説明

通信装置及び通信システム及び通信方法

【課題】通信装置において、複数の通信装置で自立的に各通信装置の通信量の基準値を変化させることを目的とする。
【解決手段】複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶する記憶手段と、自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する計算手段と、前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新する更新手段と、前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信する送信手段と、前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する受信手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークの通信装置及び通信システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、M2M(Machine−to−Machine)と呼ばれ、ネットワークに繋がれた機械同士又は機械と情報システムが人間を介在せずに相互に情報交換し、自動的に制御を行うシステムが開発されている。M2Mでは、複数の機械にM2M端末としての通信装置を装着して、複数の機械と情報システムの間で情報交換を行う。
【0003】
上記のM2Mシステムでは、ネットワークを使用するために、一定期間における全てのM2M端末の合計通信量に対する上限値が予め定められており、一定期間における全てのM2M端末の合計通信量が上限値を超えた場合、ネットワークの通信利用料が大幅に上昇するような料金体系である場合が多い。
【0004】
したがって、M2Mシステムでは一定期間における全てのM2M端末の合計通信量が極力、上限値を超過しないように、M2M端末同士が互いの通信量を通知し、互いに調整し合う必要がある。
【0005】
ところで、一の端末局において、バッファ部に溜まっているデータの量に基づいて所定の送信情報を作成し、データ及び送信情報を含むパケットを生成して他の端末局へ送信する。この場合、制御局において一の端末局が送信するパケットを受信し、受信したパケットを解析して送信情報を取得し、この送信情報に基づいて現在割り当てている帯域を変更すべきか否かを判断する。変更が必要である場合、新しく割り当てた帯域を通知するパケットを一の端末局及び他の端末局へ送信する。このようにして、複数の通信端末から構成されるネットワークシステムにおいて帯域利用の効率化を実現させたアクセス制御方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2006−526372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術では、各端末局で基準帯域を管理し、送信データ量や基準帯域などの送信情報を相手端末局に送信し、基準以上となったときに制御局が帯域変更を行って、帯域利用の効率化を実現している。
【0008】
しかし、上記方法では、帯域変更の指示を制御局が行っており、端末局数が膨大になった場合には制御局の負荷が増大し端末局数の増加に対応できないという問題があった。また、予め決められた帯域を有効利用するために帯域の割当変更を行っているものの、通信量そのものを低減するものではないので、M2Mシステムのように、一定期間における全てのM2M端末の合計通信量が上限値を超えないようにするシステムには不向きである、また、各通信装置で自立的に通信量の基準値を変化させることができないという問題があった。
【0009】
開示の通信装置は、複数の通信装置で自立的に各通信装置の通信量の基準値を変化させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
開示の一実施形態による通信装置は、複数の通信装置とネットワークを介してセンタ装置との間でデータ送信を行い、前記複数の通信装置の合計の通信量に上限値が設けられた通信システムの通信装置において、
前記複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶する記憶手段と、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する計算手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新する更新手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信する送信手段と、
前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する受信手段と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本実施形態によれば、複数の通信装置で自立的に各通信装置の通信量の基準値を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】M2Mシステムの一実施形態の構成図である。
