説明

通信カラオケシステム

【課題】十八番曲として登録された演奏曲の歌い忘れを抑制する通信カラオケシステムを提供する。
【解決手段】通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報のうち少なくとも一部のカラオケ情報に対応する音楽情報の管理を行う音楽情報管理システムから、利用者毎にその音楽情報の利用に関する情報を取得する利用情報取得手段230と、カラオケ演奏の主体となる利用者に対応して利用情報取得手段230により取得された情報に基づいて、その利用者の十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちから歌い忘れ曲を検出する歌い忘れ曲検出手段232と、その歌い忘れ曲検出手段232により検出される歌い忘れ曲を提示する歌い忘れ曲提示手段234とを、備えたものであることから、予め十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを特定して提示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の楽曲データのうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させると共に、通信回線を介してサーバ装置との間で情報の送受信を行うカラオケ装置を備えた通信カラオケシステムに関し、特に、十八番曲として登録された演奏曲の歌い忘れを抑制するための改良に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
上記カラオケ装置を用いたカラオケシステムの一例として、複数のカラオケ装置を通信回線を介してサーバ装置(ホスト装置)に接続し、それらカラオケ装置及びサーバ装置相互間で情報の送受信を可能とした通信カラオケシステムが知られている。また、斯かる通信カラオケシステムにおいて、演奏者が選曲すべき楽曲候補を自動推薦する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載されたカラオケ選曲の支援システムがそれである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−75371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記通信カラオケシステムにおいては、前記カラオケ装置により出力可能な多数の楽曲データのうちから選択された単数乃至複数の楽曲データを、前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に係る十八番曲(簡易な操作により選曲入力を行い得るように設定された演奏曲)として登録する技術が実用されている。斯かる十八番曲は、例えば前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に先立って登録されるものであるが、是非歌おうと思って登録しておいた曲を歌い忘れてしまった場合には、利用者に不満が残るおそれがあった。斯かる不具合を解決するために、カラオケ演奏に際して各利用者の十八番曲を一覧表示する態様が考えられるが、その場合、特に歌いたくない曲まで表示されて利用者が煩わしく感じるおそれがあった。利用者が特に歌いたい曲の歌い忘れを抑制するためには、予め十八番曲として登録された楽曲データのうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを選択的に提示することが求められるが、前述したような従来の技術によっては斯かる制御を実現することができなかった。すなわち、十八番曲として登録された演奏曲の歌い忘れを抑制する通信カラオケシステムは、未だ開発されていないのが現状である。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、十八番曲として登録された演奏曲の歌い忘れを抑制する通信カラオケシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の楽曲データのうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させると共に、通信回線を介してサーバ装置との間で情報の送受信を行うカラオケ装置を備えた通信カラオケシステムであって、前記多数の楽曲データのうちから選択された単数乃至複数の楽曲データを、前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に係る十八番曲として前記通信カラオケシステムの利用者毎に記憶するデータベースと、前記多数の楽曲データのうち少なくとも一部の楽曲データに対応する音楽情報の管理を行う音楽情報管理システムから、前記利用者毎にその音楽情報の利用に関する情報を取得する利用情報取得手段と、前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に際して、そのカラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段により取得された情報に基づいて、前記データベースに記憶されたその利用者の十八番曲のうちから歌い忘れ曲である楽曲データを検出する歌い忘れ曲検出手段と、その歌い忘れ曲検出手段により検出される歌い忘れ曲を前記カラオケ装置において提示する歌い忘れ曲提示手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
このようにすれば、前記多数の楽曲データのうちから選択された単数乃至複数の楽曲データを、前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に係る十八番曲として前記通信カラオケシステムの利用者毎に記憶するデータベースと、前記多数の楽曲データのうち少なくとも一部の楽曲データに対応する音楽情報の管理を行う音楽情報管理システムから、前記利用者毎にその音楽情報の利用に関する情報を取得する利用情報取得手段と、前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に際して、そのカラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段により取得された情報に基づいて、前記データベースに記憶されたその利用者の十八番曲のうちから歌い忘れ曲である楽曲データを検出する歌い忘れ曲検出手段と、その歌い忘れ曲検出手段により検出される歌い忘れ曲を前記カラオケ装置において提示する歌い忘れ曲提示手段とを、備えたものであることから、前記通信カラオケシステムとは異なる他の音楽情報管理システムにおいて利用された音楽情報を参照することで、予め十八番曲として登録された楽曲データのうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを特定して提示することができる。すなわち、十八番曲として登録された演奏曲の歌い忘れを抑制する通信カラオケシステムを提供することができる。
【0009】
ここで、好適には、前記利用情報取得手段は、それぞれ態様の異なる複数種類の前記音楽情報管理システムから、前記利用者毎に前記音楽情報の利用に関する情報を取得するものであり、前記歌い忘れ曲検出手段は、前記カラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段により取得された情報に関して、少なくとも2種類の音楽情報管理システムにおいて共通する楽曲データに対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、その音楽情報に対応する楽曲データを前記歌い忘れ曲として検出するものである。このようにすれば、予め十八番曲として登録された楽曲データのうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを実用的な態様で好適に特定して提示することができる。
【0010】
また、好適には、前記音楽情報管理システムは、前記多数の楽曲データそれぞれの歌詞情報を前記音楽情報として管理すると共に、前記利用者からの要求に応じてその歌詞情報を通信回線を介して配信する歌詞情報配信システムである。このようにすれば、例えばカラオケ装置により出力される楽曲データに係る歌詞情報の閲覧履歴を参照することで、予め十八番曲として登録された楽曲データのうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【0011】
また、好適には、前記音楽情報管理システムは、前記多数の楽曲データの一部乃至全部のうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させる第2のカラオケ装置を備えた第2のカラオケシステムである。このようにすれば、例えば家庭用通信カラオケシステム等の第2のカラオケシステムにおいて登録された十八番曲や演奏履歴等を参照することで、予め十八番曲として登録された楽曲データのうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【0012】
また、好適には、前記音楽情報管理システムは、前記多数の楽曲データのうち少なくとも一部の楽曲データに対応する音楽情報を管理すると共に、前記利用者からの要求に応じてその音楽情報を通信回線を介して配信する音楽情報配信システムである。このようにすれば、例えばカラオケ装置により出力される楽曲データに対応する音楽情報の配信履歴を参照することで、予め十八番曲として登録された楽曲データのうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【0013】
また、好適には、前記音楽情報管理システムは、テレビジョンにおいて再生されるコンテンツ情報のうち録画されたコンテンツ情報が前記多数の楽曲データの何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かを前記利用者毎に判定する音楽コンテンツ判定システムである。このようにすれば、例えばカラオケ装置により出力される楽曲データに対応する音楽情報を主題歌とするコンテンツ情報の録画履歴を参照することで、予め十八番曲として登録された楽曲データのうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例である通信カラオケシステムの構成を説明する図である。
【図2】図1の通信カラオケシステムに備えられたカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】図1の通信カラオケシステムに接続された歌詞情報配信システムの一部を構成するパーソナルコンピュータの構成を例示するブロック線図である。
【図4】図1の通信カラオケシステムに接続された歌詞情報配信システムの一部を構成する携帯電話機の構成を例示するブロック線図である。
【図5】図1の通信カラオケシステムに接続された第2のカラオケシステムの一部を構成する家庭用カラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図6】図1の通信カラオケシステムに接続された音楽情報配信システムの一部を構成する車載オーディオ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図7】図1の通信カラオケシステムに接続された音楽コンテンツ判定システムの一部を構成するテレビジョンの構成を例示するブロック線図である。
