説明

連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム

【課題】 ビニル屋根を取り囲む支持バンドの張力を調節して屋根全体を自動的に開閉させる連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システムを提供する。
【解決手段】 本発明の完全自動屋根開閉システムは、ビニル屋根2a及び支持バンド3を屋根2の上端部に固定するマウンティングブロック100と、前記ビニル屋根の下端部を固定して前記屋根を開閉させる巻取棒210と、該巻取棒の昇降を誘導しながら水平を維持させる巻取棒水平維持手段300と、前記巻取棒の巻き取り動作に応じて選択的に支持バンドを引っ張るか又は緩めることにより、前記支持バンドの張力を調節するバンド張力調節手段400とを含むようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は連棟ビニル温室に係り、より詳しくはビニル屋根を取り囲む支持バンドの張力を調節して、自動的に開閉させることができる連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビニル温室は、内部の温度、湿度、採光などを自由に調節して、最適な状態で作物を栽培することにより、優れた品質の作物を生産しなければならない。
【0003】
従来のビニル温室は、図1に示すように、等間隔で連続的に設置され、ビニル屋根2aが覆われた複数のアーチ形フレーム1と、ビニル屋根2aの上面に等間隔で設けられ、該ビニル屋根2aを固定する支持バンド3とを含む。従って、ビニル温室は、ビニル屋根2aによって屋根を支持している。
【0004】
前記屋根2の下部には、ビニル屋根2aの下端部を固定し、端部に設けられた巻取モータM1の回転駆動力によりビニル屋根2aを巻き取って屋根2を開閉させる巻取棒5が設けられている。これにより、室内空気を外部へ循環させることができる。
【0005】
前記巻取棒5はビニル屋根2aを巻き取るため、図示するように、支持バンド3の内側に設けられ、巻き取り時に発生する巻取力により昇降しながら屋根2を開閉する。
【0006】
巻取棒5は、前記巻取モータM1の駆動により自動的に回転を行い、ビニル屋根2aを巻き取る。巻取棒5は、この巻き取り動作により屋根2に沿って昇降するだけでなく、巻き取られたビニル屋根2aによる吊り下げ作用により墜落を防止することもできる。
【0007】
また一方、図に示した巻取棒5の両端に、回転リンク6を設け、巻取棒5の墜落を防止するとともに、昇降を円滑に誘導することができる。
【0008】
図示するように、このように構成されたビニル温室が少なくとも一つ以上並んで設置されたものを連棟ビニル温室という。連棟ビニル温室は、屋根2の側面で互いに連結されるように設置される。
【0009】
このように連結された屋根2の間の谷Vには、雨水を排水する雨樋4が設けられている。
【0010】
しかし、上記従来のビニル温室によれば、支持バンド3が巻取棒5の外周面を加圧するため、巻取棒5が屋根2の上部に上昇することなく、屋根2の下端部の一部のみを開閉する。こうして開閉された屋根2の開閉高さhは、およそ1mにすぎないので、ビニル温室の室内空気が全て循環されずに、一部のみしか循環されないという問題がある。従って、夏季のような高温季には作物の栽培が難しくなる。
【0011】
また、巻取棒5に巻き取られるビニル屋根2aは、外側から加圧する支持バンド3との摩擦により伸びて損傷するため、ビニル屋根2aを廃棄し新しく交換しなければならないという問題点もある(このことは、頻繁に発生する問題点でもある)。
【0012】
また、巻取モータM1は巻取棒5の一端に設けられているので、巻取棒5の両端に伝達される回転駆動力が異なり、巻取モータM1に近接した巻取棒5の端部は円滑に回転するのに対し、反対側の端部は回転が十分でないため、巻取棒5の両端が相違した高さに上昇してしまうこととなる。これにより、巻取棒5の両端の高さに差が生じて、ビニル屋根2aが斜めに巻き取られるだけでなく、巻取棒5が曲がるという問題もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、連棟ビニル温室のビニル屋根を支持する支持バンドの張力を自動的に調節し、巻取棒の巻き取り時に支持バンドが巻取棒を加圧することを防止するのみならず、巻取棒が屋根の上端まで上昇して屋根全部を開放することができ、巻取棒の両端が同一円周を描きながら昇降して水平状態でビニル屋根を巻き取りながら昇降することができる連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このような目的を達成するために、本発明は、複数のアーチ形フレームに被せられたビニル屋根を複数の支持バンドが外部から等間隔で取り囲んで固定するトンネル形屋根を有する複数のビニル温室が、その側面で連結されて連続的に設置される連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システムにおいて、前記屋根の長手方向に配列され、前記アーチ形フレーム上に装着された前記ビニル屋根及び前記支持バンドの上端部を固定するマウンティングブロックと、前記ビニル屋根の下端部を固定するビニル下端固定部が外周面に設けられ、一体的に連結された巻取モータの駆動力により回転してビニル屋根を巻き取るか又は巻き戻しながら昇降して前記屋根を開閉させる巻取棒と、前記巻取棒の両端部に設けられ、前記巻取棒の昇降を誘導しながら水平を維持させる巻取棒水平維持手段と、前記支持バンドの一部を拘束し、前記巻取棒の巻き取り動作に応じて選択的に支持バンドを引っ張るか又は緩めることにより、前記支持バンドの張力を調節するバンド張力調節手段とを含む連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システムを提供する。
