説明

遊技機管理装置

【課題】遊技場の管理者が客交替や遊技者の表情等を遊技データと対応付けて把握し易くする。
【解決手段】管理装置5は、アウトに対する差玉の推移を示す出玉推移グラフを表示すると同時に、遊技場の管理者が任意に指定可能なアウトの時点にて顔認証カメラ3dが撮像した遊技者の顔画像を表示する。又、差玉の推移をアウトの方向にスライドさせるスライド操作を行うと、そのスライド操作に応じて顔画像を切換える。差玉がどのように推移した場合に客交替が発生し易いかや遊技者の表情等がどのように変化したかを容易に特定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機を管理する遊技機管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の出玉状況を特定するために、縦軸を差玉とし、横軸を時間(又は使用玉数)とした出玉推移グラフ(スランプグラフ)を表示する表示装置が知られている(例えば特許文献1)。遊技場の管理者は、出玉推移グラフを管理することで、差玉がどのように推移しているかを容易に特定することができ、遊技機の遊技特性等を特定することができる。又、近年、遊技機にて遊技を行っている遊技者の顔を撮像する技術が提案されている(例えば特許文献2)。遊技場の管理者は、撮像した遊技者の顔データを管理することで、実際に遊技を行っていた遊技者を特定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−215959号公報
【特許文献2】特開2003−33551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、出玉推移グラフと遊技者の顔データとを充分に対応付けて管理しているとは言い難く、出玉がどのように推移した場合に客交替が発生したかや遊技者の表情等がどのように変化したかを特定することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技場の管理者が客交替や遊技者の表情等を遊技データと対応付けて把握し易くすることできる遊技機管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技者が遊技機にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさを特定する使用遊技価値特定手段と、遊技が進行する上で遊技機が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさを特定する付与遊技価値特定手段と、前記使用遊技価値の大きさと前記付与遊技価値の大きさとの差である差価値の大きさ、又は遊技者が所持している遊技価値の大きさを示す遊技結果情報を特定する遊技結果情報特定手段と、前記使用遊技価値の大きさ、時間、又は遊技機にて遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるための単位遊技が遊技者により実行された回数を示す遊技経過情報を第1軸とすると共に前記遊技結果情報を第2軸として、前記遊技経過情報に応じた前記遊技結果情報の推移を示す遊技結果グラフを表示するグラフ表示手段と、遊技機にて遊技を行っている遊技者を連続して又は所定期間毎に撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した撮像情報を記憶する撮像情報記憶手段と、前記遊技結果グラフにおける遊技結果情報の推移を前記第1軸方向にスライドさせるために遊技場の管理者が操作するスライド操作手段と、前記第1軸における予め定められた特別位置の遊技経過情報に対応したタイミングにて前記撮像手段が撮像した前記撮像情報を前記遊技結果グラフと同時に遊技場の管理者が視認可能に表示する撮像情報表示手段と、を備え、前記グラフ表示手段は、前記スライド操作手段の操作に応じて、前記遊技結果グラフにおける前記遊技結果情報の推移を前記第1軸方向にスライドさせることで前記特別位置に対応した遊技経過情報をスライドさせるものであり、前記撮像情報表示手段は、前記特別位置に対応した遊技経過情報のスライドに応じて表示する前記撮像情報を切換えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記撮像情報表示手段は、前記遊技経過情報に応じたタイミングにて遊技を行っていた前記撮像情報を前記第1軸方向に複数並べて表示するものであり、前記遊技経過情報のスライドに伴い、表示している前記撮像情報を前記第1軸方向にスライドさせることで表示する前記撮像情報を切換えることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記撮像情報記憶手段は、前記撮像手段が撮像した撮像情報から抽出した遊技者を識別可能な情報である識別情報を遊技者毎に対応付けて記憶するものであり、前記識別情報を比較することで遊技機にて遊技を行っている遊技者が客交替したことを特定する交替特定手段と、前記遊技経過情報に対応付けて客交替が発生したタイミングを記憶する客交替タイミング記憶手段と、を備え、前記グラフ表示手段は、前記遊技結果グラフに客交替が発生したタイミングを表示すると共に、遊技場の管理者による交替特定操作に応じて客交替が発生したタイミングを追加することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、遊技経過情報に対応したタイミングにて撮像した撮像情報を遊技結果グラフと同時に遊技場の管理者が視認可能に表示するようにしたので、遊技結果情報がどのように推移した場合に客交替が発生したかや遊技者の表情等がどのように変化したかを容易に特定することができ、客交替や遊技者の表情等を遊技データと対応付けて容易に把握することができる。