説明

連携サーバ、勘定系端末、オープン出納機、出納管理システム、出納管理方法、及びプログラム

【課題】オープン出納機と現金処理機の間で現金の移動が正常に行われたか否かを、効率的に管理する。
【解決手段】識別情報付与部120は、取引開始情報受信部110が受信した取引開始情報に対して取引識別情報を付与する。取引情報記憶部130は、取引開始情報及び取引識別情報を互いに対応付けて記憶する。取引完了情報受信部150は、オープン出納機400から、移動が完了した旨を示す取引完了情報を、取引識別情報に対応付けて受信する。取引完了処理部160は、取引完了情報受信部150が受信した取引識別情報に対応して取引情報記憶部130に記憶されている移動の内容と、オープン出納機400が取得した移動の内容が一致しているときに、移動が完了したことを示す移動完了情報を取引識別情報に対応付けて取引情報記憶部130に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連携サーバ、勘定系端末、オープン出納機、出納管理システム、出納管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
銀行などの金融機関の各店舗には、窓口業務で使用される勘定系端末及び現金処理機、及びオープン出納機がある。オープン出納機は、店舗で使用される現金及び手形を収容している。そして各現金処理機で使用される現金及び手形は、オープン出納機から出し入れされる。
【0003】
また、金融機関では、様々な業務の効率化が求められている。例えば特許文献1には、各店舗での現金残高を効率的に管理するために、各入出金機器から入出金情報を受信することにより、各入出金機器における現金残高を算出するシステムが開示されている。
【0004】
また特許文献2には、ホストコンピュータに出金伝票を入力し、この入力伝票を各店舗の出納機に転送することにより、出納機から出金することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−168001号公報
【特許文献2】特開2003−223557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オープン出納機から出金される金額と、現金処理機へ入金される金額とは互いに一致している必要がある。同様に、現金処理機からオープン出納機に納めるために出金される金額と、オープン出納機へ入金される金額とは互いに一致している必要がある。このため、これら2つの装置の間での現金及び手形等の移動が正常に行われたか否かを、管理する必要がある。
【0007】
本発明の目的は、オープン出納機と現金処理機の間での現金及び手形等の移動が正常に行われたか否かを、効率的に管理することができる連携サーバ、勘定系端末、オープン出納機、出納管理システム、出納管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、金融機関の店舗内における出納を管理する連携サーバであって、
勘定系端末に接続している現金処理機と、前記店舗内のオープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方から受信する取引開始情報受信手段と、
前記取引開始情報受信手段が受信した前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与する識別情報付与手段と、
前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶する取引情報記憶手段と、
前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信する取引完了情報受信手段と、
前記取引完了情報受信手段が受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる取引完了処理手段と、
を備える連携サーバが提供される。
【0009】
本発明によれば、金融機関の店舗内に設置され、現金処理機に接続している勘定系端末であって、
前記現金処理機から前記店舗内のオープン出納機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を備える勘定系端末が提供される。
【0010】
本発明によれば、金融機関の店舗内に設置されたオープン出納機であって、
前記オープン出納機から前記店舗内の現金処理機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を備えるオープン出納機が提供される。
【0011】
本発明によれば、金融機関の店舗内における出納を管理する出納管理システムであって、
連携サーバと、
現金処理機に接続している勘定系端末と、
オープン出納機と、
を備え、
前記連携サーバは、
前記現金処理機と、前記オープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方から受信する取引開始情報受信手段と、
前記取引開始情報受信手段が受信した前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与する識別情報付与手段と、
前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶する取引情報記憶手段と、
前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信する取引完了情報受信手段と、
前記取引完了情報受信手段が受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる取引完了処理手段と、
を有し、
前記勘定系端末は、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動される旨を示す前記取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された前記取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す前記取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を有し、
