説明

連奏装置

【課題】ディスクチェンジャに同時に収容可能な記録媒体の数を越えて連続再生させることを可能とする連奏装置を提供する。
【解決手段】収容室に/から光ディスク31,・・3nが収容/取り出された場合、収容履歴を生成する。収容履歴の一覧から選択された複数の光ディスクの再生中に、データの再生が完了しておらず且つ収容部から取り出されている光ディスクがある場合、収容部に収容すべき光ディスクがある旨を報知ウインドウ52に報知する。また、光ディスク一覧GUI51において、収容部に収容されている光ディスクの履歴通番、収容室識別子、媒体識別子又はデータ識別子の選択を受け付け、間接的に選択された光ディスクを収容部から排出する。そして、新たに収容部への収容を検出した光ディスクを、収容部から取り出されていた光ディスクであって再生順序が若番のものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の記録媒体に記録されたデータを順次再生する連奏装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音楽情報、画像情報等の情報を含む映像データ、及び/又は音楽データを記録した記録媒体として、例えばDVD(Digital Versatile Disc )、BD(Bluray Disc:登録商標)等の光ディスクをディスク連装装置(いわゆるディスクチェンジャ)に収容し、ディスクチェンジャに収容された目的の光ディスクからコンテンツ(映像データ及び/又は音楽データ)を読み出して再生する機器が使用されている。
【0003】
ディスクチェンジャに収容した複数の光ディスクは、予めプログラムした順序で連続して再生させることが可能であるが、ディスクチェンジャに収容されていない光ディスクを連続再生に含めるには、ディスクチェンジャ内の光ディスクと外部の光ディスクとを連続再生の途中で交換する必要がある。このため、一般的には、ディスクチェンジャに同時に収容可能な光ディスクの数を越えて連続再生させることは想定されておらず、従来開示されている技術は、ディスクチェンジャ内の光ディスクの入れ替えに係るものが多い。
【0004】
例えば、特許文献1では、連続再生すべき複数の光ディスクについて、データ記録エリアの末尾の所定時間分のデータを夫々の光ディスクに時間圧縮して記録しておき、再生時には、前記所定時間分のデータを時間伸張して再生する間に、後続する光ディスクへの入れ替えを行うことによって、途切れなくデータを再生する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−249795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、光ディスクの入れ替えに伴う再生データの途切れをなくすことは可能であったとしても、ディスクチェンジャ内の光ディスクと外部の光ディスクとの交換に便宜を図ることについては一切考慮されていない。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ディスクチェンジャに同時に収容可能な記録媒体の数を越えて連続再生させることを可能とする連奏装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る連奏装置は、着脱可能な複数の記録媒体を収容する収容部と、該収容部に収容された記録媒体の収容履歴を記憶するための履歴記憶部と、該履歴記憶部に収容履歴が記憶された記録媒体のうちから選択された複数の記録媒体夫々に記録されたデータを指定された順序で順次再生する再生部とを備える連奏装置であって、再生すべく選択された複数の記録媒体のうち、前記再生部がデータの再生を完了しておらず、且つ前記収容部から取り出されている記録媒体を検出する取出検出手段と、該取出検出手段が記録媒体の取り出しを検出した場合、所定の報知を行う手段と、前記取出検出手段が記録媒体の取り出しを検出した場合、取り出されていた記録媒体が前記収容部に収容されたか否かを検出する手段と、該手段が記録媒体の収容を検出した場合、収容が検出された記録媒体を、前記取出検出手段が取り出しを検出した記録媒体のうちの1つとするようにしてあることを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、収容部への収容履歴を有する記録媒体から選択された複数の記録媒体のうち、データの再生が完了しておらず、且つ収容部から取り出されている記録媒体があることを報知し、新たに収容部への収容を検出した記録媒体を、収容部から取り出されていた記録媒体のうちの1つとする。
これにより、使用者が、取り出されていた記録媒体を収容部の適当な収容位置に収容されている記録媒体と入れ替えたとき、又は空き収容位置に収容させたときに、収容を検出することとした場合は、データの再生が未完了で収容部から取り出されている記録媒体が、再生順序が到来するまでに収容部に収容されるようにできる。
【0010】
本発明に係る連奏装置は、前記取出検出手段が記録媒体の取り出しを検出した場合、前記収容部に収容された記録媒体の選択を受け付ける手段と、選択された記録媒体を前記収容部から排出する手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、データの再生が完了しておらず、且つ収容部から取り出されている記録媒体がある場合、収容部に収容された記録媒体の選択を受け付け、選択された記録媒体を収容部から排出する。
これにより、収容部の適当な収容位置に収容されている記録媒体を、取り出されていた記録媒体と入れ替えるべく使用者が選択したときに、選択を受け付けることとした場合は、使用者が選択した記録媒体が収容部から排出される。このため、使用者にとっては、入れ替えるべき記録媒体を選択したときに、記録媒体を収容室から取り出すための操作が不要となる。
【0012】
本発明に係る連奏装置は、前記収容部に収容されている記録媒体のうち、前記再生部がデータの再生を完了した記録媒体及び/又はデータを再生すべく選択されていない記録媒体を検出する手段と、該手段が検出した記録媒体の収容位置を報知する手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、収容部に収容されており、且つデータの再生が完了した記録媒体及び/又はデータを再生すべく選択されていない記録媒体の収容位置を検出して報知する。
これにより、入れ替えが可能な記録媒体の収容位置が、使用者に報知される。
【0014】
本発明に係る連奏装置は、前記再生部がデータの再生を完了した記録媒体の少なくとも1つを前記収容部から排出する手段を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、データの再生が完了した記録媒体の少なくとも1つを収容室から排出するため、データの再生が完了した記録媒体が積極的に収容部から排出され、データの再生が未完了の記録媒体への入れ替えが促される。また、使用者にとっては、入れ替えるべき記録媒体を収容室から取り出すための操作が不要となる。
【0016】
本発明に係る連奏装置は、前記履歴記憶部は、記録媒体に固有の媒体識別子、及び該記録媒体に記録されたデータを識別するデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて記憶するものであり、再生すべく選択されて収容部に収容されている記録媒体に記録されたデータの再生に際し、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応する媒体識別子が前記履歴記憶部に記憶されているか否かを判定する手段と、該手段が記憶されていないと判定した場合、前記記録媒体から媒体識別子を読み出す手段と、該手段が読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、何れかの収容履歴に対応して前記履歴記憶部に記憶されているか否かを判定する手段と、該手段が記憶されていないと判定した場合、前記記録媒体からデータ識別子を読み出す手段と、該手段がデータ識別子を読み出した場合、前記記録媒体から読み出した媒体識別子及びデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶する手段とを備え、前記再生部は、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応付けられたデータ識別子で識別されるデータを再生するようにしてあることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、収容部に収容されている記録媒体に記録されたデータの再生に際し、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応する媒体識別子が履歴記憶部に記憶されていないときは、記録媒体から媒体識別子を直接読み出す。そして、読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、履歴記憶部の何れの収容履歴にも対応するように記憶されていないときは、記録媒体から更にデータ識別子を読み出し、読み出したデータ識別子及び媒体識別子を、記録媒体の収容履歴に対応付けて履歴記憶部に記憶させる。
これにより、記録媒体の収容履歴に対応して履歴記憶部に記憶さるべき媒体識別子が既に記憶されている場合は、必然的に、収容履歴に対応付けられたデータ識別子が記憶されており、記録媒体からデータ識別子を読み出す時間を要することなしに、記憶されたデータ識別子で識別されるデータを再生することができる。
また、記録媒体の収容履歴に対応して履歴記憶部に記憶さるべき媒体識別子が記憶されていない場合、記録媒体から読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が履歴記憶部に記憶されているときは、記憶されている媒体識別子を有する記録媒体が、再生すべく選択された記録媒体そのものであり、媒体識別子が対応する収容履歴に対応付けられたデータ識別子で識別されるデータを再生することができる。
【0018】
