説明

連続動作梱包システム

カートン(C)がカートンコンベヤ(30)に沿って移動する際に一連の物品をカートン内に梱包する連続動作梱包システム(10)。一連のセレクタウェッジ(32)がカートン上に受容されている物品と係合して物品群を形成し、カートンは、梱包経路に沿って前方に移動する際に物品の周りで折り曲げられるか又は物品を包み込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、物品を梱包するカートン及び他の容器に関するものであり、特に、実質的に連続的な動作プロセスで製品群の周りで折り曲げられるカートン内に様々なタイプの物品を梱包するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
瓶、缶、小袋、又は他の同様の物品等の製品の梱包では、そのような製品が12個入りパッケージ、24個入りパッケージ、又は他の同様なパッケージ構成等を形成するために、板紙カートンで梱包されるのが一般的である。そのようなカートンは、梱包機に供給され、梱包される製品又は物品を包み込むことができ、その際に、カートンの下縁部又は底縁部が下に折り曲げられて、接着されるか、又はそこに形成されている係止用タブと係止用凹部との係合によって互いに係止される。代替的に、缶又は瓶の12個入り等の選択された製品群を梱包する場合、又は冷凍ピザ、ジュース入り袋等の他の大きな及び/又は不規則な形状の物品を梱包する場合、カートンは通常、開口端部を有する予め接着されたスリーブの状態に形成される。これらの予め接着されたスリーブは概して、スタック又はサプライから引き抜かれ、開かれ、梱包機に供給される。続いて、通常はスリーブの一端から製品が挿入され、スリーブ端が折り曲げられて接着により閉じられる。
【0003】
しかしながら、製品梱包用途でカートンを予め接着されたスリーブ状にして利用することの1つの欠点は、そのような予め形成されたスリーブの生産費用が、従来の打ち抜き又は型抜きによる包み込み式カートンシートよりも高いことである。打ち抜き又は切断後、カートンブランクを折り曲げ、側縁部を互いに接着してカートンスリーブを形成しなければならず、したがってこれは、スリーブの形成にさらなる接着剤が必要であることにより材料及び製造の観点から費用増加を招き、且つさらなる折り曲げ及び接着装置が必要となる。さらに、カートンスリーブは、カートンブランク材料を折り重ねることによって形成されるため、概して1枚の型抜きブランクよりも厚く、ケースに入れて輸送する必要もある。その結果、そのようなケース入りカートンスリーブの輸送は通常、運搬及び保管のために荷台に積み重ねられると極めて大きな空間を占める。これにより、ケース入りカートンの配置及び積み重ねのためにさらなるマテリアルハンドリングが必要となり得ることで、ケースの費用と共にその製造費もさらに増加する。対照的に、平坦なブランクカートンは、荷台に直接積み重ねることができるため、スリーブを予め接着する必要も運搬用にカートンをケースに詰める必要もなくなる。しかしながら、そのような平坦なブランクカートンを製品に適用し、またはそのような平坦なブランクカートンで製品を包装するには、製品の周りでカートンを形成する際のカートンパネル及び係止機構又はフラップの取り扱い、折り曲げ、及び折り込みにおいて高い精度が通常は必要であり得るため、生産速度(production rate)が遅くなる。
【0004】
[発明の概要]
したがって、当該技術分野における上記の問題及び他の関連及び非関連の問題に対処する、一連のカートン内に様々なタイプの製品又は物品を梱包するシステム及び方法が必要であることが分かる。
【0005】
簡単に説明すると、本発明は、概して、典型的には物品を実質的に包み込むか又は物品の周りで形成される一連のカートン内に物品群を梱包する連続動作梱包システムに関する。本発明の梱包システムは概して、物品送り込みコンベヤを含み、これに沿う形で瓶、缶、箱、又は他の同様の製品等の一連の物品が物品送り込み経路に沿って搬送される。物品は、一連の離間したレーンに沿って移動され、該一連の離間したレーンは、隣接するカートンコンベヤに沿って物品を装填位置の方に指向させる。
【0006】
