説明

連続用紙の搬送制御方法およびプリンター

【課題】紙送りローラーとトラクターによって連続用紙を精度よく搬送できるプリンターを提供すること。
【解決手段】印刷命令を受け取ると、プリンター1は、トラクター4によって連続用紙2を搬送して、連続用紙2を紙送りローラー8に引き渡す(ステップST1)。連続用紙2が紙送りローラー8に引き渡された後は、トラクター4による搬送を止めて、トラクター4を紙送りローラー8による連続用紙2の搬送に追従して従動可能な状態に切り替え(ステップST2)、紙送りローラー8によって連続用紙2を紙送りして印刷を行なう(ステップST3)。印刷中においては、1ページ分の印刷が終了する毎に、紙送りローラー8による設定送り量と、紙送りされた連続用紙2に連れ回りしたトラクター4の回転量に基づく実送り量との差分である差分を算出し(ステップST32)、差分に基づいて紙送りローラー8の回転量を制御する(ステップST33)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続用紙を搬送するための用紙搬送機構として、紙送りローラーとトラクターとを備えるプリンターに関する。より詳細には、連続用紙を精度よく紙送りすることができる連続用紙の搬送制御方法およびプリンターに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターに搭載されるトラクターは、例えば、特許文献1に記載されている。同文献のトラクターは、連続用紙の長さ方向に沿って形成されているスプロケットホール(係合孔)に挿入可能なトラクターピン(係合部)と、外周面にトラクターピンが所定間隔で形成されたトラクターベルトと、このトラクターベルトが架け渡されている駆動スプロケットおよび従動スプロケットを備えている。連続用紙は、そのスプロケットホールにトラクターピンが挿入状態となるようにセットされる。連続用紙がセットされると、トラクターは、駆動源からの駆動力によって駆動スプロケットを回転させることによりトラクターベルトを回転させ、連続用紙のスプロケットホールにトラクターピンを順次に係合させながら、連続用紙を搬送する。
【0003】
印刷ヘッドによる印刷位置を経由する用紙搬送路に沿って連続用紙を搬送するための用紙搬送機構としてトラクターを備えるプリンターは、例えば、特許文献2に記載されている。同文献のプリンターは、用紙搬送機構としてトラクターと紙送りローラーを備えており、紙送りローラーは印刷位置とトラクターの間に配置されている。同文献では、印刷処理が行なわれる間、紙送りローラー対およびトラクターを同期させて駆動制御することにより、連続用紙を所定送り量ずつ間歇送りしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−232470号公報
【特許文献2】特開2009−119574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
用紙搬送機構として紙送りローラー対とトラクターとを備えているプリンターでは、一般的に、トラクターによる搬送力を紙送りローラーによる搬送力よりも大きく設定しており、トラクターによって連続用紙の送り量を管理している。
【0006】
しかし、トラクターピンの径は連続用紙のスプロケットホールの径よりも小径なので、トラクターによって連続用紙を搬送する際に、スプロケットホール内におけるトラクターピンの位置が変化してしまい、連続用紙の送り量にばらつきが発生することがある。ここで、送り量がばらつくと、印字品質の低下を招くという問題が発生する。
【0007】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、紙送りローラーとトラクターによって連続用紙を精度よく搬送できる連続用紙の搬送制御方法およびプリンターを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の連続用紙の搬送制御方法は、
連続用紙の長さ方向に沿って形成されている係合孔に順次に係合部を係合させながら当該連続用紙を搬送するトラクターを用いて、前記連続用紙が紙送りローラーに引き渡されるまで当該連続用紙を搬送し、
前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記トラクターによる搬送を止めて、前記トラクターを、前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送に追従して従動可能な状態に切り替え、
前記印刷位置において前記紙送りローラーによって搬送される前記連続用紙に印刷を施し、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中においては、当該紙送りローラーの回転に基づき算出した前記連続用紙の設定送り量と、前記トラクターの従動量に基づき算出した前記紙送りローラーによる前記連続用紙の実送り量との差分を算出し、所定のタイミングで前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御することを特徴とする。