【発明の効果】
【0015】
即ち、本発明に係る連棟ビニル温室の完全自動開閉屋根システムは、バンド張力調節手段で複数の支持バンドの張力を自動的に調節して屋根の上端まで巻取棒を上昇させることができるので、屋根全体の自動開閉が可能である。よって室内の空気を完全に換気させて温室の換気効率を向上させる。
【0016】
また、巻取棒の巻き取りの際に、支持バンドが干渉することを防止して、支持バンドとの摩擦によるビニル屋根の損傷を防止することができ、巻取棒が巻取棒水平維持手段により水平状態で昇降するので、ビニル屋根が斜めに巻き取られることを防止し、巻取棒が曲がるのを防止する効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面に基づいて本発明を説明するが、図面において実質的に同一の構成要素には同じ符号を付している。
【0018】
図2は本発明による連棟ビニル温室の完全自動開閉屋根システムを示す斜視図、図3は図2に示す連棟ビニル温室の平面図、図4は図2に示す連棟ビニル温室の正面図である。
【0019】
そして、図5は図2に示すマウンティングブロック及び巻取棒の構成を示す側面断面図、図6は図2に示す偏心円板プーリの正面図、図7は図6に示す偏心円板プーリの斜視図、図8は図6に示す偏心円板プーリの作動概念を示す概念図である。
【0020】
同図に示すように、本発明による連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システムは、屋根2の側面が互いに連結されて連棟をなしている複数のビニル温室からなる。該ビニル温室は、前方から後方へ連続して設けられた複数のアーチ形フレーム1に被せられたビニル屋根2aを、複数の支持バンド3が外側から等間隔で取り囲んで固定したトンネル形屋根2を有している。
【0021】
そして、隣接した屋根2の間には谷Vが形成され、この谷Vには雨樋4が設けられている。
【0022】
本発明では、アーチ形フレーム1上に、ビニル屋根2a及び支持バンド3の上端部を固定するマウンティングブロック100を、図2に示すように屋根2の長手方向に固定して設置している。マウンティングブロック100は、図5に示すクランプ101を用いてアーチ形フレーム1に固定して設置するか、又はアーチ形フレーム1とマウンティングブロック100を溶接で固定して設置することができる。
【0023】
このようなマウンティングブロック100に固定されるビニル屋根2aは、ビニル固定手段により、上端部がマウンティングブロック100の下部両側面で固定される。マウンティングブロック100に固定される支持バンド3は、バンド固定手段により、上端部がマウンティングブロック100の上部両側面で固定される。
【0024】
図5に基づいて、前記ビニル固定手段及びバンド固定手段を詳細に説明する。ビニル固定手段は、まず、マウンティングブロック100の下部両側面に長手方向に沿って挿入溝110を形成し、これにビニル屋根2aの上端部を挿入する。そして、挿入溝110に挿入可能に形成された挿入溝カバー112を挿入し、締結部材114でマウンティングブロック100に締結する。これにより、ビニル屋根2aが挿入溝カバー112により加圧されて固定される。
【0025】
このとき、ビニル屋根2aの上端はマウンティングブロック100の上側にはみ出すように挿入溝110に挿入しなければならない。挿入溝カバー112はこのビニル屋根2aをジグザグ状に加圧して固定するように、例えば、図示するように少なくとも一つの圧縮リブRを内側に、且つ長手方向に延長させることが好ましい。
【0026】
もちろん、圧縮リブRは挿入溝カバー112の上下端及び中央に形成することが最も好ましい。この場合、中央に形成された圧縮リブRは、挿入溝110に挿入され、挿入溝カバー112の上下端に形成された圧縮リブRは、挿入溝110の外端部を加圧するように形成される。
【0027】
挿入溝カバー112の上下端に形成された圧縮リブRが、挿入溝110の外側部分をより強力に加圧させるためには、上下端の圧縮リブRを収容する収容溝又は突起をマウンティングブロック100の両側面に沿って設けるとよい。
【0028】
このように、ビニル屋根2aは挿入溝110、挿入溝カバー112及び締結部材114によりマウンティングブロック100に一体的に固定される。
【0029】
次に、バンド固定手段は、支持バンド3の先端に設けられる係止膨出部122と、マウンティングブロック100の上部両側面に沿って設けられ、一端が開放されている挿入溝120とを有している。この挿入溝120に係止膨出部122を挿入することにより支持バンド3が固定される。
