説明

通信制御処理提供システム、装置、方法およびプログラム

【課題】通信ノードなどがもつテレコム情報やテレコム機能をAPI連携情報及び連携機能として提供することを可能とする通信制御処理提供システムを提供する。
【解決手段】通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、通信ネットワークと情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムであって、通信制御処理提供装置が、通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶部と、通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されているサーバから受信する通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数をAPI関数記憶部から読み出すWeb対応機能部と、読み出した通信制御処理関数に基づいて通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信網内の主に通信ノードのテレコム情報及びテレコム機能を連携サービスとしてウェブサーバに提供するための技術に関し、特にAPI(Application Program Interface)を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレコム情報及びテレコム機能を管理するアプリケーションサーバは、テレコム情報及びテレコム機能用のデータベースに接続するため、そのデータベース毎に、接続インターフェースを備える必要があった。
例えば、図10に示すような、従来のテレコム情報及びテレコム機能を管理するシステムでは、アプリケーションサーバ4に配備されているアプリケーション41が、収容回線・IPアドレス情報データベース12、ネットワーク帯域情報データベース13、トラヒックデータデータベース14、通信設備情報データベース15を利用するため、それぞれのデータベースヘの接続インターフェースを個別に備えている。
【0003】
また、アプリケーションサーバ5のアプリケーション51も、収容回線・IPアドレス情報データベース12、ネットワーク帯域情報データベース13、トラヒックデータデータベース14、通信設備情報データベース15への接続インターフェースを、アプリケーションサーバ4に配備されているアプリケーション41と同様に、個別に有する必要があった。
【0004】
つまり、アプリケーションサーバ毎、または、そのアプリケーション毎に、データベースへ接続するための接続インターフェースを個別に備える必要があった。
特に、アプリケーションサーバが情報網にあり、データベースが通信網にある場合に、この接続インターフェースを個別に備える必要がある。
【0005】
ここで、通信ネットワークとは、電話網またはSIP(Session Initiation Protocol)網である電話網であり、情報ネットワークとはインターネットなどのコンピュータネットワークである。
この通信ネットワークは、通信系プロトコルによってデータの送受信を行うネットワークであり、例えば、電話網またはIP(Internet Protocol)電話網である。一方、情報ネットワークは、Web系プロトコルによってデータの送受信を行うネットワークであり、例えば、コンピュータネットワークである。
【0006】
また、それぞれのネットワークに接続される通信端末は異なり、通信ネットワークに接続される通信端末は、電話機能またはSIP機能を有し、例えば、電話やIP電話を実行することが出来る電話機やIP電話機である通信端末である。
一方、情報ネットワークに接続される情報端末は、Webブラウザ機能を有する通信端末であり、例えば、通信機能を有するパーソナルコンピュータなどである。
なお、ユーザは、ユーザ自身が用いる、通信端末および情報端末を有しているものとする。
【0007】
ところで、通信網内のテレコム情報及びテレコム機能をWeb化し、外部提供する技術として、業界団体であるThe Parlay Groupの策定する規格Parlayx2.0が挙げられる(非特許文献1参照)。
このParlayx2.0においては、第三者による呼制御(3rd Party Call Control)機能や端末の位置情報に関する機能をWeb化しAPIとして提供する場合における、API定義がされている。
【非特許文献1】ParlayxWebServicesSpecification,Version2.0
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非特許文献1においては、APIの機能を提供し、実行する装置およびシステム、およびそれら技術詳細については定義されていない。また、VPN(Virtual Private Network)制御、QoS(Quality of Service)制御、QoS情報、セッション認証、通信設備の情報の提供に関しては定義されていない。
そのため、通信ノードなどがもつテレコム情報やテレコム機能を、API連携情報及び連携機能として提供することが出来ないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、通信ノードなどがもつテレコム情報やテレコム機能をAPI連携情報及び連携機能として提供することを可能とする通信制御処理提供システムを提供することにある。