前記オープン出納機は、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動される旨を示す前記取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す前記取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を有する出納管理システムが提供される。
【0012】
本発明によれば、コンピュータを用いて、金融機関の店舗内における出納を管理する出納管理方法であって、
勘定系端末に接続している現金処理機と、前記店舗内のオープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方からコンピュータが受信し、
前記コンピュータが、前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与し、
前記コンピュータが、取引情報記憶手段に、前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶させ、
前記コンピュータが、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信し、
前記コンピュータが、受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる、出納管理方法が提供される。
【0013】
本発明によれば、コンピュータを、金融機関の店舗内における出納を管理する連携サーバとして機能させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
勘定系端末に接続している現金処理機と、前記店舗内のオープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方から受信する機能と、
前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与する機能と、
取引情報記憶手段に、前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶させる機能と、
前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信する機能と、
受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる機能と、
を実現させるプログラムが提供される。
【0014】
本発明によれば、金融機関の店舗内に設置されていて現金処理機に接続している勘定系端末で使用されるプログラムであって、
前記勘定系端末に、
前記現金処理機から前記店舗内のオープン出納機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する機能と、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する機能と、
を実現させるプログラムが提供される。
【0015】
本発明によれば、金融機関の店舗内に設置されたオープン出納機で使用されるプログラムであって、
前記オープン出納機から前記店舗内の現金処理機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する機能と、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する機能と
を実現させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、オープン出納機と現金処理機の間での現金及び手形等の移動が正常に行われたか否かを、効率的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態に係る出納管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】連携サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図3】取引情報記憶部のデータ構成をテーブル形式で示す図である。
【図4】勘定系端末の機能構成を示すブロック図である。
【図5】オープン出納機の機能構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示した出納管理システムの第1の動作を示すフローチャートである。
【図7】図6で出金された現金を現金処理機に入金するときの処理を示すフローチャートである。
【図8】図1に示した出納管理システムの第2の動作を示すフローチャートである。
【図9】図8で出金された現金をオープン出納機に入金するときの処理を示すフローチャートである。
【図10】図1に示した出納管理システムの第3の動作を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施形態に係る連携サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図12】第2の実施形態に係る勘定系端末の機能構成を示すブロック図である。
【図13】第2の実施形態に係るオープン出納機の機能構成を示すブロック図である。
【図14】出納管理システムが店舗内における現金の残高を集計するときの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る出納管理システムの構成を示すブロック図である。この出納管理システムは、連携サーバ100、複数の勘定系端末200、及びオープン出納機400を備えている。複数の勘定系端末200は、それぞれ現金処理機300に接続している。現金処理機300は、金融機関の窓口業務に伴って、現金が出金されたり入金されたりする。勘定系端末200は、現金処理機300における出金情報及び入金情報を生成する。