【0030】
この支持バンド3は、図2に示すように複数からなり、複数の支持バンド3の係止膨出部122が、マウンティングブロック100の前方側又は後方側で挿入溝120に順次挿入される。つまり、支持バンド3は、等間隔でマウンティングブロック100の向かい合った挿入溝120に沿って配置されなければならない。
【0031】
従って、支持バンド3の係止膨出部122は、マウンティングブロック100の向かい合った挿入溝120に強力に挿入されるので、支持バンド3は、マウンティングブロック100の挿入溝120に一体的に固定される。
【0032】
もちろん、バンド固定手段の係止膨出部122及び挿入溝120の形状は図示のような断面円形状に限定されるものではなく、場合によっては断面が四角形、三角形など多様に形成することができる。
【0033】
さらに、マウンティングブロック100に係止膨出部122及び挿入溝120を形成しないで、ネジ、釘などで支持バンド3をマウンティングブロック100に固定するようにしてもよい。
【0034】
また、バンド固定手段を、図示のものと異なり、リング形状に形成し、このリングで支持バンド3を貫通させることにより固定するようにしてもよい。
【0035】
これについてより詳しく説明すると、マウンティングブロック100の上面に等間隔で複数のリングが突出して設けられ、このリングにより支持バンド3を固定させるようにしてもよい。このような支持バンド3はリングに固定されることにより、マウンティングブロック100に連動することなく固定することができる。
【0036】
また、本発明は、複数の巻取棒210を備えている。そして、各巻取棒210は、ビニル屋根2aの下端部を固定するために、巻取棒210の外周面に沿って備えられたビニル下端固定部212を備えている。巻取モータM1は、巻取棒210を回転させるために、該巻取棒210の端部に備えられている。そして、巻取棒210が屋根2を開閉させるために、ビニル屋根2aを巻き取りながら、又は巻き戻しながら、屋根2の上部及び両端部の間を上方へ、そして下方へ移動している。
【0037】
ここで、ビニル下端固定部212は、図5に示すように、巻取棒210の外周面に沿って軸方向にビニル収容溝212aを形成している。そして、該ビニル収容溝212aに、ビニル屋根2aの下端部を挿入し、次に前記ビニル収容溝212aに挿入可能に形成された支持片212bを挿入し、そして、締結部材212cを挿入して巻取棒210を締結している。これにより、ビニル屋根2aが支持片212bにより加圧されて固定されている。
【0038】
このとき、支持片212bはビニル収容溝212aに沿ってビニル屋根2aの下端部全部を加圧して支持するように、巻取棒210の軸方向に沿って長く形成することが好ましい。
【0039】
このようにして、ビニル屋根2aの下端部は支持片212bにより加圧され、巻取棒210のビニル収容溝212aにしっかり固定される。
【0040】
さらに、巻取棒210にビニル屋根2aをよりしっかり固定するためには、支持片212bの内側に図示のような圧縮リブR′を少なくとも一つ設ければよく、この圧縮リブR′がビニル屋根2aをくさび状に強固に固定する。
【0041】
一方、巻取棒210がビニル屋根2aを固定するためにビニル収容溝212aを有する理由は、支持片212b及び締結部材212cが巻取棒210の外周面から突出することを防止するためである。
【0042】
仮に、ビニル収容溝212aが形成されていない巻取棒210の外周面にビニル屋根2aの下端部を巻き付け、支持片212b及び締結部材212cで固定すると、支持片212b及び締結部材212cの厚さにより、積層式で巻き取られるビニル屋根2aは支持片212b及び締結部材212cから突出しながら巻き取られる。これにより突出部分が支持バンド3に引っかかって損傷するか、ビニルに皺が発生することがある。
【0043】
しかし、巻取棒210にビニル収容溝212aを形成し、その内部にビニル屋根2aを固定すると、このようなビニル屋根2aの突出を防止することができる。従って、ビニル屋根2aが支持バンド3に引っかかることを防止することができる。
【0044】
さらに、本発明は、巻取棒210の両端部に設けられ、巻取棒210の昇降を誘導しながら水平状態を維持させる巻取棒水平維持手段300を含む。この巻取棒水平維持手段300は、図2乃至図4に示すように、回転する巻取棒210の両端にピニオン310を一体的に設け、屋根2の両側にそれぞれ、このピニオン310を下部で支持しながら噛み合うアーチ形ラック320を設けている。これにより、巻取棒210の回転時に、両端のピニオン310がアーチ形ラック320の円周に沿って走行して巻取棒210の両端の水平状態を維持しながら昇降するように構成されている。
【0045】
ここで、アーチ形ラック320は、例えば、図示のような水平板502が上端に設けられた垂直支柱500を屋根2の外側に設置し、この水平板502上に固定することができる。あるいは既に設置されたアーチ形フレーム1に水平板502を装着し、その上に固定することもできる。
【0046】