また、本発明では、通信網情報をWeb化して情報ネットワークの情報プロバイダに連携情報として提供し、提供する場合におけるAPIインターフェースを実行するシステムの技術詳細および、VPN制御、QoS制御、QoS情報、セッション認証、通信設備の情報の提供を行う場合の技術詳細を述べる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムであって、前記通信制御処理提供装置が、前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶部と、前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶部から読み出すWeb対応機能部と、前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能部と、を有することを特徴とする通信制御処理提供システムである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記IMS対応機能部が、前記通信制御処理の結果である通信制御処理結果情報を前記通信ノードから受信し、前記Web対応機能部へ送信し、前記Web対応機能部が、前記IMS対応機能部から受信した通信制御処理結果情報を、前記サーバへ送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御処理提供システムである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記通信制御処理提供装置が、処理の実行手順が記述されているシナリオがシナリオファイルとして記憶されているシナリオ記憶部と、前記受信した通信制御処理依頼命令に該当するシナリオファイルを前記シナリオ記憶部から読み出し、該読み出したシナリオファイルに基づいて前記IMS対応機能部が実行する通信制御処理を制御するシナリオ実行部と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信制御処理提供システムである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記通信制御処理依頼命令に、前記サーバの認証情報が含まれており、前記通信制御処理提供装置が、前記サーバを認証する登録認証情報が記憶されている認証情報記憶部と、前記認証情報が前記認証情報記憶部に記憶されている登録認証情報と一致するか否かを検出することにより認証処理を実行するサービス制御管理機能部と、を有しており、前記シナリオ実行部が、前記サービス制御管理機能部の認証処理の結果が一致する場合のみ前記通信制御処理を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項3に記載の通信制御処理提供システムである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記Web対応機能部が、前記通信制御処理提供装置と前記情報ネットワークとの間のデータ変換およびプロトコル変換を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の通信制御処理提供システムである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、前記IMS対応機能部が、前記通信制御処理提供装置と前記通信ネットワークとの間のデータ変換およびプロトコル変換を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項5に記載の通信制御処理提供システムである。
【0016】
請求項7に記載の発明は、前記通信制御処関数には、VPN制御に関る関数と、QoS制御に関る関数と、QoS情報に関る関数と、セッション認証に関る関数と、または、通信設備の情報に関る関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、前記VPN制御に関る関数には、VPNの構築を指示する関数と、存在するVPNへの参加を指示する関数と、存在するVPNからの脱退を指示する関数と、VPNの破棄を指示する関数と、参加しているVPNのポリシ変更を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、前記QoS制御に関る関数には、帯域保障セッション確立を指示する関数と、帯域保障巾を変更指示する関数と、帯域保障を解除指示する関数と、帯域保障セッションの破棄を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、前記QoS情報に関る関数には、セッションの帯域幅情報の取得を指示する関数と、セッションを流れるパケット間隔の遅延状況取得を指示する関数と、セッションを流れるパケット間隔の揺らぎ情報の取得を指示する関数と、セッションを流れるパケットの消失破棄状況の取得を指示する関数と、セッションに適用される優先制御情報の取得を指示する関数と、セッションに適用されている幅輳制御情報の取得を指示する関数と、加入者に適用の幅輳制御情報の取得を指示する関数と、網で発生の幅輳情報の取得を指示する関数と、指定された加入者のエリアに関する幅輳情報の取得を指示する関数と、網のトラヒック情報の取得を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、前記セッション認証に関る関数には、加入者の認証を指示する関数と指定されたセッションが特定網内からのセッションであることの認証を指示する関数と、指定されたセッションが指定された加入者からのセッションであることの証明を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれる、ことを特徴とする請求項1から請求項6に記載の通信制御処理提供システムである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムで用いられる通信制御処理提供装置であって、前記通信制御処理提供装置が、前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶部と、前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶部から読み出すWeb対応機能部と、前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能部と、を有することを特徴とする通信制御処理提供装置である。
【0018】
請求項9に記載の発明は、通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムで用いられる通信制御処理提供方法であって、前記通信制御処理提供装置が、前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶手順と、前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶手順から読み出すWeb対応機能手順と、前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能手順と、を有することを特徴とする通信制御処理提供方法である。
