説明

通信装置、通信方法及び通信プログラム

【課題】所定時間の受信動作を間欠的に行う際、間欠動作に最適なキャリアセンスレベルを用いることができ、又キャリアセンスレベルを柔軟に調整することができるようにする。
【解決手段】本発明の通信装置は、キャリアセンス部を有する無線通信手段と、送信制御手段と、受信制御手段と、キャリアセンス部のキャリアセンスレベルをパケット受信時のレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段とを備え、送信制御手段は、データパケット送信時に起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、起動応答パケットの受信後データパケットを送信させ、キャリアセンス部は、所定時間の間複数回のキャリアセンスを間欠的に行い、受信制御手段は、間欠的なキャリアセンスで起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、送信元に起動応答パケットを返信させデータ受信待機を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信方法及び通信プログラムに関し、例えば、センサネットワークなど空間に分散配置された多数の無線通信ノードが無線を利用して相互にデータ通信を行う通信装置、方法及びプログラムに適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
例えばセンサネットワーク等の通信システムを構成するノードは、省電力化が求められている。
【0003】
非特許文献1には、無線デバイスが間欠的な起動動作(以下、間欠動作ともいう)をしながら通信を行う技術が記載されている。図2は、非特許文献1の記載技術を説明する説明図である。
【0004】
非特許文献1の記載技術は、図2に示すように、所定の周期T毎に短い時間だけ無線デバイスの電源をONにして受信待機を行い、それ以外の期間は電源をOFFにすることで省電力化を図るものである。以下では、この周期的な受信待機のタイミングを「スニッフタイミング」と呼ぶ。
【0005】
図2において、送信ノードAから受信ノードBに対してデータパケットを送信するためには、送信ノードAは受信ノードBのスニッフタイミングに合わせて送信することが必要となるが、一般に外部のノードのスニッフタイミングを知ることは困難である。
【0006】
そこで、図2に示すように、トラフィックが発生したときに、送信ノードAは起動要求パケットを連続して送信する。このようにすることで、いずれ送信先である受信ノードBのスニッフタイミングの期間に起動要求パケットを与えることができるからである。
【0007】
その後、受信ノードBは起動応答パケットを送信ノードAに返信することで、送信ノードAは、送信先である受信ノードBが受信待機になったことを知ることができ、データパケットを正しく送信することができる。
【0008】
この非特許文献1に記載の技術は、「省電力リスニング」と呼ばれており、非常にシンプルな方法であり、省電力効果が期待できる方式である。
【非特許文献1】En-Yi A.Lin,Jan,M.Rabaey,Adam Wolisz,“Power-Efficient Rendez-Vous Shemes for Dense Wireless Sensor Networks”,IEEE International Conference on Communications 2004.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
非特許文献1の記載技術は、スニッフタイミングでの受信待機時間を短くすればするほど、省電力効果がより一層期待できる。
【0010】
その一方で、受信待機時間を短くしすぎると、図3に示すように、送信された起動要求パケットの一部しか受信できず、他ノードからの起動要求パケットを受信し損なうおそれが生じ得る。
【0011】
このとき、起動要求パケットは受信できないが、パケットの一部は受信できているため受信電力強度は高い値になっている。
【0012】
そこで、これを利用して問題を解決する方法として、デフォルトの受信待機時間を短くしておき、受信待機時間に連続してキャリアセンスを行い、受信電力強度の高い状態が続けば、受信待機時間を延長する方法がある(図3参照)。これにより、受信待機時間を延長できるので、起動要求のパケットを受信できる。
【0013】
ここで、受信電力強度が高い状態か又は低い状態かを判別する基準レベルを「キャリアセンスレベル」と呼ぶ。このキャリアセンスレベルは、パケット送信時に行うCSMA(Carrier Sense Multiple Access)等の衝突回避方式にも関連するパラメータであり、一般にキャリアセンスレベルの値はパケット送信が他のシステムと干渉しないことを考慮して決められている。
【0014】
従って、CSMA等によって衝突を回避するために適切な値になっているが、省電力リスニング方式において、スニッフタイミング時に近傍ノードから起動要求パケットが送信されているかを判定するのに適切な値になっていないという問題がある。
【0015】
また、近傍ノードから起動要求パケットが送信されているかを判定するために、適切なキャリアセンスレベルの値は、ノード配置や電波環境によって異なるため、事前に設計するためにはコストがかかってしまうおそれがある。