もちろん、垂直支柱500に水平板502を取り付けず、垂直支柱500の上端部に直にアーチ形ラック320を取り付けてもよい。それ以外にも、アーチ形フレーム1と一体になるように、アーチ形フレーム1の上部に載せて取り付けることもでき、あるいはアーチ形ラック320の両端部が地面に到達するように下方に長く構成することもできる。
【0047】
一方、ピニオン310の両側には、前記アーチ形ラック320の両側を支持し、走行するピニオン310の離脱を防止しながら走行を案内するガイド板350が設けられている。
【0048】
このとき、ガイド板350の下部には、ピニオン310の走行時、アーチ形ラック320の下面に密着して回転することにより、ピニオン310の走行を助けるローラ352を装着することが好ましい。これにより、ガイド板350はピニオン310の走行をより容易に案内することができる。
【0049】
このように構成された巻取棒水平維持手段300は、巻取棒210が巻取モータM1により回転すると、巻取棒210の両端のピニオン310も共に回転しながらアーチ形ラック320に沿って走行するので、巻取棒210の両端は同じ高さ、つまり水平状態を維持しながら昇降する。またピニオン310はガイド板350によりアーチ形ラック320から離脱することなく円滑に走行する。
【0050】
最後に、本発明は、支持バンド3の一部を拘束して、前記巻取棒210の巻き取り動作により選択的に支持バンド3を引っ張るか又は緩めることにより支持バンド3の張力を調節するバンド張力調節手段400を含む。
【0051】
前記バンド張力調節手段400は、図2及び図3に示すように、隣接した屋根2間の下部に形成された複数の谷Vで、屋根2の長手方向にそれぞれ設けられる複数のシャフト410と、谷Vに固定され、前記シャフト410を回転可能に支持する複数の支持部材420とを含む。
【0052】
また、バンド張力調節手段400は、駆動モータM2に連結され、その駆動力を複数のシャフト410に伝達して同時に回転させる伝動部材430と、シャフト410に偏心状態で取り付けられ、複数の支持バンド3の一部を巻き取って拘束し、シャフト410の回転時に、偏心状態で回転して支持バンド3を引っ張るか又は緩めて張力を調節する図2及び図6のような複数の偏心円板プーリ450とを含む。
【0053】
支持部材420は、図2に示すように、中央に円形ベアリング422が装着された板材から構成されて雨樋4に固定されている。前記シャフト410は前記円形ベアリング422に貫通されて、回転可能な状態で雨樋4に固定されている。
【0054】
もちろん、支持部材420を雨樋4に固定せずにアーチ形フレーム1の下端に固定してもよい。他の方法として、板材ではない“π”形状のベンディングバーを適用し、その上端にシャフト410を置くようにすることもできる。
【0055】
すなわち、π形状のベンディングバーを雨樋4又はアーチ形フレーム1の下端に垂直状態に取り付け、その上端にシャフト410を置くとよい。
【0056】
伝動部材430は、図2及び図3に示すように、駆動モータM2に結合されて回転する駆動ピニオン432と、該駆動ピニオン432と噛み合い、前記駆動モータM2の駆動によりシャフト410側に往復運動する水平ラック434と、複数のシャフト410の端部にそれぞれ取り付けられて前記水平ラック434と噛み合い、水平ラック434の往復運動により回転して、複数のシャフト410を回転させる従動ピニオン436とを含む。
【0057】
図2及び図4に示すように、水平ラック434は、往復運動時に両側面に遊動することを防止するため、水平ラック434の両側面を支持する遊動防止具434aと、前記水平ラック434の垂直荷重を支持する水平板502と、前記水平ラック434の下面に密着され、前記水平板502と水平ラック434間で転がり運動をするガイドローラ434bとを含む。
【0058】
従って、水平ラック434は、駆動モータM2による駆動ピニオン432の駆動時に、遊動防止具434aにより両側面への遊動が防止され、ガイドローラ434bにより円滑に往復運動を行う。
【0059】
このように水平ラック434が往復運動を行うと、この水平ラック434により、シャフト410と一体的に結合された従動ピニオン436も回転する。これによりシャフト410も連動して回転する。
【0060】
もちろん、水平ラック434は図示のように複数のシャフト410を同時に連動させて回転させる。
【0061】
このように、シャフト410が回転すると、偏心円板プーリ450も偏心状態で回転して支持バンド3を引っ張るかあるいは緩めることになる。
【0062】
すなわち、偏心円板プーリ450は、図8に実線で示すように、下向きに回転しながら支持バンド3を引っ張って緊張させ、点線で示すように、元の位置に戻りながら引っ張り動作を解除して支持バンド3の緊張状態を解除させる。前記偏心円板プーリ450の張力制御動作については後でより詳細に説明する。
【0063】
前記偏心円板プーリ450の外周面には、図7に示すように、空回転する環状のアイドルベアリング455を設けて、偏心状態での回転の際に引っ張られるか又は緩められる前記支持バンド3が、前記偏心円板プーリ450の外周面に巻き取られることを防止する。
【0064】