又、遊技データに異常があった場合に、そのタイミングの遊技者の表情等を特定することもできる。又、遊技結果情報の推移を第1軸方向にスライドさせるスライド操作を行うと、遊技経過情報をスライドさせ、遊技経過情報のスライドに応じて撮像情報を切換えるようにしたので、遊技結果情報の推移を確認しつつ遊技を行っていた遊技者を容易に特定することができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、撮像情報を第1軸方向に複数並べて表示し、遊技経過情報のスライドに伴い、表示している撮像情報を第1軸方向にスライドさせることで撮像情報を切換えるようにしたので、複数の撮像情報を同時に認識することで同一人物であるか別人であるかや遊技者の表情等の変化を特定し易くなり、客交替や遊技者の表情等を遊技データと対応付け易くなる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、識別情報に基づいて客交替を判定し得るとしても、別人を同一人物と判定してしまい客交替を見落とすことが考えられるが、交替特定操作に応じて客交替が発生したタイミングを追加するようにしたので、客交替を見落としたことに気付いた場合に、その客交替を新規登録することができ、客交替をより正確に特定して遊技場の管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による管理装置を含む全体を概略的に示す図
【図2】管理装置の機能ブロック図
【図3】管理装置が表示する表示画面を示す図(その1)
【図4】管理装置が表示する表示画面を示す図(その2)
【図5】管理装置が表示する表示画面を示す図(その3)
【図6】管理装置が表示する表示画面を示す図(その4)
【図7】管理装置が表示する表示画面を示す図(その5)
【図8】管理装置が表示する表示画面を示す図(その6)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、遊技機管理システム1(遊技機管理装置に相当)の全体構成を概略的に示している。遊技場内には複数台の遊技機2が設置されており、各遊技機2に1対1に対応して貸出装置3が設置されている。本実施形態では遊技機2としてパチンコ機を想定しており、遊技媒体として玉(所謂パチンコ玉)を想定している。これら遊技機2及び貸出装置3は、2台ずつ中継装置4に接続されている。
【0014】
遊技機2や貸出装置3等から出力される後述する遊技信号は、中継装置4を介して管理装置5に送信される。管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、LAN6を介して中継装置4に接続されていると共に、遊技場の管理者が操作するマウス7(スライド操作手段に相当)やキーボード8が接続されていると共に、モニタ9(グラフ表示手段、撮像情報表示手段に相当)や図示しないプリンタ等が接続されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数100台の遊技機2が管理装置5の管理対象となっている。又、遊技場内には計数装置や管理装置5の管理対象となるスロットマシン等も設置されている。
【0015】
遊技機2は、所謂パチンコ機として周知の構成であり、玉を盤面に発射するためのハンドル2a、玉を入賞させるための普図入賞口2b及び始動口2c、玉の入賞に応じて表示図柄(役物)が変動する液晶表示部2d、大当たり(特別遊技状態に相当)時に開放する大入賞口2e、受皿2f、保留数表示部2g、受皿2fから溢れた玉を一時的に貯留する下玉受皿2h、下玉受皿2hからの玉を受ける可動玉受皿2i及び案内腕2j等を備えている。
【0016】
遊技機2は、始動口2cへの玉の入賞(始動入賞)に応じて予め設定されている当選確率(大当たり確率)で大当たり抽選を行い、その抽選結果に基づき所謂特別図柄(特図)による図柄変動を液晶表示部2dにて実行し、液晶表示部2dに停止表示された図柄が大当たり図柄の場合に大当たり状態を発生させる。尚、始動口2cは、普図入賞口2bへの入賞に伴って行われる普図抽選の抽選結果により入賞率が変動する所謂電チュータイプの入賞口である。
【0017】
又、遊技機2は、図柄変動中に発生した始動入賞に対応する図柄変動を、予め設定された上限値(例えば4個)まで保留可能に構成されている。保留された図柄変動は、その保留数が保留数表示部2gに表示されると共に、実行中の図柄変動の終了後に順次実行される。遊技機2は、大当たりに当選して大当たり状態が発生すると、対応するラウンド数に応じた回数分だけ大入賞口2eを開放する。この場合、大当たり状態の終了後に所謂確率変動状態や時短状態となる構成であっても良い。大当たり時に払出された玉は、受皿2fから溢れると下玉受皿2hに一旦貯留され、遊技者の操作により可動玉受皿2iに導かれる。可動玉受皿2iに導かれた玉は、案内腕2jを経由して貸出装置3に送られる。尚、案内腕2jは、旋回可能に設けられている。
【0018】
このような構成の遊技機2及びその周辺機器は、遊技者による玉の打ち込みや上記した始動口2cへの始動入賞等の遊技者による遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
