連携表示装置、連携表示方法、及びプログラム
【課題】地図と景色との一方へのユーザの操作に応じて他方を自動的に操作できる連携表示装置を提供する。
【解決手段】ユーザの操作を受け付ける操作受付部11、地図に対する操作に応じた地図画像を地図情報を用いて取得する地図画像取得部13、景色に対する操作に応じた景色画像を景色情報を用いて取得する景色画像取得部15、取得された地図画像と景色画像を表示する表示部16、操作の履歴を蓄積する操作履歴蓄積部17、地図と景色の一方に対する2以上の操作のパターンを示す操作パターン情報と、他方に対する操作を示す操作情報とを対応付ける対応情報が記憶される対応情報記憶部18、蓄積された操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部19を備え、取得された操作情報に応じた操作が実行される。
【解決手段】ユーザの操作を受け付ける操作受付部11、地図に対する操作に応じた地図画像を地図情報を用いて取得する地図画像取得部13、景色に対する操作に応じた景色画像を景色情報を用いて取得する景色画像取得部15、取得された地図画像と景色画像を表示する表示部16、操作の履歴を蓄積する操作履歴蓄積部17、地図と景色の一方に対する2以上の操作のパターンを示す操作パターン情報と、他方に対する操作を示す操作情報とを対応付ける対応情報が記憶される対応情報記憶部18、蓄積された操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部19を備え、取得された操作情報に応じた操作が実行される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図と景色とを表示する連携表示装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンライン地図やカーナビゲーションシステム等において、2次元の地図を表示することができる。また、3次元の景色を表示することができる技術も知られている。3次元の景色とは、例えば、実空間をカメラで撮影した画像であってもよい。3次元の景色を表示するシステムとしては、例えば、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−226580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の連携表示装置においては、2次元の地図と、3次元の景色とを同時に表示したとしても、両者を適切に連携させることができなかった。例えば、2次元地図において、ある地点に注目していたとしても、それに応じて3次元の景色が変わらないため、手動の操作によって、その3次元の景色も注目点を表示するようにしなければならなかった。
【0005】
一般的に言えば、2次元の地図と3次元の景色とを表示する場合において、それぞれを別々に操作しなければならず、煩雑な操作がユーザに課されていた。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、2次元の地図と3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができる連携表示装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明による連携表示装置は、ユーザの操作を受け付ける操作受付部と、地図に関する情報である地図情報を用いて、操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部と、景色に関する情報である景色情報を用いて、操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部と、地図画像取得部が取得した地図画像と景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部と、操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部と、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部と、を備え、操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、ものである。
【0008】
このような構成により、地図と景色との一方に対して、操作パターン情報の示す操作が実行された場合に、他方に対して、その操作パターン情報に対応する操作情報の示す操作が行われることになる。したがって、対応情報を適切に構成しておくことにより、地図と景色との一方に対して行われた操作に対応する適切な操作が、他方に対して自動的に実行されることになり、ユーザが、両方に対して手動で操作を実行する場合よりもユーザの負荷が軽減されることになる。
【0009】
また、本発明による連携表示装置では、操作履歴蓄積部は、地図に対する操作の履歴を蓄積し、対応情報記憶部では、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、景色画像取得部は、操作情報取得部が取得した景色に対する操作情報に応じて景色画像を取得してもよい。
このような構成により、地図に対してなされた操作に応じた適切な動作を景色に対して自動的に実行することができるようになる。
【0010】
また、本発明による連携表示装置では、操作受付部が受け付ける地図への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウトの少なくとも1以上であってもよい。
このような構成により、例えば、地図に対して、位置の移動やズームイン、ズームアウトのうちの2以上の操作が行われた場合に、それに応じた適切な動作が景色に対して自動的に実行されることになる。
【0011】
また、本発明による連携表示装置では、操作情報は、視線方向の変更の操作を含んでもよい。
このような構成により、例えば、地図に対する操作に応じて、自動的に景色の視線方向が変更されることになる。
【0012】
また、本発明による連携表示装置では、対応情報記憶部では、(1)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(2)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(3)地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶されてもよい。
【0013】
また、本発明による連携表示装置では、操作履歴蓄積部は、景色に対する操作の履歴を蓄積し、対応情報記憶部では、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、地図画像取得部は、操作情報取得部が取得した地図に対する操作情報に応じて地図画像を取得してもよい。
このような構成により、景色に対してなされた操作に応じた適切な動作を地図に対して自動的に実行することができるようになる。
【0014】
また、本発明による連携表示装置では、操作受付部が受け付ける景色への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更の少なくとも1以上であってもよい。
このような構成により、例えば、景色に対して、位置の移動やズームイン、ズームアウト、視線方向の変更のうちの2以上の操作が行われた場合に、それに応じた適切な動作が地図に対して自動的に実行されることになる。
【0015】
また、本発明による連携表示装置では、対応情報記憶部では、(1)景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報、(2)景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームインする操作情報とを対応付ける対応情報、(3)景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向に移動する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶されてもよい。
【0016】
また、本発明による連携表示装置では、地図画像取得部は、地図情報を保持しているサーバにアクセスすることによって地図画像を取得し、景色画像取得部は、景色情報を保持しているサーバにアクセスすることによって景色画像を取得してもよい。
このような構成により、例えば、インターネット等を介して地図画像や景色画像を取得することができる。
【0017】
また、本発明による連携表示装置では、地図情報が記憶される地図情報記憶部と、景色情報が記憶される景色情報記憶部と、をさらに備え、地図画像取得部は、地図情報記憶部にアクセスすることによって地図画像を取得し、景色画像取得部は、景色情報記憶部にアクセスすることによって景色画像を取得してもよい。
このような構成により、例えば、カーナビゲーションシステムのように、システムの有する地図情報等を用いて、地図画像や景色画像を取得することができる。
【0018】
また、本発明による連携表示装置では、景色は、実空間をカメラにて撮影したものであってもよい。
このような構成により、地図の画像と、実写の3次元の景色の画像(例えば、前述のストリートビューやロケーションビューの画像など)とを連携して表示することができるようになる。
【0019】
また、本発明による連携表示方法は、操作受付部と、地図画像取得部と、景色画像取得部と、表示部と、操作履歴蓄積部と、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、操作情報取得部とを用いて処理される連携表示方法であって、操作受付部が、ユーザの操作を受け付ける操作受付ステップと、地図画像取得部が、地図に関する情報である地図情報を用いて、操作受付ステップで受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得ステップと、景色画像取得部が、景色に関する情報である景色情報を用いて、操作受付ステップで受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得ステップと、表示部が、地図画像取得ステップで取得した地図画像と景色画像取得ステップで取得した景色画像とを表示する表示ステップと、操作履歴蓄積部が、操作受付ステップで受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積ステップと、操作情報取得部が、操作履歴蓄積ステップで蓄積した操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得ステップと、を備え、操作情報取得ステップで取得した操作情報に応じた操作が実行される、ものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明による連携表示装置等によれば、2次元の地図と3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1による連携表示装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態による連携表示装置の動作を示すフローチャート
【図3】同実施の形態による連携表示装置の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態における地図情報の一例を示す図
【図5】同実施の形態における景色情報の一例を示す図
【図6】同実施の形態における対応情報の一例を示す図
【図7】同実施の形態における地図操作履歴情報の一例を示す図
【図8】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図9】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図10】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図11】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図12】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図13】同実施の形態における景色操作履歴情報の一例を示す図
【図14】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図15】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図16】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図17】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図18】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【図19】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明による連携表示装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0023】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による連携表示装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による連携表示装置は、地図と景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作するものである。
【0024】
図1は、本実施の形態による連携表示装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による連携表示装置1は、操作受付部11と、地図情報記憶部12と、地図画像取得部13と、景色情報記憶部14と、景色画像取得部15と、表示部16と、操作履歴蓄積部17と、対応情報記憶部18と、操作情報取得部19とを備える。
【0025】
操作受付部11は、ユーザの操作を受け付ける。この操作は、地図に対する操作であってもよく、景色に対する操作であってもよい。景色とは、3次元空間上の風景や物体等のオブジェクトを、2次元上に表示したものである。例えば、景色は、3次元の実空間上の被写体を、実際のカメラで撮影したものであってもよく、3次元の仮想空間(例えば、3次元のコンピュータグラフィックスによって構成された空間)上に配置されたモデル等から、2次元の画像を生成(レンダリング)したものであってもよい。なお、操作受付部11が操作を受け付ける際に、その操作が地図に対するものであるのか、景色に対するものであるのかが明確になっていることが好適である。地図に対する操作は、例えば、地図の位置の移動、ズームイン、ズームアウト等である。位置の移動は、例えば、相対的な位置の移動(例えば、表示中の地図に対する右や左、上、下への移動等)であってもよく、絶対的な位置の指定による移動(例えば、移動後の座標を指定した移動)であってもよい。位置の移動は、所望の位置を表示の中心に変更する操作(この操作のことを「センタリング」と呼ぶこともある)を含んでもよい。景色に対する操作は、例えば、景色の位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更等である。位置の移動は、例えば、相対的な位置の移動(例えば、表示中の地図に対する隣接する景色への移動等)であってもよく、絶対的な位置の指定による移動(例えば、移動後の座標を指定した移動)であってもよい。視線方向の変更の操作は、例えば、視線方向の上への変更の操作、下への変更の操作、右への変更の操作、左への変更の操作に分かれていてもよく、変更後の方位角と天頂角(あるいは、仰俯角でもよい)を入力することによる操作であってもよく、その他の操作であってもよい。方位角とは、地図の面をXY座標平面として、Z軸を天頂方向にとったXYZ直交座標系において、そのXY座標平面内における方向(方位)を示す角度である。方位角は、0°以上、360°未満の値を取ることになる。すなわち、方位角は、360°の剰余である。本実施の形態では、方位角を用いる場合に、0°が北となり、時計回りに方位角が大きくなるものとする。すなわち、東向きは方位角=90°であり、南向きは方位角=180°となる。また、天頂角は、Z軸との角度であり、0°以上、180°以下の値をとることになる。天頂角=0°であれば、真上の向き(天頂の向き)となり、天頂角=90°であれば、水平の向きとなり、天頂角=180°であれば、地球の中心の向きとなる。また、地図や景色に対する操作は、例えば、表示されているボタンのクリックや、スライダのドラッグ等や、表示されている地図画像や景色画像におけるクリックやドラッグなどのGUI(Graphical User Interface)を用いて行われてもよく、あるいは、キーボード等の上下左右ボタンの押下や、操作に対応するコマンドのキーボード入力等によって行われてもよい。これらの操作は、2次元のオンライン地図や電子地図の操作、3次元の景色を表示するシステム(例えば、前述のストリートビューやロケーションビュー等)の操作として公知であり、詳細な説明を省略する。
【0026】
操作受付部11は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された操作を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された操作を受信してもよい。なお、操作受付部11は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、操作受付部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0027】
地図情報記憶部12では、地図情報が記憶される。地図情報は、地図に関する情報である。また、この地図情報を用いて、後述する地図画像取得部13によって地図画像が取得されることになる.したがって、操作受付部11が受け付けた操作に応じた地図画像を地図情報から取得できるのであれば、その地図情報の内容は問わない。
【0028】
地図情報は、例えば、地図の画像情報であってもよい。この画像情報は、例えば、ラスタデータ(ビットマップデータ)であってもよく、ベクタデータであってもよい。また、画像情報がラスタデータである場合には、地図情報に、複数の縮尺に対応した画像情報が含まれていてもよい。例えば、同じ地域について、縮尺の大きい画像情報、縮尺の中ぐらいの画像情報、縮尺の小さい画像情報が地図情報に含まれていてもよい。また、地図情報は、タイル状に分割された地図を示すものであり、それらを適宜組み合わせることによって、様々な領域の地図を表示することができるようになっていてもよい。ここで、「地図」は、地形図や、地勢図、地質図、土地利用図、住宅地図、路線図、道路地図、ガイドマップ等であってもよい。また、「地図」は、地形や道路等が把握可能な航空写真や衛星写真、それらに記号や文字等が記入されたものなどであってもよい。地図情報において、地図の各地点と、座標との対応を知ることができるようになっていることが好適である。座標とは、ある基準点を原点とした座標(この座標は、例えば、距離でもよい)であってもよく、緯度・経度であってもよく、その他の位置を識別できる情報であってもよい。地図情報に、その座標そのものが含まれていてもよい。なお、地図情報は、2次元のオンライン地図や電子地図等として公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0029】
地図情報記憶部12に地図情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して地図情報が地図情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、あるいは、通信回線等を介して送信された地図情報が地図情報記憶部12で記憶されるようになってもよい。地図情報記憶部12での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。地図情報記憶部12は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0030】
地図画像取得部13は、地図情報記憶部12で記憶されている地図情報を用いて、地図に対する操作に応じた地図画像を取得する。この地図に対する操作は、操作受付部11が受け付けたものである。例えば、ある領域の地図を表示する旨の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、地図画像取得部13は、その領域の地図画像を取得する。例えば、地図情報がラスタデータである場合には、地図画像取得部13は、その領域の地図画像を切り出すことによって取得してもよい。その際に、指示されている縮尺に応じた地図情報を用いてもよい。具体的には、地図画像取得部13は、表示される地図画像のサイズ(例えば、縦の長さ、横の長さ等)を、表示対象となる地図画像の縮尺を用いて地図上の長さに変換し、その長さを用いて、指定された領域を切り出すことによって取得してもよい。また、例えば、地図情報がベクタデータである場合には、地図画像取得部13は、指示されている縮尺に応じて、その地図画像を拡大・縮小すると共に、指定された領域の地図画像を切り出してもよい。また、例えば、地図を移動する操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、地図画像取得部13は、前述の処理と同様にして、移動後の領域に応じた地図画像を取得してもよい。なお、その移動の操作において、ある方向(例えば、右や北など)への移動とは、表示中の地図画像よりもその方向に移動した地点の地図画像を取得することである。例えば、右への移動とは、表示中の地図画像の中心位置よりも右側の位置を中心位置とする地図画像を取得することである。また、例えば、ズームインやズームアウトの操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、地図画像取得部13は、前述の処理と同様にして、同じ領域における、ズームインやズームアウトの後の地図画像を取得してもよい。なお、ズームインやズームアウトにおいて不変となる位置である注目位置を受け付けてもよい。例えば、マウスのホイールを用いてズームインやズームアウトを行うことができる場合に、地図画像上に位置するマウスポインタの位置を注目位置として受け付け、そして、マウスのホイールの変化量に応じたズームインやズームアウトの操作を受け付けてもよい。その場合には、ズームの前後において、注目位置は、位置が変更されないことになる。これらの処理は、2次元のオンライン地図や電子地図等における地図画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。また、地図画像取得部13は、後述する操作情報取得部19が取得した、地図に対する後述する操作情報に応じて地図画像を取得する処理も行う。この操作情報によって示される操作も、操作受付部11が受け付ける操作と同様のものである。
【0031】
なお、本実施の形態では、地図画像取得部13が地図情報記憶部12にアクセスすることによって地図画像を取得する場合について説明するが、そうでなくてもよい。例えば、地図画像取得部13は、地図情報を保持している図示しないサーバにアクセスすることによって、地図画像を取得してもよい。その場合には、例えば、地図画像取得部13は、所望の地図画像の領域や縮尺等をサーバに送信し、それに応じて地図画像を受信してもよい。また、地図情報がベクタデータである場合には、地図画像取得部13は、送信した領域に対応する地図情報をサーバから受信し、その受信した地図情報を用いて、所望の縮尺に対応する地図画像を生成してもよい。これらの処理は、2次元のオンライン地図における地図画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。また、地図画像取得部13がサーバにアクセスすることによって地図画像を取得する場合には、連携表示装置1は、地図情報記憶部12を備えていなくてもよく、地図画像取得部13は、通信に関するデバイスを備えていてもよい。
【0032】
景色情報記憶部14では、景色情報が記憶される。景色情報は、景色に関する情報である。また、この景色情報を用いて、後述する景色画像取得部15によって景色画像が取得されることになる。したがって、操作受付部11が受け付けた操作に応じた景色画像を景色情報から取得できるのであれば、その景色情報の内容は問わない。
【0033】
景色情報は、例えば、離散的な座標に対応付けられた景色の画像情報であってもよい。本実施の形態では、この場合について説明する。例えば、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1は、このようになっている。この画像情報は、例えば、ラスタデータであってもよく、ベクタデータであってもよい。景色が実空間をカメラにて撮影したものである場合には、この画像情報はラスタデータとなる。その画像情報は、例えば、全方位角に応じたパノラマの画像情報であってもよく、特許文献1で示される半球状の画像情報であってもよく、全球状の画像情報であってもよい。また、画像情報がラスタデータである場合には、景色情報に、複数のズームの程度に対応した画像情報が含まれていてもよい。例えば、同じ位置について、ズームインした画像情報、標準の画像情報、ズームアウトした画像情報が景色情報に含まれていてもよい。なお、離散的な座標は、ある基準点を原点とした座標であってもよく、緯度・経度であってもよく、その他の位置を識別できる情報であってもよい。景色情報に、その座標そのものが含まれていてもよい。なお、景色情報は、前述のストリートビューやロケーションビュー、特許文献1等において公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0034】
また、景色情報は、例えば、3次元(3D)グラフィックスの情報であってもよい。その景色情報は、ポリゴン等で構成された複数の形状を示す形状情報(モデル情報)や、その形状情報で示される形状の表面の画像を示すテクスチャ情報等、あるいは、その他の3Dグラフィックスの情報を含んでいてもよい。
【0035】
景色情報記憶部14に景色情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して景色情報が景色情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、あるいは、通信回線等を介して送信された景色情報が景色情報記憶部14で記憶されるようになってもよい。景色情報記憶部14での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。景色情報記憶部14は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0036】