仮に、前記アイドルベアリング455が設けられなければ、支持バンド3は偏心円板プーリ450の外周面に対する摩擦力により巻き取られてしまう。このように巻き取られる場合、偏心円板プーリ450の回転方向側の支持バンド3が反対側の支持バンド3より多く巻き取られてしまう。
【0065】
すなわち、前記偏心円板プーリ450は支持バンド3を両側から均等に引っ張ることなく、回転方向側のみをより多く引っ張ることになる。
【0066】
しかし、このように空回転するアイドルベアリング455を設けると、支持バンド3が、アイドルベアリング455の空回転により、偏心円板プーリ450の外周面に巻き取られないので、偏心円板プーリ450は支持バンド3を両側から均等に引っ張ることができる。
【0067】
より詳しく説明すると、シャフト410の時計方向への回転時、偏心円板プーリ450は偏心状態で下方に回転して支持バンド3を下方に引っ張り、支持バンド3は偏心円板プーリ450の引っ張り力により緊張されるとともにアイドルベアリング455と摩擦し、その摩擦力でアイドルベアリング455を空回転させる。
【0068】
従って、支持バンド3は空回転するアイドルベアリング455により偏心円板プーリ450の外周面に巻き取られることなく、これにより偏心円板プーリ450は支持バンド3を両側から均等に引っ張ることができる。
【0069】
一方、前記偏心円板プーリ450が逆方向に回転するとき、つまり偏心状態で反時計方向に回転すると、アイドルベアリング455は支持バンド3の摩擦力により空回転することにより、偏心円板プーリ450は両側から均等に支持バンド3を緩める。従って、支持バンド3は緊張状態から解除されて緩む。
【0070】
前記偏心円板プーリ450の外周面は断面U字形に形成され、前記アイドルベアリング455の内周面は断面V字形に形成されるので、アイドルベアリング455の空回転の際に、前記外周面と内周面が線接触して摩擦抵抗を減少させる。
【0071】
すなわち、偏心円板プーリ450は、一般のVベルト用プーリのごとく、外周面が凹んでおり、アイドルベアリング455は、Vベルトのごとく、断面中央部が尖っている形態を取る。
【0072】
従って、偏心円板プーリ450とアイドルベアリング455は、互いに線接触するように形成された外周面及び内周面により、空回転時に発生する摩擦抵抗を最小限にすることができる。
【0073】
本発明において、アイドルベアリング455は、支持バンド3に対する摩擦力を確保するとともに偏心円板プーリ450の外周面に伸縮しながら挿入できるように、ゴム又はウレタン材質で形成することが好ましい。
【0074】
このように構成されて作動する偏心円板プーリ450の作動原理を図8に示す。偏心状態で回転運動を行う偏心円板プーリ450の垂直運動量を算出する運動量方程式(式1)は、次のように図面に示す符号で表現される。
【式1】
【0075】

【0076】
ここで、dはシャフト410の直径を示し、rは偏心円板プーリ450の半径を示す。dとrは本発明の実施例により製造されたシャフト410及び偏心円板プーリ450のサイズ(直径及び半径)から決定されたものである。
【0077】
上記運動量方程式は、支持バンド3が引っ張られる移動距離を算出してシャフト410及び偏心円板プーリ450のサイズを設定するために用いられる。あるいは設定されたシャフト410及び偏心円板プーリ450のサイズによる支持バンド3の移動距離を算出するために用いられる。
【0078】
前記偏心円板プーリ450は、巻取棒210がビニル屋根2aを巻き取るとき、偏心状態で上向きに回転して支持バンド3を緩めなければならず、ビニル屋根2aの巻き取りが完了すると、再び偏心状態で下向きに回転して支持バンド3を緊張させなければならない。
【0079】
すなわち、偏心円板プーリ450が支持バンド3を緩めた後、巻取棒210がビニル屋根2aを巻き取り、巻取棒210の巻き取りが終わると、偏心円板プーリ450が再び支持バンド3を緊張させなければならない。
【0080】
従って、ビニル屋根2aの巻き取りの際に、巻取棒210は支持バンド3により干渉されることなく、巻き取りの終了後は、支持バンド3によりしっかり固定される。
【0081】
このように、支持バンド3が巻取棒210の巻き取り動作を干渉しないので、巻取棒210は、図4に示すように、屋根2に装着されたマウンティングブロック100に近接した距離H(およそ3.8m)まで上昇して屋根2の大部分を開放することができる。
【0082】
以上のように本発明による連棟ビニル温室の完全自動開閉屋根システムは、巻取棒210に巻き取られるビニル屋根2aの下端部が巻取棒210の内側に設けられたビニル下端固定部212に挿着されるので、巻取棒210にビニル屋根2aが巻き取られても、その一部が外周面から突出することがない。
【0083】
また、巻取棒210は巻取棒水平維持手段300により両端が同じレベルを維持するので、水平状態を維持しながら巻取動作及び昇降動作が行える。
【0084】
また、支持バンド3の張力を選択的に調節することができるので、巻取棒210に対する支持バンド3の干渉を防止することができるばかりか、屋根2のマウンティングブロック100の下端部まで巻取棒210がビニル屋根2aを巻き取るので、屋根2のほぼ全部を開放することができる。
【0085】