【0019】
「アウト信号」:使用玉を回収する図示しないアウトBOXから出力される使用媒体数(アウト)を特定可能な信号である。回収玉(使用玉、打込玉)10玉に対して1パルスが出力されるので、アウト信号数×10を使用媒体数(アウト)として特定する。尚、遊技機2から直接出力される信号であっても良い。アウト信号により特定されるアウトは、遊技者が遊技機2にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさに相当する。
【0020】
「セーフ信号」:遊技機2から出力される払出媒体数(セーフ)を特定可能な信号である。払出玉数10玉に対して1パルスが出力されるので、セーフ信号数×10を払出媒体数(セーフ)として特定する。尚、補給装置(図示省略)から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。セーフ信号により特定されるセーフは、遊技が進行する上で遊技機2が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさに相当する。
【0021】
「始動入賞信号」:遊技機2から出力される始動口2cへの入賞(始動入賞)を特定可能な信号である。始動口2cへの入賞1回につき1パルスが出力されるので、始動入賞信号の入力に応じて始動入賞を特定する。
「図柄変動信号」:始動口2cへの始動入賞により変動(作動)を開始する図柄変動(役物作動)を特定可能な信号である。図柄変動の確定時(終了時)に出力されるので、信号入力に応じて図柄変動(スタート)を特定する。尚、図柄変動の開始時に出力される信号であっても良い。
「大当たり信号」:遊技機2から出力される大当たり状態である期間を特定可能な信号である。大当たり状態中にレベル出力されるので、大当たり信号受信中を大当たり状態中として特定する。
【0022】
貸出装置3は、遊技データ等を表示するタッチパネル式の液晶表示部3a、遊技機2に玉を払出す玉払出口3b、遊技者が貨幣(対価)を投入する貨幣投入口3c、顔認証カメラ3d(撮像手段に相当)、カード挿入口3e、計数部3f、発行釦3g及び再遊技釦3h等を備えている。液晶表示部3aには、遊技者による遊技の進行に伴って、図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の周知の遊技データが表示される。遊技者が貨幣投入口3cに貨幣を投入すると、投入した貨幣に応じた数の玉が玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに払出される。貸出装置3は、以下に示す遊技信号を出力する。
【0023】
「売上信号」:遊技者に対する貸出玉25玉毎に1パルスが出力されるので、売上信号数×25を貸出玉数として特定し、その貸出玉数に貸出単価(例えば4円)を乗じた値を売上額として特定する。
「再遊技信号」:遊技者が遊技により獲得した玉のうち貸出装置3の計数部3fにて計数した計数玉(獲得玉)を対価として払出される玉1玉に対して1パルスが出力されるので、再遊技信号数×1を再遊技玉数として特定する。
【0024】
貸出装置3の顔認証カメラ3dは、例えば周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を有しており、対応する(貸出装置3が設けられている)遊技機2に着席した遊技者の顔を所定周期毎に(4秒毎に)撮像する。即ち、顔認証カメラ3dは、対応する遊技機2にて遊技する遊技者を撮像して顔画像(撮像情報に相当)を取得し、その取得した顔画像を中継装置4を介して管理装置5に送信する。尚、顔認証カメラ3dは、遊技者の顔を所定周期毎に撮像するものに限らず、遊技者の顔を連続して撮像する(撮像し続ける)ものであっても良い。又、遊技者全身(顔を含む)を撮像するカメラを設ける構成であれば、遊技者の顔を撮像する顔認証カメラ3dを設けなくても良いし、顔認証カメラ3dと遊技者全身を撮像するカメラとを併用しても良い。
【0025】
カード挿入口3eは、その内部に図示しない読出装置を有し、会員カード10が挿入されると、会員カード10に記録されている会員ID等の情報を取得する。即ち、貸出装置3は、会員カード10が挿入されると、その会員カード10を所有する遊技者毎に集計された遊技データや他の遊技機2の遊技データ等を表示可能となる。尚、会員カード10が挿入されない場合であっても、一部の操作や表示が可能な構成としても良い。
【0026】
計数部3fは、貸出装置3の下部に設けられており、案内腕2jを経由して計数部3fに導かれた玉を計数し、その計数した玉数を一時的に記憶する。貸出装置3は、遊技者が発行釦3gを操作したことに応じて、玉数が記録されたカード等の記録媒体又は玉数が印字されたレシート等を発行する。又、遊技者が再遊技釦3hを操作したことに応じて、計数部3fで計数された玉数の範囲内の玉(再遊技玉)を玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに払出す。このとき、計数された玉数は減算される。このように、本実施形態では、遊技機2毎に設けられている貸出装置3が計数機能を有することで、遊技機2毎に計数機が設けられている構成と等しくなっている。
【0027】