【0019】
請求項10に記載の発明は、通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムで用いられる通信制御処理提供装置であるコンピュータに、前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶手順と、前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶手順から読み出すWeb対応機能手順と、前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能手順と、を実行させることを特徴とする通信制御処理提供プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、オープンな情報インターフェースを用いて通信ネットワークの通信回線テレコム情報やテレコム機能と情報ネットワークにつながるWebサービス提供システムとの連携情報サービスを行なうことにより、通信ノードなどがもつテレコム情報やテレコム機能をAPI連携情報及び連携機能として提供することが可能となる効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の通信制御処理提供システムの構成を示す概略ブロックであり、図2は第1の実施形態における通信制御処理提供装置の構成図であり、図3はVPN制御体系であり、図4はQoS制御関数体系であり、図5はQoS情報関数体系であり、図6は一例としてWSDL(Web Services Description Language)記述の例であり、図7は図2の第1の実施形態における信制御処理提供装置の一例としての動作シーケンスであり、図8は第2の実施形態における信制御処理提供装置の構成図であり、図7は図8の第2の実施形態における信制御処理提供装置の一例としての動作シーケンスである。
【0022】
図1を用いて、この発明の一実施形態による通信制御処理提供システムの構成を説明する。通信制御処理提供システムは、情報処理装置3(通信制御処理提供装置)、通信ネットワーク1、情報ネットワーク2、通信ノード11、Webサービス提供システム21を有する。
情報処理装置3は、通信ネットワーク1と情報ネットワーク2とに接続されている。通信ネットワーク1は、Webサービス提供システム21を有する。このWebサービス提供システム21とは、例えば、通信ネットワーク1に接続するサーバであり、例えば、Webサービスを提供するサーバである。
【0023】
通信ネットワーク1に接続する通信ノード11は、図10における収容回線・IPアドレス情報データベース12、ネットワーク帯域情報データベース13、トラヒックデータデータベース14、または、通信設備情報データベース15に相当するデータベース、または、そのデータベースを有するサーバ装置である。
【0024】
通信ネットワーク1と情報ネットワーク2とに接続した情報処理装置3は、オープンなAPIインターフェース6を用いて通信ネットワーク1の通信ノード11等が保持する通信回線テレコム情報及び機能を連携情報サービス情報及び機能としてWebサービス提供システム21に提供する。
【0025】
なお、Webサービス提供システム21から情報処理装置3へ送信されるサービス要求(通信制御処理依頼命令)は、APIインターフェース6におけるWSDLWeb Services Descript ion Language)で記述されたAPI関数のやりとりで行なわれる。
【0026】
このWSDLとは、Webサービスを記述するための、XML(Extensible Markup Language)をベースとした言語仕様である。それぞれのWebサービスがどのような機能を持つのか、それを利用するためにはどのような要求が必要であるか、などを記述する方法が定義されている。データや操作を定義する部分が通信プロトコルに関する部分から分離しているため、プロトコルやエンコード形式などに関わりなくフォーマットを再利用できる、という特徴を持つ。
【0027】
また逆に、情報処理装置3からWebサービス提供システム21への送信も、WSDLで記述されたAPI関数のやりとりで行なわれる。
このように、情報処理装置3とWebサービス提供システム21との間の通信は、WSDLで記述されたAPI関数のやりとりで行なわれるため、Webサービス提供システム21と情報処理装置3との間は、オープンなAPIインターフェース6となる。
【0028】
該APIにおいて提供するネットワーク機能は全てWebサービス化され、該ネットワーク機能はテレコム回線情報機能提供サービスの内容を定義するWSDL記述の関数で特定される。
該関数を受信した情報処理装置3は、保持しているAPI関数ファイルを検索して該当する情報と機能を提供する。システム管理端末7はAPI関数を含むWSDL定義文を情報処理装置3に登録する。
【0029】
通信ノード11が保持する通信回線テレコム情報には、VPN制御に関る情報と、QoS制御に関る情報と、QOS情報に関る情報と、セッション認証に関る情報と、通信設備の情報に関る情報とがある。
該APIのWebサービスを記述するWSDL文書は、サービス要素毎に独立した関数を含むWSDL文書、あるいは、該WSDL文書が集合したWSDL文書である。
【0030】
次に、図2を用いて、情報処理装置3の構成について説明する。
ここでは、情報ネットワーク2に接続するサーバ、例えば、Webサービス提供システム21を、サーバとして説明する。
情報処理装置3は、シナリオサーバ30とIMS(IP Multimedia Subsystem)対応機能部31とWeb対応機能部32とサービス管理制御機能部33とセッション認証機能部34とサービスバス35とを有する。
このWeb対応機能部32のAPI関数記憶部301には、API関数を含むWSDL定義文が登録されている。このAPI関数を含むWSDL定義文は、Web対応機能部32に接続するシステム管理端末7により登録される。なお、API関数、および、API関数を含むWSDL定義文の詳細については、後述する。
【0031】
