説明

遊技システム

【課題】遊技機の機械価値を判断可能な価値情報を外部に公開可能な遊技システムを提供する。
【解決手段】情報収集端末装置8と遊技場管理装置1を備えた遊技システムにおいて、情報収集端末装置8は、遊技機から出力される遊技機を識別可能な個体識別情報と、遊技装置から出力される遊技情報とを収集する出力情報収集手段と、遊技情報を累積して遊技情報累積値を算出する遊技情報累積手段と、個体識別情報と遊技情報累積値とを遊技場管理装置1に送信する情報送信手段とを備え、遊技場管理装置1は、送信された個体識別情報及び遊技情報累積値を収集する送信情報収集手段と、個体識別情報と遊技情報累積値とを対応付けて内部収集情報として記憶する情報記憶手段と、内部収集情報に基づき遊技機に対する機械価値の指標を含む価値情報を作成する価値情報作成手段と、価値情報を通信回線を介して遊技場の外部に公開する情報公開手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機が設置された遊技場における管理情報を処理する遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パチンコホール等の遊技場では、島設備に設置された複数種類の遊技機と当該遊技機に付設される設備装置とからなる遊技装置から出力される遊技情報を収集する複数の情報収集端末装置と、情報収集端末装置が収集した遊技情報を集計及び管理する遊技場管理装置(ホールコンピュータ)とを備えた遊技システムが採用されている。この種の遊技システムにおいて、遊技機から収集される情報には、上記した遊技情報のほかに、遊技機に一意に設定される固有情報(チップID等の個体識別情報)が含まれる。
【0003】
特許文献1に記載の遊技システムでは、遊技場管理装置は、情報収集端末装置毎に設定される台番号と遊技機毎に設定される固有情報とを遊技情報に対応付け、台番号又は固有情報毎に遊技情報を集計及び管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−130890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、最近の遊技場では、機械代(遊技機価格)の高騰や遊技客の低投資化の影響のため、新台入替の頻度や入替台数が減少する方向にある。一方、一旦遊技場に設置済みの中古機(中古遊技機)を購入し、それら中古機によって台入替を行う中古機入替をして、集客を図る遊技場が増加傾向にある。
【0006】
中古機の買い付けは、中古機販売店から買い付ける場合や、遊技場間において直接買い付ける場合がある。中古機は、遊技場に設置されていた期間や稼動量、遊技媒体の研磨装置の性能、流通段階での取り扱い環境等によって遊技機の消耗度合い(いたみ具合)が異なる。
【0007】
しかしながら、中古機の購入時には、中古機の消耗度合いの情報(機械価値)が可視的に公開されておらず、実際の遊技機の見た目でしか機械価値を判断することができない。そのため、売り手側が中古機を綺麗にしていたりすると、遊技場等の買い手側が実際の機械価値よりも高い金額で中古機を購入してしまう可能性がある。
【0008】
そこで、本発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機の機械価値を判断可能な価値情報を外部(買い手)に公開可能な遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の遊技システムは、遊技場に設置される遊技機と遊技機に付設される設備装置とからなる遊技装置から出力される遊技情報を収集する情報収集端末装置と、前記情報収集端末装置が収集した遊技情報を収集及び管理する遊技場管理装置とを備える。前記情報収集端末装置は、前記遊技機から出力される当該遊技機を識別可能な個体識別情報と、前記遊技装置から出力される遊技情報とを収集する出力情報収集手段と、前記出力情報収集手段により収集された前記遊技情報を累積し、遊技情報累積値を算出する遊技情報累積手段と、前記出力情報収集手段により収集された前記個体識別情報と、前記遊技情報累積手段により算出された前記遊技情報累積値とを前記遊技場管理装置に送信する情報送信手段と、を備え、前記遊技場管理装置は、前記情報送信手段から送信された前記個体識別情報及び前記遊技情報累積値を収集する送信情報収集手段と、前記送信情報収集手段により収集された前記個体識別情報と前記遊技情報累積値とを対応付けて内部収集情報として記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段が記憶する前記内部収集情報に基づき前記遊技機に対する機械価値の指標を含む価値情報を作成する価値情報作成手段と、前記価値情報作成手段により作成された前記価値情報を通信回線を介して前記遊技場の外部に公開する情報公開手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遊技機に対する機械価値の指標を含む価値情報を外部に公開するので、中古機購入の際に価値情報を参考することによって、購入者は中古機の機械価値を容易に判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態による遊技システムのシステム構成図である。
【図2】遊技場内における遊技システムのシステム構成図である。
【図3】遊技装置の概略構成図である。
【図4】遊技場管理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】情報収集端末装置の構成を示すブロック図である。
【図6】遊技機の遊技制御装置の構成を示すブロック図である。
【図7】遊技装置から情報収集端末装置に出力される各種信号を説明する図である。
【図8】(A)は各種遊技情報の出力態様を示す図であり、(B)は遊技機の個体識別情報の出力態様を示す図である。
【図9】遊技システムの構成を示すブロック図である。
【図10】遊技システムにおいて実行される各種処理のシーケンス図である。
【図11】(A)は遊技情報データベースの内容を示し、(B)は盤・枠別累積情報データベースの内容を示す。
【図12】(A)は中古機販売店で販売されている中古機の販売遊技機データベースの内容を示し、(B)は中古遊技盤の販売遊技盤データベースの内容を示し、(C)は中古遊技機枠の販売遊技機枠データベースの内容を示す。
【図13】(A)は販売遊技機データベースに登録されている中古機の遊技機詳細情報データベースを示し、(B)は販売遊技盤データベースに登録されている遊技盤の遊技盤詳細情報データベースを示し、(C)は販売遊技機枠データベースに登録されている遊技機枠の遊技機枠詳細情報データベースを示す。
【図14】情報収集端末装置が実行する個体識別情報収集処理のフローチャートである。
【図15】個体識別情報収集処理における変更判定処理を示すフローチャートである。
【図16】個体識別情報収集処理における不正判定処理を示すフローチャートである。
【図17】情報収集端末装置が個体識別情報収集処理とは別に実施する遊技情報収集・送信処理のフローチャートである。
【図18】遊技場管理装置が実行する情報管理処理のフローチャートである。
【図19】遊技場管理装置が実行する入替判定処理の前半部分を示すフローチャートである。
【図20】遊技場管理装置が実行する入替判定処理の後半部分を示すフローチャートである。
【図21】入替判定処理における入替前情報クリア処理を例示した図である。
【図22】遊技場管理装置に記憶される変更要因判定テーブルの内容を示す図である。
【図23】情報管理処理における遊技情報収集処理を示すフローチャートである。
【図24】遊技情報収集処理における遊技情報更新処理を示すフローチャートである。
【図25】情報管理処理における遊技情報通知処理のフローチャートである。
【図26】情報管理処理における非設置レコード抹消処理のフローチャートである。
【図27】情報管理処理における機械価値評価処理のフローチャートである。
【図28】情報管理処理におけるデータベース閲覧処理のフローチャートである。
【図29】遊技場外に設置される外部管理装置が実行する遊技場要求応答処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1を参照して、本発明の実施形態による遊技システムについて説明する。
【0014】
遊技場Aには、遊技装置10(図2参照)毎の遊技情報を収集及び管理する遊技場管理装置(ホールコンピュータ)1と、会員情報や遊技者が遊技場に預け入れた貯留媒体数情報等を収集及び管理する会員管理装置2とが設置される。遊技場管理装置1は遊技情報収集用ネットワークに接続されており、会員管理装置2はカード・金額情報収集用ネットワークに接続されている。遊技情報収集用ネットワークとカード・金額情報収集用ネットワークとは、インターフェース装置3を介して相互に接続されている。遊技場管理装置1及び会員管理装置2は、中継装置であるルータ4を介して内部管理ウェブサーバ5に接続されている。
【0015】
内部管理ウェブサーバ5は、通信回線を介して、遊技場Aの外部に配設される外部管理装置90に接続されている。外部管理装置90は、中古機(中古遊技機)の販売店等に設置されるコンピュータであって、遊技機流通用サーバを備えている。外部管理装置90と内部管理ウェブサーバ5とは、各種情報を相互通信可能に構成されている。
【0016】
また、遊技場管理装置1と接続する内部管理ウェブサーバ5は、通信回線を介して、各種端末(携帯電話やデスクトップパソコン、モバイルパソコン等)からの接続を受付可能に構成されている。これら端末を用いることによって、遊技場Aが管理するホームページに公開されている各種情報(遊技機11に対する機械価値の指標を含む価値情報等)を閲覧することができる。
【0017】
上記では遊技場Aの場合について説明したが、遊技場Bにも同様の遊技システムが構築されており、外部管理装置90は複数の遊技場A、Bに設けられた遊技場管理装置1と相互通信可能となっている。
【0018】
図2を参照して、遊技場内における遊技システムの構成について説明する。
【0019】
遊技場に設置される遊技場管理装置1は、中継装置6Aを介して、コーナーランプ7、複数の情報収集端末装置8及び複数の呼出ランプ9に接続される。また、遊技場管理装置1は、インターフェース装置3を介して会員管理装置2に接続される。
【0020】
コーナーランプ7は、複数の遊技装置10が配置される一つの島設備に一つ又は複数(例えば島設備の両端)配置される報知装置である。島設備に配置される遊技装置10等に異常が発生した場合に、その島設備に配置されたコーナーランプ7が点灯又は点滅して、異常が発生したことを遊技場の従業員等に報知する。なお、コーナーランプ7は、島設備毎に設置されなくてもよく、例えばフロア毎、通路毎、又は所定のブロック毎に設置されてもよい。
【0021】
情報収集端末装置8は、遊技機11(図3)及び記憶媒体受付端末装置60(図3)などから構成される遊技装置10に接続される。情報収集端末装置8は、遊技装置10から出力される各種信号に基づいて遊技情報(遊技機11の裏面側から外部に排出された遊技球の数であるアウト球数等)の累積値を生成する。生成された遊技情報の累積値は遊技場管理装置1へ送信される。本実施の形態では、情報収集端末装置8は遊技装置10毎に設けられており、各情報収集端末装置8には異なる台番号が設定されている。なお、複数(例えば、2台)の遊技装置10に対して1台の情報収集端末装置を設けるような構成でもよい。
【0022】
呼出ランプ9は遊技装置10毎に設けられ、遊技者が遊技場の従業員を呼び出すために呼出ボタン9Bを操作した場合、遊技機11で大当り(特賞)が発生した場合、遊技装置10等に異常が発生した場合に点灯又は点滅し、当該遊技装置10で発生した事象を遊技場の従業員に報知する。
【0023】
遊技装置10は、遊技球(遊技媒体)を用いて実際に遊技を行う遊技機11(図3参照)や、遊技球等の遊技媒体を提供するための記憶媒体受付端末装置60等を備えており、中継装置6Bを介して、残額精算機81、景品POS82、及び会員管理装置2に接続されている。
【0024】
遊技装置10(遊技機11)は、個体識別情報を情報収集端末装置8に出力する。また、遊技装置10(記憶媒体受付端末装置60)は、カードID、貸出・入金情報を会員管理装置2に出力する。
【0025】
遊技装置10から出力される貸出信号は、所定数の遊技球を遊技者に払い出すと出力される。入金信号は、遊技者が遊技球の貸出を受けるために有価価値(金銭)を投入すると、所定額の有価価値の投入毎に出力される。遊技者は、所有する紙幣等の有価価値を遊技装置10に投入することによって、有価価値に応じた所定数の遊技球の貸し出しを受けることができる。
【0026】
個体識別情報は、遊技機11を一意に識別可能な情報であって、遊技機11の遊技制御装置200(図7参照)等に配設されるプロセッサ(遊技用マイコン)を識別するための盤チップIDや、遊技機11の機種を表す機種コード等を含む情報である。個体識別情報の詳細は、図7を参照して後述する。
【0027】
また、遊技装置10(記憶媒体受付端末装置60)は、遊技者が所持する記憶媒体(会員カード又はワンデイカード等)を受け付けた場合には、記憶媒体に記憶されているカードIDを会員管理装置2に送信する。そして、遊技者に遊技球を提供した場合には、提供された遊技球や投入された有価価値に関する情報を含む情報(貸出情報、残額情報等)を会員管理装置2に送信する。なお、遊技者が所持する記憶媒体を遊技装置10が受け付けると、会員管理装置2は、遊技装置10から送信されたカードIDに基づいて、当該遊技者が預け入れている遊技球数(貯留媒体数)を特定し、特定された遊技球数を遊技装置10に送信する。
【0028】
残額精算機81は、遊技者が所持する記憶媒体に記憶されているカードIDに対応する有価価値(残額)を遊技者に払い戻す。
【0029】
景品POS82は、遊技者が遊技により獲得した遊技媒体や遊技場に預け入れている貯留媒体と景品を交換する処理を行い、会員管理装置2との間で景品の在庫を管理する。なお、景品POS82は、遊技者に関する情報を登録し、会員カードを発行する機能を備えてもよい。
【0030】
会員管理装置2は、遊技者が所持する記憶媒体に記憶されたカードIDと当該遊技者が遊技場に預け入れた遊技媒体の数量(貯留媒体数情報)とを対応付けた口座情報を管理する。
【0031】
次に、図3を参照して、遊技装置10の構成を説明する。
【0032】
遊技装置10は、遊技機11と、記憶媒体受付端末装置(カードユニット)60と、アウトタンク装置70とを備える。
【0033】
遊技機11には、島設備の上部に設けられた補給樋(図示省略)から補給シュートを介して遊技球が補給される。遊技に使用された遊技球は、入賞口(入賞装置)に入賞し、又はいずれの入賞口にも入賞せずにアウト口39に導かれ、遊技機11の裏面側から外部へ排出される。アウトタンク装置70は、遊技機11から外部に排出された遊技球を受け入れるアウトタンクと、アウトタンクで受け入れた遊技球(アウト球)を計数する計数器71(図7参照)とを備える。計数された遊技球は、島設備の回収樋(図示省略)に排出される。
【0034】
島設備には、遊技機11に対応して呼出ランプ9が配設される。呼出ランプ9は、各種遊技情報やエラー情報を表示可能な表示器9Aと、遊技場の従業員等を呼び出すための呼出ボタン9Bと、各種情報を選択して表示器9Aに表示させるための表示ボタン9Cとを備える。呼出ランプ9の表示器9Aは、遊技装置10等の異常時に点灯又は点滅してその異常を遊技場の従業員に報知したり、表示ボタン9Cによって選択された情報(大当りの回数や後述する補助遊技の回数等の遊技履歴)を表示したりする。なお、表示器9Aの上方には、遊技機11に対応して設けられる情報収集端末装置8に設定される台番号を表示可能な表示部9Dが配設されている。
【0035】
以下では、遊技装置10の遊技機11の構成を説明する。
【0036】