図2は、管理装置5の構成を示す機能ブロック図である。管理装置5は、CPU5a、ROM5b、RAM5c、上記した遊技信号や顔認証カメラ3dで取得した顔画像等の各種の情報の送受信を行う入力手段である入出力部5d、顔画像に対応する顔データやコンピュータプログラム等を記憶するための大容量の記憶装置であるHDD5e等を備えたコンピュータで構成されている。又、管理装置5は、本発明に関連して、使用遊技価値特定部5f(使用遊技価値特定手段に相当)、付与遊技価値特定部5g(付与遊技価値特定手段に相当)、遊技結果情報特定部5h(遊技結果情報特定手段に相当)、撮像情報記憶部5i(撮像情報記憶手段に相当)、交替特定部5j(交替特定手段に相当)、客交替タイミング記憶部5k(客交替タイミング記憶手段に相当)を備えている。これら使用遊技価値特定部5f、付与遊技価値特定部5g、遊技結果情報特定部5h、撮像情報記憶部5i、交替特定部5j、客交替タイミング記憶部5kは、何れもCPU5aにより実行されるコンピュータプログラムによりソフトウェア的に実現されている。
【0028】
管理装置5は、例えばHDD5eに記憶しているコンピュータプログラムにしたがって作動し、入出力部5dに入力される遊技機2や貸出装置3等からの遊技信号に基づいて、遊技機2の稼動状態を特定すると共に、遊技機2毎の遊技データや遊技機2が属する機種毎の遊技データを算出して遊技情報として管理する。具体的には、管理装置5は、遊技情報として、遊技機2や貸出装置3等から入力される遊技信号に基づいて、アウト、セーフ、差玉(セーフ−アウト)、スタート回数、特賞回数(大当たり回数)、出玉率又は売上等の遊技データを遊技機2毎に集計して管理する。差玉は、使用遊技価値の大きさと付与遊技価値の大きさとの差である差価値の大きさを示す遊技結果情報に相当する。又、管理装置5は、その遊技機2毎に集計して管理する遊技データに基づいて当該遊技機2が属する機種毎の遊技データを集計して管理する。尚、管理装置5が管理する遊技データは例示したものに限定されない。
【0029】
管理装置5は、顔認証する機能として以下に示す処理を行なう。即ち、管理装置5は、顔認証カメラ3dが撮像した顔画像から遊技者を識別可能な顔データ(識別情報に相当)を抽出し、その抽出した遊技者を識別可能な顔データと、その遊技者が遊技を行った遊技機2とを対応付けて個人データとして記憶し、顔認証カメラ3dが遊技者を撮像したことに応じて個人データを検索し、例えば輪郭抽出や特徴点の抽出(例えば目や鼻の形、皺の位置の抽出)等の画像処理を行うことで、顔認証カメラ3dが撮像した遊技者の顔データと既に個人データとして記憶している顔データとを照合し、それらの顔データが同一人物のものであるか否かを一致率に基づいて判定し、その遊技者の顔データが既に個人データとして記憶しているか否かを判定する。
【0030】
そして、管理装置5は、顔認証カメラ3dが撮像した遊技者の顔データと既に個人データとして記憶している顔データとの一致率が所定値以上であれば、遊技者の顔データが既に個人データとして記憶している顔データと一致すると判定し、個人データが記憶済である記憶済遊技者に対応していると特定し、その記憶済遊技者が今回遊技を行った遊技機2の遊技機情報を対応付けて、その記憶済遊技者の個人データを更新する。一方、管理装置5は、顔認証カメラ3dが撮像した遊技者の顔データと既に個人データとして記憶している顔データとの一致率が所定値未満であれば、遊技者の顔データが既に個人データとして記憶している顔データと一致しないと判定し、個人データが未記憶である未記憶遊技者に対応していると特定し、その未記憶遊技者に対応した個人データを新たに登録する。
【0031】
使用遊技価値特定部5fは、遊技機2側からアウト信号を受信することで、遊技者が遊技機2にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさであるアウトを特定する。付与遊技価値特定部5gは、遊技機2からセーフ信号を受信することで、遊技が進行する上で遊技機2が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさであるセーフを特定する。遊技結果情報特定部5hは、使用遊技価値特定部5fが特定したアウトと付与遊技価値特定部5gが特定したセーフとの差である差価値の大きさである差玉(セーフ−アウト)を特定する。
【0032】
撮像情報記憶部5iは、顔認証カメラ3dが遊技者を撮像した顔画像及び当該顔画像から抽出した顔データを遊技者毎に対応付けて記憶する。交替特定部5jは、撮像情報記憶部5iに記憶されている顔データ同士を連続する期間にて比較し、連続する期間の顔データ同士の一致率が所定値以上であれば、その連続する期間にて客交替が発生していないと特定し、一方、連続する期間の顔データ同士の一致率が所定値未満であれば、その連続する期間にて客交替が発生したと特定する。客交替タイミング記憶部5kは、交替特定部5jが特定した客交替が発生したタイミングを記憶する。
【0033】
尚、以上は、連続する期間の顔データ同士の一致率が所定値以上であるか所定値未満であるかに基づいて客交替が発生したか否かを判定するようにしているが、例えば顔認証カメラ3dによる遊技者の撮像を終了してから新たな遊技者の撮像を開始することなく所定時間(例えば20秒)が経過したこと、アウト信号等の遊技機2の稼動状態を特定可能な稼動信号の入力を終了してから新たな稼動信号を入力することなく所定時間が経過したこと、会員カード10又は金額情報が記憶されたカード等のカード挿入口3eへの挿入状態の検出を終了してから新たなカードの挿入状態の検出を開始することなく所定時間が経過したこと等も判定することで、遊技者が遊技機2にて遊技を終了したことを特定するようにし、遊技者が遊技機2にて遊技を終了したことを特定したことも含めて客交替が発生したことを特定するようにしても良い。