【0009】
本発明では、トラクターによって搬送された連続用紙が紙送りローラーに引き渡されると、トラクターによる連続用紙の搬送は停止され、その後の連続用紙の搬送は紙送りローラーによって行なわれる。紙送りローラーは、摩擦係合力によって連続用紙を搬送しているので、係合孔と係合部の機械的な係合によって連続用紙を搬送するトラクターによって連続用紙を搬送する場合と比較して、連続用紙を精度良く搬送することができる。
【0010】
ここで、本発明では、トラクターによる連続用紙の搬送を停止した後には、トラクターは紙送りローラーによる連続用紙の搬送に追従して従動可能な状態となっている。このため、紙送りローラーによる連続用紙の搬送中に、トラクターの係合部が連続用紙の係合孔内を移動して、連続用紙にかかる負荷を変動させることがある。連続用紙にかかる負荷が増加すると、連続用紙が紙送りローラーに対して滑り、紙送りローラーによる連続用紙の送り量が不足するという問題が発生してしまう。これに対して、紙送りローラーによる連続用紙の実送り量はトラクターの従動量に基づいて算出できるので、連続用紙の送り量の不足分は、紙送りローラーの回転に基づいて算出した連続用紙の設定送り量とトラクターの従動量に基づき算出した紙送りローラーによる連続用紙の実送り量の差分として算出できる。従って、本発明では、紙送りローラーによる連続用紙の搬送中に、この差分を算出し、所定のタイミングで差分を解消できるように紙送りローラーの回転量を制御する。この結果、紙送りローラーによる連続用紙の送り量が不足した場合でも、その不足分を補正できるので、連続用紙を精度良く搬送できる。
【0011】
本発明において、前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中においては、1ページ分の印刷が終了する毎に前記差分を算出し、前記連続用紙を次のページに紙送りする際に、前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御することが望ましい。このようにすれば、新たなページの印刷を開始する時点で、連続用紙上における印刷開始位置を正確な位置とすることができる。
【0012】
本発明において、前記紙送りローラーによって、前記連続用紙を間歇送りし、前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中においては、前記連続用紙が紙送りされる毎に、前記差分を算出し、次の紙送りの際に、前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御することが望ましい。このようにすれば、連続用紙が紙送りされる度に、連続用紙の送り量の不足分を補正できる。
【0013】
本発明において、連続用紙の実送り量を算出するためには、前記トラクターに検出器を取り付け、前記検出器による検出結果に基づいて前記実送り量を算出することが望ましい。
【0014】
本発明において、前記紙送りローラーを駆動する紙送りモーターと、前記トラクターを駆動するトラクター駆動モーターとを配置し、前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記トラクター駆動モーターの駆動を停止させることが望ましい。このようにすれば、紙送りモーターから紙送りローラーへの駆動力の伝達経路と、トラクター駆動モーターからトラクターへの駆動力の伝達経路を別々に構成できるので、各伝達経路の構成が簡易となり、騒音の発生を抑えることができる。また、トラクター駆動モーターからトラクターへの駆動力の伝達経路を紙送りモーターから紙送りローラーへの駆動力の伝達経路とは別に構成できるので、トラクターをプリンター本体から着脱可能とすることが容易となる。ここで、駆動源を別々とした場合には、個々の駆動源の性能を低く抑えることができるので、装置の製造コストの上昇を抑えることができる。
【0015】
本発明において、前記紙送りローラーおよび前記トラクターを単一のモーターで駆動し、前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記モーターから前記トラクターに駆動力を伝達する伝達経路を遮断するようにしてもよい。このようにすれば、モーターが一つで済むので、装置の製造コストを抑えることができる。
【0016】
次に、本発明のプリンターは、
連続用紙の長さ方向に沿って形成されている係合孔に順次に係合部を係合させながら、印刷ヘッドによる印刷位置を経由する用紙搬送路に沿って前記連続用紙を搬送するトラクターと、
前記用紙搬送路に沿って前記連続用紙を搬送するために、前記印刷位置および前記トラクターの間に配置されている紙送りローラーと、
前記紙送りローラーおよび前記トラクターの間に配置されている紙検出器と、