図9は本発明の他の実施例による連棟ビニル温室の正面図、図10は図9に示す連棟ビニル温室の谷部を拡大して示す正面図、図11は図10に示す巻取棒収容部材を拡大して示す正面図である。
【0086】
同図に示すように、本発明の他の実施例は、本発明の上記実施例とほぼ全ての構成が同一であるが、ただ巻取棒水平維持手段300をピニオン310とアーチ形ラック320から構成せずに、後述する円板カラー310−1とアーチ形ガイドレール320−1から構成することが異なる。
【0087】
さらに、本発明の他の実施例による完全自動開閉屋根システムは、連続して設置された屋根2間の谷Vには、偏心円板プーリ450の作動により選択的に巻取部210を拘束して、巻取棒210が遊動することを防止する巻取棒収容部材250を含むことが違う。
【0088】
これについて以降に詳細に説明する。この説明において、上記実施例の構成と同一の部分に対しては同一符号を付けて説明を省略し、また不要な部分については説明しない。
【0089】
図9に示すように、本発明の他の実施例による巻取棒水平維持手段300は、回転する巻取棒210の両端に一体的に設けられ、巻取棒210の昇降時に、回転しながら巻取棒210と共に昇降する円板カラー310−1と、巻取棒210が水平状態をなすように前記円板カラー310−1の下部を外接状態で支持すると共に、円板カラー310−1がアーチ状に走行しながら昇降するようにガイドするアーチ形ガイドレール320−1とを含む。
【0090】
もちろん、図示のように、アーチ形ガイドレール320−1の外周面には円板カラー310−1が挿入されるレール溝320−1aを形成して、巻取棒210の昇降時に、円板カラー310−1がレール溝320−1aに沿って回転しながら走行するように構成することが好ましい。
【0091】
しかし、円板カラー310−1の外周面に通常のプーリのような挿入溝(図示せず)を形成し、アーチ形ガイドレール320−1の外周面に、前記挿入溝に挿入される挿入突条(図示せず)を形成して構成することもできる。
【0092】
前記巻取棒水平維持手段300は、走行する円板カラー310−1がアーチ形ガイドレール320−1から離脱することを防止するために、アーチ形ガイドレール320−1の両側を支持するガイド板350をさらに含む。
【0093】
そして、このガイド板350の下部には、アーチ形ガイドレール320−1の下部面に密着して円板カラー310−1の走行を助けるローラ352がさらに設けられている。
【0094】
従って、このように構成された巻取棒水平維持手段300は、円板カラー310−1、アーチ形ガイドレール320−1、及びローラ352を有するガイド板350により巻取棒210の両端の高さを同一に水平状態に維持することができる。
【0095】
図10及び図11に示すように、本発明の他の実施例による巻取棒収容部材250は、屋根の谷Vに位置するアーチ形フレーム1の一側面、又は谷Vに別途設けられた雨樋4の一側面に(溶接又はネジ締結により)固定される固定板252を設けている。この固定板252の一側には、巻取棒210の外径より少し小さい内径を有し、上下端に外向に折り曲げられたラウンド部255aを一体的に設けた一側開放形の弾性リング255を設けている。これにより、巻取棒210がラウンド部255aを加圧しながら弾性リング255に挿入されると、巻取棒210を排斥する反発力を弾性リング255が有するようになる。
【0096】
このとき、弾性リング255の上端には、弾性リング255から上方に斜めに延長される傾斜片257を設けて、巻取棒210が傾斜片257に沿って誘導されて弾性リング255の内部に挿入されるように構成することが好ましい。
【0097】
従って、巻取棒210がビニル屋根2aを巻き戻しながらアーチ形ガイドレール320−1に沿って屋根2の上端から谷V側に下降すると、図11のように、傾斜片257上に置かれる。その後、巻取棒210は傾斜片257により弾性リング255に誘導される。
【0098】
そして、巻き取られたビニル屋根2aが全て戻され、巻取棒210が図示のように弾性リング255の開放部に位置すると、偏心円板プーリ450が回転しながら支持バンド3を緊張させる。
【0099】
すると、支持バンド3が緊張しながら巻取棒210を加圧し、巻取棒210は弾性リング255のラウンド部255a上でスライドして弾性リング255に挿着される。
【0100】
このとき、弾性リング255はその内径が巻取棒210の外径より小さく形成されるので、巻取棒210の挿入につれて拡張されながら、巻取棒210を排斥する反発力を発生させる。
【0101】
しかし、この弾性反発力は偏心円板プーリ450による支持バンド3への加圧力を克服し得ないので、巻取棒210が弾性リング255に挿入された状態が維持される。
【0102】
このように巻取棒210が弾性リング255に挿入されて固定されると、巻取棒210に連結されたビニル屋根2aが完全に伸ばされてピンと張られる。従って、ビニル屋根2aの光透過効率を最大限にするために、ビニル屋根2aの光透過性が極めて向上される。
【0103】
また、ビニル屋根2aが巻取棒収容部材250に固定された巻取棒210に連結されるので、ビニル屋根2aが飛ばされなくなると共に、巻取棒210が遊動しない。
【0104】