【0034】
次に、上記した構成の作用について、図3乃至図8をも参照して説明する。
管理装置5は、遊技場の管理者が所定操作を行うことで、図3に示すように、遊技経過情報であるアウトを横軸(第1軸に相当)とすると共に遊技結果情報である差玉を縦軸(第2軸に相当)とする出玉推移グラフ(スランプグラフ、遊技結果グラフに相当)を含む出玉推移グラフ表示画面11をモニタ9に表示する機能を有する。出玉推移グラフ表示画面11では、対象とする遊技機2の台番(図3では「1番台」を例示している)を示す台番情報が台番情報表示領域12に表示され、その遊技機2における出玉推移グラフが出玉推移グラフ表示領域13に表示され、その遊技機2に対応して撮像情報記憶部5iに記憶されている顔画像が顔画像表示領域14に表示され、当日に遊技を行った遊技者の遊技履歴が遊技履歴表示領域15に表示され、遊技場の管理者が操作可能な客交替追加ボタン16(交替特定操作を可能なボタン)がタッチボタンとして表示される。
【0035】
顔画像表示領域14には、3個の顔画像が出玉推移グラフのアウトの方向(第1軸の方向)に並べて表示され、左側表示領域14a、中央表示領域14b、右側表示領域14cの順序で新しい顔画像である。遊技履歴表示領域15には、遊技者の遊技履歴が、遊技者を特定可能なID(遊技者ID)、その遊技者が当該遊技機2にて遊技を開始した開始時刻、その遊技者が遊技を行って発生した差玉が1レコードして表示される。
【0036】
管理装置5は、出玉推移グラフにて矢印を表示可能であり、矢印により指定されたアウトに対応する時刻を特定し、その特定した時刻にて顔認証カメラ4dが撮像した顔画像を顔画像表示領域14の中央表示領域14bに表示し、その中央表示領域14bに表示している顔画像を撮像した1つ前のタイミング(4秒周期であれば4秒前)にて顔認証カメラ4dが撮像した顔画像を左側表示領域14aに表示し、その中央表示領域14bに表示している顔画像を撮像した1つ後のタイミング(4秒周期であれば4秒後)にて顔認証カメラ4dが撮像した顔画像を右側表示領域14cに表示する。矢印により指定された位置は特別位置に相当する。尚、矢印により指定されたアウトに対応する時刻とは、ある程度の時間幅を有する期間であっても良く、その時刻の前後の期間(直前又は直後を含む)にて顔認証カメラ4dが撮像した顔画像を顔画像表示領域14の中央表示領域14bに表示しても良い。即ち、特別位置の遊技経過情報に対応したタイミングにて撮像手段が撮像した撮像情報には、特別位置の遊技経過情報となった時点で撮像した撮像情報が含まれるだけでなく、特別位置の遊技経過情報となる直前又は直後に撮像した撮像情報が含まれる。又、撮像した撮像情報の内容に応じて、撮像した撮像情報の中から有効な撮像情報を選択する構成においては、表示する撮像情報を有効な撮像情報の中から選択するものが含まれる。
【0037】
又、管理装置5は、出玉推移グラフを全体表示している(後述する拡大表示していない)状態では、出玉推移グラフを全体表示していることを遊技場の管理者が認識可能となるように「全体表示」の文字を出玉推移グラフ表示領域13の左側上部に表示する。又、管理装置5は、矢印の位置に対応するアウトを遊技場の管理者が認識可能となるようにアウトを特定可能な数値を顔画像表示領域14の左側上部に表示する。図3では、矢印の位置に対応するアウトが「3750」であることを示す「アウト3750発時点」を例示している。
【0038】
さて、このように出玉推移グラフが全体表示されている状態では、遊技場の管理者は以下の操作を行うことができる。遊技場の管理者は例えばマウス7を操作して矢印の位置を移動させることができる。具体的には、マウスポインタを矢印に合わせた状態でマウス7の左ボタンを押し、左ボタンを押したままマウス7を移動させることで矢印を目的の位置(グラフ線に沿った位置)まで移動させ、矢印を目的の位置まで移動させた状態で指を左ボタンから離す(ドラッグ操作を行う)ことで、矢印の位置を確定することができる。管理装置5は、このようにして矢印の位置が移動されると、その移動後の矢印の位置により指定されたアウトに対応する時刻を特定し、その特定した時刻にて顔認証カメラ4dが撮像した顔画像を中央表示領域14bに表示するように顔画像表示領域14に表示する顔画像を切換える。遊技場の管理者は、マウス7を操作して矢印を移動させることで、差玉の推移と遊技者の顔画像とを対応付けて把握することができ、差玉がどのように推移したときに遊技者の表情がどのように変化したかを把握することができる。
【0039】
又、遊技場の管理者は例えばマウス7を操作して出玉推移グラフを拡大表示することができる。具体的には、マウス7に設けられたホイール(スクロールホイール)を拡大方向に回転(前方向に回転)させることで、矢印の位置により指定されたアウトを中心として出玉推移グラフを拡大表示することができる。即ち、管理装置5は、ホイールの拡大方向への回転を検出すると、矢印の位置により指定されたアウトを中心としてホイールの回転量に応じて出玉推移グラフを拡大表示する。図4では、アウトが「7500」の位置に矢印があるときにホイールを拡大方向に回転したことに応じて、アウトが「7500」を中心とする「6000〜9000」の範囲となるように出玉推移グラフを拡大表示した場合を例示している。尚、本実施形態ではアウトの範囲が「3000」となるように出玉推移グラフを拡大表示した場合を例示しているが、ホイールの回転量が少なければ、アウトの範囲が「3000」よりも広い範囲(例えば「4000」、「5000」等)となるように出玉推移グラフを拡大表示し、一方、ホイールの回転量が多ければ、アウトの範囲が「3000」よりも狭い範囲(例えば「2000」、「1000」等)となるように出玉推移グラフを拡大表示する。