【0020】
そして、窓口業務が進むと、現金処理機300に現金を補充したり、現金処理機300から現金を取り出したりする必要が出てくる。オープン出納機400は、現金処理機300に補充すべき現金を出金したり、現金処理機300から取り出した現金が入金される。オープン出納機400は、オープン出納機400における出金情報及び入金情報を生成する。
【0021】
連携サーバ100は、現金処理機300及びオープン出納機400との間で情報を送受信することにより、現金処理機300とオープン出納機400との間で行われる現金又は手形の移動が正常に行われた否かを、管理する。
【0022】
また、図1に示した出納管理システムは、勘定系ホストサーバ500を備えている。勘定系ホストサーバ500は連携サーバ100とは別に設けられており、現金処理機300における現金の入出金を管理している。すなわち、金融機関の窓口業務に伴って勘定系端末200で生成された出金情報及び入金情報は、勘定系ホストサーバ500に送信され、勘定系ホストサーバ500で管理される。
【0023】
また、連携サーバ100に格納されている情報は、店舗の外部に設置されているセンター装置600で確認することができる。センター装置600は、全ての店舗に設置されている連携サーバ100に接続することができる。
【0024】
図2は、連携サーバ100の機能構成を示すブロック図である。連携サーバ100は、取引開始情報受信部110、識別情報付与部120、取引情報記憶部130、取引完了情報受信部150、及び取引完了処理部160を備えている。取引開始情報受信部110は、現金処理機300とオープン出納機400との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、勘定系端末200及びオープン出納機400の一方から受信する。識別情報付与部120は、取引開始情報受信部110が受信した取引開始情報に対して取引識別情報(一連番号)を付与する。取引情報記憶部130は、取引開始情報及び取引識別情報を互いに対応付けて記憶する。取引完了情報受信部150は、勘定系端末200及びオープン出納機400の他方から、移動が完了した旨を示す取引完了情報を、取引識別情報に対応付けて受信する。取引完了処理部160は、取引完了情報受信部150が受信した取引識別情報に対応して取引情報記憶部130に記憶されている移動の内容と、勘定系端末200及びオープン出納機400の他方が取得した移動の内容が一致しているときに、移動が完了したことを示す移動完了情報を取引識別情報に対応付けて取引情報記憶部130に記憶させる。
【0025】
また、本実施形態において連携サーバ100は、さらに識別情報送信部140、取引未完了情報検索部170、及び取引情報送信部180を備えている。識別情報送信部140は、識別情報付与部120が付与した取引識別情報を、勘定系端末200及びオープン出納機400のうち取引開始情報を送信してきた装置に送信する。
【0026】
取引未完了情報検索部170は、勘定系端末200及びオープン出納機400の一方から、取引が未完了の情報を検索する旨の指令を受信すると、取引情報記憶部130から、移動完了情報が対応付けられていない取引識別情報を検索し、検索された取引識別情報に対応する移動の内容を取引情報記憶部130から読み出す。そして取引未完了情報検索部170は、読み出した情報を、指令を送信してきた装置に送信する。
【0027】
取引情報送信部180は、図1に示したセンター装置600から、取引情報記憶部130に記憶されている情報を要求している旨を示す要求情報を受信すると、取引情報記憶部130に記憶されている情報をセンター装置600に送信する。
【0028】
図3は、取引情報記憶部130のデータ構成をテーブル形式で示す図である。取引情報記憶部130は、上記したように取引識別情報に対応付けて、現金及び手形の少なくとも一方の移動の内容を示す情報、及び取引が完了しているか否かを示す情報を記憶している。移動の内容を示す情報には、少なくとも金種、枚数、及び金額が含まれている。金種は、現金及び手形のいずれであるかを示している。ここで金種には、手形の種類を示す情報がさらに含まれていてもよい。枚数は、例えば金種が現金であった場合に、移動枚数を札の種類別に示す情報である。また、取引が完了しているか否かを示す情報としては、取引が完了している場合には取引完了情報であり、取引が完了していない場合は、取引が完了していない旨を示す情報である。
【0029】
また本図に示す例では、取引情報記憶部130は、端末識別情報を記憶している。端末識別情報は、勘定系端末200を相互に識別する情報である。そして取引情報記憶部130は、移動が行われた現金処理機300に接続している勘定系端末200を特定するために、その勘定系端末200の端末識別情報を記憶している。
【0030】
図4は、勘定系端末200の機能構成を示すブロック図である。勘定系端末200は、取引開始情報送信部220及び取引完了情報送信部250を有している。取引開始情報送信部220は、現金処理機300からオープン出納機400に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバ100に送信する。取引完了情報送信部250は、オープン出納機400から現金処理機300に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び取引識別情報を連携サーバ100に送信する。
【0031】
また本実施形態において、勘定系端末200はさらに入力部210、未完了検索送信部225、出力部240(識別情報出力部)、及び勘定情報送信部260を備えている。入力部210は、勘定系端末200のユーザからの各種の入力を受け付ける。取引開始情報送信部220及び取引完了情報送信部250は、入力部210を介してユーザから入力される情報に従って動作する。
【0032】
未完了検索送信部225は、入力部210からの入力に従って、連携サーバ100に、取引が未完了の情報を検索する旨の指令を送信する。
【0033】
