説明

通信システムおよびアドレス空間共有方法

【課題】1つの送信元の端末について複数のIPアドレス空間を使用することができる通信システムを得ること。
【解決手段】ルーティングノード1は、端末2−1,2−2に対するデフォルトゲートウェイとしてのアドレスであるデフォルトゲートウェイアドレスを2つ以上有し、デフォルトゲートウェイアドレスごとに対応するIPアドレス空間4−1,4−2の識別子を定め、ルーティングノード1および端末2−1,2−2は、デフォルトゲートウェイアドレスと識別子との対応をIP空間ID判定テーブルとして保持し、端末2−1,2−2は、送信先とするアドレス空間に対応するデフォルトゲートウェイアドレスを送信するパケットに格納し、ルーティングノード1は、受信したパケットに格納されたデフォルトゲートウェイアドレスとIP空間ID判定テーブルとに基づいて決定したIPアドレス空間へパケットを転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムおよびアドレス空間共有方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアドレス空間共有方法では、下記特許文献1に記載されているように、サーバや端末を収容するルーティングノードでは、サーバや端末からIP(Internet Protocol)パケットを受信すると、その発信元MAC(Media Access Control)アドレスやVLAN(Virtual Local Area Network) ID(Identifier)に基づき、送信元のサーバや端末が属するIPアドレス空間を特定するIP空間IDを決定する。そして、ルーティングノードでは、IP空間ID毎にルーティングテーブルを設定しておき、上記の決定したIP空間IDに対応するルーティングテーブルと受信IPパケットの宛先IPアドレスとを参照して受信IPパケットの転送ルーティングを実施する。これにより、IP空間IDに属する端末やVLAN毎に独立したIPアドレス空間を保持することができ、複数のIP空間IDで重複したIPアドレスを利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−38922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のように、従来のアドレス空間共有方法では、IPパケットの送信元の端末のMACアドレスや送信元の端末の収容回線ポートに割当てられるVLAN IDに基づいて使用可能なIPアドレス空間を決定する。このため、1つの端末は1つのIPアドレス空間しか使用することができない、という問題があった。このため、例えば、1つの端末において通信する際に適用されるアプリケーションによって複数のIPアドレス空間を使い分けるということができない、という問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、1つの送信元の端末について複数のIPアドレス空間を使用することができる通信システムおよびアドレス空間共有方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、パケットを送信する通信装置と前記パケットを2つ以上のアドレス空間のうちの選択したアドレス空間へ転送する中継装置とを備える通信システムであって、前記中継装置は、前記通信装置に対するデフォルトゲートウェイとしてのアドレスであるデフォルトゲートウェイアドレスを2つ以上有し、前記デフォルトゲートウェイアドレスごとに対応する前記アドレス空間の識別子を定め、前記中継装置および前記通信装置は、前記デフォルトゲートウェイアドレスと前記識別子との対応を空間判定情報として保持し、前記通信装置は、前記空間判定情報に基づいて、送信先とするアドレス空間に対応する前記デフォルトゲートウェイアドレスを決定し、決定した前記デフォルトゲートウェイアドレスを前記パケットに格納して送信し、前記中継装置は、受信した前記パケットに格納されたデフォルトゲートウェイアドレスと前記空間判定情報とに基づいて決定したアドレス空間へ当該パケットを転送する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、1つの送信元の端末について複数のIPアドレス空間を使用することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施の形態1の通信システムのアドレス空間共有方法の概念を示す図である。
【図2】図2は、従来のアドレス空間共有方法の一例を示す図である。
【図3】図3は、実施の形態1のIP空間ID判定テーブルの構成例を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態1の空間ID#1に対応するルーティングテーブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、実施の形態の空間ID#2に対応するルーティングテーブルの一例を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態2の通信システムのアドレス空間共有方法の概念を示す図である。