すなわち、API関数記憶部301には、通信ノード11に対する通信制御処理を実行する関数が通信制御関数(API関数、または、API関数を含むWSDL定義文)として記憶されている。
例えば、システム管理者が、システム管理端末7を用いて、通信制御関数を情報処理装置3のAPI関数記憶部301に登録する。
【0032】
Web対応機能部32は、通信制御処理関数(通信制御処理関数名)の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令をサーバから受信し、受信した通信制御処理依頼命令に記述された通信制御処理関数(通信制御処理関数名)に対応する通信制御関数をAPI関数記憶部301から読み出し、読み出した通信制御処理関数をIMS対応機能部31へ出力する。
また、Web対応機能部32は、IMS対応機能部31から受信した通信制御処理結果情報を、サーバへ送信する。
また、Web対応機能部32は、情報処理装置3と情報ネットワーク2との間のデータ変換およびプロトコル変換を実行する。
【0033】
IMS対応機能部31は、Web対応機能部32から入力される通信制御処理関数に基づいて通信ノード11に対する通信制御処理を実行する。
また、IMS対応機能部31は、通信制御処理の結果である通信制御処理結果情報を通信ノード11から受信し、Web対応機能部32へ送信する。
また、IMS対応機能部31は、情報処理装置3と通信ネットワーク1との間のデータ変換およびプロトコル変換を実行する。
【0034】
シナリオサーバ30は、その内部にシナリオ実行部とシナリオ記憶部とを有する。
シナリオ記憶部には、処理の実行手順が記述されているシナリオがシナリオファイルとして記憶されている。
またシナリオ実行部は、受信した通信制御処理依頼命令に該当するシナリオファイルをシナリオ記憶部から読み出し、読み出したシナリオファイルに基づいてIMS対応機能部31が実行する通信制御処理を制御する。
【0035】
また、シナリオ実行部は、読み出したシナリオに基づき、Web対応機能部32に対して、送信情報に暗号化する指示情報を送信する。また、この暗号化においては、暗号の方法を指定する指示情報も含まれる。
なお、シナリオ実行部がWeb対応機能部32に対して行なう暗号化の実施の指示情報については、暗号化の適用が無い場合もある。
【0036】
なお、シナリオ実行部は、後述するサービス管理制御機能部33による認証処理として、ユーザ認証が出来た場合のみ、課金処理を実行する。
なお、シナリオ実行部は、後述するサービス管理制御機能部33による認証処理として、ユーザ認証が出来なかった場合には、例えば、認証エラーの情報をサーバに送信する。
【0037】
サービス管理制御機能部33は、その内部に、サーバを認証する登録認証情報が記憶されている認証情報記憶部を有する。
また、サービス管理制御機能部33は、課金依頼命令に含まれているサーバの認証情報が、認証情報記憶部に記憶されている登録認証情報と一致するか否かを検出することにより認証処理を実行する。
【0038】
例えば、Webサービス提供システム21が送信する情報要求(通信制御処理依頼命令)には、ユーザのアカウント情報とそのパスワード、および、Webサービス提供システム21の識別情報とそのパスワードが、サーバの認証情報として、含まれているとする。
また、サービス管理制御機能部33には、その内部の認証情報記憶部に、Webサービス提供システム21の識別情報とそのパスワード、および、ユーザのアカウント情報とそのパスワードが、登録認証情報として、記憶されているとする。
サービス管理制御機能部33は、受信した情報要求に含まれるユーザのアカウント情報とそのパスワード、および、Webサービス提供システム21の識別情報とそのパスワードと、認証情報記憶部に記憶されているユーザのアカウント情報とそのパスワード、および、Webサービス提供システム21の識別情報とそのパスワード、とがそれぞれ一致するか否かを検出し、いずれも一致した場合に、ユーザ認証が出来たものとして検出し、それ以外の場合、ユーザ認証が出来なかったものとして検出する。
【0039】
セッション認証機能部34は、Webサービス提供システム21に接続するユーザが用いる情報端末を認証する。例えば、情報端末は、物理的には通信ネットワーク1にてWebサービス提供システム21に接続し、その上で、IPなどにより、情報ネットワーク2にてWebサービス提供システム21に接続している。
つまり、情報端末は、通信ネットワーク1での物理的接続と、情報ネットワーク2での情報的接続とにより、Webサービス提供システム21に接続している。
セッション認証機能部34は、その内部にある接続情報記憶部に、情報端末ごとに、物理的接続の情報と情報的接続の情報とを関連付けて記憶している。例えば、情報端末がWebサービス提供システム21に接続する時に、接続情報記憶部に、物理的接続の情報と情報的接続の情報とが関連付けて記憶される。
【0040】
セッション認証機能部34は、ユーザの情報端末を認証する場合には、情報端末がWebサービス提供システム21に接続している現在の物理的接続の情報と情報的接続の情報とを取得し、取得した物理的接続の情報と情報的接続の情報とが、それぞれ、接続情報記憶部記憶してある、物理的接続の情報と情報的接続の情報とに一致するか否かを検出し、両方が一致する場合に、ユーザの情報端末の認証を成立である判定結果を出力し、両方が一致しない場合に、ユーザの情報端末の認証が不成立である判定結果を出力する。
このセッション認証機能部34による認証処理により、ユーザの情報端末の認証において、なりすましなどの不正な接続を排除することが可能である。
【0041】
サービスバス35は、Webサービス提供システム21、Web対応機能部32、および、シナリオサーバ30との間で情報を中継する。
【0042】
次に、情報処理装置3の動作概要について、説明する、
Webサービス提供システム21からの特定APIを指定する関数を含むWSDL記述を該サービスバス35を経由してWeb対応機能部32が受信すると、サービス管理制御機能部33による認証後、Web対応機能部32はAPI関数を実行するIMS対応機能部31内の機能の実行をIMS対応機能部31に依頼し、IMS対応機能部31は通信ノード11に対応するプロトコルを用い通信ノード11から該関数に対応するテレコム情報のデータ収集を行い、Web対応機能部32がデータ収集したテレコム情報をWebサービスのインターフェースを持った形式の情報に変換して、サービスバス35経由でWebサービス提供システム21に提供する。