出力部240は、連携サーバ100の識別情報送信部140から、取引開始情報送信部220が送信した取引開始情報に対して付与された取引識別情報を受信し、受信した取引識別情報を出力する。ここでの出力は、例えば印字や、携帯端末への転送が含まれる。
【0034】
勘定情報送信部260は、現金処理機300から受信した情報に基づいて、その現金処理機300における出納を示す出納データを生成し、生成した出納データを勘定系ホストサーバ500に送信する。
【0035】
図5は、オープン出納機400の機能構成を示すブロック図である。オープン出納機400は、取引開始情報送信部420及び取引完了情報送信部450を備えている。取引開始情報送信部420は、オープン出納機400から現金処理機300に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバ100に送信する。取引完了情報送信部450は、現金処理機300からオープン出納機400に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び取引識別情報を連携サーバ100に送信する。
【0036】
また、本実施形態において、オープン出納機400は、さらに入力部410、出力部440(識別情報出力部)、及び現金処理部460を備えている。入力部410は、オープン出納機400を操作する操作者からの各種の入力を受け付ける。取引開始情報送信部420及び取引完了情報送信部450は、入力部410を介して操作者から入力される情報に従って動作する。
【0037】
出力部440は、連携サーバ100の識別情報送信部140から、取引開始情報送信部420が送信した取引開始情報に対して付与された取引識別情報を受信し、受信した取引識別情報を出力する。ここでの出力は、例えば印字や、携帯端末への転送が含まれる。
【0038】
現金処理部460は、オープン出納機400における入出金を行い、入出金された金額及び金種を示すデータを生成する。
【0039】
なお、図2に示した連携サーバ100の各構成要素、図4に示した勘定系端末200の各構成要素、及び図5に示したオープン出納機400の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。これら各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0040】
図6は、図1に示した出納管理システムの第1の動作を示すフローチャートである。本図に示す動作は、オープン出納機400から現金処理機300に現金が移動するときの動作を示している。
【0041】
まず、現金の移動先となる現金処理機300に接続している勘定系端末200のユーザは、オープン出納機400の入力部410に対して現金の払い出しの要求を入力する。ここで入力される情報には、金種、枚数、及び出金される金額が含まれる(ステップS10)。オープン出納機400の取引開始情報送信部420は、入力部410に入力された情報を、取引開始情報として連携サーバ100に送信する(ステップS20)。
【0042】
連携サーバ100の取引開始情報受信部110は、オープン出納機400から送信されてきた取引開始情報を受信する。連携サーバ100の識別情報付与部120は、取引開始情報受信部110が受信した取引開始情報を取引情報記憶部130に格納する(ステップS30)。また識別情報付与部120は、取引開始情報受信部110が受信した取引開始情報に対して取引識別情報を付与し、付与した取引識別情報を取引情報記憶部130に格納する(ステップS40)。そして連携サーバ100の識別情報送信部140は、識別情報付与部120が付与した取引識別情報を、オープン出納機400に対して送信する(ステップS50)。
【0043】
オープン出納機400の出力部440は、連携サーバ100から取引識別情報を受信すると、取引識別情報を受信した旨を示す情報を現金処理部460に出力する。現金処理部460は、現金の払い出し(出金)を行う(ステップS60)。そして出力部440は、受信した取引識別情報の出力処理を行う(ステップS70)。オープン出納機400を操作しているユーザは、出力された取引識別情報を受け取る。
【0044】
図7は、図6で出金された現金を現金処理機300に入金するときの処理を示すフローチャートである。まず勘定系端末200のユーザは、勘定系端末200の入力部210に、図6のステップS70で受け取った取引識別情報を入力する(ステップS110)。勘定系端末200の取引完了情報送信部250は、入力された取引識別情報を連携サーバ100に送信する(ステップS120)。
【0045】
連携サーバ100の取引完了情報受信部150は、取引情報記憶部130を検索し、勘定系端末200から送信されてきた取引識別情報に対応付けて取引完了情報が格納されているか否かを確認する(ステップS130)。取引完了情報が格納されている場合(ステップS130:No)、エラー情報を勘定系端末200に送信する。取引完了情報が格納されていない場合(ステップS130:Yes)、取引完了情報受信部150は、取引情報記憶部130から、その取引識別情報に対応している取引開始情報のうち、出金内容を示す出金情報(金種、枚数、及び金額)を読み出す。そして取引完了情報受信部150は、読み出した出金情報を勘定系端末200に送信する(ステップS140)。
【0046】
勘定系端末200の取引完了情報送信部250は、出金情報を連携サーバ100から受信すると、現金処理機300に対して入金処理を行わせる(ステップS150)。現金処理機300は、入金された金種、枚数、及び金額を示す情報を、入金情報として勘定系端末200の取引完了情報送信部250に出力する。
【0047】
取引完了情報送信部250は、現金処理機300から受信した入金情報が、連携サーバ100から受信した出金情報に一致するか否かを判断する(ステップS160)。入金情報が出金情報に一致しない場合(ステップS160:No)、ステップS150に戻る。入金情報が出金情報に一致する場合(ステップS160:Yes)、取引完了情報送信部250は、勘定情報送信部260に入金情報を出力する。勘定情報送信部260は、勘定系ホストサーバ500に入金情報を送信する(ステップS170)。