【図8】図1の通信カラオケシステムに備えられた第1サーバ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図9】図1の通信カラオケシステムに備えられた第2サーバ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図10】図8に示す第1サーバ装置乃至図9に示す第2サーバ装置のCPU及び図2に示すカラオケ装置のCPUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図11】図2に示すカラオケ装置に備えられた電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示されるトップ画面の一例を示す図である。
【図12】図11に示すトップ画面に図2に示すカラオケ装置により検出された歌い忘れ曲が提示された様子を例示する図である。
【図13】図8に示す第1サーバ装置のCPUによる歌詞情報配信制御の一例の要部を示すフローチャートである。
【図14】図8に示す第1サーバ装置のCPUによる十八番曲登録制御の一例の要部を示すフローチャートである。
【図15】図8に示す第1サーバ装置のCPUによる音楽情報配信制御の一例の要部を示すフローチャートである。
【図16】図8に示す第1サーバ装置のCPUによる音楽コンテンツ判定制御の一例の要部を示すフローチャートである。
【図17】図2に示すカラオケ装置のCPUによる歌い忘れ曲提示制御の一例の要部を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明の一実施例である通信カラオケシステム10の構成を説明する図である。この図1に示すように、本実施例の通信カラオケシステム10においては、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)カラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16は、ルータ24を介して通信回線18に接続されており、同様にその通信回線18に接続された第1サーバ装置70及び第2サーバ装置72等との相互間でその通信回線18を介して情報の通信が可能とされている。
【0017】
また、上記通信カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台乃至数台ずつの上記電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16との間で対応付け処理が行われることで、そのカラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。また、図1に示すように、上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
【0018】
前記通信回線18は、例えば公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等のインターネットに接続された広域情報通信網である。また、前記第1サーバ装置70は、例えば前記通信カラオケシステム10を管理する情報配信サービス提供会社によって運営されるサーバであり、その通信カラオケ装置10におけるカラオケ情報(楽曲データ)、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うセンタ装置として機能する。また、前記第2サーバ装置72は、例えば前記通信カラオケシステム10を利用する各利用者毎の、前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報を、その利用者の識別情報(ユーザID)と関連付けて記憶するSNSデータベース220を管理するデータベースサーバとして機能する。なお、本実施例において、前記第1サーバ装置70及び第2サーバ装置72が個別のサーバ装置として構成された態様について説明するが、それらが単一のサーバ装置として構成されたものであってもよい。また、後述する前記第1サーバ装置70乃至第2サーバ装置72による各種制御が、複数のサーバ装置により分散的に実行される等の態様も考えられる。
【0019】
また、図1に示すように、本実施例の通信カラオケシステム10は、前記通信回線18を介して複数のシステム乃至通信端末装置との間で相互に情報の送受信が可能とされている。すなわち、後述する歌詞情報配信システムの通信端末装置であるパーソナルコンピュータ74が前記通信回線18に接続されると共に、同じく歌詞情報配信システムの通信端末装置である携帯電話機76が中継基地局78を介して前記通信回線18に接続され、それらパーソナルコンピュータ74及び携帯電話機76と前記第1サーバ装置70等との間で相互に情報の送受信が可能とされている。また、後述する第2のカラオケシステムの通信端末装置である家庭用カラオケ装置80が前記通信回線18に接続され、その家庭用カラオケ装置80と前記第1サーバ装置70等との間で相互に情報の送受信が可能とされている。また、後述する音楽情報配信システムの通信端末装置である車載オーディオ装置80が前記通信回線18に接続され、その車載オーディオ装置80と前記第1サーバ装置70等との間で相互に情報の送受信が可能とされている。また、後述する音楽コンテンツ判定システムを構成するテレビジョン84が前記通信回線18に接続され、そのテレビジョン84と前記第1サーバ装置70等との間で相互に情報の送受信が可能とされている。
【0020】
図2は、前記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、前記カラオケ装置16は、TFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)やPDP(Plasma Display Panel)等の映像表示装置30と、ビデオボード(グラフィックスボード)等の映像出力制御部32と、映像情報デコーダ34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62とを、備えて構成されている。
【0021】
前記映像出力制御部32は、前記CPU50において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他、前記映像表示装置30による種々の映像表示を制御する表示制御装置である。また、前記映像情報デコーダ34は、利用者が歌詞を参照しながら歌唱する際に前記ハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ34により再生された背景映像は、前記ビデオミキサ36へ送られる。また、そのビデオミキサ36は、前記CPU50において生成され且つ前記映像出力制御部32から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ34により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。
【0022】
前記シンセサイザ38は、前記ハードディスク56から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ38により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者(演奏者)の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ44から出力される。
【0023】
前記操作パネル46は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置64が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置64から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU50へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。なお、本実施例においては、前記カラオケ装置16に備えられたリモコン装置64や対応付け処理の行われた電子早見本装置22等の入力装置もそのカラオケ装置16の一部を構成するものであるとして以下の説明を行う。
【0024】
前記CPU50は、前記RAM54の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、前記カラオケ装置16に係る各種制御を実行する。すなわち、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を前記RAM54に設けられた予約曲テーブルに登録する選曲予約制御、その予約曲テーブルの演奏順に従って前記ハードディスク56から前記RAM54に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報(楽曲データ)を読み出す楽曲データ読出制御、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54から前記シンセサイザ38へ演奏情報を送信する演奏出力制御、その演奏出力制御に際して前記RAM54に展開された歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して前記映像出力制御部32へ送信する歌詞文字映像出力制御、上記演奏出力制御に際して前記映像情報デコーダ34を制御して所定の背景映像を再生させる背景映像出力制御、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させる曲間情報出力制御、及び前記通信回線18を介した前記第1サーバ装置70乃至第2サーバ装置72等との間の情報通信制御等の基本的な制御に加えて、後述する本実施例の歌い忘れ曲提示制御等の各種制御を実行する。
【0025】
前記モデム58は、前記カラオケ装置16を前記通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU50から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給する処理を行う。なお、前記店舗12に備えられた複数のカラオケ装置16のうち何れかのカラオケ装置16が前記ルータ28の機能を備えてマスターコマンダとして前記通信回線18に接続される態様も考えられ、その場合、前記モデム58はそのマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16には必要とされるが、そのマスターコマンダを介して前記第1サーバ装置70乃至第2サーバ装置72等との間で情報の通信を行う他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
【0026】
前記LANポート60は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26を介して受信される前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けて前記RAM54に設けられた予約曲テーブルに記憶したり、そのアクセスポイント26を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。また、前記通信回線18を介しての前記電子早見本装置22と第1サーバ装置70乃至第2サーバ装置72等との間の通信も、このLAN24乃至ルータ28を備えたカラオケ装置16を介して行われる。