遊技機11の前面枠19は、本体枠(外枠)12に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に交換可能に設置される。前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラスを備えたガラス枠18が取り付けられる。
【0037】
遊技盤50の前面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。遊技領域51のほぼ中央には、表示装置58を有するセンターケース40が設置される。表示装置58はセンターケース40に設けられた開口部に取り付けられる。
【0038】
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の表示領域には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。例えば、表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)され、特図変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。また、表示画面には、遊技の進行に基づく画像(大当たり表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
【0039】
遊技領域51の左側部には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。遊技領域51の左下部には三つの一般入賞口32が設けられ、遊技領域51の右下部には一つの一般入賞口32が設けられる。遊技領域51の中央下部には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。始動入賞口34の下方には、特別図柄変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の遊技球が賞球として払い出される。
【0040】
遊技機11では、発射装置(図示省略)が遊技領域51に向けて遊技球を打ち出す。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入ることによって遊技が行われる。なお、遊技球が各種入賞口又はアウト口39に入る前に、普通図柄始動ゲート31を通過する場合がある。
【0041】
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口スイッチ(図示省略)によって検出される。始動入賞口34への遊技球の入賞は、始動入賞口スイッチ(図示省略)によって検出される。普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普通図柄始動ゲートスイッチ(図示省略)によって検出される。
【0042】
始動入賞口34は、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とのいずれかをとる。普通変動入賞装置33は通常は閉状態であり、始動入賞口34に遊技球が入賞しにくい状態である。遊技球が普通図柄始動ゲート31を通過することによって普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果が当たりとなった場合に、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
【0043】
遊技球が始動入賞口34に入賞すると、遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値が、遊技機11の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば最大で4回分)を限度に記憶される。始動記憶の記憶数は、図示しない特図表示器に表示される。遊技機11は、始動記憶に基づいて、特図表示器(図示省略)で始動記憶の抽選結果に応じた特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行い、表示装置58で、特図変動表示ゲームの進行に応じた表示演出を実行する。
【0044】
始動入賞口34への遊技球の入賞又は始動記憶があると、表示装置58では、数字等で構成される識別情報(特別図柄)が変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する回数だけ、特図変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
【0045】
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて大当たり状態となる。具体的には、特図表示器(図示省略)では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36の大入賞口は、所定時間(例えば30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換されることを所定回数繰り返す大当り状態(特別遊技状態)となる。特別変動入賞装置36が所定時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。なお、特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、カウントスイッチ(図示省略)によって検出される。
【0046】
一方、遊技球が普通図柄始動ゲート31を通過すると、遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値が、遊技機11の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば最大で4回分)を限度に記憶される。普通図柄入賞記憶の記憶された個数は、普図表示器(図示省略)に表示される。
【0047】
普図入賞記憶があると、普図入賞記憶に基づいて普図表示器(図示省略)で普図変動表示ゲームを開始する。普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止して当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33が所定の時間だけ開放されるため、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
【0048】
遊技機11のガラス枠18のカバーガラスの周囲には、その内部にLED等を有する装飾部材16及び照明ユニット37が設けられる。装飾部材16及び照明ユニット37は、遊技の進行に合わせて発光演出を行う。
【0049】
前面枠19の下部に配設される開閉パネル20には、発射装置(図示省略)に遊技球を供給する上皿21が備えられる。前面枠19の最下部に配設される固定パネル22には、灰皿29、下皿23及び発射装置の操作部24が備えられる。下皿23には、下皿23に貯留された遊技球を排出するための球抜き機構42が設けられる。
【0050】
上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が配設されている。遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、特図変動表示ゲームにおいて表示装置58に表示される演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、表示装置58の、特図変動表示ゲームの進行に応じた表示演出において、遊技者の操作を介入させた報知演出を行うことができる。
【0051】
上皿21の右上部には、遊技者が、有価価値を消費して遊技球を借りる場合に操作する貸出ボタン26及び記憶媒体受付端末装置60から記憶媒体(ワンデイカードや会員カード等)を排出させるために操作する排出ボタン27が設けられる。貸出ボタン26と排出ボタン27の間には、会員カードやワンデイカード等の記憶媒体に記憶された有価価値の残高を表示する残高表示部28が設けられる。
【0052】
次に、遊技装置10の記憶媒体受付端末装置60の構成を説明する。
【0053】
記憶媒体受付端末装置60は、カード挿入口61、表示装置62、紙幣挿入口63、状態表示部64、払出口65、球払出通路66、及び計数器67を備える。
【0054】
カード挿入口61は、記憶媒体受付端末装置60の表示装置62の下方に設けられる。カード挿入口61には、ワンデイカード又は会員カード等の記憶媒体が挿入される。
【0055】
紙幣挿入口63は、記憶媒体受付端末装置60の表示装置62の上方に設けられる。紙幣挿入口63には、紙幣が挿入される。
【0056】
表示装置62は、記憶媒体受付端末装置60の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示画面及び操作部(表示切替スイッチ、貯球払出スイッチ等)を備える。
【0057】
表示切替スイッチは、遊技機11から収集された遊技情報に基づく遊技履歴情報等を表示させたり、表示させる情報を切り替える場合に操作されるスイッチである。貯球払出スイッチは、遊技者が遊技場に預け入れている遊技球(貯球)を払い出す場合に操作される。
【0058】
表示装置62は、カード情報表示画面、大当たり情報表示画面、及び残高情報表示画面等を表示する。カード情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された会員情報が表示される。大当たり情報表示画面では、遊技機11において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当たりである回数が表示される。残高情報表示画面では、遊技者がカードをカード挿入口61に挿入した場合には、挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された有価価値が表示され、カードを挿入せずに紙幣挿入口63に紙幣を投入した場合には、投入された紙幣に対応する有価価値がワンデイカードに記憶され表示される。なお、記憶された有価価値が使用された場合には、記憶された有価価値から使用された有価価値が減算され、減算後の有価価値が記憶され表示される。
【0059】
紙幣挿入口63の上方には、状態表示部64が設けられる。状態表示部64は、記憶媒体受付端末装置60の動作に対応して発光する。記憶媒体受付端末装置60が利用可能状態である場合には状態表示部64は緑色に点灯し、記憶媒体受付端末装置60のカード挿入口61にカードが挿入されている間は状態表示部64は赤色に点灯する。
【0060】
遊技者が所有する有価価値を使用して遊技を行う場合には、遊技機の貸出ボタン26を操作することで払出制御装置と記憶媒体受付端末装置60との間で貸出通信が行われ、遊技機11の球払出装置(図示省略)から上皿21に遊技球が払い出される。また、遊技者が貯球等を使用して遊技を行う場合には、貯球払出スイッチを操作することで記憶媒体受付端末装置60に内蔵される球払出装置(図示省略)から遊技球が払い出される。この場合には、記憶媒体受付端末装置60のカード挿入口61の上方に設けられる払出口65、球払出通路66を介して、上皿21に導かれる。
【0061】
計数器67は、下皿23の下方に臨ませた球受皿部の内部に設けられる回収通路(図示省略)の下流側に設けられる。計数器67は、遊技者が遊技の結果獲得し、球抜き機構42を介して遊技機11の前面側から外部へ導出された遊技球を計数する。
【0062】
次に、図4〜図6を参照して、遊技場管理装置1、情報収集端末装置8、及び遊技機11が備える遊技制御装置200の構成について説明する。
【0063】
図4は、遊技場管理装置1の構成を示すブロック図である。
【0064】
遊技場管理装置1は、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPU101の動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104、ネットワーク通信ポート106、及びI/Oポート107を備える。
【0065】
RAM103には、CPU101によるプログラムの実行に必要なデータが一時的に記憶される作業領域が設けられる。また、ROM102にプログラムを記憶する代わりにHDD104にプログラムを格納し、RAM103にプログラムをコピーし、RAM103にロードされたプログラムを実行することもできる。
【0066】
これらのCPU101、ROM102、RAM103、HDD104、ネットワーク通信ポート106、及びI/Oポート107は、バス105に接続されている。バス105は、CPU101がデータの読み書きをするために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0067】
ネットワーク通信ポート106は、遊技場内のネットワークに接続される通信インターフェースであり、所定の通信プロトコルに従って遊技場内に設置された機器(会員管理装置2、情報収集端末装置8、呼出ランプ9、及びコーナーランプ7)とデータ通信を行う。
【0068】
I/Oポート107は、シリアル通信をするインターフェースである。I/Oポート107には、入力装置111、出力装置112、及びUPS(uninterruptible power supply)113が接続される。
【0069】
入力装置111は、遊技場管理装置1に管理者がデータを入力したり、データを選択したりするための装置であり、例えばマウスやキーボード等である。出力装置112は、ディスプレイ等の表示装置である。UPS113は、停電が発生した場合に、遊技場管理装置1に電源を供給するための装置である。
【0070】
なお、遊技場管理装置1は、内部管理ウェブサーバ5に接続される外部ネットワーク通信ポート(図示省略)を介して遊技場の外部のネットワークに接続されており、所定の通信プロトコルに従って中古機販売店等が所有する外部管理装置90(図1参照)等とデータ通信を行う。
【0071】
図5は、情報収集端末装置8の構成を示すブロック図である。
【0072】
情報収集端末装置8は、三個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサを備える。このプロセッサは、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302、及びアプリケーションCPU303の三つのCPUを内蔵している。これらCPU301〜303は、バス304に接続する。また、バス304には、CPU301〜303に共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306、及びROM307が接続している。
【0073】
RAM305は、プログラムの実行に必要なデータが一時的に記憶される作業領域、及び各種データ(通常時データや特賞中データ等)を一時的に記憶する記憶領域を有している。
【0074】
EEPROM306は、不揮発性のメモリである。EEPROM306は、情報収集端末装置8に設定される情報や停電等でも保持する必要のある遊技情報等を記憶する。このEEPROM306には、プログラムによって書き換え可能な領域が設けられる。プログラムによって書き換え可能なEEPROM306の領域及びROM307には、遊技信号の収集に用いられるプログラムが格納されている。
【0075】
また、情報収集端末装置8は、ネットワーク通信ポート308、シリアル通信回路312、I/Oポート309、通信ポート310、及び制御回路311を備える。ネットワーク通信ポート308、シリアル通信回路312、I/Oポート309、通信ポート310、及び制御回路311は、バス304に接続している。
【0076】
ネットワーク通信ポート308は、遊技場内のネットワークに接続される通信インターフェースであり、所定の通信プロトコルに従って遊技場内に設置された機器(遊技場管理装置1、呼出ランプ9、及びコーナーランプ7)とデータ通信を行う。
【0077】
