通信装置、通信装置システム、中継装置の制御プログラム、および中継装置の制御方法
【課題】ウェブブラウザー機能の充実したパソコン等の端末装置を介在することなく、画像読取装置自身が、アップロード処理を行い、アップロード先のアルバムの設定やアルバムのセキュリティ設定・変更を行うことができ、且つ、そのアルバム等が限定公開されて閲覧が許可されているユーザにアルバムの更新がされたことを通知することの出来る通信装置、およびシステム通信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】サービス連携システム１０は、多機能装置１００と中継装置２００とを備える。サービス連携システム１０は、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスに対して電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を行うことが出来る。
【解決手段】サービス連携システム１０は、多機能装置１００と中継装置２００とを備える。サービス連携システム１０は、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスに対して電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を行うことが出来る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、通信装置、通信装置システム、中継装置の制御プログラム、および中継装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、読み取った画像の電子ファイルをサーバへアップロードする画像読取装置や、サーバからダウンロードした電子ファイルを印刷する印刷装置等が知られている。特許文献１には、読み取った画像の電子ファイルをサーバへアップロードする画像読取装置の一例が記載されている。画像読取装置や印刷装置のメーカーが、このようなサービスを提供する場合、アップロードされる電子ファイルを記憶するための専用のサーバを独自に用意する必要がある。
【０００３】
一方、近年、サービス事業者が用意したネットワーク上のデータベースに電子ファイルを記憶することが出来る電子ファイル格納サービスが普及している。たとえば、Ｐｉｃａｓａ（登録商標）ウェブアルバムや、ｆｌｉｃｋｒ（登録商標）が、その一例である。利用者は、ウェブブラウザーを備えた端末装置を利用して、所望の電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードしたり、所望の電子ファイルを電子ファイル格納サービスからダウンロードしたりすることが出来る。
【０００４】
このような状況において、上述の画像読取装置で読み取った画像の電子ファイルを、専用のサーバにアップロードする代わりに、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスに電子ファイルをアップロードするサービスが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００５−２６９２５０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
画像読取装置のメーカーがこのようなサービスを提供する場合、利用者は画像読取装置で読み取った画像の電子ファイルを、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスにアップロードする。この際、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスでは、電子ファイルを分別して格納するためにアルバムを設定することができる。アルバムは、その設定時、あるいはその後の変更により、アルバムに格納されている電子ファイルを閲覧できる権限を制限することができる。誰でも閲覧できる一般公開、一部のユーザにのみ閲覧できる限定公開、および非公開等のセキュリティ設定である。限定公開では、該当する電子ファイルを共有させるユーザを設定する。こうしたセキュリティ設定は、ウェブブラウザーを備えたパソコン等の端末装置を利用して行うことが一般的である。
【０００７】
ところで、画像読取装置により読み取られた電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードして限定公開されているユーザ間で共有できれば便宜である。しかしながら、画像読取装置によっては必ずしも十分なウェブブラウザー機能を備えておらず、アップロードされた電子ファイルの共有化には手間がかかるといった問題がある。例えば、次のような手順を必要とする。先ず、読み取られた電子ファイルをパソコン等のウェブブラウザー機能を搭載している端末装置に転送する。パソコンなどの端末装置において、必要に応じてアルバムの設定やセキュリティの設定・変更を行った上で、電子ファイルのアップロード処理を行う。更に、限定公開に設定されているユーザに対して個別に、電子ファイルをアップロードしてアルバム内容を更新した旨を知らせなくてならない。
【０００８】
本発明は、このような問題に鑑み、画像読取装置が読み込んだ電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードして限定公開するに当たり、ウェブブラウザー機能の充実したパソコン等の端末装置を介在することなく、画像読取装置自身が、アップロード処理を行い、アップロード先のアルバムの設定やアルバムのセキュリティ設定・変更を行うことができ、且つ、そのアルバム等が限定公開されて閲覧が許可されているユーザにアルバムの更新がされたことを通知することの出来る通信装置、通信装置システム、中継装置の制御プログラム、および中継装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記の課題を解決するために、請求項１に係る通信装置は、電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける通信装置である。また、請求項６に係る通信装置システムは、電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムである。また、請求項７に係る通信装置システムは、電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムである。また、請求項８に係る中継装置の制御プログラムは、後述する中継装置に、下記の制御を実行させるプログラムである。また、請求項９に係る中継装置の制御方法は、後述する中継装置において、制御を行う制御方法である。
【００１０】
通信装置は、記憶部、セキュリティ設定部、アップロード処理部、および通知処理部を備えて構成される。記憶部により、電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報とユーザの通知先情報とを登録する。セキュリティ設定部により、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を要求する。アップロード処理部により、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルをアップロードする。通知処理部により、電子ファイルがアップロードされた際、電子ファイルのアップロード先であるアルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、記憶部に登録されているユーザのうち、電子ファイルのアップロード先であるアルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して記憶部に登録されている通知先情報に基づき通知する。
【００１１】
中継装置は、アップロード先プログラム記憶部とセキュリティ設定要求部とを備えて構成される。アップロード先プログラム記憶部、又はアップロード先プログラム記憶手段には、電子ファイル格納サービスの有する公開ＡＰＩを利用して、サービス提供装置からアルバムの公開条件の変更要求をするためのアップロード先プログラムが記憶されている。セキュリティ設定要求部、又はセキュリティ設定要求手段では、通信装置からアルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、アップロード先プログラムを実行して、電子ファイル格納サービスに対してアルバムの公開条件の変更を要求する。
【００１２】
また、請求項２に係る通信装置では、請求項１に記載の通信装置において、セキュリティ設定部は、公開条件の変更を要求する対象が新規なアルバムである場合、対象アルバムのアルバム名を入力する新規アルバム名入力部と、公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、対象アルバムを選択するアルバム選択部と、アルバムの公開条件を選択するアルバムセキュリティ選択部と、アルバムセキュリティ選択部で一部のユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると、記憶部にアカウント情報が設定されているユーザのうち公開の対象とする対象ユーザを選択する閲覧許可ユーザ選択部と、新規アルバム名入力部により入力された対象アルバムのアルバム名あるいはアルバム選択部により選択された対象アルバム、アルバムセキュリティ選択部により選択された対象アルバムの公開条件、および閲覧許可ユーザ選択部により選択された公開対象の対象ユーザの設定を、電子ファイル格納サービスに対して要求するアルバム作成変更要求部と、を備えている。
【００１３】
また、請求項３に係る通信装置では、請求項２に記載の通信装置において、セキュリティ設定部は、公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、電子ファイル格納サービスに対して、アルバム一覧の取得を要求するアルバム一覧取得要求部を備え、アルバム選択部は、アルバム一覧取得要求部により取得されたアルバム一覧から対象アルバムを選択する。
【００１４】
また、請求項４に係る通信装置では、請求項１に記載の通信装置において、通知処理部は、サービス提供装置からアルバムのダウンロードＵＲＬ一覧及びアルバムごとの公開条件を取得する要求を送信するアルバム情報取得要求部と、電子ファイルのアップロード先であるアルバムに格納されている電子ファイルのダウンロードＵＲＬ一覧を取得する要求を送信する電子ファイルＵＲＬ一覧取得要求部と、電子ファイルのアップロード先であるアルバムが、一部のユーザに限定して公開する限定公開に設定されている場合、電子ファイルのアップロードに応じてダウンロードＵＲＬを通知するか否かの判断を行う通知判断部と、通知判断部により通知すると判断された場合、あらかじめ定められた通知方法により通知する通知部と、を備えている。
【００１５】
また、請求項５に係る通信装置では、請求項４に記載の通信装置において、通知判断部における通知をするか否かの判断は、記憶部に予め記憶されている。
【発明の効果】
【００１６】
請求項１に係る通信装置、請求項６に係る通信装置システム、請求項７に係る通信装置システム、請求項８に係る中継装置の制御プログラム、および請求項９に係る中継装置の制御方法によれば、十分なウェブブラウザー機能を備えてない通信装置であっても、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルを格納するアルバムの公開条件の変更の要求ができる。また、電子ファイルがアップロードされた際、アップロードされたアルバムの公開条件により限定公開の対象に設定されているユーザに対して個別に、電子ファイルをアップロードしてアルバム内容を更新した旨を知らせることができる。
【００１７】
請求項２に係る通信装置によれば、新規作成するアルバムあるいは既存のアルバムを対象アルバムとして、対象アルバムの公開条件を選択することができ、対象アルバムの公開条件が限定公開とする場合、公開の対象とする対象ユーザを選択することができる。また、請求項３に係る通信装置によれば、既存アルバムから対象アルバムを選択する際、アルバム一覧を取得して選択すればよい。
【００１８】
請求項４に係る通信装置によれば、電子ファイルのアップロードに応じてダウンロードＵＲＬを対象ユーザに通知するか否かの判断した上で通知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】実施形態に係るサービス連携システム１０の概略を示す図である。
【図２】サービス連携システム１０に備えられるハードウェアの構成を示す図である。
【図３】サービス連携システム１０の動作の一例について説明するシーケンス図である。
【図４】多機能装置１００の動作（メイン処理）について説明するフロー図である。
【図５】多機能装置１００の動作（電話帳登録処理）について説明するフロー図である。
【図６】多機能装置１００の動作（セキュリティ設定処理）について説明するフロー図である。
【図７】多機能装置１００の動作（セキュリティ設定処理）においてアルバムのセキュリティ設定を行うサブルーチンについて説明するフロー図である。
【図８】多機能装置１００の動作（アップロード処理）について説明するフロー図である。
【図９】多機能装置１００の動作（通知処理）について説明するフロー図である。
【図１０】中継装置２００の動作について説明するフロー図である。
【図１１Ａ】表示部１６０の表示されるサービス選択画面の例である。
【図１１Ｂ】表示部１６０の表示されるアルバム選択画面の例である。
【図１１Ｃ】表示部１６０の表示されるセキュリティ変更選択画面の例である。
【図１１Ｄ】表示部１６０の表示されるセキュリティ選択画面の例である。
【図１１Ｅ】表示部１６０の表示されるユーザ選択画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
以下、本発明を具現化した実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、単なる説明例である。本発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
【００２１】
＜サービス連携システム１０の概略＞
図１を参照して、本発明を具現化した実施形態であるサービス連携システム１０の概略について説明する。サービス連携システム１０は、多機能装置１００と、中継装置２００とを備える。サービス連携システム１０は、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスに対して電子ファイルのアップロード、又は、電子ファイル格納サービスから電子ファイルのダウンロードを行うことが出来る。
【００２２】
電子ファイル格納サービスは、各サービス事業者がインターネット上に設置したサービス提供装置３００によって提供される。具体的には、サービス提供装置３００は、周知のＷｅｂサーバである。サービス提供装置３００は、インターネットに接続された他の端末とＨＴＴＰ、又は、ＨＴＴＰＳによる通信を行い、他の端末に対して所定のサービスを提供する。
【００２３】
電子メールサービスは、電子メールサービス事業者がインターネット上に設置したメールサーバ４００によって提供される。具体的には、メールサーバ４００は、メールサービスの管理・運用を行うものである。
【００２４】
ＦＡＸサービスは、公衆回線に接続されたＦＡＸ交換機５００によって提供される。具体的には、ＦＡＸ交換機５００は、公衆回線を相互に接続し回線網の構成を行うものである。
【００２５】
多機能装置１００は、具体的には、小型のデジタル複合機である。多機能装置１００は、印刷機能、スキャナ機能、ＦＡＸ機能、コピー機能、電話帳機能、外部記憶媒体への書き込み及び読み出し機能を備えている。
【００２６】
多機能装置１００の利用者は、多機能装置１００のスキャナ機能により読み取った画像の電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードすることが出来る。
【００２７】
また、多機能装置１００の利用者は、電子ファイル格納サービスからダウンロードした電子ファイルを、多機能装置１００の印刷機能により印刷することが出来る。
【００２８】
多機能装置１００は、中継装置２００と連携して電子ファイルのアップロード及びダウンロードを行う。多機能装置１００は、電子ファイル格納サービスへの電子ファイルのアップロード先のＵＲＬであるアップロード先ＵＲＬや、電子ファイル格納サービスからダウンロードする電子ファイルのＵＲＬである電子ファイルＵＲＬ等は、中継装置２００を経由して、電子ファイル格納サービスから取得する。しかし、データ量の多い電子ファイルのバイナリデータの送受信は、中継装置２００を経由せずに、電子ファイル格納サービスと直接行う。このため、サービス連携システム１０によれば、中継装置２００を経由するデータ量を抑えることが出来る。また、中継装置２００に発生する負荷を抑えることが出来る。
【００２９】
また、多機能装置１００は、電子ファイル格納サービスに電子ファイルをアップロードする前に、アップロード先のアルバムのセキュリティ設定を行うことができる。ここで、アルバムとは、電子ファイル格納サービスに設けられるファイルの格納領域である。電子ファイルは、類別してアルバムに格納されることにより属性ごとに管理される。また、電子メールサービスもしくはＦＡＸサービスを介して、そのアルバムの共有者に電子ファイルのアップロートがされたことを通知する。
【００３０】
中継装置２００は周知のサーバ機能を持った装置であればよい。中継装置２００は、多機能装置１００のメーカーが自前で用意しても良い。もしくは、周知のレンタルサーバや、Ａｍａｚｏｎ ＥＣ２（登録商標）に代表されるような複数の物理的な装置が協働して一つのサーバとして機能するヴァーチャルマシンを利用することも考えられる。この場合、中継装置２００の運用費用は、中継装置２００を経由するデータ量や、中継装置２００での処理の負荷によって変化する。上述のように、中継装置２００を経由するデータ量を少なくしたり、中継装置２００に発生する負荷を少なくしたりすることにより、レンタルサーバや、ヴァーチャルマシンを利用する場合の中継装置２００の運用費用を抑えることが出来る。また、中継装置２００を、メーカーが自前で用意する場合においても、中継装置２００は、高い処理性能を必要としないので、中継装置の設備投資を抑えることが出来る。
【００３１】
＜サービス連携システム１０のハードウェア構成＞
図２を参照して、サービス連携システム１０のハードウェア構成について説明する。尚、以下の説明においては、サービス連携システム１０は、サービスＡと、サービスＢとの、２つの電子ファイル格納サービスとの連携を行うものとして説明する。以下の説明において、サービスＡのサービス提供装置３００を、サービス提供装置３００Ａと称す。また、サービスＢのサービス提供装置３００を、サービス提供装置３００Ｂと称す。両者を特に区別する必要がない場合は、単にサービス提供装置３００と称す。多機能装置１００と、中継装置２００と、サービス提供装置３００Ａと、サービス提供装置３００Ｂとは、互いに、ネットワーク６００を介して接続されている。ネットワーク６００は、たとえばインターネット網を採用することができる。これらの多機能装置１００と、中継装置２００と、サービス提供装置３００とは互いに、ＨＴＴＰ／１．１に従ってデータの送受信を行う。
【００３２】
先ず、多機能装置１００のハードウェア構成について説明する。多機能装置１００は、通信部１１０と、ＮＣＵ（Network Control Unit）１２０と、制御部１３０と、記憶部１４０と、メモリカードコントローラ１５０と、表示部１６０と、印刷部１７０と、スキャナ部１８０と、操作部１９０とを備えている。
【００３３】
通信部１１０は、ネットワークに接続された他の装置と通信を行うための機器である。通信部１１０としては、周知のネットワークカードを採用することが出来る。
【００３４】
ＮＣＵ１２０は、公衆回線を介しＦＡＸ交換機５００と通信を行うための機器である。ＮＣＵ１２０はモデムを備え、公衆回線から入力された通信信号の復調や、画像データを外部へ送信する通信信号の変調を行う。
【００３５】
制御部１３０は、図示しないＣＰＵと、ＣＰＵに接続されたＲＯＭ１２５及びＲＡＭを備えている。ＣＰＵは、ＲＯＭ１２５に記憶されたプログラムにしたがって、多機能装置１００の動作を制御する。ＲＯＭ１２５に記憶されているプログラムには、メイン処理プログラム、電話帳登録プログラム、セキュリティ設定プログラム、アップロード処理プログラム、および通知プログラムが含まれる。ＲＡＭは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。ＲＯＭ１２５は、メモリデバイスである他、ハードディスクドライブのような不揮発性の記憶装置であってもよい。
【００３６】
メイン処理プログラムは、ＲＯＭ１２５に記憶されている複数のプログラムと協働して、多機能装置１００内部の処理、および中継装置２００、サービス提供装置３００との通信のためのプログラムである。後述する電話帳登録プログラム、セキュリティ設定プログラム、アップロード処理プログラム、および通知プログラムを必要に応じて実行する。動作フローは、後述する図４のメイン処理のフローチャートにて説明する。
【００３７】
電話帳登録プログラムは、登録者の名前、電話番号、Ｅメールアドレス、ＦＡＸ番号、およびサービスのアカウントを受け付け、後述する記憶部１４０に格納される電話帳情報に登録者情報として記憶するプログラムである。動作フローは、後述する図５の電話帳登録処理のフローチャートにて説明する。
【００３８】
セキュリティ設定プログラムは、利用者により選択された電子ファイル格納サービスに新たに作成されるアルバムの公開条件の設定や、既にあるアルバムを選択して公開条件を変更する際の設定といったセキュリティ設定を行うためのプログラムである。動作フローは後述する図６および図７のセキュリティ設定処理のフローチャートにて説明する。
【００３９】
アップロード処理プログラムは、利用者により電子ファイル格納サービスに電子ファイルをアップロードするためのプログラムである。動作フローは後述する図８のアップロード処理のフローチャートにて説明する。
【００４０】
通知プログラムは、電子ファイルのアップロード先のアルバムが、特定のユーザに対してのみ公開される、いわゆる限定公開の条件で設定されている場合、閲覧が許可されているユーザに、新たな電子ファイルがアップロードされアルバムの更新がされたことを通知するプログラムである。動作フローは後述する図９の通知処理のフローチャートにて説明する。
【００４１】
記憶部１４０は、ＮＡＮＤ型フラッシュメモリー等の不揮発性の記憶装置である。記憶部１４０は、多機能装置１００の利用者を特定するための利用者特定情報と、各種の設定情報等を記憶する。また、多機能装置１００の利用者が登録した登録者情報等が記載されている電話帳情報を記憶する。
【００４２】
メモリカードコントローラ１５０は、多機能装置１００に装着されたメモリカード１５１の記憶の制御を行う。具体的には、制御部１３０の指示に従って、メモリカード１５１へのデータの書込み、メモリカード１５１に記憶されているデータの削除、又は、メモリカード１５１に記憶されているデータの読み込み等を行う。メモリカード１５１には、所定形式の電子ファイルが記憶されている。
【００４３】
表示部１６０は、周知のＬＣＤ等のディスプレイを備えた表示装置である。表示部１６０は、制御部１３０からの指示に従って、後述のメニュー項目選択画面等の所定の情報を表示する。
【００４４】
印刷部１７０は、制御部１３０の指示に従って、画像の印刷を行う装置である。
【００４５】
スキャナ部１８０は、利用者にセットされた用紙に記録された画像を読み取る機器である。制御部１３０の指示に従って、画像の読取を行う。
【００４６】
操作部１９０は、利用者により操作される複数の操作ボタンを備え、利用者の押下操作に応じた信号を制御部１３０へ送信する装置である。利用者は、操作部１９０を操作することにより所望の指示を入力することが出来る。
【００４７】
次に、中継装置２００についてのハードウェア構成について説明する。本実施形態の説明では、中継装置２００は、物理的に存在する一つのサーバであるものとして説明するが、上述したように中継装置２００は、複数の物理的な装置が協働して一つのサーバとして機能するＥＣ２のようなヴァーチャルマシンであっても良い。
【００４８】
中継装置２００は、通信部２１０、制御部２２０、記憶部２３０を備える。
【００４９】
通信部２１０は、ネットワークに接続された他の装置と通信を行うための機器である。通信部２１０としては、周知のネットワークカードを採用することが出来る。
【００５０】
制御部２２０は、図示しないＣＰＵと、ＣＰＵに接続されたＲＯＭ及びＲＡＭを備えている。ＣＰＵは、ＲＯＭ及び記憶部２３０に記憶されたプログラムにしたがって、中継装置１００の動作を制御する。ＲＡＭは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。
