説明

遊技機

【課題】液晶表示装置のバックライトの光量を低下しても、遊技の興趣性を保ち得る遊技機を提案する。
【解決手段】照度検出センサにより検出した照度が当てはまる明るさ階級に従って、当該明るさ階級に割り当てられた設定光量値により液晶表示装置のバックライトの光量を調整制御し、当該明るさ階級に割り当てられた設定コントラスト値により液晶表示装置の液晶表示パネルのコントラストを調整制御するようにしたものであるから、例えば、照度の低下により明るさ階級が下がった場合に、バックライトの光量を低下し且つコントラストを向上する調整制御を行うことによって、当該調整制御の前後で、液晶表示パネルで表示する演出画像の明るさを見かけ上保つことができる。そのため、バックライトの光量変化に伴って遊技者の感情が起伏してしまうことを抑制でき、遊技の興趣性を適正に維持でき得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出画像を表示する液晶表示装置を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、遊技球を遊技媒体とするパチンコ遊技機は、一般的に、発射装置により発射された遊技球が転動流下する遊技領域に、液晶表示装置を備えたセンターケースが配設されている。この液晶表示装置では、遊技状態に応じて様々な演出画像が表示され、遊技者の興趣を向上するようにしている。ここで、液晶表示装置は、液晶表示パネルの後方にバックライトが配設され、該バックライトの照明によって液晶表示パネルを照らすことにより、該液晶表示パネルに画像を表示するようにしているものである。
【0003】
ところで、上記したパチンコ遊技機等の遊技機に配設される液晶表示装置にあっては、例えば特許文献1に、バックライトの光量を、遊技場の照度が明るい場合に高くし、暗い場合に低くするように制御した構成が提案されている。かかる構成では、液晶表示装置で、遊技場の照度に合わせるように画面(液晶表示パネル)の明るさを制御するため、該画面を見つめる遊技者に疲労感を感じさせ難くすることができ、遊技へ集中させる効果を生じ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−34867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来構成のように、遊技場の照度に合わせて液晶表示装置のバックライトの光量を変えるようにした構成にあっては、遊技場の照度が暗くなった場合に、バックライトの光量を低くすることから、液晶表示装置の画面(液晶表示パネル)が暗くなるため、該画面で表示されている画像の色変化が緩やかとなり、画像がぼんやりとしたように見えてしまう。一方、パチンコ遊技機の液晶表示装置の画面は、遊技者の利得に関係する様々な情報を演出画像により表示することから、遊技中に遊技者が最も注視している。前記従来構成にあって、遊技場の照度低下に伴うバックライトの光量低下によって液晶表示装置の画面が暗くなるタイミングが、遊技者の利得に関係する演出画像の表示中であると、この画面の明るさ変化を、遊技者が利得を獲得できない演出と誤認してしまい易い。
【0006】
特に、近年のパチンコ遊技機では、当りやハズレに至る演出(リーチ演出等)の間に、当りやハズレを予告する演出を行うようにしている構成が知られている。かかる構成では、例えば、当りを期待させるリーチ演出画像を液晶表示装置で表示しているときに、上記のように演出画像がぼんやりした状態へ変化すると、ハズレ予告の演出であると遊技者が誤認し易く、当りやハズレの確定前に該当りへの期待感を消失してしまうこととなり得る。すなわち、当りへの期待感を高めるためのリーチ演出画像が、バックライトを低下する制御によって、無意味なものとなってしまう。このように、遊技状態によっては、液晶表示装置のバックライトの光量を低くすると、遊技の興趣を低下させてしまうという懸念があった。
【0007】
本発明は、液晶表示装置のバックライトの光量を低下しても、遊技の興趣性を保ち得る遊技機を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、バックライトにより液晶表示パネルを照らすことによって該液晶表示パネルに演出画像を表示する液晶表示装置と、該液晶表示装置を駆動制御する表示処理制御手段とを備えた遊技機において、機台前面側に、照度を検出する照度検出センサを備え、前記表示処理制御手段は、前記照度検出センサにより検出した照度に対して定められて、機台前面側の明るさをその明暗順に区分けした複数の明るさ階級と、該明るさ階級の低下に従ってバックライトの光量が低減するように各明るさ階級に夫々割り当てられた所定の設定光量値と、該明るさ階級の低下に従って液晶表示パネルのコントラストが向上するように各明るさ階級に夫々割り当てられた所定の設定コントラスト値とを予め設定し、照度検出センサが検出した照度により決まる明るさ階級に従って、バックライトの光量を、当該明るさ階級に割り当てられた設定光量値により調整制御し、且つ液晶表示パネルのコントラストを、当該明るさ階級に割り当てられた設定コントラスト値により調整制御する光量調整処理内容を備えてなるものであることを特徴とする遊技機である。
【0009】
ここで、明るさ階級としては、例えば、所定の明るさ閾値より高い「明るい」階級と「暗い」階級との二階級に設定したり、三階級や四階級など多数階級に分けるように設定することができる。そして、複数の明るさ階級としては、その境界である閾値を一または複数設定することによって、各階級を区分けすることができる。さらに、明るさ階級は、照度検出センサにより検出する照度が各明るさ階級のいずれかに当てはまるように予め設定する。例えば、明るさ階級を、当該遊技機が設置される遊技場で、その開店時間中に検出される照度の変化範囲内(最大照度と最小照度との間の範囲)で区分けされるように設定した構成が好適である。
【0010】
かかる構成にあっては、照度検出センサにより検出される照度に対して予め定められた明るさ階級に従って、当該明るさ階級に割り当てられた設定光量値と設定コントラスト値とによりバックライトの光量とコントラストとを調整制御するようにしたものである。例えば、照度が低下することによって、照度が当てはまる明るさ階級が下がった場合には、その明るさ階級の設定光量値に従ってバックライトの光量を低下すると共に、その設定コントラスト値に従ってコントラストを向上する制御を行う。これにより、バックライトの光量低下によって液晶表示パネルの明るさが低減しても、コントラストを向上させることによって、演出画像をはっきりと見せることができることから、見かけ上、液晶表示パネルで表示する演出画像の明るさを保ち得る。そのため、液晶表示パネルで表示する演出画像がぼんやりした状態になることを抑制でき、遊技者に、バックライトの光量低下による明るさ低減を分かり難くさせることができる。したがって、上述した従来構成のように、バックライトの光量低下により液晶表示パネルの明るさが低下して、演出画像がぼんやりした状態に変化してしまうことによって、これを遊技者がハズレの予告演出と誤認してしまうという問題を、本発明の構成では生じない。
【0011】
また、液晶表示装置にあっては、そのバックライトに要する消費電力が多いことから、上記のようにバックライトの光量を低下することにより、省電力化への効果が高く、本発明の構成は、省エネルギー化に優れた効果を奏するものとなっている。特に、パチンコ遊技機やスロットマシンなどの遊技機を設置している遊技場は、その場内の照明により比較的高い照度となっていることから、液晶表示装置にあっても、その演出画像を明瞭に表示するようにバックライトの光量が高く設定されている。このような遊技場で、昼夜や天候などの変化によって照度が低下した場合に、本構成の遊技機ではバックライトの光量を低下することによって、前記した省エネルギー化の効果が高く発揮され得る。そして、本構成では、バックライトの光量低下によっても、上記したように、コントラスト向上により見かけ上の明るさ低下を抑制できることから、省エネルギー化と液晶表示パネルの明るさ低下を抑制する効果とを両立できる。