【0016】
そのため、所定時間の受信動作を間欠的に行う際、間欠動作に最適なキャリアセンスレベルを用いることができ、また、キャリアセンスレベルを柔軟に調整することができる通信装置、通信方法及び通信プログラムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、(1)通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段と、(2)データパケット送信時に、無線通信手段の送信処理を制御する送信制御手段と、(3)無線通信手段の受信処理を制御する受信制御手段と、(4)キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段とを備え、送信制御手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させるものであり、キャリアセンス部は、所定時間の間、複数回のキャリアセンスを間欠的に行うものであり、受信制御手段は、キャリアセンス部による間欠的なキャリアセンスで、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信させ、送信元からのデータ受信待機を行うものであることを特徴とする通信装置である。
【0018】
第2の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、(1)通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段と、(2)キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段とを備え、無線通信手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信するものであり、無線通信手段は、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信し、送信元からのデータ受信待機を行うものであることを特徴とする通信装置である。
【0019】
第3の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、(1)通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段と、(2)データパケット送信時に、無線通信手段の送信処理を制御する送信制御手段と、(3)無線通信手段の受信処理を制御する受信制御手段と、(4)キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段とを備え、送信制御手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させるものであることを特徴とする通信装置である。
【0020】
第4の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段を備え、無線通信手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信するものであることを特徴とする通信装置である。
【0021】
第5の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置のコンピュータを、(1)通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段、(2)データパケット送信時に、無線通信手段の送信処理を制御する送信制御手段、(3)無線通信手段の受信処理を制御する受信制御手段、(4)キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段として機能させるものであり、送信制御手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させ、キャリアセンス部は、所定時間の間、複数回のキャリアセンスを間欠的に行い、受信制御手段は、キャリアセンス部による間欠的なキャリアセンスで、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信させ、送信元からのデータ受信待機を行うことを特徴とする通信プログラムである。
【0022】
第6の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置のコンピュータを、通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段として機能させるものであり、無線通信手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信することを特徴とする通信プログラムである。
【0023】