【0043】
次に、図3から図5を用いて、Web対応機能部32のAPI関数記憶部301に登録されているAPI関数を含むWSDL定義文について説明する。
【0044】
図3は、VPN制御に関る関数体系である。このVPN制御に関る関数を含むWSDL文書は、VPNの構築を指示する関数(createVPN)と、存在するVPNへの参加を指示する関数(connectToVPN)と、存在するVPNからの離脱を指示する関数(disconnectFromVPN)と、VPNの破棄を指示する関数(destroyVPN)を指示する関数と、参加しているVPNのポリシを変更する関数(alterVPNPolicy)との、いずれか一つあるいは複数を含むWSDL文書である。
【0045】
図4は、QoS制御に関る関数体系である。このQoS制御に関る関数を含むWSDL文書は、帯域保障セッション確立を指示する関数(createBandwidthAssuredSession)と、帯城保障巾を変更指示する関数(alterBandwidth)と、帯城保障を解除指示する関数(cancelBandwidthAssurance)と、帯域保障セッションの破棄(destroySession)を指示する関数との、いずれか一つあるいは複数を含むWSDL文書である。
【0046】
図5は、QoS情報に関る関数体系である。このQoS情報に関る関数を含むWSDL文書は、セッションの帯域幅情報の取得を指示する関数(getBandwidth)と、セッションを流れるパケット間隔の遅延状況取得を指示する関数(getDelay)と、セッションを流れるパケット間隔の揺らぎ情報取得を指示する関数(getJitter)と、セッションを流れるパケットの消失破棄状況の取得を指示する関数(getPacketLoss)と、セッションに適用される優先制御情報の取得を指示する関数(getPriorityInformation)と、セッションに適用されている幅輳制御情報の取得を指示する関数(getAppliedCongestionControl)と、加入者に適用の幅輳制御情報の取得を指示する関数(getAppliedCongestionControlForSubscriber)と、網で発生の幅輳情報の取得を指示する関数(getCongestionInformation)と、指定された加入者のエリアに関する幅綾情報の取得を指示する関数(getCongestionInformationOfSubscribedArea)と、網のトラヒック情報の取得を指示する関数(getTrafficInformation)との、いずれか一つあるいは複数を含むWSDL文書である。
【0047】
また、セッション認証に関る関数を含むWSDL文書は、加入者の認証を指示する関数(authenticateSubscriber)と、指定されたセッションが特定網内からのセッションであることの認証を指示する関数(authenticateSessionIsFrom)と、指定されたセッションが指定された加入者からのセッションであることの証明を指示する関数(authenticateSessionIsFromSubscriber)との、いずれか一つあるいは複数を含むWSDL文書である。
【0048】
図6は、QoS制御を要求するWSDL記述の一文例である。
1行目のxsdは、XSDで定義されたXMLスキーマの名前空間であって、サービスエレメントがelementname="createBandwidthAssuredSessionRequest"、すなわち、帯域保証型セッションを確立する関数"createBandwidthAssuredSession"の要求側WSDL記述であることを示す。
5行目の<xsd:elementname="Calling"type="xsd:string"/>における"Calling"は、発信側のSIPURI(UniformResourceIdentifier)である。
6行目の<xsd:elementname="Called"type="xsd:string"/>における"Called"は、着信側のSIP URIである。
【0049】
7行目の<xsd:elementname="DemandingBandwidth"type="xsd:string">における"DemandingBandwidth"は、要求する帯域である。
10行目の<xsd:elementname="createBandwidthAssuredSessionResponse"は、帯域保証型セッションを確立する関数"createBandwidthAssuredSession"の回答側WSDL記述である。
14行目の<xsd:elementname="SessionID"type="xsd:string"/>における"SessionID"は、張られたSIPセッションのセッションIDである。
15行目の<xsd:elementname="AllocatedBandwidth"type="xsd:string"/>における"AllocatedBandwidth"は、確保された帯域である。この確保された帯域はDemandingBandwidthにて要求した帯城と同一とは限らない。なお、"AllocatedBandwidth"の値が0(零)の場合は、帯域確保がされず、ベストエフォート型セッションが確保されたことを示す。
【0050】
次に、図7を用いて、図2の情報処理装置3の、一例としての動作を説明する。
まず、システム管理端末7が、Web対応機能部32にアクセスしてAPI関数を含むWSDL定義文書を登録する(ステップS1)。
次に、Web対応機能部32は、API関数記憶部301にAPI関数を含むWSDL定義文書を登録する(ステップS2)。
【0051】
次に、Webサービス提供システム21が、特定のAPI関数、例えば"getBandwidth"を含むWSDL文書にて情報ネットワーク2経由で情報要求する(ステップS3)。すなわち、Webサービス提供システム21が、通信制御処理依頼命令を送信する。
【0052】
次に、該要求をサービスバス35がWeb対応機能部32へ中継し、(ステップS4)該要求をWeb対応機能部32が受信し(ステップS5)、サービス管理制御機能部33がWeb対応機能部32を介して受信した該要求のユーザ認証を行なう(ステップS6)。