本発明に係る連奏装置は、前記履歴記憶部は、記録媒体に固有の媒体識別子、及び該記録媒体に記録されたデータを識別するデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて記憶するものであり、前記再生部が再生していない場合、前記収容部に記録媒体が収容されたときに、収容された記録媒体から媒体識別子を読み出す手段と、該手段が読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、何れかの収容履歴に対応して前記履歴記憶部に記憶されているか否かを判定する手段と、該手段が記憶されていないと判定した場合、前記記録媒体からデータ識別子を読み出す手段と、該手段がデータ識別子を読み出した場合、前記記録媒体から読み出した媒体識別子及びデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶させる手段とを備え、前記再生部は、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応付けられたデータ識別子で識別されるデータを再生するようにしてあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、再生中でないときに収容部に記録媒体が収容された場合、収容された記録媒体から直接読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、履歴記憶部の何れの収容履歴にも対応するよう記憶されていないときは、記録媒体から更にデータ識別子を読み出し、読み出したデータ識別子及び媒体識別子を、収容された記録媒体の収容履歴に対応付けて履歴記憶部に記憶させる。
これにより、収容部に収容された記録媒体から読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が履歴記憶部に記憶されていないときは、再生に先立って、記録媒体から読み出したデータ識別子及び媒体識別子を記録媒体の収容履歴に対応するように履歴記憶部に記憶させる。
また、収容部に収容された記録媒体から読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が履歴記憶部に記憶されているときは、記憶されている媒体識別子を有する記録媒体が、収容された記録媒体そのものであり、媒体識別子が対応する収容履歴に対応付けられたデータ識別子で識別されるデータを、記録媒体からデータ識別子を読み出す時間を要することなしにいつでも再生することができる。
【0020】
本発明に係る連奏装置は、記録媒体に記録されたデータの末尾から所定量のデータを記憶するためのデータ記憶部と、再生すべく選択された複数の記録媒体夫々に記録されたデータの再生に際し、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応付けられた前記所定量のデータが前記データ記憶部に記憶されているか否かを判定する判定手段と、該判定手段が記憶されていないと判定した場合、再生された前記所定量のデータを前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記データ記憶部に記憶させる手段とを備え、前記判定手段が記憶されていると判定した場合、前記再生部は、前記記録媒体に記録された前記所定量のデータに代えて、前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記データ記憶部に記憶されているデータを読み出して再生するようにしてあることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、記録媒体に記録されたデータの末尾から所定量のデータの再生に際し、記録媒体の収容履歴に対応付けられた前記所定量のデータがデータ記憶部に記憶されていない場合(又は記憶されている場合)、前記所定量のデータを再生と同時にデータ記憶部に記憶する(又はデータ記憶部に記憶されたデータを読み出して再生する)。
これにより、一度再生された記録媒体のデータの末尾から所定量のデータについては、記録媒体から読み出すことなく再生できるため、前記所定量のデータの再生開始と同時に記録媒体のデータの再生を完了させることができる。
【0022】
本発明に係る連奏装置は、前記収容室に収容されている記録媒体に記録されたデータを読み出すための読出制御手段と、前記履歴記憶部に前記記録媒体から読み出したデータ識別子及び媒体識別子を記憶させる場合、前記読出制御手段の動作を制御する制御情報を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて記憶させる手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、記録媒体に記録されたデータを読み出すための読出制御手段から取り込んだ制御情報を、記録媒体の収容履歴に対応付けて記憶させる。
これにより、記録媒体を再生するときに前記記録媒体に対応する制御情報を読み出して読出制御手段に与えることとした場合は、例えばフォーカシング及びトラッキング等の制御回路が安定状態に達するまでの時間を短縮することができる。
【0024】
本発明に係る連奏装置は、記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶された内容の一部又は全部を表示するデータを生成する表示データ生成手段と、前記表示データ生成手段が生成したデータに基づく画像を表示する表示部と、該表示部に表示された画像の選択を受け付ける手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
本発明にあっては、記録媒体の収容履歴に対応付けて履歴記憶部に記憶された内容の一部又は全部を画像として表示し、表示された画像の選択を受け付ける。
これにより、媒体識別子及び/又はデータ識別子を表示して使用者に選択させることとした場合は、識別子を使用者に視認させた上で間接的に記録媒体の収容履歴を選択させることができ、選択された収容履歴から、例えば、再生すべき記録媒体及び入れ替えるべき記録媒体を特定することができる。
【0026】
本発明に係る連奏装置は、前記収容部は、収容室識別子により識別される複数の収容室を有しており、前記収容部に記録媒体が収容された場合、記録媒体が収容された収容室を識別する収容室識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶させる手段と、前記収容部から記録媒体が取り出された場合、記録媒体が取り出された収容室を識別する収容室識別子を前記履歴記憶部から削除させる手段とを備えることを特徴とする。
【0027】
本発明にあっては、収容部が、収容室識別子によって識別される複数の収容室を有しており、収容室に記録媒体が収容された場合(又は収容室から記録媒体が取り出された場合)、前記収容室を識別する収容室識別子を、前記記録媒体の収容履歴に対応付けて履歴記憶部に記憶させる(又は履歴記憶部から削除させる)。
これにより、収容室識別子を表示して使用者に選択させることとした場合は、収容室に収容されている記録媒体の収容履歴を間接的に選択させることができ、選択された収容履歴から、例えば、再生すべき記録媒体及び入れ替えるべき記録媒体を特定することができる。
【0028】
本発明に係る連奏装置は、前記媒体識別子は、該媒体識別子が読み出されるべき記録媒体に記録されたデータのうち、再生さるべきデータの管理領域内の所定量のデータであることを特徴とする。
【0029】
本発明にあっては、媒体識別子は、データのヘッダ領域に記録された所定量のデータであり、バーストカッティングエリア(Burst Cutting Area:BCA、又はNarrow Burst Cutting Area:NBCA。以下単にBCAという)に記録されているディスクIDのみならず、使用者が記録したデータのヘッダの一部を媒体識別子として用いることができる。
【0030】
本発明に係る連奏装置は、前記データ識別子は、該データ識別子が読み出されるべき記録媒体に記録されたデータの表題を含むことを特徴とする。
【0031】
本発明にあっては、データ識別子にデータの表題が含まれるため、履歴記憶部の内容を表示することとした場合は、データの表題を参照して再生させる複数の記録媒体を選択することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、再生すべく選択された記録媒体のうち、データの再生が未完了であるにも関わらず収容室から取り出されている記録媒体があることを報知し、新たに収容部に収容された記録媒体を、収容部から取り出されていた記録媒体の1つとする。
これにより、使用者が、取り出されていた記録媒体を収容部の適当な収容位置に収容されている記録媒体と入れ替えたとき、又は空き収容位置に収容させたときに、収容を検出することとした場合は、データの再生が未完了で収容部から取り出されている記録媒体が、再生順序が到来するまでに収容部に収容されるようにできる。
従って、ディスクチェンジャに同時に収容可能な記録媒体の数を越えて連続再生させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態1に係る録再装置の外観を示す略示斜視図である。
【図2】録再装置の構成を示すブロック図である。
【図3】光ディスクの構成の一例を模式的に示す平面図である。
【図4】記憶部に記憶される内容と光ディスクとの対応関係を説明するための説明図である。
【図5】履歴記憶部に記憶された内容の一部を例示した説明図である。
【図6】収容履歴を発生させた光ディスクに係る各識別子を一覧表示するGUIの例を示す模式図である。
【図7】GUIを表示装置に表示させ、再生すべき複数の光ディスク夫々に係る履歴通番及び各識別子の選択を受け付けるCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】選択された複数の光ディスクのコンテンツを順次再生するCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】選択された複数の光ディスクのコンテンツを順次再生するCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】コンテンツ再生のサブルーチンに係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図11】所定長再生ルーチンに係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】選択された光ディスクの再生中に表示されるGUIの例を示す模式図である。
【図13】再生中GUI表示ルーチンに係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態2に係る履歴記憶部に記憶された内容の一部を例示した説明図である。