景色画像取得部15は、景色に関する情報である景色情報を用いて、景色に対する操作に応じた景色画像を取得する。この景色画像取得部15によって取得された景色画像が、表示用の景色画像となる。この景色に対する操作は、操作受付部11が受け付けたものである。例えば、ある位置のある方向の景色を表示する旨の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、その位置のその方向に応じた景色画像を取得する。例えば、景色情報が離散的な座標に対応付けられた景色の画像情報である場合には、景色画像取得部15は、その位置に応じた座標に対応する画像情報(例えば、パノラマの画像情報や、半球状、全球状の画像情報である)から、その方向に対応した画像を切り出すことによって取得してもよい。その際に、画像情報がラスタデータである場合には、ズームの程度に応じた画像情報を用いてもよい。また、画像を切り出す際に、画像の歪みを除去するための変形等を行ってもよい。また、画像情報がベクタデータである場合には、ズームの程度に応じて、その画像情報を拡大・縮小してもよい。また、例えば、位置の移動の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、その移動後の位置に応じた画像情報を用いて、その時点の方向に対応した画像である景色画像を切り出すことによって取得してもよい。また、例えば、ズームインやズームアウトの操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、前述の処理と同様にして、同じ位置に応じた画像情報を用いて、ズームインやズームアウトの後の景色画像を取得してもよい。また、例えば、視線方向の変更の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、前述の処理と同様にして、同じ位置に応じた画像情報を用いて、変更後の視線方向に応じた景色画像を取得してもよい。これらの処理は、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1における景色画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0037】
また、例えば、景色情報が3Dグラフィックスの情報である場合には、景色画像取得部15は、指定された位置と、指定された方向とを用いて視点と視線方向とを決定し、それらを用いてレンダリングを行うことによって、景色画像を取得してもよい。景色画像取得部15は、操作受付部11が景色に対する操作を受け付けるごとに、その操作後の視線、視線方向に応じたレンダリングを行い、景色画像を取得する。このレンダリングについては、3Dグラフィックスの処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0038】
また、景色画像取得部15は、後述する操作情報取得部19が取得した景色に対する操作情報に応じて景色画像を取得する処理も行う。この操作情報によって示される操作も、操作受付部11が受け付ける操作と同様のものである。
【0039】
なお、本実施の形態では、景色画像取得部15が景色情報記憶部14にアクセスすることによって景色画像を取得する場合について説明するが、そうでなくてもよい。例えば、 景色画像取得部15は、景色情報を保持している図示しないサーバにアクセスすることによって、景色画像を取得してもよい。その場合には、例えば、景色画像取得部15は、所望の景色画像の位置や視線、ズームの程度をサーバに送信し、それに応じて景色画像を取得してもよい。また、景色情報に含まれる画像情報がベクタデータである場合には、景色画像取得部15は、送信した位置や視線に対応する景色情報をサーバから受信し、その受信した景色情報を用いて、所望のズームの程度に対応する景色画像を生成してもよい。これらの処理は、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1における景色画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。また、景色画像取得部15がサーバにアクセスすることによって景色画像を取得する場合には、連携表示装置1は、景色情報記憶部14を備えていなくてもよく、景色情報記憶部14は、通信に関するデバイスを備えていてもよい。
【0040】
表示部16は、地図画像取得部13が取得した地図画像と、景色画像取得部15が取得した景色画像とを表示する。表示部16は、両画像を一緒に表示することが好適である。一緒に表示するとは、例えば、横や縦、斜めなどに並べて表示することであってもよく、一方の画像の内部に他方の画像を含めて表示することであってもよい。後者の場合には、内部に表示される画像は、もう一方の画像よりも小さいものとする。なお、地図画像等の表示は、連携表示装置1と離れた場所に置いてなされてもよい。その場合には、表示部16は、連携表示装置1の外部に対して、地図画像と景色画像とを表示のために送信するものであってもよい。また、表示部16は、それらの表示を行う表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイ、プロジェクタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、表示部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0041】
操作履歴蓄積部17は、操作受付部11が受け付けた操作の履歴を2以上、所定の記録媒体に蓄積する。この記録媒体は、例えば、半導体メモリや、光ディスク、磁気ディスク等であり、操作履歴蓄積部17が有していてもよく、あるいは操作履歴蓄積部17の外部に存在してもよい。また、この記録媒体は、操作の履歴を一時的に記憶するものであってもよく、そうでなくてもよい。
【0042】
なお、操作履歴蓄積部17は、地図に対する操作の履歴と、景色に対する操作の履歴とを区別可能に蓄積するものとする。例えば、操作履歴蓄積部17は、地図に対する操作の履歴を示す情報である地図操作履歴情報と、景色に対する操作の履歴を示す情報である景色操作履歴情報とを別々に蓄積してもよく、あるいは、蓄積する際にフラグ等を設定することによって、地図の操作の履歴と景色の操作の履歴とを区別可能にしてもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。ここで、地図に対する操作の履歴においては、操作を識別する操作IDと、その操作後に表示される地図画像の中心位置と、ズームインやズームアウトがなされた場合には、そのズームインやズームアウトにおいて不変となる位置である注目位置と、その操作後に表示される地図画像の縮尺とが蓄積されてもよい。操作IDは、例えば、移動、ズームイン、ズームアウトを識別するものであってもよい。中心位置や注目位置は、例えば、緯度・経度などの座標によって示されるものであってもよい。例えば、地図画像に対するドラッグの操作や、移動後の地図画像の中心位置をクリックする操作が受け付けられた場合には、操作履歴蓄積部17は、移動を示す操作ID等を蓄積してもよい。また、例えば、地図画像に対する、注目位置を指定したズームインやズームアウトの操作が受け付けられた場合には、操作履歴蓄積部17は、その注目位置や、ズームインやズームアウトを示す操作IDなどを蓄積してもよい。また、例えば、地図画像に対する移動ボタンがクリックされた場合には、操作履歴蓄積部17は、移動を示す操作ID等を蓄積してもよい。また、景色に対する操作の履歴においては、操作を識別する操作IDと、その操作後に表示される景色画像に対応する画像情報に対応付けられている位置と、その操作後の視線方向を示す角度と、ズームの程度とが蓄積されてもよい。操作IDは、例えば、移動、ズームイン、ズームアウト、上への視線変更、下への視線変更、左への視線変更、右への視線変更を識別するものであってもよい。位置は、例えば、緯度・経度などの座標によって示されるものであってもよい。また、角度は、例えば、方位角と天頂角(あるいは、仰俯角)によって示されるものであってもよい。例えば、景色画像に対応する移動ボタンがクリックされた場合には、操作履歴蓄積部17は、移動を示す操作ID等を蓄積してもよい。また、例えば、地図画像に対するドラッグの操作が受け付けられた場合には、操作履歴蓄積部17は、そのドラッグに応じて変化した視線方向の変更を示す操作ID等を蓄積してもよい。
【0043】
なお、操作履歴蓄積部17は、操作受付部11が操作IDそのものを受け付けた場合には、それに応じて操作IDを蓄積する。一方、操作受付部11が変更後の中心位置の座標や、変更後の角度を受け付けた場合には、それに応じてどのような操作が行われたのかについて判断し、操作IDを取得するものとする。例えば、地図に対する操作において、縮尺が変更された場合であって、ズームイン(ズームアウト)の方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、ズームイン(ズームアウト)が行われたと判断する。また、例えば、地図に対する操作において、中心位置が変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、移動が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、ズームの程度が変更された場合であって、ズームイン(ズームアウト)の方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、ズームイン(ズームアウト)が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、位置が変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、移動が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、方位角が時計回りに増える向きに設定されている場合であって、方位角が増える(減る)方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、右(左)への視線変更が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、天頂角が増える(減る)方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、下(上)への視線変更が行われたと判断する。なお、これらの場合に、操作履歴蓄積部17は、操作受付部11が受け付けた操作内容と、操作IDとを対応付ける情報を用いて、その操作内容(例えば、天頂角の変化等)を、操作IDに変換してもよい。
【0044】
対応情報記憶部18では、対応情報が記憶される。対応情報は、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である。操作パターン情報の2以上の操作のパターンは、通常、その操作の順序(シーケンス)を含めたパターンである。例えば、操作パターン情報は、複数の操作IDの並びであってもよい。また、操作パターン情報は、正規表現を用いて記述されてもよい。また、操作パターン情報は、操作ID以外の注目位置等に関する条件を含んでもよい。また、操作情報は、例えば、移動やズームイン、ズームアウト、視線方向の変更を示すものであってもよい。その操作情報は、例えば、1個の操作IDであってもよく、その操作IDに加えて、その操作IDで識別される操作をどの程度行うのかを示すパラメータ等を含んでもよく、中心位置の座標や視線方向の角度を直接示すものであってもよい。
【0045】
ここで、対応情報についてさらに説明する。操作パターン情報は、地図や景色に対する操作が行われた際に、その操作に応じたユーザの意図を知ることができる操作のパターンを示す情報である。そして、そのユーザの意図に応じた操作を示す操作情報を、その操作パターン情報に対応付けたものが対応情報である。したがって、操作パターン情報と、操作情報とは、操作に応じたユーザの意図を介して紐付けられていることになる。
【0046】
例えば、地図に対する操作のパターンを示す操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付けた対応情報としては、次のようなものが考えられる。
【0047】
(1)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点に変更する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、地図を移動させた後に特定の位置をズームインしているため、そのズームインした位置にユーザが興味を持っている、と想定できる。したがって、景色においても、そのユーザの興味のある位置に視線方向を向けることが適切な操作であると考えられる。
【0048】
(2)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、地図を移動させた後にズームインとズームアウトを行っているため、そのズームインした位置に興味を持ったものの、実際にズームインしてみると、思っていたようなところではなかったため、ズームアウトしてさらに新たな位置を探索することになった、と想定できる。したがって、景色においても、ユーザが興味を失った位置以外の方向、特にその位置と逆方向(反対方向)に視線方向を向けることが適切な操作であると考えられる。
【0049】
(3)地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、その1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ズームインした位置、すなわち、ユーザが興味を持っていたと考えられる位置が地図画像に含まれなくなっているため、ユーザは新たな位置を探索している、と想定できる。したがって、景色において、ユーザが探索している方向、すなわち、最後の移動方向に視線方向を向けることが適切な操作であると考えられる。
【0050】
なお、地図に対する操作のパターンを示す操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付けた対応情報は、これ以外のものを含んでいてもよいことは言うまでもない。
【0051】
次に、例えば、景色に対する操作のパターンを示す操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付けた対応情報としては、次のようなものが考えられる。
【0052】
(1)景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ユーザが遠景に興味を持っている、と想定できる。したがって、その遠景を含む地図を表示させるために、地図をズームアウトすることが適切な操作であると考えられる。
【0053】
(2)景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームインする操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ユーザは、近景、特に景色に対応する位置の付近に興味を持っている、と想定できる。したがって、近景の詳細な情報を表示するために、地図をズームインすることが適切な操作であると考えられる。なお、「1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更」は、視線方向の右方向への変更、視線方向の左方向への変更、視線方向の下方向での変更の1以上の任意の組み合わせの意味である。
【0054】
(3)景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、その2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向に移動する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ユーザは、周囲の景色を確認することによって、移動する方向を探索している、と想定できる。したがって、最後の視線方向の範囲がより多く表示されるように地図を移動させる、すなわち、最後の視線方向に地図を移動することが適切な操作であると考えられる。なお、「2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更」は、視線方向の右方向への変更と、視線方向の左方向への変更との2以上の任意の組み合わせの意味である。例えば、連続した2以上の右方向への視線方向の変更であってもよく、連続した2以上の左方向への視線方向の変更であってもよく、左方向への視線方向の変更と、右方向への視線方向の変更との組み合わせであってもよい。
【0055】
対応情報記憶部18に対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して対応情報が対応情報記憶部18で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された対応情報が対応情報記憶部18で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された対応情報が対応情報記憶部18で記憶されるようになってもよい。対応情報記憶部18での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。対応情報記憶部18は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0056】
ここで、「操作パターン情報と、操作情報とを対応付ける」とは、操作パターン情報から、操作情報を取得できればよいという意味である。したがって、対応情報は、操作パターン情報と操作情報とを組として含む情報であってもよく、操作パターン情報と操作情報とをリンク付ける情報であってもよい。後者の場合には、対応情報は、例えば、操作パターン情報と操作情報の格納されている位置を示すポインタやアドレスとを対応付ける情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。また、操作パターン情報と操作情報とは、直接対応付けられていなくてもよい。例えば、操作パターン情報に、第3の情報が対応しており、その第3の情報に操作情報が対応していてもよい。
【0057】
操作情報取得部19は、操作履歴蓄積部17が蓄積した操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する。操作情報取得部19は、例えば、操作履歴蓄積部17が蓄積した最新の操作の履歴が、いずれかの操作パターン情報と一致する場合に、その操作パターン情報に対応情報によって対応付けられている操作情報を取得してもよい。この操作情報取得部19によって取得された操作情報が、地図に対する操作を示すものである場合には、その操作情報に応じた地図画像が取得されて表示されることになる。一方、この操作情報取得部19によって取得された操作情報が、景色に対する操作を示すものである場合には、その操作情報に応じた景色画像が取得されて表示されることになる。操作情報取得部19が、操作パターン情報と一致するかどうか判断する対象となる操作の履歴は、通常、2以上の操作の履歴である。
【0058】
なお、地図情報記憶部12と、景色情報記憶部14と、操作履歴蓄積部17が操作の履歴を蓄積する記録媒体と、対応情報記憶部18との任意の2以上の記憶部または記録媒体は、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、地図情報を記憶している領域が地図情報記憶部12となり、景色情報を記憶している領域が景色情報記憶部14となる。
【0059】
次に、本実施の形態による連携表示装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)表示部16は、地図画像、景色画像を表示するかどうか判断する。そして、地図画像等を表示する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS101の処理を繰り返す。表示部16は、例えば、操作受付部11が地図画像等の表示を行う旨の指示を受け付けた場合に、地図画像等を表示すると判断してもよい。
【0060】
(ステップS102)地図画像取得部13は、地図画像を取得し、景色画像取得部15は、景色画像を取得する。例えば、表示する地図画像等の位置を示す情報が受け付けられた場合には、それに応じた地図画像等が取得されてもよい。また、例えば、表示する地図画像等の位置を示す情報が受け付けられていない場合には、デフォルトの位置に応じた地図画像等が取得されてもよい。そのデフォルトの位置の情報は、図示しない記録媒体において記憶されていてもよい。
【0061】
(ステップS103)表示部16は、地図画像取得部13が取得した地図画像と、景色画像取得部15が取得した景色画像とを一緒に表示する。例えば、表示部16は、地図画像と景色画像とを同一のウィンドウ内に並べて表示してもよい。
【0062】
(ステップS104)操作受付部11は、地図に対する操作を受け付けたかどうか判断する。そして、地図に対する操作を受け付けた場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS111に進む。
【0063】
(ステップS105)地図画像取得部13は、ステップS104で操作受付部11が受け付けた操作に応じて、地図画像を取得する。その地図画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0064】
(ステップS106)操作履歴蓄積部17は、ステップS104で操作受付部11が受け付けた操作に応じて履歴を蓄積する。その履歴の蓄積の際に、中心位置や縮尺等の情報が必要な場合には、それらの情報を地図画像取得部13や、地図画像取得部13が取得した地図画像などを用いて取得してもよい。
【0065】
(ステップS107)操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS108に進み、そうでない場合には、ステップS110に進む。
【0066】
(ステップS108)操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報に対応付けられている操作情報を取得する。
【0067】
(ステップS109)景色画像取得部15は、ステップS108で取得された操作情報の示す操作に応じて、景色画像を取得する。その景色画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0068】
(ステップS110)表示部16は、地図画像取得部13が取得した地図画像を表示する。また、表示部16は、ステップS109における景色画像の取得が行われた場合には、その景色画像も表示する。そして、ステップS104に戻る。
【0069】
(ステップS111)操作受付部11は、景色に対する操作を受け付けたかどうか判断する。そして、景色に対する操作を受け付けた場合には、ステップS112に進み、そうでない場合には、ステップS118に進む。
【0070】
(ステップS112)景色画像取得部15は、ステップS111で操作受付部11が受け付けた操作に応じて、景色画像を取得する。その景色画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0071】
(ステップS113)操作履歴蓄積部17は、ステップS111で操作受付部11が受け付けた操作に応じて履歴を蓄積する。その履歴の蓄積の際に、位置や角度等の情報が必要な場合には、それらの情報を景色画像取得部15や、景色画像取得部15が取得した景色画像などを用いて取得してもよい。
【0072】
(ステップS114)操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS115に進み、そうでない場合には、ステップS117に進む。
【0073】
(ステップS115)操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報に対応付けられている操作情報を取得する。
【0074】
(ステップS116)地図画像取得部13は、ステップS115で取得された操作情報の示す操作に応じて、地図画像を取得する。その地図画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0075】
(ステップS117)表示部16は、景色画像取得部15が取得した景色画像を表示する。また、表示部16は、ステップS116における地図画像の取得が行われた場合には、その地図画像も表示する。そして、ステップS104に戻る。
【0076】
(ステップS118)表示部16は、地図画像と景色画像との表示を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、地図画像等の表示を終了してステップS101に戻り、終了しない場合には、ステップS104に戻る。表示部16は、例えば、地図画像等の表示を終了する旨の指示(例えば、地図画像等を表示しているウィンドウを閉じる指示)が受け付けられた場合に、地図画像等の表示を終了すると判断してもよい。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0077】
図3のフローチャートは、図2のフローチャートにおけるステップS107またはステップS114における一致の判断処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS201)操作情報取得部19は、カウンタiを1に設定する。
【0078】
(ステップS202)操作情報取得部19は、i番目の操作パターン情報が、最新の履歴と一致するかどうか判断する。図3のフローチャートがステップS107の処理に応じたものである場合には、操作情報取得部19は、地図に関する操作パターン情報と、地図に関する履歴を用いた判断を行えばよい。また、図3のフローチャートがステップS114の処理に応じたものである場合には、操作情報取得部19は、景色に関する操作パターン情報と、景色に関する履歴を用いた判断を行えばよい。
【0079】
(ステップS203)操作情報取得部19は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0080】
(ステップS204)操作情報取得部19は、対応情報記憶部18に、i番目の操作パターン情報を含む対応情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS202に戻り、そうでない場合には、ステップS205に進む。
【0081】
(ステップS205)操作情報取得部19は、最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報はないと判断し、図2のフローチャートに戻る。そして、図3のフローチャートがステップS107の処理に応じたものである場合には、ステップS110に進む。また、図3のフローチャートがステップS114の処理に応じたものである場合には、ステップS117に進む。
【0082】
(ステップS206)操作情報取得部19は、最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報があると判断し、図2のフローチャートに戻る。そして、図3のフローチャートがステップS107の処理に応じたものである場合には、ステップS108に進む。また、図3のフローチャートがステップS114の処理に応じたものである場合には、ステップS115に進む。その後、i番目の操作パターン情報に対応する操作情報が取得されることになる。
【0083】
次に、本実施の形態による連携表示装置1の動作について、具体例を用いて説明する。