カートンコンベヤは概して、フライト又はカートン受容領域を互いの間に画定するように離間している一連のセレクタウェッジを含む。カートンは、各フライト内に受容されて梱包経路又はカートン移動経路に沿って運搬される。カートンのそれぞれは典型的には、物品又は製品パッケージを形成するように一連の物品の周りで折り曲げられるか又は一連の物品を包み込むようになっている平坦なブランク又はラップ式カートンであるが、本発明の原理に従って他のタイプのカートンを用いてもよいことが理解されるであろう。
【0007】
物品が物品送り込み経路に沿って装填位置の方に移動すると、セレクタウェッジが物品と係合して物品を分離して物品群を形成し、物品群はカートンコンベヤのフライト内のカートンのベースパネル上に受容される。カートンは、選択された製品群を受容して梱包経路に沿って進行すると、カートン上の物品群の方にカートンのエンドパネル及びトップパネルを折り曲げるか又は付勢するガイド機構又は折り曲げ機構によって、カートンのトップパネル及びエンドパネルが係合される。これとほぼ同時に、セレクタウェッジの上流端部側及び/又は下流側に沿って配置されている1つ以上のガセット折り込みフィンガが、カートンのガセット部分と接触して付勢するか又はこれを内方に折り込むように往復移動するか、又はセレクタウェッジから係合位置の方に、外方に伸長することができる。ガセットの折り込みは、カートンのサイドパネルを同様に物品群に対して内方に折り曲げるのに役立つ。
【0008】
ガセット折り込みフィンガの数及び配置は、物品群の周りで形成されるか又は物品群を包み込むカートンのサイズ及び/又は構成に依って、必要に応じて変えることができる。例えば、ガセット折り込みフィンガの数及び/又はセレクタウェッジに沿ったそれらの間隔を変えることができ、4個入り梱包、6個入り梱包、8個入り梱包又は所望に応じた他の物品配置の梱包を可能にする。ガセット折り込みフィンガはさらに、ガセット折り込みフィンガが装着されている1つ以上の駆動軸によって伸長した係合位置と後退した非係合位置との間で往復移動することができ、駆動軸の端部は、各セレクタウェッジに取り付けられている駆動機構に接続されており、且つこれによって回転させられる。一実施形態では、駆動機構は、カムフォロアが取り付けられているカムアームを含み得る。カムフォロアは、駆動軸を回転させるようにカートンコンベヤに隣接して配置されているカムトラックと係合しており、且つこれに沿って移動することができ、駆動軸はさらに、ガセット折り込みフィンガを係合位置と非係合位置との間で往復移動させる。
【0009】
カートンのエンドパネル及びトップパネルは通常、各フライト内に受容されている物品群の周りで折り曲げられるか又は物品群を包み込み、接着剤の塗布又は係止用タブ若しくは他の保持機能部等の係止機構の係合等によって固定されて、完成した密閉製品又は物品パッケージを形成する。その後、パッケージは、梱包システムからの運搬のために搬出コンベヤに移送することができる。
【0010】
本発明の様々な目的、特徴、及び利点は、添付図面と共に以下の詳細な説明を読むことによって、当業者には明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の連続動作梱包システムの例示的な実施形態の斜視図である。
【図2】図1の連続動作梱包システムの平面図である。
【図3】図1の連続動作梱包システムの装填動作及び包み込み動作を示す斜視図である。
【図4A】包み込み動作時のガセット折り込みフィンガの動作を示すために部分断面で示す、セレクタウェッジの一部の梱包動作を示す斜視図である。
【図4B】包み込み動作時のガセット折り込みフィンガの動作を示すために部分断面で示す、セレクタウェッジの一部の梱包動作を示す斜視図である。
【図5】本発明の梱包システムのセレクタウェッジのガセット折り込みフィンガの動作を概略的に示す側正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、複数の図を通して同じ符号が同じ部品を示す図面をより詳細に参照すると、図1乃至図4は概して、本発明の原理に従った連続動作梱包システム10の例示的な一実施形態を示している。本発明は概して、図1乃至図4Bにおいて一連の缶を梱包しているとして示されているが、瓶、箱、又は他の同様の製品等、様々な他の製品又は物品Aを、本発明の連続動作梱包システム10を通して移動するカートンCで包むか又は他の方法で梱包することができることが、当業者には理解されるであろう。カートンCは通常、各カートンのボトム又はベースパネル11の上に受容された一連の物品の周りで折り曲げられるか又は他の方法で物品を包み込むように設計される、平坦なブランクのラップ式カートンである。