通信パラメータ設定方法及びサーバ
【課題】 ユーザが所持する情報端末のインターネット接続ソフトウェアに簡便に通信パラメータを設定できるようにする。
【解決手段】 通信パラメータ配信サーバ50bは、各情報端末13、23、33がダイヤルアップIP接続サービスを受けるために必要な通信パラメータを保持しており、これを各情報端末13、23、33からの要求に応じて各網12、22、33を介して配信する。配信された通信パラメータは、各情報端末13、23、33が搭載するインターネット接続ソフトに設定される。
【解決手段】 通信パラメータ配信サーバ50bは、各情報端末13、23、33がダイヤルアップIP接続サービスを受けるために必要な通信パラメータを保持しており、これを各情報端末13、23、33からの要求に応じて各網12、22、33を介して配信する。配信された通信パラメータは、各情報端末13、23、33が搭載するインターネット接続ソフトに設定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末がネットワークをを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータを設定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等のコンピュータ通信網を利用したWebサービスや電子メールサービスが普及している。
ユーザがこの種のサービスを受けるためには、自身が使用するユーザ端末とインターネットとを、いわゆるプロバイダを介して通信接続する必要がある。この際、ユーザ端末に搭載されるインターネット接続ソフトウェアには、プロバイダを介して上記サービスを受けるために必要な通信パラメータが設定される。この通信パラメータには、例えば、プロバイダが通信接続を中継するアクセスポイントの電話番号、DNS(Domain Name System)サーバのアドレス、ユーザのメールアドレス、メールサーバ名等がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、これらの通信パラメータは、ユーザ端末が実行するインターネット接続ソフトウェアによって異なったり、或いは、ユーザによっても異なっている。例えば、インターネット接続ソフトウェアによって、上述のDNSアドレスの呼び方が異なっていることがある。また、ユーザのメールアドレスはユーザによって異なっている。
従って、ユーザはインターネット接続ソフトウェアのマニュアル等を参照しながら、当該ソフトウェアの種別やユーザ自身の属性等を考慮してこれらの通信パラメータを設定しなければならず、煩雑な作業を強いられていた。
【0004】
本発明は、このような背景の下になされたものであり、通信ソフトウェアに対応した通信パラメータを簡便に当該通信ソフトウェアに設定するための仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明は、情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをサーバから取得して通信ソフトウェアに設定する通信パラメータ設定方法であって、前記情報端末が、自身に接続された携帯電話機を用いて、前記サーバに通信パラメータを要求する要求ステップと、通信パラメータの要求に用いられた前記携帯電話機に割り当てられている電話番号を前記サーバに通知する通知ステップと、前記サーバが、各々の携帯電話機の電話番号に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記電話番号に対応する通信パラメータを抽出する抽出ステップと、前記サーバが、抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信ステップと、前記情報端末が、前記サーバから送信されてくる通信パラメータを前記携帯電話機を介して受信する受信ステップと、前記情報端末が、受信した通信パラメータを自身が記憶している通信ソフトウェアに設定する設定ステップとを具備することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
A:構成
(1)ネットワークの全体構成
図1は、実施形態に係るネットワークの全体構成を示すブロック図である。同図において、10は、PDC(Personal Digital Cellular)等の携帯電話網12に収容される周知の携帯電話機である。この携帯電話機10は、携帯電話網12の基地局11との間で無線通信を行って無線データ通信を行う。
13は、例えばPDA(Personal Digital Assistants)やノート型パーソナルコンピュータ等の情報端末である。この情報端末13に備えられた図示せぬカードスロット内に、携帯電話機10に接続されたデジタルデータ通信カードが挿入されることにより、情報端末13と携帯電話機10とが接続されている。情報端末13は、この携帯電話機10の無線機能を利用することにより、携帯電話網12を介して例えば最大通信速度9.6kbpsのデータ通信を行う。
【0007】
20は、移動パケット通信網22に収容される周知の携帯電話機である。携帯電話機20は、移動パケット通信網22の基地局21との間で無線通信を行って移動パケット通信網22のパケットデータ通信サービスを受ける。
ここで、図1においては、携帯電話網12と移動パケット通信網22とは異なる通信網として図示しているが、物理的にはネットワーク設備を共有している。
23は、情報端末13と同様にPDA等の情報端末である。情報端末23は、図示せぬデジタルデータ通信カードを介して携帯電話機20に接続されており、当該電話機20のパケット通信機能を利用して移動パケット通信網22を介した最大通信速度22.8kbpsのパケットデータ通信を行う。
【0008】
30は、PHS(Personal Handyphone System:登録商標)と呼ばれる簡易携帯電話網32に収容される周知の簡易携帯電話機である。簡易携帯電話機30は、簡易携帯電話網32の基地局31との間で無線通信を行って簡易携帯電話網32の通話サービスを受ける。
33は、情報端末13と同様にPDA等の情報端末である。情報端末33は、図示せぬPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)カードを介して簡易携帯電話機30に接続されており、当該電話機30の無線機能を利用して簡易携帯電話網32を介した最大32kbpsもしくは64kbpsのデータ通信を行う。
上述した携帯電話機10、携帯電話機20及び簡易携帯電話機30をそれぞれ区別せずに総称する場合は、携帯機10、20、30と呼ぶ。
【0009】
50は、各情報端末13、23、33に対しインターネット40へのダイヤルアップIP接続サービスを提供するプロバイダが管理するセンタであり、各種サーバ50b〜50f及びこれらを相互に接続する高速デジタル回線50gからなる。このセンタ50は、図示せぬルータを介してインターネット40に接続されるほか、アクセスポイント50a-1を介して携帯電話網12に接続され、アクセスポイント50a-2を介して移動パケット通信網22に接続され、アクセスポイント50a-3を介して簡易携帯電話網32に接続されている。
【0010】
アクセスポイント50a-1〜50a-3は、図示せぬルータやアクセスサーバ等によって構成されており、情報端末13、23、33とセンタ50との間の通信接続を中継する。
例えば情報端末13は、携帯電話機10及び携帯電話網12を介してアクセスポイント50a-1を発呼することによりセンタ50にアクセスし、プロバイダのダイヤルアップIP接続サービスを受ける。同様に、情報端末23は、携帯電話機20及び移動パケット通信網22を介してアクセスポイント50a-2を発呼することによりセンタ50にアクセスしてダイヤルアップIP接続サービスを受けるようになっており、情報端末33は、簡易携帯電話機30及び簡易携帯電話網32を介してアクセスポイント50a-3を発呼することによりセンタ50にアクセスしてダイヤルアップIP接続サービスを受けるようになっている。
【0011】
50bは、通信パラメータ配信サーバである。この通信パラメータ配信サーバ50bは、各情報端末13、23、33がダイヤルアップIP接続サービスを受けるために必要な各種パラメータ(以下、通信パラメータと呼ぶ)を保持しており、この通信パラメータを各情報端末13、23、33からの要求に応じて各網12、22、32を介して配信する。ここで、通信パラメータとは、例えば、後述するようなDNS(Domain Name System)アドレスやメールサーバ名、メールアドレス等のことである。
【0012】
50cは、DNSサーバであり、各情報端末13、23、33に割り当てられたホスト名とIPアドレスとを対応付けて保持し、これらを相互に変換する。このDNSサーバ50cはプライマリのDNSサーバであり、センタ50内にはDNSサーバ50cの他にも図示せぬセカンダリのDNSサーバが設置されている。このセカンダリのDNSサーバは、プライマリのDNSサーバ50cの記憶内容を定期的にコピーしており、プライマリのDNSサーバ50cがダウンしたような場合にバックアップとして機能する。
【0013】
50dは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を採用するSMTPサーバであり、各情報端末13、23、33が送信する電子メールをインターネット40を介して当該メールの宛先に送信する。
【0014】
50eは、POP3(Post Office Protocol version3)を採用するPOPサーバであり、50fは、IMAP4(Internet Message Access Protocol version4)を採用するIMAPサーバである。これらPOPサーバ50e及びIMAPサーバ50fは、インターネット40を介して各情報端末13、23、33宛に届いた電子メールの配信処理を行う。