次に、Web対応機能部32が、受信した通信制御処理依頼命令のWSDL記述における関数名に応じて、API関数記憶部301から通信制御処理関数を検索する(ステップS7)。
【0053】
次に、シナリオサーバ30が、受信した通信制御処理依頼命令に該当するシナリオファイルを検索し、検索したシナリオファイルに基づいて、および、検索した通信制御処理関数に基づいて、通信ノード11から該API関数に対応するテレコム情報(セッションの帯威幅情報)を利用する要求を行う(ステップS8)。
次に、IMS対応機能部31が、通信ネットワーク1の通信ノード11への該利用要求の、通信ネットワーク1へ対応するためのプロトコル変換および中継を行なう(ステップS9)。
【0054】
次に、通信ノード11が、利用要求された情報(セッションの帯域幅情報)を検索収集して、通信制御処理結果情報として返信することにより、回答する(ステップS10)。
次に、IMS対応機能部31が、該回答のプロトコル変換を行い、中継する(ステップS11)。
次に、Web対応機能部32が、プロトコル変換された通信制御処理結果情報である回答を、API回答用WSDL記述文にて変換することで、Webサービスのインターフェースをもった形式の情報、つまりWeb情報、に変換する(ステップS13)。
次に、サービスバス35が、該Web情報を中継する(ステップS14)。
次に、Webサービス提供システム21が、該特定APIで要求したWeb情報、ここでは、セッションの帯域幅情報、を受信する(ステップS15)。
【0055】
続いて、以降に説明するステップS16からステップS24にて、Webサービス提供システム21に接続されている情報端末の認証を実行する。
【0056】
まず、Webサービス提供システム21が、認証用API関数"authenticateSessionIsFromSubscriber"を含むADSL記述文書にて認証要求する(ステップS16)。
次に、サービスバス35が、Web情報である該認証要求を中継する(ステップS17)。
次に、Web対応機能部32が、該認証要求を受信する(ステップS18)。
次に、セッション認証機能部34が、認証作業を開始する。ユーザ認証についてはサービス管理制御機能部33に問い合わせる(ステップS19)。
次に、サービス管理制御機能部33が、ユーザ認証を行なう(ステップS20)。
次に、セッション認証機能部34が、真偽判定して結果の回答を作成する(ステップS21)。
次に、Web対応機能部32が、該真偽判定をWeb化して転送する(ステップS22)。
次に、サービスバス35が、該Web情報を中継する(ステップS23)。
次に、Webサービス提供システム21が、認証用API関数"authenticateSessionIsFromSubscriber"で要求した認証結果を得て真偽判定する(ステップS24)。
【0057】
次に、情報処理装置3の、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態における情報処理装置8の構成について、図8を用いて説明する。同図において図2の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
第2の実施形態では、IMS対応機能部37は、通信ネットワーク1に対応するプロトコル変換機能に加えてシナリオファイルを、IMS対応機能部37内部の記憶部に、備えている。なお、第2の実施形態では、シナリオサーバ30がシナリオファイル有していないものとする。
【0058】
第2の実施形態において、シナリオサーバ30は、受信した情報を、IMS対応機能部37へ送信する。
IMS対応機能部37は、その内部に、シナリオ記憶部を有する。
シナリオ記憶部には、処理の実行手順が記述されているシナリオが記憶されている。
IMS対応機能部37は、受信した情報に該当するシナリオをシナリオ記憶部から検索し、検索したシナリオに基づいて処理を実行する。
【0059】
次に、図10を用いて、情報処理装置8の動作について説明する。
ステップS1およびステップS2は、図7のステップS1およびステップS2と同じである。
次に、Webサービス提供システム21が特定のAPI関数、例えば"getTrafficInformation"を含むWSDL文書にて情報ネットワーク2経由で要求する(ステップS30)。
次に、該要求をサービスバス35が中継する(ステップS31)。
次に、該要求をWeb対応機能部32が受信する(ステップS32)。
次に、サービス管理制御機能部33がユーザ認証を行なう(ステップS33)。
次に、Web対応機能部32が該要求のAPI関数を含むWSDL記述をAPI関数記憶部301にて検索する(ステップS34)。
次に、シナリオサーバ30が該検索結果からIMS対応機能部31に対して利用要求する(ステップS35)。
次に、IMS対応機能部31のシナリオファイルが機能して通信ノード11に対して情報利用要求する(ステップS36)。
次に、IMS対応機能部31が該要求を通信ノード11に中継する(ステップS37)。
次に、通信ノード11が利用要求された情報(トラヒック情報)を検索収集して回答する(ステップS38)。
次に、IMS対応機能部31が該回答のプロトコル変換を行い、中継する(ステップS39)。
次に、Web対応機能部32が、プロトコル変換された回答を、API回答用WSDL記述文にしてWebサービスのインターフェースの形式をもった情報、すなわちWeb情報、に変換する(ステップS41)。
次に、サービスバス35が該Web情報を中継する(ステップS42)。
次に、Webサービス提供システム21が該特定APIで要求したWeb情報、ここではトラヒック情報、を受信する(ステップS43)。
【0060】
以上のように、第2の実施形態においては、Webサービス提供システム21からのAPIを指定する別の関数を含むWSDL記述をWeb対応機能部32が受信すると、IMS対応機能部37のシナリオファイルが起動して、Web対応機能部32が保持する該別の関数に対応する情報の提供あるいは機能の提供が行なわれる。
【0061】
第2の実施形態では、シナリオファイルに記述されている処理内容が短く簡易な場合において、IMS対応機能部37がシナリオファイルを直接に検索し実行することにより、全体としての処理手順が少なくなり、処理が高速化されるという効果がある。
【0062】