カートンはそれぞれ、ベースパネル11と、第1の又は主トップパネル12と、エンドパネル13及び14と、第2のトップパネル15とを含み、これらは重なり合う関係で折り曲げることができ、接着剤か又は相手方の係止用凹部内に嵌まる係止用タブ等の他の保持要素の使用によって互いに固定されて、完成したカートン又は製品パッケージを形成することができる。カートンはさらに、サイドパネル16を含み、サイドパネルとエンドパネルとの間には通常、ガセット17が形成されており、サイドパネルは、UPCシンボル(統一製品コード)を覆い、且つ収容される物品の側部を少なくとも部分的に囲むように折り重なる。
【0013】
図1及び図2に示すように、本発明の梱包システム10は概して、矢印21で示す物品送り込み経路に沿って一連の物品又は製品Aを運搬する物品送り込みコンベヤ20を含む。物品は通常、梱包システム10の上流端部26に入ると、レーンガイド24によって画定される個別ライン又はレーン23で物品送り込みコンベヤ20の上面又はベルト22に沿って搬送される。レーンガイド24は、物品を各自のレーン内に維持して図1乃至図3に27で示す装填位置の方に物品のラインを向け直すのに役立つ。
【0014】
物品送り込みコンベヤ20に隣接して、カートンコンベヤ30が矢印31で示すカートン移動経路又は梱包経路に沿って延びる。カートンコンベヤは、カートンを移動経路31に沿って装填位置27を通して搬送し、装填位置27において、物品群Gがカートンのボトム又はベースパネル11の上に装填される。カートンコンベヤ30は概して、カートンCを受容する一連のフライト又はレセプタクル33を画定する一連の離間したセレクタウェッジ32を含む。図1乃至図4Bに概して示すように、カートンCは概して、ベースパネル11を一対のセレクタウェッジ間に平担に横たえるように配置して、カートンのそれぞれの下側サイドパネル16を通常、ベースパネルから折り上げた状態で、カートンコンベヤ30のフライト33内に受容される。
【0015】
図1、図4A及び図4B、並びに図5に概して示すように、セレクタウェッジ32のそれぞれが、上流側壁部41及び下流側壁部42と、第1の又は後方壁部43と、概して上流側壁部41から下流側壁部42に向かって斜め内方に傾斜すなわち角度が付いた構成を有する第2の又は前方壁部44と、平坦な上部又は上壁部46とを有する、ほぼ直方体形状の本体40を含む。各セレクタウェッジの本体40は、概してプラスチック材料から形成され、形成すべき製品パッケージのサイズ又は構成に応じて様々なサイズで形成することができる。例えば、4個入り、6個入り、又は他のサイズの製品パッケージの梱包ごとに異なるサイズのセレクタウェッジを用いることができる。セレクタウェッジはさらに、異なるサイズ又は様式のパッケージを運ぶ必要に応じたカートンコンベヤの迅速且つ容易な交換又は再構成を可能にするように、カートンコンベヤに着脱可能に装着することができる。
【0016】
セレクタウェッジは、カートンコンベヤ30によってカートン移動経路31に沿って搬送される際に、物品Aの装填位置27の上流でレーンガイド24(図1)の一部の下を通過して、製品レーン23に沿って移動する物品の列と係合する。セレクタウェッジは、製品レーン23に沿って移動する物品の列と係合すると、カートンコンベヤのカートンフライト内のカートンCそれぞれのベースパネル11上で所望のサイズの物品群Gを分離して形成する。図中では4個組の物品群が形成されるものとして示されているが、所望に応じてそれよりも少ないか又は多い物品群(すなわち、2個入り、6個入り等)を形成することもできる。
【0017】
図4A乃至図5に示すように、一連のガセット折り込みフィンガ47が、各セレクタウェッジ32の上流側壁部41及び下流側壁部42それぞれに隣接して離間した場所に配置される。ガセット折り込みフィンガのそれぞれは、三角形、矩形、又は実質的に正方形の本体48を含むことができ、プラスチック又は同様の硬質の非粘着材料から通常は形成される。図4A乃至図5に示すように、カートンCのトップ及びエンドパネル12乃至15が折り上げられてカートンCの上に収容されている物品群を包み込む際にガセットが折り込まれるようにするために、各ガセット折り込みフィンガはさらに、カートンCのガセットと係合してこれを内方に付勢するようになっている、突出縁部又は丸コーナ部分49を含む。ガセット折り込みフィンガ47は、各セレクタウェッジ32の上流壁部41及び下流壁部42に形成されているスロット又は開口51(図5)に受容され、かつそこを通して往復移動する。ガセット折り込みフィンガは、カートンパネルが物品群を包み込む際にガセットを折り込むようにガセットと接触する伸長した係合位置と、物品群の周りでカートンパネルを折り曲げ、且つ閉じ終わるとセレクタウェッジ32の本体40内に後退する(図5内の破線47’で示すような)非係合位置との間で往復移動する。