【0015】
(2)情報端末の構成
次に情報端末13、23、33の構成について説明する。
図2は、情報端末13の構成を示すブロック図である。同図において、情報端末13は、CPU(Central Processing Unit)13a、ROM(Read Only Memory)13b、RAM(Random Access Memory)13c、ハードディスク装置13d、ユーザインタフェース13e、データ入出力インタフェース13f及びカードスロット13gをバス接続して構成される。
ROM13bは読み出し専用のプログラムメモリであり、CPU13aはROM13bから読み出した制御プログラムを実行することにより、この情報端末13の各部を制御する。RAM13cは、CPU13aが後述する各種ソフトウェアを含む制御プログラムを実行する際のワークエリアとして用いられる。
ハードディスク装置13dは、情報端末13にインストールされた各種ソフトウェアや、ユーザが利用する各種情報が記憶されている。このハードディスク装置13dに記憶されるソフトウェアには、例えば、携帯電話機10を介してデータ通信を行うためのデータ通信ソフトウェアや、プロバイダを介してインターネット40に通信接続するためのインターネット接続ソフトウェア等の周知のソフトウェアのほか、上記インターネット接続ソフトウェアに対して通信パラメータを設定するための通信パラメータ設定ソフトウェア(以下、このソフトウェア名を「autoconf」とする)がある。
ユーザインタフェース部13eは、Webページや電子メール等の各種情報を表示する表示部、ユーザがキー操作を行うためのキー操作部等からなる。
データ入出力インタフェース13fは、携帯電話機10のような外部機器との間でやりとりされるデータの入出力処理を司る。カードスロット13gには、携帯電話機10に接続されたデジタルデータ通信カードが挿入される。
【0016】
また、情報端末23、33も、上述した情報端末13と同様に、CPU、ROM、RAM、ハードディスク装置、ユーザインタフェース、データ入出力インタフェース及びカードスロットにより構成されており、その機能も同様であるので説明を省略する。
【0017】
(3)通信パラメータ配信サーバの構成
次に、通信パラメータ配信サーバ50bの構成について説明する。
図3は、通信パラメータ配信サーバ50bの構成を示すブロック図である。同図において、通信パラメータ配信サーバ50bは、CPU51、ROM52、RAM53、通信部54、ハードディスク装置55を相互にバス接続して構成される。
ROM52は読み出し専用のプログラムメモリであり、CPU51はROM52から読み出した制御プログラムを実行することにより、通信パラメータ配信サーバ50bの各部を制御する。RAM53は、CPU51が各種プログラムを実行する際のワークエリアとして用いられる。
通信部54は、センタ50内の高速デジタル回線50gに接続され、当該回線50gを介してデータ授受を行う。
ハードディスク装置55は、プログラム記憶部55a、ユーザ情報記憶部55b、テンプレート情報記憶部55cという3つの記憶エリアを有する。プログラム記憶部55aは、各情報端末13、23、33に通信パラメータを配信するための通信パラメータ配信プログラムが記憶されている。ユーザ情報記憶部55bには各ユーザに関するユーザ情報が記憶されており、これらのユーザ情報はユーザの属性に依存する通信パラメータとして用いられる。テンプレート情報記憶部55cには、通信パラメータ名と通信パラメータ値とが対応付けられたテンプレートが格納されている。このテンプレートは、情報端末13〜33に搭載されるインターネット接続ソフトウェア毎に用意されており、各テンプレート上にはインターネット接続ソフトウェアに対応した通信パラメータが記述されている。このテンプレートについては後で詳述する。
通信パラメータ配信サーバ50bは、各情報端末13、23、33からの要求に応じて通信パラメータ配信プログラムを起動し、テンプレート情報記憶部55cから抽出したテンプレート上にユーザ情報記憶部55bから抽出したユーザ情報を記述して、要求元の情報端末13、23、33に電子メールとして配信するようになっている。
【0018】
(4)ユーザ情報記憶部の記憶内容
次に、ユーザ情報記憶部55bの記憶内容について説明する。
図4は、ユーザ情報記憶部55bの記憶内容の一例を示すフォーマット図である。同図に示すように、ユーザ情報記憶部55bには、発信者番号に対応して、ユーザID、パスワード、携帯機種別、メールID、メールアドレス、メールパスワード及びメールプロトコルという各種ユーザ情報が記憶されている。
【0019】
発信者番号は、各携帯機10、20、30に割り当てられた電話番号である。ここで、各情報端末13、23、33から携帯機10、20、30を介して通信パラメータ配信サーバ50bに送信されてくるリクエスト信号には、当該携帯機10、20、30の発信者番号が付加されるようになっている。これは、携帯機10、20、30が備える周知の発信者番号通知機能によるものであり、詳細な説明は省略する。通信パラメータ配信サーバ50bは、リクエスト信号に付加される発信者番号を検索キーにして、リクエスト信号の送信元の情報端末13、23、33のユーザに対応するユーザ情報を抽出するようになっている。
ユーザIDは、プロバイダのダイヤルアップIP接続サービスにおいて各ユーザを特定するための識別情報である。パスワードは、ユーザが上記接続サービスを受ける際にユーザ認証を行うための認証情報である。
携帯機種別は、ユーザが上記接続サービスを受けるために携帯機10、20、30のいずれを用いるかということを示す識別情報であり、携帯機種別の通信パラメータ値「1」は携帯電話機10を示し、「2」はパケットデータ通信が可能な携帯電話機20を示し、「3」は簡易携帯電話機30を示している。
メールIDは、電子メールサービスにおいてユーザを特定するための識別情報であり、ここでは上記ユーザIDと同一のものが用いられる。メールアドレスは、電子メールサービスを利用するために各ユーザに割り当てられたアドレスである。メールパスワードとは、ユーザが電子メールサービスを受ける際にユーザ認証を行うための認証情報である。メールプロトコルとは、情報端末13、23、33がPOP3若しくはIMAP4のいずれのメールプロトコルを使用するかということを示す情報である。
【0020】
(5)テンプレート情報記憶部の記憶内容
次に、テンプレート情報記憶部55cの記憶内容について説明する。
図5は、テンプレート情報記憶部55cの記憶内容の一例を示すフォーマット図である。同図に示すように、テンプレート情報記憶部55cには、各インターネット接続ソフトウェア毎に、当該ソフトウェアが理解可能な通信パラメータ名と通信パラメータ値とが記述されたテンプレートが記憶されている。このテンプレートは、通信パラメータ配信サーバ50bから情報端末13、23、33に対して送信される電子メールに、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)によって付加されるようになっている。
【0021】
以下、同図に示すインターネット接続ソフトウェアSF1のテンプレートを例に挙げて、各通信パラメータの説明を行う。
まず、「Content-Type」は、電子メールに付加されるMIMEの形式を指定するヘッダ情報である。この「Content-Type」に対応する通信パラメータ値である「application/autoconf」は、情報端末13、23、33に搭載される通信パラメータ設定ソフトウェア「autoconf」の起動を指示するものである。すなわち、MIMEヘッダ「Content-Type:application/autoconf」を受け取った情報端末13、23、33は、通信パラメータ設定ソフトウェア「autoconf」を起動することにより、続いて送信されてくる通信パラメータをインターネット接続ソフトウェアに設定するようになっている。
「Content-Type」以下に示されている通信パラメータ名「DialupNumber」「DNSIAddress1」、「DNSIAddress2」、「SmtpServerName」、「PopServerName」、「ImapServerName」、「UserID」、「UserPassward」、「DialupType」、「MailUserID」、「MailAddress」、「MailPassword」及び「MailProtocol」は、インターネット接続ソフトウェアSF1が通信パラメータ名として理解可能な文字列となっている。即ち、これら通信パラメータ名は各通信ソフトウェアに固有のものであり、例えばインターネット接続ソフトウェアSF1の通信パラメータ名と、インターネット接続ソフトウェアSF2の通信パラメータ名とは異なるものとなっている。
「DialupNumber」はアクセスポイント50a-1〜50a-3の電話番号を意味し、その通信パラメータ値は、携帯電話網12のアクセスポイント50a-1については「#1111」が設定され、移動パケット通信網22のアクセスポイント50a-2については「#2222」が設定され、簡易携帯電話網32のアクセスポイント50a-3については「#3333」が設定されている。
「DNSIAddress1」は、プライマリのDNSサーバ50cのIPアドレスであり、「DNSIAddress2」は、図示せぬセカンダリのDNSサーバのIPアドレスである。「SmtpServerName」は、SMTPサーバ50dのサーバ名であり、「PopServerName」は、POPサーバ50eのサーバ名であり、「ImapServerName」は、IMAPサーバ50fのサーバ名である。