【図7】図7は、実施の形態3の通信システムのアドレス空間共有方法の概念を示す図である。
【図8】図8は、実施の形態4の通信システムのアドレス空間共有方法の概念を示す図である。
【図9】図9は、実施の形態5の通信システムのアドレス空間共有方法の概念を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明にかかる通信システムおよびアドレス空間共有方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信システムの実施の形態1のアドレス空間共有方法の概念を示す図である。本実施の形態の通信システムは、IPパケットのルーティングを行うルーティングノード1と、端末2−1,2−2と、L2SW(Layer 2 switch)3と、を備える。なお、図1では、端末を2台とし、L2SW3を1台としているが、ルーティングノード1が収容する(パケットの転送対象とする)端末の数や、端末とルーティングノード1との経路上に存在するL2SWの数は、これに限定されない。また、ルーティングノード1が収容する装置は、端末に限らず、サーバ等でもよく通信装置であればよい。
【0011】
本実施の形態では、本発明にかかる中継装置としてルーティングノード1を例に挙げて説明する。ルーティングノード1は、送信ポート11,12を備える。また、ルーティングノード1は、使用可能な全IPアドレス空間を複数に分割して管理する。図1では、分割したIPアドレス空間の例としてIPアドレス空間4−1,4−2の2つを示している。
【0012】
ルーティングノード1では、分割したIPアドレス空間に各々ID(IP空間ID)を付与しており、以下の説明では、IPアドレス空間4−1,4−2のIP空間IDをそれぞれ#1,#2とする。
【0013】
ここで、従来のアドレス空間共有方法について説明する。図2は、従来のアドレス空間共有方法の一例を示す図である。図2では、ルーティングノード101が、端末102,103を収容する例を示しており、端末103はL2SW104を経由してルーティングノード101に接続されている。
【0014】
従来のアドレス空間共有方法を適用するルーティングノード101は、使用可能な全IPアドレス空間を複数に分割して管理しているとする。図2では、分割したIPアドレス空間201,202を示しており、それぞれのIP空間IDを#11,#12とする。
【0015】
ルーティングノード101は、送信ポート111,112を有している。また、ルーティングノード101は、IP空間ID毎に対応するルーティングテーブルを保持しており、ルーティングテーブルには、宛先のサブネットアドレスと送信ポートとの対応が格納されている。ルーティングノード101は、送信元のMACアドレスおよびVLAN IDとIP空間IDとの対応を保持し、IPパケットを受信すると、当該パケットの送信元のMACアドレス、VLAN IDと保持している対応に基づいてIP空間IDを決定する。
【0016】
端末102のMACアドレスがMAC#Bであり、端末103がL2SW104で送信するパケットのVLAN IDがVLAN ID#Aであったとする。この場合、上述の送信元のMACアドレスおよびVLAN IDとIP空間IDとの対応に基づいて、MAC#BについてはIP空間ID#11として決定され、VLAN ID#AについてはIP空間ID#12として決定されたとする。また、ここでは、IP空間ID#11に対応するルーティングテーブルでは転送先として送信ポート111が格納され、IP空間ID#12に対応するルーティングテーブルでは転送先として送信ポート112が格納されているとする。
【0017】
この場合、ルーティングノード101は、端末102から送信されたパケットは経路301に示すように、IP空間ID#11に対応するルーティングテーブルに基づいて転送が実施され、端末103から送信されたパケットについては経路302に示すように、IP空間ID#12に対応するルーティングテーブルに基づいて転送が実施される。
【0018】
一方、経路303のような端末102から送信されたパケットがIP空間ID#12にIPアドレス空間を用いた転送や、経路304のような端末103から送信されたパケットがIP空間ID#11にIPアドレス空間を用いた転送は、実施されない。このように、従来のアドレス空間共有方法では、1つの端末は1つのIPアドレス空間しか使用することができない。このため、例えば、1つの端末において通信する際に適用されるアプリケーションによって複数のIPアドレス空間を使い分けるということができない、という問題があった。
【0019】