【００５１】
記憶部２３０は、ハードディスクドライブのような不揮発性の記憶装置である。記憶部２３０は、サービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＡ用テンプレート作成プログラムと、サービスＡ用解読プログラムと、サービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＢ用テンプレート作成プログラムと、サービスＢ用解読プログラムと、の複数のソフトウェアのモジュールを記憶している。また、記憶部２３０は上述の複数のモジュールと協働して、多機能装置１００とサービス提供装置３００との通信の中継を行うための中継装置処理プログラムを記憶している。
【００５２】
多くの電子ファイル格納サービスは、それぞれ独自のＡＰＩ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｐｒｏｇｒａｍ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）を公開している。他の事業者は、これを利用することにより、電子ファイル格納サービスと連携した新たなサービスをユーザに提供できる。サービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムは、サービスＡの公開しているＡＰＩを利用してサービス提供装置３００Ａからアップロード先ＵＲＬを取得するプログラムである。また、サービスＡ用テンプレート作成プログラムは、サービスＡへ電子ファイルをアップロードする際のメッセージであるアップロードメッセージのテンプレートを作成するプログラムである。また、サービスＡ用解読プログラムは、サービス提供装置３００Ａからのレスポンス・メッセージを解読するためのプログラムである。
【００５３】
サービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムは、サービスＢの公開しているＡＰＩを利用してサービス提供装置３００Ｂからアップロード先ＵＲＬを取得するプログラムである。また、サービスＢ用テンプレート作成プログラムは、サービスＢへ電子ファイルをアップロードする際のメッセージであるアップロードメッセージのテンプレートを作成するプログラムである。また、サービスＢ用解読プログラムは、サービス提供装置３００Ｂからのレスポンス・メッセージを解読するためのプログラムである。
【００５４】
中継装置処理プログラムは、制御部１３０によるメイン処理プログラムに応じて、サービス提供装置３００との間で必要な処理の仲介をする。動作フローは後述する図１０の中継装置処理のフローチャートにて説明する。
【００５５】
多機能装置１００の利用者は、複数の電子ファイル格納サービスのうち所望のサービスを指定することが出来る。そして、多機能装置１００の利用者は、指定したサービスに対して、所望の電子ファイルをアップロードすることが出来る。また、多機能装置１００の利用者は、スキャナ部１８０で読み取った画像の電子ファイルをアップロードするか、メモリカード１５１に記憶されている既存の電子ファイルをアップロードするかを選択することが出来る。また、電子ファイル格納サービスにアップロートされた電子ファイルのセキュリティ設定を変更して、公開条件として、非公開、一般公開、限定公開の何れかを設定する。特定のユーザに対して公開する設定である限定公開が設定された場合には、アップロードされた電子ファイルが格納されているアルバムを共有させるユーザを設定することが出来る。また、電子ファイル格納サービスにアップロートされたことを、限定公開されたユーザに対して、ＥメールもしくはＦＡＸによって通知することが出来る。
【００５６】
＜サービス連携システム１０の動作＞
次に、図３を参照して、サービス連携システム１０の動作の一例について説明する。図３は、サービス連携システム１０の動作の一例を示したシーケンス図である。この例では、多機能装置１００の利用者が、スキャナ部１８０より読み取った画像の電子ファイルをアップロードすることを選択した場合の流れを説明する。当然、メモリカード１５１中に記憶されている電子ファイルをアップロードすることも可能である。尚、以下の説明において電子ファイル格納サービスを単にサービスと称す。
【００５７】
先ず、利用者が、多機能装置１００の操作部１９０を操作して、電子ファイルをアップロードするサービスを選択すると、多機能装置１００は、アルバムのセキュリティを設定する処理を行う。アルバムを新規に作成する場合には、中継装置２００に対して、新規アルバム作成要求を送信する（Ｕ１１１）。既存のアルバムのセキュリティ設定を変更する場合には、中継装置２００に対して、アルバムセキュリティ変更要求を送信する（Ｕ１１１）。
【００５８】
新規アルバム作成要求およびアルバムセキュリティ変更要求には、利用者に選択されたサービスを特定するための情報であるサービス特定情報と、利用者を特定するための情報である利用者特定情報と、利用者に設定されたアルバム名と、アルバムの公開条件であるセキュリティ設定とを含む。
【００５９】
新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対して新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を送信する（Ｕ１１２）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信した新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求に含まれるサービス特定情報と利用者特定情報とに基づいてサービスと利用者とを特定する。そして、そのサービスと利用者とに対応する新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成し、それをサービス提供装置３００に送信する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成する。
【００６０】
具体的には、利用者によりサービスＡが指定されている場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムにしたがって、サービスＡに対応した新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成し、それをサービス提供装置３００Ａに送信する。尚、このとき作成される新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求は、サービスＡにより公開されているＡＰＩを利用したＨＴＴＰメッセージである。サービス毎に新規アルバムを作成または既存アルバムのセキュリティを変更するための、ＡＰＩは異なる。このため、中継装置２００は各サービスに応じた新規アルバム作成要求をまたはアルバムセキュリティ変更要求作成するためのプログラムを備えている。具体的には、中継装置２００は、サービスＡの新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成するためのサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＢの新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成するためのサービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムとを備えている。中継装置２００はこれらを利用して各サービスに対応する新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成する。
【００６１】
このとき作成される新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求に含まれる情報は、各サービスによって異なる場合がある。サービス側が新規にアルバムを作成するために、アルバム名の他にアルバムＩＤなどのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求には、その利用者が特定したアルバム名に対応するアルバムＩＤが含まれる。また、サービス側が新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を特定するために、フォルダ名などのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求には、その利用者が特定したアルバム名に対応するフォルダ名が含まれる。利用者が入力したアルバム名に対応するアルバムＩＤやフォルダ名等の付属情報は、記憶部２３０が予め記憶している。中継装置２００は必要な付属情報を利用して各サービスに応じた新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成する。
【００６２】
新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を受信したサービス提供装置３００は、その新規アルバム作成の作成または既存のアルバムのセキュリティの変更が完了すると、中継装置２００へ完了通知を送信する（Ｕ１１３）。そして、多機能装置１００は、中継装置２００を介して新規アルバム作成完了またはアルバムセキュリティの変更完了の通知を受信する（Ｕ１１４）。
【００６３】
アルバムの新規作成またはセキュリティ設定の変更が完了した後、電子ファイルをアップロードする処理を行う。多機能装置１００は、スキャナ部１８０を制御部１３０により制御し、画像を読み取り、読み取った画像データから電子ファイルを作成する（Ｕ３１０）。そして、多機能装置１００は、中継装置２００に対して、アップロード先ＵＲＬ取得要求を送信する（Ｕ３１１）。アップロード先ＵＲＬ取得要求には、利用者に選択されたサービスを特定するための情報であるサービス特定情報と、利用者を特定するための情報である利用者特定情報とを含む。
【００６４】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対してアップロード先ＵＲＬ要求を送信する（Ｕ３１２）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信したアップロード先ＵＲＬ取得要求に含まれるサービス特定情報と利用者特定情報とに基づいてサービスと利用者とを特定する。そして、そのサービスと利用者とに対応するアップロード先ＵＲＬ要求を作成し、それをサービス提供装置３００に送信する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、アップロード先ＵＲＬ要求を作成する。
【００６５】
具体的には、利用者によりサービスＡが指定されている場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムにしたがって、サービスＡに対応したアップロード先ＵＲＬ要求を作成し、それをサービス提供装置３００Ａに送信する。尚、このとき作成されるアップロード先ＵＲＬ要求は、サービスＡにより公開されているＡＰＩを利用したＨＴＴＰメッセージである。サービス毎にアップロード先のＵＲＬを取得するためのＡＰＩは異なる。このため、中継装置２００は各サービスに応じたアップロード先ＵＲＬ要求を作成するためのプログラムを備えている。具体的には、中継装置２００は、サービスＡのアップロード先ＵＲＬ要求を作成するためのサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＢのアップロード先ＵＲＬ要求を作成するためのサービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムとを備えている。中継装置２００はこれらを利用して各サービスに対応するアップロード先ＵＲＬ要求を作成する。
【００６６】
このとき作成されるアップロード先ＵＲＬ要求に含まれる情報は、各サービスによって異なる場合がある。サービス側がアップロード先ＵＲＬを特定するために、アルバムＩＤなどのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、アップロード先ＵＲＬ要求には、その利用者が利用しているアルバムのアルバムＩＤが含まれる。また、サービス側がアップロード先ＵＲＬを特定するために、フォルダ名などのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、アップロード先ＵＲＬ要求には、その利用者が利用しているフォルダ名が含まれる。利用者が利用しているアルバムＩＤやフォルダ名等の付属情報は、記憶部２３０が予め記憶している。中継装置２００は必要な付属情報を利用して各サービスに応じたアップロード先ＵＲＬ要求を作成する。
【００６７】
アップロード先ＵＲＬ要求を受信したサービス提供装置３００は、そのアップロード先ＵＲＬ要求に対応するＵＲＬをアップロード先ＵＲＬとして、中継装置２００へ送信する（Ｕ３１３）。
【００６８】
アップロード先ＵＲＬを受信した中継装置２００は、多機能装置１００からサービス提供装置３００に対して送信するアップロードメッセージのテンプレートを作成する（Ｕ３１４）。アップロードメッセージとは、電子ファイル格納サービスへのアップロード要求を行うためのメッセージである。
【００６９】
様々なサービスに応じて適したテンプレートを作成するために、中継装置２００は、テンプレートを作成するためのプログラムをサービス毎に備えている。具体的には、中継装置２００は、サービスＡ用テンプレート作成プログラムと、サービスＢ用テンプレート作成プログラムとを備えている。
【００７０】
Ｕ３１３によりアップロード先ＵＲＬを取得し、Ｕ３１４によりアップロードメッセージのテンプレートを作成した中継装置２００は、サービス提供装置３００から受信したアップロード先ＵＲＬと作成したテンプレートとを多機能装置１００に送信する（Ｕ３１５）。
【００７１】
多機能装置１００は、中継装置２００から取得したテンプレートに基づいて、アップロードメッセージの作成を行う（Ｕ３１６）。作成されるアップロードメッセージは、中継装置２００から取得したアップロード先ＵＲＬと、読み取った画像の電子ファイルのバイナリデータを含む。多機能装置１００は、中継装置２００から受信したテンプレートの所定の位置に、電子ファイルのバイナリデータとアップロード先アドレスと電子ファイルのデータサイズを記憶するだけで、各サービスに応じたアップロードメッセージを作成することが出来る。
【００７２】
アップロードメッセージを作成した多機能装置１００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対してアップロードメッセージを送信する（Ｕ３１７）。このようにして、多機能装置１００の利用者は、所望のサービスに対して所望の画像の電子ファイルをアップロードすることができる。
【００７３】
アップロードメッセージを受信したサービス提供装置３００は、多機能装置１００に対してアップロード結果を示すレスポンス・メッセージを送信する（Ｕ３１８）。尚、このレスポンス・メッセージも、サービス毎に内容が異なる。このため、多機能装置１００は、そのレスポンス・メッセージの解読ができない。尚、アップロード結果は、電子ファイルが正常にアップロードできたか否かを示す情報である。また、電子ファイルが正常にアップロードできた場合、アップロード結果には、その電子ファイルのＩＤを示す情報も含まれる。
【００７４】
多機能装置１００はそのレスポンス・メッセージの解読ができないので、このままでは、アップロード結果を表示部１６０に表示することができない。そこで、多機能装置１００は、解読要求を中継装置２００へ送信し（Ｕ３１９）、中継装置２００にレスポンス・メッセージの解読を行わせる。解読要求のメッセージには、多機能装置１００が受信したレスポンス・メッセージがそのまま記憶されている。
【００７５】
解読要求を受信した中継装置２００は、レスポンス・メッセージの解読結果を作成する（Ｕ３２０）。具体的には、レスポンス・メッセージに含まれているアップロード結果を抽出し、そのアップロード結果を含み、多機能装置１００で解読可能な形式のメッセージを解読結果として作成する。解読結果の作成は、利用者により指定されたサービスに対応するプログラムに基づいて行われる。具体的には、利用者により指定されたサービスがサービスＡである場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＡ用解読プログラムに基づいて、解読結果を作成する。また、利用者により指定されたサービスがサービスＢである場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＢ用解読プログラムに基づいて、解読結果を作成する。
【００７６】
解読結果を作成した中継装置２００は、多機能装置１００に対して作成した解読結果を送信する（Ｕ３２１）。
【００７７】
電子ファイルをアップロード完了後、電子ファイルがアップロードされ更新されたアルバムについて公開が許可されているユーザへの通知の処理を行う。
【００７８】
先ず、多機能装置１００は、中継装置２００に対して、アルバムＵＲＬ取得要求を送信する（Ｕ４１１）。アルバムＵＲＬ取得要求には、利用者に選択されたサービスに含まれるアルバムＵＲＬの一覧を取得するための要求である。合わせて、アルバムに対して設定されているセキュリティ設定の情報も取得するように要求される。
【００７９】
アルバムＵＲＬ取得要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対してアルバムＵＲＬ要求を送信する（Ｕ４１２）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信したアルバムＵＲＬ取得要求に含まれるサービス特定情報と利用者特定情報とに基づいて選択されたサービスに含まれるアルバムの一覧を要求する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、アルバムＵＲＬ要求を作成する。
【００８０】
ここで、中継装置２００には、利用者に指定されるサービスごとにＵＲＬ取得プログラムが備えられており、サービスに対応したアルバムＵＲＬ要求を作成してサービス提供装置３００に送信する。これは、記述のアップロード先ＵＲＬ要求（Ｕ３１２）の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。
【００８１】
アルバムＵＲＬ要求を受信したサービス提供装置３００は、受信したアルバムＵＲＬ要求に対応するＵＲＬをアルバムＵＲＬとして、中継装置２００へ送信する（Ｕ４１３）。
【００８２】
アルバムＵＲＬを受信した中継装置２００は、多機能装置１００に対して、受信したアルバムＵＲＬを送信する。合わせて、アルバムのセキュリティ設定も送信する（Ｕ４１４）。
【００８３】
次に、多機能装置１００は、中継装置２００に対して、取得したアルバムに記憶されている電子ファイルのＵＲＬを取得する電子ファイルＵＲＬ取得要求を送信する（Ｕ４１５）。電子ファイルＵＲＬ取得要求は、利用者に選択されたアルバムに含まれる電子ファイルＵＲＬの一覧を取得するための要求である。
【００８４】
電子ファイルＵＲＬ取得要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対して電子ファイルＵＲＬ要求を送信する（Ｕ４１６）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信した電子ファイルＵＲＬ取得要求に含まれるアルバム特定情報と利用者特定情報とに基づいて選択されたアルバムに含まれる画像の電子ファイルの一覧を要求する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、電子ファイルＵＲＬ要求を作成する。
【００８５】
ここで、中継装置２００には、利用者に指定されるサービスごとにＵＲＬ取得プログラムが備えられており、サービスに対応した電子ファイルＵＲＬ要求を作成してサービス提供装置３００に送信する。これは、記述のアップロード先ＵＲＬ要求（Ｕ３１２）の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。
【００８６】
電子ファイルＵＲＬ要求を受信したサービス提供装置３００は、受信した電子ファイルＵＲＬ要求に対応するＵＲＬを電子ファイルＵＲＬとして、中継装置２００へ送信する（Ｕ４１７）。
【００８７】
電子ファイルＵＲＬを受信した中継装置２００は、多機能装置１００に対して、受信した電子ファイルＵＲＬを送信する（Ｕ４１８）。
【００８８】
上記の処理により受信したアルバムＵＲＬと電子ファイルＵＲＬとを記載したＥメールまたはＦＡＸデータを作成し（Ｕ４１９）、当該アルバムのセキュリティ設定で限定公開されているユーザにＥメールまたはＦＡＸ送信する（Ｕ４２０）。
【００８９】
尚、上述のシーケンス図（図３）による説明はあくまで一例であって、本発明を限定するものではない。たとえば、ｆｌｉｃｋｒ（登録商標）のように、電子ファイルのアップロードが完了した後、アップロードした電子ファイルを所定のアルバムにマッピングさせる必要のあるサービスの場合、中継装置２００は、上述のＵ３２０において次のような処理を行う。解読要求を受信した中継装置２００は、サービス提供装置３００からのレスポンス・メッセージを解読すると共に、アップロードした電子ファイルを予め定められた所定のアルバムにマッピングする指示をサービス提供装置３００へ送信する。その後、サービス提供装置３００へマッピングを指示したアルバムに電子ファイルがアップロードされたことを示す情報を、解読結果にかえて多機能装置１００へ送信するようにしてもよい。
【００９０】
＜多機能装置１００の動作＞
次に、図４ないし図９を参照し、多機能装置１００の詳細な動作について説明する。多機能装置１００の電源がＯＮされると、多機能装置１００の制御部１３０は、ＲＯＭ１２５に記憶されたメイン処理プログラムに従って図４に示すメイン処理を開始する。
【００９１】
先ず、制御部１３０は、表示部１６０にメニュー項目選択画面を表示して、利用者によるメニュー項目の選択を受け付ける（Ｓ１１０）。メニュー項目選択画面では、複数のメニュー項目が表示される。利用者は所望のメニュー項目を操作部１９０の操作により選択することができる。複数のメニュー項目には少なくとも「アップロード」、「ダウンロード」、「電話帳登録」のメニュー項目が存在する。
【００９２】
「アップロード」は、電子ファイル格納サービスに所望の電子ファイルをアップロードする際に選択するメニュー項目である。また、「ダウンロード」は、電子ファイル格納サービスから所望の電子ファイルをダウンロードするメニュー項目である。また、「電話帳登録」は、登録者の情報を登録するメニュー項目である。
【００９３】
利用者によるメニュー項目の選択を受け付けた後、制御部１３０は、選択されたメニュー項目が「アップロード」であるか否かを判断する（Ｓ１１１）。
【００９４】
選択されたメニュー項目が「アップロード」である場合（Ｓ１１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、セキュリティ設定処理を行い（Ｓ１１２）、次にアップロード処理を行う（Ｓ１１３）。更にエラーフラグがセットされているか否かを判別する（Ｓ１１４）。
【００９５】
エラーフラグがセットされていない場合（Ｓ１１４：ＮＯ）、制御部１３０は通知処理を行う（Ｓ１１５）。
【００９６】
選択されたメニュー項目が「アップロード」でない場合（Ｓ１１１：ＮＯ）、制御部１３０は、選択されたメニュー項目が「ダウンロード」であるか否かを判断する（Ｓ１１６）。
【００９７】
選択されたメニュー項目が「ダウンロード」である場合（Ｓ１１６：ＹＥＳ）、制御部１３０はダウンロード処理を行う（Ｓ１１７）。ダウンロード処理は、利用者が選択するサービスから電子ファイルをダウンロードする処理である。
【００９８】
選択されたメニュー項目が「ダウンロード」でない場合（Ｓ１１６：ＮＯ）、制御部１３０は、選択されたメニュー項目が「電話帳登録」であるか否かを判断する（Ｓ１１８）。
【００９９】
選択されたメニュー項目が「電話帳登録」である場合（Ｓ１１８：ＹＥＳ）、制御部１３０は電話帳登録処理を行う（Ｓ１１９）。選択されたメニュー項目が「電話帳登録」でない場合（Ｓ１１８：ＮＯ）、制御部１３０は、その他のメニュー項目の選択に応じた処理を行う（Ｓ１２０）。
【０１００】