シリアル通信回路312は、シリアル通信をする回路である。シリアル通信回路312には、遊技機11の外部情報端子板240が接続される。シリアル通信回路312には、外部情報端子板240を介して遊技機11の個体識別情報が入力される。
【0078】
I/Oポート309は、パラレル信号又はシリアル信号が入出力されるインターフェースである。I/Oポート309には、遊技機11の外部情報端子板240が接続される。I/Oポート309には、外部情報端子板240を介して遊技機11からの遊技情報が入力される。I/Oポート309には、記憶媒体受付端末装置60及びアウトタンク装置70も接続されている。
【0079】
通信ポート310は、遊技機11に設けられる遊技制御装置200の外部通信端子207が接続されるポートである。通信ポート310は、遊技制御装置200との間で所定のプロトコルで通信を行う。
【0080】
制御回路311は、情報収集端末装置8に接続される各種装置と通信するための回路である。この制御回路311から、CPU301〜303のリセット等の制御信号を出力してもよい。
【0081】
上記した情報収集端末装置8に遊技装置10から遊技情報が出力されると、アプリケーションCPU303によって遊技情報の累積値が算出される。遊技情報の累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。遊技情報の累積値は、所定のタイミングで、情報収集端末装置8から遊技場管理装置1に送信される。
【0082】
図6は、遊技機11の遊技制御装置200の構成を示すブロック図である。
【0083】
遊技機11は、遊技の実行を統括的に制御する遊技制御装置200を備える。遊技制御装置200は、電源装置210から電力供給されて作動する。
【0084】
遊技制御装置200は、CPU201、ROM202、及びRAM203からなる遊技用マイコン204と、入力I/F205と、出力I/F206と、外部通信端子207と、シリアル通信回路208とを備える。
【0085】
遊技用マイコン204のCPU201は、制御部及び演算部を備え、演算制御したり、特図変動表示ゲームの当たり判定用乱数値等の乱数値を生成したりする。また、CPU201は、始動入賞に基づいて特図変動表示ゲームを開始させる際に、表示装置58で表示演出として実行される飾り識別情報の変動表示時間を含む変動表示パターンやリーチパターン(リーチアクションの種類)等を決定する。
【0086】
遊技用マイコン204のRAM203は、各種乱数値の記憶領域やCPU201の作業領域等を有している。
【0087】
遊技用マイコン204のROM202は、遊技上の制御プログラムや制御データを格納する。ROM202には、特図変動表示ゲームの遊技結果に応じた変動表示パターンテーブルや、当該変動表示パターンテーブルに含まれる変動表示パターンに対応したコマンドテーブル等が記憶されている。
【0088】
入力I/F205には、始動口スイッチや一般入賞口スイッチ等の遊技情報を検出する各種スイッチが接続されている。入力インタフェース205は、これらスイッチから入力された各種信号を中継し、遊技用マイコン204に出力する。
【0089】
出力I/F206には、遊技用マイコン204から出力される各種制御信号が入力される。これら制御信号は、出力I/F206によって中継され、普通変動入賞装置33を開閉作動させる普電ソレノイドや特別変動入賞装置36を開閉作動させる大入賞口ソレノイド等の被制御装置、賞球等を払い出す球払出装置を制御する払出制御装置220、各種演出装置を制御する演出制御装置230、情報収集端末装置8に接続される遊技機11の外部情報端子板240等に出力される。
【0090】
なお、外部情報端子板240には遊技制御装置200から外部の装置(情報収集端末装置8等)への単方向通信を担保するためのフォトカプラが設けられており、遊技制御装置200が外部情報端子板240を介して外部からの信号を受け付けないように構成されている。これにより遊技制御装置200に対する不正行為等を防止することができる。
【0091】
シリアル通信回路208は、シリアル通信をする回路であって、遊技機11の外部情報端子板240に接続している。なお、シリアル通信回路208から出力される情報(遊技機の個体識別情報等)は、外部情報端子板240を介して、情報収集端末装置8のシリアル通信回路312に単方向で入力される。
【0092】
外部通信端子207は、遊技制御装置200の設定情報等を検査する検査装置等の外部機器と、遊技用マイコン204とを接続するためのインターフェースであるが、本実施形態のように情報収集端末装置8と接続してもよい。
【0093】
払出制御装置220は、遊技者に賞球を払い出す球払出装置(図示省略)を制御する装置であって、遊技機11に配設されている。払出制御装置220は遊技用マイコンを備えており、払出制御装置220の遊技用マイコンと遊技制御装置200の遊技用マイコン204とはNACリンク通信によって接続され、払出制御装置220の遊技用マイコンが有する固有識別情報(枠チップIDや枠コード)が遊技制御装置200に伝達される。
【0094】
次に、図7及び図8を参照して、遊技システム内において送受信される各種信号について説明する。図7は、遊技装置10から情報収集端末装置8に出力される各種信号を説明する図である。図8(A)は遊技情報等の各種信号の出力態様を示す図であり、図8(B)は遊技機11の個体識別情報の出力態様を示す図である。
【0095】
図7に示すように、遊技機11の遊技制御装置200は、外部情報端子板240を介して、扉・枠開放信号、セキュリティ信号、始動入賞信号、図柄確定信号、大当り1信号〜大当り3信号を、情報収集端末装置8の入力ポート309に出力する。遊技機11の払出制御装置220は、外部情報端子板240を介して賞球信号を情報収集端末装置8の入力ポート309に出力する。また、アウトタンク装置70の計数器71は、接続端子を介して、アウト球計数信号を情報収集端末装置8の入力ポート309に出力する。
【0096】
図8(A)に示すように、扉・枠開放信号は、ガラス枠18や前面枠19の開放時に開放時間だけ出力されるが、ガラス枠18の開放時と前面枠19の開放時とで別個の信号として出力するようにしてもよい。
【0097】
セキュリティ信号は、磁気スイッチ(図示省略)や振動スイッチ(図示省略)等によって磁気や振動が検出されたり、入賞エラーが検出されたりして、不正行為が行われる可能性がある場合に10秒間出力される。なお、セキュリティ信号は、遊技制御装置200のRAM203(通常はバックアップ電源が供給されて停電時においてもデータを保持している)の初期化時にも出力される。なお、RAM203の初期化条件としては、図示されない初期化スイッチが遊技機の電源投入時に操作された場合や、RAM203に記憶されたデータが正常なデータでない場合である。
【0098】
始動入賞信号は、遊技球が始動入賞口34へ入賞する毎に遊技制御装置200から出力される。
【0099】
図柄確定信号は、特図変動表示ゲームで変動表示時間が経過して変動表示されている図柄が停止表示された場合に遊技制御装置200から出力される。
【0100】
大当り1信号は、特図変動表示ゲームの大当り動作中に遊技制御装置200から出力される。
【0101】
大当り2信号は、特図変動表示ゲームの大当り時のラウンド数が16Rの場合の大当り動作中、通常状態よりも大当り抽選確率の高い確変中、及び通常状態よりも普図変動表示ゲームの変動時間が短くなる時短中に遊技制御装置200から出力される。なお、確変中や時短中に特図変動表示ゲームの結果が2Rの大当りとなった場合には、当該大当り動作中に大当り2信号が出力される。
【0102】
大当り3信号は、特図変動表示ゲームの大当り時のラウンド数が16Rの場合の大当り動作中に遊技制御装置200から出力される。
【0103】
賞球信号は、球払出装置(図示省略)が賞球を10個払い出す毎に払出制御装置220から出力される。
【0104】
アウト球計数信号は、遊技機11の裏面側から外部に排出された遊技球(アウト球)が、計数器71によって10個計数される毎にアウトタンク装置70から出力される。
【0105】
図7に示すように、遊技機11の遊技制御装置200は、シリアル通信回路208及び外部情報端子板240を介して、遊技機11の個体識別情報を情報収集端末装置8のシリアル通信回路312に出力する。遊技機11の個体識別情報には、盤チップID、メーカーコード、機種コード、枠チップID、及び枠コードが含まれる。
【0106】
盤チップID信号は、遊技盤50に関連付けられる信号であって、遊技機11の遊技制御装置200に配設されるプロセッサ(遊技用マイコン204)を識別可能な信号である。
【0107】
メーカーコード信号は、遊技機11の製造メーカを識別可能な信号である。
【0108】
機種コード信号は、遊技機(ここでは、遊技制御装置200を備えた遊技盤50)の機種を識別可能な信号である。
【0109】
枠チップID信号は、前面枠19及び本体枠12からなる遊技機枠に関連付けられる信号であって、遊技機11の払出制御装置220に配設されるプロセッサ(遊技用マイコン)を識別可能な信号である。
【0110】
枠コード信号は、前面枠19及び本体枠12からなる遊技機枠(払出制御装置220)の種類を識別可能な信号である。
【0111】
枠チップID信号及び枠コード信号は、払出制御装置220から遊技制御装置200にNACリンク通信を介して送信され、遊技制御装置200から情報収集端末装置8に出力される。なお、払出制御装置220が枠チップID信号及び枠コード信号を情報収集端末装置8に直接出力するようにしてもよい。
【0112】
図8(B)に示すように、遊技機11の電源投入時(RAM203の初期化時)には、盤チップID信号、メーカーコード信号、機種コード信号、枠チップID信号、及び枠コード信号が遊技制御装置200からセキュリティ信号と共に情報収集端末装置8に出力される。
【0113】
入賞エラー、磁気エラー及び振動エラー等のセキュリティ異常時、扉・枠開放時、特図変動表示ゲームの大当り発生時には、盤チップID及び枠チップIDが遊技制御装置200から情報収集端末装置8に出力される。なお、セキュリティ異常時や大当り発生時に、メーカーコード、機種コード及び枠コードを情報収集端末装置8に出力してもよい。また、各種チップID、メーカーコード、機種コード、枠コード等は、遊技情報を出力するためのフォトカプラよりも高速で動作するフォトカプラを介して出力するようにしてもよい。
【0114】
図7に示すように、記憶媒体受付端末装置60は内蔵される球払出装置(図示省略)による遊技球の払出を制御したり、遊技機11の払出制御装置220との間で行う球貸処理を制御したりする球貸制御装置68を備えている。球貸制御装置68は、接続端子を介して情報収集端末装置8に接続するとともに、ネットワーク通信ポート69を介して会員管理装置2と接続している。球貸制御装置68は、遊技球の貸出に関する貸出信号、遊技者が所有する有価価値に関する入金信号、及び計数器67の検出信号である獲得球計数信号を情報収集端末装置8の入力ポート309に出力する。
【0115】
情報収集端末装置8は、受信した各種信号を制御処理部301〜307で処理し、ネットワーク通信ポート308を介して処理した各種信号を遊技場管理装置1に出力したり、出力ポート309を介して制御指令信号を各種の被制御装置に出力したりする。
【0116】
次に、図9を参照して、本実施形態における遊技システムの概略構成を説明する。図9は、遊技システムの構成を説明するためのブロック図である。
【0117】
本実施形態における遊技システムは、遊技機11を有する遊技装置10に対応して設けられる情報収集端末装置8と、中古機販売店が所有する外部管理装置90と、情報収集端末装置8及び外部管理装置90と相互通信可能な遊技場管理装置1とから構成されている。
【0118】
情報収集端末装置8は、アウト球数等の遊技情報を収集する遊技情報収集手段(図17のS141)と、収集した遊技情報を累積記憶する遊技情報累積手段(図17のS143)と、遊技機11の個体識別情報(盤チップIDやメーカーコード、機種コード、枠チップID、枠コード等)及び当該遊技機11のアウト球数累積値等の累積遊技情報を遊技場管理装置1に送信する累積遊技情報送信手段(図17のS148)とを備える。
【0119】
この情報収集端末装置8は、さらに遊技機11の個体識別情報を収集する個体識別情報収集手段(図14のS101)と、個体識別情報に基づいて遊技機11の入替(変更)や遊技機11に対する不正行為の有無を判定する変更/不正判定手段(図15及び図16参照)と、変更判定結果情報及び不正発生情報を遊技場管理装置1に送信する判定結果通知手段(図15のS113、S116、図16のS133)とを備えている。
【0120】
なお、情報収集端末装置8は、後述する遊技場管理装置1の判定結果通知手段に基づき、遊技機11の新規設置や遊技場内での設置場所変更等によって遊技情報の収集対象となる遊技機11が変更された場合に、当該遊技機11から収集した個体識別情報等を記憶する個体識別情報記憶手段(図15のS123)も備えている。
【0121】
遊技場管理装置1は、遊技場の内部情報等を記憶した情報データベースを管理する装置である。
【0122】
遊技場管理装置1は、所定タイミングで累積遊技情報等の送信を情報収集端末装置8に要求する遊技情報要求(送信情報収集)手段(図23のS247)と、遊技機11の個体識別情報と個体識別情報に対応する累積遊技情報を最新情報として、情報データベースを更新する遊技情報更新(情報記憶)手段(図23のS243)と、後述する価値情報を公開する遊技機11等を選択するための選択操作を受け付け、情報公開操作の有無を判定する選択操作受付手段(図25のS271〜S273)と、情報公開操作があった場合に遊技機11の個体識別情報(盤チップID及び枠チップID)と当該遊技機11の機械価値の指標となる累積遊技情報(アウト球数累積値等)を含む価値情報を外部管理装置90に送信する情報公開手段とを備える。なお、遊技場管理装置1の情報公開手段は、遊技機11に関する価値情報を外部管理装置90に送信するだけでなく、遊技場のホームページに価値情報を公開するように構成してもよい。
【0123】
遊技場管理装置1は、情報収集端末装置8から送信された変更判定結果情報に基づいて遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の入れ替えがあるか否かを判定する入替判定手段(図19のS213)と、入替判定手段による判定結果を応答信号として情報収集端末装置8に通知する判定結果通知手段(図20のS224、S227)と、入替された遊技機11等に対応するアウト球数累積値等の累積遊技情報を含む登録情報に基づいて情報データベースを更新する登録内容更新(情報記憶)手段(図20のS223、S225)とを備えている。
【0124】
遊技場管理装置1は、入替判定手段によって遊技機11等の入れ替えがあると判定された場合において、所定の問合せ条件が成立した時に、入れ替えられた遊技機11に関するアウト球数累積値等の累積遊技情報を含む登録情報(遊技機11に関する価値情報)を遊技場管理装置1に送信するように、外部管理装置90に要求する登録情報要求(外部公開情報収集)手段(図19のS220)を備えている。
【0125】
また、遊技場管理装置1は、情報収集端末装置8の判定結果通知手段によって通知された不正発生情報に基づき、遊技機11に対する不正行為を場内スピーカやインカムを介して従業員に報知する不正報知手段を備えている。
【0126】
さらに、遊技場管理装置1は、遊技機11のアウト球数累積値等の累積遊技情報と、機械価値評価基準値とに基づいて、当該遊技機11に対する機械価値を評価する機械価値評価手段(図27のS304)を備えている。遊技場の従業員等は機械価値評価情報を参考にして遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の入れ替え時期、廃棄時期、故障等のトラブル原因等を判断することが可能となる。
【0127】