前記紙検出器により前記連続用紙が検出されると、前記トラクターによって前記連続用紙を所定搬送量搬送して前記連続用紙を前記紙送りローラーに引き渡し、しかる後に、前記トラクターによる搬送を止めて、前記トラクターを前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送に追従して従動可能な状態に切り替えるトラクター駆動制御手段と、
前記連続用紙が前記トラクターから前記紙送りローラーに引き渡されると、前記紙送りローラーによって前記連続用紙を搬送して、前記印刷位置において前記連続用紙に印刷を施す印刷制御手段と、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中に、前記紙送りローラーの回転に基づいて前記連続用紙の設定送り量を算出している設定送り量算出手段と、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中に、前記トラクターの従動量に基づいて前記紙送りローラーによる前記連続用紙の実送り量を算出している実送り量算出手段と、
所定のタイミングで前記設定送り量と前記実送り量の差分を算出する差分算出手段と、
前記差分が算出されると、前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御する紙送りローラー回転量制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、連続用紙がトラクターから紙送りローラーに引き渡されると、トラクター駆動制御手段によってトラクターによる連続用紙の搬送は停止される。また、連続用紙がトラクターから紙送りローラーに引き渡されると、印刷制御手段は、紙送りローラーによって連続用紙を搬送して、印刷位置において連続用紙に印刷を施す。紙送りローラーは、摩擦係合力によって連続用紙を搬送するので、係合孔と係合部の機械的な係合によって連続用紙を搬送するトラクターによって連続用紙を搬送する場合と比較して、連続用紙を精度良く搬送することができる。
【0018】
ここで、本発明では、トラクター駆動制御手段は、トラクターによる連続用紙の搬送を停止した後に、トラクターが紙送りローラーによる連続用紙の搬送に追従して従動可能な状態としている。このため、紙送りローラーによる連続用紙の搬送中に、トラクターの係合部が連続用紙の係合孔内を移動して、連続用紙にかかる負荷を変動させることがある。連続用紙にかかる負荷が増加すると、連続用紙が紙送りローラーに対して滑り、紙送りローラーによる連続用紙の送り量が不足するという問題が発生してしまう。これに対して、紙送りローラーによる連続用紙の実送り量はトラクターの従動量に基づいて算出できるので、連続用紙の送り量の不足分は、紙送りローラーの回転に基づいて算出した連続用紙の設定送り量とトラクターの従動量に基づき算出した紙送りローラーによる連続用紙の実送り量の差分として算出できる。従って、本発明では、差分算出手段が所定のタイミングで設定送り量と実送り量の差分を算出し、ローラー回転量制御手段がこの差分を解消できるように紙送りローラーの回転量を制御する。この結果、紙送りローラーによる連続用紙の送り量が不足した場合でも、その不足分を補正できるので、連続用紙を精度良く搬送できる。
【0019】
本発明において、前記差分算出手段は、前記印刷制御手段による1ページ分の印刷が終了する毎に前記差分を算出することが望ましい。このようにすれば、新たなページの印刷を開始する時点で、連続用紙上における印刷開始位置を正確な位置とすることができる。
【0020】
また、本発明において、前記印刷制御手段は、前記紙送りローラーによって前記連続用紙を間歇送りしており、前記差分算出手段は、前記連続用紙が紙送りされる毎に、前記差分を算出することが望ましい。このようにすれば、連続用紙が紙送りされる毎に、連続用紙の送り量の不足分を補正できる。
【0021】
本発明において、連続用紙の実送り量を算出するためには、前記トラクターの従動量を検出する検出器を有しており、前記実送り量算出手段は、前記検出器による検出結果に基づいて前記実送り量を算出することが望ましい。
【0022】
本発明において、前記紙送りローラーを駆動する紙送りモーターと、
前記トラクターを駆動するトラクター駆動モーターとを有しており、
前記トラクター駆動制御手段は、前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記トラクター駆動モーターの駆動を停止させることが望ましい。このようにすれば、紙送りモーターから紙送りローラーへの駆動力の伝達経路と、トラクター駆動モーターからトラクターへの駆動力の伝達経路を別々に構成できるので、各伝達経路の構成が簡易となり、騒音の発生を抑えることができる。また、トラクター駆動モーターからトラクターへの駆動力の伝達経路を紙送りモーターから紙送りローラーへの駆動力の伝達経路とは別に構成できるので、トラクターをプリンター本体から着脱可能とすることが容易となる。ここで、駆動源を別々とした場合には、個々の駆動源の性能を低く抑えることができるので、装置の製造コストの上昇を抑えることができる。
【0023】