【0040】
尚、管理装置5は、上記したように出玉推移グラフを全体表示している状態でホイールの拡大方向への回転を検出すると、矢印の位置により指定されたアウトを中心としてホイールの回転量に応じて出玉推移グラフを拡大表示するが、一方、出玉推移グラフを拡大表示している状態でホイールの縮小方向への回転(後方向への回転)を検出すると、矢印の位置により指定されたアウトを中心としてホイールの回転量に応じて出玉推移グラフを縮小表示する(全体表示に復帰する)。この場合、勿論、出玉推移グラフを拡大表示する前の縮尺まで縮小しても良いし、出玉推移グラフを拡大表示する前の縮尺とは異なる縮尺まで縮小しても良い。
【0041】
管理装置5は、出玉推移グラフを拡大表示している状態では、出玉推移グラフを拡大表示していることを遊技場の管理者が認識可能となるように「拡大表示」の文字を出玉推移グラフ表示領域13の左側上部に表示する。又、管理装置5は、出玉推移グラフをアウトの方向(第1軸方向)にスライド可能であることを知らせるスライド矢印13aを出玉推移グラフ表示領域13に表示すると共に、遊技場の管理者によるスライド操作に応じて顔画像がスライドすることを知らせるスライド矢印14dを顔画像表示領域14に表示する。
【0042】
さて、このように出玉推移グラフが拡大表示されている状態では、遊技場の管理者は以下の操作を行うことができる。遊技場の管理者は例えばマウス7を操作して出玉推移グラフをスライドさせることができる。具体的には、マウスポインタをアウトの任意の位置に合わせた状態でマウス7の左ボタンを押し、左ボタンを押したままマウス7をアウトの左右方向に移動させ、マウスポインタを目的の位置まで移動させた状態で指を左ボタンから離す(ドラッグ操作を行う)ことで、出玉推移グラフをスライドさせることができる。即ち、アウトが増える方向(時間が経過した方向)へのドラッグ操作を行うと(図4では左から右へのドラッグ操作を行うと)、アウトが増える方向へ出玉推移グラフをスライドさせることができ、一方、アウトが減る方向(時間が遡る方向)へのドラッグ操作を行うと(図4では右から左へのドラッグ操作を行うと)、アウトが減る方向へ出玉推移グラフをスライドさせることができる。
【0043】
管理装置5は、このようにして出玉推移グラフをスライドさせると、その出玉推移グラフをスライドさせたことに応じて顔画像表示領域14に表示する顔画像を切換える(スライドさせる)。即ち、管理装置5は、図4に示している状態(アウトが「6000〜9000」の状態)から、図5に示すように、出玉推移グラフをアウトが「7250〜10250」の範囲にスライドさせると、管理装置5は、出玉推移グラフをスライドさせる前ではアウトが「7500」の時点での顔画像を表示していたが、出玉推移グラフをスライドさせた後ではアウトが「8750」の時点での顔画像を表示する。この場合、管理装置5は、出玉推移グラフをスライドさせることに連動して顔画像をスクロール表示しながら顔画像を切換える、つまり、アウトが「7500」の時点での顔画像からアウトが「8750」の時点での顔画像までの途中の顔画像をスライド表示しながら顔画像を切換えても良いし、一方、出玉推移グラフをスライドさせることに連動せずに顔画像を切換える、つまり、アウトが「7500」の時点での顔画像からアウトが「8750」の時点での顔画像までの途中の顔画像をスライド表示することなく、アウトが「7500」の時点での顔画像からアウトが「8750」の時点での顔画像に直接切換えても良い。
【0044】
更に、管理装置5は、図5に示している状態(アウトが「7250〜10250」の状態)から、図6に示すように、出玉推移グラフをアウトが「8500〜11500」の範囲にスライドさせると、出玉推移グラフをスライドさせる前ではアウトが「8750」の時点での顔画像を表示していたが、出玉推移グラフをスライドさせた後ではアウトが「10000」の時点での顔画像を表示する。この場合も、管理装置5は、出玉推移グラフをスライドさせることに連動して顔画像をスライド表示しながら顔画像を切換えも良いし、一方、出玉推移グラフをスライドさせることに連動せずに顔画像を切換えても良い。
【0045】
尚、本実施形態では、出玉推移グラフをスライドさせたことに応じて顔画像表示領域14に表示する顔画像を切換える場合を説明したが、出玉推移グラフをスライドさせたとしても、顔画像表示領域14に表示する顔画像を切換えなくても良く(出玉推移グラフをスライドさせる前の顔画像のまま)としても良い。又、例えば顔画像切換ボタンを別途設け、遊技場の管理者が顔画像切換ボタンを操作(クリック操作)したことに応じて、顔画像表示領域14に表示する顔画像を切換えるようにしても良い。つまり、出玉推移グラフをスライドに応じて顔画像を切換えるか否かを遊技場の管理者が選択可能に構成しても良い。
【0046】