【0027】
前記ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報(楽曲データ)を記憶するカラオケデータベースをはじめとする各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうち所定のカラオケ装置16例えば前記カラオケ装置16aは、前記モデム58を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新たなカラオケ情報等が前記第1サーバ装置70から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク56のカラオケデータベース等に記憶される。また、そのようにして前記第1サーバ装置70から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、上記カラオケデータベース等の内容が等価なものとされる。
【0028】
上記カラオケデータベースは、前記カラオケ装置16により出力可能な演奏曲にそれぞれ対応する多数(例えば、数万曲分)の楽曲データ(カラオケデータ)を記憶する。この楽曲データは、前記シンセサイザ38により所定の楽器の演奏音を生成するための演奏情報と、歌詞文字映像(歌詞テロップ)を生成するための歌詞情報と、その歌詞情報に基づいて生成された歌詞文字映像を演奏の進行に合わせて順次色替わりさせてゆくための歌詞色替情報とを、含むものであり、コンテンツIDである各演奏曲に固有の選曲番号により識別される。また、上記楽曲データには、その演奏曲の曲名、アーティスト名(歌手名)、発表年月日、ジャンル、曲調等の情報が関連づけられて記憶されている。
【0029】
図3は、前記パーソナルコンピュータ74の構成を例示する図である。この図3に示すように、前記パーソナルコンピュータ74は、中央演算処理装置であるCPU86により随時書込読出メモリであるRAM90の一時記憶機能を利用しつつ読出専用メモリであるROM88に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂ノイマン式コンピュータであり、一般にデスクトップパソコンやノートパソコン等と称される家庭用パーソナルコンピュータである。また、図3に示すように、映像表示部として機能するTFTやPDP等の映像表示装置92と、その映像表示装置92による映像の表示を制御するための映像表示制御部であるビデオボード94と、キーボード96及びマウス98等の入力装置と、それら入力装置による入力を処理するための入力インターフェイス100と、上記CPU86等を前記通信回線18に接続するためのモデム102と、記憶装置であるハードディスク104とを、備えて構成されている。
【0030】
図4は、前記携帯電話機76の構成を例示する図である。この図4に示すように、前記携帯電話機76は、中央演算処理装置であるCPU106と、読出専用メモリであるROM108と、随時書込読出メモリであるRAM110と、フラッシュROM等の記憶部112と、表示部114と、操作部116と、撮像部118と、アンテナ120と、送受信部122と、モデム部124と、音声コーディック部126と、アナログフロントエンド128と、スピーカ130と、マイクロフォン132とを、備えて構成されている。
【0031】
上記CPU106は、随時書込読出メモリであるRAM110の一時記憶機能を利用しつつ読出専用メモリであるROM108に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータであり、所定の文字ボタン等を備えた操作部116からの入力に従って文字入力が実行されるように制御したり、その操作部116から入力された電話番号に従って通信或いは通話チャンネルを成立させると共に相互の通信或いは通話が可能となるように制御したり、その操作部116から入力されたURLに従って所定のウェブサイトにアクセスしたり、メールの作成及び送受信を制御する等の基本的な制御を実行する。例えば、前記携帯電話機76の通話状態においては、上記アンテナ120を介して送受信部122に受けた通話信号等がモデム部124を介して音声コーディック部126においてデジタルコード信号から音声信号に変換され、アナログフロントエンド128によりスピーカ130が駆動されて音声が出力される。同時に、上記マイクロフォン132により音声から変換された音声信号が上記アナログフロントエンド128を介して上記音声コーディック部126に送られてそこでディジタル信号に変換され、上記モデム部124、送受信部122、及びアンテナ120を介して送信される。また、通信状態において、上記CPU106は、上記操作部116から入力された信号を通信先へ送信すると同時に、通信先から受信された信号を表示部114に表示させる制御を行う。また、他の通信端末からの着信があったと判定される場合には、上記記憶部112に予め記憶された着信メロディ情報を読み出し、その着信メロディ情報に基づいて図示しない音源部により所定のメロディ(呼出音)を発生させて前記スピーカ130から出力させたり、呼出音非出力モードにおいては図示しないバイブレータを駆動させて振動を発生させたりする。
【0032】
図5は、前記家庭用カラオケ装置80の構成を例示する図である。この図5に示す家庭用カラオケ装置80は、好適には、前記通信カラオケシステム10と共通のカラオケ情報に基づいてカラオケ演奏を行う第2のカラオケ装置の一実施例に相当する。すなわち、前記家庭用カラオケ装置80は、本実施例の通信カラオケシステム10に備えられた前記カラオケ装置16により出力可能とされた前記多数のカラオケ情報(楽曲データ)の一部乃至全部のうちから選択されるカラオケ情報に対応する演奏曲を出力させるカラオケ装置であり、前記通信回線18を介して情報の通信可能に接続された前記第1サーバ装置70と共に第2のカラオケシステム(家庭用通信カラオケシステム)の一部を構成する。
【0033】
ここで、前記家庭用カラオケ装置80は、例えば一般に家庭(個人の家屋内)で用いられる簡易的な通信カラオケ端末であり、前記カラオケ装置16との区別を明確にするために家庭用カラオケ装置80と称するものであるが、必ずしも家庭で用いられるものでなくともよい。すなわち、例えばスナック等の店舗において用いられるものであってもよく、或いは自動車のカーナビゲーションに付属的に備えられる車載カラオケ装置として用いられるものであってもよい。また、ゲームソフトウェアを実行する所謂コンシューマゲーム機における一つのソフトウェア(ゲームソフト)としてカラオケ演奏が実行されるものであってもよく、前記家庭用カラオケ装置80は、コンシューマゲーム機(家庭用ゲーム機)であっても構わない。また、斯かる態様においては、図5に示す構成に加えてCD(Compact Disk)やDVD(Digital Video Disk)等のメディアに対するデータの読取乃至書込を行うための構成が前記家庭用カラオケ装置80に備えられる。
【0034】
図5に示すように、前記家庭用カラオケ装置80は、中央演算処理装置であるCPU134と、読出専用メモリであるROM136と、随時書込読出メモリであるRAM138と、ビデオボード(グラフィックスボード)等の映像出力制御部140と、サウンドボード(サウンドチップ)等の音声出力制御部142と、上記映像出力制御部140及び音声出力制御部142からの出力を前記テレビジョン84等の外部装置へ入力させるインターフェイス144と、上記CPU134等を前記通信回線18に接続するためのモデム146と、記憶装置であるハードディスク148と、リモコン装置152等の入力装置やマイクロフォン154からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部150と、音声入力装置であるマイクロフォン154とを、備えて構成されている。このマイクロフォン154は、好適には、入力された音声情報を赤外線信号(リモコン信号)として送信することにより前記家庭用カラオケ装置80に入力するものであるが、例えばブルートゥース(Blue Tooth)通信等を介して前記家庭用カラオケ装置80と接続され、入力された音声情報を電波信号としてその家庭用カラオケ装置80に送信するものであってもよい。
【0035】
上記CPU134は、上記RAM138の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM136に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータであり、上記映像出力制御部140による映像出力制御や上記音声出力制御部142による音声出力制御をはじめとする各種制御を実行する。上記映像出力制御部140は、上記CPU134において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他、前記家庭用カラオケ装置80における種々の映像表示を制御する表示制御装置である。また、上記音声出力制御部142は、前記家庭用カラオケ装置80における種々の音声出力を制御するサウンド制御装置であり、少なくとも前記カラオケ情報における演奏情報例えばMIDIデータを再生するMIDI音源を含んで構成されている。また、前記ハードディスク148には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報(楽曲データ)を記憶するカラオケデータベースをはじめとする各種データベースが設けられており、前記家庭用カラオケ装置80によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新たなカラオケ情報等が前記第1サーバ装置70から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク148のカラオケデータベースに記憶されるようになっている。
【0036】
前記家庭用カラオケ装置80は、好適には、例えば前記テレビジョン84等の外部機器に接続され、その外部機器を出力装置としてカラオケ演奏に係る映像及び音声の出力を行う。すなわち、前記家庭用カラオケ装置80によるカラオケ演奏においては、例えば前記リモコン装置152により所定のカラオケ情報(楽曲データ)に対応する選曲番号の入力が行われた場合、その選曲番号に対応するカラオケ情報が前記ハードディスク148から読み出され、前記RAM138等に展開される。ここで、斯かる選曲入力操作が行われる毎に対応するカラオケ情報を前記第1サーバ装置70からダウンロードする態様も考えられる。上記選曲入力操作に応じて対象となるカラオケ情報の読み出しが行われると、カラオケ演奏制御が開始され、そのカラオケ情報(楽曲データ)に含まれる歌詞情報に基づいて上記映像出力制御部140により歌詞文字映像が出力されると共に、演奏曲の進行に応じてその歌詞文字映像が色替表示される。また、対象となるカラオケ情報に含まれる演奏情報(MIDIデータ)に基づいて上記音声出力制御部142により演奏音が出力されると共に、その演奏音に前記マイクロフォン154から前記リモコン受信部150を介して入力された利用者の音声(歌唱音声)がミキシングされて出力される。そして、上記映像出力制御部140により出力される歌詞文字映像を含む映像情報と、上記音声出力制御部142により出力される演奏音及び利用者の歌唱音声を含む音声情報とが、前記インターフェイス144を介して前記テレビジョン84等の外部機器へ入力され、その外部機器を出力装置として出力される。以上のように、前記家庭用カラオケ装置80においては、出力装置を備えない簡易な構成により、前記通信カラオケシステム10におけるカラオケ装置16と同等のカラオケ演奏が実現される。