外部管理装置90は、中古機の販売価格や当該中古機に対応するアウト球数累積値等の累積遊技情報からなる流通情報データベースを管理する装置である。外部管理装置90は、遊技場管理装置1の情報公開手段から送信された遊技機11に関する価値情報に基づいて流通情報データベース(外部公開情報)の登録情報を更新する登録内容更新手段と、流通情報データベースに基づいて遊技機11の機械価値の指標となるアウト球数累積値を遊技機11と関連付けて顧客に公開する収集情報公開手段とを備える。
【0128】
この外部管理装置90は、入替後の遊技機11に関するアウト球数累積値等の累積遊技情報が流通情報データベース内に登録情報として存在する場合に、遊技場管理装置1の登録情報要求手段からの要求に応じて、当該累積遊技情報を遊技場管理装置1の登録内容更新手段に送信する登録情報通知手段を備えている。
【0129】
上述の通り、本実施形態の遊技システムでは、遊技場管理装置1が遊技機11に対する機械価値の指標を含む価値情報を外部管理装置90に送信(公開)するので、中古機購入の際に価値情報を参考することによって、購入者は中古機の機械価値を容易に判断することが可能となる。また、外部管理装置90から価値情報を遊技場管理装置1に送信(通知)するので、遊技場管理装置1において通知された価値情報(アウト球数累積値等)に収集した遊技情報の累積値(アウト球数累積値等)を加算累積したりすることで、中古流通を加味した正当な機械価値を得ることが可能となる。
【0130】
図10を参照して、遊技システムにおいて実行される各種処理の流れについて説明する。図10は、遊技システムにおいて実行される各種処理のシーケンス図である。
【0131】
遊技機11は、電源が投入されると、個体識別情報である盤チップID、メーカーコード、機種コード、枠チップID、及び枠コードを、各遊技機11に対応して設けられる情報収集端末装置8に送信する(401)。
【0132】
情報収集端末装置8は、受信した個体識別情報に基づいて遊技機11の入れ替え判定をし(402)、その結果(変更判定結果情報)を遊技場管理装置1に送信する(403)。遊技場管理装置1は、情報収集端末装置8からの変更判定結果情報に基づいて遊技機11の入れ替えがあったか否かを判定(変更可否判定)し、変更可否判定結果を情報収集端末装置8に送信する(404)。遊技場管理装置1は、変更可否判定結果に基づいて遊技場管理装置1が管理する情報データベースの登録内容を更新(例えば、台番号と遊技機11の機種との対応付けの変更等)する(405)。
【0133】
遊技機11の入れ替えがあった場合には、情報収集端末装置8は、情報収集の対象となる遊技機11が変更されたものとして遊技機11から出力された個体識別情報を新たに記憶する(406)。
【0134】
遊技機11は、所定のタイミングで各種遊技情報を情報収集端末装置8に送信する(407)。遊技機11からの各種遊技情報には、賞球信号に基づくセーフ球数や、大当り信号に基づく特賞回数等が含まれる。情報収集端末装置8は、遊技機11から受信した各種遊技情報を累積し、各種遊技情報の累積値を記憶する(408)。
【0135】
アウトタンク装置70は、遊技機11からアウトタンクに排出された遊技球が10個計数される毎に、アウト球計数信号を情報収集端末装置8に送信する(409)。情報収集端末装置8は、アウト球計数信号に基づいてアウト球数を累積し、アウト球数累積値を遊技情報の累積値として記憶する(410)。
【0136】
情報収集端末装置8は、遊技場管理装置1からのポーリングによって(411)、各種累積遊技情報(セーフ球数累積値や特賞回数累積値、アウト球数累積値等)を遊技場管理装置1に送信する(412)。遊技場管理装置1は、受信した各種累積遊技情報と、遊技機11の個体識別情報(盤チップIDや枠チップID等)とを対応付けて内部収集情報として記憶し、情報データベースの各種累積遊技情報を更新する(413)。本実施形態では、遊技場管理装置1ではなく情報収集端末装置8において累積遊技情報を算出しているので、情報収集端末装置8と遊技場管理装置1との通信に異常が生じた場合であっても、遊技情報の累積値を正確に算出することができる。なお、情報収集端末装置8から累積遊技情報を出力する際に遊技機11の個体識別情報を含めて送信してもよい。
【0137】
遊技機11においてセキュリティ異常等が発生した場合や大当り(特賞)の発生等の予め定められたイベントが発生した場合には、遊技機11は、各種遊技情報を情報収集端末装置8に送信するとともに(414)、個体識別情報である盤チップID信号及び枠チップID信号を情報収集端末装置8に送信する(415)。情報収集端末装置8は、受信した盤チップID信号及び枠チップID信号に基づいて遊技機11に不正行為があったか否かを判定する(416)。このように遊技機11においてセキュリティ異常や大当り(特賞)の発生等の予め定められたイベントが発生した場合には、情報収集端末装置8は、遊技情報の累積値を記憶して(417)、遊技場管理装置1からのポーリングによらずに累積遊技情報を遊技場管理装置1に送信する(418)。遊技場管理装置1は、受信した累積遊技情報と、遊技機11の個体識別情報とを対応付けて内部収集情報として記憶し、情報データベースの累積遊技情報を更新する(419)。
【0138】
遊技場管理装置1は、遊技場の従業員等による情報公開操作が行われた場合に、遊技機流通用情報として、店舗情報等とともに、遊技機11の個体識別情報(盤チップIDや枠チップID等)及び当該遊技機11の累積遊技情報(アウト球数累積値)を含む価値情報を、中古機販売店が所有する外部管理装置90に送信する(420)。なお、価値情報におけるアウト球数累積値が、遊技機11の機械価値を判断するための指標となる。
【0139】
外部管理装置90は、受信した店舗情報や価値情報に基づいて、遊技機流通用サーバの流通情報データベースの登録内容を更新する(421)。外部管理装置90の流通情報データベースの内容は、中古機販売店の顧客等に公開される。なお、情報公開操作により価値情報を遊技場のホームページの中古販売欄に公開するようにしてもよい。
【0140】
次に、図11を参照して、遊技場管理装置1が管理する情報データベースについて説明する。図11(A)は遊技情報データベースの内容を示し、図11(B)は盤・枠別累積情報データベースの内容を示す。
【0141】
図11(A)に示すように、遊技情報データベースは、遊技場に設置されて稼働している複数の遊技機11の情報が記憶される設置遊技機エリアと、店内移動をしたり、中古機として販売したりするために島設備から取り外れている複数の遊技機11の情報が記憶される非設置遊技機エリアの二つの領域を有している。
【0142】
設置遊技機エリアには、遊技機11の盤チップID及び枠チップIDと関連付けられる台番号(情報収集端末装置8の台番号)、情報収集端末装置8の通信アドレス、遊技機11の機種名、メーカ名、及び各種累積遊技情報(セーフ球数累積値やアウト球数累積値、特賞回数累積値、売上金額累積値等)が登録されている。
【0143】
非設置遊技機エリアには、非設置状態の各遊技機11の機種名、メーカ名、及び各種累積遊技情報(セーフ球数累積値やアウト球数累積値、特賞回数累積値、売上金額累積値等)が登録されている。非設置状態の遊技機11には、通信アドレスは設定されず、非設置遊技機エリア用の台番号(例えば501番以降の番号)が割り当てられる。非設置遊技機エリア用の台番号にも遊技機11の盤チップID及び枠チップIDが関連付けられている。
【0144】
図11(B)に示すように、盤・枠別累積情報データベースは、遊技場に設置されて稼働している複数の遊技機11の情報が記憶される設置遊技機エリアと、店内移動をしたり、中古機として販売したりするために遊技場から取り外れている複数の遊技機11の情報が記憶される非設置遊技機エリアの二つの領域を有している。
【0145】
設置遊技機エリアには、情報収集端末装置8の台番号、遊技機11の機種名、メーカ名、遊技機11の遊技制御装置200を識別可能な盤チップID、盤チップIDに対応する盤アウト球数累積値、遊技機11の払出制御装置220を識別可能な枠チップID、及び枠チップIDに対応する枠アウト球数累積値が登録されている。
【0146】
遊技機11の中古販売においては、遊技機11自体で流通するだけでなく、遊技制御装置200を有する遊技盤50と払出制御装置220を有する前面枠19等からなる遊技機枠とがそれぞれ個別に流通することもあるので、盤・枠別累積情報データベースでは遊技盤50に対応する盤アウト球数累積値及び遊技機枠に対応する枠アウト球数累積値の二つをアウト球数累積値として登録している。盤アウト球数累積値は遊技盤50の機械価値を評価する指標となり、枠アウト球数累積値は遊技機枠の機械価値を評価する指標となる。遊技機11自体で流通している場合には、盤アウト球数累積値及び枠アウト球数累積値は等しくなるので、盤アウト球数累積値又は枠アウト球数累積値が遊技機11の機械価値を評価する指標となる。なお、一つの遊技機11において、盤アウト球数累積値と枠アウト球数累積値との値が異なる場合には、数値の大きい方が遊技機11の機械価値を評価する指標となる。
【0147】
なお、遊技機11の遊技制御装置200だけを交換する作業があった場合には、台番号500で示される遊技機11のように、盤チップIDだけが新しい盤チップIDに更新され、その他の情報(アウト球数累積値等の価値情報)はそのまま引き継がれる。旧盤チップIDは、遊技制御装置200の交換履歴確認のため、削除せずに記憶しておく。
【0148】
非設置遊技機エリアには、非設置状態の各遊技機11の機種名、メーカ名、盤チップID、盤チップIDに対応する盤アウト球数累積値、枠チップID、及び枠チップIDに対応する枠アウト球数累積値が登録されている。非設置状態の遊技機11には、非設置遊技機エリア用の台番号(例えば501番以降の番号)が割り当てられる。
【0149】
次に、図12及び図13を参照して、外部管理装置90が管理し、中古機販売店が顧客等に公開する流通情報データベース(外部公開情報)について説明する。
【0150】
図12(A)は中古機販売店で販売されている中古機の販売遊技機データベースの内容を示し、図12(B)は中古遊技盤の販売遊技盤データベースの内容を示し、図12(C)は中古遊技機枠の販売遊技機枠データベースの内容を示す。図13(A)は販売遊技機データベースに登録されている中古機の遊技機詳細情報データベースを示し、図13(B)は販売遊技盤データベースに登録されている遊技盤の遊技盤詳細情報データベースを示し、図13(C)は販売遊技機枠データベースに登録されている遊技機枠の遊技機枠詳細情報データベースを示す。
【0151】
図12(A)に示すように、販売遊技機データベースには、人気度、遊技機11の機種名、遊技機11の消耗度合い示す程度、販売価格、在庫数、及び流通情報が登録されている。
【0152】
人気度は、遊技機11の機種名毎に分けられている。人気度は遊技機11の機種の人気を表わしており、人気Aが最も人気度が高く、人気Aから人気Eになるにつれて人気度が低下する。
【0153】
また、遊技機11の販売価格は、同一機種であっても遊技機11の程度によって変化する。遊技機11の程度(消耗度合い)は、盤アウト球数累積値や枠アウト球数累積値等のアウト球数累積値に基づいて分けられている。程度Aが遊技機11の消耗度合いが最も小さく、程度Aから程度Cになるにつれて消耗度合い大きくなる。したがって、程度Aの遊技機11の販売価格は高くなり、程度Cの遊技機11の販売価格は低くなる。
【0154】
流通情報には、同一程度に属する複数の遊技機11の詳細情報(詳細情報A1〜A300)が登録されている。
【0155】
図13(A)を参照して、同一程度に属する複数の遊技機11の詳細情報データベースについて説明する。図13(A)は、図12(A)における人気A、程度A、及び機種名XXXXXXの遊技機11の詳細情報A1の内容を例示したものである。
【0156】
遊技機詳細情報データベースには、販売中の遊技機11毎に、遊技機11が有する個別の遊技機ID、設置店舗履歴、ユニットID情報、アウト球数累積値、及び設置状況が登録されている。
【0157】
設置店舗履歴には、遊技機11を設置していた店舗の所在地や中古機販売店が決定した店ランク、遊技球(遊技媒体)の研磨装置情報、ジェットカウンタ(JC)情報等が登録されている。
【0158】
ユニットID情報には、遊技機11の盤チップID及び遊技機11の枠チップIDが登録されている。また、アウト球数累積値には、盤チップID(遊技盤50)に対応して盤アウト球数累積値が登録され、枠チップID(遊技機枠)に対応して枠アウト球数累積値が登録される。これら遊技機11の盤チップID、枠チップID、盤アウト球数累積値、及び枠アウト球数累積値は、当該遊技機11を設置していた遊技場の遊技場管理装置1から送信される価値情報に基づいて登録される。
【0159】
設置状況には、販売中の遊技機11が遊技場に設置された設置状態にあるか、島設備から取り外された非設置状態にあるかが登録されている。販売中の遊技機11が中古機販売店に在庫として存在している場合には、設置状況は非設置として登録される。
【0160】
図12(B)及び図13(B)を参照して、販売されている遊技盤50の販売遊技盤データベース及び遊技盤詳細情報データベースについて説明する。図13(B)は、図12(B)における人気A、程度A、及び機種名XXXXXXの遊技盤50の詳細情報B1の内容を例示したものである。
【0161】
図12(B)に示すように、販売遊技盤データベースには、販売遊技機データベースと同様に、遊技盤50の人気度、機種名、消耗度合い示す程度、販売価格、在庫数、及び流通情報が登録されている。販売遊技盤データベースの各登録情報は販売遊技機データベースと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0162】
図13(B)に示すように、同一程度に属する複数の遊技盤50の詳細情報データベースには、販売中の遊技盤50毎に、遊技盤50が有する個別の遊技盤ID、設置店舗履歴、盤チップID、アウト球数累積値、及び設置状況が登録されている。
【0163】
遊技盤詳細情報データベースには、盤チップID(遊技盤50)に対応して盤アウト球数累積値が登録されている。これら盤チップID及び盤アウト球数累積値は、当該遊技盤50を備えた遊技機11を設置していた遊技場の遊技場管理装置1等から送信される価値情報に基づいて登録される。
【0164】
遊技盤詳細情報データベースの設置店舗履歴及び設置状況は、遊技機詳細情報データベースの場合と同様であるので、説明を省略する。
【0165】
図12(C)及び図13(C)を参照して、販売されている遊技機枠の販売遊技機枠データベース及び遊技機枠詳細情報データベースについて説明する。図13(C)は、図12(C)における人気A、程度A、及び機種名AAAAAAの遊技機枠の詳細情報C1の内容を例示したものである。なお、遊技機枠は、払出制御装置220を有する前面枠19等から構成されている。
【0166】
図12(C)に示すように、販売遊技機枠データベースには、販売遊技機データベースと同様に、遊技機枠の人気度、枠名、消耗度合い示す程度、販売価格、在庫数、及び流通情報が登録されている。販売遊技機枠データベースの各登録情報は、遊技機枠の枠名を除いて販売遊技機データベースと同様である。
【0167】
図13(C)に示すように、同一程度に属する複数の遊技機枠の詳細情報データベースには、販売中の遊技機枠毎に、遊技機枠が有する個別の遊技機枠ID、設置店舗履歴、枠チップID、アウト球数累積値、及び設置状況が登録されている。
【0168】
遊技機枠詳細情報データベースには、枠チップID(遊技機枠)に対応して枠アウト球数累積値が登録されている。これら枠チップID及び枠アウト球数累積値は、当該遊技機枠を備えた遊技機11を設置していた遊技場の遊技場管理装置1等から送信される価値情報に基づいて登録される。
【0169】
遊技機枠詳細情報データベースの設置店舗履歴及び設置状況は、遊技機詳細情報データベースの場合と同様であるので、説明を省略する。
【0170】