以上の通信パラメータ名「DialupNumber」〜「ImapServerName」に対応する通信パラメータ値は、インターネット接続ソフトウェアの種類やユーザの属性に依存せず、共通のものが予め定められている。
【0022】
次に、「UserID」以下に記載されている「UserPassward」、「DialupType」、「MailUserID」、「MailAddress」、「MailPassword」及び「MailProtocol」の通信パラメータ名には、それぞれ、「%%ユーザID%%」、「%%パスワード%%」、「%%携帯機種別%%」、「%%メールユーザID%%」、「%%メールアドレス%%」、「%%メールパスワード%%」、「%%メールプロトコル%%」という通信パラメータ値が設定されている。これらの通信パラメータ値は、ユーザの属性に依存する通信パラメータ値に置換されるようになっている。
この置換処理は、具体的には、次のようにして行われる。まず、上述したようにユーザ情報記憶部55bから発信者番号を検索キーにしてユーザ情報が抽出される。次いで、抽出されたユーザ情報と、それぞれ対応する上記「%%ユーザID%%」、〜「%%メールプロトコル%%」の文字列とが置換される。例えば、ユーザ情報記憶部55bから抽出されたユーザID「user00123」は、テンプレート上の「%%ユーザID%%」と置換される。
【0023】
ここで、通信パラメータ配信サーバ50bが情報端末13に配信する通信パラメータの一例を図6に示す。同図において、例えば、「DialupNumber」は、情報端末13及び携帯電話機10から送信されてくる発信者番号を検索キーにしてユーザ情報記憶部55b内を参照して求められる携帯機種別「1」に対応し、携帯電話網12のアクセスポイント50a-1の電話番号である「#1111」となっている。
【0024】
B:動作
次に、上記構成からなる実施形態の動作について説明する。まず、情報端末13、23、33が通信パラメータ配信サーバ50bに対し通信パラメータの配信を要求すると、これに応じて通信パラメータ配信サーバ50bが通信パラメータを当該情報端末13、23、33に配信し、情報端末13、23、33のインターネット接続ソフトウェアに設定される。
以下では、(1)通信パラメータの要求・設定という情報端末13、23、33側の動作と、(2)通信パラメータの配信という通信パラメータ配信サーバ50b側の動作、とに分けて説明する。
【0025】
(1)通信パラメータの要求・設定
図7は、情報端末13のCPU13aが実行する通信パラメータ設定プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、図8A〜図8Eは上記処理の際に情報端末13の表示部に表示される画面遷移の一例を示す模式図である。
図7において、ユーザにより所定のキー操作がなされると、CPU13aはハードディスク装置13dから通信パラメータ設定プログラムをRAM13c上にロードし、処理はステップSa1に進む。ステップSa1において、CPU13aは図8Aに示す画面を表示させて、ユーザに対し通信パラメータ設定の指示を促す。
【0026】
次いで、CPU13aの処理はステップSa2に進む。ステップSa2において、CPU13aは、キー操作部をスキャンし、通信パラメータ設定の指示を示すキー操作があったか否かを判断する。
ここで、設定の指示を示すキー操作がなければ、このステップSa2の判断結果は「No」となり、以後、この判断を繰り返す。
一方、設定の指示を示すキー操作があると、このステップSa2の判断結果は「Yes」となり、ステップSa3に進む。
【0027】
ステップSa3において、CPU13aは、ハードディスク装置13dに格納されているインターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名を取得する。例えば、上記ソフトウェアがファイル形式で記憶されている場合、CPU13aは、ハードディスク13dに格納されるファイルの属性情報が記述されたファイル管理テーブルを参照して、インターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名を取得する。このステップSa3及び後述するステップSa4において、CPU13aは図8Bに示す画面を表示させる。
【0028】
次いで、CPU13aの処理はステップSa4に進む。ステップSa4において、CPU13aは、通信パラメータの配信を要求するリクエスト信号を生成する。このリクエスト信号には、ステップSa3において取得されたインターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名が含まれている。
【0029】
次に、CPU13aの処理はステップSa5に進む。ステップSa5において、CPU13aは、携帯電話機10に対しアクセスポイント50a-1を発呼するよう指示し、センタ50と通信回線を接続し、ステップSa4において生成したリクエスト信号をセンタ50に送信する。アクセスポイント50a-1を発呼する際の電話番号「#1111」はユーザのキー操作により入力される。また、上述したように、携帯電話機10がリクエスト信号をセンタ50に送信する際には、当該リクエスト信号には携帯電話機10の発信者番号が付加されている。
このステップSa5において、CPU13aは図8Cに示す画面を表示させる。
【0030】
リクエスト信号の送信後は、CPU13aの処理はステップSa6に進み、タイムカウントを開始する。このタイムカウントは、一定時間内にセンタ50から通信パラメータ値を受信しない場合に、後述するタイムアウト処理のために行われる。
次いで、ステップSa7では、CPU13aは、一定時間内にセンタ50から通信パラメータ値が送信されてきたか否かを判断する。
ここで、通信パラメータ値が送信されてこなければ、このステップSa7の判断結果は「No」となり、ステップSa8に進み、図8Dに示すようなタイムアウトによるエラー画面を表示させて処理は終了する。
一方、一定時間内に通信パラメータ値が送信されてくると、このステップSa7の判断結果は「Yes」となり、ステップSa9に進む。
【0031】
さて、ステップSa9において、CPU13aは、受信した通信パラメータ値をインターネット接続ソフトウェアに設定する。この設定は、送信されてきた通信パラメータ値を、インターネット接続ソフトウェア上のそれぞれ対応する位置に記述することによって行われる。
設定処理が終了すると、CPU13aは、図8Eに示すような終了通知画面を表示させて処理を終了する。
【0032】
(2)通信パラメータ配信サーバ50bにおける通信パラメータの配信
次に、図9に示すフローを参照しながら、通信パラメータ配信サーバ50bのCPU51が情報端末13に対し通信パラメータを配信する動作について説明する。
上述したように、通信パラメータの設定のリクエスト信号は、携帯電話機10の発信者番号とともに通信パラメータ配信サーバ50bに送信される。これに応じて、通信パラメータ配信サーバ50bのCPU51は通信パラメータ配信プログラムを起動し、図9のステップSb1の処理が開始される。ステップSb1において、CPU51は、受信した発信者番号を検索キーにして、ハードディスク装置55のユーザ情報記憶部55bを検索し、対応するユーザ情報を取得する。
【0033】
次いで、処理はステップSb2に進む。ステップSb2において、CPU51は、受信したリクエスト信号に含まれるインターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名を検索キーにして、ハードディスク装置55のテンプレート情報記憶部55cを検索し、対応するテンプレートを取得する。
【0034】
次に、CPU51の処理はステップSb3に進む。ステップSb3において、CPU51は、ステップSb1で取得したユーザ情報を、ステップSb2で取得したテンプレート上の「%%ユーザID%%」、〜「%%メールプロトコル%%」の文字列と置換することにより、各種通信パラメータ値をテンプレートに記述する。
【0035】
次いで、CPU51の処理はステップSb4に進む。ステップSb4において、CPU51は、通信パラメータ値が記述されたテンプレートを、携帯電話機10宛の電子メールに付加して送信し、処理は終了する。
【0036】
以上説明した実施形態によれば、ユーザは具体的な通信パラメータ値を知らなくても、簡単な操作をするだけで、インターネット接続ソフトウェアの種別やユーザ属性に応じた通信パラメータを当該ソフトウェアに設定することができる。
【0037】
C:変形例
既述の通り、本発明は上述した実施形態に限定されず、以下のような種々の変更が可能である。
(1)情報端末と携帯機の構成
実施形態では、情報端末13、23、33と携帯機10、20、30とは、情報端末13、23、33に設けられたカードスロット13g内に、携帯機10、20、30に接続されたデジタルデータ通信カードやPIAFSカードを挿入することにより接続されていたが、このような接続形態に限定されるわけではない。例えば、情報端末13、23、33側もしくは携帯機10、20、30側に、デジタルデータ通信カードやPIAFSカードを搭載させ、情報端末13等と携帯機10等とは専用ケーブルで接続するだけでもよい。
さらに、実施形態では、インターネット接続ソフトウェアが搭載された情報端末13、23、33と携帯機10、20、30とは別の構成としていたが、これに限定されず、両者は一体の構成としてもよい。すなわち、情報端末が、無線データ通信機能を内蔵し、当該機能を用いてプロバイダのセンタ50に接続してもよい。
また、情報端末13、23、33とセンタ50との間のデータ伝送路は携帯電話網のような無線に限らず、固定電話網のような有線であってもよい。この場合には、携帯機10、20、30に代えて固定電話が用いられる。
【0038】
(2)通信パラメータの種類