巻取棒210が図11のように巻取棒収容部材250に収容されると、弾性リング255に挿入された巻取棒210が埃又は異物により汚染することを防止することができる。
【0105】
巻取棒210の巻き取りのため、偏心円板プーリ450が逆回転して支持バンド3の緊張状態を緩めると、拡張された弾性リング255がそれ自体の弾性力により収縮して支持バンド3の加圧力を克服する。
【0106】
すると、曲面を有する弾性リング255と巻取棒210は曲面接触によりスライドし、これにより巻取棒210が弾性リング255から離脱される。
【0107】
このように巻取棒210が弾性リング255から離れると、巻取棒210は再びビニル屋根2aの巻き取り動作を行うことができる。
【0108】
以上のように、巻取棒210は偏心円板プーリ450の作動により選択的に巻取棒収容部材250に挿入されるか、あるいは離される。
【0109】
以上、本発明の好ましい実施例を例示のために開示したが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に開示された本発明の範囲及び精神から逸脱しないで多様な変形例、付加例及び代替例を理解することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】従来の連棟ビニル温室を示す斜視図である。
【図2】本発明による連棟ビニル温室の完全自動開閉屋根システムを示す斜視図である。
【図3】図2に示す連棟ビニル温室の平面図である。
【図4】図2に示す連棟ビニル温室の正面図である。
【図5】図2に示すマウンティングブロック及び巻取棒の構成を示す側面断面図である。
【図6】図2に示す偏心円板プーリの正面図である。
【図7】図6に示す偏心円板プーリの斜視図である。
【図8】図6に示す偏心円板プーリの作動概念を示す概念図である。
【図9】本発明の他の実施例による連棟ビニル温室の正面図である。
【図10】図9に示す連棟ビニル温室の谷部を拡大して示す正面図である。
【図11】図10に示す巻取棒収容部材を拡大して示す正面図である。
【符号の説明】
【0111】
1…アーチ形フレーム
2…屋根
2a…ビニル屋根
3…支持バンド
4…雨樋
100…マウンティングブロック
110,120…挿入溝
112…挿入溝カバー
114…締結部材
122…係止膨出部
210…巻取棒
212…ビニル下端固定部
212a…ビニル収容溝
212b…支持片
212c…締結部材
250…巻取棒収容部材
252…固定板
255…弾性リング
255a…ラウンド部
257…傾斜片
300…巻取棒水平維持手段
310…円板カラー
320…アーチ形ガイドレール
350…ガイド板
352…ローラ
400…バンド張力調節手段
410…シャフト
420…支持部材
430…伝動部材
432…駆動ピニオン
434…水平ラック
434a…遊動防止具
434b…ガイドローラ
436…従動ピニオン
450…偏心円板プーリ
455…アイドルベアリング
502…水平板
M1,M2…巻取モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアーチ形フレームに被せられたビニル屋根を複数の支持バンドが外側から等間隔で取り囲んで固定するトンネル形屋根を有する複数のビニル温室が、その側面で連結されて連続的に設置される連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システムにおいて、
前記屋根の長手方向に配列され、前記アーチ形フレーム上に装着され前記ビニル屋根及び前記支持バンドの上端部を固定するマウンティングブロックと、
前記ビニル屋根の下端部を固定するビニル下端固定部が外周面に設けられ、一体的に連結された巻取モータの駆動力により回転してビニル屋根を巻き取るか又は巻き戻しながら昇降して前記屋根を開閉させる巻取棒と、
前記巻取棒の両端部に設けられ、前記巻取棒の昇降を誘導しながら水平を維持させる巻取棒水平維持手段と、
前記支持バンドの一部を拘束し、前記巻取棒の巻き取り動作により選択的に支持バンドを引っ張るか又は緩めることにより、前記支持バンドの張力を調節するバンド張力調節手段とを含むことを特徴とする連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。
【請求項2】
前記ビニル屋根はビニル固定手段により上端部が前記マウンティングブロックの下部両側面に固定され、前記支持バンドはバンド固定手段により上端部が前記マウンティングブロックの上部両側面に固定されることを特徴とする請求項1記載の連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。
【請求項3】
前記ビニル固定手段は、前記マウンティングブロックの下部両側面に長手方向に沿って挿入溝を形成し、これに前記ビニル屋根の上端部、前記挿入溝に挿入可能に形成された挿入溝カバー、及び締結部材を順次挿入して、前記ビニル屋根を前記挿入溝カバーにより加圧して固定してなり、
前記バンド固定手段は、前記支持バンドの先端に係止部を形成し、前記マウンティングブロックの上部両側面に沿って設けられ、一端が開放されている挿入溝を形成し、該挿入溝に前記係止部を挿入してなることを特徴とする請求項2記載の連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。