なお、本実施の形態では、遊技機11と遊技盤50と遊技機枠とに分けて詳細情報データベースを設けているため、遊技機11を遊技盤50と遊技機枠とのセットで販売する場合に便利であるが、遊技機詳細情報データーベースを設けずに、遊技機11を遊技盤50と遊技枠とに分けて管理しても良い。このように管理すると、遊技機11から遊技盤50のみを販売する場合、遊技機枠のみを販売する場合、遊技盤50と遊技機枠とを異なる所に販売する場合などに便利である。
【0171】
次に、図14〜図17を参照して、情報収集端末装置8によって実施される各種処理を説明する。
【0172】
図14は、情報収集端末装置8が実行する個体識別情報収集処理のフローチャートである。
【0173】
S101及びS102では、情報収集端末装置8は、遊技機11から個体識別情報(盤チップIDやメーカーコード、機種コード、枠チップID、枠コード等)を受信したか否かを判定する。情報収集端末装置8は、個体識別情報を受信した場合にはS103の処理を実行し、受信していない場合にはS101の処理を再度実行する。
【0174】
S103では、情報収集端末装置8は、遊技機11に設定された処理番号を取得し、処理番号に基づいて分岐処理を実施する。情報収集端末装置8に遊技機11の個体識別情報が未登録の場合には処理番号は0に設定され、情報収集端末装置8に遊技機11の個体識別情報が既登録の場合には電源投入後に処理番号は1に設定される。
【0175】
処理番号が0の場合には、情報収集端末装置8は、S104において初回登録処理を実行し、その後S101の処理を実行する。初回登録処理では、情報収集端末装置8は、新規の遊技機11の個体識別情報を記憶し、処理番号を1に設定する。
【0176】
既に個体識別情報が登録されており処理番号が1の場合には、情報収集端末装置8は、S105において変更判定処理を実行し、その後S101の処理を実行する。変更判定処理では、情報収集端末装置8は、遊技場内における遊技機11の入れ替えを判定した後に、処理番号を2に設定する。この変更判定処理の詳細については、図15を参照して後述する。
【0177】
処理番号が2の場合には、情報収集端末装置8は、S106において不正判定処理を実行し、その後S101の処理を実行する。不正判定処理では、情報収集端末装置8は、遊技機11に対して不正行為が行われていないか否かを判定する。この不正判定処理の詳細については、図16を参照して後述する。
【0178】
図15は、個体識別情報収集処理における変更判定処理(図14のS105)を示すフローチャートである。
【0179】
S111では、情報収集端末装置8は、受信した個体識別情報と、情報収集端末装置8に現在登録されている個体識別情報(判定用個体識別情報)とを比較する。
【0180】
S112では、情報収集端末装置8は、受信した個体識別情報と判定用個体識別情報とが不一致であるか否かを判定する。この判定は、受信した盤チップID、メーカーコード、機種コード、枠チップID、及び枠コードが変更判定用の盤チップID、メーカーコード、機種コード、枠チップID、及び枠コードと全て一致するか否かによって行われる。なお、受信した盤チップID及び枠チップIDが判定用の盤チップID及び枠チップIDと一致するか否かによって判定するようにしてもよい。
【0181】
情報収集端末装置8は、受信した個体識別情報と判定用個体識別情報とが一致する場合にはS113〜S115、S124の処理を順次実行し、不一致の場合にはS116〜S124の処理を順次実行する。
【0182】
S112の処理において受信した個体識別情報と判定用個体識別情報とが一致すると判定された場合には、情報収集端末装置8は、S113において遊技機11の変更がないとする一致判定結果(変更判定結果情報)を個体識別情報とともに、遊技場管理装置1に送信する。なお、情報収集端末装置8から遊技場管理装置1に送信される個体識別情報は暗号化されている。
【0183】
その後、S114及びS115において、情報収集端末装置8は、遊技場管理装置1から受信確認応答があるか否かを判定する。受信確認応答がない場合には、情報収集端末装置8はS114の処理を再度実行する。これに対して、受信確認応答があった場合には、情報収集端末装置8は、S124において処理番号を2に設定し、変更判定処理を終了する。
【0184】
一方、S112の処理において受信した個体識別情報と判定用個体識別情報とが不一致と判定された場合には、情報収集端末装置8は、S116において遊技機11の変更があったとする不一致判定結果(変更判定結果情報)を個体識別情報とともに、遊技場管理装置1に送信する。なお、情報収集端末装置8から遊技場管理装置1に送信される個体識別情報は暗号化されている。
【0185】
その後、S117及びS118において、情報収集端末装置8は、遊技場管理装置1から変更確認応答があるか否かを判定する。変更確認応答がない場合には、情報収集端末装置8はS117の処理を再度実行する。これに対して、変更確認応答があった場合には、情報収集端末装置8は、S119及びS120の処理を実行する。
【0186】
なお、遊技場管理装置1は、S116の処理に対応して変更確認応答を情報収集端末装置8に送信するが、遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の変更(入替態様)が店内移動であったり、外部管理装置90で管理されている中古機による入れ替えであったりして、累積遊技情報が遊技場管理装置1や外部管理装置90の情報データベース内に存在する場合には、当該遊技機11等の個体識別情報に基づいて累積遊技情報等を情報データベースから抽出し、累積遊技情報等を変更確認応答に含めて情報収集端末装置8に送信する。したがって、遊技場管理装置1や外部管理装置90に存在しない遊技機11を入れ替えた場合には、変更確認応答に累積遊技情報は含まれない。
【0187】
S119及びS120では、情報収集端末装置8は、変更確認応答に累積遊技情報が含まれるか否かを判定する。変更確認応答に累積遊技情報が含まれる場合には、情報収集端末装置8はS121の処理を実行する。これに対して、変更確認応答に累積遊技情報が含まれない場合には、情報収集端末装置8はS123の処理を実行する
S121では、情報収集端末装置8は、変更確認応答に含まれる累積遊技情報を変更後の遊技機11の累積遊技情報の初期値として記憶する。なお、外部管理装置90から累積遊技情報を取得した場合には、遊技場管理装置1に記憶しておくだけに留めて情報収集端末装置8には送信しなくてもよい。
【0188】
S122では、情報収集端末装置8は、変更後の遊技機11の各種累積遊技情報のうち、特賞回数の累積値等の表示対象データを抽出し、呼出ランプ9に送信する。呼出ランプ9は、遊技者の表示ボタン9Cの操作によって表示器9Aに表示対象データを表示する。なお、変更確認応答に含まれる累積遊技情報が外部管理装置90から送信(取得)されたものである場合には、以前設置されていた他の遊技場の累積遊技情報であるため、情報収集端末装置8は特賞回数累積値等を呼出ランプ9に送信しない。また、遊技場の営業政策の都合で呼出ランプ9の表示内容を更新しないように情報収集端末装置8や遊技場管理装置1に設定されている場合においても、特賞回数累積値等を呼出ランプ9に送信しない。このように、遊技機11の入替があったとしても呼出ランプ9の表示対象データを更新しない場合には、呼出ランプ9に記憶される表示対象データを0クリアするようにしてもよい。
【0189】
その後、情報収集端末装置8は、S123において遊技機11から受信した個体識別情報を新たな判定用個体識別情報として記憶し、S124において処理番号を2に設定し、変更判定処理を終了する。
【0190】
図16は、個体識別情報収集処理における不正判定処理(図14のS106)を示すフローチャートである。
【0191】
S131及びS132では、情報収集端末装置8は、受信した個体識別情報と、情報収集端末装置8に現在登録されている個体識別情報(判定用個体識別情報)とを比較し、受信した個体識別情報と判定用個体識別情報とが不一致であるか否かを判定する。この判定は、受信した盤チップID及び枠チップIDが判定用の盤チップID及び枠チップIDと一致するか否かによって行われる。
【0192】
受信した個体識別情報と判定用個体識別情報とが一致する場合には、情報収集端末装置8は、遊技機11に不正行為は行われていないと判定し、不正判定処理を終了する。これに対して、受信した個体識別情報と判定用個体識別情報とが一致しない場合には、情報収集端末装置8は、遊技機11の遊技制御装置200や払出制御装置220に対して交換等の不正行為が行われたと判定し、S133〜S136の処理を順次実行する。
【0193】
S133では、情報収集端末装置8は、不正発生情報を遊技場管理装置1に送信する。
【0194】
S134では、情報収集端末装置8は、不正が発生したことを報知するための不正報知情報をセットする。
【0195】
S135では、情報収集端末装置8は、遊技場管理装置1からの不正報知要求に応じて、不正報知情報を呼出ランプ9やコーナーランプ7に送信する報知処理を実行する。この報知処理により、呼出ランプ9及びコーナーランプ7は点灯又は点滅し、遊技機11に不正行為があったことを遊技場の従業員等に報知する。
【0196】
S136では、情報収集端末装置8は、報知処理をリセットするためのリセット入力があるか否かを判定する。情報収集端末装置8は、リセット入力がない場合にはS135の報知処理を継続し、リセット処理がある場合には報知処理を解除して不正判定処理を終了する。
【0197】
図17は、情報収集端末装置8が個体識別情報収集処理とは別に実施する遊技情報収集・送信処理のフローチャートである。
【0198】
S141及びS142では、情報収集端末装置8は、遊技機11やアウトタンク装置70から遊技情報(セーフ球数や特賞回数、アウト球数等)を受信したか否かを判定する。情報収集端末装置8は、遊技情報を受信した場合にはS143の処理を実施し、遊技情報を受信していない場合にはS146の処理を実施する。
【0199】
S143では、情報収集端末装置8は、受信した遊技情報を累積して、累積遊技情報(セーフ球数累積値や特賞回数累積値、アウト球数累積値等)として記憶する。
【0200】
S144及びS145では、情報収集端末装置8は、受信した遊技情報に、図8(B)に示した遊技機11のイベント情報(電源投入情報やセキュリティ異常発生情報、大当り発生情報等)が含まれているか否かを判定する。
【0201】
イベント情報が含まれていないと判定された場合には、S146及びS147において、情報収集端末装置8は、遊技場管理装置1から定時遊技情報要求(ポーリング)があるか否かを判定する。遊技場管理装置1からのポーリングがない場合には、情報収集端末装置8はS141の処理を実行する。これに対して遊技場管理装置1からのポーリングがある場合には、情報収集端末装置8は、S148において遊技機11の個体識別情報及び累積遊技情報を遊技場管理装置1に送信し、その後S141の処理を実行する。
【0202】
一方、S144及びS145の処理においてイベント情報が含まれていると判定された場合には、情報収集端末装置8は、遊技場管理装置1からのポーリングによらず、S148において遊技機11の個体識別情報及び累積遊技情報を遊技場管理装置1に送信し、その後S141の処理を実行する。
【0203】
次に、図18〜図28を参照して、遊技場管理装置1によって実施される各種処理について説明する。
【0204】
図18は、遊技場管理装置1が実行する情報管理処理のフローチャートである。
【0205】
情報管理処理では、遊技場管理装置1は、S201において情報管理処理番号を取得し、S202において取得した情報管理処理番号に基づいて分岐処理を実行する。遊技場管理装置1は、情報管理処理番号が1の場合にS203の処理を実行し、情報管理処理番号が2の場合にS204の処理を実行する。なお、情報管理処理番号は、遊技場管理装置1の電源投入後に1に設定され、後述する入替判定処理において2に設定される。
【0206】
S202で情報管理処理番号が1であると判定された場合には、遊技場管理装置1は、S203において遊技機11の入れ替えを判定する入替判定処理を実行する。S203の処理を実行後、遊技場管理装置1は、S205の処理を実行する。なお、入替判定処理の詳細については、図19〜図22を参照して後述する。
【0207】
一方、S202で情報管理処理番号が2であると判定された場合には、遊技場管理装置1は、S204〜S208の処理を順次実行する。
【0208】
S204では、遊技場管理装置1は、累積遊技情報を収集する遊技情報収集処理を実行する。遊技情報収集処理の詳細については、図23を参照して後述する。
【0209】
S205では、遊技場管理装置1は、累積遊技情報を遊技場外に送信する遊技情報通知処理を実行する。遊技情報通知処理の詳細については、図25を参照して後述する。
【0210】
S206では、遊技場管理装置1は、遊技機11の廃棄時等に当該遊技機11に関する登録情報等を抹消する非設置レコード抹消処理を実行する。非設置レコード抹消処理の詳細については、図26を参照して後述する。
【0211】
S207では、遊技場管理装置1は、遊技機11の機械価値を評価する機械価値評価処理を実行する。機械価値評価処理の詳細については、図27を参照して後述する。
【0212】
S208では、遊技場管理装置1は、遊技場管理装置1が管理する遊技情報データベース等を出力装置112(図4参照)に表示するデータベース閲覧処理を実行する。S208の処理の後、遊技場管理装置1は再度S201の処理を実行する。なお、データベース閲覧処理の詳細については、図28を参照して後述する。
【0213】
まず、図19〜図22を参照して、情報管理処理における入替判定処理(図18のS203)を説明する。図19及び図20は、遊技場管理装置1が実行する入替判定処理のフローチャートである。図21は入替判定処理における入替前情報クリア処理(図20のS226)を例示した図であり、図22は変更要因判定テーブルの内容を示す図である。
【0214】
図19に示すように、遊技場管理装置1は、S211及びS212において、情報収集端末装置8から送信された変更判定結果情報(図15のS113又はS116)を受信したか否かを判定する。遊技場管理装置1は、変更判定結果情報を受信していない場合にはS211の処理を再度実施し、変更判定結果情報を受信した場合にはS213の処理を実行する。
【0215】
S213では、遊技場管理装置1は、変更判定結果情報が不一致判定結果であるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、変更判定結果情報が不一致判定結果である場合には遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の入れ替えがあったと判定してS214の処理を実行し、変更判定結果情報が一致判定結果である場合には入れ替えなしと判定して図20のS228の処理を実行する。なお、S228の処理については図20を参照して後述する。
【0216】
S214では、遊技場管理装置1は、遊技情報データベース(図11(A)参照)の更新対象となる変更判定結果送信元の情報収集端末装置8の台番号に対応する各種登録情報(機種名やメーカー名、累積遊技情報等)を、非設置遊技機エリアに移動させる。このように遊技機11等の入れ替えがあった場合には、情報収集端末装置8に登録されていた入替された(島設備から外された)遊技機11に関する登録情報を一旦非設置エリアの記憶領域に退避させる。
【0217】
S215では、遊技場管理装置1は、変更判定結果情報に含まれる遊技機11の個体識別情報と、図22の変更要因判定テーブルとに基づいて、遊技機11の変更要因(入替態様)を特定する。なお、変更要因判定テーブルの詳細については、図22を参照して後述する。
【0218】
S216では、遊技場管理装置1は、遊技機11の変更要因が故障等による遊技制御装置200又は払出制御装置220の基板交換であるか否かを判定する。遊技機11の変更要因が基板交換ではなく図22のパターン2、4〜6、8〜13に該当する場合には、遊技場管理装置1はS217の処理を実行する。これに対して、遊技機11の変更要因が図22のパターン3、7に該当する基板交換である場合には、遊技場管理装置1は図20のS225の処理を実行する。なお、S225の処理については図20を参照して後述する。