【図2】通信装置の一実施形態のハードウェア構成図である。
【図3】M2Mシステムにおける処理の流れを説明するための図である。
【図4】送受信履歴記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図5】リミッタ値テーブルの記憶内容の一例を示す図である。
【図6】自ノードの自ノードリミッタ値監視部が実行する処理のフローチャートである。
【図7】他ノードの自ノードリミッタ値監視部が実行する処理のフローチャートである。
【図8】複数の通信装置におけるリミッタ値とデータ送信量の状態変化を説明するための図である。
【図9】複数の通信装置におけるリミッタ値とデータ送信量の状態変化を説明するための図である。
【図10】複数の通信装置におけるリミッタ値とデータ送信量の状態変化を説明するための図である。
【図11】合計のデータ送信量に対するマージン率の変化の一例を示す図である。
【図12】リミッタ値算出部が実行する処理のフローチャートである。
【図13】データ送受信部が実行する送信判断処理のフローチャートである。
【図14】データ送信判断テーブルの登録内容の一例を示す図である。
【図15】現時点のマージン率により送信と判断する識別子を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて実施形態を説明する。
【0014】
<M2Mシステムの構成>
図1はM2Mシステムの一実施形態の構成図を示す。図1において、管理対象機器10A,10Bは、LAN(Local Area Network)ケーブルやシリアル通信線等によってM2M端末としての通信装置20A,20Bに接続されている。なお、通信装置をノードとも呼ぶ。
【0015】
管理対象機器10A,10Bは例えば機械部品を製造する工作機械であり、製造した機械部品の種類と数量などのログ、及び/又は動作状態やアラーム等の情報をパケット化し、上記パケットをセンタ装置40に通知するため通信装置20A,20Bに供給する。
【0016】
通信装置20A,20Bそれぞれは、データ送受信部21と、自ノードリミッタ値監視部22と、リミッタ値算出部23と、他ノードデータ送受信部24と、自ノードリミッタ値更新部25と、送受信履歴記憶部26と、リミッタ値テーブル27と、データ送信判断テーブル28を有している。
【0017】
データ送受信部21は管理対象機器(10A,10B等)と接続され、管理対象機器との間でデータ送受信を行う。また、データ送受信部21はIP(Internet Protocol)ネットワーク30と接続されており、データ送受信部21は管理対象機器から受信したパケット化された送信データの送信可否判断を行い、IPネットワーク30を介してセンタ装置40に送信する。なお、送信データは識別子を含んでおり、データ送受信部21は送信データの識別子から送信可否判断を行う。また、データ送受信部21はセンタ装置40から上記パケット送信に対する応答をする。
【0018】
また、データ送受信部21はデータ送信判断テーブル28から送信と判断する識別子を取得し、管理対象機器から受信した送信データ中に、送信と判断する識別子があれば、当該送信データをセンタ装置40に送信する。
【0019】
自ノードリミッタ値監視部22は送受信履歴記憶部26に記憶されている自ノードのデータ送信量の合計値と、リミッタ値テーブル27に記憶されている自ノードのリミッタ値を常時比較チェックする。ここで、リミッタ値は通信量の基準値である。自ノードリミッタ値監視部22は自ノードのデータ送信量の合計値が自ノードのリミッタ値を超えた場合に、リミッタ値テーブル27上に記憶されている一又は複数の他ノードに対して、リミッタ値とデータ送信量を自ノードに通知するよう要求する。
【0020】
また、自ノードリミッタ値監視部22は一又は複数の他ノードから通知されたリミッタ値とデータ送信量と、自ノードのリミッタ値とデータ送信量(合計値)をリミッタ値算出部23に供給して自ノード及び他ノードのリミッタ値を算出させる。これと共に、自ノードリミッタ値監視部22はリミッタ値算出部23で算出した自ノード及び他ノードのリミッタ値を自ノードリミッタ値更新部25に供給して、自ノードリミッタ値更新部25にリミッタ値テーブル27を更新させる。
【0021】
リミッタ値算出部23は自ノードリミッタ値監視部22から供給される一又は複数の他ノードから受信したリミッタ値とデータ送信量と、自ノードのリミッタ値とデータ送信量(合計値)を基に自ノード及び他ノードのリミッタ値を算出して自ノードリミッタ値監視部22に戻す。
【0022】
他ノードデータ送受信部24は例えばWLAN(Wireless LAN:無線LAN)等により他ノードである通信装置との間でリミッタ値とデータ送信量などのデータ送受信を行う。また、他ノードデータ送受信部24は他ノードから受信した自ノード及び他ノードのリミッタ値を自ノードリミッタ値監視部22に供給する。
【0023】