ステップＳ１１３、ステップＳ１１７、ステップＳ１１９、ステップＳ１２０のいずれかの処理を行った後、またはエラーフラグが立っている場合（Ｓ１１４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、利用者により電源のＯＦＦ操作が行われたか否かを判断する（Ｓ１２１）。利用者により電源がＯＦＦされていない場合（Ｓ１２１：ＮＯ）、制御部１３０は、上述のステップＳ１１０に戻り、上述のステップＳ１１０からステップＳ１２１までの処理を繰り返す。電源のＯＦＦ操作が行われた場合（Ｓ１２１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、多機能装置１００の電源をＯＦＦしてメイン処理を終了する。
【０１０１】
次に、図５を参照して、上述の電話帳登録処理（Ｓ１１９）についての詳細な説明をする。電話帳登録処理（Ｓ１１９）を開始すると、制御部１３０は、名前入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者の名前の入力を受け付ける（Ｓ２１０）。
【０１０２】
制御部１３０は、上述のステップＳ２１０において登録者の名前が入力されたか否かを判断する（Ｓ２１０）。登録者の名前が入力されていない場合は（Ｓ２１０：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者の名前が入力された場合は（Ｓ２１０：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の名前を記憶する（Ｓ２１１）。
【０１０３】
次に、制御部１３０は、電話番号入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者の電話番号の入力を受け付ける（Ｓ２１２）。登録者の電話番号が入力されていない場合は（Ｓ２１２：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者の電話番号が入力された場合は（Ｓ２１２：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の電話番号を記憶する（Ｓ２１３）。
【０１０４】
次に、制御部１３０は、Ｅメールのアドレス入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者のＥメールのアドレス入力を受け付ける（Ｓ２１４）。登録者のＥメールのアドレスを入力されていない場合は（Ｓ２１４：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者のＥメールのアドレスが入力された場合は（Ｓ２１４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者のＥメールのアドレスを記憶する（Ｓ２１５）。
【０１０５】
次に、制御部１３０は、ＦＡＸ番号入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者のＦＡＸ番号の入力を受け付ける（Ｓ２１６）。登録者のＦＡＸ番号が入力されていない場合は（Ｓ２１６：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者のＦＡＸ番号が入力された場合は（Ｓ２１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者のＦＡＸ番号を記憶する（Ｓ２１７）。
【０１０６】
次に、制御部１３０は、サービスのアカウント入力画面を表示部１６０に表示させ、サービスに登録者のアカウントがある場合に利用者によるアカウントの入力を受け付ける（Ｓ２１９）。アカウントの入力が完了しない場合（Ｓ２１９：ＮＯ）、制御部１３０は、入力待ちの状態に待機される。アカウントの入力が完了した場合（Ｓ２１９：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の対象サービスのアカウントを記憶する（Ｓ２２０）。以上のアカウントの入力をサービスごとに行い（Ｓ２２１）、全てのアカウント入力が終了したところで（Ｓ２２１：ＮＯ）、セキュリティの設定処理に移行する。
【０１０７】
ステップＳ２２２以下の処理は、サービスに画像の電子ファイルがアップロードされたことを、当該サービスが公開されている登録者に通知する処理である。先ず、電子ファイルがアップロードされたアルバムが公開されるセキュリティ設定である場合に電話帳の登録者に通知する場合（Ｓ２２２：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の公開時通知オプションとして通知「ＯＮ」を記憶する（Ｓ２２３）。公開されるセキュリティ設定でも電話帳の登録者に通知しない場合（Ｓ２２２：ＮＯ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の公開時通知オプションとして非通知「ＯＦＦ」を記憶する（Ｓ２２４）。
【０１０８】
ステップＳ２２３、またはステップＳ２２４の処理により公開時の通知・非通知の設定を行った後、制御部１３０は、登録者の名前、電話番号、Ｅメールアドレス、ＦＡＸ番号、サービスのアカウント、並びに公開時の通知・非通知のオプションの設定情報を、記憶部１４０に電話帳として記憶し（Ｓ２２５）、処理を終了する（Ｓ２２６）。
【０１０９】
次に、図６を参照して、セキュリティ設定処理についての詳細な説明をする。処理を開始すると、制御部１３０は、表示部１６０にサービス選択画面（図１１Ａ）を表示して、利用者が利用したいサービスの選択を受け付ける（Ｓ３１０）。本実施形態においては、サービスＡとサービスＢとの中から利用者は所望のサービスを選択できる。図１１Ａの画面において、必要に応じて画面表示をスクロールし、選択したいサービスをクリックすることにより選択が行われる。利用者により何れかのサービスが選択されると、制御部１３０は、利用者により選択されたサービスを特定するためのサービス特定情報をＲＡＭに記憶する。
【０１１０】
次に、選択された対象サービスがアルバム毎にセキュリティ設定されない場合は（Ｓ３１１：ＮＯ）、ステップＳ３２４へと移行して処理を終了する。この場合、電子ファイルに対してセキュリティ設定してもよい。アルバム毎にセキュリティ設定される場合（Ｓ３１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、アルバム選択画面（図１１Ｂ）を表示部１６０に表示させ、既存のアルバムの何れか１つの選択、あるいは新規アルバムの作成の選択の何れを選択するかの入力を促す。図１１Ｂの画面において、必要に応じて画面表示をスクロールし、選択したいアルバムをクリックすることにより選択が行われる。新規アルバムを作成しない場合は（Ｓ３１２：ＮＯ）、後述するステップＳ３１７に移行する。新規アルバムを作成する場合（Ｓ３１２：ＹＥＳ）、制御部１３０は、新規作成するアルバムのアルバム名の入力を行う（Ｓ３１３）。
【０１１１】
次に、制御部１３０は、アルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）を行う（Ｓ３１４）。
【０１１２】
アルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）では、制御部１３０は、表示部１６０に選択されたアルバムの公開／非公開の設定をするセキュリティ選択画面（図１１Ｄ）を表示して、利用者によるセキュリティ設定の選択を受け付ける（Ｓ４１０）。図１１Ｄの画面では、非公開、公開、限定公開の各設定についてチェックボックスを設けた画面が表示される。何れか１つのチェックボックスを選択することにより設定が行われる。ここで、公開とは、全てのユーザに対して公開する一般公開のセキュリティ設定である。限定公開とは、登録された特定のユーザに対して公開するセキュリティ設定である。
【０１１３】
アルバムを公開しない場合は（Ｓ４１１：ＮＯ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）において非公開のチェックボックスを選択し、アルバムのセキュリティ設定を非公開とする（Ｓ４１５）。アルバムを公開する場合は（Ｓ４１１：ＹＥＳ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）において、公開もしくは限定公開の何れかのチェックボックスを選択する（Ｓ４１２）。限定公開でなく公開を選択する場合（Ｓ４１２：ＮＯ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）の公開のチェックボックスを選択し、アルバムのセキュリティ設定を一般公開とする（Ｓ４１４）。限定公開する場合（Ｓ４１２：ＹＥＳ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）の限定公開のチェックボックスを選択する。これにより、制御部１３０は、表示部１６０に電話帳に登録済みのユーザ一覧を表示してユーザ選択画面（図１１Ｅ）を表示する。利用者は、図１１Ｅの画面において、必要に応じて画面表示をスクロールし、選択したいユーザをクリックすることにより選択し、アルバムの内容を限定公開する対象の設定を行う（Ｓ４１３）。
【０１１４】
ステップＳ４１３、ステップＳ４１４、またはステップＳ４１５の処理を行った後、制御部１３０は、制御部１３０は、利用者により設定された、アルバムのセキュリティ設定情報をＲＡＭに記憶し（Ｓ４１６）、処理を終了する（Ｓ４１７）。
【０１１５】
新規に作成するアルバム名の入力（Ｓ３１３）、およびアルバムのセキュリティ設定が終了すると（Ｓ３１４）、制御部１３０は、中間装置２００に対して、アルバムの新規作成要求を送信する（Ｓ３１５）（シーケンス図（図３）のＵ１１１）。次に、アルバム新規作成が完了したことを通知する完了通知をサービス提供装置３００から受信したか否かを判断する（Ｓ３１６）。サービス提供装置３００からアルバム新規作成の完了通知を受信していない場合（Ｓ３１６：ＮＯ）、制御部１３０は、完了通知を受信するまで待機する。サービス提供装置３００からアルバム新規作成の完了通知を受信した場合（Ｓ３１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、中継装置２００に対してアルバム一覧の取得要求を送信し（Ｓ３１７）、アルバム一覧をサービス提供装置３００から受信したか否かを判断する（Ｓ３１８）。サービス提供装置３００からアルバム一覧を受信していない場合（Ｓ３１８：ＮＯ）、制御部１３０は、アルバム一覧の通知を受信するまで待機する。サービス提供装置３００からアルバム一覧を受信した場合（Ｓ３１８：ＹＥＳ）、制御部１３０は、アルバム選択画面（図１１Ｂ）を表示部１６０に表示させ、利用者によるアルバムの選択を受け付ける（Ｓ３１９）。
【０１１６】
アルバム選択画面（図１１Ｂ）からアルバムを選択すると、制御部１３０は、選択されたアルバムのセキュリティ変更選択画面（図１１Ｃ）を表示部１６０に表示する。利用者は、選択されたアルバムのセキュリティを変更するか否かを判断する（Ｓ３２０）。図１１Ｃの画面において、「変更する」、「変更しない」の何れかを選択する。アルバムのセキュリティを変更しない場合は（Ｓ３２０：ＮＯ）、ステップＳ３２４に移行してセキュリティ設定処理を終了する。アルバムのセキュリティを変更する場合（Ｓ３２０：ＹＥＳ）、制御部１３０は、前述したアルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）を行う（Ｓ３２１）。
【０１１７】
アルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）により変更されたセキュリティ設定は、制御部１３０により、アルバムセキュリティ変更要求により中継装置２００に送信される（Ｓ３２２）（シーケンス図（図３）のＵ１１１）。アルバムのセキュリティ変更の完了通知をサービス提供装置３００から受信したか否かを判断し（Ｓ３２３）、完了通知を受信していない場合（Ｓ３２３：ＮＯ）、制御部１３０は、完了通知を受信するまで待機する。
【０１１８】
完了通知を受信した場合（Ｓ３２３：ＹＥＳ）、制御部１３０は、セキュリティ設定処理を終了する（Ｓ３２４）。
【０１１９】
次に、図８を参照してアップロード処理についての詳細を説明する。アップロード処理を開始すると、制御部１３０は、スキャン／メディア選択画面を表示部１６０に表示させ、利用者に電子ファイルをアップロードさせる方法を選択させる（Ｓ５１０）。スキャン／メディア選択画面には、アップロードさせる方法の選択項目として「スキャン」と、「メディア」との項目が表示される。「スキャン」は、スキャナ部１８０により紙に印刷された画像を読み取らせ、その画像の電子ファイルをサービスにアップロードさせる項目である。一方、「メディア」は、メモリカード１５１に予め記憶されている電子ファイルの中から所望の電子ファイルを選択し、選択した電子ファイルをサービスにアップロードさせる項目である。
【０１２０】
利用者に「スキャン」が選択された場合（Ｓ５１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、表示部１６０に読取設定の入力画面を表示して、利用者による読取設定の入力を受け付ける（Ｓ５１２）。読取設定とは、紙に印刷された画像をカラーで読み取るか、モノクロで読み取るかの設定、読み取る際にどのような解像度で読み取るか等の各種の設定である。
【０１２１】
利用者が、スキャナ部１８０に所定の画像が記録された用紙をセットして、操作部１９０の読取開始のボタンを押下すると、制御部１３０は、スキャナ部１８０に用紙に記録された画像を読み取らせ、読み取った画像データから電子ファイルを作成する（Ｓ５１３）（シーケンス図（図３）のＵ３１０）。尚、この際、スキャナ部１８０は、ステップＳ５１２での設定に応じた読取を行う。
【０１２２】
一方、利用者に「メディア」が選択された場合（Ｓ５１１：ＮＯ）、制御部１３０は、メモリカード１５１に記憶されている電子ファイルの中から所望の電子ファイルを選択させるファイル選択画面を表示し、利用者による電子ファイルの選択を受け付ける（Ｓ５１４）。
【０１２３】
ステップＳ５１３、又は、ステップＳ５１４の後、制御部１３０は、中継装置２００にアップロード先ＵＲＬ取得要求を送信する（Ｓ５１５）（シーケンス図（図３）のＵ３１１）。アップロード先ＵＲＬ取得要求にはサービス特定情報と、利用者特定情報と、図６のステップＳ３１９において利用者に選択されたアルバムの情報とが含まれる。サービス特定情報は、ステップＳ３１０でＲＡＭに記憶されたサービス特定情報が用いられる。記憶部１４０には、多機能装置１００の利用者を特定するための利用者特定情報が予め記憶されているものとする。アップロード先ＵＲＬ取得要求の利用者特定情報には、この記憶部１４０に記憶されている利用者特定情報が用いられる。尚、複数の利用者が一つの多機能装置１００を共有して利用している場合は、利用者に「アップロード」のメニュー項目が選択されたあと、周知の方法で利用者のログイン処理を行い、現在操作している利用者の利用者特定情報を特定するようにすれば良い。アップロード先ＵＲＬ取得要求によって、アップロードされるファイルはステップＳ３１９において選択されたアルバムに関連付けられる。
【０１２４】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を送信後、制御部１３０は、ステップＳ５１５においてアップロード先ＵＲＬ取得要求を送信した中継装置２００から、アップロードメッセージのテンプレート、及びアップロード先ＵＲＬを受信したか否かを判断する（Ｓ５１６）。
【０１２５】
テンプレート、及び、アップロード先ＵＲＬを中継装置２００から受信していない場合は（Ｓ５１６：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報を受信するまで待機する。
【０１２６】
テンプレート、及び、アップロード先ＵＲＬを中継装置２００から受信した場合は（Ｓ５１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、受信したテンプレートと、受信したアップロード先ＵＲＬと、ステップＳ５１３により作成した電子ファイルまたはステップＳ５１４により選択された電子ファイルと、に基づいてアップロードメッセージを作成する（Ｓ５１７）。アップロードメッセージの作成は、シーケンス図（図３）のＵ３１６の説明のとおりである。
【０１２７】
アップロードメッセージを作成後、制御部１３０は、利用者により選択されたサービスのサービス提供装置３００に対して、アップロードメッセージを送信する（Ｓ５１８）（シーケンス図（図３）のＵ３１７）。
【０１２８】
次に、アップロード結果を示すレスポンス・メッセージを、サービス提供装置３００から受信したか否かを判断する（Ｓ５１９）。
【０１２９】
サービス提供装置３００からアップロード結果を受信していない場合（Ｓ５１９：ＮＯ）、制御部１３０は、アップロード結果を受信するまで待機する。
【０１３０】
サービス提供装置３００からアップロード結果を受信した場合（Ｓ５１９：ＹＥＳ）、制御部１３０は、中継装置２００に対して解読要求を送信する（Ｓ５２０）。解読要求には、サービス提供装置３００から受信したレスポンス・メッセージが含まれている。更に、解読要求には、利用者により選択されたサービスを特定するためのサービス特定情報も含まれている。
【０１３１】
次に、制御部１３０は、中継装置２００から解読結果を受信したか否かを判断する（Ｓ５２１）。中継装置２００から解読結果を受信していない場合（Ｓ５２１：ＮＯ）、制御部１３０は、解読結果を受信するまで待機する。
【０１３２】
中継装置２００から解読結果を受信した場合（Ｓ５２１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、受信した解読結果を確認する（Ｓ５２２）。そして、解読結果が、正常終了でなかった場合（Ｓ５２３：ＮＯ）、制御部１３０は、解読結果が継続可能なエラーか継続不可能なエラーかを判断する（Ｓ５２４）。ここで、継続不可能なエラーとは、例えば、サービス提供装置３００やネットワーク６００に異常が発生しており、サービス提供装置３００との通信が正常に行えない場合などを言う。また、継続可能なエラーとは、例えば、サービス提供装置３００との通信は正常に行えているが、アップロードされた電子ファイルが何らかの原因で正常に送信できなかった場合などを言う。
【０１３３】
中継装置２００から送信された解読結果が、継続不可能なエラーであった場合（Ｓ５２４：ＮＯ）、制御部１３０は、解読結果に基づいて表示部１６０を制御し、継続不可能なエラーが発生した事を表示する（Ｓ５２６）。そして、エラーフラグをセットし（Ｓ５２７）、処理を終了する（Ｓ５２９）。ステップＳ５２４において、解読結果が、継続可能なエラーであった場合（Ｓ５２４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、継続可能なエラーが発生した事を、記憶部１４０に記憶する（Ｓ５２５）。そして、ステップＳ５２８へと移行する。
【０１３４】
ステップＳ５２３で、解読結果が正常終了と判断された場合（Ｓ５２３：ＹＥＳ）、または継続可能なエラーが発生した事を記憶部１４０に記憶した場合（Ｓ５２５）、スキャナ部１８０で読み取る画像が他に存在しないか、又、メモリカード１５１中にアップロード対象となる電子ファイルが他に存在しないか否かを判断する（Ｓ５２８）。ここで、スキャナ部１８０で読み取られた画像に係る電子ファイルが存在する場合や、メモリカード１５１中にアップロード対象となる電子ファイルが存在する場合（Ｓ５２８：ＹＥＳ）、ステップＳ５１５へと移行する。スキャナ部１８０で読み取る画像が存在せず、メモリカード１５１中にもアップロード対象となる電子ファイルが存在しない場合（Ｓ５２８：ＮＯ）、処理を終了する（Ｓ５２９）。
【０１３５】
次に、図９を参照して、通知処理（Ｓ１１５）についての詳細な説明をする。通知処理（Ｓ１１５）を開始すると、制御部１３０は、中継装置２００に対してアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ設定情報の取得要求を送信する（Ｓ６１０）（シーケンス図（図３）のＵ４１１）。
【０１３６】
次に、制御部１３０は、中継装置２００から要求結果を受信したか否かを判断する（Ｓ６１１）。中継装置２００から要求結果を受信していない場合（Ｓ６１１：ＮＯ）、制御部１３０は、要求結果を受信するまで待機する。中継装置２００から要求結果を受信した場合（Ｓ６１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭにアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ設定情報を記憶する（Ｓ６１２）。
【０１３７】
次に、制御部１３０は、中継装置２００に対してアップロード処理（Ｓ１１３）においてアップロードした先のアルバムにある電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を送信する（Ｓ６１３）（シーケンス図（図３）のＵ４１５）。次に、制御部１３０は、中継装置２００から要求結果を受信したか否かを判断する（Ｓ６１４）。中継装置２００から要求結果を受信していない場合（Ｓ６１４：ＮＯ）、制御部１３０は、要求結果を受信するまで待機する。中継装置２００から要求結果を受信した場合（Ｓ６１４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭにアップロードした先のアルバムにある電子ファイルＵＲＬ一覧を記憶する（Ｓ６１５）。
【０１３８】
次に、制御部１３０は、電子ファイルをアップロードした先のアルバムのセキュリティ設定が、限定公開であるか否かを判断する（Ｓ６１６）。限定公開でない場合（Ｓ６１６：ＮＯ）、ステップＳ６２３に移行して処理を終了する。限定公開の場合（Ｓ６１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、限定公開対象のユーザに対して通知が必要か否かを判断する（Ｓ６１７）。通知が必要でない場合（Ｓ６１７：ＮＯ）、ステップＳ６２３に移行して処理を終了する。
【０１３９】
通知が必要な場合（Ｓ６１７：ＹＥＳ）、制御部１３０は、限定公開対象のユーザに対してＥメールでの通知が選択されるか否かを判断する（Ｓ６１８）。Ｅメールでの通知が選択される場合（Ｓ６１８：ＹＥＳ）、制御部１３０は、アルバムＵＲＬ、及び電子ファイルＵＲＬを付したＥメールを作成し（Ｓ６１９）、限定公開対象のユーザに対して送信する（Ｓ６２０）。Ｅメールでの通知が選択されない場合（Ｓ６１８：ＮＯ）、制御部１３０は、アルバムＵＲＬ、及び電子ファイルＵＲＬを付したＦＡＸ送付用の文章を作成し（Ｓ６２１）、限定公開対象のユーザに対してＦＡＸ送信する（Ｓ６２２）。
【０１４０】
ステップＳ６２０、またはステップＳ６２２の処理を行った後、処理を終了する（Ｓ６２３）。
【０１４１】
＜中継装置２００の動作＞
次に、図１０を参照し、中継装置２００の詳細な動作について説明する。記憶部２３０に記憶されている中継プログラムが起動されると、中継装置２００の制御部２２０は、記憶部２３０に記憶されている各種のプログラムにしたがって、図１０に示す中継装置２００での処理を開始する。
【０１４２】
処理を開始すると、先ず、制御部２２０は、アップロード先ＵＲＬ取得要求を多機能装置１００から受信したか否かを判断する（Ｓ７１０）。
【０１４３】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１０：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００からアップロード先ＵＲＬの取得する（Ｓ７１１）（シーケンス図（図３）のＵ３１２、Ｕ３１３）。具体的は、受信したアップロード先ＵＲＬ取得要求に含まれるサービス特定情報に対応するプログラムを実行することにより、サービス提供装置３００にアップロード先ＵＲＬ要求を送信することで（シーケンス図（図３）のＵ３１２）、アップロード先ＵＲＬを取得する（シーケンス図（図３）のＵ３１３）。次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信したアップロード先ＵＲＬ及び作成したテンプレートを、多機能装置１００へ送信する（Ｓ７１２）ステップＳ７１０に戻る。
【０１４４】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を受信していない場合（Ｓ７１０：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００から解読要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７１３）。
【０１４５】
多機能装置１００から解読要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１３：ＹＥＳ）（シーケンス図（図３）のＵ３１９）、制御部２２０は、解読要求に含まれるレスポンス・メッセージに基づいて解読結果を作成する（Ｓ７１４）。この際、制御部２２０は、利用者に選択されたサービスに対応するプログラムにしたがって解読要求を作成する。制御部２２０は、解読要求に含まれるサービス特定情報によって利用者によって選択されたサービスを特定することが出来る。