通信パラメータ配信サーバ50bから情報端末13、23、33に配信される通信パラメータの種類は実施形態において説明したものに限らず、例えば、プロキシーサーバ名等の他の様々な通信パラメータも含まれる。
【0039】
(3)インターネットの態様
実施形態では、情報端末の通信接続の対象をインターネットとしたがこれに限らず、イントラネット等の他のコンピュータ通信網であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワーク全体の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態における情報端末の構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態における通信パラメータ配信サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態における通信パラメータ配信サーバのユーザ情報記憶部の記憶内容の一例を示すフォーマット図である。
【図5】同実施形態における通信パラメータ配信サーバのテンプレート情報記憶部の記憶内容の一例を示すフォーマット図である。
【図6】同実施形態における通信パラメータ配信サーバが、情報端末に対し送信する通信パラメータの一例を示す。
【図7】同実施形態における情報端末のCPUが実行する通信パラメータ設定プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図8A】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8B】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8C】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8D】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8E】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図9】同実施形態における通信パラメータ配信サーバのCPUが実行する通信パラメータ配信プログラムの流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
11、21、31・・・基地局、12・・・携帯電話網、13、23、33・・・情報端末、20・・・携帯電話機、22・・・移動パケット通信網、30・・・簡易携帯電話機、32・・・簡易携帯電話網、50・・・センタ、50a-1、50a-2、50a-3・・・アクセスポイント、50b・・・通信パラメータ配信サーバ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末がネットワークをを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータを設定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等のコンピュータ通信網を利用したWebサービスや電子メールサービスが普及している。
ユーザがこの種のサービスを受けるためには、自身が使用するユーザ端末とインターネットとを、いわゆるプロバイダを介して通信接続する必要がある。この際、ユーザ端末に搭載されるインターネット接続ソフトウェアには、プロバイダを介して上記サービスを受けるために必要な通信パラメータが設定される。この通信パラメータには、例えば、プロバイダが通信接続を中継するアクセスポイントの電話番号、DNS(Domain Name System)サーバのアドレス、ユーザのメールアドレス、メールサーバ名等がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、これらの通信パラメータは、ユーザ端末が実行するインターネット接続ソフトウェアによって異なったり、或いは、ユーザによっても異なっている。例えば、インターネット接続ソフトウェアによって、上述のDNSアドレスの呼び方が異なっていることがある。また、ユーザのメールアドレスはユーザによって異なっている。
従って、ユーザはインターネット接続ソフトウェアのマニュアル等を参照しながら、当該ソフトウェアの種別やユーザ自身の属性等を考慮してこれらの通信パラメータを設定しなければならず、煩雑な作業を強いられていた。
【0004】
本発明は、このような背景の下になされたものであり、通信ソフトウェアに対応した通信パラメータを簡便に当該通信ソフトウェアに設定するための仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明は、情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをサーバから取得して通信ソフトウェアに設定する通信パラメータ設定方法であって、前記情報端末が、自身に接続された携帯電話機を用いて、前記サーバに通信パラメータを要求する要求ステップと、通信パラメータの要求に用いられた前記携帯電話機に割り当てられている電話番号を前記サーバに通知する通知ステップと、前記サーバが、各々の携帯電話機の電話番号に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記電話番号に対応する通信パラメータを抽出する抽出ステップと、前記サーバが、抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信ステップと、前記情報端末が、前記サーバから送信されてくる通信パラメータを前記携帯電話機を介して受信する受信ステップと、前記情報端末が、受信した通信パラメータを自身が記憶している通信ソフトウェアに設定する設定ステップとを具備することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
A:構成
(1)ネットワークの全体構成
図1は、実施形態に係るネットワークの全体構成を示すブロック図である。同図において、10は、PDC(Personal Digital Cellular)等の携帯電話網12に収容される周知の携帯電話機である。この携帯電話機10は、携帯電話網12の基地局11との間で無線通信を行って無線データ通信を行う。
13は、例えばPDA(Personal Digital Assistants)やノート型パーソナルコンピュータ等の情報端末である。この情報端末13に備えられた図示せぬカードスロット内に、携帯電話機10に接続されたデジタルデータ通信カードが挿入されることにより、情報端末13と携帯電話機10とが接続されている。情報端末13は、この携帯電話機10の無線機能を利用することにより、携帯電話網12を介して例えば最大通信速度9.6kbpsのデータ通信を行う。
【0007】
20は、移動パケット通信網22に収容される周知の携帯電話機である。携帯電話機20は、移動パケット通信網22の基地局21との間で無線通信を行って移動パケット通信網22のパケットデータ通信サービスを受ける。
ここで、図1においては、携帯電話網12と移動パケット通信網22とは異なる通信網として図示しているが、物理的にはネットワーク設備を共有している。
23は、情報端末13と同様にPDA等の情報端末である。情報端末23は、図示せぬデジタルデータ通信カードを介して携帯電話機20に接続されており、当該電話機20のパケット通信機能を利用して移動パケット通信網22を介した最大通信速度22.8kbpsのパケットデータ通信を行う。
【0008】
30は、PHS(Personal Handyphone System:登録商標)と呼ばれる簡易携帯電話網32に収容される周知の簡易携帯電話機である。簡易携帯電話機30は、簡易携帯電話網32の基地局31との間で無線通信を行って簡易携帯電話網32の通話サービスを受ける。
33は、情報端末13と同様にPDA等の情報端末である。情報端末33は、図示せぬPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)カードを介して簡易携帯電話機30に接続されており、当該電話機30の無線機能を利用して簡易携帯電話網32を介した最大32kbpsもしくは64kbpsのデータ通信を行う。
上述した携帯電話機10、携帯電話機20及び簡易携帯電話機30をそれぞれ区別せずに総称する場合は、携帯機10、20、30と呼ぶ。
【0009】
50は、各情報端末13、23、33に対しインターネット40へのダイヤルアップIP接続サービスを提供するプロバイダが管理するセンタであり、各種サーバ50b〜50f及びこれらを相互に接続する高速デジタル回線50gからなる。このセンタ50は、図示せぬルータを介してインターネット40に接続されるほか、アクセスポイント50a-1を介して携帯電話網12に接続され、アクセスポイント50a-2を介して移動パケット通信網22に接続され、アクセスポイント50a-3を介して簡易携帯電話網32に接続されている。
【0010】
アクセスポイント50a-1〜50a-3は、図示せぬルータやアクセスサーバ等によって構成されており、情報端末13、23、33とセンタ50との間の通信接続を中継する。
例えば情報端末13は、携帯電話機10及び携帯電話網12を介してアクセスポイント50a-1を発呼することによりセンタ50にアクセスし、プロバイダのダイヤルアップIP接続サービスを受ける。同様に、情報端末23は、携帯電話機20及び移動パケット通信網22を介してアクセスポイント50a-2を発呼することによりセンタ50にアクセスしてダイヤルアップIP接続サービスを受けるようになっており、情報端末33は、簡易携帯電話機30及び簡易携帯電話網32を介してアクセスポイント50a-3を発呼することによりセンタ50にアクセスしてダイヤルアップIP接続サービスを受けるようになっている。
