説明

連続液体相中における不連続液体相の生成装置

装置(1)は第1又は第2液体を伴う連続液体相中で不連続液体相の生成のために役立つ。分離層として共存する2つの液体は異なる密度を有し、所望の物質の交換を可能にする。連続相を形成する第2液体を含む容器(9)中の装置を配置して設置がなされる。装置は分配部材(2)、特に円柱状の管、及び水平長手方向に広がる第1液体のための収集通路(3)を含む。収集通路は出口側(4)、収集側(5)及び前記出口側と前記収集側とを接続する少なくとも1つの側壁(6)を有する。側壁は出口側及び水平な滴端(7)の間の接続を構築する。この側壁は、不連続液体相の液体フィルムの形成を可能にする形状及び傾きを有する。フィルムの安定性を拡張するために、側壁(6)は第1液体のための良好な濡れ性を有することができる。滴端又は側壁は好ましくは、輪郭、特に液滴の形態で不連続相の生成のための歯状配置(70)を有し、好ましくは均一な歯状配置によりその液滴が同一の寸法であることである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に従った連続液体相中における不連続液体相の生成のための装置、そのような装置を有するプラント及びこのプラントの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
原油の精製方法及び対応する装置は特許文献1により知られている。この精製プロセスにおいては、脱気水が第1ステージにおいて得られ、第2ステージにおいて水及び油に分離される。第2ステージは洗浄水のための分配システムを含む精製装置の容器において実施される。精製処理を行うために、水と油との相界面が洗浄水と接触させられる。2つの相が合一することにより、それらは互いに分離されることができる。エマルジョンが洗浄水からなる連続相中に液滴の形態でもたらされる場合、その方法は改善されうる。これは第1精製相である。合一の後、この方法で洗浄された油は、新鮮な洗浄水が追加的に界面の清浄のために液滴形態で又は増加した運動量で導入されて、第2連続相を形成する。(油及び水の両方の)合一が起こる転移領域は、2つの連続相の間に生じる。精製装置へのエマルジョン及び洗浄水の供給は、転移領域が予め定められた位置に本質的に2つの連続相よりも小さな容量になるようにされる。どの場合においても、洗浄効果について2つの不連続相に対して最適な液滴の大きさが存在し、同様に相分離を得るために、経験的に決定しうる分散相の最適なずれが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第WO2005/100512号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最適な精製工程に必要となるのは、液滴または滴の最適な大きさを確立すること、及び、連続相中でどの場合も均一的に不連続相を分配することを成し遂げることである。この目的のために適切に構成された装置が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
連続液体相中に不連続液体相を生成する装置を提供することが本発明の目的であり、分離工程、並びに不連続相の予め定められた滴の大きさでの生成及び連続相中のその均一な分配を促進する分散相のずれを実現することができる。この目的は請求項1で定義された装置により満たされる。
【0006】
装置は、第1又は第2液体の連続相中において不連続液体相の生成に役立つ。2つの液体は分離した相として共存し、異なる密度を有し、及び所望の物質の交換を可能にする。連続相を形成している第2液体を含む容器中に装置を配置するように準備がなされる。水平の長手方向において、装置は分配部材、特に円筒状の筒、及び第1液体用の収集通路を含む。収集通路は、出口側、収集側及び出口側と収集側を接続する少なくとも一つの側壁を有する。側壁は出口側及び水平滴端(drip edge)の間の接続表面を構築する。この接続表面は第1液体に対して良好な濡れ性を有する。側壁は液体フィルムの形成を可能にする傾き又は形状を有し、この目的のために、側壁は出口側及び/又は収集側に液滴の形態の不連続相を生成するための手段を有する。
【0007】
液体フィルムの安定性を増大させるために、側壁は第1液体に対して良好な濡れ性を有してもよい。滴端又は側壁は、好ましく、所定の輪郭(profiling)、特に滴の形態の不連続相の生成のための歯状の配置を有し、その均一な歯状配置によって滴の形態が同一の寸法であるのが好ましい。
【0008】
従属請求項2から11は、本発明による装置の有利な実施形態に関する。この装置が使用されるプラントは請求項12から14の主題である。プラントの使用可能性は、請求項15及び16の主題である。
【0009】