この具体例において、地図情報記憶部12では、図4で示される地図情報が記憶されているものとする。図4の地図情報において、地図画像と、縮尺とが対応付けられている。地図画像は、表示対象となる全領域の地図を示すラスタデータの画像である。前述のように、この地図画像には、緯度・経度が対応付けられているものとする。したがって、地図画像取得部13は、所望の領域の地図画像を切り出すことによって取得することができる。また、各地図画像は、対応する縮尺で表示されるものである。例えば、地図画像「map001」は、縮尺「SC001」で表示する際に用いられる地図画像である。
【0084】
また、この具体例において、景色情報記憶部14では、図5で示される景色情報が記憶されているものとする。図5の景色情報において、位置情報と、景色画像と、移動可能位置情報とが対応付けられている。位置情報は、景色画像に対応する緯度・経度を示す情報である。この具体例での景色画像は、道路においてカメラで撮影された実写の画像であり、その撮影位置が位置情報によって示されることになる。XA1等が経度であり、YA1等が緯度である。景色画像は、パノラマの画像であるとする。また、ズームの程度に応じて、広域の景色画像、標準の景色画像、詳細の景色画像が存在する。広域の景色画像をズームインすると標準の景色画像になり、標準の景色画像をズームインすると詳細の景色画像になるものとする。また、景色画像は、道路上で撮影されているため、ある位置の景色画像から他の位置の景色画像に移動する場合に、違和感なく移動できる景色画像が限定されることになる。その違和感なく移動できる隣接する景色画像の位置情報を示す情報が、移動可能位置情報である。例えば、図5の2番目のレコードに対応する景色画像の移動可能位置情報は、(XA1,YA1)(XA3,YA3)であるため、その景色情報から移動できるのは、1番目と3番目のレコードの景色情報であることが分かる。
【0085】
また、この具体例において、対応情報記憶部18では、図6で示される対応情報が記憶されているものとする。図6において、種類フラグと、操作パターン情報と、操作情報とが対応付けられている。種類フラグが「0」であるレコードは、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを有するものである。種類フラグが「1」であるレコードは、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを有するものである。操作パターン情報では、正規表現を用いて操作パターンが示されている。例えば、「+」は、直前の操作の1以上の繰り返しを示すものである。また、「*」は、直前の操作の0以上の繰り返しを示すものである。また、{N,}は、直前の操作のN回以上の繰り返しを示すものである。また、[]は、その括弧内に含まれる任意の操作を示すものである。また、地図に対する操作において、「m」は移動を示し、「i」はズームインを示し、「o」はズームアウトを示すものである。景色に対する操作において、「M」は移動を示し、「I」はズームインを示し、「O」はズームアウトを示し、「L」は視線方向の左方向への変更を示し、「R」は視線方向の右方向への変更を示し、「U」は視線方向の上方向への変更を示し、「D」は視線方向の下方向への変更を示すものである。また、対応情報において、注目位置や中心位置などのように位置を示すものはすべて、最新の注目位置や中心位置などを示すものであるとする。また、操作パターン情報において、「注目位置=out」は、最新の注目位置が、表示されている地図画像の範囲内に含まれなくなったことを示すものである。ここで、ある位置が、地図画像の範囲内に含まれるかどうかは、例えば、表示中の地図画像の最大の緯度・経度と、最小の緯度・経度とを取得し、その位置の緯度・経度が、最小の緯度・経度から、最大の緯度・経度の範囲内に含まれるかどうか判断することによって行ってもよい。その位置の緯度・経度が、最小の緯度・経度から、最大の緯度・経度の範囲内に含まれる場合には、その位置が地図画像の範囲内に含まれることになり、その位置の緯度・経度が、最小の緯度・経度から、最大の緯度・経度の範囲内に含まれない場合には、その位置が地図画像の範囲内に含まれないことになる。また、操作情報において、Angle(α、β)は、αの位置を始点、βの位置を終点とするベクトルの方位角を算出する関数である。例えば、Angle(位置、注目位置)の場合には、景色における最新の位置から地図における最新の注目位置の方向に延びるベクトルの方位角である。また、θ←αは、方位角θを角度αに設定する操作である。また、M(α)は、景色をαの位置に移動する旨の操作である。なお、αの位置を示す位置情報が景色情報に存在しない場合には、M(α)は、そのαの位置に最も近い位置を示す位置情報の位置に移動する操作となる。例えば、M(中心位置)は、最新の中心位置に最も近い位置を示す位置情報の位置に移動する操作である。また、o(α)は、αの位置を注目位置として地図をズームアウトする操作である。また、i(α)は、αの位置を注目位置としてズームインする操作である。また、m(中心位置←α)は、中心位置がαの位置になるように地図を移動させる操作である。また、Place(α、β、γ)は、αの位置から方位角βの方向に距離γだけ移動した位置を示す関数である。すなわち、αの位置を視点とし、方位角βを向き、長さがγであるベクトルの終点の位置を示す関数である。また、Switch(縮尺、α、β、γ、δ、…)は、表示中の地図画像の縮尺がαであればβとなり、表示中の地図画像の縮尺がγであればδとなり、それ以降も同様である関数である。
【0086】
図6の1番目のレコードは、地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最新のズームインの地点(すなわち、最新のズームインの注目位置)の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0087】
図6の2番目のレコードは、地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点(すなわち、最新の注目位置)に変更する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0088】
図6の3番目のレコードは、地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、その1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点である最新の注目位置が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最後の移動の方向(すなわち、直前の中心位置から最新の中心位置に向かう方向)に変更すると共に、地図画像の中心位置に移動する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0089】
図6の4番目のレコードは、地図に対する1個の移動であって、その1個の移動によって最新の注目位置が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、地図画像の最新の中心位置に移動する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0090】
図6の種類フラグが「1」である1番目のレコードは、景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、景色画像に対応する最新の位置を注目位置としてズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0091】
図6の種類フラグが「1」である2番目のレコードは、景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、景色画像に対応する最新の位置を注目位置としてズームインする操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0092】
図6の種類フラグが「1」である3番目のレコードは、景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、その2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向、すなわち、最後の変更後の方位角の方向に、景色画像に対応する最新の位置から、縮尺ごとに決まった距離だけ離れた位置を中心位置とする移動の操作情報とを対応付ける対応情報である。なお、縮尺ごとに決まった距離は、例えば、地図画像の中心から、中心に最も近い外縁までの距離よりも短い距離(例えば、地図画像の中心から、中心に最も近い外縁までの距離に0.8などを掛けた距離)であってもよい。
【0093】
図6の種類フラグが「1」である4番目のレコードは、景色に対する、移動を示す操作パターン情報と、地図に対する、その移動後の位置(すなわち、景色画像に対応する最新の位置)に地図画像の中心位置を移動する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0094】
まず、ユーザが連携表示装置1を操作して、日本の京都駅付近の地図及び景色を表示する旨の指示を入力したとする。その指示は操作受付部11によって受け付けられ、表示部16に渡される。表示部16は、その指示に応じて地図画像等を表示すると判断する(ステップS101)。そして、表示部16は、地名や駅名等と、緯度・経度とを対応付ける情報が記憶されている図示しない記録媒体にアクセスし、京都駅に対応する緯度・経度を取得する。そして、その緯度・経度と、それに応じた地図画像を取得する旨の指示を地図画像取得部13に渡すと共に、その緯度・経度と、それに応じた景色画像を取得する旨の指示を景色画像取得部15に渡す。
【0095】
地図画像取得部13は、図4で示される地図情報にアクセスし、表示部16から受け取った緯度・経度に対応する地図画像を、縮尺「SC002」に対応する地図画像「map002」から切り出す。なお、はじめて地図画像を取得する際には、縮尺「SC002」の地図画像を取得する旨があらかじめ設定されているものとする。景色画像取得部15は、図5で示される景色情報にアクセスし、受け取った緯度・経度に最も近い位置情報に対応する広域の景色画像であって、方位角と天頂角が(90°,90°)である景色画像を取得する(ステップS102)。なお、はじめて景色画像を取得する際には、広域の景色画像であって、方位角と天頂角が(90°,90°)である景色画像を取得する旨があらかじめ設定されているものとする。そして、表示部16は、地図画像取得部13が取得した京都駅付近の地図画像と、景色画像取得部15が取得した京都駅付近の景色画像とを図示しないディスプレイに表示する(ステップS103)。
【0096】
次に、ユーザが、マウスを操作することによって、表示されている地図画像を少しだけ北側に移動するためのドラッグの操作を行ったとする。すると、その操作が操作受付部11で受け付けられ、地図画像の表示されている領域での操作であるため、地図への操作であると判断される(ステップS104)。そして、操作受付部11は、そのマウスでのドラッグに応じた距離と方向を示す情報を地図画像取得部13に渡す。地図画像取得部13は、表示中の地図画像の中心位置と、そのドラッグの距離と方向を示す情報とを用いて、新たな地図画像の中心位置を算出する。例えば、ドラッグの距離と方向を示す情報が、ドラッグの始点の位置αと、ドラッグの終点の位置βとを示す情報である場合には、位置βが始点となり、位置αが終点となるベクトル分だけ表示中の地図画像の中心位置を移動させた位置である新たな地図画像の中心位置を算出する。その際に、スクリーン座標上の距離を、地図画像上の距離に変換する処理を行ってもよい。その処理の際に、表示中の地図画像の縮尺を用いてもよい。なお、地図を南向きにドラッグすると、地図の中心は北向きに移動することからも分かるように、ドラッグの方向と、中心位置の移動方向とは逆になる。その算出された中心位置が(X1,Y1)であったとする。すると、地図画像取得部13は、中心位置(X1,Y1)の地図画像を、表示中の地図画像の縮尺「SC002」に対応する地図画像「map002」から切り出して取得する(ステップS105)。なお、地図画像取得部13は、取得した最新の地図画像に対応する中心位置や縮尺等の情報を図示しない記録媒体で保持しているものとする。また、操作履歴蓄積部17は、地図に対するドラッグの操作が行われたため、操作ID「m」と、中心位置(X1,Y1)と、縮尺「SC002」とを対応付ける地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。なお、操作履歴蓄積部17は、その中心位置や縮尺を、地図画像取得部13から受け取ることができる。図7の1番目のレコードは、そのようにして蓄積された地図操作履歴情報である。
【0097】
その後、操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS107)。この場合には、図7の1番目のレコードと一致する、図6で示される対応情報の種類フラグが「0」の操作パターン情報が存在しなかったとする(ステップS201〜S205)。すると、表示部16は、地図画像取得部13が新たに取得した地図画像をディスプレイに表示することによって、地図画像を更新する(ステップS110)。図8は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。図8において、左側の正方形の画像が地図画像であり、右側の正方形の画像が景色画像である。また、図8の地図画像において、景色画像の位置と視線方向の方位角とを示す図形である視点図形9が表示されている。この視点図形9の黒丸は、表示中の景色画像に対応する位置情報の示す位置に設定されるものとする。また、視点図形9の黒丸から、視点図形9の2本の線分の黒丸と反対側の2個の端点の中点に向かう方向が、表示中の景色画像に対応する視線方向の方位角に設定されているものとする。この視点図形9は、どの構成要素によって生成されてもよい。例えば、景色画像取得部15によって生成されてもよく、地図画像取得部13によって生成されてもよく、その他の構成要素によって生成されてもよい。表示中の景色画像の位置や方位角の変化に応じて、この視点図形9の位置や方向も変化することになる。また、図8において、景色画像に2個の矢印(三角形)が表示されているが、これは景色画像の移動方向に対応するものである。景色画像取得部15は、表示中の景色画像に対応する移動可能位置情報を取得し、その移動可能位置情報で示される位置が、表示中の景色画像においてどの方向になるのかを算出し、その算出結果に応じて、この矢印を表示することになる。また、その矢印がクリックされることに応じて、景色画像の移動が行われることになる。なお、視点図形9の表示や、移動のための矢印の表示、その矢印を用いた景色画像の移動については、ストリートビューにおいてすでに公知である。
【0098】
また、図8において、地図画像の下側に、ズームインボタン51と、ズームアウトボタン52と、北側(上側)への移動ボタン53と、東側(右側)への移動ボタン54と、南側(下側)への移動ボタン55と、西側(左側)への移動ボタン56とが表示されている。ズームインボタン51がクリックされると、表示中の地図画像の中心位置を注目位置として、地図がズームインされるものとする。ズームアウトボタン52がクリックされると、表示中の地図画像の中心位置を注目位置として、地図がズームアウトされるものとする。北側、東側、南側、西側への移動ボタン53,54,55,56がそれぞれクリックされると、表示中の地図画像の中心位置から所定の距離だけ北側、東側、南側、西側の位置を中心位置とする地図に移動されるものとする。また、図8において、景色画像の下側に、ズームインボタン61と、ズームアウトボタン62と、上側への視線方向の変更ボタン63と、右側への視線方向の変更ボタン64と、下側への視線方向の変更ボタン65と、左側への視線方向の変更ボタン66とが表示されている。ズームインボタン61がクリックされると、表示中の景色画像がズームインされるものとする。ズームアウトボタン62がクリックされると、表示中の景色画像がズームアウトされるものとする。上側への視線方向の変更ボタン63がクリックされると、視線方向の天頂角が所定の角度だけ減少するものとする。右側への視線方向の変更ボタン64がクリックされると、視線方向の方位角が所定の角度だけ増加するものとする。下側への視線方向の変更ボタン65がクリックされると、視線方向の天頂角が所定の角度だけ増加するものとする。左側への視線方向の変更ボタン66がクリックされると、視線方向の方位角が所定の角度だけ減少するものとする。
【0099】
図8の表示において、ユーザがマウスを操作してズームインボタン51をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置と同じ中心位置であり、表示中の地図画像の縮尺よりも1段階大きい縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X1,Y1)であり、縮尺が「SC003」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「i」と、中心位置(X1,Y1)と、注目位置(X1,Y1)と、縮尺「SC003」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の2番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、このたびの操作では、注目位置が設定されていないため、注目位置が中心位置と同じになっている。また、中心位置や縮尺は、地図画像取得部13から受け取ることができる。
【0100】
その後、操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS107)。この場合には、図6の2番目の操作パターン情報が図7の1番目、2番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、2番目の操作パターン情報が最新の履歴と一致すると判断する(ステップS201〜S204,S202)。そして、操作情報取得部19は、一致する操作パターン情報が存在すると判断し、図6の2番目のレコードから、操作情報「θ←Angle(位置、注目位置)」を取得し、景色画像取得部15に渡す(ステップS108)。景色画像取得部15は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置情報の示す位置と、地図操作履歴情報の最新の注目位置(X1,Y1)とを取得し、それらを引数として、関数Angle(位置、注目位置)の値を算出する。この場合には、その関数の値が「0°」になったとする。すると、景色画像取得部15は、表示中の景色画像と同じ位置、ズームの程度に対応した景色画像であって、方位角が0°になった景色画像を取得して、表示部16に渡す(ステップS109)。表示部16は、ズームインされた地図画像と、方位角の変更された景色画像とを表示する(ステップS110)。図9は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。また、方位角の変化に応じて、視点図形9の向きも変化している。
【0101】
図9の表示において、ユーザがマウスを操作してズームアウトボタン52をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置と同じ中心位置であり、表示中の地図画像の縮尺よりも1段階小さい縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X1,Y1)であり、縮尺が「SC002」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「o」と、中心位置(X1,Y1)と、注目位置(X1,Y1)と、縮尺「SC002」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の3番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、このたびの操作では、注目位置が設定されていないため、注目位置が中心位置と同じになっている。また、中心位置や縮尺は、地図画像取得部13から受け取ることができる。
【0102】
その後、操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS107)。この場合には、図6の1番目の操作パターン情報が図7の1番目〜3番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、1番目の操作パターン情報が最新の履歴と一致すると判断する(ステップS201,S202)。そして、操作情報取得部19は、一致する操作パターン情報が存在すると判断し、図6の1番目のレコードから、操作情報「θ←Angle(位置、ズームインの注目位置)+180°」を取得し、景色画像取得部15に渡す(ステップS108)。景色画像取得部15は、その操作情報を受け取ると、その時点で表示している景色画像に対応する位置情報の示す位置と、地図操作履歴情報の最新のズームインの注目位置(X1,Y1)とを取得し、それらを引数として、関数Angle(位置、注目位置)の値を算出する。この場合には、その関数の値が「0°」になり、結果として、操作情報は「θ←180°」になったとする。すると、景色画像取得部15は、表示中と同じ位置、ズームの程度に対応した景色画像であって、方位角が180°になった景色画像を取得して、表示部16に渡す(ステップS109)。表示部16は、ズームアウトされた地図画像と、方位角の変更された景色画像とを表示する(ステップS110)。図10は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。また、方位角の変化に応じて、視点図形9の向きも変化している。
【0103】
図10の表示において、ユーザがマウスを操作してズームアウトボタン52をもう一度、クリックしたとする。この場合にも、前述の説明と同様にして、地図画像がズームアウトされ、図6の1番目のレコードの操作情報が取得されるが、方位角は180°のままであり、景色画像には変化がなく、地図画像だけが変更されることになる(ステップS104〜S110)。なお、この一連の操作によって、図7の4番目のレコードが蓄積される。
【0104】
また、その後に、ユーザがマウスを操作してズームインボタン51をクリックしたとする。この場合には、地図画像がズームインされるが、最新の履歴に対応する操作パターン情報が存在しないため、操作情報の取得は行われない。そして、地図画像等の表示は、図10と同様になる(ステップS104〜S07,S110)。なお、この一連の操作によって、図7の5番目のレコードが蓄積される。
【0105】
その後に、ユーザがマウスを操作して、南側への移動ボタン55をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置から所定の距離だけ南側の位置が中心位置となり、表示中の地図画像と同じ縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X2,Y2)であり、縮尺が「SC002」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「m」と、中心位置(X2,Y2)と、縮尺「SC002」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の6番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、この場合に、最新の注目位置(X1,Y1)は、地図画像の範囲内に含まれているものとする。すると、最新の地図操作履歴情報と一致する操作パターン情報が存在しないため、操作情報の取得は行われず(ステップS107)、地図画像の更新のみが行われる(ステップS110)。
【0106】
また、その後に、ユーザがマウスを操作して、南側への移動ボタン55をもう一度クリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置から所定の距離だけ南側の位置が中心位置となり、表示中の地図画像と同じ縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X3,Y3)であり、縮尺が「SC002」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「m」と、中心位置(X3,Y3)と、縮尺「SC002」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の7番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、この場合に、最新の注目位置(X1,Y1)は、地図画像の範囲内に含まれなくなったものとする。すると、図6の3番目の操作パターン情報が、最新の地図操作履歴情報と一致すると判断され(ステップS107)、図6の3番目の操作パターン情報に対応する操作情報「θ←Angle(直前中心位置、中心位置) and M(中心位置)」が取得され、景色画像取得部15に渡される(ステップS108)。景色画像取得部15は、図7の地図操作履歴情報を参照し、最新の中心位置(X3,Y3)と、直前中心位置(X2,Y2)とを取得する。そして、Angle(直前中心位置、中心位置)=180°を算出する。その結果、方位角は180°から変化しないことになる。また、景色画像取得部15は、中心位置(X3,Y3)に最も近い、図5の景色情報における位置情報を特定する。そして、その位置情報に対応する広域の景色画像から、方位角が180°、天頂角が90°の景色画像を取得して、表示部16に渡す(ステップS109)。表示部16は、移動後の地図画像と、移動後の景色画像とを表示する(ステップS110)。図11は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。また、景色画像の位置の変化に応じて、視点図形9の位置も変化している。
【0107】
その後、地図画像における移動やズームイン、ズームアウト等が繰り返され、図12で示される表示になったとする。その表示において、ユーザが、景色画像における操作を開始したとする。まず、ユーザが、マウスを操作することによって、上側への視線変更のボタン63をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS111)、上側への視線変更のボタン63がクリックされた旨が景色画像取得部15に渡される。景色画像取得部15は、表示中の景色画像の視線方向について、天頂角を15°だけ減少する。その結果、天頂角が75°になったとする。そして、景色画像の位置やズームの程度は同じままで、視線方向の天頂角のみを変更した景色画像を取得する(ステップS112)。また、操作履歴蓄積部17は、視線方向の変更の操作が行われたため、操作ID「U」と、表示中の景色画像に対応する位置(XA10,YA10)と、視線方向を示す方位角、天頂角(180°、75°)と、ズームの程度「広域」とを対応付ける景色操作履歴情報を蓄積する(ステップS113)。なお、景色画像取得部15は、地図画像取得部13と同様に、取得した最新の景色画像に対応する位置や、視線方向の情報、ズームの程度等を図示しない記録媒体で保持しているものとする。操作履歴蓄積部17は、その位置や視線方向の情報、ズームの程度等を、景色画像取得部15から受け取ることができる。図13の1番目のレコードは、そのようにして蓄積された景色操作履歴情報である。