【0037】
図6は、前記車載オーディオ装置82の構成を例示する図である。この図6に示す車載オーディオ装置82は、好適には、複数の音楽情報を管理すると共に、前記通信カラオケシステム10の利用者からの要求に応じてその音楽情報を前記通信回線18を介して配信する音楽情報配信システムにおける通信端末装置の一実施例に相当する。この音楽情報とは、例えば従前の市場形態においては専らCDとして発売されていた、アーティストが演奏する演奏(歌唱つき演奏)を録音したオリジナル演奏(オリジナルCDに対応する演奏)を、例えばMP3(MPEG audio layer 3)形式、AAC(Advanced Audio Coding)形式等の音楽データ(音楽ファイル)としたものであり、演奏曲の曲名、アーティスト名(歌手名)、発表年月日等の情報が関連づけられて記憶されている。この音楽情報は、一般的には前記カラオケ装置16乃至家庭用カラオケ装置80に係るカラオケ情報の配信前(そのカラオケ情報に基づくカラオケ演奏が実行可能となる前)に配信開始されるものであり、対象となる音楽情報が巷間に受け容れられ、ある程度の知名度を得た段階でその音楽情報に対応するカラオケ情報が作成される。従って、前記音楽情報配信システムにおける配信対象となる複数の音楽情報は、好適には、前記通信カラオケシステム10において配信される多数のカラオケ情報(楽曲データ)のうち少なくとも一部の楽曲データに対応するものである。
【0038】
図6に示すように、前記車載オーディオ装置82は、中央演算処理装置であるCPU156と、読出専用メモリであるROM158と、随時書込読出メモリであるRAM160と、サウンドボード(サウンドチップ)等の音声出力制御部162と、その音声出力制御部162から出力される音声情報をボリュームに応じて増幅して出力させるスピーカ164と、上記CPU156等を前記通信回線18に接続するためのモデム166と、図示しない中継基地局との間で電波による送受信を行うことによりそのモデム166と前記通信回線18との間の通信を実現する通信装置168と、操作パネル170と、記憶装置であるハードディスク172とを、備えて構成されている。
【0039】
上記CPU156は、上記RAM160の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM158に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータであり、上記音声出力制御部162による音声出力制御をはじめとする各種制御を実行する。上記音声出力制御部162は、前記車載オーディオ装置82における種々の音声出力を制御するサウンド制御装置であり、少なくとも前記音楽情報配信システムにおいて配信される音楽情報例えばMP3データを再生するデコーダを含んで構成されている。また、上記操作パネル170は、前記車載オーディオ装置82の利用者が聞きたい演奏曲(音楽情報)を選択したり、演奏曲の音量(ボリューム)を調整したり、スキップ(頭出し)を行ったり、その他、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、上記ハードディスク172には、演奏曲を出力させるための複数の音楽情報を記憶する音楽データベースをはじめとする各種データベースが設けられており、前記車載オーディオ装置82によって新たな演奏曲の配信要求が行われた場合、その要求に係る演奏曲に対応する音楽情報が前記第1サーバ装置70から前記通信回線18を介して配信され、前記通信装置168乃至モデム166等を介して前記ハードディスク172の音楽データベースに記憶されるようになっている。
【0040】
前記車載オーディオ装置82による演奏曲の再生においては、例えば前記操作パネル170により所定の音楽情報を指定する再生開始操作が行われた場合、その音楽情報が前記ハードディスク172から読み出され、前記RAM160等に展開される。そして、対象となる音楽情報に基づいて前記音声出力制御部162により演奏音が出力され、その演奏音が前記スピーカ164等を介して出力される。また、前記第1サーバ装置70から前記車載オーディオ装置82への音楽情報の配信は、好適には、前記操作パネル170乃至外部機器(例えば、通信回線18に接続されたパーソナルコンピュータ等)による購入操作に応じて行われ、購入された音楽情報が前記通信回線18を介してダウンロードされて前記ハードディスク172の音楽データベースに再生可能に蓄積される。また、前記操作パネル170による再生操作が行われる毎に対応する音楽情報を前記第1サーバ装置70からダウンロードする態様も考えられる。なお、本実施例においては、音楽情報配信システムの通信端末装置として前記車載オーディオ装置82を例示しているが、携帯型音楽プレイヤや携帯電話機等へ音楽情報を配信する態様も考えられる。
【0041】
図7は、前記テレビジョン84の構成を例示する図である。この図7に示すテレビジョン84は、映像を電気信号に変換し、電波や通信回線等によりその電気信号を送信して、各端末において再び映像に変換して再生する放送方式すなわちテレビジョン放送における映像再生装置(テレビジョン受像機)であり、前記通信回線18に接続されてディジタルデータの送受信を行うディジタル放送に対応したものである。また、その通信回線18を介して前記第1サーバ装置70等との間で情報の送受信可能とされることで、前記テレビジョン84において再生されるコンテンツ情報のうち録画されたコンテンツ情報が前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報(楽曲データ)の何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かを前記利用者毎に判定する音楽コンテンツ判定システムの一部を構成する。
【0042】
図7に示すように、前記テレビジョン84は、中央演算処理装置であるCPU174と、読出専用メモリであるROM176と、随時書込読出メモリであるRAM178と、ビデオボード(グラフィックスボード)等の映像出力制御部180と、TFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)やPDP(Plasma Display Panel)等の映像表示装置182と、サウンドボード(サウンドチップ)等の音声出力制御部184と、その音声出力制御部184から出力される音声情報をボリュームに応じて増幅して出力させるスピーカ186と、上記CPU174等を前記通信回線18に接続するためのモデム188と、メディアスロット190と、リモコン装置194等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部192とを、備えて構成されている。
【0043】
上記CPU174は、上記RAM178の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM176に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータであり、上記映像出力制御部180による映像出力制御や上記音声出力制御部184による音声出力制御をはじめとする各種制御を実行する。上記映像出力制御部180は、テレビジョン放送において受信されるディジタル情報に対応する映像を出力させる。また、上記音声出力制御部184は、テレビジョン放送において受信されるディジタル情報に対応する音声を出力させる。また、上記メディアスロット190は、読取部196及び書込部198を備えており、例えばCD、DVD、或いはブルーレイディスク等のメディアを収容すると共に、上記読取部196によるそのメディアからの情報の読み取り、及び上記書込部198によるそのメディアに対する情報の書き込みを行う。すなわち、前記テレビジョン84は、テレビジョン放送において受信されるディジタル情報に対応するコンテンツ情報(テレビ番組)を所定のメディアに記録(録画)可能に構成された所謂録画テレビジョンである。なお、斯かるコンテンツ情報の録画に関して、ハードディスク等の記憶装置に記憶するものであってもよいし、例えばDVDプレイヤ/レコーダ等の外部機器が外付けされ、その外部機器により録画が行われるものであってもよい。
【0044】
前記テレビジョン84は、そのテレビジョン84において再生されるコンテンツ情報のうち録画されたコンテンツ情報が前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報(楽曲データ)の何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かを前記利用者毎に判定する音楽コンテンツ判定システムの一部を構成する。例えば、前記テレビジョン84により所定のコンテンツ情報の録画(所定のメディアに対する記憶)が行われた場合には、そのコンテンツ情報に対応するテレビ番組の識別情報(例えば、Gコード等)が利用者の識別情報と対応付けられて前記第1サーバ装置70等へ送信される。そして、その第1サーバ装置70等において、予め定められた対応表236(図10を参照)等から録画されたコンテンツ情報が前記カラオケ情報の何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かが判定される。この判定は、例えば、録画されたコンテンツ情報に対応するテレビドラマの主題歌が前記カラオケ情報の何れかに対応するか否か等の判定により行われる。
【0045】
図8は、前記第1サーバ装置70の構成を、図9は、前記第2サーバ装置72の構成をそれぞれ説明する図である。これらの図に示すように、本実施例では、説明の便宜上、前記第1サーバ装置70及び第2サーバ装置72が中央演算処理装置等の要素を等しくする同一型式のサーバである態様について説明する。すなわち、前記第1サーバ装置70及び第2サーバ装置72は、中央演算処理装置であるCPU200、読出専用メモリであるメモリであるROM202、及び随時書込読出メモリであるRAM204を備え、上記CPU200によりRAM204の一時記憶機能を利用しつつROM202に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂ノイマン式コンピュータである。また、TFTやPDP等の映像表示装置206と、その映像表示装置206による映像の表示を制御するためのビデオボード(グラフィックスチップ)208と、キーボード等の入力装置210と、その入力装置210による入力を処理するためのインターフェイス212と、上記CPU200等を前記通信回線18に接続するためのモデム214とを、備えて構成されている。
【0046】