手段は、側壁の出口側及び/又は収集側に沿って内側領域から出て行く均一な第1液体の放出流を可能にする複数の開口部を含む。開口部(61)は穴形、ジグソー形状、ギザギザ状のような形又は歯状の配置のような形である。好ましくは、それらは周期的に繰り返す形を有し、液体がしっかりと側壁の出口側及び/又は収集側に方向づけられる。
【0010】
側壁は滴端を有してもよく、そこからほとんど均一な寸法の液滴が分離し、液体に統合され、それは連続相を形成している。側壁は少なくとも部分的に垂直であるか、または水平方向に対して傾きを有しており、それは10〜85度、好ましくは20〜60度、最も好ましくは30〜40度に存在する。さらに、側壁は少なくとも1つの曲がりを有してもよい。さらなる実施形態によれば、側壁は少なくともその横の端の1つにガイド要素を有しており、液体は出口側から側壁又は開口部の上の収集側の方向に方向付けられる。収集側は追加的に第1液体のための穴及び壁を備えることができ、滴端でこれらの穴を塞ぐ。
【0011】
収集通路は追加的に少なくとも1つの偏向障害物、特に偏向要素を含み、それは分配部材の流出開口部の前に配置され、それを通じて第一液体が、収集側への収集通路の内側領域に偏向可能であり、ここで分配部材の流出開口部は特に直線帯に沿って配置されており、偏向要素は前記直線帯の反対に配置されて、隣接した、平面又は凹状の偏向領域を形成する。
【0012】
プラントはベース、側面壁、及び上記のような容器に配置された複数の装置を備える容器を含む。これらの装置、以下で下側装置と呼ばれる、はベースの近傍に配置されて、かつ、それらの流出側は下方に開いており、及び/又は、そのような又はさらなる装置、以下で上側装置と呼ばれる、は容器の上側部分に配置され及びそれらの流出側は上方に開いており、そこで下側の装置の場合にベースは分配部材から流れ出る液体について偏向障害物となってもよい。容器の水平断面領域は、特に装置により均一に覆われており、そこでは装置は好ましくは平行に配置される。下側、同様に、上側装置は、下側装置が軽い液体を供給するように見越され、及び上側装置が重い液体を容器に供給するように見越され、さらに流出導管及び流出部材が容器の下に配置され、容器は特に流出導管及び/又は排水堰が上側装置の上に配置されることが見越されている。
【0013】
上記のようなプラントは特に原油の洗浄のために用いられ、そこでは洗浄されるべき軽い液体は原油であり、かつ、容器の上方領域では、不連続相としての水が原油からの汚染物質を吸収し、かつ、下方領域では第2連続相として作用する水は上昇する油滴からの汚染物質を吸収し、そこでは2つの連続相の間に、領域が存在し、そこでは不連続相は対応する連続相に合一によって混ざる。プラントは特に浮揚プラットホーム又は輸送手段、例えば船のようなものに応用することを見出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による装置の第1実施形態の図である。
【図2】本発明による装置の第2実施形態の図である。
【図3】本発明による装置の第3実施形態の図である。
【図4】容器中に配置された本発明による装置を備えたプラントの図である。
【図5】壁端及び滴端のさらなるデザインオプションを備えた本発明による装置のさらなる実施形態の図である。
【図6】曲がった側壁を備えた本発明によるさらなる実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は以下で図面を参照して説明される。
【0016】
本発明による装置1の第1実施形態は図1に詳細に示され、第2液体を構成する連続相中の第1液体を有する不連続相の生成を可能にする。2つの液体は所望の物質交換を可能にする共存相を形成する。それらは異なる密度を有する。連続相を形成する第2液体を含む容器(参照、図4:容器9)中に本発明による装置を配置するように準備がなされる。水平な長手方向の広がりにおいて、この装置1は分配部材2、特に円柱状の管、並びに出口側4、収集側5及び出口側4と収集側5とに接続された少なくとも1つの側壁を有する第1液体のための収集通路3を含む。2つの相は出口側4において接触し、質量及び運動量の移転を可能にする。示される実施例において、第1液体は第2のものよりも軽い。出口側4はしたがって下方に開く。本発明によれば、収集通路3は分配部材2の出口開口部20の前に配置される偏向部材8(或いは偏向障害物)を追加的に含む。複数の分配部材2及び対応する偏向部材8もまた備えられることができる。
【0017】
分配管2の出口開口部20は直線帯上に配置され、偏向部材8は好ましくはこの帯に対して連続した凹偏向表面を形成する。本発明による装置1は容器のベースの上に直接的に配置されることができる。この場合に、その機能を引き受ける容器をもって、分離した偏向部材8なしで済ますことができる。出口側4の領域に延在するベースは偏向障害物であり、それも収集通路3の一部とみなされる。
【0018】
出口開口部20は、分配管2に横方向に配置されて、上方に向けられることもできる。この場合、分離偏向部材8についても必要ではなく;側壁6が偏向障害物として作用する。