【図15】光ディスクが収容室に収容された場合、収容履歴の生成及び媒体識別子の読み出しを行うCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】収容履歴を発生させた光ディスクの各識別子を一覧表示するGUIの例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明に係る連奏装置を、表示装置が接続された録再装置に適用した実施の形態について詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る録再装置の外観を示す略示斜視図である。図中1は、BD、DVD等の光ディスクから映像データ及び/又は音声データを記録及び再生する録再装置であり、録再装置1は、複数の光ディスクの収容及び排出が可能な収容部24を備えている。100は録再装置1のためのリモートコントローラ(以下、リモコンという)である。収容部24は、5つの収容室24aと、該収容室24aに光ディスクが収容されているか否かを示す5つの表示ランプ24bとを有している。収容室24aは夫々挿入口を有しており、該挿入口から光ディスクが挿入及び排出される。リモコン100は、操作ボタン及び十字キー等の操作部を備えている。
【0035】
収容室24aに光ディスクが収容された場合、表示ランプ24bが点灯し、収容室24aから光ディスクが排出された場合、表示ランプ24bが消灯する。録再装置1は、LCDからなる表示装置200に接続され、収容室24aに収容された光ディスクから映像データを読み出して表示装置200に映像を表示させるようになっている。録再装置1は、また、リモコン100からの赤外線信号を受信部11にて受信し、例えば、光ディスクに記録されているコンテンツのタイトル(表題)を表示装置200に表示させる。表示装置200に表示されたタイトルをリモコン100からの赤外線信号に基づいて選択し、選択されたタイトルに係るコンテンツを再生することができる。
尚、5つの収容室24aは、収容部24に固定的に配置されるものに限定されず、例えば、5つの収容室24aを有するカートリッジを収容室24aに装着して、複数の光ディスクを一度に収容できるようにしてもよい。
【0036】
図2は、録再装置1の構成を示すブロック図である。録再装置1は、バックエンド装置2と、ドライブ装置20とを備える。バックエンド装置2は、コード化された映像データ及び音声データが含まれるデジタル放送波を受信するデジタルチューナ3と、アナログ信号である映像信号及び音声信号を符号化するエンコーダ4とを備える。デジタルチューナ3は、入力されたデジタル放送波をMPEG(Moving Picture Experts Group )−2TS(Transport Stream )等のデジタルストリームデータに変換する。エンコーダ4は、入力されたアナログ信号をMPEG−2PS(Program Stream )又はMPEG−2TS等のデジタルストリームデータに変換する処理を行う。
【0037】
バックエンド装置2は、また、デジタルチューナ3及びエンコーダ4にて夫々変換されたデジタルストリームデータに対してビットレートの変換処理等を行うデータ処理部5を備えている。データ処理部5は、バス6に接続してあり、該バス6にはCPU7と、RAM8及びEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )9からなるメモリと、デコーダ10と、SATA(Serial Advanced Technology Attachment )等のインタフェースであるI/F(Interface )12とが更に接続されている。CPU7にはリモコン100からの赤外線信号を受信する受信部11が接続されている。CPU7は、EEPROM9に予め記憶された制御プログラムをRAM8にロードし、該制御プログラムに従って映像データ及び音声データの記録及び再生を制御する。
【0038】
デコーダ10には画像処理部13が接続されている。デコーダ10は、バス6を介してデータ処理部5及びI/F12から与えられたデジタルストリームデータをデコードし、デコードした映像データ及び音声データを画像処理部13に与える。画像処理部13は、デコーダ10から与えられた映像データに対して輝度補正、ガンマ補正等の補正処理を行い、補正した映像データ、及び音声データを表示装置200に与える。画像処理部13は、また、デコーダ10を介してCPU7から直接制御されることにより、表示装置200に表示すべき画像データを生成する。
I/F12は、ドライブ装置20との間でデータの入出力を行う。
【0039】
ドライブ装置20は、互いにバス21で接続された記憶部22、光ディスクドライブユニット23、I/F27及び駆動制御部28を備える。記憶部22は、NAND(Not AND )型フラッシュメモリからなる。駆動制御部28は、CPU7からの指令によって、光ディスクドライブユニット23の駆動、記憶部22へ/からの情報の書き込み/読み出し、及びバックエンド装置2とのデータの授受を制御する。I/F27は、バックエンド装置2のI/F12と接続してあり、これらのI/F12,27を介してバックエンド装置2及びドライブ装置20間でデータの授受を行う。
【0040】
光ディスクドライブユニット23は、複数の収容室24aを有する収容部24と、一の光ディスクを駆動する駆動部26と、該駆動部26及び収容部24間で光ディスクの搬送及び交換(入れ替え)を行うチェンジャ部25とを備える。複数の収容室24aの夫々は、内部に光ディスクが収容されたことを検出するディスク検出センサ24cを有している。駆動部26は、該駆動部26に装填された光ディスクに対して光ビームを照射する光学系を有するピックアップ26aと、光学系の収差補正、光ディスクのチルト補正、光ビームのフォーカシング及びトラッキング等の制御を行う読出制御回路26bとを有している。駆動部26は、ピックアップ26aから照射した光ビームにより、光ディスクに固有の媒体識別子(いわゆるメディアID)の読み出しを適宜行うと共に、光ディスクから/へ、コンテンツが含まれるデータ及び該データを識別する複数のデータ識別子の読み出し/書き込みを行う。
【0041】
図3は、光ディスクの構成の一例を模式的に示す平面図である。後述する光ディスク31,32,・・3nの夫々は、中心にセンターホール30aが形成された円盤状をなしており、一の盤面がデータを記録するための記録面となっている。記録面には、内周側から順に、BCA30b、リードインエリア30c、データエリア30d及びリードアウトエリア30eが配置されている。最内周部のBCA30bには、放射状のストライプパターンによって所定長の情報が周方向に書き換え不能に記録されている。BCA30bに記録された情報は、読出制御回路26bによって光ビームのフォーカスを制御した後に、速やかに読み出すことができる。リードインエリア30cには、データエリア30dに記録されたコンテンツの再生管理のための情報、各光ディスク31,32,・・3nの物理情報等の管理情報が記録される。リードアウトエリア30eには、データエリアの終わりを示す情報が記録される。
【0042】
図4は、記憶部22に記憶される内容と光ディスクとの対応関係を説明するための説明図である。図4では、k個(kは正の整数)の収容室24aを有する収容部24に、n枚(nは正の整数)の光ディスク31,32,・・3nが収容された結果、y個(yはn以上の正の整数)の収容履歴が生成される場合について説明する。記憶部22は、収容部24に光ディスク31,32,・・3nの夫々が収容される都度生成される収容履歴を記憶するための履歴記憶部と、各収容履歴を生成させた光ディスクのコンテンツのデータの一部を夫々の収容履歴に各対応付けて記憶するためのデータ記憶部とを含んで構成されている。
【0043】
履歴記憶部には、該履歴記憶部の記憶内容を管理するための情報を記憶する管理領域、及びy個(yはn以上の正の整数)の収容履歴(第1履歴,第2履歴,・・第y履歴)が含まれる。管理領域には、収容履歴の数を示す履歴数と、1つの収容履歴のサイズを示す履歴サイズとが記憶される。履歴数の初期値は0である。データ記憶部には、y個の収容履歴の夫々に対応付けられた各所定長(例えば10Mバイト)の記憶領域(第1領域,第2領域,・・第y領域)が含まれる。
第1履歴には、該第1履歴の通番(以下、履歴通番という)(=1)、及び該第1履歴を生成させた光ディスク31が収容されている収容室24aの識別情報が収容室識別子として記憶される。第1履歴には、また、該第1履歴を生成させた光ディスク31を識別する媒体識別子と、光ディスク31に記録された映像データを識別する複数のデータ識別子と、光ディスク31に対して読み出し/書き込みを行うための読出制御回路26bの調整値(以下、読出制御情報という)とを記憶するための領域が確保される。第1領域には、更に、第1領域の先頭位置及び末尾位置を指し示す割当エリア情報と、第1領域の書込/読出位置を指し示す読書位置情報とが記憶される。第2履歴〜第y履歴の夫々にも上述した各情報と同様の情報が記憶される。
【0044】
媒体識別子は、BCA30bに記録された情報のうちの先頭から16バイトの情報であり、光ディスクに固有の情報である。BCA30bに媒体識別子が記録されていない場合、本実施の形態1では、リードインエリア30cに記録された情報のうち先頭の16バイトの情報を媒体識別子として使用する。データ識別子は、リードインエリア30cに記録された情報のうち、例えば映像データのタイトル、録画時間(又は再生時間)、光ディスク上で映像データが記録されている位置に関する情報(以下、アロケーションという)、映像データの内容等の情報をいう。読出制御情報は、より具体的には、光ビームのフォーカシング及びトラッキングの制御に夫々用いるフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成する回路のゲイン、光ビームのフォーカシング及びトラッキングの各バランス量、光学系の収差補正のためのレンズ位置、補正されるべきチルト量等の情報をいう。これらの情報は、光ディスクの物理的な厚み及びレーザ光の反射率等に影響されて変動するものであり、光ディスクを駆動部26に装填する都度、読出制御回路26bを調整することによって値が定まる。
【0045】
図5は、履歴記憶部に記憶された内容の一部を例示した説明図である。図5では第1履歴〜第6履歴の内容を示してあり、タイトル、録画時間(再生時間)、アロケーション及び内容が、データ識別子に含まれる情報である。各収容履歴の収容室識別子は、夫々の収容履歴を生成させた光ディスクが収容されていた収容室24aの番号(以下、収容室番号という)と1対1に対応する。光ディスクが収容室24aに収容された直後は、媒体識別子、データ識別子及び読出制御情報としてヌル(図では×印で示す)が記憶されている。その後、収容室24aから光ディスクが取り出された場合は、収容室識別子にヌルが記憶される。収容室24aに収容されている光ディスクから実際に媒体識別子及びデータ識別子が読み出される場合は、読み出しに先立って制御された読出制御回路26bの読出制御情報と、読み出された媒体識別子及びデータ識別子とが収容履歴に記憶される。ここでは、割当エリア情報、及び読書位置情報の例示を省略する。