なお、他ノードデータ送受信部24がデータ送受信を行う他ノードとなる通信装置のリストは予め設定されたものであっても良く、アドホック通信の技術を利用してダイナミックに更新されてもよい。アドホック通信では各通信装置がルーターやL3スイッチ役割を持ち、各通信装置が自立的にルーティングを行うため、他ノードデータ送受信部24によってデータ送受信を行うことができる範囲を広げ、自ノードから遠く離れた位置にある通信装置との通信が可能となる。
【0024】
自ノードリミッタ値更新部25は自ノードリミッタ値監視部22から供給されるリミッタ値算出部23で算出した自ノード及び他ノードのリミッタ値をリミッタ値テーブル27に記憶してリミッタ値テーブル27の更新を行う。
【0025】
送受信履歴記憶部26はセンタ装置40との間のデータ送受信の履歴を記憶する。リミッタ値テーブル27は自ノード及び他ノードのリミッタ値を記憶する。
【0026】
データ送信判断テーブル28は管理対象機器から受信したパケットのアラームやログの種別に応じて識別子とマージン率が予め設定されている。このマージン率が管理対象機器から受信したパケットをセンタ装置40に送信するか否かの判断の基準となる。
【0027】
ところで、図1において、通信装置20A,20Bはそれぞれ独立に管理対象機器10A,10Bからデータ送受信部21受信したパケットを、データ送受信部21でセンタ装置40に送信する単独送信構成としても良い。この他に、管理対象機器10Aに隣接して配置された通信装置20Bは管理対象機器10Bからデータ送受信部21受信したパケットを他ノードデータ送受信部24により通信装置20Aに送信し、通信装置20Aは隣接する管理対象機器10B等から受信したパケットを、自ノードが管理対象機器10Aから受信したパケットと共にデータ送受信部21でセンタ装置40に送信する集約送信構成としても良い。
【0028】
<通信装置のハードウェア構成>
図2は通信装置20A,20Bの一実施形態のハードウェア構成図を示す。図2において、例えば通信装置20Aは、CPU51と、メモリ(MEM)52と、LAN通信装置53と、WLAN通信装置54と、無線通信装置55を有している。これらのCPU51から無線通信装置55までのそれぞれの装置は相互に接続されている。
【0029】
CPU51はメモリ52に記憶されているデータ送受信処理、自ノードリミッタ値監視処理、リミッタ値算出処理、他ノードデータ送受信処理、自ノードリミッタ値更新処理などの各種処理プログラムを実行する。これにより、図1に示すデータ送受信部21、自ノードリミッタ値監視部22、リミッタ値算出部23、他ノードデータ送受信部24、自ノードリミッタ値更新部25が実現される。
【0030】
メモリ52は各種処理プログラムを記憶するROMと、作業領域として使用するRAMと、各種データを記憶するフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを有している。メモリ52内の不揮発性メモリにより送受信履歴記憶部26、リミッタ値テーブル27、データ送信判断テーブル28が実現される。
【0031】
LAN通信装置53は例えば管理対象機器10A内のLAN通信装置と接続され、管理対象機器との間でデータ送受信を行う。LAN通信装置53は図1におけるデータ送受信部21の一部を構成する。
【0032】
WLAN通信装置54は他の通信装置つまり他ノードのWLAN通信装置との間で無線接続してアドホック通信を含む無線通信を行う。WLAN通信装置54は図1における他ノードデータ送受信部24を構成する。
【0033】
無線通信装置55は移動体通信システムの無線基地局と接続して無線通信を行うことで、IPネットワーク30を介してセンタ装置40と接続してデータ送受信を行う。無線通信装置55は図1におけるデータ送受信部21の一部を構成する。
【0034】
<M2Mシステムの処理の流れ>
図3はM2Mシステムにおける処理の流れを説明するための図を示す。図3において、管理対象機器10Aはログやアラーム等の情報を格納したパケットを、通信装置20Aを介してセンタ装置40に送信し(シーケンスSQ1)、センタ装置40はその応答を、通信装置20Aを介して管理対象機器10Aに送信してデータ送受信を行う(シーケンスSQ2)。
【0035】
データ送受信終了時、通信装置20Aのデータ送受信部21は送受信履歴記憶部26にデータ送信量とデータ受信量を記憶する(シーケンスSQ3)。
【0036】
図4に送受信履歴記憶部26の記憶内容の一例を示す。図4ではパケットの宛先IPアドレスと送信開始時刻と送信終了時刻に対応して、データ送信量とデータ受信量が記憶されている。なお、データ送信量とデータ受信量は例えばバイト数であっても良く、或いはパケット数であっても良い。なお、送受信履歴記憶部26の記憶内容は、例えば1ヶ月などの課金期間が終了する毎に自ノードリミッタ値監視部22によりリセットされる。これにより、データ送信量とデータ受信量の管理を容易に行うことができる。
【0037】
自ノードリミッタ値監視部22は送受信履歴記憶部26に記憶されている自ノードのデータ送信量の合計値を通信量として、リミッタ値テーブル27に記憶されている自ノードのリミッタ値と常時比較チェックする(シーケンスSQ4)。
【0038】