第7の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信方法において、(1)無線通信手段が、通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信工程と、(2)送信生後手段が、データパケット送信時に、無線通信手段の送信処理を制御する送信制御工程と、(3)受信制御手段が、無線通信手段の受信処理を制御する受信制御工程と、(4)キャリアセンス切替手段が、キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替工程とを有し、送信制御手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させ、キャリアセンス部は、所定時間の間、複数回のキャリアセンスを間欠的に行い、受信制御手段は、キャリアセンス部による間欠的なキャリアセンスで、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信させ、送信元からのデータ受信待機を行うことを特徴とする通信方法である。
【0024】
第8の本発明は、所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信方法において、無線通信手段が、通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信工程を有し、無線通信手段は、データパケット送信時に、起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信することを特徴とする通信方法である。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、所定時間の受信動作を間欠的に行う際、間欠動作に最適なキャリアセンスレベルを用いることができ、また、キャリアセンスレベルを柔軟に調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(A)第1の実施形態
以下では、本発明の通信装置、通信方法及び通信プログラムの第1の実施形態について図面を参照して説明する。
【0027】
第1の実施形態では、例えばセンサネットワークを構成するノードが備える通信装置に本発明を適用した実施形態を例示して説明する。
【0028】
(A−1)第1の実施形態の構成
第1の実施形態において、センサネットワークは、空間に分散配置された多数のノードを有して構成される。また、各ノードは、近傍に存在する他ノードとの間で情報データを授受し合うことで、送信先(例えば、シンクノードなど)に向けた通信を実現するものである。
【0029】
また、各ノードは、無線通信を行う場合に、消費電力の節約のために、定期的に使用しない無線デバイスの電源をOFFにするような間欠動作を行いながらも正しく通信を行うものである。
【0030】
図1は、第1の実施形態のノードの通信装置の内部構成を示す内部構成図である。図1において、第1の実施形態の通信装置10は、送信制御部1、受信制御部2、無線通信部3を少なくとも有するものである。
【0031】
無線通信部3は、所定の無線通信方式に従ってパケットを無線通信するものである。無線通信部3は、送信制御部1及び受信制御部2の制御により、電源をONにして起動状態(アクティブ状態)になったり、又は電源をOFFにしてスリープ状態になったりして間欠的な起動動作を行い、パケット通信を行うものである。このように、アクティブ状態とスリープ状態とのいずれかの状態に切り替えて通信することで省電化を行うことができる。
【0032】
また、無線通信部3は、キャリアセンス部31を有するものである。つまり無線通信部3は、通信方式として例えばCSMA方式などを適用することができ、通信開始時に近傍の他ノードが通信を行っているか否かをキャリアセンスしてから行う方式を広く適用する。
【0033】
送信制御部1は、無線通信処理部3の送信処理を制御するものである。送信制御部1は、パケットの送信要求を受けたときに、無線通信部3を起動状態にさせて、省電力リスニング方式に基づく送信処理を制御するものである。
【0034】
ここで、省電力リスニングの方式は、非特許文献1に記載の技術を適用することができる。また、パケットの送信要求を受けたときとは、例えば、図示しないセンサがセンサ情報を獲得したときや、他ノードの情報データを転送するときなどがある。
【0035】
また、送信制御部1は、主な機能として、無線部起動処理部11、CS(キャリアセンス)レベル切り替え処理部12、送信処理部13を有する。
【0036】
無線部起動処理部11は、パケットの送信要求を受けたときに、無線通信部3を起動状態(アクティブ状態)に切り替えるものである。
【0037】
CSレベル切り替え処理部12は、無線通信部3のキャリアセンスレベルを確認するものであり、パケット送信時に送信時CSレベルになっていない場合には、無線通信部3のキャリアセンスレベルを送信時CSレベルに変更させるものである。
【0038】
ここで、送信時CSレベルとは、CSMAを用いた衝突回避を行うのに最適なキャリアセンスレベルの値を示す。
【0039】
このように、無線通信部3のキャリアセンスレベルを送信時CSレベルにすることで、送信時CSレベル以上の受信強度を検出するとキャリアありとして判定し、それ未満のときにはキャリアなしと判定することができる。
【0040】
なお、CSレベル切り替え処理部12は、送信時CSレベルになっている場合にキャリアセンスレベルの変更を行わない。
【0041】