【0108】
その後、操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、一致する操作パターン情報が存在しなかったとする(ステップS201〜205)。すると、表示部16は、景色画像取得部15が新たに取得した、視線方向の変更された景色画像をディスプレイに表示することによって、景色画像を更新する(ステップS117)。
【0109】
次に、ユーザが再度、マウスを操作することによって、ズームインボタン61をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS111)、表示中の景色画像の位置と同じ位置、視線方向であり、表示中の景色画像のズームの程度よりもズームイン側(テレ側)である、ズームの程度が「標準」の景色画像が取得される(ステップS112)。具体的には、位置が(XA10,YA10)であり、視線方向の角度が(180°、75°)であり、ズームの程度が「標準」である景色画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「I」と、位置(XA10,YA10)と、視線方向の角度(180°、75°)と、ズームの程度「標準」とを有する景色操作履歴情報を蓄積する(ステップS113)。図13の2番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。
【0110】
その後、操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、図6の種類フラグが「1」である1番目のレコードの操作パターン情報が図13の1番目、2番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、その操作パターン情報が最新の履歴と一致すると判断する(ステップS201、S202)。そして、操作情報取得部19は、その一致する操作パターン情報が存在するレコードから、操作情報「o(位置)」を取得し、地図画像取得部13に渡す(ステップS115)。地図画像取得部13は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置情報の示す位置(XA10,YA10)を取得し、その位置を注目位置としてズームアウトした地図画像を取得する(ステップS116)。なお、地図画像取得部13は、表示中の景色画像に対応する最新の位置(XA10,YA10)を、景色操作履歴情報から取得してもよく、あるいは、図示しない経路で景色画像取得部15にアクセスして取得してもよい。表示部16は、ズームアウトされた地図画像と、ズームインされた景色画像とを表示する(ステップS117)。図14は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。ユーザが、景色画像において、視線方向を上側に変更させ、ズームインさせた場合には、遠景に興味を持っていると考えられるところ、地図画像においても、その遠景を含むようにズームアウトを行うことができ、ユーザの利便性を高める連携操作を実現することができる。
【0111】
次に、ユーザがマウスを操作して、ズームアウトボタン62をクリックし、下側への視線方向の変更ボタン65をクリックし、右側への視線方向の変更ボタン64をクリックし、その後に、ズームインボタン61をクリックしたとする。すると、それらの操作が順次、受け付けられ(ステップS111)、それらの操作に応じた景色画像が取得される(ステップS112)と共に、それぞれの履歴が図13の3番目から6番目のレコードで示されるように蓄積される(ステップS113)。なお、下側への視線方向の変更ボタン65がクリックされた場合には、天頂角が15°だけ増加され、右側(左側)への視線方向の変更ボタン64(66)がクリックされた場合には、方位角が90°だけ増加(減少)されるように設定されているものとする。
【0112】
その後、操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、図6の種類フラグが「1」である2番目のレコードの操作パターン情報が図13の4番目〜6番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、その操作パターン情報に対応する操作情報「i(位置)」を取得し、地図画像取得部13に渡す(ステップS114,S115)。地図画像取得部13は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置(XA10,YA10)を取得し、その位置を注目位置としてズームインした地図画像を取得する(ステップS116)。表示部16は、ズームインされた地図画像と、ズームインされた景色画像とを表示する(ステップS117)。図15は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。ユーザが、景色画像において、視線方向を右側や左側、下側に変更させ、ズームインさせた場合には、近景に興味を持っていると考えられるところ、地図画像においても、その近景を詳細に示すようにズームインすることができ、ユーザの利便性を高める連携操作を実現することができる。
【0113】
その後、地図画像や景色画像に対する操作が行われ、図16で示されるようになったとする。その後、ユーザがマウスを操作して、景色に対する右側への視線方向の変更ボタン64を2回クリックしたとする。すると、それらの操作が順次、受け付けられ(ステップS111)、それらの操作に応じた景色画像が取得される(ステップS112)と共に、それぞれの履歴が図13の下から1番目、2番目のレコードで示されるように蓄積される(ステップS113)。
【0114】
操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、図6の種類フラグが「1」である3番目のレコードの操作パターン情報が図13の下から1番目、2番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、その操作パターン情報に対応する操作情報「m(中心位置←Place(位置、θ、Switch(縮尺、SC001,L1,SC002,L2,…)))」を取得し、地図画像取得部13に渡す(ステップS114,S115)。地図画像取得部13は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置(XA25,YA25)、方位角θ「180°」を取得し、取得された最新の地図画像に対応する縮尺「SC002」を取得する。そして、関数Switchの値「L2」を算出し、関数Place((XA25,YA25)、180°、L2)を算出する。その算出の結果、関数Placeの値である位置は、取得された最新の景色画像に対応する位置から、方位角方向にL2だけ離れた位置となる。その結果、その関数Placeの値である位置を中心位置とする地図画像が取得され、表示部16に渡される(ステップS116)。表示部16は、図17で示されるように、移動された地図画像と、視線方向の変更された景色画像とを表示する(ステップS117)。ユーザが、景色画像において、視線方向を右側や左側に繰り返して変更させた場合には、その視線方向の先の方に興味を持っていると考えられるところ、地図画像においても、その方向がより広く表示されるように移動することができ、ユーザの利便性を高める連携操作を実現することができる。
【0115】
この具体例において、京都駅付近の地図や景色を用いて説明したが、それらは単なる一例であって、地図や景色は必ずしも正確なものではない。
【0116】
また、この具体例では、1個の操作に対応する操作パターン情報と、操作情報とを対応付ける対応情報が存在する場合について説明したが、前述のように、操作パターン情報は、2以上の操作のパターンを示す情報であってもよい。その場合には、例えば、地図と景色の一方に対する移動の処理に応じて他方も移動させる処理を、対応情報を用いないで実現してもよい。景色における移動に応じて地図を移動させることは、ストリートビューにおいて実現されており、公知である。また、地図における移動に応じて景色の位置を移動させる方法も、簡単に実現することができる。例えば、地図画像における中心位置に最も近い景色画像が表示されるように、景色画像を変化させてもよい。
【0117】
また、この具体例では、操作パターン情報が最新の履歴と一致するかの判断を行う場合について説明したが、一の操作パターン情報に一致する操作列において、ある操作と次の操作の間に所定時間以上が経過している場合には、その操作パターン情報とその操作列とが一致すると判断しなくてもよい。例えば、地図の移動が行われた後であって、10分程度経過した後にズームインが行われたとしても、図6の2番目のレコードの操作パターン情報と一致すると判断しなくてもよい。そのために、例えば、操作の履歴を蓄積する際に、現在の日付や時刻を対応付けて蓄積してもよい。そして、操作パターン情報との比較の時点から所定の時間(例えば、5分や10分など)以内に蓄積された操作の履歴のみを用いて操作情報の取得を行ってもよい。あるいは、例えば、操作の履歴を蓄積する際に、現在の日付や時刻を対応付けて蓄積し、所定の時間の経過した履歴を削除するように管理してもよい。
【0118】
また、この具体例では、視点図形9を表示する場合について説明したが、そうでなくてもよい。また、この具体例では、景色画像に移動可能な方向の矢印(三角形)が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。移動のためのボタンが、景色画像の下側等に表示されており、それをクリックすることによって移動してもよい。
【0119】
また、この具体例では、地図画像の中心位置等の位置を示す情報と、景色画像の位置を示す情報とが共に同じ種類の情報である場合、すなわち、それが緯度・経度である場合について説明したが、両者が異なるものである場合には、一方から他方に変換する変換式や変換テーブルを用いて、適宜、一方の位置の情報から他方の位置の情報に変換するようにしてもよい。
【0120】
以上のように、本実施の形態による連携表示装置1によれば、2次元の地図と、3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができる。したがって、ユーザが、両方に対して煩雑な操作を行う必要がなくなり、ユーザの負荷が軽減され、ユーザの利便性が向上されている。特に、対応情報を用いて、ある意図に対応する操作パターン情報と、その意図に対応する操作情報とを対応付けることによって、地図と景色の一方に対するユーザの操作の意図に応じた操作を、他方に対して行うことができるようになる。また、最新の履歴が操作パターン情報に一致しない限り、操作の対象となっていない画像に対する自動的な操作が行われないため、その画像に対する不用意な操作が発生しないことにもなる。
【0121】
なお、本実施の形態において、図6で示される対応情報について説明したが、それ以外の対応情報を用いてもよいことは言うまでもない。例えば、地図に対する、2以上の移動が繰り返されたことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を2以上の移動の最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報等を用いてもよい。また、対応情報の操作パターン情報において、主に操作IDを用いて操作のパターンを示す場合について説明したが、操作に関するパラメータ等を用いて操作のパターンを示してもよい。例えば、視線方向の方位角や天頂角を用いて操作のパターンを示してもよく、中心位置や位置の座標値等を用いて操作のパターンを示してもよい。その場合には、操作の履歴も、例えば、中心位置や位置の座標値等を用いて記述されてもよい。
【0122】
また、本実施の形態では、地図と景色のどちらに対して操作が行われても、他方に対する操作が行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、連携表示装置1は、地図に対する操作が行われた場合に、その操作に応じて景色に対する操作が自動的に行われるものであってもよく、あるいは、景色に対する操作が行われた場合に、その操作に応じて地図に対する操作が自動的に行われるものであってもよい。前者の場合には、例えば、操作履歴蓄積部17は、地図に関する操作の履歴のみを蓄積してもよく、対応情報記憶部18では、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付ける対応情報のみが記憶されてもよく、操作情報取得部19は、地図に関する操作の履歴についてのみ、操作パターン情報と一致するかどうかの比較を行ってもよい。また、後者の場合には、例えば、操作履歴蓄積部17は、景色に関する操作の履歴のみを蓄積してもよく、対応情報記憶部18では、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付ける対応情報のみが記憶されてもよく、操作情報取得部19は、景色に関する操作の履歴についてのみ、操作パターン情報と一致するかどうかの比較を行ってもよい。
【0123】
また、本実施の形態では、地図への操作が、位置の移動、ズームイン、ズームアウトの少なくとも1以上である場合について説明したが、それ以外の操作があってもよい。また、景色への操作が、位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更の少なくとも1以上である場合について説明したが、それ以外の操作があってもよい。
【0124】
また、本実施の形態では、地図の操作の履歴に、操作IDや中心位置、縮尺等が含まれる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、地図の操作の履歴には、操作IDのみが含まれてもよく、操作IDと、中心位置のみが含まれてもよく、操作IDと、縮尺のみが含まれてもよく、その他の組み合わせであってもよい。
【0125】
また、本実施の形態では、景色の操作の履歴に、操作IDや位置、視線方向の角度、ズームの程度等が含まれる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、景色の操作の履歴には、操作IDのみが含まれてもよく、操作IDと、視線方向の角度のみが含まれてもよく、操作IDと位置のみが含まれてもよく、その他の組み合わせであってもよい。
【0126】
また、本実施の形態において、地図画像取得部13がサーバにアクセスすることによって地図画像を取得してもよく、景色画像取得部15がサーバにアクセスすることによって景色画像を取得してもよいことは前述の通りである。その際に、地図画像取得部13と景色画像取得部15との両方が、サーバから地図画像等を取得してもよく、あるいは、地図画像取得部13のみがサーバにアクセスすることによって地図画像を取得してもよく、景色画像取得部15のみがサーバにアクセスすることによって景色画像を取得してもよい。
【0127】
また、上記実施の形態では、連携表示装置1がスタンドアロンである場合について説明したが、連携表示装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、表示部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、情報を表示したりしてもよい。
【0128】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0129】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0130】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0131】
また、上記実施の形態において、連携表示装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
【0132】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における連携表示装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作を受け付ける操作受付部、地図に関する情報である地図情報を用いて、操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部、景色に関する情報である景色情報を用いて、操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部、地図画像取得部が取得した地図画像と景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部、操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部、操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報における操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部、として機能させ、操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、プログラムである。
【0133】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を表示する表示部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0134】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0135】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0136】
図18は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による連携表示装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0137】
図18において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0138】
図19は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図19において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0139】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による連携表示装置1の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0140】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による連携表示装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0141】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0142】
以上より、本発明による連携表示装置等によれば、2次元の地図と3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができるという効果が得られ、地図と景色とを表示する装置やシステム等として有用である。
【符号の説明】
【0143】
1 連携表示装置
11 操作受付部
12 地図情報記憶部
13 地図画像取得部
14 景色情報記憶部
15 景色画像取得部
16 表示部
17 操作履歴蓄積部
18 対応情報記憶部
19 操作情報取得部
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図と景色とを表示する連携表示装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンライン地図やカーナビゲーションシステム等において、2次元の地図を表示することができる。また、3次元の景色を表示することができる技術も知られている。3次元の景色とは、例えば、実空間をカメラで撮影した画像であってもよい。3次元の景色を表示するシステムとしては、例えば、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−226580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の連携表示装置においては、2次元の地図と、3次元の景色とを同時に表示したとしても、両者を適切に連携させることができなかった。例えば、2次元地図において、ある地点に注目していたとしても、それに応じて3次元の景色が変わらないため、手動の操作によって、その3次元の景色も注目点を表示するようにしなければならなかった。
【0005】
一般的に言えば、2次元の地図と3次元の景色とを表示する場合において、それぞれを別々に操作しなければならず、煩雑な操作がユーザに課されていた。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、2次元の地図と3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができる連携表示装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明による連携表示装置は、ユーザの操作を受け付ける操作受付部と、地図に関する情報である地図情報を用いて、操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部と、景色に関する情報である景色情報を用いて、操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部と、地図画像取得部が取得した地図画像と景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部と、操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部と、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部と、を備え、操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、ものである。
【0008】
このような構成により、地図と景色との一方に対して、操作パターン情報の示す操作が実行された場合に、他方に対して、その操作パターン情報に対応する操作情報の示す操作が行われることになる。したがって、対応情報を適切に構成しておくことにより、地図と景色との一方に対して行われた操作に対応する適切な操作が、他方に対して自動的に実行されることになり、ユーザが、両方に対して手動で操作を実行する場合よりもユーザの負荷が軽減されることになる。
【0009】
また、本発明による連携表示装置では、操作履歴蓄積部は、地図に対する操作の履歴を蓄積し、対応情報記憶部では、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、景色画像取得部は、操作情報取得部が取得した景色に対する操作情報に応じて景色画像を取得してもよい。
このような構成により、地図に対してなされた操作に応じた適切な動作を景色に対して自動的に実行することができるようになる。
【0010】
また、本発明による連携表示装置では、操作受付部が受け付ける地図への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウトの少なくとも1以上であってもよい。
このような構成により、例えば、地図に対して、位置の移動やズームイン、ズームアウトのうちの2以上の操作が行われた場合に、それに応じた適切な動作が景色に対して自動的に実行されることになる。
【0011】
また、本発明による連携表示装置では、操作情報は、視線方向の変更の操作を含んでもよい。
このような構成により、例えば、地図に対する操作に応じて、自動的に景色の視線方向が変更されることになる。
【0012】
また、本発明による連携表示装置では、対応情報記憶部では、(1)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(2)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(3)地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶されてもよい。
【0013】
また、本発明による連携表示装置では、操作履歴蓄積部は、景色に対する操作の履歴を蓄積し、対応情報記憶部では、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、地図画像取得部は、操作情報取得部が取得した地図に対する操作情報に応じて地図画像を取得してもよい。
このような構成により、景色に対してなされた操作に応じた適切な動作を地図に対して自動的に実行することができるようになる。
【0014】
また、本発明による連携表示装置では、操作受付部が受け付ける景色への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更の少なくとも1以上であってもよい。
このような構成により、例えば、景色に対して、位置の移動やズームイン、ズームアウト、視線方向の変更のうちの2以上の操作が行われた場合に、それに応じた適切な動作が地図に対して自動的に実行されることになる。
【0015】
また、本発明による連携表示装置では、対応情報記憶部では、(1)景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報、(2)景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームインする操作情報とを対応付ける対応情報、(3)景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向に移動する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶されてもよい。
【0016】
また、本発明による連携表示装置では、地図画像取得部は、地図情報を保持しているサーバにアクセスすることによって地図画像を取得し、景色画像取得部は、景色情報を保持しているサーバにアクセスすることによって景色画像を取得してもよい。
このような構成により、例えば、インターネット等を介して地図画像や景色画像を取得することができる。
【0017】
また、本発明による連携表示装置では、地図情報が記憶される地図情報記憶部と、景色情報が記憶される景色情報記憶部と、をさらに備え、地図画像取得部は、地図情報記憶部にアクセスすることによって地図画像を取得し、景色画像取得部は、景色情報記憶部にアクセスすることによって景色画像を取得してもよい。
このような構成により、例えば、カーナビゲーションシステムのように、システムの有する地図情報等を用いて、地図画像や景色画像を取得することができる。
【0018】
また、本発明による連携表示装置では、景色は、実空間をカメラにて撮影したものであってもよい。
このような構成により、地図の画像と、実写の3次元の景色の画像(例えば、前述のストリートビューやロケーションビューの画像など)とを連携して表示することができるようになる。