本発明において、前記紙送りローラーおよび前記トラクターを駆動する単一のモーターを有しており、前記トラクター駆動制御手段は、前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記モーターから前記トラクターに駆動力を伝達する伝達経路を遮断することが望ましい。このようにすれば、モーターが一つで済むので、装置の製造コストを抑えることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明では、トラクターによって搬送された連続用紙が紙送りローラーに引き渡されると、トラクターによる連続用紙の搬送は停止され、その後の連続用紙の搬送は紙送りローラーによって行なわれる。紙送りローラーは、摩擦係合力によって連続用紙を搬送しているので、係合孔と係合部の機械的な係合によって連続用紙を搬送するトラクターによって連続用紙を搬送する場合と比較して、連続用紙を精度良く搬送することができる。
【0025】
ここで、本発明では、トラクターによる連続用紙の搬送を停止した後には、トラクターは紙送りローラーによる連続用紙の搬送に追従して従動可能な状態となっている。このため、紙送りローラーによる連続用紙の搬送中に、トラクターの係合部が連続用紙の係合孔内を移動して、連続用紙にかかる負荷を変動させることがある。連続用紙にかかる負荷が増加すると、連続用紙が紙送りローラーに対して滑り、紙送りローラーによる連続用紙の送り量が不足するという問題が発生してしまう。これに対して、紙送りローラーによる連続用紙の実送り量はトラクターの従動量に基づいて算出できるので、連続用紙の送り量の不足分は、紙送りローラーの回転に基づいて算出した連続用紙の設定送り量とトラクターの従動量に基づき算出した紙送りローラーによる連続用紙の実送り量の差分として算出できる。従って、本発明では、紙送りローラーによる連続用紙の搬送中に、この差分を算出し、所定のタイミングで差分を解消できるように紙送りローラーの回転量を制御する。この結果、紙送りローラーによる連続用紙の送り量が不足した場合でも、その不足分を補正できるので、連続用紙を精度良く搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明を適用したプリンターの斜視図および概略断面図である。
【図2】プリンターの概略ブロック図である。
【図3】連続用紙の印刷動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したプリンターを説明する。
【0028】
(全体構成)
図1(a)はプリンターの斜視図であり、図1(b)はプリンターの主要部を示す概略縦断面図である。プリンター1は、紙幅方向の両端部分にスプロケットホール(係合孔)2aが設けられた連続用紙2に印刷を行なうものである。プリンター1は、プリンター本体3と、プリンター本体3の装置前後方向の後側部分に搭載されたトラクター4を有している。連続用紙2は、トラクター4によって装置後方からプリンター本体3内に送り込まれ、印刷が施された後に、プリンター本体3から装置前方に排出される。
【0029】
プリンター本体3の内部には、連続用紙2を印刷ヘッド5による印刷位置Aを経由して搬送するための用紙搬送路6が装置前後方向に直線状に延びるように構成されている。印刷位置Aは用紙搬送路6の下側に配置されたプラテン7によって規定されている。印刷ヘッド5は、インクリボンに記録ワイヤを打ち当ててインクリボンのインクを連続用紙2に付着させて印刷するシリアル・インパクト・ドット・マトリクス(SIDM)プリントヘッドであり、所定のギャップを開けてプラテン7と対向している。
【0030】
印刷位置Aとトラクター4との間には、連続用紙2を印刷位置Aに供給するための紙送りローラー8が配置されている。紙送りローラー8には、連続用紙2を紙送りローラー8に押し付けるための紙送り押圧ローラー9が上方から所定の付勢力で当接している。また、紙送りローラー8には、図1(b)において点線で示すように、紙送りモーター10からの駆動力が歯車列からなる第1駆動力伝達機構11を介して伝達されるようになっている。紙送りモーター10はプリンター本体3に搭載されている。
【0031】
印刷位置Aよりも装置前方(紙搬送方向の下流方向)には印刷が施された連続用紙2を排出するための排紙ローラー12が配置されている。排紙ローラー12には、連続用紙2を排紙ローラー12に押し付けるための押圧ローラー13が上方から所定の付勢力で当接している。排紙ローラー12には、紙送りローラー8に伝達された紙送りモーター10の駆動力が、歯車列からなる第2駆動力伝達機構14を介して伝達されるようになっている。
【0032】
紙送りローラー8とトラクター4の間において、紙送りローラー8の装置後方(紙搬送方向の上流方向)に隣接する位置には紙検出器15が設置されている。紙検出器15は、例えば、反射型のフォトセンサーであり、トラクター4によって用紙搬送路6内に搬送されてくる連続用紙2を検出する。
【0033】