【0018】
図4A及び図4Bにさらに示すように、ガセット折り込みフィンガのそれぞれは概して、各セレクタウェッジ32の本体40の長さ方向に少なくとも部分的に沿って延びる駆動軸又は枢動ロッド52に沿って装着される。ガセット折り込みフィンガ47の各組の駆動軸52の近位端又は自由端53は概して、各セレクタウェッジの後方壁部43を貫通し、伸長位置と後退位置との間でのガセット折り込みフィンガの往復運動を駆動する駆動機構55にガセット折り込みフィンガ47を接続する。図3、図4A、図4B、及び図5に示す実施形態では、駆動機構55は、各セレクタウェッジ32の後方壁部43に回転可能に装着されるカムアーム56を含み得る。カムアーム56は概して、カムフォロア58が装着される第1の又は下側部分57と、第2の又は上端部59とを含む、ほぼL字形の部材である。ガセット折り込みフィンガをセレクタウェッジ内の後退した非係合位置に維持するために駆動軸52を軸にして下降位置の方にカムアーム56を付勢するように、引張ばねアンカ61が、各カムアーム56の上端部59に隣接して装着されて、張力を加えるようにそこに取り付けられる。
【0019】
図5に示すように、各セレクタウェッジの下流側に沿ったガセット折り込みフィンガ47’の駆動軸52’の自由端53’に、支持又は枢動ブロック62が取り付けられる。支持ブロック62の上後方角部及びカムアーム56の中間部分64には、コネクタ支柱又は軸63が取り付けられる。したがって、図5に示すように、カムアーム56の下端57が上方に回転すると、下流のガセット折り込みフィンガ47’を係合位置に伸長させるように支柱63が支持ブロック62を前方に付勢し、それと同時に、隣接するカートンのガセットと係合してこれを折り込むために上流のガセット折り込みフィンガ47を係合位置に移動させるようにカムアーム56の上端59が前方に移動する。一対の歯車66及び67が、カムアーム56に沿って噛み合い構成で装着され、各セレクタウェッジに沿って延びる駆動軸の端部に取り付けられる。
【0020】
図3乃至図5にさらに示すように、カムトラック70が、カートンコンベヤ30の向こう側(ファーサイド)に沿って装填位置27の上流に配置されて装着される。カムトラックは、上り傾斜角度で延びる上流セクション71、実質的に水平に延びる中間セクション72、及び下り傾斜の下流セクション73を含む。カムトラックは、セレクタウェッジ32のそれぞれのカムアーム56のカムローラ58と係合するように配置される。カムローラがカムトラック70の上り傾斜カム面71及び水平向きカム面72に沿って移動すると、カムアームは上方に枢動及び回転し、セレクタウェッジのそれぞれの上流側及び下流側それぞれに沿ったガセット折り込みフィンガ47及び47’を伸長した係合位置に移動させて、折り曲げ又は包み込み動作の開始時にカートンのガセットを折り込ませる。その後、カムローラが下り傾斜カム面73に沿って移動すると、ガセット折り込みフィンガをセレクタウェッジ内に後退させるように、カムアームが引張ばね61によって後方及び下方に付勢される。
【0021】
ガセット折り込みフィンガの数及び間隔はさらに、形成されるパッケージのサイズ又は構成に応じて変えることができる。例えば、セレクタウェッジは、本実施形態に示すような4個入りの缶を形成するような間隔で配置されているか、又は6個入り若しくはそれよりも大きな製品パッケージの形成に用いられるようになっている間隔又は位置で配置されている、ガセット折り込みフィンガ対を含み得る。図4Bに示すように、各セレクタウェッジの本体40は、40’及び40’’で示すセクションに分けて形成することができ、これらのセクションは、梱包システム10が6個入り又はそれよりも大きな製品パッケージを運ぶことを可能にするために、図4Bに線45で示す合わせ目に沿って取り外すことができる。したがって、セレクタウェッジ32は、第3の中間組のガセット折り込みフィンガ47’’を取り付けることができる第3の駆動軸52’’を含むことができる。駆動軸52の遠位端部53は、駆動歯車66に取り付けられ、駆動軸52’’の端部53’’は、駆動歯車67に取り付けられる。その結果、カムローラ58がカムトラック70に沿って移動してカムアーム56を上方に枢動させて駆動軸52を回転させると、駆動歯車66及び67の噛み合い係合が同様に駆動軸52’’を回転させる。その結果、ガセット折り込みフィンガ47及び47’’は、6個入り又はそれよりも大きなサイズのカートンのガセットを折り込むために係合位置と非係合位置との間で往復移動させられる。