これに対して、本実施の形態では、端末2−1,2−2が自身の属するサブネットの外にIPパケットを送信する際のパケット送信先となるデフォルトゲートウェイIPアドレス(以降、図中では、DGWと略す)として、ルーティングノード1のIPアドレスを複数用意する。ルーティングノード1は、これらのIPアドレス毎にIPアドレス空間を割当てておき、デフォルトゲートウェイIPアドレス(DGW)と対応するIPアドレス空間のIP空間IDとの対応をIP空間ID判定テーブルとして保持しておく。また、ルーティングノード1は、IP空間ID毎にルーティングテーブルを保持する。
【0020】
これにより、本実施の形態では、端末2−1,2−2は、複数のデフォルトゲートウェイアドレスを保持しておき、IPパケットを送信する際に、送信先のデフォルトゲートウェイアドレスを切り替えることで、複数のIPアドレス空間を使い分けることができる。
【0021】
図3は、本実施の形態のIP空間ID判定テーブルの構成例を示す図である。図4は、本実施の形態の空間ID#1に対応するルーティングテーブルの一例を示す図である。図5は、本実施の形態の空間ID#2に対応するルーティングテーブルの一例を示す図である。
【0022】
以下、図1および図3〜5を用いて、本実施の形態の動作を説明する。ここでは、デフォルトゲートウェイIPアドレスAはIP空間ID#1に紐付けられており、デフォルトゲートウェイIPアドレスBはIP空間ID#2に紐付けられているとし、図1の端末2−1、端末2−2、ルーティングノード1では、これらの紐付けの情報(空間判定情報)を保持しているとする。また、端末2−1、端末2−2、ルーティングノード1では、IP空間IDとIPアドレス空間との対応を把握しているとする。
【0023】
その状況で端末2−1が、IP空間ID#1のIPアドレス空間に向けたパケットを送信するとする。この場合、IP空間ID#1に紐付けられたデフォルトゲートウェイIPアドレスはAであるため、端末2−1は、デフォルトゲートウェイIPアドレスAに相当するルーティングノード1のMACアドレスであるAmacを宛先MACアドレスに設定したパケット5−1を送信する。なお、パケット5−1の送信元については従来と同様のアドレスを設定し、パケット5−1の宛先のIPアドレスには、従来と同様の宛先IPアドレスを設定する。ルーティングノード1は、ルーティングノード1のデフォルトゲートウェイIPアドレスとMACアドレスとの対応を把握しているとし、また各端末2−1,2−2も例えばアドレス解決手順等によりこの対応を把握しているとする。
【0024】
ルーティングノード1では、パケット5−1を受信すると、図3に示すIP空間ID判定テーブルを参照し、パケット5−1の宛先MACアドレスがAmacであることから当該パケットに対応するIP空間IDが#1であると決定する。なお、ルーティングノード1では、IP空間ID判定テーブルを、空間判定情報(デフォルトゲートウェイIPアドレスとIP空間IDの対応情報)と、デフォルトゲートウェイIPアドレスとMACアドレスとの対応と、に基づいて生成しておく。次に決定したIP空間IDに対応するルーティングテーブル(図4に示したルーティングテーブル)を参照し、パケット5−1を送信ポート11に送信することにより、IP空間ID#1に対応するIPアドレス空間4−1へ転送する。
【0025】
端末2−1からIP空間ID#2のIPアドレス空間に向けたパケット5−2を送信する場合は、IP空間ID#2に紐付けられたデフォルトゲートウェイIPアドレスはBであるため、デフォルトゲートウェイIPアドレスBに対応するルーティングノード1のMACアドレスであるBmacを宛先AMCアドレスに設定する。
【0026】
ルーティングノード1は、パケット5−2を受信すると、図3に示す空間ID判定テーブルを参照し、受信パケットの宛先MACアドレスがBmacであることから当該パケットに対応するIP空間IDが#2であると決定する。次にルーティングノード1は、決定したIP空間IDに対応するルーティングテーブル(図5のルーティングテーブル)を参照し、パケット5−2を送信ポート12に送信することにより、IP空間ID#2に対応するIPアドレス空間4−2へ転送する。
【0027】
以上のように、本実施の形態では、ルーティングノード1の端末2−1,2−2のデフォルトゲートウェイとしてのIPアドレス(デフォルトゲートウェイIPアドレス)を複数設定しておき、端末2−1,2−2およびルーティングノード1は、デフォルトゲートウェイIPアドレスとIP空間IDとの対応を保持する。端末2−1,2−2は、パケットを送信する際に、所望の宛先のIP空間IDに対応するデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスを宛先MACアドレスとして設定する。そして、ルーティングノード1は、宛先MACアドレスに基づいてIP空間IDを決定する。これにより、本実施の形態の通信システムでは、1つの送信元の端末について複数のIPアドレス空間を使用することができ、端末2−1,2−2は、複数のIPアドレス空間を宛先MACアドレスの切替により使い分けることができる。
【0028】
実施の形態2.