【0019】
第1液体は分配部材2からジェット形態で下方に流出され、偏向障害物又は偏向部材8上で衝突し、それによって収集通路3の内側領域への収集側に向かって上方に偏向される。流れは衝突により緩和される。装置1の非常に大きい長手方向への広がり(例えば30mを超える)及び円柱状の分配部材2によって、第1分配管を液体分配の第1ステージ向けの分配部材2中に同軸上に提供することができるという利点を有する。
【0020】
第1液体、すなわち軽い液体、は出口側4上の側壁6に配置された複数の開口61を経由して側壁6の外側に導かれ、内側領域30からの均一な流出を可能にする。開口部61は壁端62に向けた開かれた方法で刻み形態で設計される;しかしながら、それらは穴の形態にすることもできる。側壁6は出口側4及び水平滴端7の間の接続表面6を定め、それは不連続液体相の液体フィルムの形成を可能にする傾き及び形状を有する。傾いた側壁6はフィルム形成用の必要な表面を提供する。形成手段によって、例えば、側壁6の下方端中の液体流出の領域を円形上にすることにより、側壁6上のフィルムの形成は液体相の間の相対速度を減少させることより支持することができる。フィルムの拡大された安定性のために、前記側壁6は第1液体に対して良好な濡れ性を有することができる。良好な濡れ性は、例えば、それが第1液体のフィルムで覆われる操作に入る前の表面60準備により、達成されうる。さらに荒くされた表面60が濡れ性を増大することができる。
【0021】
滴端7は歯型形状の配置70を有し、その手段により滴形態での不連続相の生成が可能となる。歯型形状の配置70は好ましくは均一であり、全てが同じ寸法又は大部分が同じ寸法の液滴が生ずる。
【0022】
図5で示されるさらなる実施形態によれば、側壁の下方壁端62はそれ自身の形状を有する。この形状は本質的に周期的に山と谷が配置されて形成されるか、又は、特に歯型形状の配置若しくは波形状に形成される。開口部61がその形状に加えられてもよく、そこに加えて又は代わりに窪んだ空間を含んでもよい。
【0023】
図1においては、側壁6の外側上の接続表面60が、垂直に位置合わせされた、若しくは垂直方向に対して所定の角度を有する平面中にある滴端7がともに存在する。前記平面と交差する平面が垂直的に配置された水平面とのこの交差する直線の間の傾きの角度は10及び85度の範囲にあり、好ましくは20及び60度の間にあり、特に好ましくは30度及び40度の間にある。図1では、2つの側壁6は鏡面対称配置にある。これらの2つの側壁の少なくとも1つは上述の傾きを有することができる。装置1は、図2の第2実施形態で例示されるように1つの側壁6のみを有することができる。偏向部材8だけが第1の流体が1つの側に流出することを可能にしている。この例では、さらに、側壁6が傾いている。そのように傾いた位置では、滴端7の歯状の配置70が、垂直な平面から及び分配部材2から離れて傾いている平面に存在するという利点がある。また、側壁6の下方部は歯状の配置70によって橋渡しされた平面に対して異なる傾きを有することもできる。
【0024】
図3は第3実施形態を示し、ここで収集側5は第1液体のための穴50を追加的に含む。これらの穴50を防御する壁6’が設けられ、それは歯状配置70’を備えた滴端7’を有する。(壁6’の非可視面上の)さらなる接続表面が穴50と滴端7’の間に延在し、滴端6と同じ特性を有する。
【0025】
側壁6を備えた装置1のさらなる実施形態が図5で示され、この実施形態は輪郭のように形成された壁端62を備える。傾いた側壁62の壁端は、その中に歯状配置が備えられ、一方、垂直な側壁6として示された後方側壁はリブを備えられている。輪郭の形状と深さは流れる液体の性質に、同様にそれらの量についても依存する。たとえ前記側壁が完全に水平に配置されていなくても、十分に長いリブを予期することは側壁62からの均一な流出を可能にするという利点がある。また、滴端7には輪郭が備えられる。この例では、波様の輪郭が示されるが、しかしながら他の輪郭の組み合わせのいかなるものも可能である。追加的に、穿孔が側壁及び/又は開口部61との組み合わせを予想することができ、これは図面には示されていない。
【0026】
図6は装置のさらなる実施形態を示し、ここで側壁6は接続通路3の方向に張り出す曲率を有する。液体放出の領域で、2つの液体の間の放出方向における速度成分の速度の勾配は減少することができ、よって側壁上のフィルムの生成及びフィルムの安定性が維持される。側壁62の端部及び/又は滴端が先に記載されたどの輪郭若しくは形状にすることができることは自明である。簡単のため、装置の一部のみが図6で示されるが、それは図1で示されるようにどちらも鏡面的に配置されるか、図2で示されるように片側の液体の放出を考慮してもよい。
【0027】