【0219】
S217及びS218では、遊技場管理装置1は、遊技機11の変更要因が外部問合せ条件に該当するか否かを判定する。遊技場管理装置1は、遊技場管理装置1が管理する情報データベース内に、入替後の遊技機11の個体識別情報(盤チップIDや枠チップID)が存在しない場合に、外部問合せ条件に該当すると判断する。
【0220】
外部問合せ条件に該当しない場合には、遊技場管理装置1は、S219において遊技情報データベース(図11(A)参照)に入替後の遊技機11の個体識別情報に対応する登録情報(機種名やメーカー名、累積遊技情報)があるかをチェックした後、図20のS222の処理を実行する。
【0221】
一方、外部問合せ条件に該当する場合には、遊技場管理装置1は、S220において個体識別情報に対応する登録情報(機種名やメーカー名、累積遊技情報)を有しているか否かを外部管理装置90に問い合わせる。そして、遊技場管理装置1は、S221において外部管理装置90から問合せ応答があるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、問合せ応答がない場合にはS221の処理を再度実行し、問合せ応答がある場合には図20のS222の処理を実行する。
【0222】
図20に示すS222では、遊技場管理装置1は、入替後の遊技機11の個体識別情報に対応する登録情報(機種名やメーカー名、累積遊技情報)があるか否かを判定する。遊技場管理装置1又は外部管理装置90が登録情報を有している場合には、遊技場管理装置1はS225の処理を実行する。これに対して、遊技場管理装置1及び外部管理装置90の両方が登録情報を有していない場合には、遊技場管理装置1はS223の処理を実行する。
【0223】
S222で登録情報がないと判定された場合には、遊技場管理装置1は、S223において変更判定結果送信元の情報収集端末装置8の台番号と遊技機11の個体識別情報とに基づいて、遊技情報データベースの内容(図11(A)参照)を更新する。したがって、入替後の遊技機11の遊技情報は、新たな盤チップIDや枠チップIDに対応して0から累積されることになる。S223の処理実行後、遊技場管理装置1は、S224において変更確認応答を変更判定結果送信元の情報収集端末装置8に送信し、S228の処理を実行する。
【0224】
一方、S222で登録情報があると判定された場合には、遊技場管理装置1は、S225〜S227の処理を順次実行する。
【0225】
S225では、遊技場管理装置1は、変更判定結果送信元の情報収集端末装置8の台番号と遊技機11の個体識別情報と個体識別情報に対応する登録情報とに基づいて、遊技情報データベースの内容(図11(A)参照)を更新する。したがって、入替後の遊技機11の遊技情報は、当該遊技機11の入れ替え前の遊技情報を引き継いたものになる。
【0226】
S226では、遊技場管理装置1は、遊技機11の入れ替え前の登録情報を消去する入替前情報クリア処理を実施する。例えば、図21に示すように、台番号11に設置されていた遊技機11を台番号101に入れ替えた(移動した)場合には、遊技場管理装置1は、遊技情報データベースにおいて、台番号11に関連付けて記憶していた累積遊技情報等の登録情報を台番号101に関連付けて記憶するとともに、台番号11に関連付けて記憶されていた遊技機11の入れ替え前の登録情報を消去する。なお、台番号101に関連付けて記憶される遊技機11の登録情報が外部管理装置90から送信されたものである場合には、遊技場管理装置1は、当該遊技機11に関する登録情報の消去を要求する登録情報抹消要求を外部管理装置90に送信する。
【0227】
S227では、遊技場管理装置1は、更新後の累積遊技情報を引継情報として含む変更確認応答を変更判定結果送信元の情報収集端末装置8に送信する。
【0228】
図19のS213の処理で変更判定結果情報が一致判定結果であると判定された後や、S224及びS227の処理の終了後に、遊技場管理装置1は、S228において判定台数カウンタを1増加更新する。
【0229】
S229では、遊技場管理装置1は、判定台数カウンタ値に基づいて、遊技場内に設置されている全ての遊技機11の入替判定が終了したか否かを判定する。全遊技機11の入替判定が終了していない場合には、遊技場管理装置1は図19のS211の処理を実行する。これに対して、全遊技機11の入替判定が終了した場合には、遊技場管理装置1はS230の処理を実行する。
【0230】
S230では、遊技場管理装置1は、遊技情報データベースの内容(図11(A)参照)を用いて、盤・枠別累積情報データベースの登録情報(図11(B)参照)を更新する。その後、遊技場管理装置1は、S231において情報管理処理番号を2に設定して、入替判定処理を終了する。
【0231】
次に、図22を参照して、変更要因判定テーブルの内容について説明する。この変更要因判定テーブルは、遊技機11の入替態様を特定するために使用される。
【0232】
図22に示す変更要因判定テーブルには、13パターンの変更要因(入替態様)が記憶されている。
【0233】
パターン1は、新たに設置された遊技機11の枠チップID、盤チップID、及び機種情報が情報収集端末装置8に記憶されているものと全て一致する場合であり、遊技機11に変更がない入替態様である。パターン1では、遊技場管理装置1で管理される遊技情報データベース(図11(A)参照)の累積遊技情報は変更されない。
【0234】
パターン2〜パターン8は、遊技機11の遊技盤50又は遊技機枠の一方のみが変更される入替態様を示している。
【0235】
パターン2は、盤チップIDのみが情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、その盤チップIDが遊技場管理装置1が管理する情報データベース内に存在する場合であり、遊技盤50のみを店内移動した入替態様である。遊技場管理装置1は店内移動した遊技盤50の累積遊技情報を有しているので、パターン2では、遊技情報データベースにおける当該遊技盤50の盤アウト球数累積値等の累積遊技情報は位置変更前の累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS225参照)。
【0236】
パターン3は、盤チップIDのみが情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、その盤チップIDが遊技場管理装置1及び外部管理装置90が管理する情報データベース内に存在しない場合であり、遊技盤50の遊技制御装置200の基板を変更した入替態様である。このパターン3には、故障した遊技制御装置200の基板を交換する等の入替態様が含まれる。パターン3では、基板に対応する新しい盤チップIDが遊技情報データベースに記憶され、新盤チップIDに対応する盤アウト球数累積値等の累積遊技情報は基板交換前の旧盤チップIDに対応する累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS223)。
【0237】
パターン4は、盤チップIDのみが情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、その盤チップIDが外部管理装置90が管理する情報データベース内に存在する場合であり、中古の遊技盤50を遊技場内に設置した入替態様である。中古の遊技盤50に関する累積遊技情報は外部管理装置90で管理されているので、パターン4では、遊技情報データベースにおける当該遊技盤50の盤アウト球数累積値等の累積遊技情報は外部管理装置90が管理する遊技盤詳細情報データベース(図13(B)参照)に記憶されている累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS225参照)。
【0238】
パターン5は、盤チップID及び機種情報が情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、その盤チップIDが遊技場管理装置1及び外部管理装置90の情報データベース内に存在しない場合であり、新規購入の遊技盤50を遊技場内に設置した入替態様である。新規購入の遊技盤50に関する累積遊技情報は遊技場管理装置1及び外部管理装置90の情報データベースには存在しないので、パターン5では、遊技情報データベースにおける当該遊技盤50の盤チップIDに対応する盤アウト球数累積値等の累積遊技情報が0から累積されることになる(図20のS223)。
【0239】
パターン6は、枠チップIDのみが情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、その枠チップIDが遊技場管理装置1が管理する情報データベース内に存在する場合であり、遊技機枠のみを店内移動した入替態様である。遊技場管理装置1は店内移動した遊技機枠の累積遊技情報を有しているので、パターン6では、遊技情報データベースにおける当該遊技機枠の枠アウト球数累積値等の累積遊技情報は位置変更前の累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS225参照)。
【0240】
パターン7は、枠チップIDのみが情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、その枠チップIDが遊技場管理装置1及び外部管理装置90が管理する情報データベース内に存在しない場合であり、遊技機枠の払出制御装置220の基板を変更した入替態様である。このパターン7には、故障した払出制御装置220の基板を交換する等の入替態様が含まれる。パターン7では、基板に対応する新しい枠チップIDが遊技情報データベースに記憶され、新枠チップIDに対応する枠アウト球数累積値等の累積遊技情報は基板交換前の旧枠チップIDに対応する累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS223)。
【0241】
パターン8は、枠チップIDのみが情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、その枠チップIDが外部管理装置90が管理する情報データベース内に存在する場合であり、中古の遊技機枠を遊技場内に設置した入替態様である。中古の遊技機枠に関する累積遊技情報は外部管理装置90で管理されているので、パターン8では、遊技情報データベースにおける当該遊技機枠の枠アウト球数累積値等の累積遊技情報は外部管理装置90が管理する遊技機枠詳細情報データベース(図13(C)参照)に記憶されている累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS225参照)。
【0242】
パターン9〜パターン13は、遊技機11の遊技盤50及び遊技機枠の両方が変更される入替態様を示している。
【0243】
パターン9は、枠チップID、盤チップID、及び機種情報が情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、盤チップID及び枠チップIDが遊技場管理装置1が管理する情報データベース内に存在する場合であり、遊技機11自体を店内移動した入替態様である。なお、非設置遊技機を再設置する場合もある。遊技場管理装置1は店内移動した遊技機11の遊技盤50及び遊技機枠に対応する累積遊技情報を有しているので、パターン9では、遊技情報データベースにおける当該遊技機11の遊技盤50の盤アウト球数累積値及び遊技機枠の枠アウト球数累積値は、位置変更前の遊技機11の累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS225参照)。
【0244】
パターン10は、枠チップID及び盤チップIDが情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、枠チップID及び盤チップIDが外部管理装置90の情報データベース内に存在する場合であり、中古の遊技機11を遊技場内に設置した入替態様である。中古の遊技機11に関する累積遊技情報は外部管理装置90で管理されているので、パターン10では、遊技情報データベースにおける当該遊技機11の遊技盤50の盤アウト球数累積値及び遊技機枠の枠アウト球数累積値は、外部管理装置90が管理する遊技機詳細情報データベース(図13(A)参照)に記憶されている累積遊技情報を引き継ぐことになる(図20のS225参照)。
【0245】
パターン11は、枠チップID、盤チップID、及び機種情報が情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、枠チップIDのみが外部管理装置90が管理する情報データベース内に存在する場合であり、新規の遊技盤50と中古の遊技機枠からなる遊技機11を遊技場に設置した入替態様である。中古の遊技機枠に関する累積遊技情報のみが外部管理装置90で管理されているので、パターン11では、遊技情報データベースにおける当該遊技機11の遊技機枠の枠アウト球数累積値は、外部管理装置90の遊技機枠詳細情報データベース(図13(C)参照)に記憶されている累積遊技情報を引き継ぐことになり(図20のS225参照)、当該遊技機11の遊技盤50の盤チップIDに対応する盤アウト球数累積値は0から累積されることになる(図20のS223)。
【0246】
パターン12は、枠チップID、盤チップID、及び機種情報が情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、盤チップIDのみが外部管理装置90が管理する情報データベース内に存在する場合であり、中古の遊技盤50と新規の遊技機枠からなる遊技機11を遊技場に設置した入替態様である。中古の遊技盤50に関する累積遊技情報のみが外部管理装置90で管理されているので、パターン12では、遊技情報データベースにおける当該遊技機11の遊技盤50の盤アウト球数累積値は、外部管理装置90の遊技盤詳細情報データベース(図13(B)参照)に記憶されている累積遊技情報を引き継ぐことになり(図20のS225参照)、当該遊技機11の遊技機枠の枠チップIDに対応する枠アウト球数累積値は0から累積されることになる(図20のS223)。
【0247】
パターン13は、枠チップID、盤チップID、及び機種情報が情報収集端末装置8に記憶されているものと相違し、盤チップID及び枠チップIDの両方が遊技場管理装置1及び外部管理装置90の情報データベース内に存在しない場合であり、新規の遊技機11を遊技場に設置した入替態様である。新規購入の遊技機11に関する累積遊技情報は遊技場管理装置1及び外部管理装置90の情報データベースには存在しないので、パターン13では、遊技情報データベースにおける当該遊技盤50の盤アウト球数累積値及び枠アウト球数累積値は0から累積されることになる(図20のS223)。
【0248】
次に、図23を参照して、情報管理処理における遊技情報収集処理(図18のS204)の詳細を説明する。
【0249】
遊技情報収集処理では、遊技場管理装置1は、S241及びS242において、情報収集端末装置8から送信されたイベント発生時の累積遊技情報(図17のS145、S148参照)を受信したか否かを判定する。
【0250】
イベント発生時の累積遊技情報を受信した場合には、遊技場管理装置1は、S243において遊技情報更新処理を実行し、遊技情報収集処理を終了する。なお、S243の遊技情報更新処理については、図24を参照して後述する。これに対して、イベント発生時の累積遊技情報を受信していない場合には、遊技場管理装置1はS244の処理を実行する。
【0251】
S244及びS245では、遊技場管理装置1は、定時要求タイマを参照して、定時遊技情報要求タイミングか否かを判定する。遊技場管理装置1は、定時遊技情報要求タイミングである場合にS246の処理を実行し、それ以外の場合には遊技情報収集処理を終了する。
【0252】