【0046】
以下では、光ディスク31,32,・・3nが収容部24に/から収容/取り出された場合に、各光ディスク31,32,・・3nと、収容履歴に記憶される内容との対応付けについて、図4及び図5を用いて時系列的に説明する。尚、図4では、例としてj=1、a=k=3、b=4、m=x=5、及びn=y=6と割り付ける。つまり、収容室24aが3つに対して光ディスクが5つとする。また図5では、光ディスク31〜33の媒体識別子を夫々Disc1〜Disc3と、収容室番号の1〜3に対応する収容室識別子を夫々room1〜room3と定義して説明する。
録再装置1は、ディスク検出センサ24cが、収容室24aの内部に光ディスク31,32,・・3nの1つが収容されたことを検出する都度、履歴通番が1から始まる収容履歴を生成して履歴記憶部に記憶させる。
【0047】
最初に収容室番号が2の収容室24aに光ディスク31が収容された場合、第1履歴が生成され、履歴記憶部では、第1履歴に履歴通番(=1)及び収容室識別子(=room2)が記憶される。その後、第1履歴を生成させた光ディスク31に記録されたデータを最初に再生する場合、第1履歴には媒体識別子がまだ記憶されていないため、録再装置1は、先ず、光ディスク31から媒体識別子(=Disc1)を読み出す。ここでは、読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が履歴記憶部のどの収容履歴にも記憶されていないため、光ディスク31から更にデータ識別子を読み出し、そのときの読出制御情報(調整値1)と、読み出した媒体識別子(=Disc1)及びデータ識別子とを第1履歴に記憶させる。そして、データ記憶部に第1領域を確保し、その先頭位置及び末尾位置の夫々を指し示す情報を、割当エリア情報(先頭位置)及び割当エリア情報(末尾位置)に記憶させる。読書位置情報にはヌル(=0)を記憶させる。これにより、第1領域の内容が空であることを示す。
尚、第1履歴のデータ識別子には、3つのタイトル(番組1〜3)、夫々の番組の録画時間(再生時間)、アロケーション(Aloc11〜Aloc13)及び番組の内容(サッカー、野球、バスケットボール及びバラエティ)が含まれる(後述する他の収容履歴についても同様)。
【0048】
次に、収容室番号が1の収容室24aに光ディスク32が収容された場合、光ディスク31の場合と同様に第2履歴が生成され、履歴記憶部では、第2履歴に履歴通番(=2)及び収容室識別子(=room1)が記憶される。その後、光ディスク32に記録されたデータが最初に再生されるときは、第1履歴の場合と同様に、第2履歴に読出制御情報(調整値2)と、媒体識別子(=Disc2)及びデータ識別子(=番組4等)とが記憶される。その後更に、収容室番号が1の収容室24aから光ディスク32が取り出された場合、第2履歴の収容室識別子にヌルが記憶され。これにより、収容室番号が1の収容室24aと第2履歴との対応付けが消去される(図4では×印で示す。以下同様)。
尚、ディスク検出センサ24cが、収容室24aから光ディスクが取り出されたことを検出するようにしてある。
【0049】
次に、収容室番号がa(=3)の収容室24aに光ディスク3aが収容された場合、第a履歴(=第3履歴)が生成され、履歴記憶部では、第3履歴に履歴通番(=3)及び収容室識別子(=room3)が一旦記憶される。その後、光ディスク3aに記録されたデータが最初に再生されるときは、第a履歴に読出制御情報(調整値3)と、媒体識別子(=Disc3)及びデータ識別子(=番組5等)とが記憶される。その後更に、収容室番号がaの収容室24aから光ディスク3aが取り出された場合、第3履歴の収容室識別子にヌルが記憶される。これにより、収容室番号がaの収容室24aと第3履歴との対応付けが消去される。
【0050】
次に、上記で取り出された光ディスク3aが、収容室番号がj(=1)の収容室24aに収容された場合、第b履歴(=第4履歴)が生成され、履歴記憶部では、第4履歴に履歴通番(=4)及び収容室識別子(=room1)が記憶される。その後、光ディスク3aに記録されたデータが最初に再生される場合、光ディスク3aから先に読み出された媒体識別子(=Disc3)と同一の媒体識別子が履歴記憶部の第3履歴に記憶されているため、第3履歴に記憶されている媒体識別子を有する光ディスク3aが、再生すべき光ディスクそのものであると判定される。従って、録再装置1は、第4履歴の読出制御情報及びデータ識別子に、第3履歴に記憶された読出制御情報及びデータ識別子をそのままコピーして記憶させる。このようにして記憶された読出制御情報を読出制御回路26bに設定することにより、読出制御回路26bを調整する時間が省略でき、更に、コピーされたデータ識別子に基づいて光ディスク3aからコンテンツを速やかに読み出して再生することができる。
【0051】
次に、収容室番号がk(=3)の収容室24aに光ディスク3mが収容された場合、第x履歴(=第5履歴)が生成され、履歴記憶部では、第5履歴に履歴通番(=5)及び収容室識別子(=room3)が一旦記憶される。その後、収容室番号がkの収容室24aから光ディスク3mが取り出され場合、第5履歴の収容室識別子にヌルが記憶される。
更に、上記で光ディスク3mが取り出された収容室24aに光ディスク3nが収容された場合、第y履歴(=第6履歴)が生成され、履歴記憶部では、第6履歴に履歴通番(=6)及び収容室識別子(=room3)が記憶される。また、収容室記憶部では、収容室番号がkの収容室24aに、履歴通番がyの第y履歴が対応するように記憶される。
【0052】
以下では、光ディスクの収容履歴の履歴通番、及び収容履歴に含まれて履歴記憶部に記憶されている各識別子を表示装置200に表示させ、表示された履歴通番又は識別子を使用者に選択させることにより、再生すべき複数の光ディスクの選択を受け付ける方法について説明する。この方法では、受け付けた履歴通番、及び受け付けた識別子が夫々記憶されている収容履歴が、間接的に選択されることとなり、選択された各収容履歴の履歴通番から、夫々の収容履歴を発生させた光ディスクを特定することができる。
【0053】
録再装置1は、履歴記憶部に記憶された履歴通番及び各識別子を表示装置200に表示することを指示する信号をリモコン100から受信した場合、収容履歴に含まれて履歴記憶部に記憶されている媒体識別子及びデータ識別子並びに収容室識別子を履歴通番と共に一覧表示する画像データを、表示装置200に与えて表示させる。
【0054】
図6は、収容履歴を発生させた光ディスクに係る各識別子を一覧表示するGUI(Graphical User Interface )の例を示す模式図である。表示装置200のLCDには、図6に示すように、履歴記憶部に記憶された履歴通番及び各識別子を一覧表示する矩形の光ディスク一覧GUI50と、再生画像等を表示するウインドウとが、横並びに表示される。光ディスク一覧GUI50には、収容部24に収容されている光ディスクの媒体識別子及びデータ識別子と、光ディスクが収容されている収容室24aの収容室識別子と、収容部24から取り出されている光ディスクの媒体識別子及びデータ識別子とが、上下に離隔して履歴通番と共に表示される。図6では、そのときに収容部24に収容されている光ディスクに係る履歴通番及び媒体識別子「1)Disc1」,「4)Disc3」と、光ディスクに係る履歴通番及び該光ディスクが収容されている収容室24aの収容室識別子「6)room3」とが3つ縦並びに表示されている。また、その下方の適当な間隔を隔てた位置には、収容部24から取り出されている光ディスクに係る履歴通番及び媒体識別子「2)Disc2」と、履歴通番「5)」とが2つ縦並びに表示されている。履歴通番「3)」については、履歴通番「4)」と媒体識別子が重複するため、表示されないようにしてある。以上の表示方法により、使用者は、各収容履歴を発生させた光ディスクが、収容部24に収容されているか否かを容易に判断することができる。
【0055】
「1)Disc1」、「4)Disc3」及び「2)Disc2」が夫々表示されている位置の直下には、各媒体識別子と夫々同一の収容履歴に記憶されているデータ識別子の一部として、映像データのタイトル及び映像データの内容が夫々表示される。例えば、「1)Disc1」の直下には「番組1」及び「サッカー」が横並びに表示され、続けて下方に「番組2」及び「野球」と、「番組3」及び「バスケットボール」とが表示される。同様に「4)Disc3」の直下に「番組5」及び「バラエティ」が、「2)Disc2」の直下に「番組4」及び「映画」が、夫々表示される。尚、収容部24に収容されている光ディスクについては、収容されている収容室24aを識別する収容室識別子を媒体識別子と並べて表示してもよい。
履歴通番「5)」を発生させた光ディスクからは、媒体識別子及びデータ識別子が読み出されていないため、「5)」の側方には「(不明)」と表示されている。
【0056】
録再装置1は、光ディスク一覧GUI50において、履歴通番、媒体識別子又は収容室識別子を選択することを指示する信号をリモコン100から受信した場合、履歴通番、媒体識別子又は収容室識別子が記憶されている収容履歴から特定される光ディスクを、再生すべき光ディスクとして受け付ける。
図7は、GUIを表示装置200に表示させ、再生すべき複数の光ディスク夫々に係る履歴通番及び各識別子の選択を受け付けるCPU7の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、EEPROM9に予め格納された制御プログラムに従って、CPU7により実行される。
【0057】
CPU7は、リモコン100から、履歴記憶部に記憶された履歴通番及び各識別子を表示装置200に表示することを示す信号を受信したか否かを判定し(S11)、前記信号を受信するまで待機する(S11:NO)。前記信号を受信した場合(S11:YES)、CPU7は、記憶部22の履歴記憶部に記憶されている内容を読み出し、読み出した内容に基づいて、画像処理部13に光ディスク一覧GUI50の画像データを履歴通番順に生成させる(S12)。この場合、CPU7は、収容室識別子がヌルでないものを先に抽出し、その後、収容室識別子がヌルで媒体識別子がヌルでないものを抽出する。つまり、図5の例では、履歴通番が1,4,6のもの(「Disc1」,「Disc3」,「room3」)を先に抽出し、その後、履歴通番が2,5のもの(「Disc2」,「(不明)」)を抽出する。