【0012】
尚、本構成にあって、各明るさ階級に夫々割り当てられた設定光量値および設定コントラスト値としては、バックライトの光量の絶対値やコントラストの絶対値として夫々に設定しても良いし、光量やコントラストを変化させるための割合や変化量を示す値として設定することもできる。
【0013】
上述した遊技機にあって、表示処理制御手段は、バックライトの光量を増減させるための設定光量増減値を予め設定し、特定の遊技状態となると、バックライトの光量を設定光量増減値に従って調整制御する遊技光量調整処理内容を備えている構成が提案される。
【0014】
ここで、特定の遊技状態となると実行する遊技光量調整処理内容は、照度に応じてバックライトの光量とコントラストとを調整制御する光量調整処理内容よりも、優先して実行されるように制御処理する。すなわち、光量調整処理内容により調整されている状態で、特定の遊技状態となると、遊技光量調整処理内容により設定光量増減値に従ってバックライトの光量を調整制御する。また、設定光量増減値としては、特定の遊技状態となった場合に、該設定光量増減値に従って生ずる液晶表示パネルの明るさ変化を、遊技者がわかり易いように設定することが好適である。
【0015】
かかる構成にあっては、特定の遊技状態となると、上記のように液晶表示パネルの明るさが変わることから、これに伴って遊技者の感情を効率的に起伏させることができるため、遊技の興趣性を向上することができ得る。そして、本発明は、上述したように、照度によりバックライトの光量とコントラストとを変化させることによって、液晶表示パネルでの明るさ変化を抑制していることから、特定の遊技状態となって液晶表示パネルの明るさが変化すると、当該変化を遊技者に強く印象付ける効果が高く、興趣性の向上効果にも優れる。尚、特定の遊技状態としては、例えば、パチンコ遊技機の場合、リーチとなった状態や大当りとなった状態、又は、大当りを予見する特定の演出画像を表示する状態などを設定することができる。そして、特定の遊技状態を複数設定する場合には、夫々に異なる設定光量増減値を設定することが可能である。
【0016】
設定光量増減値としては、バックライトの光量の絶対値を設定しても良いし、又は、増減するための変化量や割合の値を設定しても良い。また、遊技者に有利な遊技状態となった場合や有利な状態を予告する遊技状態となった場合には、バックライトの光量が向上するように設定した設定光量増減値により該光量を調整制御し、一方、有利とならない遊技状態や有利とならない状態を予告する遊技状態となった場合には、バックライトの光量が低下するように設定した設定光量増減値により該光量を調整制御するようにしても良い。ここで、バックライトの光量を向上する設定光量増減値、バックライトの光量を低下する設定光量増減値のいずれか一方を設定しても良いし、前記のように両者を設定しても良い。
【0017】
さらに、遊技光量調整処理内容は、設定光量増減値により調整制御したバックライトの光量を、遊技状態に応じて所定期間だけ継続するように制御する構成が好適である。この継続する所定期間としては、比較的短い時間として、その経過後には、照度に従って調整制御する光量調整処理内容を実行するようにしても良い。また、特定の遊技状態の終了まで継続するように設定し、当該遊技状態の終了に伴って、前記した光量調整処理内容を実行するようにしても良い。
【0018】
上述した遊技機にあって、表示処理制御手段は、コントラストを増減させるための設定コントラスト増減値を予め設定し、特定の遊技状態となると、液晶表示パネルのコントラストを設定コントラスト増減値に従って調整制御するコントラスト調整処理内容を備えている構成が提案される。
【0019】
かかる構成にあっても、上記した設定光量増減値を設定した場合と同様に、光量調整処理内容よりも優先して、コントラスト調整処理内容を実行することにより、特定の遊技状態となると、設定コントラスト増減値に従ってコントラストを変化して、液晶表示パネルの見かけ上の明るさを変化させる。これにより、特定の遊技状態となった場合に、遊技者の感情を効果的に起伏させることができるため、遊技の興趣性を向上でき得る。
【0020】
ここで、設定コントラスト増減値としては、上記した設定光量増減値と同様に、該設定コントラスト増減値により生ずる液晶表示パネルの明るさ変化を、遊技者がわかり易いように設定することが好適である。そして、この設定コントラスト増減値は、コントラストの絶対値や割合や変化量等により設定することができる。また、特定の遊技状態を複数設定する場合には、夫々に異なる設定光量増減値を設定することが可能である。また、コントラスト調整処理内容は、設定コントラスト増減値により調整制御したコントラストを、上記した設定光量増減値を設定した場合と同様に、遊技状態に応じて所定期間だけ継続するように制御する構成が好適である。
【0021】
上述した遊技機にあって、遠隔操作により液晶表示装置のバックライトの光量を調整するための光量調整ボリュームを備えてなると共に、表示制御手段は、光量調整ボリュームの操作に従って、バックライトの光量を低下し且つ該光量低下に応じて液晶表示パネルのコントラストを高くする制御処理、又はバックライトの光量を高くし且つ該光量向上に応じて液晶表示パネルのコントラストを低下する制御処理とのいずれかを行う遠隔調整処理内容を備えている構成が提案される。
【0022】
ここで、光量調整ボリュームは、遠隔操作されるように配設されているものであるため、遊技者が操作することはできず、遊技場側によって操作されるものである。そのため、遊技場側が、独自の判断によって、この光量調整ボリュームを操作して、バックライトの光量を変化することができるため、該光量を低下させることにより省エネルギー化を適宜実行することが可能である。そして、バックライトの光量を低下する制御に伴って、コントラストを向上するように調整制御していることから、液晶表示パネルの見かけ上の明るさ変化を抑制することができる。そのため、光量調整ボリュームの操作によっても、上述した明るさ階級の変化に伴う制御の場合と同様の作用効果を奏し得る。
【0023】
尚、本構成にあっても、光量調整ボリュームによる遠隔調整処理内容が、照度による光量調整処理内容よりも優先して実行されるようにする。これにより、光量調整ボリュームの操作によってバックライトの光量とコントラストとを確実に変化させることができ得る。
【発明の効果】
【0024】
本発明の遊技機は、上述したように、照度検出センサにより検出した照度が当てはまる明るさ階級に従って、当該明るさ階級に割り当てられた設定光量値により液晶表示装置のバックライトの光量を調整制御し、当該明るさ階級に割り当てられた設定コントラスト値により液晶表示装置の液晶表示パネルのコントラストを調整制御するようにしたものであることから、例えば、照度の低下により明るさ階級が下がった場合に、バックライトの光量を低下し且つコントラストを向上する調整制御を行うことによって、当該調整制御の前後で、液晶表示パネルで表示する演出画像の明るさを見かけ上保つことができる。同様に、照度の向上に伴ってバックライトの光量向上とコントラスト低下とを調整制御した場合にあっても、液晶表示パネルの明るさを見かけ上保つことができる。したがって、照度の変化に伴ってバックライトの光量を変化しても、これを遊技者が認識し難くいことから、当該変化に伴って遊技者の感情が起伏してしまうことを抑制でき、遊技の興趣性を適正に維持でき得る。また、照度の低下に伴うバックライトの光量低下によって、該バックライトでの消費電力を低減できることから、優れた省エネルギー化を発揮し得るものとなっている。