【０１４６】
解読結果を作成した後、制御部２２０は、作成した解読結果を多機能装置１００に送信して（Ｓ７１５）、ステップＳ７１０へ戻る。
【０１４７】
解読要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７１３：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００からアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７１６）。
【０１４８】
アルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１６：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００からアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得する（Ｓ７１７）（シーケンス図（図３）のＵ４１２、Ｕ４１３）。
【０１４９】
次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信したアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報を取得する（Ｓ７１７）。次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信したアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７１８）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５０】
アルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７１６：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００から電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７１９）。
【０１５１】
電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１９：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００から電子ファイルＵＲＬ一覧の情報の取得する（Ｓ７２０）。次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信した電子ファイルＵＲＬ一覧情報を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７２１）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５２】
電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７１９：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００からアルバム作成要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７２２）。
【０１５３】
アルバム作成要求を受信したと判断した場合（Ｓ７２２：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００にあるサービスにおいて新規にアルバムを作成する要求を送信し（Ｓ７２３）アルバム作成の完了通知を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７２４）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５４】
アルバム作成要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７２２：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００からアルバムのセキュリティ変更要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７２５）。
【０１５５】
アルバムのセキュリティ変更要求を受信したと判断した場合（Ｓ７２５：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００にあるサービスにおいて既存のアルバムのセキュリティ設定の変更要求を送信し（Ｓ７２６）変更が完了した通知を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７２７）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５６】
アルバムのセキュリティ変更要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７２５：ＮＯ）、制御部２２０は、その他の処理を行い（Ｓ７２８）、ステップＳ７１０へ戻る。その他の処理の具体例としては、多機能装置１００がサービスから所望の電子ファイルをダウンロードする際に、多機能装置１００とサービス提供装置３００との通信の中継を行う処理等を行う。
【０１５７】
以上、説明したように、多機能装置１００によれば、電話帳登録処理を行うことにより（Ｓ１１８）、サービスのアカウント情報とユーザのＥメールアドレス、ＦＡＸ番号等とを電話帳情報の格納される記憶部１４０に登録できる。セキュリティ設定処理を行うことにより（Ｓ１１２）、中継装置２００に対して、新規ファイルの作成、または既存ファイルの公開条件の変更を要求できる（Ｓ３１５、Ｓ３２２）。アップロード処理を行うことにより（Ｓ１１３）、サービス提供装置３００に対して、電子ファイルをアップロードできる（Ｓ５１８）。電子ファイルのアップロード先のアルバムが、特定のユーザに対してのみ公開される、いわゆる限定公開の条件で設定されている場合（Ｓ４１２：ＹＥＳ）、通知処理を行うことにより（Ｓ１１５）、電子ファイルがアップロードされた際、限定公開されている公開対象のユーザに対して通知先情報に基づき通知できる。また、アルバムＵＲＬ、および電子ファイルＵＲＬを、記憶部１４０に登録されているユーザのうち、アップロードされたアルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して通知できる（Ｓ６２０、Ｓ６２２）。よって、ウェブブラウザー機能の充実したパソコン等の端末装置を介在することなく、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルを格納するアルバムの新規作成、および公開条件の設定、並びに既存のアルバムの公開条件の変更ができる。
【０１５８】
セキュリティ設定処理を行うことにより、公開条件の変更を要求する対象が新規なアルバムである場合、対象アルバムのアルバム名を入力する新規アルバム名入力を行える（Ｓ３１３）。公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、中継装置２００に対してアルバム一覧を要求し（Ｓ３１７）、取得されたアルバムから対象アルバムを選択するアルバム選択を行える（Ｓ３１９）。アルバムセキュリティ選択で一部のユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると（Ｓ４１２：ＹＥＳ）、アルバムセキュリティ選択のサブルーチン処理の実行により（Ｓ３１４、Ｓ３２１）、アルバムの公開条件を選択ができる。また、ユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると、記憶部１４０に登録されている対象サービスにアカウントを有するユーザのうち公開の対象とする対象ユーザを選択する閲覧許可ユーザ選択ができる（Ｓ４１３）。ステップＳ３１３により入力された対象アルバムのアルバム名あるいはステップＳ３１９により選択された対象アルバム、ステップＳ４１１、Ｓ４１２により選択された対象アルバムの公開条件、および閲覧許可ユーザ選択部により選択された公開対象の対象ユーザの設定をサービスに対して要求ができる（Ｓ３２３）。また、電話帳登録処理により（Ｓ１１８）、電子ファイルがアップロードされた際、当該アルバムのセキュリティ設定で限定公開されている場合に、限定公開されているユーザに対して通知するか否かを選択ができる（Ｓ２２４）。
【０１５９】
尚、上述の実施形態におけるサービス提供装置３００が、特許請求の範囲に記載のサービス提供装置の一例である。上述の実施形態における多機能装置１００が、特許請求の範囲に記載の通信装置の一例である。上述の実施形態におけるサービス連携システム１０が、特許請求の範囲に記載の通信装置システムの一例である。上述の実施形態における記憶部１４０が、特許請求の範囲に記載の記憶部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ１１２を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のセキュリティ設定部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ１１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアップロード処理部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ１１５を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の通知処理部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の新規アルバム名入力部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１９を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム選択部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ４１０、Ｓ４１１、およびＳ４１２を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバムセキュリティ選択部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ４１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の閲覧許可ユーザ選択部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１５およびＳ３２２を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム作成変更要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１７を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム一覧取得要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１０を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム情報取得要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の電子ファイルＵＲＬ一覧取得要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１７を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の通知判断部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１８、Ｓ６１９、およびＳ６２０を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の通知部の一例である。上述の実施形態におけるサービスＡ用およびサービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムが、アップロード先プログラムの一例である。上述の実施形態における記憶部２３０が、アップロード先プログラム記憶部の一例である。上述の実施形態におけるＵ１１２が、セキュリティ設定要求部の一例である。
【０１６０】
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
【０１６１】
上述の実施形態においては、アップロード先のアドレスとしてＵＲＬを用いて説明したが本発明はこれに限るものではない。
【０１６２】
また、上述の実施形態においては、アップロード処理のステップＳ５２０において、多機能装置１００が中継装置２２１へ解読要求を送信するものとして説明したが、本発明はこれに限るものではない。たとえば、ステップＳ５２０からＳ５２２の処理を省略しても良い。
【０１６３】
また、上述の実施形態においては、通知処理のステップＳ６１６の処理を省略し、ステップＳ６１５の次をステップＳ６１７にしてもよい。この場合、電子ファイルがアップロードされたアルバムの公開対象は、アルバムのセキュリティ設定が限定公開だけでなく一般公開も含む。従って、ステップＳ６１７では、限定公開対象のユーザ、または記憶部１４０の電話帳に記憶されている全ての登録者に対して通知が必要か否かを判断するように設定してもよい。
【０１６４】
また、上述の実施形態では、サービス連携システム１０は、多機能装置１００と中継装置２００とを備える場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。サービス連携システム１０から中継装置２００を除くことが出来る。このとき、多機能装置１００に備える制御部１３０のＲＯＭ１２５には、中継装置２００の備える記憶部２３０が記憶していた、サービスＡ用ＵＲＬ取得プログラム、サービスＡ用テンプレート作成プログラム、サービスＡ用解読プログラム、サービスＢ用ＵＲＬ取得プログラム、サービスＢ用テンプレート作成プログラム、およびサービスＢ用解読プログラムの複数のソフトウェアのモジュールを記憶しておく。このとき、中継装置２００に対して行われていた、アルバム新規作成要求（Ｓ３１５）、アルバム一覧取得要求（Ｓ３１７）、アルバムのセキュリティ設定変更要求（Ｓ３２２）、アップロード先ＵＲＬ取得要求（Ｓ５１５）、アルバムＵＲＬ及びセキュリティ情報取得要求（Ｓ６１０）、および電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求（Ｓ６１３）は、多機能装置１００から直接対象サービス提供装置３００に送信される。このとき、多機能装置１００は、利用者により指定されたサービスに対応するプログラムにしたがって各種要求を作成する。
【０１６５】
また、中継装置２００によって行われていた、アップロードメッセージのテンプレート作成（シーケンス図（図３）のＵ３１４）、および解読結果作成（シーケンス図（図３）のＵ３２０）は、多機能装置１００により各サービスに対応するプログラムにしたがって作成される。また、サービス提供装置３００に出力されるレスポンス・メッセージは、多機能装置１００に記憶される各種サービス用の解読プログラムで解読されるため、解読要求の送信（Ｓ５２０）、解読結果の受信（Ｓ５２１）は行われない。また、アルバム新規作成の通知（Ｓ３１６）、アルバム一覧の受信（Ｓ３１８）、アルバムのセキュリティ設定変更の完了通知（Ｓ３２３）、アップロードメッセージのテンプレート及びアップロード先ＵＲＬの受信（Ｓ５１６）、アルバム一覧及びセキュリティ情報の受信（Ｓ６１１）、および電子ファイルＵＲＬ一覧の受信（Ｓ６１４）は、サービス提供装置３００から直接に多機能装置１００に送信される。
【符号の説明】
【０１６６】
１００ 多機能装置
１１０ 通信部
１３０ 制御部
１４０ 記憶部
１５０ メモリカードコントローラ
１５１ メモリカード
１６０ 表示部
１７０ 印刷部
１８０ スキャナ部
１９０ 操作部
２００ 中継装置
２１０ 通信部
２２０ 制御部
２３０ 記憶部
３００ サービス提供装置
４００ メールサーバ
５００ ＦＡＸ交換機
６００ ネットワーク
【技術分野】
【０００１】
本発明は、通信装置、通信装置システム、中継装置の制御プログラム、および中継装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、読み取った画像の電子ファイルをサーバへアップロードする画像読取装置や、サーバからダウンロードした電子ファイルを印刷する印刷装置等が知られている。特許文献１には、読み取った画像の電子ファイルをサーバへアップロードする画像読取装置の一例が記載されている。画像読取装置や印刷装置のメーカーが、このようなサービスを提供する場合、アップロードされる電子ファイルを記憶するための専用のサーバを独自に用意する必要がある。
【０００３】
一方、近年、サービス事業者が用意したネットワーク上のデータベースに電子ファイルを記憶することが出来る電子ファイル格納サービスが普及している。たとえば、Ｐｉｃａｓａ（登録商標）ウェブアルバムや、ｆｌｉｃｋｒ（登録商標）が、その一例である。利用者は、ウェブブラウザーを備えた端末装置を利用して、所望の電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードしたり、所望の電子ファイルを電子ファイル格納サービスからダウンロードしたりすることが出来る。
【０００４】
このような状況において、上述の画像読取装置で読み取った画像の電子ファイルを、専用のサーバにアップロードする代わりに、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスに電子ファイルをアップロードするサービスが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００５−２６９２５０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
画像読取装置のメーカーがこのようなサービスを提供する場合、利用者は画像読取装置で読み取った画像の電子ファイルを、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスにアップロードする。この際、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスでは、電子ファイルを分別して格納するためにアルバムを設定することができる。アルバムは、その設定時、あるいはその後の変更により、アルバムに格納されている電子ファイルを閲覧できる権限を制限することができる。誰でも閲覧できる一般公開、一部のユーザにのみ閲覧できる限定公開、および非公開等のセキュリティ設定である。限定公開では、該当する電子ファイルを共有させるユーザを設定する。こうしたセキュリティ設定は、ウェブブラウザーを備えたパソコン等の端末装置を利用して行うことが一般的である。
【０００７】
ところで、画像読取装置により読み取られた電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードして限定公開されているユーザ間で共有できれば便宜である。しかしながら、画像読取装置によっては必ずしも十分なウェブブラウザー機能を備えておらず、アップロードされた電子ファイルの共有化には手間がかかるといった問題がある。例えば、次のような手順を必要とする。先ず、読み取られた電子ファイルをパソコン等のウェブブラウザー機能を搭載している端末装置に転送する。パソコンなどの端末装置において、必要に応じてアルバムの設定やセキュリティの設定・変更を行った上で、電子ファイルのアップロード処理を行う。更に、限定公開に設定されているユーザに対して個別に、電子ファイルをアップロードしてアルバム内容を更新した旨を知らせなくてならない。
【０００８】
本発明は、このような問題に鑑み、画像読取装置が読み込んだ電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードして限定公開するに当たり、ウェブブラウザー機能の充実したパソコン等の端末装置を介在することなく、画像読取装置自身が、アップロード処理を行い、アップロード先のアルバムの設定やアルバムのセキュリティ設定・変更を行うことができ、且つ、そのアルバム等が限定公開されて閲覧が許可されているユーザにアルバムの更新がされたことを通知することの出来る通信装置、通信装置システム、中継装置の制御プログラム、および中継装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記の課題を解決するために、請求項１に係る通信装置は、電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける通信装置である。また、請求項６に係る通信装置システムは、電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムである。また、請求項７に係る通信装置システムは、電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムである。また、請求項８に係る中継装置の制御プログラムは、後述する中継装置に、下記の制御を実行させるプログラムである。また、請求項９に係る中継装置の制御方法は、後述する中継装置において、制御を行う制御方法である。
【００１０】
通信装置は、記憶部、セキュリティ設定部、アップロード処理部、および通知処理部を備えて構成される。記憶部により、電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報とユーザの通知先情報とを登録する。セキュリティ設定部により、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を要求する。アップロード処理部により、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルをアップロードする。通知処理部により、電子ファイルがアップロードされた際、電子ファイルのアップロード先であるアルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、記憶部に登録されているユーザのうち、電子ファイルのアップロード先であるアルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して記憶部に登録されている通知先情報に基づき通知する。
【００１１】
中継装置は、アップロード先プログラム記憶部とセキュリティ設定要求部とを備えて構成される。アップロード先プログラム記憶部、又はアップロード先プログラム記憶手段には、電子ファイル格納サービスの有する公開ＡＰＩを利用して、サービス提供装置からアルバムの公開条件の変更要求をするためのアップロード先プログラムが記憶されている。セキュリティ設定要求部、又はセキュリティ設定要求手段では、通信装置からアルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、アップロード先プログラムを実行して、電子ファイル格納サービスに対してアルバムの公開条件の変更を要求する。
【００１２】
また、請求項２に係る通信装置では、請求項１に記載の通信装置において、セキュリティ設定部は、公開条件の変更を要求する対象が新規なアルバムである場合、対象アルバムのアルバム名を入力する新規アルバム名入力部と、公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、対象アルバムを選択するアルバム選択部と、アルバムの公開条件を選択するアルバムセキュリティ選択部と、アルバムセキュリティ選択部で一部のユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると、記憶部にアカウント情報が設定されているユーザのうち公開の対象とする対象ユーザを選択する閲覧許可ユーザ選択部と、新規アルバム名入力部により入力された対象アルバムのアルバム名あるいはアルバム選択部により選択された対象アルバム、アルバムセキュリティ選択部により選択された対象アルバムの公開条件、および閲覧許可ユーザ選択部により選択された公開対象の対象ユーザの設定を、電子ファイル格納サービスに対して要求するアルバム作成変更要求部と、を備えている。
【００１３】
また、請求項３に係る通信装置では、請求項２に記載の通信装置において、セキュリティ設定部は、公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、電子ファイル格納サービスに対して、アルバム一覧の取得を要求するアルバム一覧取得要求部を備え、アルバム選択部は、アルバム一覧取得要求部により取得されたアルバム一覧から対象アルバムを選択する。