送信処理部13は、パケット送信時に、送信先ノードを起動させるために、起動要求パケットを連続送信するものである。送信処理部13は、送信先ノードから起動応答が返信されるまで、繰り返し連続送信する。また、送信処理部13は、指定時間経過しても起動応答が返信されないときには送信失敗としてもよい。さらに、送信処理部13は、送信失敗となったときや、起動応答が返信された場合にはデータパケットの送信を完了して送信成功となった後に、無線通信部3の状態をスリープ状態に切り替えるものである。
【0042】
受信制御部2は、無線通信部3の間欠的な起動動作を制御すると共に、無線通信部3の受信処理を制御するものである。
【0043】
また、受信制御部2は、受信処理部21、間欠動作制御タイマー22、無線部起動処理部23、CSレベル切り替え処理部24、スニッフ動作部25を有する。
【0044】
受信処理部21は、無線通信部3から与えられた受信パケットの受信処理を行うものであり、受信パケットのヘッダ情報に基づいて制御パケットであるか又は上位処理のパケットであるか否かを判定するものである。受信処理部21は、受信パケットが起動応答パケットであるときには、起動応答パケットを受信した旨を送信処理部13に通知するものである。それ以外の上位処理のパケットは上位処理部に通知する。
【0045】
間欠動作制御タイマー22は、無線通信部3の間欠動作のタイミングを制御するタイマーである。例えば、周期Tで動作している場合、間欠動作制御タイマー22は、T秒毎に無線部起動処理部23にタイマー情報を与える。間欠動作制御タイマー22はスニッフ動作を開始するトリガーとしての働きをし、これにより無線通信部3を起動させることができる。
【0046】
無線部起動処理部23は、間欠動作制御タイマー22からタイマー情報を受け取ると、無線通信部3を起動状態(アクティブ状態)にするものである。これにより、パケット受信が可能な状態に切り替えることができる。
【0047】
CSレベル切り替え処理部24は、無線通信部3のキャリアセンスレベルを確認するものであり、スニッフ動作時にスニッフ時CSレベルになっていない場合には、無線通信部3のキャリアセンスレベルをスニッフ時CSレベルに変更するものである。
【0048】
スニッフ時CSレベルとは、近傍の他ノードが起動要求パケットを送信しているか否かを判定するためのキャリアセンスレベルの値である。このスニッフ時CSレベルの値は、送信時CSレベルの値よりも低く設定することが望ましい。
【0049】
これにより、後述するスニッフ動作部25によるスニッフタイミングの期間中でのキャリアセンスにより、受信電力強度が弱い場合でもパケットの受信を検出することができ、かつ、スニッフ動作部25のスニッフタイミングの期間を延長によりパケットの受信を完了することができる。
【0050】
なお、スニッフ時CSレベルを低く設定しすぎると、ノイズによって無駄にパケットの受信待機の期間を延長してしまい、無駄な消費電力を費やすおそれがある。
【0051】
また、スニッフ時CSレベルになっている場合には、CSレベル切り替え処理部24は、無線通信部3のキャリアセンスレベルの変更を行わない。
【0052】
スニッフ動作部25は、スニッフタイミングの期間でキャリアセンスを行うものである。また、スニッフ動作部25は、スニッフタイミングの期間に所定回数以上のキャリアがあると判定し、パケットの一部を受信している可能性が高いと判断し、スニッフタイミングの期間を延長するものである。すなわち、この延長されたスニッフタイミングの期間だけ、無線通信部3の起動状態の期間も延長させる。
【0053】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態のノードの通信装置10における処理の動作について図1〜図3を参照して説明する。
【0054】
以下では、ノードAをパケット送信ノード、ノードBをパケット受信ノードとして説明する。また、スニッフ時CSレベルは送信時CSレベルよりも低いレベルに設定するものとし、ノードA及びBの送信時CSレベルを−77dBm、スニッフ時CSレベルを−85dBmとする場合を例示して説明する。
【0055】
図2において、まず、ノードA(送信ノード)の無線通信部3はスリープ状態である。
【0056】
その後、ノードB宛のトラフィックが発生すると、ノードAでは、無線部起動処理部11が無線通信部3に対して動作モード切替信号を与え、無線通信部3を起動状態に切り替える。
【0057】
そして、ノードAでは、CSレベル切り替え処理部12がキャリアセンスレベルを確認し、送信時CSレベルでない場合にキャリアセンスレベルを送信時CSレベルに切り替える。これにより、CSMAを行う最適なキャリアセンスレベルに切り替えることができる。
【0058】
その後、ノードAの送信処理部13はノードB宛の起動要求パケットを連続的に無線通信部3に与えて、無線通信部3が起動要求パケットを連続送信する。これにより、省電力リスニング方式による起動要求パケットの送信を行うことができる。
【0059】
一方、ノードB(受信ノード)では、無線通信部3が、受信制御部2の制御により、間欠的な起動動作を行っている。
【0060】
すなわち、ノードBの受信制御部2では、間欠動作制御タイマー22が周期Tを計時すると、無線部起動処理部23が動作モード切替信号を無線通信部3に与える。これにより、無線通信部3は、動作モード切替信号を受けてから所定の短いスニッフタイミングの期間だけ電源をONにしてパケットの受信待機状態とし、その後は電源をOFFにしてパケットの受信ができない状態にしている。