【0025】
上述の遊技機にあって、特定の遊技状態となると、バックライトの光量を設定光量増減値に従って調整制御するようにした構成の場合には、特定の遊技状態となると、バックライトの光量を変化することにより、液晶表示パネルの明るさを変化させることから、当該遊技状態になったことを強調して遊技者に知得させることができるため、遊技者の感情を効果的に起伏させることができ、遊技の興趣性を向上でき得る。
【0026】
上述した遊技機にあって、特定の遊技状態となると、液晶表示パネルのコントラストを設定コントラスト増減値に従って調整制御するようにした構成の場合には、特定の遊技状態となると、設定コントラスト増減値に従ってコントラストを変化することにより、液晶表示パネルの見かけ上の明るさを変化させることから、当該遊技状態になったことを強調して遊技者に知得させることができるため、遊技者の感情を効果的に起伏させることができ、遊技の興趣性を向上でき得る。
【0027】
上述した遊技機にあって、光量調整ボリュームを遠隔操作することにより、バックライトの光量を低下し且つ該光量低下に従ってコントラストを向上する制御と、バックライトの光量を向上し且つ該光量向上に従ってコントラストを低下する制御とを行うようにした構成の場合には、遊技場側が光量調整ボリュームを操作することにより、バックライトの光量を調整することができるため、該バックライトの光量を低下するように操作することによって、省エネルギー化を適宜実行でき得る。また、バックライトの光量調整に伴ってコントラストの調整も行うことから、液晶表示パネルの見かけ上の明るさを保つことができるため、遊技場側によるバックライトの光量調整に伴って遊技者の感情が起伏することを抑制でき、遊技の興趣性を適正に維持でき得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】パチンコ遊技機1の斜視図である。
【図2】パチンコ遊技機1に設けられた遊技盤10の正面図である。
【図3】遊技を制御する制御回路を示すブロック図である。
【図4】照度検出センサ48により検出した照度に従って、バックライト42の光量とコントラストとを調整制御する光量調整処理を示すフロー図である。
【図5】図4の光量調整処理にあって、リーチ遊技状態と特別遊技状態におけるバックライト42の光量とコントラストとを調整制御する過程を示すフロー図である。
【図6】光量調整ボリューム50の回転角度に従って、バックライト42の光量とコントラストとを調整制御する遠隔調整処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施例を、添付図面を用いて詳述する。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島設備(図示省略)に固定される外枠2と、この外枠2の前面開口部を覆う遊技機本体3とからなる。遊技機本体3は、中央上部の略円形の開口部に遊技盤10(図2参照)が取り付けられた前枠5を備え、この前枠5の一側縁がヒンジ部材4を介して外枠2に開閉可能に枢着されている。さらに前枠5には、遊技盤10を覆うガラス板6が設けられている。また、前枠5の下部には、上受皿7と下受皿8とが上下に列設されており、下受皿8の右側方に発射ハンドル9が突設される。
【0030】
図2は、上記した遊技盤10の正面図である。遊技盤10の前面には、ガイドレール11によって略円形の遊技領域12が区画形成されており、遊技領域12の中央には、各種遊技部材を組み込んだセンターケース13が配設される。センターケース13には、液晶表示装置14が組み付けられている。この液晶表示装置14は、その画面(液晶表示パネル41)に各種演出画像が表示される。
【0031】
尚、液晶表示装置14の画面には、特別図柄A,B,Cも表示される。この特別図柄A,B,Cは、後述する可変入賞装置21の始動口22に遊技球が流入することにより変動開始し、その後停止した各特別図柄の組合せからなる停止図柄態様により当り又はハズレを確定する。そして、当り停止図柄態様で確定表示した場合には、後述する大入賞口26を所定回数開閉駆動する特別遊技作動を実行し、大入賞口26へ入賞した遊技球により多くの賞球を得ることができる。この特別遊技作動は、多量の賞球を得ることができるため、該特別遊技作動の実行に至る特別図柄A,B,Cの当り停止図柄態様は、遊技者により最も望まれている。ここで、本実施例にあっては、特別図柄A,B,Cにより当り停止図柄態様が確定表示してから、特別遊技作動を終了するまでの間を、特別遊技状態としている。
【0032】
上記センターケース13の左右側方には、普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)19,19が配設されており、遊技球の通過により、各普通図柄始動ゲート19に設けられた普通図柄始動スイッチS2 (図3参照)から遊技球検出信号が発生すると、液晶表示装置14の表示画面で普通図柄(図示せず)が変動し、所定時間経過後に停止して種々の組み合わせの図柄態様が表示される。
【0033】
また、センターケース13の下方には、遊技球を流入可能とする始動口22と、左右一対の開閉翼片(図示省略)とを備えた可変入賞装置21が配設されている。この始動口22の内部には、遊技球を検知する特別図柄始動スイッチS1(図3参照)が配設されており、該特別図柄始動スイッチS1による遊技球検知に従って、上述したように、液晶表示装置14の画面で特別図柄A,B,Cを変動開始する。また、左右一対の開閉翼片は、上下方向に起立して一個の遊技球が上方から入賞可能な間隔となる起立位置と、該起立位置から左右両側に逆ハ字形に拡開して遊技球の入賞を容易とする傾動位置とに変換駆動されるようになっている。そして、前記普通図柄(図示せず)の表示結果が所定の当り図柄態様の場合には、普通電動役物ソレノイド(図示せず)を駆動源として開閉翼片が所定時間(約 0.2秒間)傾動位置に拡開されて、始動口22に遊技球が入り易い状態となる。
【0034】
さらに、可変入賞装置21の下方には、大入賞口26を有する特別電動役物25が配設されている。この特別電動役物25は横長矩形状の開閉片27を具備し、内蔵された大入賞口ソレノイド(図示せず)により開閉片27を開閉制御することによって大入賞口26が開放状態又は閉鎖状態に変換される。この特別電動役物25は、上記した液晶表示装置14の画面で変動表示した特別図柄A,B,Cが所定の当り停止図柄態様で確定表示された場合(大当りの場合)に、大入賞口26を開閉作動することにより、特別遊技作動を実行するものである。特別遊技作動では、開閉片27が前方に傾倒して開き、その開放状態で開閉片27の上面の案内作用を介して、大入賞口26内へ遊技球を案内するとともに、所定開放時間(例えば30秒)の満了、またはその所定開放時間中における所定個数(例えば 9個)の遊技球の入賞により開閉片27が起立して大入賞口26が閉鎖される開閉ラウンドを、所定制限回数(本実施例にあっては15回)行うことにより、大入賞口26に多量の遊技球が入賞し、遊技者に所定の利益が供与される。この特別電動役物25の内部には入賞した遊技球を検知するカウントスイッチS3(図3参照)が設けられている。
【0035】
その他、遊技領域12には、複数の一般入賞口58が配設されており、その内部に設けられた一般入賞スイッチS4(図3参照)による遊技球の入賞検知に伴って、所定数の賞球が払い出される。
【0036】
次に、上述のパチンコ遊技機1の制御回路について、図3に示すブロック図に従って説明する。