【００１４】
また、請求項４に係る通信装置では、請求項１に記載の通信装置において、通知処理部は、サービス提供装置からアルバムのダウンロードＵＲＬ一覧及びアルバムごとの公開条件を取得する要求を送信するアルバム情報取得要求部と、電子ファイルのアップロード先であるアルバムに格納されている電子ファイルのダウンロードＵＲＬ一覧を取得する要求を送信する電子ファイルＵＲＬ一覧取得要求部と、電子ファイルのアップロード先であるアルバムが、一部のユーザに限定して公開する限定公開に設定されている場合、電子ファイルのアップロードに応じてダウンロードＵＲＬを通知するか否かの判断を行う通知判断部と、通知判断部により通知すると判断された場合、あらかじめ定められた通知方法により通知する通知部と、を備えている。
【００１５】
また、請求項５に係る通信装置では、請求項４に記載の通信装置において、通知判断部における通知をするか否かの判断は、記憶部に予め記憶されている。
【発明の効果】
【００１６】
請求項１に係る通信装置、請求項６に係る通信装置システム、請求項７に係る通信装置システム、請求項８に係る中継装置の制御プログラム、および請求項９に係る中継装置の制御方法によれば、十分なウェブブラウザー機能を備えてない通信装置であっても、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルを格納するアルバムの公開条件の変更の要求ができる。また、電子ファイルがアップロードされた際、アップロードされたアルバムの公開条件により限定公開の対象に設定されているユーザに対して個別に、電子ファイルをアップロードしてアルバム内容を更新した旨を知らせることができる。
【００１７】
請求項２に係る通信装置によれば、新規作成するアルバムあるいは既存のアルバムを対象アルバムとして、対象アルバムの公開条件を選択することができ、対象アルバムの公開条件が限定公開とする場合、公開の対象とする対象ユーザを選択することができる。また、請求項３に係る通信装置によれば、既存アルバムから対象アルバムを選択する際、アルバム一覧を取得して選択すればよい。
【００１８】
請求項４に係る通信装置によれば、電子ファイルのアップロードに応じてダウンロードＵＲＬを対象ユーザに通知するか否かの判断した上で通知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】実施形態に係るサービス連携システム１０の概略を示す図である。
【図２】サービス連携システム１０に備えられるハードウェアの構成を示す図である。
【図３】サービス連携システム１０の動作の一例について説明するシーケンス図である。
【図４】多機能装置１００の動作（メイン処理）について説明するフロー図である。
【図５】多機能装置１００の動作（電話帳登録処理）について説明するフロー図である。
【図６】多機能装置１００の動作（セキュリティ設定処理）について説明するフロー図である。
【図７】多機能装置１００の動作（セキュリティ設定処理）においてアルバムのセキュリティ設定を行うサブルーチンについて説明するフロー図である。
【図８】多機能装置１００の動作（アップロード処理）について説明するフロー図である。
【図９】多機能装置１００の動作（通知処理）について説明するフロー図である。
【図１０】中継装置２００の動作について説明するフロー図である。
【図１１Ａ】表示部１６０の表示されるサービス選択画面の例である。
【図１１Ｂ】表示部１６０の表示されるアルバム選択画面の例である。
【図１１Ｃ】表示部１６０の表示されるセキュリティ変更選択画面の例である。
【図１１Ｄ】表示部１６０の表示されるセキュリティ選択画面の例である。
【図１１Ｅ】表示部１６０の表示されるユーザ選択画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
以下、本発明を具現化した実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、単なる説明例である。本発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
【００２１】
＜サービス連携システム１０の概略＞
図１を参照して、本発明を具現化した実施形態であるサービス連携システム１０の概略について説明する。サービス連携システム１０は、多機能装置１００と、中継装置２００とを備える。サービス連携システム１０は、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスに対して電子ファイルのアップロード、又は、電子ファイル格納サービスから電子ファイルのダウンロードを行うことが出来る。
【００２２】
電子ファイル格納サービスは、各サービス事業者がインターネット上に設置したサービス提供装置３００によって提供される。具体的には、サービス提供装置３００は、周知のＷｅｂサーバである。サービス提供装置３００は、インターネットに接続された他の端末とＨＴＴＰ、又は、ＨＴＴＰＳによる通信を行い、他の端末に対して所定のサービスを提供する。
【００２３】
電子メールサービスは、電子メールサービス事業者がインターネット上に設置したメールサーバ４００によって提供される。具体的には、メールサーバ４００は、メールサービスの管理・運用を行うものである。
【００２４】
ＦＡＸサービスは、公衆回線に接続されたＦＡＸ交換機５００によって提供される。具体的には、ＦＡＸ交換機５００は、公衆回線を相互に接続し回線網の構成を行うものである。
【００２５】
多機能装置１００は、具体的には、小型のデジタル複合機である。多機能装置１００は、印刷機能、スキャナ機能、ＦＡＸ機能、コピー機能、電話帳機能、外部記憶媒体への書き込み及び読み出し機能を備えている。
【００２６】
多機能装置１００の利用者は、多機能装置１００のスキャナ機能により読み取った画像の電子ファイルを電子ファイル格納サービスにアップロードすることが出来る。
【００２７】
また、多機能装置１００の利用者は、電子ファイル格納サービスからダウンロードした電子ファイルを、多機能装置１００の印刷機能により印刷することが出来る。
【００２８】
多機能装置１００は、中継装置２００と連携して電子ファイルのアップロード及びダウンロードを行う。多機能装置１００は、電子ファイル格納サービスへの電子ファイルのアップロード先のＵＲＬであるアップロード先ＵＲＬや、電子ファイル格納サービスからダウンロードする電子ファイルのＵＲＬである電子ファイルＵＲＬ等は、中継装置２００を経由して、電子ファイル格納サービスから取得する。しかし、データ量の多い電子ファイルのバイナリデータの送受信は、中継装置２００を経由せずに、電子ファイル格納サービスと直接行う。このため、サービス連携システム１０によれば、中継装置２００を経由するデータ量を抑えることが出来る。また、中継装置２００に発生する負荷を抑えることが出来る。
【００２９】
また、多機能装置１００は、電子ファイル格納サービスに電子ファイルをアップロードする前に、アップロード先のアルバムのセキュリティ設定を行うことができる。ここで、アルバムとは、電子ファイル格納サービスに設けられるファイルの格納領域である。電子ファイルは、類別してアルバムに格納されることにより属性ごとに管理される。また、電子メールサービスもしくはＦＡＸサービスを介して、そのアルバムの共有者に電子ファイルのアップロートがされたことを通知する。
【００３０】
中継装置２００は周知のサーバ機能を持った装置であればよい。中継装置２００は、多機能装置１００のメーカーが自前で用意しても良い。もしくは、周知のレンタルサーバや、Ａｍａｚｏｎ ＥＣ２（登録商標）に代表されるような複数の物理的な装置が協働して一つのサーバとして機能するヴァーチャルマシンを利用することも考えられる。この場合、中継装置２００の運用費用は、中継装置２００を経由するデータ量や、中継装置２００での処理の負荷によって変化する。上述のように、中継装置２００を経由するデータ量を少なくしたり、中継装置２００に発生する負荷を少なくしたりすることにより、レンタルサーバや、ヴァーチャルマシンを利用する場合の中継装置２００の運用費用を抑えることが出来る。また、中継装置２００を、メーカーが自前で用意する場合においても、中継装置２００は、高い処理性能を必要としないので、中継装置の設備投資を抑えることが出来る。
【００３１】
＜サービス連携システム１０のハードウェア構成＞
図２を参照して、サービス連携システム１０のハードウェア構成について説明する。尚、以下の説明においては、サービス連携システム１０は、サービスＡと、サービスＢとの、２つの電子ファイル格納サービスとの連携を行うものとして説明する。以下の説明において、サービスＡのサービス提供装置３００を、サービス提供装置３００Ａと称す。また、サービスＢのサービス提供装置３００を、サービス提供装置３００Ｂと称す。両者を特に区別する必要がない場合は、単にサービス提供装置３００と称す。多機能装置１００と、中継装置２００と、サービス提供装置３００Ａと、サービス提供装置３００Ｂとは、互いに、ネットワーク６００を介して接続されている。ネットワーク６００は、たとえばインターネット網を採用することができる。これらの多機能装置１００と、中継装置２００と、サービス提供装置３００とは互いに、ＨＴＴＰ／１．１に従ってデータの送受信を行う。
【００３２】
先ず、多機能装置１００のハードウェア構成について説明する。多機能装置１００は、通信部１１０と、ＮＣＵ（Network Control Unit）１２０と、制御部１３０と、記憶部１４０と、メモリカードコントローラ１５０と、表示部１６０と、印刷部１７０と、スキャナ部１８０と、操作部１９０とを備えている。
【００３３】
通信部１１０は、ネットワークに接続された他の装置と通信を行うための機器である。通信部１１０としては、周知のネットワークカードを採用することが出来る。
【００３４】
ＮＣＵ１２０は、公衆回線を介しＦＡＸ交換機５００と通信を行うための機器である。ＮＣＵ１２０はモデムを備え、公衆回線から入力された通信信号の復調や、画像データを外部へ送信する通信信号の変調を行う。
【００３５】
制御部１３０は、図示しないＣＰＵと、ＣＰＵに接続されたＲＯＭ１２５及びＲＡＭを備えている。ＣＰＵは、ＲＯＭ１２５に記憶されたプログラムにしたがって、多機能装置１００の動作を制御する。ＲＯＭ１２５に記憶されているプログラムには、メイン処理プログラム、電話帳登録プログラム、セキュリティ設定プログラム、アップロード処理プログラム、および通知プログラムが含まれる。ＲＡＭは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。ＲＯＭ１２５は、メモリデバイスである他、ハードディスクドライブのような不揮発性の記憶装置であってもよい。
【００３６】
メイン処理プログラムは、ＲＯＭ１２５に記憶されている複数のプログラムと協働して、多機能装置１００内部の処理、および中継装置２００、サービス提供装置３００との通信のためのプログラムである。後述する電話帳登録プログラム、セキュリティ設定プログラム、アップロード処理プログラム、および通知プログラムを必要に応じて実行する。動作フローは、後述する図４のメイン処理のフローチャートにて説明する。
【００３７】
電話帳登録プログラムは、登録者の名前、電話番号、Ｅメールアドレス、ＦＡＸ番号、およびサービスのアカウントを受け付け、後述する記憶部１４０に格納される電話帳情報に登録者情報として記憶するプログラムである。動作フローは、後述する図５の電話帳登録処理のフローチャートにて説明する。
【００３８】
セキュリティ設定プログラムは、利用者により選択された電子ファイル格納サービスに新たに作成されるアルバムの公開条件の設定や、既にあるアルバムを選択して公開条件を変更する際の設定といったセキュリティ設定を行うためのプログラムである。動作フローは後述する図６および図７のセキュリティ設定処理のフローチャートにて説明する。
【００３９】
アップロード処理プログラムは、利用者により電子ファイル格納サービスに電子ファイルをアップロードするためのプログラムである。動作フローは後述する図８のアップロード処理のフローチャートにて説明する。
【００４０】
通知プログラムは、電子ファイルのアップロード先のアルバムが、特定のユーザに対してのみ公開される、いわゆる限定公開の条件で設定されている場合、閲覧が許可されているユーザに、新たな電子ファイルがアップロードされアルバムの更新がされたことを通知するプログラムである。動作フローは後述する図９の通知処理のフローチャートにて説明する。
【００４１】
記憶部１４０は、ＮＡＮＤ型フラッシュメモリー等の不揮発性の記憶装置である。記憶部１４０は、多機能装置１００の利用者を特定するための利用者特定情報と、各種の設定情報等を記憶する。また、多機能装置１００の利用者が登録した登録者情報等が記載されている電話帳情報を記憶する。
【００４２】
メモリカードコントローラ１５０は、多機能装置１００に装着されたメモリカード１５１の記憶の制御を行う。具体的には、制御部１３０の指示に従って、メモリカード１５１へのデータの書込み、メモリカード１５１に記憶されているデータの削除、又は、メモリカード１５１に記憶されているデータの読み込み等を行う。メモリカード１５１には、所定形式の電子ファイルが記憶されている。
【００４３】
表示部１６０は、周知のＬＣＤ等のディスプレイを備えた表示装置である。表示部１６０は、制御部１３０からの指示に従って、後述のメニュー項目選択画面等の所定の情報を表示する。
【００４４】
印刷部１７０は、制御部１３０の指示に従って、画像の印刷を行う装置である。
【００４５】
スキャナ部１８０は、利用者にセットされた用紙に記録された画像を読み取る機器である。制御部１３０の指示に従って、画像の読取を行う。
【００４６】
操作部１９０は、利用者により操作される複数の操作ボタンを備え、利用者の押下操作に応じた信号を制御部１３０へ送信する装置である。利用者は、操作部１９０を操作することにより所望の指示を入力することが出来る。
【００４７】
次に、中継装置２００についてのハードウェア構成について説明する。本実施形態の説明では、中継装置２００は、物理的に存在する一つのサーバであるものとして説明するが、上述したように中継装置２００は、複数の物理的な装置が協働して一つのサーバとして機能するＥＣ２のようなヴァーチャルマシンであっても良い。
【００４８】
中継装置２００は、通信部２１０、制御部２２０、記憶部２３０を備える。
【００４９】
通信部２１０は、ネットワークに接続された他の装置と通信を行うための機器である。通信部２１０としては、周知のネットワークカードを採用することが出来る。
【００５０】
制御部２２０は、図示しないＣＰＵと、ＣＰＵに接続されたＲＯＭ及びＲＡＭを備えている。ＣＰＵは、ＲＯＭ及び記憶部２３０に記憶されたプログラムにしたがって、中継装置１００の動作を制御する。ＲＡＭは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。
【００５１】
記憶部２３０は、ハードディスクドライブのような不揮発性の記憶装置である。記憶部２３０は、サービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＡ用テンプレート作成プログラムと、サービスＡ用解読プログラムと、サービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＢ用テンプレート作成プログラムと、サービスＢ用解読プログラムと、の複数のソフトウェアのモジュールを記憶している。また、記憶部２３０は上述の複数のモジュールと協働して、多機能装置１００とサービス提供装置３００との通信の中継を行うための中継装置処理プログラムを記憶している。
【００５２】
多くの電子ファイル格納サービスは、それぞれ独自のＡＰＩ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｐｒｏｇｒａｍ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）を公開している。他の事業者は、これを利用することにより、電子ファイル格納サービスと連携した新たなサービスをユーザに提供できる。サービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムは、サービスＡの公開しているＡＰＩを利用してサービス提供装置３００Ａからアップロード先ＵＲＬを取得するプログラムである。また、サービスＡ用テンプレート作成プログラムは、サービスＡへ電子ファイルをアップロードする際のメッセージであるアップロードメッセージのテンプレートを作成するプログラムである。また、サービスＡ用解読プログラムは、サービス提供装置３００Ａからのレスポンス・メッセージを解読するためのプログラムである。
【００５３】
サービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムは、サービスＢの公開しているＡＰＩを利用してサービス提供装置３００Ｂからアップロード先ＵＲＬを取得するプログラムである。また、サービスＢ用テンプレート作成プログラムは、サービスＢへ電子ファイルをアップロードする際のメッセージであるアップロードメッセージのテンプレートを作成するプログラムである。また、サービスＢ用解読プログラムは、サービス提供装置３００Ｂからのレスポンス・メッセージを解読するためのプログラムである。
【００５４】
中継装置処理プログラムは、制御部１３０によるメイン処理プログラムに応じて、サービス提供装置３００との間で必要な処理の仲介をする。動作フローは後述する図１０の中継装置処理のフローチャートにて説明する。
【００５５】
多機能装置１００の利用者は、複数の電子ファイル格納サービスのうち所望のサービスを指定することが出来る。そして、多機能装置１００の利用者は、指定したサービスに対して、所望の電子ファイルをアップロードすることが出来る。また、多機能装置１００の利用者は、スキャナ部１８０で読み取った画像の電子ファイルをアップロードするか、メモリカード１５１に記憶されている既存の電子ファイルをアップロードするかを選択することが出来る。また、電子ファイル格納サービスにアップロートされた電子ファイルのセキュリティ設定を変更して、公開条件として、非公開、一般公開、限定公開の何れかを設定する。特定のユーザに対して公開する設定である限定公開が設定された場合には、アップロードされた電子ファイルが格納されているアルバムを共有させるユーザを設定することが出来る。また、電子ファイル格納サービスにアップロートされたことを、限定公開されたユーザに対して、ＥメールもしくはＦＡＸによって通知することが出来る。
【００５６】
＜サービス連携システム１０の動作＞
次に、図３を参照して、サービス連携システム１０の動作の一例について説明する。図３は、サービス連携システム１０の動作の一例を示したシーケンス図である。この例では、多機能装置１００の利用者が、スキャナ部１８０より読み取った画像の電子ファイルをアップロードすることを選択した場合の流れを説明する。当然、メモリカード１５１中に記憶されている電子ファイルをアップロードすることも可能である。尚、以下の説明において電子ファイル格納サービスを単にサービスと称す。
【００５７】
先ず、利用者が、多機能装置１００の操作部１９０を操作して、電子ファイルをアップロードするサービスを選択すると、多機能装置１００は、アルバムのセキュリティを設定する処理を行う。アルバムを新規に作成する場合には、中継装置２００に対して、新規アルバム作成要求を送信する（Ｕ１１１）。既存のアルバムのセキュリティ設定を変更する場合には、中継装置２００に対して、アルバムセキュリティ変更要求を送信する（Ｕ１１１）。
【００５８】
新規アルバム作成要求およびアルバムセキュリティ変更要求には、利用者に選択されたサービスを特定するための情報であるサービス特定情報と、利用者を特定するための情報である利用者特定情報と、利用者に設定されたアルバム名と、アルバムの公開条件であるセキュリティ設定とを含む。
【００５９】
新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対して新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を送信する（Ｕ１１２）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信した新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求に含まれるサービス特定情報と利用者特定情報とに基づいてサービスと利用者とを特定する。そして、そのサービスと利用者とに対応する新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成し、それをサービス提供装置３００に送信する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成する。
【００６０】
具体的には、利用者によりサービスＡが指定されている場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムにしたがって、サービスＡに対応した新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成し、それをサービス提供装置３００Ａに送信する。尚、このとき作成される新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求は、サービスＡにより公開されているＡＰＩを利用したＨＴＴＰメッセージである。サービス毎に新規アルバムを作成または既存アルバムのセキュリティを変更するための、ＡＰＩは異なる。このため、中継装置２００は各サービスに応じた新規アルバム作成要求をまたはアルバムセキュリティ変更要求作成するためのプログラムを備えている。具体的には、中継装置２００は、サービスＡの新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成するためのサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＢの新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成するためのサービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムとを備えている。中継装置２００はこれらを利用して各サービスに対応する新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成する。
【００６１】
このとき作成される新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求に含まれる情報は、各サービスによって異なる場合がある。サービス側が新規にアルバムを作成するために、アルバム名の他にアルバムＩＤなどのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求には、その利用者が特定したアルバム名に対応するアルバムＩＤが含まれる。また、サービス側が新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を特定するために、フォルダ名などのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求には、その利用者が特定したアルバム名に対応するフォルダ名が含まれる。利用者が入力したアルバム名に対応するアルバムＩＤやフォルダ名等の付属情報は、記憶部２３０が予め記憶している。中継装置２００は必要な付属情報を利用して各サービスに応じた新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を作成する。
【００６２】
新規アルバム作成要求またはアルバムセキュリティ変更要求を受信したサービス提供装置３００は、その新規アルバム作成の作成または既存のアルバムのセキュリティの変更が完了すると、中継装置２００へ完了通知を送信する（Ｕ１１３）。そして、多機能装置１００は、中継装置２００を介して新規アルバム作成完了またはアルバムセキュリティの変更完了の通知を受信する（Ｕ１１４）。
【００６３】
アルバムの新規作成またはセキュリティ設定の変更が完了した後、電子ファイルをアップロードする処理を行う。多機能装置１００は、スキャナ部１８０を制御部１３０により制御し、画像を読み取り、読み取った画像データから電子ファイルを作成する（Ｕ３１０）。そして、多機能装置１００は、中継装置２００に対して、アップロード先ＵＲＬ取得要求を送信する（Ｕ３１１）。アップロード先ＵＲＬ取得要求には、利用者に選択されたサービスを特定するための情報であるサービス特定情報と、利用者を特定するための情報である利用者特定情報とを含む。