又、管理装置5は、上記した顔データに基づいて客交替を判定する機能により、客交替を判定したタイミングを遊技場の管理者が認識可能となるようにマークを出玉推移グラフに表示する(マーキングする)。即ち、管理装置5は、遊技者の客交替が発生したと判定すると、図6に示すように、遊技者の客交替が発生したタイミングを特定可能なマークを出玉推移グラフに表示する。図6では、アウトが「10000」の時点で「ID111」の遊技者から「ID333」の遊技者への客交替が発生した場合を例示している。即ち、図6では、顔画像表示領域14の左側表示領域14aに表示されている顔画像は「ID111」の遊技者の顔画像であるが、顔画像表示領域14の中央表示領域14bに表示されている顔画像は「ID333」の遊技者の顔画像である。即ち、遊技場の管理者は、出玉推移グラフと顔画像とが連動して表示されるので、顔画像を認識することで、真に客交替が発生したか否かを容易に把握することができる。又、管理装置5は、このようにして「ID111」の遊技者から「ID333」遊技者への客交替を判定することで、「ID111」の遊技者の差玉を確定する。
【0047】
ところで、客交替が発生したにも拘らず、管理装置5が客交替を判定し得ない場合がある。この場合、遊技場の管理者が客交替追加ボタン16を操作すると、管理装置5は、マークを出玉推移グラフに表示する。遊技場の管理者は、図7にて、アウトが「12750」の時点で顔画像表示領域の左側表示領域14aに表示されている顔画像と中央表示領域14bに表示されている顔画像とが異なる(別人である)と認識すると、客交替追加ボタン16を操作する。管理装置5は、客交替追加ボタン16が操作された判定すると、図8に示すように、マークを出玉推移グラフに表示し、「ID333」の遊技者から何れか別の遊技者(「ID??」)への客交替を判定し、「ID333」の遊技者の差玉を確定する。図8では、「ID333」の差玉を「1000」と確定した場合を例示している。即ち、図8では、顔画像表示領域14の左側表示領域14aに表示されている顔画像は「ID333」の遊技者の顔画像であるが、顔画像表示領域14の中央表示領域14bに表示されている顔画像は別の遊技者の顔画像である。このように遊技場の管理者が自らで顔画像に基づいて客交替を判定することで、「ID333」の遊技者の差玉を「9000」と特定することなく、「ID333」の遊技者の差玉を「1000」と特定することができ、遊技者の遊技データを正確に特定することができる。
【0048】
以上に説明したように本実施形態によれば、管理装置5において、アウトに対する差玉の推移を示す出玉推移グラフを表示すると同時に、遊技場の管理者が任意に指定可能なアウトの時点にて顔認証カメラ3dが撮像した遊技者の顔画像を表示するようにしたので、差玉がどのように推移した場合に客交替が発生し易いかや遊技者の表情等がどのように変化したかを容易に特定することができ、客交替や遊技者の表情等を遊技データと対応付けて容易に把握することができる。又、遊技データに異常があった場合に、そのタイミングの遊技者の表情等を特定することもできる。又、差玉の推移をアウトの方向にスライドさせるスライド操作を行うと、そのスライド操作に応じて顔画像を切換えるようにしたので、差玉の推移を確認しつつ遊技を行っていた遊技者を容易に特定することができる。
【0049】
又、3個の顔画像を並べて表示し、差玉の推移をアウトの方向にスライドさせるスライド操作を行うと、それら3個の顔画像を切換えるようにしたので、3個の顔画像を同時に認識すること同一人物であるか別人であるかや遊技者の表情等の変化を特定し易くなり、客交替や遊技者の表情等を遊技データと対応付けてより一層容易に把握することができる。
【0050】
又、顔データに基づいて客交替を判定し得るとしても、別人を同一人物と判定してしまい客交替を見落とすことが考えられるが、客交替追加ボタン16を操作することで客交替が発生したタイミングを追加するようにしたので、客交替を見落としたことに気付いた場合に、その客交替を新規登録することができ、客交替をより正確に特定して遊技場の管理を行うことができる。
【0051】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
本実施形態では、遊技経過情報としてアウトを採用し、遊技結果情報として差玉を採用することで、アウトを横軸とすると共に差玉を縦軸とする出玉推移グラフを表示する場合を説明したが、遊技経過情報として時間や、遊技機2にて遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるための単位遊技が遊技者により実行された回数を採用することで、時間や回数を横軸とする出玉推移グラフを表示しても良い。即ち、本実施形態のように遊技機2がパチンコ機であれば、大当たりを発生させる1回の図柄変動(スタート)が実行された回数を採用しても良く、遊技機2がスロットマシンであれば、ボーナスを発生させる1回のゲームが実行された回数を採用しても良い。又、遊技結果情報として持玉を採用することで、持玉を縦軸とする出玉推移グラフを表示しても良い。更に、遊技結果情報を横軸とすると共に遊技経過情報を縦軸とする出玉推移グラフを表示するようにしても良い。
【0052】
本実施形態では、顔画像表示領域14に3個の顔画像が出玉推移グラフのアウトの方向に並べて表示される構成を説明したが、顔画像表示領域14に並べて表示される顔画像の個数は3個未満であっても良いし4個以上であっても良い。
本実施形態では、マウス7のホイールを回転させることに応じて出玉推移グラフを拡大縮小する構成を説明したが、出玉推移グラフを拡大縮小させるための拡大縮小ボタンを別途設け、遊技場の管理者が拡大縮小ボタンを操作(クリック操作)したことに応じて、出玉推移グラフを拡大縮小するようにしても良い。