制御回路には、主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、電源基板83、発射制御基板84が配設されている。主制御基板80は、マイクロコンピュータにより構成されており、パチンコ遊技機1の遊技を統括的に制御するものである。そして、この主制御基板80には、上記した特別図柄始動スイッチS1、普通図柄始動スイッチS2、カウントスイッチS3等の各種スイッチや後述する照度検出センサ48等の各種センサが盤面中継端子板90を介して接続されている。
【0037】
主制御基板80には、各種スイッチやセンサなどからの入力信号に従って演算処理を実行して所定の指令信号を出力する中央制御装置CPU、演算処理に用いる制御プログラム等を格納する記憶装置ROM、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)とを介して接続され、主制御基板80の基板回路を構成している。前記記憶装置ROMには、制御プログラムや、普通当り乱数テーブル、普通当り図柄乱数テーブル、大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブル等の固定データが格納されている。そして、後述するように始動口22に遊技球が流入して特別図柄始動スイッチS1がON作動すると、中央制御装置CPUによって各乱数テーブルの乱数値の抽選が行われ、大当り特別乱数値、大当り図柄乱数値、ハズレ図柄乱数値、リーチ乱数値、リーチ図柄乱数値、リーチ態様乱数値等が選出される。また、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1 ,普通図柄始動スイッチS2 のON作動数等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域及びワークエリア等が設けられている。
【0038】
さらに、主制御基板80の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、中央制御装置CPUに接続されている。そして中央制御装置CPUは一定間隔のクロックパルスによって、時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマーTMも接続されている。
【0039】
また、上記主制御基板80の基板回路には、中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、該出力ポートを介して主制御基板80からの指令信号が、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84の各入力ポートに向けて発信されるようになっている。また、主制御基板80の入力ポートには、盤面中継端子板90を介して、特別図柄始動スイッチS1、普通図柄始動スイッチS2、カウントスイッチS3、一般入賞スイッチS4が接続されている。そして、主制御基板80は、所定時間毎(例えば2ms毎)に各スイッチS1 〜S4の遊技球検出状態を調べ、信号入力があるとその信号が波形整形回路により波形整形されて中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板80の出力ポートには、盤面中継端子板90を介して大入賞口ソレノイド,普通電動役物ソレノイドが接続されており、中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
【0040】
また、主制御基板80の中央制御装置CPU及び上記した各制御基板81〜84に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。尚、前記演算ユニットの連成数によって、各中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、主制御基板80の中央制御装置CPUは、所定の形式で生成した指令信号を各制御基板81〜84に夫々送信し、各制御基板81〜84の中央制御装置CPUがこの指令信号に従って所定の制御を処理実行することとなる。
【0041】
一方、上記した演出制御基板82は、上述した液晶表示装置14の駆動制御や、各種スピーカから音響を発する制御や、各種ランプおよびLEDを発光する制御などを行うものである。そして、この演出制御基板82には、液晶表示装置14と、各種LEDをLED中継端子板を介して発光制御するランプ制御基板86と、スピーカが接続された演出中継端子板87とが夫々に接続されている。ここで、液晶表示装置14は、その液晶表示パネル41を後方より照らすためのバックライト42を備えており、該バックライト42が前記ランプ制御基板86を介して接続されている。このバックライト42は、本実施例にあって、白色LEDが用いられている。また、演出制御基板82にも、上述した主制御基板80と同様に、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMを備えている。このような演出制御基板82は、主制御基板80から受信した演出指令信号に従って、液晶表示装置14による演出画像の表示、各LEDの発光、スピーカの発音を制御実行する。尚、液晶表示装置14を制御する処理については、本発明の要部にかかり、詳しくは後述する。
【0042】
また、払出制御基板81は、賞球や貸球を払い出す球払出装置(図示省略)を駆動制御するものである。この払出制御基板81は、主制御基板80から受信した払出指令信号に従って上記した球払出装置(図示省略)を駆動して、所定の賞球を払い出す制御を実行する。
【0043】
また、発射制御基板84は、上記した発射ハンドル9の操作に従って、図示しない発射装置を駆動制御することにより、遊技球を発射制御するものである。尚、発射制御基板84も、上記した主制御基板80と接続されており、主制御基板80から所定の指令信号を入力すると、それに従って駆動制御するようにもなっている。
【0044】
また、上述した電源基板83は、外部電源から供給された電力を、所定の電圧に変換して、上述した主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82(およびランプ制御基板86)、発射制御基板84に送電するものである。電源基板83には、外部電源からAC24Vの電流が送電される。そして、このAC24Vを、DC32V、DC12V、DC5Vに変換する回路が夫々配設されている。さらに、過剰の電流が流れないようする過負荷保護回路、リセット回路、バックアップ用コンデンサ(バックアップ電源)などが配設されている。
【0045】
この電源基板83からDC32V、DC12V、DC6Vの各電力を夫々供給された主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82(およびランプ制御基板86)、発射制御基板84は、夫々が駆動制御するモータ、ソレノイド、スイッチ、センサ、LED、スピーカ、表示装置などに所定の電力を分配する。
【0046】
次に、図3に示した制御回路による制御態様をパチンコ遊技機の作動に従って説明する。
上記した発射ハンドル9が遊技者によって操作されることにより、遊技球を遊技領域12に発射する。この遊技球が普通図柄始動ゲート19を通過し、普通図柄始動スイッチS2 がON作動すると、主制御基板80は普通図柄の始動処理として、普通当り乱数値と普通当り図柄乱数値を夫々選出する。さらに、演出制御基板82により、液晶表示装置14で普通図柄(図示省略)を図柄変動する制御処理を行い、選出した普通当り乱数値と普通当り図柄乱数値に従って、普通図柄を確定停止する制御処理を行う。ここで、普通図柄が当り図柄態様で確定停止した場合には、可変入賞装置21の開閉翼片(図示省略)を傾動位置に拡開する制御を行う。