自ノードリミッタ値監視部22は自ノードのデータ送信量の合計値つまり通信量が自ノードのリミッタ値を超えた場合に、リミッタ値テーブル27上に記憶されている他ノード(ここでは通信装置20B)に対して、他ノードデータ送受信部24からリミッタ値とデータ送信量(合計値)とマージン率を自ノードに通知するよう要求する(シーケンスSQ5)。ここでは、自ノードのデータ送信量の合計値を通信量としてリミッタ値と比較しているが、データ送信量にデータ受信量を加算して、自ノードのデータ送受信量の合計値を通信量としてリミッタ値と比較する構成であっても良い。
【0039】
図5にリミッタ値テーブル27の記憶内容の一例を示す。図5ではパケットの自ノードのノード名と、他ノードデータ送受信部24によって自ノードとデータ送受信を行う他ノードのノード名つまり通信装置名(もしくは他ノードのアドレスであっても良い。)が記憶され、このノード名毎に、データ更新時刻と、データ送信量(合計値)と、リミッタ値と、マージン率が記憶されている。マージン率はリミッタ値を調整するための値であり、基準調整値とも呼ぶ。
【0040】
なお、図5では各ノードが異なるマージン率を保持し、各ノードからリミッタ値とデータ送信量(合計値)とマージン率を受信してノード毎にリミッタ値を算出した例を示している。また、図5には記載していないが上限値もリミッタ値テーブル27に記憶されている。上限値は一定期間におけるM2Mシステムの全ての通信装置の合計送信量に対するものであり、一定期間における合計通信量が上限値を超えた場合、通信利用料が上昇する。
【0041】
他ノードである通信装置20Bは通信装置20Aからのリミッタ値とデータ送信量の通知要求を受信すると、リミッタ値テーブル27から自ノードのリミッタ値とデータ送信量(合計値)を読み出して他ノードデータ送受信部24から通信装置20Aに返送する(シーケンスSQ6)。
【0042】
なお、通信装置20A,20Bが離れて配置され他ノードデータ送受信部24ではデータ送受信ができない場合にはデータ送受信部21を用いIPネットワーク30経由でデータ送受信を行っても良い。
【0043】
なお、上記のシーケンスSQ5及びSQ6は省略することも可能である。しかし、シーケンスSQ5及びSQ6を実行した方が、各ノードから最新のデータ送信量(合計値)を取得できるため、次のステップ(シーケンスSQ7)で自ノード及び他ノードのリミッタ値を正確に算出することができる。
【0044】
通信装置20Aの自ノードリミッタ値監視部22は通信装置20Bから受信したデータ送信量(合計値)とマージン率と、自ノードのデータ送信量(合計値)とマージン率を基に、リミッタ値算出部23に自ノード及び他ノードのリミッタ値を算出させる。そして、自ノードリミッタ値監視部22は自ノードリミッタ値更新部25を用いて、算出された自ノード及び他ノードのリミッタ値でリミッタ値テーブル27を更新させる(シーケンスSQ7)。
【0045】
更に、自ノードリミッタ値監視部22は他ノードデータ送受信部25を介して、算出された自ノード及び他ノードのリミッタ値に更新するよう、他ノードである通信装置20Bに指示する(シーケンスSQ8)。
【0046】
通信装置20Bは通信装置20Aからの指示を他ノードデータ送受信部25で受信して自ノードリミッタ値監視部22に供給する。通信装置20Bの自ノードリミッタ値監視部22は通信装置20Aから受信した自ノード及び他ノードのリミッタ値を自ノードリミッタ値更新部25に供給してリミッタ値テーブル27を更新させる(シーケンスSQ9)。
【0047】
<自ノードの処理>
図6は、図3に示す処理の流れにおいて自ノードである通信装置20Aの自ノードリミッタ値監視部22が実行する処理のフローチャートを示す。図6において、自ノードリミッタ値監視部22はステップS1で送受信履歴記憶部26に記憶されている自ノードのデータ送信量の合計値と、リミッタ値テーブル27に記憶されている自ノードのリミッタ値を取得する。
【0048】
自ノードリミッタ値監視部22はステップS2でデータ送信量の合計値が自ノードのリミッタ値を超えたか否かを判別し、データ送信量の合計値が自ノードのリミッタ値を超えていなければステップS1に進む。データ送信量の合計値が自ノードのリミッタ値を超えていれば自ノードリミッタ値監視部22はステップS3で他ノードデータ送受信部24を用いて他ノードのリミッタ値とデータ送信量(合計値)とマージン率を取得する。
【0049】
次に、自ノードリミッタ値監視部22はステップS4で、他ノードから受信したリミッタ値とデータ送信量と自ノードのデータ送信量(合計値)とマージン率を基に自ノード及び他ノードのリミッタ値をリミッタ値算出部23に算出させる。また、自ノードリミッタ値監視部22はステップS5で、自ノードリミッタ値更新部25に算出した自ノード及び他ノードのリミッタ値でリミッタ値テーブル27の更新を行わせる。
【0050】
こののち、自ノードリミッタ値監視部22はステップS6で他ノードデータ送受信部25を介して、算出された自ノード及び他ノードのリミッタ値と自ノードのデータ送信量(合計値)とマージン率の更新指示を全ての他ノードに送信し、他ノードのリミッタ値テーブル27を更新させる。その後、ステップS1に進み、上記のステップS1〜S6を繰り返す。
【0051】
<他ノードの処理>