トラクター4は、連続用紙2のスプロケットホール2aに挿入可能なトラクターピン(係合部)16と、外周面にトラクターピン16が所定間隔で形成されたトラクターベルト17と、トラクターベルト17が架け渡されている駆動スプロケット18および従動スプロケット19を備えている。また、駆動スプロケット18には、駆動スプロケット18の回転量(トラクターの従動量)を検出するためのロータリーエンコーダー(検出器)20が搭載されている。
【0034】
駆動スプロケット18には、トラクター駆動モーター21からの駆動力が第3駆動力伝達機構22を介して伝達されるようになっている。第3駆動力伝達機構22はクラッチ機構23を備えており、クラッチ機構23によってトラクター駆動モーター21とトラクター4との間の駆動力の伝達経路の遮断と接続を制御することが可能となっている。トラクター駆動モーター21は、トラクター4に搭載されている。
【0035】
ここで、トラクター4によって連続用紙2を搬送する際には、連続用紙2は、そのスプロケットホール2aにトラクターピン16が挿入状態となるようにセットされる。その後に、トラクター駆動モーター21の駆動力によって駆動スプロケット18を回転させてトラクターベルト17を回転させ、トラクターピン16を順次にスプロケットホール2aに係合させて、連続用紙2を搬送する。
【0036】
また、プリンター1は、連続用紙2に印刷を施す際に、印刷ヘッド5を紙搬送方向と直交する走査方向に移動させて印刷を行なう印刷動作と、連続用紙2を予め定めた所定送り量ずつ紙送りする紙送り動作とを交互に行なう。
【0037】
(制御系)
図2は、プリンターの制御系を示す概略ブロック図である。プリンター1の制御系は、CPU、ROM,RAMなどを備えた制御部30を中心として構成されている。制御部30には、不図示の外部機器からの印刷命令や、紙検出器15およびロータリーエンコーダー20からの信号が入力されるようになっている。制御部30の出力側にはヘッドドライバー31を介して印刷ヘッド5が接続されている。また、第1モ−タードライバー32を介して紙送りモーター10が接続され、第2モ−タードライバー33を介してトラクター駆動モーター21が接続されている。
【0038】
制御部30は、トラクター駆動制御手段34、印刷制御手段35、設定送り量算出手段36、実送り量算出手段37、差分算出手段38、およびローラー回転量制御手段39を備えている。
【0039】
トラクター駆動制御手段34は、制御部30が印刷命令を受け取ると、トラクター駆動モーター21を駆動制御することによりトラクター4を駆動して、連続用紙2を搬送する。また、トラクター駆動制御手段34は、紙検出器15によって連続用紙2が検出されると、トラクター4によって所定搬送量だけ連続用紙2を搬送し、連続用紙2の先端部分を紙送りローラー8および押圧ローラー9のニップ部に挟み込まれた状態とする。
【0040】
さらに、トラクター駆動制御手段34は、連続用紙2を紙送りローラー8および押圧ローラー9に挟み込まれた状態とした後には、トラクター駆動モーター21を停止して、トラクター4による連続用紙2の搬送を停止させるとともに、クラッチ機構23を制御して、トラクター駆動モーター21とトラクター4の駆動スプロケット18との間に構成されている駆動力伝達機構における駆動力の伝達経路を遮断する。伝達経路が遮断されると、トラクター4は、紙送りローラー8による連続用紙2の搬送に追従して従動可能な状態となる。すなわち、紙送りローラー8によって連続用紙2が紙送りされたときに、スプロケットホール2aに挿入されているトラクターピン16が用紙搬送方向に移動し、トラクターベルト17が回転して、駆動スプロケット18および従動スプロケット19が回転する状態となる。
【0041】
印刷制御手段35は、紙検出器15によって連続用紙2が検出されると、紙送りモーター10を駆動して、紙送りローラー8の回転を開始させており、トラクター4から連続用紙2の引き渡しを受ける。また、トラクター4による連続用紙2の搬送が停止すると、紙送りローラー8によって連続用紙2を搬送して連続用紙2を印刷位置Aにセットする。しかる後に、印刷ヘッド5およびトラクター駆動モーター21を駆動制御して、印刷ヘッド5を紙搬送方向と直交する走査方向に移動させて印刷を行なう印刷動作と、紙送りローラー8によって連続用紙2を所定送り量ずつ紙送りする紙送り動作とを交互に行ないながら、連続用紙2に印刷を施す。
【0042】
設定送り量算出手段36は、印刷制御手段35による1ページ分の印刷が終了する毎に、紙送りローラー8の回転に基づき算出した連続用紙2の設定送り量を算出する。ここで、設定送り量は、1ページ分の印刷が行われている間に印刷制御手段35が連続用紙2を搬送した連続用紙2の送り量の理論値となるので、印刷制御手段35が紙送りローラー8を回転させた回転量から算出できる。
【0043】
実送り量算出手段37は、印刷命令による1ページ分の印刷が終了する毎に、紙送りローラー8によって紙送りされた連続用紙2に連れ回りしたトラクター4の従動量(駆動スプロケット18の回転量)をロータリーエンコーダー20からの信号に基づいて取得する。また、取得したトラクター4の従動量に基づいて、紙送りローラー8による連続用紙2の実送り量を算出する。