【0061】
また、ノードBでは、CSレベル切り替え処理部24がキャリアセンスレベルを確認し、スニッフ時CSレベルでない場合にキャリアセンスレベルをスニッフ時CSレベルに切り替える。
【0062】
そして、スニッフ時CSレベルに切り替えた後、スニッフ動作部25は所定のスニッフタイミングの期間だけスニッフ動作を行う。このように、スニッフ時CSレベルに切り替えた後に、スニッフ動作を行うことにより、ノードAからの起動要求パケットを受信することができる。
【0063】
ここで、スニッフ動作について説明する。スニッフ動作部25は、予め決められた時間だけキャリアセンスを行い続ける。
【0064】
例えば、スニッフ動作部25は、所定時間に200回のキャリアセンスを行うとする。
【0065】
この間、受信処理部21が起動要求パケットを受信できれば、受信処理部21はその旨を送信処理部13に通知し、送信処理部13が起動応答を返信し、また受信処理部21はデータパケットの受信待機状態となる。
【0066】
そして、ノードAにおいて、受信処理部21が起動応答を受信すると、起動応答受信の旨が送信処理部13に与えられる。これにより、ノードAとノードBとの両方がアクティブ状態となったことを確認して、ノードAの送信処理部13はノードB宛のデータパケットを送信させる。
【0067】
このとき、ノードBにおいて、スニッフタイミングの期間内で、スニッフ動作部25は所定回数以上のキャリアを検出した場合でも、キャリアありと判断する。このように所定回数以上のキャリアを検出した場合は、図3に示すような起動要求パケットの一部のみを受信した可能性が高い場合であるから、スニッフ動作部25は、スニッフタイミングの期間を延長するようにする。
【0068】
ここで、スニッフ動作を行う時間は、短くすれば、無線通信部3をアクティブにしておく時間が減るため、高い省電力効果を得ることが可能であるが、逆に短くしすぎると、起動要求パケットの一部しか受信できないことが増えるという関係がある。
【0069】
そこで、スニッフ動作部25は、スニッフ動作を行った結果、起動要求パケットを受信できれば、その後データパケットの受信をするまで、スニッフ動作の期間を延長する。そして、その後、スニッフ動作部25は、無線通信部3をスリープ状態に切り替える。
【0070】
また、起動要求パケットを受信できなければ、スニッフ動作部25は直ちに無線通信部3をスリープ状態に切り替える。
【0071】
ここで、送信時CSレベル及びスニッフ時CSレベルについて説明する。
【0072】
送信ノードであるノードAが起動要求パケットを連続送信する際、上述したように、ノードAの無線通信部3は、キャリアセンスレベルを送信時CSレベルとする。
【0073】
このとき、送信時CSレベルを低く設定しすぎると、ノードAの無線通信部3において、CSMAによるキャリアセンスが敏感に反応してしまい、ノードAからの送信機会が減ってしまい、その結果、起動要求パケットの連続送信間隔が広くなり、ノードBにおける起動要求パケットの受信し損なう確率が上がってしまうおそれがある。
【0074】
そこで、送信時CSレベルは、例えば、電波法や干渉を考慮した上でできるだけ高い値とした方が効果的である。
【0075】
受信ノードであるノードBにおいて、スニッフ動作を行う場合、ノードBの無線通信部3は、キャリアセンスレベルをスニッフ時CSレベルとする。
【0076】
ここで、スニッフ動作を行う場合には、多くのIEEE802.15.4準拠の無線通信部3では−90dBm程度の強度のパケットまで受信可能である。そのため、例えば−80dBmでノードAの起動要求パケットが到達していた場合に、図3のように起動要求パケットの一部のみが受信できたとしても、ノードBの無線通信部3のキャリアセンスレベルが−77dBm(送信時CSレベル)となっているときには、キャリアなしと判断してしまい、長いスニッフ動作に移行することができずに起動要求パケットを受信することができない。
【0077】
しかしながら、第1の実施形態では、スニッフ動作時に、受信制御部2のCSレベル切り替え処理部24が、無線通信部3のキャリアセンスレベルをスニッフ時CSレベル(例えば−85dBm)に切り替えることで、スニッフ動作25によって連続してキャリアセンスを行ったときに、キャリアありと判断することができ、スニッフ時間を延長することで、起動要求パケットを受信することが可能となる。
【0078】
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、無線通信部のキャリアセンスレベルについて、パケット送信時には送信時CSレベルに切り替え、スニッフ動作時にはスニッフ時CSレベルに切り替えることにより、スニッフ動作時にCSMAのキャリアセンスレベルとは異なるレベルでキャリアを検出することができるから、短いスニッフ時間で起動要求パケットを受信して高い省電力効果を得ながらも、スニッフ動作時間の延長ができ、起動要求パケットを受信し損なうことを回避できる。
【0079】
(B)第2の実施形態
以下では、本発明の通信装置、通信方法及び通信プログラムの第2の実施形態について図面を参照して説明する。
【0080】
第2の実施形態も、例えばセンサネットワークを構成するノードが備える通信装置に本発明を適用した実施形態を例示して説明する。
【0081】
(B−1)第2の実施形態の構成