【0011】
50bは、通信パラメータ配信サーバである。この通信パラメータ配信サーバ50bは、各情報端末13、23、33がダイヤルアップIP接続サービスを受けるために必要な各種パラメータ(以下、通信パラメータと呼ぶ)を保持しており、この通信パラメータを各情報端末13、23、33からの要求に応じて各網12、22、32を介して配信する。ここで、通信パラメータとは、例えば、後述するようなDNS(Domain Name System)アドレスやメールサーバ名、メールアドレス等のことである。
【0012】
50cは、DNSサーバであり、各情報端末13、23、33に割り当てられたホスト名とIPアドレスとを対応付けて保持し、これらを相互に変換する。このDNSサーバ50cはプライマリのDNSサーバであり、センタ50内にはDNSサーバ50cの他にも図示せぬセカンダリのDNSサーバが設置されている。このセカンダリのDNSサーバは、プライマリのDNSサーバ50cの記憶内容を定期的にコピーしており、プライマリのDNSサーバ50cがダウンしたような場合にバックアップとして機能する。
【0013】
50dは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を採用するSMTPサーバであり、各情報端末13、23、33が送信する電子メールをインターネット40を介して当該メールの宛先に送信する。
【0014】
50eは、POP3(Post Office Protocol version3)を採用するPOPサーバであり、50fは、IMAP4(Internet Message Access Protocol version4)を採用するIMAPサーバである。これらPOPサーバ50e及びIMAPサーバ50fは、インターネット40を介して各情報端末13、23、33宛に届いた電子メールの配信処理を行う。
【0015】
(2)情報端末の構成
次に情報端末13、23、33の構成について説明する。
図2は、情報端末13の構成を示すブロック図である。同図において、情報端末13は、CPU(Central Processing Unit)13a、ROM(Read Only Memory)13b、RAM(Random Access Memory)13c、ハードディスク装置13d、ユーザインタフェース13e、データ入出力インタフェース13f及びカードスロット13gをバス接続して構成される。
ROM13bは読み出し専用のプログラムメモリであり、CPU13aはROM13bから読み出した制御プログラムを実行することにより、この情報端末13の各部を制御する。RAM13cは、CPU13aが後述する各種ソフトウェアを含む制御プログラムを実行する際のワークエリアとして用いられる。
ハードディスク装置13dは、情報端末13にインストールされた各種ソフトウェアや、ユーザが利用する各種情報が記憶されている。このハードディスク装置13dに記憶されるソフトウェアには、例えば、携帯電話機10を介してデータ通信を行うためのデータ通信ソフトウェアや、プロバイダを介してインターネット40に通信接続するためのインターネット接続ソフトウェア等の周知のソフトウェアのほか、上記インターネット接続ソフトウェアに対して通信パラメータを設定するための通信パラメータ設定ソフトウェア(以下、このソフトウェア名を「autoconf」とする)がある。
ユーザインタフェース部13eは、Webページや電子メール等の各種情報を表示する表示部、ユーザがキー操作を行うためのキー操作部等からなる。
データ入出力インタフェース13fは、携帯電話機10のような外部機器との間でやりとりされるデータの入出力処理を司る。カードスロット13gには、携帯電話機10に接続されたデジタルデータ通信カードが挿入される。
【0016】
また、情報端末23、33も、上述した情報端末13と同様に、CPU、ROM、RAM、ハードディスク装置、ユーザインタフェース、データ入出力インタフェース及びカードスロットにより構成されており、その機能も同様であるので説明を省略する。
【0017】
(3)通信パラメータ配信サーバの構成
次に、通信パラメータ配信サーバ50bの構成について説明する。
図3は、通信パラメータ配信サーバ50bの構成を示すブロック図である。同図において、通信パラメータ配信サーバ50bは、CPU51、ROM52、RAM53、通信部54、ハードディスク装置55を相互にバス接続して構成される。
ROM52は読み出し専用のプログラムメモリであり、CPU51はROM52から読み出した制御プログラムを実行することにより、通信パラメータ配信サーバ50bの各部を制御する。RAM53は、CPU51が各種プログラムを実行する際のワークエリアとして用いられる。
通信部54は、センタ50内の高速デジタル回線50gに接続され、当該回線50gを介してデータ授受を行う。
ハードディスク装置55は、プログラム記憶部55a、ユーザ情報記憶部55b、テンプレート情報記憶部55cという3つの記憶エリアを有する。プログラム記憶部55aは、各情報端末13、23、33に通信パラメータを配信するための通信パラメータ配信プログラムが記憶されている。ユーザ情報記憶部55bには各ユーザに関するユーザ情報が記憶されており、これらのユーザ情報はユーザの属性に依存する通信パラメータとして用いられる。テンプレート情報記憶部55cには、通信パラメータ名と通信パラメータ値とが対応付けられたテンプレートが格納されている。このテンプレートは、情報端末13〜33に搭載されるインターネット接続ソフトウェア毎に用意されており、各テンプレート上にはインターネット接続ソフトウェアに対応した通信パラメータが記述されている。このテンプレートについては後で詳述する。
通信パラメータ配信サーバ50bは、各情報端末13、23、33からの要求に応じて通信パラメータ配信プログラムを起動し、テンプレート情報記憶部55cから抽出したテンプレート上にユーザ情報記憶部55bから抽出したユーザ情報を記述して、要求元の情報端末13、23、33に電子メールとして配信するようになっている。
【0018】
(4)ユーザ情報記憶部の記憶内容
次に、ユーザ情報記憶部55bの記憶内容について説明する。
図4は、ユーザ情報記憶部55bの記憶内容の一例を示すフォーマット図である。同図に示すように、ユーザ情報記憶部55bには、発信者番号に対応して、ユーザID、パスワード、携帯機種別、メールID、メールアドレス、メールパスワード及びメールプロトコルという各種ユーザ情報が記憶されている。
【0019】
発信者番号は、各携帯機10、20、30に割り当てられた電話番号である。ここで、各情報端末13、23、33から携帯機10、20、30を介して通信パラメータ配信サーバ50bに送信されてくるリクエスト信号には、当該携帯機10、20、30の発信者番号が付加されるようになっている。これは、携帯機10、20、30が備える周知の発信者番号通知機能によるものであり、詳細な説明は省略する。通信パラメータ配信サーバ50bは、リクエスト信号に付加される発信者番号を検索キーにして、リクエスト信号の送信元の情報端末13、23、33のユーザに対応するユーザ情報を抽出するようになっている。
ユーザIDは、プロバイダのダイヤルアップIP接続サービスにおいて各ユーザを特定するための識別情報である。パスワードは、ユーザが上記接続サービスを受ける際にユーザ認証を行うための認証情報である。
携帯機種別は、ユーザが上記接続サービスを受けるために携帯機10、20、30のいずれを用いるかということを示す識別情報であり、携帯機種別の通信パラメータ値「1」は携帯電話機10を示し、「2」はパケットデータ通信が可能な携帯電話機20を示し、「3」は簡易携帯電話機30を示している。
メールIDは、電子メールサービスにおいてユーザを特定するための識別情報であり、ここでは上記ユーザIDと同一のものが用いられる。メールアドレスは、電子メールサービスを利用するために各ユーザに割り当てられたアドレスである。メールパスワードとは、ユーザが電子メールサービスを受ける際にユーザ認証を行うための認証情報である。メールプロトコルとは、情報端末13、23、33がPOP3若しくはIMAP4のいずれのメールプロトコルを使用するかということを示す情報である。
【0020】
(5)テンプレート情報記憶部の記憶内容
次に、テンプレート情報記憶部55cの記憶内容について説明する。
図5は、テンプレート情報記憶部55cの記憶内容の一例を示すフォーマット図である。同図に示すように、テンプレート情報記憶部55cには、各インターネット接続ソフトウェア毎に、当該ソフトウェアが理解可能な通信パラメータ名と通信パラメータ値とが記述されたテンプレートが記憶されている。このテンプレートは、通信パラメータ配信サーバ50bから情報端末13、23、33に対して送信される電子メールに、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)によって付加されるようになっている。
【0021】
以下、同図に示すインターネット接続ソフトウェアSF1のテンプレートを例に挙げて、各通信パラメータの説明を行う。
まず、「Content-Type」は、電子メールに付加されるMIMEの形式を指定するヘッダ情報である。この「Content-Type」に対応する通信パラメータ値である「application/autoconf」は、情報端末13、23、33に搭載される通信パラメータ設定ソフトウェア「autoconf」の起動を指示するものである。すなわち、MIMEヘッダ「Content-Type:application/autoconf」を受け取った情報端末13、23、33は、通信パラメータ設定ソフトウェア「autoconf」を起動することにより、続いて送信されてくる通信パラメータをインターネット接続ソフトウェアに設定するようになっている。