尚、生成された画像データは、表示装置200のLCDに継続的に与えられる。
【0058】
次に、CPU7は、リモコン100から、光ディスクの媒体識別子を選択することを示す信号を受信したか否かを判定し(S13)、前記信号を受信した場合(S13:YES)、選択された媒体識別子が記憶されている収容履歴の履歴通番を記憶部22に記憶させる(S14)。前記信号を受信していない場合(S13:NO)、CPU7は、リモコン100から、光ディスクの収容室識別子を選択することを示す信号を受信したか否かを判定し(S15)、前記信号を受信した場合(S15:YES)、選択された収容室識別子が記憶されている収容履歴の履歴通番を記憶部22に記憶させる(S16)。前記信号を受信していない場合(S15:NO)、CPU7は、リモコン100から、光ディスクの履歴通番を選択することを示す信号を受信したか否かを判定し(S17)、前記信号を受信した場合(S17:YES)、選択された履歴通番を記憶部22に記憶させる(S18)。
尚、ステップS14、S16及びS18の夫々では、履歴通番を記憶させるときに、該履歴通番に係る光ディスクの再生が完了したか否かを示すフラグ(以下、完了フラグという)を記憶部22に記憶させ、夫々の完了フラグの初期値を「未完了」とする。
【0059】
前記信号を受信していない場合(S17:NO)、又はステップS14、S16若しくはS18の処理を終えた場合、CPU7は、リモコン100から、履歴記憶部に記憶された各識別子の表示を終了することを示す信号を受信したか否かを判定する(S19)。前記信号を受信していない場合(S19:NO)、CPU7は、処理をステップS13に戻す。前記信号を受信した場合(S19:YES)、CPU7は、画像処理部13に光ディスク一覧GUI50の画像データ生成を停止させ(S20)、処理を終了する。
上述したステップS13〜S19の処理を巡回して実行することにより、再生すべき複数の光ディスクの収容履歴を夫々特定する履歴通番、及び該履歴通番に係る光ディスクの再生が完了したか否かを示すフラグが、記憶部22の適当な領域に順番に記憶される。
尚、媒体識別子、収容室識別子及び履歴通番に加えて、データ識別子の選択を受け付けてもよい。
【0060】
録再装置1は、先に選択された複数の光ディスクからコンテンツを再生することを示す信号をリモコン100から受信した場合、選択された複数の履歴通番を夫々有する収容履歴から光ディスクを特定し、特定した夫々の光ディスクを駆動部26に装填してコンテンツを順次再生する。
図8及び9は、選択された複数の光ディスクのコンテンツを順次再生するCPU7の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、EEPROM9に予め格納された制御プログラムに従って、CPU7により実行される。
【0061】
CPU7は、リモコン100から、先に選択された光ディスクからコンテンツを再生することを示す信号を受信したか否かを判定し(S21)、前記信号を受信するまで待機する(S21:NO)。前記信号を受信した場合(S21:YES)、CPU7は、後述する再生中GUI表示ルーチンを起動する(S22)。その後、CPU7は、図7に示した処理によって記憶部22に記憶された複数の光ディスクの履歴通番のうちから1つを読み出し(S23)、読み出した履歴通番を有する収容履歴に記憶されている収容室識別子を読み出し(S24)、読み出した収容室識別子がヌル以外であるか否か、即ち、光ディスクが、読み出した収容室識別子から特定される収容室24aに収容されているか否かを判定する(S25)。収容室24aに光ディスクが収容されていない場合(S25:NO)、CPU7は、処理をステップS24に戻す。これにより、光ディスクが収容室24aに収容されるまで待機する。光ディスクが収容室24aに収容されている場合(S25:YES)、CPU7は、特定した収容室24aから駆動部26へチェンジャ部25によって光ディスクを搬送し、駆動部26に光ディスクを装填する(S26)。
【0062】
次に、CPU7は、ステップS23で読み出した履歴通番を有する収容履歴(以下、第i履歴という。iは1,2,・・yの何れか)に記憶さるべき媒体識別子が存在するか否かを判定する(S27)。媒体識別子が存在する場合(S27:YES)、CPU7は、第i履歴に記憶された読出制御情報を読み出し(S28)、読み出した読出制御情報を読出制御回路26bに設定し(S29)、コンテンツ再生に係るサブルーチンを呼び出して実行する(S31)。コンテンツの再生後(データ記憶部に記憶されているデータの再生中を含む)、CPU7は、駆動部26から光ディスクを取り出して、元の収容室24aへ搬送し(S32)、次に再生すべき光ディスクがあるか否かを判定する(S33)。この判定は、記憶部22に記憶された再生すべき複数の光ディスクの収容履歴のうち、完了フラグが「未完了」となっているものがあるか否かを判定することによって行う。再生すべき光ディスクがある場合(S33:YES)、CPU7は、処理をステップS23に戻す。再生すべき光ディスクがない場合(S33:NO)、CPU7は処理を終了する。
【0063】
ステップS27で媒体子識別子が存在しない場合(S27:NO)、CPU7は、読出制御回路26bによって、ピックアップ26aから照射する光ビームのフォーカスを調整し(S34)、光ディスクのBCA30bから媒体識別子を読み出す(S35)。その後、CPU7は、媒体識別子の読み出しに成功したか否かを判定し(S36)、失敗した場合(S36:NO)は、読出制御回路26bの調整を完了させ(S37)、光ディスクのヘッダ領域の所定量(本実施の形態1では、リードインエリア30cの先頭16バイト)のデータを読み出して媒体識別子とする(S38)。
【0064】
ステップS36で媒体識別子の読み出しに成功した場合(S36:YES)、又はステップS38の処理を終えた場合、CPU7は、読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、履歴記録部の何れかの収容記録に記憶されて存在するか否かを判定する(S39)。同一の媒体識別子が存在する場合(S39:YES)、CPU7は、存在した媒体識別子が記憶されている収容履歴に記憶された媒体識別子、データ識別子及び読出制御情報を、第i履歴にコピーして(S40)記憶し、処理をステップS28に移す。
【0065】
ステップS39で同一の媒体識別子が存在しない場合(S39:NO)、CPU7は、読出制御回路26bの調整を完了させ(又は調整の完了を確認し)(S41)、光ディスクからデータ識別子を読み出し(S42)、媒体識別子と、読み出したデータ識別子と、そのときに取り込んだ読出制御回路26bの読出制御情報とを、第i履歴に含めて履歴記憶部に記憶させ(S43)、処理をステップS31に移す。
尚、ステップS31でコンテンツ再生に係るサブルーチンを呼び出す際に、再生するコンテンツの選択を受け付けるようにしてもよい。
【0066】
図10は、コンテンツ再生のサブルーチンに係るCPU7の処理手順を示すフローチャートである。図10の処理が呼び出された場合、CPU7は、第i履歴に記憶されている読書位置情報が0であるか否か、即ち、データ記憶部の第i領域の内容が空であるか否かを判定する(S51)。0である場合(S51:YES)、CPU7は、第i履歴の読書位置情報に割当エリア情報(先頭位置)の内容をコピーして記憶させ(S52)、第i履歴からデータ識別子を読み出す(S53)。
【0067】
次に、CPU7は、ステップS53で読み出したデータ識別子に基づいて、駆動部26に装填されている光ディスクからコンテンツのデータを1セクタ(例えば2kバイト)分読み出して再生し(S54)、再生したデータを第i履歴の読書位置情報が指し示す位置に記憶させ(S55)、読書位置情報が差し示す位置を前記1セクタ分だけ進めるべく更新する(S56)。ここでは、第i領域の大きさは、1セクタの整数倍の大きさとする。その後、CPU7は、第i履歴の読書位置情報が差し示す位置が、割当エリア情報(末尾位置)が差し示す位置と一致するか否かを判定し(S57)、一致する場合(S57:YES)、読書位置情報に割当エリア情報(先頭位置)の内容をコピーして記憶させる(S58)。
【0068】
ステップS57で一致しなかった場合(S57:NO)、又はステップS58の処理を終えた場合、CPU7は、前記データ識別子に基づくコンテンツの再生が終了したか否かを判定し(S59)、終了していない場合(S59:NO)は、処理をステップS54に戻す。コンテンツの再生が終了した場合(S59:YES)、CPU7は、第i履歴に係る光ディスクの完了フラグを「完了」に書き替えて(S60)呼び出されたルーチンにリターンする。
尚、コンテンツの再生が完了する都度、リターンする前に、再生が完了した光ディスクを収容部24から排出してもよい。
【0069】
ステップS51で、読書位置情報が0でなかった場合(S51:NO)、即ち、データ記憶部の第i領域にコンテンツのデータの一部が記憶されている場合、CPU7は、第i履歴からデータ識別子を読み出し(S61)、読み出したデータ識別子に基づいて、駆動部26に装填されている光ディスクからコンテンツのデータを1セクタ分読み出して再生し(S62)、コンテンツにおける再生位置が、コンテンツのデータの末尾から所定長前であるか否か、即ち、再生すべきコンテンツが、第i領域の大きさ分だけ残されているか否かを判定する(S63)。所定長前に達していない場合(S63:NO)、CPU7は、処理をステップS62に戻し、所定長前に達した場合(S63:YES)、所定長再生ルーチンを起動して(S64)処理をステップS60に移す。
【0070】
図11は、所定長再生ルーチンに係るCPU7の処理手順を示すフローチャートである。図11の処理がコンテンツ再生のサブルーチンから起動された場合、CPU7は、RAM8に記憶する再生位置情報に、第i履歴の読書位置情報の内容をコピーする(S71)。その後、CPU7は、第i領域において再生位置情報が指し示す位置から1セクタ分のデータを読み出して再生し(S72)、再生位置情報が差し示す位置を前記1セクタ分だけ進めるべく更新する(S73)。次いで、CPU7は、再生位置情報が差し示す位置が、第i履歴の割当エリア情報(末尾位置)が差し示す位置と一致するか否かを判定し(S74)、一致する場合(S74:YES)、再生位置情報に第i履歴の割当エリア情報(先頭位置)の内容をコピーして記憶させる(S75)。
【0071】