図8に示すように、前記第1サーバ装置70は、カラオケデータベース216及び音楽データベース218をはじめとする各種データベースを備えている。このカラオケデータベース216は、前記通信カラオケシステム10における前記カラオケ装置16乃至前記第2のカラオケシステムにおける前記家庭用カラオケ装置80等に配信するための多数のカラオケ情報(楽曲データ)を記憶するものであり、新しく作成されたカラオケ情報はこのカラオケデータベース216に蓄積される。そして、所定の配信制御プログラムにより定期的に、或いは前記カラオケ装置16乃至家庭用カラオケ装置80からの配信要求に応じて、随時新たなカラオケ情報が前記第1サーバ装置70のカラオケデータベース216から前記通信回線18を介して配信され、前記カラオケ装置16乃至家庭用カラオケ装置80による演奏可能に前記ハードディスク56乃至148等に記憶される。
【0047】
また、上記音楽データベース218は、前記音楽情報配信システムにおける前記車載オーディオ装置82等に配信するための複数の音楽情報を記憶するものであり、新しく作成された音楽情報はこの音楽データベース218に蓄積される。そして、前記車載オーディオ装置82等の通信端末装置からの配信要求があった場合には、所定の配信制御プログラムによりその配信要求に係る音楽情報が前記第1サーバ装置70の音楽データベース218から前記通信回線18を介して配信され、前記車載オーディオ装置82による再生可能に前記ハードディスク172等に記憶される。
【0048】
また、図9に示すように、前記第2サーバ装置72は、SNSデータベース220をはじめとする各種データベースを備えている。このSNSデータベース220は、前記通信カラオケシステム10の利用者を対象とするソーシャルネットワークサービス(Social Network Service)に係る各種情報を記憶する。このソーシャルネットワークサービスとは、例えば、予め会員登録された会員相互間に限定して情報の閲覧等のサービスを提供する会員制のコミュニティ型のウェブサイトをいう。なお、以下の説明において、ソーシャルネットワークサービスをSNSと略称する。上記SNSデータベース220は、前記通信カラオケシステム10を利用する各利用者毎の、前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報を、その利用者の識別情報(ユーザID)と関連付けて記憶する記憶装置である。このSNSデータベース220には、ユーザIDにより識別される各利用者毎に、例えばその利用者の名前(ニックネーム)、生年月日、実際の年齢、性別、メールアドレス、地域、血液型、星座、SNSへのログイン認証に用いられるパスワード、パスワードを忘れたときのための質問及び解答、アバタ(ネット上において利用者を象徴する人型映像)に関する情報、及び利用者の歌年齢等の情報がその利用者のユーザIDと関連付けられて記憶される。この歌年齢とは、利用者の演奏曲の好みの傾向がどの程度の年代(何歳)に相当するものかを示す仮想的な年齢情報であり、対象となる利用者が前記カラオケ装置16において過去に選曲(演奏)した演奏曲に基づいて判断される値である。また、上記SNSデータベース220には、各利用者の前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏に関する情報として、例えばその利用者が過去に利用したカラオケ装置16に対応する店舗12(そのカラオケ装置16が設置された店舗12)に関する情報である来店履歴、その利用者が前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏において十八番曲として登録した演奏曲(簡易な操作により選曲入力を行い得るように設定された演奏曲)に関する情報、その利用者が過去に前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏において選曲した選曲履歴(カラオケ装置16において過去に選曲された演奏曲の履歴)に関する情報、その利用者が前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏において過去に行った演奏評価の評価結果に関する情報、及びその利用者がフレンドとして登録した他の利用者に関する情報等が各利用者毎にその利用者のユーザIDと関連付けられて記憶される。
【0049】
図10は、前記第1サーバ装置70乃至第2サーバ装置72のCPU200及び前記カラオケ装置16のCPU50に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図10に示す歌詞情報配信制御手段222、第2カラオケ制御手段224、音楽情報配信制御手段226、及び音楽コンテンツ判定制御手段228は、好適には、前記第1サーバ装置70のCPU200に機能的に備えられたものであるが、これら制御手段の一部乃至全部が前記第2サーバ装置72のCPU200に機能的に備えられたものであってもよい。更に、上記各種制御手段は、それぞれ個別のサーバ装置に分散的に備えられたものであっても構わない。また、図10に示す利用情報取得手段230、歌い忘れ曲検出手段232、及び歌い忘れ曲提示手段234は、好適には、前記カラオケ装置16のCPU50に機能的に備えられたものであるが、そのカラオケ装置16に備えられた電子早見本装置の制御部に機能的に備えられたものであっても構わない。また、上記利用情報取得手段230及び歌い忘れ曲検出手段232が前記第1サーバ装置70乃至第2サーバ装置72のCPU200、或いは更に別のサーバ装置の制御部に機能的に備えられたものであってもよい。
【0050】
上記歌詞情報配信制御手段222は、前記通信カラオケシステム10における前記多数のカラオケ情報(楽曲データ)のうち少なくとも一部のカラオケ情報に関して、前記利用者からの要求に応じてそのカラオケ情報に含まれる歌詞情報を前記通信回線18を介して配信する。例えば、前記パーソナルコンピュータ74や携帯電話機76等の通信端末装置から、所定の選曲番号に対応する演奏曲の歌詞情報の配信要求(閲覧要求)が前記通信回線18を介して送られてきた場合、その選曲番号に対応するカラオケ情報の歌詞情報を読み出して要求元の通信端末装置へ配信する。斯かる処理により、前記パーソナルコンピュータ74や携帯電話機76等の通信端末装置において、例えばウェブブラウザすなわち例えばHTML(Hyper Text Markup Language)等により記載されたインターネット上のウェブサイトを閲覧するためのアプリケーションに配信された歌詞情報が表示され、その通信端末装置において所望の演奏曲の歌詞情報の閲覧が可能とされる。斯かる歌詞情報配信制御手段222の処理により、前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報のうち少なくとも一部のカラオケ情報に対応する歌詞情報の配信を行う歌詞情報配信システムが実現される。この歌詞情報配信システムにおける各利用者の識別情報としては、好適には、前記通信カラオケシステム10の識別情報と共通のユーザIDが用いられるが、そのユーザIDとは別の識別情報が用いられると共にそれら識別情報の対応関係が前記第1サーバ装置70等に記憶されたものであってもよい。
【0051】
前記第2カラオケ制御手段224は、前記家庭用カラオケ装置80によるカラオケ演奏制御に係る各種制御を実行する。例えば、所定の配信制御プログラムにより定期的に、或いは前記家庭用カラオケ装置80からの配信要求に応じて、前記カラオケデータベース216に記憶されたカラオケ情報を前記通信回線18を介して前記家庭用カラオケ装置80へ配信する。また、各利用者の前記家庭用カラオケ装置80を用いたカラオケ演奏に関する情報として、例えばその利用者が前記家庭用カラオケ装置80によるカラオケ演奏において十八番曲として登録した演奏曲(簡易な操作により選曲入力を行い得るように設定された演奏曲)に関する情報、その利用者が過去に前記家庭用カラオケ装置80によるカラオケ演奏において選曲した選曲履歴(家庭用カラオケ装置80において過去に選曲された演奏曲の履歴)に関する情報、及びその利用者が前記家庭用カラオケ装置80によるカラオケ演奏において過去に行った演奏評価の評価結果に関する情報等を各利用者毎にその利用者のユーザIDと関連付けて所定のデータベースに記憶する。なお、これらの情報は前記SNSデータベース220に一元的に記憶されるものであってもよい。斯かる第2カラオケ制御手段224の処理により、前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報の一部乃至全部のうちから選択されるカラオケ情報に対応する演奏曲を出力させる家庭用カラオケ装置80による第2のカラオケシステムが実現される。この第2のカラオケシステムにおける各利用者の識別情報としては、好適には、前記通信カラオケシステム10の識別情報と共通のユーザIDが用いられるが、そのユーザIDとは別の識別情報が用いられると共にそれら識別情報の対応関係が前記第1サーバ装置70等に記憶されたものであってもよい。
【0052】
前記音楽情報配信制御手段226は、前記車載オーディオ装置82等の通信端末装置からの配信要求に応じて、前記音楽データベース218に記憶されたその配信要求に係る音楽情報を要求元である通信端末装置へ前記通信回線18を介して配信する。また、好適には、この配信に際して要求元である前記車載オーディオ装置82等の利用者に対して、音楽情報の配信に係る課金処理を行う。斯かる音楽情報配信制御手段226の処理により、前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報のうち少なくとも一部のカラオケ情報に対応する音楽情報を管理すると共に、前記利用者からの要求に応じてその音楽情報を前記通信回線18を介して配信する音楽情報配信システムが実現される。この音楽情報配信システムにおける各利用者の識別情報としては、好適には、前記通信カラオケシステム10の識別情報と共通のユーザIDが用いられるが、そのユーザIDとは別の識別情報が用いられると共にそれら識別情報の対応関係が前記第1サーバ装置70等に記憶されたものであってもよい。
【0053】
前記音楽コンテンツ判定制御手段228は、前記テレビジョン84において再生されるコンテンツ情報のうち録画されたコンテンツ情報が、前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報の何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かを前記利用者毎に判定する。斯かる判定のために、前記テレビジョン84において再生される例えばテレビドラマ等のコンテンツ情報と、そのコンテンツ情報に関連する例えば主題歌乃至挿入歌等の音楽情報との対応関係を定める対応表236が、前記第1サーバ装置70に備えられた記憶装置に記憶されており、前記音楽コンテンツ判定制御手段228は、好適には、前記テレビジョン84において録画が行われる毎に送られてくるその録画に係るコンテンツ情報の識別情報及びユーザIDから、上記対応表236における関係に基づいて各利用者毎(ユーザID毎)に上記判定を行う。斯かる音楽コンテンツ判定制御手段228の処理により、前記テレビジョン84において再生されるコンテンツ情報のうち録画されたコンテンツ情報が、前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報の何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かを前記利用者毎に判定する音楽コンテンツ判定システムが実現される。この音楽コンテンツ判定システムにおける各利用者の識別情報としては、好適には、前記通信カラオケシステム10の識別情報と共通のユーザIDが用いられるが、そのユーザIDとは別の識別情報が用いられると共にそれら識別情報の対応関係が前記第1サーバ装置70等に記憶されたものであってもよい。