【0044】
差分算出手段38は、印刷命令による1ページ分の印刷が終了する毎に、設定送り量算出手段36が算出した設定送り量と、実送り量算出手段37が算出した実送り量との差分を算出する。
【0045】
ローラー回転量制御手段39は、差分が算出されると、次の紙送りの際に、差分を解消できるように紙送りローラー8の回転量を制御して、紙送りローラー8による連続用紙2の送り量を補正する。より具体的には、連続用紙2を次のページに紙送りする際に、予め定めた所定送り量に、算出された差分に対応する送り量を加算して、紙送りを行なう。
【0046】
(印刷動作)
図3は、連続用紙2の印刷動作を示すフローチャートである。まず、プリンター1が外部機器から印刷命令を受け取ると、トラクター駆動制御手段34は、トラクター4を駆動して、連続用紙2を用紙搬送路6内に送り込む。その後、紙検出器15によって連続用紙2の先端部分が検出されると、トラクター駆動制御手段34は、トラクター4によって所定搬送量だけ連続用紙2を搬送して、連続用紙2の先端部分を紙送りローラー8および押圧ローラー9のニップ部に挟み込ませる(ステップST1)。
【0047】
連続用紙2の先端部分を紙送りローラー8および押圧ローラー9のニップ部に挟み込まれることにより、連続用紙2の受け渡しが完了すると、トラクター駆動制御手段34は、トラクター4を停止させ、トラクター4を紙送りローラー8による連続用紙2の搬送に追随して従動可能な状態とする(ステップST2)。
【0048】
トラクター4による連続用紙2の搬送が停止すると、印刷制御手段35は、紙送りローラー8によって連続用紙2を搬送して、連続用紙2を印刷位置にセットする。そして、印刷ヘッド5を紙搬送方向と直交する走査方向に移動させて印刷を行なう印刷動作と、連続用紙2を所定送り量ずつ紙送りする紙送り動作とを交互に行なって、連続用紙2に印刷を施す(ステップST3)。
【0049】
ここで、ステップST3においては、1ページ分の印刷が終了する毎に(ステップST31)、設定送り量算出手段36によって紙送りローラー8による設定送り量が算出され、実送り量算出手段37によって連続用紙2に追随するトラクター4の従動量に基づく実送り量が算出される。また、算出される設定送り量および実送り量算出手段37に基づいて、差分算出手段38によって差分が算出される(ステップST32)。
【0050】
差分が算出されると、ローラー回転量制御手段39は、連続紙を次のページに紙送りする際に、予め定めた所定送り量に算出された差分を加算して、紙送りローラー8による紙送りを行なう(ステップST33)。
【0051】
ここで、ステップST32およびステップST33は、印刷命令による印刷ジョブが終了するまで(ステップST34)、1ページ分の印刷が終了する毎に、繰り返し行なわれる。
【0052】
(作用効果)
本例によれば、連続用紙2がトラクター4から紙送りローラー8に引き渡されると、トラクター駆動制御手段34によってトラクター4による連続用紙2の搬送は停止される。また、連続用紙2がトラクター4から紙送りローラー8に引き渡されると、印刷制御手段35は、紙送りローラー8によって連続用紙2を搬送して、印刷位置において連続用紙2に印刷を施す。紙送りローラー8は、摩擦係合力によって連続用紙2を搬送するので、係合孔と係合部の機械的な係合によって連続用紙2を搬送するトラクター4によって連続用紙2を搬送する場合と比較して、連続用紙2を精度良く搬送することができる。
【0053】
ここで、本例では、トラクター駆動制御手段34は、トラクター4による連続用紙2の搬送を停止した後に、トラクター4が紙送りローラー8による連続用紙2の搬送に追従して従動可能な状態としている。このため、紙送りローラー8による連続用紙2の搬送中に、トラクター4のトラクターピン16が連続用紙2のスプロケットホール2a内を移動して、連続用紙2にかかる負荷を変動させることがある。連続用紙2にかかる負荷が増加すると、連続用紙2が紙送りローラー8に対して滑り、紙送りローラー8による連続用紙2の送り量が不足するという問題が発生してしまう。これに対して、紙送りローラー8による連続用紙2の実送り量はトラクター4の従動量に基づいて算出できるので、連続用紙2の送り量の不足分は、紙送りローラー8の回転に基づいて算出した連続用紙2の設定送り量とトラクター4の従動量に基づき算出した紙送りローラーによる連続用紙2の実送り量の差分として算出できる。従って、本例では、差分算出手段38がこの差分を算出し、ローラー回転量制御手段39が差分を解消できるように紙送りローラー8の回転量を制御する。この結果、紙送りローラー8による連続用紙2の送り量が不足した場合でも、その不足分を補正できるので、連続用紙2を精度良く搬送できる。
【0054】
また、本例では、1ページ分の印刷が終了する毎に、設定送り量と実送り量の差分を算出し、次のページを印刷する際に、ローラー回転量制御手段39が差分を解消できるように紙送りローラー8の回転量を制御している。従って、次のページを印刷する際に、連続用紙2上における印刷開始位置が正確なものとなる。