【0048】
勘定系ホストサーバ500は、勘定系端末200から入金情報を受信すると、勘定処理を行い、その勘定系端末200に接続している現金処理機300の入出金を示すデータを更新する(ステップS180)。このデータには、入出金の履歴とともに、その現金処理機300における現金の残高が含まれている。そして勘定系ホストサーバ500は、勘定系端末200の勘定情報送信部260に、勘定処理が終了したことを示す終了情報を送信する(ステップS190)。
【0049】
そして勘定系端末200の取引完了情報送信部250は、勘定情報送信部260が完了情報を受信すると、現金処理機300に対する入金処理が完了したことを示す完了情報を、その勘定系端末200の端末識別情報に対応付けて連携サーバ100に送信する(ステップS200)。連携サーバ100の取引完了処理部160は、取引完了情報受信部150が完了情報を受信すると、取引情報記憶部130を更新し、ステップS120で受信した取引識別情報に対応付けて移動完了情報及び端末識別情報を記憶させる(ステップS210)。
【0050】
図8は、図1に示した出納管理システムの第2の動作を示すフローチャートである。本図に示す動作は、現金処理機300からオープン出納機400に現金(又は手形)が移動するときの動作を示している。
【0051】
まず、現金の移動元となる現金処理機300に接続している勘定系端末200のユーザは、勘定系端末200の入力部210に対して現金の出金の要求を入力する。ここで入力される情報には、金種、枚数、及び出金される金額が含まれる(ステップS310)。勘定系端末200の勘定情報送信部260は、入力部210に入力された出金情報を、勘定系ホストサーバ500に送信する(ステップS320)。
【0052】
勘定系ホストサーバ500は、受信した出金情報を用いてデータを更新する(ステップS330)。勘定系ホストサーバ500は、データの更新すなわち勘定処理が終了すると、勘定処理が終了したことを示す終了情報を勘定系端末200に送信する(ステップS340)。
【0053】
勘定系端末200の取引完了情報送信部250は、勘定情報送信部260が終了情報を受信すると、現金処理機300に現金の払い出し(出金)を行わせる(ステップS350)。次いで取引開始情報送信部220は、現金処理機300により現金の出金が終了したことを示す情報を取引完了情報送信部250から受信すると、出金情報を、取引開始情報として連携サーバ100に送信する(ステップ360)。このとき取引開始情報送信部220は、その勘定系端末200の端末識別情報を連携サーバ100に送信する。
【0054】
連携サーバ100の取引開始情報受信部110は、勘定系端末200から送信されてきた取引開始情報及び端末識別情報を受信する。連携サーバ100の識別情報付与部120は、取引開始情報受信部110が受信した取引開始情報及び端末識別情報を取引情報記憶部130に格納する(ステップS370)。また識別情報付与部120は、取引開始情報受信部110が受信した取引開始情報に対して取引識別情報を付与し、付与した取引識別情報を取引情報記憶部130に格納する(ステップS380)。そして連携サーバ100の識別情報送信部140は、識別情報付与部120が付与した取引識別情報を、取引開始情報を送信してきた勘定系端末200に対して送信する(ステップS390)。
【0055】
勘定系端末200の出力部240は、連携サーバ100から取引識別情報を受信すると、受信した取引識別情報の出力処理を行う(ステップS400)。勘定系端末200のユーザは、出力された取引識別情報を受け取る。
【0056】
図9は、図8で出金された現金をオープン出納機400に入金するときの処理を示すフローチャートである。まずオープン出納機400の操作者は、オープン出納機400の入力部410に、図8のステップS400で出力された取引識別情報を入力する(ステップS510)。オープン出納機400の取引完了情報送信部450は、入力された取引識別情報を連携サーバ100に送信する(ステップS520)。
【0057】
連携サーバ100の取引完了情報受信部150は、取引情報記憶部130を検索し、オープン出納機400から送信されてきた取引識別情報に対応付けて取引完了情報が格納されているか否かを確認する(ステップS530)。取引完了情報が格納されている場合(ステップS530:No)、エラー情報をオープン出納機400に送信する。取引完了情報が格納されていない場合(ステップS530:Yes)、取引完了情報受信部150は、取引情報記憶部130から、その取引識別情報に対応している取引開始情報のうち、出金内容を示す出金情報(金種、枚数、及び金額)を読み出す。そして取引完了情報受信部150は、読み出した出金情報をオープン出納機400に送信する(ステップS540)。
【0058】
オープン出納機400の取引完了情報送信部450は、出金情報を連携サーバ100から受信すると、現金処理部460に対して入金処理を行わせる(ステップS550)。現金処理部460は、入金された金種、枚数、及び金額を示す情報を、入金情報として取引完了情報送信部450に出力する。
【0059】
取引完了情報送信部450は、現金処理部460から受信した入金情報が、連携サーバ100から受信した出金情報に一致するか否かを判断する(ステップS560)。入金情報が出金情報に一致しない場合(ステップS560:No)、ステップS550に戻る。入金情報が出金情報に一致する場合(ステップS560:Yes)、取引完了情報送信部450は、現金処理部460に対する入金処理が完了したことを示す完了情報を連携サーバ100に送信する(ステップS570)。連携サーバ100の取引完了処理部160は、取引完了情報受信部150が完了情報を受信すると、取引情報記憶部130を更新し、ステップS520で受信した取引識別情報に対応付けて移動完了情報を記憶させる(ステップS580)。
【0060】
図10は、図1に示した出納管理システムの第3の動作を示すフローチャートである。本図に示す動作は、現金の移動が完了していない取引を検出するための処理である。この処理は、任意の勘定系端末200及び現金処理機300で行うことができる。図10は、勘定系端末200を用いて行う場合を示している。