図7は、図3に示す処理の流れにおいて他ノードである通信装置20Bの自ノードリミッタ値監視部22が実行する処理のフローチャートを示す。この処理は他ノードからリミッタ値とデータ送信量の通知要求を受信することで開始される。
【0052】
図7において、他ノードデータ送受信部24はステップS11で他ノードからリミッタ値とデータ送信量の通知要求を受信する。
【0053】
自ノードリミッタ値監視部22はステップS12でリミッタ値テーブル27から自ノードのリミッタ値とデータ送信量(合計値)とマージン率を読み出し、ステップS13で他ノードデータ送受信部24から通信装置20Aに返送する。
【0054】
その後、自ノードリミッタ値監視部22はステップS14で自ノード及び他ノードのリミッタ値の更新指示を受信する。自ノードリミッタ値監視部22はステップS15で受信した自ノード及び他ノードのリミッタ値と送信元ノードのデータ送信量(合計値)とマージン率にてリミッタ値テーブル27を更新する。
【0055】
その後、自ノードリミッタ値監視部22はステップS16でテーブル更新完了の応答を行い、ステップS11に進んで上記のステップS11〜S16を繰り返す。なお、ステップS16は省略することも可能である。
【0056】
なお、全ての送信装置におけるマージン率が一定値に固定されている場合には、各通信装置間でマージン率を送受信する必要はない。
【0057】
<複数の通信装置の状態変化>
図8乃至図10を用いて複数の通信装置10A〜10Eにおけるリミッタ値とデータ送信量(合計値)の状態変化を説明する。ここでは、例えば1ヶ月等の一定期間における全ての通信装置10A〜10Eの合計のデータ送信量の上限値を500とする。なお、この上限値を超えるとネットワーク使用料が大幅に上昇する。また、各通信装置のマージン率は0.5で固定であるものとする。
【0058】
図8では、通信装置10A〜10Eはデータ送信を行っていない初期状態(状態1)である。各通信装置のリミッタ値Rは、上限値までの残りのデータ送信量Xと、通信装置数Yと、マージン率Zを用いて、(1)式で算出される。
【0059】
R=(X/Y)×Z ……(1)
=[(500−0)/5]×0.5
=50
状態1において、通信装置10Aでデータ送信量=60のデータ通信が発生する。この場合、通信装置10Aのリミッタ値算出部23は(1)式を用いて以下のように自ノード及び他ノードのリミッタ値を算出する。これによって、通信装置10A〜10Eは図9に示す状態2に移行する。
【0060】
R=[(500−60)/5]×0.5
=44
状態2において、通信装置10Cでデータ送信量=70のデータ通信が発生する。この場合、通信装置10Cのリミッタ値算出部23は(1)式を用いて以下のように自ノード及び他ノードのリミッタ値を算出する。これによって、通信装置10A〜10Eは図10に示す状態3に移行する。
【0061】
R=[(500−130)/5]×0.5
=37
ところで、図8乃至図10では、各通信装置のマージン率は0.5で固定として説明したが、通信装置10A〜10Eの合計のデータ送信量が大きくなるにしたがって各通信装置のマージン率を可変しても良い。図11に合計のデータ送信量に対するマージン率の変化の一例を示す。図11において、合計のデータ送信量が0〜250ではレベル1でマージン率=0.5とし、合計のデータ送信量が250〜400ではレベル2でマージン率=0.8とし、合計のデータ送信量が400〜500及び500以上ではレベル3でマージン率=1.0としている。
【0062】
このように、合計のデータ送信量が大きくなるにしたがって各通信装置のマージン率を大きくすることにより、合計のデータ送信量が大きくなるにしたがってリミッタ値を上限値に近付けることができる。
【0063】
上記のマージン率のレベル数は4以上であっても良く、レベル毎のマージン率は各通信装置のリミッタ値算出部23に予め設定しておく。また、センタ装置40から各通信装置のレベル毎のマージン率の設定を変更しても良い。更に、通信装置毎にマージン率のレベル数、レベル毎のマージン率を異ならせる構成としても良い。
【0064】
<リミッタ値算出処理>
図12は、合計のデータ送信量に対するマージン率が変化する場合に図6のステップS4でリミッタ値算出部23が実行する処理のフローチャートを示す。この処理の実行開始時にはNの値は1に設定されている。
【0065】
図12において、リミッタ値算出部23はステップS21で全ノードのデータ送信量の合計を計算する。次に、リミッタ値算出部23はステップS22で、合計のデータ送信量が上限値にレベルNのマージン率を乗算した値を超えたか否かを判別する。合計のデータ送信量が上限値にレベルNのマージン率を乗算した値を超えた場合には、リミッタ値算出部23はステップS23でNの値を1だけインクリメントし、インクリメントしたNの値でレベルNのマージン率を取得し、リミッタ値テーブル27における自ノードのマージン率を更新しステップS22に進む。
【0066】
一方、ステップS22で合計のデータ送信量が上限値にレベルNのマージン率を乗算した値以下の場合はステップS24に進み、リミッタ値算出部23は(1)式により自ノード及び他ノードのリミッタ値を算出する。
【0067】
<送信判断処理>