図面には側壁を備えた装置は示されていないが、この装置は少なくとも1つの曲がりを有する。その上側壁6は少なくとも1つのその側方端上にガイド要素を有することができる。このガイド要素はフラップとして形成することができる。このガイド要素は開口部61に加え記載された通路の方向にある側壁6に沿って出口側4に渡り流出する液体を方向付ける。ガイド要素によれば、特に液体が側壁の側方端に渡って流出することを避けられる。
【0028】
本発明によれば装置1はプラントのために提供され、ここで同じに設定された複数の装置1の1つとして配置される。分配部材2は一般に平行回路の形態で(図示されない)共通供給線に接続される。本発明による装置を備えた図4で図式的に示されるプラント10において、上側装置1’及び下側装置1’’は区別されることができる。これらの装置1’、1’’は容器9に配置される。下側装置1’’はベース90に近接して配置され、及びそれらの出口側3’’は下に向かって開いている。上側装置1’は容器9の上側領域に配置され、それらの出口側3’は上に向かって開いている。容器9の水平方向の横断表面は装置1’、1’’によってそれぞれ均一に占有されており、この接続において、装置1’、1’’は好ましくは平行に並べられる。
【0029】
プラント10において、上側装置1’は、重い若しくはより重い液体11のために備えられ、下側装置1’’は、軽い若しくはより軽い液体12のために備えられる。重い液体11のための排水線11’が容器9にあるベース9に接続されている。少なくとも1つの流出部材があり、それは特に、上側装置1’にわたる軽い液体12のための排水線12’及び/又は(図示されていない)放出堰を含む。
【0030】
洗浄水を有する油/水のエマルジョンの処理はプラント10の好ましい使用として提供される。この場合、重い液体は水で、軽い液体は、既に脱気された精製されるべき原油である。容器9の上側領域で、不連続相としての水が油からの汚染物を吸収して、それは連続相120を形成する。容器9の下側領域で、第2連続相110としての水が発生した油滴からの汚染物を吸収する。領域130が2つの連続相110及び112の間に配置され、並びに不連続相がその中に合体して対応する連続相を形成する。領域130の上側層121では、油滴が大規模に結合して連続相120を形成する。上から落ちてきた水液滴が、層121中にまだ残っている水の残渣を吸収する。同じことが、反対に従って水が優勢な下側層112に対しても適用される。
【0031】
また、本発明による装置1の使用は、重い又は軽い液体のみが軽い又は重い液体に滴形態で導入される場合にも相当可能である。
【0032】
上記のプラントは、水平配置が、常に生じている回転運動による時間に関する手段にのみ実現される得る船上において使用することもできその船の上では。分配管又は収集通路3の水平な長手方向の広がりはそこでは静止した、浮揚する船又は浮揚可能なプラットホームに存在するであろう平均位置に関連する。
【符号の説明】
【0033】
1 装置
1’ 装置
1’’ 装置
2 分配部材
3 収集通路
4 出口側
5 収集側
6 側壁
7 滴端
8 偏向部材
9 容器
10 プラント
11 重い液体
11’ 重い液体用排水線
12 軽い液体
12’ 軽い液体用排水線
20 出口開口部
30 内側領域
50 穴
60 表面
61 開口部
62 壁端
70 歯状配置
90 ベース
110 第2連続相
112 下側層
120 連続相
121 上側層
130 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2液体を有する連続液体相中の第1液体の不連続液体相の生成のための装置(1)であって、分離層として共存することができ、一方で物質の所望の交換が可能な前記2つの液体は異なる密度を有し、連続相を形成する前記第2液体と、分配部材(2)と、特に円柱状管と、第1液体のための収集通路(3)とが含まれる容器(9)中に前記装置を配置して準備がなされ、前記収集通路(3)は出口側(4)と、収集側(5)と、前記出口側と収集側とに接続される少なくとも1つの側壁(6)とを有しており、前記側壁(6)は前記出口側(4)及び/又は前記収集側(5)上に滴形態の不連続相の生成のための手段を含むことを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
前記手段は複数の開口部(61)を含み、内側領域(30)からの前記側壁(6)の前記出口側(4)及び/又は前記収集側(5)に沿った前記第1液体の均一な流出を可能にすることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記開口部(61)は穴形状、ジグソー形状、ギザギザのような形状又は歯状配置のような形状であることを特徴とする請求項2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記側壁(6)が少なくとも滴端(7)を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項5】