【0055】
さらに、本例では、トラクター4を駆動するためのトラクター駆動モーター21は、紙送りローラー8を駆動するための紙送りモーター10とは別のモーターであり、トラクター4に搭載されている。この結果、紙送りモーター10から紙送りローラー8への駆動力の伝達経路と、トラクター駆動モーター21からトラクター4への駆動力の伝達経路を別々に構成できるので、各伝達経路の構成が簡易となり、騒音の発生を抑えることができる。また、トラクター駆動モーター21からトラクター4への駆動力の伝達経路をトラクター4に構成できるので、トラクター4をプリンター本体から着脱可能とすることが容易となる。ここで、駆動源を別々とした場合には、個々の駆動源の性能を低く抑えることができるので、装置の製造コストの上昇を抑えることができる。
【0056】
(その他の実施の形態)
上記の例では、差分算出手段38は、1ページ分の印刷が行なわれる毎に差分を算出しているが、紙送りローラー8による連続用紙2の紙送りが行われる毎に、差分を算出してもよい。このようにすれば、紙送りローラー8による連続用紙2の送り量が不足すると、次の紙送りの際に、ローラー回転量制御手段39によって、連続用紙2の送り量の不足分が補正される。
【0057】
また、ローラー回転量制御手段39が所定送り量を補正する際には、紙送りローラー8による紙送りと並行して、トラクター4による連続用紙2の搬送を行なうこともできる。この場合、トラクター4は、紙送りローラー8による紙送りと同期して、所定送り量に差分を加算した送り量によって連続用紙2を搬送する。
【0058】
なお、上記の例では、紙送りローラー8とトラクター4の駆動源は別のモーターとなっているが、一つのモーターを駆動源として、このモーターから紙送りローラー8およびトラクター4に駆動力を伝達するようにしてもよい。この場合には、駆動力をモーターからトラクター4へ伝達する伝達経路の途中にクラッチ機構23を設けるとともに、トラクター駆動制御手段34が、クラッチ機構23によってモーターとトラクター4との間の駆動力の伝達経路の接続および遮断を制御するように構成することができる。このようにすれば、モーターが一つで済むので、装置の製造コストを抑えることができる。
【符号の説明】
【0059】
1・プリンター、2・連続用紙、2a・スプロケットホール、3・プリンター本体、4・トラクター、5・印刷ヘッド、6・用紙搬送路、7・プラテン、8・紙送りローラー、9・押圧ローラー、10・紙送りモーター、11・第1駆動力伝達機構、12・排紙ローラー、13・押圧ローラー、14・第2駆動力伝達機構、15・紙検出器、16・トラクターピン、17・トラクターベルト、18・駆動スプロケット、19・従動スプロケット、20・ロータリーエンコーダー(検出器)、21・トラクター駆動モーター、22・第3駆動力伝達機構、23・クラッチ機構、30・制御部、31・ヘッドドライバー、32・第1モータードライバー、33・第2モータードライバー、34・トラクター駆動制御手段、35・印刷制御手段、36・設定送り量算出手段、37・実送り量算出手段、38・差分算出手段、39・ローラー回転量制御手段、A・印刷位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続用紙の長さ方向に沿って形成されている係合孔に順次に係合部を係合させながら当該連続用紙を搬送するトラクターを用いて、前記連続用紙が紙送りローラーに引き渡されるまで当該連続用紙を搬送し、
前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記トラクターによる搬送を止めて、前記トラクターを、前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送に追従して従動可能な状態に切り替え、
前記印刷位置において前記紙送りローラーによって搬送される前記連続用紙に印刷を施し、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中においては、当該紙送りローラーの回転に基づき算出した前記連続用紙の設定送り量と、前記トラクターの従動量に基づき算出した前記紙送りローラーによる前記連続用紙の実送り量との差分を算出し、所定のタイミングで前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御することを特徴とする連続用紙の搬送制御方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中においては、1ページ分の印刷が終了する毎に前記差分を算出し、
前記連続用紙を次のページに紙送りする際に、前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御することを特徴とする連続用紙の搬送制御方法。
【請求項3】
請求項1において、