ステップS74で一致しなかった場合(S74:NO)、又はステップS75の処理を終えた場合、CPU7は、第i領域に記憶させたコンテンツの再生が終了したか否かを判定し(S76)、終了していない場合(S76:NO)は、処理をステップS72に戻し、終了した場合(S76:YES)は、所定長再生ルーチンの処理を終了する。ここでのコンテンツの再生の終了判定は、再生位置情報が指し示す位置が、第i履歴の読書位置情報が差し示す位置と一致するか否かを判定することによって行う。
【0072】
録再装置1は、また、先に選択された複数の光ディスクからコンテンツを再生することを示す信号をリモコン100から受信した場合、選択された光ディスク及び収容部24に収容されている光ディスクについて、収容履歴に記憶されている各識別子を履歴通番と共に一覧表示する画像データを、表示装置200に与えて表示させる。
図12は、選択された光ディスクの再生中に表示されるGUIの例を示す模式図である。ここでは、図6の光ディスク一覧GUI50で、履歴通番が1、2、6及び5の収容履歴から特定される光ディスクを再生すべく選択した場合について説明する。
【0073】
表示装置200のLCDには、図12に示すように、光ディスクの履歴通番及び各識別子を一覧表示する矩形の光ディスク一覧GUI51と、再生画像等を表示するウインドウと、報知画像を表示する報知ウインドウ52とが、画面を3分割して表示される。光ディスク一覧GUI51には、再生すべく選択された光ディスク、及び選択されないまま収容部24に収容されている光ディスクについて、収容履歴の履歴通番が、上下に離隔して表示される。これらの光ディスクのうち、収容室24aに収容されているもの(又は収容されていないもの)については、該収容室24aを識別する収容室識別子(又は「(取出中)」の表示)が、既に媒体識別子及びデータ識別子が読み出されているものについては、読み出された媒体識別子及びデータ識別子が併せて表示される。
【0074】
具体的に図12では、選択された光ディスクに係る履歴通番及び各識別子等「1)room2;Disc1」,「2)(取出中);Disc2」,「6)room3」,「5)(取出中)」が4つ縦並びに表示されている。また、その下方の適当な間隔を隔てた位置には、選択されないまま収容部24に収容されている光ディスクに係る履歴通番及び各識別子「4)room1;Disc3」が表示されている。上述した各光ディスクのデータ識別子の表示方法については、図6の場合と同様である。以上の表示方法により、使用者は、選択したにも関わらず収容部24から取り出されている光ディスク、及び選択していないにも関わらず収容室24aに収容されている光ディスクを容易に判断することができる。
尚、光ディスク一覧GUI51において、選択した光ディスクの再生が完了する都度、つまり、図10のステップS60の処理を終える都度、その旨(例えば、「再生完」)の表示を追加してもよいし、再生が完了した光ディスクに係る表示を消去してもよい。また、光ディスク一覧GUI51に、光ディスクが収容されていない空きの収容室24aを識別する収容室識別子を表示してもよい。
【0075】
図13は、再生中GUI表示ルーチンに係るCPU7の処理手順を示すフローチャートである。図13の処理がステップS22の処理から起動された場合、CPU7は、画像処理部13に光ディスク一覧GUI51の外枠の画像データを生成させる(S81)。その後、CPU7は、記憶部22から、再生すべく選択された光ディスクに係る履歴通番を全て読み出し(S82)、読み出した各履歴通番、及び夫々の履歴通番を有する収容履歴に記憶された各識別子を、光ディスクの再生順に光ディスク一覧GUI51に表示させる(S83)。CPU7は、更に、選択されないまま収容部24に収容されている光ディスクについて、履歴通番及び各識別子を表示させる(S84)。
【0076】
次に、CPU7は、読み出した各履歴通番に係る光ディスクのうち、記憶部22に記憶された完了フラグが「未完了」であり、且つ収容部24に収容されていない(取り出されている)光ディスクがあるか否かを判定する(S85)。収容部24に収容されていないことは、夫々の履歴通番を有する収容履歴に記憶された収容室識別子がヌルであることによって判定される。完了フラグが「未完了」且つ収容部24に非収容の光ディスクがない場合(S85:NO)、CPU7は、全ての完了フラグが「未完了」であるか否か、即ち、選択された光ディスクの再生が完了したか否かを判定し(S86)、完了していない場合(S86:NO)、処理をステップS82に戻す。再生が完了した場合(S86:YES)、CPU7は、画像処理部13に光ディスク一覧GUI51の画像データ生成を停止させる(S87)。
【0077】
ステップS85で完了フラグが「未完了」且つ収容部24に非収容の光ディスクがある場合(S85:YES)、CPU7は、画像処理部13によって、収容部24に収容すべき光ディスクがある旨を報知ウインドウ52に報知させる(S88)。その後、CPU7は、収容部24から排出すべき光ディスクの選択があったか否かを判定する(S89)。ここでの選択は、光ディスク一覧GUI51で「(取出中)」以外の光ディスクについて、履歴通番、収容室識別子、又は媒体識別子の画像を選択する信号をリモコン100から受信することによって受け付ける。排出すべき光ディスクの選択があった場合(S89:YES)、CPU7は、選択された履歴通番若しくは媒体識別子に対応する収容履歴に記憶された収容室識別子、又は選択された収容室識別子によって特定される収容室24aから光ディスクを排出する(S90)。
【0078】
ステップS90の処理を終えた場合、又はステップS89で排出すべき光ディスクの選択がなかった場合(S89:NO)、CPU7は、ディスク検出センサ24cが、収容室24aの内部に光ディスクが収容されたことを検出したか否かを判定し(S91)、検出しなかった場合(S91:NO)、処理をステップS89に戻す。光ディスクの収容を検出した場合(S91:YES)、CPU7は、光ディスクの収容が検出された収容室24aの収容室識別子を特定し(S92)、更に、光ディスク一覧GUI51で「(取出中)」となっている光ディスクのうち、完了フラグが「未完了」であって再生順序が若番の光ディスクを特定する(S93)。その後、CPU7は、特定した光ディスクの収容履歴に、ステップS92で特定した収容室識別子を書き込み(S94)、報知ウインドウ52における報知を終了させて(S95)処理をステップS82に移す。
【0079】
以上のように本実施の形態1によれば、光ディスク一覧GUIに表示された光ディスクから選択された複数の光ディスクの再生中に、データの再生が完了しておらず、且つ収容部から取り出されている光ディスクがある場合、収容部に収容すべき光ディスクがある旨を報知ウインドウに報知し、新たに収容部への収容を検出した光ディスクを、収容部から取り出されていた光ディスクであって再生順序が若番のものとする。
これにより、報知された使用者が、取り出されていた光ディスクのうち再生順序が若番の光ディスクを、収容室にある再生済み又は再生すべく選択されていない光ディスクと入れ替えた場合、又は空きの収容室に収容させた場合は、収容室から取り出されていた光ディスクが、生成順序が到来するまでに順序正しく収容部に収容される。
従って、ディスクチェンジャに同時に収容可能な記録媒体の数を越えて連続再生させることが可能となる。
【0080】
また、データの再生が完了しておらず、且つ収容部から取り出されている光ディスクがある場合、光ディスク一覧GUIにおいて、収容部に収容されている光ディスクの選択を受け付け、選択された光ディスクを収容部から排出する。
従って、収容部に収容すべき光ディスクがある旨を報知された使用者が、取り出されていた記録媒体と入れ替えるべく、収容室にある再生済み又は再生すべく選択されていない記録媒体を選択した場合、使用者が選択した記録媒体を排出することが可能となる。
【0081】
更にまた、収容室にあって再生すべく選択されていない光ディスクを光ディスク一覧GUIに表示しており、更に、再生が完了した光ディスクについてその旨(例えば、「(再生完)」)を光ディスク一覧GUIに表示してもよいし、空きの収容室を識別する収容室識別子を表示してもよい。
従って、入れ替えが可能な記録媒体の収容位置を、例えば収容室識別子として使用者に報知することが可能となる。
【0082】
更にまた、光ディスクの再生が完了する都度、光ディスクを収容室から排出してもよい。
従って、再生が完了した記録媒体を積極的に収容室から排出し、再生が未完了の記録媒体への入れ替えを促すことが可能となる。また、使用者にとっては、入れ替えるべき記録媒体を収容室から取り出す操作を不要にすることが可能となる。
【0083】
更にまた、選択されて収容部に収容されている光ディスクの再生に際し、光ディスクの収容履歴に含まれて履歴記憶部に記憶さるべき媒体識別子が、再生前から記憶されている場合は、必然的に、収容履歴にデータ識別子が記憶されており、光ディスクからデータ識別子を読み出す時間を要することなしに、記憶されたデータ識別子で識別されるコンテンツを再生することができる。
また、光ディスクの収容履歴に含まれて履歴記憶部に記憶さるべき媒体識別子が、再生前から記憶されていない場合、光ディスクから読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、履歴記憶部の何れかの収容履歴に記憶されているときは、記憶されている媒体識別子を有する光ディスクが、選択された光ディスクそのものであり、媒体識別子が記憶されている収容履歴に記憶されたデータ識別子で識別されるコンテンツを再生することができる。
従って、一度再生された記録媒体については、記録媒体の入れ替えの都度発生する頭出し時間を短縮することが可能となる。
【0084】
更にまた、選択された複数の光ディスク夫々について、光ディスクに記録されたデータの末尾から所定量(例えば10Mバイト)のデータの再生に際し、光ディスクの収容履歴に対応付けられた前記所定量のデータがデータ記憶部に記憶されていない場合(又は記憶されている場合)、前記所定量のデータを再生しつつデータ記憶部に記憶する(又はデータ記憶部に記憶されたデータを読み出して再生する)。
従って、一度再生された記録媒体のデータの末尾から所定量のデータについては、記録媒体から読み出すことなく再生できるため、前記所定量のデータの再生開始と同時に記録媒体のデータの再生を完了させることが可能となる。
【0085】
更にまた、光ディスクに記録されたデータを読み出すための読出制御回路から取り込んだ読出制御情報を、光ディスクの収容履歴に含めて履歴記憶部に記憶させ、光ディスクを再生するときに、その光ディスクに対応する読出制御情報を履歴記憶部から読み出して読出制御回路に設定する。
従って、フォーカシング及びトラッキング等の制御回路が安定状態に達するまでの時間を短縮することが可能となる。