【0019】
また、本発明による連携表示方法は、操作受付部と、地図画像取得部と、景色画像取得部と、表示部と、操作履歴蓄積部と、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、操作情報取得部とを用いて処理される連携表示方法であって、操作受付部が、ユーザの操作を受け付ける操作受付ステップと、地図画像取得部が、地図に関する情報である地図情報を用いて、操作受付ステップで受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得ステップと、景色画像取得部が、景色に関する情報である景色情報を用いて、操作受付ステップで受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得ステップと、表示部が、地図画像取得ステップで取得した地図画像と景色画像取得ステップで取得した景色画像とを表示する表示ステップと、操作履歴蓄積部が、操作受付ステップで受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積ステップと、操作情報取得部が、操作履歴蓄積ステップで蓄積した操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得ステップと、を備え、操作情報取得ステップで取得した操作情報に応じた操作が実行される、ものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明による連携表示装置等によれば、2次元の地図と3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1による連携表示装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態による連携表示装置の動作を示すフローチャート
【図3】同実施の形態による連携表示装置の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態における地図情報の一例を示す図
【図5】同実施の形態における景色情報の一例を示す図
【図6】同実施の形態における対応情報の一例を示す図
【図7】同実施の形態における地図操作履歴情報の一例を示す図
【図8】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図9】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図10】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図11】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図12】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図13】同実施の形態における景色操作履歴情報の一例を示す図
【図14】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図15】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図16】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図17】同実施の形態における地図画像と景色画像との表示の一例を示す図
【図18】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【図19】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明による連携表示装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0023】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による連携表示装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による連携表示装置は、地図と景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作するものである。
【0024】
図1は、本実施の形態による連携表示装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による連携表示装置1は、操作受付部11と、地図情報記憶部12と、地図画像取得部13と、景色情報記憶部14と、景色画像取得部15と、表示部16と、操作履歴蓄積部17と、対応情報記憶部18と、操作情報取得部19とを備える。
【0025】
操作受付部11は、ユーザの操作を受け付ける。この操作は、地図に対する操作であってもよく、景色に対する操作であってもよい。景色とは、3次元空間上の風景や物体等のオブジェクトを、2次元上に表示したものである。例えば、景色は、3次元の実空間上の被写体を、実際のカメラで撮影したものであってもよく、3次元の仮想空間(例えば、3次元のコンピュータグラフィックスによって構成された空間)上に配置されたモデル等から、2次元の画像を生成(レンダリング)したものであってもよい。なお、操作受付部11が操作を受け付ける際に、その操作が地図に対するものであるのか、景色に対するものであるのかが明確になっていることが好適である。地図に対する操作は、例えば、地図の位置の移動、ズームイン、ズームアウト等である。位置の移動は、例えば、相対的な位置の移動(例えば、表示中の地図に対する右や左、上、下への移動等)であってもよく、絶対的な位置の指定による移動(例えば、移動後の座標を指定した移動)であってもよい。位置の移動は、所望の位置を表示の中心に変更する操作(この操作のことを「センタリング」と呼ぶこともある)を含んでもよい。景色に対する操作は、例えば、景色の位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更等である。位置の移動は、例えば、相対的な位置の移動(例えば、表示中の地図に対する隣接する景色への移動等)であってもよく、絶対的な位置の指定による移動(例えば、移動後の座標を指定した移動)であってもよい。視線方向の変更の操作は、例えば、視線方向の上への変更の操作、下への変更の操作、右への変更の操作、左への変更の操作に分かれていてもよく、変更後の方位角と天頂角(あるいは、仰俯角でもよい)を入力することによる操作であってもよく、その他の操作であってもよい。方位角とは、地図の面をXY座標平面として、Z軸を天頂方向にとったXYZ直交座標系において、そのXY座標平面内における方向(方位)を示す角度である。方位角は、0°以上、360°未満の値を取ることになる。すなわち、方位角は、360°の剰余である。本実施の形態では、方位角を用いる場合に、0°が北となり、時計回りに方位角が大きくなるものとする。すなわち、東向きは方位角=90°であり、南向きは方位角=180°となる。また、天頂角は、Z軸との角度であり、0°以上、180°以下の値をとることになる。天頂角=0°であれば、真上の向き(天頂の向き)となり、天頂角=90°であれば、水平の向きとなり、天頂角=180°であれば、地球の中心の向きとなる。また、地図や景色に対する操作は、例えば、表示されているボタンのクリックや、スライダのドラッグ等や、表示されている地図画像や景色画像におけるクリックやドラッグなどのGUI(Graphical User Interface)を用いて行われてもよく、あるいは、キーボード等の上下左右ボタンの押下や、操作に対応するコマンドのキーボード入力等によって行われてもよい。これらの操作は、2次元のオンライン地図や電子地図の操作、3次元の景色を表示するシステム(例えば、前述のストリートビューやロケーションビュー等)の操作として公知であり、詳細な説明を省略する。
【0026】
操作受付部11は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された操作を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された操作を受信してもよい。なお、操作受付部11は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、操作受付部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0027】
地図情報記憶部12では、地図情報が記憶される。地図情報は、地図に関する情報である。また、この地図情報を用いて、後述する地図画像取得部13によって地図画像が取得されることになる.したがって、操作受付部11が受け付けた操作に応じた地図画像を地図情報から取得できるのであれば、その地図情報の内容は問わない。
【0028】
地図情報は、例えば、地図の画像情報であってもよい。この画像情報は、例えば、ラスタデータ(ビットマップデータ)であってもよく、ベクタデータであってもよい。また、画像情報がラスタデータである場合には、地図情報に、複数の縮尺に対応した画像情報が含まれていてもよい。例えば、同じ地域について、縮尺の大きい画像情報、縮尺の中ぐらいの画像情報、縮尺の小さい画像情報が地図情報に含まれていてもよい。また、地図情報は、タイル状に分割された地図を示すものであり、それらを適宜組み合わせることによって、様々な領域の地図を表示することができるようになっていてもよい。ここで、「地図」は、地形図や、地勢図、地質図、土地利用図、住宅地図、路線図、道路地図、ガイドマップ等であってもよい。また、「地図」は、地形や道路等が把握可能な航空写真や衛星写真、それらに記号や文字等が記入されたものなどであってもよい。地図情報において、地図の各地点と、座標との対応を知ることができるようになっていることが好適である。座標とは、ある基準点を原点とした座標(この座標は、例えば、距離でもよい)であってもよく、緯度・経度であってもよく、その他の位置を識別できる情報であってもよい。地図情報に、その座標そのものが含まれていてもよい。なお、地図情報は、2次元のオンライン地図や電子地図等として公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0029】
地図情報記憶部12に地図情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して地図情報が地図情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、あるいは、通信回線等を介して送信された地図情報が地図情報記憶部12で記憶されるようになってもよい。地図情報記憶部12での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。地図情報記憶部12は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0030】
地図画像取得部13は、地図情報記憶部12で記憶されている地図情報を用いて、地図に対する操作に応じた地図画像を取得する。この地図に対する操作は、操作受付部11が受け付けたものである。例えば、ある領域の地図を表示する旨の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、地図画像取得部13は、その領域の地図画像を取得する。例えば、地図情報がラスタデータである場合には、地図画像取得部13は、その領域の地図画像を切り出すことによって取得してもよい。その際に、指示されている縮尺に応じた地図情報を用いてもよい。具体的には、地図画像取得部13は、表示される地図画像のサイズ(例えば、縦の長さ、横の長さ等)を、表示対象となる地図画像の縮尺を用いて地図上の長さに変換し、その長さを用いて、指定された領域を切り出すことによって取得してもよい。また、例えば、地図情報がベクタデータである場合には、地図画像取得部13は、指示されている縮尺に応じて、その地図画像を拡大・縮小すると共に、指定された領域の地図画像を切り出してもよい。また、例えば、地図を移動する操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、地図画像取得部13は、前述の処理と同様にして、移動後の領域に応じた地図画像を取得してもよい。なお、その移動の操作において、ある方向(例えば、右や北など)への移動とは、表示中の地図画像よりもその方向に移動した地点の地図画像を取得することである。例えば、右への移動とは、表示中の地図画像の中心位置よりも右側の位置を中心位置とする地図画像を取得することである。また、例えば、ズームインやズームアウトの操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、地図画像取得部13は、前述の処理と同様にして、同じ領域における、ズームインやズームアウトの後の地図画像を取得してもよい。なお、ズームインやズームアウトにおいて不変となる位置である注目位置を受け付けてもよい。例えば、マウスのホイールを用いてズームインやズームアウトを行うことができる場合に、地図画像上に位置するマウスポインタの位置を注目位置として受け付け、そして、マウスのホイールの変化量に応じたズームインやズームアウトの操作を受け付けてもよい。その場合には、ズームの前後において、注目位置は、位置が変更されないことになる。これらの処理は、2次元のオンライン地図や電子地図等における地図画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。また、地図画像取得部13は、後述する操作情報取得部19が取得した、地図に対する後述する操作情報に応じて地図画像を取得する処理も行う。この操作情報によって示される操作も、操作受付部11が受け付ける操作と同様のものである。
【0031】
なお、本実施の形態では、地図画像取得部13が地図情報記憶部12にアクセスすることによって地図画像を取得する場合について説明するが、そうでなくてもよい。例えば、地図画像取得部13は、地図情報を保持している図示しないサーバにアクセスすることによって、地図画像を取得してもよい。その場合には、例えば、地図画像取得部13は、所望の地図画像の領域や縮尺等をサーバに送信し、それに応じて地図画像を受信してもよい。また、地図情報がベクタデータである場合には、地図画像取得部13は、送信した領域に対応する地図情報をサーバから受信し、その受信した地図情報を用いて、所望の縮尺に対応する地図画像を生成してもよい。これらの処理は、2次元のオンライン地図における地図画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。また、地図画像取得部13がサーバにアクセスすることによって地図画像を取得する場合には、連携表示装置1は、地図情報記憶部12を備えていなくてもよく、地図画像取得部13は、通信に関するデバイスを備えていてもよい。
【0032】
景色情報記憶部14では、景色情報が記憶される。景色情報は、景色に関する情報である。また、この景色情報を用いて、後述する景色画像取得部15によって景色画像が取得されることになる。したがって、操作受付部11が受け付けた操作に応じた景色画像を景色情報から取得できるのであれば、その景色情報の内容は問わない。
【0033】
景色情報は、例えば、離散的な座標に対応付けられた景色の画像情報であってもよい。本実施の形態では、この場合について説明する。例えば、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1は、このようになっている。この画像情報は、例えば、ラスタデータであってもよく、ベクタデータであってもよい。景色が実空間をカメラにて撮影したものである場合には、この画像情報はラスタデータとなる。その画像情報は、例えば、全方位角に応じたパノラマの画像情報であってもよく、特許文献1で示される半球状の画像情報であってもよく、全球状の画像情報であってもよい。また、画像情報がラスタデータである場合には、景色情報に、複数のズームの程度に対応した画像情報が含まれていてもよい。例えば、同じ位置について、ズームインした画像情報、標準の画像情報、ズームアウトした画像情報が景色情報に含まれていてもよい。なお、離散的な座標は、ある基準点を原点とした座標であってもよく、緯度・経度であってもよく、その他の位置を識別できる情報であってもよい。景色情報に、その座標そのものが含まれていてもよい。なお、景色情報は、前述のストリートビューやロケーションビュー、特許文献1等において公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0034】
また、景色情報は、例えば、3次元(3D)グラフィックスの情報であってもよい。その景色情報は、ポリゴン等で構成された複数の形状を示す形状情報(モデル情報)や、その形状情報で示される形状の表面の画像を示すテクスチャ情報等、あるいは、その他の3Dグラフィックスの情報を含んでいてもよい。
【0035】
景色情報記憶部14に景色情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して景色情報が景色情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、あるいは、通信回線等を介して送信された景色情報が景色情報記憶部14で記憶されるようになってもよい。景色情報記憶部14での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。景色情報記憶部14は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0036】
景色画像取得部15は、景色に関する情報である景色情報を用いて、景色に対する操作に応じた景色画像を取得する。この景色画像取得部15によって取得された景色画像が、表示用の景色画像となる。この景色に対する操作は、操作受付部11が受け付けたものである。例えば、ある位置のある方向の景色を表示する旨の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、その位置のその方向に応じた景色画像を取得する。例えば、景色情報が離散的な座標に対応付けられた景色の画像情報である場合には、景色画像取得部15は、その位置に応じた座標に対応する画像情報(例えば、パノラマの画像情報や、半球状、全球状の画像情報である)から、その方向に対応した画像を切り出すことによって取得してもよい。その際に、画像情報がラスタデータである場合には、ズームの程度に応じた画像情報を用いてもよい。また、画像を切り出す際に、画像の歪みを除去するための変形等を行ってもよい。また、画像情報がベクタデータである場合には、ズームの程度に応じて、その画像情報を拡大・縮小してもよい。また、例えば、位置の移動の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、その移動後の位置に応じた画像情報を用いて、その時点の方向に対応した画像である景色画像を切り出すことによって取得してもよい。また、例えば、ズームインやズームアウトの操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、前述の処理と同様にして、同じ位置に応じた画像情報を用いて、ズームインやズームアウトの後の景色画像を取得してもよい。また、例えば、視線方向の変更の操作を操作受付部11が受け付けた場合には、その操作に応じて、景色画像取得部15は、前述の処理と同様にして、同じ位置に応じた画像情報を用いて、変更後の視線方向に応じた景色画像を取得してもよい。これらの処理は、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1における景色画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0037】
また、例えば、景色情報が3Dグラフィックスの情報である場合には、景色画像取得部15は、指定された位置と、指定された方向とを用いて視点と視線方向とを決定し、それらを用いてレンダリングを行うことによって、景色画像を取得してもよい。景色画像取得部15は、操作受付部11が景色に対する操作を受け付けるごとに、その操作後の視線、視線方向に応じたレンダリングを行い、景色画像を取得する。このレンダリングについては、3Dグラフィックスの処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0038】
また、景色画像取得部15は、後述する操作情報取得部19が取得した景色に対する操作情報に応じて景色画像を取得する処理も行う。この操作情報によって示される操作も、操作受付部11が受け付ける操作と同様のものである。
【0039】
なお、本実施の形態では、景色画像取得部15が景色情報記憶部14にアクセスすることによって景色画像を取得する場合について説明するが、そうでなくてもよい。例えば、 景色画像取得部15は、景色情報を保持している図示しないサーバにアクセスすることによって、景色画像を取得してもよい。その場合には、例えば、景色画像取得部15は、所望の景色画像の位置や視線、ズームの程度をサーバに送信し、それに応じて景色画像を取得してもよい。また、景色情報に含まれる画像情報がベクタデータである場合には、景色画像取得部15は、送信した位置や視線に対応する景色情報をサーバから受信し、その受信した景色情報を用いて、所望のズームの程度に対応する景色画像を生成してもよい。これらの処理は、ストリートビューやロケーションビュー、特許文献1における景色画像を取得する処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。また、景色画像取得部15がサーバにアクセスすることによって景色画像を取得する場合には、連携表示装置1は、景色情報記憶部14を備えていなくてもよく、景色情報記憶部14は、通信に関するデバイスを備えていてもよい。
【0040】
表示部16は、地図画像取得部13が取得した地図画像と、景色画像取得部15が取得した景色画像とを表示する。表示部16は、両画像を一緒に表示することが好適である。一緒に表示するとは、例えば、横や縦、斜めなどに並べて表示することであってもよく、一方の画像の内部に他方の画像を含めて表示することであってもよい。後者の場合には、内部に表示される画像は、もう一方の画像よりも小さいものとする。なお、地図画像等の表示は、連携表示装置1と離れた場所に置いてなされてもよい。その場合には、表示部16は、連携表示装置1の外部に対して、地図画像と景色画像とを表示のために送信するものであってもよい。また、表示部16は、それらの表示を行う表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイ、プロジェクタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、表示部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0041】
操作履歴蓄積部17は、操作受付部11が受け付けた操作の履歴を2以上、所定の記録媒体に蓄積する。この記録媒体は、例えば、半導体メモリや、光ディスク、磁気ディスク等であり、操作履歴蓄積部17が有していてもよく、あるいは操作履歴蓄積部17の外部に存在してもよい。また、この記録媒体は、操作の履歴を一時的に記憶するものであってもよく、そうでなくてもよい。
【0042】
なお、操作履歴蓄積部17は、地図に対する操作の履歴と、景色に対する操作の履歴とを区別可能に蓄積するものとする。例えば、操作履歴蓄積部17は、地図に対する操作の履歴を示す情報である地図操作履歴情報と、景色に対する操作の履歴を示す情報である景色操作履歴情報とを別々に蓄積してもよく、あるいは、蓄積する際にフラグ等を設定することによって、地図の操作の履歴と景色の操作の履歴とを区別可能にしてもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。ここで、地図に対する操作の履歴においては、操作を識別する操作IDと、その操作後に表示される地図画像の中心位置と、ズームインやズームアウトがなされた場合には、そのズームインやズームアウトにおいて不変となる位置である注目位置と、その操作後に表示される地図画像の縮尺とが蓄積されてもよい。操作IDは、例えば、移動、ズームイン、ズームアウトを識別するものであってもよい。中心位置や注目位置は、例えば、緯度・経度などの座標によって示されるものであってもよい。例えば、地図画像に対するドラッグの操作や、移動後の地図画像の中心位置をクリックする操作が受け付けられた場合には、操作履歴蓄積部17は、移動を示す操作ID等を蓄積してもよい。また、例えば、地図画像に対する、注目位置を指定したズームインやズームアウトの操作が受け付けられた場合には、操作履歴蓄積部17は、その注目位置や、ズームインやズームアウトを示す操作IDなどを蓄積してもよい。また、例えば、地図画像に対する移動ボタンがクリックされた場合には、操作履歴蓄積部17は、移動を示す操作ID等を蓄積してもよい。また、景色に対する操作の履歴においては、操作を識別する操作IDと、その操作後に表示される景色画像に対応する画像情報に対応付けられている位置と、その操作後の視線方向を示す角度と、ズームの程度とが蓄積されてもよい。操作IDは、例えば、移動、ズームイン、ズームアウト、上への視線変更、下への視線変更、左への視線変更、右への視線変更を識別するものであってもよい。位置は、例えば、緯度・経度などの座標によって示されるものであってもよい。また、角度は、例えば、方位角と天頂角(あるいは、仰俯角)によって示されるものであってもよい。例えば、景色画像に対応する移動ボタンがクリックされた場合には、操作履歴蓄積部17は、移動を示す操作ID等を蓄積してもよい。また、例えば、地図画像に対するドラッグの操作が受け付けられた場合には、操作履歴蓄積部17は、そのドラッグに応じて変化した視線方向の変更を示す操作ID等を蓄積してもよい。
【0043】
なお、操作履歴蓄積部17は、操作受付部11が操作IDそのものを受け付けた場合には、それに応じて操作IDを蓄積する。一方、操作受付部11が変更後の中心位置の座標や、変更後の角度を受け付けた場合には、それに応じてどのような操作が行われたのかについて判断し、操作IDを取得するものとする。例えば、地図に対する操作において、縮尺が変更された場合であって、ズームイン(ズームアウト)の方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、ズームイン(ズームアウト)が行われたと判断する。また、例えば、地図に対する操作において、中心位置が変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、移動が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、ズームの程度が変更された場合であって、ズームイン(ズームアウト)の方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、ズームイン(ズームアウト)が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、位置が変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、移動が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、方位角が時計回りに増える向きに設定されている場合であって、方位角が増える(減る)方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、右(左)への視線変更が行われたと判断する。また、例えば、景色に対する操作において、天頂角が増える(減る)方向に変更された場合には、操作履歴蓄積部17は、下(上)への視線変更が行われたと判断する。なお、これらの場合に、操作履歴蓄積部17は、操作受付部11が受け付けた操作内容と、操作IDとを対応付ける情報を用いて、その操作内容(例えば、天頂角の変化等)を、操作IDに変換してもよい。
