいる場合において、隣の個室14でカラオケ演奏を行っているグループのメンバーのうち現時点で歌っているメンバーを識別可能に提示することで、それらのメンバーと更にスムーズに知り合うことができる。
【0085】
また、前記通信カラオケシステム10は、前記カラオケ装置16を遠隔操作するために、映像を表示させると共に利用者の接触に応じてそのカラオケ装置16への選曲入力を行うタッチパネルディスプレイ68を有する端末装置としての電子早見本装置22を備え、前記SNS情報表示制御手段164は、前記利用者検出手段170により検出された利用者に対応して、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像172等を作成し、その候補者映像172等を前記対象となる利用者が使用している前記電子早見本装置22に表示させるものであるため、フレンド候補となる利用者を電子早見本装置22の画面に視覚的に分かり易く提示することができる。
【0086】
また、前記通信カラオケシステム10は、前記SNSデータベース120に記憶された各利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報を閲覧するための端末装置としての携帯電話機124を備え、前記SNS情報表示制御手段164は、前記利用者検出手段170により検出された利用者に対応して、前記SNSデータベース120に記憶されたその利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像172等を作成し、その候補者映像172等を前記対象となる利用者に対応する前記携帯電話機124に表示させるものであるため、フレンド候補となる利用者を携帯電話機124の画面に視覚的に分かり易く提示することができる。
【0087】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0088】
例えば、前述の実施例では、前記SNS登録制御手段160及び利用者検出手段170が前記サーバ装置20のCPU104に、前記SNSログイン認証手段162、SNS情報表示制御手段164、及びSNS情報送信制御手段166が前記電子早見本装置22のCPU80に、前記ライブ演奏者判定手段168が前記カラオケ装置16のCPU50にそれぞれ機能的に備えられたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記SNS登録制御手段160及び利用者検出手段170が実質的に前記電子早見本装置22のCPU80又は前記携帯電話機124のCPU126等に機能的に備えられたものであってもよい。また、前記SNSログイン認証手段162、SNS情報表示制御手段164、及びSNS情報送信制御手段166の一部又は全部が前記カラオケ装置16のCPU50に機能的に備えられたものであってもよく、前述した各種制御を実現し得るのであればどの装置によりそれらの制御が行われるものであっても構わない。
【0089】
また、前述の実施例において、前記SNS情報表示制御手段164は、前記利用者検出手段170により検出された利用者に対応するアバタを含む候補者映像172等を作成して表示させるものであったが、例えば前記利用者検出手段170により検出された利用者の情報を示す簡単なテキスト情報を提示するものであってもよい。また、前記ライブ演奏者判定手段168により判定されるその時点における歌唱者に関して、歌っている演奏曲の曲名及び歌手名を併せて提示する等の態様も考えられる。更に、利用者の好みに応じて、前記電子早見本装置22等による入力操作に応じて候補者映像の表示態様を変更できるように構成されたものであってもよい。
【0090】
また、前述の実施例において、前記利用者検出手段170は、対象となる利用者が所在する地点から所定範囲内においてカラオケ装置16を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者を検出するものであったが、この所定範囲を前記対象となる利用者が指定できるように構成されたものであってもよい。例えば、(a)最寄り駅を同じくする店舗12内、(b)対象となる利用者が演奏を行っているカラオケ装置16が設置された店舗12内、(c)その店舗12内における同一のフロア内のうちから前記対象となる利用者により選択される何れかの範囲内においてカラオケ装置16を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者を検出するものであってもよい。
【0091】
また、前述の実施例において、前記利用者検出手段170は、対象となる利用者が所在する地点から所定範囲内においてカラオケ装置16を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を一律に検出するものであったが、そのようにして検出される複数の利用者のうち、前記対象となる利用者との相性が良いと判定される利用者のみをフレンド登録の候補として提示するものであってもよい。例えば、演奏履歴に含まれる演奏曲に関して、属する演奏曲の数が最も多いジャンルを同じくする利用者や、それらの演奏曲のうち各ジャンルに属する演奏曲の数の割合の傾向が似ている利用者を抽出し、フレンド登録の候補として提示するものであってもよい。また、対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者に加えて、既にフレンドとして登録されている利用者を表示させると共に、その利用者が既にフレンドとして登録されている旨の付加的な表示を行うものであってもよい。
【0092】
また、前述の実施例では、前記SNSデータベース120及び店舗別データベース122が同一のサーバ装置20に備えられた例について説明したが、それらSNSデータベース120及び店舗別データベース122がそれぞれ個別のサーバ装置に備えられたものであってもよい。また、前記SNSデータベース120及び店舗別データベース122の内容が単一のデータベースに含まれるものであってもよく、更には、前記SNSデータベース120及び店舗別データベース122の内容が複数のデータベースに分割されて管理されるものであっても構わない。