第1の実施形態は、スニッフ時CSレベルを静的に決定する場合を説明したが、第2の実施形態では、動的に決定する場合を説明する。
【0082】
図4は、第2の実施形態のノード20の内部構成を示す内部構成図である。図4において、第2の実施形態のノード20は、第1の実施形態と同様に、送信制御部1、受信制御部2、無線通信部3を有して構成される。
【0083】
また、受信制御部2は、その主な機能として、受信処理部21、間欠動作制御タイマー22、無線部起動処理部23、CSレベル切り替え処理部24、スニッフ動作部25、CSスニッフレベル制御部26を有する。
【0084】
第2の実施形態は、受信制御部2がCSレベル制御部26を有する点が第1の実施形態と異なり、それ以外の構成要件は第1の実施形態で説明した構成を備える。従って、図4では、第1の実施形態と同一又は対応する構成要件については、図1で示す同一符号を付して示す。
【0085】
CSレベル制御部26は、スニッフ動作部25のスニッフ動作結果や受信処理部21の受信結果に基づいて、CSレベル切り替え処理部24が切り替えるキャリアセンスレベルを調整するものである。
【0086】
例えば、受信パケットの一部を受信した可能性が高いと判定したスニッフ動作部25は、第1の実施形態で説明したように、スニッフタイミングの期間を延長する。この場合でも、受信処理部21が起動要求パケットを受信できなったときには、CSレベル制御部26は、スニッフ時CSレベルを上げるように調整する。
【0087】
これは、スニッフ時CSレベルが低すぎたために、ノイズに反応してしまい、起動要求パケットが到来していないにも拘らず、スニッフタイミングの期間延長をしてしまうためである。そこで、上記のように調整することで、スニッフ時間の延長を起こりにくくする。
【0088】
また例えば、所定時間(所定のスニッフ回数)、スニッフ動作部25が全くスニッフ時間の延長をしなかったり、又は受信処理部21が起動要求パケットの受信を行わなかったりしたとき、CSレベル制御部26は、スニッフ時CSレベルを下げるように調整する。
【0089】
これは、スニッフ時CSレベルが高いために、起動要求パケットの受信を検出できなかったからである。そこで、上記のように調整することによりする。
【0090】
なお、スニッフ時CSレベルの調整方法としては、例えば、CSレベル制御部26が、予め決定したスニッフ時CSレベルの上限値及び下限値の範囲において、所定の値だけ上げたり又は下げたりすることで実現できる。
【0091】
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態のノード20における処理の動作について図4を参照して説明する。
【0092】
ここで、パケット送信ノードをノードAとし、受信ノードをノードBとして説明する。
【0093】
また、説明便宜上、スニッフ時CSレベルの初期値が、ノイズ等の受信強度が小さいものにもキャリアありとして反応してしまう程度、十分に小さい値とする。
【0094】
まず、ノードB(受信ノード)では、受信制御部2の制御により、無線通信部3が間欠的な起動動作を繰り返している。
【0095】
このとき、スニッフ動作制御部26はスニッフ時CSレベルの小さい値を選択しているから、キャリアセンスは敏感に反応しやすくなり、受信処理部21は起動要求パケットの一部のみを受信した可能性が高いと判定しやすくなる。
【0096】
このため、スニッフ動作部25はスニッフタイミングの期間を延長するが、実際には、起動要求パケットの送信がされていないので、受信処理部21は起動要求パケットを受信できない。
【0097】
このとき、つまり、スニッフ動作期間の延長を行っており、それでも起動要求パケットの受信ができていないことを、CSレベル制御部26が検出すると、スニッフ時CSレベルを所定値だけ上げるよう調整する。
【0098】
CSレベル制御部26は、スニッフ時CSレベル調整後、再度動作を繰り返すことで、ノイズなどの影響で不必要にスニッフ時間を延長することがなくなる。
【0099】
また、スニッフ時CSレベルが上がりすぎた場合には、起動要求パケットを受信しにくくなるため、CSレベル制御部26がスニッフ時CSレベルを下げるように動作する。
【0100】
このように、CSレベル制御部26がスニッフCSレベルを調整することで、事前に適切な値を設定しなくても動作の過程で適切な値に落ち着く。
【0101】
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、送信ノードからの起動要求パケットの受信強度に基づいて、スニッフ時CSレベルを動的に変更することができるので、スニッフ時CSレベルを事前に決定する必要がなく、ノード配置や電波環境や柔軟に対応することができる。
【0102】
その結果、第2の実施形態は、第1の実施形態の効果に加えて、スニッフ時CSレベルを適切に設計するコストを抑えることができ、起動要求パケットを受信し損なうことを回避できる。
【0103】
(C)他の実施形態
(C−1)第1及び第2の実施形態で説明した無線通信部、送信制御部、受信制御部の各機能構成について、説明便宜上図1及び図4ではブロック図で示した。各機能構成の配置は図1及び図4に示すものに限定されるものではなく、各機能を実現できれば分散的な配置されるようにしてもよい。
【0104】