【0044】
対応情報記憶部18では、対応情報が記憶される。対応情報は、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である。操作パターン情報の2以上の操作のパターンは、通常、その操作の順序(シーケンス)を含めたパターンである。例えば、操作パターン情報は、複数の操作IDの並びであってもよい。また、操作パターン情報は、正規表現を用いて記述されてもよい。また、操作パターン情報は、操作ID以外の注目位置等に関する条件を含んでもよい。また、操作情報は、例えば、移動やズームイン、ズームアウト、視線方向の変更を示すものであってもよい。その操作情報は、例えば、1個の操作IDであってもよく、その操作IDに加えて、その操作IDで識別される操作をどの程度行うのかを示すパラメータ等を含んでもよく、中心位置の座標や視線方向の角度を直接示すものであってもよい。
【0045】
ここで、対応情報についてさらに説明する。操作パターン情報は、地図や景色に対する操作が行われた際に、その操作に応じたユーザの意図を知ることができる操作のパターンを示す情報である。そして、そのユーザの意図に応じた操作を示す操作情報を、その操作パターン情報に対応付けたものが対応情報である。したがって、操作パターン情報と、操作情報とは、操作に応じたユーザの意図を介して紐付けられていることになる。
【0046】
例えば、地図に対する操作のパターンを示す操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付けた対応情報としては、次のようなものが考えられる。
【0047】
(1)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点に変更する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、地図を移動させた後に特定の位置をズームインしているため、そのズームインした位置にユーザが興味を持っている、と想定できる。したがって、景色においても、そのユーザの興味のある位置に視線方向を向けることが適切な操作であると考えられる。
【0048】
(2)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、地図を移動させた後にズームインとズームアウトを行っているため、そのズームインした位置に興味を持ったものの、実際にズームインしてみると、思っていたようなところではなかったため、ズームアウトしてさらに新たな位置を探索することになった、と想定できる。したがって、景色においても、ユーザが興味を失った位置以外の方向、特にその位置と逆方向(反対方向)に視線方向を向けることが適切な操作であると考えられる。
【0049】
(3)地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、その1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ズームインした位置、すなわち、ユーザが興味を持っていたと考えられる位置が地図画像に含まれなくなっているため、ユーザは新たな位置を探索している、と想定できる。したがって、景色において、ユーザが探索している方向、すなわち、最後の移動方向に視線方向を向けることが適切な操作であると考えられる。
【0050】
なお、地図に対する操作のパターンを示す操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付けた対応情報は、これ以外のものを含んでいてもよいことは言うまでもない。
【0051】
次に、例えば、景色に対する操作のパターンを示す操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付けた対応情報としては、次のようなものが考えられる。
【0052】
(1)景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ユーザが遠景に興味を持っている、と想定できる。したがって、その遠景を含む地図を表示させるために、地図をズームアウトすることが適切な操作であると考えられる。
【0053】
(2)景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームインする操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ユーザは、近景、特に景色に対応する位置の付近に興味を持っている、と想定できる。したがって、近景の詳細な情報を表示するために、地図をズームインすることが適切な操作であると考えられる。なお、「1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更」は、視線方向の右方向への変更、視線方向の左方向への変更、視線方向の下方向での変更の1以上の任意の組み合わせの意味である。
【0054】
(3)景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、その2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向に移動する操作情報とを対応付ける対応情報
この場合には、ユーザは、周囲の景色を確認することによって、移動する方向を探索している、と想定できる。したがって、最後の視線方向の範囲がより多く表示されるように地図を移動させる、すなわち、最後の視線方向に地図を移動することが適切な操作であると考えられる。なお、「2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更」は、視線方向の右方向への変更と、視線方向の左方向への変更との2以上の任意の組み合わせの意味である。例えば、連続した2以上の右方向への視線方向の変更であってもよく、連続した2以上の左方向への視線方向の変更であってもよく、左方向への視線方向の変更と、右方向への視線方向の変更との組み合わせであってもよい。
【0055】
対応情報記憶部18に対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して対応情報が対応情報記憶部18で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された対応情報が対応情報記憶部18で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された対応情報が対応情報記憶部18で記憶されるようになってもよい。対応情報記憶部18での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。対応情報記憶部18は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0056】
ここで、「操作パターン情報と、操作情報とを対応付ける」とは、操作パターン情報から、操作情報を取得できればよいという意味である。したがって、対応情報は、操作パターン情報と操作情報とを組として含む情報であってもよく、操作パターン情報と操作情報とをリンク付ける情報であってもよい。後者の場合には、対応情報は、例えば、操作パターン情報と操作情報の格納されている位置を示すポインタやアドレスとを対応付ける情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。また、操作パターン情報と操作情報とは、直接対応付けられていなくてもよい。例えば、操作パターン情報に、第3の情報が対応しており、その第3の情報に操作情報が対応していてもよい。
【0057】
操作情報取得部19は、操作履歴蓄積部17が蓄積した操作の履歴が、操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する。操作情報取得部19は、例えば、操作履歴蓄積部17が蓄積した最新の操作の履歴が、いずれかの操作パターン情報と一致する場合に、その操作パターン情報に対応情報によって対応付けられている操作情報を取得してもよい。この操作情報取得部19によって取得された操作情報が、地図に対する操作を示すものである場合には、その操作情報に応じた地図画像が取得されて表示されることになる。一方、この操作情報取得部19によって取得された操作情報が、景色に対する操作を示すものである場合には、その操作情報に応じた景色画像が取得されて表示されることになる。操作情報取得部19が、操作パターン情報と一致するかどうか判断する対象となる操作の履歴は、通常、2以上の操作の履歴である。
【0058】
なお、地図情報記憶部12と、景色情報記憶部14と、操作履歴蓄積部17が操作の履歴を蓄積する記録媒体と、対応情報記憶部18との任意の2以上の記憶部または記録媒体は、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、地図情報を記憶している領域が地図情報記憶部12となり、景色情報を記憶している領域が景色情報記憶部14となる。
【0059】
次に、本実施の形態による連携表示装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)表示部16は、地図画像、景色画像を表示するかどうか判断する。そして、地図画像等を表示する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS101の処理を繰り返す。表示部16は、例えば、操作受付部11が地図画像等の表示を行う旨の指示を受け付けた場合に、地図画像等を表示すると判断してもよい。
【0060】
(ステップS102)地図画像取得部13は、地図画像を取得し、景色画像取得部15は、景色画像を取得する。例えば、表示する地図画像等の位置を示す情報が受け付けられた場合には、それに応じた地図画像等が取得されてもよい。また、例えば、表示する地図画像等の位置を示す情報が受け付けられていない場合には、デフォルトの位置に応じた地図画像等が取得されてもよい。そのデフォルトの位置の情報は、図示しない記録媒体において記憶されていてもよい。
【0061】
(ステップS103)表示部16は、地図画像取得部13が取得した地図画像と、景色画像取得部15が取得した景色画像とを一緒に表示する。例えば、表示部16は、地図画像と景色画像とを同一のウィンドウ内に並べて表示してもよい。
【0062】
(ステップS104)操作受付部11は、地図に対する操作を受け付けたかどうか判断する。そして、地図に対する操作を受け付けた場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS111に進む。
【0063】
(ステップS105)地図画像取得部13は、ステップS104で操作受付部11が受け付けた操作に応じて、地図画像を取得する。その地図画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0064】
(ステップS106)操作履歴蓄積部17は、ステップS104で操作受付部11が受け付けた操作に応じて履歴を蓄積する。その履歴の蓄積の際に、中心位置や縮尺等の情報が必要な場合には、それらの情報を地図画像取得部13や、地図画像取得部13が取得した地図画像などを用いて取得してもよい。
【0065】
(ステップS107)操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS108に進み、そうでない場合には、ステップS110に進む。
【0066】
(ステップS108)操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報に対応付けられている操作情報を取得する。
【0067】
(ステップS109)景色画像取得部15は、ステップS108で取得された操作情報の示す操作に応じて、景色画像を取得する。その景色画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0068】
(ステップS110)表示部16は、地図画像取得部13が取得した地図画像を表示する。また、表示部16は、ステップS109における景色画像の取得が行われた場合には、その景色画像も表示する。そして、ステップS104に戻る。
【0069】
(ステップS111)操作受付部11は、景色に対する操作を受け付けたかどうか判断する。そして、景色に対する操作を受け付けた場合には、ステップS112に進み、そうでない場合には、ステップS118に進む。
【0070】
(ステップS112)景色画像取得部15は、ステップS111で操作受付部11が受け付けた操作に応じて、景色画像を取得する。その景色画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0071】
(ステップS113)操作履歴蓄積部17は、ステップS111で操作受付部11が受け付けた操作に応じて履歴を蓄積する。その履歴の蓄積の際に、位置や角度等の情報が必要な場合には、それらの情報を景色画像取得部15や、景色画像取得部15が取得した景色画像などを用いて取得してもよい。
【0072】
(ステップS114)操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS115に進み、そうでない場合には、ステップS117に進む。
【0073】
(ステップS115)操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報に対応付けられている操作情報を取得する。
【0074】
(ステップS116)地図画像取得部13は、ステップS115で取得された操作情報の示す操作に応じて、地図画像を取得する。その地図画像は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0075】
(ステップS117)表示部16は、景色画像取得部15が取得した景色画像を表示する。また、表示部16は、ステップS116における地図画像の取得が行われた場合には、その地図画像も表示する。そして、ステップS104に戻る。
【0076】
(ステップS118)表示部16は、地図画像と景色画像との表示を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、地図画像等の表示を終了してステップS101に戻り、終了しない場合には、ステップS104に戻る。表示部16は、例えば、地図画像等の表示を終了する旨の指示(例えば、地図画像等を表示しているウィンドウを閉じる指示)が受け付けられた場合に、地図画像等の表示を終了すると判断してもよい。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0077】
図3のフローチャートは、図2のフローチャートにおけるステップS107またはステップS114における一致の判断処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS201)操作情報取得部19は、カウンタiを1に設定する。
【0078】
(ステップS202)操作情報取得部19は、i番目の操作パターン情報が、最新の履歴と一致するかどうか判断する。図3のフローチャートがステップS107の処理に応じたものである場合には、操作情報取得部19は、地図に関する操作パターン情報と、地図に関する履歴を用いた判断を行えばよい。また、図3のフローチャートがステップS114の処理に応じたものである場合には、操作情報取得部19は、景色に関する操作パターン情報と、景色に関する履歴を用いた判断を行えばよい。
【0079】
(ステップS203)操作情報取得部19は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0080】
(ステップS204)操作情報取得部19は、対応情報記憶部18に、i番目の操作パターン情報を含む対応情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS202に戻り、そうでない場合には、ステップS205に進む。
【0081】
(ステップS205)操作情報取得部19は、最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報はないと判断し、図2のフローチャートに戻る。そして、図3のフローチャートがステップS107の処理に応じたものである場合には、ステップS110に進む。また、図3のフローチャートがステップS114の処理に応じたものである場合には、ステップS117に進む。
【0082】
(ステップS206)操作情報取得部19は、最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報があると判断し、図2のフローチャートに戻る。そして、図3のフローチャートがステップS107の処理に応じたものである場合には、ステップS108に進む。また、図3のフローチャートがステップS114の処理に応じたものである場合には、ステップS115に進む。その後、i番目の操作パターン情報に対応する操作情報が取得されることになる。
【0083】
次に、本実施の形態による連携表示装置1の動作について、具体例を用いて説明する。
この具体例において、地図情報記憶部12では、図4で示される地図情報が記憶されているものとする。図4の地図情報において、地図画像と、縮尺とが対応付けられている。地図画像は、表示対象となる全領域の地図を示すラスタデータの画像である。前述のように、この地図画像には、緯度・経度が対応付けられているものとする。したがって、地図画像取得部13は、所望の領域の地図画像を切り出すことによって取得することができる。また、各地図画像は、対応する縮尺で表示されるものである。例えば、地図画像「map001」は、縮尺「SC001」で表示する際に用いられる地図画像である。
【0084】
また、この具体例において、景色情報記憶部14では、図5で示される景色情報が記憶されているものとする。図5の景色情報において、位置情報と、景色画像と、移動可能位置情報とが対応付けられている。位置情報は、景色画像に対応する緯度・経度を示す情報である。この具体例での景色画像は、道路においてカメラで撮影された実写の画像であり、その撮影位置が位置情報によって示されることになる。XA1等が経度であり、YA1等が緯度である。景色画像は、パノラマの画像であるとする。また、ズームの程度に応じて、広域の景色画像、標準の景色画像、詳細の景色画像が存在する。広域の景色画像をズームインすると標準の景色画像になり、標準の景色画像をズームインすると詳細の景色画像になるものとする。また、景色画像は、道路上で撮影されているため、ある位置の景色画像から他の位置の景色画像に移動する場合に、違和感なく移動できる景色画像が限定されることになる。その違和感なく移動できる隣接する景色画像の位置情報を示す情報が、移動可能位置情報である。例えば、図5の2番目のレコードに対応する景色画像の移動可能位置情報は、(XA1,YA1)(XA3,YA3)であるため、その景色情報から移動できるのは、1番目と3番目のレコードの景色情報であることが分かる。
【0085】
また、この具体例において、対応情報記憶部18では、図6で示される対応情報が記憶されているものとする。図6において、種類フラグと、操作パターン情報と、操作情報とが対応付けられている。種類フラグが「0」であるレコードは、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを有するものである。種類フラグが「1」であるレコードは、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを有するものである。操作パターン情報では、正規表現を用いて操作パターンが示されている。例えば、「+」は、直前の操作の1以上の繰り返しを示すものである。また、「*」は、直前の操作の0以上の繰り返しを示すものである。また、{N,}は、直前の操作のN回以上の繰り返しを示すものである。また、[]は、その括弧内に含まれる任意の操作を示すものである。また、地図に対する操作において、「m」は移動を示し、「i」はズームインを示し、「o」はズームアウトを示すものである。景色に対する操作において、「M」は移動を示し、「I」はズームインを示し、「O」はズームアウトを示し、「L」は視線方向の左方向への変更を示し、「R」は視線方向の右方向への変更を示し、「U」は視線方向の上方向への変更を示し、「D」は視線方向の下方向への変更を示すものである。また、対応情報において、注目位置や中心位置などのように位置を示すものはすべて、最新の注目位置や中心位置などを示すものであるとする。また、操作パターン情報において、「注目位置=out」は、最新の注目位置が、表示されている地図画像の範囲内に含まれなくなったことを示すものである。ここで、ある位置が、地図画像の範囲内に含まれるかどうかは、例えば、表示中の地図画像の最大の緯度・経度と、最小の緯度・経度とを取得し、その位置の緯度・経度が、最小の緯度・経度から、最大の緯度・経度の範囲内に含まれるかどうか判断することによって行ってもよい。その位置の緯度・経度が、最小の緯度・経度から、最大の緯度・経度の範囲内に含まれる場合には、その位置が地図画像の範囲内に含まれることになり、その位置の緯度・経度が、最小の緯度・経度から、最大の緯度・経度の範囲内に含まれない場合には、その位置が地図画像の範囲内に含まれないことになる。また、操作情報において、Angle(α、β)は、αの位置を始点、βの位置を終点とするベクトルの方位角を算出する関数である。例えば、Angle(位置、注目位置)の場合には、景色における最新の位置から地図における最新の注目位置の方向に延びるベクトルの方位角である。また、θ←αは、方位角θを角度αに設定する操作である。また、M(α)は、景色をαの位置に移動する旨の操作である。なお、αの位置を示す位置情報が景色情報に存在しない場合には、M(α)は、そのαの位置に最も近い位置を示す位置情報の位置に移動する操作となる。例えば、M(中心位置)は、最新の中心位置に最も近い位置を示す位置情報の位置に移動する操作である。また、o(α)は、αの位置を注目位置として地図をズームアウトする操作である。また、i(α)は、αの位置を注目位置としてズームインする操作である。また、m(中心位置←α)は、中心位置がαの位置になるように地図を移動させる操作である。また、Place(α、β、γ)は、αの位置から方位角βの方向に距離γだけ移動した位置を示す関数である。すなわち、αの位置を視点とし、方位角βを向き、長さがγであるベクトルの終点の位置を示す関数である。また、Switch(縮尺、α、β、γ、δ、…)は、表示中の地図画像の縮尺がαであればβとなり、表示中の地図画像の縮尺がγであればδとなり、それ以降も同様である関数である。
【0086】
図6の1番目のレコードは、地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最新のズームインの地点(すなわち、最新のズームインの注目位置)の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0087】
図6の2番目のレコードは、地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点(すなわち、最新の注目位置)に変更する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0088】
図6の3番目のレコードは、地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、その1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点である最新の注目位置が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を最後の移動の方向(すなわち、直前の中心位置から最新の中心位置に向かう方向)に変更すると共に、地図画像の中心位置に移動する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0089】
図6の4番目のレコードは、地図に対する1個の移動であって、その1個の移動によって最新の注目位置が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、地図画像の最新の中心位置に移動する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0090】
図6の種類フラグが「1」である1番目のレコードは、景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、景色画像に対応する最新の位置を注目位置としてズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0091】
図6の種類フラグが「1」である2番目のレコードは、景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、景色画像に対応する最新の位置を注目位置としてズームインする操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0092】
図6の種類フラグが「1」である3番目のレコードは、景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、その2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向、すなわち、最後の変更後の方位角の方向に、景色画像に対応する最新の位置から、縮尺ごとに決まった距離だけ離れた位置を中心位置とする移動の操作情報とを対応付ける対応情報である。なお、縮尺ごとに決まった距離は、例えば、地図画像の中心から、中心に最も近い外縁までの距離よりも短い距離(例えば、地図画像の中心から、中心に最も近い外縁までの距離に0.8などを掛けた距離)であってもよい。
【0093】
図6の種類フラグが「1」である4番目のレコードは、景色に対する、移動を示す操作パターン情報と、地図に対する、その移動後の位置(すなわち、景色画像に対応する最新の位置)に地図画像の中心位置を移動する操作情報とを対応付ける対応情報である。
【0094】
まず、ユーザが連携表示装置1を操作して、日本の京都駅付近の地図及び景色を表示する旨の指示を入力したとする。その指示は操作受付部11によって受け付けられ、表示部16に渡される。表示部16は、その指示に応じて地図画像等を表示すると判断する(ステップS101)。そして、表示部16は、地名や駅名等と、緯度・経度とを対応付ける情報が記憶されている図示しない記録媒体にアクセスし、京都駅に対応する緯度・経度を取得する。そして、その緯度・経度と、それに応じた地図画像を取得する旨の指示を地図画像取得部13に渡すと共に、その緯度・経度と、それに応じた景色画像を取得する旨の指示を景色画像取得部15に渡す。