図6は、本発明にかかる通信システムの実施の形態2のアドレス空間共有方法の概念を示す図である。本実施の形態の通信システムは、実施の形態1と同様のルーティングノード1と、端末6−1,6−2と、実施の形態1と同様のL2SW3と、を備える。なお、図6では、端末を2台とし、L2SW3を1台としているが、ルーティングノード1が収容する端末の数や、端末とルーティングノード1との経路上に存在するL2SWの数は、これに限定されない。また、ルーティングノード1が収容する装置は、端末に限らず、サーバ等どのような装置であってもよい。
【0029】
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、端末6−1,6−2が自身の属するサブネットの外にIPパケットを送信する際のパケット送信先となるデフォルトゲートウェイIPアドレスとして、ルーティングノード1のIPアドレスを複数用意する。ルーティングノード1は、これらのIPアドレス毎にIPアドレス空間を割当てておき、デフォルトゲートウェイIPアドレスと対応するIPアドレス空間のIP空間IDとの対応をIP空間ID判定テーブルとして保持しておく。また、ルーティングノード1は、IP空間ID毎にルーティングテーブルを保持する。ルーティングノード1の動作は実施の形態1と同様である。
【0030】
本実施の形態の端末6−1は、適用アプリケーション毎にデフォルトゲートウェイIPアドレスを登録しておき、適用アプリケーションとデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブル(デフォルトゲートウェイ判定情報)として保持する。例えば、勘定系アプリケーション(アプリ)には、デフォルトゲートウェイIPアドレスAが対応し、社内情報系アプリケーション(アプリ)には、デフォルトゲートウェイIPアドレスBが対応し、VoIP(Voice over Internet Protocol)には、デフォルトゲートウェイIPアドレスCが対応すると定めておく。なお、端末6−1,6−2は、実施の形態1と同様に、ルーティングノード1の複数のデフォルトゲートウェイIPアドレスとMACアドレスとの対応を把握しているとする。
【0031】
端末6−1,6−2は、パケットを送信する際、当該パケットのデータ部を生成したアプリケーションのセッション種別(勘定系アプリケーション、社内情報系アプリケーション、VoIP等)などを確認する。そして、このセッション種別に基づいてデフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照して該当するデフォルトゲートウェイIPアドレスを決定する。
【0032】
例えば、端末6−1が、勘定系アプリケーションにより生成されたデータを搭載したパケット5−3を送信する場合、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照してデフォルトゲートウェイIPアドレスAに対応するMACアドレスAmacを宛先MACアドレスとして格納して送信する。ルーティングノード1は、実施の形態1と同様の動作により、パケット5−3をIP空間ID#1に対応するIPアドレス空間4−1へ転送する。なお、図6では、デフォルトゲートウェイ判定テーブルをセッション種別とデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応としているが、セッション種別とデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスとの対応として保持してもよい。
【0033】
また、端末6−1が、社内情報系アプリケーションにより生成されたデータを搭載したパケット5−4を送信する場合、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照してデフォルトゲートウェイIPアドレスBに対応するMACアドレスBmacを宛先MACアドレスとして格納して送信する。ルーティングノード1は、実施の形態1と同様の動作により、パケット5−4をIP空間ID#2に対応するIPアドレス空間4−2へ転送する。以上述べた以外の本実施の形態の動作は実施の形態1と同様である。
【0034】
以上のように、本実施の形態では、端末6−1,6−2が、セッション種別とデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブルとして保持し、送信パケットのセッション種別に基づいてデフォルトゲートウェイIPアドレスを決定して対応するMACアドレスを宛先MACアドレスとして送信パケットに格納するようにした。そのため、端末6−1,6−2は、複数のIPアドレス空間をアプリケーション毎に使い分けることができる。
【0035】
実施の形態3.