【００６４】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対してアップロード先ＵＲＬ要求を送信する（Ｕ３１２）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信したアップロード先ＵＲＬ取得要求に含まれるサービス特定情報と利用者特定情報とに基づいてサービスと利用者とを特定する。そして、そのサービスと利用者とに対応するアップロード先ＵＲＬ要求を作成し、それをサービス提供装置３００に送信する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、アップロード先ＵＲＬ要求を作成する。
【００６５】
具体的には、利用者によりサービスＡが指定されている場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムにしたがって、サービスＡに対応したアップロード先ＵＲＬ要求を作成し、それをサービス提供装置３００Ａに送信する。尚、このとき作成されるアップロード先ＵＲＬ要求は、サービスＡにより公開されているＡＰＩを利用したＨＴＴＰメッセージである。サービス毎にアップロード先のＵＲＬを取得するためのＡＰＩは異なる。このため、中継装置２００は各サービスに応じたアップロード先ＵＲＬ要求を作成するためのプログラムを備えている。具体的には、中継装置２００は、サービスＡのアップロード先ＵＲＬ要求を作成するためのサービスＡ用ＵＲＬ取得プログラムと、サービスＢのアップロード先ＵＲＬ要求を作成するためのサービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムとを備えている。中継装置２００はこれらを利用して各サービスに対応するアップロード先ＵＲＬ要求を作成する。
【００６６】
このとき作成されるアップロード先ＵＲＬ要求に含まれる情報は、各サービスによって異なる場合がある。サービス側がアップロード先ＵＲＬを特定するために、アルバムＩＤなどのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、アップロード先ＵＲＬ要求には、その利用者が利用しているアルバムのアルバムＩＤが含まれる。また、サービス側がアップロード先ＵＲＬを特定するために、フォルダ名などのそのサービスの電子ファイルの格納位置を特定するための情報が必要な場合は、アップロード先ＵＲＬ要求には、その利用者が利用しているフォルダ名が含まれる。利用者が利用しているアルバムＩＤやフォルダ名等の付属情報は、記憶部２３０が予め記憶している。中継装置２００は必要な付属情報を利用して各サービスに応じたアップロード先ＵＲＬ要求を作成する。
【００６７】
アップロード先ＵＲＬ要求を受信したサービス提供装置３００は、そのアップロード先ＵＲＬ要求に対応するＵＲＬをアップロード先ＵＲＬとして、中継装置２００へ送信する（Ｕ３１３）。
【００６８】
アップロード先ＵＲＬを受信した中継装置２００は、多機能装置１００からサービス提供装置３００に対して送信するアップロードメッセージのテンプレートを作成する（Ｕ３１４）。アップロードメッセージとは、電子ファイル格納サービスへのアップロード要求を行うためのメッセージである。
【００６９】
様々なサービスに応じて適したテンプレートを作成するために、中継装置２００は、テンプレートを作成するためのプログラムをサービス毎に備えている。具体的には、中継装置２００は、サービスＡ用テンプレート作成プログラムと、サービスＢ用テンプレート作成プログラムとを備えている。
【００７０】
Ｕ３１３によりアップロード先ＵＲＬを取得し、Ｕ３１４によりアップロードメッセージのテンプレートを作成した中継装置２００は、サービス提供装置３００から受信したアップロード先ＵＲＬと作成したテンプレートとを多機能装置１００に送信する（Ｕ３１５）。
【００７１】
多機能装置１００は、中継装置２００から取得したテンプレートに基づいて、アップロードメッセージの作成を行う（Ｕ３１６）。作成されるアップロードメッセージは、中継装置２００から取得したアップロード先ＵＲＬと、読み取った画像の電子ファイルのバイナリデータを含む。多機能装置１００は、中継装置２００から受信したテンプレートの所定の位置に、電子ファイルのバイナリデータとアップロード先アドレスと電子ファイルのデータサイズを記憶するだけで、各サービスに応じたアップロードメッセージを作成することが出来る。
【００７２】
アップロードメッセージを作成した多機能装置１００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対してアップロードメッセージを送信する（Ｕ３１７）。このようにして、多機能装置１００の利用者は、所望のサービスに対して所望の画像の電子ファイルをアップロードすることができる。
【００７３】
アップロードメッセージを受信したサービス提供装置３００は、多機能装置１００に対してアップロード結果を示すレスポンス・メッセージを送信する（Ｕ３１８）。尚、このレスポンス・メッセージも、サービス毎に内容が異なる。このため、多機能装置１００は、そのレスポンス・メッセージの解読ができない。尚、アップロード結果は、電子ファイルが正常にアップロードできたか否かを示す情報である。また、電子ファイルが正常にアップロードできた場合、アップロード結果には、その電子ファイルのＩＤを示す情報も含まれる。
【００７４】
多機能装置１００はそのレスポンス・メッセージの解読ができないので、このままでは、アップロード結果を表示部１６０に表示することができない。そこで、多機能装置１００は、解読要求を中継装置２００へ送信し（Ｕ３１９）、中継装置２００にレスポンス・メッセージの解読を行わせる。解読要求のメッセージには、多機能装置１００が受信したレスポンス・メッセージがそのまま記憶されている。
【００７５】
解読要求を受信した中継装置２００は、レスポンス・メッセージの解読結果を作成する（Ｕ３２０）。具体的には、レスポンス・メッセージに含まれているアップロード結果を抽出し、そのアップロード結果を含み、多機能装置１００で解読可能な形式のメッセージを解読結果として作成する。解読結果の作成は、利用者により指定されたサービスに対応するプログラムに基づいて行われる。具体的には、利用者により指定されたサービスがサービスＡである場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＡ用解読プログラムに基づいて、解読結果を作成する。また、利用者により指定されたサービスがサービスＢである場合は、中継装置２００は、記憶部２３０に記憶されているサービスＢ用解読プログラムに基づいて、解読結果を作成する。
【００７６】
解読結果を作成した中継装置２００は、多機能装置１００に対して作成した解読結果を送信する（Ｕ３２１）。
【００７７】
電子ファイルをアップロード完了後、電子ファイルがアップロードされ更新されたアルバムについて公開が許可されているユーザへの通知の処理を行う。
【００７８】
先ず、多機能装置１００は、中継装置２００に対して、アルバムＵＲＬ取得要求を送信する（Ｕ４１１）。アルバムＵＲＬ取得要求には、利用者に選択されたサービスに含まれるアルバムＵＲＬの一覧を取得するための要求である。合わせて、アルバムに対して設定されているセキュリティ設定の情報も取得するように要求される。
【００７９】
アルバムＵＲＬ取得要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対してアルバムＵＲＬ要求を送信する（Ｕ４１２）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信したアルバムＵＲＬ取得要求に含まれるサービス特定情報と利用者特定情報とに基づいて選択されたサービスに含まれるアルバムの一覧を要求する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、アルバムＵＲＬ要求を作成する。
【００８０】
ここで、中継装置２００には、利用者に指定されるサービスごとにＵＲＬ取得プログラムが備えられており、サービスに対応したアルバムＵＲＬ要求を作成してサービス提供装置３００に送信する。これは、記述のアップロード先ＵＲＬ要求（Ｕ３１２）の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。
【００８１】
アルバムＵＲＬ要求を受信したサービス提供装置３００は、受信したアルバムＵＲＬ要求に対応するＵＲＬをアルバムＵＲＬとして、中継装置２００へ送信する（Ｕ４１３）。
【００８２】
アルバムＵＲＬを受信した中継装置２００は、多機能装置１００に対して、受信したアルバムＵＲＬを送信する。合わせて、アルバムのセキュリティ設定も送信する（Ｕ４１４）。
【００８３】
次に、多機能装置１００は、中継装置２００に対して、取得したアルバムに記憶されている電子ファイルのＵＲＬを取得する電子ファイルＵＲＬ取得要求を送信する（Ｕ４１５）。電子ファイルＵＲＬ取得要求は、利用者に選択されたアルバムに含まれる電子ファイルＵＲＬの一覧を取得するための要求である。
【００８４】
電子ファイルＵＲＬ取得要求を受信した中継装置２００は、利用者に選択されたサービスのサービス提供装置３００に対して電子ファイルＵＲＬ要求を送信する（Ｕ４１６）。中継装置２００は、多機能装置１００から受信した電子ファイルＵＲＬ取得要求に含まれるアルバム特定情報と利用者特定情報とに基づいて選択されたアルバムに含まれる画像の電子ファイルの一覧を要求する。この際、中継装置２００は、利用者に指定されたサービスに応じたプログラムにしたがって、電子ファイルＵＲＬ要求を作成する。
【００８５】
ここで、中継装置２００には、利用者に指定されるサービスごとにＵＲＬ取得プログラムが備えられており、サービスに対応した電子ファイルＵＲＬ要求を作成してサービス提供装置３００に送信する。これは、記述のアップロード先ＵＲＬ要求（Ｕ３１２）の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。
【００８６】
電子ファイルＵＲＬ要求を受信したサービス提供装置３００は、受信した電子ファイルＵＲＬ要求に対応するＵＲＬを電子ファイルＵＲＬとして、中継装置２００へ送信する（Ｕ４１７）。
【００８７】
電子ファイルＵＲＬを受信した中継装置２００は、多機能装置１００に対して、受信した電子ファイルＵＲＬを送信する（Ｕ４１８）。
【００８８】
上記の処理により受信したアルバムＵＲＬと電子ファイルＵＲＬとを記載したＥメールまたはＦＡＸデータを作成し（Ｕ４１９）、当該アルバムのセキュリティ設定で限定公開されているユーザにＥメールまたはＦＡＸ送信する（Ｕ４２０）。
【００８９】
尚、上述のシーケンス図（図３）による説明はあくまで一例であって、本発明を限定するものではない。たとえば、ｆｌｉｃｋｒ（登録商標）のように、電子ファイルのアップロードが完了した後、アップロードした電子ファイルを所定のアルバムにマッピングさせる必要のあるサービスの場合、中継装置２００は、上述のＵ３２０において次のような処理を行う。解読要求を受信した中継装置２００は、サービス提供装置３００からのレスポンス・メッセージを解読すると共に、アップロードした電子ファイルを予め定められた所定のアルバムにマッピングする指示をサービス提供装置３００へ送信する。その後、サービス提供装置３００へマッピングを指示したアルバムに電子ファイルがアップロードされたことを示す情報を、解読結果にかえて多機能装置１００へ送信するようにしてもよい。
【００９０】
＜多機能装置１００の動作＞
次に、図４ないし図９を参照し、多機能装置１００の詳細な動作について説明する。多機能装置１００の電源がＯＮされると、多機能装置１００の制御部１３０は、ＲＯＭ１２５に記憶されたメイン処理プログラムに従って図４に示すメイン処理を開始する。
【００９１】
先ず、制御部１３０は、表示部１６０にメニュー項目選択画面を表示して、利用者によるメニュー項目の選択を受け付ける（Ｓ１１０）。メニュー項目選択画面では、複数のメニュー項目が表示される。利用者は所望のメニュー項目を操作部１９０の操作により選択することができる。複数のメニュー項目には少なくとも「アップロード」、「ダウンロード」、「電話帳登録」のメニュー項目が存在する。
【００９２】
「アップロード」は、電子ファイル格納サービスに所望の電子ファイルをアップロードする際に選択するメニュー項目である。また、「ダウンロード」は、電子ファイル格納サービスから所望の電子ファイルをダウンロードするメニュー項目である。また、「電話帳登録」は、登録者の情報を登録するメニュー項目である。
【００９３】
利用者によるメニュー項目の選択を受け付けた後、制御部１３０は、選択されたメニュー項目が「アップロード」であるか否かを判断する（Ｓ１１１）。
【００９４】
選択されたメニュー項目が「アップロード」である場合（Ｓ１１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、セキュリティ設定処理を行い（Ｓ１１２）、次にアップロード処理を行う（Ｓ１１３）。更にエラーフラグがセットされているか否かを判別する（Ｓ１１４）。
【００９５】
エラーフラグがセットされていない場合（Ｓ１１４：ＮＯ）、制御部１３０は通知処理を行う（Ｓ１１５）。
【００９６】
選択されたメニュー項目が「アップロード」でない場合（Ｓ１１１：ＮＯ）、制御部１３０は、選択されたメニュー項目が「ダウンロード」であるか否かを判断する（Ｓ１１６）。
【００９７】
選択されたメニュー項目が「ダウンロード」である場合（Ｓ１１６：ＹＥＳ）、制御部１３０はダウンロード処理を行う（Ｓ１１７）。ダウンロード処理は、利用者が選択するサービスから電子ファイルをダウンロードする処理である。
【００９８】
選択されたメニュー項目が「ダウンロード」でない場合（Ｓ１１６：ＮＯ）、制御部１３０は、選択されたメニュー項目が「電話帳登録」であるか否かを判断する（Ｓ１１８）。
【００９９】
選択されたメニュー項目が「電話帳登録」である場合（Ｓ１１８：ＹＥＳ）、制御部１３０は電話帳登録処理を行う（Ｓ１１９）。選択されたメニュー項目が「電話帳登録」でない場合（Ｓ１１８：ＮＯ）、制御部１３０は、その他のメニュー項目の選択に応じた処理を行う（Ｓ１２０）。
【０１００】
ステップＳ１１３、ステップＳ１１７、ステップＳ１１９、ステップＳ１２０のいずれかの処理を行った後、またはエラーフラグが立っている場合（Ｓ１１４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、利用者により電源のＯＦＦ操作が行われたか否かを判断する（Ｓ１２１）。利用者により電源がＯＦＦされていない場合（Ｓ１２１：ＮＯ）、制御部１３０は、上述のステップＳ１１０に戻り、上述のステップＳ１１０からステップＳ１２１までの処理を繰り返す。電源のＯＦＦ操作が行われた場合（Ｓ１２１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、多機能装置１００の電源をＯＦＦしてメイン処理を終了する。
【０１０１】
次に、図５を参照して、上述の電話帳登録処理（Ｓ１１９）についての詳細な説明をする。電話帳登録処理（Ｓ１１９）を開始すると、制御部１３０は、名前入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者の名前の入力を受け付ける（Ｓ２１０）。
【０１０２】
制御部１３０は、上述のステップＳ２１０において登録者の名前が入力されたか否かを判断する（Ｓ２１０）。登録者の名前が入力されていない場合は（Ｓ２１０：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者の名前が入力された場合は（Ｓ２１０：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の名前を記憶する（Ｓ２１１）。
【０１０３】
次に、制御部１３０は、電話番号入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者の電話番号の入力を受け付ける（Ｓ２１２）。登録者の電話番号が入力されていない場合は（Ｓ２１２：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者の電話番号が入力された場合は（Ｓ２１２：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の電話番号を記憶する（Ｓ２１３）。
【０１０４】
次に、制御部１３０は、Ｅメールのアドレス入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者のＥメールのアドレス入力を受け付ける（Ｓ２１４）。登録者のＥメールのアドレスを入力されていない場合は（Ｓ２１４：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者のＥメールのアドレスが入力された場合は（Ｓ２１４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者のＥメールのアドレスを記憶する（Ｓ２１５）。
【０１０５】
次に、制御部１３０は、ＦＡＸ番号入力画面を表示部１６０に表示させ、利用者による登録者のＦＡＸ番号の入力を受け付ける（Ｓ２１６）。登録者のＦＡＸ番号が入力されていない場合は（Ｓ２１６：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報が入力されるまで待機する。登録者のＦＡＸ番号が入力された場合は（Ｓ２１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者のＦＡＸ番号を記憶する（Ｓ２１７）。
【０１０６】
次に、制御部１３０は、サービスのアカウント入力画面を表示部１６０に表示させ、サービスに登録者のアカウントがある場合に利用者によるアカウントの入力を受け付ける（Ｓ２１９）。アカウントの入力が完了しない場合（Ｓ２１９：ＮＯ）、制御部１３０は、入力待ちの状態に待機される。アカウントの入力が完了した場合（Ｓ２１９：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の対象サービスのアカウントを記憶する（Ｓ２２０）。以上のアカウントの入力をサービスごとに行い（Ｓ２２１）、全てのアカウント入力が終了したところで（Ｓ２２１：ＮＯ）、セキュリティの設定処理に移行する。
【０１０７】
ステップＳ２２２以下の処理は、サービスに画像の電子ファイルがアップロードされたことを、当該サービスが公開されている登録者に通知する処理である。先ず、電子ファイルがアップロードされたアルバムが公開されるセキュリティ設定である場合に電話帳の登録者に通知する場合（Ｓ２２２：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の公開時通知オプションとして通知「ＯＮ」を記憶する（Ｓ２２３）。公開されるセキュリティ設定でも電話帳の登録者に通知しない場合（Ｓ２２２：ＮＯ）、制御部１３０は、ＲＡＭに登録者の公開時通知オプションとして非通知「ＯＦＦ」を記憶する（Ｓ２２４）。
【０１０８】
ステップＳ２２３、またはステップＳ２２４の処理により公開時の通知・非通知の設定を行った後、制御部１３０は、登録者の名前、電話番号、Ｅメールアドレス、ＦＡＸ番号、サービスのアカウント、並びに公開時の通知・非通知のオプションの設定情報を、記憶部１４０に電話帳として記憶し（Ｓ２２５）、処理を終了する（Ｓ２２６）。
【０１０９】
次に、図６を参照して、セキュリティ設定処理についての詳細な説明をする。処理を開始すると、制御部１３０は、表示部１６０にサービス選択画面（図１１Ａ）を表示して、利用者が利用したいサービスの選択を受け付ける（Ｓ３１０）。本実施形態においては、サービスＡとサービスＢとの中から利用者は所望のサービスを選択できる。図１１Ａの画面において、必要に応じて画面表示をスクロールし、選択したいサービスをクリックすることにより選択が行われる。利用者により何れかのサービスが選択されると、制御部１３０は、利用者により選択されたサービスを特定するためのサービス特定情報をＲＡＭに記憶する。
【０１１０】
次に、選択された対象サービスがアルバム毎にセキュリティ設定されない場合は（Ｓ３１１：ＮＯ）、ステップＳ３２４へと移行して処理を終了する。この場合、電子ファイルに対してセキュリティ設定してもよい。アルバム毎にセキュリティ設定される場合（Ｓ３１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、アルバム選択画面（図１１Ｂ）を表示部１６０に表示させ、既存のアルバムの何れか１つの選択、あるいは新規アルバムの作成の選択の何れを選択するかの入力を促す。図１１Ｂの画面において、必要に応じて画面表示をスクロールし、選択したいアルバムをクリックすることにより選択が行われる。新規アルバムを作成しない場合は（Ｓ３１２：ＮＯ）、後述するステップＳ３１７に移行する。新規アルバムを作成する場合（Ｓ３１２：ＹＥＳ）、制御部１３０は、新規作成するアルバムのアルバム名の入力を行う（Ｓ３１３）。
【０１１１】
次に、制御部１３０は、アルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）を行う（Ｓ３１４）。
【０１１２】
アルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）では、制御部１３０は、表示部１６０に選択されたアルバムの公開／非公開の設定をするセキュリティ選択画面（図１１Ｄ）を表示して、利用者によるセキュリティ設定の選択を受け付ける（Ｓ４１０）。図１１Ｄの画面では、非公開、公開、限定公開の各設定についてチェックボックスを設けた画面が表示される。何れか１つのチェックボックスを選択することにより設定が行われる。ここで、公開とは、全てのユーザに対して公開する一般公開のセキュリティ設定である。限定公開とは、登録された特定のユーザに対して公開するセキュリティ設定である。
【０１１３】
アルバムを公開しない場合は（Ｓ４１１：ＮＯ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）において非公開のチェックボックスを選択し、アルバムのセキュリティ設定を非公開とする（Ｓ４１５）。アルバムを公開する場合は（Ｓ４１１：ＹＥＳ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）において、公開もしくは限定公開の何れかのチェックボックスを選択する（Ｓ４１２）。限定公開でなく公開を選択する場合（Ｓ４１２：ＮＯ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）の公開のチェックボックスを選択し、アルバムのセキュリティ設定を一般公開とする（Ｓ４１４）。限定公開する場合（Ｓ４１２：ＹＥＳ）、セキュリティ選択画面（図１１Ｄ）の限定公開のチェックボックスを選択する。これにより、制御部１３０は、表示部１６０に電話帳に登録済みのユーザ一覧を表示してユーザ選択画面（図１１Ｅ）を表示する。利用者は、図１１Ｅの画面において、必要に応じて画面表示をスクロールし、選択したいユーザをクリックすることにより選択し、アルバムの内容を限定公開する対象の設定を行う（Ｓ４１３）。
【０１１４】
ステップＳ４１３、ステップＳ４１４、またはステップＳ４１５の処理を行った後、制御部１３０は、制御部１３０は、利用者により設定された、アルバムのセキュリティ設定情報をＲＡＭに記憶し（Ｓ４１６）、処理を終了する（Ｓ４１７）。
【０１１５】
新規に作成するアルバム名の入力（Ｓ３１３）、およびアルバムのセキュリティ設定が終了すると（Ｓ３１４）、制御部１３０は、中間装置２００に対して、アルバムの新規作成要求を送信する（Ｓ３１５）（シーケンス図（図３）のＵ１１１）。次に、アルバム新規作成が完了したことを通知する完了通知をサービス提供装置３００から受信したか否かを判断する（Ｓ３１６）。サービス提供装置３００からアルバム新規作成の完了通知を受信していない場合（Ｓ３１６：ＮＯ）、制御部１３０は、完了通知を受信するまで待機する。サービス提供装置３００からアルバム新規作成の完了通知を受信した場合（Ｓ３１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、中継装置２００に対してアルバム一覧の取得要求を送信し（Ｓ３１７）、アルバム一覧をサービス提供装置３００から受信したか否かを判断する（Ｓ３１８）。サービス提供装置３００からアルバム一覧を受信していない場合（Ｓ３１８：ＮＯ）、制御部１３０は、アルバム一覧の通知を受信するまで待機する。サービス提供装置３００からアルバム一覧を受信した場合（Ｓ３１８：ＹＥＳ）、制御部１３０は、アルバム選択画面（図１１Ｂ）を表示部１６０に表示させ、利用者によるアルバムの選択を受け付ける（Ｓ３１９）。
【０１１６】