【0022】
図1及び図3に示すように、プラウ又は転向板80が、カムトラック70の下流に隣接して、且つ延在するカートンコンベヤ30の反対側に装着されている。プラウ又は転向板80は概して、カートンがカートンコンベヤに沿って移動する際にカートンの移動経路31の上で上方に曲げられている細長い板である。こうして、各カートンのトップパネル12及びエンドパネル13は、プラウ又は転向板80に沿って移動する際に各カートンのベースパネル11上の物品群の上に移動して、上方に折り曲げられる。図1にさらに示すように、物品の装填位置の下流でカートンコンベヤの装填側の反対側に沿って、折り曲げホイール81が装着される。折り曲げホイール81は概して、各カートンCのエンドパネル14と係合してこれをカートンのベースパネル上に収容されている物品群に対して折り曲げ位置に向けて上方に付勢する、一連の半径方向に突出するアーム82を含む。セレクタウェッジが折り曲げホイールを通過する際に折り曲げホイールのアーム82をセレクタウェッジの下面よりも下の下降位置に回転させてセレクタウェッジへの妨害を回避するように、折り曲げホイールは概して、カートンがその上を通過するときに回転する。
【0023】
本発明の梱包システム10の動作においては、図1及び図2に示すように、瓶、缶、又は同様の製品等の物品は、物品送り込みコンベヤ20によって一連の製品レーン23に沿って搬送される。物品が物品送り込み経路21に沿って梱包システム10に移動する際の物品の送り込みを制御するために、梱包システムの上流又は入口端部に計量ホイール90が設けられ、通常、これは物品送り込みコンベヤの両側に装着される。その後、物品は、物品送り込み経路に沿って27で示す装填位置の方に導かれる。
【0024】
物品が装填位置に近付くと、カートンコンベヤ30に沿って装着されている一連のセレクタウェッジが物品と係合して物品を物品群Gに選択又は分離する。セレクタウェッジは、レーンガイドの端部分に沿って装填位置に物品群を付勢し、そこで物品群のそれぞれがカートンコンベヤ30の各フライト33に位置付けられているカートンCのベースパネル11の上に受容される。
【0025】
物品群が載っているカートンが矢印31で示す移動経路に沿って進行すると、各セレクタウェッジのカムフォロア58(図3乃至図5)が、カムアーム56を前方及び上方に枢動させるようにカムトラック70の上り傾斜カム面71及び水平向きカム面72と係合してこれらに沿って移動する。その結果、セレクタウェッジ32の上流側及び下流側に沿って配置されているガセット折り込みフィンガ47及び47’が、外方に伸長した係合位置に移動する。ガセット折り込みフィンガは、完全に伸長した係合位置に移動すると、カートンのベースパネルに収容されている物品群に向けてガセットを付勢して上方及び内方に折り曲げるように、カートンCのガセット部分17と接触する傾向にある。
【0026】
ガセットが内方に付勢されると、カートンの上流側及び下流側のサイドパネルも同様に内方に折れ曲がり、カートンのエンドパネル13及び14も物品に向けて自然に持ち上がるか又は上方に折れ曲がり始める傾向がある。その後、エンドパネル13及び14を上方に折り曲げてからガイドを用いてセレクタウェッジの上方に押し上げる(plow)ように、エンドパネル13が転向板80と係合し、エンドパネル14が折り曲げホイール81の回転アーム82と係合する。各カートンの第1の又は主トップパネル12は、カートンコンベヤが前方に移動し続けることによって転向板80に沿ってさらに移動すると、第2のトップパネル15と折り重なって係合する。エンドパネル及びトップパネルが各カートン上に形成されている物品群の周りで折り曲げられている際、セレクタウェッジのカムフォロアは、カムトラック70の下り傾斜下流セクション73に沿って移動することで、ガセット折り込みフィンガをセレクタウェッジのそれぞれの本体内の非係合位置に後退させる。
【0027】