【0061】
まず勘定系端末200のユーザは、入力部210に、取引が未完了の情報を検索する旨の指令を入力する。すると未完了検索送信部225は、連携サーバ100に、取引が未完了の情報を検索する旨の要求を送信する(ステップS610)。
【0062】
連携サーバ100の取引未完了情報検索部170は、勘定系端末200からの要求に従って、取引情報記憶部130を検索し、取引完了情報に対応づいていない取引識別情報を検索し(ステップS620)、検索した取引識別情報に対応する出金情報を勘定系端末200に送信する(ステップS630)。
【0063】
勘定系端末200の未完了検索送信部225は、ステップS630で受信した情報を、出力部240に出力させる(ステップS640)。
【0064】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。本実施形態によれば、連携サーバ100が、オープン出納機400からの出金情報が現金処理機300に対する入金情報が一致しているか否かを確認し、また、現金処理機300からの出金情報がオープン出納機400に対する入金情報が一致しているか否かを確認する。このため、現金処理機300とオープン出納機400の間で現金及び手形等の移動が正常に行われたか否かを管理することができる。従って、現金処理機300とオープン出納機400の間の回金取引を確実に行わせることができる。
【0065】
また、例えば既存のシステムに勘定系端末200、現金処理機300、オープン出納機400、及び勘定系ホストサーバ500を有している場合、連携サーバ100を追加し、かつ勘定系端末200及びオープン出納機400に必要な機能を追加するのみで、上記した処理を行うことができる。従って、勘定系ホストサーバ500を変更する必要がない。
【0066】
また、例えば現金処理機300からオープン出納機400に現金を移動させるとき、その現金処理機300に接続している勘定系端末200を用いて、処理を開始することができる。従って、操作者の負担が少なくなる。
【0067】
また、図10に示した処理を行うことにより、任意の勘定系端末200又は現金処理機300から、未完了の取引(現金の移動)を検索することができる。従って、取引漏れを防ぎやすくなる。
【0068】
また、連携サーバ100が取引情報送信部180を有しているため、センター装置600の操作者は、任意のタイミングで各店舗における取引情報を確認することができる。これにより、障害や問い合わせに対する対応を迅速化することができる。
【0069】
(第2の実施形態)
本実施形態に係る出納管理システムは、現金処理機300が保持している現金をオープン出納機400に集めなくても、その店舗内における現金の残高を集計できる機能が追加されている点を除いて、第1の実施形態に係る出納管理システムと同様である。
【0070】
図11は、第2の実施形態に係る連携サーバ100の機能構成を示すブロック図である。本実施形態に係る連携サーバ100は、残高情報要求部192、残高情報受信部194、及び集計部196を備えている点を除いて、図2に示した連携サーバ100と同様の構成である。残高情報要求部192、残高情報受信部194、及び集計部196が行う処理の詳細は、フローチャートを用いて後述する。
【0071】
図12は、第2の実施形態に係る勘定系端末200の機能構成を示すブロック図である。本実施形態に係る勘定系端末200は、帳簿作成要求送信部270及び残高送信部280を有している点を除いて、図4に示した勘定系端末200と同様の構成である。帳簿作成要求送信部270及び残高送信部280が行う処理の詳細は、フローチャートを用いて後述する。
【0072】
図13は、第2の実施形態に係るオープン出納機400の機能構成を示すブロック図である。本実施形態に係るオープン出納機400は、残高送信部470を有している点を除いて、図5に示したオープン出納機400と同様の構成である。残高送信部470が行う処理の詳細は、フローチャートを用いて後述する。
【0073】
図14は、出納管理システムが店舗内における現金の残高を集計するときの動作を示すフローチャートである。
【0074】
まず店舗の従業員は、いずれかの勘定系端末200の入力部210に、その店舗内の現金の残高を示す現金保有帳簿を作成する旨の入力を行う。すると、その勘定系端末200の帳簿作成要求送信部270は、現金保有簿の作成要求を連携サーバ100に送信する。
【0075】
連携サーバ100の残高情報要求部192は、勘定系端末200から、現金保有簿の作成要求を受信する(ステップS710)と、各勘定系端末200に、その勘定系端末200が接続している現金処理機300内の現金残高を示す第1残高情報の要求を送信する(ステップS720)。また残高情報要求部192は、オープン出納機400に、オープン出納機400内の現金残高を示す第2残高情報の要求を送信する(ステップS730)。
【0076】
勘定系端末200の残高送信部280は、連携サーバ100から第1残高情報の要求を受信すると、現金処理機300に、現金の残高をカウントさせる(ステップS740)。そして残高送信部280は、勘定系ホストサーバ500に対して、勘定系ホストサーバ500が管理しているデータのうち、現金処理機300の現金残高を示す情報を要求する(ステップS750)。残高送信部280は、勘定系ホストサーバ500から現金処理機300の現金残高を示す情報を受信する(ステップS760)と、受信した情報がステップS740でカウントした値に一致するか否かを確認する(ステップS770)。一致しない場合(ステップS770:No)はステップS740に戻る。一致する場合(ステップS770:Yes)、残高送信部280は、連携サーバ100に第1残高情報を送信する(ステップS780)。
【0077】
またオープン出納機400の残高送信部470は、連携サーバ100から第2残高情報の要求を受信すると、現金処理部460に、現金の残高をカウントさせ、カウント結果を第2残高情報として連携サーバ100に送信する(ステップS790)。
【0078】