以上説明したように、本発明により、WSDLで標準化されたオープンな関数体系でAPIのインターフェースをWeb上で公開するので、Webサービスプロバイダは自由に通信事業者のもつネットワーク情報及び機能を使ってビジネスの拡大が可能となり、一方通信事業者は新たな情報ビジネスとWebサービスの取り込みが可能となる。
【0063】
本発明によって、アプリケーションサービスごとにHSS(HomeSubscriberServer)やNASS(Network Attachment Sub-System)とのインターフェースをもたずに、標準化されオープンなAPIのためのWSDL記述関数体系を使用して共通的にWebサービス化することにより様々なサービスから柔軟に通信ノード等がもつ通信ネットワーク情報及び機能を利用可能となる。
【0064】
なお、実施形態においては、Web対応機能部32がAPI関数記憶部301を内部に有するものとして説明したが、これに限られるものではなく、API関数記憶部301は、Web対応機能部32と別の構成とすることも可能である。
【0065】
なお、API関数記憶部301、シナリオ記憶部、または、認証情報記憶部の各記憶部は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CR−ROM等の読み出しのみが可能な記憶媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。
【0066】
なお、この情報処理装置3は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、この情報処理装置3はメモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、情報処理装置3の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0067】
また、情報処理装置3の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより情報処理装置3の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0068】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0069】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明により、標準化されたオープンな関数体系でAPIのインターフェースをWeb上で公開して、インターネットと通信事業者が提供するネットワークサービスの連携によるサービス発展が図られ、新たなビジネスシーンの創出が可能となる。ネットワークサービス機能とウェブ系サービス機能の連携により、ユーザコンテキストに応じたダイナミックな連携サービスをエンドユーザに提供するユビキタスサービスポータルビジネスの創出が可能となる。
通信ネットワークのもつ通信網情報及び通信網機能を情報ネットワークサービスサーバに提供できるため、通信ネットワーク産業及び情報ネットワークのいずれの産業にも役にたち、ユビキタスな情報通信産業にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の一実施形態による通信制御処理提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】一例としてのVPN制御関数体系を説明する説明図である。
【図4】一例としてのQoS制御関数体系を説明する説明図である。
【図5】一例としてのQoS情報関数体系を説明する説明図である。
【図6】一例としてのWSDL記述文の例を示す説明図である。
【図7】通信制御処理提供システムの動作を説明するシーケンスチャートである。
【図8】第2の実施形態である情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図9】第2の実施形態である通信制御処理提供システムの動作を説明するシーケンスチャートである。
【図10】従来の通信制御処理提供システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0072】
1 通信ネットワーク
11 通信ノード
2 情報ネットワーク
21 Webサービス提供システム
3、8 情報処理装置
4、5 アプリケーションサーバ
41,51 アプリケーション
6 APIインターフェース
7 システム管理端末
12 収容回線・IPアドレス情報データベース
13 ネットワーク帯域情報データベース
14 トラヒックデータデータベース
15 設備情報データベース
30 シナリオサーバ
31、37 IMS対応機能部
32 Web対応機能部
33 サービス管理制御機能部
34 セッション認証機能部
35 サービスバス
301 API関数記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムであって、
前記通信制御処理提供装置が、
前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶部と、
前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶部から読み出すWeb対応機能部と、
前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能部と、
を有することを特徴とする通信制御処理提供システム。
【請求項2】
前記IMS対応機能部が、
前記通信制御処理の結果である通信制御処理結果情報を前記通信ノードから受信し、前記Web対応機能部へ送信し、
前記Web対応機能部が、
前記IMS対応機能部から受信した通信制御処理結果情報を、前記サーバへ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御処理提供システム。
【請求項3】
前記通信制御処理提供装置が、
処理の実行手順が記述されているシナリオがシナリオファイルとして記憶されているシナリオ記憶部と、
前記受信した通信制御処理依頼命令に該当するシナリオファイルを前記シナリオ記憶部から読み出し、該読み出したシナリオファイルに基づいて前記IMS対応機能部が実行する通信制御処理を制御するシナリオ実行部と、