図13は、データ送受信部21が実行する送信判断処理のフローチャートを示す。この処理は管理対象機器からログ又はアラーム等の情報を格納したパケットつまりセンタ装置40への送信データを受信したときに実行される。
【0068】
図13において、データ送受信部21はステップS31でセンタ装置40への送信データを受信する。データ送受信部21はステップS32で自ノードの現時点のマージン率(又はマージン率のレベル)を基に、データ送信判断テーブル28から送信と判断する識別子を取得する。
【0069】
ここで、図14にデータ送信判断テーブル28の登録内容の一例を示す。図14では送信データのパケットの種別である、アラーム(Alert)、アラーム(Warning)、アラーム(Info)、ログレベル1、ログレベル2、ログレベル3、ログレベル4について、識別子とマージン率(レベル1,レベル2,レベル3)が設定されている。
【0070】
ステップS32では、現時点のマージン率以上のマージン率を持つアラーム・ログ種別を送信と判断する識別子として取得する。つまり、現時点のマージン率=0.5(レベル1)の場合、アラーム(Alert)、アラーム(Warning)、アラーム(Info)、ログレベル1、ログレベル2、ログレベル3、ログレベル4が送信と判断する識別子として取得される。また、現時点のマージン率=0.8(レベル2)の場合、アラーム(Alert)、アラーム(Warning)、ログレベル1、ログレベル2が送信と判断する識別子として取得される。また、現時点のマージン率=0.1(レベル3)の場合、アラーム(Alert)、ログレベル1が送信と判断する識別子として取得される。この様子を図15に示す。
【0071】
ステップS32の実行後、データ送受信部21はステップS33で受信した送信データ中にデータ送信判断テーブル28から取得した送信と判断する識別子が存在するか否かを判別する。送信データ中に送信と判断する識別子が存在する場合、データ送受信部21はステップS34で当該送信データをセンタ装置40に送信する。一方、送信データ中に送信と判断する識別子が存在しない場合、データ送受信部21はステップS35で当該送信データを送信することなく破棄する。
【0072】
このように、通信装置はデータ送信を行う度にデータ送信量及びリミッタ値を他の通信装置に送信するのではなく、データ送信量がリミッタ値を超えたときに通信装置はデータ送信量とリミッタ値及びマージン率を他の通信装置に送信するため、複数の通信装置で自立的に各通信装置の通信量の基準値を変化させることができ、また、通信装置間の通信頻度及び通信量を低減できる。
【0073】
また、通信装置の現時点のマージン率(又はマージン率のレベル)は全ての通信装置の合計のデータ送信量が上限値に近付くほど大きくなり、マージン率(又はマージン率のレベル)が大きくなれば、データ送受信部21が破棄する送信データが多くなる。これによって、合計のデータ送信量が上限値を超えることが抑制され、ネットワークの通信利用料が大幅に上昇することを低減することができる。
(付記1)
複数の通信装置とネットワークを介してセンタ装置との間でデータ送信を行い、前記複数の通信装置の合計の通信量に上限値が設けられた通信システムの通信装置において、
前記複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶する記憶手段と、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する計算手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新する更新手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信する送信手段と、
前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する受信手段と、
を有することを特徴とする通信装置。
(付記2)
付記1記載の通信通信装置において、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記他の通信装置の基準値と通信量と基準調整値を取得して前記記憶手段の基準値と通信量と基準調整値を更新する取得手段を有し、
前記計算手段は、前記取得手段で更新した前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する
ことを特徴とする通信装置。
(付記3)
付記2記載の通信装置において、
前記記憶手段に記憶されている自通信装置の基準調整値に応じて自通信装置から前記センタ装置に送信しようとする送信データの送信可否を判断する送信判断手段を
有することを特徴とする通信装置。
(付記4)
付記3記載の通信装置において、
前記基準調整値は、前記複数の通信装置それぞれの通信量の合計値が大きいほど大きい値である
ことを特徴とする通信装置。
(付記5)