「Content-Type」以下に示されている通信パラメータ名「DialupNumber」「DNSIAddress1」、「DNSIAddress2」、「SmtpServerName」、「PopServerName」、「ImapServerName」、「UserID」、「UserPassward」、「DialupType」、「MailUserID」、「MailAddress」、「MailPassword」及び「MailProtocol」は、インターネット接続ソフトウェアSF1が通信パラメータ名として理解可能な文字列となっている。即ち、これら通信パラメータ名は各通信ソフトウェアに固有のものであり、例えばインターネット接続ソフトウェアSF1の通信パラメータ名と、インターネット接続ソフトウェアSF2の通信パラメータ名とは異なるものとなっている。
「DialupNumber」はアクセスポイント50a-1〜50a-3の電話番号を意味し、その通信パラメータ値は、携帯電話網12のアクセスポイント50a-1については「#1111」が設定され、移動パケット通信網22のアクセスポイント50a-2については「#2222」が設定され、簡易携帯電話網32のアクセスポイント50a-3については「#3333」が設定されている。
「DNSIAddress1」は、プライマリのDNSサーバ50cのIPアドレスであり、「DNSIAddress2」は、図示せぬセカンダリのDNSサーバのIPアドレスである。「SmtpServerName」は、SMTPサーバ50dのサーバ名であり、「PopServerName」は、POPサーバ50eのサーバ名であり、「ImapServerName」は、IMAPサーバ50fのサーバ名である。
以上の通信パラメータ名「DialupNumber」〜「ImapServerName」に対応する通信パラメータ値は、インターネット接続ソフトウェアの種類やユーザの属性に依存せず、共通のものが予め定められている。
【0022】
次に、「UserID」以下に記載されている「UserPassward」、「DialupType」、「MailUserID」、「MailAddress」、「MailPassword」及び「MailProtocol」の通信パラメータ名には、それぞれ、「%%ユーザID%%」、「%%パスワード%%」、「%%携帯機種別%%」、「%%メールユーザID%%」、「%%メールアドレス%%」、「%%メールパスワード%%」、「%%メールプロトコル%%」という通信パラメータ値が設定されている。これらの通信パラメータ値は、ユーザの属性に依存する通信パラメータ値に置換されるようになっている。
この置換処理は、具体的には、次のようにして行われる。まず、上述したようにユーザ情報記憶部55bから発信者番号を検索キーにしてユーザ情報が抽出される。次いで、抽出されたユーザ情報と、それぞれ対応する上記「%%ユーザID%%」、〜「%%メールプロトコル%%」の文字列とが置換される。例えば、ユーザ情報記憶部55bから抽出されたユーザID「user00123」は、テンプレート上の「%%ユーザID%%」と置換される。
【0023】
ここで、通信パラメータ配信サーバ50bが情報端末13に配信する通信パラメータの一例を図6に示す。同図において、例えば、「DialupNumber」は、情報端末13及び携帯電話機10から送信されてくる発信者番号を検索キーにしてユーザ情報記憶部55b内を参照して求められる携帯機種別「1」に対応し、携帯電話網12のアクセスポイント50a-1の電話番号である「#1111」となっている。
【0024】
B:動作
次に、上記構成からなる実施形態の動作について説明する。まず、情報端末13、23、33が通信パラメータ配信サーバ50bに対し通信パラメータの配信を要求すると、これに応じて通信パラメータ配信サーバ50bが通信パラメータを当該情報端末13、23、33に配信し、情報端末13、23、33のインターネット接続ソフトウェアに設定される。
以下では、(1)通信パラメータの要求・設定という情報端末13、23、33側の動作と、(2)通信パラメータの配信という通信パラメータ配信サーバ50b側の動作、とに分けて説明する。
【0025】
(1)通信パラメータの要求・設定
図7は、情報端末13のCPU13aが実行する通信パラメータ設定プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、図8A〜図8Eは上記処理の際に情報端末13の表示部に表示される画面遷移の一例を示す模式図である。
図7において、ユーザにより所定のキー操作がなされると、CPU13aはハードディスク装置13dから通信パラメータ設定プログラムをRAM13c上にロードし、処理はステップSa1に進む。ステップSa1において、CPU13aは図8Aに示す画面を表示させて、ユーザに対し通信パラメータ設定の指示を促す。
【0026】
次いで、CPU13aの処理はステップSa2に進む。ステップSa2において、CPU13aは、キー操作部をスキャンし、通信パラメータ設定の指示を示すキー操作があったか否かを判断する。
ここで、設定の指示を示すキー操作がなければ、このステップSa2の判断結果は「No」となり、以後、この判断を繰り返す。
一方、設定の指示を示すキー操作があると、このステップSa2の判断結果は「Yes」となり、ステップSa3に進む。
【0027】
ステップSa3において、CPU13aは、ハードディスク装置13dに格納されているインターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名を取得する。例えば、上記ソフトウェアがファイル形式で記憶されている場合、CPU13aは、ハードディスク13dに格納されるファイルの属性情報が記述されたファイル管理テーブルを参照して、インターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名を取得する。このステップSa3及び後述するステップSa4において、CPU13aは図8Bに示す画面を表示させる。
【0028】
次いで、CPU13aの処理はステップSa4に進む。ステップSa4において、CPU13aは、通信パラメータの配信を要求するリクエスト信号を生成する。このリクエスト信号には、ステップSa3において取得されたインターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名が含まれている。
【0029】
次に、CPU13aの処理はステップSa5に進む。ステップSa5において、CPU13aは、携帯電話機10に対しアクセスポイント50a-1を発呼するよう指示し、センタ50と通信回線を接続し、ステップSa4において生成したリクエスト信号をセンタ50に送信する。アクセスポイント50a-1を発呼する際の電話番号「#1111」はユーザのキー操作により入力される。また、上述したように、携帯電話機10がリクエスト信号をセンタ50に送信する際には、当該リクエスト信号には携帯電話機10の発信者番号が付加されている。
このステップSa5において、CPU13aは図8Cに示す画面を表示させる。
【0030】
リクエスト信号の送信後は、CPU13aの処理はステップSa6に進み、タイムカウントを開始する。このタイムカウントは、一定時間内にセンタ50から通信パラメータ値を受信しない場合に、後述するタイムアウト処理のために行われる。
次いで、ステップSa7では、CPU13aは、一定時間内にセンタ50から通信パラメータ値が送信されてきたか否かを判断する。
ここで、通信パラメータ値が送信されてこなければ、このステップSa7の判断結果は「No」となり、ステップSa8に進み、図8Dに示すようなタイムアウトによるエラー画面を表示させて処理は終了する。
一方、一定時間内に通信パラメータ値が送信されてくると、このステップSa7の判断結果は「Yes」となり、ステップSa9に進む。
【0031】
さて、ステップSa9において、CPU13aは、受信した通信パラメータ値をインターネット接続ソフトウェアに設定する。この設定は、送信されてきた通信パラメータ値を、インターネット接続ソフトウェア上のそれぞれ対応する位置に記述することによって行われる。
設定処理が終了すると、CPU13aは、図8Eに示すような終了通知画面を表示させて処理を終了する。
【0032】
(2)通信パラメータ配信サーバ50bにおける通信パラメータの配信
次に、図9に示すフローを参照しながら、通信パラメータ配信サーバ50bのCPU51が情報端末13に対し通信パラメータを配信する動作について説明する。
上述したように、通信パラメータの設定のリクエスト信号は、携帯電話機10の発信者番号とともに通信パラメータ配信サーバ50bに送信される。これに応じて、通信パラメータ配信サーバ50bのCPU51は通信パラメータ配信プログラムを起動し、図9のステップSb1の処理が開始される。ステップSb1において、CPU51は、受信した発信者番号を検索キーにして、ハードディスク装置55のユーザ情報記憶部55bを検索し、対応するユーザ情報を取得する。
【0033】
次いで、処理はステップSb2に進む。ステップSb2において、CPU51は、受信したリクエスト信号に含まれるインターネット接続ソフトウェアのソフトウェア名を検索キーにして、ハードディスク装置55のテンプレート情報記憶部55cを検索し、対応するテンプレートを取得する。
【0034】
次に、CPU51の処理はステップSb3に進む。ステップSb3において、CPU51は、ステップSb1で取得したユーザ情報を、ステップSb2で取得したテンプレート上の「%%ユーザID%%」、〜「%%メールプロトコル%%」の文字列と置換することにより、各種通信パラメータ値をテンプレートに記述する。
【0035】
次いで、CPU51の処理はステップSb4に進む。ステップSb4において、CPU51は、通信パラメータ値が記述されたテンプレートを、携帯電話機10宛の電子メールに付加して送信し、処理は終了する。