【0054】
前記利用情報取得手段230は、前記通信カラオケシステム10における多数のカラオケ情報(楽曲データ)のうち少なくとも一部のに対応する音楽情報の管理を行う音楽情報管理システムから、前記利用者毎にその音楽情報の利用に関する情報を取得する。すなわち、本実施例においては、前記パーソナルコンピュータ74乃至携帯電話機76等を通信端末装置とする歌詞情報配信システム、前記家庭用カラオケ装置80等を通信端末装置とする第2のカラオケシステム、前記車載オーディオ装置82等を通信端末装置とする音楽情報配信システム、及び前記テレビジョン84等において録画されるコンテンツ情報に係る音楽コンテンツ判定システムから、前記通信カラオケシステム10におけるユーザIDにより識別される利用者毎に音楽情報の利用に関する情報を取得する。
【0055】
前記利用情報取得手段230は、前記パーソナルコンピュータ74乃至携帯電話機76等を通信端末装置とする歌詞情報配信システムにおいては、例えば、前記利用者毎に前記歌詞情報配信制御手段222による歌詞情報の配信に関する情報を取得する。すなわち、各利用者が配信要求してダウンロードした歌詞情報の配信履歴(閲覧履歴)として、例えばその歌詞情報に対応する演奏曲の選曲番号等を取得する。また、前記家庭用カラオケ装置80等を通信端末装置とする第2のカラオケシステムにおいては、例えば、前記利用者毎に前記第2カラオケ制御手段224によるカラオケ演奏に係る選曲履歴(演奏履歴)や十八番曲として登録されたカラオケ情報に関する情報を取得する。すなわち、前記家庭用カラオケ装置80により出力されたカラオケ情報の選曲番号や、各利用者の操作により十八番曲として登録された演奏曲の選曲番号等を取得する。また、前記車載オーディオ装置82等を通信端末装置とする音楽情報配信システムにおいては、例えば、前記利用者毎に前記音楽情報配信制御手段226による音楽情報の配信に関する情報を取得する。すなわち、各利用者が配信要求してダウンロードした音楽情報の配信履歴(閲覧履歴)として、例えばその音楽情報に対応するカラオケ情報の選曲番号等を取得する。また、前記テレビジョン84等において録画されるコンテンツ情報に係る音楽コンテンツ判定システムにおいては、例えば、前記テレビジョン84において録画されたコンテンツ情報に関して、前記音楽コンテンツ判定制御手段228により前記通信カラオケシステム10における前記多数のカラオケ情報の何れかに対応する音楽情報を含むと判定されたものに関する情報を取得する。例えば、そのコンテンツ情報に含まれる音楽情報に対応するカラオケ情報の選曲番号を取得する。なお、前記音楽情報配信システムにおける音楽情報のダウンロード等においては、よく知られたストリーミング(streaming)技術が好適に適用される。
【0056】
前記歌い忘れ曲検出手段232は、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏に際して、そのカラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段230により取得された情報に基づいて、前記SNSデータベース220に記憶されたその利用者の十八番曲のうちから歌い忘れ曲である楽曲データを検出する。すなわち、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏の主体である利用者のユーザIDに対応して前記SNSデータベース220に記憶された十八番曲を読み出し、その十八番曲に対応する単数乃至複数のカラオケ情報のうちから前記利用情報取得手段230により取得された情報に基づいて歌い忘れ曲の検出を行う。なお、前記歌い忘れ曲検出手段232は、前記カラオケ装置16においてその日に歌われたカラオケ演奏曲(例えば、カラオケ装置16に対する電子早見本装置22の対応付けが行われて以降に選曲された演奏曲)は、既に歌われており歌い忘れではないため、上記歌い忘れ曲の検出対象から除外することが望ましい。
【0057】
前記歌い忘れ曲検出手段232は、好適には、少なくとも2種類の音楽情報管理システムにおいて共通するカラオケ情報に対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、その音楽情報に対応するカラオケ情報を前記歌い忘れ曲として検出する。すなわち、本実施例においては、前記パーソナルコンピュータ74乃至携帯電話機76等を通信端末装置とする歌詞情報配信システム、前記家庭用カラオケ装置80等を通信端末装置とする第2のカラオケシステム、前記車載オーディオ装置82等を通信端末装置とする音楽情報配信システム、及び前記テレビジョン84等において録画されるコンテンツ情報に係る音楽コンテンツ判定システムのうち少なくとも2種類の音楽情報管理システムにおいて共通するカラオケ情報に対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、その音楽情報に対応するカラオケ情報を前記歌い忘れ曲として検出する。また、前記歌い忘れ検出手段232は、3種類以上の音楽情報管理システムにおいて共通するカラオケ情報に対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、その音楽情報に対応するカラオケ情報を前記歌い忘れ曲として検出するものであってもよい。
【0058】
前記歌い忘れ曲検出手段232は、例えば、前記パーソナルコンピュータ74乃至携帯電話機76等を通信端末装置とする歌詞情報配信システムに関して選曲番号「009876」に対応する演奏曲の歌詞情報の利用(配信)に関する情報が取得されると共に、前記前記車載オーディオ装置82等を通信端末装置とする音楽情報配信システムに関して識別情報「DM103345」に対応する音楽情報(音楽ファイル)の利用(配信)に関する情報が取得され、その識別情報「DM103345」に係る音楽情報に対応するカラオケ情報が選曲番号「009876」に対応する場合であって、前記SNSデータベース220においてその選曲番号「009876」が対応する利用者のユーザIDと対応付けられた十八番曲として記憶されている場合には、その選曲番号「009876」に対応するカラオケ情報を対象となる利用者に係る前記歌い忘れ曲として検出する。
【0059】
前記歌い忘れ曲提示手段234は、前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲を前記カラオケ装置16において提示する。例えば、前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲に対応するカラオケ情報を選曲入力可能に表示させる。この歌い忘れ曲提示手段234による歌い忘れ曲の提示は、好適には、前記電子早見本装置22を介して行われる。すなわち、前記歌い忘れ曲提示手段234は、好適には、前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲を前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイに選曲入力可能に表示させる。
【0060】
また、前記歌い忘れ曲提示手段234は、好適には、前記利用者による前記カラオケ装置16の継続利用時間に基づいて、前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲を提示するタイミングを制御する。例えば、前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏開始時点(例えば、カラオケ装置16に対する電子早見本装置22の対応付け処理が行われた時点)から、予め定められた所定時間(例えば、1〜2時間程度)が経過した時点で前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲を提示する。また、好適には、前記カラオケ装置16を用いてカラオケ演奏を行う終了時間を登録可能としておき、登録された終了時間の所定時間前(例えば、10〜20分前)に前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲を提示するものであってもよい。更に、前記カラオケ装置16を用いてカラオケ演奏を行っている利用者の人数に基づいてこの提示タイミングを制御するものであってもよい。また、後述するように前記電子早見本装置22において歌い忘れ曲を提示する態様において、好適には、対象となる利用者が操作主体でない場合には上記提示タイミングとなってもその歌い忘れ曲を提示せず、ユーザー切替ボタン240(図11を参照)が押される等して操作主体が対象となる利用者に切り替えられた時点で斯かる歌い忘れ曲を前記電子早見本装置22に提示させる。なお、上記歌い忘れ曲の提示タイミング制御は、前記歌い忘れ曲検出手段232による歌い忘れ曲の検出タイミングを制御することにより実現されるものであってもよく、例えば、前記カラオケ装置16を用いたカラオケ演奏開始時点から、予め定められた所定時間が経過した時点で前記歌い忘れ曲検出手段232による検出を行い、その結果を前記歌い忘れ曲提示手段234により提示させるものであってもよい。
【0061】
図11は、前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイに表示されるトップ画面238の一例を示す図である。前記電子早見本装置22においては、例えば前記通信カラオケシステム10おけるカラオケサービスに係る利用者の認証であるログイン認証が正常に行われた場合、各利用者に対応して図11に示すようなトップ画面238が個別に表示される。この図11に示すトップ画面238は、名前(ニックネーム)が「サーヤ」である利用者に対応して表示されたものであり、そのトップ画面238の一部に表示されたユーザー切替ボタン240に対してタッチパネルディスプレイによる入力操作(指や備え付けのペン等によりユーザー切替ボタン240に対応する部分に接触する操作)が行われた場合、正常にログイン認証された他の利用者に対応するトップ画面に切り替えられるようになっている。なお、ログイン認証が行われていない利用者に対応して、名前「ゲスト」に対応するトップ画面にも切替可能とされている。
【0062】
また、図11に示すトップ画面238には、前記カラオケ装置16を用いて一所に演奏を行う複数の利用者それぞれを示すサムネイル画像242a〜242f(以下、特に区別しない場合には単にサムネイル画像242という)が表示されるようになっている。このサムネイル画像242は、例えば、各利用者に対応して前記SNSデータベース116に記憶されたアバタに関する情報に基づいて、そのアバタの顔に対応する画像が表示される。本実施例の電子早見本装置22においては、その時点におけるその電子早見本装置22の操作主体(アクティブユーザ)である利用者に対応するサムネイル画像242(図11においては「サーヤ」に対応するサムネイル画像242f)がカラーで表示される一方、他の利用者に対応するサムネイル画像242がモノクロ(白黒)で表示されるようになっている。そして、上記ユーザー切替ボタン240に対する操作に応じてトップ画面すなわち操作主体となる利用者が切り替えられた場合、それに応じてカラー表示されるサムネイル画像242も新たな操作主体となる利用者のものに切り替えられる。