複数の通信装置とネットワークを介してセンタ装置との間でデータ送信を行い、前記複数の通信装置の合計の通信量に上限値が設けられた通信システムにおいて、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶する記憶手段と、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する計算手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新する更新手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信する送信手段と、
前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する受信手段と、
を有することを特徴とする通信システム。
(付記6)
付記5記載の通信システムにおいて、
前記複数の通信装置それぞれは、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記他の通信装置の基準値と通信量と基準調整値を取得して前記記憶手段の基準値と通信量と基準調整値を更新する取得手段を有し、
前記計算手段は、前記取得手段で更新した前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する
ことを特徴とする通信システム。
(付記7)
付記6記載の通信システムにおいて、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記記憶手段に記憶されている自通信装置の基準調整値に応じて自通信装置から前記センタ装置に送信しようとする送信データの送信可否を判断する送信判断手段を
有することを特徴とする通信システム。
(付記8)
付記7記載の通信システムにおいて、
前記基準調整値は、前記複数の通信装置それぞれの通信量の合計値が大きいほど大きい値である
ことを特徴とする通信システム。
(付記9)
複数の通信装置とネットワークを介してセンタ装置との間でデータ送信を行い、前記複数の通信装置の合計の通信量に上限値が設けられた通信システムの通信方法において、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶手段に記憶し、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算し、
計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新し、
計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信し、
前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する
ことを特徴とする通信方法。
(付記10)
付記9記載の通信方法において、
前記複数の通信装置それぞれは、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記他の通信装置の基準値と通信量と基準調整値を取得して前記記憶手段の基準値と通信量と基準調整値を更新し、
前記他の通信装置から取得し前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する
ことを特徴とする通信方法。
(付記11)
付記10記載の通信方法において、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記記憶手段に記憶されている自通信装置の基準調整値に応じて自通信装置から前記センタ装置に送信しようとする送信データの送信可否を判断する
ことを特徴とする通信方法。
(付記12)
付記11記載の通信システムにおいて、
前記基準調整値は、前記複数の通信装置それぞれの通信量の合計値が大きいほど大きい値である
ことを特徴とする通信方法。
【符号の説明】
【0074】
10A,10B 管理対象機器
20A,20B 通信装置
21 データ送受信部
22 自ノードリミッタ値監視部
23 リミッタ値算出部
24 他ノードデータ送受信部
25 自ノードリミッタ値更新部
26 送受信履歴記憶部
27 リミッタ値テーブル
28 データ送信判断テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信装置とネットワークを介してセンタ装置との間でデータ送信を行い、前記複数の通信装置の合計の通信量に上限値が設けられた通信システムの通信装置において、
前記複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶する記憶手段と、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する計算手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新する更新手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信する送信手段と、
前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する受信手段と、
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