【請求項4】
前記巻取棒のビニル下端固定部は、巻取棒の外周面に沿って軸方向にビニル収容溝を形成し、これに前記ビニル屋根の下端部、前記ビニル収容溝に挿入可能に形成された支持片、及び締結部材を順次挿入して、前記ビニル屋根を支持片により加圧して固定してなることを特徴とする請求項1記載の連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。
【請求項5】
前記巻取棒水平維持手段は、
回転する前記巻取棒の両端に一体的に設けられ、該巻取棒の昇降時に共に回転しながら昇降する円板カラーと、
前記巻取棒が水平状態をなすため、前記円板カラーの下部を外接状態で支持すると共に前記円板カラーがアーチ状に走行しながら昇降するようにガイドするアーチ形ガイドレールと、
前記円板カラーが前記アーチ形ガイドレールから離脱することを防止するために、該アーチ形ガイドレールの両側を支持するように前記円板カラーの両側に設けられるガイド板と、
前記ガイド板の下部に設けられ、前記アーチ形ガイドレールの下部面に密着して円板カラーの走行を助けるローラとを含むことを特徴とする請求項1記載の連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。
【請求項6】
前記バンド張力調節手段は、
隣接した屋根間の下部に形成される谷に屋根の長手方向にそれぞれ設けられる複数のシャフトと、
前記谷に固定され、前記シャフトを回転可能に支持する支持部材と、
駆動モータに連結され、前記複数のシャフトに駆動力を伝達して同時に回転させる伝動部材と、
前記シャフトに偏心状態で取り付けられ、前記複数の支持バンドの一部を巻き取って拘束し、前記シャフトの回転時に、偏心状態で回転しながら支持バンドを引っ張るか又は緩めて張力を調節する複数の偏心円板プーリとを備え、
前記伝動部材は、
前記駆動モータに取り付けられ、当該駆動モータにより回転する駆動ピニオンと、
前記駆動ピニオンと噛み合い、前記駆動モータの駆動により往復運動する水平ラックと、
前記複数のシャフトの端部にそれぞれ取り付けられ、前記水平ラックと噛み合い、前記水平ラックの往復運動により回転して前記複数のシャフトを回転させる従動ピニオンとを含み、
前記水平ラックは、
往復運動時に両側面方向に遊動することを防止するため、前記水平ラックの両側面を支持する遊動防止具と、
前記水平ラックの垂直荷重を支持する水平板と、
前記水平板と前記水平ラック間で転がり運動するガイドローラとを含むことを特徴とする請求項1記載の連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。
【請求項7】
前記偏心円板プーリは、偏心状態での回転時に引っ張られるか又は緩められる前記支持バンドが、前記偏心円板プーリの外周面に巻き取られることを防止するために、前記偏心円板プーリの外周面で空回転する環状のアイドルベアリングをさらに含み、
前記偏心円板プーリの外周面は断面U字形に形成され、前記アイドルベアリングの内周面は断面V字形に形成され、アイドルベアリングの空回転時、前記外周面と内周面が互いに線接触することにより摩擦抵抗が減少されることを特徴とする請求項6記載の連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。
【請求項8】
前記屋根間の下部に形成される谷に設けられ、前記偏心円板プーリの作動により選択的に前記巻取棒を拘束して、前記巻取棒の遊動を防止する巻取棒収容部材をさらに含み、
前記巻取棒収容部材は、前記谷に位置する前記アーチ形フレームの一側面、又は前記谷に別途設けられた雨樋の一側面に固定される固定板を設け、前記固定板の一側には、前記巻取棒の外径より小さい内径を有し、上下端に外向に折り曲げられたラウンド部が一体的に形成された一側開放形の弾性リングを設けることにより、前記巻取棒がラウンド部を加圧しながら弾性リングに挿入されると、前記巻取棒を排斥する反発力を前記弾性リングが発生するようになり、
前記弾性リングの上端には傾斜片が上方に斜めに延長されるので、前記巻取棒が前記傾斜片に沿って誘導されて前記弾性リングの内部に挿入されることを特徴とする請求項6記載の連棟ビニル温室の完全自動屋根開閉システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2006−511230(P2006−511230A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566472(P2004−566472)
【出願日】平成15年12月8日(2003.12.8)
【国際出願番号】PCT/KR2003/002681
【国際公開番号】WO2005/027620
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(599151282)大韓民国農村振興庁 (16)
【出願人】(504192092)グリーンハウジング カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】