アルバム選択画面（図１１Ｂ）からアルバムを選択すると、制御部１３０は、選択されたアルバムのセキュリティ変更選択画面（図１１Ｃ）を表示部１６０に表示する。利用者は、選択されたアルバムのセキュリティを変更するか否かを判断する（Ｓ３２０）。図１１Ｃの画面において、「変更する」、「変更しない」の何れかを選択する。アルバムのセキュリティを変更しない場合は（Ｓ３２０：ＮＯ）、ステップＳ３２４に移行してセキュリティ設定処理を終了する。アルバムのセキュリティを変更する場合（Ｓ３２０：ＹＥＳ）、制御部１３０は、前述したアルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）を行う（Ｓ３２１）。
【０１１７】
アルバムセキュリティ設定のサブルーチン処理（図７）により変更されたセキュリティ設定は、制御部１３０により、アルバムセキュリティ変更要求により中継装置２００に送信される（Ｓ３２２）（シーケンス図（図３）のＵ１１１）。アルバムのセキュリティ変更の完了通知をサービス提供装置３００から受信したか否かを判断し（Ｓ３２３）、完了通知を受信していない場合（Ｓ３２３：ＮＯ）、制御部１３０は、完了通知を受信するまで待機する。
【０１１８】
完了通知を受信した場合（Ｓ３２３：ＹＥＳ）、制御部１３０は、セキュリティ設定処理を終了する（Ｓ３２４）。
【０１１９】
次に、図８を参照してアップロード処理についての詳細を説明する。アップロード処理を開始すると、制御部１３０は、スキャン／メディア選択画面を表示部１６０に表示させ、利用者に電子ファイルをアップロードさせる方法を選択させる（Ｓ５１０）。スキャン／メディア選択画面には、アップロードさせる方法の選択項目として「スキャン」と、「メディア」との項目が表示される。「スキャン」は、スキャナ部１８０により紙に印刷された画像を読み取らせ、その画像の電子ファイルをサービスにアップロードさせる項目である。一方、「メディア」は、メモリカード１５１に予め記憶されている電子ファイルの中から所望の電子ファイルを選択し、選択した電子ファイルをサービスにアップロードさせる項目である。
【０１２０】
利用者に「スキャン」が選択された場合（Ｓ５１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、表示部１６０に読取設定の入力画面を表示して、利用者による読取設定の入力を受け付ける（Ｓ５１２）。読取設定とは、紙に印刷された画像をカラーで読み取るか、モノクロで読み取るかの設定、読み取る際にどのような解像度で読み取るか等の各種の設定である。
【０１２１】
利用者が、スキャナ部１８０に所定の画像が記録された用紙をセットして、操作部１９０の読取開始のボタンを押下すると、制御部１３０は、スキャナ部１８０に用紙に記録された画像を読み取らせ、読み取った画像データから電子ファイルを作成する（Ｓ５１３）（シーケンス図（図３）のＵ３１０）。尚、この際、スキャナ部１８０は、ステップＳ５１２での設定に応じた読取を行う。
【０１２２】
一方、利用者に「メディア」が選択された場合（Ｓ５１１：ＮＯ）、制御部１３０は、メモリカード１５１に記憶されている電子ファイルの中から所望の電子ファイルを選択させるファイル選択画面を表示し、利用者による電子ファイルの選択を受け付ける（Ｓ５１４）。
【０１２３】
ステップＳ５１３、又は、ステップＳ５１４の後、制御部１３０は、中継装置２００にアップロード先ＵＲＬ取得要求を送信する（Ｓ５１５）（シーケンス図（図３）のＵ３１１）。アップロード先ＵＲＬ取得要求にはサービス特定情報と、利用者特定情報と、図６のステップＳ３１９において利用者に選択されたアルバムの情報とが含まれる。サービス特定情報は、ステップＳ３１０でＲＡＭに記憶されたサービス特定情報が用いられる。記憶部１４０には、多機能装置１００の利用者を特定するための利用者特定情報が予め記憶されているものとする。アップロード先ＵＲＬ取得要求の利用者特定情報には、この記憶部１４０に記憶されている利用者特定情報が用いられる。尚、複数の利用者が一つの多機能装置１００を共有して利用している場合は、利用者に「アップロード」のメニュー項目が選択されたあと、周知の方法で利用者のログイン処理を行い、現在操作している利用者の利用者特定情報を特定するようにすれば良い。アップロード先ＵＲＬ取得要求によって、アップロードされるファイルはステップＳ３１９において選択されたアルバムに関連付けられる。
【０１２４】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を送信後、制御部１３０は、ステップＳ５１５においてアップロード先ＵＲＬ取得要求を送信した中継装置２００から、アップロードメッセージのテンプレート、及びアップロード先ＵＲＬを受信したか否かを判断する（Ｓ５１６）。
【０１２５】
テンプレート、及び、アップロード先ＵＲＬを中継装置２００から受信していない場合は（Ｓ５１６：ＮＯ）、制御部１３０は、それらの情報を受信するまで待機する。
【０１２６】
テンプレート、及び、アップロード先ＵＲＬを中継装置２００から受信した場合は（Ｓ５１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、受信したテンプレートと、受信したアップロード先ＵＲＬと、ステップＳ５１３により作成した電子ファイルまたはステップＳ５１４により選択された電子ファイルと、に基づいてアップロードメッセージを作成する（Ｓ５１７）。アップロードメッセージの作成は、シーケンス図（図３）のＵ３１６の説明のとおりである。
【０１２７】
アップロードメッセージを作成後、制御部１３０は、利用者により選択されたサービスのサービス提供装置３００に対して、アップロードメッセージを送信する（Ｓ５１８）（シーケンス図（図３）のＵ３１７）。
【０１２８】
次に、アップロード結果を示すレスポンス・メッセージを、サービス提供装置３００から受信したか否かを判断する（Ｓ５１９）。
【０１２９】
サービス提供装置３００からアップロード結果を受信していない場合（Ｓ５１９：ＮＯ）、制御部１３０は、アップロード結果を受信するまで待機する。
【０１３０】
サービス提供装置３００からアップロード結果を受信した場合（Ｓ５１９：ＹＥＳ）、制御部１３０は、中継装置２００に対して解読要求を送信する（Ｓ５２０）。解読要求には、サービス提供装置３００から受信したレスポンス・メッセージが含まれている。更に、解読要求には、利用者により選択されたサービスを特定するためのサービス特定情報も含まれている。
【０１３１】
次に、制御部１３０は、中継装置２００から解読結果を受信したか否かを判断する（Ｓ５２１）。中継装置２００から解読結果を受信していない場合（Ｓ５２１：ＮＯ）、制御部１３０は、解読結果を受信するまで待機する。
【０１３２】
中継装置２００から解読結果を受信した場合（Ｓ５２１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、受信した解読結果を確認する（Ｓ５２２）。そして、解読結果が、正常終了でなかった場合（Ｓ５２３：ＮＯ）、制御部１３０は、解読結果が継続可能なエラーか継続不可能なエラーかを判断する（Ｓ５２４）。ここで、継続不可能なエラーとは、例えば、サービス提供装置３００やネットワーク６００に異常が発生しており、サービス提供装置３００との通信が正常に行えない場合などを言う。また、継続可能なエラーとは、例えば、サービス提供装置３００との通信は正常に行えているが、アップロードされた電子ファイルが何らかの原因で正常に送信できなかった場合などを言う。
【０１３３】
中継装置２００から送信された解読結果が、継続不可能なエラーであった場合（Ｓ５２４：ＮＯ）、制御部１３０は、解読結果に基づいて表示部１６０を制御し、継続不可能なエラーが発生した事を表示する（Ｓ５２６）。そして、エラーフラグをセットし（Ｓ５２７）、処理を終了する（Ｓ５２９）。ステップＳ５２４において、解読結果が、継続可能なエラーであった場合（Ｓ５２４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、継続可能なエラーが発生した事を、記憶部１４０に記憶する（Ｓ５２５）。そして、ステップＳ５２８へと移行する。
【０１３４】
ステップＳ５２３で、解読結果が正常終了と判断された場合（Ｓ５２３：ＹＥＳ）、または継続可能なエラーが発生した事を記憶部１４０に記憶した場合（Ｓ５２５）、スキャナ部１８０で読み取る画像が他に存在しないか、又、メモリカード１５１中にアップロード対象となる電子ファイルが他に存在しないか否かを判断する（Ｓ５２８）。ここで、スキャナ部１８０で読み取られた画像に係る電子ファイルが存在する場合や、メモリカード１５１中にアップロード対象となる電子ファイルが存在する場合（Ｓ５２８：ＹＥＳ）、ステップＳ５１５へと移行する。スキャナ部１８０で読み取る画像が存在せず、メモリカード１５１中にもアップロード対象となる電子ファイルが存在しない場合（Ｓ５２８：ＮＯ）、処理を終了する（Ｓ５２９）。
【０１３５】
次に、図９を参照して、通知処理（Ｓ１１５）についての詳細な説明をする。通知処理（Ｓ１１５）を開始すると、制御部１３０は、中継装置２００に対してアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ設定情報の取得要求を送信する（Ｓ６１０）（シーケンス図（図３）のＵ４１１）。
【０１３６】
次に、制御部１３０は、中継装置２００から要求結果を受信したか否かを判断する（Ｓ６１１）。中継装置２００から要求結果を受信していない場合（Ｓ６１１：ＮＯ）、制御部１３０は、要求結果を受信するまで待機する。中継装置２００から要求結果を受信した場合（Ｓ６１１：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭにアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ設定情報を記憶する（Ｓ６１２）。
【０１３７】
次に、制御部１３０は、中継装置２００に対してアップロード処理（Ｓ１１３）においてアップロードした先のアルバムにある電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を送信する（Ｓ６１３）（シーケンス図（図３）のＵ４１５）。次に、制御部１３０は、中継装置２００から要求結果を受信したか否かを判断する（Ｓ６１４）。中継装置２００から要求結果を受信していない場合（Ｓ６１４：ＮＯ）、制御部１３０は、要求結果を受信するまで待機する。中継装置２００から要求結果を受信した場合（Ｓ６１４：ＹＥＳ）、制御部１３０は、ＲＡＭにアップロードした先のアルバムにある電子ファイルＵＲＬ一覧を記憶する（Ｓ６１５）。
【０１３８】
次に、制御部１３０は、電子ファイルをアップロードした先のアルバムのセキュリティ設定が、限定公開であるか否かを判断する（Ｓ６１６）。限定公開でない場合（Ｓ６１６：ＮＯ）、ステップＳ６２３に移行して処理を終了する。限定公開の場合（Ｓ６１６：ＹＥＳ）、制御部１３０は、限定公開対象のユーザに対して通知が必要か否かを判断する（Ｓ６１７）。通知が必要でない場合（Ｓ６１７：ＮＯ）、ステップＳ６２３に移行して処理を終了する。
【０１３９】
通知が必要な場合（Ｓ６１７：ＹＥＳ）、制御部１３０は、限定公開対象のユーザに対してＥメールでの通知が選択されるか否かを判断する（Ｓ６１８）。Ｅメールでの通知が選択される場合（Ｓ６１８：ＹＥＳ）、制御部１３０は、アルバムＵＲＬ、及び電子ファイルＵＲＬを付したＥメールを作成し（Ｓ６１９）、限定公開対象のユーザに対して送信する（Ｓ６２０）。Ｅメールでの通知が選択されない場合（Ｓ６１８：ＮＯ）、制御部１３０は、アルバムＵＲＬ、及び電子ファイルＵＲＬを付したＦＡＸ送付用の文章を作成し（Ｓ６２１）、限定公開対象のユーザに対してＦＡＸ送信する（Ｓ６２２）。
【０１４０】
ステップＳ６２０、またはステップＳ６２２の処理を行った後、処理を終了する（Ｓ６２３）。
【０１４１】
＜中継装置２００の動作＞
次に、図１０を参照し、中継装置２００の詳細な動作について説明する。記憶部２３０に記憶されている中継プログラムが起動されると、中継装置２００の制御部２２０は、記憶部２３０に記憶されている各種のプログラムにしたがって、図１０に示す中継装置２００での処理を開始する。
【０１４２】
処理を開始すると、先ず、制御部２２０は、アップロード先ＵＲＬ取得要求を多機能装置１００から受信したか否かを判断する（Ｓ７１０）。
【０１４３】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１０：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００からアップロード先ＵＲＬの取得する（Ｓ７１１）（シーケンス図（図３）のＵ３１２、Ｕ３１３）。具体的は、受信したアップロード先ＵＲＬ取得要求に含まれるサービス特定情報に対応するプログラムを実行することにより、サービス提供装置３００にアップロード先ＵＲＬ要求を送信することで（シーケンス図（図３）のＵ３１２）、アップロード先ＵＲＬを取得する（シーケンス図（図３）のＵ３１３）。次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信したアップロード先ＵＲＬ及び作成したテンプレートを、多機能装置１００へ送信する（Ｓ７１２）ステップＳ７１０に戻る。
【０１４４】
アップロード先ＵＲＬ取得要求を受信していない場合（Ｓ７１０：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００から解読要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７１３）。
【０１４５】
多機能装置１００から解読要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１３：ＹＥＳ）（シーケンス図（図３）のＵ３１９）、制御部２２０は、解読要求に含まれるレスポンス・メッセージに基づいて解読結果を作成する（Ｓ７１４）。この際、制御部２２０は、利用者に選択されたサービスに対応するプログラムにしたがって解読要求を作成する。制御部２２０は、解読要求に含まれるサービス特定情報によって利用者によって選択されたサービスを特定することが出来る。
【０１４６】
解読結果を作成した後、制御部２２０は、作成した解読結果を多機能装置１００に送信して（Ｓ７１５）、ステップＳ７１０へ戻る。
【０１４７】
解読要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７１３：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００からアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７１６）。
【０１４８】
アルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１６：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００からアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得する（Ｓ７１７）（シーケンス図（図３）のＵ４１２、Ｕ４１３）。
【０１４９】
次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信したアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報を取得する（Ｓ７１７）。次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信したアルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７１８）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５０】
アルバムＵＲＬ一覧及びセキュリティ情報の取得要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７１６：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００から電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７１９）。
【０１５１】
電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を受信したと判断した場合（Ｓ７１９：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００から電子ファイルＵＲＬ一覧の情報の取得する（Ｓ７２０）。次に、制御部２２０は、サービス提供装置３００から受信した電子ファイルＵＲＬ一覧情報を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７２１）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５２】
電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７１９：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００からアルバム作成要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７２２）。
【０１５３】
アルバム作成要求を受信したと判断した場合（Ｓ７２２：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００にあるサービスにおいて新規にアルバムを作成する要求を送信し（Ｓ７２３）アルバム作成の完了通知を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７２４）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５４】
アルバム作成要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７２２：ＮＯ）、制御部２２０は、多機能装置１００からアルバムのセキュリティ変更要求を受信したか否かを判断する（Ｓ７２５）。
【０１５５】
アルバムのセキュリティ変更要求を受信したと判断した場合（Ｓ７２５：ＹＥＳ）、制御部２２０は、サービス提供装置３００にあるサービスにおいて既存のアルバムのセキュリティ設定の変更要求を送信し（Ｓ７２６）変更が完了した通知を多機能装置１００へ送信し（Ｓ７２７）、ステップＳ７１０に戻る。
【０１５６】
アルバムのセキュリティ変更要求を受信していないと判断した場合（Ｓ７２５：ＮＯ）、制御部２２０は、その他の処理を行い（Ｓ７２８）、ステップＳ７１０へ戻る。その他の処理の具体例としては、多機能装置１００がサービスから所望の電子ファイルをダウンロードする際に、多機能装置１００とサービス提供装置３００との通信の中継を行う処理等を行う。
【０１５７】
以上、説明したように、多機能装置１００によれば、電話帳登録処理を行うことにより（Ｓ１１８）、サービスのアカウント情報とユーザのＥメールアドレス、ＦＡＸ番号等とを電話帳情報の格納される記憶部１４０に登録できる。セキュリティ設定処理を行うことにより（Ｓ１１２）、中継装置２００に対して、新規ファイルの作成、または既存ファイルの公開条件の変更を要求できる（Ｓ３１５、Ｓ３２２）。アップロード処理を行うことにより（Ｓ１１３）、サービス提供装置３００に対して、電子ファイルをアップロードできる（Ｓ５１８）。電子ファイルのアップロード先のアルバムが、特定のユーザに対してのみ公開される、いわゆる限定公開の条件で設定されている場合（Ｓ４１２：ＹＥＳ）、通知処理を行うことにより（Ｓ１１５）、電子ファイルがアップロードされた際、限定公開されている公開対象のユーザに対して通知先情報に基づき通知できる。また、アルバムＵＲＬ、および電子ファイルＵＲＬを、記憶部１４０に登録されているユーザのうち、アップロードされたアルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して通知できる（Ｓ６２０、Ｓ６２２）。よって、ウェブブラウザー機能の充実したパソコン等の端末装置を介在することなく、電子ファイル格納サービスに対して、電子ファイルを格納するアルバムの新規作成、および公開条件の設定、並びに既存のアルバムの公開条件の変更ができる。
【０１５８】
セキュリティ設定処理を行うことにより、公開条件の変更を要求する対象が新規なアルバムである場合、対象アルバムのアルバム名を入力する新規アルバム名入力を行える（Ｓ３１３）。公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、中継装置２００に対してアルバム一覧を要求し（Ｓ３１７）、取得されたアルバムから対象アルバムを選択するアルバム選択を行える（Ｓ３１９）。アルバムセキュリティ選択で一部のユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると（Ｓ４１２：ＹＥＳ）、アルバムセキュリティ選択のサブルーチン処理の実行により（Ｓ３１４、Ｓ３２１）、アルバムの公開条件を選択ができる。また、ユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると、記憶部１４０に登録されている対象サービスにアカウントを有するユーザのうち公開の対象とする対象ユーザを選択する閲覧許可ユーザ選択ができる（Ｓ４１３）。ステップＳ３１３により入力された対象アルバムのアルバム名あるいはステップＳ３１９により選択された対象アルバム、ステップＳ４１１、Ｓ４１２により選択された対象アルバムの公開条件、および閲覧許可ユーザ選択部により選択された公開対象の対象ユーザの設定をサービスに対して要求ができる（Ｓ３２３）。また、電話帳登録処理により（Ｓ１１８）、電子ファイルがアップロードされた際、当該アルバムのセキュリティ設定で限定公開されている場合に、限定公開されているユーザに対して通知するか否かを選択ができる（Ｓ２２４）。
【０１５９】
尚、上述の実施形態におけるサービス提供装置３００が、特許請求の範囲に記載のサービス提供装置の一例である。上述の実施形態における多機能装置１００が、特許請求の範囲に記載の通信装置の一例である。上述の実施形態におけるサービス連携システム１０が、特許請求の範囲に記載の通信装置システムの一例である。上述の実施形態における記憶部１４０が、特許請求の範囲に記載の記憶部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ１１２を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のセキュリティ設定部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ１１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアップロード処理部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ１１５を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の通知処理部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の新規アルバム名入力部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１９を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム選択部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ４１０、Ｓ４１１、およびＳ４１２を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバムセキュリティ選択部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ４１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の閲覧許可ユーザ選択部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１５およびＳ３２２を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム作成変更要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ３１７を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム一覧取得要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１０を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載のアルバム情報取得要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１３を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の電子ファイルＵＲＬ一覧取得要求部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１７を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の通知判断部の一例である。上述の実施形態におけるステップＳ６１８、Ｓ６１９、およびＳ６２０を行う制御部１３０が、特許請求の範囲に記載の通知部の一例である。上述の実施形態におけるサービスＡ用およびサービスＢ用ＵＲＬ取得プログラムが、アップロード先プログラムの一例である。上述の実施形態における記憶部２３０が、アップロード先プログラム記憶部の一例である。上述の実施形態におけるＵ１１２が、セキュリティ設定要求部の一例である。