請求項1記載の通信通信装置において、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記他の通信装置の基準値と通信量と基準調整値を取得して前記記憶手段の基準値と通信量と基準調整値を更新する取得手段を有し、
前記計算手段は、前記取得手段で更新した前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する
ことを特徴とする通信装置。
【請求項3】
請求項2記載の通信装置において、
前記記憶手段に記憶されている自通信装置の基準調整値に応じて自通信装置から前記センタ装置に送信しようとする送信データの送信可否を判断する送信判断手段を
有することを特徴とする通信装置。
【請求項4】
請求項3記載の通信装置において、
前記基準調整値は、前記複数の通信装置それぞれの通信量の合計値が大きいほど大きい値である
ことを特徴とする通信装置。
【請求項5】
複数の通信装置とネットワークを介してセンタ装置との間でデータ送信を行い、前記複数の通信装置の合計の通信量に上限値が設けられた通信システムにおいて、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶する記憶手段と、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する計算手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新する更新手段と、
前記計算手段で計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信する送信手段と、
前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する受信手段と、
を有することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
請求項5記載の通信システムにおいて、
前記複数の通信装置それぞれは、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記他の通信装置の基準値と通信量と基準調整値を取得して前記記憶手段の基準値と通信量と基準調整値を更新する取得手段を有し、
前記計算手段は、前記取得手段で更新した前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項7】
請求項6記載の通信システムにおいて、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記記憶手段に記憶されている自通信装置の基準調整値に応じて自通信装置から前記センタ装置に送信しようとする送信データの送信可否を判断する送信判断手段を
有することを特徴とする通信システム。
【請求項8】
複数の通信装置とネットワークを介してセンタ装置との間でデータ送信を行い、前記複数の通信装置の合計の通信量に上限値が設けられた通信システムの通信方法において、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記複数の通信装置それぞれの通信量と、前記通信量の基準値と、前記基準値を調整するための基準調整値を記憶手段に記憶し、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記上限値と前記通信量と前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算し、
計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値で前記記憶手段の基準値を更新し、
計算した前記複数の通信装置それぞれの基準値を他の通信装置に送信し、
前記他の通信装置から送信された前記複数の通信装置それぞれの基準値を受信して前記記憶手段の基準値を更新する
ことを特徴とする通信方法。
【請求項9】
請求項8記載の通信方法において、
前記複数の通信装置それぞれは、
自通信装置と前記センタ装置との間の通信量が自通信装置の基準値を超えたとき、前記他の通信装置の基準値と通信量と基準調整値を取得して前記記憶手段の基準値と通信量と基準調整値を更新し、
前記他の通信装置から取得し前記記憶手段に記憶されている前記複数の通信装置それぞれの通信量と基準調整値を基に前記複数の通信装置それぞれの基準値を計算する
ことを特徴とする通信方法。
【請求項10】
請求項9記載の通信方法において、
前記複数の通信装置それぞれは、
前記記憶手段に記憶されている自通信装置の基準調整値に応じて自通信装置から前記センタ装置に送信しようとする送信データの送信可否を判断する
ことを特徴とする通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−98649(P2013−98649A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237766(P2011−237766)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】