カートンのトップパネル及びエンドパネルが物品群の周りで閉鎖位置に向けて上方に折り曲げられた後、トップパネル12及び15は、接着剤の塗布又はトップパネル及びエンドパネルに沿って形成されている係止用タブ及び係止用凹部等の保持要素の係合によって固定されることで、完成した製品パッケージを形成することができる。完成した物品又は製品パッケージは、その後、カートンコンベヤに沿ったカートンの前方移動とタイミングを合わせて移動するプッシャー又は同様の移送機構92等によって搬出コンベヤ91(図1及び図2)に移される。搬出コンベヤは、その後、さらなる梱包及び/又は保管のために本発明の梱包システム10から完成したカートンを移送する。
【0028】
したがって、本発明は、梱包生産速度を高めるために大型でより複雑な梱包装置の使用を必要とすることなく十分に単純な製品保持を提供しながら、UPC又は他のグラフィック材料を遮蔽するために必要に応じて小型パッケージ又は様々なサイズの物品を平坦なブランクに梱包することを可能にする。本発明のシステムはさらに、梱包システムの柔軟性及び汎用性を高めるために、様々なサイズ及び/又は構成のパッケージを形成するための構成部品の迅速且つ容易な交換を可能にする。
【0029】
好適な実施形態を参照して本発明を上で説明したが、特許請求の範囲に記載の本発明の精神及び範囲から逸脱せずに本発明に多くの変形、変更、及び追加を行うことができることが、当業者にはさらに理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一連のカートン内に物品を梱包するシステムであって、
第1の移動経路に沿って一連の物品を供給する物品送り込みコンベヤと、
前記カートンを受容し、第2の移動経路に沿って搬送する一連のフライトを有するカートンコンベヤと、
前記カートンコンベヤに沿って離間して連なって装着されており、且つ互いの間に前記フライトを画定する一連のセレクタウェッジであって、前記一連の物品と係合して、該一連の物品を前記フライト内に受容される物品群に分離するようにされており、前記カートン内の一群の物品の周りで前記カートンが折り曲げられる際に、前記フライト内の該カートンのガセットと係合して該ガセットを折り込むように、前記フライト内に突出する係合位置と非係合位置との間で可動である少なくとも1つのガセット折り込みフィンガをそれぞれが含む、一連のセレクタウェッジと、
前記カートンコンベヤに沿って装着され、前記フライト内において前記物品群の周りで前記カートンが折り曲げられるようにされているガイド機構と、
を備える、一連のカートン内に物品を梱包するシステム。
【請求項2】
前記セレクタウェッジは、該セレクタウェッジの上流面及び下流面に沿って配置されている一連のガセット折り込みフィンガを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを前記カートンの前記ガセットに対して係合及び係脱させるように前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを往復移動させるために、各セレクタウェッジに装着されて前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガに連結される駆動機構をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記駆動機構は、前記セレクタウェッジのそれぞれを貫通して前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガに接続される駆動軸と、前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを前記係合位置と前記非係合位置との間で往復移動させるように前記駆動軸を回転させるカムアームとを備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ガイド機構は、前記第2の移動経路に沿って配置されており、且つ一連のアームを有する折り曲げホイールを備え、各カートンのエンドパネルが前記カートン上に受容されている物品群に向けて上方に案内されるように、各カートンが前記移動経路に沿って移動する際に、該一連のアームは回転して前記エンドパネルと係合し、その後、該アームが下降位置にさらに回転し、前記セレクタウェッジがその上を通過することを可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