S246では、遊技場管理装置1は、遊技情報要求用のポーリングリストの先頭に登録されている情報収集端末装置8の台番号を取得する。
【0253】
S247では、遊技場管理装置1は、取得した台番号に対応する情報収集端末装置8に定時遊技情報要求(ポーリング)を送信する。
【0254】
S248及びS249では、遊技場管理装置1は、ポーリングした情報収集端末装置8から累積遊技情報を受信したか否かを判定する。累積遊技情報を受信した場合には、遊技場管理装置1はS243の処理を実施し、遊技情報収集処理を終了する。これに対して、累積遊技情報を受信していない場合には、遊技場管理装置1はS250の処理を実施する。
【0255】
S250では、遊技場管理装置1は、ポーリング後、所定時間経過したか否かを判定する。所定時間を経過していない場合には、遊技場管理装置1は、S248の処理を再度実行する。これに対して、所定時間経過しても累積遊技情報を受信できない場合には、遊技場管理装置1は、該当する情報収集端末装置8との間で通信異常が発生したと判定し、S251の処理を実行する。
【0256】
S251では、遊技場管理装置1は、今回の累積遊技情報要求先の情報収集端末装置8の台番号をポーリング除外リストに登録し、遊技情報収集処理を終了する。
【0257】
図24を参照して、遊技情報収集処理における遊技情報更新処理(図23のS243)について説明する。
【0258】
遊技情報更新処理では、遊技場管理装置1は、S261において累積遊技情報送信元の情報収集端末装置8の台番号に対応する登録情報を遊技情報データベース(図11(A)参照)からサーチする。
【0259】
S262では、遊技場管理装置1は、受信した累積遊技情報に基づいて、サーチされた遊技情報データベースの登録情報に含まれる累積遊技情報を更新する。遊技場管理装置1は、情報収集端末装置8から送信された累積遊技情報をそのまま遊技場管理装置1の遊技情報データベースの累積遊技情報とする。なお、前回の累積遊技情報受信時から今回の累積遊技情報受信時までに増加した遊技情報(セーフ球数等)の累積分を、遊技情報データベースに記憶されている累積遊技情報に加算してもよい。
【0260】
S263では、遊技場管理装置1は、累積遊技情報を送信した送信元の情報収集端末装置8の台番号に対応する登録情報を盤・枠別累積情報データベース(図11(B)参照)からサーチする。
【0261】
S264では、遊技場管理装置1は、受信した累積遊技情報に基づいて、サーチされた盤・枠別累積情報データベースの登録情報の累積遊技情報を更新する。遊技場管理装置1は、情報収集端末装置8から送信された累積遊技情報をそのまま遊技場管理装置1の盤・枠別累積情報データベースの累積遊技情報とする。なお、前回の累積遊技情報受信時から今回の累積遊技情報受信時までに増加したアウト球数の累積分を、盤・枠別累積情報データベースに記憶されている盤アウト球数累積値及び枠アウト球数累積値に加算してもよい。
【0262】
S265及びS266では、遊技場管理装置1は、累積遊技情報送信元の情報収集端末装置8の台番号がポーリング除外リストに登録(図23のS251)されているか否かを判定する。
【0263】
送信元の情報収集端末装置8の台番号がポーリング除外リストに登録されていない場合には、遊技場管理装置1は、S268において送信元の情報収集端末装置8の台番号を遊技情報要求用のポーリングリストの最後尾にセットし、遊技情報更新処理を終了する。
【0264】
一方、累積遊技情報を送信した情報収集端末装置8の台番号がポーリング除外リストに登録されている場合には、遊技場管理装置1は、該当する情報収集端末装置8との間の通信異常が解消されたものと判断し、S267において累積遊技情報送信元の情報収集端末装置8の台番号をポーリング除外リストから消去(クリア)する。その後、遊技場管理装置1は、S268において送信元の情報収集端末装置8の台番号を遊技情報要求用のポーリングリストの最後尾にセットし、遊技情報更新処理を終了する。
【0265】
次に、図25〜図28を参照して、情報管理処理における遊技情報通知処理(図18のS205)、非設置レコード抹消処理(図18のS206)、機械価値評価処理(図18のS207)、データベース閲覧処理(図18のS208)について順番に説明する。
【0266】
図25は、情報管理処理における遊技情報通知処理(図18のS205)のフローチャートである。
【0267】
遊技情報通知処置では、遊技場管理装置1は、S271において遊技場の従業員等による情報公開操作があったか否かを判定する。遊技場管理装置1は、情報公開操作があった場合にはS272の処理を実行し、情報公開操作がない場合にはS280の処理を実行する。
【0268】
情報公開操作があった場合には、遊技場管理装置1は、S272において盤・枠別累積情報データベースを出力装置112(図4参照)に表示する。
【0269】
S273では、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベースにおいて遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の何れかを選択する選択操作があるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、選択操作があった場合にS274の処理を実行し、選択操作がない場合にS278の処理を実行する。なお、選択操作では、遊技場に設置中の遊技機11だけでなく、盤・枠別累積情報データベースの非設置遊技機エリアに登録されている遊技機11も選択することができる。
【0270】
S274では、遊技場管理装置1は、選択操作に対応する価値情報を作成する。このS274の処理は、遊技場管理装置1の価値情報作成手段を構成している。
【0271】
遊技機11が選択されている場合は、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベースの登録情報に基づいて、遊技機11を特定するための個体識別情報(盤チップID及び枠チップID)と、当該遊技機11に対する機械価値の指標となるアウト球数累積値(盤アウト球数累積値及び枠アウト球数累積値)を含む価値情報を作成する。
【0272】
遊技機11の遊技盤50が選択されている場合は、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベースの登録情報に基づいて、遊技盤50を特定するための盤チップIDと、当該遊技盤50に対する機械価値の指標となる盤アウト球数累積値を含む価値情報を作成する。
【0273】
遊技機11の遊技機枠が選択されている場合は、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベースの登録情報に基づいて、遊技機枠を特定するための枠チップIDと、当該遊技機枠に対する機械価値の指標となる枠アウト球数累積値を含む価値情報を作成する。
【0274】
S275では、遊技場管理装置1は、作成された価値情報を公開選択リストに追加する。
【0275】
S276では、遊技場管理装置1は、従業員等による公開決定操作があったか否かを判定する。遊技場管理装置1は、公開決定操作がない場合にS273の処理を再度実行し、公開決定操作がある場合にS277の処理を実行する。S277では、遊技場管理装置1は、公開選択リストにある価値情報を情報公開リストに追加し、その後S280の処理を実行する。
【0276】
一方、S273の処理で選択操作がないと判定された場合には、遊技場管理装置1は、S278において従業員等によるキャンセル操作があるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、キャンセル操作がない場合にS276の処理を実行し、キャンセル操作がある場合にS279の処理を実行する。S279では、遊技場管理装置1は、キャンセル操作に対応する公開選択リストの価値情報を、公開選択リストから消去(クリア)する。
【0277】
S277又はS279の処理の後、遊技場管理装置1は、S280において、情報公開リストに登録されている価値情報を公開可能な情報公開タイミングか否かを判定する。遊技場管理装置1は、遊技場での営業を開始する開店時又は遊技場での営業を終了する閉店時を情報公開タイミングであると判断する。遊技場管理装置1は、情報公開タイミングでない場合には遊技情報通知処理を終了し、情報公開タイミングである場合にはS281の処理を実行する。
【0278】
S281では、遊技場管理装置1は、情報公開リストに登録されている価値情報の累積遊技情報(盤アウト球数累積値や枠アウト球数累積値)を、盤・枠別累積情報データベースに基づいて最新情報に更新する。その後、遊技場管理装置1は、S282において情報公開リストの価値情報を中古機販売店の所有する外部管理装置90に通知(公開)し、遊技情報通知処理を終了する。
【0279】
図26は、情報管理処理における非設置レコード抹消処理(図18のS206)のフローチャートである。この非設置レコード抹消処理は、島設備から取り外された複数の遊技機11のうち、中古販売した遊技機11や廃棄処分した遊技機11等に関連する登録情報を消去する処理である。
【0280】
S291では、遊技場管理装置1は、遊技場の従業員等による登録抹消操作があるか否かを判定する。登録抹消操作がない場合には、遊技場管理装置1は非設置レコード抹消処理を終了する。これに対して、登録抹消操作がある場合には、遊技場管理装置1はS292の処理を実行する。
【0281】
S292では、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベース(図11(B)参照)の非設置遊技機エリアを出力装置112(図4参照)に表示する。
【0282】
S293では、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベースにおいて台番号を選択する選択操作があるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、選択操作がある場合にはS294の処理を実行し、選択操作がない場合にはS298の処理を実行する。
【0283】
S293の処理で選択操作ありと判定された場合には、遊技場管理装置1は、S294において選択操作に対応して抹消レコードを作成する。遊技場管理装置1は、選択された台番号と当該台番号に関連付けられている登録情報を抹消レコードとする。その後、遊技場管理装置1は、S295において作成された抹消レコードを登録削除リストに追加し、S296において従業員等による削除決定操作があるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、削除決定操作がない場合にはS293の処理を再度実行し、削除決定操作がある場合にはS297の処理を実行する。S297では、遊技場管理装置1は、遊技情報データベース及び盤・枠別累積情報データベースにおいて登録削除リストの抹消レコードに対応する非設置遊技機エリアの情報を削除し、非設置レコード抹消処理を終了する。
【0284】
一方、S293の処理で選択操作なしと判定された場合には、遊技場管理装置1は、S298において従業員等によるキャンセル操作があるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、キャンセル操作がない場合にはS296の処理を実行し、キャンセル操作がある場合にはS299の処理を実行する。遊技場管理装置1は、S299においてキャンセル操作に対応する登録削除リストの抹消レコードを登録削除リストから消去(クリア)し、非設置レコード抹消処理を終了する。
【0285】
このように非設置レコード抹消処理において中古販売等した遊技機11の登録情報を消去し、不必要な登録情報等を遊技場管理装置1で管理しないので、遊技場管理装置1における管理負荷を低減できる。
【0286】
図27は、情報管理処理における機械価値評価処理(図18のS207)のフローチャートである。
【0287】
機械価値評価処理では、遊技場管理装置1は、S301において評価条件が成立しているか否かを判定する。遊技場管理装置1は、遊技場の従業員等による評価操作があった場合や遊技場の営業が終了する閉店時に評価条件が成立したと判断する。
【0288】
評価条件が成立している場合には、遊技場管理装置1はS302の処理を実行する。これに対して、評価条件が成立していない場合には、遊技場管理装置1は機械価値評価処理を終了する。
【0289】
S302では、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベース(図11(B)参照)に記憶されている遊技機11の台数分のループ回数をセットする。
【0290】
S303では、遊技場管理装置1は、盤・枠別累積情報データベースの先頭に登録されている情報収集端末装置8の台番号と、予め定められた機械価値評価基準値とをセットする。機械価値評価基準値は、遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の機械価値を評価するために設定されたアウト球数値である。
【0291】
S303の処理後、遊技場管理装置1はループ処理(S304〜S307)を実行する。
【0292】
S304では、遊技場管理装置1は、セットされた台番号に関連付けられている盤・枠別累積情報データベースの累積遊技情報と機械価値評価基準値とに基づいて、遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の機械価値評価情報を生成する。遊技場管理装置1は、盤アウト球数累積値及び枠アウト球数累積値と機械価値評価基準値とに基づいて遊技機11の機械価値評価情報を生成し、盤アウト球数累積値と機械価値評価基準値とに基づいて遊技盤50の機械価値評価情報を生成し、枠アウト球数累積値と機械価値評価基準値とに基づいて遊技機枠の機械価値評価情報を生成する。
【0293】
機械価値評価情報は、遊技機11や遊技盤50、遊技機枠をランク分けした情報を含んでいる。つまり、盤アウト球数累積値や枠アウト球数累積値が機械価値評価基準値よりも小さい場合には、遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の機械価値評価は高評価のAランクとなる。一方、盤アウト球数累積値や枠アウト球数累積値が機械価値評価基準値よりも大きい場合には、遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の機械価値評価は低評価のBランクとなる。なお、本実施形態では、予め定められた一つのアウト球数値を機械価値評価基準値としたが、複数の異なるアウト球数値を機械価値評価基準値とし、遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の機械価値評価を詳細にランク分けしてもよい。また、機械価値評価基準値は、アウト球数値に限られず、機種の新しさを判定するための機種コードを用いてもよく、機種コードとアウト球数値との2つを用いてもよい。
【0294】
S305では、遊技場管理装置1は、生成された機械価値評価情報を対応する台番号に関連付けて盤・枠別累積情報データベースに登録する。なお、図11(B)の盤・枠別累積情報データベースでは、機械価値評価情報の登録欄の図示を省略している。
【0295】
S306では、遊技場管理装置1は、ループ回数を1減少更新するとともに、台番号を1だけ進める。
【0296】
S307では、遊技場管理装置1は、全遊技機11の機械価値評価が終了したか否かを判定する。遊技場管理装置1は、全遊技機11の機械価値評価が終了していない場合にはS304の処理を再度実行し、全台分の機械価値評価が終了した場合には機械価値評価処理を終了する。
【0297】
図28は、情報管理処理におけるデータベース閲覧処理(図18のS208)のフローチャートである。
【0298】
データベース閲覧処理では、遊技場管理装置1は、S311において遊技場の従業員等による閲覧操作があるか否かを判定する。遊技場管理装置1は、閲覧操作がない場合にはデータベース閲覧処理を終了し、閲覧操作がある場合にはS312の処理を実行する。