図7は、本発明にかかる通信システムの実施の形態3のアドレス空間共有方法の概念を示す図である。本実施の形態の通信システムは、実施の形態1と同様のルーティングノード1と、端末7−1,7−2と、実施の形態1と同様のL2SW3と、を備える。なお、図7では、端末を2台とし、L2SW3を1台としているが、ルーティングノード1が収容する端末の数や、端末とルーティングノード1との経路上に存在するL2SWの数は、これに限定されない。また、ルーティングノード1が収容する装置は、端末に限らず、サーバ等どのような装置であってもよい。
【0036】
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、端末7−1,7−2が自身の属するサブネットの外にIPパケットを送信する際のパケット送信先となるデフォルトゲートウェイIPアドレスとして、ルーティングノード1のIPアドレスを複数用意する。ルーティングノード1は、これらのIPアドレス毎にIPアドレス空間を割当てておき、デフォルトゲートウェイIPアドレスと対応するIPアドレス空間のIP空間IDとの対応をIP空間ID判定テーブルとして保持しておく。また、ルーティングノード1は、IP空間ID毎にルーティングテーブルを保持する。ルーティングノード1の動作は実施の形態1と同様である。
【0037】
本実施の形態では、端末7−1,7−2において、適用されるトランスポート層プロトコルPort番号毎にデフォルトゲートウェイIPアドレスを登録しておき、送信するパケットに対応するトランスポート層プロトコル(telnet、ftp、httpなど)に基づいてデフォルトゲートIPウェイアドレスを決定する。これにより、端末7−1,7−2は、トランスポート層プロトコル毎に複数のIPアドレス空間を使い分けることができる。
【0038】
本実施の形態の端末7−1,7−2は、トランスポート層プロトコルPort番号毎にデフォルトゲートウェイIPアドレスを定めておき、トランスポート層プロトコルPort番号(図7では、Port番号と略す)とデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブルとして保持する。
【0039】
端末7−1,7−2は、パケットを送信する際、当該パケットの宛先Port番号を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照して該当のデフォルトゲートウェイIPアドレスを決定する。ここでは、例えば、トランスポート層プロトコルPort番号がftpに対応する番号であった場合はデフォルトゲートウェイIPアドレスA、トランスポート層プロトコルPort番号がtelnetに対応する番号であった場合はデフォルトゲートウェイIPアドレスBと定めておく。
【0040】
端末7−1は、例えば、ftpのパケット5−5を送信する場合は、そのパケット宛先Port番号を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照してデフォルトゲートウェイIPアドレスAと決定し、デフォルトゲートウェイIPアドレスAに対応するMACアドレスAmacを宛先MACアドレスとして設定して送信する。
【0041】
端末7−1は、例えば、telnetのパケット5−6を送信する場合は、そのパケット宛先Port番号を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照してデフォルトゲートウェイIPアドレスBと決定し、デフォルトゲートウェイIPアドレスBに対応するMACアドレスBmacを宛先MACアドレスとして設定して送信する。
【0042】
ルーティングノード1は、実施の形態1と同様の動作により、パケット5−5をIP空間ID#1に対応するIPアドレス空間4−1へ、パケット5−6をIP空間ID#2に対応するIPアドレス空間4−2へそれぞれ転送する。なお、図7では、デフォルトゲートウェイ判定テーブルをトランスポート層プロトコルPort番号とデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応としているが、トランスポート層プロトコルPort番号とデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスとの対応として保持してもよい。以上述べた以外の本実施の形態の動作は実施の形態1と同様である。
【0043】
なお、実施の形態2では、セッション種別を用いてパケットの種別を判定し、本実施の形態では、トランスポート層プロトコルPort番号に基づいてパケットの種別を判定しているが、これら以外のパラメータによりパケットの種別を判定することとし、パケットの種別ごとにデフォルトゲートウェイIPアドレスを定めておくようにしてもよい。
【0044】
以上のように、本実施の形態では、端末7−1,7−2が、トランスポート層プロトコルPort番号とデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブルとして保持し、送信パケットの宛先ポート番号に基づいてデフォルトゲートウェイIPアドレスを決定して対応するMACアドレスを宛先MACアドレスとして送信パケットに格納するようにした。そのため、端末7−1,7−2は、複数のIPアドレス空間をトランスポート層プロトコル毎に使い分けることができる。
【0045】
実施の形態4.
図8は、本発明にかかる通信システムの実施の形態4のアドレス空間共有方法の概念を示す図である。本実施の形態の通信システムは、実施の形態1と同様のルーティングノード1と、端末8−1,8−2と、実施の形態1と同様のL2SW3と、を備える。なお、図8では、端末を2台とし、L2SW3を1台としているが、ルーティングノード1が収容する端末の数や、端末とルーティングノード1との経路上に存在するL2SWの数は、これに限定されない。また、ルーティングノード1が収容する装置は、端末に限らず、サーバ等どのような装置であってもよい。
【0046】