記物品を前記カートンコンベヤに沿った装填位置の方に列状で向けるように前記物品送り込みコンベヤにわたって延びる一連のレーンガイドをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記カートンコンベヤに隣接して延びるカムトラックをさらに備え、前記セレクタウェッジのそれぞれはさらに、前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガに連結されると共にカムフォロアを有するカムアームを含み、前記カートンが物品群を包み込む際に前記フライト内の前記カートンの前記ガセットを折り込むために前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを前記非係合位置と前記係合位置との間で移動させるように、前記カムフォロアは前記カムトラックと係合して該カムトラックに沿って移動するようにされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記各セレクタウェッジに沿って延在する一対の駆動軸と、前記各セレクタウェッジの両側に沿って配置され、前記駆動軸に沿って離間して連なって装着される一連のガセット折り込みフィンガとをさらに備え、前記カムアームの前記カムフォロアが前記カムトラックに沿って移動する際に、前記駆動軸を回転させるように、前記駆動軸が前記カムアームに連結される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
物品を梱包する方法であって、
一連の物品を物品送り込み経路に沿って移動させるステップと、
カートンコンベヤ上に受容される一連のカートンを前記物品送り込み経路に隣接する梱包経路に沿って移動させるステップと、
前記梱包経路に沿った装填位置の方に前記物品を向けるステップと、
前記物品が装填位置に接近すると、物品群を形成するように前記物品を一連のセレクタウェッジに係合させるステップと、
前記カートンコンベヤのフライト内に収容されるカートン上に前記物品群のそれぞれを配置するステップと、
各カートンの一部を該カートン内に装填されている前記物品群の上に付勢するステップと、
前記カートンが前記物品群の上に付勢される際に、前記カートンのガセットを前記セレクタウェッジに沿って配置されているガセット折り込みフィンガに係合させ、且つ内方に折り込むステップと、
を含む、物品を梱包する方法。
【請求項10】
前記カートンのガセットを前記ガセット折り込みフィンガに係合させるステップは、該ガセット折り込みフィンガを前記カートンのガセットに対して係合及び係脱させるように往復移動させて、前記カートンのサイドパネルを前記物品群の周りで内方に折り曲げるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記カートンがカートン移動経路に沿って移動する際に、カムフォロアをカムトラックに沿って移動させるステップと、それに応じて、駆動軸を回転させることによって、前記ガセット折り込みフィンガを前記カートンのガセットに対して係合及び係脱させるように往復移動させるステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
各カートン上に受容される各物品群の周りで前記カートンのトップパネルを閉じることによって、物品パッケージを形成するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
各カートンの一部を該カートン上に装填されている前記物品群の上に付勢するステップは、各カートンの対向しているエンドパネルを前記物品群に向けて上方及び内方に折り曲げるステップと、トップパネルを前記物品群に向けて下方に折り曲げるステップとを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
各カートンの前記トップパネル及び前記エンドパネルを前記物品群に向けて折り曲げ、前記エンドパネルの1つを前記トップパネルに係合させることによって、前記物品群の周りで前記カートンを閉じるステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
物品を梱包するシステムであって、
移動経路に沿って一連のカートンを移動させるカートンコンベヤと、
前記物品を前記カートンに供給する物品送り込みコンベヤと、