【0063】
図12は、図11に示すトップ画面238に前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲が提示された様子を例示する図である。この図12に示すように、前記歌い忘れ曲提示手段234は、前記歌い忘れ曲検出手段232により歌い忘れ曲が検出され、その提示タイミングとなった場合、好適には、「サーヤさん、『恋しくて/緑川カオル子』を歌い忘れてませんか?」というように、前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲に対応するカラオケ演奏曲の曲名、アーティスト名、及び提示の対象となる利用者を識別できる文章(テキスト情報)による提示を行う。また、好適には、斯かる提示を行うと共に、提示の対象となる利用者を操作主体として前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲に対応するカラオケ演奏曲を選曲入力するためのダイレクト選曲ボタン244を前記タッチパネルディスプレイに表示させる。このダイレクト選曲ボタン244に対してタッチパネルディスプレイによる入力操作(指や備え付けのペン等によりダイレクト選曲ボタン244に対応する部分に接触する操作)が行われた場合、そのダイレクト選曲ボタン244に係る演奏曲の選曲入力操作が実行され、その演奏曲の選曲番号が前記カラオケ装置16へ前記LAN24等を介して入力(送信)される。
【0064】
また、前記歌い忘れ曲提示手段234は、前記歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲を前記カラオケ装置16の映像表示装置30において提示するものであってもよい。すなわち、前記歌い忘れ曲検出手段232により歌い忘れ曲が検出され、その提示タイミングとなった場合、好適には、その歌い忘れ曲検出手段232により検出された歌い忘れ曲に対応するカラオケ演奏曲の曲名、アーティスト名、及び提示の対象となる利用者を識別できる文章(テキスト情報)を前記カラオケ装置16の映像表示装置30の一部に表示させる。更に、前記歌い忘れ曲検出手段232により歌い忘れ曲が検出され、その提示タイミングとなった場合には、その歌い忘れ曲を明示することなく演奏待ち曲として直接選曲予約することにより暗示的に提示するものであってもよい。
【0065】
図13は、前記第1サーバ装置70のCPU200による歌詞情報配信制御の一例の要部を示すフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0066】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、前記パーソナルコンピュータ74や携帯電話機76等の通信端末装置から所定のカラオケ演奏曲(カラオケ情報)の歌詞情報の配信要求があったか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、要求されたカラオケ演奏曲の歌詞情報が要求元の通信端末装置へ前記通信回線18を介して配信される。次に、SA3において、歌詞情報の配信履歴として、その歌詞情報に対応するカラオケ演奏曲の選曲番号が要求主体である利用者の識別情報(ユーザID)と対応付けられて記憶された後、本ルーチンが終了させられる。
【0067】
図14は、前記第1サーバ装置70のCPU200による十八番曲登録制御の一例の要部を示すフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。なお、この図14に示す制御は、前記通信カラオケシステム10における前記カラオケ装置16に係るカラオケ演奏制御及び前記第2のカラオケシステムにおける前記家庭用カラオケ装置80に係るカラオケ演奏制御の両方に対応して実行されるものであり、図14に示す制御により対象となる演奏曲が各カラオケシステムにおける利用者毎の十八番曲として登録(記憶)される。
【0068】
先ず、SB1において、前記カラオケ装置16、家庭用カラオケ装置80、乃至前記パーソナルコンピュータ74や携帯電話機76等の通信端末装置から所定のカラオケ演奏曲(カラオケ情報)を十八番曲として登録する指示(操作情報)があったか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、指定されたカラオケ演奏曲に対応する選曲番号が、登録主体である利用者の十八番曲として前記SNSデータベース220等に記憶された後、本ルーチンが終了させられる。
【0069】
図15は、前記第1サーバ装置70のCPU200による音楽情報配信制御の一例の要部を示すフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0070】
先ず、ステップSC1において、前記車載オーディオ装置82等の通信端末装置から所定の音楽情報(音楽ファイル)の配信要求があったか否かが判断される。このSC1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SC1の判断が肯定される場合には、SC2において、要求された音楽情報が要求元の通信端末装置へ前記通信回線18を介して配信される。次に、SC3において、音楽情報の配信履歴として、その音楽情報に対応するカラオケ演奏曲の選曲番号が要求主体である利用者の識別情報(ユーザID)と対応付けられて記憶された後、本ルーチンが終了させられる。
【0071】
図16は、前記第1サーバ装置70のCPU200による音楽コンテンツ判定制御の一例の要部を示すフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0072】
先ず、SD1において、前記テレビジョン84において所定のコンテンツ情報(例えば、テレビドラマ)の録画が行われたか否かが判断される。このSD1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SD1の判断が肯定される場合には、SD2において、録画されたコンテンツ情報が前記通信カラオケシステム10における前記多数のカラオケ情報の何れかに対応する音楽情報に関連するものであるか否かが判断される。このSD2の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SD2の判断が肯定される場合には、SD3において、コンテンツ情報の録画履歴として、そのコンテンツ情報に含まれる音楽情報に対応するカラオケ情報の選曲番号が録画主体である利用者の識別情報(ユーザID)と対応付けられて記憶された後、本ルーチンが終了させられる。
【0073】
図17は、前記カラオケ装置16のCPU50による歌い忘れ曲提示制御の一例の要部を示すフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0074】
先ず、S1において、前記カラオケ装置16の継続利用時間等に基づいて、歌い忘れ曲の提示タイミングであるか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S1の判断が肯定される場合には、S2において、操作主体である利用者に係る複数種類の音楽情報管理システムの利用に係る情報が取得される。すなわち、前記歌詞情報配信システムにおける歌詞情報の配信履歴、第2のカラオケシステムにおいて十八番曲として登録された演奏曲、音楽情報配信システムにおける音楽情報の配信履歴、及び音楽コンテンツ判定システムにおける音楽情報を含むコンテンツ情報の録画履歴等が前記第1サーバ装置70等から取得される。次に、S3において、S2にて取得された各種音楽情報管理システムの利用に係る情報と、前記SNSデータベース220において対象となる利用者の十八番曲として登録されたカラオケ情報とが比較される。次に、S4において、S3の比較結果として2つ以上の音楽情報管理システムの利用に係る情報に対応するカラオケ情報が、前記SNSデータベース220において対象となる利用者の十八番曲として登録されているか否かが判断される。このS4の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S4の判断が肯定される場合には、S5において、2つ以上の音楽情報管理システムの利用に係る情報に対応し且つ対象となる利用者の十八番曲として登録されているカラオケ情報が、その日のカラオケ演奏において既に歌われているか否かが判断される。このS5の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S5の判断が否定される場合には、S6において、2つ以上の音楽情報管理システムの利用に係る情報に対応し且つ対象となる利用者の十八番曲として登録されているカラオケ情報が、歌い忘れ曲として前記電子早見本装置22等において提示された後、本ルーチンが終了させられる。
【0075】
以上、図13〜図17を用いて説明した制御において、SA1〜SA3が前記歌詞情報配信制御手段222の動作に、SB1及びSB2が前記第2カラオケ制御手段224の動作に、SC1〜SC3が前記音楽情報配信制御手段226の動作に、SD1〜SD3が前記音楽コンテンツ判定制御手段228の動作に、S2が前記利用情報取得手段230の動作に、S3〜S6が前記歌い忘れ曲検出手段232の動作に、S6が前記歌い忘れ曲提示手段234の動作に、それぞれ対応する。
【0076】
このように、本実施例によれば、前記多数の楽曲データすなわちカラオケ情報のうちから選択された単数乃至複数のカラオケ情報を、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏に係る十八番曲として前記通信カラオケシステム10の利用者毎に記憶するSNSデータベース220と、前記多数のカラオケ情報のうち少なくとも一部のカラオケ情報に対応する音楽情報の管理を行う音楽情報管理システムから、前記利用者毎にその音楽情報の利用に関する情報を取得する利用情報取得手段230(S2)と、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏に際して、そのカラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段230により取得された情報に基づいて、前記SNSデータベース220に記憶されたその利用者の十八番曲のうちから歌い忘れ曲であるカラオケ情報を検出する歌い忘れ曲検出手段232(S3〜S6)と、その歌い忘れ曲検出手段232により検出される歌い忘れ曲を前記カラオケ装置16において提示する歌い忘れ曲提示手段234(S6)とを、備えたものであることから、前記通信カラオケシステム10とは異なる他の音楽情報管理システムにおいて利用された音楽情報を参照することで、予め十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを特定して提示することができる。すなわち、十八番曲として登録された演奏曲の歌い忘れを抑制する通信カラオケシステム10を提供することができる。
【0077】