【0047】
遊技領域12を転動流下した遊技球が可変入賞装置21の始動口22に流入すると、特別図柄始動スイッチS1がON作動し、主制御基板80は、上記した各乱数値を抽出して特別図柄始動記憶を記憶する始動口処理を行う。ここで、主制御基板80の中央制御装置CPUは、特別図柄始動スイッチS1のON作動により、記憶装置ROMに記憶されている大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブル等から抽選によって、大当り特別乱数値、大当り図柄乱数値などを夫々に抽出する。そして、主制御基板80からの指令信号により、演出制御基板82が液晶表示装置14を駆動制御して、特別図柄A,B,Cを図柄変動し、前記した抽選により選出した各乱数値に従って特別図柄A,B,Cを停止表示する制御処理を実行する。ここで、大当り特別乱数値が当りであると、大当り図柄乱数値を選択して当り図柄を決定すると共に、その他の乱数値に従って液晶表示装置14の画面で表示する当り図柄変動パターンを選定し、演出制御基板82により、液晶表示装置14で、特別図柄A,B,Cを当り停止図柄態様で確定停止するまでの一連の図柄生成工程が表示される。そして、特別図柄A,B,Cが当り図柄態様で確定停止すると、上述したように、特別遊技作動として、大入賞口26を開閉作動する開閉ラウンドを開始する。一方、大当り特別乱数値がハズレであると、ハズレ図柄乱数値を選択してハズレ図柄を決定すると共に、その他の乱数値に従ってハズレ図柄変動パターンを選定し、液晶表示装置14で、特別図柄A,B,Cをハズレ停止図柄態様で確定停止するまでの一連の図柄生成行程が表示される。
【0048】
次に、本発明の要部について説明する。
上記したセンターケース13に配設された液晶表示装置14は、液晶表示パネル41、バックライト42、駆動回路43、電源回路44等を備えてなるものである(図3参照)。ここで、液晶表示パネル41は、偏光フィルタ、透明電極、液晶、配向膜、カラーフィルタなどから構成されてなる一般的な構成のものである。そして、電源回路44によりバックライト42の発光制御を行うと共に、駆動回路43により透明電極に電圧を加えて液晶を配向膜に従って所定方向へ並べる制御を行うことにより、液晶表示パネル41に所定の画像を表示する。このような液晶表示装置14により画像表示する制御処理としては、従来から用いられている制御方法を適用することができ、その詳細については省略する。
【0049】
演出制御基板82は、主制御基板80からの指令信号に従って、駆動回路43を駆動制御すると共に、ランプ制御基板86を介して電源回路44を駆動制御することにより、上記した液晶表示装置14を駆動制御する(図4参照)。すなわち、演出制御基板82は、主制御基板80から入力した指令信号に従って、予め設定されて記憶されている演出画像データを選択して、該演出画像データに従って駆動回路43を駆動制御することにより、液晶表示パネル41の透明電極に電圧印加する制御を行う。さらに、演出制御基板82は、ランプ制御基板86を介して電源回路44を駆動制御することにより、所定のパルス幅に従ってバックライト42へ電力を供給する制御を行う。このようにバックライト42への電力供給制御と液晶表示パネル41の駆動制御とを実行することにより、該液晶表示パネル41に所望の演出画像を表示する。
【0050】
さらに、本実施例にあっては、演出制御基板82が、電源回路44を駆動制御することにより、バックライト42の光量を段階的に調整すると共に、駆動回路43を駆動制御することにより、液晶表示パネル41のコントラストを段階的に調整する制御処理用のプログラムとデータとを備えている。ここで、電源回路44の駆動制御としては、バックライト42への電力供給量を制御することにより、該バックライト42の光量を調整するようにしており、予め四段階の設定電力供給量が設定されている。この設定電力供給量としては、電力供給量の最も少ないレベル1から最も多いレベル4までの四段階として設定されている。すなわち、電源回路44がレベル1の設定電力供給量に従って制御されている場合には、バックライト42の光量が最も低いために液晶表示パネル41が最も暗く、レベル4の設定電力供給量の場合には、バックライト42の光量が最も高いために液晶表示パネル41が最も明るくなる。演出制御基板82は、設定電力供給量のレベル1〜4のいずれかを選択して、これに従って電源回路44を駆動制御することにより、バックライト42の光量を調整制御する。尚、このレベル1〜4の設定電力供給量が、本発明にかかる設定光量値である。
【0051】
また、コントラストを調整する駆動回路43の駆動制御としては、液晶表示パネル41の透明電極(図示せず)への電圧印加を制御することにより、コントラストを調整するようにしている。例えば、コントラストの調整として、液晶表示パネル41の透明電極へ印加する電圧を制御することにより、該液晶表示パネル41を構成する液晶の配向方向を制御して、光の透過率を変化させて調整するようにしている。透明電極への電圧印加を制御するための設定コントラスト値として、予め四段階の値が設定されており、最もコントラストの低いレベル1から最もコントラストの高いレベル4までの段階的な値となっている。すなわち、レベル1の設定コントラスト値に従って駆動回路43を制御した場合には、液晶表示パネル41のコントラストが最も低く、画像の色変化が最も緩やかとなり、ぼんやりした表示となり、レベル4の設定コントラスト値に従って制御した場合には、コントラストが最も高く、画像の色変化が最も大きくなり、はっきりした表示となる。演出制御基板82は、設定コントラスト値のレベル1〜4のいすれかを選択して、これに従って駆動回路43を駆動制御することにより、液晶表示パネル41のコントラストを調整制御する。
【0052】
尚、上記したバックライト42の設定電力供給量(設定光量値)と設定コントラスト値とは、演出制御基板82の記録装置ROMに記憶保持されている。そして、液晶表示パネル41を駆動制御する際に、その駆動プログラムにより適宜読み込まれて、駆動回路43および電源回路44を駆動制御するために用いられる。
【0053】
一方、センターケース13には、照度を検出する照度検出センサ48が配設されており(図2参照)、この照度検出センサ48が盤面中継端子板90を介して主制御基板80の入力ポート(図示省略)に接続されている。この照度検出センサ48は、センターケース13の前面側(機台前面側)の照度を検出するものであり、検出した照度によって、主制御基板80が、当該センターケース13に配設された液晶表示装置14の前面側の明るさを計測している。そして、主制御基板80には、前記照度検出センサ48により検出した照度に応じて設定されて、液晶表示装置14の前面側の明るさを、その明暗順に区分けした三階級の明るさ階級が設定されて記憶されており、検出した照度がいずれの明るさ階級に当てはまるかを判定する処理を行うようにしている。ここで、明るさ階級としては、当該パチンコ遊技機1が設置された遊技場の開店中において、前記照度検出センサ48により検出される照度の最高値と最低値との間の明るさ範囲を、三階級に区分けするように設定されている。そして、この三階級は、異なる二つの高照度閾値と低照度閾値とにより区分けしており、高照度閾値より高い場合を最も明るい第三明るさ階級とし、低照度閾値以上且つ高照度閾値未満の場合を第二明るさ階級とし、低照度閾値未満の場合を最も暗い第一明るさ階級とする。すなわち、主制御基板80は、照度検出センサ48から入力した照度を、前記高照度閾値と低照度閾値とにより判定し、該照度が当てはまる第一〜三の明るさ階級を判定する。そして、この第一から三の明るさ階級の判定結果に基づいて、液晶表示パネル41の明るさを駆動制御するための指令信号を、演出制御基板82へ出力する。