【0053】
本実施形態では、マウスポインタを矢印に合わせた状態でマウス7の左ボタンを押し、左ボタンを押したままマウス7を移動させることで矢印を目的の位置まで移動させ、矢印を目的の位置まで移動させた状態で指を左ボタンから離す(ドラッグ操作を行う)ことで、矢印の位置を移動させる構成を説明したが、矢印を移動させたい位置をクリックすることで、矢印の位置を移動させるようにしても良い。
【0054】
対象となる遊技機2は、点数による遊技を可能とする所謂封入式やクレジット式の遊技機2であっても良い。この点を考慮し、遊技媒体と点数とを包含して遊技価値と表現している。又、本実施形態では遊技機2がパチンコ機である場合を説明したが、遊技機2がスロットマシンであっても良い。
【0055】
遊技機2のスペックや設定した値等、例示した全ての数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。勿論、その他の遊技データも、直接的、間接的を問わず適宜最適な特定方法にて特定すれば良い。
管理装置5が行う情報処理の一部を中継装置4等の他の装置にて行っても良い。即ち、遊技機管理装置としては管理装置5や中継装置4等を含む広義の遊技機管理装置の概念も含む。
【符号の説明】
【0056】
図面中、1は遊技機管理システム(遊技機管理装置)、2は遊技機、3dは顔認証カメラ(撮像手段)、5fは使用遊技価値特定部(使用遊技価値特定手段)、5gは付与遊技価値特定部(付与遊技価値特定手段)、5hは遊技結果情報特定部(遊技結果情報特定手段)、5iは撮像情報記憶部(撮像情報記憶手段)、5jは交替特定部(交替特定手段)、5kは客交替タイミング記憶部(客交替タイミング記憶手段)、7はマウス(スライド操作手段)、9はモニタ(グラフ表示手段、撮像情報表示手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が遊技機にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさを特定する使用遊技価値特定手段と、
遊技が進行する上で遊技機が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさを特定する付与遊技価値特定手段と、
前記使用遊技価値の大きさと前記付与遊技価値の大きさとの差である差価値の大きさ、又は遊技者が所持している遊技価値の大きさを示す遊技結果情報を特定する遊技結果情報特定手段と、
前記使用遊技価値の大きさ、時間、又は遊技機にて遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるための単位遊技が遊技者により実行された回数を示す遊技経過情報を第1軸とすると共に前記遊技結果情報を第2軸として、前記遊技経過情報に応じた前記遊技結果情報の推移を示す遊技結果グラフを表示するグラフ表示手段と、
遊技機にて遊技を行っている遊技者を連続して又は所定期間毎に撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した撮像情報を記憶する撮像情報記憶手段と、
前記遊技結果グラフにおける遊技結果情報の推移を前記第1軸方向にスライドさせるために遊技場の管理者が操作するスライド操作手段と、
前記第1軸における予め定められた特別位置の遊技経過情報に対応したタイミングにて前記撮像手段が撮像した前記撮像情報を前記遊技結果グラフと同時に遊技場の管理者が視認可能に表示する撮像情報表示手段と、を備え、
前記グラフ表示手段は、前記スライド操作手段の操作に応じて、前記遊技結果グラフにおける前記遊技結果情報の推移を前記第1軸方向にスライドさせることで前記特別位置に対応した遊技経過情報をスライドさせるものであり、
前記撮像情報表示手段は、前記特別位置に対応した遊技経過情報のスライドに応じて表示する前記撮像情報を切換えることを特徴とする遊技機管理装置。
【請求項2】
前記撮像情報表示手段は、前記遊技経過情報に応じたタイミングにて遊技を行っていた前記撮像情報を前記第1軸方向に複数並べて表示するものであり、前記遊技経過情報のスライドに伴い、表示している前記撮像情報を前記第1軸方向にスライドさせることで表示する前記撮像情報を切換えることを特徴とする請求項1に記載した遊技機管理装置。
【請求項3】
前記撮像情報記憶手段は、前記撮像手段が撮像した撮像情報から抽出した遊技者を識別可能な情報である識別情報を遊技者毎に対応付けて記憶するものであり、
前記識別情報を比較することで遊技機にて遊技を行っている遊技者が客交替したことを特定する交替特定手段と、
前記遊技経過情報に対応付けて客交替が発生したタイミングを記憶する客交替タイミング記憶手段と、を備え、
前記グラフ表示手段は、前記遊技結果グラフに客交替が発生したタイミングを表示すると共に、遊技場の管理者による交替特定操作に応じて客交替が発生したタイミングを追加することを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技機管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−102949(P2013−102949A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248598(P2011−248598)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】