前記側壁6が少なくとも部分的に垂直に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項6】
前記側壁(6)が水平方向に関して傾きを有し、傾きが10度及び85度の間、好ましくは20度及び60度の間、最も好ましくは30度及び40度の間に存在することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項7】
前記側壁は少なくとも曲がりを有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項8】
前記側壁が側方端の少なくとも1つ上にガイド要素を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項9】
前記収集側(5)において前記第1液体のための追加穴(50)及び滴端(7’)を備えたこれらの穴を防御するための壁(6’)を有する請求項1から8のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項10】
前記側壁は、前記第1液体に対する良好な濡れ性を有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項11】
前記収集通路が追加的に少なくとも1つの偏向障害物、特に偏向部材(8)を含み、分配部材(2)の放出開口部(20)の前に配置され、よって、前記第1液体が前記収集側(3)に向いて前記収集通路の内側領域(30)中に偏向することができ、特に直線帯上に配置される分配部材(2)の放出開口部(20)及びこの帯に対して隣接する凹偏向面を形成する前記偏向部材(8)を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の装置(1)。
【請求項12】
ベース(90)及び側壁を含む容器(9)を有し、同様に前記容器中に配置された複数の装置(1;1’、1’’)を有するプラント(10)であって、以下で下側装置(1’’)と呼ばれる、そのような装置はベースに隣接して配置されており;並びに、ここで、それらの出口側(3’’)は下に向かって開いており;及び/又は、ここで、以下で上側装置(1’)と呼ばれるそのような又はさらなる装置は、容器の上側領域に配置され;並びにそれらの出口側(3’)は上に向かって開いており、下側装置の場合には、分配部材(2)から放出された液体のための偏向するための障害物となることが可能な前記ベースを備えることを特徴とするプラント(10)。
【請求項13】
前記容器(9)の水平断面表面は前記装置(1;1’、1’’)により均一的に占有され、好ましくは平行に整列された装置を備えることを特徴とする請求項12記載のプラント(10)。
【請求項14】
下側及び上側装置(1’、1’’)の両方が備えられ;ここで、前記容器(9)に供給するための、下側装置(1’’)は軽い液体(12)のために備えられ並びに上側装置(1’)は重い液体(11)のために備えられ;ここでさらなる前記重い液体のため若しくは前記軽い液体のための排水線(11’)、少なくとも1つの流出部材であって、特に排水路(12’)及び/又は放出堰が前記上側装置の上に配置されることを特徴とする請求項12又は請求項13のいずれかに記載のプラント(10)。
【請求項15】
前記重い液体(11)は水であり、前記軽い液体(12)は精製されるべき原油であり;ここで、前記容器(9)の前記上側領域において、不連続相としての前記水は前記原油からの、すなわち前記連続相(120)からの汚染物質を吸収し、前記容器の下側の領域において、前記第2連続相(110)としての前記水が、生成する油滴からの汚染物質を吸収し、前記2つの連続相及び前記対応する連続相を形成するために合体する前記不連続相との間に配置された領域(130)を備えることを特徴とする請求項12から14のいずれか1つに記載のプラントの使用方法。
【請求項16】
浮揚するプラットホーム上又は例えば船のような輸送手段上の請求項15に記載のプラントの使用方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2010−503520(P2010−503520A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527832(P2009−527832)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【国際出願番号】PCT/EP2007/059706
【国際公開番号】WO2008/034772
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(509055149)ズルツァー・ケムテック・アーゲー (5)
【Fターム(参考)】