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、端末8−1,8−2が自身の属するサブネットの外にIPパケットを送信する際のパケット送信先となるデフォルトゲートウェイIPアドレスとして、ルーティングノード1のIPアドレスを複数用意する。ルーティングノード1は、これらのIPアドレス毎にIPアドレス空間を割当てておき、デフォルトゲートウェイIPアドレスと対応するIPアドレス空間のIP空間IDとの対応をIP空間ID判定テーブルとして保持しておく。また、ルーティングノード1は、IP空間ID毎にルーティングテーブルを保持する。ルーティングノード1の動作は実施の形態1と同様である。
【0047】
本実施の形態では、セッション種別(勘定系アプリケーション、社内情報系アプリケーション、VoIPなど)毎に、サブネットマスクの範囲を決定するサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとを定めて登録しておく。端末8−1,8−2では、セッション種別とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブルとして保持する。
【0048】
端末8−1,8−2は、パケットを送信する際、当該パケットのセッション種別を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照して該当のデフォルトゲートウェイIPアドレスとサブネットマスクを決定する。そして、端末8−1,8−2は、当該パケットの宛先MACアドレスとサブネットマスクとに基づいてサブネット外への送信パケットであるか否かを判定する。サブネット外への送信パケットであると判定した場合、端末8−1,8−2は、決定したデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスを宛先MACアドレスとして設定してルーティングノード1へパケットを転送する。一方、サブネット外への送信パケットでないと判定した場合は、宛先MACアドレスを、決定したデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスに変更せずそのまま(サブネット内のアドレス)としてサブネット内に転送する。
【0049】
ここでは、例えば、勘定系アプリケーションについては、デフォルトゲートウェイIPアドレスA、サブネットマスク(Net mask)255.255.255.255とし、VoIPについては、デフォルトゲートウェイIPアドレスC、サブネットマスク(Net mask)0.0.0.0とし、社内情報系アプリケーションについてはデフォルトゲートウェイIPアドレスB、サブネットマスク(Net mask)255.0.0.0と定めておくとする。
【0050】
例えば、端末8−1は、勘定系アプリケーションのパケット5−7を送信する場合、パケット5−7のセッション種別とデフォルトゲートウェイ判定テーブルとに基づいて、デフォルトゲートウェイIPアドレスA、Net mask 255.255.255.255と決定する。Net maskは255.255.255.255であるため、あらゆる宛先の送信パケットはすべてサブネット外の宛先への送信パケットと判定され、デフォルトゲートウェイIPアドレスAに対応するMACアドレスAmacを宛先MACアドレスに設定してパケット5−7を送信する。
【0051】
また、端末8−1は、社内情報系アプリケーションのパケット5−8を送信する場合、パケット5−8のセッション種別とデフォルトゲートウェイ判定テーブルとに基づいて、デフォルトゲートウェイIPアドレスB、Net mask 255.0.0.0と決定する。Net maskは255.0.0.0であるため、宛先IPアドレスの最上位桁がxとなるアドレス(x.*.*.*:*はいくつでも可)以外であるパケットを、サブネット外の宛先への送信パケットと判定され、デフォルトゲートウェイIPアドレスBに対応するMACアドレスBmacを宛先MACアドレスに設定してパケット5−8を送信する。宛先IPアドレスが、最上位桁がxとなるアドレス(x.*.*.*)の場合は、サブネット内に転送される。図8では、パケット5−8の宛先IPアドレスの最上位桁がxとなるアドレス以外であった場合を示している。
【0052】
また、端末8−1は、VoIPのパケット5−9を送信する場合、パケット5−9のセッション種別とデフォルトゲートウェイ判定テーブルとに基づいて、デフォルトゲートウェイIPアドレスC、Net mask 0.0.0.0と決定する。Net maskは0.0.0.0であるため、あらゆる宛先の送信パケットはすべてサブネット内の宛先への送信パケットと判定されパケット5−9はサブネット内に転送される。
【0053】
ルーティングノード1は、実施の形態1と同様の動作により、パケット5−8をIP空間ID#1のIPアドレス空間4−1へ、パケット5−9をIP空間ID#2のIPアドレス空間4−2へそれぞれ転送する。なお、図8では、デフォルトゲートウェイ判定テーブルをセッション種別とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応としているが、セッション種別とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスとの対応として保持してもよい。以上述べた以外の本実施の形態の動作は実施の形態1と同様である。
【0054】
以上のように、本実施の形態では、端末8−1,8−2が、セッション種別とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブルとして保持し、送信パケットのセッション種別に基づいてサブネットマスクを選択し、宛先IPアドレスとサブネットマスクに基づいてサブネット外の宛先への送信パケットか否かを判定し、サブネット外の宛先の場合に、デフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスを宛先MACアドレスとして送信パケットに格納するようにした。そのため、セッション種別毎にサブネット範囲の大きさを設定することができ、セッション種別毎にルーティングノードに送信されるIPパケットトラヒック量を増減できる。これにより、ルーティングノード1の負荷軽減とセッション種別に応じた適切なパケット転送ルートを適用することができる。
【0055】
実施の形態5.