【0299】
S312では、遊技場管理装置1は、従業員等による遊技情報データベース(図11(A)参照)の閲覧選択操作があるか否かを判定する。
【0300】
遊技情報データベース閲覧選択操作がある場合には、遊技場管理装置1は、S313において遊技情報データベースの登録情報を出力装置112(図4参照)に表示し、S315の処理を実行する。
【0301】
これに対して、遊技情報データベース閲覧選択操作がない場合には、遊技場管理装置1は、S314において盤・枠別累積情報データベース(図11(B)参照)の登録情報を出力装置112(図4参照)に表示し、S315の処理を実行する。盤・枠別累積情報データベースには情報収集端末装置8の台番号毎に遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の機械価値評価情報が登録されているので(図27のS305参照)、遊技場の従業員等は機械価値評価情報を参考にして遊技機11や遊技盤50、遊技機枠の入れ替え時期や廃棄時期等を判断することが可能となる。S314の処理が、機械価値評価情報を報知する遊技場管理装置1の評価報知手段を構成する。
【0302】
S315では、遊技場管理装置1は、従業員等による表示切替操作があるか否かを判定する。
【0303】
表示切替操作がある場合には、遊技場管理装置1は、S316において遊技情報データベースから盤・枠別累積情報データベース又は盤・枠別累積情報データベースから遊技情報データベースに出力装置112(図4参照)の表示を切り替え、その後S317の処理を実行する。これに対して、表示切替操作がない場合には、遊技場管理装置1はS317の処理を実行する。
【0304】
S317では、遊技場管理装置1は、従業員等による閲覧終了操作があるか否かを判定する。
【0305】
閲覧終了操作がない場合には、遊技場管理装置1は、S315の処理を再度実行する。これに対して閲覧終了操作がある場合には、遊技場管理装置1は、S318において出力装置112(図4参照)による情報データベースの表示を終了し、データベース閲覧処理を終了する。
【0306】
次に、図29を参照して、中古機販売店が所有する外部管理装置90によって実行される処理について説明する。図29は、外部管理装置90が実行する遊技場要求応答処理のフローチャートである。
【0307】
遊技場要求応答処理では、外部管理装置90は、S401において遊技場管理装置1から問合せ要求(図19のS220参照)があるか否かを判定する。外部管理装置90は、問合せ要求がある場合にはS402の処理を実行し、問合せ要求がない場合にはS406の処理を実行する。
【0308】
S402では、外部管理装置90は、問合せ要求に含まれる個体識別情報(盤チップIDや枠チップID)に対応する登録情報(アウト球数累積値を含む各種累積遊技情報等)を外部公開情報である流通情報データベースからサーチする。
【0309】
S403では、外部管理装置90は、問合せ要求に含まれる個体識別情報に対応する登録情報があるか否かを判定する。
【0310】
登録情報がある場合には、外部管理装置90は、S404において該当登録情報を含めた問合せ応答を問合せ要求送信元の遊技場管理装置1に送信し、S406の処理を実行する。一方、登録情報がない場合には、外部管理装置90は、S405において登録情報なしとする問合せ応答のみを問合せ要求送信元の遊技場管理装置1に送信し、S406の処理を実行する。
【0311】
S406では、外部管理装置90は、遊技場管理装置1から登録情報抹消要求(図20のS226)があるか否かを判定する。外部管理装置90は、登録情報抹消要求がない場合には遊技場要求応答処理を終了し、登録情報抹消要求がある場合にはS407の処理を実行する。
【0312】
S407では、外部管理装置90は、登録情報抹消要求に含まれる個体識別情報(盤チップIDや枠チップID)に対応する登録情報(アウト球数累積値を含む各種累積遊技情報等)を流通情報データベースから消去する。その後、外部管理装置90は、S408において該当登録情報を抹消したとする抹消応答を抹消要求送信元の遊技場管理装置1に送信し、遊技場要求応答処理を終了する。
【0313】
上記した遊技システムによれば、以下の効果を得ることができる。
【0314】
遊技システムは、遊技場に設置される遊技機11と遊技機に付設される設備装置とからなる遊技装置10から出力される遊技情報を収集する情報収集端末装置8と、情報収集端末装置8が収集した遊技情報を収集及び管理する遊技場管理装置1とを備える。情報収集端末装置8は、遊技機11の個体識別情報及びアウト球数等の遊技情報を収集し、収集したアウト球数累積値等の遊技情報を累積するとともに、遊技機11の個体識別情報と累積遊技情報とを遊技場管理装置1に送信する。遊技場管理装置1は、遊技機11の個体識別情報及び累積遊技情報を収集し、収集した遊技機11の個体識別情報と累積遊技情報とを対応付け情報データベースとして記憶し、情報データベースに基づいて遊技機11に対する機械価値の指標となるアウト球数累積値(盤アウト球数累積値及び枠アウト球数累積値)を含む価値情報を作成して、価値情報を通信回線を介して中古機販売店が所有する外部管理装置90に送信する。
【0315】
このように遊技機11に対する機械価値の指標となるアウト球数累積値を含む価値情報を外部管理装置90に送信するので、中古機購入の際に価値情報を参考することによって、購入者は中古機の機械価値を容易に判断することが可能となる。また、遊技の進行において必ず発生するアウト球数の累積値であるアウト球数累積値に基づいて価値情報を作成することで、価値情報の信憑性を高めることが可能となる。価値情報には、遊技機11における収支情報(入金額累積値等)は含まれないので、遊技場の収支情報が外部に漏洩することがない。なお、アウト球数累積値だけでなく、複数種類の遊技情報のうちの大当りの発生回数等を用いて価値情報を作成してもよいが、この場合には、遊技場の収支が把握できない情報のみを用いることが好ましい。
【0316】
遊技場管理装置1は、遊技場への設置が解除された非設置の遊技機11の個体識別情報と当該遊技機11に対応する累積遊技情報とを情報データベースに登録し、この情報データベースに基づいて非設置遊技機11に関する価値情報を作成可能に構成されている。したがって、遊技場保有の非設置の遊技機11についても価値情報を外部に送信でき、購入者は非設置の遊技機11についても機械価値を容易に判断することが可能となる。
【0317】
遊技場管理装置1は、価値情報を公開する遊技機11を選択するための選択操作を受け付け、選択操作に基づいて遊技場に設置されている遊技機11又は非設置の遊技機11の価値情報を作成するように構成されている。中古流通させる遊技機11の価値情報のみが外部管理装置90に送信され、中古流通させない遊技機11の累積遊技情報等は外部に公開されないため、遊技機11の中古流通がスムーズになるとともに、余計な情報が遊技場から漏洩することがない。
【0318】
また、遊技機11の個体識別情報には、遊技機枠に対応する枠チップIDと、遊技機枠に交換可能に設置される遊技盤50に対応する盤チップIDとが含まれる。遊技場管理装置1は、枠チップIDに対応する枠アウト球数累積値と盤チップIDに対応する盤アウト球数累積値とを情報データベースに記憶し、遊技場の従業員等による選択操作に基づき、選択された枠アウト球数累積値又は盤アウト球数累積値を含む価値情報を作成する。このように遊技機11の遊技機枠や遊技盤50に関する価値情報を外部管理装置90に送信するので、購入者は中古の遊技盤50や遊技機枠についても機械価値を容易に判断することが可能となる。
【0319】
さらに、遊技場管理装置1は、情報データベースに登録されている盤アウト球数累積値及び枠アウト球数累積値(使用遊技媒体累積値)と、予め設定された機械価値評価基準値とに基づいて遊技機11の機械価値を評価し、その機械価値評価情報を盤・枠別累積情報データベースに登録して、機械価値評価情報を含む盤・枠別累積情報データベースを出力装置112を介して報知する。これにより、遊技場内においても各遊技機11の機械価値に対する評価(消耗度合い等)を知ることができ、遊技機11の部品交換や遊技機11の入れ替え等を判断することが可能となる。
【0320】
遊技場の外部に設けられる外部管理装置90は、複数の遊技場のそれぞれの遊技場管理装置1と通信回線を介して通信可能に接続されており、遊技場管理装置1によって公開された価値情報を収集し、収集した価値情報に基づく流通情報データベースを購入者等に公開する。遊技場管理装置1は、問合せ条件成立時に中古販売店で販売されている中古の遊技機11に関する累積遊技情報等(盤アウト球数累積値や枠アウト球数累積値などの使用遊技媒体累積値)を外部管理装置90から収集し、外部管理装置90から収集した累積遊技情報等を情報データベースに更新登録する。なお、情報収集端末装置8は、外部管理装置90から収集された累積遊技情報に、本遊技場に設置してからの遊技情報を累積して、設置後の累積遊技情報を算出する。これにより、今回の遊技場に設置される以前に他の遊技場で収集された累積遊技情報等を含めて価値情報を作成することができ、中古機による入れ替えを行った場合であっても、価値情報は遊技機11(遊技盤50や遊技機枠単体の場合も含む)の設置履歴に応じた信憑性の高いものとなる。
【0321】
なお、遊技機11、遊技盤50、遊技機枠の各詳細情報データベース(図13)を中古販売店(中古販売業者)ではなく、中古機の移動(流通)を管理(把握)している業界団体で管理しても良い。
【0322】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなし得ることは明白である。
【産業上の利用可能性】
【0323】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機、スロットマシン等が設置された遊技場における遊技システムに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0324】
1 遊技場管理装置
8 情報収集端末装置
9 呼出ランプ
10 遊技装置
11 遊技機
12 本体枠
19 前面枠
39 アウト口
50 遊技盤
60 記憶媒体受付端末装置
70 アウトタンク装置
71 計数器
90 外部管理装置
200 遊技制御装置
220 払出制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場に設置される遊技機と遊技機に付設される設備装置とからなる遊技装置から出力される遊技情報を収集する情報収集端末装置と、前記情報収集端末装置が収集した遊技情報を収集及び管理する遊技場管理装置とを備えた遊技システムにおいて、
前記情報収集端末装置は、
前記遊技機から出力される当該遊技機を識別可能な個体識別情報と、前記遊技装置から出力される遊技情報とを収集する出力情報収集手段と、
前記出力情報収集手段により収集された前記遊技情報を累積し、遊技情報累積値を算出する遊技情報累積手段と、
前記出力情報収集手段により収集された前記個体識別情報と、前記遊技情報累積手段により算出された前記遊技情報累積値とを前記遊技場管理装置に送信する情報送信手段と、を備え、
前記遊技場管理装置は、
前記情報送信手段から送信された前記個体識別情報及び前記遊技情報累積値を収集する送信情報収集手段と、
前記送信情報収集手段により収集された前記個体識別情報と前記遊技情報累積値とを対応付けて内部収集情報として記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段が記憶する前記内部収集情報に基づき前記遊技機に対する機械価値の指標を含む価値情報を作成する価値情報作成手段と、
前記価値情報作成手段により作成された前記価値情報を通信回線を介して前記遊技場の外部に公開する情報公開手段と、を備えることを特徴とする遊技システム。
【請求項2】
前記遊技情報累積値には、前記遊技機で遊技に使用された遊技媒体の数を累積した使用遊技媒体累積値が含まれ、
前記価値情報作成手段は、前記使用遊技媒体累積値に基づいて前記価値情報を作成することを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
【請求項3】
前記情報記憶手段は、前記遊技場への設置が解除された遊技場保有の非設置遊技機の前記個体識別情報と当該非設置遊技機に対応する前記遊技情報累積値とを前記内部収集情報として記憶し、
前記価値情報作成手段は、前記内部収集情報に基づいて前記非設置遊技機に関する前記価値情報を作成可能に構成されることを特徴とする請求項2に記載の遊技システム。
【請求項4】
前記遊技場管理装置は、
前記価値情報を公開する前記遊技機を選択するための選択操作を受け付ける選択操作受付手段を備え、
前記選択操作受付手段は、前記遊技場に設置中の設置遊技機及び前記非設置遊技機の何れの選択操作も受付可能に構成されており、
前記価値情報作成手段は、前記選択操作受付手段が受け付けた選択操作に対応する前記遊技機の前記価値情報を作成することを特徴とする請求項3に記載の遊技システム。
【請求項5】
前記個体識別情報には、前記遊技機を構成する遊技機枠が有する枠個体識別情報と、前記遊技機枠に交換可能に設置される遊技盤が有する盤個体識別情報とが含まれ、
前記情報記憶手段は、前記枠個体識別情報と前記盤個体識別情報とで別個に前記使用遊技媒体累積値を対応付けて内部収集情報として記憶し、
前記選択操作受付手段は、前記遊技機枠及び前記遊技盤の何れの選択操作も受付可能に構成されており、
前記価値情報作成手段は、前記選択操作受付手段によって選択された前記遊技機枠の前記使用遊技媒体累積値に基づいて価値情報を作成し、又は前記選択操作受付手段によって選択された前記遊技盤の前記使用遊技媒体累積値に基づいて価値情報を作成することを特徴とする請求項4に記載の遊技システム。
【請求項6】
前記遊技場管理装置は、
前記情報記憶手段によって記憶される前記内部収集情報の前記遊技情報累積値と、予め設定された価値評価基準とに基づいて、前記遊技機の機械価値を評価する機械価値評価手段と、
前記機械価値評価手段による前記遊技機の機械価値の評価結果を報知する評価報知手段と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の遊技システム。
【請求項7】
前記遊技場の外部に設けられ、複数の前記遊技場のそれぞれの前記遊技場管理装置と通信回線を介して通信可能に接続される外部管理装置を備え、
前記外部管理装置は、
前記遊技場管理装置によって公開された前記価値情報を収集し、収集した前記価値情報に基づく外部公開情報を外部に公開することが可能な収集情報公開手段を備え、
前記遊技場管理装置は、
所定の収集条件の成立に基づいて、中古遊技機に関する前記外部公開情報を収集する外部公開情報収集手段を備え、
前記情報記憶手段は、収集された前記外部公開情報を前記所定の遊技機に関する前記内部収集情報として記憶することを特徴とする請求項6に記載の遊技システム。
【請求項8】
前記遊技情報累積手段は、前記外部公開情報収集手段によって収集された前記外部公開情報に、前記出力情報収集手段により収集された前記遊技情報を累積して、前記使用遊技情報累積値を算出することを特徴とする請求項7に記載の遊技システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−24324(P2012−24324A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165684(P2010−165684)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(390025601)株式会社西陣 (107)
【出願人】(598044464)株式会社ピーエーネット技術研究所 (51)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】