【0093】
また、前述の実施例では、前記電子早見本装置22がLAN24、アクセスポイント26、ルータ28、及び通信回線18等を介して前記サーバ装置20との間で直接的に情報の送受信を行う態様について説明したが、例えば、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置16を介して前記サーバ装置20との間で間接的に情報の送受信を行うものであっても構わない。
【0094】
また、前述の実施例では、1台のカラオケ装置16に1つの電子早見本装置22がくくりつけられた状態でカラオケ演奏を行う態様について説明したが、1台のカラオケ装置16に2つ以上の電子早見本装置22がくくりつけられた状態でのカラオケ演奏にも本発明は当然に適用される。
【0095】
また、前述の実施例では、人間を模したアバタを候補者映像172等として表示させる例を説明したが、前記SNS情報表示制御手段164により提示される候補者映像は、必ずしも人間を模したアバタに限られず、ロボット、後脚で直立する犬、二足歩行する恐竜等、人型の映像としてのアバタを広く制御対象とするものであることは言うまでもない。また、前記SNSデータベース120に記憶された各利用者の顔写真を候補者映像として表示させるものであってもよい。
【0096】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0097】
10:通信カラオケシステム、16:カラオケ装置、18:通信回線、20:サーバ装置、22:電子早見本装置(端末装置)、68:タッチパネルディスプレイ、120:SNSデータベース(記憶装置)、124:携帯電話機(端末装置)、160:SNS登録制御手段、164:SNS情報表示制御手段(フレンド候補提示手段)、170:利用者検出手段、172、182、184:候補者映像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させるカラオケ装置と、通信回線を介して該カラオケ装置との間で情報の送受信を行い得るサーバ装置とを、備えた通信カラオケシステムであって、
前記サーバ装置は、各利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報を該利用者の識別情報と関連付けて記憶する記憶装置を備えたものであり、
該記憶装置に記憶された複数の利用者をフレンドとして相互に関連付けて登録する登録制御手段と、
対象となる利用者が所在する地点を中心とする予め定められた地理的範囲内において前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏を行っている他の利用者であって、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない利用者を検出する利用者検出手段と、
前記対象となる利用者に対応する前記登録制御手段によるフレンド登録の候補として、前記利用者検出手段により検出された利用者を提示するフレンド候補提示手段と
を、備えたものであることを特徴とする通信カラオケシステム。
【請求項2】
前記フレンド候補提示手段は、前記利用者検出手段により検出された利用者に対応して、前記記憶装置に記憶された該利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像を作成し、該候補者映像を前記対象となる利用者に対応して表示させるものである請求項1に記載の通信カラオケシステム。
【請求項3】
前記候補者映像は、前記利用者検出手段により検出された利用者を象徴する人型映像を含むものである請求項2に記載の通信カラオケシステム。
【請求項4】
前記候補者映像は、前記利用者検出手段により検出された利用者を象徴する人型映像に、前記記憶装置に記憶された該利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報を反映する装飾映像を付加したものである請求項3に記載の通信カラオケシステム。
【請求項5】
前記装飾映像は、前記記憶装置に記憶された該利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏の演奏履歴を反映するものである請求項4に記載の通信カラオケシステム。
【請求項6】
前記利用者検出手段は、前記対象となる利用者のフレンドとして登録されていない前記他の利用者であって、その時点において前記カラオケ装置に対する音声入力を行っている利用者を検出するものであり、
前記フレンド候補提示手段は、前記利用者検出手段により検出された複数の利用者のうち、その時点において前記カラオケ装置に対する音声入力を行っている利用者を識別可能に提示するものである請求項1から5の何れか1項に記載の通信カラオケシステム。
【請求項7】
前記通信カラオケシステムは、前記記憶装置に記憶された各利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報を閲覧するための端末装置を備え、
前記フレンド候補提示手段は、前記利用者検出手段により検出された利用者に対応して、前記記憶装置に記憶された該利用者の前記カラオケ装置を用いたカラオケ演奏に関する情報に基づく候補者映像を作成し、該候補者映像を前記対象となる利用者に対応する前記端末装置に表示させるものである請求項1から6の何れか1項に記載の通信カラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図17】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−185382(P2012−185382A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49272(P2011−49272)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】