図9は、本発明にかかる通信システムの実施の形態5のアドレス空間共有方法の概念を示す図である。本実施の形態の通信システムは、実施の形態1と同様のルーティングノード1と、端末9−1,9−2と、実施の形態1と同様のL2SW3と、を備える。なお、図9では、端末を2台とし、L2SW3を1台としているが、ルーティングノード1が収容する端末の数や、端末とルーティングノード1との経路上に存在するL2SWの数は、これに限定されない。また、ルーティングノード1が収容する装置は、端末に限らず、サーバ等どのような装置であってもよい。
【0056】
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、端末8−1,8−2が自身の属するサブネットの外にIPパケットを送信する際のパケット送信先となるデフォルトゲートウェイIPアドレスとして、ルーティングノード1のIPアドレスを複数用意する。ルーティングノード1は、これらのIPアドレス毎にIPアドレス空間を割当てておき、デフォルトゲートウェイIPアドレスと対応するIPアドレス空間のIP空間IDとの対応をIP空間ID判定テーブルとして保持しておく。また、ルーティングノード1は、IP空間ID毎にルーティングテーブルを保持する。ルーティングノード1の動作は実施の形態1と同様である。
【0057】
本実施の形態では、トランスポート層プロトコルPort番号毎に、サブネットマスクの範囲を決定するサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとを定めて登録しておく。端末9−1,9−2では、トランスポート層プロトコルPort番号とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブルとして保持する。ここでは、例えば、ftpについては、デフォルトゲートウェイIPアドレスA、サブネットマスク(Net mask)255.255.255.255とし、telnetについては、デフォルトゲートウェイIPアドレスC、サブネットマスク(Net mask)0.0.0.0とし、httpについてはデフォルトゲートウェイIPアドレスB、サブネットマスク(Net mask)255.0.0.0と定めておくとする。
【0058】
端末9−1は、パケットを送信する際、そのパケットの宛先Port番号を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照して該当するデフォルトゲートウェイIPアドレスとサブネットマスクを決定する。そして、実施の形態4と同様に、パケットの宛先IPアドレスとサブネットマスクに基づいて、サブネット外へ転送するか否かを判定し、サブネット外へ転送する場合には、決定したデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスを宛先MACアドレスとして設定してルーティングノード1へ転送する。
【0059】
例えば、端末9−1は、ftpのパケット5−10を送信する場合、そのパケットの宛先Port番号を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照してデフォルトゲートウェイIPアドレスA、Net mask 255.255.255.255と決定する。Net mask 255.255.255.255であるため、あらゆる宛先の送信パケットはすべてサブネット外の宛先への送信パケットと判定され、デフォルトゲートウェイIPアドレスAに対応するMACアドレスAmacを宛先MACアドレスとして設定してルーティングノード1へ転送される。
【0060】
また、端末9−1は、httpのパケット5−11を送信する場合、そのパケットの宛先Port番号を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照してデフォルトゲートウェイIPアドレスB、Net mask 255.0.0.0と決定する。従って、宛先IPアドレスがアドレスの最上位桁がx以外である宛先の送信パケットはサブネット外の宛先への送信パケットと判定され、最上位桁がxである宛先の送信パケットはサブネット内への送信パケットと判定される。宛先IPアドレスがアドレスの最上位桁がx以外である場合、パケット5−11は、デフォルトゲートウェイIPアドレスBに対応するMACアドレスBmacを宛先MACアドレスとして設定してルーティングノード1へ転送される。
【0061】
また、端末9−1は、telnetのパケット5−12を送信する場合、そのパケット宛先Port番号を確認し、デフォルトゲートウェイ判定テーブルを参照してデフォルトゲートウェイアドレスC、Net mask 0.0.0.0と決定する。Net mask 0.0.0.0なので、あらゆる宛先のパケット5−12はすべてサブネット内の宛先への送信パケットと判定され、ルーティングノード1に送信されずにサブネット内に送信される。
【0062】
ルーティングノード1は、実施の形態1と同様の動作により、パケット5−10をIP空間ID#1のIPアドレス空間4−1へ、パケット5−11をIP空間ID#2のIPアドレス空間4−2へそれぞれ転送する。なお、図9では、デフォルトゲートウェイ判定テーブルをセッション種別とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応としているが、セッション種別とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスとの対応として保持してもよい。以上述べた以外の本実施の形態の動作は実施の形態1と同様である。
【0063】