また、前記利用情報取得手段230は、それぞれ態様の異なる複数種類の前記音楽情報管理システムから、前記利用者毎に前記音楽情報の利用に関する情報を取得するものであり、前記歌い忘れ曲検出手段232は、前記カラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段230により取得された情報に関して、少なくとも2種類の音楽情報管理システムにおいて共通するカラオケ情報に対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、その音楽情報に対応するカラオケ情報を前記歌い忘れ曲として検出するものであるため、予め十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを実用的な態様で好適に特定して提示することができる。
【0078】
また、前記音楽情報管理システムは、前記多数の楽曲データそれぞれの歌詞情報を前記音楽情報として管理すると共に、前記利用者からの要求に応じてその歌詞情報を前記通信回線18を介して配信する歌詞情報配信システムであるため、例えばカラオケ装置16により出力されるカラオケ情報に係る歌詞情報の閲覧履歴を参照することで、予め十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【0079】
また、前記音楽情報管理システムは、前記多数のカラオケ情報の一部乃至全部のうちから選択されるカラオケ情報に対応する演奏曲を出力させる第2のカラオケ装置である家庭用カラオケ装置80を備えた第2のカラオケシステムであるため、例えば家庭用通信カラオケシステム等の第2のカラオケシステムにおいて登録された十八番曲や演奏履歴等を参照することで、予め十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【0080】
また、前記音楽情報管理システムは、前記多数のカラオケ情報のうち少なくとも一部のカラオケ情報に対応する音楽情報を管理すると共に、前記利用者からの要求に応じてその音楽情報を前記通信回線18を介して配信する音楽情報配信システムであるため、例えばカラオケ装置16により出力されるカラオケ情報に対応する音楽情報の配信履歴を参照することで、予め十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【0081】
また、前記音楽情報管理システムは、前記テレビジョン84において再生されるコンテンツ情報のうち録画されたコンテンツ情報が前記多数のカラオケ情報の何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かを前記利用者毎に判定する音楽コンテンツ判定システムであるため、例えばカラオケ装置16により出力されるカラオケ情報に対応する音楽情報を主題歌とするコンテンツ情報の録画履歴を参照することで、予め十八番曲として登録されたカラオケ情報のうちカラオケ演奏に係る利用者が特に歌いたいとおぼしきものを好適に特定できる。
【0082】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0083】
例えば、前述の実施例では、前記通信カラオケシステム10に接続されて相互に情報の送受信を行い得る、前記多数のカラオケ情報のうち少なくとも一部のカラオケ情報に対応する音楽情報の管理を行う音楽情報管理システムとして、前記パーソナルコンピュータ74乃至携帯電話機76等を通信端末装置とする歌詞情報配信システム、前記家庭用カラオケ装置80等を通信端末装置とする第2のカラオケシステム、前記車載オーディオ装置82等を通信端末装置とする音楽情報配信システム、及び前記テレビジョン84等において録画されるコンテンツ情報に係る音楽コンテンツ判定システムを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記通信回線18を介して音楽情報に関するチケットを販売するチケット販売管理システムや、前記パーソナルコンピュータ74乃至携帯電話機76等を通信端末装置として音楽情報に関する動画の配信を行う動画配信システム、前記携帯電話機76の着信メロディに対応する音楽情報の配信を行う着信メロディ配信システム等、前記利用情報取得手段230による情報取得の対象となる音楽情報管理システムとしては種々の態様が考えられる。
【0084】
また、前述の実施例において、前記利用情報取得手段230は、前記車載オーディオ装置82等を通信端末装置とする音楽情報配信システムにおいて、前記利用者毎に前記音楽情報配信制御手段226による音楽情報の配信に関する情報を取得するものであったが、前記通信回線18を介して前記車載オーディオ装置82による音楽情報の再生を監視し、その車載オーディオ装置82により再生された音楽情報の利用に関する情報を取得するものであってもよい。すなわち、前記利用情報取得手段230による情報取得の対象となる音楽情報は、前述した実施例の態様には限られず、各音楽情報管理システムの態様に応じて種々の音楽情報が情報取得の対象とされ得る。
【0085】
また、前述の実施例において、前記歌い忘れ曲検出手段232は、前記カラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段230により取得された情報に関して、少なくとも2種類の音楽情報管理システムにおいて共通するカラオケ情報に対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、その音楽情報に対応するカラオケ情報を前記歌い忘れ曲として検出するものであったが、例えば、前記SNSデータベース220に記憶された十八番曲に関して、必ず歌いたい演奏曲には「絶対歌うチェック」を設定可能としておき、その「絶対歌うチェック」が設定されたものについては優先的に歌い忘れ曲として検出するものであってもよい。例えば、「絶対歌うチェック」が設定された十八番曲については、前記カラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段230により取得された情報に関して、少なくとも1つの音楽情報管理システムにおいて所定のカラオケ情報に対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、その音楽情報に対応するカラオケ情報を前記歌い忘れ曲として検出するものであってもよい。
【0086】
また、前述の実施例において、前記歌い忘れ曲検出手段232は、前記テレビジョン84等において録画されるコンテンツ情報に係る音楽コンテンツ判定システムにおいて、前記テレビジョン84において録画されたコンテンツ情報に前記カラオケ情報に対応する音楽情報が含まれており、そのカラオケ情報が前記SNSデータベース220に十八番曲として登録されていた場合に、その音楽情報を判断の基準として対応するカラオケ情報を歌い忘れ曲として検出するものであったが、例えば、コンテンツ情報にオープニングテーマとエンディングテーマそれぞれに対応する2つの音楽情報が含まれている態様において、オープニングテーマに対応するカラオケ情報が十八番曲として登録されており、エンディングテーマに対応するカラオケ情報の歌詞情報が前記歌詞情報配信システムにおいて利用されている場合には、その十八番曲として登録されたカラオケ情報を歌い忘れ曲として検出の対象とするものであってもよい。すなわち、前記テレビジョン84において録画されたコンテンツ情報をブリッジとして前記歌い忘れ曲検出手段232による歌い忘れ曲の判定を行うものであってもよい。
【0087】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0088】
10:通信カラオケシステム
16:カラオケ装置
18:通信回線
70:第1サーバ装置
72:第2サーバ装置
80:家庭用カラオケ装置(第2のカラオケ装置)
84:テレビジョン
220:SNSデータベース
230:利用情報取得手段
232:歌い忘れ曲検出手段
234:歌い忘れ曲提示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の楽曲データのうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させると共に、通信回線を介してサーバ装置との間で情報の送受信を行うカラオケ装置を備えた通信カラオケシステムであって、
前記多数の楽曲データのうちから選択された単数乃至複数の楽曲データを、前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に係る十八番曲として前記通信カラオケシステムの利用者毎に記憶するデータベースと、
前記多数の楽曲データのうち少なくとも一部の楽曲データに対応する音楽情報の管理を行う音楽情報管理システムから、前記利用者毎に該音楽情報の利用に関する情報を取得する利用情報取得手段と、
前記カラオケ装置によるカラオケ演奏に際して、該カラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段により取得された情報に基づいて、前記データベースに記憶された該利用者の十八番曲のうちから歌い忘れ曲である楽曲データを検出する歌い忘れ曲検出手段と、
該歌い忘れ曲検出手段により検出される歌い忘れ曲を前記カラオケ装置において提示する歌い忘れ曲提示手段と
を、備えたものであることを特徴とする通信カラオケシステム。
【請求項2】
前記利用情報取得手段は、それぞれ態様の異なる複数種類の前記音楽情報管理システムから、前記利用者毎に前記音楽情報の利用に関する情報を取得するものであり、
前記歌い忘れ曲検出手段は、前記カラオケ演奏の主体となる前記利用者に対応して前記利用情報取得手段により取得された情報に関して、少なくとも2種類の音楽情報管理システムにおいて共通する楽曲データに対応する音楽情報の利用に関する情報が含まれていた場合には、該音楽情報に対応する楽曲データを前記歌い忘れ曲として検出するものである
請求項1に記載の通信カラオケシステム。
【請求項3】
前記音楽情報管理システムは、前記多数の楽曲データそれぞれの歌詞情報を前記音楽情報として管理すると共に、前記利用者からの要求に応じて該歌詞情報を通信回線を介して配信する歌詞情報配信システムである請求項1又は2に記載の通信カラオケシステム。
【請求項4】
前記音楽情報管理システムは、前記多数の楽曲データの一部乃至全部のうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させる第2のカラオケ装置を備えた第2のカラオケシステムである請求項1又は2に記載の通信カラオケシステム。
【請求項5】
前記音楽情報管理システムは、前記多数の楽曲データのうち少なくとも一部の楽曲データに対応する音楽情報を管理すると共に、前記利用者からの要求に応じて該音楽情報を通信回線を介して配信する音楽情報配信システムである請求項1又は2に記載の通信カラオケシステム。
【請求項6】
前記音楽情報管理システムは、テレビジョンにおいて再生されるコンテンツ情報のうち録画されたコンテンツ情報が前記多数の楽曲データの何れかに対応する音楽情報を含むものであるか否かを前記利用者毎に判定する音楽コンテンツ判定システムである請求項1又は2に記載の通信カラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−73540(P2012−73540A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220046(P2010−220046)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】