連携サーバ100の残高情報受信部194は、第1残高情報及び第2残高情報を受信する。そして集計部196は、残高情報受信部194が受信した第1残高情報及び第2残高情報を用いて、現金保有簿を作成する(ステップS800)。
【0079】
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、現金処理機300に保持されている現金をオープン出納機400に集めなくても、任意の勘定系端末200を操作するのみで、現金保有簿を作成することができる。従って、各店舗における日計店内現金保有簿の作成を省力化することができる。
【0080】
なお、上記した各実施形態では、勘定系端末200又はオープン出納機400が、入金情報と出金情報の一致を確認するようにしたが、連携サーバ100がこれらの一致を確認するようにしてもよい。
【0081】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0082】
100 連携サーバ
110 取引開始情報受信部
120 識別情報付与部
130 取引情報記憶部
140 識別情報送信部
150 取引完了情報受信部
160 取引完了処理部
170 取引未完了情報検索部
180 取引情報送信部
192 残高情報要求部
194 残高情報受信部
196 集計部
200 勘定系端末
210 入力部
220 取引開始情報送信部
225 未完了検索送信部
240 出力部
250 取引完了情報送信部
260 勘定情報送信部
270 帳簿作成要求送信部
280 残高送信部
300 現金処理機
400 オープン出納機
410 入力部
420 取引開始情報送信部
440 出力部
450 取引完了情報送信部
460 現金処理部
470 残高送信部
500 勘定系ホストサーバ
600 センター装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関の店舗内における出納を管理する連携サーバであって、
勘定系端末に接続している現金処理機と、前記店舗内のオープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方から受信する取引開始情報受信手段と、
前記取引開始情報受信手段が受信した前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与する識別情報付与手段と、
前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶する取引情報記憶手段と、
前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信する取引完了情報受信手段と、
前記取引完了情報受信手段が受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる取引完了処理手段と、
を備える連携サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の連携サーバにおいて、
前記識別情報付与手段が付与した前記取引識別情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の前記一方に送信する識別情報送信手段を備える連携サーバ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の連携サーバにおいて、
前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方から、取引が未完了の情報を検索する旨の指令を受信すると、前記取引情報記憶手段から、前記移動完了情報が対応付けられていない前記取引識別情報を検索し、検索された取引識別情報に対応する前記移動の内容を前記取引情報記憶手段から読み出す取引未完了情報検索手段を備える連携サーバ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の連携サーバにおいて、
前記勘定系端末から、当該勘定系端末に接続している前記現金処理機内の現金残高を示す第1残高情報を受信するとともに、前記オープン出納機から、当該オープン出納機内の現金残高を示す第2残高情報を受信する残高情報受信手段と、
前記残高情報受信手段が受信した前記第1残高情報及び前記第2残高情報を用いて現金保有簿を作成する集計手段と、
を備える連携サーバ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の連携サーバにおいて、
前記連携サーバは、前記現金処理機における出納を管理している勘定ホストサーバとは別に設けられている連携サーバ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の連携サーバにおいて、
前記店舗の外部に設置されているセンター装置が前記取引情報記憶手段に記憶されている情報を要求している旨を示す要求情報を受信すると、前記取引情報記憶手段に記憶されている情報を前記センター装置に送信する取引情報送信手段をさらに備える連携サーバ。
【請求項7】
金融機関の店舗内に設置され、現金処理機に接続している勘定系端末であって、
前記現金処理機から前記店舗内のオープン出納機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を備える勘定系端末。
【請求項8】
請求項7に記載の勘定系端末において、
前記連携サーバから、前記取引開始情報に対して付与された取引識別情報を受信し、受信した前記取引識別情報を出力する識別情報出力手段をさらに備える勘定系端末。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の勘定系端末において、
前記現金処理機における出納を示す出納データを、前記連携サーバとは別に設けられている勘定ホストサーバに送信する勘定情報送信手段を備える勘定系端末。
【請求項10】
金融機関の店舗内に設置されたオープン出納機であって、
前記オープン出納機から前記店舗内の現金処理機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を備えるオープン出納機。