以上のように、本実施の形態では、端末9−1,9−2が、トランスポート層プロトコルPort番号とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイIPアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定テーブルとして保持し、送信パケットの宛先Port番号に基づいてサブネットマスクを選択し、宛先IPアドレスとサブネットマスクに基づいてサブネット外の宛先への送信パケットか否かを判定し、サブネット外の宛先の場合に、デフォルトゲートウェイIPアドレスに対応するMACアドレスを宛先MACアドレスとして送信パケットに格納するようにした。そのため、トランスポート層プロトコル毎にサブネット範囲の大きさを設定することができ、トランスポート層プロトコル毎にルーティングノードに送信されるIPパケットトラヒック量を増減できる。これにより、ルーティングノード1の負荷軽減とトランスポート層プロトコルに応じた適切なパケット転送ルートを適用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1,101 ルーティングノード
2−1,2−2,6−1,6−2,7−1,7−2,8−1,8−2,9−1,9−2,102,103 端末
3,104 L2SW
4−1,4−2,201,202 IPアドレス空間
5−1〜5−12 パケット
11,12,111,112 送信ポート
301〜304 経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットを送信する通信装置と前記パケットを2つ以上のアドレス空間のうちの選択したアドレス空間へ転送する中継装置とを備える通信システムであって、
前記中継装置は、前記通信装置に対するデフォルトゲートウェイとしてのアドレスであるデフォルトゲートウェイアドレスを2つ以上有し、前記デフォルトゲートウェイアドレスごとに対応する前記アドレス空間の識別子を定め、
前記中継装置および前記通信装置は、前記デフォルトゲートウェイアドレスと前記識別子との対応を空間判定情報として保持し、
前記通信装置は、前記空間判定情報に基づいて、送信先とするアドレス空間に対応する前記デフォルトゲートウェイアドレスを決定し、決定した前記デフォルトゲートウェイアドレスを前記パケットに格納して送信し、
前記中継装置は、受信した前記パケットに格納されたデフォルトゲートウェイアドレスと前記空間判定情報とに基づいて選択したアドレス空間へ当該パケットを転送する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記通信装置は、アプリケーションと前記デフォルトゲートウェイアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定情報として保持し、前記デフォルトゲートウェイ判定情報と前記パケットに適用されたアプリケーションとに基づいて、当該パケットに格納するデフォルトゲートウェイアドレスを決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記通信装置は、トランスポート層プロトコルPort番号と前記デフォルトゲートウェイアドレスとの対応をデフォルトゲートウェイ判定情報として保持し、前記デフォルトゲートウェイ判定情報と前記パケットの宛先Port番号とに基づいて、当該パケットに格納するデフォルトゲートウェイアドレスを決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項4】
前記通信装置は、アプリケーションごとにサブネット範囲を定めておき、前記パケットの宛先アドレスが当該パケットに適用されたアプリケーションに対応するサブネット範囲内である場合には当該パケットをサブネット内に転送し、前記パケットの宛先アドレスが当該パケットに適用されたアプリケーションに対応するサブネット範囲外である場合に当該パケットに前記デフォルトゲートウェイアドレスを格納して前記中継装置へ送信する、ことを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項5】
前記通信装置は、トランスポート層プロトコルPort番号ごとにサブネット範囲を定めておき、前記パケットの宛先アドレスが当該パケットの宛先Port番号に対応するサブネット範囲内である場合には当該パケットをサブネット内に転送し、前記パケットの宛先アドレスが当該パケットの宛先Port番号に対応するサブネット範囲外である場合に当該パケットに前記デフォルトゲートウェイアドレスを格納して前記中継装置へ送信する、ことを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項6】
パケットを送信する通信装置と前記パケットを2つ以上のアドレス空間のうちの選択したアドレス空間へ転送する中継装置とを備える通信システムにおけるアドレス空間共有方法であって、
前記通信装置に対するデフォルトゲートウェイとしてのアドレスであるデフォルトゲートウェイアドレスを2つ以上設定し、前記デフォルトゲートウェイアドレスごとに対応する前記アドレス空間の識別子を定める設定ステップと、
前記中継装置および前記通信装置は、前記デフォルトゲートウェイアドレスと前記識別子との対応を空間判定情報として保持する判定情報保持ステップと、
前記通信装置が、前記空間判定情報に基づいて、送信先とするアドレス空間に対応する前記デフォルトゲートウェイアドレスを決定し、決定した前記デフォルトゲートウェイアドレスを前記パケットに格納して送信するパケット送信ステップと、
前記中継装置が、受信した前記パケットに格納されたデフォルトゲートウェイアドレスと前記空間判定情報とに基づいて選択したアドレス空間へ当該パケットを転送する転送ステップと、
を含むことを特徴とアドレス空間共有方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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