【0036】
以上説明した実施形態によれば、ユーザは具体的な通信パラメータ値を知らなくても、簡単な操作をするだけで、インターネット接続ソフトウェアの種別やユーザ属性に応じた通信パラメータを当該ソフトウェアに設定することができる。
【0037】
C:変形例
既述の通り、本発明は上述した実施形態に限定されず、以下のような種々の変更が可能である。
(1)情報端末と携帯機の構成
実施形態では、情報端末13、23、33と携帯機10、20、30とは、情報端末13、23、33に設けられたカードスロット13g内に、携帯機10、20、30に接続されたデジタルデータ通信カードやPIAFSカードを挿入することにより接続されていたが、このような接続形態に限定されるわけではない。例えば、情報端末13、23、33側もしくは携帯機10、20、30側に、デジタルデータ通信カードやPIAFSカードを搭載させ、情報端末13等と携帯機10等とは専用ケーブルで接続するだけでもよい。
さらに、実施形態では、インターネット接続ソフトウェアが搭載された情報端末13、23、33と携帯機10、20、30とは別の構成としていたが、これに限定されず、両者は一体の構成としてもよい。すなわち、情報端末が、無線データ通信機能を内蔵し、当該機能を用いてプロバイダのセンタ50に接続してもよい。
また、情報端末13、23、33とセンタ50との間のデータ伝送路は携帯電話網のような無線に限らず、固定電話網のような有線であってもよい。この場合には、携帯機10、20、30に代えて固定電話が用いられる。
【0038】
(2)通信パラメータの種類
通信パラメータ配信サーバ50bから情報端末13、23、33に配信される通信パラメータの種類は実施形態において説明したものに限らず、例えば、プロキシーサーバ名等の他の様々な通信パラメータも含まれる。
【0039】
(3)インターネットの態様
実施形態では、情報端末の通信接続の対象をインターネットとしたがこれに限らず、イントラネット等の他のコンピュータ通信網であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワーク全体の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態における情報端末の構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態における通信パラメータ配信サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態における通信パラメータ配信サーバのユーザ情報記憶部の記憶内容の一例を示すフォーマット図である。
【図5】同実施形態における通信パラメータ配信サーバのテンプレート情報記憶部の記憶内容の一例を示すフォーマット図である。
【図6】同実施形態における通信パラメータ配信サーバが、情報端末に対し送信する通信パラメータの一例を示す。
【図7】同実施形態における情報端末のCPUが実行する通信パラメータ設定プログラムの流れを示すフローチャートである。
【図8A】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8B】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8C】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8D】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8E】同実施形態における情報端末の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図9】同実施形態における通信パラメータ配信サーバのCPUが実行する通信パラメータ配信プログラムの流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
11、21、31・・・基地局、12・・・携帯電話網、13、23、33・・・情報端末、20・・・携帯電話機、22・・・移動パケット通信網、30・・・簡易携帯電話機、32・・・簡易携帯電話網、50・・・センタ、50a-1、50a-2、50a-3・・・アクセスポイント、50b・・・通信パラメータ配信サーバ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをサーバから取得して通信ソフトウェアに設定する通信パラメータ設定方法であって、
前記情報端末が、自身に接続された携帯電話機を用いて、前記サーバに通信パラメータを要求する要求ステップと、
通信パラメータの要求に用いられた前記携帯電話機に割り当てられている電話番号を前記サーバに通知する通知ステップと、
前記サーバが、各々の携帯電話機の電話番号に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記電話番号に対応する通信パラメータを抽出する抽出ステップと、
前記サーバが、抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信ステップと、
前記情報端末が、前記サーバから送信されてくる通信パラメータを前記携帯電話機を介して受信する受信ステップと、
前記情報端末が、受信した通信パラメータを自身が記憶している通信ソフトウェアに設定する設定ステップと
を具備することを特徴とする通信パラメータ設定方法。
【請求項2】
前記要求ステップにおいて、前記情報端末は、自身が記憶している前記通信ソフトウェアを特定するソフトウェア識別情報を前記サーバに送信し、
前記抽出ステップにおいて、前記サーバは、各々の携帯電話機の電話番号及び通信ソフトウェアの種類に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記電話番号及び前記情報端末から送信されてきたソフトウェア識別情報に対応する通信パラメータを抽出することを特徴とする請求項1記載の通信パラメータ設定方法。
【請求項3】
前記携帯電話機は、複数の異なるネットワークに収容される複数種別の携帯電話機のうちのいずれかであり、
前記抽出ステップにおいて、前記サーバは、通知された電話番号に基づいて定まる携帯電話機を収容するネットワークのアクセスポイントを前記通信パラメータとして抽出することを特徴とする請求項1記載の通信パラメータ設定方法。
【請求項4】
前記サーバは、通信ソフトウェアの種類に応じて異なる通信パラメータ名と通信パラメータ値とが対応付けられた複数のテンプレートを保持するとともに、前記携帯電話機の電話番号に対応付けてその携帯電話機のユーザ固有の通信パラメータ値を格納したユーザ情報格納部を備えており、
前記抽出ステップにおいて、前記サーバは、前記複数のテンプレートのうち、前記情報端末から送信されてきたソフトウェア識別情報が示すソフトウェアの種類に相当するテンプレートを特定し、特定したテンプレートには記述されていない通信パラメータ値を前記電話番号に基づいて前記ユーザ情報格納部を検索して前記テンプレートに記述し、
前記送信ステップにおいて、前記サーバは、通信パラメータ値が記述された前記テンプレートを前記情報端末に送信することを特徴とする請求項2記載の通信パラメータ設定方法。
【請求項5】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをサーバから取得して通信ソフトウェアに設定する通信パラメータ設定方法であって、
前記情報端末が、自身に接続された通信装置を用いて、前記サーバに通信パラメータを要求する要求ステップと、
通信パラメータの要求に用いられた前記通信装置に割り当てられている識別情報を前記サーバに通知する通知ステップと、
前記サーバが、各々の通信装置の識別情報に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記識別情報に対応する通信パラメータを抽出する抽出ステップと、
前記サーバが、抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信ステップと、
前記情報端末が、前記サーバから送信されてくる通信パラメータを前記通信装置を介して受信する受信ステップと、
前記情報端末が、受信した通信パラメータを自身が記憶している通信ソフトウェアに設定する設定ステップと
を具備することを特徴とする通信パラメータ設定方法。
【請求項6】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをその情報端末に送信するサーバであって、
各々の携帯電話機の電話番号に対応付けて通信パラメータを記憶する記憶手段と、
前記情報端末からの通信パラメータの要求と、その通信パラメータの要求に用いられた前記携帯電話機に割り当てられている電話番号とを受信する受信手段と、
前記記憶手段に記憶されている通信パラメータの中から、前記受信手段が受信した前記電話番号に対応する通信パラメータを抽出する抽出手段と、
抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信手段と
を具備することを特徴とするサーバ。
【請求項7】
前記記憶手段は、各々の携帯電話機の電話番号及び通信ソフトウェアの種類に対応付けて通信パラメータを記憶しており、
前記受信手段は、前記電話番号のほかに、前記情報端末が記憶している前記通信ソフトウェアを特定するソフトウェア識別情報を受信し、
前記抽出手段は、前記記憶手段に記憶されている通信パラメータの中から、前記受信手段が受信した前記電話番号及びソフトウェア識別情報に対応する通信パラメータを抽出する
ことを特徴とする請求項6記載のサーバ。
【請求項8】
前記携帯電話機は、複数の異なるネットワークに収容される複数種別の携帯電話機のうちのいずれかであり、