【0054】
上記した明るさ階級に基づく指令信号を入力した演出制御基板82は、駆動回路43と電源回路44とを駆動制御するために、上記した設定電力供給量(設定光量値)と設定コントラスト値との各レベルを選択する処理を実行する。すなわち、図4のように、前記指令信号が第三明るさ階級を示す信号であった場合、上記した設定電力供給量(設定光量値)のレベル3と、上記した設定コントラスト値のレベル1とを選択する。また、前記指令信号が第二明るさ階級を示すものであった場合には、設定電力供給量をのレベル2と設定コントラスト値のレベル2とを選択する。また、前記指令信号が第一明るさ階級を示すものであった場合には、設定電力供給量をのレベル1と設定コントラスト値のレベル3とを選択する。このように、演出制御基板82は、第一〜三の明るさ階級にそれぞれ割り当てるように、設定電力供給量(設定光量値)と設定コントラスト値とを予め設定している。そして、各レベルの設定電力供給量(設定光量値)と設定コントラスト値とを選択すると、これらに従って、電源回路44を駆動制御してバックライト42の光量を調整制御すると共に、駆動回路43を駆動制御して液晶表示パネル41のコントラストを調整制御する。
【0055】
ここで、第一〜三の明るさ階級に夫々割り当てた設定電力供給量と設定コントラスト値とは、設定電力供給量が高いレベル3と設定コントラスト値の最も低いレベル1とを一対とし、設定電力供給量のレベル2と設定コントラスト値のレベル2とを一対とし、設定電力供給量が最も低いレベル1と設定コントラスト値が高いレベル3とを一対とするように設定している。そのため、第一から三の明るさ階級が変化することにより、バックライト42の光量とコントラストとを夫々に調整した場合にあっても、液量表示パネル41で表示される明るさ変化が、見かけ上抑制される。これは、バックライト42の光量を増減するための設定電力供給量のレベル1〜3と、コントラストを増減する設定コントラスト値のレベル1〜3の割り当て設定が互いに逆となっているためである。例えば、第二明るさ階級から第一明るさ階級に変化した場合には、設定電力供給量がレベル2からレベル1へ低下することによって、バックライト42の光量が低下するが、設定コントラスト値がレベル2からレベル3へ向上することによって、コントラストが向上するため、液晶表示パネル41の明るさを、当該変化の前後でほとんど変化していないように見せかけることができ得る。
【0056】
一方、本実施例にあっては、上述したように、可変入賞装置21の始動口22への入賞を契機として、特別図柄A,B,Cを変動表示する図柄生成行程でリーチ演出を実行する場合に、該リーチ演出に合わせて、液晶表示パネル41のコントラストを向上するようにしている(図5参照)。これは、図柄生成行程によりリーチ演出を実行している間(以下、リーチ遊技状態という)で、設定コントラスト値を当該リーチ演出直前でのレベルから一段階高くする制御処理を行う。これにより、リーチ遊技状態では、所定のリーチ演出画像を表示している液晶表示パネル41で、その明るさが見かけ上高くなるため、遊技者の当りへの期待感を高めることができる。さらに、図柄生成行程で特別図柄A,B,Cが当り停止図柄態様で確定表示すると(上記した特別遊技状態となると)、設定電力供給量(設定光量値)を当該図柄生成行程でのレベルから一段階高くする制御処理を行う。これにより、遊技者が最も利益を獲得できる特別遊技作動を実行されることを、液晶表示パネル41の明るさが高くなることで、利益獲得への達成感を一層昂揚させ得る。
【0057】
ここで、図柄生成行程のリーチ演出中となるリーチ遊技状態で設定コントラスト値のレベルを高くする制御処理は、特別図柄A,B,Cがハズレ停止図柄態様で確定表示すると、上記した明るさ階級に従って設定コントラスト値のレベルを選択する処理に戻る。すなわち、設定コントラスト値のレベルを、リーチ遊技状態の直前のレベルに戻す。また、特別図柄A,B,Cが当り停止図柄態様で確定表示して特別遊技状態となると、リーチ遊技状態でレベルを高くした設定コントラスト値を維持する。そのため、特別遊技状態では、設定コントラスト値と設定電力供給量との両者のレベルが高くなっている。そして、特別遊技状態が終了すると(特別遊技作動が終了すると)、明るさ階級に従って設定コントラスト値と設定電力供給量との各レベルを選択する処理に戻る(図示せず)。このように、リーチ遊技状態や特別遊技状態となると、明るさ階級に従って制御する処理に優先して、設定コントラスト値と設定電力供給量(設定光量値)のレベルを高くする処理を実行する。
【0058】
さらにまた、本実施例にあっては、当該パチンコ遊技機1の液晶表示装置14の駆動回路43と電源回路44とを遠隔操作するための光量調整ボリューム50(図3参照)が設けられている。この光量調整ボリューム50は、当該パチンコ遊技機1の本体から離れた場所に設置されており、遊技場により管理されて、遊技者が容易に操作できないようになっている。そして、光量調整ボリューム50は、その操作により生じた調整信号を伝達するための配線によって盤面中継端子板90に接続しており、この調整信号が、盤面中継端子板90を介して主制御基板80へ入力するようにしている。ここで、本実施例の光量調整ボリューム50は、回転操作可能とするようにダイヤル式のものとしており、予め設定した基準位置から左右へ最大90度回転操作することができ、その回転角度を前記調整信号として出力するようにしている。そして、左側へ回転操作した場合には、マイナスの回転角度を調整信号として出力し、右側へ回転操作した場合にはプラスの回転角度を調整信号として出力する。
【0059】
主制御基板80は、上記の光量調整ボリューム50から調整信号を入力すると、該調整信号に応じて、液晶表示装置14のバックライト42の光量とコントラストとを調整制御するための指令信号を演出制御基板82へ出力する。ここで、バックライト42の光量とコントラストとの調整制御としては、上記したレベル1〜4の各設定電力供給量(設定光量値)と各設定コントラスト値とを、光量調整ボリューム50の回転角度(上記の基準位置に対する回転角度)に従って補正する処理を行う。この補正処理としては、図6のように、設定電力供給量と設定コントラスト値の各レベル1〜4における各レベル間の設定差を、光量調整ボリューム50の最大回転角度(90度)に相当すると定め、該設定差を回転角度の割合で補正するようにしている。例えば、回転角度が30度の場合には、前記設定差の1/3(30度/90度)とした補正値を各レベルに加算または減算する。尚、回転角度が90度の場合には、実質的にレベルが一段階変わることとなる。そして、光量調整ボリューム50を左側へ回転操作した場合には、バックライト42の光量を低下するように補正処理し、右側へ回転操作した場合には、バックライト42の光量を向上するように補正処理する。
【0060】
具体的には、レベル2の設定電力供給量とレベル2の設定コントラスト値とにより駆動制御されている状態で、光量調整ボリューム50を基準位置から左側へ30度回転操作すると、設定電力供給量の各レベル間の設定差の1/3を、各レベルの設定電力供給量から減算し、各レベルの設定電力供給量を補正する処理を行う。この補正処理により、各レベルの設定電力供給量は、約33%低下した補正値として算出される。これと共に、設定コントラスト値の各レベル間の設定差の1/3を、各レベルの設定コントラスト値に加算して、各レベルの設定コントラスト値を補正する処理を行う。この補正処理により、各レベルの設定コントラスト値は、約33%向上した補正値として算出される。そして、この補正処理により算出した各レベルの設定電力供給量と設定コントラスト値に従って、電源回路44と駆動回路43とを駆動制御する。これにより、明るさ階級が変化しない状態で、バックライト42の光量が低下し、コントラストが向上することとなる。