【0095】
地図画像取得部13は、図4で示される地図情報にアクセスし、表示部16から受け取った緯度・経度に対応する地図画像を、縮尺「SC002」に対応する地図画像「map002」から切り出す。なお、はじめて地図画像を取得する際には、縮尺「SC002」の地図画像を取得する旨があらかじめ設定されているものとする。景色画像取得部15は、図5で示される景色情報にアクセスし、受け取った緯度・経度に最も近い位置情報に対応する広域の景色画像であって、方位角と天頂角が(90°,90°)である景色画像を取得する(ステップS102)。なお、はじめて景色画像を取得する際には、広域の景色画像であって、方位角と天頂角が(90°,90°)である景色画像を取得する旨があらかじめ設定されているものとする。そして、表示部16は、地図画像取得部13が取得した京都駅付近の地図画像と、景色画像取得部15が取得した京都駅付近の景色画像とを図示しないディスプレイに表示する(ステップS103)。
【0096】
次に、ユーザが、マウスを操作することによって、表示されている地図画像を少しだけ北側に移動するためのドラッグの操作を行ったとする。すると、その操作が操作受付部11で受け付けられ、地図画像の表示されている領域での操作であるため、地図への操作であると判断される(ステップS104)。そして、操作受付部11は、そのマウスでのドラッグに応じた距離と方向を示す情報を地図画像取得部13に渡す。地図画像取得部13は、表示中の地図画像の中心位置と、そのドラッグの距離と方向を示す情報とを用いて、新たな地図画像の中心位置を算出する。例えば、ドラッグの距離と方向を示す情報が、ドラッグの始点の位置αと、ドラッグの終点の位置βとを示す情報である場合には、位置βが始点となり、位置αが終点となるベクトル分だけ表示中の地図画像の中心位置を移動させた位置である新たな地図画像の中心位置を算出する。その際に、スクリーン座標上の距離を、地図画像上の距離に変換する処理を行ってもよい。その処理の際に、表示中の地図画像の縮尺を用いてもよい。なお、地図を南向きにドラッグすると、地図の中心は北向きに移動することからも分かるように、ドラッグの方向と、中心位置の移動方向とは逆になる。その算出された中心位置が(X1,Y1)であったとする。すると、地図画像取得部13は、中心位置(X1,Y1)の地図画像を、表示中の地図画像の縮尺「SC002」に対応する地図画像「map002」から切り出して取得する(ステップS105)。なお、地図画像取得部13は、取得した最新の地図画像に対応する中心位置や縮尺等の情報を図示しない記録媒体で保持しているものとする。また、操作履歴蓄積部17は、地図に対するドラッグの操作が行われたため、操作ID「m」と、中心位置(X1,Y1)と、縮尺「SC002」とを対応付ける地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。なお、操作履歴蓄積部17は、その中心位置や縮尺を、地図画像取得部13から受け取ることができる。図7の1番目のレコードは、そのようにして蓄積された地図操作履歴情報である。
【0097】
その後、操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS107)。この場合には、図7の1番目のレコードと一致する、図6で示される対応情報の種類フラグが「0」の操作パターン情報が存在しなかったとする(ステップS201〜S205)。すると、表示部16は、地図画像取得部13が新たに取得した地図画像をディスプレイに表示することによって、地図画像を更新する(ステップS110)。図8は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。図8において、左側の正方形の画像が地図画像であり、右側の正方形の画像が景色画像である。また、図8の地図画像において、景色画像の位置と視線方向の方位角とを示す図形である視点図形9が表示されている。この視点図形9の黒丸は、表示中の景色画像に対応する位置情報の示す位置に設定されるものとする。また、視点図形9の黒丸から、視点図形9の2本の線分の黒丸と反対側の2個の端点の中点に向かう方向が、表示中の景色画像に対応する視線方向の方位角に設定されているものとする。この視点図形9は、どの構成要素によって生成されてもよい。例えば、景色画像取得部15によって生成されてもよく、地図画像取得部13によって生成されてもよく、その他の構成要素によって生成されてもよい。表示中の景色画像の位置や方位角の変化に応じて、この視点図形9の位置や方向も変化することになる。また、図8において、景色画像に2個の矢印(三角形)が表示されているが、これは景色画像の移動方向に対応するものである。景色画像取得部15は、表示中の景色画像に対応する移動可能位置情報を取得し、その移動可能位置情報で示される位置が、表示中の景色画像においてどの方向になるのかを算出し、その算出結果に応じて、この矢印を表示することになる。また、その矢印がクリックされることに応じて、景色画像の移動が行われることになる。なお、視点図形9の表示や、移動のための矢印の表示、その矢印を用いた景色画像の移動については、ストリートビューにおいてすでに公知である。
【0098】
また、図8において、地図画像の下側に、ズームインボタン51と、ズームアウトボタン52と、北側(上側)への移動ボタン53と、東側(右側)への移動ボタン54と、南側(下側)への移動ボタン55と、西側(左側)への移動ボタン56とが表示されている。ズームインボタン51がクリックされると、表示中の地図画像の中心位置を注目位置として、地図がズームインされるものとする。ズームアウトボタン52がクリックされると、表示中の地図画像の中心位置を注目位置として、地図がズームアウトされるものとする。北側、東側、南側、西側への移動ボタン53,54,55,56がそれぞれクリックされると、表示中の地図画像の中心位置から所定の距離だけ北側、東側、南側、西側の位置を中心位置とする地図に移動されるものとする。また、図8において、景色画像の下側に、ズームインボタン61と、ズームアウトボタン62と、上側への視線方向の変更ボタン63と、右側への視線方向の変更ボタン64と、下側への視線方向の変更ボタン65と、左側への視線方向の変更ボタン66とが表示されている。ズームインボタン61がクリックされると、表示中の景色画像がズームインされるものとする。ズームアウトボタン62がクリックされると、表示中の景色画像がズームアウトされるものとする。上側への視線方向の変更ボタン63がクリックされると、視線方向の天頂角が所定の角度だけ減少するものとする。右側への視線方向の変更ボタン64がクリックされると、視線方向の方位角が所定の角度だけ増加するものとする。下側への視線方向の変更ボタン65がクリックされると、視線方向の天頂角が所定の角度だけ増加するものとする。左側への視線方向の変更ボタン66がクリックされると、視線方向の方位角が所定の角度だけ減少するものとする。
【0099】
図8の表示において、ユーザがマウスを操作してズームインボタン51をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置と同じ中心位置であり、表示中の地図画像の縮尺よりも1段階大きい縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X1,Y1)であり、縮尺が「SC003」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「i」と、中心位置(X1,Y1)と、注目位置(X1,Y1)と、縮尺「SC003」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の2番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、このたびの操作では、注目位置が設定されていないため、注目位置が中心位置と同じになっている。また、中心位置や縮尺は、地図画像取得部13から受け取ることができる。
【0100】
その後、操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS107)。この場合には、図6の2番目の操作パターン情報が図7の1番目、2番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、2番目の操作パターン情報が最新の履歴と一致すると判断する(ステップS201〜S204,S202)。そして、操作情報取得部19は、一致する操作パターン情報が存在すると判断し、図6の2番目のレコードから、操作情報「θ←Angle(位置、注目位置)」を取得し、景色画像取得部15に渡す(ステップS108)。景色画像取得部15は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置情報の示す位置と、地図操作履歴情報の最新の注目位置(X1,Y1)とを取得し、それらを引数として、関数Angle(位置、注目位置)の値を算出する。この場合には、その関数の値が「0°」になったとする。すると、景色画像取得部15は、表示中の景色画像と同じ位置、ズームの程度に対応した景色画像であって、方位角が0°になった景色画像を取得して、表示部16に渡す(ステップS109)。表示部16は、ズームインされた地図画像と、方位角の変更された景色画像とを表示する(ステップS110)。図9は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。また、方位角の変化に応じて、視点図形9の向きも変化している。
【0101】
図9の表示において、ユーザがマウスを操作してズームアウトボタン52をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置と同じ中心位置であり、表示中の地図画像の縮尺よりも1段階小さい縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X1,Y1)であり、縮尺が「SC002」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「o」と、中心位置(X1,Y1)と、注目位置(X1,Y1)と、縮尺「SC002」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の3番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、このたびの操作では、注目位置が設定されていないため、注目位置が中心位置と同じになっている。また、中心位置や縮尺は、地図画像取得部13から受け取ることができる。
【0102】
その後、操作情報取得部19は、地図に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS107)。この場合には、図6の1番目の操作パターン情報が図7の1番目〜3番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、1番目の操作パターン情報が最新の履歴と一致すると判断する(ステップS201,S202)。そして、操作情報取得部19は、一致する操作パターン情報が存在すると判断し、図6の1番目のレコードから、操作情報「θ←Angle(位置、ズームインの注目位置)+180°」を取得し、景色画像取得部15に渡す(ステップS108)。景色画像取得部15は、その操作情報を受け取ると、その時点で表示している景色画像に対応する位置情報の示す位置と、地図操作履歴情報の最新のズームインの注目位置(X1,Y1)とを取得し、それらを引数として、関数Angle(位置、注目位置)の値を算出する。この場合には、その関数の値が「0°」になり、結果として、操作情報は「θ←180°」になったとする。すると、景色画像取得部15は、表示中と同じ位置、ズームの程度に対応した景色画像であって、方位角が180°になった景色画像を取得して、表示部16に渡す(ステップS109)。表示部16は、ズームアウトされた地図画像と、方位角の変更された景色画像とを表示する(ステップS110)。図10は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。また、方位角の変化に応じて、視点図形9の向きも変化している。
【0103】
図10の表示において、ユーザがマウスを操作してズームアウトボタン52をもう一度、クリックしたとする。この場合にも、前述の説明と同様にして、地図画像がズームアウトされ、図6の1番目のレコードの操作情報が取得されるが、方位角は180°のままであり、景色画像には変化がなく、地図画像だけが変更されることになる(ステップS104〜S110)。なお、この一連の操作によって、図7の4番目のレコードが蓄積される。
【0104】
また、その後に、ユーザがマウスを操作してズームインボタン51をクリックしたとする。この場合には、地図画像がズームインされるが、最新の履歴に対応する操作パターン情報が存在しないため、操作情報の取得は行われない。そして、地図画像等の表示は、図10と同様になる(ステップS104〜S07,S110)。なお、この一連の操作によって、図7の5番目のレコードが蓄積される。
【0105】
その後に、ユーザがマウスを操作して、南側への移動ボタン55をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置から所定の距離だけ南側の位置が中心位置となり、表示中の地図画像と同じ縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X2,Y2)であり、縮尺が「SC002」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「m」と、中心位置(X2,Y2)と、縮尺「SC002」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の6番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、この場合に、最新の注目位置(X1,Y1)は、地図画像の範囲内に含まれているものとする。すると、最新の地図操作履歴情報と一致する操作パターン情報が存在しないため、操作情報の取得は行われず(ステップS107)、地図画像の更新のみが行われる(ステップS110)。
【0106】
また、その後に、ユーザがマウスを操作して、南側への移動ボタン55をもう一度クリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS104)、表示中の地図画像の中心位置から所定の距離だけ南側の位置が中心位置となり、表示中の地図画像と同じ縮尺である地図画像が取得される(ステップS105)。具体的には、中心位置が(X3,Y3)であり、縮尺が「SC002」である地図画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「m」と、中心位置(X3,Y3)と、縮尺「SC002」とを有する地図操作履歴情報を蓄積する(ステップS106)。図7の7番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。なお、この場合に、最新の注目位置(X1,Y1)は、地図画像の範囲内に含まれなくなったものとする。すると、図6の3番目の操作パターン情報が、最新の地図操作履歴情報と一致すると判断され(ステップS107)、図6の3番目の操作パターン情報に対応する操作情報「θ←Angle(直前中心位置、中心位置) and M(中心位置)」が取得され、景色画像取得部15に渡される(ステップS108)。景色画像取得部15は、図7の地図操作履歴情報を参照し、最新の中心位置(X3,Y3)と、直前中心位置(X2,Y2)とを取得する。そして、Angle(直前中心位置、中心位置)=180°を算出する。その結果、方位角は180°から変化しないことになる。また、景色画像取得部15は、中心位置(X3,Y3)に最も近い、図5の景色情報における位置情報を特定する。そして、その位置情報に対応する広域の景色画像から、方位角が180°、天頂角が90°の景色画像を取得して、表示部16に渡す(ステップS109)。表示部16は、移動後の地図画像と、移動後の景色画像とを表示する(ステップS110)。図11は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。また、景色画像の位置の変化に応じて、視点図形9の位置も変化している。
【0107】
その後、地図画像における移動やズームイン、ズームアウト等が繰り返され、図12で示される表示になったとする。その表示において、ユーザが、景色画像における操作を開始したとする。まず、ユーザが、マウスを操作することによって、上側への視線変更のボタン63をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS111)、上側への視線変更のボタン63がクリックされた旨が景色画像取得部15に渡される。景色画像取得部15は、表示中の景色画像の視線方向について、天頂角を15°だけ減少する。その結果、天頂角が75°になったとする。そして、景色画像の位置やズームの程度は同じままで、視線方向の天頂角のみを変更した景色画像を取得する(ステップS112)。また、操作履歴蓄積部17は、視線方向の変更の操作が行われたため、操作ID「U」と、表示中の景色画像に対応する位置(XA10,YA10)と、視線方向を示す方位角、天頂角(180°、75°)と、ズームの程度「広域」とを対応付ける景色操作履歴情報を蓄積する(ステップS113)。なお、景色画像取得部15は、地図画像取得部13と同様に、取得した最新の景色画像に対応する位置や、視線方向の情報、ズームの程度等を図示しない記録媒体で保持しているものとする。操作履歴蓄積部17は、その位置や視線方向の情報、ズームの程度等を、景色画像取得部15から受け取ることができる。図13の1番目のレコードは、そのようにして蓄積された景色操作履歴情報である。
【0108】
その後、操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、一致する操作パターン情報が存在しなかったとする(ステップS201〜205)。すると、表示部16は、景色画像取得部15が新たに取得した、視線方向の変更された景色画像をディスプレイに表示することによって、景色画像を更新する(ステップS117)。
【0109】
次に、ユーザが再度、マウスを操作することによって、ズームインボタン61をクリックしたとする。すると、その操作が受け付けられ(ステップS111)、表示中の景色画像の位置と同じ位置、視線方向であり、表示中の景色画像のズームの程度よりもズームイン側(テレ側)である、ズームの程度が「標準」の景色画像が取得される(ステップS112)。具体的には、位置が(XA10,YA10)であり、視線方向の角度が(180°、75°)であり、ズームの程度が「標準」である景色画像が取得される。また、その操作に応じて、操作履歴蓄積部17は、操作ID「I」と、位置(XA10,YA10)と、視線方向の角度(180°、75°)と、ズームの程度「標準」とを有する景色操作履歴情報を蓄積する(ステップS113)。図13の2番目のレコードは、そのようにして蓄積されたものである。
【0110】
その後、操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、図6の種類フラグが「1」である1番目のレコードの操作パターン情報が図13の1番目、2番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、その操作パターン情報が最新の履歴と一致すると判断する(ステップS201、S202)。そして、操作情報取得部19は、その一致する操作パターン情報が存在するレコードから、操作情報「o(位置)」を取得し、地図画像取得部13に渡す(ステップS115)。地図画像取得部13は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置情報の示す位置(XA10,YA10)を取得し、その位置を注目位置としてズームアウトした地図画像を取得する(ステップS116)。なお、地図画像取得部13は、表示中の景色画像に対応する最新の位置(XA10,YA10)を、景色操作履歴情報から取得してもよく、あるいは、図示しない経路で景色画像取得部15にアクセスして取得してもよい。表示部16は、ズームアウトされた地図画像と、ズームインされた景色画像とを表示する(ステップS117)。図14は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。ユーザが、景色画像において、視線方向を上側に変更させ、ズームインさせた場合には、遠景に興味を持っていると考えられるところ、地図画像においても、その遠景を含むようにズームアウトを行うことができ、ユーザの利便性を高める連携操作を実現することができる。
【0111】
次に、ユーザがマウスを操作して、ズームアウトボタン62をクリックし、下側への視線方向の変更ボタン65をクリックし、右側への視線方向の変更ボタン64をクリックし、その後に、ズームインボタン61をクリックしたとする。すると、それらの操作が順次、受け付けられ(ステップS111)、それらの操作に応じた景色画像が取得される(ステップS112)と共に、それぞれの履歴が図13の3番目から6番目のレコードで示されるように蓄積される(ステップS113)。なお、下側への視線方向の変更ボタン65がクリックされた場合には、天頂角が15°だけ増加され、右側(左側)への視線方向の変更ボタン64(66)がクリックされた場合には、方位角が90°だけ増加(減少)されるように設定されているものとする。
【0112】
その後、操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、図6の種類フラグが「1」である2番目のレコードの操作パターン情報が図13の4番目〜6番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、その操作パターン情報に対応する操作情報「i(位置)」を取得し、地図画像取得部13に渡す(ステップS114,S115)。地図画像取得部13は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置(XA10,YA10)を取得し、その位置を注目位置としてズームインした地図画像を取得する(ステップS116)。表示部16は、ズームインされた地図画像と、ズームインされた景色画像とを表示する(ステップS117)。図15は、そのようにして表示された地図画像と景色画像との一例を示す図である。ユーザが、景色画像において、視線方向を右側や左側、下側に変更させ、ズームインさせた場合には、近景に興味を持っていると考えられるところ、地図画像においても、その近景を詳細に示すようにズームインすることができ、ユーザの利便性を高める連携操作を実現することができる。
【0113】
その後、地図画像や景色画像に対する操作が行われ、図16で示されるようになったとする。その後、ユーザがマウスを操作して、景色に対する右側への視線方向の変更ボタン64を2回クリックしたとする。すると、それらの操作が順次、受け付けられ(ステップS111)、それらの操作に応じた景色画像が取得される(ステップS112)と共に、それぞれの履歴が図13の下から1番目、2番目のレコードで示されるように蓄積される(ステップS113)。
【0114】
操作情報取得部19は、景色に対する最新の操作の履歴に一致する操作パターン情報が存在するかどうか判断する(ステップS114)。この場合には、図6の種類フラグが「1」である3番目のレコードの操作パターン情報が図13の下から1番目、2番目のレコードと一致するため、操作情報取得部19は、その操作パターン情報に対応する操作情報「m(中心位置←Place(位置、θ、Switch(縮尺、SC001,L1,SC002,L2,…)))」を取得し、地図画像取得部13に渡す(ステップS114,S115)。地図画像取得部13は、その操作情報を受け取ると、取得された最新の景色画像に対応する位置(XA25,YA25)、方位角θ「180°」を取得し、取得された最新の地図画像に対応する縮尺「SC002」を取得する。そして、関数Switchの値「L2」を算出し、関数Place((XA25,YA25)、180°、L2)を算出する。その算出の結果、関数Placeの値である位置は、取得された最新の景色画像に対応する位置から、方位角方向にL2だけ離れた位置となる。その結果、その関数Placeの値である位置を中心位置とする地図画像が取得され、表示部16に渡される(ステップS116)。表示部16は、図17で示されるように、移動された地図画像と、視線方向の変更された景色画像とを表示する(ステップS117)。ユーザが、景色画像において、視線方向を右側や左側に繰り返して変更させた場合には、その視線方向の先の方に興味を持っていると考えられるところ、地図画像においても、その方向がより広く表示されるように移動することができ、ユーザの利便性を高める連携操作を実現することができる。
【0115】
この具体例において、京都駅付近の地図や景色を用いて説明したが、それらは単なる一例であって、地図や景色は必ずしも正確なものではない。
【0116】
また、この具体例では、1個の操作に対応する操作パターン情報と、操作情報とを対応付ける対応情報が存在する場合について説明したが、前述のように、操作パターン情報は、2以上の操作のパターンを示す情報であってもよい。その場合には、例えば、地図と景色の一方に対する移動の処理に応じて他方も移動させる処理を、対応情報を用いないで実現してもよい。景色における移動に応じて地図を移動させることは、ストリートビューにおいて実現されており、公知である。また、地図における移動に応じて景色の位置を移動させる方法も、簡単に実現することができる。例えば、地図画像における中心位置に最も近い景色画像が表示されるように、景色画像を変化させてもよい。
【0117】
また、この具体例では、操作パターン情報が最新の履歴と一致するかの判断を行う場合について説明したが、一の操作パターン情報に一致する操作列において、ある操作と次の操作の間に所定時間以上が経過している場合には、その操作パターン情報とその操作列とが一致すると判断しなくてもよい。例えば、地図の移動が行われた後であって、10分程度経過した後にズームインが行われたとしても、図6の2番目のレコードの操作パターン情報と一致すると判断しなくてもよい。そのために、例えば、操作の履歴を蓄積する際に、現在の日付や時刻を対応付けて蓄積してもよい。そして、操作パターン情報との比較の時点から所定の時間(例えば、5分や10分など)以内に蓄積された操作の履歴のみを用いて操作情報の取得を行ってもよい。あるいは、例えば、操作の履歴を蓄積する際に、現在の日付や時刻を対応付けて蓄積し、所定の時間の経過した履歴を削除するように管理してもよい。
【0118】
また、この具体例では、視点図形9を表示する場合について説明したが、そうでなくてもよい。また、この具体例では、景色画像に移動可能な方向の矢印(三角形)が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。移動のためのボタンが、景色画像の下側等に表示されており、それをクリックすることによって移動してもよい。
【0119】
また、この具体例では、地図画像の中心位置等の位置を示す情報と、景色画像の位置を示す情報とが共に同じ種類の情報である場合、すなわち、それが緯度・経度である場合について説明したが、両者が異なるものである場合には、一方から他方に変換する変換式や変換テーブルを用いて、適宜、一方の位置の情報から他方の位置の情報に変換するようにしてもよい。