【請求項11】
請求項10に記載のオープン出納機において、
前記連携サーバから、前記取引開始情報に対して付与された取引識別情報を受信し、受信した取引識別情報を出力する識別情報出力手段と、
を備えるオープン出納機。
【請求項12】
金融機関の店舗内における出納を管理する出納管理システムであって、
連携サーバと、
現金処理機に接続している勘定系端末と、
オープン出納機と、
を備え、
前記連携サーバは、
前記現金処理機と、前記オープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方から受信する取引開始情報受信手段と、
前記取引開始情報受信手段が受信した前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与する識別情報付与手段と、
前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶する取引情報記憶手段と、
前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信する取引完了情報受信手段と、
前記取引完了情報受信手段が受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる取引完了処理手段と、
を有し、
前記勘定系端末は、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動される旨を示す前記取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された前記取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す前記取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を有し、
前記オープン出納機は、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動される旨を示す前記取引開始情報を、連携サーバに送信する取引開始情報送信手段と、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す前記取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する取引完了情報送信手段と、
を有する出納管理システム。
【請求項13】
コンピュータを用いて、金融機関の店舗内における出納を管理する出納管理方法であって、
勘定系端末に接続している現金処理機と、前記店舗内のオープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方からコンピュータが受信し、
前記コンピュータが、前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与し、
前記コンピュータが、取引情報記憶手段に、前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶させ、
前記コンピュータが、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信し、
前記コンピュータが、受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる、出納管理方法。
【請求項14】
コンピュータを、金融機関の店舗内における出納を管理する連携サーバとして機能させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
勘定系端末に接続している現金処理機と、前記店舗内のオープン出納機との間で現金又は手形の移動が行われる旨を示すとともに、当該移動の内容を示す取引開始情報を、前記勘定系端末及び前記オープン出納機の一方から受信する機能と、
前記取引開始情報に対して取引識別情報を付与する機能と、
取引情報記憶手段に、前記取引開始情報及び前記取引識別情報を互いに対応付けて記憶させる機能と、
前記勘定系端末及び前記オープン出納機の他方から、前記移動が完了した旨を示す取引完了情報を、前記取引識別情報に対応付けて受信する機能と、
受信した前記取引識別情報に対応して前記取引情報記憶手段に記憶されている前記移動の内容と、前記他方が取得した前記移動の内容が一致しているときに、前記移動が完了したことを示す移動完了情報を前記取引識別情報に対応付けて前記取引情報記憶手段に記憶させる機能と、
を実現させるプログラム。
【請求項15】
金融機関の店舗内に設置されていて現金処理機に接続している勘定系端末で使用されるプログラムであって、
前記勘定系端末に、
前記現金処理機から前記店舗内のオープン出納機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する機能と、
前記オープン出納機から前記現金処理機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する機能と、
を実現させるプログラム。
【請求項16】
金融機関の店舗内に設置されたオープン出納機で使用されるプログラムであって、
前記オープン出納機から前記店舗内の現金処理機に現金又は手形が移動される旨を示す取引開始情報を、連携サーバに送信する機能と、
前記現金処理機から前記オープン出納機に現金又は手形が移動され、かつ当該移動に対して付与された取引識別情報が入力されたときに、当該移動が終了した旨を示す取引完了情報及び前記取引識別情報を前記連携サーバに送信する機能と
を実現させるプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−190176(P2012−190176A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52014(P2011−52014)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】