【0061】
さらに、光量調整ボリューム50を回転操作して所定回転角度で維持された状態では、上記したように、その回転角度に従って各レベルの設定電力供給量と設定コントラスト値とが補正処理されて、その補正値が維持される。そのため、この状態で、明るさ階級が変化すると、補正された設定電力供給量と設定コントラスト値の各レベルに従って駆動制御することとなっている。尚、光量調整ボリューム50を基準位置に戻すと、設定電力供給量と設定コントラスト値は予め設定されている値で用いられる。
【0062】
尚、本実施例にあって、主制御基板80と演出制御基板82とにより、本発明にかかる表示処理制御手段が構成されている。また、照度検出センサ48により検出した照度の当てはまる明るさ階級に従って、設定電力供給量(設定光量値)と設定コントラスト値とにより電源回路44と駆動回路43とを駆動制御する処理が、本発明にかかる光量調整処理内容である。また、図柄生成行程のリーチ演出中となるリーチ遊技状態で設定コントラスト値のレベルを高くする制御処理が、本発明にかかるコントラスト調整処理内容であり、特別図柄A,B,Cが当り停止図柄態様となって実行される特別遊技状態で、設定電力供給量のレベルを高くする制御処理が、本発明にかかる遊技光量調整処理内容である。尚、本実施例にあって、光量調整処理内容、コントラスト調整処理内容、遊技光量調整処理内容は、図4,5に示す光量調整処理に従って実行されるようになっている。また、光量調整ボリューム50の操作に従って、設定電力供給量と設定コントラスト値とを補正する処理が、本発明にかかる遠隔調整処理内容(図6参照)である。
【0063】
さらに、本実施例にあって、リーチ遊技状態となると、設定コントラスト値を一段階高くする処理を実行していることから、明るさ階級に割り当てた設定コントラスト値の一段階高い設定コントラスト値が、本発明にかかる設定コントラスト増減値となっている。動よに、明るさ階級に割り当てた設定電力供給量の一段階高い設定電力供給量が、本発明にかかる設定光量増減値となっている。
【0064】
次に、液晶表示装置14のバックライト42の光量とコントラストとを変化する制御処理の流れについて説明する。尚、この制御処理は、所定時間間隔で連続して実行されるメイン処理(図示せず)に組み込まれた、図4,5の光量調整処理と図6の遠隔調整処理とにより実行されるようにしている。
例えば、照度検出センサ48が検出した照度により第三明るさ階級として、レベル3の設定電力供給量(設定光量値)によりバックライト42の光量を調整制御し、さらに、レベル1の設定コントラスト値により液晶表示パネル41のコントラストを調整制御している状態とする(図4参照)。ここで、上記した光量調整ボリューム50は基準位置に維持されている状態とする。
【0065】
照度検出センサ48により検出した照度が低下し、当該照度により第二明るさ階級となると、図4のように、レベル2の設定電力供給量を選出して電源回路44を駆動制御することにより、バックライト42の光量を低下すると共に、レベル2の設定コントラスト値を選出して駆動回路43を駆動制御することにより、液晶表示パネル41のコントラストを向上する。このように機台前面側の明るさが低下すると、それに応じてバックライト42の光量を低下しかつコントラストを向上することから、液晶表示パネル41の明るさが見かけ上ほとんど変化しないため、遊技者にはバックライト42の光量変化が極めて分かり難い。これにより、遊技者の感情を起伏させずにバックライト42の光量を低下でき、該バックライト42に要する電力供給量を低減することができ得る。
【0066】
また、図5のように、遊技球の始動口22への入賞を契機として特別図柄A,B,Cを変動する一連の図柄生成行程が実行され、特別図柄A=Bとなるリーチ図柄態様が表示されると、液晶表示装置14でリーチ演出画像を表示するリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ演出画像の表示は、上記したリーチ乱数値やリーチ図柄乱数値等に従って決定され、図柄生成行程の一部として実行される。すなわち、上記した大当り特別乱数値により当りを判定した場合、または、大当り特別乱数値がハズレであり且つリーチ乱数値によりリーチの実行を判定した場合に、リーチ遊技状態となることが決まる。このリーチ演出画像を表示するリーチ遊技状態となると、演出制御基板82により、現状のレベル2の設定コントラスト値より一段階高いレベル3の設定コントラスト値を選出し、これに従って駆動回路43を駆動制御する。これにより、液量表示パネル41のコントラストが向上するため、遊技者は、液晶表示パネル41で表示するリーチ演出画像が、見かけ上明るくなったことを認識できる。そのため、遊技者の大当りを期待する感情を一層向上することができる。
【0067】
その後、特別図柄A,B,Cが当り停止図柄態様で確定表示されると、上記した大入賞口26を所定回数開閉する開閉ラウンドを実行する特別遊技状態となる。そして、この特別遊技状態となると、演出制御基板82により、現状のレベル2の設定電力供給量(設定光量値)より一段階高いレベル3の選定電力供給量によって電源回路44を駆動制御する。これにより、バックライト42の光量が高くなるため、液晶表示パネル41で表示される演出画像のさらに明るくなる。これにより、遊技者に、大当りを得たことによる達成感を一層昂揚させ得る。その後、特別遊技状態が終了すると、現状のレベル3の設定電力供給量を、レベル2の設定電力供給量として、電源回路44を駆動制御すると共に、設定コントラスト値をレベル2として、駆動回路43を駆動制御する。これにより、液晶表示パネル41の明るさは、照度による明るさ階級に従って調整される状態に戻る。
【0068】
尚、リーチ遊技状態で、特別図柄A,B,Cがハズレ停止図柄態様で確定表示すると、現状のレベル3の設定コントラスト値から、リーチ遊技状態前のレベル2の設定コントラスト値に変換し、当該設定コントラスト値に従って駆動回路43を駆動制御する。これにより、液晶表示パネル41の明るさは、照度による明るさ階級に従って調整される状態に戻る。
【0069】
さらにまた、遊技場の係員が、場内環境や省エネルギー化を考慮して、液晶表示装置14のバックライト42の光量を低下する場合には、光量調整ボリューム50を、基準位置から左側へ回転操作する。ここで、光量調整ボリューム50が、基準位置から左側へ45度回転されたとすると、図6のように、該回転角度に応じて、各レベル1〜4に設定された設定電力供給量と設定コントラスト値とを夫々に補正する。これにより、現状のレベル2の設定電力供給量は、各レベル間の設定差の1/2(45度/90度)を減算するように補正されて、実質的にレベル1とレベル2との中間(所謂レベル1.5に相当)の電力供給量となる。一方、設定コントラスト値は、各レベル間の設定差の1/2を加算するように補正されて、実質的にレベル2とレベル3との中間(所謂レベル2.5に相当)の値となる。そして、これら補正後のレベル2の設定電力供給量により電源回路44を駆動制御し、補正後のレベル2の設定コントラスト値により駆動回路43を駆動制御する。このように光量調整ボリューム50を回転操作すると、その回転角度に従って、バックライト42の光量が減少し且つコントラストが向上する。この場合にも、液晶表示パネル41で表示する演出画像の明るさは見かけ上変わらないことから、遊技者に明るさ変化を認識させることなく、バックライト42の電力供給量を低減できる。尚、光量調整ボリューム50をさらに回転操作するまでは、各レベルの設定電力供給量と設定コントラスト値とは補正後の値が維持されるようにしていることから、明るさ階級が変化すると、それに応じて補正後の値によって調整制御されるようにしている。
【0070】