を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信制御処理提供システム。
【請求項4】
前記通信制御処理依頼命令に、
前記サーバの認証情報が含まれており、
前記通信制御処理提供装置が、
前記サーバを認証する登録認証情報が記憶されている認証情報記憶部と、
前記認証情報が前記認証情報記憶部に記憶されている登録認証情報と一致するか否かを検出することにより認証処理を実行するサービス制御管理機能部と、
を有しており、
前記シナリオ実行部が、
前記サービス制御管理機能部の認証処理の結果が一致する場合のみ前記通信制御処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3に記載の通信制御処理提供システム。
【請求項5】
前記Web対応機能部が、
前記通信制御処理提供装置と前記情報ネットワークとの間のデータ変換およびプロトコル変換を実行する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の通信制御処理提供システム。
【請求項6】
前記IMS対応機能部が、
前記通信制御処理提供装置と前記通信ネットワークとの間のデータ変換およびプロトコル変換を実行する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5に記載の通信制御処理提供システム。
【請求項7】
前記通信制御処関数には、
VPN制御に関る関数と、QoS制御に関る関数と、QoS情報に関る関数と、セッション認証に関る関数と、または、通信設備の情報に関る関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、
前記VPN制御に関る関数には、VPNの構築を指示する関数と、存在するVPNへの参加を指示する関数と、存在するVPNからの脱退を指示する関数と、VPNの破棄を指示する関数と、参加しているVPNのポリシ変更を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、
前記QoS制御に関る関数には、帯域保障セッション確立を指示する関数と、帯域保障巾を変更指示する関数と、帯域保障を解除指示する関数と、帯域保障セッションの破棄を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、
前記QoS情報に関る関数には、セッションの帯域幅情報の取得を指示する関数と、セッションを流れるパケット間隔の遅延状況取得を指示する関数と、セッションを流れるパケット間隔の揺らぎ情報の取得を指示する関数と、セッションを流れるパケットの消失破棄状況の取得を指示する関数と、セッションに適用される優先制御情報の取得を指示する関数と、セッションに適用されている幅輳制御情報の取得を指示する関数と、加入者に適用の幅輳制御情報の取得を指示する関数と、網で発生の幅輳情報の取得を指示する関数と、指定された加入者のエリアに関する幅輳情報の取得を指示する関数と、網のトラヒック情報の取得を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれ、
前記セッション認証に関る関数には、加入者の認証を指示する関数と指定されたセッションが特定網内からのセッションであることの認証を指示する関数と、指定されたセッションが指定された加入者からのセッションであることの証明を指示する関数とのいずれか一つあるいは複数が含まれる、
ことを特徴とする請求項1から請求項6に記載の通信制御処理提供システム。
【請求項8】
通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムで用いられる通信制御処理提供装置であって、
前記通信制御処理提供装置が、
前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶部と、
前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶部から読み出すWeb対応機能部と、
前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能部と、
を有することを特徴とする通信制御処理提供装置。
【請求項9】
通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムで用いられる通信制御処理提供方法であって、
前記通信制御処理提供装置が、
前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶手順と、
前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶手順から読み出すWeb対応機能手順と、
前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能手順と、
を有することを特徴とする通信制御処理提供方法。
【請求項10】
通信ネットワークに接続された通信情報を保持する通信ノードと、情報ネットワークに接続された前記通信ノードへの通信制御処理を依頼するサーバと、該通信ネットワークと該情報ネットワークとに接続された通信制御処理提供装置とを含む通信制御処理提供システムで用いられる通信制御処理提供装置であるコンピュータに、
前記通信ノードに対する通信制御処理を実行する関数が通信制御処理関数として記憶されているAPI関数記憶手順と、
前記通信制御処理関数の1つまたは複数が記述されている通信制御処理依頼命令を前記サーバから受信し、該受信した通信制御処理依頼命令に含まれる通信制御処理関数を前記API関数記憶手順から読み出すWeb対応機能手順と、
前記読み出した通信制御処理関数に基づいて前記通信ノードに対する通信制御処理を実行するIMS対応機能手順と、
を実行させることを特徴とする通信制御処理提供プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−177756(P2008−177756A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−8062(P2007−8062)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】