【0120】
以上のように、本実施の形態による連携表示装置1によれば、2次元の地図と、3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができる。したがって、ユーザが、両方に対して煩雑な操作を行う必要がなくなり、ユーザの負荷が軽減され、ユーザの利便性が向上されている。特に、対応情報を用いて、ある意図に対応する操作パターン情報と、その意図に対応する操作情報とを対応付けることによって、地図と景色の一方に対するユーザの操作の意図に応じた操作を、他方に対して行うことができるようになる。また、最新の履歴が操作パターン情報に一致しない限り、操作の対象となっていない画像に対する自動的な操作が行われないため、その画像に対する不用意な操作が発生しないことにもなる。
【0121】
なお、本実施の形態において、図6で示される対応情報について説明したが、それ以外の対応情報を用いてもよいことは言うまでもない。例えば、地図に対する、2以上の移動が繰り返されたことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を2以上の移動の最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報等を用いてもよい。また、対応情報の操作パターン情報において、主に操作IDを用いて操作のパターンを示す場合について説明したが、操作に関するパラメータ等を用いて操作のパターンを示してもよい。例えば、視線方向の方位角や天頂角を用いて操作のパターンを示してもよく、中心位置や位置の座標値等を用いて操作のパターンを示してもよい。その場合には、操作の履歴も、例えば、中心位置や位置の座標値等を用いて記述されてもよい。
【0122】
また、本実施の形態では、地図と景色のどちらに対して操作が行われても、他方に対する操作が行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、連携表示装置1は、地図に対する操作が行われた場合に、その操作に応じて景色に対する操作が自動的に行われるものであってもよく、あるいは、景色に対する操作が行われた場合に、その操作に応じて地図に対する操作が自動的に行われるものであってもよい。前者の場合には、例えば、操作履歴蓄積部17は、地図に関する操作の履歴のみを蓄積してもよく、対応情報記憶部18では、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付ける対応情報のみが記憶されてもよく、操作情報取得部19は、地図に関する操作の履歴についてのみ、操作パターン情報と一致するかどうかの比較を行ってもよい。また、後者の場合には、例えば、操作履歴蓄積部17は、景色に関する操作の履歴のみを蓄積してもよく、対応情報記憶部18では、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付ける対応情報のみが記憶されてもよく、操作情報取得部19は、景色に関する操作の履歴についてのみ、操作パターン情報と一致するかどうかの比較を行ってもよい。
【0123】
また、本実施の形態では、地図への操作が、位置の移動、ズームイン、ズームアウトの少なくとも1以上である場合について説明したが、それ以外の操作があってもよい。また、景色への操作が、位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更の少なくとも1以上である場合について説明したが、それ以外の操作があってもよい。
【0124】
また、本実施の形態では、地図の操作の履歴に、操作IDや中心位置、縮尺等が含まれる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、地図の操作の履歴には、操作IDのみが含まれてもよく、操作IDと、中心位置のみが含まれてもよく、操作IDと、縮尺のみが含まれてもよく、その他の組み合わせであってもよい。
【0125】
また、本実施の形態では、景色の操作の履歴に、操作IDや位置、視線方向の角度、ズームの程度等が含まれる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、景色の操作の履歴には、操作IDのみが含まれてもよく、操作IDと、視線方向の角度のみが含まれてもよく、操作IDと位置のみが含まれてもよく、その他の組み合わせであってもよい。
【0126】
また、本実施の形態において、地図画像取得部13がサーバにアクセスすることによって地図画像を取得してもよく、景色画像取得部15がサーバにアクセスすることによって景色画像を取得してもよいことは前述の通りである。その際に、地図画像取得部13と景色画像取得部15との両方が、サーバから地図画像等を取得してもよく、あるいは、地図画像取得部13のみがサーバにアクセスすることによって地図画像を取得してもよく、景色画像取得部15のみがサーバにアクセスすることによって景色画像を取得してもよい。
【0127】
また、上記実施の形態では、連携表示装置1がスタンドアロンである場合について説明したが、連携表示装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、表示部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、情報を表示したりしてもよい。
【0128】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0129】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0130】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0131】
また、上記実施の形態において、連携表示装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
【0132】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における連携表示装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作を受け付ける操作受付部、地図に関する情報である地図情報を用いて、操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部、景色に関する情報である景色情報を用いて、操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部、地図画像取得部が取得した地図画像と景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部、操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部、操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報における操作パターン情報と一致する場合に、操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部、として機能させ、操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、プログラムである。
【0133】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を表示する表示部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0134】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0135】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0136】
図18は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による連携表示装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0137】
図18において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0138】
図19は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図19において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0139】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による連携表示装置1の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0140】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による連携表示装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0141】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0142】
以上より、本発明による連携表示装置等によれば、2次元の地図と3次元の景色との一方に対するユーザの操作に応じて、他方を自動的に操作することができるという効果が得られ、地図と景色とを表示する装置やシステム等として有用である。
【符号の説明】
【0143】
1 連携表示装置
11 操作受付部
12 地図情報記憶部
13 地図画像取得部
14 景色情報記憶部
15 景色画像取得部
16 表示部
17 操作履歴蓄積部
18 対応情報記憶部
19 操作情報取得部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作を受け付ける操作受付部と、
地図に関する情報である地図情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部と、
景色に関する情報である景色情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部と、
前記地図画像取得部が取得した地図画像と前記景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部と、
前記操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部と、
地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、
前記操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、前記操作パターン情報と一致する場合に、当該操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部と、を備え、
前記操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、連携表示装置。
【請求項2】
前記操作履歴蓄積部は、地図に対する操作の履歴を蓄積し、
前記対応情報記憶部では、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、
前記景色画像取得部は、前記操作情報取得部が取得した景色に対する操作情報に応じて景色画像を取得する、請求項1記載の連携表示装置。
【請求項3】
前記操作受付部が受け付ける地図への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウトの少なくとも1以上である、請求項1または請求項2記載の連携表示装置。
【請求項4】
前記操作情報は、視線方向の変更の操作を含む、請求項2または請求項3記載の連携表示装置。
【請求項5】
前記対応情報記憶部では、(1)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(2)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(3)地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、当該1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を前記最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶される、請求項2から請求項4のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項6】
前記操作履歴蓄積部は、景色に対する操作の履歴を蓄積し、
前記対応情報記憶部では、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、
前記地図画像取得部は、前記操作情報取得部が取得した地図に対する操作情報に応じて地図画像を取得する、請求項1から請求項5のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項7】
前記操作受付部が受け付ける景色への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更の少なくとも1以上である、請求項6記載の連携表示装置。
【請求項8】
前記対応情報記憶部では、(1)景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報、(2)景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームインする操作情報とを対応付ける対応情報、(3)景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、当該2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向に移動する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶される、請求項6または請求項7記載の連携表示装置。
【請求項9】
前記地図画像取得部は、前記地図情報を保持しているサーバにアクセスすることによって地図画像を取得し、
前記景色画像取得部は、前記景色情報を保持しているサーバにアクセスすることによって景色画像を取得する、請求項1から請求項8のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項10】
前記地図情報が記憶される地図情報記憶部と、
前記景色情報が記憶される景色情報記憶部と、をさらに備え、
前記地図画像取得部は、前記地図情報記憶部にアクセスすることによって地図画像を取得し、
前記景色画像取得部は、前記景色情報記憶部にアクセスすることによって景色画像を取得する、請求項1から請求項8のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項11】
前記景色は、実空間をカメラにて撮影したものである、請求項1から請求項10のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項12】
操作受付部と、地図画像取得部と、景色画像取得部と、表示部と、操作履歴蓄積部と、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、操作情報取得部とを用いて処理される連携表示方法であって、
前記操作受付部が、ユーザの操作を受け付ける操作受付ステップと、
前記地図画像取得部が、地図に関する情報である地図情報を用いて、前記操作受付ステップで受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得ステップと、
前記景色画像取得部が、景色に関する情報である景色情報を用いて、前記操作受付ステップで受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得ステップと、
前記表示部が、前記地図画像取得ステップで取得した地図画像と前記景色画像取得ステップで取得した景色画像とを表示する表示ステップと、
前記操作履歴蓄積部が、前記操作受付ステップで受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積ステップと、
前記操作情報取得部が、前記操作履歴蓄積ステップで蓄積した操作の履歴が、前記操作パターン情報と一致する場合に、当該操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得ステップと、を備え、
前記操作情報取得ステップで取得した操作情報に応じた操作が実行される、連携表示方法。
【請求項13】
コンピュータを、
ユーザの操作を受け付ける操作受付部、
地図に関する情報である地図情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部、
景色に関する情報である景色情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部、
前記地図画像取得部が取得した地図画像と前記景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部、
前記操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部、
前記操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報における操作パターン情報と一致する場合に、当該操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部、として機能させ、
前記操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、プログラム。
【請求項1】
ユーザの操作を受け付ける操作受付部と、
地図に関する情報である地図情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部と、
景色に関する情報である景色情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部と、
前記地図画像取得部が取得した地図画像と前記景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部と、
前記操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部と、
地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、
前記操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、前記操作パターン情報と一致する場合に、当該操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部と、を備え、
前記操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、連携表示装置。
【請求項2】
前記操作履歴蓄積部は、地図に対する操作の履歴を蓄積し、
前記対応情報記憶部では、地図に対する操作パターン情報と、景色に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、
前記景色画像取得部は、前記操作情報取得部が取得した景色に対する操作情報に応じて景色画像を取得する、請求項1記載の連携表示装置。
【請求項3】
前記操作受付部が受け付ける地図への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウトの少なくとも1以上である、請求項1または請求項2記載の連携表示装置。
【請求項4】
前記操作情報は、視線方向の変更の操作を含む、請求項2または請求項3記載の連携表示装置。
【請求項5】
前記対応情報記憶部では、(1)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(2)地図に対する、1以上の移動と、その後の1以上のズームインと、その後の1以上のズームアウトと、その後の0以上の移動とを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向をズームインの地点の逆方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報、(3)地図に対する、1以上のズームインと、その後の1以上の移動であって、当該1以上の移動における最後の移動によってズームインの地点が地図画像に含まれなくなったことを示す操作パターン情報と、景色に対する、視線方向を前記最後の移動の方向に変更する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶される、請求項2から請求項4のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項6】
前記操作履歴蓄積部は、景色に対する操作の履歴を蓄積し、
前記対応情報記憶部では、景色に対する操作パターン情報と、地図に対する操作情報とを対応付ける対応情報が少なくとも記憶され、
前記地図画像取得部は、前記操作情報取得部が取得した地図に対する操作情報に応じて地図画像を取得する、請求項1から請求項5のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項7】
前記操作受付部が受け付ける景色への操作は、位置の移動、ズームイン、ズームアウト、視線方向の変更の少なくとも1以上である、請求項6記載の連携表示装置。
【請求項8】
前記対応情報記憶部では、(1)景色に対する、1以上の、視線方向の上方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームアウトする操作情報とを対応付ける対応情報、(2)景色に対する、1以上の、視線方向の右方向、左方向、または下方向への変更と、その後の1以上のズームインとを示す操作パターン情報と、地図に対する、ズームインする操作情報とを対応付ける対応情報、(3)景色に対する、2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更を示す操作パターン情報と、地図に対する、当該2以上の、視線方向の右方向、または左方向への変更における最後の変更後の視線方向に移動する操作情報とを対応付ける対応情報の少なくとも1以上が記憶される、請求項6または請求項7記載の連携表示装置。
【請求項9】
前記地図画像取得部は、前記地図情報を保持しているサーバにアクセスすることによって地図画像を取得し、
前記景色画像取得部は、前記景色情報を保持しているサーバにアクセスすることによって景色画像を取得する、請求項1から請求項8のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項10】
前記地図情報が記憶される地図情報記憶部と、
前記景色情報が記憶される景色情報記憶部と、をさらに備え、
前記地図画像取得部は、前記地図情報記憶部にアクセスすることによって地図画像を取得し、
前記景色画像取得部は、前記景色情報記憶部にアクセスすることによって景色画像を取得する、請求項1から請求項8のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項11】
前記景色は、実空間をカメラにて撮影したものである、請求項1から請求項10のいずれか記載の連携表示装置。
【請求項12】
操作受付部と、地図画像取得部と、景色画像取得部と、表示部と、操作履歴蓄積部と、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、操作情報取得部とを用いて処理される連携表示方法であって、
前記操作受付部が、ユーザの操作を受け付ける操作受付ステップと、
前記地図画像取得部が、地図に関する情報である地図情報を用いて、前記操作受付ステップで受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得ステップと、
前記景色画像取得部が、景色に関する情報である景色情報を用いて、前記操作受付ステップで受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得ステップと、
前記表示部が、前記地図画像取得ステップで取得した地図画像と前記景色画像取得ステップで取得した景色画像とを表示する表示ステップと、
前記操作履歴蓄積部が、前記操作受付ステップで受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積ステップと、
前記操作情報取得部が、前記操作履歴蓄積ステップで蓄積した操作の履歴が、前記操作パターン情報と一致する場合に、当該操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得ステップと、を備え、
前記操作情報取得ステップで取得した操作情報に応じた操作が実行される、連携表示方法。
【請求項13】
コンピュータを、
ユーザの操作を受け付ける操作受付部、
地図に関する情報である地図情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた地図に対する操作に応じた地図画像を取得する地図画像取得部、
景色に関する情報である景色情報を用いて、前記操作受付部が受け付けた景色に対する操作に応じた景色画像を取得する景色画像取得部、
前記地図画像取得部が取得した地図画像と前記景色画像取得部が取得した景色画像とを表示する表示部、
前記操作受付部が受け付けた操作の履歴を2以上蓄積する操作履歴蓄積部、
前記操作履歴蓄積部が蓄積した操作の履歴が、地図と景色とについて、一方に対する2以上の操作のパターンを示す情報である操作パターン情報と、他方に対する操作を示す情報である操作情報とを対応付ける情報である対応情報における操作パターン情報と一致する場合に、当該操作パターン情報に対応する操作情報を取得する操作情報取得部、として機能させ、
前記操作情報取得部が取得した操作情報に応じた操作が実行される、プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−39130(P2011−39130A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−184111(P2009−184111)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成21年3月10日〜12日 社団法人情報処理学会主催の「情報処理学会 第71回全国大会」において文書をもって発表
【出願人】(592216384)兵庫県 (258)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成21年3月10日〜12日 社団法人情報処理学会主催の「情報処理学会 第71回全国大会」において文書をもって発表
【出願人】(592216384)兵庫県 (258)
【Fターム(参考)】
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