上述したように、本実施例のパチンコ遊技機1は、照度検出センサ48により検出した照度を、三階級の明るさ階級のいずれに該当するかを判定し、各明るさ階級に割り当てるように設定した各レベルの設定電力供給量(設定光量値)と設定コントラスト値とに従って液晶表示装置14を調整制御するようにしたものである。これにより、当該パチンコ遊技機1の機台前面側の明るさに応じて、液晶表示装置14のバックライト42の光量とコントラストとを調整する。そして、機台前面側が明るい場合には、バックライト42の光量を高くし且つコントラストを抑え、暗くなると、バックライト42の光量を低下し且つコントラストを高めるようにしている。そのため、例えば、バックライト42の光量低下により液晶表示パネル41の明るさが実質的に低下しても、コントラストの向上により、見かけ上の明るさが変わらないように見せかけることができる。これは、例えば、液晶表示装置14で、上記した大当りを期待する演出画像が表示されている場合に、明るさ階級が低下し、これに伴うバックライト42の光量低下とコントラスト向上とを実行しても、遊技者には液晶表示パネル41の明るさ変化を認識することができない。そのため、液晶表示装置14の液晶表示パネル41で表示する演出画像によって生ずる遊技の興趣性が適正に保たれ得る。
【0071】
尚、仮に、明るさ環境が暗くなった場合にバックライトの光量のみを低減すると、液晶表示パネルの明るさが低下するため、上記した大当りを期待する演出画像が表示されているときには、該期待感を低減させることともなり、遊技の興趣性を低下してしまうことともなり得る。これに対して、本実施例の構成では、上述したように遊技の興趣性を低下しないという優れた作用効果を奏する。
【0072】
さらに、機台の前面側の明るさ環境が暗くなると、バックライト42の光量を低下することにより、液晶表示装置14に要する電力量を低減することができ、省エネルギー化を進めることが可能である。特に、バックライト42に要する電力量は、液晶表示装置14の駆動電力の多くをしめることから、これを低減することによる効果は極めて高い。
【0073】
また、上記した図柄生成行程で、液晶表示装置14でリーチ演出画像を表示するリーチ遊技状態となると、設定コントラスト値を一段階高くする制御処理を実行すると共に、大当りとなって特別遊技状態となると、設定電力供給量を一段階高くする制御処理を実行するようにしている。これにより、リーチとなったことによって大当りを期待する遊技者の感情を、一層高めることができると共に、大当りを得たことに因る満足感を一層高めることができる。そのため、遊技の興趣性を向上でき得る。
【0074】
また、光量調整ボリューム50を回転操作することにより、遊技場側がバックライト42の光量を適宜調整できるようにしていることから、遊技場側の独自の判断によって、省エネルギー化することも可能である。尚、この光量調整ボリューム50によってバックライト42の光量を低下した場合にも、これに伴いコントラストを向上するように制御していることから、明るさ階級の変化の場合と同様に、液量表示パネル41での明るさが見かけ上変化しないことから、同様の作用効果を奏し得る。
【0075】
上述した実施例の構成にあっては、照度検出センサにより検出した照度に対して三階級の明るさ階級を設定しているが、この明るさ階級は、二階級、四階級などのように様々に設定することができる。そして、この明るさ階級の階級数に応じて、各階級毎に夫々に割り当てる設定電力供給量(設定光量値)と設定コントラスト値とを予め設定する。そのため、設定電力供給量と設定コントラスト値のそれぞれのレベル数は、明るさ階級の階級数に応じて適宜設定する。
【0076】
また、上述した実施例は、リーチ遊技状態となるとコントラストを向上する制御処理を行い、特別遊技状態となるとバックライトの光量を向上する制御処理を行うようにした構成であるが、コントラストやバックライトの光量を変化する制御処理を、他の遊技状態となった場合に実行するようにしても良い。例えば、確変遊技状態となると、バックライトの光量を向上するように制御しても良い。
【0077】
また、上述した実施例は、パチンコ遊技機1毎に光量調整ボリューム50を備えた構成であるが、複数のパチンコ遊技機を同時に制御する光量調整ボリュームを備えた構成とすることもできる。
【0078】
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、その他の構成についても、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 パチンコ遊技機(遊技機)
14 液晶表示装置
41 液晶表示パネル
42 バックライト
48 照度検出センサ
50 光量調整ボリューム
80 主制御基板(表示処理制御手段)
82 演出制御基板(表示処理制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライトにより液晶表示パネルを照らすことによって該液晶表示パネルに演出画像を表示する液晶表示装置と、該液晶表示装置を駆動制御する表示処理制御手段とを備えた遊技機において、
機台前面側に、照度を検出する照度検出センサを備え、
前記表示処理制御手段は、
前記照度検出センサにより検出した照度に対して定められて、機台前面側の明るさをその明暗順に区分けした複数の明るさ階級と、該明るさ階級の低下に従ってバックライトの光量が低減するように各明るさ階級に夫々割り当てられた所定の設定光量値と、該明るさ階級の低下に従って液晶表示パネルのコントラストが向上するように各明るさ階級に夫々割り当てられた所定の設定コントラスト値とを予め設定し、
照度検出センサが検出した照度により決まる明るさ階級に従って、バックライトの光量を、当該明るさ階級に割り当てられた設定光量値により調整制御し、且つ液晶表示パネルのコントラストを、当該明るさ階級に割り当てられた設定コントラスト値により調整制御する光量調整処理内容を備えてなるものであることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
表示処理制御手段は、バックライトの光量を増減させるための設定光量増減値を予め設定し、特定の遊技状態となると、バックライトの光量を設定光量増減値に従って調整制御する遊技光量調整処理内容を備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
表示処理制御手段は、コントラストを増減させるための設定コントラスト増減値を予め設定し、特定の遊技状態となると、液晶表示パネルのコントラストを設定コントラスト増減値に従って調整制御するコントラスト調整処理内容を備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
遠隔操作により液晶表示装置のバックライトの光量を調整するための光量調整ボリュームを備えてなると共に、
表示制御手段は、光量調整ボリュームの操作に従って、バックライトの光量を低下し且つ該光量低下に応じて液晶表示パネルのコントラストを高くする制御処理、又はバックライトの光量を高くし且つ該光量向上に応じて液晶表示パネルのコントラストを低下する制御処理とのいずれかを行う遠隔調整処理内容を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−19580(P2011−19580A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−165192(P2009−165192)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(591142909)マルホン工業株式会社 (524)
【Fターム(参考)】