(C−2)第1及び第2の実施形態の通信装置の各構成要件の処理は、ソフトウェア処理により実現されるものである。例えば、各構成要件は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を有して構成されるものであり、CPUが、処理に必要なデータを用いてROMに格納される処理プログラムを実行することにより、第1及び第2の実施形態で説明した機能を実現することができる。勿論、ハードウェア構成で実現できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】第1の実施形態のノードの内部構成を示す内部構成図である。
【図2】ノードの間欠動作を説明する説明図である。
【図3】スニッフ動作を説明する説明図である。
【図4】第2の実施形態のノードの内部構成を示す内部構成図である。
【符号の説明】
【0106】
10及び20…通信装置、1…送信制御部、2…受信制御部、3…無線通信部、11…無線部起動処理部、12…CSレベル切り替え処理部、13…送信処理部、21…受信処理部、22…間欠動作制御タイマー、23…無線部起動処理部、24…CSレベル切り替え処理部、25…スニッフ動作部、26…CSレベル制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、
通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段と、
データパケット送信時に、上記無線通信手段の送信処理を制御する送信制御手段と、
上記無線通信手段の受信処理を制御する受信制御手段と、
上記キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段と、
を備え、
上記送信制御手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させるものであり、
上記キャリアセンス部は、所定時間の間、複数回のキャリアセンスを間欠的に行うものであり、
上記受信制御手段は、上記キャリアセンス部による間欠的なキャリアセンスで、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、上記起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信させ、送信元からのデータ受信待機を行うものである
ことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、
通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段と、
上記キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段と、
を備え、
上記無線通信手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信するものであり、
上記無線通信手段は、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、上記起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信し、送信元からのデータ受信待機を行うものである
ことを特徴とする通信装置。
【請求項3】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、
通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段と、
データパケット送信時に、上記無線通信手段の送信処理を制御する送信制御手段と、
上記無線通信手段の受信処理を制御する受信制御手段と、
上記キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段と、
を備え、
上記送信制御手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させるものである
ことを特徴とする通信装置。
【請求項4】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置において、
通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段を備え、
上記無線通信手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信するものである
ことを特徴とする通信装置。
【請求項5】
上記キャリアセンス部は、所定時間の間、複数回のキャリアセンスを間欠的に行うものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の通信装置。
【請求項6】
上記キャリアセンス切替手段は、上記キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット送信時のキャリアセンスレベルに切り替えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通信装置。
【請求項7】
上記パケット送信時のキャリアセンスレベルと、上記パケット受信時のキャリアセンスレベルとは異なることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の通信装置。