【0086】
更にまた、光ディスクの収容履歴に記憶された媒体識別子及びデータ識別子を画像として表示し、表示された画像のうちから、収容部に収容されている複数の光ディスクの収容履歴夫々に記憶された媒体識別子の選択を受け付ける。データ識別子の選択を受け付けてもよい。
従って、各識別子を使用者に視認させた上で間接的に複数の記録媒体の収容履歴を選択させることができ、選択された各収容履歴から、再生すべき記録媒体及び入れ替えるべき記録媒体を特定することが可能となる。
【0087】
更にまた、収容部が、収容室識別子によって識別される複数の収容室を有しており、収容室に光ディスクが収容された場合(又は収容室から光ディスクが取り出された場合)、収容室を識別する収容室識別子を、前記光ディスクの収容履歴に記憶させる(又は収容履歴から削除させる)。そして、光ディスクの収容履歴に記憶された収容室識別子を表示して使用者に収容室識別子を選択させる。
従って、収容室に収容されている記録媒体の収容履歴を間接的に選択させることができ、選択された各収容履歴から、再生すべき記録媒体及び入れ替えるべき記録媒体を特定することが可能となる。
【0088】
更にまた、媒体識別子は、データのヘッダ領域に記録された所定量のデータとすることができ、BCAに記録されているディスクIDのみならず、使用者が記録したデータのヘッダの一部を媒体識別子として用いることが可能となる。
【0089】
更にまた、表示されるデータ識別子にデータのタイトルが含まれるため、データのタイトルを参照して再生する記録媒体を選択することが可能となる。
【0090】
尚、実施の形態1にあっては、録再装置1を表示装置200に接続する構成としてあるが、録再装置1と表示装置200とを一体化してもよい。また、記憶部22にはNAND型フラッシュメモリを使用しているが、NAND型フラッシュメモリに代えてEEPROM、HDD(Hard Disc Drive )等の記憶装置を使用してもよい。また、駆動部26に配されたピックアップ26aが、収容室24aから搬送された光ディスクに光ビームを照射する構成としてあるが、例えば収容部24にピックアップを配してあり、該ピックアップが収容室24a間を移動して光ディスクに光ビームを照射する構成であってもよい。また、コンテンツのデータの一部が記憶されるデータ記憶部については、高速アクセスが可能なDRAM等を用いてもよい。また、I/F12,27間では、FIFO(First In First Out )メモリを介してコンテンツのデータを授受することにより、データの途切れが防止できるようにしてもよい。
【0091】
更にまた、図5の説明において、第4履歴に第3履歴の内容をコピーしたときに第3履歴をそのまま残しているが、第3履歴を削除するようにしてもよい。また、図4に示す履歴記憶部の構成は、一部の収容履歴を削除したときに履歴記憶部のサイズが変化するものではないが、例えば履歴記憶部の構成をキュー(Queue )のようなチェーン構造として、一部の収容履歴を削除したときに上記サイズを縮小できるようにしてもよい。
【0092】
更にまた、図5の説明では、収容室識別子をroom1〜room3と定義しているが、例えば、収容室識別子に代えて、収容室番号を用いるようにしてもよい。その場合は、収容履歴から直接的に収容室24aを特定することが可能となる。
【0093】
(実施の形態2)
実施の形態1は、収容部24に収容された複数の光ディスクを順次再生するときに、夫々自身の収容履歴に記憶されている媒体識別子の有無を判定し、夫々の判定結果に応じた処理を行う形態である。これに対し、実施の形態2は、収容部24に光ディスクが収容されたときに、夫々の光ディスクから媒体識別子を読み出し、読み出した夫々の媒体識別子と同一の媒体識別子が他の収容履歴に記憶されているか否かを判定し、夫々の判定結果に応じた処理を行う形態である。
図14は、実施の形態2に係る履歴記憶部に記憶された内容の一部を例示した説明図である。光ディスクが収容室24aに収容された場合、収容履歴に収容室識別子、媒体識別子、データ識別子及び読出制御情報が記憶される。その後、収容室24aから光ディスクが取り出された場合に、収容室識別子にヌルが記憶されるのは、実施の形態1と同様である。
【0094】
以下では、実施の形態1と同一の時系列で光ディスク31,32,・・35が収容部24に/から順次収容/取り出された場合に、収容履歴に記憶される内容について説明する。尚、光ディスク34,35の媒体識別子、及び読出制御情報を、夫々Disc4,Disc5、及び調整値4,調整値5とし、光ディスク32,33,35を収容室24aから取り出した場合の説明を省略する。
録再装置1は、ディスク検出センサ24cの検出結果より収容部24に光ディスクが収容されたことを検出した場合、履歴通番が1から始まる収容履歴を夫々生成して履歴記録部に記憶させる。
【0095】
収容室番号が2,1,3の収容室24aに、光ディスク31,32,33が夫々収容された場合、履歴記憶部では、第1履歴,第2履歴,第3履歴に履歴通番(=1,2,3)及び収容室識別子(=room2,room1,room3)が夫々記憶されると共に、光ディスク31,32,33から媒体識別子(=Disc1,Disc2,Disc3)が読み出される。この場合、読み出された媒体識別子と同一の媒体識別子が履歴記憶部に記憶されていないため、光ディスク31,32,33から更にデータ識別子(=番組1,番組4,番組5等)が読み出され、そのときの読出制御情報(=調整値1,調整値2,調整値3)と、読み出された夫々の媒体識別子及びデータ識別子とが、第1履歴,第2履歴,第3履歴に夫々記憶される。
【0096】
次に、収容室番号が1の収容室24aに光ディスク33が収容された場合、第4履歴に履歴通番(=4)及び収容室識別子(=room1)が記憶され、光ディスク33から媒体識別子(=Disc3)が読み出される。この場合は、第3履歴に同一の媒体識別子が記憶されているため、第3履歴に記憶されている媒体識別子を有する光ディスク33が、再生すべき光ディスクそのものであると判定される。従って、録再装置1は、第3履歴に記憶されている媒体識別子、データ識別子及び読出制御情報を第4履歴にそのままコピーして記憶させる。
次に、収容室番号が3,3の収容室24aに、光ディスク34,35が夫々収容された場合、第5履歴,第6履歴に履歴通番(=5,6)及び収容室識別子(=room3,room3)が夫々記憶されると共に、光ディスク34,35から読み出された媒体識別子(=Disc4,Disc5)及びデータ識別子(=番組6,番組9)と、そのときの読出制御情報(=調整値4,調整値5)とが、第5履歴,第6履歴に夫々記憶される。
【0097】
録再装置1は、収容された光ディスクから媒体識別子を読み出し、読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が他の収容履歴に含まれて履歴記憶部に記憶されているか否かを判定し、判定結果に応じた処理を行う。
図15は、光ディスクが収容室24aに収容された場合、収容履歴の生成及び媒体識別子の読み出しを行うCPU7の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、EEPROM9に予め格納された制御プログラムに従って、CPU7により実行される。
【0098】
CPU7は、ディスク検出センサ24cの検出結果を取り込んで収容室24aに光ディスクが収容されたか否かを判定し(S130)、光ディスクが収容されるまで待機する(S130:NO)。光ディスクが収容された場合(S130:YES)、CPU7は、履歴通番が1から始まる収容履歴を生成して(S131)履歴記録部に記憶させる。その後、CPU7は、駆動部26に空きが生じているか否かを判定し(S132)、空きが生じるまで待機する(S132:NO)。空きが生じた場合(S132:YES)、CPU7は、収容された光ディスクを収容室24aから駆動部26へ搬送し、駆動部26に光ディスクを装填する(S133)。
【0099】
以下に続くステップS134〜S143の処理は、実施の形態1の図9で説明したステップS34〜S43の処理と同一であるため、その説明を省略する。ステップS140又はS143の処理を終えた場合、CPU7は、駆動部26から光ディスクを取り出して元の収容室24aに搬送し(S144)、収容室24aに収容された他の光ディスクがあるか否かを判定する(S145)。他の光ディスクがある場合(S145:YES)、CPU7は、処理をステップS131に戻す。再生すべき光ディスクがない場合(S145:NO)、CPU7は処理を終了する。
【0100】
録再装置1は、履歴記憶部に記憶された各識別子を表示装置200に表示することを指示する信号をリモコン100から受信した場合、収容履歴に含まれて履歴記憶部に記憶されている媒体識別子及びデータ識別子並びに収容室識別子を一覧表示する画像データを、表示装置200に与えて表示させる。
【0101】
図16は、収容履歴を発生させた光ディスクの各識別子を一覧表示するGUIの例を示す模式図である。表示装置200のLCDには、履歴記憶部に記憶された履歴通番及び各識別子を一覧表示する矩形の光ディスク一覧GUI50と、再生画像等を表示するウインドウとが、横並びに表示される。光ディスク一覧GUI50には、収容部24に収容されている光ディスクの媒体識別子及びデータ識別子と、収容部24から取り出されている光ディスクの媒体識別子及びデータ識別子とが、上下に離隔して履歴通番と共に表示される。図16では、そのときに収容部24に収容されている光ディスクに係る履歴通番及び媒体識別子「1)Disc1」,「4)Disc3」,「6)Disc5」が3つ縦並びに表示されている。また、その下方の適当な間隔を隔てた位置には、収容部24から取り出されている光ディスクに係る履歴通番及び媒体識別子「2)Disc2」,「5)Disc4」が2つ縦並びに表示されている。以上の表示方法により、使用者は、収容部24から光ディスクが取り出されているか否かに関わらず、光ディスクの媒体識別子及びデータ識別子を視認して、再生すべき光ディスクを選択することができる。
【0102】
録再装置1は、先に選択された複数の光ディスクからコンテンツを再生することを示す信号をリモコン100から受信した場合、選択された複数の履歴通番を夫々有する収容履歴から光ディスクを特定し、特定した夫々の光ディスクを駆動部26に装填してコンテンツを順次再生する。
この場合にCPU7が実行する処理手順は、実施の形態1の図8で説明したステップS21〜S33の処理と同様であるが、選択された光ディスクの収容履歴には、光ディスクが収容室24aに収容されたときに媒体識別子が書き込まれるため、ステップS27では判定結果が常に「YES」となる点が異なる。