前記紙送りローラーによって、前記連続用紙を間歇送りし、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中においては、前記連続用紙が紙送りされる毎に、前記差分を算出し、
次の紙送りの際に、前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御することを特徴とする連続用紙の搬送制御方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のうちのいずれかの項において、
前記トラクターに検出器を取り付け、
前記検出器による検出結果に基づいて前記実送り量を算出することを特徴とする連続用紙の搬送制御方法。
【請求項5】
前記紙送りローラーを駆動する紙送りモーターと、前記トラクターを駆動するトラクター駆動モーターとを配置し、
前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記トラクター駆動モーターの駆動を停止させることを特徴とする連続用紙の搬送制御方法。
【請求項6】
前記紙送りローラーおよび前記トラクターを単一のモーターで駆動し、
前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記モーターから前記トラクターに駆動力を伝達する伝達経路を遮断することを特徴とする連続用紙の搬送制御方法。
【請求項7】
連続用紙の長さ方向に沿って形成されている係合孔に順次に係合部を係合させながら、印刷ヘッドによる印刷位置を経由する用紙搬送路に沿って前記連続用紙を搬送するトラクターと、
前記用紙搬送路に沿って前記連続用紙を搬送するために、前記印刷位置および前記トラクターの間に配置されている紙送りローラーと、
前記紙送りローラーおよび前記トラクターの間に配置されている紙検出器と、
前記紙検出器により前記連続用紙が検出されると、前記トラクターによって前記連続用紙を所定搬送量搬送して前記連続用紙を前記紙送りローラーに引き渡し、しかる後に、前記トラクターによる搬送を止めて、前記トラクターを前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送に追従して従動可能な状態に切り替えるトラクター駆動制御手段と、
前記連続用紙が前記トラクターから前記紙送りローラーに引き渡されると、前記紙送りローラーによって前記連続用紙を搬送して、前記印刷位置において前記連続用紙に印刷を施す印刷制御手段と、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中に、前記紙送りローラーの回転に基づいて前記連続用紙の設定送り量を算出している設定送り量算出手段と、
前記紙送りローラーによる前記連続用紙の搬送中に、前記トラクターの従動量に基づいて前記紙送りローラーによる前記連続用紙の実送り量を算出している実送り量算出手段と、
所定のタイミングで前記設定送り量と前記実送り量の差分を算出する差分算出手段と、
前記差分が算出されると、前記差分を解消できるように前記紙送りローラーの回転量を制御する紙送りローラー回転量制御手段と、
を有することを特徴とするプリンター。
【請求項8】
請求項7において、
前記差分算出手段は、前記印刷制御手段による1ページ分の印刷が終了する毎に前記差分を算出することを特徴とするプリンター。
【請求項9】
請求項7において、
前記印刷制御手段は、前記紙送りローラーによって前記連続用紙を間歇送りしており、
前記差分算出手段は、前記連続用紙が紙送りされる毎に、前記差分を算出することを特徴とするプリンター。
【請求項10】
請求項7ないし9のうちのいずれかの項において、
前記トラクターの従動量を検出する検出器を有しており、
前記実送り量算出手段は、前記検出器による検出結果に基づいて前記実送り量を算出することを特徴とするプリンター。
【請求項11】
請求項7ないし10のうちのいずれかの項において、
前記紙送りローラーを駆動する紙送りモーターと、
前記トラクターを駆動するトラクター駆動モーターとを有しており、
前記トラクター駆動制御手段は、前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記トラクター駆動モーターの駆動を停止させることを特徴とするプリンター。
【請求項12】
請求項7ないし10のうちのいずれかの項において、
前記紙送りローラーおよび前記トラクターを駆動する単一のモーターを有しており、
前記トラクター駆動制御手段は、前記連続用紙が前記紙送りローラーに引き渡されると、前記モーターから前記トラクターに駆動力を伝達する伝達経路を遮断することを特徴とするプリンター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−168365(P2011−168365A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−33242(P2010−33242)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】