前記カートンコンベヤに装着され、各カートンが物品群の周りで折り曲げられる際に前記カートンのガセット部分と係合して該ガセットを内方に折り込むようになっている一連のセレクタウェッジと、
を備える、物品を梱包するシステム。
【請求項16】
前記セレクタウェッジによって係合する前記カートンのガセット部分と係合して該ガセット部分を折り込む少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを、前記セレクタウェッジの各々がさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを前記カートンのガセット部分に対して係合及び係脱させるように前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを往復移動させるように、各セレクタウェッジに装着され、且つ前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガに連結される駆動機構をさらに備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記駆動機構は、前記各セレクタウェッジを貫通して、且つ前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガに接続される駆動軸と、前記少なくとも1つのガセット折り込みフィンガを係合位置と非係合位置との間で往復移動させるように前記駆動軸を回転させるカムアームとを備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記カートンコンベヤに沿って装着され、前記カートンを該カートン上に受容されている物品群の周りで折り曲げるようになっているガイド機構をさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
一連の物品をカートン内に梱包する方法であって、
移動経路に沿って移動する一連のカートン上に前記物品を配置するステップと、
各カートンの一部を前記物品の上に付勢するステップと、
前記カートンを該カートン上に配置されている前記物品の上に付勢させ、前記カートンの一部を係合させて折り込むことによって、該カートンを前記物品の周りで閉じるステップと、
を含む、一連の物品をカートン内に梱包する方法。
【請求項21】
一連の離間したセレクタウェッジ間で前記移動経路に沿って一連のカートンを搬送するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記カートンの一部を係合させて折り込むステップは、セレクタウェッジのガセット折り込みフィンガに、前記カートンのガセットを係合させるステップを含み、該セレクタウェッジの間で該カートンが前記移動経路に沿って搬送される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記カートンのガセットを前記ガセット折り込みフィンガに係合させるステップは、該ガセット折り込みフィンガを前記カートンの前記ガセットに対して係合及び係脱させるように該ガセット折り込みフィンガを往復移動させることによって、前記カートンのサイドパネルを前記物品群の周りで内方に折り曲げるステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記カートンがカートン移動経路に沿って移動する際にカムフォロアをカムトラックに沿って移動させるステップと、それに応じて、駆動軸を回転させることによって、前記ガセット折り込みフィンガを前記カートンのガセットに対して係合及び係脱させるように前記ガセット折り込みフィンガを往復移動させるステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−539710(P2009−539710A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514263(P2009−514263)
【出願日】平成19年5月2日(2007.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/010663
【国際公開番号】WO2007/145721
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】