【0103】
尚、選択された光ディスクの再生中に表示されるGUI、即ち、実施の形態1の図12における光ディスク一覧GUI51に対応するGUIでは、再生すべく選択された光ディスクの履歴通番及び各識別子等「1)room2;Disc1」,「2)(取出中);Disc2」,「6)room3;Disc5」,「5)(取出中);Disc4」が表示されるが、GUIの図示を省略する。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0104】
以上のように本実施の形態2によれば、再生中でないときに収容部に収容された光ディスクから読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が履歴記憶部に記憶されていない場合は、再生に先立って、光ディスクから読み出したデータ識別子及び媒体識別子を光ディスクの収容履歴に含めて履歴記憶部に記憶させる。
また、収容部に収容された光ディスクから読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が履歴記憶部に記憶されているときは、記憶されている媒体識別子を有する光ディスクが、収容された光ディスクそのものであり、前記媒体識別子が記憶されている収容履歴に記憶されたデータ識別子で識別されるデータを、光ディスクからデータ識別子を読み出す時間を要することなしにいつでも再生することが可能となる。
従って、一度収容部に収容された記録媒体について、記録媒体の入れ替えの都度発生する頭出し時間を短縮することが可能となる。また、収容部への収容時に記録媒体から読み出した媒体識別子及びデータ識別子を表示させることとした場合は、例えば記録媒体の固有情報及びコンテンツのタイトルを視認して記録媒体を選択することが可能となる。
【符号の説明】
【0105】
1 録再装置(連奏装置)
2 バックエンド装置
7 CPU
8 RAM
9 EEPROM
13 画像処理部(表示データ生成手段)
20 ドライブ装置(再生部)
22 記憶部
23 光ディスクドライブユニット
24 収容部
24a 収容室
24b 表示ランプ
24c ディスク検出センサ(収容されたか否かを検出する手段)
25 チェンジャ部
26 駆動部
26a ピックアップ
26b 読出制御回路(読出制御手段)
31、32、・・3a、・・3m、・・3n 光ディスク(記録媒体)
50、51 光ディスク一覧GUI
52 報知ウインドウ(報知を行う手段)
100 リモコン(選択を受け付ける手段)
200 表示装置(表示部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能な複数の記録媒体を収容する収容部と、該収容部に収容された記録媒体の収容履歴を記憶するための履歴記憶部と、該履歴記憶部に収容履歴が記憶された記録媒体のうちから選択された複数の記録媒体夫々に記録されたデータを指定された順序で順次再生する再生部とを備える連奏装置であって、
再生すべく選択された複数の記録媒体のうち、前記再生部がデータの再生を完了しておらず、且つ前記収容部から取り出されている記録媒体を検出する取出検出手段と、
該取出検出手段が記録媒体の取り出しを検出した場合、所定の報知を行う手段と、
前記取出検出手段が記録媒体の取り出しを検出した場合、取り出されていた記録媒体が前記収容部に収容されたか否かを検出する手段と、
該手段が記録媒体の収容を検出した場合、収容が検出された記録媒体を、前記取出検出手段が取り出しを検出した記録媒体のうちの1つとするようにしてあること
を特徴とする連奏装置。
【請求項2】
前記取出検出手段が記録媒体の取り出しを検出した場合、前記収容部に収容された記録媒体の選択を受け付ける手段と、
選択された記録媒体を前記収容部から排出する手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の連奏装置。
【請求項3】
前記収容部に収容されている記録媒体のうち、前記再生部がデータの再生を完了した記録媒体及び/又はデータを再生すべく選択されていない記録媒体を検出する手段と、
該手段が検出した記録媒体の収容位置を報知する手段と
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の連奏装置。
【請求項4】
前記再生部がデータの再生を完了した記録媒体の少なくとも1つを前記収容部から排出する手段を備えることを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の連奏装置。
【請求項5】
前記履歴記憶部は、記録媒体に固有の媒体識別子、及び該記録媒体に記録されたデータを識別するデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて記憶するものであり、
再生すべく選択されて収容部に収容されている記録媒体に記録されたデータの再生に際し、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応する媒体識別子が前記履歴記憶部に記憶されているか否かを判定する手段と、
該手段が記憶されていないと判定した場合、前記記録媒体から媒体識別子を読み出す手段と、
該手段が読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、何れかの収容履歴に対応して前記履歴記憶部に記憶されているか否かを判定する手段と、
該手段が記憶されていないと判定した場合、前記記録媒体からデータ識別子を読み出す手段と、
該手段がデータ識別子を読み出した場合、前記記録媒体から読み出した媒体識別子及びデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶する手段とを備え、
前記再生部は、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応付けられたデータ識別子で識別されるデータを再生するようにしてあること
を特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記載の連奏装置。
【請求項6】
前記履歴記憶部は、記録媒体に固有の媒体識別子、及び該記録媒体に記録されたデータを識別するデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて記憶するものであり、
前記再生部が再生していない場合、前記収容部に記録媒体が収容されたときに、収容された記録媒体から媒体識別子を読み出す手段と、
該手段が読み出した媒体識別子と同一の媒体識別子が、何れかの収容履歴に対応して前記履歴記憶部に記憶されているか否かを判定する手段と、
該手段が記憶されていないと判定した場合、前記記録媒体からデータ識別子を読み出す手段と、
該手段がデータ識別子を読み出した場合、前記記録媒体から読み出した媒体識別子及びデータ識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶させる手段とを備え、
前記再生部は、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応付けられたデータ識別子で識別されるデータを再生するようにしてあること
を特徴とする請求項1から5までの何れか1項に記載の連奏装置。
【請求項7】
記録媒体に記録されたデータの末尾から所定量のデータを記憶するためのデータ記憶部と、
再生すべく選択された複数の記録媒体夫々に記録されたデータの再生に際し、再生すべき記録媒体の収容履歴に対応付けられた前記所定量のデータが前記データ記憶部に記憶されているか否かを判定する判定手段と、
該判定手段が記憶されていないと判定した場合、再生された前記所定量のデータを前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記データ記憶部に記憶させる手段とを備え、
前記判定手段が記憶されていると判定した場合、前記再生部は、前記記録媒体に記録された前記所定量のデータに代えて、前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記データ記憶部に記憶されているデータを読み出して再生するようにしてあること
を特徴とする請求項5又は6に記載の連奏装置。
【請求項8】
前記収容室に収容されている記録媒体に記録されたデータを読み出すための読出制御手段と、
前記履歴記憶部に前記記録媒体から読み出したデータ識別子及び媒体識別子を記憶させる場合、前記読出制御手段の動作を制御する制御情報を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて記憶させる手段と
を備えることを特徴とする請求項5から7までの何れか1項に記載の連奏装置。
【請求項9】
記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶された内容の一部又は全部を表示するデータを生成する表示データ生成手段と、
前記表示データ生成手段が生成したデータに基づく画像を表示する表示部と、
該表示部に表示された画像の選択を受け付ける手段と
を備えることを特徴とする請求項5から8までの何れか1項に記載の連奏装置。
【請求項10】
前記収容部は、収容室識別子により識別される複数の収容室を有しており、
前記収容部に記録媒体が収容された場合、記録媒体が収容された収容室を識別する収容室識別子を前記記録媒体の収容履歴に対応付けて前記履歴記憶部に記憶させる手段と、
前記収容部から記録媒体が取り出された場合、記録媒体が取り出された収容室を識別する収容室識別子を前記履歴記憶部から削除させる手段と
を備えることを特徴とする請求項5から9までの何れか1項に記載の連奏装置。
【請求項11】
前記媒体識別子は、該媒体識別子が読み出されるべき記録媒体に記録されたデータのうち、再生さるべきデータの管理領域内の所定量のデータであることを特徴とする請求項5から10までの何れか1項に記載の連奏装置。
【請求項12】
前記データ識別子は、該データ識別子が読み出されるべき記録媒体に記録されたデータの表題を含むことを特徴とする請求項5から11までの何れか1項に記載の連奏装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2011−123938(P2011−123938A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279674(P2009−279674)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】