【０１６０】
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
【０１６１】
上述の実施形態においては、アップロード先のアドレスとしてＵＲＬを用いて説明したが本発明はこれに限るものではない。
【０１６２】
また、上述の実施形態においては、アップロード処理のステップＳ５２０において、多機能装置１００が中継装置２２１へ解読要求を送信するものとして説明したが、本発明はこれに限るものではない。たとえば、ステップＳ５２０からＳ５２２の処理を省略しても良い。
【０１６３】
また、上述の実施形態においては、通知処理のステップＳ６１６の処理を省略し、ステップＳ６１５の次をステップＳ６１７にしてもよい。この場合、電子ファイルがアップロードされたアルバムの公開対象は、アルバムのセキュリティ設定が限定公開だけでなく一般公開も含む。従って、ステップＳ６１７では、限定公開対象のユーザ、または記憶部１４０の電話帳に記憶されている全ての登録者に対して通知が必要か否かを判断するように設定してもよい。
【０１６４】
また、上述の実施形態では、サービス連携システム１０は、多機能装置１００と中継装置２００とを備える場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。サービス連携システム１０から中継装置２００を除くことが出来る。このとき、多機能装置１００に備える制御部１３０のＲＯＭ１２５には、中継装置２００の備える記憶部２３０が記憶していた、サービスＡ用ＵＲＬ取得プログラム、サービスＡ用テンプレート作成プログラム、サービスＡ用解読プログラム、サービスＢ用ＵＲＬ取得プログラム、サービスＢ用テンプレート作成プログラム、およびサービスＢ用解読プログラムの複数のソフトウェアのモジュールを記憶しておく。このとき、中継装置２００に対して行われていた、アルバム新規作成要求（Ｓ３１５）、アルバム一覧取得要求（Ｓ３１７）、アルバムのセキュリティ設定変更要求（Ｓ３２２）、アップロード先ＵＲＬ取得要求（Ｓ５１５）、アルバムＵＲＬ及びセキュリティ情報取得要求（Ｓ６１０）、および電子ファイルＵＲＬ一覧の取得要求（Ｓ６１３）は、多機能装置１００から直接対象サービス提供装置３００に送信される。このとき、多機能装置１００は、利用者により指定されたサービスに対応するプログラムにしたがって各種要求を作成する。
【０１６５】
また、中継装置２００によって行われていた、アップロードメッセージのテンプレート作成（シーケンス図（図３）のＵ３１４）、および解読結果作成（シーケンス図（図３）のＵ３２０）は、多機能装置１００により各サービスに対応するプログラムにしたがって作成される。また、サービス提供装置３００に出力されるレスポンス・メッセージは、多機能装置１００に記憶される各種サービス用の解読プログラムで解読されるため、解読要求の送信（Ｓ５２０）、解読結果の受信（Ｓ５２１）は行われない。また、アルバム新規作成の通知（Ｓ３１６）、アルバム一覧の受信（Ｓ３１８）、アルバムのセキュリティ設定変更の完了通知（Ｓ３２３）、アップロードメッセージのテンプレート及びアップロード先ＵＲＬの受信（Ｓ５１６）、アルバム一覧及びセキュリティ情報の受信（Ｓ６１１）、および電子ファイルＵＲＬ一覧の受信（Ｓ６１４）は、サービス提供装置３００から直接に多機能装置１００に送信される。
【符号の説明】
【０１６６】
１００ 多機能装置
１１０ 通信部
１３０ 制御部
１４０ 記憶部
１５０ メモリカードコントローラ
１５１ メモリカード
１６０ 表示部
１７０ 印刷部
１８０ スキャナ部
１９０ 操作部
２００ 中継装置
２１０ 通信部
２２０ 制御部
２３０ 記憶部
３００ サービス提供装置
４００ メールサーバ
５００ ＦＡＸ交換機
６００ ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項１】
電子ファイルを格納する電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、該ネットワークと接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける通信装置であって、
前記電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報と前記ユーザの通知先情報とを登録する記憶部と、
前記電子ファイル格納サービスに対して、前記電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定部と、
前記電子ファイル格納サービスが管理するアルバムに対して、前記電子ファイルをアップロードするアップロード処理部と、
前記電子ファイルがアップロードされた際、前記電子ファイルのアップロード先であるアルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、前記記憶部に登録されている前記ユーザのうち、前記電子ファイルの前記アップロード先であるアルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して前記記憶部に登録されている前記通知先情報に基づき通知する通知処理部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項２】
前記セキュリティ設定部は、
前記公開条件の変更を要求する対象が新規なアルバムである場合、対象アルバムのアルバム名を入力する新規アルバム名入力部と、
前記公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、対象アルバムを選択するアルバム選択部と、
前記対象アルバムの公開条件を選択するアルバムセキュリティ選択部と、
前記アルバムセキュリティ選択部で一部のユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると、前記記憶部にアカウント情報が設定されているユーザのうち公開の対象とする対象ユーザを選択する閲覧許可ユーザ選択部と、
前記新規アルバム名入力部により入力された前記対象アルバムのアルバム名あるいは前記アルバム選択部により選択された前記対象アルバム、前記アルバムセキュリティ選択部により選択された前記対象アルバムの公開条件、および前記閲覧許可ユーザ選択部により選択された公開対象の対象ユーザの設定を、前記電子ファイル格納サービスに対して要求するアルバム作成変更要求部と、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の通信装置。
【請求項３】
前記セキュリティ設定部は、
前記公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、前記電子ファイル格納サービスに対して、アルバム一覧の取得を要求するアルバム一覧取得要求部を備え、
前記アルバム選択部は、前記アルバム一覧取得要求部により取得されたアルバム一覧から前記対象アルバムを選択する
ことを特徴とする請求項２に記載の通信装置。
【請求項４】
前記通知処理部は、
前記サービス提供装置からアルバムのダウンロードＵＲＬ一覧及び前記アルバムごとの公開条件を取得する要求を送信するアルバム情報取得要求部と、
前記電子ファイルのアップロード先である前記アルバムに格納されている前記電子ファイルのダウンロードＵＲＬ一覧を取得する要求を送信する電子ファイルＵＲＬ一覧取得要求部と、
前記電子ファイルのアップロード先である前記アルバムが、一部のユーザに限定して公開する限定公開に設定されている場合、前記電子ファイルのアップロードに応じて前記ダウンロードＵＲＬを通知するか否かの判断を行う通知判断部と、
前記通知判断部により通知すると判断された場合、あらかじめ定められた通知方法により通知する通知部と、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の通信装置。
【請求項５】
前記通知判断部における通知をするか否かの判断は、前記記憶部に予め記憶されている
ことを特徴とする請求項４に記載の通信装置。
【請求項６】
電子ファイルを格納する電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、該ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムであって、
前記通信装置は、
前記電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報と前記ユーザの通知先情報とを登録する記憶部と、
前記電子ファイル格納サービスに対して、前記電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を要求するするセキュリティ設定部と、
前記電子ファイル格納サービスが管理するアルバムに対して、前記電子ファイルをアップロードするアップロード処理部と、
前記電子ファイルがアップロードされた際、前記電子ファイルのアップロードされたアップロード先アルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、前記記憶部に登録されている前記ユーザのうち、前記アップロード先アルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して前記記憶部に登録されている前記通知先情報に基づき通知する通知処理部と、
を備えることを特徴とする通信装置システム。
【請求項７】
電子ファイルを格納する電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、前記ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムであって、
前記通信装置は、
前記電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報と前記ユーザの通知先情報とを登録する記憶部と、
前記電子ファイル格納サービスに対して、前記電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更の要求を前記中継装置に送信するセキュリティ設定部と、
前記電子ファイル格納サービスが管理するアルバムに対して、前記電子ファイルをアップロードするアップロード処理部と、
前記電子ファイルがアップロードされた際、前記電子ファイルのアップロード先のアルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、前記記憶部に登録されている前記ユーザのうち、前記電子ファイルのアップロード先の前記アルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して前記記憶部に登録されている前記通知先情報に基づき通知する通知処理部と、
前記中継装置は、
前記電子格納ファイルサービスの有する公開ＡＰＩを利用して、前記サービス提供装置に対して前記アルバムの公開条件の変更要求をするためのアップロード先プログラムを記憶したアップロード先プログラム記憶部と、
前記通信装置から前記アルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、前記アップロード先プログラムを実行して、前記電子ファイル格納サービスに対して前記アルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定要求部と、
を備えることを特徴とする通信装置システム。
【請求項８】
電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、前記ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける前記中継装置の制御プログラムであって、
前記中継装置を
前記電子格納ファイルサービスの有する公開ＡＰＩを利用して、前記サービス提供装置に対して前記アルバムの公開条件の変更要求するためのアップロード先プログラムを記憶するアップロード先プログラム記憶手段と、
前記通信装置から前記アルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、前記アップロード先プログラムを実行して、前記電子ファイル格納サービスに対して前記アルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定要求手段と、
して機能させるための中継装置の制御プログラム。
【請求項９】
電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、前記ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける前記中継装置の制御方法であって、
前記電子格納ファイルサービスの有する公開ＡＰＩを利用して、前記サービス提供装置に対して前記アルバムの公開条件の変更要求するためのアップロード先プログラムを記憶するアップロード先プログラム記憶手段と、
前記通信装置から前記アルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、前記アップロード先プログラムを実行して、前記電子ファイル格納サービスに対して前記アルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定要求手段と、
を備えることを特徴とする中継装置の制御方法。
【請求項１】
電子ファイルを格納する電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、該ネットワークと接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける通信装置であって、
前記電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報と前記ユーザの通知先情報とを登録する記憶部と、
前記電子ファイル格納サービスに対して、前記電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定部と、
前記電子ファイル格納サービスが管理するアルバムに対して、前記電子ファイルをアップロードするアップロード処理部と、
前記電子ファイルがアップロードされた際、前記電子ファイルのアップロード先であるアルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、前記記憶部に登録されている前記ユーザのうち、前記電子ファイルの前記アップロード先であるアルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して前記記憶部に登録されている前記通知先情報に基づき通知する通知処理部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項２】
前記セキュリティ設定部は、
前記公開条件の変更を要求する対象が新規なアルバムである場合、対象アルバムのアルバム名を入力する新規アルバム名入力部と、
前記公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、対象アルバムを選択するアルバム選択部と、
前記対象アルバムの公開条件を選択するアルバムセキュリティ選択部と、
前記アルバムセキュリティ選択部で一部のユーザに限定して公開する限定公開とする選択がされると、前記記憶部にアカウント情報が設定されているユーザのうち公開の対象とする対象ユーザを選択する閲覧許可ユーザ選択部と、
前記新規アルバム名入力部により入力された前記対象アルバムのアルバム名あるいは前記アルバム選択部により選択された前記対象アルバム、前記アルバムセキュリティ選択部により選択された前記対象アルバムの公開条件、および前記閲覧許可ユーザ選択部により選択された公開対象の対象ユーザの設定を、前記電子ファイル格納サービスに対して要求するアルバム作成変更要求部と、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の通信装置。
【請求項３】
前記セキュリティ設定部は、
前記公開条件の変更を要求する対象が既存のアルバムである場合、前記電子ファイル格納サービスに対して、アルバム一覧の取得を要求するアルバム一覧取得要求部を備え、
前記アルバム選択部は、前記アルバム一覧取得要求部により取得されたアルバム一覧から前記対象アルバムを選択する
ことを特徴とする請求項２に記載の通信装置。
【請求項４】
前記通知処理部は、
前記サービス提供装置からアルバムのダウンロードＵＲＬ一覧及び前記アルバムごとの公開条件を取得する要求を送信するアルバム情報取得要求部と、
前記電子ファイルのアップロード先である前記アルバムに格納されている前記電子ファイルのダウンロードＵＲＬ一覧を取得する要求を送信する電子ファイルＵＲＬ一覧取得要求部と、
前記電子ファイルのアップロード先である前記アルバムが、一部のユーザに限定して公開する限定公開に設定されている場合、前記電子ファイルのアップロードに応じて前記ダウンロードＵＲＬを通知するか否かの判断を行う通知判断部と、
前記通知判断部により通知すると判断された場合、あらかじめ定められた通知方法により通知する通知部と、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の通信装置。
【請求項５】
前記通知判断部における通知をするか否かの判断は、前記記憶部に予め記憶されている
ことを特徴とする請求項４に記載の通信装置。
【請求項６】
電子ファイルを格納する電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと、該ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムであって、
前記通信装置は、
前記電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報と前記ユーザの通知先情報とを登録する記憶部と、
前記電子ファイル格納サービスに対して、前記電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更を要求するするセキュリティ設定部と、
前記電子ファイル格納サービスが管理するアルバムに対して、前記電子ファイルをアップロードするアップロード処理部と、
前記電子ファイルがアップロードされた際、前記電子ファイルのアップロードされたアップロード先アルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、前記記憶部に登録されている前記ユーザのうち、前記アップロード先アルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して前記記憶部に登録されている前記通知先情報に基づき通知する通知処理部と、
を備えることを特徴とする通信装置システム。
【請求項７】
電子ファイルを格納する電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、前記ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムであって、
前記通信装置は、
前記電子ファイル格納サービスを利用するユーザのアカウント情報と前記ユーザの通知先情報とを登録する記憶部と、
前記電子ファイル格納サービスに対して、前記電子ファイルを類別して格納するアルバムの公開条件の変更の要求を前記中継装置に送信するセキュリティ設定部と、
前記電子ファイル格納サービスが管理するアルバムに対して、前記電子ファイルをアップロードするアップロード処理部と、
前記電子ファイルがアップロードされた際、前記電子ファイルのアップロード先のアルバムのダウンロードＵＲＬとアップロードされた電子ファイルのダウンロードＵＲＬとを、前記記憶部に登録されている前記ユーザのうち、前記電子ファイルのアップロード先の前記アルバムの公開条件により公開の設定がされているユーザに対して前記記憶部に登録されている前記通知先情報に基づき通知する通知処理部と、
前記中継装置は、
前記電子格納ファイルサービスの有する公開ＡＰＩを利用して、前記サービス提供装置に対して前記アルバムの公開条件の変更要求をするためのアップロード先プログラムを記憶したアップロード先プログラム記憶部と、
前記通信装置から前記アルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、前記アップロード先プログラムを実行して、前記電子ファイル格納サービスに対して前記アルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定要求部と、
を備えることを特徴とする通信装置システム。
【請求項８】
電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、前記ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける前記中継装置の制御プログラムであって、
前記中継装置を
前記電子格納ファイルサービスの有する公開ＡＰＩを利用して、前記サービス提供装置に対して前記アルバムの公開条件の変更要求するためのアップロード先プログラムを記憶するアップロード先プログラム記憶手段と、
前記通信装置から前記アルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、前記アップロード先プログラムを実行して、前記電子ファイル格納サービスに対して前記アルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定要求手段と、
して機能させるための中継装置の制御プログラム。
【請求項９】
電子ファイル格納サービスのサービス提供装置が存在するネットワークと接続された中継装置と、前記ネットワークに接続された通信装置と、を備える通信装置システムにおける前記中継装置の制御方法であって、
前記電子格納ファイルサービスの有する公開ＡＰＩを利用して、前記サービス提供装置に対して前記アルバムの公開条件の変更要求するためのアップロード先プログラムを記憶するアップロード先プログラム記憶手段と、
前記通信装置から前記アルバムの公開条件の変更要求を受信した場合、前記アップロード先プログラムを実行して、前記電子ファイル格納サービスに対して前記アルバムの公開条件の変更を要求するセキュリティ設定要求手段と、
を備えることを特徴とする中継装置の制御方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１Ａ】
【図１１Ｂ】
【図１１Ｃ】
【図１１Ｄ】
【図１１Ｅ】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１Ａ】
【図１１Ｂ】
【図１１Ｃ】
【図１１Ｄ】
【図１１Ｅ】
【公開番号】特開２０１２−１６０８５３（Ｐ２０１２−１６０８５３Ａ）
【公開日】平成２４年８月２３日（２０１２．８．２３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１８３１８（Ｐ２０１１−１８３１８）
【出願日】平成２３年１月３１日（２０１１．１．３１）
【出願人】（０００００５２６７）ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年８月２３日（２０１２．８．２３）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年１月３１日（２０１１．１．３１）
【出願人】（０００００５２６７）ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Ｆターム（参考）】
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