前記抽出手段は、前記受信手段が受信した電話番号に基づいて定まる前記携帯電話機を収容するネットワークのアクセスポイントを前記通信パラメータとして抽出する
ことを特徴とする請求項6記載のサーバ。
【請求項9】
前記記憶手段は、通信ソフトウェアの種類に応じて異なる通信パラメータ名と通信パラメータ値とが対応付けられた複数のテンプレートと、前記携帯電話機の電話番号に対応付けてその携帯電話機のユーザ固有の通信パラメータ値を記憶しており、
前記抽出手段は、前記複数のテンプレートのうち、前記情報端末から送信されてきたソフトウェア識別情報が示すソフトウェアの種類に相当するテンプレートを特定し、特定したテンプレートに記述されていない通信パラメータ値を前記電話番号に基づいて前記記憶手段を検索して前記テンプレートに記述し、
前記送信手段は、前記抽出手段によって通信パラメータ値が記述された前記テンプレートを前記情報端末に送信することを特徴とする請求項7記載のサーバ。
【請求項10】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをその情報端末に送信するサーバであって、
各々の通信装置の識別情報に対応付けて通信パラメータを記憶する記憶手段と、
前記情報端末からの通信パラメータの要求と、その通信パラメータの要求に用いられた前記通信装置に割り当てられている識別情報とを受信する受信手段と、
前記記憶手段によって記憶されている通信パラメータの中から、前記受信手段が受信した前記識別情報に対応する通信パラメータを抽出する抽出手段と、
抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信手段と
を具備することを特徴とするサーバ。
【請求項1】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをサーバから取得して通信ソフトウェアに設定する通信パラメータ設定方法であって、
前記情報端末が、自身に接続された携帯電話機を用いて、前記サーバに通信パラメータを要求する要求ステップと、
通信パラメータの要求に用いられた前記携帯電話機に割り当てられている電話番号を前記サーバに通知する通知ステップと、
前記サーバが、各々の携帯電話機の電話番号に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記電話番号に対応する通信パラメータを抽出する抽出ステップと、
前記サーバが、抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信ステップと、
前記情報端末が、前記サーバから送信されてくる通信パラメータを前記携帯電話機を介して受信する受信ステップと、
前記情報端末が、受信した通信パラメータを自身が記憶している通信ソフトウェアに設定する設定ステップと
を具備することを特徴とする通信パラメータ設定方法。
【請求項2】
前記要求ステップにおいて、前記情報端末は、自身が記憶している前記通信ソフトウェアを特定するソフトウェア識別情報を前記サーバに送信し、
前記抽出ステップにおいて、前記サーバは、各々の携帯電話機の電話番号及び通信ソフトウェアの種類に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記電話番号及び前記情報端末から送信されてきたソフトウェア識別情報に対応する通信パラメータを抽出することを特徴とする請求項1記載の通信パラメータ設定方法。
【請求項3】
前記携帯電話機は、複数の異なるネットワークに収容される複数種別の携帯電話機のうちのいずれかであり、
前記抽出ステップにおいて、前記サーバは、通知された電話番号に基づいて定まる携帯電話機を収容するネットワークのアクセスポイントを前記通信パラメータとして抽出することを特徴とする請求項1記載の通信パラメータ設定方法。
【請求項4】
前記サーバは、通信ソフトウェアの種類に応じて異なる通信パラメータ名と通信パラメータ値とが対応付けられた複数のテンプレートを保持するとともに、前記携帯電話機の電話番号に対応付けてその携帯電話機のユーザ固有の通信パラメータ値を格納したユーザ情報格納部を備えており、
前記抽出ステップにおいて、前記サーバは、前記複数のテンプレートのうち、前記情報端末から送信されてきたソフトウェア識別情報が示すソフトウェアの種類に相当するテンプレートを特定し、特定したテンプレートには記述されていない通信パラメータ値を前記電話番号に基づいて前記ユーザ情報格納部を検索して前記テンプレートに記述し、
前記送信ステップにおいて、前記サーバは、通信パラメータ値が記述された前記テンプレートを前記情報端末に送信することを特徴とする請求項2記載の通信パラメータ設定方法。
【請求項5】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをサーバから取得して通信ソフトウェアに設定する通信パラメータ設定方法であって、
前記情報端末が、自身に接続された通信装置を用いて、前記サーバに通信パラメータを要求する要求ステップと、
通信パラメータの要求に用いられた前記通信装置に割り当てられている識別情報を前記サーバに通知する通知ステップと、
前記サーバが、各々の通信装置の識別情報に対応付けて保持している通信パラメータの中から、通知された前記識別情報に対応する通信パラメータを抽出する抽出ステップと、
前記サーバが、抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信ステップと、
前記情報端末が、前記サーバから送信されてくる通信パラメータを前記通信装置を介して受信する受信ステップと、
前記情報端末が、受信した通信パラメータを自身が記憶している通信ソフトウェアに設定する設定ステップと
を具備することを特徴とする通信パラメータ設定方法。
【請求項6】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをその情報端末に送信するサーバであって、
各々の携帯電話機の電話番号に対応付けて通信パラメータを記憶する記憶手段と、
前記情報端末からの通信パラメータの要求と、その通信パラメータの要求に用いられた前記携帯電話機に割り当てられている電話番号とを受信する受信手段と、
前記記憶手段に記憶されている通信パラメータの中から、前記受信手段が受信した前記電話番号に対応する通信パラメータを抽出する抽出手段と、
抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信手段と
を具備することを特徴とするサーバ。
【請求項7】
前記記憶手段は、各々の携帯電話機の電話番号及び通信ソフトウェアの種類に対応付けて通信パラメータを記憶しており、
前記受信手段は、前記電話番号のほかに、前記情報端末が記憶している前記通信ソフトウェアを特定するソフトウェア識別情報を受信し、
前記抽出手段は、前記記憶手段に記憶されている通信パラメータの中から、前記受信手段が受信した前記電話番号及びソフトウェア識別情報に対応する通信パラメータを抽出する
ことを特徴とする請求項6記載のサーバ。
【請求項8】
前記携帯電話機は、複数の異なるネットワークに収容される複数種別の携帯電話機のうちのいずれかであり、
前記抽出手段は、前記受信手段が受信した電話番号に基づいて定まる前記携帯電話機を収容するネットワークのアクセスポイントを前記通信パラメータとして抽出する
ことを特徴とする請求項6記載のサーバ。
【請求項9】
前記記憶手段は、通信ソフトウェアの種類に応じて異なる通信パラメータ名と通信パラメータ値とが対応付けられた複数のテンプレートと、前記携帯電話機の電話番号に対応付けてその携帯電話機のユーザ固有の通信パラメータ値を記憶しており、
前記抽出手段は、前記複数のテンプレートのうち、前記情報端末から送信されてきたソフトウェア識別情報が示すソフトウェアの種類に相当するテンプレートを特定し、特定したテンプレートに記述されていない通信パラメータ値を前記電話番号に基づいて前記記憶手段を検索して前記テンプレートに記述し、
前記送信手段は、前記抽出手段によって通信パラメータ値が記述された前記テンプレートを前記情報端末に送信することを特徴とする請求項7記載のサーバ。
【請求項10】
情報端末がネットワークを介した通信サービスを受けるために必要な通信パラメータをその情報端末に送信するサーバであって、
各々の通信装置の識別情報に対応付けて通信パラメータを記憶する記憶手段と、
前記情報端末からの通信パラメータの要求と、その通信パラメータの要求に用いられた前記通信装置に割り当てられている識別情報とを受信する受信手段と、
前記記憶手段によって記憶されている通信パラメータの中から、前記受信手段が受信した前記識別情報に対応する通信パラメータを抽出する抽出手段と、
抽出した通信パラメータを前記情報端末に送信する送信手段と
を具備することを特徴とするサーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【公開番号】特開2006−54878(P2006−54878A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−229538(P2005−229538)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【分割の表示】特願2002−506440(P2002−506440)の分割
【原出願日】平成13年6月27日(2001.6.27)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【分割の表示】特願2002−506440(P2002−506440)の分割
【原出願日】平成13年6月27日(2001.6.27)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]