【請求項8】
上記キャリアセンス切替手段は、上記無線通信手段が起動した後、上記キャリアセンスレベルをパケット送信時レベルに切り替えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の通信装置。
【請求項9】
受信パケットの受信状況に基づいて、受信時レベルを動的に調整する受信時レベル調整手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の通信装置。
【請求項10】
上記キャリアセンス部が上記受信時間内での受信待機時のキャリアセンスによりキャリアありと判定し、パケットが受信されていない場合、
上記受信時レベル調整手段が、上記受信時レベルを上げるように調整することを特徴とする請求項9に記載の通信装置。
【請求項11】
上記キャリアセンス部が上記受信時間内での受信待機時のキャリアセンスにより所定期間キャリアなしと判定する場合、
上記受信時レベル調整手段が、上記受信時レベルを下げるように調整することを特徴とする請求項9又は10に記載の通信装置。
【請求項12】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置のコンピュータを、
通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段、
データパケット送信時に、上記無線通信手段の送信処理を制御する送信制御手段、
上記無線通信手段の受信処理を制御する受信制御手段、
上記キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替手段、
として機能させるものであり、
上記送信制御手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させ、
上記キャリアセンス部は、所定時間の間、複数回のキャリアセンスを間欠的に行い、
上記受信制御手段は、上記キャリアセンス部による間欠的なキャリアセンスで、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、上記起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信させ、送信元からのデータ受信待機を行う
ことを特徴とする通信プログラム。
【請求項13】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信装置のコンピュータを、
通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信手段として機能させるものであり、
上記無線通信手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信することを特徴とする通信プログラム。
【請求項14】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信方法において、
無線通信手段が、通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信工程と、
送信生後手段が、データパケット送信時に、上記無線通信手段の送信処理を制御する送信制御工程と、
受信制御手段が、上記無線通信手段の受信処理を制御する受信制御工程と、
キャリアセンス切替手段が、上記キャリアセンス部のキャリアセンスレベルを、パケット受信時のキャリアセンスレベルに切り替えるキャリアセンス切替工程と、
を有し、
上記送信制御手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信させ、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信させ、
上記キャリアセンス部は、所定時間の間、複数回のキャリアセンスを間欠的に行い、
上記受信制御手段は、上記キャリアセンス部による間欠的なキャリアセンスで、起動後所定の受信時間内に起動要求パケットを受信すると、上記起動要求パケットの送信元に対して起動応答パケットを返信させ、送信元からのデータ受信待機を行う
ことを特徴とする通信方法。
【請求項15】
所定の受信時間の受信動作を間欠的に行う通信方法において、
無線通信手段が、通信開始時にキャリアセンスを行うキャリアセンス部を有し、無線通信を行う無線通信工程を有し、
上記無線通信手段は、データパケット送信時に、上記起動要求パケットを立て続けに連続送信し、送信先から上記起動応答パケットを受信すると、当該データパケットを送信することを特徴とする通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−209972(P2012−209972A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156876(P2012−156876)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2008−143080(P2008−143080)の分割
【原出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】